JPH1078400A - 材料の焼結制御方法及びその装置 - Google Patents

材料の焼結制御方法及びその装置

Info

Publication number
JPH1078400A
JPH1078400A JP23227096A JP23227096A JPH1078400A JP H1078400 A JPH1078400 A JP H1078400A JP 23227096 A JP23227096 A JP 23227096A JP 23227096 A JP23227096 A JP 23227096A JP H1078400 A JPH1078400 A JP H1078400A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rate
control
sintering
speed
shrinkage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23227096A
Other languages
English (en)
Inventor
Samon Suzuki
左門 鈴木
Kiyoshi Akiyama
皖史 秋山
Katsuo Kuwabara
勝男 桑原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rigaku Denki Co Ltd
Rigaku Corp
Original Assignee
Rigaku Denki Co Ltd
Rigaku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rigaku Denki Co Ltd, Rigaku Corp filed Critical Rigaku Denki Co Ltd
Priority to JP23227096A priority Critical patent/JPH1078400A/ja
Publication of JPH1078400A publication Critical patent/JPH1078400A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はこのような経緯をもってなされた
ものであり、微細な結晶粒からなり高密度な焼結材料を
一層安定して作製できるようにすることを目的としてい
る。 【解決手段】材料の測定収縮速度と設定収縮速度との偏
差に基づいて材料の昇温速度を制御する材料の焼結制御
方法において、当該昇温速度の制御を測定収縮速度に基
づいて昇温速度の制御開始時点を決定する。すなわち、
測定収縮速度が設定収縮速度と一致したときから、材料
の測定収縮速度と設定収縮速度との偏差に基づく材料の
昇温速度の制御を開始する。測定収縮速度としては、現
在及び過去の測定収縮速度に基づいて算出した将来の予
測収縮速度を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密度が高く良好な
構造の焼結体を得るための材料の焼結制御方法及びその
装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、物質の温度に対する力学的特
性を求めるために、熱機械分析(TMA−Thermomechan
ical analysis)や動的熱機械測定(Dynamic thermomec
hanometry )が行われており、上記TMAにおいては、
荷重の大きさ及び方向と検出棒の形状の違いによって、
膨張モード、圧縮モード、針入モード、引張りモード、
曲げモード等がある。
【0003】図8には、圧縮荷重を加えて、試料長さの
変化を測定する圧縮モードの装置が示されており、図に
おいて、試料1及びリファレンス用の基準物質2は試料
ホルダ3にて保持されて電気炉4内に入れられている。
また、上記試料1及び基準物質2には検出棒5a,5b
を介して重り(ウェイト)6a,6bにより荷重がかけ
られると共に、上記検出棒5a,5bは天秤ビーム7
a,7bの一端に接続される。そして、上記電気炉4内
にはヒータ8が埋め込まれており、また試料ホルダ3と
電気炉4との間には保護管10が配設され、この保護管
10によって対流などにより生じる温度不均一状態から
試料1を保護することが行われている。なお、上記試料
1には熱電対11が設けられ、この熱電対11で試料自
体の温度の変化を検出できる。
【0004】以上の構成によれば、上記ヒータ8への電
流制御により電気炉4内の温度が制御されることにな
り、保護管10内は均一状態で、例えば上昇率が一定の
温度に制御される。そして、この温度制御により熱が試
料1に与えられると、試料1はその長さが変化し、上記
の場合は重り6により試料1が収縮することになり、こ
の収縮率が天秤ビーム7aに接続された不図示の差動ト
ランスにより測定され、基準物質2の測定値との差が真
の収縮率として検出される。
【0005】ところで、上記分析装置は、構造材料、機
能材料等の焼結状態の分析に用いられ、この分析材料の
一つに、例えば焼結体として形成されるセラミックがあ
る。このセラミックの特性改善のためには結晶粒径を小
