JPH1075926A

JPH1075926A - 洗浄機

Info

Publication number: JPH1075926A
Application number: JP8236225A
Authority: JP
Inventors: Shoji Takagi; 章次高木
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1996-09-06
Filing date: 1996-09-06
Publication date: 1998-03-24

Abstract

(57)【要約】【課題】設置床面の状態やキャビネットの寸法のばら
つき、ねじれ等に関係なく上面開放形の洗浄槽と天板の
開口部との間の水密性を良好に確保でき、そのほか、洗
浄時に発生する洗浄槽の振動が天板に伝わることもない
ようにする。【解決手段】天板２の開口部５と洗浄槽８の開放部９
とをベローズ２１により水密に接続することにより、設
置床面２０の状態やキャビネット１の寸法のばらつき、
ねじれ等による洗浄槽８と天板２との間の不均一な隙間
に対し、ベローズ２１がその可撓性によりそれを吸収し
て洗浄槽８と天板２との間を水密に接続し続けるように
した。又、ベローズ２１はその可撓性により洗浄時に発
生する洗浄槽８の振動をも吸収する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は上面開放形の洗浄槽
をキャビネットの天板に組み付けて構成される洗浄機に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、この種の洗浄機としては、実
公平４−１８５４５号公報に示されるように、上面開放
形の洗浄槽をキャビネットの天板に一体的に固定して設
け、この洗浄槽に洗浄機構を組み付けたものが供されて
いる。又、実開昭６２−１６３４４号公報に示されるよ
うに、上面開放形の洗浄槽をキャビネットの天板と別に
設け、洗浄機構を組み付けたその洗浄槽を設置現場にて
キャビネットの天板下方から高さ調節して該天板の開口
部にシール部材を介して水密に接合するものも供されて
いる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来のもののう
ち、前者では、キャビネットの天板と洗浄槽とが一体
で、更に洗浄機構も一体であるため、運搬時の製品重量
が大きくなり、全体形状も大きくなるため、搬入時にド
アや壁、通路等に阻まれて所定の位置への設置が困難あ
るいは不可能なケースを生じていた。

【０００４】一方、後者では、キャビネットの天板と洗
浄槽とを分離輸送して設置現場で組み立てるため、上述
のような問題は生じない。しかしながら、設置場所の床
面はコンクリートにしても、フローリングにしても、決
して平坦ではなく、又、キャビネット自体も天板を含ん
で寸法にばらつきがあり、ねじれ等もある。このため、
洗浄槽を天板の開口部に均一に接合させることが難し
く、水密性の確保が困難であったことから、水漏れを生
じやすかった。

【０００５】又、このものでは、たとえ設置工事時に洗
浄槽を天板の開口部に均一に接合させ得たとしても、長
期間経たときに床面の変位や洗浄槽の圧接による天板の
浮き等によって、水密性の確保が困難になり、水漏れを
生じるようになってしまう。更に、このものでは、洗浄
槽と天板の開口部との間にシール部材を挟設しているも
のの、このシール部材は洗浄槽により天板の開口部との
間で加圧されているため、弾力性を失って洗浄時に発生
する洗浄槽の振動を天板に伝えてしまい、この結果、天
板が振動するという問題を生じていた。

【０００６】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であり、従ってその目的は、設置床面の状態やキャビネ
ットの寸法のばらつき、ねじれ等に関係なく洗浄槽と天
板との間の水密性を良好に確保でき、しかも、それを永
く維持できて、そのほか、洗浄時に発生する洗浄槽の振
動を天板に伝えることもない洗浄機を提供するにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の洗浄機においては、開口部を有する天板を
具えたキャビネットと、このキャビネットの天板開口部
の下方位置に設けられた上面開放形の洗浄槽と、この洗
浄槽内において被洗浄物を洗浄する洗浄機構とを具備す
るものにあって、上記天板の開口部と洗浄槽の開放部と
をベローズにより水密に接続したことを特徴とする。

【０００８】このものによれば、設置床面の状態やキャ
ビネットの寸法のばらつき、ねじれ等による洗浄槽と天
板との間の不均一な隙間に対し、隙間の大きい部分では
ベローズの対応部分が伸び、隙間の小さい部分ではベロ
ーズの対応部分が縮むもので、要するにベローズがその
可撓性により隙間の不均一さを吸収して洗浄槽と天板と
の間を水密に接続し続け、洗浄槽と天板との間の水密性
を全周で良好に確保する。

