JP3808947B2 - 油性固形化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油性固形化粧料に関し、さらに詳細には、肌、唇等に好発する落屑、皮剥け等の荒れの予防および改善に効果があり、しかも強度、使用感等の良好な油性固形化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、油性固形化粧料による皮膚・口唇の荒れ防止効果は、この化粧料に配合される油剤の閉塞性による保湿効果が主なものであった。しかしながら、この場合、皮膚・口唇の荒れ防止効果は十分なものではなく、また使用感等の面からも満足できるものではなかった。すなわち、一般に、基剤の閉塞性を高めるためには低極性の油剤を配合することを要する等、処方上の制約も多い。また、閉塞性の高い油剤を配合すると、保湿効果に優れる油性固形化粧料を得ることができるが、閉塞性の高い油剤は粘度の高いものが多いため、これを配合した油性固形化粧料は使用感が悪化するという問題がある。
【0003】
また、グリセリン等のポリオールあるいは各種水溶性保湿剤を油性固形化粧料に添加することが試みられているが、油性基剤との相溶性等の問題から、油性固形化粧料への配合は困難であった。
【0004】
一方、表皮は様々な種類の細胞によって構成されており、角化細胞(ケラチノサイト)が大部分を占める。表皮におけるこれらケラチノサイトの細胞接着の異常は、水泡症、ある種の角化症などの皮膚疾患の原因となることが知られている。また、ニキビ、フケ、日焼けによる落屑等の肌荒れは、細胞接着性の亢進により角層の重層化が進むことが原因であることが知られている。
【0005】
表皮の接着機能装置として代表的なものにデスモゾームがあるが、この中で直接接着に関与している蛋白質はデスモグレインおよびデスモコリンである。
【0006】
これまでに、唇荒れにおいて生じる角層剥離片、日焼けや乾燥により生じる角層の落屑、ニキビ内角層、フケにおいてデスモゾーム蛋白質の増加が認められている。ゆえに、これら角層トラブルはデスモゾーム蛋白質の増加による角層接着機能異常が原因であると考えられ、これら角層トラブルの予防改善にデスモゾームによる細胞接着機能をコントロールすることが有効であると考えられる。
【0007】
デスモゾームをコントロールする方法として、角層に蓄積したデスモゾーム蛋白質をプロテアーゼにより分解し、ニキビ、フケ、落屑を改善する試みはこれまでに報告されている(特表平7−505888号、WO93/19732、WO95/07687、WO95/07688)。
【0008】
しかしながら、細胞自身に作用し細胞間接着を有効に阻害することにより、これら皮膚疾患の治療および角層トラブルの改善に用いることのできる物質は未だ見出されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、角層のトラブルに関与しているデスモゾームによる細胞間接着を有効に抑制し得る油性固形化粧料を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは前記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、細胞接着抑制剤、コレステロール誘導体および抗炎症剤を特定量配合した油性固形化粧料は、肌、唇等に好発する落屑、皮剥け等の肌荒れを予防および改善する効果を有すると共に、刺激性等の副作用もなく、強度や使用感も良好であるという相乗的な効果を示すものであることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(C);
(A)シコンエキスおよびトコンエキスから選ばれる細胞間接着抑制剤 0.001〜5重量%
(B)コレステロール誘導体 0.01〜40重量%
(C)グリチルリチン酸およびその誘導体、グリチルレチン酸およびその誘導体、アラントイン、トラネキサム酸、ビサボロール、イプシロンアミノカプロン酸、塩酸ジフェンヒドラミン、メントール類およびサリチル酸メチルから選ばれる抗炎症剤 0.001〜5重量%
を含有する油性固形化粧料を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる成分(A)は、細胞接着抑制効果、入手の容易さ等の面から、油溶性甘草エキス、シコンエキスおよびトコンエキスから選ばれる植物エキスである。
【0013】
これらの植物エキスを以下に説明するが、エキス抽出方法はこれに限らず、また市販のエキスを使用することもできる。甘草の油溶性エキスは、グリチルリチザ・グラブラ(Glycyrrhiza Glabra Linn)、グリチルリチザ・インフラータまたはグリチルリチザ・ウラレンシス等を有機溶媒で抽出して得られるものである。甘草からエキスを抽出するには、その甘草の根部、その水性抽出残渣を有機溶剤で抽出すればよい。この場合の有機溶剤としては、エタノール等の低級脂肪族アルコール;アセトン等の低級脂肪族ケトン;ジエチルエーテル、ジオキサン等の低級脂肪族エーテル;塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素;酢酸エチル等の低級脂肪酸エステル;ベンゼン、ヘキサン等の炭化水素類;およびこれらの2種以上の混合物が用いられる。抽出条件は特に制限されるものではないが、通常は加熱抽出が行われる。抽出後は濃縮乾燥を行うことにより、油溶性エキスとして使用される。
