JPH1080975A - 溶接缶胴用ブランク - Google Patents

溶接缶胴用ブランク

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JPH1080975A
JPH1080975A JP22444897A JP22444897A JPH1080975A JP H1080975 A JPH1080975 A JP H1080975A JP 22444897 A JP22444897 A JP 22444897A JP 22444897 A JP22444897 A JP 22444897A JP H1080975 A JPH1080975 A JP H1080975A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 刷り出し時の色の安定性が悪い。装置が大型
となる。印刷の高速化が難しく、乾燥焼き付けのため製
缶スピードが低く、製缶コストが高い。 【解決手段】 溶接継目部となる部分を除いた缶胴外面
になる側の鋼板表面に、鋼板表面側から、熱硬化性接着
剤層、グラビア印刷インキ層、ポリエステルフィルム
層、熱硬化性クリアー塗膜層から成る多層構造有機被膜
層が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、缶胴外面側に多色印刷
を施した溶接缶を製造するための溶接缶胴用ブランクに
関し、更に詳しくは、製造する際の消費熱エネルギー量
が少なく、印刷外観がきれいで、製缶の際の加工性の良
い溶接缶胴用ブランクに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、飲食品などの缶詰容器として使用
する金属製3ピース缶の外面には、装飾用として色々な
デザインの印刷が施されている。この印刷は、材料メー
カーで予じめ金属板(錫メッキ鋼板、薄錫メッキ鋼板、
ニッケルメッキ鋼板等の缶胴用表面処理鋼板)コイルを
シート状の大板に切断し、製缶メーカーに運び込まれた
あと、シート単位毎に内外面シート塗装が施され、その
後、シート単位でそれぞれゲージングを行い、オフセッ
ト印刷を主体とした外面印刷が施されている。
【0003】このシート塗装では、製缶工程で缶胴ブラ
ンクに切断する際に、溶接継目となる両端縁部分を、予
じめ除いて塗装される。つまり、べた塗りしてしまうと
溶接継目となる接合部にも塗料が存在することになり、
溶接時の電通性を阻害し溶接不良を起こしてしまうから
である、このため外面印刷する場合、所定幅の塗装部分
に重ねて印刷する関係上、シート単位毎にゲージングを
行う必要があった。
【0004】また外面オフセット印刷では、湿し水を使
って印刷している。湿し水膜が印刷板の表面に施され、
その湿し水は親水性部分(非画線部分)では保持され、
画線部分ではじかれ、画線部分に印刷インキが付着す
る。そして、画線部分の画像だけが一旦ブランケット胴
に移転され、その後シートに移転されるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】製缶技術が進歩した今
日、製缶素材への塗装、印刷の製造効率の向上及び製缶
コストの低減が望まれていた。
【0006】しかしながら、従来の上記印刷方法におい
ては、次のような問題点があり、製造効率の向上ができ
なかった。
【0007】湿し水の供給制御や湿度や温度の影響を
行けやすく、インクと湿し水とのバランス調整が難しい
ため、刷り出し時の色の安定性が悪い。
【0008】金属印刷はインクの粘度が高く、転移を
良くするため高い印圧を掛ける必要があり、印圧が非常
に大きいため、大掛かりな装置になる。また、ゲージ合
わせについては、シート毎に行う必要があり、バラツキ
やすくゲージ精度も十分でないため、高速化は難しく毎
分約100枚程度の印刷能力しかなかった。
【0009】シート単位毎に、先ず缶胴の内面側とな
る側の表面に塗装をし、乾燥焼き付けした後に、反対側
の表面に印刷下地塗装をし、乾燥焼き付けした後に、印
刷を施し、乾燥焼き付けを行っていた(5色印刷以上の
多色印刷の場合には、一回乾燥焼き付けを行っ後、更に
印刷をして乾燥焼き付けをするので、焼き付けオーブン
を2回通す)ので、製缶スピードが上がらず、また塗装
