JPH1082441A - スタビライザブッシュ - Google Patents

スタビライザブッシュ

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JPH1082441A
JPH1082441A JP6738097A JP6738097A JPH1082441A JP H1082441 A JPH1082441 A JP H1082441A JP 6738097 A JP6738097 A JP 6738097A JP 6738097 A JP6738097 A JP 6738097A JP H1082441 A JPH1082441 A JP H1082441A
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rubber
elastic body
base
stabilizer bush
stabilizer
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哲也 對木
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克也 波多野
Hideyuki Imai
英幸 今井
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Toyoda Gosei Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2204/00Indexing codes related to suspensions per se or to auxiliary parts
    • B60G2204/10Mounting of suspension elements
    • B60G2204/12Mounting of springs or dampers
    • B60G2204/122Mounting of torsion springs
    • B60G2204/1222Middle mounts of stabiliser on vehicle body or chassis
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2204/00Indexing codes related to suspensions per se or to auxiliary parts
    • B60G2204/40Auxiliary suspension parts; Adjustment of suspensions
    • B60G2204/41Elastic mounts, e.g. bushings
    • B60G2204/4104Bushings having modified rigidity in particular directions
    • B60G2204/41043Bushings having modified rigidity in particular directions formed by a U-shaped external bracket

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Springs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 異音の発生および横ズレを防止できるととも
に、部品点数増によるコスト上昇のおそれがなく、しか
も、ばね特性、耐久性の良好なスタビライザブッシュを
提供する。 【解決手段】 筒状に成形したゴム弾性体1の筒内にス
タビライザバーを挿通保持し、その外周面を車両ボデー
に取り付けたブラケットで保持するようにしたスタビラ
イザブッシュにおいて、ゴム弾性体1を、筒状の基体ゴ
ム2と内周部の円筒状高摺動性ゴム3とで構成する。ス
タビライザバーを保持する内周部を高摺動性ゴム3で構
成したので、摺動抵抗が低減し、異音の発生が抑制され
る。また、ブラケットに接する基体ゴム2は、従来のゴ
ム材で構成されるので、ブラケットとの摩擦抵抗が大き
くなり、横ズレが発生しにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両のスタビライザ
バーを保持するスタビライザブッシュに関する。
【0002】
【従来の技術】スタビライザブッシュは、図10に示す
ように、一般に、厚肉筒状のゴム弾性体1よりなり、そ
