JPH1077221A - 油性固形化粧料 - Google Patents

油性固形化粧料

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JPH1077221A
JPH1077221A JP8234221A JP23422196A JPH1077221A JP H1077221 A JPH1077221 A JP H1077221A JP 8234221 A JP8234221 A JP 8234221A JP 23422196 A JP23422196 A JP 23422196A JP H1077221 A JPH1077221 A JP H1077221A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A)細胞間接着抑制剤0.001〜5
重量%、(B)コレステロール誘導体0.01〜40重
量%および(C)抗炎症剤0.001〜5重量%を含有
する油性固形化粧料。 【効果】 肌、唇等に好発する落屑、皮剥け等の荒れの
予防および改善に優れた効果を示すと共に、強度や使用
感も良好なものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油性固形化粧料に
関し、さらに詳細には、肌、唇等に好発する落屑、皮剥
け等の荒れの予防および改善に効果があり、しかも強
度、使用感等の良好な油性固形化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、油性固形化粧料による皮膚・口唇
の荒れ防止効果は、この化粧料に配合される油剤の閉塞
性による保湿効果が主なものであった。しかしながら、
この場合、皮膚・口唇の荒れ防止効果は十分なものでは
なく、また使用感等の面からも満足できるものではなか
った。すなわち、一般に、基剤の閉塞性を高めるために
は低極性の油剤を配合することを要する等、処方上の制
約も多い。また、閉塞性の高い油剤を配合すると、保湿
効果に優れる油性固形化粧料を得ることができるが、閉
塞性の高い油剤は粘度の高いものが多いため、これを配
合した油性固形化粧料は使用感が悪化するという問題が
ある。
【0003】また、グリセリン等のポリオールあるいは
各種水溶性保湿剤を油性固形化粧料に添加することが試
みられているが、油性基剤との相溶性等の問題から、油
性固形化粧料への配合は困難であった。
【0004】一方、表皮は様々な種類の細胞によって構
成されており、角化細胞(ケラチノサイト)が大部分を
占める。表皮におけるこれらケラチノサイトの細胞接着
の異常は、水泡症、ある種の角化症などの皮膚疾患の原
因となることが知られている。また、ニキビ、フケ、日
焼けによる落屑等の肌荒れは、細胞接着性の亢進により
角層の重層化が進むことが原因であることが知られてい
る。
【0005】表皮の接着機能装置として代表的なものに
デスモゾームがあるが、この中で直接接着に関与してい
る蛋白質はデスモグレインおよびデスモコリンである。
【0006】これまでに、唇荒れにおいて生じる角層剥
離片、日焼けや乾燥により生じる角層の落屑、ニキビ内
角層、フケにおいてデスモゾーム蛋白質の増加が認めら
れている。ゆえに、これら角層トラブルはデスモゾーム
蛋白質の増加による角層接着機能異常が原因であると考
えられ、これら角層トラブルの予防改善にデスモゾーム
による細胞接着機能をコントロールすることが有効であ
ると考えられる。
【0007】デスモゾームをコントロールする方法とし
て、角層に蓄積したデスモゾーム蛋白質をプロテアーゼ
により分解し、ニキビ、フケ、落屑を改善する試みはこ
れまでに報告されている(特表平7−505888号、
WO93/19732、WO95/07687、WO9
5/07688)。
【0008】しかしながら、細胞自身に作用し細胞間接
着を有効に阻害することにより、これら皮膚疾患の治療
および角層トラブルの改善に用いることのできる物質は
未だ見出されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、角層のトラブルに関与しているデスモゾームによる
細胞間接着を有効に抑制し得る油性固形化粧料を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは前
記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、細胞接着
抑制剤、コレステロール誘導体および抗炎症剤を特定量
