JPH08140678A - 顆粒球コロニー刺激因子受容体のcrh領域を含むリガンド結合領域の蛋白質をコードしているdna - Google Patents

顆粒球コロニー刺激因子受容体のcrh領域を含むリガンド結合領域の蛋白質をコードしているdna

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JPH08140678A
JPH08140678A JP6280655A JP28065594A JPH08140678A JP H08140678 A JPH08140678 A JP H08140678A JP 6280655 A JP6280655 A JP 6280655A JP 28065594 A JP28065594 A JP 28065594A JP H08140678 A JPH08140678 A JP H08140678A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 G−CSFと結合活性を有する蛋白質の製
造。 【構成】 G−CSF受容体のリガンド結合領域の内、
CRH領域、およびIg−CRH領域の蛋白質をコード
しているDNA、該DNAを多角体プロモーターの下流
に組み込んでなる組換え型バキュロウイルス、該ウイル
スにより昆虫細胞を形質転換し、得られた形質転換体を
培養し、組換え蛋白質を製造する方法、およびこのよう
にして製造された蛋白質。 【効果】 G−CSF受容体とリガンドとの相互作用に
関連する疾患の研究、G−CSF依存性の疾患や異常、
例えば、顆粒球の増殖の異常に起因する白血病の治療ま
たは予防に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は顆粒球コロニー刺激因子
受容体(以下、G−CSF受容体と呼称)の細胞質外領域
の内、リガンド結合領域の蛋白質(即ちG−CSF結合
領域蛋白質)、さらに詳しくは、サイトカイン受容体相
補領域の蛋白質、またはイムノグロブリン様領域および
サイトカイン受容体相補領域の蛋白質をコードするDN
A、該DNAを含有する発現ベクター、該ベクターで形
質転換された形質転換体、および該形質転換体を適当な
培地で培養し、培養物から生成物を回収することからな
る、組換え蛋白質の製造方法に関するものである。
【0002】顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)は血
液細胞の増殖と分化に関与するコロニー刺激因子の1員
であり好中性顆粒球の増殖および分化に重要な役割を担
っている。この因子は、血液中の好中球濃度の制御、並
びに成熟好中球の賦活化に深く関与していることが分か
っている。例えば、G−CSFは好中球の前駆細胞等の
受容体(G−CSF受容体)を介して該細胞に作用し、そ
の増殖、あるいは分化を刺激して主に好中性顆粒球を与
える。また、G−CSFには好中球の調節因子としての
作用や、臨床面では、がん患者の化学療法および骨髄移
植療法における有用性も示唆されている。他方、骨髄性
白血病細胞などのがん細胞の増殖を刺激する場合がある
ことも分かっている。
【0003】G−CSFの作用する細胞は好中球の前駆
体および成熟した好中球、および種々の骨髄性白血病細
胞に限定されているのに対して、G−CSF受容体は非
血液細胞、例えばヒト内皮細胞および胎盤にも存在して
いる。最近の研究では活性発現に際して、同受容体は二
量体などの多量体構造をなしていると考えられる。これ
らのリガンド(つまりG−CSF)とG−CSF受容体
との複合体形成反応、また多量体化の機構を解明するこ
とは、関連する疾患や異常の研究、治療または予防に有
効である。例えば、骨髄性白血病細胞などのがん細胞が
G−CSFにより増殖することが示唆されているが、そ
れをG−CSF受容体に拮抗する物質で阻止することが
可能である。
【0004】従って、本発明はG−CSF受容体とリガ
ンドとの相互作用に関連する疾患の研究や治療に有用で
あり、臨床的に投与した場合には、生体内のG−CSF
受容体に対する拮抗作用を通して、G−CSF依存性の
疾患や異常、例えば、顆粒球の増殖の異常に起因する白
血病の治療または予防にも途を開くものである。
【0005】また、本発明のG−CSF受容体結合領域
蛋白質は、ペプチドライブラリーなどを用いてのペプチ
ド性のG−CSFのアゴニストまたはアンタゴニストの
スクリーニング、非ペプチド性のG−CSFのアゴニス
トまたはアンタゴニストのスクリーニングを可能にし、
G−CSFとG−CSF受容体の結合の研究(その立体
構造の解析など)を飛躍的に発展させ、ひいてはG−C
SFのアゴニスト、アンタゴニストの合成を可能にする
ものである。
【0006】現在、G−CSFは、その骨髄性白血病細
胞の分化誘導と成熟顆粒球の機能亢進作用に基づき、放
射線治療や抗ガン剤治療を受けたガン患者での白血球減
少を回復するための治療剤として有用性が期待されてい
るが、上記のG−CSFアゴニストまたはアンタゴニス
トは、それら白血球減少患者の治療において、G−CS
Fと同等またはそれ以上の効果を発揮し得ると予想され
る。
【0007】
【従来技術】既に、マウスおよびヒト由来のG−CSF
受容体をコードするDNAはクローニングされ、配列が
明らかにされている[福永ら、Cell,61 341−3
50(1990);Proc.Natl.Acad.Sci.US
A.87 8702−8706(1990);WO91/
14776(1991年10月3日公開)]。
【0008】福永らは、G−CSF受容体の発現に成功
したことを報告しているが(Cell,前掲,;Proc.Nat
l.Acad,Sci.USA.前掲,;EMBO J.10
2855−2865(1991))いずれも相補DNA
の全配列を動物細胞を用いて発現させたものであり、そ
の発現量は極めて低く、需要を満たすだけのG−CSF
受容体の製造には最適でなく、構造解析、反応機構の研
究も十分に行うことができなかった。
【0009】平岡らは、G−CSF受容体のリガンド結
合部位の発現に大腸菌マルトース融合蛋白質を用いて成
功している(J.Biol.Chem.269,22412−
22419(1994);特願平第6−116252)。
しかしこの場合には、リガンド結合部位の最小ユニット
を取り出したために、天然のG−CSF受容体に比べ
て、どうしても結合活性の低下が観察された。また同受
容体の活性発現に際して生ずるとされる受容体の多量体
化は観察されなかった。また精製においてもQ−セファ
ロース,ファクターXa処理などいくつかの段階の処理
を必要とした。
【0010】
【発明が解決すべき課題】本発明者らは、上記の様々な
目的を達成するためには、G−CSF受容体の全分子の
内、特に、G−CSFとの結合および多量体化に必要な
領域の蛋白質が有用であることに着目し、そのような蛋
白質の有効な製造方法を確立するために研究を重ねてき
た。
【0011】本発明の目的に有用なリガンド結合領域蛋
白質のアミノ酸配列は、上記文献により、ヒト及びマウ
ス等に関して既知である。即ち、福永らはG−CSF受
容体をコードするcDNA(相補DNA)をクローニング
し、この受容体はイムノグロブリン様領域(以下Ig領域
と略す)、サイトカイン受容体相補領域(以下CRH領域
と略す)、フィブロネクチンタイプIII領域からなる
ことを示した(Cell,前掲;Proc.Natl.Acad,Sci.