の筒内に車両のスタビライザバーSを挿通保持するよう
になしてある。上記ゴム弾性体1は、頂面を平面とする
とともに、軸方向の両端縁に径方向に張出すフランジ1
1を有しており、これらフランジ11間の外周面を略U
字形のブラケット4内に保持せしめるようになしてい
る。ブラケット4は両端部の取付け穴41にボルトを挿
通することにより図略の車両ボデーに固定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記ゴム弾性体1は、
通常、天然ゴム系材料で構成される。ところが、この場
合、車両の発進時やスタビライザバーSの作動角が大き
い時などに、上記ゴム弾性体1の内周面とスタビライザ
バーSとが急激に相対変位して、異音が発生することが
あった。このため、上記ゴム弾性体1を高摺動性ゴムで
構成し、スタビライザバーSとの摺動抵抗を低減させ
て、異音を抑制したものがある。しかしながら、図11
に示すように、上記ゴム弾性体1が横すべりしてスタビ
ライザバーSの湾曲部S1に当接すると、スタビライザ
バーSから加わる横力によって、ゴム弾性体1がブラケ
ット4に対して横ズレを生ずることがある。これは、ゴ
ム弾性体1と、これに当接するブラケット4または車両
ボデーとの摩擦係数が小さいからで、これを防止するに
はゴム弾性体1に隣接して横ズレ防止ストッパを設ける
ことが考えられるが、部品点数が増加し、コストが上昇
するという問題がある。
【0004】一方、ゴム弾性体の内周面に樹脂材料より
なる摺動面を設けたスタビライザブッシュが知られてい
る(例えば、実開昭63−39011号公報、特開昭6
3−57310号公報等)。しかしながら、樹脂材料は
ゴムに比べて剛性が高いため、スタビライザブッシュ全
体のばねが高くなり、所望のばね特性を得ようとしてゴ
ム弾性体を柔らかくすると、耐久性が低下する不具合が
あった。また、摺動面とスタビライザバーとの間に砂が
入り込むと、磨耗したり、異音が発生したりするおそれ
があった。
【0005】しかして、本発明の目的は、異音の発生お
よび横ズレを防止できるとともに、部品点数増によるコ
スト上昇のおそれがなく、しかも、ばね特性、耐久性の
良好なスタビライザブッシュを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のスタビライザブ
ッシュは、筒状に成形したゴム弾性体の筒内にスタビラ
イザバーを挿通保持し、該ゴム弾性体の外周面を車両ボ
デーに取り付けたブラケットで保持するようになしてあ
り、上記ゴム弾性体は、少なくとも上記スタビライザバ
ーに接する内周部を含む一部が高摺動性ゴムで構成して
ある(請求項1)。
【0007】上記構成によれば、上記ゴム弾性体は、上
記スタビライザバーが挿通保持される内周部を高摺動性
ゴムで構成したので、上記スタビライザバーの摺動抵抗
が低減し、異音の発生が抑制される。また上記ゴム弾性
体の基部は、従来のゴム材で構成されるので、ブラケッ
トとの摩擦抵抗が大きくなり、横ズレが発生しにくい。
よって、部品増によるコスト上昇を防止でき、樹脂材を
用いていないので、ばね特性、耐久性も良好である。
【0008】上記高摺動性ゴムとしては、具体的には、
基材となるゴムに高級脂肪酸アミドを配合することによ
り高摺動性を付与したゴムが使用できる(請求項2)。
【0009】上記高摺動性ゴムの基材となるゴムと、上
記ゴム弾性体の基部を構成するゴムは、SP値の差が
0.5以下であることが好ましく(請求項3)、接着強
度が向上する。
【0010】上記高摺動性ゴムに含有される高級脂肪酸
アミドと、上記ゴム弾性体の基部を構成するゴムは、S
P値の差が1.5以上あることが好ましく(請求項
4)、高級脂肪酸アミドの上記ゴム弾性体の基部側への
移行を防止することができる。
【0011】上記ゴム弾性体の基部を構成するゴムは、
ガス透過性が1×10-10 cm3・cm/ cm2・ sec・cmH
g以下であるゴムを用いることがより好ましく(請求項
5)、高温における高級脂肪酸アミドの移行を防止する
効果が高い。
【0012】上記ゴム弾性体は、例えば、筒状の基体ゴ
ムとその内周に積層形成した円筒状の高摺動性ゴムとか
らなる(請求項6)。
【0013】上記高摺動性ゴムの軸方向の端縁を径方向
外方に延出して、上記基体ゴムの軸方向の端面を覆う構
成とすることもできる(請求項7)。この時、上記ゴム
弾性体の端面が高摺動性ゴムからなるので、該端面にス
タビライザバーが接触することによる異音の発生が抑制
される。
【0014】