さくし、かつクラックや粗大粒子及び粒内欠陥の生成を
少なくすることが重要である。しかし、十分に緻密な焼
結体を作製するために高い温度で加熱すると、粒成長が
顕著に進み、また欠陥も発生する。
【0006】そこで、焼結体を形成する際に、従来では
上記微細組織の発達を抑制するため、収縮速度を比較的
低い一定値に制御しつつ焼結する速度制御焼結方法が提
案されている。この焼結方法によれば、従来の焼結法に
比べて結晶粒径が小さなマグネシウム添加アルミナ等の
セラミックを作製するとができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の速度制御焼結法によっても、高純度のアルミナ等の
セラミックに対しては、結晶粒径を小さくすることがで
きないという問題があった。すなわち、後期焼結過程で
は、粒子形状の変化や閉気孔の生成などにより収縮速度
が低下し、また一般的に理論収縮率(密度)に近づく
程、緻密化の駆動力は低下するということから、粒成長
や微細組織と密接に関係する後期焼結過程が良好に制御
されていない。
【0008】また、上記従来の熱機械分析装置では、電
気炉4で設定される温度はその中に埋め込まれているヒ
ータ8により与えられ、また試料1には保護管10を介
して温度が与えられる。従って、上記焼結体の分析で所
望の温度に木目細かに設定したい場合には、応答性の良
い温度コントロールを行うことができないという問題が
あった。さらに、例えばセラミックの焼結状態の従来の
分析においては、等速で温度をコントロールしていたた
め、有効な分析ができないという問題があった。
【0009】図9には、電気炉内の温度と試料の長さ
(伸び)との関係が示されており、図中のグラフ100
のように、電気炉4内の温度は等速で上昇させるように
コントロールされ、この場合にはグラフ101で示され
るように、試料1は途中から急激に収縮する。従って、
高純度アルミナ等のセラミックでは焼結速度が速すぎる
ために、欠陥が生じやすく、結晶粒径等を小さくして密
度を高めるための条件を分析することもできなかった。
【0010】このような課題に鑑み、本出願人は微細な
結晶粒からなり高密度な焼結材料を得ることを目的とし
た材料の焼結制御方法を先に提案している(特開平4−
143646号公報参照)。しかしながら、先に提案し
た特開平4−143646号公報記載の材料の焼結制御
方法の発明を、本出願人が実施化した結果、更にいくつ
かの改良を加えることによって、微細な結晶粒からなり
高密度な焼結材料を一層安定して作製できることを見出
した。
【0011】本発明はこのような経緯をもってなされた
ものであり、微細な結晶粒からなり高密度な焼結材料を
一層安定して作製できるようにすることを目的としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にこの発明は、材料の測定収縮速度と設定収縮速度との
偏差に基づいて材料の昇温速度を制御する材料の焼結制
御方法において、当該昇温速度の制御を測定収縮速度に
基づいて昇温速度の制御開始時点を決定するようにした
ことを特徴とする。例えば、測定収縮速度が前記設定収
縮速度と一致したときから、材料の測定収縮速度と設定
収縮速度との偏差に基づく材料の昇温速度の制御を開始
する。なお、測定収縮速度としては、現在及び過去の測
定収縮速度に基づいて算出した将来の予測収縮速度を用
いることが好ましい。
【0013】また、この発明は、材料の焼結過程で予想
される構造変化に対応して、設定収縮速度(Rp)を、
次式で示す関数に基づいて変化させるようにしたことを
特徴とする。 Rp={(Rp1−Rp2)/(Δl1−Δl2)}t−B 但し、Rp1 :前記関数に基づき変化させる開始時点の
収縮速度 Rp2 :前記関数に基づく変化の終了時点の収縮速度 Δl1 :前記関数に基づき変化させる開始時点の収縮率 Δl2 :前記関数に基づく変化の終了時点の収縮率 t:時間 B:正の定数
【0014】この発明は、材料の焼結過程で予想される
構造変化に対応して、設定収縮速度(Rp)を一定値と
した制御の後、上記の関数に基づいて設定収縮速度(R
p)を変化させることが好ましい。さらにこの発明は、
材料の測定収縮速度と設定収縮速度との偏差に基づく材
料の昇温速度の制御を終了した後、さらに試料の加熱速
度に基づくフィードバック制御を行うことを特徴とす
る。上記の発明方法によれば、収縮速度の制御におい
て、特に後期焼結過程が有効に行われるように緻密に温
度制御されることになり、結晶粒径及び粒径分布の幅を
小さくすることができ、例えば強度の高い焼結体を得る
ことができる。
【0015】さらに、この発明の材料の焼結制御装置
は、上記の焼結制御方法を実施するための手段を備えて
いる。この手段は、具体的にはマイクロコンピュータ等
の演算制御機器によって構成される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して詳細に説明する。図1は、この実施形態
に係る材料の焼結制御方法の実施に用いる熱機械分析装
置(荷重モード)の全体構造を示す縦断面図である。図
において、電気炉4内に入れられた試料ホルダ3には、
試料1及びリファレンス用の基準物質2がスペーサ12
