JPH1075479A - 通信方法,システムおよび装置 - Google Patents

通信方法,システムおよび装置

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JPH1075479A
JPH1075479A JP8246841A JP24684196A JPH1075479A JP H1075479 A JPH1075479 A JP H1075479A JP 8246841 A JP8246841 A JP 8246841A JP 24684196 A JP24684196 A JP 24684196A JP H1075479 A JPH1075479 A JP H1075479A
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JP
Japan
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communication
identification code
communication device
communication identification
vehicle
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Application number
JP8246841A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Yoshida
眞人 吉田
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
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  • Traffic Control Systems (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両に表示された電話番号を検出し,その電
話番号をもつ車両と通信する。 【構成】 一の車両に搭載された車載端末装置の電話番
号を表わす通信コードがその車体の後部に表わされる。
車両の後部に表わされた通信コードが他の車両の車載端
末装置によって検出され,電話番号が認識される。認識
された電話番号が表示装置33に出力される。出力された
電話番号の中から,所望の電話番号をユーザが選択す
る。上記他の車両は選択された電話番号をもつ上記一の
車両と通信を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】この発明は,一の通信装置が他の通信装置
に割当てられた通信用識別符号を検出し,検出した通信
用識別符号をもつ他の通信装置と通信(データ通信また
は会話を含む)を行う通信方法,通信システムおよび通
信装置に関する。特にこの発明による通信装置は車両に
搭載されて用いられる。この発明による通信方法または
システムによって車々間通信が実現される。
【従来技術とその問題点】
【0002】ドライバは,自車両の周囲に存在する車
両,たとえば対向車,先行車,後続車等に関する状況を
直接目視することによりまたはミラーを通して認識し,
認識した状況に基づく判断で車両を運転する。ドライバ
が状況認識または判断を誤ると,交通事故を誘発するお
それがある。
【0003】自車両の前方または後方における状況(た
とえば,車両の相対位置,その相対速度等)をレーザ・
レーダによって検出し,この検出データに基づいて衝突
防止等の制御を行うことが提案されている。しかしなが
ら,自車両の直前の車両(先行車両)のさらに前に車両
(先々行車両)が存在する場合に,先行車両が影になっ
てレーザ・レーダでは検出できないときがある。
【0004】自車両の周囲に存在する車両の位置,車
速,車両の進行方向,加減速の度合い等の車両の走行状
況に関する情報を車両間で相互に通信することができれ
ば,ドライバが把握できる状況が拡大される。これによ
り,ドライバの状況認識および判断の向上が期待でき
る。
【0005】ディジタル携帯電話機を通信端末装置とし
て用い,車両位置に関する情報を通信することのできる
ナビゲーション・システムがある。このナビゲーション
・システムにおいては,他の車両に搭載されたナビゲー
ション・システムの通信端末装置の電話番号をあらかじ
め登録しておく。あらかじめ登録された電話番号の中か
ら所望の電話番号を選択し,選択した電話番号をもつ通
信端末装置にダイヤリングして電話回線を接続する。電
話回線が接続された2つのナビゲーション・システム間
で車両位置に関する情報が交換される。
【0006】しかしながら,このようなナビゲーション
・システムにおいては,データ通信を行う相手は電話番
号があらかじめ登録された車両に限られる。一般には先
行車両,先々行車両等は他人が運転しているのでそれら
の電話番号がナビゲーション・システムにあらかじめ登
録されているとは限らない。このような場合にはデータ
通信を行うことができない。
【0007】
【発明の開示】この発明は,一の通信装置の周囲に存在
する他の通信装置に割当てられた通信用識別符号を検出
し,検出した通信用識別符号をもつ他の通信装置と通信
を行う通信方法,通信システムおよび通信装置を提供す
るものである。特にこの発明による通信装置は車両に搭
載されて用いられる。この発明による通信方法またはシ
ステムによって車々間通信または路車間通信が実現され
る。
【0008】相互に通信を行う2つの通信装置を第1の
通信装置および第2の通信装置とする。これらの通信装
置は一般には車両に搭載される(もちろん,必ずしも車
両に搭載される必要はない)。
【0009】第1および第2の通信装置にはそれぞれ,
通信用識別符号が割当てられている。この通信用識別符
号には,車両の識別番号(ナンバ・プレートの番号でも
よい),電話番号,その他の番号が用いられる。
【0010】第1の通信装置と第2の通信装置との間の
通信が通信回線(電話回線)を通して行なわれる場合,
自動車電話,携帯電話,簡易型携帯電話(PHS:Personal
Handyphone System)等の移動通信システムにおける電話
回線が利用され,通信用識別符号は移動体通信システム
における電話機に割当てられた電話番号である。また通
信装置間の通信が,電話回線を通すことなく直接無線に
より行われる場合,通信用識別符号は通信装置に割当て
られた識別符号(識別番号を含む)である。
【0011】第1の発明は,第2の通信装置が,通信用
識別符号表示物に表示された第1の通信装置の通信用識
別符号を検出し,検出した通信用識別符号をもつ第1の
通信装置と通信を行う通信方法,通信システムおよび通
信装置を提供している。
【0012】第1の発明は,第2の通信装置が,通信用
識別符号表示物に表わされた第1の通信装置の通信用識
別符号を検出し,検出した通信用識別符号をもつ第1の
通信装置と通信を行う通信方法,通信システムおよび通
信装置を提供している。
【0013】第1の発明による通信方法は,相互に通信
を行う第1の通信装置と第2の通信装置とを設け,上記
第1および第2の通信装置にそれぞれに通信用識別符号
を割当てておき,上記第1の通信装置の通信用識別符号
を通信用識別符号表示物に表わしておくものである。上
記第2の通信装置は,上記通信用識別符号表示物に表わ
された通信用識別符号を検出し,検出した通信用識別符
号をもつ上記第1の通信装置と通信を行う。
【0014】第1の発明による通信システムは,相互に
通信を行う第1の通信装置と第2の通信装置とを備えた
通信システムである。上記第1および第2の通信装置に
それぞれ通信用識別符号が割当てられており,上記第1
の通信装置の通信用識別符号が通信用識別番号表示物に
表わされている。
【0015】上記第1の通信装置は,上記第2の通信装
置と通信を行うための第1の通信手段,および上記通信
用識別符号表示物に表わされた上記第1の通信装置の通
信用識別符号を検出した上記第2の通信装置との通信を
上記第1の通信手段を用いて行う第1の通信制御手段を
備えている。
【0016】上記第2の通信装置は,上記第1の通信装
置と通信を行うための第2の通信手段,上記通信用識別
符号表示物に表わされた通信用識別符号を検出する検出
手段,および上記検出手段によって検出された通信用識
別符号をもつ上記第1の通信装置との通信を上記第2の
通信手段を用いて行う第2の通信制御手段を備えてい
る。
【0017】第1の発明による通信装置は,上述した第
1の通信装置または第2の通信装置を規定している。第
1の発明による通信装置は,通信を行うための通信手
段,通信用識別符号表示物に表わされた通信用識別符号
を検出する検出手段,および上記検出手段によって検出
された通信用識別符号をもつ通信装置との通信を上記通
信手段を用いて行う第1の通信制御手段を備えている。
【0018】好ましい実施態様では,上記通信装置は,
通信用識別符号表示物に表わされた通信用識別符号を検
出した他の通信装置との通信を上記通信手段を用いて行
う第2の通信制御手段をさらに備えている。
【0019】通信用識別符号表示物は,一例として,通
信装置または電話機の通信用識別符号が表わされたシー
ル,プレート等によって実現される。第1の通信装置が
車両に搭載されている場合,第1の通信装置の通信用識
別符号を表わす通信用識別符号表示物はその車両(前
部,後部等)に設けられる。第1の通信装置がレストラ
ン等に設けられた電話機の場合には,その電話機の電話
番号(通信用識別符号)を表わす通信用識別符号表示物
は,一例として,道路の路側または上方に配置された看
板である。
【0020】第1の発明によると,通信用識別符号表示
物に表わされた第1の通信装置の通信用識別符号が第2
の通信装置によって検出される。検出されたこの通信用
識別符号を用いて第2の通信装置が第1の通信装置に送
信を開始し,第1の通信装置と第2の通信装置との間で
通信(データ通信または会話を含む)が行われる。
【0021】たとえば,自車両(第2の通信装置が搭載
されている)の周囲に存在する他車両(第1の通信装置
が搭載されている)に設けられた通信用識別符号表示物
に表わされた通信用識別符号が検出されると,自車両
(第2の通信装置)と他の車両(第1の通信装置)との
間で車々間通信が行われる。車々間通信において送受信
されるデータには,車両に搭載された各種センサによっ
て検出されたデータ,この検出データに基づいて作成さ
れたデータ,ドライバ(ユーザ)が入力する周囲の状況
に関するデータ(情報)等がある。このようなデータ通
信によって,ドライバの把握できる道路状況,走行状況
に関する情報が増大する。したがって,ドライバの状況
認識能力および判断能力が向上する。通信により取得し
たデータに基づいて車両の自動制御を行うことも可能で
あり,これによって,先行車両等に関するデータをレー
ザ・レーダによって検出する場合に比べて,より正確か
つ適切な制御を行うこともできるようになる。
【0022】看板に表わされたレストラン等に設置され
た第1の通信装置の通信用識別符号(電話機の電話番
号)が検出されたときには,そのレストラン等に設置さ
れた電話機を通してそのレストランの従業員等と,自車
両(第2の通信装置が搭載されている)のユーザ(ドラ
イバ等)が会話することによって,そのレストラン等の
営業時間,メニュー,混み具合等を知ることができる。
【0023】第1の発明において好ましくは,第2の通
信装置に,上記検出手段によって検出された通信用識別
符号を出力する出力手段,上記出力手段によって出力さ
れた通信用識別符号の中から,一の通信用識別符号の選
択または入力を受付ける選択入力手段,および上記選択
入力手段によって選択または入力された通信用識別符号
をもつ通信装置との通信を上記通信手段を用いて行う上
記第1の通信制御手段がさらに設けられる。
【0024】第2の通信装置が検出した通信用識別符号
が出力(たとえば表示出力,音声出力)される。ユーザ
(自車両のドライバ等)が,出力された通信用識別符号
の中から一の通信用識別符号を選択または入力する。ユ
ーザによって選択または入力された通信用識別符号をも
つ第1の通信装置と第2の通信装置との間で通信が行わ
れる。
【0025】したがって,検出した通信用識別符号が複
数ある場合には,第2の通信装置のユーザは希望する通
信用識別符号をもつ第1の通信装置と通信を行うことが
できる。
【0026】通信用識別符号表示物への通信用識別符号
の表示の仕方およびその検出方法には種々のものがあ
る。
【0027】その一は,通信用識別符号を通信用識別符
号表示物にバーコードによって表わすものである。この
場合には,上記検出手段によって,上記通信用識別符表
示物にレーザ光を投射し,上記通信用識別符号表示物に
表わされたバーコードによるレーザ光の反射光を受光
し,これによって得られた受光信号に基づいて通信用識
別符号を検出する。
【0028】その二は,通信用識別符号を通信用識別符
号表示物に文字列によって表わすものである。この場合
には,上記検出手段によって,上記通信用識別符号表示
物を撮像し,撮像により得られた画像データに基づいて
通信用識別符号を検出する。
【0029】好ましくは,通信用識別符号に加えて,そ
の通信用識別符号の位置が検出される。この通信用識別
符号の位置によって,第1の通信装置が存在する位置を
知ることができる。
【0030】第2の発明は,少なくとも第1の通信装置
の通信用識別符号を含む送信電文を第1の通信装置から
送信し,第2の通信装置がその送信電文を受信すること
によってその送信電文に含まれる通信用識別符号をもつ
第1の通信装置と通信を行う通信方法,通信システムお
よび通信装置を提供している。
【0031】第2の発明による通信方法は,相互に通信
を行う第1の通信装置と第2の通信装置とを設け,上記
第1および第2の通信通信装置にそれぞれ通信用識別符