配合した油性固形化粧料は、肌、唇等に好発する落屑、
皮剥け等の肌荒れを予防および改善する効果を有すると
共に、刺激性等の副作用もなく、強度や使用感も良好で
あるという相乗的な効果を示すものであることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明は、次の成分(A)〜
(C); (A)細胞間接着抑制剤 0.001〜5重量% (B)コレステロール誘導体 0.01〜40重量% (C)抗炎症剤 0.001〜5重量% を含有する油性固形化粧料を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明で用いる成分(A)として
は、細胞接着抑制効果を有するものであれば、どのよう
な剤でも良いが、細胞接着抑制効果、入手の容易さ等の
面から、油溶性甘草エキス、シコンエキスおよびトコン
エキスから選ばれる植物エキスが適当であると考えられ
る。
【0013】これらの植物エキスを以下に説明するが、
エキス抽出方法はこれに限らず、また市販のエキスを使
用することもできる。甘草の油溶性エキスは、グリチル
リチザ・グラブラ(Glycyrrhiza Glabra Linn)、グリチ
ルリチザ・インフラータまたはグリチルリチザ・ウラレ
ンシス等を有機溶媒で抽出して得られるものである。甘
草からエキスを抽出するには、その甘草の根部、その水
性抽出残渣を有機溶剤で抽出すればよい。この場合の有
機溶剤としては、エタノール等の低級脂肪族アルコー
ル;アセトン等の低級脂肪族ケトン;ジエチルエーテ
ル、ジオキサン等の低級脂肪族エーテル;塩化メチレ
ン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素;酢酸エチル
等の低級脂肪酸エステル;ベンゼン、ヘキサン等の炭化
水素類;およびこれらの2種以上の混合物が用いられ
る。抽出条件は特に制限されるものではないが、通常は
加熱抽出が行われる。抽出後は濃縮乾燥を行うことによ
り、油溶性エキスとして使用される。
【0014】このようにして得られる油溶性エキスは、
特有の臭気を有する黄色〜茶褐色の固体であり、多くの
場合そのままで使用することが出来るが、必要に応じて
その効力に影響がない範囲で脱臭、脱色等の精製処理を
してから用いても良く、また使用し易い状態に製剤化さ
れたものを用いても良い。製剤化は、エタノール、プロ
ピレングリコール、モノグリセライド、トリグリセライ
ド、シクロデキストリン等を用いるのが一般的である
が、特に制限されるものではない。
【0015】なお、従来より、グリチルリチン酸を主成
分とする甘草の水溶性エキスは、その消炎効果により各
種薬剤あるいは矯味剤として用いられてきたが、上記製
法によって得られる油溶性エキスは、各種フラボノイド
成分を含有し、細胞接着抑制効果を備えるものであり、
水溶性エキスとは成分および作用機構等が異なるもので
ある。
【0016】本発明で用いるシコンエキスは紫根より抽
出されたものであり、抽出溶媒としては上記と同様のも
の等を用いることができ、特に限定されないが、エタノ
ールとブチレングリコールとの混合溶媒で抽出したもの
が好ましい。紫根には軟紫根と硬紫根があり、いずれの
ものも使用することができる。
【0017】本発明で用いるトコンエキスは吐根より抽
出されたものであり、抽出溶媒としては上記と同様のも
の等を用いることができ、特に限定されないがエタノー
ルと水との混合溶媒が好ましい。
【0018】成分(A)は1種を単独で使用しても2種
以上を組合せて使用しても良く、その配合量は、乾燥固
形分として化粧料全量中0.001〜5重量%である
が、好ましくは0.01〜1.0重量%である。また、
製剤化されたものを用いる場合、製剤中の油溶性甘草エ
キスが、上記の分量になる様に配合する。
【0019】本発明で用いる成分(B)のコレステロー
ル誘導体としては、オレイン酸コレステリル、オレイン
酸ジヒドロコレステリル、ノナン酸コレステリル、ヒド
ロキシステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コ
レステリル、イソステアリン酸ジヒドロコレステリル、
N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル,
ベヘニル,オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−
グルタミン酸ジ(コレステリル,オクチルドデシル)、
マカデミアナッツ脂肪酸コレステリル等が挙げられる。
