JPH1081190A - エアバッグ用ガス発生器 - Google Patents

エアバッグ用ガス発生器

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JPH1081190A
JPH1081190A JP9179194A JP17919497A JPH1081190A JP H1081190 A JPH1081190 A JP H1081190A JP 9179194 A JP9179194 A JP 9179194A JP 17919497 A JP17919497 A JP 17919497A JP H1081190 A JPH1081190 A JP H1081190A
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信昭 横手
Takashi Saso
高 佐宗
Akihiko Kuroiwa
顕彦 黒岩
Norihisa Miyamoto
典久 宮本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に燃焼ガス中のスラグの外部流出防止効果
に優れた品質の良いガス発生器を提供することを目的と
する。 【解決手段】 複数個のガス放出口(8)を有する側筒
(1b)と該側筒の端部を上蓋(1a)及び下蓋(2
a)で閉鎖することにより形成されたハウジング(3)
の内側には、中央から径方向外側に向けて点火器(3
0),ガス発生剤(6),冷却・フィルタ部材(7)が
順次配置されると共に、前記ガス放出口(8)を内側か
ら覆う金属箔(9)が前記側筒(1b)の内壁面に貼り
付けられ、更に前記冷却・フィルタ部材(7)が前記上
蓋(1a)から下蓋(2a)にかけて介装されてなるエ
アバッグ用ガス発生器であって、前記冷却・フィルタ部
材(7)の両端部内面に接すると共に、前記上蓋(1
a)及び下蓋(2a)の内面にも接するL字形の断面を
有するバイパス防止部材(15,16)を、前記冷却・
フィルタ部材(7)の一方端若しくは両端に配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の衝突事故
等による衝撃から自動車の運転者及び乗員の安全を確保
するためのエアバッグ安全装置に用いられるガス発生器
であって、特に燃焼ガス中のスラグの外部流出防止効果
に優れた品質の良いエアバッグ用ガス発生器(以下、単
に「ガス発生器」という。)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のガス発生器については、いわゆ
る1筒型,2筒型のハウジング構造を有するものがあ
る。又、そのハウジング構造も溶接型及び摩擦圧接型の
両方がある。例えば、1筒の溶接型ハウジング構造のガ
ス発生器の代表例を図13(断面模式図)に基づき説明
すると、ガス発生器のハウジング3は、上容器1が下容
器2に接合され、内部に空間Sを有する1筒型の構造と
されている。具体的には、先ず上容器1は、上蓋1a
と、この上蓋1aの外周縁部から垂下する側筒1bとか
ら構成されるステンレス製の成形体であり、また側筒1
bの上側周囲には複数のガス放出口8が配設されると共
に、側筒1bの内壁面にはガス放出口8を覆う金属箔9
が貼着されてガス発生剤6のシールを行う様にされてい
る。一方、下容器2は、下蓋2aと、この下蓋2aから
前記側筒1bの外径側を上方向に立ち上がるフランジ筒
部2bと、更にそれに続いて水平に折れるサイドフラン
ジ2cとから構成されるステンレス製の成形体である。
【0003】ハウジング3は、上容器1の側筒1bの下
端で外側に折れて形成されたフランジ部1cが下容器2
の下蓋2aの内底面縁部に溶接接合されて形成されてい
る。又、ハウジング3内には、下蓋2aの中央部に点火
器4がシール5を介して固定され、その周囲にはガス発
生剤6が装填され、更にそのガス発生剤6の層と上容器
1及び下容器2で形成される空間部には、冷却及び/又
はフィルタ部材(以下単に「冷却・フィルタ部材」とい
う。)7が装填されている。
【0004】このようなガス発生器が衝突信号を受けて
通電状態になったとき、点火器4の発火によりガス発生
剤6が燃焼して高温のガスを発生する。この高温のガス
は多くのスラグを含んでいるが、冷却・フィルタ部材7
を通過する間に冷却されると共に、スラグの大部分が除
去された後、ガス放出口8から図示されていないエアバ
ッグ内に放出されるようにされている。
【0005】次に、1筒型の摩擦圧接型のハウジング構
造のガス発生器の代表例を図14(断面模式図)に基づ
き説明すると、図13の溶接型ハウジング構造のものに
比べて、ハウジング3は、上容器1の側筒1bの下端周
面が、下蓋2aの内底面周縁部に摩擦圧接されて形成さ
れている点に特徴があり、これ以外の基本的構成は図1
3の例と同様である。又、摩擦圧接型構造のガス発生器
の作動も、溶接型構造のものと異なるところはない。更
に、摩擦圧接を実施する際には、一般に圧接時の高さ管
理が難しいという事情があり、この点に鑑みて、例えば
冷却・フィルタ部材の端面のうち、摩擦圧接部に近い方
の端面に、摩擦圧接時の高さ調節が不十分であったとし
ても、それを吸収できる様なフィルタシール部材を介在
させ、燃焼ガス中のスラグが冷却・フィルタ部材の端部
から許容量以上に流出しない様に配慮することも考えら
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のいずれ
のタイプのガス発生器においても、ガス発生器の作動時
において、ガス発生剤の種類や燃焼条件等によっては、
ハウジング内で発生した燃焼ガスの瞬間的な圧力上昇の
ために、冷却・フィルタ部材の端部と上蓋,下蓋又はフ
ィルタシール部材との当接状態が緩み、冷却・フィルタ
部材の端面シールが不十分となる場合のあることが分か
ってきた。本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので
あり、特に燃焼ガス中のスラグの外部流出防止効果に優
れた品質の良いガス発生器を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1記載の発明は、複数個のガス
放出口を有する側筒と該側筒の端部を上蓋及び下蓋で閉
鎖することにより形成されたハウジングの内側には、中
央から径方向外側に向けて点火器、ガス発生剤、冷却・
フィルタ部材が順次配置されると共に、前記ガス流出孔
を内側から覆う金属箔が前記側筒の内壁面に貼着され、
更に前記冷却・フィルタ部材が前記上蓋から下蓋にかけ
て介装されてなるエアバッグ用ガス発生器であって、前
記冷却・フィルタ部材の両端部内面に接すると共に、前
記上蓋及び下蓋の内面にも接するL字形の断面を有する
バイパス防止部材が、一方端もしくは両端に配置されて
なることを特徴とするものである。
【0008】これにより、ガス発生器の作動時に、ハウ
ジング内に瞬時にして高圧の燃焼ガスが発生しても、冷
却・フィルタ部材の両端部内面に配置されたバイパス防
止部材は、この冷却・フィルタ部材の両端部により強く
押しつけられる状態となるので、むしろ端面シールが向
上する様に作用する。従って、ガス発生剤の種類や燃焼
条件等の如何に拘らず、燃焼ガス中のスラグの外部流出
を許容範囲内で確実に防止することができる。
【0009】又、請求項2記載の発明は、請求項2記載
の発明の構成のうち、上蓋側のバイパス防止部材を、冷
却・フィルタ部材の内面に向かってガス放出口を投影し
たときの投影面積部分を覆う様に配置したものであり、
これにより、上記請求項1記載の発明と同様の作用効果
を享受し得る事は勿論、冷却・フィルタ部材のガス放出
口に最も近い部分がバイパス防止部材によって遮られて
いるため、発生ガスが冷却・フィルタ部材の前記投影面
積部分及びその近傍に集中して流出するのを防止する事
ができる。即ち、冷却・フィルタ部材のガス流れの均等
化を図り、該部材の局部的な溶損を防止する事を可能と
するものである。