を介して保持されており、これら試料1及び基準物質2
は検出棒5a,5bを介して天秤ビーム7a,7bに接
続される。そして、上記試料1及び基準物質2には、検
出棒5a,5bを介して重り6a,6bの荷重がかけら
れており、また天秤ビーム7a,7bの反対側にはカウ
ンターウェイト13a,13bが設けられ、これらカウ
ンターウェイト13a,13bの自重により検出棒5
a,5bの重さとのバランスをとっている。
【0017】上記試料ホルダ3の外周には、放射熱を遮
蔽するシールド3aが設けられており、また検出棒5
a,5bには中空のスリーブ14a,14bが被せら
れ、このスリーブ14a,14bにて対流による振動が
検出棒5a,5bへ伝達して測定精度を低下させること
を防止している。そして、上記天秤ビーム7a,7bに
は、差動トランス16a,16bが設けられ、この差動
トランス16a,16bにより試料の収縮率を測定する
ことになる。
【0018】このような分析装置において、実施形態で
は加熱手段としてU字状ヒータ17を宙吊り状態で電気
炉4の内壁に取り付けており、従来用いられていた保護
管(図8の符号10)をなくした構成となっている。な
お、電気炉4内には試料ホルダ3の外部と内部に温度測
定用の熱電対18を配設する。このような構成によれ
ば、U字状ヒータ17の発生熱は試料ホルダ3を介して
試料1及び基準物質2に迅速に伝達されるので、電気炉
4内の温度制御の応答性を向上させることができる。
【0019】この実施形態の分析装置は、伸縮速度を所
定の設定値に制御するものであり、この制御は試料近傍
の雰囲気温度を可変制御することにより達成される。こ
の実施形態では、温度指令に基づいたU字状ヒータ17
により試料近傍の雰囲気温度を即座に可変できるので、
所定の伸縮速度にフィードバック制御することが容易と
なる。
【0020】そして、上記試料の収縮率を測定する差動
トランス16a,16bには、A/D(アナログデジタ
ル)変換器20を介してマイクロコンピュータ(マイコ
ン)21が設けられ、このマイコン21では上記試料1
の収縮率により伸縮速度、ここでは後述の収縮速度が演
算されると共に、設定された収縮速度に合せるための制
御値が演算される。
【0021】また、上記マイコン21にはU字状ヒータ
17への通電を制御して電気炉4の温度を制御する温度
コントローラ22が設けられており、この温度コントロ
ーラ22は上記マイコン21から出力された制御値によ
り温度制御を行う。
【0022】さて、この発明の実施形態では、従来から
周知の熱機械分析(TMA)に加え、上記のように試料
の収縮速度を直接制御し、一定の収縮速度が得られるよ
うに、試料の加熱速度を制御する機能を追加している。
このような焼結制御方法を、本出願人は収縮速度制御焼
結法(Rate Controlled Sintering; 以下、「RCS
法」と称することもある)と称しており、その基本原理
については、特開平4−143646号公報において既
に開示している。
【0023】従来のTMAを用いた焼結制御方法、すな
わち試料に対する加熱速度のみに着目して当該加熱速度
を制御する、いわゆる加熱速度制御焼結法(Temperaure
Controlled Sintering; 以下、「TCS法」と称する
こともある)では、図2に破線で示すように、所定の温
度まで昇温後、一定時間その温度を保持して焼結するた
め、理論密度の80〜90%にも達する昇温過程での試
料の収縮挙動はほとんど制御されず、微細構造の制御
は、最終的な焼結温度と保持時間に依存している。
【0024】ところが、試料(焼結体)の収縮による緻
密化と粒成長などの微細組織の発達は、拡散による物質
移動で進行する。緻密化のために必要な最小エネルギよ
りも過剰なエネルギが試料に加えられると、過剰分はい
っそうの粒成長に費やされるため、微細な結晶粒からな
る高密度な焼結体を生成することができず、ひいてはク
ラックなどの欠陥を生じさせるおそれがある。
【0025】図2に実線で示す制御内容のRCS法で
は、TCS法に比べて、同図の斜線部だけ少ないエネル
ギですみ、また不必要に昇温速度を大きくしないでよい
ため、粒成長が抑制された微細な組織が得られ、マイク
ロクラックや閉気孔などの欠陥も少なく、相対密度95
%以上の焼結体を得ることができる。なお、図2におい
ては、収縮率は下向きを収縮の増加にとり、一方、収縮
速度は上向きを収縮の増加にとって表している(図6,
図7において同じ)。
【0026】このような特徴を有するRCS法を利用し
て、図1に示す分析装置におけるマイコン21は、試料
の温度制御を実行する。すなわち、マイコン21は、実
測された試料の収縮速度(標準試料により補正)からΔ
t時間後に予測される収縮速度を求め、その関数として
昇温速度を求めることにより、試料の収縮速度を制御す
る。その際、予め設定した収縮速度と時々刻々の予測収
縮速度の差に対する補正項、及び焼結進行に伴う収縮率
による補正項を加えて、実際の昇温速度としている。
【0027】具体的には、先の特開平4−143646
号公報にも開示したとおり、次に示す基本制御式(数
1)に従って昇温速度Vpを決定することにより、試料
の収縮速度を制御するようにしている。