号を割当てておく。上記第1の通信装置が,少なくとも
上記第1の通信装置の通信用識別符号を含む送信電文を
無線により送信する。上記第2の通信装置は,上記第1
の通信装置から無線により送信された上記送信電文を受
信すると,受信した上記送信電文に含まれる通信用識別
符号をもつ上記第1の通信装置と通信を行う。
【0032】第2の発明による通信システムは,相互に
通信を行う第1の通信装置と第2の通信装置とを備えた
通信システムであり,上記第1および第2の通信通信装
置にそれぞれ通信用識別符号が割当てられている。
【0033】上記第1の通信装置は,上記第2の通信装
置と通信を行うための第1の通信手段,少なくとも上記
第1の通信装置の通信用識別符号を含む送信電文を無線
により送信する送信手段,および上記第1の通信装置か
ら無線により送信された上記送信電文を受信した上記第
2の通信装置との通信を上記第1の通信手段を用いて行
う第1の通信制御手段を備えている。
【0034】上記第2の通信装置は,上記第1の通信装
置と通信を行うための第2の通信手段,上記第2の通信
装置から無線により送信された送信電文を受信する受信
手段,および上記受信手段が受信した上記送信電文に含
まれる通信用識別符号をもつ上記第1の通信装置との通
信を上記第2の通信手段を用いて行う第2の通信制御手
段を備えている。
【0035】第2の発明による通信装置は,上述した第
1の通信装置または第2の通信装置を規定している。第
2の発明による通信装置は,通信を行うための通信手
段,無線により送信され,少なくとも他の通信装置に割
当てられた通信用識別符号を含む送信電文を受信する受
信手段,および上記受信手段が受信した上記送信電文に
含まれる通信用識別符号をもつ通信装置との通信を上記
通信手段を用いて行う第1の通信制御手段を備えてい
る。
【0036】好ましい実施態様においては,上記通信装
置は,その通信装置に割当てられた通信用識別番号を含
む送信電文を無線により送信する送信手段,および上記
送信手段から無線により送信した上記送信電文を受信し
た他の通信装置との通信を上記通信手段を用いて行う第
2の通信制御手段をさらに備えている。
【0037】第2の発明によると,少なくも第1の通信
装置の通信用識別符号を含む送信電文が第1の通信装置
から送信される。第1の通信装置から送信された送信電
文が第2の通信装置によって受信される。第2の通信装
置は受信した送信電文に含まれる通信用識別符号を用い
て第1の通信装置に送信を開始し,これによって第1の
通信装置と第2の通信装置との間で通信が行われる。
【0038】したがって,ユーザは,受信した電文に含
まれる通信用識別符号をもつ通信装置と通信回線を介し
てまたは直接に通信することにより,所望の情報を取得
することができる。先行車両の通信用識別符号を受信し
たときには,車々間通信が行われる。
【0039】第2の発明では,通信装置の通信用識別符
号を含む送信電文を無線により送受信しているので,送
信電文が届く範囲に存在する通信装置と通信を行うこと
ができる。第2の発明は,通信用識別符号表示物に表わ
された通信用識別符号を検出して通信を開始する第1の
発明の場合よりも,より広い範囲に存在する通信装置と
通信を行うことが可能である。
【0040】第2の発明において好ましくは,通信装置
は,上記受信手段が受信した上記送信電文に含まれる通
信用識別符号を出力する出力手段,上記出力手段によっ
て出力された通信用識別符号の中から,一の通信用識別
符号の選択または入力を受付ける選択入力手段,および
上記選択入力手段によって選択または入力された通信用
識別符号をもつ通信装置との通信を上記通信手段を用い
て行う上記第1の通信制御手段をさらに備えている。
【0041】この実施態様によると,通信装置が受信し
た通信用識別符号が出力(表示出力,音声出力)され
る。ユーザ(自車両のドライバ等)が,出力された通信
用識別符号の中から希望する一の通信用識別符号を選択
または入力する。ユーザによって選択または入力された
通信用識別符号をもつ他の通信装置との間で通信が行わ
れる。
【0042】したがって,ユーザは,受信した通信用識
別番号のうち,所望の通信用識別番号をもつ通信装置と
通信を行うことができる。
【0043】さらに他の実施態様においては,上記通信
装置は,無線により送信され,通信用識別符号とその通
信用識別符号が割当てられた通信装置の位置とを含む上
記送信電文を受信する受信手段,上記受信手段が受信し
た上記送信電文に含まれる通信装置の通信用識別符号と
その位置とを出力する出力手段,上記出力手段によって
出力された通信用識別符号の中から,一の通信用識別符
号の選択または入力を受付ける選択入力手段,および上
記選択入力手段によって選択または入力された通信用識
別符号をもつ通信装置との通信を上記通信手段を用いて
行う上記第1の通信制御手段をさらに備えている。
【0044】レストラン等に設置された電話機に通信装
置が設けられている場合には,そのレストラン等から,
レストラン等に設けられた電話機の電話番号とを含む送
信電文が無線により送信される。この送信電文が,たと
えば車両に搭載された通信装置に受信される。これによ
り,車両のドライバがレストラン等の従業員と会話をす
ることができる。2つの通信装置がともに車両に搭載さ
れている場合には車々間通信が実現する。
【0045】送信電文に通信装置の通信用識別符号に加
えて,その位置を表わす情報を含ませておくと,送信電
文を受信した通信装置のユーザが相手の通信装置の位置
を知ることができる。
【0046】通信装置が車両に搭載されている場合,上
記通信装置は,通信装置の位置を検出する位置検出手
段,少なくとも通信装置に割当てられた通信用識別符号
と上記位置検出手段によって検出された位置とを含む送
信電文を無線により送信する送信手段,および上記送信
手段から無線により送信した上記送信電文を受信した他
の通信装置との通信を上記通信手段を用いて行う第2の
通信制御手段をさらに備えている。
【0047】第1の通信装置において,第1の通信装置
の位置が検出され,検出された第1の通信装置の位置と
第1の通信装置の通信用識別符号とを含む送信電文が第
1の通信装置から送信される。この送信電文が第2の通
信装置によって受信される。第2の通信装置において,
受信した送信電文に含まれる第1の通信装置の位置と第
1の通信装置の通信用識別符号とが出力(表示出力,音
声出力)される。これにより,第2の通信装置のユーザ
は,第1の通信装置(通信を行う車両)の位置を知るこ
とができる。出力された第1の通信装置の通信用識別符
号の中から,所望の通信用識別符号がユーザによって選
択または入力されると,その通信用識別符号をもつ第1
の通信装置と第2の通信装置との間で通信が行われる。
これにより,車々間通信が実現される。
【0048】第1の通信装置がレストラン等に設置され
た電話機の場合には,そのレストラン等から,レストラ
ン等の位置とそのレストラン等に設けられた電話機の電
話番号とを含む送信電文が無線により送信される。この
送信電文が第2の通信装置(たとえば車両に搭載されて
いる)によって受信され,その送信電文に含まれるレス
トラン等の位置とその電話番号が出力される。これによ
り,第2の通信装置のユーザは,レストラン等の位置を
容易に知ることができる。
【0049】
【実施例】
第1実施例 この実施例における移動体通信システムは,一の車両に
搭載された端末装置(これを車載端末装置という)と,
他の車両(1台または複数台)に搭載された車載端末装
置またはレストラン等に設置された電話機との間で電話
回線を通して通信(データ通信または会話を含む)を行
うためのシステムである。
【0050】この実施例における移動体通信システム
は,電話回線を接続するための電話局およびこの電話局
と車載端末装置との間の交信を中継するための中継局を
含む。これらの電話局および中継局は,自動車電話,携
帯電話,簡易型携帯電話(PHS:Personel Handyphone Sys
tem)等の既存のシステムにおける電話局および中継局を
利用することができる。この実施例における移動体通信
システムのために,専用の中継局および電話局を設けて
もよい。
【0051】車載端末装置には電話番号があらかじめ割
当てられている。車載端末装置の電話番号を表わすバー
コードがその車載端末装置の搭載された車両の車体に表
わされ,またはレストラン等に設置された電話機の電話
番号を表わすバーコードが看板に表わされている。これ
らの電話番号を表わすバーコードが車載端末装置によっ
て検出され,これによって通信相手の車載端末装置また
は電話機の電話番号を取得することができる。
【0052】検出された電話番号は車載端末装置から出
力(表示または音声出力)される。複数の電話番号が検
出されかつ出力された場合には,それらの中から所望の
電話番号がユーザによって選択される。検出されかつ出
力された電話番号が1つの場合には,その電話番号を用
いて通信するかどうかについてユーザの意志が確認され
る。選択されたまたは確認された電話番号をもつ車載端
末装置または電話機と当該車載端末装置との間の電話回
線が電話局によって接続され,電話回線を通して通信が
可能となる。通信が終了し電話番号が切断されると,一
般には,発呼側の車載端末装置に対して通信時間および
距離に応じた電話回線の使用料金(通話料金)が課金さ
れる。
【0053】図1は移動体通信システムの空間的配置の
一例を示している。道路Lは両側4車線(片側2車線)
のもので,車線LL1およびLL2と車線LR1および
LR2とをもつ。車線LL1を車両C1が走行し,車線
LL2を車両C2およびC3が走行している。道路Lの
左側にはレストラン2があり,このレストラン2の広告
宣伝用の看板1がその前方に設けられている。レストラ
ン2に設置された電話機の電話番号を表わすバーコード
が看板1に表示されている。一例として,車両C1と車
両C2の車間距離は75mであり,車両C1と看板1の距
離は 100mであるとする。車両C1を自車両とし,この
自車両に車載端末装置が搭載されているものとする。も
ちろん,他の1またはそれ以上の車両にも車載端末装置
が搭載されている。
【0054】図2は車載端末装置の電話番号またはレス
トラン2に設置された電話機の電話番号を表すバーコー
ド(これを通信コードという)の一例を示している。
【0055】通信コードは開始コード,番号コードおよ
び終了コードからなる。番号コードは10桁の電話番号そ
のものを表す。電話番号は10桁に限られない。番号コー
ドの前後には開始コードおよび終了コードが設けられて
いる。これらの開始コードおよび終了コードは,後述す
るように,文字,図形,模様等から番号コードを区別す
るためのものであり,それぞれ2桁の数字を表わす。2
桁に限られないのはもちろんである。また開始コードま
たは終了コードのいずれか一方のみを設けるようにして
もよい。
【0056】バーコードは一般には黒色のバーが一方向
に配列されて構成されている。黒色バーの間の白い部分
もバーということにし,これを白バーと名付ける。通信
コードを構成する白バーおよび黒バーの幅にはそれぞれ
細,中,太の3種類がある。これらを白細バー,白中バ
ー,白太バー,黒細バー,黒中バーおよび黒太バーとい
う。中バーの幅は細バーの幅の2倍であり,太バーの幅
は細バーの幅の3倍である。また一桁の数字は細バーの
幅の5倍の幅をもつ領域内で表現される。通信コードを
表すバーコードは既存の規格,たとえばCODE39等
を用いてもよい。
【0057】通信コードは,後述するように,車体に設
けられた前方用レーザ・レーダ50または上方用レーザ・
レーダ60(ともに図5を参照)によって検出される。一
般に,レーザ・レーダは白色と黒色をレーザ光の反射光
量によって判別できる。この実施例においては,白バー
と黒バーとをより判別しやすくするために,黒バーの部
分にレーザ光をよく反射する部材(たとえば再帰反射板
等)を設けまたは塗料を塗り,白バーの部分にレーザ光
を反射しにくい部材を設けまたは塗料を塗るとよい。
【0058】図3は,車載端末装置の電話番号を表わす
通信コードを車両の後部に表わした例を示している。通
信コードがシール10に表わされ,このシール10が車両C
2の車体の後部(バンパ等でもよい)に貼られている。
シール10は車両の後部に限らず,車両の前部または側部
に貼ってもよい。シール10を貼る代わりに,通信コード
をアルミニウム,プラスチック板等に表わしたプレート
を車体に取付けてもよい。また通信コードを車体に直接
表わしてもよい。
【0059】車両に通信コードを表わす場合には,通信
コードを構成する細バーの幅をたとえば1cmにする。一
桁の数字を表わす領域の幅は1cm×5=5cmになり,通
信コード全体(14桁)では5cm×14=70cmとなる。車両
の幅は 1.5m程度あるから,70cmにわたる通信コードを
車体の後部に表わすことは充分可能である。
【0060】図4は,レストラン2に設置された電話機
の電話番号を表わす通信コードを看板1に表わした例を
示している。看板1は路側に立設された支柱1Aに取付
けられ,道路の上方に位置している。看板1は道路を走
行するトラック,バス等がぶつからない高さ位置に取付
けられるのは当然である。看板1を路側の上方に設けて
もよい。看板1には通信コードに加えてレストラン2の
名称,その他の宣伝広告のための絵,文字,模様等が表
わされている。看板1に,メニュー,営業時間等をバー
コードによって表わしてもよい。
【0061】通信コードを構成する各バーの幅が広いほ
ど通信コードを検出しやすい。通信コードを車体に表わ
す場合には,その領域は車体の幅によって制限を受ける
が,看板についてはより広い領域に通信コードを表わす
ことができる。看板1に表わされた通信コードを形成す
る細バーの幅をたとえば5cmとすると,通信コードは3.
