JPH1080270A - ポリペプチドをプロセッシングする酵素 - Google Patents

ポリペプチドをプロセッシングする酵素

Info

Publication number
JPH1080270A
JPH1080270A JP9156062A JP15606297A JPH1080270A JP H1080270 A JPH1080270 A JP H1080270A JP 9156062 A JP9156062 A JP 9156062A JP 15606297 A JP15606297 A JP 15606297A JP H1080270 A JPH1080270 A JP H1080270A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
enzyme
amino acid
polypeptide
cells
acid sequence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9156062A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadao Tanimoto
忠雄 谷本
Masashi Kurimoto
雅司 栗本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
Original Assignee
Hayashibara Biochemical Laboratories Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hayashibara Biochemical Laboratories Co Ltd filed Critical Hayashibara Biochemical Laboratories Co Ltd
Priority to JP9156062A priority Critical patent/JPH1080270A/ja
Priority to TW086110174A priority patent/TW480285B/zh
Priority to US08/896,605 priority patent/US5879942A/en
Priority to EP97305377A priority patent/EP0819757B1/en
Priority to DE69739280T priority patent/DE69739280D1/de
Priority to KR1019970033890A priority patent/KR100682713B1/ko
Publication of JPH1080270A publication Critical patent/JPH1080270A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/48Hydrolases (3) acting on peptide bonds (3.4)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/48Hydrolases (3) acting on peptide bonds (3.4)
    • C12N9/50Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25)
    • C12N9/64Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue
    • C12N9/6421Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue from mammals
    • C12N9/6472Cysteine endopeptidases (3.4.22)
    • C12N9/6475Interleukin 1-beta convertase-like enzymes (3.4.22.10; 3.4.22.36; 3.4.22.63)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/52Cytokines; Lymphokines; Interferons
    • C07K14/54Interleukins [IL]
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/52Cytokines; Lymphokines; Interferons
    • C07K14/555Interferons [IFN]
    • C07K14/56IFN-alpha