【0028】
【数1】
【0029】上記の基本制御式(数1)において、C
1 ,C2 は任意の定数、RpはRCS法を行う際にオペ
レータによってプログラムされる収縮速度、RはΔt時
間後の予測収縮速度、ΔLは平均化された補正収縮率、
0は試料の初期長さである。また、ΔL/L0はRCS
法を行う際にオペレータによってプログラムされる収縮
率、(ΔL/L0 )thは理論収縮率である。さらに、V
mは昇温速度の制御値(RCS法による最大昇温速度)
であり、この制御値は昇温速度が装置の制御範囲を超え
るのを防ぐために設けられる。一方、V0はRCS法に
よる最小昇温速度である。
【0030】ここで、C1 を係数とする第1項は、設定
値と予測値の偏差に対する変換項で、(Rp−R)/R
pが0のときにV0を通るy次の関数である。この項の
最大値は、R=0のとき、C1 ・Vmである。従って、
上記式の第1項においてC1・V0が設定値と収縮速度と
の偏差が零の状態で与えられる補正昇温速度となる。そ
して、C2 を係数とする第2項は、理論収縮率に近づく
に従って与えられる昇温速度の補正項で、理論収縮率に
達したとき、最大値C2 (Vm−V0)となる。従っ
て、昇温速度は、焼結開始時にC1 ・Vm、終了時には
(C1 +C2 )・Vm−C2 ・V0となる。
【0031】さて、RCS法に基づく焼結制御方法を実
行するに際しては、従来、少なくとも次に示す各パラメ
ータをオペレータが設定するようになっていた。 (1) 測定開始温度(T1) なお、実際に装置がRCS法による制御を開始するの
は、TMAによって測定された収縮率が、後述するRC
S法開始収縮率を越えたときである。 (2) 測定終了温度(T2) 従来は、この測定終了温度に達すると、図2に2点鎖線
で示すように強制クーリングプログラムを実行して電気
炉内を徐々に冷却し、クラックの発生を防止する。 (3) RCS法開始収縮率 RCS法による制御を開始する時の収縮率であり、上記
測定開始温度(T1)後のTMA測定により得られた収
縮率が、このRCS法開始収縮率を越えた時に、マイコ
ン21はRCS法による制御を開始するようにプログラ
ムされている。 (4) 収縮速度(Rp),理論収縮率((ΔL/L0 )th
),最大昇温温度(Vm),最小昇温温度(V0),係
数(C1),係数(C2),制御定数y
【0032】これらのパラメータは、上記基本制御式
(数1)に含まれる項目である。なお、後述するように
収縮速度を多段階にステップ制御する場合には、さらに
収縮率(ΔL/L0)についてもパラメータとして、オ
ペレータが設定していた。このように従来は、オペレー
タが少なくとも上記10項目のパラメータ(収縮速度を
多段階にステップ制御する場合は、更に収縮率を加えた
11項目のパラメータ)を設定しなければならず、その
設定作業が煩雑であった。
【0033】しかし、これらのパラメータのうち、最大
昇温温度(Vm),最小昇温温度(V0),係数
(C1),係数(C2)は、ある固定値とすれば、各種材
料の測定結果にほとんど影響がないことが確認された。
すなわち、最大昇温温度(Vm)、最小昇温温度
(V0),係数(C1),係数(C2)を、固定値として
予めマイコン21のプログラムにインプットしておくこ
とにより、オペレータが測定の都度設定しなければなら
ないパラメータを削減することができ、操作性の向上を
図ることができる。
【0034】RCS法による制御の開始は、上述したよ
うにTMAの測定結果に基づいて、測定開始温度
(T1)後のTMA測定により得られた収縮率が、オペ
レータにより設定されたRCS法開始収縮率を越えた時
に設定されていた。このように設定するのは、従来、T
MAの測定結果に基づいて、RCS法による制御の開始
を行っていたからであり、これはオペレータにより設定
されたRCS法開始収縮率に到達したとき、試料の収縮
速度が目的とする収縮速度Rpと一致するであろうこと
を根拠としている。
【0035】しかしながら、RCS法開始収縮率と目的
とする収縮速度Rpとの間には何ら相関関係がなく、し
たがってRCS法による制御の開始時点において、収縮
速度が不連続となり、RCS法による収縮速度制御にハ
ンチングの生じるおそれがあった。そこで、この発明の
実施形態では、TMAの測定結果に基づいて、RCS法
による制御を開始することとせず、TMAの測定結果を
微分して得られる収縮速度そのものを参照して、該収縮
速度が目的とする収縮速度Rpと一致した時に、RCS
法による制御を開始するようにした。これにより、RC
S法による制御の開始時点において、収縮速度が不連続
となることがなくなり、スムーズに当該制御へと移行で
きるようになる。
【0036】また、この発明の実施形態に係る焼結制御
方法は、収縮速度を多段階にステップ制御して実施する
こともできる。図3には4段階のステップ制御の説明図
が示されており、いずれの制御を行う場合にも、最初の
段階では試料収縮が起こらないので、温度レートによる
温度制御を行い、その後、例えば試料1の収縮率(ΔL
/L0 )が−1%となったとき、0.1%/minのレ
ートでステップ制御を始め、順に−2%で0.2%/m
inのレート、−5%で0.3%/minのレート、−