5mにわたって表現されることになる。
【0062】図5は車載端末装置の全体的構成を示すブ
ロック図である。車載端末装置は,中央処理装置20,セ
ンサ群21,アクチュエータ群22,無線通信装置23,MM
I(Man Machine Interface )機器30,ナビゲーション
・システム40,前方用レーザ・レーダ50および上方用レ
ーザ・レーダ60から構成される。
【0063】車載端末装置の動作は中央処理装置20によ
って統括される。中央処理装置20はプログラムされたコ
ンピュータ(とくにマイクロプロセッサ)によって実現
される。中央処理装置20における処理の詳細については
後に説明する。
【0064】センサ群21には,方位センサ(たとえばジ
ャイロ・スコープ),車輪速差センサ,車速センサ,操
舵角センサ,ブレーキ・センサ,衝撃センサ,加速度セ
ンサ,路面状態センサ,日照センサ,雨滴センサ,温度
センサ,ワイパのオン/オフ・センサ等がある。各セン
サの検出信号は中央処理装置20に与えられる。また,車
輪速差センサ,方位センサ等の検出信号はナビゲーショ
ン・システム40にも与えられ,車速センサ,路面状態セ
ンサ等の検出信号は前方用レーザ・レーダ50にも与えら
れる。
【0065】ナビゲーション・システム40は位置センサ
として利用される。ナビゲーション・システム40は,車
両の位置を表すデータ(経度,緯度および必要に応じて
高度)を出力する。位置センサとして他のセンサを用い
ることもできる。
【0066】ナビゲーション・システム40は,良く知ら
れているように,道路地図を表示装置33(図7参照)に
表示させ,この道路地図上に自車両の現在位置,目的位
置,最短経路等を明示するものである。
【0067】図6はナビゲーション・システム40の構成
の概要を示している。ナビゲーション・システム40は,
少なくとも,プロセッサ41,GPS(Grobal Positioni
ng System )受信機42,地図データ・ベース43およびキ
ー群44を備えている。プロセッサ41はプログラムされた
コンピュータ(とくにマイクロプロセッサ)によって実
現される。
【0068】地図データ・ベース43には,いくつかの縮
尺の地図を表す地図データが格納されている。地図デー
タ・ベース43は一般にCD−ROMによって実現され
る。
【0069】キー群44は,目的位置の入力,表示装置33
に表示される道路地図のスクロール指示,道路地図の縮
尺の変更,自車両の現在位置のマニュアル調整等を行う
ためのキーを含む。キー群44は後述するMMI機器30に
含めてもよい。
【0070】ナビゲーション・システム40における位置
の計測には種々の方式があるが,一般には複数の方式を
併用することにより正確な位置が求められる。GPS方
式は複数の人工衛星から発射される電波をGPS受信機
42によって受信し,その到達時間を計測し,衛星からの
距離を計算することによって位置を知るものである。
【0071】また路側に設けられる電波発信設備(ビー
コンと呼ばれる)からの電波を受信して位置を計測する
方式もある。ビーコンから発信される位置計測用信号
は,無線通信装置23によって受信され,中央処理装置20
を介して,プロセッサ41に与えられる。
【0072】上述のように,センサ群21に含まれる方位
センサ,車輪速差センサ等の検出信号もプロセッサ41に
与えられている。
【0073】プロセッサ41は,GPS受信機42および/
または無線通信装置23が受信した受信信号,ならびに方
位センサ,車輪速差センサ等からそれぞれ出力される検
出信号に基づいて位置を検出しかつ修正し,必要に応じ
て地図データ・ベース43に記憶された地図データによっ
て表される道路地図を用いて位置をさらに修正し(マッ
プ・マッチング),正確な位置を表すデータを得る。
【0074】アクチュエータ群22には,アクセル,ブレ
ーキ,ハンドル,ワイパ,ヘッド・ライト等を駆動また
はオン/オフ・スイッチングするためのアクチュエータ
が含まれる。中央処理装置20から与えられる操作量を表
す信号に基づいて,アクセル,ブレーキ,ハンドル,ワ
イパ,ヘッド・ライト等が各アクチュエータによって駆
動またはオン/オフされる。
【0075】エア・コンディショナ,サスペンション・
コントロール・システム,スキッド・コントロール・シ
ステム等を車両に設けた場合には,中央処理装置20から
それらのコントローラに目標値,最適な制御のための情
報等を表す信号を与えるようにすることもできる。
【0076】無線通信装置23は,この無線通信装置23の
位置を電話局に知らせるための通知信号を中継局を介し
て電話局に一定時間間隔で送信している。データ通信を
行なう場合,無線通信装置23は,中央処理装置20から与
えられる信号を変調して送信し,かつ受信した信号を復
調して中央処理装置20に与える。会話の場合は,無線通
信装置23は,送受話器37(図7参照)から与えられる音
声信号を変調して送信し,かつ受信した音声信号を復調
した上で送受話器37に与える。無線通信装置23は,携帯
電話,PHS等の電話機(データ通信が可能なもの)と
モデム(Modulator-Demodulator) とによって実現するこ
とができる。
【0077】MMI(Man Machine Interface) 機器30は
入,出力装置を含む。図7はMMI機器30の構成例を示
している。
【0078】切替ボタン31には,OFFボタン31a ,O
N(終了)ボタン31b および通信ボタン31c がある。
【0079】OFFボタン31a は車載端末装置の電源を
切るときにユーザによって押される。ON(終了)ボタ
ン31b は電源を投入するときに押される。またON(終
了)ボタン31b は,データ通信を終了するときにも押さ
れる。通信ボタン31c はデータ通信を開始するときに押
される。
【0080】キー群32には,「1〜9,0」の数値キー
と,「#,*」の機能キーがあり,これらのキーは,電
話番号の入力,その他の情報の入力等に使用される。
【0081】表示装置33には,道路地図が表示され,そ
の道路地図上に自車両の現在位置,目的位置,最適経路
等がナビゲーション・システム40によって表示される。
また後述するように,データ通信により得られた情報等
(たとえば,事故情報等)も中央処理装置20によって表
示装置33上に表示される。表示装置33は,CRT表示装
置,液晶表示装置等によって実現される。表示装置33と
してテレビジョン受像機を用いてもよい。
【0082】表示装置33の表示画面上には好ましくは,
タッチパネルが設けられる。タッチ・パネルは表示装置
33の表示画面に表示される項目の選択,道路地図上にお
ける位置または領域の指定等に用いられる。
【0083】表示器36は,この車載端末装置が搭載され
た車両がそのまま走行するとその車両に迫るであろう危
険性の度合いを表す危険度(たとえば,走行車両の車間
距離が短い場合には危険度が高い)を表示するものであ
る。表示器36は7個のLEDが横一列に並べられて構成
されている。危険度に応じて発光するLEDの数が変
る。図7においては,表示器36は7個のLEDのうち,
ハッチングで示す左端から3個のLEDが発光してい
る。好ましくは,LEDの発光色を危険度に応じて変え
るとよい。表示器36は必ずしもなくてもよい。
【0084】スピーカ35は,メッセージ等の音声または
警報音を出力するためのものである。音声または警報音
の音量は,つまみ34を回すことによって調整される。ブ
ザーを用いて警報音を発するようにしてもよい。
【0085】送受話器37はユーザが通信相手と会話(音
声による通信)するときに使用される。
【0086】前方用レーザ・レーダ50は,車両の後部に
貼られたシール10に表わされた通信コードを検出しその
通信コードによって表わされる電話番号を認識し,かつ
その相対位置を算出する。さらに前方用レーザ・レーダ
50は車両の周囲に関する情報(先行車両までの距離,先
行車両の相対速度等)も作成する。
【0087】上方用レーザ・レーダ60は看板1に表わさ
れた通信コードを検出しその通信コードによって表され
る電話番号を認識し,かつその相対位置を算出する。
【0088】前方用レーザ・レーダ50および上方用レー
ザ・レーダ60は,図8に示すように,自車両C1の前
部,バンパまたはその付近に取付けられる。前方用レー
ザ・レーダ50および上方用レーザ・レーダ60の全部を自
車両C1の車体の外部に露出させる必要はなく,少なく
ともレーザ光の出射窓と反射光の入射窓とが開けられて
いればよい。各種の信号処理回路または装置は一般には
車体内部に設けられる。
【0089】図9(A) および(B) は,前方用レーザ・レ
ーダ50および上方用レーザ・レーダ60の検知エリアを示
している。(A) は検知エリアを側面から見たものであ
り,(B) は(A) におけるA−A線に沿う断面における検
知エリアを示す。
【0090】前方用レーザ・レーダ50および上方用レー
ザ・レーダ60はパルス状のレーザ光を水平方向に走査す
る一次元レーザ・レーダである。前方用レーザ・レーダ
50は自車両C1の前方を検知エリアにもち,上方用レー
ザ・レーダ60は前方用レーザ・レーダ50の検知エリアの
上方に検知エリアをもつ。これらの検知エリアの広がり
角はともに水平方向に 200mradおよび垂直方向に50mrad
である。各検知エリア内は水平方向に 0.1mradの角度間
隔で2000のセクションに分割され,分割された各セクシ
ョンには少なくとも1つのパルス状のレーザ光が投射さ
れる。レーザ光は垂直方向に50mrad,水平方向に 0.1mr
adの広がり角をもち,その断面は垂直方向に細長い。前
方用レーザ・レーダ50から投射されるレーザ光と上方用
レーザ・レーダ60から投射されるレーザ光とが重ならな
いように,前方用レーザ・レーダ50の検知エリアと上方
用レーザ・レーダ60の検知エリアは5mradの角度離して
設定されている。この5mradの角度間隔は必ずしもなく
てもよい。
【0091】図10は前方用レーザ・レーダ50の構成を示
すブロック図である。前方用レーザ・レーダ50は,制御
装置51,レーザ・ダイオード(LD)駆動回路52,レー
ザ・ダイオード(LD)53,一次元スキャナ54,スキャ
ン位置検出回路55,フォト・ダイオード(PD)56,受
光回路57および電話番号認識装置58を備えている。
【0092】制御装置51および電話番号認識装置58は好
ましくは,プログラムされた1台のまたは別個のコンピ
ュータ(とくにマイクロプロセッサ)により実現するこ
とができる。
【0093】制御装置51は,LD駆動回路52に発光タイ
ミング信号を出力するとともに,一次元スキャナ54にス
キャン角(水平角)指令信号を出力する。発光タイミン
グ信号は,測定可能最大距離をレーザ光が往復するのに
要する時間以上の時間間隔で出力される。たとえば,計
測可能距離が 150mのときは,1μsec 以上の時間間隔
があればよい。検知エリアを一端から他端まで 100msec
の時間で走査するとき,発光タイミング信号は,50μse
c の時間間隔で生成される。
【0094】LD駆動回路52は制御装置51からの発光タ
イミング信号に応答してLD53を駆動する。これにより
LD53からパルス状のレーザ光が出射する。LD53から
のレーザ光は,光学系(図示略)によって水平方向に
0.1mrad,垂直方向に50mradの広がり角度をもつスリッ
ト光に変換され,一次元スキャナ54に与えられる。一次
元スキャナ54は,LD53から出射したレーザ光を,制御
装置51から与えられる水平角指令信号に基づく走査方向
(水平角)に投射する。
【0095】一次元スキャナ54の走査角(水平角)がス
キャン位置検出回路55によって検出され,その水平角を
表す水平角信号が制御装置51に与えられる。
【0096】一次元スキャナ54から投射されたレーザ光
はその検知エリアに存在する物体によって反射される。
シール10および看板1に表わされた通信コードの黒バー
の部分,車両後部の2つの尾灯付近にそれぞれ設けられ
た2つの車両リフレクタ,道路の端に沿って設けられた
カード・レールに取付けられた路側リフレクタ等によっ
て反射される光の強度は高く,車両のその他の車体部分
および通信コードを構成する白バーの部分からの反射光
の強度は低い。
【0097】反射光はPD56によって受光され,反射光
の強度に応じた受光信号がPD56から出力される。PD
56から出力される受光信号は受光回路57によってレベル
弁別される。受光信号が所定レベルを超えると,受光タ
イミング信号が受光回路57から出力され,制御装置51に
入力する。
【0098】制御装置51は,発光タイミング信号の出力
時点から,受光タイミング信号の入力時点までの時間を
測定し,この測定時間と光速に基づいて反射物体までの
距離dを算出する。制御装置51はまた,スキャン位置検
出回路55から与えられる水平角信号を取込み,この水平
角信号に基づいて水平角θを算出する。
【0099】これらの相互に対応する算出された距離d
と水平角θとが対データとして,制御装置51から電話番
号認識装置58に与えられる。対データは所定しきい値よ
りも高い反射光強度の反射光を生成したセクションの位
置を表わすデータである。
【0100】対データは,上述した車両の周囲に関する
情報の作成に利用される。この情報の作成については,
同一出願人による特許出願,特願平4-305019号,特願平
6-52512 号,特願平6-83793 号および特願平7-351250号
に記載されている。
【0101】電話番号認識装置58は,制御装置51から与
えられる1フレームの対データ(レーザ光を検知エリア
の一端から他端まで走査したときに得られる対データ)
に基づいて通信コードによって表わされた電話番号を認
識する。
【0102】通信コードを構成する開始コード,終了コ
ードおよび番号コードは上述のように6種類の白黒バー
の組合せによって表現される。電話番号認識装置58に付
随するメモリ(ROM,EEPROM等)には,開始コ
ードの白黒バー・パターンおよび終了コードの白黒バー
・パターンがあらかじめ記憶されている。番号コードに
関しては,10桁の番号を構成する0〜9の各数字キャラ
クタ(ハイフォンがある場合にはハイフォンも含む)の
