JPH1078539A - ズームレンズ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のレンズバレルが既知のズームレンズに
比べてより十分に伸長される、より小型のズームレンズ
機構を提供する。 【解決手段】 ズームレンズアッセンブリ（１０）が複
数のカムバレル（１８，３８，６６）を有する。これら
カムバレル（１８，３８，６６）は、アッセンブリ（１
０）が伸縮される際に、回転しないレンズバレル（１
２，３４，５４）内で共に回転する。小型の焦点調節機
構（９５〜１５６）は、最内部のカムバレル（６６）と
ともに動く。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、写真カメラ,乾
式複写機および同様の装置での使用に適した小型ズーム
レンズに関する。また、本発明は、特に、焦点の精密な
調整のために、レンズグループの一つが他のものから独
立して可動であるレンズに関する。

【０００２】

【従来の技術】ズームレンズは、長年にわたって使用に
供されて来た。写真カメラやかかるレンズを使用する他
の装置がより小型になってきたので、ズームレンズに対
しても、所要スペースをより一層小さくするという要求
が高まっている。ズームレンズは、しばしば、カメラ内
に配置されたモータによって駆動されてきた。閉鎖レン
ズバレル（enclosing lens barrels）を短い焦点距離の
位置からより長い焦点距離の位置まで伸長させるだけで
なく、ズームレンズ内の種々のレンズグループの少なく
とも幾つかの光軸に沿った相対位置を調整するために、
複雑な機構がモータで駆動されてきた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】幾つかのズームレンズ
では、レンズグループの一つが、カメラの焦平面上の像
に鋭敏に焦点を合わせるために、光軸に沿ったグループ
の位置の精密な調整のための装置を備えている。このよ
うな装置の多くは、レンズ内でかなりのスペースを占め
る焦点調節用モータの使用が必要である。かかるレンズ
を所望の焦点距離の呼称（nominal）位置の間で調節す
るための機構、また、各呼称位置でレンズを焦点調節す
るための機構を、簡素化し、より小型にすることが求め
られている。

【０００４】この発明は、複数のレンズバレル（lens b
arrel）が既知のズームレンズに比べてより十分に伸長
される、より小型のズームレンズ機構を提供することを
主目的とする。また、本発明の今一つの目的は、ズーミ
ング要素間の遊びが最小で、精密なレンズの伸長および
後退が達成できるズームレンズ機構を提供することであ
る。更に他の目的は、外側のレンズバレルがズーミング
中に回転を伴わずに並進運動するズームレンズ機構を提
供することである。また、更に他の目的は、レンズ全体
の焦点を合わせるために一つのレンズグループを動かす
小型の機構を備えたズームレンズ機構を提供することで
ある。更なる目的は、精密な焦点調節のための反復可能
で細かい解像を達成できる焦点調節機構を備えたズーム
レンズ機構を提供することである。また、更なる目的
は、バレル及びレンズを並進運動させるためのネジがな
く、それにより、機構の部品を製作するのに余り精密で
ないプラスチック成形技術の使用を可能にするズームレ
ンズ機構を提供することである。以上の目的は、図示さ
れた例を通じてのみ付与される。その結果、本来では開
示発明により達せられる他の望ましい目的及び利点が生
ずるか、あるいは、当業者に明らかになるかも知れない
が、本発明の要旨は、特許請求の範囲によってのみ限定
されるものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によるズームレン
ズの１つの実施の形態は、回転に対して固定される外側
レンズバレルと、その外側レンズバレルの内面上の複数
の第１の軸方向に延びる長溝と、その外側レンズバレル
内での回転用に取付けられた外側カムバレルと、その外
側カムバレルの壁部を貫通するように形成された、周方
向及び軸方向に延びる複数の第１のカム溝と、外側のカ
ムバレルの内面上の第２の軸方向に延びる長溝と、外側
カムバレル内での並進運動用に取付けられた内側レンズ
バレルと、内側レンズバレルの壁部を貫通するように形
成された、周方向に延びる長溝と、内側レンズバレル上
で半径方向に延び、第１のカム溝を介して上記第１の軸
方向に延びる長溝内に伸長させられている複数の第１の
カム追従部と、内側レンズバレル内での回転用、及び、
内側レンズバレルとの並進運動用に取付けられた内側レ
ンズ支持バレルと、その内側レンズバレル支持バレル上
で半径方向に延び、周方向に延びる長溝を介して上記第
２の軸方向に延びる長溝内へ伸長させられているピンと
を有している。この構成の結果として、外側カムバレル
の回転時には、第１のカム追従部,第１のカム溝、及
び、第１の軸方向に延びる長溝の間のカム動作によっ
て、内側レンズバレルが、外側レンズバレル内で軸方向
に沿って移動させられる。また、半径方向に延びるピン
と第２の軸方向に延びる長溝との間の係合によって、外
側カムバレル及び内側レンズ支持バレルが共に回転す
る。この様式で、レンズバレル及びカムバレルの対を付
加的につないでもよい。