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 免疫担当細胞においてIFN−γの産生を
誘導するポリペプチドの前駆体に作用し、これを活性型
のポリペプチドに変換する手段を提供することを課題と
する。 【解決手段】免疫担当細胞においてインターフェロン−
γの産生を誘導するポリペプチドの前駆体を活性型のポ
リペプチドに変換する酵素と、その酵素を産生し得る細
胞を増殖させる工程と、増殖細胞から酵素を採取する工
程を含んでなる酵素の製造方法と、免疫担当細胞におい
てインターフェロン−γの産生を誘導するポリペプチド
の前駆体に当該酵素を作用させて活性型のポリペプチド
に変換するポリペプチドの変換方法により解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はポリペプチドをプ
ロセッシングする酵素に関するものであり、詳細には、
免疫担当細胞においてインターフェロン−γ(以下、
「IFN−γ」と略記する。)の産生を誘導するポリペ
プチドの前駆体を活性型のポリペプチドに変換する酵素
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明者らは、免疫担当細胞においてI
FN−γの産生を誘導するポリペプチドの単離と、その
ポリペプチドをコードするcDNAのクローニングに成
功し、特願平6−27189号明細書(特開平8−27
189号)及び特願平7−262062号明細書(特開
平8−193098号)に開示した。このポリペプチド
は有用な生理活性蛋白質であるIFN−γの産生を誘導
する性質と、キラー細胞による細胞障害性を増強した
り、キラー細胞の生成を誘導する性質を兼備しているの
で、抗ウイルス剤、抗菌剤、抗腫瘍剤、抗免疫疾患剤な
どとして広範な用途が期待されている。
【0003】ところで、ヒト細胞においては、遺伝子の
発現により生成したポリペプチドは細胞内酵素によるプ
ロセッシングを受け、ポリペプチドの一部が切断された
り、糖鎖が付加したりすると言われている。医薬品に配
合するポリペプチドとしては、ヒト細胞におけると同様
のプロセッシングを受けたものが望ましいところ、特願
平8−269105号明細書に記載されているように、
ヒト細胞は一般に当該ポリペプチドの産生量が少ないと
いう問題がある。本発明者がその原因について鋭意研究
したところ、ヒト細胞において、当該ポリペプチドは、
通常、生理活性を有しない、分子量約24,000ダル
トンの前駆体として存在していることが判明した。当該
ポリペプチドにかぎらず、多くのサイトカインは、通
常、まず、生理活性を有しない前駆体として産生され、
その後、細胞内酵素によるプロセッシングを受けて活性
型のポリペプチドに変換されることが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】斯かる状況に鑑み、こ
の発明の第一の課題は、免疫担当細胞においてIFN−
γの産生を誘導するポリペプチドの前駆体に作用し、こ
れを免疫担当細胞においてIFN−γの産生を誘導する
活性型のポリペプチドに変換する酵素を提供することに
ある。
【0005】さらに、この発明の第二の課題は、斯かる
酵素を製造する方法を提供することにある。
【0006】加えて、この発明の第三の課題は、斯かる
酵素を用いて当該ポリペプチドの前駆体を免疫担当細胞
においてIFN−γの産生を誘導する活性型のポリペプ
チドに変換する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者が上記諸課題を
解決すべく鋭意研究したところ、ある種のヒト細胞から
採取した酵素は当該ポリペプチドの前駆体に作用し、こ
れを免疫担当細胞においてIFN−γの産生を誘導する
活性型のポリペプチドに変換することを見出した。そし
て、この酵素は人為的に増殖させた種々の細胞、とりわ
け、ヒト造血系細胞を用いて製造し得ることを確認して
この発明を完成した。
【0008】すなわち、この発明は前記第一の課題を、
免疫担当細胞においてIFN−γの産生を誘導するポリ
ペプチドの前駆体を活性型のポリペプチドに変換する酵
素により解決するものである。
【0009】さらに、この発明は前記第二の課題を、斯
かる酵素を産生し得る細胞を培養する工程と、増殖細胞
から酵素を採取する工程を含んでなる酵素の製造方法に
より解決するものである。
【0010】加えて、この発明は前記第三の課題を、免
疫担当細胞においてIFN−γの産生を誘導するポリペ
プチドの前駆体に斯かる酵素を作用させて活性型のポリ
ペプチドに変換するポリペプチドの変換方法により解決
するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】前述のとおり、この発明は、免疫
担当細胞においてIFN−γの産生を誘導するポリペプ
チドの前駆体を活性型のポリペプチドに変換する酵素の
発見に基づくものである。この発明でいう前駆体は、通
常、還元剤存在下のSDS−ポリアクリルアミドゲル電
気泳動において分子量約24,000ダルトンを示し、
例えば、当該ポリペプチドを本来的に産生する細胞内、
あるいは、当該ポリペプチドをコードする領域を含むD
NA(例えば、配列表における配列番号7に示す塩基配
列のDNA)を導入することによって形質転換した哺乳
類由来の宿主細胞内に存在する。斯かる前駆体は、通
常、N末端には配列表における配列番号1に示すアミノ
酸配列の一部又は全部を、また、全体としては、配列表
における配列番号2に示すアミノ酸配列(ただし、符合
「Xaa」を付して示したアミノ酸は、イソロイシン又
はトレオニンを表すものとする。)の全部、又はそのN
末端の一部が欠失したアミノ酸配列を含有し、そのまま
では免疫担当細胞においてIFN−γの産生を誘導しな
い。
【0012】しかしながら、この前駆体にこの発明の酵
素を作用させると、前駆体の配列番号1に示すアミノ酸
配列における第36番目のアスパラギン酸と第37番目
のチロシンの間のペプチド結合が切断され、N末端に配
列表における配列番号3に示すアミノ配列を有する活性
型のポリペプチドに変換され、この活性型のポリペプチ
ドは、単独又は適宜補因子を共存させると、免疫担当細
胞においてIFN−γの産生を誘導する。活性型のポリ
ペプチドは、通常、全体として、配列表における配列番
号6に示すアミノ酸配列(ただし、符合「Xaa」を付
して示したアミノ酸は、イソロイシン又はトレオニンを
表すものとする。)を含有し、還元剤存在下のSDS−
ポリアクリルアミドゲル電気泳動において分子量18,
000乃至19,500ダルトンを示す。
【0013】したがって、この発明でいう酵素とは、そ
れが上述のごときポリペプチドの前駆体に作用し、免疫
担当細胞においてIFN−γの産生を誘導する活性型の
ポリペプチドを生成するかぎり、天然のものであっても
人工的に創成したものであってもよく、その構造や出所
・由来は問わない。なお、ヒト造血系細胞から得られる
この発明の酵素は、通常、下記の理化学的性質を有す
る。 (1) 分子量 SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動において、分
子量約25,000ダルトン及び約10,000ダルト
ンを示す。 (2) 部分アミノ酸配列 部分アミノ酸配列として、配列表における配列番号4
(ただし、符合「Xaa」を付して示したアミノ酸は、
アスパラギン又はアスパラギン酸を表すものとする。)
及び/又は配列番号5に示すアミノ酸配列を含有する。 (3) 活性阻害剤 アセチル−L−チロシル−L−バリル−L−アラニル−
L−アスパルト−1−アール(以下、「Ac−YVAD
−CHO」と略記する。)及びヨードアセトアミドによ
り酵素活性が阻害される。
【0014】斯かる酵素は、細胞を給源とするこの発明
の方法により製造することができる。給源として用いる
細胞に特に制限はなく、当該酵素の産生能と増殖能を有
するかぎり、天然の細胞であっても、天然の細胞をもと
に人工的に創製した細胞株や形質転換細胞であってもよ
い。この発明を実施するうえで特に有用なのは細胞株及
び形質転換細胞であり、前者の細胞株は、例えば、リン
パ芽球、リンパ球、単芽球、単球、骨髄芽球、骨髄球、
顆粒球及びマクロファージを始めとするヒト造血系細
胞、さらには、顎下腺類表皮癌、肺癌、大腸癌及び結腸
癌由来の腫瘍細胞を含む上皮系細胞、神経芽細胞並びに
間質系細胞を培養株化して得られる細胞株が挙げられ
る。個々の細胞株としては、例えば、ジュン・ミノワダ
『キャンサー・レビュー』、第10巻、1乃至18頁
(1988年)などに記載されている骨髄性白血病、前
骨髄性白血病、単球性白血病、成人T細胞白血病、ヘア
リー細胞白血病を含む白血病及びリンパ腫由来のHBL
−38細胞、HL−60細胞(ATCC CCL−24
0)、K−562細胞(ATCC CCL−243)、
KG−1細胞(ATCC CCL−246)、Mo細胞
(ATCC CRL−8066)、THP−1細胞(A
TCC TIB−202)、U−937細胞(ATCC
CRL−1593)などの白血病細胞株並びにそれら
の変異株が挙げられ、これらはいずれも増殖容易であ
り、しかも、当該酵素の産生能が高いので、この発明を
実施するうえで有用である。殊に、HBL−38細胞、
HL−60細胞、KG−1細胞、THP−1細胞及びU
−937細胞を始めとするヒト骨髄単球系細胞株は当該
酵素の産生能が抜きん出て高く、この発明の製造方法を
実施するうえで極めて有用である。
【0015】後者の形質転換細胞は、上記のごとき細胞
から採取される当該酵素をコードするDNAを哺乳類由
来の適宜宿主細胞に導入することによって得ることがで
きる。宿主細胞としては、例えば、3T3細胞(ATC
C CCL−92)、C127I細胞(ATCC CR
L−1616)、CHO−K1細胞(ATCC CCL
−61)、CV−1細胞(ATCC CCL−70)、
COS−1細胞(ATCC CRL−1650)、He
La細胞(ATCC CCL−2)、MOP−8細胞
(ATCC CRL−1709)及びそれらの変異株を
始めとする、斯界において宿主として慣用されるヒト、
サル、マウス及びハムスター由来の上皮系細胞株、間質
系細胞株、神経芽細胞株及び造血系細胞株が用いられ
る。斯かる宿主細胞に当該酵素をコードするDNAを導
入するには、例えば、公知のDEAE−デキストラン
法、燐酸カルシウム法、エレクトロポレーション法、リ
ポフェクション法、マイクロインジェクション法、さら
には、レトロウイルス、アデノウイルス、ヘルペスウイ
ルス、ワクシニアウイルスなどによるウイルス感染法な
どを用いればよい。形質転換細胞から当該酵素を産生す
るクローンを選択するには、コロニーハイブリダイゼー
ション法を適用するか、形質転換体を培養培地で培養
し、当該酵素の産生が観察されたクローンを選択すれば
よい。なお、哺乳類由来の宿主細胞を用いる組換えDN
A技術については、例えば、黒木登志夫、谷口克、押村
光雄編集、『実験医学別冊細胞工学ハンドブック』、1