これらの物質は、コレステリック液晶を形成することで
知られているが、本発明では、特に液晶の発色性等を利
用するものではない。
【0020】成分(B)は1種を単独で使用しても2種
以上を組合せて使用しても良く、その配合量は、肌、唇
の保水性、感触面から本発明の油性固形化粧料全量中
0.01〜40重量%であるが、好ましくは1〜10重
量%である。
【0021】本発明で用いる成分(C)の抗炎症剤とし
ては、皮膚への適用が可能でかつ抗炎症作用を有するも
のであれば、特に制限されるものではない。例えば、グ
リチルリチン酸およびその誘導体、グリチルレチン酸お
よびその誘導体、アラントイン、トラネキサム酸、ビサ
ボロール、イプシロンアミノカプロン酸、塩酸ジフェン
ヒドラミン、メントール類、サリチル酸メチル、抗炎症
効果を有する各種動植物抽出エキス等が挙げられる。
【0022】成分(C)は1種を単独で使用しても2種
以上を組合せて使用しても良く、その配合量は、本発明
の唇用化粧料全量中0.001〜5重量%であるが、好
ましくは0.01〜2重量%である。
【0023】また、本発明の油性固形化粧料には、上記
必須成分の他、通常の油性固形化粧料に使用される油
剤、粉体、染料、顔料、高分子化合物、香料、界面活性
剤、酸化防止剤、防腐剤、美容成分等を本発明の効果を
損なわない範囲で適宜配合することができる。このよう
な成分としては、例えば、パラフィンワックス、ポリエ
チレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、セレ
シン、オゾケライト、カルナバロウ、キャンデリラロ
ウ、ポリオキシアルキレン変性ポリエチレンワックス、
ポリエチレンプロピレンコポリマー等のワックス;高級
脂肪酸、高級アルコール、デキストリン脂肪酸エステ
ル、ショ糖脂肪酸エステル、ワセリン、ラノリン、ラノ
リン誘導体等の固体脂または半固体脂;スクワラン、流
動パラフィン、ヒマシ油、ホホバ油、マカデミアナッツ
油、月見草油、エステル油、ジグリセライド、トリグリ
セライド、分岐アルコール、シリコーン油、パーフルオ
ロポリエーテル等の液体油;環状シリコーン油等の揮発
油;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグ
リセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、
ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリ
オキシアルキレン変性シリコーン、アルキルグリセリル
エーテル変性シリコーン等の非イオン界面活性剤、アニ
オン界面活性剤およびカチオン界面活性剤、両性界面活
性剤、レシチン等の界面活性剤;カルボキシメチルセル
ロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カ
ラギーナン、デキストリン、デキストリン脂肪酸エステ
ル、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、寒
天、ゼラチン、ヒアルロン酸、アルギン酸ナトリウム、
水溶性コラーゲン等の化粧品に汎用される水溶性高分
子;ソルビトール、キシリトール、グリセリン、マルチ
トール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリ
コール、1,4−ブチレングリコール、ピロリドンカル
ボン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ポリオキ
シエチレンメチルグルコシド、パンテノール、アミノ酸
等の保湿剤;動植物由来のセラミド、グルコシルセラミ
ド、ガラクトシルセラミドおよびその合成類縁体;シリ
カ、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、ベントナ
イト、ゼオライト、硫酸バリウム、窒化ホウ素、アルミ
ナ、酸化チタン等の無機粉体;ナイロンパウダー、ポリ
エチレンパウダー、セルロース、シリコーン樹脂粉末、
ポリメチルメタクリレート粉末等の有機粉体;カーボン
ブラック、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、群青、紺
青、酸化クロム、有機タール系色素およびレーキ等の着
色剤、着色顔料;雲母チタンおよび酸化鉄コーティッド
雲母等のパール顔料;これらの無機粉体、有機粉体、着
色顔料、着色剤、パール顔料等をシリコーン、高級脂肪