【発明の実施の形態】図1(a)、(b)に本発明のス
タビライザブッシュの一実施の形態を示す。図におい
て、1はスタビライザブッシュを構成する厚肉筒状のゴ
ム弾性体で、該ゴム弾性体1は、基部となる筒状の基体
ゴム2の内周に、円筒状の高摺動性ゴム3を積層してな
る。上記基体ゴム2は頂面を平面とした略U字断面に成
形されており、その両端部外周縁を径方向に張出してフ
ランジ21となしてある。そして、これらフランジ21
の間の外周面を、車両フレームにボルト固定される略U
字状の取付ブラケット(図略)に保持せしめるようにな
してある。
【0015】上記基体ゴム2は、一般にスタビライザブ
ッシュ材料として用いられる種々のゴム材料で構成され
る。具体的には、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム
(BR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエ
ンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリ
ルゴム(NBR)、エチレンプロピレンジエン共重合ゴ
ム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、塩素化ブチル
ゴム(Cl−IIR)、およびこれらのブレンドゴムが
使用できる。
【0016】上記高摺動性ゴム3は、基材となるゴムに
高級脂肪酸アミドを配合することにより高摺動性を付与
したものである。ここで基材となるゴムは、特に制限さ
れないが、例えば、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム
(BR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエ
ンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリ
ルゴム(NBR)、エチレンプロピレンジエン共重合ゴ
ム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、塩素化ブチル
ゴム(Cl−IIR)、およびこれらのブレンドゴムが
使用できる。
【0017】上記高摺動性ゴム3において、基材ゴムに
配合される高級脂肪酸アミドは、使用時に基材ゴム中よ
りブルーミングすることにより潤滑剤として機能し、摺
動性を向上させる。高級脂肪酸アミドの具体例として
は、例えば、オレイン酸アミド、パルミチン酸アミド、
ステアリン酸アミド、エルシン酸アミド等の炭素数12
〜22の飽和・不飽和脂肪酸アミドが挙げられる。基材
ゴムへの高級脂肪酸アミドの配合量は、通常、5〜20
重量%の範囲とするのがよく、配合量が5重量%未満で
は摺動抵抗の低減効果を十分持続することが難しい。ま
た、配合量が20重量%を越えるとゴム物性に悪影響を
与えるおそれがある。
【0018】上記高摺動性ゴム3は、上記基材ゴムと高
級脂肪酸アミドを所定の配合比で配合してなる。この
時、通常公知の添加剤、例えば、加硫剤、加硫促進剤、
加硫助剤、加工助剤等を使用することができる。加硫剤
としては、例えば硫黄、過酸化物、金属酸化物、ポリア
ミン等が挙げられ、通常、0.1〜10重量%の範囲で
使用される。加硫促進剤としては、スルフェンアミド
系、チアゾール系、チウラム系、ジチオカルバミン酸塩
類、キサントゲン酸塩類等が、通常、0.1〜10重量
%の範囲で使用される。加硫助剤としては、通常、酸化
亜鉛等が使用され、その配合量は、通常、3〜15重量
%の範囲である。加工助剤としては、ステアリン酸等の
脂肪酸や脂肪油系油脂類が使用される。
【0019】上記構成のスタビライザブッシュを製作す
る場合には、まず、基体ゴム2および高摺動性ゴム3の
うちの一方を成形し、加硫または半加硫させた後、型内
に他の一方を注入し、加硫成形すればよい。それぞれの
ゴムを予め所定形状に成形した後、接着してももちろん
よい。
【0020】ここで、基体ゴム2と高摺動性ゴム3の組
み合わせは、特に制限されないが、高摺動性ゴム3の基
材となるゴムと、基体ゴム2のSP値(溶解度パラメー
タ)の差が0.5以下となるようにすると両者の接合性
が向上する。通常、高摺動性ゴム3の基材となるゴム
を、基体ゴム2と同じか、同系のゴム材料とすると、S
P値がほぼ同じになり、良好な接合性が得られるが、必
ずしも同系材料でなくとも、SP値が近似するゴム材料
を選択すれば、同様の効果が得られる。
【0021】また、高摺動性ゴム3は、スタビライザブ