992年、羊土社発行や横田崇、新井賢一編集、『実験
医学別冊バイオマニュアルシリーズ3遺伝子クローニン
グ実験法』、1993年、羊土社発行などにも詳述され
ている。
【0016】この発明の製造方法は、上述のごとき細胞
を増殖させる工程と、得られる増殖細胞から目的とする
酵素を採取する工程を含んでなる。細胞を増殖させる工
程について言えば、そこで用いる方法に特に制限はな
く、通常一般の生体外又は生体内の方法を適用すればよ
い。生体外の方法とは培養培地を用いて増殖させる方法
をいい、培養培地としては、哺乳類由来の細胞を培養す
るための慣用の培養培地が用いられ、斯かる培養培地
は、通常、緩衝水を基材とし、これにナトリウムイオ
ン、カリウムイオン、カルシウムイオン、燐イオン、塩
素イオンなどの無機イオンと、細胞の代謝能力に応じた
微量元素、炭素源、窒素源、アミノ酸、ビタミンなどを
加え、必要に応じて、さらに血清、ホルモン、細胞成長
因子、細胞接着因子などを含有せしめて構成される。個
々の培養培地としては、例えば、199培地、DMEM
培地、Ham’s F12培地、IMDM培地、MCD
B104培地、MCDB153培地、MEM培地、RD
培地、RITC80−7培地、RPMI−1630培
地、RPMI−1640培地、WAJC404培地など
が挙げられる。斯かる培養培地に細胞を約1×104
至1×107 個/ml、望ましくは、約1×105 乃至
1×106 個/ml接種し、必要に応じて新鮮な培養培
地と取換えながら、温度37℃前後で1日乃至1週間、
望ましくは、2乃至4日間浮遊培養又は単層培養する。
【0017】一方、ヒト以外の温血動物を利用する生体
内の方法により増殖させるには、通常、マウス、ヌード
マウス、ラット、ヌードラット、モルモット、ハムスタ
ーなどの齧歯類の新生児にウサギ由来の抗胸腺抗体など
を注射して免疫反応を減弱させた後、当該酵素の産生能
を有する細胞を動物1匹当り約1×105 乃至1×10
8 個皮下又は腹腔内に注射移植するか、あるいは、これ
ら温血動物の成長個体の体外又は体内に設けられ、動物
の栄養体液が環流可能な拡散チェンバーなどの容器内に
細胞を収容し、その後、通常一般の方法により動物を約
2乃至10週間飼育する。この飼育の間、移植した細胞
は温血動物の体液を利用しながら増殖する。増殖細胞は
細胞塊、腹水又は細胞浮遊液として採取され、必要に応
じて、これを適宜分散媒中で分散・洗浄した後、目的と
する酵素を採取する。生体内の増殖方法は、生体外の増
殖方法と比較して、より少ないコストと労力で短時間に
所望量の増殖細胞が得られる利点がある。なお、生体内
の増殖方法は、例えば、同じ特許出願人による特公昭5
6−54158号公報などにも詳述されている。
【0018】増殖細胞から酵素を採取するには、増殖細
胞を一旦分離するか培養上清とともに超音波を印加する
か、低張媒体中に浸漬するなどして破砕し、得られる破
砕物又は破砕物と培養上清との混合物に、例えば、塩
析、透析、濾過、濃縮、分別沈澱、イオン交換クロマト
グラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、吸着クロマ
トグラフィー、等電点クロマトグラフィー、疎水性クロ
マトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、アフィニテ
ィークロマトグラフィー、ゲル電気泳動、等電点電気泳
動などの酵素を精製するための斯界における慣用の方法
を適用すればよく、これらは必要に応じて適宜組合せて
適用される。特に、当該酵素に特異的なモノクローナル
抗体を用いるイムノアフィニティークロマトグラフィー
によるときには、高純度の当該酵素が最小のコストと労
力で得られる。なお、細胞の種類や培養条件によって
は、増殖中、産生した酵素が細胞外に放出されることが
あるが、この場合には、培養上清からも当該酵素を採取
できる。
【0019】なお、この発明において、当該酵素の活性
は下記の方法により測定し、活性値(単位)で表示して
いる。すなわち、10%(w/v)スクロース、0.1
%(w/v)3−[(3−コラミドプロピル)ジメチル
アンモニオ]−1−プロパンスルホネート(以下、「C
HAPS」と略記する。)及び2mMジチオトレイトー
ルをそれぞれ含む25mMヘペス緩衝液(pH7.5)
を395μlとり、これにN−(N−アセチル−チロシ
ニル)−バリニル−アラニル−アスパラギン酸−7−ア
ミノ−4−メチルクマリンアミドの10mMジメチルス
ルホキシド溶液5μlと被検酵素溶液100μlをそれ
ぞれ加え、30℃で1時間反応させる。反応中、反応の
進行に伴って遊離する7−アミノ−4−メチルクマリン
の量を、蛍光光度計により、波長355nmで励起して
放出される蛍光の波長460nmにおける強度に基づき
経時的にモニターする。当該酵素の1単位とは、斯かる
条件で反応させたときに、1分間に7−アミノ−4−メ
チルクマリンを1ピコモル遊離する酵素の量と定義す
る。
【0020】この発明は、当該ポリペプチドの前駆体に
斯かる酵素を作用させて活性型のポリペプチドに変換す
る方法を提供するものでもある。その実施態様として
は、例えば、上記の方法により一旦分離した酵素を、当
該ポリペプチドの前駆体に接触させるか、あるいは、当
該酵素をコードするDNAと当該ポリペプチドの前駆体
をコードする領域を含むDNAとを哺乳類由来の適宜宿
主細胞に導入し、そこで両DNAを共発現させればよ
い。前者の場合には、当該ポリペプチドの前駆体の産生
能を有する細胞、もしくは、形質転換によって、当該ポ
リペプチドの前駆体の産生能を有するに至った細胞を培
養し、その培養物に上記の方法により採取した酵素を共
存せしめるか、あるいは、培養物から細胞を分離するか
分離することなく、必要に応じて、細胞を破砕した後、
培養物又は細胞破砕物に当該酵素を添加すればよい。共
存又は添加する酵素の量としては、通常、前駆体と当モ
ル以下で事足り、また、温度及びpHとしては、酵素が
作用し得るレベル、詳細には、温度約4乃至40℃、望
ましくは、37℃前後、pH約6乃至9、望ましくは、
pH約7乃至8に設定すればよく、原料の前駆体から活
性型のポリペプチドが所望量生成するまで反応させる。
なお、当該酵素をコードするDNAと当該ポリペプチド
の前駆体をコードするDNAとを哺乳類由来の適宜宿主
細胞に導入して得られる形質転換体のように、同一の細
胞が当該ポリペプチドの前駆体と酵素をそれぞれ産生す
る場合には、当然のことながら、必ずしも酵素を添加す
る必要はなく、必要に応じて細胞を破砕した後、酵素が
前駆体に作用して活性型のポリペプチドを生成し得る温
度で細胞又は細胞破砕物を含む培養物をインキュベート
すればよい。
【0021】斯くして得られた活性型のポリペプチドを
含む培養物はIFN−γ誘導剤としてそのまま用いられ
ることもあるが、通常は使用に先立ち、必要に応じて、
超音波、細胞溶解酵素及び/又は界面活性剤により細胞
を破砕した後、濾過、遠心分離などにより当該ポリペプ
チドを細胞又は細胞破砕物から分離し、精製する。精製
には細胞又は細胞破砕物を除去した培養物に、例えば、
塩析、透析、濾過、濃縮、分別沈澱、イオン交換クロマ
トグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、吸着クロ
マトグラフィー、等電点クロマトグラフィー、疎水性ク
ロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、アフィニ
ティークロマトグラフィー、ゲル電気泳動、等電点電気
泳動などの生理活性ポリペプチドを精製するための斯界
における慣用の方法が用いられ、必要に応じて、これら
は適宜組合せて適用される。そして、最終使用形態に応
じて、精製ポリペプチドを濃縮・凍結乾燥して液状又は
固状にすればよい。なお、同じ特許出願人による特願平
7−58240号明細書(特開平8−231598号)
に開示されたモノクローナル抗体は当該ポリペプチドの
精製に極めて有用であり、このモノクローナル抗体を用
いるイムノアフィニティークロマトグラフィーによると
きには、高純度の当該ポリペプチドを最小のコストと労
力で得ることができる。
【0022】前述のとおり、この発明の方法により得ら
れる活性型のポリペプチドは、有用な生理活性蛋白質で
あるIFN−γの産生を誘導する性質と、キラー細胞の
細胞障害性を増強したり、キラー細胞の生成を誘導する
性質を兼備するので、IFN−γ及び/又はキラー細胞
に感受性を有する各種疾患の治療・予防に著効を発揮す
る。さらに、この発明の方法により得られる活性型のポ
リペプチドは強力なIFN−γ誘導能を有することか
ら、一般に少量で所期のIFN−γを産生でき、また、
毒性が極めて低いことから、多量投与しても重篤な副作
用を惹起することがない。したがって、この発明の方法
により得られる活性型のポリペプチドは、使用に際して
用量を厳密に管理しなくても、所望のIFN−γ産生を
迅速に誘導できる利点がある。なお、斯かるポリペプチ
ドの感受性疾患剤としての用途は、同じ特許出願人によ
る特願平8−28722号明細書に詳述されている。
【0023】以下、実施例に基づきこの発明を説明す
る。
【0024】
【実施例1】 〈酵素の製造〉常法により、生後間もないハムスターの
新生児にウサギ由来の抗胸腺抗血清を腹腔内注射して免
疫反応を減弱させた後、その背部皮下にヒト急性単球性
白血病由来の骨髄単球系細胞株の一種であるTHP−1
細胞(ATCC TIB−202)を約5×105 個/
匹注射移植し、通常一般の方法で3週間飼育した。皮下
に生じた腫瘍塊(約15g/匹)を摘出し、常法により
血清無含有のRPMI−1640培地(pH7.4)に
より分散させ、洗浄して増殖細胞を得た。
【0025】この増殖細胞を10mM塩化カリウム、
1.5mM塩化マグネシウム及び0.1mMエチレンジ
アミン四酢酸二ナトリウムをそれぞれ含む10倍容の氷
冷した20mMヘペス緩衝液(pH7.4)により洗浄
し、3倍容の新鮮な同一緩衝液中、氷冷下で20分間静
置した後、−20℃で凍結した。凍結物を解凍し、プロ
テアーゼ阻害剤として1mMフェニルメチルスルホニル
フルオライド、1μg/mlロイペプチン及び10μg
/mlペプスタチンAをそれぞれ加えた後、テフロンホ
モジナイザーにより破砕し、破砕物を2,000×gで
10分間遠心分離し、上清を採取する一方、沈澱部を上
記と同様に再度処理し、遠心分離して新たに得られた上
清を上記上清と合一した。この上清にエチレンジアミン
四酢酸二ナトリウムを6mMになるように加え、24,
000×gで20分間遠心分離して細胞膜片を除去した
後、100,000×gでさらに60分間遠心分離して
ミクロソーム画分とサイトゾル画分に分離し、サイトゾ
ル画分を採取した。
【0026】このサイトゾル画分に氷冷下で硫酸アンモ
ニウムを40%飽和になるように加え、撹拌した後、遠
心分離して上清を採取した。この上清に硫酸アンモニウ
ムを80%飽和になるようにさらに加え、撹拌した後、
遠心分離して沈澱部を採取した。この沈澱を5%(v/