それぞれを表わす白黒バー・パターンが同メモリにあら
かじめ記憶されている。
【0103】図11は前方用レーザ・レーダ50に内蔵され
た電話番号認識装置58における電話番号認識処理の手順
を示すフロー・チャートである。
【0104】制御装置51から与えられる対データは電話
番号記憶装置58のメモリに記憶される。1フレーム分の
対データが集まると(ステップ101 でYES ),これらの
対データ(距離dおよび水平角θ)は二次元極座標系か
ら二次元直交座標系に変換される(ステップ102 )。変
換された座標データはメモリに再び記憶される。二次元
直交座標系は自車両の位置(前方用レーザ・レーダ50の
取付位置)を原点として,水平右方向をX軸正方向にと
り,自車両の進行方向前方をY軸正方向にとったもので
ある。
【0105】1フレームのすべての座標データについ
て,1台の車両(2つの車両リフレクタとこれらの間に
ある通信コード)から得られる座標データが一グループ
を形成するように座標データがグループ分けされる(ス
テップ103 )。
【0106】1台の車両の2つの車両リフレクタと1つ
の通信コードとを表す座標データはY座標がほぼ同じ値
であり,かつX軸方向に一定範囲(一方の車両リフレク
タから他方の車両リフレクタまでの範囲)にわたってほ
ぼ連続している。Y軸方向には計測誤差を許容する程度
の巾をもち,X軸方向に細長いウィンドウをあらかじめ
用意しておき,このウィンドウ内に含まれる座標データ
が一定範囲にわたって連続しているかどうかを調べるこ
とによりグループ分けが行われる。
【0107】グループごとに,一グループに含まれるす
べての座標データに基づいて電話番号が認識される(ス
テップ104 )。図12および13は,ステップ104 における
一グループについての電話番号認識処理の手順を示すフ
ロー・チャートである。
【0108】一グループに含まれるすべての座標データ
に基づいて,ビット列が作成される(ステップ111 )。
図14はステップ111 におけるビット列作成処理の手順を
示すフロー・チャートである。図15は,ビット列作成を
説明する図であり,通信コードの一部,それを表わす対
データおよび作成されたビット列を示している。
【0109】一グループを形成する座標データのX座標
の最小値Xmin および最大値Xmax,ならびにY座標の
最小値Ymin および最大値Ymax が求められる(ステッ
プ131 )。次に,パラメータxがX座標の最小値Xmin
に設定される(ステップ132)。
【0110】x≦X<x+ΔxおよびYmin ≦Y≦Y
max によって規定されるウィンドウが用いられ,このウ
ィンドウ内に座標データが存在するかどうかが調べられ
る(ステップ132 )。変化量Δxは微小量であり,たと
えば細バーの幅が1cmのとき,Δx=0.5cm に設定され
る。
【0111】ウィンドウ内に座標データがあれば(ステ
ップ134 でYES ),ビット1がメモリに記憶され(ステ
ップ135 ),座標データがなければ(ステップ134 でN
O),ビット0が記憶される(ステップ136 )。
【0112】パラメータxが変化量Δx増加され(ステ
ップ138 ),この新たなパラメータxを用いて,ステッ
プ133 〜136 の処理が繰返し行われる(ステップ137
)。パラメータxが最大値Xmax を超えると(ステッ
プ137 でNO),X軸の最小値Xmi n から最大値Xmax
範囲内に存在する座標データに基づいてビット列が作成
されたことになるから,ビット列作成を終了する。図15
では,ビット列「1100111100110…」が得
られている。
【0113】図12に戻って,一グループについて作成さ
れたビット列について,ビット0が連続する数に変化量
Δx(0.5cm) を乗算してビット0の幅が算出され,同様
にビット1が連続する数にΔxを乗算してビット1の幅
が算出される(ステップ112)。図15に示す例におい
て,ビット列の先頭部分にビット1が2つ連続してい
る。したがってこの連続するビット1の幅は1cmとな
る。
【0114】連続するビット0の幅および連続するビッ
ト1の幅に基づいてバーの種類が判断される(ステップ
113 )。太バー,中バーおよび細バーについてそれぞれ
設定範囲2.5cm 以上3.5cm 未満,1.5cm 以上2.5cm 未満
および0.5cm 以上1.5cm 未満が定められている。連続す
るビット0または1の幅がどの設定範囲内に入るかに応
じて,その種類が判定される(ステップ114 〜119 )。
連続するビット0は白バー,連続するビット1は黒バー
である。たとえば連続するビット0の幅が太バーの設定
範囲内にあれば,白太バーであると判定される。
【0115】連続するビット0または1の幅が太バーの
幅の設定範囲を超えるもの( 3.5cm以上)は,白太バ
ー,白中バー,白細バー,黒太バー,黒中バーまたは黒
細バーのいずれでもなく,不一致と判定される(ステッ
プ120 )。一グループを構成する座標データには車両リ
フレクタを表す座標データも含まれるので,この車両リ
フレクタを表す連続するビット1の幅は不一致と判定さ
れよう。
【0116】バーの種類の判定結果はメモリに記憶され
る(ステップ121 )。一グループを構成する連続する1
または0のすべてについてバーの種類の判定が終了した
ときに(ステップ122 でYES ),判定されたバーの種類
による配列が得られる(この配列を対象バー配列とい
う)。
【0117】あらかじめメモリに記憶している開始コー
ドの白黒バー・パターンおよび終了コードの白黒バー・
パターンを用いて,パターン・マッチングにより,対象
バー配列の中から開始コードを表わす部分と終了コード
を表わす部分とが検索される(ステップ123 )。
【0118】開始コードおよび終了コードを表わすバー
配列の部分が見付かると(ステップ124 でYES ),これ
らのバー配列部分の間にある対象バー配列部分について
1桁ずつ数字の認識処理が行われる(ステップ125 )。
この認識処理もあらかじめ記憶している数字キャラクタ
の白黒バー・パターンを用いてパターン・マッチング手
法により行われる。認識した数字の列が電話番号であ
る。
【0119】開始コードおよび終了コードの検索,なら
びに電話番号の認識は,ステップ111 おいて生成された
ビット列について行ってもよい。この場合には開始コー
ドを表わすビット列パターン,終了コードを表すビット
列パターン,および数字キャラクタのコードを表すビッ
ト列パターンを電話番号認識装置58に付随するメモリに
あらかじめ記憶しておく。ステップ111 において生成さ
れたビット列パターン上で,開始コードおよび終了コー
ドをそれぞれ表すビット列部分をパターン・マッチング
により検索する。開始コードおよび終了コードが検索さ
れると,それらの間にあるビット列について各数字キャ
ラクタを表すビット列パターンを用いて1桁ずつパター
ン・マッチングを行い数字を認識する。
【0120】10桁の電話番号が認識されると(ステップ
126 でYES ),一グループに含まれる座標データの平均
値(X座標およびY座標)が算出される(ステップ127
)。この算出された平均値が通信コードの相対位置で
ある。通信コードの相対位置は認識された電話番号に対
応させてメモリに記憶される(ステップ128 )。通信コ
ードの相対位置は必ずしも算出しなくてもよい。
【0121】ステップ124 において,開始コードおよび
終了コードの少なくとも一方を見付出すことができなか
ったときには(ステップ124 でNO),電話番号認識装置
58は一グループについての電話番号認識処理を終了す
る。たとえば,路側リフレクタ,その他の反射体からの
反射光に基づいて得られた座標データによって形成され
るグループについては開始コードおよび終了コードは検
出されない。また,電話番号が10桁すべて正確に認識で
きなかったときにも(ステップ126 でNO),電話番号認
識装置58は,一グループについての電話番号認識処理を
終了する。
【0122】図11に戻って,上述した電話番号の認識処
理および相対位置の算出処理(ステップ104 )がすべて
のグループについて繰返される(ステップ105 ),すべ
てのグループについてのこの処理が終わったときに,得
られた電話番号があれば(ステップ106 でYES ),その
電話番号および相対位置が電話番号認識装置58から中央
処理装置20に与えられる(ステップ107 )。
【0123】すべてのグループについて1つの電話番号
も得られていなければ(ステップ106 でNO),電話番号
認識装置58はステップ101 に戻って,次の1フレームの
対データ収集に進む。
【0124】上方用レーザ・レーダ60は図10に示す前方
用レーザ・レーダ50の構成と基本的に同じ構成を持つの
で,図10は上方用レーザ・レーダ60の構成も表わしてい
るものとする。上方用レーザ・レーダ60における処理も
図11〜図15に示す前方用レーザ・レーダ50の処理と基本
的に同じである。上方用レーザ・レーダ60においては一
部の処理が前方用レーザ・レーダ50のそれと異なるの
で,以下異なる処理について以下に説明する。
【0125】まず第1に,図11のステップ103 における
グループ分けは,一枚の看板1から得られる座標データ
が一グループを形成するように行われる。
【0126】第2に,看板1に表わされた通信コードを
構成する細バー,中バーおよび太バーの幅は,5cm,10
cmおよび15cmであるものとする。図12,ステップ113 に
おいて,細バー,中バーおよび太バーについての設定範
囲はそれぞれ, 2.5cm以上 7.5cm未満, 7.5cm以上12.5
cm未満および12.5cm以上17.5cm未満である。また図12の
ステップ112 ,ならびに図14のステップ133 および138
の処理においてΔx=2.5mm に設定される。
【0127】中央処理装置20における処理について説明
する。中央処理装置20は,電話番号および相対位置が前
方用レーザ・レーダ50および上方用レーザ・レーダ60か
ら与えられると,与えられた電話番号および相対位置を
出力する。すなわち,電話番号およびその相対位置が表
示装置33に表示される,またはスピーカ35から出力され
る音声によってこれらが表わされる。電話番号が検出さ
れたことを表わす警報音を発してもよい。
【0128】図16は,表示装置33に表示された電話番号
および相対位置(電話番号を表わす通信コードまでの距
離であってこれはY座標で表わされる)の表示例を示し
ている。これは図1において看板1に表わされた通信コ
ード,および車両C2に貼られたシール10に表わされた
通信コードを認識した場合の例である。
【0129】上方用レーザ・レーダ60から与えられる電
話番号は,看板1に表わされた電話番号であり,通信コ
ードの相対位置のうちのY座標は自車両C1のから看板
1までの距離を表す。したがって,「1.100m先の看
板に電話番号が ○○○−×××−□□□□ と書いて
あります」というメッセージが表示装置33に表示され
る。
【0130】前方用レーザ・レーダ50から与えられる電
話番号は先行車両に搭載された車載端末装置の電話番号
であり,相対位置は自車両を基準とした先行車両の相対
位置を表す。自車両の走行車線が,ナビゲーション・シ
ステム40によって検出された自車位置に基づいて,地図
データ・ベース43を参照して決定される。さらに先行車
両の走行車線が先行車両の相対位置に基づいて,地図デ
ータ・ベース43を参照して決定される。これらの情報に
基づいて,「2.75m先の右車線の先行車両の電話番号
は ○○○−×△×−△×○□ です」というメッセー
ジが中央処理装置20によって表示装置33に表示される。
先行車両の走行車線を判断することなく,相対位置(Y
座標)に基づいて「75m先の先行車両の電話番号は○○
○−×△×−△×○□です」というメッセージを表示し
てもよい。
【0131】表示出力されたものと同じメッセージをス
ピーカ35から音声出力してもよい。
【0132】電話番号およびその位置を道路地図上に表
示してもよい。図17は,電話番号を道路地図上に表示し
た表示例を示している。自車両C1が存在する付近の道
路地図が,ナビゲーション・システム40によって検出さ
れた自車位置に基づいて,地図データ・ベース43を参照
して表示装置33に表示される。その道路地図上に自車両
C1が自車位置に基づいて表示される。前方用レーザ・
レーダ50によって検出された相対位置と自車位置とに基
づいて先行車両C2が道路地図上に表示され,その先行
車両C2の傍に,検出された電話番号「○○○−×△×
−△×○□」が表示される。上方用レーザ・レーダ60に
よって検出された相対位置と自車位置とに基づいて看板
1が道路地図上に表示され,その看板1の傍に電話番号
「○○○−×××−□□□□」が表示されている。
【0133】自車両のユーザは,表示出力,音声出力ま
たは警報音による報知により電話番号が検出されたこと
を知り,出力された電話番号の中から通信を希望する電
話番号を選択または入力してその通信相手と通信(会話
またはデータ通信)を行う。
【0134】会話の場合,ユーザは送受話器37を取っ
て,出力された電話番号の中から所望の電話番号を選択
または入力する。たとえば,図16に示す電話番号リスト
が表示装置33に表示されたときには,所望の電話番号の
肢番号(1または2)をキー群32の数値キーを用いて選
択する。または,表示装置33の表示画面上に設けられた
タッチパネル上で所望の電話番号が表示された位置をユ
ーザが触れることによって選択する。図17に示すような
表示が行われた場合には,表示装置33の表示画面上に設
けられたタッチパネル上で所望の電話番号が表示された
位置をユーザが触れることによって選択する。ユーザが
所望の電話番号をMMI機器30のキー群32の数値キーを
用いて直接入力してもよい。
【0135】ユーザによって選択または入力された電話
番号を表す信号が,中央処理装置20から無線通信装置23
に与えられ,さらに無線通信装置23によってその電話番
号にダイヤリングされる。たとえば, 100m先にある看
板に表示された電話番号「○○○−×××−□□□□」
が選択されると,レストラン2の電話機がコールされ