10%で0.4%/minのレートで収縮速度制御を行
う。
【0037】図3に示した実施形態では、各ステップ間
の切換え時において、Aに示されるように、緩やかな切
替えとなるようスローブ制御を行っており、これにより
次のステップへ急激に切り替えられることによるハンチ
ングを防止している。このようなステップ制御によれ
ば、図4に示されるように、収縮が緩やかに起こること
になり、試料1の密度を高くすることができる。
【0038】図5には、実施形態装置で実際にステップ
制御を行った例が示されており、この場合は、収縮速度
を、順に0.2%/min(I 段階)、0.3%/mi
n(II段階)、0.2%/min(III段階)、0.1
%/min(IV段階)、そして0.05%/min(V
段階)の5段階に制御する。この場合の温度は曲線40
0のように上昇する。
【0039】この図に示されるように、プログラム設定
値に対する制御値のばらつきは±3%程度であり、各ス
テップ間の移行に要する時間は、1〜2分程度である
が、上記図3のように設定値を増加させる場合に比較し
て、設定値を減少させる場合の方が上記時間は少ない。
この場合のステップ制御によれば、収縮速度を0.05
%/minにまでステップさせて低くしたので、相対密
度が97%まで制御できることになる。以上のようなス
テップ制御は、上記一定値制御の場合よりも精密に収縮
速度を制御することができ、焼結の場合には理論密度に
まで収縮させる条件を見出すことができる。
【0040】さらに、この発明の実施形態に係る焼結制
御方法は、収縮速度を関数制御して実施することもでき
る。この関数制御による方法については、本出願人が先
に開示した特開平4−143646号公報にも一の実施
形態が示されているが、今回それを改良して、収縮率及
び収縮速度に関し、次のような関数を設定した。すなわ
ち、収縮速度の制御関数として、この実施形態では次の
2次関数で表される収縮率を考え、該収縮率を微分する
ことにより収縮速度(Rp)の関数を設定した。 収縮率=(A/2)t2−Bt+C 設定収縮速度(Rp)=At−B
【0041】なお、A,B,Cは任意の定数、tは時間
である。上記収縮率は図10に示すように2次曲線とな
り、設定収縮速度は1次曲線となるが、この実施形態で
は収縮率の2次曲線におけるマイナス勾配の領域(同図
に実線で示す極小値より左の領域)に対応する設定収縮
速度を用いてRCS法による制御を行うようにしてい
る。
【0042】また、この関数制御を実現するために、定
数Aを次のように定義した。 A=(Rp1−Rp2)/(Δl1−Δl2) ここで、Rp1は関数制御開始収縮速度、Rp2は関数制
御終了収縮速度、Δl1は関数制御開始収縮率、Δl2
関数制御終了収縮率である。そして、入力パラメータと
してy、(ΔL/L0)th、測定開始温度、測定終了温
度、収縮率Δl1及びΔl2、収縮速度Rp1及びRp2
8項目を設定する。
【0043】セラミックスの焼結の場合、焼結が進むに
従って収縮速度が小さくなることは既に説明したが、こ
のような焼結過程の進行に伴う収縮速度の変化に、上記
のように設定した設定収縮速度(Rp)は良好に対応す
るため、高密度領域においても適正な制御を行え、高密
度な焼結体を得ることができるようになる。
【0044】ところで、RCS法は、試料の加熱速度を
調整することにより収縮速度を制御して試料の焼結を管
理するが、焼結後期になると収縮速度は小さくなるの
で、加熱速度を一段と大きくしなければならなくなる。
しかしながら、投入電力の制約や電気炉の保護等の制約
により、加熱速度には一定の限界がある。従来は、オペ
レータが設定した測定終了温度に達した時点で測定を終
了し、その後は、強制クーリングプログラムを実行して
電気炉内を徐々に冷却し、クラックの発生を防止するよ
うにしていた。このように測定を終了していた従来の方
法では、僅かではあるが高密度領域に未焼結の領域が残
る。
【0045】そこで、この発明の実施形態では、RCS
法による制御を終了した後、さらにTCS法による制御
に切り替えて試料の焼結を進行させ、焼成後期における
組織の緻密化を充分なものとするようにした。すなわ
ち、この実施形態では、図6に示すように、まずTCS
法による制御をもって測定を開始し、前述したように収
縮速度が目的とする収縮速度Rpと一致した時点でRC
S法による制御に切り替え、その後はRCS法による制
御をもって試料の焼結を進行させる。
【0046】そして、オペレータが設定した測定終了温
度に達した時、RCS法による測定を終了して再びTC
S法による制御に切り替える。そして以降はTCS法に
よって加熱速度を制御し、焼結後期における組織の緻密
化を充分なものとして測定を終了する。測定終了後は従
来と同様、強制クーリングプログラムを実行して電気炉
内を徐々に冷却し、クラックの発生を防止する。上記こ
の実施形態における測定手順を流れ図で示すと次のよう
になる。 TCS→RCS→TCS
【0047】また、このような焼結制御方法の組合せ
は、設定収縮速度を前述した関数(At+B)に基づき
変化させてRCS法を実行する場合(関数制御)にも適
用することができる。この関数制御による場合に対して
上記の組合せをそのまま適用すると、次の流れ図のよう
