JPH107802A - ペルアルキル化ホスファゼン塩基で触媒されたシラノール縮合法 - Google Patents

ペルアルキル化ホスファゼン塩基で触媒されたシラノール縮合法

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JPH107802A
JPH107802A JP9078704A JP7870497A JPH107802A JP H107802 A JPH107802 A JP H107802A JP 9078704 A JP9078704 A JP 9078704A JP 7870497 A JP7870497 A JP 7870497A JP H107802 A JPH107802 A JP H107802A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加水分解および熱的に不安定である触媒の使
用を回避ししかもシラノール縮合が起こる速度を向上し
て、シラノール含有オルガノシロキサンを高分子量流体
またはガムに変換すること。 【解決手段】 触媒として有効量のペルアルキル化ホス
ファゼン塩基を存在させた減圧下でシラノール終端オル
ガノシロキサンを縮合させることによりオルガノシロキ
サン油およびガムが生成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の背景 本発明はシラノール含有オルガノシロキサンの重縮合に
係わる。米国特許第3,156,668号明細書に示さ
れるように、カリウムシラノーレートのような塩基性触
媒がシラノール縮合を行うのに使用されている。このよ
うな塩基性触媒はシラノール含有オルガノシロキサン
(即ち、珪素に直接結合されたOH基を少なくとも1個
有するオルガノシロキサン)の重縮合を行うのにしばし
ば使用されているが、これらは急速なガムの形成に数p
pmしか必要としない米国特許第3,839,388号
明細書に記載された線状窒化塩化燐(LPNC)よりか
なり効果の劣ることが分かっている。LPNCタイプの
触媒はシラノールの縮合に非常に効果のあることが分か
っているが、経験上これらの触媒は同時に加水分解およ
び熱的に不安定であることが示されている。
【0002】それ故に、加水分解および熱的に不安定で
ある触媒の使用を回避しながら、シラノール含有オルガ
ノシロキサンを高分子量流体またはガムに変換すること
ができることが望まれよう。また、シラノール縮合が起
こる速度を向上する触媒を提供することも望まれよう。
例えば、適当なシラノール縮合速度によれば0−200
℃の範囲の温度および0.01−5.0トルの圧力で5
分もかからずにオルガノシロキサンの分子量形成が提供
されよう。
【0003】発明の要約 本発明は非常に安定で従来慣用されている溶媒に極めて
可溶性である、ある種の吸湿性が強く、無色で、立体障
害型の、非イオン性の、結晶性ペルアルキル化ホスファ
ゼン塩基(以後時に単に「ホスファゼン」と略す)が大
いに効果的なシラノール縮合触媒として使用できるとの
発見に基づいている。これらの塩基の幾つかおよびその
合成法がSchwesinger 等のAngew. Chem. Int. Ed.,26,
1167-1169(1987) に記載されている。
【0004】ここに本発明によって、約0−200℃の
範囲の温度および約350トルまでの圧力で、シラノー
ル含有オルガノシロキサンを該オルガノシロキサンの重
縮合に有効な量のペルアルキル化ホスファゼン塩基と接
触させることからなる重縮合方法が提供される。発明の詳細な記述および好適な実施の態様 上述したSchwesinger 等の文献に記載されているよう
に、代表的なペルアルキル化ホスファゼン塩基の報告さ
れた合成法は[(R1 2N]3P=NHをCl3P=N
2 および随意には(R1 2 NH(これら式中、R1
はC1-4 アルキル基でありR2 はC1-10アルキル基であ
る)と反応させることにより非環式N−アルキルオリゴ
ホスファゼン中間体を最初に生成し、次いで仕上げ処理
して硼弗酸塩(即ち、フッ化ホウ素酸塩)または過塩素
酸塩の塩を単離し、そして強塩基による処理により遊離
のペルアルキル化ホスファゼンを単離することを含んで
いる。
【0005】本発明の実施に使用できるホスファゼンの
幾つかは式
【0006】
【化2】
【0007】(式中、R1 およびR2 は既に定義したと
おりであり、そしてnは2または3である)を有する。
例示的なホスファゼンには1−t−ブチル−4,4,4
−トリス−(ジメチルアミノ)−2,2−ビス[トリス
−(ジメチルアミノ)−ホスホラニリデンアミノ]−2
λ5,4λ5−カテナジ(ホスファゼン)即ち式中のR1
がメチル、R2 がt−ブチルそしてnが3の化合物、お
よび1−t−オクチル−4,4,4−トリス−(ジメチ
ルアミノ)−2,2−ビス[トリス−(ジメチルアミ
ノ)−ホスホラニリデンアミノ]−2λ5,4λ5−カテ
ナジ(ホスファゼン)即ち式中のR1 がメチル、R2
t−オクチルそしてnが3の化合物が含まれる。シラノ
ール縮合触媒として有効であると判明したホスファゼン
の量はオルガノシロキサンの重量に基づいて約20−1
000ppm、好ましくは約50−2000ppmであ
る。
【0008】本発明の記載に使用される表現「シラノー
ル含有オルガノシロキサン」には式
【0009】
【化3】
【0010】を有するポリジオルガノシロキサン流体お
よびこれと式
【0011】
【化4】
【0012】のシラノール流体との混合物が包含され
る。上記式中、R3 はC1-13の有機基、R4 は水素また
はR3 基、そしてxおよびyは約5−10,000好ま
しくは約20−1,000の値を有する整数である。こ
れらの流体は約5−500,000好ましくは約10−
30,000センチポイズの範囲の粘度を有することが
でりきる。式IIの流体は適当な酸または塩基触媒の存在
下で制御された量の水の中でジメチルジクロロシランの
ようなジオルガノシロキサンを加水分解して製造でき
る。式III の流体はトリオルガノシロキシ単位およびジ
オルガノシロキシ単位を混合して含むオルガノシロキサ
ン類を平衡化することにより製造できる。式III の流体
は珪素に結合したヒドロキシ基約0.02−8%含むこ
とができる。式IIおよび式III のシラノール流体の製造
方法は米国特許第3,541,044号明細書に開示さ
れている。
【0013】本発明の実施に際しては、シラノール含有
オルガノシロキサンおよびホスファゼンの混合物を既述
した条件下において攪拌するなどしてかき混ぜる。シリ
コーン油の製造には約350トルまでの圧力が有効であ
ることが分かっているが、シリコーンガムの製造が望ま
れるときには好ましく0.01−100更に好ましくは
0.01−5.0トルの圧力が使用される。反応物質の
添加の順序は重要ではないが、シラノール含有オルガノ
シロキサンをかき混ぜながらこれにホスファゼンを添加
するのが好ましい。
【0014】反応混合物から反応の水を急速に除去する
ことによりシラノールの縮合およびオルガノシロキサン
の重合を促進することができる。シリコーンガム、流体
および樹脂のような種々なるシリコーン製品を提供する
のにバッチ式あるいは連続式の手法を取ることができ
る。本発明は次なる実施例により例証される。
【0015】実施例1 3200センチポイズの粘度を有するシラノール終端ポ
リジメチルシロキサン20gを含有する容器に注射器に
よりヘキサンの0.01M溶液の形態でNY, Ronkonkoma
のFluka Chemical Corp.から入手される1−t−ブチル
−4,4,4−トリス−(ジメチルアミノ)−2,2−
ビス[トリス−(ジメチルアミノ)−ホスホラニリデン
アミノ]−2λ5,4λ5−カテナジ(ホスファゼン)3
00ppmを添加した。1−5トルの真空下で90℃に
加熱しながら得られた混合物を攪拌した。殆ど直ちに、
この混合物から大量の水を回収した。1.5分もしない
内に高粘度のガムが生成された。
【0016】触媒としてホスファゼンの代わりに当量の
水酸化テトラメチルアンモニウムを使用した以外は上記
と同じ手法を繰り返した。ガムの生成に10分を要する
ことが分かった。実施例2 3200センチポイズの粘度を有するシラノール終端ポ
リジメチルシロキサン397.63gおよび平均して2
3個のジメチルシロキシ単位を有するジメチルビニルシ
ロキシ終端ポリジメチルシロキサン8.9mlからなる
130℃の攪拌された混合物にヘキサンの1M溶液の形
態で実施例1で使用したホスファゼン200ppmを加
えた。その後直ぐにこの混合物の圧力を約1トルに下げ
た。10分間続行させてその間大量の水を発生させた後
に、トルエン3ml中の安息香酸0.06gの溶液を加
えて反応を停止させた。粘度15,000センチポイズ
を有するジメチルビニルシロキシ終端ポリジメチルシロ
キサン油を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クリズストフ・マツジャゼウスキ アメリカ合衆国、ペンシルベニア州、ピッ ツバーグ、クイーンズ・コート、9番 (72)発明者 スラウォミー・ラビンスタジェン アメリカ合衆国、ニューヨーク州、スケネ クタデイ、ハイランド・パーク・ロード、 1105番