USA.前掲)。
【0012】CRH領域とは、インターロイキン2−
7、エリスロポイエチン、成長ホルモン、GM−CSF
さらにインターフェロンα,β,γなどのサイトカイン系
受容体の細胞質外領域に見られる約200アミン酸から
なる相補性領域で、これらの受容体のリガンド結合部位
と考えられている。このことから、これらの受容体はサ
イトカイン受容体ファミリーと呼ばれている[バザン(B
azan Proc.Natl.Acad.Sci 6934−693
8(1990)]。事実、G−CSF受容体でもこのCR
H領域が必須であり、現在のところこのCRH領域がこ
のファミリーのリガンド結合、およびシグナル伝達のた
めに必要な1つのユニットと考えられている。
【0013】このCRH領域はさらにアミノ末端側ドメ
イン(以下BNドメインと略す)およびC末端側ドメイン
の2つの部分からなり、BNドメインを欠失させると、
活性能が完全に失われる。このことは、リガンド結合に
はBNドメインが最も重要な役割を果たしていることを
示唆しているが、BNドメインのみで活性が保持される
か否かは未だ明瞭でなく、例えば成長ホルモンやインタ
ーロイキン6受容体の場合には、C末端側ドメインも必
要と考えられている。平岡らはこのBNドメインをリガ
ンド結合領域として発現させている(平岡ら,前掲)。
【0014】Ig領域は、G−CSF受容体の他に、サ
イトカイン受容体ファミリー、中でもインターロイキン
3,5,6、GM−CSFの受容体などに見られる約10
0アミノ酸からなる領域で免疫イムノグロブリン様のア
ミノ酸配列を成していると考えられている。この領域
の、それぞれの受容体の機能への役割は不明である。し
かしながら、細胞質外領域として、このIg領域とCR
H領域(これらをIg−CRHと略す)のみから構成され
るG−CSF受容体はシグナル配列を保持して、しかも
天然の受容体と同じリガンド結合能力を有している。ま
た、CRH領域のみでも天然のG−CSF受容体よりは
リガンド結合能力は低下するが、前掲のBNドメインよ
りも高いリガンド結合能力を有している。(後述の実施
例5および10参照。)
【0015】以上の結果は、本発明におけるリガンド結
合領域蛋白質として、CRH領域を含む蛋白質、あるい
はCRH領域に加えてIg領域をも含む(Ig−CRH
領域)蛋白質が有用であることを示唆しているが、CR
H領域またはIg−CRH領域のみで発現させた例はな
く、また、CRH領域またはIg−CRH領域のみで、
どのようなレベルの結合活性を有するか、また多量体化
能を有するかも不明であった。これらの課題を解決する
ためには、G−CSF受容体結合領域として、CRH領
域蛋白質またはIg−CRH領域蛋白質を大量に製造す
る必要がある。
【0016】G−CSF受容体のIg−CRH領域は非
常に発現困難と考えられる。その理由として、この結合
部位は多くのシステイン残基を含み(マウス由来では1
4残基、ヒト由来では17残基)、容易にフォールディ
ングをしないことが挙げられる。また、CRH領域につ
いては、マウス由来では10個、ヒト由来では12個の
システイン残基を含んでおり、やはり、容易にフォール
ディングしないために、発現が困難であると考えられ
る。しかしながら上記の理由によりIg−CRH領域を
発現させることが出来れば、発現させた同領域が天然の
受容体とほぼ同じ強さの活性を保持するか否か、さらに
は多量体化能を保持するか否かを明確にすることが出来
る。
【0017】上記の理由から、本発明で開示する、G−
CSF受容体のリガンド結合領域蛋白質のDNA組換え
法による製造は、従来困難であった天然のG−CSF受
容体とほぼ同じ機能を保持する蛋白質をも含む高機能の
同受容体の製造への途を開くものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者は、G−CSF
受容体のリガンド結合領域、特にCRH領域およびIg
−CRH領域をコードする遺伝子を発現するにあたり、
昆虫由来のウイルス、バキュロウイルスをベクターとし
て用い、昆虫由来の細胞を宿主として用いた。その結果
として、目的産物を効率よく分泌生産することに成功
し、本発明を完成した。
【0019】本発明方法により製造されたG−CSF受
容体のIg−CRH領域のリガンド結合領域蛋白質は、
後述するように、天然のG−CSF受容体とほぼ同様な
強さのリガンド結合活性を示し、さらにリガンドに依存
した多量体化能も示した。また、CRH領域も従来のB
Nドメイン単独よりは高い結合活性を示した。
【0020】本発明は遺伝子操作の手法を用いてG−C
SF受容体のリガンド結合領域蛋白質、詳しくは、CR
H領域蛋白質またはIg−CRH領域蛋白質を製造する
ためのものであり、同領域をコードしているDNA断片
を、バキュロウイルス由来の遺伝子制御系に組み込んだ
プラスミッド、該DNAをやはりこの遺伝子制御系のも
とに組み込んである組換え型バキュロウイルスベクタ
ー、および、同組換え型ウイルスベクターを用い、昆虫
細胞を宿主とする成長ホルモンレセプターのホルモン結
合領域蛋白質を製造する方法を提供するものである。
【0021】本発明の目的に従い、本明細書で用いる語
句を以下に定義する。
【0022】本発明において、G−CSF受容体という
語句はヒトを含む天然のあらゆる哺乳動物起源のG−C
SF受容体を意味すると共に、遺伝子操作によって作ら
れるそれら天然のG−CSF受容体の変異体も含むもの
とする。
【0023】G−CSF受容体のリガンド結合領域蛋白
質とは、G−CSF受容体の内、G−CSFとの結合に
関与する領域を構成する蛋白質を指す。該蛋白質は、G
−CSF受容体のリガンド結合領域の内、CRH領域を
構成するアミノ酸配列を含有しており、さらには、CR
H領域に加えてIg領域をも含んだIg−CRH領域を構
成するアミノ酸配列を有する。発明の目的にとっては、
天然のアミノ酸配列を有するリガンド結合領域蛋白質の
みならず、当業者既知の方法で1またはそれ以上のアミ
ノ酸の変化によって得られる、同様の活性を有する誘導
体も有用である。従って、本明細書中、単に、リガンド
結合領域蛋白質と言うときは、天然のアミノ酸配列を有
する蛋白質のみならず、その誘導体(上記の意味での変
異体)をも包含するものとする。
【0024】G−CSF受容体のリガンド結合領域蛋白
質をコードするDNAとは、G−CSF受容体の内、G
−CSFとの結合に関与する領域を構成するアミノ酸配
列をコードするDNAを指す。該DNAは、G−CSF
受容体のCRH領域を含むリガンド結合領域をコードし
ており、CRH領域とIg領域を含むリガンド結合領域
をコードするDNAもこの定義に含まれる。上記の蛋白
質に関する定義と同様に、該DNAは天然のリガンド結
合領域蛋白質をコードするもののみならず、当業者既知
の方法で得られた該蛋白質の誘導体をコードするDNA
をも包含する。DNAは、相補DNA、合成DNAのい
ずれでもよい。
【0025】G−CSF受容体のIg−CRH領域と
は、イムノグロブリン様領域とサイトカイン受容体相補
領域を指し、本明細書では特記しない限り、該領域のタ
ンパク質、その誘導体をも表す。該領域およびそれのシ
グナル配列に対応するアミノ酸配列はマウス[配列表の
配列番号1;福永ら,Cell 61,341−350(1
990)]およびヒト[配列表の配列番号2;福永ら,Pr
oc.Natl.Acad,Sci.USA.87,8702−8
706(1990)]について既知である。シグナル配列
とは当該業者であればよく知られているように、細胞外
蛋白質が細胞内より細胞外へ分泌する時に必要とするア
ミノ酸配列である。これは分泌蛋白質のN末端に連結し
ており、細胞外への蛋白質の分泌に伴い切断除去され
る。この配列は、配列番号1では1番のメチオニンから
25番目のセリン、配列番号2では1番のメチオニンか
ら23番目のロイシンに対応すると考えられている。本
明細書では、マウスG−CSF受容体のCRH領域およ
びIg−CRH領域に対応する領域の相補DNAを用い
てリガンド結合領域蛋白質の発現を示したが、合成DN
Aでもよい。当業者ならば容易に理解するように、コド
ンの異なるDNAであっても、本発明の蛋白質のアミノ
酸配列をコードする限り、本発明の範囲に含まれる。ま
た、ヒト由来のものであってもよく、実施例の記載に限
定されない。
【0026】配列番号1に記載のアミノ酸配列をコード
している相補DNAはプラスミッドpBLJ17[福永
ら,Cell,61,341−350(1990)]に組み込
まれている。このプラスミッドpBLJ17はFERM
BP−3312(寄託日平成2年3月9日)の下で通商
産業省工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託されて
いる、Escherichia coli K12株から入手可能であ
る。
【0027】G−CSF受容体のIg−CRH領域と
は、具体的には上記の福永らの開示した配列において、
マウスG−CSF受容体では、1番目のシステインから
309番目のアラニンに至る部分を指す(配列番号1に
おいては、それぞれ26番目のシステインと334番目
のアラニンに相当する)。同様に、ヒトG−CSF受容
体では、1番目のグルタミン酸から310番目のアラニ
ン(配列番号2ではそれぞれ24番目のグルタミン酸と
333番目のアラニンに相当する)に至る領域とされて
いる。