になる。 TCS→RCS(関数制御)→TCS このような組合せにした場合も、焼結後期におけるTC
S法による制御によって高密度領域まで充分な緻密化を
実現することができる。
【0048】また、関数制御のRCS法においては、T
CS法から直接関数制御のRCS法に移行するのではな
く、TCS法とRCS法の中間に、収縮速度を一定に制
御するRCS法(以下、便宜的に「CRC(Constant Ra
te Control)」と称する)を挿入することが好ましい。
すなわち、TCS法から直接関数制御のRCS法に移行
した場合、収縮速度を一定に制御した場合に比べ移行時
点における収縮速度を大きく設定しなければならない。
このように収縮速度が大きいと、結晶粒の成長が速くな
るため組織の緻密化を図る上で障害となるおそれが生じ
てくる。
【0049】移行時点における収縮速度を小さくし、か
つ組織の緻密化を図ろうとすると、勾配の小さな関数に
収縮速度を設定しなければならず、この場合、測定(焼
結)に要する時間が長くなり、生産性が低下する。そこ
で、図7に示すように焼結初期乃至中期においてはTC
S法とCRCとの組合せによる制御を行い、焼成後期に
関数制御によるRCS法に移行することで、測定(焼
結)に要する時間を短縮するとともに、適正に組織の緻
密化を図ることが可能となる。上記の測定手順を流れ図
で示すと次のようになる。 TCS→CRC→RCS(関数制御)→TCS
【0050】上述した実施形態では、熱機械分析装置を
用いた測定段階の焼結制御方法を説明したが、実際の材
料に対する焼結制御は、このようにして得られた最適な
制御条件に基づき、実プラントを用いて行われる。そこ
で、熱機械分析装置を用いた測定段階と、実プラントを
用いた実際の焼結体の作製とを効率的にリンクさせるた
めに、熱機械分析装置と実プラントとを通信手段で結合
し、熱機械分析装置で得られた測定データを該通信手段
を経由して直接実プラントの制御系にインプットする構
成とすることもできる。なお、このようなリンクに用い
る通信手段としては、例えばRS−232C,GP−I
P,パラレル回線等、従来から公知のデータ転送手段を
適用することができる。なお、上記実施形態では、収縮
速度の制御について説明したが、試料が伸張する場合に
も本発明を適用することができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高密度領域において収縮率と収縮速度の関係を最適化す
る設定条件、高密度の焼結体を得る条件を確定すること
ができ、最適な制御プログラムにより、微細な結晶粒で
高密度な焼結材料を安定して作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る熱機械分析装置の主要
構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るRCS制御を説明する
ための図である。
【図3】収縮速度をステップ制御する場合の制御例を示
す図である。
【図4】図3のステップ制御での収縮率の変化を示すグ
ラフ図である。
【図5】収縮速度を減少させる5段階のステップ制御を
行った場合の実際の収縮速度と温度変化を示すグラフ図
である。
【図6】本発明の実施形態に係るRCS制御とTCS制
御の組合せを説明するための図である。
【図7】本発明の実施形態に係るRCS関数制御とCR
C制御及びTCS制御の組合せを説明するための図であ
る。
【図8】従来の熱機械分析装置の概略構成を示す断面図
である。
【図9】従来において昇温速度を一定に制御した場合の
収縮状態を示す図である。
【図10】この発明の実施形態に係る関数制御を説明す
るための図である。
【符号の説明】
1:試料 2:基準物質 3:試料ホルダ 4:電気炉 5a,5b:検出棒 6:重り 7a,7b:天秤ビーム 10:保護管 16a,16b:差動トランス 17:U字管ヒータ 20:A/D変換器 21:マイクロコンピュータ 22:温度コントローラ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 材料の測定収縮速度と設定収縮速度との
    偏差に基づいて材料の昇温速度を制御する材料の焼結制
    御方法において、前記測定収縮速度に基づいて前記昇温
    速度の制御開始時点を決定するようにしたことを特徴と
    する材料の焼結制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の材料の焼結制御方法にお
    いて、前記測定収縮速度が前記設定収縮速度と一致した
    ときから、前記材料の測定収縮速度と設定収縮速度との
    偏差に基づく材料の昇温速度の制御を開始することを特
    徴とした材料の焼結制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の材料の焼結制御方
    法において、前記測定収縮速度として、現在及び過去の
    測定収縮速度に基づいて算出した将来の予測収縮速度を
    用いることを特徴とする材料の焼結制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の