【0010】又、請求項3記載の発明は、請求項1又は
請求項2に記載の発明の構成に加えて、冷却・フィルタ
部材の外周面とガス放出口との間に空間を形成したこと
を特徴とする。この空間Sの形成により、この空間がガ
ス溜まりとなって均圧化される結果、ガス放出口により
ガス流の絞り効果の影響は少なくなり、燃焼ガスは、冷
却・フィルタ部材全体を略均一に流通する様になる。従
って、特に冷却・フィルタ部材の両端部を流れるガス流
に対してシール効果を発揮し得る本発明におけるかかる
バイパス防止部材の効用は大きいと言える。
【0011】又、請求項4記載の発明は、請求項1乃至
請求項3のいずれかに記載の発明の構成のうち、バイパ
ス防止部材を冷却・フィルタ部材に対して圧入して配置
したものであり、これにより、バイパス防止部材のハウ
ジング内における固定が容易となる。又、請求項5記載
の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の発
明の構成に加えて、側筒と上蓋とが一体化され、且つ側
筒と下蓋とが摩擦圧接により接合されてハウジングが形
成されたものであり、これにより、摩擦圧接構造ゆえ
に、圧接時のいわゆる寄り代が不安定なために冷却・フ
ィルタ部材の両端部に隙間が生じ易いガス発生器の場合
でも、本発明によるスラグ流出防止効果を確保すること
ができる。
【0012】又、請求項6記載の発明は、請求項5記載
の発明の構成に加えて、冷却・フィルタ部材を、上蓋の
フィルタガイド及び圧接バリに当接させることにより、
該冷却・フィルタ部材の外周面とガス流出孔との間に空
間を簡単に形成できる様にしたものである。又、請求項
7記載の発明は、請求項5又は請求項6に記載の発明の
構成に加えて、冷却・フィルタ部材の少なくとも一方端
面にグラファイト製のシール部材を配置したものであ
り、これにより、摩擦圧接時の寄り代の不安定さに起因
する冷却・フィルタ部材端部の隙間発生を防止するた
め、グラファイト製のシール部材を冷却・フィルタ部材
のクッション材として用いる場合にも、本発明によるス
ラグ流出防止効果を有効に発揮させることができる。
【0013】又、請求項8記載の発明は、請求項1乃至
請求項4のいずれかに記載の構成に加えて、側筒と上蓋
とが一体化され、且つ側筒と下蓋とが溶接により接合さ
れてハウジングが形成されたものであり、これにより、
薄板溶接構造ゆえにガス発生器作動時の発生内圧の影響
を受けて変形し易いガス発生器において、本発明に係る
バイパス防止部材によるスラグ流出防止効果は一層顕著
となる。
【0014】又、請求項9記載の発明は、ハウジングと
して、点火器の周囲に上蓋及び下蓋をつなぐ中央筒を有
するもので構成したものであり、これにより、ハウジン
グが強化され、その分ガス発生剤の燃焼時にハウジング
が変形し難くなり、本発明に係るバイパス防止部材によ
るスラグ流出防止効果は更に有意義なものとなる。又、
請求項10記載の発明は、請求項9記載の発明の構成の
うち、L字形バイパス防止部材の上蓋又は下蓋に接する
面が内側に延長され、更に立ち上がって中央筒の外面に
当接されたものであり、これにより、バイパス防止部材
に、スラグ流出防止効果以外にも、中央筒を有するハウ
ジング構造における冷却・フィルタ部材の簡単な位置決
めの役目も発揮させることができるものである。又、請
求項11記載の発明は、請求項10記載の発明の構成の
うち、バイパス防止部材を中央筒の外面に対して圧入し
て配置したものであり、これにより、中央筒を有するハ
ウジング内においてバイパス防止部材の固定を容易にす
るものである。
【0015】又、請求項12記載の発明は、複数個のガ
ス放出口を有する側筒と該側筒の端部を上蓋及び下蓋で
閉鎖することにより形成されたハウジングの内側には、
中央から径方向外側に向けて点火器,ガス発生剤,冷却
・フィルタ部材が順次配置されると共に、前記ガス放出
口を内側から覆う金属箔が前記側筒の内壁面に貼着され
てなるエアバッグ用ガス発生器であって、前記冷却・フ
ィルタ部材の一方端をシールするためのフィルタシール
部材がハウジングに圧入されており、該フィルタシール
部材が、前記冷却・フィルタ部材の内径側において下蓋
側に折れ曲がって該下蓋に当接し、該フィルタシール部
材をハウジング内で弾性的に保持されてなることを特徴
とするものである。
【0016】このようなフィルタシール部材の弾性的保
持により、ガス発生器の作動時の発生内圧によってフィ
ルタシール部材と冷却・フィルタ部材との当接が緩んで
隙間が生じることが防止される。即ち、発生内圧により
フィルタシール部材が撓むことがあっても、冷却・フィ
ルタ部材との良好な当接状態を保ったままで一体的に撓
むため、スラグ流出防止効果を有効に発揮し得る点に変
わりはない。加えて、係るフィルタシール部材の弾性的
保持の付加的効果として、摩擦圧接時の寄り代のバラ付
きを吸収する事ができ、圧接作業が容易になるという利
点がある。
【0017】又、請求項13記載の発明は、請求項12
記載の発明の構成のうち、フィルタシール部材を、ハウ
ジングに対して圧入すると共に、該圧入される先端部分
を圧接バリで固定したものであり、これにより、フィル
タシール部材のハウジング圧入部の固定を一層強化する
様にしたものである。又、請求項14記載の発明は、請
求項12又は請求項13に記載の構成のうちフィルタシ
ール部材における冷却・フィルタ部材の内径側において
下蓋側に折り曲げられた部分がフック状に形成されてお
り、該フック状に形成された部分の先端を下蓋に当接せ
しめて、フィルタシール部材がハウジング内で弾性的に
保持される様にしたものである。これにより、ガス発生
器の組立終了後の段階で、フック状の折れ曲がり部分に
生じる垂直上向きの弾性反力の作用を受けて、フィルタ
シール部材が冷却・フィルタ部材の端面により強く密着
させられる状態となるので、スラグ流出防止効果は一層
顕著となる。
【0018】更に、請求項15記載の発明は、2筒構造
のハウジングを有し、フィルタシール部材が下蓋に沿っ
て内径側に延在すると共に、該延在した部分に切り込み
が入れられて前記折れ曲がり部分が形成されており、更
に前記延在する部分の内側が立ち上がって中央筒の外面
に対して圧入されたものである。これにより、これま
で、中央筒の高温の圧接バリからガス発生剤を保護し、
且つガス発生剤の振動等による粉末化を防止するための
クッション材が別途専用に必要とされていた2筒ハウジ
ング構造において、それらの部材が果たしてきた役割を
本発明に係るフィルタシール部材が一体となって同時に
発揮することができる。従って、部品点数の削減につな
がり、コストの低減化に貢献することができる。又、ガ
ス発生器の作動時に発生するガスが前記切り込み部周辺
の開口を通って下蓋側へ流入し、フィルタシール部材の
裏側へ回り込むので、フィルタシール部材の表裏が同圧
となり、フィルタシール部材の弾性的変形さえも抑制す
る事ができるので更に有意義な発明と言える。
【0019】又、請求項16記載の発明は、エアバッグ
を膨張させるためのガスを放出するガス発生器であっ
て、複数個のガス流出口を有する側筒と、該側筒の両端
部をそれぞれ閉塞する上蓋及び下蓋と、発生したガスを
冷却、且つ、ガス中のスラグを除去するために、該上蓋
及び下蓋によって閉鎖された側筒内に収納されるよう
に、前記側筒より小径の筒状の冷却・フィルタ部材と、
前記冷却・フィルタ部材の上端側の内周面と前記上蓋の
内面に接する部分を有して断面がL字形のリング状第1
バイパス防止部材と、前記冷却・フィルタ部材の下端側
の内周面と前記下蓋の内面に接する部分を有して断面が
L字形のリング状第2バイパス防止部材とを備えたエア
バッグ用ガス発生器である。
【0020】更に、請求項17記載の発明は、請求項1
6に記載の第1・第2バイパス防止部材のどちらか一方
が、前記冷却・フィルタ部材の内周面へ前記ガス放出口
を投影したときの投影部分を覆うためのカバー部を有す
るエアバッグ用ガス発生器である。
【0021】又、請求項18記載の発明は、請求項16