v)グリセロール、0.1%(w/v)CHAPS及び
2mMジチオトレイトールをそれぞれ含む20mMトリ
ス−塩酸緩衝液(pH7.8)に溶解し、新鮮な同一緩
衝液に対して4℃で16時間透析し、透析内液を遠心分
離して上清を採取し、膜濾過した後、新鮮な同一緩衝液
により平衡化しておいた東ソー製イオン交換クロマトグ
ラフィー用ゲル『DEAE 5PW』のカラムに負荷し
た。そして、0Mから0.5Mまで上昇する塩化ナトリ
ウムの濃度勾配下、カラムに新鮮な同一緩衝液を通液
し、塩化ナトリウム濃度が40乃至90mMで溶出した
画分を採取し、合一した。
【0027】この画分を5%(v/v)グリセロール、
0.1%(w/v)CHAPS及び2mMジチオトレイ
トールをそれぞれ含む20mMヘペス緩衝液(pH7.
4)により1.5倍に希釈した後、希塩酸によりpH
7.4に調整した。次いで、新鮮な同一緩衝液により平
衡化しておいたファルマシア製イオン交換クロマトグラ
フィー用ゲル『S−セファロース』のカラムに負荷し、
カラムを新鮮な同一緩衝液により洗浄した後、0Mから
0.5Mまで上昇する塩化カリウムの濃度勾配下、カラ
ムに新鮮な同一の緩衝液を通液し、塩化カリウム濃度が
10乃至100mM付近で溶出した画分を採取した。
【0028】採取した画分を合一し、5%(v/v)グ
リセロール、0.1%(w/v)CHAPS及び2mM
ジチオトレイトールをそれぞれ含む20mMヘペス緩衝
液(pH7.4)に対して16時間透析した後、新鮮な
同一緩衝液により平衡化しておいたファルマシア製イオ
ン交換クロマトグラフィー用カラム『モノS』に負荷
し、0.5M塩化カリウムを含む新鮮な同一緩衝液を通
液した。
【0029】『モノS』カラムからの溶出画分から酵素
活性ある画分を採取し、合一し、濃縮した後、5%(v
/v)グリセロール、0.1%(w/v)CHAPS及
び2mMジチオトレイトールをそれぞれ含む20mMヘ
ペス緩衝液(pH7.4)により平衡化しておいたファ
ルマシア製ゲル濾過クロマトグラフィー用カラム『スー
パーデックス200』に負荷し、新鮮な同一緩衝液を通
液し、溶出画分から酵素活性ある画分を採取し、合一
し、濃縮したところ、当該酵素を約9,000単位/m
l含む溶液が約1ml得られた。収量は、ハムスター1
匹当り約45単位であった。
【0030】
【実施例2】 〈酵素の分子量〉ファルマシア製ゲル濾過クロマトグラ
フィーカラム『スーパーデックス75HR』(ゲル用量
24ml)を燐酸緩衝食塩水(以下、「PBS」と略記
する。)により平衡化した後、実施例1の方法により得
た酵素溶液を200μl負荷し、溶出液の酵素活性をモ
ニターしながら、カラムに新鮮なPBSを0.5ml/
分の流速で通液した。つぎに、ゲル濾過クロマトグラフ
ィー用分子量マーカーとして、ウシ血清アルブミン(6
7,000ダルトン)、オボアルブミン(43,000
ダルトン)、キモトリプシノーゲンA(25,000ダ
ルトン)及びリボヌクレアーゼA(13,700ダルト
ン)の適量をそれぞれPBSに溶解した後、酵素活性の
測定に代えて、溶出液の蛋白質濃度を波長280nmに
おける吸光度によりモニターした以外は、酵素溶液の場
合と同様に処置した。得られたクロマトグラムにおける
酵素及び各分子量マーカーの溶出位置に基づき計算した
ところ、ゲル濾過クロマトグラフィーによるこの発明の
酵素の分子量は約30,000ダルトンであった。
【0031】さらに、上記で得られたこの発明の酵素を
含む『スーパーデックス75 HR』の溶出画分を濃縮
した後、ユー・ケー・レムリが『ネイチャー』、第22
7巻、680乃至685頁(1970年)に報告してい
る方法に準じ、還元剤としての2%(w/v)ジチオト
レイトール存在下でSDS−ポリアクリルアミドゲル電
気泳動した。サンタ・クルーズ製抗ヒトICE−p20
抗体及び抗ヒトICE−p10抗体を用い、常法にした
がってゲルを免疫染色した後、アマシャム製発色キット
『ECL kit』により発色させたところ、分子量約
25,000ダルトン及び約10,000ダルトンに相
当する位置に蛋白質の単一バンドがそれぞれ観察され
た。なお、このとき用いた分子量マーカーは、ウシ血清
アルブミン(67,000ダルトン)、オボアルブミン
(45,000ダルトン)、カーボニックアンヒドロラ
ーゼ(30,000ダルトン)、大豆トリプシンインヒ
ビター(20,100ダルトン)及びα−ラクトアルブ
ミン(14,400ダルトン)であった。
【0032】
【実施例3】 〈酵素の部分アミノ酸配列〉実施例1の方法により得た
この発明の酵素を含む溶液を5%(v/v)グリセロー
ル及び2mMジチオトレイトールをそれぞれ含む20m
Mヘペス緩衝液(pH7.4)に対して透析した後、遠
心濃縮機により濃縮した。常法にしたがって、濃縮物を
還元剤としての2%(w/v)ジチオトレイトール存在
下、ゲル濃度15%(w/v)のSDS−ポリアクリル
アミドゲル電気泳動により分離し、二弗化ポリビニル膜
に転写し、クーマシーブリリアントブルーにより染色し
た後、分子量約25,000ダルトン及び約10,00
0ダルトンに相当するバンドを切出した。
【0033】常法にしたがって、切出したゲルから蛋白
質成分をそれぞれ抽出し、パーキン・エルマー製プロテ
イン・シーケンサー『473A型』を用いてN末端付近
のアミノ酸配列を調べたところ、分子量約25,000
ダルトンのバンドから抽出した成分は、部分アミノ酸配
列として、N末端に配列表における配列番号4(ただ
し、符合「Xaa」を付して示したアミノ酸は、アスパ
ラギン又はアスパラギン酸を表すものとする。)に示す
アミノ酸配列を、一方、分子量約10,000ダルトン
のバンドから抽出した成分は、N末端に配列表における
配列番号5に示すアミノ酸配列を含有することが判明し
た。このことは、この発明の酵素が、分子量の相違する
2種類のサブユニットを含んでなることを示している。
【0034】
【実施例4】 〈酵素作用〉
【0035】
【実施例4−1】 〈前駆体の調製〉0.5ml容反応管に10×PCR緩
衝液を10μl、2.5mM dNTPを1μl、5単
位/μl Taq DNAポリメラーゼを0.5μl、
そして、同じ特許出願人が特願平7−262062号明
細書(特開平8−193098号)に開示した組換えD
NA『pHIGIF』を1ngとり、センスプライマー
及びアンチセンスプライマーとして、配列表における配
列番号7に示した当該ポリペプチドをコードする領域を
含むcDNAの塩基配列に基づき化学合成した5´−A
AGGCCAGTGTGCTGGGCCTGGACAG
TCAGCAAGG−3´及び5´−ACAGCCAG
TGTGATGGCTAGTCTTCGTTTTGAA
CAG−3´で表される塩基配列のオリゴヌクレオチド
をそれぞれ20ピコモル加え、滅菌蒸留水で100μl
とした。常法により、この混液を94℃で1分間、60
℃で1分間、72℃で1分間反応させるサイクルを30
回繰返してPCR反応させた。なお、PCR反応試薬と
しては、宝酒造製『タカラPCRアンプリフィケーショ
ンキット』を用いた。
【0036】得られた反応物を常法にしたがって制限酵
素Bst XIにより切断し、得られた約800塩基対
のDNA断片を0.1μgとり、これを適量の滅菌蒸留
水に溶解し、あらかじめ制限酵素Bst XIにより切
断しておいたインビトロジェン製プラスミドベクター
『pRc/CMV』を10ngと適量の10×ライゲー
ション緩衝液及びT4 DNAリガーゼをそれぞれ加
え、さらに10mM ATPを最終濃度1mMまで加え
た後、16℃で18時間反応させてDNA断片をプラス
ミドベクター『pRc/CMV』に挿入した。得られた
組換えDNAをコンピテントセル法により大腸菌JM1
09株に導入して形質転換体とし、これをアンピシリン
を50μg/ml含むL−ブロス培地(pH7.2)に
接種し、37℃で18時間培養した後、培養物から菌体
を採取し、アルカリ−SDS法により組換えDNAを抽
出した。この組換えDNAを『pRCHuGF』と命名
する一方、その塩基配列をジデオキシ法により調べたと
ころ、図1に示す構造を有していた。図1に見られるよ
うに、この組換えDNA『pRCHuGF』において
は、当該ポリペプチドの前駆体をコードする、配列表に
おける配列番号7に示す塩基配列を含有するcDNA
『HuIGIF』が、サイトメガロウイルス・プロモー
ター『PCMV』の下流に連結されていた。
【0037】別途、常法にしたがって、チャイニーズハ
ムスター卵巣由来のCHO−K1細胞(ATCC CC
L−61)を10%(v/v)ウシ胎児血清を補足した
Ham’s F12培地(pH7.2)に接種し、増殖
させた。増殖細胞を採取し、PBSにより洗浄した後、
細胞密度1×107 個/mlになるようにPBSに浮遊
させ、その浮遊液の0.8mlを組換えDNA『pRC
HuGF』10μgとともにキュベットにとり、10分
間氷冷した後、バイオラッド製エレクトロポレーション
装置『ジーンパルサー』に装着し、放電パルスを1回印
加した後、直ちにキュベットを取外し、10分間氷冷し
た。次いで、細胞浮遊液をキュベットから取出し、10
%(v/v)ウシ胎児血清を補足したHam’s F1
2培地(pH7.2)に接種し、5%CO2 インキュベ
ーター中、37℃で3日間培養した後、培養培地にG4
18を最終濃度400μg/mlになるように加え、同
じ条件でさらに3日間培養した。斯くして得られた10
0個余りのコロニーから48個を選別し、その一部をG
418を400μg/ml含み、10%(v/v)ウシ
胎児血清を補足したHam’s F12培地(pH7.
2)を分注した培養プレートに接種し、上記と同様にし
て1週間培養した。その後、培養プレートの各ウェルに
5.1mM塩化マグネシウム、0.5%(w/v)デオ
キシコール酸、1%(w/v)ノニデットP−40、1
0μg/mlアプロチニン及び0.1%(w/v)SD
Sをそれぞれ含む10mMトリス−塩酸緩衝液(pH
8.5)を適量加えて細胞を溶解した。
【0038】細胞溶解物をそれぞれ50μlとり、グリ
セロール50μlとジチオトレイトールを最終濃度2%
(w/v)になるようにそれぞれ加え、37℃で1時間
静置した後、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
法により、細胞溶解物中のポリペプチドを分離した。次
いで、常法にしたがって、ゲル内で分離されたポリペプ
チドをニトロセルロース膜に転写し、別途調製しておい
た、同じ特許出願人が特願平7−58240号明細書
(特開平8−231598号)に開示した当該ポリペプ
チドに特異的なモノクローナル抗体を産生するハイブリ
ドーマH−1株の培養上清に1時間浸漬した後、0.0
5%(v/v)ツイーン20を含む20mMトリス−塩
酸緩衝液(pH7.5)で洗浄して過剰のモノクローナ
ル抗体を除去した。その後、ニトロセルロース膜を西洋
ワサビ由来のパーオキシダーゼで標識したウサギ由来の
抗マウスイムノグロブリン抗体を含むPBSに1時間浸
漬し、0.05%(v/v)ツイーン20を含む50m
Mトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)により洗浄し、
0.005%(v/v)過酸化水素及び0.3mg/m
lジアミノベンジジンをそれぞれ含む50mMトリス−
塩酸緩衝液(pH7.5)に浸漬して発色させた。その
発色度に基づき、当該ポリペプチドの前駆体の産生能が
高い形質転換体のクローンを選別し、これを『RCHu
GF』と命名した。
【0039】この形質転換体『RCHuGF』を400
μg/ml G418を含み、10%(v/v)ウシ胎
児血清を補足したHam’s F12培地(pH7.
2)を分注した角形培養瓶に接種し、培養培地を適宜新
鮮なものと取換えながら、5%CO2 インキュベーター
中、37℃で1週間培養した。その後、培養瓶にギブコ
製トリプシン剤『トリプシン−EDTA』を適量加えて
培養瓶内壁に付着した細胞を剥離し、PBSで洗浄した
後、さらに10mM塩化カリウム、1.5mM塩化マグ
ネシウム及び0.1mMエチレンジアミン四酢酸二ナト
リウム塩をそれぞれ含む氷冷した20mMヘペス緩衝液
(pH7.4)により洗浄し、3倍容の新鮮な同一緩衝
液中、氷冷下で20分間静置した。その後、常法にした
がって細胞を破砕し、10,000×gで30分間遠心
分離し、当該ポリペプチドの前駆体を含む上清部を採取
した。この前駆体は、還元剤存在下のSDS−ポリアク
リルアミドゲル電気泳動において分子量約24,000
ダルトンを示し、N末端に配列表における配列番号1に
示すアミノ酸配列を有している。
【0040】
【実施例4−2】 〈前駆体の変換〉10%(v/v)グリセロール、0.
1%(w/v)CHAPS及び2mMジチオトレイトー
ルをそれぞれ含む100mMヘペス緩衝液(pH7.
4)に実施例4−1の方法により得た当該ポリペプチド
の前駆体を500nMになるように溶解して基質溶液と
した。この基質溶液に実施例1の方法により得た酵素を
350単位/ml加え、37℃でインキュベートした。
インキュベート開始から0分後、10分後、30分後、
1時間後、3時間後、6時間後及び18時間後に反応物
の一部をそれぞれ採取し、ヨードアセトアミドを最終濃
度200μg/mlになるように加えて反応を停止させ
た。採取した反応物に同じ特許出願人が特願平7−58
240号明細書(特開平8−231598号)に開示し
たモノクローナル抗体を用いるウェスタン・ブロッティ
ング法を適用し、当該ポリペプチドの前駆体が活性型の
ポリペプチドに変換される経時変化を調べた。
【0041】同時に、ヒト急性骨髄性白血病由来の骨髄
単球系細胞株の一種であるKG−1細胞(ATCC C
CL−246)を用いるバイオアッセイ法により、経時
的に採取した反応物における活性型のポリペプチドの含
有量を推定した。すなわち、KG−1細胞を10%(v
/v)ウシ胎児血清を補足したRPMI−1640培地
(pH7.4)に細胞密度1.5×106 個/mlにな
るように浮遊させ、96ウェルマイクロプレートに0.
1ml/ウェルずつ分注した。採取した反応物を10%
(v/v)ウシ胎児血清を補足したRPMI−1640
培地(pH7.4)により適宜希釈した後、これを上記
マイクロプレートに0.1ml/ウェルずつ分注し、5
%CO2 インキュベーター中、37℃で24時間培養し
た。培養後、各ウェルから培養上清を0.1mlずつ採
取し、通常の酵素免疫測定法によりIFN−γ含量を測
定した。結果を表1に示す。なお、表1に示すIFN−
γ含量は、米国国立衛生研究所(NIH)から入手した
IFN−γ標準品(Gg23−901−530)に基づ
き国際単位(IU)に換算している。
【0042】
【表1】
【0043】図2のウェスタン・ブロッティングに見ら
れるように、本例の反応条件下においては、前駆体に相
当する分子量約24,000ダルトンのバンドが反応開
始から3時間までに漸次消滅し、それに伴って、活性型
のポリペプチドに相当する分子量18,200ダルトン
のバンドが出現した。表1のIFN−γ含量もこの結果
とよく符合しており、分子量18,200ダルトンのバ
ンドの出現に伴って反応物のIFN−γ誘導能が漸次上
昇した。これらの結果は、この発明の酵素が当該ポリペ
プチドの前駆体に作用し、免疫担当細胞においてIFN
−γの産生を誘導する活性型のポリペプチドに変換した
ことを示している。
【0044】
【実施例4−3】 〈活性型ポリペプチドの理化学的性質〉
【0045】
【実施例4−3(a)】 〈活性型ポリペプチドの精製〉実施例4−2の方法によ
り18時間反応させて得た反応物を10mM燐酸緩衝液
(pH6.8)に対して透析した後、10mM燐酸緩衝
液(pH6.8)で平衡化しておいた東ソー製イオン交
換クロマトグラフィー用ゲル『DEAE 5PW』のカ
ラムに負荷し、0Mから0.5Mまで直線的に上昇する
塩化ナトリウムの濃度勾配下、カラムに10mM燐酸緩
衝液(pH6.8)を通液し、塩化ナトリウム濃度が
0.2乃至0.3M付近で溶出した画分を採取した。
【0046】この新たに得られた画分を合一し、PBS
に対して透析する一方、同じ特許出願人による特願平7
−58240号明細書(特開平8−231598号)に
記載された方法にしたがってモノクローナル抗体を用い
るイムノアフィニティークロマトグラフィー用ゲルを調
製し、これをプラスチック製円筒管内部にカラム状に充
填し、PBSで洗浄した後、上記透析内液をカラムに負
荷した。カラムに100mMグリシン−塩酸緩衝液(p
H2.5)を通液し、得られる溶出画分から免疫担当細
胞においてIFN−γの産生を誘導する活性型のポリペ
プチドを含む画分を採取し、滅菌蒸留水に対して透析
し、膜濾過により濃縮した後、凍結乾燥して精製された
活性型ポリペプチドの固状物を得た。
【0047】
【実施例4−3(b)】 〈ポリペプチドの分子量〉実施例4−3(a)の方法に
より得た精製ポリペプチドをユー・ケー・レムリが『ネ
イチャー』、第227巻、680乃至685頁(197
0年)に報告している方法に準じ、還元剤としての2%
(w/v)ジチオトレイトール存在下でSDS−ポリア
クリルアミドゲル電気泳動したところ、分子量約18,
000乃至19,500ダルトンに相当する位置にIF
N−γ誘導能あるポリペプチドの主バンドが観察され
た。このことは、この発明の酵素が分子量約24,00
0ダルトンの当該ポリペプチドの前駆体に作用し、これ
をより低分子量の活性型のポリペプチドに変換したこと
を示している。なお、このときの分子量マーカーは、ウ
シ血清アルブミン(67,000ダルトン)、オボアル
ブミン(45,000ダルトン)、カーボニックアンヒ
ドロラーゼ(30,000ダルトン)、大豆トリプシン
インヒビター(20,100ダルトン)及びα−ラクト
アルブミン(14,400ダルトン)であった。
【0048】
【実施例4−3(c)】 〈ポリペプチドのN末端アミノ酸配列〉パーキン・エル
マー製プロテイン・シーケンサー『473A型』を使用
し、常法にしたがって分析したところ、実施例4−3
(a)の方法により得た活性型のポリペプチドはN末端
に配列表における配列番号3に示すアミノ酸配列を含有
していた。このことは、この発明の酵素が当該ポリペプ
チドの前駆体に作用し、そのN末端アミノ酸配列である
配列表の配列番号1に示すアミノ酸配列における第36
番目のアスパラギン酸と第37番目のチロシンの間のペ
プチド結合を切断したことを示している。
【0049】
【実施例5】 〈酵素に対する活性阻害剤〉実施例4−2に記載した前
駆体の変換方法において、実施例1の方法により得たこ
の発明の酵素とともに5μM Ac−YVAD−CHO
及び650μMヨードアセトアミドのいずれかを加え、
37℃で3時間反応させた。各反応物を還元剤としての
2%(w/v)ジチオトレイトールの存在下、ゲル濃度
15%(w/v)のSDS−ポリアクリルアミドゲル電
気泳動により分離した後、同じ特許出願人が特願平7−
58240号明細書(特開平8−231598号)に開
示したモノクローナル抗体を用いるウェスタン・ブロッ
ティング法を適用したところ、いずれの反応物において
も、活性型のポリペプチドに相当するバンドがゲル上に
観察されなかった。このことは、Ac−YVAD−CH
O及びヨードアセトアミドがこの発明の酵素に対する活
性阻害剤として作用することを示している。
【0050】
【実施例6】 〈酵素の製造〉孔径0.5ミクロンのメンブランフィル
ターを取付けた内容量約10mlのプラスチック製円筒
型拡散チェンバー内にRPMI−1640培地(pH
7.4)によりヒト組織球性リンパ腫由来の骨髄単球系
細胞株の一種であるU−937細胞(ATCC CRL
−1593)を浮遊させ、成長ラットの腹腔内に埋設し
た。この状態でラットを通常一般の方法で4週間飼育し
た後、拡散チェンバーを取出した。拡散チェンバーから
増殖細胞を採取し、PBSで洗浄した後、実施例1と同
様にして破砕し、破砕物を精製したところ、当該酵素が
ラット1匹当り約5単位の収量で得られた。
【0051】斯くして得られた酵素の理化学的性質を実
施例2乃至5の方法により調べたところ、実施例1の酵
素と同様の酵素作用、分子量及び部分アミノ酸配列をそ
れぞれ有し、Ac−YVAD−CHO及びヨードアセト
アミドにより酵素活性が阻害された。
【0052】
【実施例7】 〈酵素の製造〉ヒト急性前骨髄性白血病由来の骨髄単球
系細胞の一種であるHL−60細胞(ATCC CCL
−240)を10%(v/v)ウシ胎児血清を補足した
RPMI−1640培地(pH7.2)に細胞密度約3
×105 個/mlになるように浮遊させ、培養培地を新
鮮なものと取換えながら、5%CO2 インキュベーター
中、37℃で3週間培養した。培養物から増殖細胞を分
離し、PBSで洗浄した後、実施例1と同様にして破砕
し、破砕物を精製したところ、当該酵素が培養物1l当
り約30単位の収量で得られた。
【0053】斯くして得られた酵素の理化学的性質を実
施例2乃至5の方法により調べたところ、実施例1の酵
素と同様の酵素作用、分子量及び部分アミノ酸配列をそ
れぞれ有し、Ac−YVAD−CHO及びヨードアセト
アミドにより酵素活性が阻害された。
【0054】
【発明の効果】以上説明したごとく、この発明は、免疫
担当細胞においてIFN−γの産生を誘導するポリペプ
チドの前駆体を活性型のポリペプチドに変換する酵素の
発見に基づくものである。この発明の酵素は斯かる作用
を具備するので、これを当該ポリペプチドを本来産生す
る細胞や当該ポリペプチドをコードするDNAを導入す
ることによって形質転換した哺乳類由来の宿主細胞が産
生する当該ポリペプチドの前駆体に作用させるか、当該
酵素をコードするDNAを当該ポリペプチドをコードす
るDNAとともに哺乳類由来の宿主細胞に導入し、両D
NAを同一の細胞内で共発現させることにより、ヒト細
胞におけると同様のプロセッシングを受けた活性型のポ
リペプチドが得られることとなる。斯かる酵素は、給源
として細胞を用いるこの発明の方法により、所望量製造
することができる。
【0055】この発明は斯くも顕著な作用効果を奏する