る。このコールによってレストラン2の従業員が電話機
の送受話器を取ると,自車両C1のユーザとその従業員
とが会話することができる。これより,自車両C1のユ
ーザはレストラン2における営業時間,メニュー,混み
具合等を従業員から聞くことができる。会話が終了する
と送受話器37が戻される。自車両C1のユーザに対し
て,通話時間および距離に応じて通話料金が電話局によ
って課金される。
【0136】車両に搭載された車載端末装置の無線通信
装置23は通信相手の電話番号を含むコール電文を無線で
送信する。この電文が中継局で受信され,中継局から電
話会社の交換局に与えられる。交換局が電話回線を接続
する。このような無線通信と電話回線を通した電話網の
接続は既に知られている。データ通信についてもこのこ
とは同じである。
【0137】データ通信の場合,ユーザは車載端末装置
から出力された電話番号の中から所望の電話番号を選択
または入力し,MMI機器30の通信ボタン31c を押す。
ユーザによって選択または入力された電話番号を表す信
号が中央処理装置20から無線通信装置23に与えられ,さ
らに無線通信装置23によって中継局を介して交換局に送
信され,これによりダイヤリングが達成される。
【0138】たとえば,先行車両の電話番号「○○○−
×△×−△×○□」が選択または入力されると,その電
話番号をもつ先行車両C2に搭載された車載端末装置の
無線通信装置23がコールされる(先行車両C2の電話番
号は交換局またはいずれかの中継局に登録されているの
で呼出しが可能である)。先行車両C2の無線通信装置
23がこのコールに応答すると,この無線通信装置23と自
車両C1に搭載された無線通信装置23との間で電話回線
が接続され,これらの車両に搭載された車載端末装置間
でデータ通信が行われる。
【0139】データ通信において通信される通信情報に
は,走行状態情報,相対位置関係情報,緊急/警告情
報,意志情報,車群内伝達情報等がある。これらの通信
情報は,センサ群21,ナビゲーション・システム40およ
び前方用レーザ・レーダ50によって検出された情報,M
MI機器30を用いて入力される情報およびデータ通信に
より取得した情報に基づいて作成される。
【0140】自車両C1に搭載された車載端末装置の中
央処理装置20によって作成された通信情報は,上述のよ
うに,無線通信装置23によって電話回線を通して先行車
両C2に搭載された車載端末装置の無線通信装置23に送
信される。先行車両C2の車載端末装置において,無線
通信装置23が受信した通信情報は中央処理装置20に与え
られる。中央処理装置20は,通信情報に基づいて制御処
理または出力処理を行う。
【0141】走行状態情報は車載端末装置が搭載された
車両の走行に関する情報であり,センサ情報と制御情報
とを含む。
【0142】センサ情報は,各センサから出力される信
号に基づいて作成される。たとえば,センサ情報には,
位置情報,車速情報,急ブレーキ情報,急ハンドル情
報,事故情報,気象情報,路面状態情報等がある。
【0143】位置情報は自車両の位置を示すものであ
り,ナビゲーション・システム40によって検出された位
置である。
【0144】車速情報は自車両の車速を示すものであ
り,車速センサの検出信号に基づいて作成される。
【0145】急ブレーキ情報は自車両に急ブレーキがか
けられたことを示すものであり,ブレーキ・センサの検
出信号に基づいてブレーキの踏み具合いが急激に増加し
たときに生成される。
【0146】急ハンドル情報は自車両のハンドルが急に
きられたことを示すものであり,操舵角センサの検出信
号に基づいてハンドルの操舵角が急激に変化したときに
生成される。
【0147】事故情報は自車両に事故が発生したことを
示すものであり,衝撃センサの検出信号に基づいて強い
衝撃が検出されかつ加速度センサの検出信号に基づいて
加速度の急激な変化が検出されたときに生成される。ま
た事故情報は自車両にエア・バッグが装備されている場
合,エア・バッグが作動したときに生成される。
【0148】気象情報は,晴,曇,雨,雪等の気象に関
するものであり,雨滴センサ,日射センサ,温度センサ
等の検出信号に基づいて作成される。
【0149】路面状態情報は,雪,アスファルト(また
はコンクリート),砂利(または土もしくは砂)等の路
面状態を表わすものであり,路面状態センサの検出信号
に基づいて作成される。
【0150】事故情報,気象情報および路面状態情報の
作成の詳細については,同一出願人による特許出願,特
願平7-351250号に開示されている。
【0151】制御情報は,中央処理装置20からアクチュ
エータ群22に出力される操作量に関する情報である。た
とえば,アクセルの操作量,ブレーキの操作量等であ
る。
【0152】相対位置関係情報は,自車両と,自車両の
周囲に存在する他の車両との位置関係を示す情報であ
る。この相対位置関係情報はたとえば,前方用レーザ・
レーダ50によって生成された他車両までの距離,または
自車両の位置と他の車載端末装置から通信により得られ
た他の車両の位置とに基づいて作成される。
【0153】車群内伝達情報は,自車両の属する所定の
広さの領域内に存在する車両(自車両を含む)に関する
情報,たとえば渋滞情報,事故情報等である。車群内伝
達情報にはその領域内における気象情報等を含めてもよ
い。これらの情報は,自車両において作成されたセンサ
情報および緊急/警告情報,ならびに上述の領域内に存
在する他の車両の車載端末装置との通信により取得した
センサ情報および緊急/警告情報に基づいて作成され
る。渋滞情報,事故情報および気象情報の作成の詳細に
ついては,同一出願人による特許出願,特願平7-351250
号に開示されている。
【0154】緊急/警告情報は,車両の走行に危険とな
る,または交通事故の発生原因となるような先行車両等
の自車両以外の車両に関する急ブレーキ,急ハンドル,
事故等を示す情報である。緊急/警告情報は,先行車両
等に搭載された車載端末装置との通信により得られたセ
ンサ情報および自車両の前方用レーザ・レーダ50によっ
て検出された車両の周囲の状況に関する情報に基づいて
作成される。急ブレーキ情報,急ハンドル情報等に,そ
の先行車両等の位置を対応させておくと,危険な車両が
存在する位置を特定することができる。
【0155】意志情報はユーザによって入力される情報
である。たとえば,自車両の車線変更,右折,左折,合
流等の他の車両への報知,他の車両から渋滞,気象,事
故等の情報を取得するための要求等を含む。意志情報は
たとえば,上述の車線変更等の項目リストを中央処理装
置20に付随するメモリ(ROM,EEPROM等)に格
納しておき,そのリストを表示装置33に表示させ所望の
項目をユーザが選択することにより入力される。
【0156】制御処理は,上記の情報に基づいてアクチ
ュエータ群22に与えるべき操作量を決定して出力する処
理である。
【0157】出力処理には,受信した通信情報等を表示
装置33に表示させる処理,表示器36を発光させる処理お
よび警報音またはメッセージ等の音声をスピーカ35から
出力する処理が含まれる。
【0158】制御処理または出力処理ののち,先行車両
C2に搭載された車載端末装置において通信情報が作成
され,作成された通信情報が自車両C1の車載端末装置
に送信される。自車両C1から送信された通信情報に情
報要求を表す意志情報が含まれていた場合にのみ,その
要求された情報を先行車両において通信情報として作成
し,先行車両C2から自車両C1に送信するようにして
もよい。
【0159】自車両C1において,先行車両C2から送
信された通信情報と受信すると,中央処理装置20は,受
信した通信情報に基づいて出力処理および制御処理を行
う。
【0160】このようにして,自車両C1と先行車両C
2との間で通信が行われる。
【0161】データ通信を終了するときには,ドライバ
がMMI機器30のON(終了)ボタン31b を押す。中央
処理装置20は無線通信装置23に電話回線を切断させ,デ
ータ通信を終了する。先行車両C2の中央処理装置20も
また,自車両C1の中央処理装置20によって電話回線が
切断されると,データ通信を終了する。もちろん,先行
車両C2側において通信の終了を入力するようにしても
よい。
【0162】車載端末装置間の通信は,電話回線を通す
ことなく,直接無線により行ってもよい。
【0163】図18は先行車両C2から自車両C1に送信
された通信情報に基づいて自車両C1においてその車載
端末装置の表示装置33に表示される画面の例を示してい
る。
【0164】図18(A) は自車両の位置から160m先に存在
する車両に事故が発生したときの表示例である。自車両
の現在位置に基づいて地図データ・ベース43を検索する
ことにより道路地図,その道路地図上における自車両
(クロスハッチングで示す)の位置が表示される。また
事故車の位置および事故車と自車両との距離160mが表示
される。これらの表示は自車両の現在位置,先行車両の
位置,ならびに通信情報に含まれる事故情報および事故
車の位置に基づいて行なわれる。また「160m先に事故車
があります」というメッセージを音声によりスピーカ35
から報知する。事故車があることを警報音により報知す
るようにしてもよい。
【0165】このような情報の報知があると,事故車に
追突しないように車速を落す措置がユーザ(ドライバ)
によって行われるであろう。この措置と同等の制御を中
央処理装置20によって自動的に行なうようにしてもよ
い。またその事故車が存在することによって渋滞が既に
生じている,または生じうる場合には,その渋滞を避け
るように,ナビゲーション・システム40による目的地ま
での経路決定がユーザの指示によって行われるであろ
う。
【0166】図18(B) は自車両の右車線前方50m を走行
している車両から,右車線への車線変更を表す意思情報
を含む通信情報を受信したときの表示例である。道路地
図,ならびにこの道路地図上において,自車両(クロス
ハッチングで示す)の位置,左に車線変更する車両(ハ
ッチングで示す)の位置および左への車線変更を表す左
斜め方向に向いた矢印が表示装置33に表示される。また
「右車線50m 先の車両が自車線に車線変更します」とい
うメッセージが音声により報知される。車線変更する車
両があることを警報音により報知するようにしてもよ
い。
【0167】このような情報の報知があると,自車両が
車線変更する車両に接触または追突しないように,自車
両から車線変更する車両まで充分な車間距離をとる措置
がユーザによって行われるであろう。この措置と同等の
制御を中央処理装置20によって自動的に行わせるように
してもよい。
【0168】第2実施例 図19は,第2実施例における車載端末装置の構成を示す
ブロック図である。図19において,図5に示すものと同
一のものには同一符号を付し,重複説明を避ける。
【0169】第2実施例は,一次元の前方用レーザ・レ
ーダ50および上方用レーザ・レーダ60に代えて二次元レ
ーザ・レーダ70を用いている。二次元レーザ・レーダで
あるから,一台のレーザ・レーダ70でシール10および看
板1に表わされた通信コードの両方を検出することがで
きる。
【0170】図20(A)(B)は二次元レーザ・レーダ70の検
知エリアを示している。(A) は検知エリアを側面から見
たものであり,(B) は(A) におけるB−B線に沿う断面
における検知エリアを示す。二次元レーザ・レーダ70の
検知エリアは,水平方向に 200mrad,垂直方向に 100mr
adの広がり角をもつ。検知エリア内は水平方向に 0.1mr
adの角度間隔で2000分割され,垂直方向に10mradの角度
間隔で10分割される。水平および垂直方向に分割された
各セクションには少なくとも1つのパルス状のレーザ光
が投射される。レーザ光は,水平方向に 0.1mrad,垂直
方向に10mradの広がり角をもち,その断面は垂直方向に
細長い。
【0171】二次元レーザ・レーダ70は,図8に示す車
体において前方用レーザ・レーダ50または上方用レーザ
・レーダ60のいずれかが設けられている位置に取付けら
れる。二次元レーザ・レーダ70の全部を自車両C1の車
体の外部に露出させる必要はなく,少なくともレーザ光
の出射窓と反射光の入射窓とが開けられていればよい。
各種の信号処理回路または装置は一般には車体内部に設
けられる。
【0172】図21は二次元レーザ・レーダ70の構成を示
すブロック図である。図21において,図10に示すものと
同一のものには同一符号を付し,重複説明を避ける。
【0173】制御装置71および電話番号認識装置78は好
ましくは,プログラムされた一台のまたは別個のコンピ
ュータ(とくにマイクロプロセッサ)により実現するこ
とができる。
【0174】制御装置71は,LD駆動回路52に発光タイ
ミング信号を出力するとともに,二次元スキャナ74に水
平角指令信号および垂直角指令信号を出力する。発光タ
イミング信号は,前方用レーザ・レーダ50と同様に,測
定可能最大距離を光が往復するのに要する時間以上の時
間間隔で出力される。
【0175】LD53からのレーザ光は,光学系(図示
略)によって水平方向に 0.1mradおよび垂直方向に10mr
adの広がり角をもつスリット光に変換され,二次元スキ
ャナ74に与えられる。二次元スキャナ74は,制御装置71
から与えられる水平角指令信号および垂直角指令信号に
基づいて,LD53から出射したレーザ光を,図20(B) に
示すように,検知エリアの両端において垂直方向に少し
ずつ移動させながら検知エリア内を水平方向に往復走査
する。
【0176】二次元スキャナ74の走査位置(水平角およ
び垂直角)がスキャン位置検出回路75によって検出され
る。水平角を表す水平角信号および垂直角を表す垂直角
信号は,スキャン位置検出回路75から制御装置71に与え
られる。
【0177】制御装置71は,LD駆動回路53への発光タ
イミング信号の出力時点から,受光回路57からの受光タ
イミング信号の入力時点までの時間を測定し,この測定
時間と光速とに基づいて反射物体までの距離dを算出す
る。制御装置71はまた,スキャン位置検出回路75から与
えられる水平角信号および垂直角信号を取込み,これら
の水平角信号および垂直角信号に基づいて,算出した距