に記載の筒状の冷却・フィルタ部材が、その外周面と前
記側筒の内周面との間に所定の空間を形成しているエア
バッグ用ガス発生器である。更に、請求項19記載の発
明は、請求項18に記載の側筒と前記上蓋とが一体化さ
れており、該側筒と下蓋とが摩擦圧接により接合されて
ハウジングが形成され、この摩擦圧接による圧接バリ
と、前記上蓋近傍の前記側筒の内周面から前記冷却・フ
ィルタ部材の外周面へ向け形成された肉厚のフィルタガ
イドとが、前記冷却・フィルタ部材の外周面に当接して
前記所定の空間を形成しているエアバッグ用ガス発生器
である。
【0022】又、請求項20記載の発明は、エアバッグ
を膨張させるためのガスを放出するガス発生器であっ
て、点火器を収納するための中央筒と、複数個のガス流
出口を有し、該中央筒の周囲にガス発生剤を収納するた
めの空間を形成する側筒と、該側筒及び前記中央筒のそ
れぞれの上端部を閉塞する上蓋と、該側筒及び前記中央
筒のそれぞれの下端部に取り付けられて該側筒及び前記
中央筒を閉塞する下蓋と、発生したガスを冷却、且つ、
ガス中のスラグを除去するために前記上蓋、下蓋及び中
央筒とによって閉鎖されたガス発生剤収納空間内の前記
複数個のガス流出口側に収納される前記側筒より小径の
筒状の冷却・フィルタ部材と、前記冷却・フィルタ部材
の上端側の内周面と前記上蓋の内面に接する部分を有し
て断面がL字形のリング状第1バイパス防止部材と、前
記冷却・フィルタ部材の下端側の内周面と前記下蓋の内
面及び前記中央筒の外周面に接する部分を有して下蓋側
からガス発生剤収納空間を覆うリング状のフィルターシ
ール部材とを備えたエアバッグ用ガス発生器である。
【0023】又、請求項21記載の発明は、エアバッグ
を膨張させるためのガスを放出するガス発生器であっ
て、複数個のガス流出口を有する側筒と、該側筒の上端
部を閉塞する上蓋と、該側筒の下端部に取り付けられて
該側筒を閉塞する下蓋と、発生したガスを冷却、且つ、
ガス中のスラグを除去するために該上蓋及び下蓋とによ
って閉鎖された側筒内に収納されるように、前記側筒よ
り小径の筒状の冷却・フィルタ部材と、該冷却・フィル
タ部材の下端を支持するために、前記側筒の内周面及び
下蓋の内面に接する部分を有して弾性的に側筒内に収納
されているリング状のフィルターシール部材とを備えた
エアバッグ用ガス発生器である。
【0024】又、請求項22記載の発明は、エアバッグ
を膨張させるためのガスを放出するガス発生器であっ
て、点火器を収納するための中央筒と、複数個のガス流
出口を有し、該中央筒の周囲にガス発生剤を収納するた
めの空間を形成する側筒と、該側筒及び前記中央筒のそ
れぞれの上端部を閉塞する上蓋と、該側筒及び前記中央
筒のそれぞれの下端部に取り付けられて該側筒及び前記
中央筒を閉塞する下蓋と、発生したガスを冷却、且つ、
ガス中のスラグを除去するために前記上蓋、下蓋及び中
央筒とによって閉鎖されたガス発生剤収納空間内の前記
複数個のガス流出口側に収納される前記側筒より小径の
筒状の冷却・フィルタ部材と、前記側筒の内周面と前記
下蓋の内面及び前記中央筒の外周面に接する部分を有し
て弾性的に側筒内に収納されつつ、該冷却・フィルタ部
材の下端を支持しながら、ガス発生剤収納空間を下蓋側
から覆うリング状のフィルターシール部材とを備えたエ
アバッグ用ガス発生器である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しつつ説明する。図1は、1筒型の摩擦圧接型
ハウジング構造のガス発生器を示す要部断面模式図であ
り、ハウジング3は、アルミ製上容器1の側筒1bとア
ルミ製下容器2の段部2bの先端同士を突合せ摩擦圧接
することにより内部空間が形成された構造となってい
る。内部空間は、中央から径方向外側に向けて点火器3
0,薄膜容器5に封入されたガス発生剤6,冷却・フィ
ルタ部材7が順次配置されている。また、前記冷却・フ
ィルタ部材7は、前記側筒1b内に収納されるように、
前記側筒1bより小径の筒状している。そして、図中で
は点火器30として、スクイブ31と伝火薬32が一体
化されたものを示している。
【0026】又、冷却・フィルタ部材7の上下端面、即
ち、冷却・フィルタ部材7の上面と上蓋との間及び冷却
・フィルタ部材7の下面と下蓋2aの上面の間のには、
グラファイト製のシール部材10a,10bが配置さ
れ、燃焼ガスがスラグを含んだまま外部に流出しないよ
う配慮されている。又、ガス放出口8の内面には、アル
ミ箔9が貼着されて密閉されており、燃焼圧力の調整が
可能な構造とされ、併せてガス発生剤6の変質防止にも
配慮されている。更に、断面がL字形のリング状第1・
第2バイパス防止部材15・16が、冷却・フィルタ部
材7の上下両端部内面に接すると共に上蓋1a及び下蓋
2aの内面にも当接して配置されている。前記第1・第
2バイパス防止部材15・16は、前記冷却・フィルタ
部材7に対して圧入されている。
【0027】このような構成であれば、ガス発生器の作
動時にハウジング3内に燃焼ガスによる高圧が瞬間的に
発生しても、冷却・フィルタ部材7の両端部内面に配置
されたバイパス防止部材15,16は、この冷却・フィ
ルタ部材7の両端部に強く押し付けられる状態となるの
で、むしろ端面シールが向上する様に作用する。従って
本発明に係るバイパス防止部材15,16を採用する事
により、シール部材10a,10bのいずれか一方又は
両方省略の余地も生じ、部品点数削減によるコスト低減
の可能性が生じる。一方、バイパス防止部材15,16
を併用する事で、グラファイト製シール部材10a,1
0bによるスラグ流出防止効果を万全を期すことが可能
となる。
【0028】図2は、図1における上蓋1a側の、即
ち、ガス放出口8に近い側の第1バイパス防止部材15
を、冷却・フィルタ部材7の内面に向かってガス放出口
8を投影したときの投影面積部分(A)を覆う様に配置
した構成例を示している。この第1バイパス防止部材1
5は、その前記冷却・フィルタ部材7に接している部分
が延長され、前記投影面積部分(A)を覆うカバー部1
5cを有する。このガス発生器の場合には、図1のガス
発生器の場合と同様、優れたスラグ流出防止効果を享受
し得ることは勿論、冷却・フィルタ部材7のガス放出口
8に最も近い部分がバイパス防止部材15によって遮ら
れているため、発生した高温の燃焼ガスが冷却・フィル
タ部材7の投影面積部分A及びその近傍に集中して流出
するのを防止することができる。即ち、冷却・フィルタ
部材7のガス流れの均等化を図り、部材の局部的な溶損
を防止することが可能となる。
【0029】尚、上蓋1a側のバイパス防止部材15
を、冷却・フィルタ部材7の内面に向かってガス放出口
8を投影したときの投影面積部分(A)を覆う様に配置
する構成としては、他に図3に示す様に、その投影面積
部分(A)を覆う範囲に相当する部分にカバー部15c
を冷却・フィルタ部材7の内面から少し内側に離して配
置してもよい。この場合は、バイパス防止部材15を貼
着していたが為に生じていた冷却・フィルタ部材のデッ
ドスペースを解消することができ、その分冷却・フィル
タ部材7の使用効率を高められる事が可能となる。
【0030】図4は、図1に示すガス発生器において、
筒状の冷却・フィルタ部材7の外周面とガス放出口8と
の間に空間S1を形成した構成例を示している。前記筒
状の冷却・フィルタ部材は、その外周面と前記側筒1b
の内周面との間に所定の空間S1を形成するように、そ
の外周径は前記側筒1bの内周径より所定の大きさだけ
小さい。そして、その高さは、前記上蓋1aと下蓋2a
との間隔よりも所定長だけ短い。このガス発生器におい
ては、空間S1がガス溜まりとなって冷却・フィルタ部
材の出側が均圧化される結果、ガス放出口8によるガス
流の絞り効果の影響は少なくなり、燃焼ガスは冷却・フ
ィルタ部材7の容積の大部分を通過する様になる。従っ
て、特に、冷却・フィルタ部材7の両端部を流れるガス
流に対するバイパス防止部材15,16のシール効果は