【０００６】ズームレンズは、更に、内側レンズバレル
の内面における複数の第３の軸方向に延びる長溝と、内
側レンズ支持バレルの壁部を貫通するように形成され
た、周方向及び軸方向に延びる複数の第２のカム溝と、
レンズグループと、そのレンズグループ上で半径方向に
延び、第２のカム溝を介して第３の軸方向に延びる長溝
内へ伸長させられる複数の第２のカム追従部とを有して
いる。この構成の結果として、外側カムバレル及び内側
レンズ支持バレルが回転する場合には、第２のカム追従
部,第２のカム溝及び第３の軸方向に延びる長溝の間の
カム動作によって、レンズグループは、内側レンズ支持
バレル内で軸方向に沿って移動する。

【０００７】ズームレンズは光軸を有し、また、先の節
で記述したレンズグループを移動させることにより、全
ズームレンズを焦点合せするための機構を備え得る。同
様の焦点調節機構がまた、他のタイプのズームレンズに
用いられてもよい。これは、光軸に中心を合せられた第
１の穴部を有するレンズグループ用のフレームと、上記
第１の穴部の直径よりも小さな直径を有している、レン
ズグループを受合うための光軸上に中心を置かれた第２
の穴部を有するレンズ支持リングと、光軸に沿った上記
支持リングの軸方向の動作を制限するためにフレームを
係合するための、支持リング上の半径方向に延びる少な
くとも１つの停止部と、少なくとも１つのカム面と噛み
合っている、レンズグループ上で半径方向に延びる少な
くとも１つのカム追従部と、カム面に対してカム追従部
を保持するための、フレーム上に支持される弾性部材
と、支持リング上のギヤセクタと、ギヤセクタと噛み合
う出力ピニオンを有しており、フレーム上に支持される
駆動モータと備えることにより実現される。その結果、
上記出力ピニオンの回転が、ギヤセクタ及び支持リング
を回転させ、カム面に沿ったカム追従部の動作、及び、
上記フレームに向かう若しくはフレームから離れる、光
軸に沿った１つのレンズグループの動作をもたらす。

【０００８】また、焦点調節用の機構は、支持リングの
回転の制限する際に支持リング上の半径方向の停止部に
係合するための、軸方向に延び、周方向に間隔を隔てら
れたフレーム上の１対の停止部を有している。支持リン
グとともにレンズグループが回転するのを防止するため
には、レンズグループ上のカム追従部が、軸方向及び周
方向に延びるまた別の停止部の対の間に伸長させられて
もよい。また、半径方向に延びる長溝をフレーム内に設
けてもよい。この長溝内には、１つのレンズグループが
フレームに向かって移動する際に、レンズグループ上の
カム追従部が移動することができる。１つの実施の形態
では、支持リング上の半径方向に延びる３つの停止部，
レンズグループ上の３つのカム追従部、及び、軸方向に
延び周方向に間隔を隔てられたフレーム上の３対の停止
部が存在する。３対の停止部は、それぞれ、レンズグル
ープ上の各カム追従部に対応する。支持リングの移動を
制限する場合に半径方向に延びる支持リング上の停止部
に係合するために、レンズグループ上の隣合うカム追従
部用の軸方向に延びる隣合う停止部が配置されている。
支持リング上のカム面は螺旋状であってもよい。レンズ
支持リング、及び、その支持リング上の周方向及び軸方
向に延びるカム面が、半径方向に延びる停止部がフレー
ムに係合する場合に、少なくとも部分的に第１の穴部内
に伸長してもよく、それによって、レンズグループは、
レンズの後退位置において、非常に小型の構造を提供す
べく少なくとも部分的に第１の穴部内に移動することが
できる。