【0028】また、CRH領域についてはマウスG−C
SF受容体では、97番目のチロシンから309番目の
アラニンに至る部分を指す(配列番号1においては、そ
れぞれ122番目のチロシンと334番目のアラニンに
相当する)。同様にヒトG−CSF受容体では、98番
目のチロシンから310番目のアラニン(配列番号2で
はそれぞれ121番目のチロシンから333番目のアラ
ニンに相当する)に至る領域とされる。
【0029】しかしながら、CRH領域およびIg−C
RH領域の開始部位および終了部位は必ずしも、本発明
にとって厳密でなく、該CRH領域およびIg−CRH
領域全体の立体構造に大きな影響を与えることはない。
その機能が保持されることを条件として、N末端および
/またはC末端が、数残基いずれかの方向にずれたも
の、あるいは、N末端および/またはC末端に数残基の
アミノ酸が付加したものも包含される。現に、Ig−C
RH領域のN末端は1番目のアミノ酸はマウスではシス
テインであるが、アミノ酸の相同性よりこのシステイン
に対応する残基はヒトでは3番目のシステインとなる。
つまり厳密にどこが第1番目のアミノ酸かは完全に決定
されたものではない。またC末端に関しては、通常、こ
のような一次構造上の僅かな差異はIg−CRH領域全
体の立体構造に大きな影響を与えず、機能は保たれると
考えられる。
【0030】また、CRH領域についても、後述の実施
例では、Ig−CRH領域全体からIg領域のかなりの
部分を欠失したDNA配列(配列番号5に示す)を用いて
発現させている。この場合、昆虫細胞中で発現させる
と、CRH領域に加えてN末端にIg領域由来のアミノ
酸配列が残存して発現されることになる。しかしなが
ら、この残存するIg領域部分は昆虫細胞内のプロテア
ーゼで容易に切断を受け、最終精製物は、チロシンから
始まるCRH領域に、数残基のアミノ酸が付加された形
の蛋白質となる。これは、CRH領域がそれのみでは、
きちんとした立体構造を保持しているのに比べてN末端
に残存するIg領域のアミノ酸配列のみでは、恐らくは
構造を保たず、その結果として、容易に昆虫細胞内のプ
ロテアーゼによって切断されやすい形で存在することに
起因すると考えられる。
【0031】さらに、本発明のリガンド結合領域蛋白質
をコードするDNAの配列を用い、当業者周知の方法で
1またはそれ以上のヌクレオチドの欠失、挿入または置
換により修飾することにより、該DNAがコードするリ
ガンド結合領域蛋白質を構成するアミノ酸やペプチドを
修飾し、天然のリガンド結合領域蛋白質と同等またはそ
れ以上の望ましい生物学的特性を有する、ヒト由来の、
あるいはその他の哺乳動物由来の、改良されたリガンド
結合蛋白質を製造することができる。望ましい性質とは
個々の目的により異なるが、高いG−CSFとの結合活
性、G−CSFとG−CSF受容体の結合を阻害する活
性等が含まれる。従って、そのような方法で改変された
DNAも本発明の範囲に包含される。
【0032】発現のためには、目的部分を暗号化するD
NA断片に、細胞外への分泌産生のための、シグナルペ
プチド部分をも含有させておけば、作られたリガンド結
合領域蛋白質は、細胞外へ分泌される。このシグナル配
列は天然のG−CSF受容体遺伝子にも含まれ、マウス
受容体では−25番目のメチオニンから−1番目のセリ
ン(配列番号1で1番目のメチオニンから25番目のセ
リンに相当する)、ヒト受容体では、−23番目のメチ
オニンから−1番目のロイシン(配列番号2で1番目の
メチオニンから23番目のロイシンに相当する)であ
る。後述するマウス受容体の発現では、天然のそれに対
応するものを用いているが、昆虫細胞由来、あるいは動
物細胞由来の他の蛋白質のシグナル配列も用いることが
出来る。
【0033】このG−CSF受容体のリガンド結合領
域、特にIg−CRH領域およびCRH領域の蛋白質を
コードするDNA断片を、昆虫細胞を宿主として発現さ
せるためには、あらかじめ、このDNA断片を遺伝子発
現系と連結しておく必要がある。昆虫細胞の遺伝子発現
系としては、昆虫を宿主とするバキュロウイルスの一種
である核多角体病ウイルス(Nuclear Polyhedrosis
virus:NPV)の発現系が知られており、Autographa
Californica NPV(AcNPV)とBombyx mori
PV(BmNPV)の2種類がある。宿主としては、蛾由
来の細胞を用いてAcNPVの場合は細胞Spodoptera
frugiperda(S.f.細胞)、あるいはTrichoplusia ni
(TN細胞)を、またBmNPVの場合は、細胞Bomb yx
mori N(BmN細胞)を用いる。両バキュロウイルス
は、ともに多角体遺伝子を含み、それは強い多角体プロ
モーターの支配下にある。従ってこれらのウイルスベク
ターを用いて発現させる場合には、この多角体プロモー
ターの下流に所望の遺伝子を挿入した組換え型バキュロ
ウイルスを調製し、これを宿主細胞に感染させた後培養
し、目的とする蛋白質を発現させる。この発現ウイルス
ベクターの調製に際しては、このウイルスが約130キ
ロ塩基対と大きいため、直接、それに目的とする遺伝子
を挿入することが出来ない。そこで、実際の手順として
は、まず、遺伝子発現制御領域、つまり多角体プロモー
ターを含む多角体遺伝子部分のみを切り出し、これを大
腸菌を宿主とするベクター、例えばpUC8に挿入した
転位ベクターを使用する。
【0034】後述のように、転位ベクターとしてはIg
−CRH領域の発現では、pAcYM1、CRH領域の
発現では、pVL1393を用いているが、類似のベク
ターは多数あり、これに拘束されるものではない。
【0035】次いで目的とする遺伝子を転位ベクター中
の多角体プロモーターの下流へ挿入する。続いてこの目
的遺伝子を組み込んだ転位ベクターDNAを、野性型バ
キュロウイルスゲノムDNAと共に昆虫細胞に同時に移
入して培養し、昆虫細胞中で、細胞内DNA組換えをお
こさせることで組換え型バキュロウイルスを得る。この
場合に昆虫細胞へのDNAの移入においても、Ig−C
RH領域の発現ではカルシウムリン酸法、CRH領域の
発現ではリポフェクチン法を用いているが、本質的に両
者に差はない。また、転位ベクターとして移入するバキ
ュロウイルスゲノムDNAについても、Ig−CRH領
域の発現では野生型バキュロウイルスゲノムDNA、C
RH領域の発現では変異ゲノムDNAであるバキュロゴ
ールドDNAを用いるがその間に本質的な差はない。
【0036】さらに得られた組換え型バキュロウイルス
を幼虫に感染させ、幼虫より目的物を抽出する方法もあ
る。本明細書では、AcNPVベクター系を用い、S.
f.細胞により組換え型バキュロウイルスを得て、さら
にそれをTN細胞へ感染し、培養後目的物を培養液およ
び細胞より抽出する方法について述べているが、本発明
はこれに限定されるものではない。シグナル配列および
リガンド結合領域蛋白質をコードする遺伝子はポリメラ
ーゼチェインリアクション法(以下PCRと略す)によっ
て取り出すことが出来る。後述の実施例の中で用いられ
る大腸菌を用いての遺伝操作法に関しては、成書(Mani
atisら(1982)、Molecular Cloning:A Labor
atory Manual,Cold Spring Harbor Laborato
ry)など最近の多くの実験書に詳述されている。バキュ
ロウイルスおよびその宿主を用いての実験に関しては、
成書[SummersとSmith(1987),A manual of m
ethods for baculovirus vectors and insect ce
ll culture procedures.,Texas Agricultural
Experiment Station Bulletin No.1555,T
exas A&M Unieversity]あるいは[前田(198
9)、実験医学、7巻、146−151頁]にその手技に
ついて詳しい記述がなされている。
【0037】組換え型バキュロウイルスを感染させた宿
主細胞は公知のSf−900IISFM培地(GIBC
O)で行うことが出来る。得られた培養液から細胞を除
いた後、G−CSFをリガンドとしたアフィニティーカ
ラムクロマトグラフィー、ゲル濾過HPLCにかけるこ
とにより純粋なG−CSF受容体のリガンド結合領域を
得ることが出来る。アフィニティーカラムは福永ら
(J.Biol.Chem.265,14008−14015
(1990))の方法により作成することが出来る。得ら
れた発現産物は、挿入したDNAがコードするアミノ酸
配列から予測される分子量より大きい。これは、産物へ
の糖鎖の付加を示すものである。現に糖生合成の阻害剤
であるツニカマイシンの存在下では、ほぼアミノ酸配列
より予測された分子量の発現産物を得る。
【0038】アフィニティーカラムの作成あるいはG−
CSF受容体のリガンド結合活性の測定に用いる非放射
能標識のG−CSFに関しては、キリンビール(株)より
供与されたものを用いたが、天然のG−CSFあるいは
福永ら(J.Biol.Chem.265,14008−140
15(1990)]に記載された方法で精製されたものも
使用出来、ここで記載されたものに限定されない。
【0039】
【実施例】実施例1 転位ベクターpAcIg−CRHプラスミッド
の構築 AcNPVの多角体タンパク質をコードする部分を含む
転位ベクターpAcYM1(松浦ら、J.Gen.Virol.