一層価値あるものとなる。
【0031】又、図5に示すガス発生器の特徴的な構成
は、冷却・フィルタ部材7を、上蓋1aのフィルタガイ
ド1c及び圧接バリ12a,12bに当接して配置した
点にある。前記側筒1bと前記上蓋1aとが一体化され
ており、該側筒1bと下蓋2aとが摩擦圧接により接合
されてハウジング3が形成され、この摩擦圧接による圧
接バリ12a,12bと、前記上蓋1a近傍の前記側筒
1bの内周面から前記冷却・フィルタ部材7の外周面へ
向け形成された肉厚のフィルタガイド1cとが、前記冷
却・フィルタ部材7の外周面に当接して前記所定の空間
S1を形成している。この構成であれば、冷却・フィル
タ部材7の外周面とガス放出口8との間に空間S1を確
実に形成し且つ安定して確保することが可能となる。
【0032】次に、図6は、ハウジング33として、点
火器30の周囲に上蓋1a及び下蓋2aをつなぐ中央筒
40を有するもので構成したものであり、いわゆる2筒
型の摩擦圧接型ハウジング構造のガス発生器である。即
ち、上容器1の内側側筒1dと下容器2の内側段部2d
との突き合わせ摩擦溶接による中央筒40の存在によ
り、ハウジング33が強化され、その分ガス発生剤6の
燃焼時にハウジング33が変形しにくくなり、本発明に
係るバイパス防止部材15,16によるスラグ流出防止
効果はさらに有効なものとなる。尚、図中17は、ガス
発生剤用のカバー部材である。
【0033】次に、図7に示すガス発生器の特徴的な構
成は、図6に示したガス発生器の構成の内、下蓋2a側
のバイパス防止部材16とガス発生剤用カバー部材とが
一体化された部材で構成した点にある。即ち、断面L字
形の下側バイパス防止部材16の下蓋2aに接する面が
内側に延長され、更に立ち上がって中央筒40の外面の
圧接バリ11aに当接する様に一体化してフィルタシー
ル部材25としたものである。このようなフィルタシー
ル部材25はリング状をしており、その断面は、図7に
示されるように、冷却・フィルタ部材7の下端側の内周
面に接する第1直線部50aと、該第1直線部50aと
一端側が接続されて下蓋2aの内面に接する第2直線部
50bと、該第2直線部50bの他端側から上蓋1a側
へ向け立ち上がっている立ち上がり部50cと、該立ち
上がり部50cの上端から中央筒40の外周面へ向け張
り出している張出部50dを有している。そして、張出
部50dの先端は、前記中央筒40に対するフィルタシ
ール部材25の挿入を容易にするために、前記中央筒4
0の外周面に沿って、折り返し部が設けられている。こ
のようなフィルタシール部材25は前記中央筒40の外
周面に対して圧入されている。
【0034】この構成であれば、これまで、中央筒40
の高温の圧接バリ11aからガス発生剤6を保護し、且
つガス発生剤6の振動等による粉末化を防止するための
クッション材が別途専用に必要とされていた2筒ハウジ
ング構造において、それらの部材が果たしてきた役割を
本発明に係るフィルタシール部材25が一体となって、
同時に発揮することができる。従って、部品点数の削減
効果をもたらし、コスト低減に寄与することが期待でき
る。又、このフィルタシール部材25に、スラグ流出防
止効果以外にも、2筒型ハウジング構造における冷却・
フィルタ部材7の位置決めの役目も発揮させる事がで
き、又、冷却・フィルタ部材の固定が一層容易となる効
果も期待できる。尚、冷却・フィルタ部材7のガス流れ
の均等化を図るために、ここにおいても第1バイパス防
止部材15若しくはフィルタシール部材25にガス放出
口を覆うカバー部を設けてもよい。或いは、側筒1bの
内周面と冷却・フィルタ部材7の外周面との間に所定の
空間を形成するようにしてもよい。
【0035】次に、図8は、図1〜図7と同様、1筒型
の摩擦圧接型ハウジング構造のガス発生器を示す要部断
面模式図であり、構成上の特徴の一つは、図1〜図7で
冷却・フィルタ部材7の両端部内面と上蓋1a,下蓋2
aの内面に当接して配置されていたバイパス防止部材1
5,16が存在しない代わりに、冷却・フィルタ部材7
の端部をシールするために、ハウジング3に圧入された
フィルタシール部材25が、冷却・フィルタ部材7の内
径側において下蓋2a側に折れ曲がって該下蓋2aに当
接し、フィルタシール部材25をハウジング3内で弾性
的に保持せしめた点にある。
【0036】このフィルタシール部材25はリング状を
しており、その断面は図8にしめすように、冷却・フィ
ルタ部材7の下端を支持する直線部25bと、該直線部
25bの一端側から上蓋1a側へ向け立ち上がっている
立ち上がり部25eと、該立ち上がり部25eの上端か
ら側筒1bの内周面へ向け張り出している張出部25a
と、前記直線部25bの他端側から下蓋2aの内面に向
け折れ曲がって下蓋2aの内面に接する折れ曲がり部2
5fとを有している。そして、張出部25aの先端は、
前記側筒1bに対するフィルタシール部材25の挿入を
容易にするために、前記側筒1bの内周面に沿って、折
り返し部が設けられている。このようなフィルタシール
部材25は、前記張出部25aと折れ曲がり部25fが
それぞれ側筒1bの内周面及び下蓋2aの内面に当接す
ることにより、側筒1b内に弾性的に保持される。そし
て、このようなフィルタシール部材25は前記側筒1b
の内周面に対して圧入されている。
【0037】このような構造のガス発生器であれば、ハ
ウジング3内におけるフィルタシール部材25の弾性的
保持により、ガス発生器の作動時の発生内圧によってフ
ィルタシール部材25が撓むことがあっても、冷却・フ
ィルタ部材7との良好な当接状態を保ったままで一体的
に撓む結果、冷却・フィルタ部材7の端部における上蓋
1a又はフィルタシール部材25との当接状態が緩んで
隙間が生じる事はなく、良好な面シールが保持されるの
で、バイパス防止部材15,16を採用したガス発生器
と同様のスラグ流出防止効果を発揮することができる。
更に、本例の構成によれば、フィルタシール部材25の
弾性的保持の付加的効果として、摩擦圧接時の寄り代の
ばらつきを吸収することができるのて、圧接作業が容易
になるという利点もある。
【0038】又、図示のガス発生器における構造上の他
の特徴としては、フィルタシール部材25をハウジング
3内に圧入すると共に、この圧入された張出部分25a
を圧接バリ12aで保持固定する様にした点にある。こ
れにより、フィルタシール部材25のハウジング内の固
定が一層強化され、引いては冷却・フィルタ部材の面シ
ール性能の一層の向上が期待される。
【0039】図9は、図8に示すガス発生器の構成の
内、フィルタシール部材25における冷却・フィルタ部
材7の内径側において下蓋側に折り曲げられた部分25
cをフック状に形成すると共に、このフック部25cの
先端を下蓋2aに当接せしめ、フィルタシール部材25
がハウジング内で弾性的に保持される様に配置したもの
の例を示している。フィルタシール部材25の内径側の
折り曲げれたフック部25cの形状は、図10(a)に
示す様に、ガス発生器の組立前は脚部25dの最高位置
は冷却・フィルタ部材7の下端に略一致しており、組立
終了後は同図(b)に示す様に脚部25dが上側に押し
上げられて脚部25dの最高位置が冷却・フィルタ部材
7の下端よりも上方に位置する様に構成されている。従
って、組立終了後のガス発生器では、フック状の折れ曲
がり部分に生じる垂直上向きの弾性反力の作用を受け
て、フィルタシール部材25が冷却・フィルタ部材7の
端面に、より強く密着させられる状態となっており、そ
の面シール性能の向上により、スラグ流出防止効果は一
層顕著となる。
【0040】尚、図8及び図9に示した実施例において
も第1バイパス防止部材15を上蓋1a側に設けてもよ
い。更に、冷却・フィルタ部材7のガス流れの均等化を
図るために、第1バイパス防止部材15にガス放出口を
覆うカバー部を設けてもよい。或いは、側筒1bの内周
面と冷却・フィルタ部材7の外周面との間に所定の空間
を形成するようにしてもよい。また、ガス発生器のハウ
ジングは中央に中央筒を有するものであってもよい。