    材料の焼結制御方法において、材料の焼結過程で予想さ
    れる構造変化に対応して、前記設定収縮速度(Rp)
    を、次式で示す関数に基づいて変化させることを特徴と
    する材料の焼結制御方法。 Rp={(Rp1−Rp2)/(Δl1−Δl2)}t−B 但し、Rp1 :前記関数に基づき変化させる開始時点の
    収縮速度 Rp2 :前記関数に基づく変化の終了時点の収縮速度 Δl1 :前記関数に基づき変化させる開始時点の収縮率 Δl2 :前記関数に基づく変化の終了時点の収縮率 t:時間 B:正の定数
  5. 【請求項5】 請求項4記載の材料の焼結制御方法にお
    いて、材料の焼結過程で予想される構造変化に対応し
    て、前記設定収縮速度(Rp)を一定値とした制御の
    後、前記関数に基づいて設定収縮速度(Rp)を変化さ
    せることを特徴とする材料の焼結制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の
    材料の焼結制御方法において、前記材料の測定収縮速度
    と設定収縮速度との偏差に基づく材料の昇温速度の制御
    を終了した後、さらに試料の加熱速度に基づくフィード
    バック制御を行うことを特徴とする材料の焼結制御方
    法。
  7. 【請求項7】 材料の測定収縮速度と設定収縮速度との
    偏差に基づいて材料の昇温速度を制御する材料の焼結制
    御装置において、前記測定収縮速度に基づいて前記昇温
    速度の制御開始時点を決定する手段を備えたことを特徴
    とする材料の焼結制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の材料の焼結制御装置にお
    いて、前記測定収縮速度が前記設定収縮速度と一致した
    ときから、前記材料の測定収縮速度と設定収縮速度との
    偏差に基づく材料の昇温速度の制御を開始する手段を備
    えたことを特徴とする材料の焼結制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8記載の材料の焼結制御装
    置において、現在及び過去の測定収縮速度に基づいて将
    来の予測収縮速度を算出する手段を備え、当該予測収縮
    速度を前記測定収縮速度として用いるようにしたことを
    特徴とする材料の焼結制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項7乃至9のいずれか一項に記載
    の材料の焼結制御装置において、材料の焼結過程で予想
    される構造変化に対応して、前記設定収縮速度(Rp)
    を、次式で示す関数に基づいて変化させて前記昇温速度
    を制御する手段を備えたことを特徴とする材料の焼結制
    御装置。 Rp={(Rp1−Rp2)/(Δl1−Δl2)}t−B 但し、Rp1 :前記関数に基づき変化させる開始時点の
    収縮速度 Rp2 :前記関数に基づく変化の終了時点の収縮速度 Δl1 :前記関数に基づき変化させる開始時点の収縮率 Δl2 :前記関数に基づく変化の終了時点の収縮率 t:時間 B:正の定数
  11. 【請求項11】 請求項10記載の材料の焼結制御装置
    において、材料の焼結過程で予想される構造変化に対応
    して、前記設定収縮速度(Rp)を一定値とした制御の
    後、前記関数に基づいて設定収縮速度(Rp)を変化さ
    せて前記昇温速度を制御する手段を備えたことを特徴と
    する材料の焼結制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項7乃至11のいずれか一項に記
    載の材料の焼結制御装置において、前記材料の測定収縮
    速度と設定収縮速度との偏差に基づく材料の昇温速度の
    制御を終了した後、さらに試料の加熱速度に基づくフィ
    ードバック制御を行う手段を備えたことを特徴とする材
    料の焼結制御装置。
JP23227096A 1996-09-02 1996-09-02 材料の焼結制御方法及びその装置 Pending JPH1078400A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23227096A JPH1078400A (ja) 1996-09-02 1996-09-02 材料の焼結制御方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23227096A JPH1078400A (ja) 1996-09-02 1996-09-02 材料の焼結制御方法及びその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1078400A true JPH1078400A (ja) 1998-03-24

Family