(1987),68,1233−1250)の多角体プロモ
ーターの下流にG−CSF受容体のリガンド結合領域
(以下、Ig−CRH領域と略す)をコードするDNAを
挿入する。
【0040】公知のマウスG−CSF受容体のアミノ酸
配列[福永ら,Cell,61,341−350(199
0)]を基に、本発明のIg−CRH領域蛋白質をコード
するDNAを、配列番号1の、G−CSF受容体の26
番システインから334番アラニンをコードする蛋白質
とし、設計した。このIg−CRH領域の発現におい
て、発現物が培養液中に分泌されるように、Ig−CR
H領域をコードするDNAの調製に際しては、さらに以
下の付加がなされている。つまり、そのN末端にはシグ
ナル配列に対応する1番メチオニンから25番セリンを
コードする配列が連結され、C末端には、蛋白合成の終
結コドンTAAが付加されている。該DNA断片を、ベ
クターpAcYM1に挿入するため、さらにそのN末端側
およびC末端側を延長し、その延長部に制限酵素BamH
I認識部位が形成されるように工夫されている。
【0041】上記DNA断片の実際の調製にはPCRを
使った。具体的には、まず、それぞれ配列番号3及び配
列番号4に記載の塩基配列を有するN−末端プライマー
及びC−末端プライマーをアプライド・バイオシステム
社の380B型DNA合成機を用いて調製する。次い
で、2μMのN−末端プライマー、2μMのC−末端プ
ライマーpBLJ17DNA(1ng)、10×反応緩衝液
10μl、各0.25mMのdATP、dTTP、dGTP、
dCTP溶液、TaqDNAポリメラーゼ0.5μlを加え
て最終の量を100μlとする。ここで10×反応緩衝
液、dATP、dTTP、dGTP、dCTP、TaqDNA
ポリメラーゼは宝酒造のGeneAmpのキットのものを使
用した。この反応液をDNAサーマルサイクラー(型式
PJ2000,宝酒造)にセットし、94℃,1分間熱処
理;37℃2分間アニーリング;72℃,3分間反応のサ
イクルプログラムで25回反応を繰り返すことにより目
的のDNA断片を合成する。さらに、上記PCR反応液
をフェノール処理することにより精製する。その精製D
NAのうち約1μgを、0.1M食塩及び10mM塩化マ
グネシウムを含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)
50μl及び制限酵素BamHI(宝酒造)5単位と共に3
7℃で1時間インキュベートしてDNAを消化する。こ
の消化液をフェノール処理及びエタノール沈澱した後、
1%アガロースゲルの電気泳動にかけ、約1kbpのバン
ドを切り出し、スプレック−01(宝酒造)に入れ、−8
0℃で15分間凍結した後、37℃で5分間インキュベ
ートして融解する。これを5000回転で10分間遠心
して、その濾液を回収する。フェノール処理及びエタノ
ール沈澱によって濾液から目的とするDNA断片を取り
出す。続いて、上記DNA断片を転位ベクターpAcY
M−1のBamH部位に挿入する。
【0042】具体的には、約1μgのpAcYM1 DN
Aを50mM食塩及び10mM塩化マグネシウムを含む1
0mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)50μlに溶解し、さ
らにそれぞれ5単位の制限酵素BamHI(宝酒造)を加え
て、37℃で1時間インキュベートすることにより、加
えたDNAを消化する。次に、フェノール処理及びエタ
ノール沈澱によって目的とするDNA断片を取り出す。
これを5mM塩化マグネシウムを含む0.1Mトリス塩酸
緩衝液(pH8.0)50μlに溶解して、さらに3単位の
アルカリ性ホスファターゼ(アルカリフォスファター
ゼ、E.coliC75;宝酒造)を加えて37℃で1時間イ
ンキュベートすることにより、DNAの5'に付し、目
的とするDNAを取り出す。1%アガロースゲルの電気
泳動にかけて大きい方のDNA断片に相当するバンドを
切り出し、スプレック−01(宝酒造)に入れ、−80℃
で15分間凍結した後、37℃で5分間インキュベート
して融解する。これを5000回転で10分間遠心し
て、その濾液を回収する。次にフェノール処理及びエタ
ノール沈澱によって濾液から目的とするDNA断片を取
り出す。
【0043】続いてこれを上で調製したDNA断片と混
合し、1mMのEDTAを含む10mMトリス塩酸緩衝液
(pH7.4)を加えて4μlとする。これを16μlのA液
(DNAライゲーションキット;宝酒造)及び4μlのB液
(DNAライゲーションキット;宝酒造)と混合し、16
℃で30分間反応させる。さらに、これを100μlの
大腸菌K12株のコンピテントセルと混合し、0℃で3
0分間、さらに42℃で2分間インキュベートすること
で大腸菌へ移入し、転位ベクターpAcIg−CRHプラ
スミッドを構築した。このプラスミッドを導入した大腸
菌K12株/pAcIg−CRHは通産省工業技術院生命
工学工業技術研究所に寄託されている(受託日:平成6
年11月8日;受託番号:FERM P−14618)
【0044】実施例2 組換え型ウイルスAcIg−CR
Hの作成 実施例1で得られたプラスミッドpAcIg−CRH D
NAより組換えバキュロウイルスを作成する。即ち、こ
のプラスミッドDNAを野生型AcNPV DNAとと
もに、塩化カルシウム−リン酸沈澱法で昆虫細胞に移入
し、該細胞内における組換えにより組換えバキュロウイ
ルスを作成する。その概略を図1に示す。まず野生型バ
キュロウイルスAcNPVのDNA1μg[AcNPVは
M.D.Summers(Depatrment of Entomology,Te
xas Agricultural ExperimentStation and Tex
as A&M University College Station,Texa
s,77843−2475)より入手可能であり、そのD
NAの抽出は前田の方法(実験医学Vo17、No13、
146−151、1989)による]とpAcIg−CRH
DNA25μg(塩化セシウム密度勾配法で2回精製し
たもの)を塩化カルシウムを含むHepes(ヘペス)−リン
酸緩衝液(pH7.05)中で、沈澱させる。他方、昆虫細
Spodoptera frugiperda9(American Type Cul
ture Collection,12301,Parklawn Drive,
Rockvlle,MD20852・1776より入手可能、
以下S.f.9.と略す)を10%牛胎児血清を含むグレ
ース培地(ギブコ社)で培養したもの(約1〜1.5×10
6個/2ml)を35mmの細胞培養用シャーレ(ファルコン
社3001)に入れて1時間静置し、細胞を培養してお
く。次いで、この細胞上清を抜き取り、上記のDNA沈
澱物を滴下し、1時間静置する。さらに細胞上清を抜き
取り、新たに10%牛胎児血清を含むグレース培地を2
ml加えて26.5℃で4日間培養する。得られた培養液
には、野生型AcNPVに加えて目的とする組換え型バ
キュロウイルスAcIg−CRHが含まれている。
【0045】この培養液からAcIg−CRHを取り出す
ためにプラークアッセイを行う。まず、前記と同様に生
育させたS.f.9細胞(106個/35mmシャーレ)の培
地を抜き取り、約4倍から1万倍に希釈した培養液0.
1mlを加える。約1時間静置後、培養液を抜き取り、1
%アガロース溶液[3%アガロース(低融点シープラーク
アガロース、エフ・エムシー社)と10%牛胎児血清を
含むグレース培地を1対2で混合し、37℃に保温した
もの]を1ml重層する。アガロースの固化後、1mlの1
0%牛胎児血清を含むグレース培地をさらに重層し、2
6.5℃で4日間、保温し、ウイルスプラークを生じさ
せる。生じたプラークの中で、中心が透明なものをピペ
ットの先などでアガロースごとすい上げ、1mlの10%
牛胎児血清を含むグレース培地に懸濁して単離する(野
生型ウイルスはプラークの中心に白い濁りがあり、組換
え型は、透明である)。透明なプラークが見い出しにく
い時は、プラークが判別しやすいように適当な濃度に、
もとの培養液を希釈しなおして、プラークアッセイをや
りなおす。ひろい上げた透明プラークのプラーク懸濁液
は、それぞれ100倍から1000倍程度に希釈して、
その0.2mlを上記と同様な方法でS.f.9細胞に重層
することでプラークアッセイを繰り返し、他の野生型ウ
イルス等のプラークの混りのないものとする。こうして
単離したものが組換え型バキュロウイルスAcIg−CR
Hである。
【0046】実施例3 AcIg−CRHを用いたIg−
CRH領域の分泌発現 組換え体ウイルスAcIg−CRHをTN細胞(Invitrog
en;HIGH FIVETMCELLS)をSf−900I
I SFM培地(GIBCO社)で225−cm2フラスコ
(Coastar)を用いてコンフルエントまで増殖させた後、
同培地で10倍に希釈後、27℃で1日培養する。これ
に組換え型ウイルスAcIg−CRHを添加して(MOI
1〜10)18℃で9日間培養して培養液を回収し
た。
【0047】培養液中へのIg−CRHの分泌産生は、
ウエスタンブロット法でも検出出来る。ウエスタンブロ
ット法は成書(続生化学実験講座第1巻、日本生化学全
編、東京化学同人)などに記載された方法で行うことが
出来る。ここではバイオラッド社のキット(Immun−Bl
ot,Goat Anti−Rabbit IgG(H+L)Alkaline
Phosphatase Conjugate)を使用しており、手順も
それに添付されているものに従って行なった。具体的に
は、SDS−PAGEで培養液(約10μl)を泳動させ
た後、それをセルロースアセテートメンブレン(Schlei
cher & Schchuell社;BA85)へ転位させる。同メ
ンブレンは抗G−CSF受容体CRH抗体(抗M1血清;
大阪バイオサイエンス研究所の長田氏より供与)を含む
トリス緩衝液pH7.5中でインキュベーション後、さ
らに抗ウサギIgG(H+L)−アルカリホスファターゼ
コンジュゲートに作用させ、同メンブレン上のバンドと
してIg−CRHを検出する。
【0048】その結果、約45キロダルトンに対応する
位置にIg−CRHのバンドが検出され、これは移入し
たDNAでコードされるアミノ酸配列から予想される値
より大きい。これは生産されたIg−CRHに糖鎖が付
加されていることを示唆するものであり、実際に、糖鎖
の生合成の阻害剤であるツニカマイシンを添加すると、
この約45キロダルトンのバンドは消失し、約40−4
2キロダルトンのバンドが現れる。これは、ほぼアミノ
酸配列から予想されるバンドの大きさに対応する。この
ことは45キロダルトンのバンドには糖鎖が付加してい
ることを裏付けるものである。
【0049】実施例4 G−CSF受容体のIg−CR
H領域の精製 培養液中のG−CSF受容体はG−CSFをリガンドと
したG−CSF−アフィニティーカラムクロマトグラフ
ィーで精製出来る。G−CSF−アフィニティーカラム
クロマトグラフィーの作製法は、福永ら[J.Biol.C
hem.,265,14008−14015]に従った。具体
的には、10mgのヒトG−CSF(キリンビール社よ
り供与)を0.5M食塩を含む0.1M炭酸水素ナトリウ
ム緩衝液(pH8.0)中で0.4gのAF−Tresyl−
Toyopearlゲルレジン(トソー)と混合し、最終液量を約
2mlとして、室温で4時間撹拌する。さらに4℃で一
晩撹拌した後、同ゲルレジンは0.5M食塩を含む0.1
Mトリス緩衝液(pH8.0)でさらに3時間、室温で撹
拌する。最後に、PBSリン酸緩衝化生理食塩水で洗浄
することにより作成される。
【0050】即ち、実施例3で調製したAcIg−CRH
に感染させた細胞培養液(約1l)をG−CSFアフィニ
ティーカラム(1×5cm)に添加する。添加後、PBSリ
ン酸緩衝化生理食塩水で洗浄し、0.2M食塩を含む0.