離dに対応する水平角θおよび垂直角φをそれぞれ算出
する。
【0178】これらの算出された距離dと,水平角θお
よび垂直角φとは組データとして,制御装置71から電話
番号認識装置78に与えられる。
【0179】組データは,第1実施例の対データと同じ
ように,車両の周囲の状況に関する情報(先行する車両
までの距離,車両の相対速度,車両形状,道路形状,渋
滞情報,事故情報,気象情報等)の生成に利用される。
【0180】電話番号認識装置78は,制御装置71から与
えられる1フレームの組データ(レーザ光を検知エリア
の左上端から右下端まで走査したときに得られる組デー
タ)に基づいて通信コードによって表わされた電話番号
を認識する。
【0181】第1実施例と同様に,電話番号認識装置78
に付随するメモリ(ROM,EEPROM等)には開始
コードの白黒バー・パターンおよび終了コードの白黒バ
ー・パターンがあらかじめ記憶されている。番号コード
に関しては,10桁の番号を構成する0〜9の各数字キャ
ラクタ(ハイフオンがある場合にはハイフオンも含む)
のそれぞれを表わす白黒バー・パターンが同メモリにあ
らかじめ記憶されている。
【0182】図22は二次元レーザ・レーダ70に内蔵され
た電話番号認識装置78における電話番号認識処理の手順
を示すフロー・チャートである。図22において,図11に
示す処理と同一の処理には同一符号を付し,重複説明を
避ける。
【0183】制御装置71から与えられる組データは電話
番号認識装置78のメモリに記憶される。1フレーム分の
組データが集まると(ステップ101AでYES ),これらの
組データ(受光信号が所定レベルを超える反射光に関す
る距離dと,水平角φおよび垂直角φ)は,三次元極座
標系から三次元直交座標系に変換される(ステップ102
A)。変換された座標データはメモリに再び記憶され
る。三次元直交座標系は,自車両の位置(たとえば二次
元レーザ・レーダ70の取付位置)を原点とし,水平方向
右方向にX軸をとり,進行方向前方にY軸とり,鉛直方
向上方にZ軸をとる。
【0184】一フレームのすべての座標データについ
て,1台の車両(2つの車両リフレクタと,これらの間
にある通信データ)または1枚の看板から得られる座標
データが一グループを形成するように,1フレームの座
標データがグループ分けされる(ステップ103A)。第1
実施例において説明したように,1台の車両の2つの車
両リフレクタと1つの通信コードとを表わす座標データ
はY座標がほぼ同じ値であり,かつX軸方向に一定範囲
にわたってほぼ連続している。また,Z軸方向には通信
コードのバーの長さにわたって連続している。看板に表
わされた通信コードを表わす座標データも,Y座標がほ
ぼ同じ値で,X軸方向に所定範囲にわたって連続し,Z
軸方向にはバーの長さにわたって連続している(Z軸方
向には1つの座標データしか存在しないこともありう
る)。これらの通信コードを表わす座標データの予想さ
れる分布を含む大きさのウィンドウが用意され,このウ
ィンドウ内に含まれる座標データが少なくともX軸方向
にほぼ連続しているかどうかを調べることによりグルー
プ分けが行なわれる。
【0185】グループごとに,グループに含まれる座標
データに基づいて電話番号が認識される(ステップ104
A)。図23および24はステップ104Aにおける電話番号認
識処理の手順を示すフロー・チャートである。図23およ
び24において,図12および13に示す処理と同一処理には
同一符号を付し,重複説明を避ける。
【0186】一グループに含まれる座標データに基づい
てビット列が作成される(ステップ111A)。図25は,ス
テップ111Aにおけるビット列作成処理の手順を示すフロ
ー・チャートである。図25において,図14に示す処理と
同一処理には同一符号を付し,重複説明を避ける。
【0187】一グループを形成する座標データのX座標
の最小値Xmin および最大値Xmax,Y座標の最小値Y
min および最大値Ymax ならびにZ座標の最小値Zmin
および最大値Zmax が求められ(ステップ131A),パラ
メータxがXmin に設定される(ステップ132 )。
【0188】x≦X<x+Δx,Ymin ≦Y≦Ymax
よびZmin ≦Z≦Zmax によって規定されるウィンドウ
が用いられ,このウィンドウ内に座標データがあるかど
うかが調べられる(ステップ133A)。ウィンドウ内に座
標データがあればビット1がメモリに記憶され,ビット
0がメモリに記憶される(ステップ134 ,135 ,13
6)。パラメータxがイクリメントされ,X軸の最小値
min から最大値Xmax の範囲内に存在する座標データ
に基づいて一グループについてビット列が作成される
(ステップ137 ,138 )。
【0189】図23に戻って,一グループについて作成さ
れたビット列に基づいて連続するビット1または0の幅
が算出され(ステップ112 ),バーの種類が判断される
(ステップ113A)。通信コードが表わされたシール10は
車両の後部に貼られ,通信コードが表わされた看板1は
道路上方に設置されているので,車両の通信コードは低
い位置にあり,看板の通信コードは高い位置にある。グ
ループを形成する座標データの高さ位置(Z座標)に基
づいて,そのグループを形成する座標データが車両に表
わされた通信コードに依るものか,看板に表わされた通
信コードに依るものかを区別することができる。したが
って,一グループを形成する座標データのZ座標の最小
値Zmin が所定値以上であれば,看板の通信コードとし
てバーの種類が判断される。また,最小値Zmin が所定
値未満であれば,車両の通信コードとしてバーの種類が
判断される(図24ステップ114 〜122 )。
【0190】このようにして各グループから得られた対
象バー配列とあらかじめ設定されている開始コード,終
了コード,数字キャラクタの白黒バー・パターンとのパ
ターン・マッチングにより電話番号が認識されるのは第
1実施例の場合と同じである(ステップ123 〜128 )。
【0191】図22に戻って,すべてのグループについて
電話番号が認識されその相対位置が算出されると(ステ
ップ106 でYES ),認識により得られた電話番号とその
相対位置とが電話番号認識装置78から中央処理装置20に
出力される(ステップ107 )。
【0192】中央処理装置20は,二次元レーザ・レーダ
70が看板1に表わされた通信コードから検出した電話番
号および相対位置を,看板に表わされた電話番号として
出力し,シール10に表わされた通信コードから検出した
電話番号および相対位置を車両の電話番号として出力す
る。
【0193】第2実施例における通信は,第1実施例に
おける通信と同様に行われる。
【0194】第3実施例 第3実施例は,電話番号を文字列によって表わし,その
文字列をカメラによって検出するものである。
【0195】図26は電話番号を表す文字列の例を示して
いる。電話番号を,それ以外の番号,たとえば車両の前
部または後部に取付けられたナンバ・プレートの番号,
道路標識に表示された数字等から区別するために,電話
番号は三重方形枠で囲まれて表わされる。電話番号を識
別させるための標識は三重の方形枠に限らず,二重,一
重でもよいし,その形状も円形,楕円,直線,曲線等で
あってもよい。
【0196】電話番号(文字列)およびその標識は,シ
ール11または看板1Aに表わされる。第1実施例と同様
にシール11は車体の後部に貼られ,看板1Aは道路上方
または道路脇に設置される。
【0197】図27は車載端末装置の構成を示すブロック
図である。図27において,図5に示す第1実施例の車載
端末装置と同一物には同一符号を付し,重複説明を避け
る。
【0198】レーザ・レーダ24は,車両の前方(および
後方)に向けてパルス・レーザ光を投射しかつ水平方向
に一次元的にまたは水平,垂直方向に二次元的にスキャ
ンし,前方にある物体からの反射光を受光する。この受
光信号と,センサ群21に含まれる車速センサ,路面状態
センサ等の検出信号とに基づいて所定の信号処理が行な
われ,これによって車両の周囲の状況に関する情報(先
行する車両までの距離(相対位置),車両の相対速度,
車両形状,道路形状,渋滞情報,事故情報,気象情報
等)が生成される。レーザ・レーダ24は必ずしもなくて
もよい。
【0199】電話番号認識装置80は看板1Aおよび車両
のシール11に表わされた電話番号を認識するものであ
り,その構成が図28に示されている。電話番号認識装置
80は画像処理装置81,画像メモリ82,A/D変換器83,
カメラ84および文字辞書85から構成される。
【0200】文字辞書85には電話番号を構成する文字
(数字)を表すディジタル画像データ(これをモデル画
像データという;モデル画像データは二値画像データ,
グレイ・レベル画像データのどちらでもよい)があらか
じめ登録されている。文字辞書85は,ROM,EEPR
OM等のメモリによって実現される。
【0201】カメラ84は,図29に示すように,車両C1
の車内に進行方向前方を撮像できるように取付けられて
いる。カメラ84にはCCDカメラ等が用いられる。
【0202】画像処理装置81は好ましくはプログラムさ
れたコンピュータ(とくにマイクロプロセッサ)によっ
て実現される。図30および31は画像処理装置81における
電話番号認識処理の手順を示すフロー・チャートであ
る。
【0203】画像処理装置81からカメラ84に撮像指令を
出力される(ステップ171 )。カメラ84は画像処理装置
81から与えられる撮像指令に応答して,撮像により得ら
れたアナログ・ビデオ信号をA/D変換器83に与える。
【0204】A/D変換器83はカメラ84から与えられる
アナログ・ビデオ信号をディジタル画像データに変換す
る。画像データは画像メモリ82に記憶される。画像メモ
リ82はRAM等によって実現される。画像メモリ82に記
憶される画像データは二値画像データでも,グレイ・レ
ベル画像データ(たとえば256 階調)でもよい。また,
画像データは白黒画像データでもカラー画像データでも
よい。以下の説明ではグレイ・レベル画像データが画像
メモリ82に記憶されるものとする。
【0205】電話番号認識処理のために,画像メモリ82
に記憶されたグレイ・レベル画像データは画像処理装置
81に読込まれる(ステップ172 )。
【0206】画像処理装置81に読込まれたグレイ画像デ
ータについて微分処理が施され,微分画像データが得ら
れる(ステップ173 )。微分処理は好ましくは,水平方
向および垂直方向の直線が強調されるように施される。
【0207】微分画像データはさらに,所定の閾値で二
値化され,二値画像データが得られる(ステップ174
)。微分画像データを二値化することによって,方形
枠を構成するが直線が水平エッジおよび垂直エッジとし
て現れるので,これが抽出される(ステップ175 )。さ
らに抽出された水平エッジおよび垂直エッジの中から,
等間隔またはほぼ等間隔で並んだ3本線の水平エッジと
3本線の垂直エッジとを抽出し,これらの水平エッジお
よび垂直エッジの連結関係に基づいて三重方形枠の認識
処理が行なわれる(ステップ176 )。
【0208】たとえば,図1に示すように,前方に車両
C2と看板1(1A)がある場合には,車両C2に貼られた
シール11に表示された三重方形枠と,看板1(1A)に表示
された三重方形枠とが抽出されるであろう。
【0209】三重方形枠が一つでも認識できれば(ステ
ップ177 でYES ),ステップ178 に進み,その三重方形
枠内のグレイ画像データついて電話番号の認識が開始さ
れる。
【0210】三重方形枠が一つも得られなければ(ステ
ップ177 でNO),ステップ171 に戻って,再び画像処理
装置81からカメラ84に次の撮像指令が出力される。
【0211】三重方形枠が認識できれば,その三重方形
枠の一文字の画像を表わすグレイ・レベル画像データが
画像メモリ82から画像処理装置81に取込まれる(切出さ
れる)(ステップ178 )。切出されたグレイ・レベル画
像データについて文字辞書85に登録されているモデル画
像データを用いてパターン・マッチングを行うことによ
り文字認識が行われる(ステップ179 )。このときグレ
イ・レベル画像データを二値化してもよい。文字認識の
結果は画像処理装置81に付随するメモリ(RAM等)に
一時的に記憶される(ステップ180 )。撮像により得ら
れたグレイ画像データによって表される文字の大きさ
は,カメラ84からその文字までの距離および車両のもの
か看板のものかに応じて異なるので,パターン・マッチ
ング処理において,切出されたグレイ・レベル画像デー
タは,文字辞書85に登録されたモデル画像データによっ
て表される文字の大きさと等しくなるように拡大または
縮小される。
【0212】一つの三重方形枠内のすべての文字(数
字)についてのパターン・マッチングが終われば(ステ
ップ181 でYES ),認識された文字(数字)からなる電
話番号が得られたことになる。
【0213】一画面分の画像データに二つ以上の三重方
形枠が検出された場合には,上述の文字認識処理(ステ
ップ178 〜181 )が繰返される(ステップ182 )。
【0214】このようにして一画面分の画像データから
得られた一または複数の電話番号は画像処理装置81から
中央処理装置20Bに出力される(ステップ183 )。
【0215】中央処理装置20Bは,電話番号を表示装置
33に表示出力する,またはスピーカ35から音声出力す
る。第3実施例において,相対位置は算出されないの
で,電話番号のみが出力される。
【0216】ステップ176 において認識された三重方形
枠内のグレイ・レベル画像データまたはこのグレイ・レ
ベル画像データを二値化して得られる二値画像データに
よって表される画像を表示装置33に表示するようにして
もよい。表示装置33に表示された画像によって表わされ
る電話番号をユーザが判読した結果をキー群32を用いて
入力する。これにより中央処理装置20Bには電話番号を
表わすコードが与えられる。この場合にはステップ178
〜183 の処理は不要となる。また,表示装置33に表示さ
れた電話番号(および三重枠)を表わす画像をドライバ
が表示装置33の表示画面上に設けられたタッチ・パネル