【０００９】又、長期間を経たときの床面の変位や洗浄
槽の圧接による天板の浮き等により洗浄槽と天板との間
の隙間の変化に対しても、ベローズがそれをその可撓性
により吸収してやはり洗浄槽と天板との間を水密に接続
し続け、洗浄槽と天板との間の水密性を良好に確保し続
ける。そして、ベローズはその可撓性により洗浄時に発
生する洗浄槽の振動をも吸収し、その振動を天板に伝え
ることがない。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の第１実施例につ
き、図１及び図２を参照して説明する。まず図１にはキ
ャビネット１の全体的構成を示しており、例えばステン
レス鋼板製の天板２を有している。天板２には作業台部
３とシンク４とを形成しており、更にそれらの間に開口
部５を形成し、この開口部５を挟んで内部には開口部５
下方の部分を作業台部３下方の部分から仕切る仕切壁６
と、シンク４下方の部分から仕切る仕切壁７とを設けて
いる。

【００１１】これに対して、洗浄槽８は開放部９で示す
ように上面開放形で、内部には、被洗浄物例えば食器１
０を収容配置するかご１１を出し入れ可能に配設すると
共に、その被洗浄物を洗浄する洗浄機構１２を構成する
噴水アーム１３とヒータ１４とを配設しており、外下方
部に、洗浄槽８内の水を洗浄槽８底部の通水口１５から
吸入して噴水アーム１３に供給する、上記洗浄機構１２
の洗浄ポンプ１６と、洗浄槽８内の水を同じく通水口１
５から吸入して機外に排出する排水ポンプ１７とを配設
している。

【００１２】更に、洗浄槽８の外下方部には、弾性脚１
８を有する支持体１９を設けていて、これにより洗浄槽
８を洗浄機構１２と共に前記キャビネット１の天板２の
開口部５下方の位置の、キャビネット１を設置した床面
２０の上に配置している。

【００１３】一方、洗浄槽８の開放部９にはベローズ２
１を取付けている。このベローズ２１はゴムやエラスト
マーなど弾性材から成るもので、詳細には図２に示すよ
うに下端部２１ａを洗浄槽８の開放部９周縁のフランジ
２２上に置き、その上に受け金具２３を置いて、下方か
ら複数個（１個のみ図示）のねじ２４を螺挿して締付け
ることにより、洗浄槽８の開放部９に取付けている。

【００１４】しかして、ベローズ２１は中間部に湾曲部
２１ｂを有しており、上端部に断面コ字形の天板取付部
２１ｃを有していて、これを前記天板２の開口部５の周
縁部５ａに圧嵌している。そして、その圧嵌部分に対し
ては、短筒状の例えば合成樹脂又は金属から成る保護体
２５を上方から被合して、洗浄槽８の開放部９と天板２
の開口部５とをベローズ２１により水密に接続すると共
に、ベローズ２１の全部を該保護体２５により内側より
覆っている。

【００１５】なお、保護体２５は上端部にベローズ２１
の天板取付部２１ｃを覆う覆い部２６を全周にわたり有
するほかに、中間部に上向きの弾性爪２７を複数個有し
ており、この弾性爪２７をベローズ２１の天板取付部２
１ｃ直下の部分に係合させて着脱可能に取付けている。

【００１６】更に、洗浄槽８とこれに面する側壁面であ
る前記仕切壁６，７のそれぞれ洗浄槽８側の面との間に
は、その各間の幅ほゞ一杯の寸法を有して洗浄槽８の位
置決めをする例えば軟質発泡ウレタンから成る弾性体２
８を、例えば洗浄槽８の外面に貼付けて設けている。

【００１７】加えて、洗浄槽８上には蓋２９を設けてお
り、この蓋２９は洗浄槽８上の位置から図１に二点鎖線
で示すように前記シンク４上の位置にスライド移動して
調理台として機能するようになっている。