ッシュの使用時、その内部より高級脂肪酸アミドがブル
ーミングすることで摺動性を与えるが、基体ゴム2と高
摺動性ゴム3の組み合わせによっては、ブルーミングし
た高級脂肪酸アミドが基体ゴム2側へ移行する場合があ
る。この移行を回避するには、基体ゴム2と高摺動性ゴ
ム3中の脂肪酸アミドのSP値の差が1.5以上、好ま
しくは2以上となるように、基体ゴム2および高摺動性
ゴム3を選択することが望ましい。
【0022】具体的には、例えば、天然ゴム(NR)、
天然ゴム(NR)とブタジエンゴム(BR)のブレンド
ゴム(NR/BR)、およびブチルゴム(IIRまたは
Cl−IIR)が同程度のSP値を有するので(SP
値:約8)、高摺動性ゴム3の基材となるゴムおよび基
体ゴム2を、上記ゴム材料から選択し、高級脂肪酸アミ
ドとしてSP値が約10のオレイン酸アミドを用いる
と、接合性に優れ、しかも高級脂肪酸アミドが移行しに
くい組み合わせとなる。
【0023】ここで、高級脂肪酸アミドの移行について
は、基体ゴム2として、ガス透過性の低いゴム材料を用
いると、その抑制効果をより高めることができる。具体
的には、ガス透過性が1×10-10 cm3・cm/ cm2・ s
ec・cmHg以下であるゴム材料、例えば、ブチルゴム
(IIRまたはCl−IIR)を用いるのがよく、特に
高温で使用された時に顕著な効果が見られる。
【0024】上記構成によれば、スタビライザバーの外
周を保持するスタビライザブッシュ内周部を高摺動性ゴ
ム3で構成したので、スタビライザバーの摺動抵抗が低
減し、発進時等、スタビライザバーが大きく変位する際
に異音が発生することを防止できる。また、ブラケット
および車両ボデーと接触するスタビライザブッシュの基
体ゴム2は通常のゴム材料で構成されているので、両者
の摩擦抵抗は大きく、横力を受けてもブラケットからの
横ズレが起こりにくい。よって、横ズレ防止ストッパ等
を設置する必要がないので、部品点数の削減、コスト低
減が可能であり、樹脂材料を使用していないので、ばね
特性、耐久性に優れる。
【0025】図2には本発明の第2の実施の形態を示
す。本実施の形態において、ゴム弾性体1は、略円筒状
の高摺動性ゴム3の上面に、略矩形断面の基体ゴム2を
積層することにより構成される。本実施の形態では、ゴ
ム弾性体1の、ブラケットとの嵌合部を高摺動性ゴム3
で構成したので、ブラケットに組み付ける際の摩擦抵抗
が軽減し、組付け性が向上する。なお、ゴム弾性体1
は、車両ボデーに当接する上端部を通常のゴム材である
基体ゴム2で構成しているので、この部分での摩擦抵抗
が十分大きく、横ズレの発生が抑制される。このよう
に、必要に応じ、高摺動性ゴム3、基体ゴム2の形状を
変更してもよい。
【0026】図3は本発明の第3の実施の形態である。
本実施の形態では、上記第1の実施の形態における高摺
動性ゴム3の軸方向両端縁31を径方向外方に延出し
て、上記基体ゴム2の表面を覆っている。本実施の形態
によれば、ゴム弾性体1の両端面が高摺動性ゴムよりな
るので、該端面にスタビライザバーが接触する際の異音
の発生を防止することができる。
【0027】図4は本発明の第4の実施の形態である。
本実施の形態では、上記第1の実施の形態における高摺
動性ゴム3外周面の複数か所に、基体ゴム2内に突出す
るT字断面の凸部32を設けている。ここでは、高摺動
性ゴム3の上下の対称位置に計4か所の凸部32を設け
ており、その先端は基体ゴム2の外表面に達している
(図4(a))。本実施の形態によれば、複数の凸部3
2により高摺動性ゴム3と基体ゴム2の接合力が向上す
るので、高摺動性ゴム3の基材ゴムと基体ゴム2とが同
系のゴムでない場合に有利である。
【0028】図5は本発明の第5の実施の形態であり、
本実施の形態では、上記第1の実施の形態における高摺
動性ゴム3の断面形状を歯車形としている(図5
(a))。この時、歯車の歯の形状を、図5(c)のよ
うに扇形としてもよい。本実施の形態によっても、上記
第4の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0029】図6は本発明の第6の実施の形態である。
本実施の形態では、上記第1の実施の形態における高摺
動性ゴム3の外周面33を荒らす処理を行い、粗面とし
た後、基体ゴム2と接合する。本実施の形態によれば、
両者の接着面積が増すことにより、接合力を高める効果
が得られる。
【0030】
【実施例】
(実施例1)基体ゴム2および高摺動性ゴム3の組み合
わせと、高級脂肪酸アミドの移行および接着強度との関