発明であり、斯界に貢献すること誠に多大な、意義のあ
る発明であると言える。
【0056】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:41 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:N末端フラグメント 配列 Met Ala Ala Glu Pro Val Glu Asp Asn Cys Ile Asn Phe Val Ala Met Lys 1 5 10 15 Phe Ile Asp Asn Thr Leu Tyr Phe Ile Ala Glu Asp Asp Glu Asn Leu Glu 20 25 30 Ser Asp Tyr Phe Gly Lys Leu 35 40
【0057】配列番号:2 配列の長さ:193 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ポリペプチド 配列 Met Ala Ala Glu Pro Val Glu Asp Asn Cys Ile Asn Phe Val Ala Met -35 -30 -25 Lys Phe Ile Asp Asn Thr Leu Tyr Phe Ile Ala Glu Asp Asp Glu Asn -20 -15 -10 -5 Leu Glu Ser Asp Tyr Phe Gly Lys Leu Glu Ser Lys Leu Ser Val Ile 1 5 10 Arg Asn Leu Asn Asp Gln Val Leu Phe Ile Asp Gln Gly Asn Arg Pro 15 20 25 Leu Phe Glu Asp Met Thr Asp Ser Asp Cys Arg Asp Asn Ala Pro Arg 30 35 40 Thr Ile Phe Ile Ile Ser Met Tyr Lys Asp Ser Gln Pro Arg Gly Met 45 50 55 60 Ala Val Thr Ile Ser Val Lys Cys Glu Lys Ile Ser Xaa Leu Ser Cys 65 70 75 Glu Asn Lys Ile Ile Ser Phe Lys Glu Met Asn Pro Pro Asp Asn Ile 80 85 90 Lys Asp Thr Lys Ser Asp Ile Ile Phe Phe Gln Arg Ser Val Pro Gly 95 100 105 His Asp Asn Lys Met Gln Phe Glu Ser Ser Ser Tyr Glu Gly Tyr Phe 110 115 120 Leu Ala Cys Glu Lys Glu Arg Asp Leu Phe Lys Leu Ile Leu Lys Lys 125 130 135 140 Glu Asp Glu Leu Gly Asp Arg Ser Ile Met Phe Thr Val Gln Asn Glu 145 150 155 Asp
【0058】配列番号:3 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:N末端フラグメント
【0059】配列番号:4 配列の長さ:19 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:N末端フラグメント 配列 Xaa Pro Ala Met Pro Thr Ser Ser Gly Ser Glu Gly Asn Val Lys Leu 1 5 10 15 Cys Ser Leu
【0060】配列番号:5 配列の長さ:14 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:N末端フラグメント 配列 Ala Ile Lys Lys Ala His Ile Glu Lys Asp Phe Ile Ala Phe 1 5 10
【0061】配列番号:6 配列の長さ:157 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ポリペプチド 配列 Tyr Phe Gly Lys Leu Glu Ser Lys Leu Ser Val Ile Arg Asn Leu Asn 1 5 10 15 Asp Gln Val Leu Phe Ile Asp Gln Gly Asn Arg Pro Leu Phe Glu Asp 20 25 30 Met Thr Asp Ser Asp Cys Arg Asp Asn Ala Pro Arg Thr Ile Phe Ile 35 40 45 Ile Ser Met Tyr Lys Asp Ser Gln Pro Arg Gly Met Ala Val Thr Ile 50 55 60 Ser Val Lys Cys Glu Lys Ile Ser Xaa Leu Ser Cys Glu Asn Lys Ile 65 70 75 80 Ile Ser Phe Lys Glu Met Asn Pro Pro Asp Asn Ile Lys Asp Thr Lys 85 90 95 Ser Asp Ile Ile Phe Phe Gln Arg Ser Val Pro Gly His Asp Asn Lys 100 105 110 Met Gln Phe Glu Ser Ser Ser Tyr Glu Gly Tyr Phe Leu Ala Cys Glu 115 120 125 Lys Glu Arg Asp Leu Phe Lys Leu Ile Leu Lys Lys Glu Asp Glu Leu 130 135 140 Gly Asp Arg Ser Ile Met Phe Thr Val Gln Asn Glu Asp 145 150 155
【0062】配列番号:7 配列の長さ:579 配列の型:核酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列の特徴 特徴を表す記号:leader peptide 存在位置:1..108 特徴を決定した方法:S 特徴を表す記号:mat peptide 存在位置:109..579 特徴を決定した方法:S 配列 ATG GCT GCT GAA CCA GTA GAA GAC AAT TGC ATC AAC TTT GTG GCA ATG 48 Met Ala Ala Glu Pro Val Glu Asp Asn Cys Ile Asn Phe Val Ala Met -35 -30 -25 AAA TTT ATT GAC AAT ACG CTT TAC TTT ATA GCT GAA GAT GAT GAA AAC 96 Lys Phe Ile Asp Asn Thr Leu Tyr Phe Ile Ala Glu Asp Asp Glu Asn -20 -15 -10 -5 CTG GAA TCA GAT TAC TTT GGC AAG CTT GAA TCT AAA TTA TCA GTC ATA 144 Leu Glu Ser Asp Tyr Phe Gly Lys Leu Glu Ser Lys Leu Ser Val Ile 1 5 10 AGA AAT TTG AAT GAC CAA GTT CTC TTC ATT GAC CAA GGA AAT CGG CCT 192 Arg Asn Leu Asn Asp Gln Val Leu Phe Ile Asp Gln Gly Asn Arg Pro 15 20 25 CTA TTT GAA GAT ATG ACT GAT TCT GAC TGT AGA GAT AAT GCA CCC CGG 240 Leu Phe Glu Asp Met Thr Asp Ser Asp Cys Arg Asp Asn Ala Pro Arg 30 35 40 ACC ATA TTT ATT ATA AGT ATG TAT AAA GAT AGC CAG CCT AGA GGT ATG 288 Thr Ile Phe Ile Ile Ser Met Tyr Lys Asp Ser Gln Pro Arg Gly Met 45 50 55 60 GCT GTA ACT ATC TCT GTG AAG TGT GAG AAA ATT TCA AYT CTC TCC TGT 336 Ala Val Thr Ile Ser Val Lys Cys Glu Lys Ile Ser Xaa Leu Ser Cys 65 70 75 GAG AAC AAA ATT ATT TCC TTT AAG GAA ATG AAT CCT CCT GAT AAC ATC 384 Glu Asn Lys Ile Ile Ser Phe Lys Glu Met Asn Pro Pro Asp Asn Ile 80 85 90 AAG GAT ACA AAA AGT GAC ATC ATA TTC TTT CAG AGA AGT GTC CCA GGA 432 Lys Asp Thr Lys Ser Asp Ile Ile Phe Phe Gln Arg Ser Val Pro Gly 95 100 105 CAT GAT AAT AAG ATG CAA TTT GAA TCT TCA TCA TAC GAA GGA TAC TTT 480 His Asp Asn Lys Met Gln Phe Glu Ser Ser Ser Tyr Glu Gly Tyr Phe 110 115 120 CTA GCT TGT GAA AAA GAG AGA GAC CTT TTT AAA CTC ATT TTG AAA AAA 528 Leu Ala Cys Glu Lys Glu Arg Asp Leu Phe Lys Leu Ile Leu Lys Lys 125 130 135 140 GAG GAT GAA TTG GGG GAT AGA TCT ATA ATG TTC ACT GTT CAA AAC GAA 576 Glu Asp Glu Leu Gly Asp Arg Ser Ile Met Phe Thr Val Gln Asn Glu 145 150 155 GAC 579 Asp
【図面の簡単な説明】
【図1】当該ポリペプチドの前駆体をコードするcDN
Aを含む組換えDNA『pRCHuGF』の構造を示す
図である。
【図2】ウェスタン・ブロッティング法により可視化し
た、当該ポリペプチドの前駆体から活性型のポリペプチ
ドが生成する経時変化を示すゲル電気泳動像をディスプ
レー上に表示した中間調画像である。
【符合の説明】
PCMV サイトメガロウイルス・プロモーター HuIGIF 当該ポリペプチドの前駆体をコードす
るcDNA
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/02 9282−4B C12N 15/00 ZNAA //(C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:91)