【００１８】さて、上述のごとく構成したものの場合、
キャビネット１と、天板２、及び洗浄槽８は分離状態で
輸送し、設置現場で組み立てるもので、特に洗浄槽８は
その設置現場でキャビネット１に天板２を組み付けた状
態で、洗浄機構１２と共にキャビネット１の天板２の開
口部５下方の位置の、キャビネット１を設置した床面２
０の上に配置し、その上で、洗浄槽８の開放部９周縁の
フランジ２２にあらかじめ取付けたベローズ２１の天板
取付部２１ｃを天板２の開口部５の周縁部５ａに圧嵌
し、その上から保護体２５を取付けて固定する。

【００１９】このとき、設置床面２０の状態やキャビネ
ット１の寸法のばらつき、ねじれ等により、洗浄槽８と
天板２との間に不均一な隙間が生じることが考えられる
が、その隙間の大きい部分ではベローズ２１のそれと対
応する部分が伸び、隙間の小さい部分ではベローズ２１
のそれと対応する部分が縮むもので、要するにベローズ
２１がその可撓性により隙間の不均一さを吸収して洗浄
槽８と天板２との間を水密に接続し続けるものであり、
かくして、上記構成のものの場合、洗浄槽８と天板２と
の間の水密性を全周で良好に確保することができ、水漏
れを生じることはない。

【００２０】又、長期間を経たときの床面２０の変位や
天板２の浮き、沈み等により洗浄槽８と天板１との間の
隙間が変化しても、ベローズ２１がそれをその可撓性に
より吸収してやはり洗浄槽８と天板２との間を水密に接
続し続けるから、洗浄槽８と天板２との間の水密性を良
好に確保し続けることができ、水漏れを生じることはな
い。

【００２１】そして、ベローズ２１はその可撓性により
洗浄時に発生する洗浄槽８の振動をも吸収するものであ
り、その振動を天板２に伝えることがないから、洗浄時
にも作業台部３やシンク４あるいは蓋２９上を快適に使
用することができる。

【００２２】そして、そのほか、ベローズ２１に対して
は、これを内側より覆う保護体２５を設けたので、鉄串
や刃物など鋭利な器具の当たりからベローズ２１を保護
できて、その傷付き，損傷を防止でき、水密性の維持に
一層の効果が得られる。しかも、この保護体２５はベロ
ーズ２１の固定にも供するもので、ベローズ２１の脱落
を防止するのに効果を奏する。

【００２３】又、保護体２１は弾性爪２７をベローズ２
１の天板取付部２１ｃ直下の部分との係合から解除する
ことにより取外しができるもので、これによりベローズ
２１と保護体２１との間に溜まりがちな汚物を除去する
のも容易且つ確実にできる。

【００２４】更に、洗浄槽８とこれに面する側壁面であ
る仕切壁６，７のそれぞれ洗浄槽８側の面との間に設け
た弾性体２８によっては、洗浄槽８の位置決めができる
もので、洗浄槽８のずれをそれにより防止でき、それで
いて又、洗浄時に発生する洗浄槽８の振動を仕切壁６，
７との間で抑える効果もあり、加えて、その振動がキャ
ビネット１（天板２）に伝わるのを防止する効果もあっ
て、一層快適に使用することができる。なお、この弾性
体２８は洗浄槽８の外面でなく、仕切壁６，７のそれぞ
れ洗浄槽８側の面に貼付けても良い。

【００２５】以上に対して、図３は本発明の第２実施例
を示すもので、天板２の開口部５の周縁部５ａ端を下方
に折曲し、この折曲部３１にベローズ２１の天板取付部
２１ｃを圧嵌するようにしたものを示している。又、こ
の場合、その違いに合わせて、保護体２５には弾性爪３
２を前述の弾性爪２７と反対の下向きに形成して、これ
をベローズ２１の天板取付部２１ｃ部分に係合させてい
る。このようにしても、第１実施例同様の作用効果を得
ることができる。

【００２６】図４は本発明の第３実施例を示すもので、
天板２の開口部５の周縁部５ａ端を上方に折曲し、この
折曲部４１にベローズ２１の断面Ｕ字状の上端部２１ｄ
を上方より被合し、更にその上方より固定体である保護
体２５の覆い部２６を被合して、ベローズ２１の脱離を
防止するようにしたものを示している。このようにする
ことにより、上方から天板２の開口部５に向かった水が
折曲部４１により止められて洗浄槽８内に浸入すること
がなくなり、洗浄・乾燥後の食器１０をぬらしたり汚し
たりしてしまうのを避けることができる。