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 約0−200℃の範囲の温度および約3
    50トルまでの圧力で、シラノール含有オルガノシロキ
    サンを該オルガノシロキサンの重縮合に有効な量のペル
    アルキル化ホスファゼン塩基と接触させることからなる
    重縮合方法。
  2. 【請求項2】 シラノール含有オルガノシロキサンがポ
    リジメチルシロキサンである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 ペルアルキル化ホスファゼン塩基が式 【化1】 (式中、R1 はC1-4 アルキル基であり、R2 はC1-10
    アルキル基であり、そしてnは2または3である)を有
    する請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 ペルアルキル化ホスファゼン塩基が1−
    t−ブチル−4,4,4−トリス−(ジメチルアミノ)
    −2,2−ビス[トリス−(ジメチルアミノ)−ホスホ
    ラニリデンアミノ]−2λ5,4λ5−カテナジ(ホスフ
    ァゼン)である請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 ペルアルキル化ホスファゼン塩基が1−
    t−オクチル−4,4,4−トリス−(ジメチルアミ
    ノ)−2,2−ビス[トリス−(ジメチルアミノ)−ホ
    スホラニリデンアミノ]−2λ5,4λ5−カテナジ(ホ
    スファゼン)である請求項3記載の方法。
  6. 【請求項6】 圧力が0.01−100トルの範囲であ
    る請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 圧力が0.01−5.0トルの範囲であ
    る請求項1記載の方法。
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