酸、高級アルコール、脂肪酸エステル、金属石鹸、アミ
ノ酸またはアルキルフォスフェートおよびフッ素化合物
により表面処理したものおよびこれらの粉末に化粧油、
紫外線吸収剤等を内包させたもの等;紫外線吸収剤;紫
外線散乱剤;BHT、ビタミンE等の酸化防止剤;パラ
ベン等の防腐殺菌剤;高分子化合物;増粘剤;ビタミ
ン;血行促進剤;美白剤;薬効剤;ローズマリー、タイ
ム、オトギリ草、もも、銀杏、緑茶、葛根、ハマメリ
ス、シアノチス等の動植物からの抽出物;香料および水
等が挙げられる。
【0024】尚、本発明において油性固形化粧料とは、
常温(15〜25℃)、常圧において流動性のない化粧
料を指す。その形状は棒状、板状物または皿状物へ流し
込み成型したもの等が挙げられ、例えば口紅、リップク
リーム、ファンデーション、アイシャドウ、アイブロ
ウ、アイライナー等が挙げられる。好ましくは、口紅、
リップクリーム、アイブロウ、アイシャドウ等さらに好
ましくは、口紅、リップクリーム等が挙げられるが、特
に限定されるものではない。
【0025】
【発明の効果】本発明は、細胞接着抑制剤、コレステロ
ール誘導体および抗炎症剤を併用することによって、
肌、唇等に好発する落屑、皮剥け等の荒れを防ぐ効果に
優れるとともにその柔軟化を促す油性固形化粧料を得る
ことができる。この細胞接着抑制によるケア効果の活性
物質については特定されないが、公知の各種ケア剤と比
較しても温和で優れたケア効果を備えるものである。ま
た、本発明の油性固形化粧料は保形性、使用感および安
定性等が良好であり、化粧品の他にも、医薬品その他の
分野において有用である。
【0026】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は何らこれらの実施例に限定されるも
のではない。
【0027】製造例1 甘草エキス調製方法:甘草(Gl
ycyrrhiza glabra Linne)の根を細切し、その5gに水
とエタノールとの混液(5:95)15mlを加え、浸漬
した。これを濾過し、得られた抽出液を濃縮し、固形分
325mgを得た。これに酢酸エチル10mlを加え、再び
濾過を行い不溶分を除去し、甘草エキスを得た。この甘
草エキスを濃縮したところ、その固形分は56mgであっ
た。
【0028】製造例2 シコンエキス調製方法:硬紫根
(ムラサキ Lithospermum erythrorhizon Siebold et Z
uccariniの根)を細切し、その5gにエタノール15ml
を加え、浸漬した。これを濾過し、シコンエキスを得
た。このシコンエキスを濃縮したところ、その固形分は
228mgであった。
【0029】製造例3 トコンエキス調製方法:吐根
(Cephaelis ipecacuanha A. Richardの根)を細切し、
その5gに水とエタノールとの混液(2:8)15mlを
加え、浸漬した。これを濾過し、トコンエキスを得た。
このトコンエキスを濃縮したところ、その固形分は16
9mgであった。
【0030】試験例1 培養表皮細胞は培地中のカルシウム濃度を上昇させるこ
とが分化を開始し、デスモゾームを細胞間の細胞膜上に
形成し、細胞間接着を行う。すなわち、低カルシウム培
地では細胞間接着が行われず細胞間隙が存在するが、高
カルシウム培地では細胞間接着の形成により細胞同士が
密に接着した状態になる。この状態で細胞層上下間で電
気抵抗を測定すると細胞間隙が減少し、電気抵抗の上昇
が認められる。この性質を利用し、培養細胞層上下間に
おける電気抵抗値を測定することにより細胞間接着抑制
活性の評価を行った。
【0031】ヒト表皮角化細胞を24穴プレート中に入
れた底面が透過性メンブランであるセルカルチャーイン
サート(フナコシ製)上に継代し、37℃、5%CO2
の条件のインキュベーターにて培養した。このとき培地
としてカルシウム濃度0.09mMのBSL−K110
(極東製薬製)を用いた。細胞がコンフルエントに達す
る直前で培地をカルシウム濃度0.03mMの植物エキス
を乾燥重量濃度で0.001%溶解させた培地に交換し
た。37℃、5%CO2の条件で12時間培養し、塩化
カルシウム溶液を加えることにより培地中のカルシウム
濃度を0.03mMから1.5mMに上昇させた。カルシウ
ムスイッチ48時間後に交流電極(ミリポア:ミリセル
−ERS)を用いて細胞層上下間の電気抵抗値を測定し
た。接着抑制活性は、低カルシウム状態での電気抵抗値
を0、エキス無添加のカルシウムスイッチ48時間の抵
抗値を100として電気抵抗上昇の抑制率で評価した。
その結果、表1に示すように本発明に係る植物エキスに