【0014】
このようにして得られる油溶性エキスは、特有の臭気を有する黄色〜茶褐色の固体であり、多くの場合そのままで使用することが出来るが、必要に応じてその効力に影響がない範囲で脱臭、脱色等の精製処理をしてから用いても良く、また使用し易い状態に製剤化されたものを用いても良い。製剤化は、エタノール、プロピレングリコール、モノグリセライド、トリグリセライド、シクロデキストリン等を用いるのが一般的であるが、特に制限されるものではない。
【0015】
なお、従来より、グリチルリチン酸を主成分とする甘草の水溶性エキスは、その消炎効果により各種薬剤あるいは矯味剤として用いられてきたが、上記製法によって得られる油溶性エキスは、各種フラボノイド成分を含有し、細胞接着抑制効果を備えるものであり、水溶性エキスとは成分および作用機構等が異なるものである。
【0016】
本発明で用いるシコンエキスは紫根より抽出されたものであり、抽出溶媒としては上記と同様のもの等を用いることができ、特に限定されないが、エタノールとブチレングリコールとの混合溶媒で抽出したものが好ましい。紫根には軟紫根と硬紫根があり、いずれのものも使用することができる。
【0017】
本発明で用いるトコンエキスは吐根より抽出されたものであり、抽出溶媒としては上記と同様のもの等を用いることができ、特に限定されないがエタノールと水との混合溶媒が好ましい。
【0018】
成分(A)は1種を単独で使用しても2種以上を組合せて使用しても良く、その配合量は、乾燥固形分として化粧料全量中0.001〜5重量%であるが、好ましくは0.01〜1.0重量%である。また、製剤化されたものを用いる場合、製剤中の油溶性甘草エキスが、上記の分量になる様に配合する。
【0019】
本発明で用いる成分(B)のコレステロール誘導体としては、オレイン酸コレステリル、オレイン酸ジヒドロコレステリル、ノナン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸ジヒドロコレステリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル,ベヘニル,オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル,オクチルドデシル)、マカデミアナッツ脂肪酸コレステリル等が挙げられる。これらの物質は、コレステリック液晶を形成することで知られているが、本発明では、特に液晶の発色性等を利用するものではない。
【0020】
成分(B)は1種を単独で使用しても2種以上を組合せて使用しても良く、その配合量は、肌、唇の保水性、感触面から本発明の油性固形化粧料全量中0.01〜40重量%であるが、好ましくは1〜10重量%である。
【0021】
本発明で用いる成分(C)の抗炎症剤としては、皮膚への適用が可能でかつ抗炎症作用を有するものであれば、特に制限されるものではない。例えば、グリチルリチン酸およびその誘導体、グリチルレチン酸およびその誘導体、アラントイン、トラネキサム酸、ビサボロール、イプシロンアミノカプロン酸、塩酸ジフェンヒドラミン、メントール類、サリチル酸メチル、抗炎症効果を有する各種動植物抽出エキス等が挙げられる。
【0022】
成分(C)は1種を単独で使用しても2種以上を組合せて使用しても良く、その配合量は、本発明の唇用化粧料全量中0.001〜5重量%であるが、好ましくは0.01〜2重量%である。
【0023】
また、本発明の油性固形化粧料には、上記必須成分の他、通常の油性固形化粧料に使用される油剤、粉体、染料、顔料、高分子化合物、香料、界面活性剤、酸化防止剤、防腐剤、美容成分等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。このような成分としては、例えば、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、オゾケライト、カルナバロウ、キャンデリラロウ、ポリオキシアルキレン変性ポリエチレンワックス、ポリエチレンプロピレンコポリマー等のワックス;高級脂肪酸、高級アルコール、デキストリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ワセリン、ラノリン、ラノリン誘導体等の固体脂または半固体脂;スクワラン、流動パラフィン、ヒマシ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、月見草油、エステル油、ジグリセライド、トリグリセライド、分岐アルコール、シリコーン油、パーフルオロポリエーテル等の液体油;環状シリコーン油等の揮発油;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン等の非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤およびカチオン界面活性剤、両性界面活性剤、レシチン等の界面活性剤;カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カラギーナン、デキストリン、デキストリン脂肪酸エステル、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、寒天、ゼラチン、ヒアルロン酸、アルギン酸ナトリウム、水溶性コラーゲン等の化粧品に汎用される水溶性高分子;ソルビトール、キシリトール、グリセリン、マルチトール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、パンテノール、アミノ酸等の保湿剤;動植物由来のセラミド、グルコシルセラミド、ガラクトシルセラミドおよびその合成類縁体;シリカ、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、ベントナイト、ゼオライト、硫酸バリウム、窒化ホウ素、アルミナ、酸化チタン等の無機粉体;ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、セルロース、シリコーン樹脂粉末、ポリメチルメタクリレート粉末等の有機粉体;カーボンブラック、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、群青、紺青、酸化クロム、有機タール系色素およびレーキ等の着色剤、着色顔料;雲母チタンおよび酸化鉄コーティッド雲母等のパール顔料;これらの無機粉体、有機粉体、着色顔料、着色剤、パール顔料等をシリコーン、高級脂肪酸、高級アルコール、脂肪酸エステル、金属石鹸、アミノ酸またはアルキルフォスフェートおよびフッ素化合物により表面処理したものおよびこれらの粉末に化粧油、紫外線吸収剤等を内包させたもの等;紫外線吸収剤;紫外線散乱剤;BHT、ビタミンE等の酸化防止剤;パラベン等の防腐殺菌剤;高分子化合物;増粘剤;ビタミン;血行促進剤;美白剤;薬効剤;ローズマリー、タイム、オトギリ草、もも、銀杏、緑茶、葛根、ハマメリス、シアノチス等の動植物からの抽出物;香料および水等が挙げられる。
【0024】
尚、本発明において油性固形化粧料とは、常温(15〜25℃)、常圧において流動性のない化粧料を指す。その形状は棒状、板状物または皿状物へ流し込み成型したもの等が挙げられ、例えば口紅、リップクリーム、ファンデーション、アイシャドウ、アイブロウ、アイライナー等が挙げられる。好ましくは、口紅、リップクリーム、アイブロウ、アイシャドウ等さらに好ましくは、口紅、リップクリーム等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0025】
【発明の効果】
本発明は、細胞接着抑制剤、コレステロール誘導体および抗炎症剤を併用することによって、肌、唇等に好発する落屑、皮剥け等の荒れを防ぐ効果に優れるとともにその柔軟化を促す油性固形化粧料を得ることができる。この細胞接着抑制によるケア効果の活性物質については特定されないが、公知の各種ケア剤と比較しても温和で優れたケア効果を備えるものである。また、本発明の油性固形化粧料は保形性、使用感および安定性等が良好であり、化粧品の他にも、医薬品その他の分野において有用である。
【0026】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は何らこれらの実施例に限定されるものではない。
【0027】
製造例1 甘草エキス調製方法:
甘草(Glycyrrhiza glabra Linne)の根を細切し、その5gに水とエタノールとの混液(5:95)15mlを加え、浸漬した。これを濾過し、得られた抽出液を濃縮し、固形分325mgを得た。これに酢酸エチル10mlを加え、再び濾過を行い不溶分を除去し、甘草エキスを得た。この甘草エキスを濃縮したところ、その固形分は56mgであった。
【0028】
製造例2 シコンエキス調製方法:
硬紫根(ムラサキ Lithospermum erythrorhizon Siebold et Zuccariniの根)を細切し、その5gにエタノール15mlを加え、浸漬した。これを濾過し、シコンエキスを得た。このシコンエキスを濃縮したところ、その固形分は228mgであった。
【0029】
製造例3 トコンエキス調製方法:
吐根(Cephaelis ipecacuanha A. Richardの根)を細切し、その5gに水とエタノールとの混液(2:8)15mlを加え、浸漬した。これを濾過し、トコンエキスを得た。このトコンエキスを濃縮したところ、その固形分は169mgであった。
【0030】
試験例1
培養表皮細胞は培地中のカルシウム濃度を上昇させることが分化を開始し、デスモゾームを細胞間の細胞膜上に形成し、細胞間接着を行う。すなわち、低カルシウム培地では細胞間接着が行われず細胞間隙が存在するが、高カルシウム培地では細胞間接着の形成により細胞同士が密に接着した状態になる。この状態で細胞層上下間で電気抵抗を測定すると細胞間隙が減少し、電気抵抗の上昇が認められる。この性質を利用し、培養細胞層上下間における電気抵抗値を測定することにより細胞間接着抑制活性の評価を行った。
【0031】