係について調べた。基体ゴム2として表1に示す配合の
種々のゴム材料を、高摺動性ゴム3としてオレイン酸ア
ミドを含有するNR/BRゴムを使用し、図7(b)に
示す丸棒ダンベル形状のテストピースPを作製した。テ
ストピースPは、図の左半部が高摺動性ゴム3、右半部
が基体ゴム2となるようにしてあり、高摺動性ゴム3を
成形した後、基体ゴム2を注入し、加硫することにより
形成される。
【0031】上記テストピースを23℃で14日間放置
し、高摺動性ゴム3から基体ゴム2へのオレイン酸アミ
ドの移行量を測定した。高摺動性ゴム3との接合界面か
ら3mm、6mm、9mm離れた部分での基体ゴム2中
のオレイン酸アミド量(重量%)を測定し、結果を図7
(a)に示した。なお、図中、○、△、□は、 ○:界面から3mm △:界面から6mm □:界面から9mm 離れた位置におけるオレイン酸アミド量をそれぞれ示
す。
【0032】接着強度は、上記テストピースを用いて引
張速度50mm/minで引張試験を行うことにより測
定した。結果を図7(a)に併記する。図中、●、▲、
▼は、 ●:高摺動性ゴム加硫時間1.5分(T90*1 ▲:高摺動性ゴム加硫時間 3分(T90X1.5*2 ▼:各ゴム材料単体 *1)T90: ΔV 229% *2)T90X1.5:ΔV 225% を示す。
【0033】
【表1】 *3)ノクセラー M−60P 0.6重量部 ノクセラー PX−P 1.2重量部 パルノック R−P 1.2重量部 *4)ノクセラー TET 2.0重量部 ノクセラー TS 1.0重量部 (いずれも大内新興化学工業(株)製、商品名) *5)シクロヘキシル・ベンゾチアゾル・スルフェナミド
【0034】図に明らかなように、基体ゴム2とオレイ
ン酸アミドとのSP値の差が大きくなるほどオレイン酸
アミドの移行量が小さくなっており、SP値の差が1.
5以上あれば明らかな効果が得られると考えられる。S
P値の差が2以上で移行量はほとんど0となる。また、
接着強度は、基体ゴム2として高摺動性ゴム3の基材ゴ
ムを同じNR/BRゴムを用いた場合に最も高く、同系
材料を使用することで接合力を向上できることがわか
る。
【0035】(実施例2)次に、基体ゴム2として表2
に示す配合のIIRゴム、および実施例1で用いたのと
同じ配合のNR/BRゴム(表1参照)を、高摺動性ゴ
ム3として実施例1と同じ配合のオレイン酸アミドを含
有するNR/BRゴムを使用して、図8(a)に示す形
状のスタビライザブッシュを作製した。
【0036】得られたスタビライザブッシュを80℃で
72時間放置し、高温条件下における高摺動性ゴム3か
ら基体ゴム2へのオレイン酸アミドの移行量を調べた。
それぞれ、高摺動性ゴム3との接合界面から3mm、6
mm離れた部分における、基体ゴム2中のオレイン酸ア
ミド量(重量%)を測定し、結果をガス透過性を横軸と
して図8(b)に示した。なお、ガス透過性の測定は、
窒素ガスを用い、雰囲気温度25℃の条件で行った。図
中、○、△はIIRゴム、●、▲はNR/BRゴムを用
いた場合の結果を示すもので、それぞれ、 ○、●:界面から3mm △、▲:界面から6mm 離れた位置におけるオレイン酸アミド量を示す。
【0037】
【表2】 *5)シクロヘキシル・ベンゾチアゾル・スルフェナミ
ド *6)ノクセラー TTCU 4.0重量部 ノクセラー TT 2.0重量部 ノクセラー DM 1.0重量部 (いずれも大内新興化学工業(株)製、商品名)
【0038】図に明らかなように、基体ゴム2としてI
IRゴムを用いた場合には、移行量はほぼ0であり、高
温条件下においても移行がほとんど生じていないことが
わかる。一方、NR/BRゴムを用いた場合は、上記図
7に示したように、常温では移行がほとんど見られない
が、高温になると移行量が増えており、高温での使用が
考えられる用途には、ガス透過性の低いゴム材料、特に
1×10-10 cm3・cm/ cm2・ sec・cmHg以下のもの
を用いることがより好ましい。また、IIRゴムを用い
た場合について、実施例1と同様の方法で、接着強度を
測定したところ、接着強度は550N/cm2 であり、
良好な結果が得られた。
【0039】図9は、ガス透過性を横軸、SP値を縦軸
として種々のゴム材料の位置関係を表したものである。
図より、例えば高摺動性ゴム3の基材をNR/BRゴム
とした場合、接着性を高めるには、基体ゴム2としてS
P値が近似するNRゴム、NR/BRゴム、およびII
Rゴムを用いるのがよく、NBRゴム、EPDMゴムで
はSP値の差がやや大きくなる。一方、滑剤である高級