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 免疫担当細胞においてインターフェロン
    −γの産生を誘導するポリペプチドの前駆体を活性型の
    ポリペプチドに変換する酵素。
  2. 【請求項2】 N末端に配列表における配列番号1に示
    すアミノ酸配列の一部又は全部を含有する前駆体の、配
    列番号1に示すアミノ酸配列における第36番目のアス
    パラギン酸と第37番目のチロシンの間のペプチド結合
    を切断する請求項1に記載の酵素。
  3. 【請求項3】 配列表における配列番号2に示すアミノ
    酸配列(ただし、符合「Xaa」を付して示したアミノ
    酸は、イソロイシン又はトレオニンを表すものとす
    る。)を含有する前駆体に作用して、その前駆体をN末
    端に配列表における配列番号3に示すアミノ酸配列を含
    有する活性型のポリペプチドに変換する請求項1又は2
    に記載の酵素。
  4. 【請求項4】 下記の理化学的性質を性質を有する請求
    項1、2又は3に記載の酵素。 (1) 分子量 SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動において、分
    子量約25,000ダルトン及び約10,000ダルト
    ンを示す。 (2) 部分アミノ酸配列 部分アミノ酸配列として、配列表における配列番号4
    (ただし、符合「Xaa」を付して示したアミノ酸は、
    アスパラギン又はアスパラギン酸を表すものとする。)
    及び/又は配列番号5に示すアミノ酸配列を含有する。 (3) 活性阻害剤 アセチル−L−チロシル−L−バリル−L−アラニル−
    L−アスパルト−1−アール及びヨードアセトアミドに
    より酵素活性が阻害される。
  5. 【請求項5】 ヒト造血系細胞から得ることのできる請
    求項1、2、3又は4に記載の酵素。
  6. 【請求項6】 免疫担当細胞においてインターフェロン
    −γの産生を誘導するポリペプチドの前駆体を活性型の
    ポリペプチドに変換する酵素としての下記の理化学的性
    質を有する蛋白質。 (1) 作用 N末端に配列表における配列番号1に示すアミノ酸配列
    の一部又は全部を含有する前駆体の、配列番号1に示す
    アミノ酸配列における第36番目のアスパラギン酸と第
    37番目のチロシンの間のペプチド結合を切断する。 (2) 分子量 SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動において、分
    子量約25,000ダルトン及び約10,000ダルト
    ンを示す。 (3) 部分アミノ酸配列 部分アミノ酸配列として、配列表における配列番号4
    (ただし、符合「Xaa」を付して示したアミノ酸は、
    アスパラギン又はアスパラギン酸を表すものとする。)
    及び/又は配列番号5に示すアミノ酸配列を含有する。 (4) 活性阻害剤 アセチル−L−チロシル−L−バリル−L−アラニル−
    L−アスパルト−1−アール及びヨードアセトアミドに
    より酵素活性が阻害される。 (5) 産生細胞 ヒト造血系細胞から得ることができる。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6に記載の酵素又は蛋白質
    を産生し得る細胞を増殖させる工程と、増殖細胞から酵
    素を採取する工程を含んでなる請求項1乃至6に記載の
    酵素又は蛋白質の製造方法。
  8. 【請求項8】 細胞がヒト造血系細胞である請求項7に
    記載の酵素又は蛋白質の製造方法。
  9. 【請求項9】 細胞をヒト以外の温血動物に移植し、そ
    の温血動物の体液を利用しながら増殖させる請求項7又
    は8に記載の酵素又は蛋白質の製造方法。
  10. 【請求項10】温血動物が齧歯類である請求項9に記載
    の酵素又は蛋白質の製造方法。
  11. 【請求項11】酵素又は蛋白質を塩析、透析、濾過、濃
    縮、分別沈澱、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾
    過クロマトグラフィー、吸着クロマトグラフィー、等電
    点クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、逆
    相クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフ
    ィー、ゲル電気泳動及び/又は等電点電気泳動により採
    取する請求項7、8、9又は10に記載の酵素又は蛋白
    質の製造方法。
  12. 【請求項12】免疫担当細胞においてインターフェロン
    −γの産生を誘導するポリペプチドの前駆体に請求項1
    乃至6に記載の酵素又は蛋白質を作用させて活性型のポ
    リペプチドに変換するポリペプチドの変換方法。
  13. 【請求項13】前駆体がN末端に配列表における配列番
    号1に示すアミノ酸配列の一部又は全部を含有し、酵素
    又は蛋白質がそのアミノ酸配列における第36番目のア
    スパラギン酸と第37番目のチロシンの間のペプチド結
    合を切断する請求項12に記載のポリペプチドの変換方
    法。
  14. 【請求項14】前駆体が配列表における配列番号2に示
    すアミノ酸配列(ただし、符合「Xaa」を付して示し
    たアミノ酸は、イソロイシン又はトレオニンを表すもの
    とする。)を含有する請求項12又は13に記載のポリ
    ペプチドの変換方法。
  15. 【請求項15】活性型のポリペプチドがN末端に配列表
    における配列番号3に示すアミノ酸配列を含有する請求
    項12、13又は14に記載のポリペプチドの変換方
    法。
  16. 【請求項16】活性型のポリペプチドが配列表における
    配列番号6に示すアミノ酸配列(ただし、符合「Xa
    a」を付して示したアミノ酸は、イソロイシン又はトレ
    オニンを表すものとする。)を含有する請求項12、1
    3、14又は15に記載のポリペプチドの変換方法。
JP9156062A 1996-07-19 1997-05-30 ポリペプチドをプロセッシングする酵素 Withdrawn JPH1080270A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9156062A JPH1080270A (ja) 1996-07-19 1997-05-30 ポリペプチドをプロセッシングする酵素
TW086110174A TW480285B (en) 1996-07-19 1997-07-17 Enzyme for converting a precursor of a polypeptide into the active form that induces IFN-γ production, the process therefor, and the uses thereof
US08/896,605 US5879942A (en) 1996-07-19 1997-07-18 Processing enzyme for polypeptide
EP97305377A EP0819757B1 (en) 1996-07-19 1997-07-18 Enzymatic process for activating the interferon-gamma inducing polypeptide
DE69739280T DE69739280D1 (de) 1996-07-19 1997-07-18 Enzymatisches Verfahren zur Aktivierung des Interferon-gamma induzierenden Polypeptids
KR1019970033890A KR100682713B1 (ko) 1996-07-19 1997-07-19 폴리펩티드 처리용 효소