を用いて選択し,選択された電話番号を表わす画像につ
いてのみ電話番号の認識処理(ステップ178 〜183 )を
行うようにしてもよい。
【0217】選択された電話番号を用いて,通信が第1
実施例と同様に行なわれる。
【0218】第4実施例 第4実施例は,車両の電話番号および送信位置(車両位
置)を含む送信電文を無線により一の車両から送信し,
この送信電文を受信することにより電話番号およびその
送信位置を他の車両が取得するものである。
【0219】図32は第4実施例における車載端末装置の
構成を示すブロック図である。図32において,第3実施
例の車載端末装置を表わす図27に示すものと同一のもの
には同一符号を付し,重複説明を避ける。
【0220】第4実施例において,電話番号および送信
位置を含む送信電文の送,受信は次のようにして行なわ
れる。一の車両の車載端末装置は送信電文を含む電波を
所定の方向(これを送信方向という)に所定のタイミン
グ(これを送信タイミングという)で送信する。他の車
両の車載端末装置は所定の方向(これを受信方向とい
う)から伝播してくる送信電文を含む電波を所定のタイ
ミング(これを受信タイミングという)で受信する。
【0221】送信方向および受信方向はたとえば,自車
両の進行方向を基準として右前,前,左前,右,右後,
後,左後および左の方向と定めることができる。また
送,受信方向を北西,北,北東,東,南東,南,南西お
よび西という方位にしたがって定めることができる。
送,受信方向をもっと大雑把(たとえば前,左横,右
横,後または前,後)に定めてもよい。いずれにしても
送信方向,受信方向を定めるためには指向性の強いアン
テナが必要となる。また,このアンテナを定められた方
向に指向させる駆動装置が備えられる。最も一般的には
送信アンテナからは全方向に電波が発射させるので,送
信方向は全方向となろう。1または複数の送,受信方向
をユーザが指定してもよいし,固定しておいてもよい。
【0222】送信タイミングおよび受信タイミングには
たとえば,常時(連続),一定時間間隔,所望の時点,
任意の時点(たとえば送信すべきデータが発生したと
き,装置の空時間)がある。
【0223】ユーザが送,受信方向または送,受信タイ
ミングを指定する場合には,送信方向および受信方向,
ならびに送信タイミングおよび受信タイミングがMMI
機器30を用いてユーザによって中央処理装置20Cに入力
される。入力された送信方向および送信タイミング,な
らびに受信方向および受信タイミングは中央処理装置20
Cから電話番号送受信装置90に与えられる。
【0224】図33は電話番号送受信装置90の構成を示す
ブロック図である。制御装置91は,電話番号送受信装置
90における動作を統括する。制御装置91は好ましくはプ
ログラムされたコンピュータ(とくマイクロプロセッ
サ)によって実現される。
【0225】制御装置91は送信指令(一般にはMMI機
器30から入力される)が与えられると送信処理を開始す
る。図34は制御装置91における送信処理の手順を示すフ
ロー・チャートである。
【0226】送信タイミングにおいて(ステップ201
),自車位置がナビゲーション・システム40から制御
装置91に取込まれ(ステップ202 ),この自車位置(こ
れを送信位置という)と,自車両に搭載された車載端末
装置に割当てられた電話番号(これを送信車両の電話番
号という)とを含む送信電文を作成する(ステップ203
)。
【0227】送信電文を表す信号は制御装置91から変調
回路92に与えられ,変調回路92によって変調される。変
調回路92によって変調された送信電文を表す信号(変調
信号)は,変調回路92から送信回路93に与えられ,アン
テナ(図示略)を通して送出される(ステップ204 )。
【0228】制御装置91は送信電文を送信すると,ステ
ップ201 に戻り,次の送信タイミングになるまで送信待
ちとなる(ステップ201 )。
【0229】送信タイミングが常時の場合には,ステッ
プ201 において,常にYES と判定され,送信電文が繰返
し送信される。送信電文を送信した車両を送信車両とい
う。
【0230】送信車両から送信された変調信号(変調さ
れた送信電文を表す信号)が,他の車両に搭載された車
載端末装置の受信回路94に受信される。受信回路94が受
信した変調信号は,受信回路94から復調回路95に与えら
れる。変調信号は復調回路95によって復調され,この復
調により得られた送信電文を表す信号は制御装置91に与
えられる。
【0231】図35は車載端末装置の制御装置91における
受信処理の手順を示すフロー・チャートである。上記の
他の車両を説明の便宜のために自車両という。
【0232】制御装置91は,中央処理装置20Cから与え
られた受信タイミングに規定されるタイミングになると
(ステップ211 でYES ),復調回路95から与えられる復
調信号(送信車両から送信された送信電文を表す信号)
を取込む(ステップ212 )。受信タイミングにおいて受
信回路94を作動させてもよい。さらに,自車位置をナビ
ゲーション・システム40から取込む(ステップ213 )。
【0233】変調回路95から取込んだ送信電文に含まれ
る送信位置と自車位置とに基づいて,送信電文を送信し
た送信車両が存在する方向が決定される(ステップ214
)。決定された送信車両が存在する方向が,中央処理
装置20Cから与えられた受信方向かどうかが判断される
(ステップ215 )。
【0234】送信車両が存在する方向が受信方向に一致
すれば(ステップ215 でYES ),送信電文に含まれる電
話番号および送信位置が制御装置91から中央処理装置20
Cに与えられる(ステップ217 )。
【0235】送信車両の方向が受信方向と一致しなけれ
ば(ステップ215 でNO),ステップ211 に戻り,受信タ
イミングの待ち状態となる。
【0236】また,受信方向として全方向が指定されて
いるときには,ステップ215 で常にYES と判定される。
この場合には,ステップ213 〜215 の処理は行わなくて
もよい。
【0237】中央処理装置20Cは電話番号および送信位
置が制御装置91から与えられるとその電話番号および送
信位置を出力する。送信位置は送信車両の位置であるか
ら,送信車両の電話番号とその位置が,図16または図17
に示すものと類似した形態で表示出力される。またメッ
セージが音声出力される。これらの出力された電話番号
を用いて上述のように2つの車両間で通信が行われる。
【0238】レストラン2に設置された電話機の電話番
号とレストラン2の位置とを含む送信電文をレストラン
2またはレストラン2の看板1から送信するようにして
もよい(レストランまたは看板に送信装置を設けてお
く)。この送信電文は好ましくは,周囲に連続して送信
される。送信電文の送信装置は,送信電文の送信を制御
する制御装置,送信電文を表わす信号を変調する変調回
路および変調された信号を送信する送信回路から構成さ
れる。
【0239】レストラン2またはその看板1から送信さ
れた送信電文と,送信車両の電話番号送受信装置90から
送信された送信電文とを,それらの送信電文を受信した
車両において区別できるように,送信電文に車両に搭載
された車載端末装置のものであるかまたはレストラン2
もしくは看板1に設置された送信装置のものであるかを
表すコード等を設けるとよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】道路上を車両が走行し,レストランの電話番号
を表わした看板が設置されていた例を示す。
【図2】電話番号をバーコードによって表わした通信コ
ードの表示例を示す。
【図3】通信コードを表わしたシールが車両の後部に貼
付された例を示す。
【図4】通信コードを表わした看板が設置されている様
子を示す。
【図5】第1実施例における車載端末装置の構成を示す
ブロック図である。
【図6】ナビゲーション・システムの構成の概要を示す
ブロック図である。
【図7】MMI機器に設けられた入,出力装置の配置を
示す。
【図8】上方用レーザ・レーダおよび前方用レーザ・レ
ーダを車両に取付けた様子を示す斜視図である。
【図9】(A) および(B) は上方用レーザ・レーダおよび
前方用レーザ・レーダの検知エリアを示している。
【図10】上方用レーザ・レーダの構成を示すブロック
図である。
【図11】1フレームの対データについての電話番号認
識処理の手順を示すフロー・チャートである。
【図12】一グループの座標データについての電話番号
認識処理の手順を示すフロー・チャートである。
【図13】一グループの座標データについての電話番号
認識処理の手順を示すフロー・チャートである。
【図14】一グループの座標データについてのビット列
生成処理の手順を示すフロー・チャートである。
【図15】ビット列生成処理を説明するものである。
【図16】電話番号およびその位置の表示例を示す。
【図17】電話番号およびその位置の他の表示例を示
す。
【図18】(A) および(B) は通信により取得した情報の
表示例を示す。
【図19】第2実施例における車載端末装置の構成を示
すブロック図である。
【図20】(A) および(B) は二次元レーザ・レーダの検
知エリアを示す。
【図21】二次元レーザ・レーダの構成を示すブロック
図である。
【図22】1フレームの対データについての電話番号認
識処理の手順を示すフロー・チャートである。
【図23】一グループの座標データについての電話番号
認識処理の手順を示すフロー・チャートである。
【図24】一グループの座標データについて電話番号の
認識処理の手順を示すフロー・チャートである。
【図25】一グループの座標データについてのビット列
生成処理の手順を示すフロー・チャートである。
【図26】電話番号を文字列によって表わした表示例を
示す。
【図27】第3実施例における車載端末装置の構成を示
すブロック図である。
【図28】電話番号認識装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図29】レーザ・レーダおよびカメラが車両に搭載さ
れた様子を示す。
【図30】電話番号認識処理の手順を示すフロー・チャ
ートである。
【図31】電話番号認識処理の手順を示すフロー・チャ
ートである。
【図32】第4実施例における車載端末装置の構成を示
すブロック図である。
【図33】電話番号送受信装置の構成を示すブロック図
である。
【図34】制御装置の送信処理の手順を示すフロー・チ
ャートである。
【図35】制御装置の受信処理の手順を示すフロー・チ
ャートである。
【符号の説明】
C1,C2,C3 車両 20,20B,20C 中央処理装置 21 センサ群 22 アクチュエータ群 23 無線通信装置 24 レーザ・レーダ 30 MMI機器 31 切替ボタン 32 キー群 33 表示装置 34 つまみ 35 スピーカ 36 表示器 37 送受話器 40 ナビゲーション・システム 41 プロセッサ 42 GPS受信機 43 地図データ・ベース 44 キー群 50 前方用レーザ・レーダ 51 制御装置 52 LD駆動回路 53 LD 54 一次元スキャナ 55 スキャン位置検出回路 56 PD 57 受光回路 58 電話番号認識装置 60 上方用レーザ・レーダ 70 二次元レーザ・レーダ 71 制御装置 74 二次元スキャナ 75 スキャン位置検出回路 78 電話番号認識装置 80 電話番号認識装置 81 画像処理装置 82 画像メモリ 83 A/D変換器 84 カメラ 85 文字辞書 90 電話番号送受信装置 91 制御装置 92 変調回路 93 送信回路 94 受信回路 95 復調回路

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に通信を行う第1の通信装置と第2
    の通信装置とを設け,上記第1および第2の通信装置に
    それぞれ通信用識別符号を割当てておき,上記第1の通
    信装置の通信用識別符号を通信用識別符号表示物に表わ
    しておき,上記通信用識別符号表示物に表わされた通信
    用識別符号を上記第2の通信装置によって検出し,上記
    第2の通信装置に検出した通信用識別符号をもつ上記第
    1の通信装置との通信を行わせる,通信方法。
  2. 【請求項2】 上記通信用識別符号表示物を車両に設け
    る,請求項1に記載の通信方法。
  3. 【請求項3】 上記通信用識別符号表示物を道路の路側
    またはその上方に配置された看板に設ける,請求項1に
    記載の通信方法。
  4. 【請求項4】 上記第2の通信装置が検出した通信用識
    別符号を出力させ,出力された通信用識別符号の中から
    一の通信用識別符号を選択または入力し,上記第2の通
    信装置に,選択または入力された通信用識別符号をもつ
    上記第1の通信装置との通信を行わせる,請求項1に記
    載の通信方法。
  5. 【請求項5】 上記第1の通信装置の通信用識別符号を
    上記通信用識別符号表示物にバーコードによって表わし
    ておき,上記第2の通信装置において,上記通信用識別
    符号表示物にレーザ光を投射し,上記通信用識別符号表
    示物に表わされたバーコードによるレーザ光の反射光を
    受光し,これによって得られる受光信号に基づいて通信
    用識別符号を検出する,請求項1に記載の通信方法。
  6. 【請求項6】 上記第1の通信装置の通信用識別符号を
    上記通信用識別符号表示物にバーコードによって表わし
    ておき,上記第2の通信装置において,上記通信用識別
    符号表示物にレーザ光を投射し,上記通信用識別符号表
    示物に表わされたバーコードによるレーザ光の反射光を
    受光し,これによって得られる受光信号に基づいて通信
    用識別符号とその位置とを検出し,検出した通信用識別
    符号とその位置とを出力し,出力された通信用識別符号
    の中から一の通信用識別符号を選択または入力し,選択
    または入力された通信用識別符号をもつ上記第1の通信
    装置と通信を行う,請求項1に記載の通信方法。
  7. 【請求項7】 上記第1の通信装置の通信用識別符号を