脂肪酸アミドの移行を防止するには、IIRゴム、NB
Rゴムが、他のゴム材料よりガス透過性が低く好まし
い。従って、基体ゴム2としてIIRゴムを用いると、
接着性向上と、高温での移行防止を両立できることがわ
かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示し、(a)はスタビ
ライザブッシュの軸方向断面図、(b)はスタビライザ
ブッシュの側面方向の断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示し、(a)はス
タビライザブッシュの軸方向断面図、(b)はスタビラ
イザブッシュの側面方向の断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態を示し、(a)はス
タビライザブッシュの軸方向断面図、(b)はスタビラ
イザブッシュの側面方向の断面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態を示し、(a)はス
タビライザブッシュの平面図、(b)はスタビライザブ
ッシュの軸方向断面図、(c)はスタビライザブッシュ
の側面方向の断面図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態を示し、(a)はス
タビライザブッシュの軸方向断面図、(b)はスタビラ
イザブッシュの側面方向の断面図、(c)は高摺動性ゴ
ムの断面形状の他の例を示す図である。
【図6】本発明の第6の実施の形態を示し、(a)はス
タビライザブッシュの軸方向断面図、(b)はスタビラ
イザブッシュの側面方向の断面図である。
【図7】(a)は実施例1におけるオレイン酸アミドの
移行量と接着強度の測定結果を示す図、(b)はテスト
ピースの概略図断面図である。
【図8】(a)は実施例2において作製したスタビライ
ザブッシュの軸方向断面図、(b)はガス透過性とオレ
イン酸アミドの移行量の関係を示す図である。
【図9】各種ゴム材料のガス透過性とSP値を示す図で
ある。
【図10】従来のスタビライザブッシュをスタビライザ
バーに組付けた状態を示す斜視図である。
【図11】従来のスタビライザブッシュをスタビライザ
バーに組付けた状態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 ゴム弾性体 2 基体ゴム 21 フランジ 3 高摺動性ゴム 31 両端縁 32 凸部 33 外周面 4 ブラケット S スタビライザバー S1 湾曲部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状に成形したゴム弾性体の筒内にスタ
    ビライザバーを挿通保持し、該ゴム弾性体の外周面を車
    両ボデーに取り付けたブラケットで保持するようになし
    たスタビライザブッシュであって、上記ゴム弾性体の、
    少なくとも上記スタビライザバーに接する内周部を含む
    一部を高摺動性ゴムで構成したことを特徴とするスタビ
    ライザブッシュ。
  2. 【請求項2】 上記高摺動性ゴムが、基材となるゴムに
    高級脂肪酸アミドを配合することにより高摺動性を付与
    したゴムである請求項1記載のスタビライザブッシュ。
  3. 【請求項3】 上記高摺動性ゴムの基材となるゴムと、
    上記ゴム弾性体の基部を構成するゴムのSP値の差を
    0.5以下とした請求項2記載のスタビライザブッシ
    ュ。
  4. 【請求項4】 上記高摺動性ゴムに含有される高級脂肪
    酸アミドと、上記ゴム弾性体の基部を構成するゴムのS
    P値の差を1.5以上とした請求項2ないし3記載のス
    タビライザブッシュ。
  5. 【請求項5】 上記ゴム弾性体の基部を構成するゴムの
    ガス透過性が1×10-10 cm3・cm/ cm2・ sec・cmH
    g以下である請求項1ないし4記載のスタビライザブッ
    シュ。
  6. 【請求項6】 上記ゴム弾性体が、筒状の基体ゴムとそ
    の内周に積層形成した円筒状の高摺動性ゴムからなる請
    求項1ないし5記載のスタビライザブッシュ。
  7. 【請求項7】 上記高摺動性ゴムの軸方向の端縁を径方
    向外方に延出して、上記基体ゴムの軸方向の端面を覆っ
    た請求項6記載のスタビライザブッシュ。
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