【０００９】本発明は、様々な利点を提供するものであ
る。後退したレンズは、非常にコンパクトであり、レン
ズバレルは、それらの全長となる最大位置にまで伸長可
能である。ズーム機構は僅かに遊びを有しており、それ
によって、確実性及び反復性が向上する。ズームレンズ
機構のあらゆる回転成分が、並進運動するが回転しない
レンズバレル内にある。レンズ機構の小型化は、薄い側
面を有する内部の焦点調節機構によって向上させられ
る。高解像度の焦点調節は、反復的に達せられる。 な
お、本願は、これと合わせて譲渡された同時係属出願で
ある１９９６年６月１１日出願の米国出願第０８／６６
１５３７号に開示されるタイプのズームレンズ内に使用
する機構を開示している。その出願の開示は、本願に引
用することにより、ここに組み込まれる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において
同一の参照符号は同一の構造の要素を指し示している。
図１〜図７を参照すれば、当業者であれば、本発明に係
るズームレンズ・アッセンブリの様々の特徴が分かるで
あろう。外側レンズバレル１２は、慣れ親しんだ方法で
図示されていないカメラ本体に取り付けられ得る、半径
方向において外側に張り出す取付フランジ１４を有して
いる。取付フランジ１４に対向する前端側では、レンズ
バレル１２は、図示されていない光学シール (light se
al）を支持し得る、半径方向において内側に張り出すフ
ランジ１６を備えている。取付フランジ１４の近辺の端
部では、カムバレル１８が、半径方向において外側に、
そして周縁に張り出すフランジ２０を有し、それに対し
て若しくははその上に、図５および図７に示されるギヤ
セクタ (gear sector）２２が取り付けられている。ズ
ームモータ２４が、図１,２,５及び７に見られるよう
に、出力ピニオン３０を駆動するために取付フランジ１
４の前面に取り付けられて、ギヤセクタ２２と噛み合う
出力ピニオン３０を有するギヤ列２８を駆動する。

【００１１】カムバレル１８は、周方向および軸方向に
延びバレルの壁を貫通する３本のカム溝３２を有してい
る。カム溝３２は、基本的に、慣れ親しんだように幾何
学的に螺旋状である。カムバレル１８内には、図示され
ていない光学シール（lightseal）を支持し得る、半径
方向において内側に張り出すフランジ１６を有する中央
レンズバレル３４が位置している。カムバレル３８は、
レンズバレル３４の後側縁部に係合する、半径方向にお
いて外側に、そして周縁に張り出すリテイニングフラン
ジ４０を有している。等間隔に配置され半径方向におい
て外側に突き出た３本のカム追従ピン４２が、レンズバ
レル３４に取り付けられている。図３,５及び７を参照
されたい。各ピン４２は、カム溝３２の各一つを貫通
し、外側レンズバレル１２の内表面に設けられて等間隔
に配置された軸方向に延びる３本の溝部４４の一つの中
に突出している。したがって、モータ２４が外側カムバ
レル１８を回転させると、カム溝３２はピン４２を溝部
４４に沿ってスライドさせて、レンズバレル３４とカム
バレル３８とを一つのユニットとして、図１の位置から
図２〜７の位置へ、またその逆に、並進運動させる。