1Mグリシン塩酸緩衝液で溶出する。溶出蛋白質は、2
Mのトリズマ塩基でただちに中和する。次にこれを0.
2M食塩を含む20mMリン酸ナトリウム緩衝液で平衡
化したゲル濾過HPLC(内径7.6mm×60cm;TSK
GEL G3000 SWHPLCカラム、東ソー)
に添加して、同緩衝液で溶出する。溶出蛋白質の大部分
は85kDaの部分に溶出される。この85kDaのピーク
はSDS−PAGEでは45kDaの単一のバンドとな
り、ウエスタンブロットでも染ることから目的とするI
g−CRH領域の二量体と考えられる。またN末端アミ
ノ酸シークエンス法によると、この標品のN末端はCys
−Gly−His−Ile−Ser−Pro−Pro−で、これは福
永ら[Cell、 前掲]の示したIg−CRH領域のN末端
配列と予想される配列と一致するものであった。また8
5kDaピークの他に二つの小さなピークが45kDaと2
00−250kDaの位置に溶出されるが、これらもSD
S−PAGEでは単一の45kDaバンドを示し、ウエス
タンブロットでも染ることから、Ig−CRH領域蛋白
質の単量体(45kDa)と四量体(200−250kDa)で
あると考えられる。発現量は、0.2mg〜0.5mg/lで
あった。
【0051】実施例5 Ig−CRH領域の活性測定 精製Ig−CRH領域蛋白質(85kDa)の活性測定を行
なった。活性測定は、福永ら[J.Biol.Chem.,26
,14008−14015(1990)]に記載されてい
るスキャチャードプロット法に若干の修正を加えて行な
った。即ち、50μlのPBS中でIg−CRH領域蛋白
質、12.5,25,50,100,250,500,100
0pM、各濃度の125I−G−CSF(アムシャム社)、1
0%牛胎児血清、0.1%チャップス(CHAPS,3−
[(3−cholamidopropyl)dimethylammonio]−1−propan
esulfonic acid;ドージン社)を加え、さらに500μ
M非標識G−CSFの存在下および非存在下での反応液
を調製し、室温で90分間反応させる。これにPBS中
100μgのγ−グロブリンを含む溶液150μlを加
え、さらにPBS中に30%(w/v)ポリエチレングリコ
ール6000を含む溶液200μlを加える。これを0
℃で30分間インキュベーションした後、12000回
転、30分間遠心して、Ig−CRH・G−CSF複合
体を沈澱させる。そして、沈澱中に含まれる125I−G
−CSFの放射能をγ−カウンター(パッカード社製コ
ブラ)でカウントする。その結果を図2に示す。この結
果は、Ig−CRH領域のリガンド結合活性が二層性を
示し、高結合活性は約100pMの解離定数を低結合活
性は約2.5nMの解離定数を示した。この高結合活性
は、天然の細胞上のG−CSF受容体の示す活性とほぼ
同じである。
【0052】実施例6 Ig−CRH領域の多量体化 Ig−CRH領域蛋白質の多量体化能を測定するため
に、ゲル濾過HPLCによるIg−CRH・G−CSF
複合体の大きさの解析を行なった。まずIg−CRH領
域とG−CSFを0.2M食塩を含む20mMリン酸ナト
リウム緩衝液中で1:10,1:1,1:0.5,1:0.1,
1:0のモル比で混合し(Ig−CRH領域の濃度は1.6
μMに固定)、80μlの混合物としてゲル濾過TSKゲ
ルG3000SWHPLCに添加して溶出した。結果を
図3に示す。図から、1:1の量比の時は、200−2
50kDaの位置に複合体が溶出されることが分かる。量
比1:10の時もその位置は変わらない。また、1:0.
5,1:0.1の時は、95kDaの位置にも複合体は溶出
された。以上の結果は、リガンドであるG−CSFの添
加で二量体としてのIg−CRH領域が四量体化したも
のを示すものである。
【0053】実施例7 転位ベクターpAcCRHプラス
ミッドの構築 AcNPVの多角体タンパク質をコードする部分を含む
転位ベクターpVL1393(Invitrogen社)の多角体プ
ロモーターの下流にG−CSF受容体のCRHリガンド
結合領域(以下、CRH領域と略す)をコードするDNA
を挿入する。昆虫細胞でCRH領域を発現するDNAと
してはシグナルペプチド領域に続いてCRH領域が連結
した形に設計せねばならない。こうしたDNA断片はプ
ラスミッドpBOS△Ig(福永らEMBO.J.前掲)
より容易にPCR法によって得ることが出来る。つま
り、このプラスミッド中のG−CSF受容体に対応する
DNA断片は、配列番号1のG−CSF受容体のIg−
CRH領域内で、30番目のグルタミン酸から109番
目のセリンが欠失し、その代わりにグリシンコドンGG
Cが挿入されている。つまりIg領域の大部分が欠失し
た結果、シグナル配列に続いて、16アミノ酸配列をへ
だてたのみでCRH領域と連結した配列となっている。
従って本実施例で示すCRH領域を発現するDNA断片
として、配列番号5に示される配列を設計した。
【0054】つまり配列番号5に記載の配列では、1番
目のメチオニンから29番目のイソロイシまでは26番
目のセリン(配列番号1では26番目システイン)を除い
ては、配列番号1のアミノ酸配列と同じであり、30番
目のグリシンに続いて31番目のバリンから255番目
のアラニンに至る配列は配列番号1の110番目のバリ
ンから334番目のアラニンと同じである。配列番号1
における26番目のシステインは、配列番号5ではセリ
ンに変換されている。プラスミッドpBOS△Igで
は、Ig領域に存在する4つのシステイン残基のうち3
つまでがIg領域の欠失に伴って失われて、26番目の
システインのみが残っており、これが発現に際し、遊離
のシステインとしてCRH領域に存在するシステイン残
基とSS結合のかけちがいをおこし、発現を阻害すると
考えられることから、上記の変換を行った。さらにその
C末端には、蛋白合成の終結コドンTAAが付加されて
いる。該DNA断片を、ベクターpVL1393に挿入
するため、さらにそのN末端側およびC末端側を延長
し、その延長部にN末端側には制限酵素BamHI、C末
端側にはXbaI認識部位が形成されるように工夫され
ている。
【0055】上記DNA断片の実際の調製にはPCRを
使った。具体的には、まず、それぞれ配列番号6及び配
列番号7に記載の塩基配列を有するN−末端プライマー
及びC−末端プライマーをアプライド・バイオシステム
社の380B型DNA合成機を用いて調製する。配列番
号7では、26番目のシステインをセリンに改変するた
めに、17番目から19番目の塩基はAGAの配列にな
っている。次いで、2μMのN−末端プライマー、2μ
MのC−末端プライマー、pBOS△IgDNA(1n
g)、10×反応緩衝液10μl、各0.25mMのdAT
P、dTTP、dGTP、dCTP溶液、TaqDNAポリ
メラーゼ0.5μlを加えて最終の量を100μlとす
る。ここで10×反応緩衝液、dATP、dTTP、dG
TP、dCTP、TaqDNAポリメラーゼは宝酒造のGe
neAmpのキットのものを使用した。この反応液をDNA
サーマルサイクラー(型式PJ2000,宝酒造)にセッ
トし、94℃,1分間熱処理;37℃2分間アニーリン
グ;72℃,3分間反応のサイクルプログラムで25回反
応を繰り返すことにより目的のDNA断片を合成する。
さらに、上記PCR反応液をフェノール処理することに
より精製する。これにより、目的とするDNA断片の上
のN末端側が合成される。
【0056】次に配列番号8及び配列番号9に記載の塩
基配列を有するN−末端プライマーおよびC末端プライ
マーを合成し、やはりpBOS△Igをテンプレートと
して同様にPCR反応を行い、目的とするDNA断片の
C末端側を合成する。配列番号8には26番目がセリン
になるように、第10番目から第11番目の配列はTC
Tとなっている。次にN末端側DNAとC末端側DNA
を混合し、N末端プライマーとして配列番号6のDN
A、C末端プライマーとして配列番号9のDNAを加え
てもう一度PCR反応を行い精製する。
【0057】その精製DNAのうち約1μgを、0.1M
食塩及び10mM塩化マグネシウムを含む50mMトリス
塩酸緩衝液(pH7.5)50μl及び制限酵素BamHI(宝
酒造)5単位とXbaI(宝酒造)5単位と共に37℃で
1時間インキュベートしてDNAを消化する。この消化
液をフェノール処理及びエタノール沈澱した後、1%ア
ガロースゲルの電気泳動にかけ、約0.8kbpのバンドを
切り出し、スプレック−01(宝酒造)に入れ、−80℃
で15分間凍結した後、37℃で5分間インキュベート
して融解する。これを5000回転で10分間遠心し
て、その濾液を回収する。フェノール処理及びエタノー
ル沈澱によって濾液から目的とするDNA断片を取り出
す。続いて、上記DNA断片を転位ベクターpVL13
93のBamHI部位、XbaI部位に挿入する。
【0058】具体的には、約1μgのpVL1393 D
NAを50mM食塩及び10mM塩化マグネシウムを含む
10mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)50μlに溶解し、
さらにそれぞれ5単位の制限酵素BamHI(宝酒造)およ
びXbaI(宝酒造)を加えて、37℃で1時間インキ
ュベートすることにより、加えたDNAを消化する。次
に、これを1%アガロースゲルの電気泳動にかけて大き
い方のDNA断片に相当するバンドを切り出し、スプレ
ック−01(宝酒造)に入れ、−80℃で15分間凍結し
た後、37℃で5分間インキュベートして融解する。こ
れを5000回転で10分間遠心して、その濾液を回収
する。次にフェノール処理及びエタノール沈澱によって
濾液から目的とするDNA断片を取り出す。
【0059】続いてこれを上で調製したDNA断片と混
合し、1mMのEDTAを含む10mMトリス塩酸緩衝液
(pH7.4)を加えて4μlとする。これを16μlのA液
(DNAライゲーションキット;宝酒造)及び4μlのB液
(DNAライゲーションキット;宝酒造)と混合し、16
℃で30分間反応させる。さらに、これを100μlの
大腸菌K12株のコンピテントセルと混合し、0℃で3
0分間、さらに42℃で2分間インキュベートすること
で大腸菌へ移入し、転位ベクターpAcCRHプラスミ
ッドを構築した。このプラスミッドを導入した大腸菌K
12株/pAcCRHは通産省工業技術院生命工学工業技
術研究所に寄託されている(受託日:平成6年11月8
日;受託番号:FERM P−14617)
【0060】実施例8 組換え型ウイルスAcCRHの
作成およびそれを用いたCRH領域の発現 実施例1で得られたプラスミッドpAcIg−CRH D