印刷時の乾燥焼き付け工程に要する消費熱エネルギー量
が多く掛かり、製缶コストを高くしていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来のよう
に、表面処理鋼板コイルから裁断した大板に直接印刷す
るのではなく、予じめポリエステルフィルムにグラビア
印刷法により多色印刷を施し、乾燥させた後に、この印
刷済みのフィルムを、接着剤層を介して、コイルから巻
解いた表面処理鋼板に溶接継目となる部分を除いて貼着
することにより作成した印刷済みフィルムラミネート鋼
板を裁断して製造することにより上記問題を解消した。
【0011】即ち、請求項1に記載の本発明は、溶接継
目となる部分を除いた缶胴外面になる側の鋼板表面に、
鋼板表面側から、熱硬化性接着剤層、グラビア印刷イン
キ層、ポリエステルフィルム層、熱硬化性クリアー塗膜
層から成る多層構造有機被膜層が形成されていることを
特徴とする溶接缶胴用ブランクである。
【0012】また請求項2に記載の本発明は、溶接継目
部となる部分を除いた缶胴外面になる側の鋼板表面に、
鋼板表面側から、熱硬化性白色塗膜層、熱硬化性接着剤
層、グラビア印刷インキ層、ポリエステルフィルム層、
熱硬化性クリアー塗膜層から成る多層有機被膜層が形成
されていることを特徴とする溶接缶胴用ブランクであ
る。
【0013】
【作用】このように構成された本発明は、製造法とし
て、グラビア印刷法を採用して予じめ長尺のポリエステ
ルフィルムに連続印刷することができるので、多色刷り
の際の調整が容易でしかも高速印刷ができ、更にデザイ
ンの優れた印刷が容易にでき、しかも、金属板に比べて
熱伝導性の悪いポリエステルフィルムの表面に印刷され
るので、金属板上の印刷インキを乾燥させる場合に比べ
て、印刷インキを乾燥させるための熱エネルギーが印刷
インキ以外の物の温度を上げるために使用され難い結
果、印刷インキを乾燥するのに要する消費熱エネルギー
量が少なくて済む。また、印刷済フィルムを長尺の表面
処理鋼板に連続して貼着する際の貼着速度も、従来法の
シート状の大板にオフセット印刷する場合に比べてかな
り速いので、生産効率が大幅に向上する。
【0014】また、本発明は、グラビア印刷法で印刷さ
れているため、印刷の品質が良好であり、印刷インキ層
がポリエステルフィルム層とクリアー塗膜層とで保護さ
れているので、製缶時や缶詰製造時に、剥離する恐れが
なく、しかも製缶時の加工性、缶詰製造時の滑り性が良
好である。
【0015】尚、表面処理鋼板と接着層との間に白色顔
料を含む熱硬化性塗料による塗膜層を形成するとフィル
ムと表面処理鋼板との接着力を向上させることができる
だけでなく、表面処理鋼板の色を完全に隠蔽できるの
で、グラビア印刷の鮮明度を上げることができる。
【0016】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0017】図1は、本発明の溶接缶胴用ブランクを製
造するための印刷フィルム貼着ラインの概略図である。
【0018】金属コイル6は、金属コイル巻出し機1か
らフィルム貼着装置3を経て、コイル巻取り装置5に巻
き取られる。フィルム7はフィルム巻き出し機2から供
給され、フィルム貼着装置3で、金属コイル6に貼着さ
れる。主基材である金属コイル6は、幅494mm,
0.2mmのニッケルメッキ鋼板であり、コイルコート
で予じめ溶接継目となる部分を除いて内外面には周辺の
熱硬化性塗料による塗装(フィルム貼着面側は白色顔料
が混入されたホワイトコートを施す)が施され、巻出し
機1の巻出し軸に巻装される。また、巻き出し機2の巻
出し軸に巻装されるフィルム7は、幅494mm、厚み
12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィ
ルムに、予じめ約2μm厚の熱硬化性のクリアー塗料を
塗布し、150℃以下で乾燥させる。
【0019】そしてこの熱硬化性のクリアー塗料を施し
たPETフィルムの裏面側に通常のグラビア印刷機でそ
の長手方向に3条の反復した多色印刷を行う(図4に示
したように、中間に2条の幅4mmの非印刷部分Bを介
し、幅162mmの3条の印刷部分が形成される)。更
にグラビア印刷の最終工程で、グラビアロールを用いて
印刷層全面に接着剤(インキより顔料を除いた樹脂成分
でポリウレタン樹脂が主成分である接着剤、又は、アク
リル類、ポリエステル類を主成分とする接着剤など)を
塗布、乾燥してから作られる。
【0020】フィルム貼着装置3は、一対の内部加熱可
能な金属ロール8とフィルム7を金属コイル6に圧着す
るためのゴムロール9を備える。金属ロール8の表面
は、鏡面仕上げであり、駆動装置(図示せず)によって
駆動されている。ゴムロール9は、シリコン系の耐熱ゴ
ムロールで、その硬度(ショアー硬さ)は75〜90度
である。
【0021】4は、フィルム7がフィルム貼着装置3に
入る直前に、フィルムの非印刷部分Bを裁断し、印刷部
分Aから切り離すために設けられたスリッターであり、
図2に示すように、駆動回転軸10上に、2つの周溝1
1を有する回転ロール12が複数(本例では非印刷部分
が2条であるのに対応し2個)嵌着されている。
【0022】また、駆動回転軸10と平行に配設され、
回転駆動軸10に対して平行移動可能な回転軸13上に
は、回転カッター14を所定間隔(本例では4mm)あ
けて2枚組み込んだカッターアセンブリ15が複数(回
転ロール12と同数)嵌着されている。回転ロール12
の外周とカッターアセンブリ15のロール部分外周とが
接触する時(回転カッター14が「閉」の状態とい
う)、回転カッター14のエッジ部は、回転ロール12
の周溝11内に位置し、逆に、回転カッター14が
「開」の時は、回転カッター14のエッジ部は回転ロー
ル12の周溝11から離れる。
【0023】尚、図1において16は巻出し機1から巻
き出された金属コイル6の板温をフィルム貼着前に昇温
させるため、前処理工程として設けた高周波誘導加熱装
置であり、金属コイル6をラミネート温度(接着剤の反
応温度)まで高速に昇温(均一に)することが難しいの
で、予じめラミネート温度に近い温度までプレヒートさ
せるものである。
【0024】又、17はフィルムを金属コイルに貼着し
た後、接着剤を硬化させるためと、貼着時にフィルムに
かかったストレスを取り除き、フィルムの貼着状態を安
定させ強固なものにし、その後金属コイルの熱、伸びを
取り除くため、後処理工程として設けた高周波誘導加熱
装置で、その後に冷却装置18が設けられている。
【0025】尚、金属コイルの温度が変化すると、引っ
張り張力による品質トラブルが発生し易い状態になるた
め、これらの品質トラブルを予防するため、巻出し、巻
取り部分に適宜張力制御装置(図示せず)を設けても良
い。
【0026】20、21は後処理工程後に設けた、エッ
ジセンサーであり、夫々、金属コイル6とフィルム7の
エッジ(長手方向の両側縁)位置を示すためのもので、
又、23、24は金属コイルとフィルムとが夫々貼着装
置3に入る前に、両者のエッジ位置制御を行い、正確に
フィルム7を金属コイル6に貼着するためのものであ
る。
【0027】本例で言えば、幅494mmのフィルム7
が498mmの金属コイル6上に、両側に各2mmの間
隔C(図5参照;但し、全体寸法とこれら間隙寸法とは
正確な対応関係にはない)をいおて貼着されるようにす
る装置である。
【0028】又、22は、金属コイル6の長手方向にお
いて、フィルム7に印刷されたゲージ19(図5)のピ
ッチ累積ズレを補正するため、エッジセンサー20、2
1と共に設けたゲージズレセンサーであり、これにより
ゲージ19を検出し、また、フィルム巻き出し機2の巻
き出し側に設けたフィルムテンションセンサー25でフ
ィルムテンションを検出し、制御手段(図示せず)によ
り、フィルム巻出し機2の巻出し力を加減してフィルム
7のテンション制御を行う。
【0029】上記構成において、金属コイルにフィルム
を貼着する方法の具体例を説明する。
【0030】まず、巻き出し機1から巻き出された金属
コイル6を、高周波誘導加熱装置16で約80℃に昇温
して、フィルム貼着装置3を介してその端部を巻き取り
装置5に巻き付ける。一方、巻き出し機2から巻き出さ
れた印刷済みフィルム7をスリッター4(この時回転カ
ッター14は「開」となっている)を通り貼着装置3ま
で走行させ、そこで約100〜180℃に加熱した金属
ロール8とゴムロール9とでフィルム7の先端部分を金
属コイル6に圧着、全面貼着する。
【0031】次に、貼着したフィルムの先端をゲージズ