【００１２】３つのカム溝３２と３つの軸方向に延びる
溝部４４に近接して係合する３本のカム追従ピン４２を
有することにより、レンズバレル３４は、レンズバレル
１２内で基本的に同軸的に移動するように強制され、ま
た、傾きに対して支持される。 このことは、レンズバ
レル３４が、そのほぼ全長までレンズバレル１２から引
き伸ばされることを可能にする。軸方向の伸長の程度
は、基本的には、レンズバレル３４上でピン４２を支持
するために要する構造およびフランジ１６に対して必要
とされる構造のみによって制限される。

【００１３】図４に見られるように、ギヤセクタ２２の
それとほぼ同じ弓状の範囲を有する、一つの周方向に延
びる長溝４６がレンズバレル３４の壁部を貫通してい
る。カムバレル３８には、半径方向における外方に突き
出すピン４８が取り付けられ、該ピンは、長溝４６を貫
通し、カムバレル１８の内表面に設けられて軸方向に延
びる溝部５０内に突出している。したがって、カムバレ
ル１８及び３８は、レンズバレル３４とカムバレル３８
とが一つのユニットとして並進運動する間は、一緒に回
転することになる。

【００１４】カムバレル３８は、周方向および軸方向に
延びバレルの壁部を貫通する３本のカム溝５２を備えて
いる。カム溝５２は、より小さい径の上にあるが、基本
的には、カム溝３２と同じ幾何図形的配列を有してい
る。カムバレル３８内には、半径方向において内方に張
り出す取付フランジ５６を有する内側レンズバレル５４
が配置されており、上記取付フランジには、中央穴部６
０を有するレンズ支持ディスク５８が取り付けられてい
る。後方に向かって延びる円筒状の壁部６２が穴部６０
の周囲を取り囲んでおり、前側レンズグループ６４を固
定している。

【００１５】レンズバレル５４内には、内側カムバレル
６６が回転のために取り付けられている。カムバレル６
６は、半径方向における外方および周方向に張り出し、
レンズバレル５４の後側縁部に係合する保持フランジ６
８を有している。等間隔に配置され半径方向において外
側に突き出た３本のカム追従ピン７０が、レンズバレル
５４に取り付けられている。図３,４及び５を参照され
たい。各ピン７０は、カム溝５２の各一つを貫通し、中
央レンズバレル３４の内表面に設けられて等間隔に配置
された軸方向に延びる３本の溝部７２の一つの中に突出
している。したがって、モータ２４が外側カムバレル１
８及び中央カムバレル３８を回転させると、溝５２はピ
ン７０を溝部７２に沿ってスライドさせて、レンズバレ
ル５４とカムバレル６６とを一つのユニットとして、図
１の位置から図２〜７の位置へ、またその逆に、並進運
動させる。同軸上の動作および傾きに対する支持は、前
述のやり方で達成される。

【００１６】図４に見られるように、またギヤセクタ２
２のそれとほぼ同じ弓状の範囲を有する、一つの周方向
に延びる長溝７４がレンズバレル５４の壁部を貫通して
いる。カムバレル６６には、半径方向における外方に突
き出すピン７６が取り付けられ、該ピンは、長溝７４を
貫通し、カムバレル３８の内表面に設けられて軸方向に
延びる溝部７８内に突出している。したがって、カムバ
レル１８,３８及び６６は、レンズバレル３４とカムバ
レル３８とレンズバレル５４とがそれぞれユニットとし
て並進運動する間は、一緒に回転することになる。