【0041】図11は、図6,図7と同様、2筒型の摩
擦圧接型ハウジング構造のガス発生器であり、バイパス
防止部材としてフィルタシール部材26を採用している
他は、構成上の差異はなく、特に図7に対応した図とい
える。即ち、図11に示すガス発生器の特徴的な構成
は、フィルタシール部材26が、図8における下蓋2a
側のフィルタシール部材25と図6におけるガス発生剤
用カバー部材17とを一体化した部材で構成されている
点にある。換言すると、フィルタシール部材26が下蓋
2aに沿って内径側に延在し、その延在する部分の内側
が立ち上がって中央筒40の外面に対して圧入させてい
る。更に、下蓋2aに沿って延在する部分に切り込みが
入れられて前記折れ曲がり部分26aが形成されるが、
図12(図11のBB矢視要部断面図)に示す様に、周
方向に適当な間隔で折れ曲がり部分を形成すればよい。
【0042】前記フィルタシール部材26はリング状を
しており、その断面は図11に示すように、下蓋2aの
内面に平行な直線部26cと、該直線部26cの両端か
らそれぞれ上蓋1a側へ向け立ち上がっている立ち上が
り部26d,26eと、該立ち上がり部26d,26e
のそれぞれの上端から側筒1bの内周面及び中央筒40
の外周面へ向けてそれぞれに張り出している張出部26
f,26gとを有し、略クランプ形状をしている。そし
て、張出部26fの先端は、前記側筒1bに対するフィ
ルタシール部材26の挿入を容易にするために、前記側
筒1bの内周面に沿って、折り返し部が設けられてい
る。一方、張出部26gの先端にも、前記中央筒40に
対するフィルタシール部材26の挿入を容易にするため
に、前記中央筒40の外周面に沿って、折り返し部が設
けられている。前記直線部26cは、冷却・フィルタ部
材7の下端を支持しつつ、下蓋2a側からガス発生剤収
納空間を覆っている。そして前記直線部26cには、上
述したように切り込みが入れられて下蓋2aの内面に接
する前記折れ曲がり部分26aが形成されている。この
ようなフィルタシール部材26は、張出部26f,26
g及び折れ曲がり部分26aが、それぞれ側筒1bの内
周面と中央筒40の外周面及び下蓋2aの内面に当接す
ることにより、弾性的に側筒1b内に収納されている。
そして、このようなフィルタシール部材26は前記中央
筒40の外周面に対して圧入されている。
【0043】図示のガス発生器の場合に、図7のガス発
生器の場合と同様に部品点数の削減によるコストの低減
化を図ることができると共に、ガス発生器の作動時に発
生する高圧ガスが前記折れ曲がり部26a周辺の開口2
6bを通って下蓋2a側へ流入し、フィルタシール部材
26の裏側へ回り込むので、フィルタシール部材26の
表裏が同圧となり、フィルタシール部材26の弾性的変
形さえも、抑制することができる。従って、冷却・フィ
ルタ部材7の端部の面シール性能を万全なものとしてス
ラグ流出防止効果の優れた2筒構造のガス発生器となす
事ができる。尚、図11に示した実施例においても冷却
・フィルタ部材7のガス流れの均等化を図るために、第
1バイパス防止部材15にガス放出口を覆うカバー部を
設けてもよい。或いは、側筒1bの内周面と冷却・フィ
ルタ部材7の外周面との間に所定の空間を形成するよう
にしてもよい。
【0044】尚、図示の実施形態では、全て摩擦圧接型
のガス発生器の例を挙げたが、レーザー等による溶接型
のガス発生器の場合にも本発明の特徴ある構成は同一で
あり、且つ対応する作用効果の点で特に異なる処はな
く、燃焼ガス中のスラグの外部流出防止効果に優れたガ
ス発生器とすることができる。
【0045】
【発明の効果】本発明の内、請求項1に記載の発明のガ
ス発生器は、冷却・フィルタ部材に対し、この部材の両
端側の内周面に接すると共に、上蓋及び下蓋の内面にも
接するL字形のバイパス防止部材を、冷却・フィルタ部
材の一方端若しくは両端に配置したものであり、ガス発
生器の作動時にハウジング内に高圧の燃焼ガスが瞬間に
発生しても、冷却・フィルタ部材の両端側内周面に配置
されたバイパス防止部材が該冷却・フィルタ部材の両端
部に強く押し付けられる状態となり、両端のシールが向
上する。従って、ガス発生剤の種類や燃焼条件等の如何
に拘らず、燃焼ガス中のスラグの外部流出を許容範囲内
で確実に防止する事が可能となる。
【0046】又、請求項2に記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成のうち、上蓋側のバイパス防止部材を、
冷却・フィルタ部材の内面に向かってガス放出口を投影
したときの投影面積部分を覆う様に配置したものであ
り、これにより、上記請求項1記載の発明と同様の作用
効果を発揮し得ることは勿論、冷却・フィルタ部材のガ
ス放出口に最も近い部分がバイパス防止部材によって遮
られているため、発生ガスが冷却・フィルタ部材の前記
投影面積部分及びその近傍に集中して流出するのを防止
する事が可能となる。即ち、冷却・フィルタ部材のガス
流れの均等化を図り、高温の燃焼ガスを発生する様なガ
ス発生剤を用いる場合においても、容易に冷却・フィル
タ部材の局部的な溶損を防止する事が可能となる。
【0047】又、請求項3に記載の発明は、請求項1又
は請求項2に記載の発明の構成に加えて、冷却・フィル
タ部材の外周面とガス放出口との間に空間を形成したも
のであり、この結果、該空間がガス溜まりとなって均圧
化される結果、冷却・フィルタ部材中をガス放出口に向
かって偏流するいわゆるガス流の絞り効果の影響は少な
くなり、燃焼ガスは冷却・フィルタ部材の全体を略均一
に流通する様になる。従って、特に冷却・フィルタ部材
の両端部を流れるガス流に対するシール効果を期待する
本発明に対するかかるバイパス防止部材の効果は一層大
きくなるものといえる。
【0048】又、請求項4に記載の発明は、請求項1乃
至請求項3のいずれかに記載の発明の構成の内、バイパ
ス防止部材を冷却・フィルタ部材の内面に圧入して配置
したものであり、これにより、バイパス防止部材のハウ
ジング内における固定が容易となる。
【0049】又、請求項5に記載の発明は、請求項1乃
至請求項4のいずれかに記載の発明の構成に加えて、側
筒と上蓋とが一体化され、且つ側筒と下蓋とが摩擦圧接
により接合されてハウジングが形成されたものである。
従って、摩擦圧接構造ゆえに圧接時のいわゆる寄り代が
不安定なために冷却・フィルタ部材の両端部に隙間が生
じた場合でも、本発明を適用すれば容易にスラグ流出を
防止することが可能となる。
【0050】又、請求項6に記載の発明は、請求項5記
載の発明の構成に加えて、冷却・フィルタ部材を、上蓋
に形成されたフィルタガイド及び圧接バリに当接させる
ことにより、該冷却・フィルタ部材の外周面とガス放出
口との間に、前記空間が簡単に形成できる様にしたもの
である。
【0051】又、請求項7記載の発明は、請求項5又は
請求項6に記載の発明の構成に加えて、冷却・フィルタ
部材の少なくとも一方端面にグラファイト製のシール部
材を配置したものであり、摩擦圧接時の寄り代の不安定
さからくる冷却・フィルタ部材両端部の隙間発生を防止
する目的で、グラファイト製のシール部材を配置してい
る場合にも、本発明のバイパス防止部材と併用する事に
より、スラグ流出防止効果を一層高める事が可能とな
る。
【0052】又、請求項8に記載の発明は、請求項1乃
至請求項4のいずれかに記載の構成に加えて、側筒と上
蓋とが一体化され、且つ側筒と下蓋とが溶接により接合
されてハウジングが形成されたものである。従って、薄
板溶接構造ゆえにガス発生器作動時の高圧ガスの影響を
受けて変形し易いガス発生器においても、本発明に係る
バイパス防止部材を適用する事により、スラグ流出防止
効果を確実に高める事が可能となる。
【0053】又、請求項9に記載の発明は、ハウジング
として、点火器の周囲に上蓋及び下蓋をつなぐ中央筒を
有するもので構成したものである。従って、ハウジング
が中央筒で強化され、その分ガス発生剤の燃焼時にハウ