レセンサー22で検出した後、図3、図4に示すように
スリッター4の上部に設けた水平刃幅4mmを有する水
平カッター26を、26′の位置に水平移動させて、フ
ィルム7に切れ目(2枚の回転カッター14,14の間
隔幅4mmに相当する幅)を入れる。ここで、幅4mm
としたのは、フィルム7に設けた非印刷部分Bが4mm
であるためであり、常に4mmとは限らないことは当然
である。
【0032】フィルム進行方向に直交する方向での、こ
の切り目は、回転カッター14,14による非印刷部分
Bの裁断の開始を容易ならしめるためであり、一度この
切れ目を入れたあとは、カッターは旧位置に復し、新た
なフィルムの貼着作業が始められるまでは、作動するこ
とはない。
【0033】この様に、水平カッター26を元の位置に
戻したならば、回転カッター14を「閉」にしてフィル
ム7を走行させながら、非印刷部分Bを裁断し、印刷部
分Aだけを金属コイル6に連続的に貼着していく。非印
刷部分Bは、回転カッター14に近接して設けた排出装
置27(図3)により吸引されて取り除かれる。
【0034】3条に分割された印刷部分A,A,Aは、
連続して金属コイル6に同一貼着状態で貼着されて行
く。3条の印刷部分Aが貼着された金属コイル6は、高
周波誘導加熱装置17(図1)で約200〜230℃で
エイジング(フィルム接着剤の安定化処理)処理された
後、冷却装置18で冷却処理され第5図に示すように、
4mm幅のフィルム未貼着部分C′(エッジ部では2m
mの未貼着部分C)を介して、3条共に、長手方向、横
方向とも同一ピッチ状態で金属コイルに貼着されて、巻
き取り機5に巻き取られる。
【0035】この様にフィルムの印刷部分Aを貼着され
巻き取られた溶接缶用素材は、製缶工程において、図6
に示すように単一の溶接缶胴用ブランクD毎に切断され
る(切断線Sで示す)。
【0036】切断された溶接缶胴用ブランクDは、その
後、周知の溶接缶胴成形装置(図示せず)により丸めら
れ、両端縁部分を重ね合わせられ溶接接合されて缶胴と
なるが、溶接継目部分となる溶接缶胴用ブランクDの両
端縁部分の外面側には、上述した様に印刷済みフィルム
が貼着されておらず、また、前述したように、溶接缶胴
用ブランクDの両端縁部分の内面側にも塗膜が施されて
いないので、溶接性は良好である。
【0037】更に、溶接缶胴用ブランクは、印刷インキ
層を形成した側と反対側のポリエステルフィルムの表面
上に熱硬化性のクリアー塗膜層を設けて、最外層として
あるので、製缶工程及び缶詰製造工程での缶胴及び缶詰
の滑り性が良く、製缶加工性及び缶詰製造性が良好であ
る。
【0038】また、溶接缶胴ブランクDの印刷インキ層
は、ポリエステルフィルム層とクリアー塗膜層により保
護されているので、従来法のように、クリアー塗膜層だ
けで保護をされているものに比べて、製缶工程及び缶詰
製造工程で剥離し難くなっている。
【0039】本実施例の方法では、大板で毎分約100
枚程度しか製造できなかった(大板1枚当たり250g
缶用溶接缶胴ブランク30丁取りで、3000枚に相当
する)。従来のオフセット印刷法による大板印刷に対し
て、毎分約200m程度の走行能力があり、250g缶
用溶接缶胴ブランクハイト136.5mm、3条取り寸
法で換算すると、約4400枚の溶接缶胴用ブランクを
得ることができ、大幅に製造効率を向上させることがで
きたことになる。
【0040】尚、本実施例では、グラビア印刷機の最終
工程でグラビアロールを用いて接着剤を塗布したが、こ
れに限定されることなく、グラビア印刷したフィルムを
巻き出し機に巻装し、フィルム貼着時にフィルムを巻き
出し(解き)ながら接着剤を塗布しても良い。この場合
には、ドライラミネート法で使用されている二液反応型
接着剤を用いることができ、使用される基本的な主成分
は、エポキシ類、ポリエステル類などである。
【0041】又、本実施例では、印刷済みのPETフィ
ルムを貼着する側の鋼板表面に予め塗装(ホワイトコー
ト)を施しておいたが、この塗装は印刷デザイン上及び
接着力の点で問題がなければ、省略できることは言うま
でもない。
【0042】更に、本実施例では、フィルムの印刷部分
Aを3条にしたが、3条に限ることなくそれ以上の複数
条にしても差し支えなく、条数を増やせば更に溶接缶胴