【００１７】カムバレル６６は、その前端側に向かって
周方向および軸方向に延びバレルの壁部を貫通する３本
のカム溝８０を備えている。半径方向において外側に突
き出た対応する３本のカム追従ピン８２が、中央レンズ
グループ８４から溝８０を通って突き出している。図６
及び７を参照されたい。ピン８２は、さらに、レンズバ
レル５４の内表面に設けられた軸方向に延びる３本の溝
部８５内に突出している。カムバレル６６も、また、そ
の後端側に向かって周方向および軸方向に延びバレルの
壁部を貫通する更なる３本のカム溝８６を備えている。
半径方向において外側に突き出た対応する３本のカム追
従ピン８８が、後側レンズグループ９０から溝８６を通
って突き出している。再度、図６を参照されたい。ピン
８８も、また、溝部８５内に突出している。したがっ
て、カムバレル６６がカムバレル１８及び３８と共に回
転すると、カム溝８０及び８６はカム追従ピン８２及び
８８をそれぞれ溝部８５に沿って移動させて、レンズグ
ループ８４及び９０を、図１の位置から図２〜図７の位
置へ、また、その逆に移動させる。

【００１８】図６〜図９は、いかにして中央レンズグル
ープ８４が全ズームレンズの焦点を調節するために取付
けられ得るかを示している。カム追従ピン８２は、アッ
センブリ１０の光軸上に配置された中央穴部９４を有す
る、本質的にフラットで環状のフレーム９２のまわりに
等間隔に配置されている。レンズグループ８４用の中央
穴部９８を有するレンズ支持リング９６が、穴部９４内
に同軸的に配置されている。その支持リング９６上に
は、周方向及び軸方向に延びる３つのカム面１００,１
０２,１０４が設けられている。本質的には、カム面
は、例えば、焦点を合せるのに十分な、トータルで２,
３ミリメータかそこらの、フレーム９２に対するレンズ
グループ８４の軸方向に沿った移動を可能とする螺旋部
分を形成している。支持リング９６を穴部９４内に配置
することにより、カム面１００,１０２,１０４が、軸方
向に沿って穴部９４内に伸長させられ、その結果、フレ
ーム９２の軸方向の厚さよりも大きくない軸方向の距離
の範囲内で、必要とされるレンズグループ８４の軸方向
に沿った移動を可能とし、非常に小型の焦点レンズ機構
をもたらしている。

【００１９】レンズグループ８４の軸方向の動作を制限
するために、支持リングの背面１１２に係合する３つの
半径方向の停止部１０６,１０８,１１０が、支持リング
９６から半径方向に伸長している。保持リング１１４
が、レンズグループを取り囲んで、各カム面１００,１
０２,１０４上に載置する半径方向に沿って外側に張り
出す３本のカム追従ピン１１６,１１８,１２０を支持し
ている。カム追従ピンとカム面との間の係合を維持する
ために、Ｃ字形の弾性部材１２２が設けられており、こ
の弾性部材１２２は、周方向に延び一端が固定された板
バネ１２４,１２６,１２８を有している。これら板バネ
１２４，１２６，１２８は、カム追従ピン１１６，１１
８，１２０に係合する。

【００２０】１対の締め具１３０が、フレーム９２に対
して弾性部材を取付けるために、弾性部材１２２及び弓
状のスペーサ１３１を介して伸長している。ギヤセクタ
１３２は、半径方向の停止部上に形成されているか、若
しくは、取り付けられている。フレーム９２の前側に
は、ギヤセクタ１３２に係合する出力ピニオン１３６を
有する焦点モータ１３４が設けられている。その結果、
ピニオン１３６の回転により、支持リング９６が、カム
追従ピン１１６,１１８,１２０に相対してカム面１０
０,１０２,１０４を回転させ、移動させることになり、
それによって、焦点調節するのに必要であるように、レ
ンズグループ８４を前後に移動させることができる。図
１に示されるように、焦点モータ１３４は、レンズが後
退した形態では、円筒状の壁部６２に隣接する位置へ滑
り込み、その結果、非常に小型の構造が提供される。