NAより組換えバキュロウイルスを作成する。即ち、こ
のプラスミッドDNAを変異型AcNPVゲノムDNA
であるバキュロゴールド(Invitrogen社)とともに、リ
ポフェクチン法で昆虫細胞に移入した。具体的には、プ
ラスミッドpAcCRH DNA1μgとバキュロゴールド
DNA(Invitrogen社)100ngを蒸留水で10μlに調
整後、4μlの蒸留水とリポフェクチン(BRL社)4μl
を混合したもの8μlに少しずつ添加して15分間室温
で静置する。
【0061】他方、昆虫細胞Spodoptera frugiperda
9(American Type Culture Collection, 12
301, Parklawn Drive, Rockville, MD2
0852・1776より入手可能、以下S.f.9.と
略す)を10%牛胎児血清を含むグレース培地(ギブコ
社)で培養したもの(約1〜1.5×106個/2ml)を3
5mmの細胞培養用シャーレ(ファルコン社3001)に入
れて1時間静置し、細胞を培養しておく。次いで、この
細胞上清を抜き取り、上記のDNA・リポフェクチン混
合液を滴下し、1時間静置する。さらに細胞上清を抜き
取り、新たに10%牛胎児血清を含むグレース培地を2
ml加えて26.5℃で4日間培養する。得られた培養液
には、野生型AcNPVに加えて目的とする組換え型バ
キュロウイルスAcIg−CRHが含まれている。
【0062】この培養液からAcIg−CRHを取り出す
ためにプラークアッセイを行う。まず、前記と同様に生
育させたS.f.9細胞(106個/35mmシャーレ)の培
地を抜き取り、約4倍から1万倍に希釈した培養液0.
1mlを加える。約1時間静置後、培養液を抜き取り、1
%アガロース溶液[3%アガロース(低融点シープラーク
アガロース、エフ・エムシー社)と10%牛胎児血清を
含むグレース培地を1対2で混合し、37℃に保温した
もの]を1ml重層する。アガロースの固化後、1mlの1
0%牛胎児血清を含むグレース培地をさらに重層し、2
6.5℃で4日間、保温し、ウイルスプラークを生じさ
せる。ひろい上げたプラークのプラーク懸濁液は、それ
ぞれ100倍から1000倍程度に希釈して、その0.
2mlを上記と同様な方法でS.f.9細胞に重層するこ
とでプラークアッセイを繰り返す。こうして単離したも
のが組換え型バキュロウイルスAcCRHである。
【0063】実施例9 AcCRHを用いたCRH領域
の分泌発現、およびCRH蛋白質の精製 この組換え型バキュロウィルスAcCRHを用いて実施
例3と同様に、TN細胞を用いてCRHの生産を行うこ
とが出来る。培養液中には、その結果、約29キロダル
トンに対応する位置に目的とするCRHのバンドがウエ
スタンブロッドで検出出来る。この約29キロダルトン
のCRH領域は実施例4と同様にG−CSFアフィニテ
ィーカラムで精製することが出来る。そのN末端アミノ
酸配列の75%はAsp−Gln−Ala−Glu−Leu、25
%はAla−Gly−Tyr−Pro−Proであり、これは配列
番号5の35番目のアスパラギン酸と41番目のアラニ
ンに始まる配列に対応する。配列番号5では、1番のメ
チオニンから25番目のセリンがシグナル配列に対応す
る。従って、もしもAcIg−CRHを用いた発現と同様
にシグナル配列のみが切断された場合には、目的とする
43番目から始まるCRH領域に加えて26番目のセリ
ンから42番目のグリシンに対応するIg領域に由来す
るアミノ酸配列が残存するはずである。しかし、実際の
結果は、配列番号5で43番目から始まるCRH領域に
加えて8残基と2残基のIg領域部分を含んだ形で目的
物が得られたことを示している。これは前述のように、
Ig領域に由来する26番目から42番目の配列では完
全なIg領域から大きく欠損した配列であるために、こ
れのみでは有意な高次構造を保持しえず、このために容
易に昆虫細胞内のブロテアーゼで切断され、その大部分
が除去されてしまうためと考えられる。ここにおける発
現量は約10mg/lであった。
【0064】実施例10 CRH領域の活性測定 このCRH領域のリガンド結合能は実施例5と同様に測
定できる。該CRH領域蛋白質のリガンドG−CSFに
対する結合の解離定数は、Ig−CRH領域の低結合活
性と同様、約2.5nMであった(図4)。これはBNドメ
インの結合活性よりも10倍強い結合活性であることを
示している。また、この値は、プラスミッドpBOS△
Igにより、動物細胞を用いて行った発現で得られた物
質のリガンド結合活性(福永らEMBO.J.前掲)とほ
ぼ同様であった。
【0065】さらに、ゲル濾過HPLCによって、CR
H−G−CSF複合体の大きさを実施例6と同様に測定
した。その結果を図5に示す。図5からCRH領域は2
9キロダルトンであり、G−CSFは19キロダルトン
である。複合体は40キロダルトンに溶出される。以上
の結果より、CRH領域はリガンドと1:1の量比の結
合を示し、CRH領域のみではIg−CRH領域の場合
の四量体化というような多量体化は起こらなかった。
【0066】
【発明の効果】以上述べたように、本発明はG−CSF
受容体のリガンド結合領域の内、CRH領域およびIg
−CRH領域の蛋白質をコードするDNAを含有する発
現ベクターを構築し、該ベクターで昆虫細胞を形質転換
し、得られた形質転換体を培養して培養液中に分泌され
た発現生成物を回収することにより、組換えCRH領域
蛋白質およびIg−CRH領域蛋白質を製造する方法を
新しく確立したものである。本発明により得られた組換
え蛋白質は、従来のBNに比べて、リガンドであるG−
CSFに対して高い結合活性を保持し、特にIg−CR
H領域は、天然のG−CSF受容体と同じリガンド結合
能力を保持しつつ、多量体化能をも有している。しか
も、本発明によれば、天然物からの抽出法で得られる同
領域蛋白質に通常伴っている不純物を含まず、高純度の
標品を大量に得ることが可能であり、顆粒球増殖に起因
する白血病の治療や、さらには、G−CSFに置き換え
得るアゴニスト、アンタゴニスト等の医薬の開発および
/または研究に大いに寄与することができる。
【0067】
【配列表】
【0068】配列番号:1 配列の長さ:1002 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:Mouse 細胞の種類:NFS−60 配列 ATG GTA GGG CTG GGA GCC TGC ACC CTG ACT GGA GTT ACC CTG ATC TTC 48 Met Val Gly Leu Gly Ala Cys Thr Leu Thr Gly Val Thr Leu Ile Phe 1 5 10 15 TTG CTA CTC CCC AGA AGT CTG GAG AGC TGT GGA CAC ATC GAG ATT TCA 96 Leu Leu Leu Pro Arg Ser Leu Glu Ser Cys Gly His Ile Glu Ile Ser 20 25 30 CCC CCT GTT GTC CGC CTG GGG GAC CCT GTC CTG GCC TCT TGC ACC ATC 144 Pro Pro Val Val Arg Leu Gly Asp Pro Val Leu Ala Ser Cys Thr Ile 35 40 45 AGC CCA AAC TGC AGC AAA CTG GAC CAA CAG GCA AAG ATC TTA TGG AGA 192 Ser Pro Asn Cys Ser Lys Leu Asp Gln Gln Ala Lys Ile Leu Trp Arg 50 55 60 CTG CAA GAT GAG CCC ATC CAA CCT GGG GAC AGA CAG CAT CAT CTG CCT 240 Leu Gln Asp Glu Pro Ile Gln Pro Gly Asp Arg Gln His His Leu Pro 65 70 75 80 GAT GGG ACC CAA GAG TCC CTC ATC ACT CTG CCT CAC TTG AAC TAC ACC 288 Asp Gly Thr Gln Glu Ser Leu Ile Thr Leu Pro His Leu Asn Tyr Thr 85 90 95 CAG GCC TTC CTC TTC TGC TTA GTG CCA TGG GAA GAC AGC GTC CAA CTC 336 Gln Ala Phe Leu Phe Cys Leu Val Pro Trp Glu Asp Ser Val Gln Leu 100 105 110 CTG GAT CAA GCT GAG CTT CAC GCA GGC TAT CCC CCT GCC AGC CCC TCA 384 Leu Asp Gln Ala Glu Leu His Ala Gly Tyr Pro Pro Ala Ser Pro Ser 115 120 125 AAC CTA TCC TGC CTC ATG CAC CTC ACC ACC AAC AGC CTG GTC TGC CAG 432 Asn Leu Ser Cys Leu Met His Leu Thr Thr Asn Ser Leu Val Cys Gln 130 135 140 TGG GAG CCA GGT CCT GAG ACC CAC CTG CCC ACC AGC TTC ATC CTA AAG 480 Trp Glu Pro Gly Pro Glu Thr His Leu Pro Thr Ser Phe Ile Leu Lys 145 150 155 160 AGC TTC AGG AGC CGC GCC GAC TGT CAG TAC CAA GGG GAC ACC ATC CCG 528 Ser Phe Arg Ser Arg Ala Asp Cys Gln Tyr Gln Gly Asp Thr Ile Pro 165 170 175 GAT TGT GTG GCA AAG AAG AGG CAG AAC AAC TGC TCC ATC CCC CGA AAA 576 Asp Cys Val Ala Lys Lys Arg Gln Asn Asn Cys Ser Ile Pro Arg Lys 180 185 190 AAC TTG CTC CTG TAC CAG TAT ATG GCC ATC TGG GTG CAA GCA GAG AAT 624 Asn Leu Leu Leu Tyr Gln Tyr Met Ala Ile Trp Val Gln Ala Glu Asn 195 