ジングが変形し難くなり、本発明に係るバイパス防止部
材によるスラグ流出防止効果は更に顕著なものとなる。
【0054】又、請求項10に記載の発明は、請求項9
記載の発明の構成の内、下側L字形バイパス防止部材の
下蓋に接する面が内側に延長され、更に立ち上がって中
央筒の外面に当接されるフィルタシール部材としたもの
である。これにより、これまで、中央筒の高温の圧接バ
リからガス発生剤を保護し、且つガス発生剤の振動等に
よる粉末化を防止するためのクッション材が別途専用に
必要とされていた2筒ハウジング構造において、それら
の部材が果たしてきた役割を本発明に係るフィルタシー
ル部材が一体となって、同時に発揮することができ、こ
の結果、部品点数の削減につながり、コストの低減化に
貢献することができる。又、このフィルタシール部材
に、スラグ流出防止効果以外にも、2筒型ハウジング構
造における冷却・フィルタ部材の位置決めの役目も発揮
させることができ、冷却・フィルタ部材の固定が一層容
易となる。
【0055】又、請求項11に記載の発明は、請求項1
0記載の発明の構成の内、フィルタシール部材を中央筒
の外周面に圧入して配置したものであり、これにより、
中央筒を有するハウジング内において該フィルタシール
部材の固定が容易となる。
【0056】又、請求項12に記載の発明は、冷却・フ
ィルタ部材の一方端をシールするためのフィルタシール
部材がハウジングに圧入された構造のエアバッグ用ガス
発生器であって、フィルタシール部材が、冷却・フィル
タ部材の内径側において下蓋側に折れ曲がって該下蓋に
当接し、フィルタシール部材を弾性的に保持する様にし
たものである。かかる弾性的な保持の結果、ガス発生器
の作動時の発生内圧によってフィルタシール部材と冷却
・フィルタ部材との当接が緩んで隙間が生じる事はな
い。即ち、発生内圧によりフィルタシール部材が撓むこ
とがあっても、冷却・フィルタ部材との良好な当接状態
を保ったままで一体的に撓むため、スラグ流出防止効果
を有効に発揮し得る点に変わりはない。加えて、かかる
フィルタシール部材の弾性的保持の付加的効果として、
摩擦圧接時の寄り代のばらつきを吸収する事ができるの
て、圧接作業が容易になるという利点もある。
【0057】又、請求項13に記載の発明は、請求項1
2記載の発明の構成の内、フィルタシール部材を、ハウ
ジングに対して圧入すると共に、該圧入される先端部分
を圧接バリで固定したものであり、これにより、フィル
タシール部材のハウジング圧入部の固定を一層強化する
ことができる。
【0058】又、請求項14に記載の発明は、請求項1
2又は請求項13に記載の構成のうち、フィルタシール
部材における冷却・フィルタ部材の内径側において下蓋
側に折り曲げられた部分がフック状に形成されており、
該フック状に形成された部分の先端を下蓋に当接せしめ
て、フィルタシール部材がハウジング内で弾性的に保持
される様にしたものである。従って、ガス発生器の組立
終了後の段階で、フック状の折れ曲がり部分に生じる垂
直上向きの弾性反力の作用を受けて、フィルタシール部
材が冷却・フィルタ部材の端面により強く密着させられ
る状態となるので、スラグ流出防止効果は一層顕著とな
る。
【0059】更に請求項15に記載の発明は、前記フィ
ルタシール部材が下蓋に沿って内径側に延在すると共
に、該延在した部分に切り込みが入れられて前記折り曲
げられた部分を形成し、延在した部分の先端部は内側に
立ち上がって前記中央筒の外周面に圧入する様に構成し
たものであり、これによって部品点数削減と、これによ
るコストの低減化を可能となる上、ガス発生器の作動時
に発生するガスが前記切り込み部周辺の開口を通って下
蓋側へ流入し、フィルタシール部材の裏側へ回り込むの
で、フィルタシール部材の表裏が同圧となり、フィルタ
シール部材の弾性的変形さえも、抑制することができ
る。従って、冷却・フィルタ部材の端部の面シール性能
を万全なものとしてスラグ流出防止効果の面で優れた2
筒構造のガス発生器とすることが可能となる。
【0060】又、請求項16に記載の発明は、冷却・フ
ィルタ部材に対し、この部材の両端側の内周面に接する
と共に、上蓋及び下蓋の内面にも接する断面がL字形の
リング上第1・第2バイパス防止部材を、冷却・フィル
タ部材の両端にそれぞれ配置したものであり、ガス発生
器の作動時にハウジング内に高圧の燃焼ガスが瞬間に発
生しても、冷却・フィルタ部材の両端側の内周面に配置
された第1・第2バイパス防止部材が該冷却・フィルタ
部材の両端部に強く押し付けられる状態となり、冷却・
フィルタ部材の両端のシールが向上する。従って、ガス
発生剤の種類や燃焼条件等の如何に拘らず、燃焼ガス中
のスラグの外部流出を許容範囲内で確実に防止する事が
可能となる。
【0061】更に、請求項17に記載の発明は、前記請
求項16に記載の第1・第2バイパス防止部材のどちら
か一方が、冷却・フィルタ部材の内周面へ前記ガス放出
口を投影したときの投影面積部分を覆うためのカバー部
を有するものであるので、前記請求項16に記載の発明
の効果に加えて、発生したガスが冷却・フィルタ部材の
前記投影面積部分及びその近傍に集中して流出するのを
防止する事が可能となる。即ち、冷却・フィルタ部材の
ガス流れの均等化を図り、高温の燃焼ガスを発生する様
なガス発生剤を用いる場合においても、容易に冷却・フ
ィルタ部材の局部的な溶損を防止する事が可能となる。
【0062】又、請求項18に記載の発明は、請求項1
6に記載の筒状の冷却・フィルタ部材が、その外周面と
前記側筒の内周面との間に所定の空間を形成しているエ
アバッグ用ガス発生器であるので、前記請求項16に記
載の発明の効果に加えて、前記空間がガス溜まりとなっ
てガス流の絞り効果の影響を少なくする。その結果、燃
焼ガスは冷却・フィルタ部材の全体を略均一に流通する
様になる。加えて、請求項19記載の発明は、前記請求
項18に記載の空間を確保することを、前記上蓋近傍の
側筒の内周面の形成されたフィルタガイドと、前記側筒
及び下蓋との摩擦圧接による圧接バリとによって容易に
実現している。
【0063】又、請求項20に記載の発明は、前記冷却
・フィルタ部材の上端側の内周面と前記上蓋の内面に接
する部分を有して断面がL字形のリング状第1バイパス
防止部材と、前記冷却・フィルタ部材の下端側の内周面
と前記下蓋の内面及び前記中央筒の外周面に接する部分
を有して下蓋側からガス発生剤収納空間を覆うリング状
のフィルターシール部材とを備えているので、冷却・フ
ィルタ部材の両端のシールを向上させる。加えて、下蓋
側からガス発生剤収納空間を覆うリング状のフィルター
シール部材は、下蓋を側面筒及び中央筒の下端に摩擦圧
接等によって取り付ける際に生じる圧接バリからガス発
生剤を保護する。従って、圧接バリからガス発生剤を保
護するためのカバー部材を別に用意する必要が無く、部
品点数の削減につながり、コストの低減化に貢献するこ
とができる。
【0064】又、請求項21に記載の発明は、冷却・フ
ィルタ部材の下端を支持するために、側筒の内周面及び
下蓋の内面に接する部分を有して弾性的に前記側筒内に
収納されているリング状のフィルターシール部材を備え
ているので、ガス発生器の作動時の発生内圧によってフ
ィルタシール部材と冷却・フィルタ部材との当接が緩ん
で隙間が生じる事はない。即ち、発生内圧によりフィル
タシール部材が撓むことがあっても、冷却・フィルタ部
材との良好な当接状態を保ったままで一体的に撓むた
め、スラグ流出防止効果を有効に発揮し得る。加えて、
かかるフィルタシール部材の弾性的保持の付加的効果と
して、摩擦圧接時の寄り代のばらつきを吸収する事がで
きるのて、圧接作業が容易になるという利点もある。
【0065】又、請求項21に記載の発明は、側筒の内
周面と下蓋の内面及び中央筒の外周面に接する部分を有
して弾性的に前記側筒内に収納されつつ、冷却・フィル
タ部材の下端を支持しながら、ガス発生剤収納空間を下
蓋側から覆うリング状のフィルターシール部材を備えて
いるので、ガス発生器の作動時の発生内圧によってフィ