【００２１】支持リング９６と一緒になってレンズグル
ープ８４が回転するのを防止するために、軸方向に延
び、周方向に間隔を置かれた１対の停止部１３８,１４
０,１４２,１４４,１４８が、穴部９４のまわりのフレ
ーム９２上に設けられている。その結果、ピン１１６が
停止部１３８及び１４０の間に、ピン１１８は停止部１
４２及び１４４の間に、そして、ピン１２０が停止部１
４６及び１４８の間に位置決めされている。支持リング
９６の回転動作は、同じ停止部の異なる対によって制限
されている。つまり、半径方向の停止部１０６が停止部
１４０および１４２の間に、停止部１０８が停止部１４
４及び１４６の間に、そして、停止部１１０が停止部１
３８及び１４８の間に位置決めされている。ピン１１
６,１１８,１２０がフレーム９２と幾らか重なり、より
小型の構造を提供し得るために、半径方向の溝部１５
０,１５２,１５４が、背面１１２内に設けられてもよ
い。その代わりとして、溝部１５０,１５２,１５４が、
フレーム９２の厚さを介する長溝を形成るために、軸方
向に伸長されてもよい。穴部９８内では、半径方向に沿
って内側に延びるフランジ１５６が、支持リング９６を
介して、レンズグループ８４の動作を制限している。

【００２２】尚、本発明は、以上の実施態様に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、
種々の改良あるいは設計上の変更が可能であることは言
うまでもない。

【００２３】

【発明の効果】以上の説明から分かるように、本発明に
よれば、ズームレンズアッセンブリが複数のカムバレル
を有しており、これらのカムバレルが、アッセンブリが
伸縮される際に、回転しないレンズバレル内で共に回転
して、焦点調節機構は、最内のカムバレルとともに動く
ことができる。また、ズーミング要素間の遊びが最小で
あるので、精密なレンズの伸長および後退が達成でき
る。更に、外側のレンズバレルがズーミング中に回転を
伴わずに並進運動することができる。また更に、１つの
レンズグループのみを移動させて、レンズ全体の焦点を
合わせることができる。その結果、本発明によれば、レ
ンズの焦点調節機構の簡素化及び小型化を実現すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係るズームレンズの中心線に沿った
断面図であり、レンズが短い焦点距離用の形態に引っ込
められた状態を示している。

【図２】 図１のズームレンズを示し、レンズが長い焦
点距離用の形態に引き伸ばされた状態の断面図である。

【図３】 図２のズームレンズの部分的に切り欠かれた
前方からの斜視図である。

【図４】 図２のズームレンズの部分的に切り欠かれた
前方からの斜視図であり、図３と比べてズームレンズの
反対側から描かれている。

【図５】 図２のズームレンズの部分的に切り欠かれた
後方からの斜視図であり、図３における場合とズームレ
ンズの同じ側から描かれている。

【図６】 図２のズームレンズの部分的に切り欠かれた
前方からの斜視図であり、図３における場合と同じ側か
ら描かれている。

【図７】 図２のズームレンズの部分的に切り欠かれた
後方からの斜視図であり、図３,５及び６における場合
と同じ側から描かれており、作図を容易にするために後
側のレンズグループは取り外されている。