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-207691 1996-07-19
JP20769196 1996-07-19
JP9156062A JPH1080270A (ja) 1996-07-19 1997-05-30 ポリペプチドをプロセッシングする酵素

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1080270A true JPH1080270A (ja) 1998-03-31

Family

ID=26483905

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9156062A Withdrawn JPH1080270A (ja) 1996-07-19 1997-05-30 ポリペプチドをプロセッシングする酵素

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5879942A (ja)
EP (1) EP0819757B1 (ja)
JP (1) JPH1080270A (ja)
KR (1) KR100682713B1 (ja)
DE (1) DE69739280D1 (ja)
TW (1) TW480285B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004523204A (ja) * 2000-06-15 2004-08-05 スミスクライン・ビーチャム・コーポレイション 生理的に活性なil−18ポリペプチドの調製方法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4004088B2 (ja) * 1995-09-26 2007-11-07 株式会社林原生物化学研究所 免疫担当細胞においてインターフェロン−γの産生を誘導する蛋白質
TW515843B (en) * 1996-07-25 2003-01-01 Hayashibara Biochem Lab Process for producing an active polypeptide inducing interferon-γ production
CA2295957C (en) * 1997-08-07 2009-09-22 Toray Industries, Inc. Canine interleukin 18, canine interleukin 1.beta. converting enzyme, dna sequences encoding these, interleukin 18 production method and canine immune disease remedy
ATE459647T1 (de) 2003-04-15 2010-03-15 Glaxosmithkline Llc Humane il-18 substitutionsmutanten und deren konjugate
CN104161353B (zh) * 2014-07-31 2015-11-11 黑金刚(福建)自动化科技股份公司 一种鞋面的自动化喷胶设备及自动喷胶方法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2016015B (en) * 1978-01-22 1982-05-06 Hayashibara Co Method of preparing interferon and preparations containing interferon
JPS5654158A (en) * 1979-10-09 1981-05-14 Hitachi Ltd Control system for call waiting
JP2926409B2 (ja) * 1989-05-22 1999-07-28 株式会社林原生物化学研究所 癌転移抑制因子の製造方法
DE69229252T2 (de) * 1991-08-16 1999-12-16 Merck & Co., Inc. DNS, welche das Interleukin-1B-Vorläufer-Converting-Enzym kodiert
JP3109018B2 (ja) * 1994-07-14 2000-11-13 株式会社林原生物化学研究所 インターフェロン−γの産生を誘導する蛋白質
EP0692536B1 (en) * 1994-07-14 2000-11-22 Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo IFN-Y production inducing protein and monoclonal antibody of the same
TW581771B (en) * 1994-11-15 2004-04-01 Hayashibara Biochem Lab Recombinant production of a polypeptide for inducing interferon-gamma production, and monoclonal antibody against the polypeptide
JP2952750B2 (ja) * 1995-02-23 1999-09-27 株式会社林原生物化学研究所 モノクローナル抗体
JP2724987B2 (ja) * 1994-11-15 1998-03-09 株式会社林原生物化学研究所 インターフェロン−γの産生を誘導するポリペプチド
TW515843B (en) * 1996-07-25 2003-01-01 Hayashibara Biochem Lab Process for producing an active polypeptide inducing interferon-γ production

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004523204A (ja) * 2000-06-15 2004-08-05 スミスクライン・ビーチャム・コーポレイション 生理的に活性なil−18ポリペプチドの調製方法

Also Published As

Publication number Publication date
DE69739280D1 (de) 2009-04-16
KR970065710A (ko) 1997-10-13
KR100682713B1 (ko) 2007-12-10
EP0819757B1 (en) 2009-03-04
TW480285B (en) 2002-03-21
US5879942A (en) 1999-03-09
EP0819757A3 (en) 1999-10-13
EP0819757A2 (en) 1998-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2541761B2 (ja) ミュレル管抑制物質様ポリペプチドおよびその製造方法
AU705745B2 (en) Novel hIL-4 mutant proteins as antagonists or partial agonists of human interleukin 4
EP1669454A2 (en) Genomic DNA encoding a polypeptide capable of inducing the production of interferon-gamma
CA2189774A1 (en) Recombinant hk2 polypeptide
JP2002514887A (ja) トロンボポイエチンポリペプチドの分泌方法
KR100397244B1 (ko) 거핵구분화인자
JPH06505631A (ja) 巨核球刺激因子
KR20020007365A (ko) 생물학적 활성분자의 제조
HUT61592A (en) Process for producing deoxyribonucleic acid molecules and vectors for expressing zymogen forms of human c protein
JPH10262686A (ja) ポリペプチド
JPH1080270A (ja) ポリペプチドをプロセッシングする酵素
US5891663A (en) Process for preparing polypeptide
CA1302320C (en) Expression of human cromosomal interferon-_ in animal cells
US6664383B1 (en) Polypeptides, cDNA encoding the same and utilization thereof
US20020165358A1 (en) TCF mutant
WO1996018734A1 (en) Production of recombinant secretory component
WO1999055863A1 (fr) Nouveau polypeptide, adnc le codant et son utilisation
WO1995009913A9 (en) Human monocyte/macrophage derived metalloproteinase inhibitor
JP4010606B2 (ja) ポリペプチドの製造方法
WO1995009913A1 (en) Human monocyte/macrophage derived metalloproteinase inhibitor
JP2000166579A (ja) 血液凝固因子とp―セレクチンのdna構築体
US20040241804A1 (en) Novel polypeptide, a cDNA encoding the same, and use of it
JP2007135606A (ja) 免疫担当細胞においてインターフェロン−γの産生を誘導するポリペプチドをコードする染色体DNA
JPH08140678A (ja) 顆粒球コロニー刺激因子受容体のcrh領域を含むリガンド結合領域の蛋白質をコードしているdna
JPH11240898A (ja) ポリペプチド

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060214

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20070809