細胞接着抑制活性が認められた。
【0032】
【表1】
【0033】実施例1〜2および比較例1〜6(口紅) 表2の組成により口紅を調製した。
【0034】
【表2】
【0035】<製法>基剤原料を加熱融解して均一に混
ぜ、これに色材原料を加え、ロールミルで練ることによ
り均一に分散させた後、再融解して脱泡してから型に流
し込み、急冷して固めた。固まったものを型から取り出
し、容器に装填した。
【0036】試験例2 口唇のやや荒れやすい女性10人に、唇の左右どちらか
に比較例1を、その反対側に実施例1、2および比較例
2〜4の口紅を1週間使用してもらい、その唇荒れ防止
効果について観察評価するとともに、本人記入のアンケ
ート調査により評価した。その結果を表3に示す。これ
より、実施例1、2の化粧料が非常に優れた効果をもつ
ことが確認された。
【0037】
【表3】
【0038】試験例3 専門パネラー10人に実施例1、2および比較例1〜6
の口紅を使用してもらい、強度および使用感について官
能評価した。その結果を表4に示す。
【0039】
【表4】
【0040】実施例3 (リップクリーム) 表5の組成によりリップクリームを調製した。
【0041】
【表5】
【0042】<製法>基剤原料を加熱融解して均一に混
ぜ、これを脱泡してから型に流し込み、急冷して固め
た。固まったものを型から取り出し、容器に装填した。
【0043】試験例4 口唇のやや荒れやすい女性10人に実施例3のリップク
リームを2週間使用してもらい、その荒れ防止効果につ
いて観察評価するとともに、本人記入のアンケート調査
により評価した。その結果を表6に示した。これより、
実施例3の化粧料が優れた効果をもつことが確認され
た。
【0044】
【表6】
【0045】実施例4 (まゆずみ) 表7の組成により、まゆずみを製造した。
【0046】
【表7】
【0047】<製法>顔料以外の原料を加熱融解して均
一に混ぜ、これに顔料を加えてよく攪拌し、ロールミル
で練ることにより均一に分散させた後、冷却、圧搾射出
機によって内径3mmのノズルから押し出し成形した。
【0048】試験例5 肌のやや荒れやすい女性10人に実施例4のまゆずみを
1週間使用してもらい、その荒れ防止効果について観察
評価するとともに、本人記入のアンケート調査により評
価した。その結果を表8に示す。これより、実施例3の
化粧料が優れた効果をもつことが確認された。
【0049】
【表8】
【0050】実施例5 (油性固形ファンデーション) 表9の組成により油性固形ファンデーションを調製し
た。
【0051】
【表9】
【0052】<製法>色材以外の原料を加熱融解して均
一に混ぜ、さらに色材を加え、90℃に維持したまま均
一になるまで十分に攪拌混合した。この混合物を、金皿
に充填し冷却することにより、油性固形ファンデーショ
ンを調製した。
【0053】試験例6 肌のやや荒れやすい女性10人に実施例5のファンデー
ションを1週間使用してもらい、その荒れ防止効果につ
いて観察評価するとともに、本人記入のアンケート調査
により評価した。その結果を表10に示す。これより、
実施例3の化粧料が優れた効果をもつことが確認され
た。
【0054】
【表10】
フロントページの続き (72)発明者 北原 隆 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 堀 公彦 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 堀田 肇 東京都墨田区文花2−1−3 花王株式会 社研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(A)〜(C); (A)細胞間接着抑制剤 0.001〜5重量% (B)コレステロール誘導体 0.01〜40重量% (C)抗炎症剤 0.001〜5重量% を含有する油性固形化粧料。
  2. 【請求項2】 細胞間接着抑制剤が、甘草またはその同
    族植物の油溶性エキス、シコンエキスおよびトコンエキ
    スから選ばれる1種または2種以上である請求項1記載
    の油性固形化粧料。
  3. 【請求項3】 油溶性エキスが、グラブリジン、グラブ
    レン、リコカルコンA、リコカルコンB、リコクマロン
    およびグリシクマリンから選ばれる1種または2種以上
    を含むものである請求項2記載の油性固形化粧料。
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