用ブランクの製造能率を上昇させることができる。
【0043】本実施例の様に、本発明の溶接缶胴用ブラ
ンクは、湿し水を使用しないフィルムグラビア多色印刷
が使用可能なので、印刷品質の安定性が良く、従来のオ
フセット印刷では多工程を必要としていた(印刷機その
ものが大きく、印刷ライン構成上、印刷するデザインで
使用する印刷インキの色が4色を越える場合は、2回通
しが一般的である。)多色デザインの印刷が高速でしか
も容易にできる。
【0044】又、本実施例で示したように、フィルム上
の印刷インキを乾燥処理するようにすれば、従来の金属
板に直接印刷して乾燥処理するもの(従来の金属板の印
刷インキの焼付けは180℃×5〜7分)に比べて、熱
エネルギー消費量が少なくて済む(フィルムでは80℃
程度の温風で1〜2秒)。
【0045】更に又、使用するフィルムは、製造工程で
の熱処理、例えば製缶工程(200〜260℃)、缶詰
製造工程(レトルト殺菌の125℃×30分)に耐える
ために耐熱性の高いフィルムを使用すればいいが、本実
施例のように、フィルムの外面に薄い熱硬化性のクリア
ー樹脂を塗装すれば、価格の面でも好ましく、製缶時の
加工性、缶詰製造時の缶の滑り性も良い。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
予じめポリエステルフィルムの一方の面に熱硬化性のク
リアー塗装を施し、他方の面にグラビア印刷を施した
後、そのグラビア印刷済みフィルムを、溶接缶胴用表面
処理鋼板の溶接継目となる部分を除いて、印刷インキ層
側が該表面処理鋼板側になるように、接着剤層を介して
該表面処理鋼板に貼着して製造してあるので、従来法で
製造された溶接缶胴用ブランクと同様に従来から使用さ
れてきた溶接缶胴製造装置を使用して容易に缶胴を製造
できることは勿論のこと、製缶作業時及び缶詰製造時に
印刷インキ層が剥離し難く、また、印刷時の諸調整が容
易で、長尺のフィルムへの連続多色印刷が可能なグラビ
ア印刷法を使用しているので、従来のものに比べて、印
刷速度が速く、印刷の品質が安定しており、多色の印刷
デザインが良好に表現できる等の製造効率の向上及び印
刷品質の向上が図れるだけでなく、印刷工程の乾燥に要
する熱エネルギー消費量も少なくて済むので、製缶コス
トが大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における印刷フィルム貼着装置
の概略図である。
【図2】本実施例で用いた回転カッター部分を示す立面
図である。
【図3】本実施例の貼着直前位置における要部の拡大図
である。
【図4】図3の斜視図である。
【図5】フィルムの印刷部分を貼着された金属コイルの
平面図である。
【図6】金属コイルから溶接缶胴用ブランクを切断した
部分平面図である。
【符号の説明】
1 金属コイル巻き出し機 2 フィルム巻き出し機 3 フィルム貼着装置 4 スリッター 5 巻取り装置 6 金属コイル 7 フィルム 11 ロール 12 回転ロール 14 回転カッター 20,21 エッジセンサー 22 ゲージズレセンサー 23,24 エッジ位置制御装置 25 フィルムテンションセンサー 26 水平カッター 27 排出装置 A フィルムの印刷部分 B 非印刷部分 C,C′ 金属コイルのフィルム未貼着部分 D 溶接缶胴用ブランク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接継目部となる部分を除いた缶胴外面
    になる側の鋼板表面に、鋼板表面側から、熱硬化性接着
    剤層、グラビア印刷インキ層、ポリエステルフィルム
    層、熱硬化性クリアー塗膜層から成る多層構造有機被膜
    層が形成されていることを特徴とする溶接缶胴用ブラン
    ク。
  2. 【請求項2】 溶接継目部となる部分を除いた缶胴外面
    になる側の鋼板表面に、鋼板表面側から、熱硬化性白色
    塗膜層、熱硬化性接着剤層、グラビア印刷インキ層、ポ
    リエステルフィルム層、熱硬化性クリアー塗膜層から成
    る多層有機被膜層が形成されていることを特徴とする溶
    接缶胴用ブランク。
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