    上記通信用識別符号表示物に文字列によって表わしてお
    き,上記第2の通信装置において,上記通信用識別符号
    表示物を撮像し,撮像により得られた画像データに基づ
    いて上記第1の通信装置の通信用識別符号を検出する,
    請求項1に記載の通信方法。
  8. 【請求項8】 相互に通信を行う第1の通信装置と第2
    の通信装置とを設け,上記第1および第2の通信装置に
    それぞれ通信用識別符号を割当てておき,少なくとも上
    記第1の通信装置の通信用識別符号を含む送信電文を上
    記第1の通信装置から無線により送信し,上記第1の通
    信装置から無線により送信された上記送信電文を上記第
    2の通信装置に受信させ,受信した上記送信電文に含ま
    れる通信用識別符号をもつ上記第1の通信装置との通信
    を行わせる,通信方法。
  9. 【請求項9】 上記第2の通信装置において,受信した
    上記送信電文に含まれる通信用識別符号を出力し,出力
    された通信用識別符号の中から一の通信用識別符号を選
    択または入力し,選択または入力された通信用識別符号
    をもつ上記第1の通信装置と通信を行う,請求項8に記
    載の通信方法。
  10. 【請求項10】 上記第1の通信装置において,上記第
    1の通信装置の通信用識別符号と上記第1の通信装置の
    位置とを含む上記送信電文を無線により送信し,上記第
    2の通信装置において,受信した上記送信電文に含まれ
    る上記第1の通信装置の通信用識別符号と上記第1の通
    信装置の位置とを出力し,出力された通信用識別符号の
    中から一の通信用識別符号を選択または入力し,選択ま
    たは入力された通信用識別符号をもつ上記第1の通信装
    置と通信を行う,請求項8に記載の通信方法。
  11. 【請求項11】 相互に通信を行う第1の通信装置と第
    2の通信装置とを備えた通信システムであり,上記第1
    および第2の通信装置にそれぞれ通信用識別符号が割当
    てられており,上記第1の通信装置の通信用識別符号が
    通信用識別符号表示物に表わされており,上記第1の通
    信装置が,上記第2の通信装置と通信を行うための第1
    の通信手段,および上記通信用識別符号表示物に表わさ
    れた上記第1の通信装置の通信用識別符号を検出した上
    記第2の通信装置との通信を上記第1の通信手段を用い
    て行う第1の通信制御手段を備え,上記第2の通信装置
    が,上記第1の通信装置と通信を行うための第2の通信
    手段,上記通信用識別符号表示物に表示された通信用識
    別符号を検出する検出手段,および上記検出手段によっ
    て検出された通信用識別符号をもつ上記第1の通信装置
    との通信を上記第2の通信手段を用いて行う第2の通信
    制御手段を備えている,通信システム。
  12. 【請求項12】 上記通信用識別符号表示物が車両に設
    けられている,請求項11に記載の通信システム。
  13. 【請求項13】 上記通信用識別符号表示物が道路の路
    側またはその上方に設置された看板である,請求項11に
    記載の通信システム。
  14. 【請求項14】 上記第2の通信装置が,上記検出手段
    によって検出された通信用識別符号を出力する出力手
    段,上記出力手段によって出力された通信用識別符号の
    中から,一の通信用識別符号の選択または入力を受付け
    る選択入力手段,および上記選択入力手段によって選択
    または入力された通信用識別符号をもつ上記第1の通信
    装置との通信を上記第2の通信手段を用いて行う上記第
    2の通信制御手段をさらに備えている,請求項11に記載
    の通信システム。
  15. 【請求項15】 上記第1の通信装置の通信用識別符号
    が上記通信用識別符号表示物にバーコードによって表示
    されており,上記第2の通信装置における上記検出手段
    が,上記通信用識別符号表示物にレーザ光を投射し,上
    記通信用識別符号表示物に表わされたバーコードによる
    レーザ光の反射光を受光し,これによって得られた受光
    信号に基づいて通信用識別符号を検出するものである,
    請求項11に記載の通信システム。
  16. 【請求項16】 上記第1の通信装置の通信用識別符号
    が上記通信用識別符号表示物にバーコードによって表わ
    されており,上記第2の通信装置が,上記通信用識別符
    号表示物にレーザ光を投射し,上記通信用識別符号表示
    物に表わされたバーコードによるレーザ光の反射光を受
    光し,これによって得られる受光信号に基づいて通信用
    識別符号とその位置とを検出する上記検出手段,上記検
    出手段によって検出された通信用識別符号とその位置と
    を出力する出力手段,上記出力手段によって出力された
    通信用識別符号の中から,一の通信用識別符号の選択ま
    たは入力を受付ける選択入力手段,および上記選択入力
    手段によって選択または入力された通信用識別符号をも
    つ上記第1の通信装置との通信を上記第2の通信手段を
    用いて行う上記第2の通信制御手段をさらに備えてい
    る,請求項11記載の通信システム。
  17. 【請求項17】 上記第1の通信装置の通信用識別符号
    が上記通信用識別符号表示物に文字列によって表わされ
    ており,上記第2の通信装置の上記検出手段が,上記通
    信用識別符号表示物を撮像し,撮像により得られた画像
    データに基づいて通信用識別符号を検出するものであ
    る,請求項11に記載の通信システム。
  18. 【請求項18】 相互に通信を行う第1の通信装置と第
    2の通信装置とを備えた通信システムであり,上記第1
    および第2の通信装置にそれぞれ通信用識別符号が割当
    てられており,上記第1の通信装置が,上記第2の通信
    装置と通信を行うための第1の通信手段,少なくとも上
    記第1の通信装置の通信用識別符号を含む送信電文を無
    線により送信する送信手段,および上記第1の通信装置
    から無線により送信された上記送信電文を受信した上記
    第2の通信装置との通信を上記第1の通信手段を用いて
    行う第1の通信制御手段を備え,上記第2の通信装置
    が,上記第1の通信装置と通信を行うための第2の通信
    手段,上記第2の通信装置から無線により送信された送
    信電文を受信する受信手段,および上記受信手段が受信
    した上記送信電文に含まれる通信用識別符号をもつ上記
    第1の通信装置との通信を上記第2の通信手段を用いて
    行う第2の通信制御手段を備えている,通信システム。
  19. 【請求項19】 上記第2の通信装置が,上記受信手段
    が受信した上記送信電文に含まれる通信用識別符号を出
    力する出力手段,上記出力手段によって出力された通信
    用識別符号の中から,一の通信用識別符号の選択または
    入力を受付ける選択入力手段,および上記選択入力手段
    によって選択または入力された通信用識別符号をもつ上
    記第1の通信装置との通信を上記第2の通信手段を用い
    て行う上記第2の通信制御手段をさらに備えている,請
    求項18に記載の通信システム。
  20. 【請求項20】 上記第1の通信装置が,上記第1の通
    信装置の位置を検出する位置検出手段,および上記第1
    の通信装置の通信用識別符号と上記位置検出手段によっ
    て検出された第1の通信装置の位置とを含む上記送信電
    文を無線により送信する上記送信手段をさらに備え,上
    記第2の通信装置が,上記受信手段が受信した上記送信
    電文に含まれる上記第1の通信装置の通信用識別符号と
    上記第1の通信装置の位置とを出力する出力手段,上記
    出力手段によって出力された通信用識別符号の中から,
    一の通信用識別符号の選択または入力を受付ける選択入
    力手段,および上記選択入力手段によって選択または入
    力された通信用識別符号をもつ上記第1の通信装置との
    通信を上記第2の通信手段を用いて行う上記第2の通信
    制御手段をさらに備えている,請求項18に記載の通信シ
    ステム。
  21. 【請求項21】 通信を行うための通信手段,通信用識
    別符号表示物に表示された通信用識別符号を検出する検
    出手段,および上記検出手段によって検出された通信用
    識別符号をもつ通信装置との通信を上記通信手段を用い
    て行う第1の通信制御手段,を備えている通信装置。
  22. 【請求項22】 上記通信用識別符号表示物が車両に設
    けられている,請求項21に記載の通信装置。
  23. 【請求項23】 上記通信用識別符号表示物が道路の路
    側またはその上方に設置された看板である,請求項21に
    記載の通信装置。
  24. 【請求項24】 通信用識別符号表示物に表わされた通
    信用識別符号を検出した他の通信装置との通信を上記通
    信手段を用いて行う第2の通信制御手段,をさらに備え
    ている請求項21に記載の通信装置。
  25. 【請求項25】 上記検出手段によって検出された通信
    用識別符号を出力する出力手段,上記出力手段によって
    出力された通信用識別符号の中から,一の通信用識別符
    号の選択または入力を受付ける選択入力手段,および上
    記選択入力手段によって選択または入力された通信用識
    別符号をもつ通信装置との通信を上記通信手段を用いて
    行う上記第1の通信制御手段,をさらに備えている請求
    項21に記載の通信装置。
  26. 【請求項26】 通信用識別符号が通信用識別符号表示
    物にバーコードによって表わされており,上記検出手段
    が,上記通信用識別符号表示物にレーザ光を投射し,上
    記通信用識別符号表示物に表わされたバーコードによる
    レーザ光の反射光を受光し,これによって得られた受光
    信号に基づいて通信用識別符号を検出するものである,
    請求項21に記載の通信装置。
  27. 【請求項27】 通信用識別符号を表わすバーコードが
    表わされた通信用識別符号表示物にレーザ光を投射し,
    上記通信用識別番号表示物に表わされたバーコードによ
    るレーザ光の反射光を受光し,これによって得られる受
    光信号に基づいて通信用識別符号とその位置とを検出す
    る上記検出手段,上記検出手段によって検出された通信
    用識別符号とその位置とを出力する出力手段,上記出力
    手段によって出力された通信用識別符号の中から,一の
    通信用識別符号の選択または入力を受付ける選択入力手
    段,および上記選択入力手段によって選択または入力さ
    れた通信用識別符号をもつ通信装置との通信を上記通信
    手段を用いて行う上記第1の通信制御手段,をさらに備
    えている請求項21に記載の通信装置。
  28. 【請求項28】 通信用識別符号が通信用識別符号表示
    物に文字列によって表わされており,上記検出手段が上
    記通信用識別符号表示物を撮像し,撮像により得られた
    画像データに基づいて通信用識別符号を検出するもので
    ある,請求項21に記載の通信装置。
  29. 【請求項29】 通信を行うための通信手段,無線によ
    り送信され,少なくとも通信用識別符号を含む送信電文
    を受信する受信手段,および上記受信手段が受信した上
    記送信電文に含まれる通信用識別符号をもつ通信装置と
    の通信を上記通信手段を用いて行う第1の通信制御手
    段,を備えている通信装置。
  30. 【請求項30】 当該通信装置に割当てられた通信用識
    別符号を含む送信電文を無線により送信する送信手段,
    および上記送信手段から無線により送信した上記送信電
    文を受信した他の通信装置との通信を上記通信手段を用
    いて行う第2の通信制御手段,をさらに備えている請求
    項29に記載の通信装置。
  31. 【請求項31】 上記受信手段が受信した上記送信電文
    に含まれる通信用識別符号を出力する出力手段,上記出
    力手段によって出力された通信用識別符号の中から,一
    の通信用識別符号の選択または入力を受付ける選択入力
    手段,および上記選択入力手段によって選択または入力
    された通信用識別符号をもつ通信装置との通信を上記通
    信手段を用いて行う上記第1の通信制御手段,をさらに
    備えている請求項29に記載の通信装置。
  32. 【請求項32】 無線により送信され,通信用識別符号
    とその通信用識別符号が割当てられた通信装置の位置と
    を含む上記送信電文を受信する受信手段,上記受信手段
    が受信した上記送信電文に含まれる上記通信装置の通信
    用識別符号とその位置とを出力する出力手段,上記出力
    手段によって出力された通信用識別符号の中から,一の
    通信用識別符号の選択または入力を受付ける選択入力手
    段,および上記選択入力手段によって選択または入力さ
    れた通信用識別符号をもつ通信装置との通信を上記通信
    手段を用いて行う上記第1の通信制御手段,をさらに備
    えている請求項29に記載の通信装置。
  33. 【請求項33】 当該通信装置の位置を検出する位置検
    出手段,少なくとも当該通信装置に割当てられた通信用
    識別符号と上記位置検出手段によって検出された位置と
    を含む送信電文を無線により送信する送信手段,および
    上記送信手段から無線により送信した上記送信電文を受
    信した他の通信装置との通信を上記通信手段を用いて行
    う第2の通信制御手段,をさらに備えている請求項32に
    記載の通信装置。
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