ルタシール部材と冷却・フィルタ部材との当接が緩んで
隙間が生じる事はない。即ち、発生内圧によりフィルタ
シール部材が撓むことがあっても、冷却・フィルタ部材
との良好な当接状態を保ったままで一体的に撓むため、
スラグ流出防止効果を有効に発揮し得る。加えて、かか
るフィルタシール部材の弾性的保持の付加的効果とし
て、摩擦圧接時の寄り代のばらつきを吸収する事ができ
るのて、圧接作業が容易になるという利点もある。更
に、下蓋側からガス発生剤収納空間を覆うリング状のフ
ィルターシール部材は、下蓋を側面筒及び中央筒の下端
に摩擦圧接等によって取り付ける際に生じる圧接バリか
らガス発生剤を保護する。従って、圧接バリからガス発
生剤を保護するためのカバー部材を別に用意する必要が
無く、部品点数の削減につながり、コストの低減化に貢
献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な実施形態を示す要部断面模式
図である。
【図2】上側のバイパス防止部材に特徴のあるガス発生
器の例を示す図要部断面模式図である。
【図3】図2のガス発生器の変形例を示す要部断面模式
図である。
【図4】ガス放出口の直前に空間部を有するガス発生器
の例を示す要部断面模式図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示す要部断面模式図で
ある。
【図6】本発明の他の実施形態を示す要部断面模式図で
ある。
【図7】本発明の他の実施形態を示す要部断面模式図で
ある。
【図8】本発明の他の実施形態を示す要部断面模式図で
ある。
【図9】本発明の他の実施形態を示す要部断面模式図で
ある。
【図10】本発明におけるフィルタシール部材の要部拡
大図であり、(a)はガス発生器の組立前の形状、
(b)は組立後の形状を示す図である。
【図11】本発明の他の実施形態を示す要部断面模式図
である。
【図12】図11のBB矢視要部断面図であり、フィル
タシール部材の一部平面である。
【図13】1筒型の溶接型ハウジング構造の代表例を示
す断面模式図である。
【図14】1筒型の摩擦圧接型ハウジング構造の代表例
を示す断面模式図である。
【符号の説明】
1 上容器 1a 上蓋 1b 側筒 1c フィルタガイド 1d 内側側筒 2 下容器 2a 下蓋 2b 側筒 2d 内側側筒 3,33 ハウジング 5 薄膜容器 6 ガス発生剤 7 冷却・フィルタ部材 8 ガス放出口 9 金属箔 10a,10b シール部材 11a,12a,12b 圧接バリ 15,16 バイパス防止部材 25,26 フィルタシール部材 30 点火器 31 スクイブ 32 伝火薬 40 中央筒 S1 空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐宗 高 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社姫路工場内センサー・テクノロ ジー株式会社姫路テクニカルセンター内 (72)発明者 黒岩 顕彦 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社姫路工場内センサー・テクノロ ジー株式会社姫路テクニカルセンター内 (72)発明者 宮本 典久 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社姫路工場内センサー・テクノロ ジー株式会社姫路テクニカルセンター内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個のガス放出口(8)を有する側筒
    (1b)と該側筒(1b)の端部を上蓋(1a)及び下
    蓋(2a)で閉鎖することにより形成されたハウジング
    (3)の内側には、中央から径方向外側に向けて点火器
    (30),ガス発生剤(6),冷却・フィルタ部材
    (7)が順次配置されると共に、前記ガス放出口(8)
    を内側から覆う金属箔(9)が前記側筒(1b)の内壁
    面に貼着され、更に前記冷却・フィルタ部材(7)が前
    記上蓋(1a)から下蓋(2a)にかけて介装されてな
    るエアバッグ用ガス発生器であって、 前記冷却部材・フィルタ部材(7)の両端部内面に接す
    ると共に、前記上蓋(1a)及び下蓋(2a)の内面に
    も接するL字形の断面を有するバイパス防止部材(1
    5,16)が、前記冷却・フィルタ部材(7)の一方端
    若しくは両端に配置されてなることを特徴とするエアバ
    ッグ用ガス発生器。
  2. 【請求項2】 前記上蓋側のバイパス防止部材(15)
    を、前記冷却・フィルタ部材(7)の内面に向かって前
    記ガス放出口(8)を投影したときの投影面積部分
    (A)を覆うように配置してなる請求項1に記載のエア
    バッグ用ガス発生器。
  3. 【請求項3】 前記冷却・フィルタ部材(7)の外周面
    と前記ガス放出口(8)との間に空間(S1)が形成さ
    れている請求項1又は請求項2に記載のエアバッグ用ガ
    ス発生器。
  4. 【請求項4】 前記バイパス防止部材(15,16)が
    前記冷却・フィルタ部材(7)に対して圧入されてなる
    ものである請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のエ
    アバッグ用ガス発生器。
  5. 【請求項5】 前記側筒(1b)と上蓋(1a)とが一
    体化されており、該側筒(1b)と下蓋(2a)とが摩
    擦圧接により接合されてハウジング(3)が形成された
    ものである請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のエ
    アバッグ用ガス発生器。
  6. 【請求項6】 前記冷却・フィルタ部材(7)を、前記
    上蓋(1a)のフィルタガイド(1c)及び圧接バリ
    (12a,12b)に当接させることにより、該冷却・
    フィルタ部材(7)の外周面と前記ガス放出口(8)と
    の間に空間(S1)が形成させてなる請求項5記載のエ
    アバッグ用ガス発生器。
  7. 【請求項7】 前記冷却・フィルタ部材(7)の少なく
    とも一方端面にグラファイト製のシール部材(10a,
    10b)が配置されてなる請求項5又は請求項6に記載
    のエアバッグ用ガス発生器。
  8. 【請求項8】 前記側筒(1b)と上蓋(1a)とが一
    体化されており、該側筒(1b)と下蓋(2a)とが溶
    接により接合されてハウジング(3)が形成されたもの
    である請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のエアバ
    ッグ用ガス発生器。
  9. 【請求項9】 ハウジング(33)が、前記点火器(3
    0)の周囲に上蓋(1a)及び下蓋(2a)をつなぐ中
    央筒(40)を有するものである請求項1乃至請求項8
    のいずれかに記載のエアバッグ用ガス発生器。
  10. 【請求項10】 前記L字形の下側バイパス防止部材
    (16)の下蓋(2a)に接する面が内側に延長され、
    更に立ち上がって前記中央筒(40)の外面に当接され
    たフィルタシール部材(25)としたものである請求項
    9記載のエアバッグ用ガス発生器。
  11. 【請求項11】 前記フィルタシール部材(25)が、
    前記中央筒(40)の外周面に圧入されたものである請
    求項10記載のエアバッグ用ガス発生器。
  12. 【請求項12】 複数個のガス放出口(8)を有する側
    筒(1b)と該側筒(1b)の端部を上蓋(1a)及び
    下蓋(2a)で閉鎖することにより形成されたハウジン
    グ(3)の内側には、中央から径方向外側に向けて点火
    器(30),ガス発生剤(6),冷却・フィルタ部材