【００２７】なお、被洗浄物は食器１０に限られず、野
菜や果物その他のものであっても良いもので、それに応
じ、洗浄機構１２も水流洗いするものやブラシ洗いする
ものなど、それに適合するものとすれば良い。

【００２８】図５は本発明の第４実施例を示すもので、
洗浄槽８をキャビネット１の設置床面２０上ではなくキ
ャビネット１内の底板５１上に配置したものを示してい
る。この場合、洗浄槽８と天板２との間はキャビネット
１の設置床面２０の影響を受けないが、前述のようにキ
ャビネット１自体も天板２を含んで寸法にばらつきがあ
り、ねじれ等もあるから、このようにしても、ベローズ
２１により洗浄槽８と天板２とを水密に接続するのが有
効である。このほか、本発明は上記し且つ図面に示した
実施例にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しな
い範囲内で適宜変更して実施し得る。

【００２９】

【発明の効果】本発明は以上説明したとおりのもので、
下記の効果を奏する。請求項１の洗浄機によれば、上面
開放形の洗浄槽をキャビネットの天板に組み付けて構成
するものにおいて、設置床面の状態やキャビネットの寸
法のばらつき、ねじれ等に関係なく洗浄槽と天板との間
の水密性をベローズにより良好に確保でき、しかも、そ
れを永く維持できて、そのほか、洗浄時に発生する洗浄
槽の振動を天板に伝えることもなく、天板の各部や付属
物品を快適に使用することができる。

【００３０】請求項２の洗浄機によれば、鋭利な器具の
当たりからベローズを保護できて、その傷付き，損傷を
防止でき、水密性の維持に一層の効果が得られると共
に、そのための保護体でベローズの固定までできて、ベ
ローズの脱落を防止するのに効果を奏する。請求項３の
洗浄機によれば、ベローズと保護体との間に溜まりがち
な汚物を除去するのが容易且つ確実にできる。

【００３１】請求項４の洗浄機によれば、洗浄槽の位置
決めができて、洗浄槽のずれを防止でき、又、それでい
て、洗浄時に発生する洗浄槽の振動を抑えることもで
き、その振動がキャビネットに伝わるのを防止すること
もできることから、一層快適に使用することができる。

【００３２】請求項５の洗浄機によれば、上方から天板
の開口部に向かった水が洗浄槽内に浸入することを防止
できて、洗浄・乾燥後の食器をぬらしたり汚したりして
しまうのを避けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す全体的縦断面図

【図２】主要部分の拡大縦断面図

【図３】本発明の第２実施例を示す図２相当図

【図４】本発明の第３実施例を示す図２相当図

【図５】本発明の第４実施例を示す図１相当図

【符号の説明】

１はキャビネット、２は天板、６，７は仕切壁（側
壁）、８は洗浄槽、９は開放部、１０は食器（被洗浄
物）、１２は洗浄機構、１９は支持体、２０は床面、２
１はベローズ、２５は保護体、２６は保護体の覆い部
（固定体）、２７は弾性爪、２８は弾性体、３２は弾性
爪、４１は折曲部を示す。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】開口部を有する天板を具えたキャビネッ
トと、このキャビネットの天板開口部の下方位置に設け
られた上面開放形の洗浄槽と、この洗浄槽内において被
洗浄物を洗浄する洗浄機構とを具備するものにおいて、
前記天板の開口部と洗浄槽の開放部とをベローズにより
水密に接続したことを特徴とする洗浄機。
【請求項２】ベローズを内側より覆って保護する保護
体を具えたことを特徴とする請求項１記載の洗浄機。
【請求項３】保護体を着脱可能に具えたことを特徴と
する請求項２記載の洗浄機。
【請求項４】洗浄槽とこれに面する側壁面との間に位
置して洗浄槽の位置決めをする弾性体を具えたことを特
徴とする請求項１記載の洗浄機。
【請求項５】天板の開口部の端縁部を上方に折曲し、
この折曲部にベローズの上端部を被合して、その上方よ
りベローズの脱離を防止する固定体を装着したことを特
徴とする請求項１記載の洗浄機。