ID=16936619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23227096A Pending JPH1078400A (ja) 1996-09-02 1996-09-02 材料の焼結制御方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1078400A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021032748A (ja) * 2019-08-26 2021-03-01 株式会社島津製作所 熱分析装置
WO2021125351A1 (ja) * 2019-12-20 2021-06-24 クラレノリタケデンタル株式会社 ジルコニア焼結体の製造方法
CN113567486A (zh) * 2021-07-26 2021-10-29 中南大学 一种烧结测试方法和系统
CN114222724A (zh) * 2019-07-29 2022-03-22 国立大学法人东海国立大学机构 烧结体的制造方法和烧结体的制造装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114222724A (zh) * 2019-07-29 2022-03-22 国立大学法人东海国立大学机构 烧结体的制造方法和烧结体的制造装置
CN114222724B (zh) * 2019-07-29 2024-02-06 国立大学法人东海国立大学机构 烧结体的制造方法和烧结体的制造装置
JP2021032748A (ja) * 2019-08-26 2021-03-01 株式会社島津製作所 熱分析装置
WO2021125351A1 (ja) * 2019-12-20 2021-06-24 クラレノリタケデンタル株式会社 ジルコニア焼結体の製造方法
CN113567486A (zh) * 2021-07-26 2021-10-29 中南大学 一种烧结测试方法和系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9557114B2 (en) Dental furnace
KR100914791B1 (ko) 열처리 시스템에서 워크피스의 이동을 제어하는 시스템 및 방법
JP3988088B2 (ja) 多孔質ガラス光導波路プリフォ−ムを乾燥しかつ焼結する方法
JP2003518473A (ja) セラミックを焼成するためのハイブリッド方法
Xu et al. Microwave sintering of ZnO at ultra high heating rates
US6537481B2 (en) Hybrid method for firing of ceramics
US7582160B2 (en) Silicone single crystal production process
JPH1078400A (ja) 材料の焼結制御方法及びその装置
Egorov et al. Implementation of rapid microwave sintering using a 24 GHz gyrotron system
Wu et al. Shaping quality, microstructure, and mechanical properties of melt-grown mullite ceramics by directed laser deposition
US6511628B2 (en) Method for controlling the firing of ceramics
US20050139149A1 (en) Process for producing single-crystal semiconductor and apparatus for producing single-crystal semiconductor
JP3030343B2 (ja) 材料の焼結制御方法
JP4453552B2 (ja) ガラス母材の延伸方法
KR100789005B1 (ko) 단결정 전환 조절법
JP2005035823A (ja) 単結晶製造装置及び単結晶製造方法
JP4239419B2 (ja) 熱処理炉及びその加熱制御装置
CA2174832A1 (en) Method for drying and sintering an optical fiber preform
Sato et al. A rationalization of the graphitizing heat treatment process of carbon
TW550647B (en) System and method to control radial delta temperature
RU2154297C1 (ru) Способ автоматического регулирования температуры в печи
JPH08302422A (ja) 穴内壁面用熱処理方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060308

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060628

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02