200 205 ATG CTA GGG TCC AGC GAG TCC CCA AAG CTG TGC CTC GAC CCC ATG GAT 672 Met Leu Gly Ser Ser Glu Ser Pro Lys Leu Cys Leu Asp Pro Met Asp 210 215 220 GTT GTG AAA TTG GAG CCT CCC ATG CTG CAG GCC CTG GAC ATT GGC CCT 720 Val Val Lys Leu Glu Pro Pro Met Leu Gln Ala Leu Asp Ile Gly Pro 225 230 235 240 GAT GTA GTC TCT CAC CAG CCT GGC TGC CTG TGG CTG AGC TGG AAG CCA 768 Asp Val Val Ser His Gln Pro Gly Cys Leu Trp Leu Ser Trp Lys Pro 245 250 255 TGG AAG CCC AGT GAG TAC ATG GAA CAG GAG TGT GAA CTT CGC TAC CAG 816 Trp Lys Pro Ser Glu Tyr Met Glu Gln Glu Cys Glu Leu Arg Tyr Gln 260 265 270 CCA CAG CTC AAA GGA GCC AAC TGG ACT CTG GTG TTC CAC CTG CCT TCC 864 Pro Gln Leu Lys Gly Ala Asn Trp Thr Leu Val Phe His Leu Pro Ser 275 280 285 AGC AAG GAC CAG TTT GAG CTC TGC GGG CTC CAT CAG GCC CCA GTC TAC 912 Ser Lys Asp Gln Phe Glu Leu Cys Gly Leu His Gln Ala Pro Val Tyr 290 295 300 ACC CTA CAG ATG CGA TGC ATT CGC TCA TCT CTG CCT GGA TTC TGG AGC 960 Thr Leu Gln Met Arg Cys Ile Arg Ser Ser Leu Pro Gly Phe Trp Ser 305 310 315 320 CCC TGG AGC CCC GGC CTG CAG CTG AGG CCT ACC ATG AAG GCC 1002 Pro Trp Ser Pro Gly Leu Gln Leu Arg Pro Thr Met Lys Ala 325 330
【0069】配列番号:2 配列の長さ:999 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:Homo sapiens (ヒト) 組織の種類:胎盤またはU937 配列 ATG GCA AGG CTG GGA AAC TGC AGC CTG ACT TGG GCT GCC CTG ATC ATC 48 Met Ala Arg Leu Gly Asn Cys Ser Leu Thr Trp Ala Ala Leu Ile Ile 1 5 10 15 CTG CTG CTC CCC GGA AGT CTG GAG GAG TGC GGG CAC ATC AGT GTC TCA 96 Leu Leu Leu Pro Gly Ser Leu Glu Glu Cys Gly His Ile Ser Val Ser 20 25 30 GCC CCC ATC GTC CAC CTG GGG GAT CCC ATC ACA GCC TCC TGC ATC ATC 144 Ala Pro Ile Val His Leu Gly Asp Pro Ile Thr Ala Ser Cys Ile Ile 35 40 45 AAG CAG AAC TGC AGC CAT CTG GAC CCG GAG CCA CAG ATT CTG TGG AGA 192 Lys Gln Asn Cys Ser His Leu Asp Pro Glu Pro Gln Ile Leu Trp Arg 50 55 60 CTG GGA GCA GAG CTT CAG CCC GGG GGC AGG CAG CAG CGT CTG TCT GAT 240 Leu Gly Ala Glu Leu Gln Pro Gly Gly Arg Gln Gln Arg Leu Ser Asp 65 70 75 80 GGG ACC CAG GAA TCT ATC ATC ACC CTG CCC CAC CTC AAC CAC ACT CAG 288 Gly Thr Gln Glu Ser Ile Ile Thr Leu Pro His Leu Asn His Thr Gln 85 90 95 GCC TTT CTC TCC TGC TGC CTG AAC TGG GGC AAC AGC CTG CAG ATC CTG 336 Ala Phe Leu Ser Cys Cys Leu Asn Trp Gly Asn Ser Leu Gln Ile Leu 100 105 110 GAC CAG GTT GAG CTG CGC GCA GGC TAC CCT CCA GCC ATA CCC CAC AAC 384 Asp Gln Val Glu Leu Arg Ala Gly Tyr Pro Pro Ala Ile Pro His Asn 115 120 125 CTC TCC TGC CTC ATG AAC CTC ACA ACC AGC AGC CTC ATC TGC CAG TGG 432 Leu Ser Cys Leu Met Asn Leu Thr Thr Ser Ser Leu Ile Cys Gln Trp 130 135 140 GAG CCA GGA CCT GAG ACC CAC CTA CCC ACC AGC TTC ACT CTG AAG AGT 480 Glu Pro Gly Pro Glu Thr His Leu Pro Thr Ser Phe Thr Leu Lys Ser 145 150 155 160 TTC AAG AGC CGG GGC AAC TGT CAG ACC CAA GGG GAC TCC ATC CTG GAC 528 Phe Lys Ser Arg Gly Asn Cys Gln Thr Gln Gly Asp Ser Ile Leu Asp 165 170 175 TGC GTG CCC AAG GAC GGG CAG AGC CAC TGC TGC ATC CCA CGC AAA CAC 576 Cys Val Pro Lys Asp Gly Gln Ser His Cys Cys Ile Pro Arg Lys His 180 185 190 CTG CTG TTG TAC CAG AAT ATG GGC ATC TGG GTG CAG GCA GAG AAT GCG 624 Leu Leu Leu Tyr Gln Asn Met Gly Ile Trp Val Gln Ala Glu Asn Ala 195 200 205 CTG GGG ACC AGC ATG TCC CCA CAA CTG TGT CTT GAT CCC ATG GAT GTT 672 Leu Gly Thr Ser Met Ser Pro Gln Leu Cys Leu Asp Pro Met Asp Val 210 215 220 GTG AAA CTG GAG CCC CCC ATG CTG CGG ACC ATG GAC CCC AGC CCT GAA 720 Val Lys Leu Glu Pro Pro Met Leu Arg Thr Met Asp Pro Ser Pro Glu 225 230 235 240 GCG GCC CCT CCC CAG GCA GGC TGC CTA CAG CTG TGC TGG GAG CCA TGG 768 Ala Ala Pro Pro Gln Ala Gly Cys Leu Gln Leu Cys Trp Glu Pro Trp 245 250 255 CAG CCA GGC CTG CAC ATA AAT CAG AAG TGT GAG CTG CGC CAC AAG CCG 816 Gln Pro Gly Leu His Ile Asn Gln Lys Cys Glu Leu Arg His Lys Pro 260 265 270 CAG CGT GGA GAA GCC AGC TGG GCA CTG GTG GGC CCC CTC CCC TTG GAG 864 Gln Arg Gly Glu Ala Ser Trp Ala Leu Val Gly Pro Leu Pro Leu Glu 275 280 285 GCC CTT CAG TAT GAG CTC TGC GGG CTC CTC CCA GCC ACG GCC TAC ACC 912 Ala Leu Gln Tyr Glu Leu Cys Gly Leu Leu Pro Ala Thr Ala Tyr Thr 290 295 300 CTG CAG ATA CGC TGC ATC CGC TGG CCC CTG CCT GGC CAC TGG AGC GAC 960 Leu Gln Ile Arg Cys Ile Arg Trp Pro Leu Pro Gly His Trp Ser Asp 305 310 315 320 TGG AGC CCC AGC CTG GAG CTG AGA ACT ACC GAA CGG GCC 999 Trp Ser Pro Ser Leu Glu Leu Arg Thr Thr Glu Arg Ala 325 330
【0070】配列番号:3 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 CGGGATCCAT GGTAGGGCTG GGAGCCTG 28
【0071】配列番号:4 配列の長さ:31 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GCGGATCCTT AGGCCTTCAT GGTAGGCCTC A 31