    (7)が順次配置されると共に、前記ガス放出口(8)
    を内側から覆う金属箔(9)が前記側筒(1b)の内壁
    面に貼着されてなるエアバッグ用ガス発生器であって、 前記冷却・フィルタ部材(7)の一方端をシールするた
    めのフィルタシール部材(25)がハウジング(3)に
    圧入され、該フィルタシール部材(25)は、前記冷却
    ・フィルタ部材(7)の内径側において下蓋(2a)側
    に折れ曲がって該下蓋(2a)に当接し、該フィルタシ
    ール部材(25)がハウジング(3)内で弾性的に保持
    されてなることを特徴とするエアバッグ用ガス発生器。
  13. 【請求項13】 前記フィルタシール部材(25)が、
    前記ハウジング(3)に対して圧入されたものであり、
    且つ該圧入される部分が前記圧接バリ(12a)で固定
    されたものである請求項12に記載のエアバッグ用ガス
    発生器。
  14. 【請求項14】 前記フィルタシール部材(25)にお
    ける前記冷却・フィルタ部材(7)の内径側において下
    蓋(2a)側に折り曲げられた部分がフック状に形成さ
    れており、該フック状に形成された部分の先端が下蓋
    (2a)に当接する事により、前記フィルタシール部材
    (25)がハウジング(3)内で弾性的に保持されたも
    のである請求項12又は請求項13に記載のエアバッグ
    用ガス発生器。
  15. 【請求項15】 2筒構造のハウジング(33)を有
    し、前記フィルタシール部材(25)が下蓋(2a)に
    沿って内径側に延在すると共に、該延在した部分に切り
    込みが形成されて前記折れ曲がり部分(26a)が設け
    られており、更に前記延在する部分の先端部は内側に立
    ち上がって前記中央筒(40)の外周面に圧入されたも
    のである請求項14に記載のエアバッグ用ガス発生器。
  16. 【請求項16】 エアバッグを膨張させるためのガスを
    放出するガス発生器であって、 複数個のガス流出口
    (8)を有する側筒(1b)と、 該側筒(1b)の両端部をそれぞれ閉塞する上蓋(1
    a)及び下蓋(2a)と、発生したガスを冷却、且つ、
    ガス中のスラグを除去するために、該上蓋(1a)及び
    下蓋(2a)によって閉鎖された側筒(1b)内に収納
    されるように、前記側筒(1b)より小径の筒状の冷却
    ・フィルタ部材(7)と、 前記冷却・フィルタ部材(7)の上端側の内周面と前記
    上蓋(1a)の内面に接する部分を有して断面がL字形
    のリング状第1バイパス防止部材(15)と、 前記冷却・フィルタ部材(7)の下端側の内周面と前記
    下蓋(2a)の内面に接する部分を有して断面がL字形
    のリング状第2バイパス防止部材(16)とを備えたエ
    アバッグ用ガス発生器。
  17. 【請求項17】 前記第1・第2バイパス防止部材(1
    5,16)のどちら一方が、前記冷却・フィルタ部材
    (7)の内周面へ前記ガス放出口(8)を投影したとき
    の投影部分(A)を覆うためのカバー部(15c)を有
    する請求項16に記載のエアバッグ用ガス発生器。
  18. 【請求項18】 前記筒状の冷却・フィルタ部材が、そ
    の外周面と前記側筒(1b)の内周面との間に所定の空
    間(S1)を形成している請求項16に記載のエアバッ
    グ用ガス発生器。
  19. 【請求項19】 前記側筒(1b)と前記上蓋(1a)
    とが一体化されており、該側筒(1b)と下蓋(2a)
    とが摩擦圧接により接合されてハウジング(3)が形成
    され、この摩擦圧接による圧接バリ(12a,12b)
    と、 前記上蓋(1a)近傍の前記側筒(1b)の内周面から
    前記冷却・フィルタ部材(7)の外周面へ向け形成され
    た肉厚のフィルタガイド(1c)とが、 前記冷却・フィルタ部材(7)の外周面に当接して前記
    所定の空間(S1)を形成している請求の範囲第18項
    に記載のエアバッグ用ガス発生器。
  20. 【請求項20】 エアバッグを膨張させるためのガスを
    放出するガス発生器であって、 点火器(31,32)
    を収納するための中央筒(40)と、 複数個のガス流出口(8)を有し、該中央筒(40)の
    周囲にガス発生剤を収納するための空間を形成する側筒
    (1b)と、 該側筒(1b)及び前記中央筒(40)のそれぞれの上
    端部を閉塞する上蓋(1a)と、 該側筒(1b)及び前記中央筒(40)のそれぞれの下
    端部に取り付けられて該側筒(1b)及び前記中央筒
    (40)を閉塞する下蓋(2a)と、 発生したガスを冷却、且つ、ガス中のスラグを除去する
    ために前記上蓋(1a)、下蓋(2a)及び中央筒(4
    0)とによって閉鎖されたガス発生剤収納空間内の前記
    複数個のガス流出口(8)側に収納される前記側筒(1
    b)より小径の筒状の冷却・フィルタ部材(7)と、 前記冷却・フィルタ部材(7)の上端側の内周面と前記
    上蓋(1a)の内面に接する部分を有して断面がL字形
    のリング状第1バイパス防止部材(15)と、 前記冷却・フィルタ部材(7)の下端側の内周面と前記
    下蓋(2a)の内面及び前記中央筒(40)の外周面に
    接する部分を有して下蓋(2a)側からガス発生剤収納
    空間を覆うリング状のフィルターシール部材(25)と
    を備えたエアバッグ用ガス発生器。
  21. 【請求項21】 エアバッグを膨張させるためのガスを
    放出するガス発生器であって、 複数個のガス流出口
    (8)を有する側筒(1b)と、 該側筒(1b)の上端部を閉塞する上蓋(1a)と、 該側筒(1b)の下端部に取り付けられて該側筒(1
    b)を閉塞する下蓋(2a)と、 発生したガスを冷却、且つ、ガス中のスラグを除去する
    ために該上蓋(1a)及び下蓋(2a)とによって閉鎖
    された側筒(1b)内に収納されるように、前記側筒
    (1b)より小径の筒状の冷却・フィルタ部材(7)
    と、 該冷却・フィルタ部材(7)の下端を支持するために、
    前記側筒(1b)の内周面及び下蓋(2a)の内面に接
    する部分を有して弾性的に側筒(1b)内に収納されて
    いるリング状のフィルターシール部材(25)とを備え
    たエアバッグ用ガス発生器。
  22. 【請求項22】 エアバッグを膨張させるためのガスを
    放出するガス発生器であって、 点火器(31,32)
    を収納するための中央筒(40)と、 複数個のガス流出口(8)を有し、該中央筒(40)の
    周囲にガス発生剤を収納するための空間を形成する側筒
    (1b)と、 該側筒(1b)及び前記中央筒(40)のそれぞれの上
    端部を閉塞する上蓋(1a)と、 該側筒(1b)及び前記中央筒(40)のそれぞれの下
    端部に取り付けられて該側筒(1b)及び前記中央筒
    (40)を閉塞する下蓋(2a)と、 発生したガスを冷却、且つ、ガス中のスラグを除去する
    ために前記上蓋(1a)、下蓋(2a)及び中央筒(4
    0)とによって閉鎖されたガス発生剤収納空間内の前記
    複数個のガス流出口(7)側に収納される前記側筒(1
    b)より小径の筒状の冷却・フィルタ部材(7)と、 前記側筒(1b)の内周面と前記下蓋(2a)の内面及
    び前記中央筒(40)の外周面に接する部分を有して弾
    性的に側筒(1b)内に収納されつつ、該冷却・フィル
    タ部材(7)の下端を支持しながら、ガス発生剤収納空
    間を下蓋(2a)側から覆うリング状のフィルターシー
    ル部材(26)とを備えたエアバッグ用ガス発生器。
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