ヒト表皮角化細胞を24穴プレート中に入れた底面が透過性メンブランであるセルカルチャーインサート(フナコシ製)上に継代し、37℃、5%CO2の条件のインキュベーターにて培養した。このとき培地としてカルシウム濃度0.09mMのBSL−K110(極東製薬製)を用いた。細胞がコンフルエントに達する直前で培地をカルシウム濃度0.03mMの植物エキスを乾燥重量濃度で0.001%溶解させた培地に交換した。37℃、5%CO2の条件で12時間培養し、塩化カルシウム溶液を加えることにより培地中のカルシウム濃度を0.03mMから1.5mMに上昇させた。カルシウムスイッチ48時間後に交流電極(ミリポア:ミリセル−ERS)を用いて細胞層上下間の電気抵抗値を測定した。接着抑制活性は、低カルシウム状態での電気抵抗値を0、エキス無添加のカルシウムスイッチ48時間の抵抗値を100として電気抵抗上昇の抑制率で評価した。
その結果、表1に示すように本発明に係る植物エキスに細胞接着抑制活性が認められた。
【0032】
【表1】
Figure 0003808947
【0033】
実施例1〜2および比較例1〜6(口紅)
表2の組成により口紅を調製した。
【0034】
【表2】
Figure 0003808947
【0035】
<製法>
基剤原料を加熱融解して均一に混ぜ、これに色材原料を加え、ロールミルで練ることにより均一に分散させた後、再融解して脱泡してから型に流し込み、急冷して固めた。固まったものを型から取り出し、容器に装填した。
【0036】
試験例2
口唇のやや荒れやすい女性10人に、唇の左右どちらかに比較例1を、その反対側に実施例1、2および比較例2〜4の口紅を1週間使用してもらい、その唇荒れ防止効果について観察評価するとともに、本人記入のアンケート調査により評価した。その結果を表3に示す。これより、実施例1、2の化粧料が非常に優れた効果をもつことが確認された。
【0037】
【表3】
Figure 0003808947
【0038】
試験例3
専門パネラー10人に実施例1、2および比較例1〜6の口紅を使用してもらい、強度および使用感について官能評価した。その結果を表4に示す。
【0039】
【表4】
Figure 0003808947
【0040】
実施例3 (リップクリーム)
表5の組成によりリップクリームを調製した。
【0041】
【表5】
Figure 0003808947
【0042】
<製法>
基剤原料を加熱融解して均一に混ぜ、これを脱泡してから型に流し込み、急冷して固めた。固まったものを型から取り出し、容器に装填した。
【0043】
試験例4
口唇のやや荒れやすい女性10人に実施例3のリップクリームを2週間使用してもらい、その荒れ防止効果について観察評価するとともに、本人記入のアンケート調査により評価した。その結果を表6に示した。これより、実施例3の化粧料が優れた効果をもつことが確認された。
【0044】
【表6】
Figure 0003808947
【0045】
実施例4 (まゆずみ)
表7の組成により、まゆずみを製造した。
【0046】
【表7】
Figure 0003808947
【0047】
<製法>
顔料以外の原料を加熱融解して均一に混ぜ、これに顔料を加えてよく攪拌し、ロールミルで練ることにより均一に分散させた後、冷却、圧搾射出機によって内径3mmのノズルから押し出し成形した。
【0048】
試験例5
肌のやや荒れやすい女性10人に実施例4のまゆずみを1週間使用してもらい、その荒れ防止効果について観察評価するとともに、本人記入のアンケート調査により評価した。その結果を表8に示す。これより、実施例3の化粧料が優れた効果をもつことが確認された。
【0049】
【表8】
Figure 0003808947
【0050】
実施例5 (油性固形ファンデーション)
表9の組成により油性固形ファンデーションを調製した。
【0051】
【表9】
Figure 0003808947
【0052】
<製法>
色材以外の原料を加熱融解して均一に混ぜ、さらに色材を加え、90℃に維持したまま均一になるまで十分に攪拌混合した。この混合物を、金皿に充填し冷却することにより、油性固形ファンデーションを調製した。
【0053】
試験例6
肌のやや荒れやすい女性10人に実施例5のファンデーションを1週間使用してもらい、その荒れ防止効果について観察評価するとともに、本人記入のアンケート調査により評価した。その結果を表10に示す。これより、実施例3の化粧料が優れた効果をもつことが確認された。
【0054】
【表10】
Figure 0003808947

Claims (1)

  1. 次の成分(A)〜(C);
    (A)シコンエキスおよびトコンエキスから選ばれる細胞間接着抑制剤 0.001〜5重量%
    (B)コレステロール誘導体 0.01〜40重量%
    (C)グリチルリチン酸およびその誘導体、グリチルレチン酸およびその誘導体、アラントイン、トラネキサム酸、ビサボロール、イプシロンアミノカプロン酸、塩酸ジフェンヒドラミン、メントール類およびサリチル酸メチルから選ばれる抗炎症剤 0.001〜5重量%
    を含有する油性固形化粧料。
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