【0072】配列番号:5 配列の長さ:765 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:Mouse 細胞の種類:NFS−60 配列 ATG GTA GGG CTG GGA GCC TGC ACC CTG ACT GGA GTT ACC CTG ATC TTC 48 Met Val Gly Leu Gly Ala Cys Thr Leu Thr Gly Val Thr Leu Ile Phe 1 5 10 15 TTG CTA CTC CCC AGA AGT CTG GAG AGC TCT GGA CAC ATC GGC GTC CAA 96 Leu Leu Leu Pro Arg Ser Leu Glu Ser Ser Gly His Ile Gly Val Gln 20 25 30 CTC CTG GAT CAA GCT GAG CTT CAC GCA GGC TAT CCC CCT GCC AGC CCC 144 Leu Leu Asp Gln Ala Glu Leu His Ala Gly Tyr Pro Pro Ala Ser Pro 35 40 45 TCA AAC CTA TCC TGC CTC ATG CAC CTC ACC ACC AAC AGC CTG GTC TGC 192 Ser Asn Leu Ser Cys Leu Met His Leu Thr Thr Asn Ser Leu Val Cys 50 55 60 CAG TGG GAG CCA GGT CCT GAG ACC CAC CTG CCC ACC AGC TTC ATC CTA 240 Gln Trp Glu Pro Gly Pro Glu Thr His Leu Pro Thr Ser Phe Ile Leu 65 70 75 80 AAG AGC TTC AGG AGC CGC GCC GAC TGT CAG TAC CAA GGG GAC ACC ATC 288 Lys Ser Phe Arg Ser Arg Ala Asp Cys Gln Tyr Gln Gly Asp Thr Ile 85 90 95 CCG GAT TGT GTG GCA AAG AAG AGG CAG AAC AAC TGC TCC ATC CCC CGA 336 Pro Asp Cys Val Ala Lys Lys Arg Gln Asn Asn Cys Ser Ile Pro Arg 100 105 110 AAA AAC TTG CTC CTG TAC CAG TAT ATG GCC ATC TGG GTG CAA GCA GAG 384 Lys Asn Leu Leu Leu Tyr Gln Tyr Met Ala Ile Trp Val Gln Ala Glu 115 120 125 AAT ATG CTA GGG TCC AGC GAG TCC CCA AAG CTG TGC CTC GAC CCC ATG 432 Asn Met Leu Gly Ser Ser Glu Ser Pro Lys Leu Cys Leu Asp Pro Met 130 135 140 GAT GTT GTG AAA TTG GAG CCT CCC ATG CTG CAG GCC CTG GAC ATT GGC 480 Asp Val Val Lys Leu Glu Pro Pro Met Leu Gln Ala Leu Asp Ile Gly 145 150 155 160 CCT GAT GTA GTC TCT CAC CAG CCT GGC TGC CTG TGG CTG AGC TGG AAG 528 Pro Asp Val Val Ser His Gln Pro Gly Cys Leu Trp Leu Ser Trp Lys 165 170 175 CCA TGG AAG CCC AGT GAG TAC ATG GAA CAG GAG TGT GAA CTT CGC TAC 576 Pro Trp Lys Pro Ser Glu Tyr Met Glu Gln Glu Cys Glu Leu Arg Tyr 180 185 190 CAG CCA CAG CTC AAA GGA GCC AAC TGG ACT CTG GTG TTC CAC CTG CCT 624 Gln Pro Gln Leu Lys Gly Ala Asn Trp Thr Leu Val Phe His Leu Pro 195 200 205 TCC AGC AAG GAC CAG TTT GAG CTC TGC GGG CTC CAT CAG GCC CCA GTC 672 Ser Ser Lys Asp Gln Phe Glu Leu Cys Gly Leu His Gln Ala Pro Val 210 215 220 TAC ACC CTA CAG ATG CGA TGC ATT CGC TCA TCT CTG CCT GGA TTC TGG 720 Tyr Thr Leu Gln Met Arg Cys Ile Arg Ser Ser Leu Pro Gly Phe Trp 225 230 235 240 AGC CCC TGG AGC CCC GGC CTG CAG CTG AGG CCT ACC ATG AAG GCC 765 Ser Pro Trp Ser Pro Gly Leu Gln Leu Arg Pro Thr Met Lys Ala 245 250
【0073】配列番号:6 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 CGGGATCCAT GGTAGGCCTG GGAGCCTG 28
【0074】配列番号:7 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GGACGCCGAT GTGTCCAGAG CTCTCCAGAC TTCTGGGGA 39
【0075】配列番号:8 配列の長さ:36 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 CTGGAGAGCT CTGGACACAT CGGCGTCCAA CTCCTG 36
【0076】配列番号:9 配列の長さ:31 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GCTCTAGATT AGGCCTTCAT GGTAGGCCTC A 31
【図面の簡単な説明】
【図1】 G−CSF受容体のリガンド結合領域の、C
RH領域蛋白質、およびIg−CRH領域蛋白質を昆虫
細胞で発現させるための組換え型バキュロウイルスAc
CRHおよびAcIg−CRHの構築模式図である。
【図2】 バキュロウィルス系により発現されたIg−
CRH領域蛋白質のG−CSFとの結合活性を示す、ス
キャッチャード分析の結果の模写図である。
【図3】 ゲル濾過HPLCにおけるIg−CRH・G
−CSF複合体の溶出パターンの模写図である。
【図4】 バキュロウィルス系により発現されたCRH
領域蛋白質のG−CSFとの結合活性を示す、スキャッ
チャード分析の結果の模写図である。
【図5】 ゲル濾過HPLCにおけるCRH・G−CS
F複合体の溶出パターンの模写図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 5/10 C12P 21/02 C 9282−4B //(C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:91) (C12N 5/00 B C12R 1:91)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顆粒球コロニー刺激因子受容体の、サイ
    トカイン受容体相補領域を含むリガンド結合領域の蛋白
    質をコードしているDNA。
  2. 【請求項2】 さらに、イムノグロブリン様領域をも含
    むリガンド結合領域の蛋白質をコードしている請求項1
    記載のDNA。
  3. 【請求項3】 該蛋白質が配列番号1のアミノ酸番号1
    22−334で示されるアミノ酸配列を含有するもので
    ある、請求項1記載のDNA。
  4. 【請求項4】 該蛋白質が配列番号1のアミノ酸番号2
    6−334で示されるアミノ酸配列を含有するものであ
    る、請求項2記載のDNA。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のDNA
    を含有する発現ベクター。
  6. 【請求項6】 多角体プロモーターの下流に請求項1〜
    4のいずれかに記載のDNAを組み込んでなる組換え型
    バキュロウイルスである、請求項5記載の発現ベクタ
    ー。
  7. 【請求項7】 図1に記載のAcCRHまたはAcIg−
    CRHである請求項4記載の発現ベクター。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれかに記載の発現ベ
    クターで形質転換された形質転換体。
  9. 【請求項9】 昆虫由来の細胞である請求項8記載の形
    質転換体
  10. 【請求項10】 請求項8または9記載の形質転換体を
    培養し、培養物から組換え生成物を回収することからな
    る、顆粒球コロニー刺激因子受容体のリガンド結合領域
    の、サイトカイン受容体相補領域、またはイムノグロブ
    リン様領域およびサイトカイン受容体相補領域の蛋白質
    を製造する方法。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の方法で製造された、実
    質上純粋な、組換え顆粒球コロニー刺激因子受容体のリ
    ガンド結合領域蛋白質。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000052057A1 (fr) * 1999-03-04 2000-09-08 Biomolecular Engineering Research Institute Cristaux et coordonnees structurales d'un complexe proteique et utilisation desdites coordonnees structurales

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000052057A1 (fr) * 1999-03-04 2000-09-08 Biomolecular Engineering Research Institute Cristaux et coordonnees structurales d'un complexe proteique et utilisation desdites coordonnees structurales

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