【図８】 本発明に係る焦点調節機構の後方からの分解
斜視図である。

【図９】 図８の機構の中心線に沿った、そして図７の
９−９線に沿った断面図である。

【符号の説明】

１０…ズームレンズ １２，３４，５４…レンズバレル １８，３８…カムバレル ２２…ギヤセクタ ２４…ズームモータ ２６，３０…出力ピニオン ４２，７０，８８…カム追従部 ４４，５０，７２，７８，８５…軸方向溝部 ４６，７４…周方向に延びる長溝 ４８，７６…半径方向ピン ５２，８０，８６…カム溝 ６０，９４，９８…穴部 ６４，８４，９０…レンズグループ ９２…フレーム ９６…レンズ支持リング １０６，１０８，１１０…半径方向に延びる停止部 １２２…弾性部材 １３４…焦点調節用モータ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光軸に沿って配列された複数のレンズグ
   ループと、レンズの全範囲にわたる焦点距離を変化させ
   るべく互いに相対してレンズグループを移動させるため
   の手段とを有するズームレンズにおいて、 上記レンズグループの１つのための、光軸上に中心を置
   かれた第１の穴部を有するフレームと、 上記第１の穴部の口径よりも小さな口径を有し、１つの
   レンズグループを受合うための光軸上に中心を置かれた
   第２の穴部を有するレンズ支持リングと、 上記支持リング上の周方向及び軸方向に延びる少なくと
   も１つのカム面と、 光軸に沿った支持リングの軸方向の動きを制限するため
   にフレームに係合するための、上記支持リング上の半径
   方向に延びる少なくとも１つの停止部と、 上記レンズグループ上の半径方向に延びる少なくとも１
   つのカム追従部と、 上記支持リング上のギヤセクタと、 上記ギヤセクタと噛み合う出力ピニオンを有する、上記
   フレーム上に支持された駆動モータとを有しており、 上記出力ピニオンの回転が、上記ギヤセクタ及び支持リ
   ングを回転させ、上記カム面に沿ったカム追従部の動
   作、及び、上記フレームに向かう若しくはフレームから
   離れる、光軸に沿ったレンズグループの動作をもたらす
   ことを特徴とするズームレンズ。
2. 【請求項２】 回転に対して固定された外側レンズバレ
   ルと、 上記外側レンズバレルの内面上の複数の第１の軸方向に
   延びる長溝と、 上記外側レンズバレル内での回転用に取付けられた外側
   カムバレルと、 上記外側カムバレルの壁部を貫通するように形成され
   た、周方向及び軸方向に延びる複数の第１のカム溝と、 上記外側のカムバレルの内面上の第２の軸方向に延びる
   長溝と、 上記外側カムバレル内に並進運動用に取付けられた内側
   レンズバレルと、 上記内側レンズバレルの壁部を貫通するように形成され
   た、周方向に延びる長溝と、 上記内側レンズバレル上で半径方向に延び、第１のカム
   溝を介して上記第１の軸方向に延びる長溝内に伸長させ
   られている複数の第１のカム追従部と、 内側レンズバレル内での回転用、及び、内側レンズバレ
   ルとの並進運動用に取付けられた内側レンズ支持バレル
   と、 上記内側レンズ支持バレル上の半径方向に延び、周方向
   に延びる長溝を介して上記第２の軸方向に延びる長溝内
   へ伸長させられるピンとを有しており、 上記外側カムバレルの回転時に、第１のカム追従部,第
   １のカム溝、及び、第１の軸方向に延びる長溝の間のカ
   ム動作によって、内側レンズバレルが、外側レンズバレ
   ル内で軸方向に沿って移動させられるとともに、半径方
   向に延びるピンと第２の軸方向に延びる長溝との間の係
   合によって、外側カムバレル及び内側レンズ支持バレル
   が共に回転することを特徴とするズームレンズ。
3. 【請求項３】 レンズが光軸を有するズームレンズであ
   って、 光軸上に中心を合せられた第１の穴部を有する、レンズ
   グループ用のフレームと、 上記第１の穴部の直径よりも小さな直径を有し、光軸上
   に中心を合せられた第２の穴部を備えている、上記レン
   ズグループを受合うためのレンズ支持リングと、 上記支持リング上の周方向及び軸方向に延びる少なくと
   も１つのカム面と、 上記光軸に沿った支持リングの軸方向の動作を制限すべ
   く上記フレームに係合するための、支持リング上の半径
   方向に延びる少なくとも１つの停止部と、 少なくとも１つのカム面と噛み合う、上記レンズグルー
   プ上の半径方向に延びる少なくとも１つのカム追従部
   と、 上記カム面に対してカム追従部を保持するための、上記
   フレーム上に支持された弾性部材と、 上記支持リング上のギヤセクタと、 上記ギヤセクタと噛み合う出力ピニオンを有している、
   上記フレーム上に支持された駆動モータとを有してお
   り、 上記出力ピニオンの回転が、ギヤセクタ及び支持リング
   を回転させ、カム面に沿ったカム追従部の動作、及び、
   上記フレームに向かう若しくはフレームから離れる、光
   軸に沿った１つのレンズグループの動作をもたらすこと
   を特徴とする請求項２記載のズームレンズ。