JPH1075323A - 極性反転検出回路と緩転極検出回路とベル信号検出回路とそれらに用いられる定電流回路、パルスエッジ検出回路、定電流オン、オフ形スイッチ回路、パルスフォールエッジ検出回路、モノマルチ、パルス幅拡大回路、制御電源回路及び高電圧検出回路 - Google Patents

極性反転検出回路と緩転極検出回路とベル信号検出回路とそれらに用いられる定電流回路、パルスエッジ検出回路、定電流オン、オフ形スイッチ回路、パルスフォールエッジ検出回路、モノマルチ、パルス幅拡大回路、制御電源回路及び高電圧検出回路

Info

Publication number
JPH1075323A
JPH1075323A JP9031510A JP3151097A JPH1075323A JP H1075323 A JPH1075323 A JP H1075323A JP 9031510 A JP9031510 A JP 9031510A JP 3151097 A JP3151097 A JP 3151097A JP H1075323 A JPH1075323 A JP H1075323A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
circuit
terminal
output
input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9031510A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3728046B2 (ja
Inventor
Tokio Miyashita
時男 宮下
Toshihiko Odaka
利彦 小高
Tokuo Nakamura
徳雄 中村
Hiroyasu Uehara
啓靖 上原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP03151097A priority Critical patent/JP3728046B2/ja
Publication of JPH1075323A publication Critical patent/JPH1075323A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3728046B2 publication Critical patent/JP3728046B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Amplifiers (AREA)
  • Measurement Of Current Or Voltage (AREA)
  • Pulse Circuits (AREA)
  • Logic Circuits (AREA)
  • Manipulation Of Pulses (AREA)
  • Telephonic Communication Services (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信回線の極性反転を誤動作なく検出すると
共に、検出回路を集積化可能にする。 【解決手段】 全波整流回路20は通信回線の電圧を整
流し、一定極性の電圧を出力する。極性反転検出回路は
エッジ検出回路30A,30Bを用いて通信回線L1,
L2間の電圧増大エッジを検出する。各エッジ検出回路
30A,30Bは同一構造の疑似微分回路で構成され、
例えばエッジ検出回路30Aが増大エッジの短区間に、
トリガ電流を出力する。トリガ電流がOR回路40を介
して、定電流ON/OFF形保持回路50に与えられ、定電流
ON/OFF形保持回路50はセットされて極性反転情報を保
持出力する。保持の必要がなくなった時点で、リセット
信号でリセットされて、待機状態にもどる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレメータ等のベ
ル信号無鳴動端末であるノーリンギング端末において、
起動及び復旧を示すために交換機より通信回線を通し送
られてくる極性反転情報を検出する極性反転検出回路
と、極性反転情報の緩転極を検出する緩転極検出回路
と、ベル信号を検出するベル信号検出回路と、これらノ
ーリンギング端末に設けられる各検出回路等を構成する
定電流回路、直流電源監視回路、定電流オン、オフ形ス
イッチ回路、パルスフォールエッジ検出回路、モノマル
チ、制御電源回路、高電圧検出回路、制御電源回路及び
パルス幅拡大回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、
例えば次の文献に示されるものがあった。 文献;特開平6−237307号公報 図2は、従来の極性反転検出回路の回路図である。この
極性反転検出回路は、一対の通信回線L1,L2に接続
された整流回路1を備えている。通信回線L1には、さ
らに、直列のダイオード群2と該ダイオード群2に並列
のツェナーダイオード3と、エミッタ抵抗4と、該抵抗
4とダイオード群2の出力端子間にダーリントン接続さ
れた2個のトランジスタ5,6と、該トランジスタ5,
6の出力側であるトランジスタ6のコレクタに直列接続
されたダイオード7及び抵抗8とを有した極性反転検出
増幅回路9が、接続されている。通信回線L2には、極
性反転検出増幅回路9と同じ構成の極性反転検出増幅回
路10が接続されている。極性反転検出増幅回路9中の
ダイオード群2の出力端子と極性反転検出増幅回路10
中のダイオード群2の出力端子との間には、ツェナーダ
イオード11と抵抗12とキャパシタ13と抵抗14と
ツェナーダイオード15とが、この順に直列接続されて
いる。
【0003】整流回路1の正極性出力端子1aと負極性
出力端子1bの間には、該整流回路1の出力信号を電源
として動作する2つの保持回路16,17が、並列に接
続されている。各保持回路16,17と負極性出力端子
1bの間には、それら保持回路16,17の保持動作を
停止するリセット回路18,19が接続されている。図
示しない電話局は、ノーリンギング端末に対する起動信
号及び復旧信号として、通信回線L1,L2の極性を反
転する。各通信回線L1,L2の極性反転の開始によ
り、該通信回線L1,L2間の電圧が変化すると、ツェ
ナーダイオード11または12がそれを検出して導通状
態になり、キャパシタ13の充放電で極性反転検出トリ
ガ電流が流れる。極性反転検出増幅回路9または極性反
転検出増幅回路10中のダイオード群2とツェナーダイ
オード11,15、抵抗12,14を介したトリガ電流
を、極性反転検出増幅回路9または極性反転検出増幅回
路10が増幅する。極性反転検出増幅回路9または極性
反転検出増幅回路10の出力する増幅されたトリガ電流
をトリガとし、保持回路16または保持回路17は、極
性反転情報を保持すると共に、外付け部品の例えばフォ
トカプラ等を用いて、該極性反転情報を外部制御機器に
出力する。極性反転情報の保持の必要がなくなった時点
で、外部制御機器より、リセット信号がリセット回路1
8,19に与えられ、保持回路16及び17の保存情報
はクリアされる。これにより、待機の状態に戻る。
【0004】このようにして、通信回線L1,L2にお
ける極性反転情報が得られるので、従来のノーリンギン
グ着信検出回路では、例えば図2のような極性反転検出
回路を用いて転極を検出し、外部機器で、その後に与え
られるベル信号の有無を判定することで、ノーリンギン
グ通信の着信を判定していた。一方、従来のベル信号検
出回路は、例えば、図2中のツェナーダイオード11,
15と抵抗12,14とキャパシタ13と極性反転検出
増幅回路9,10とで生成される起動または復旧を示す
2種類の転極情報を、OR回路で合成することで、ヒゲ
パルス列を求めている。そして、ヒゲパルス列からベル
信号の検出を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
極性反転検出回路では、次の(1)〜(6)ような課題
があった。一方、ベル信号検出回路には、(7)及び
(8)の課題があった。 (1) トリガ電流を生成するために充放電(微分動
作)を行うキャパシタ13には、数百nFオーダーの容
量が必要であり、極性反転検出回路をモノリシックIC
化することが不可能である。 (2) トリガ電流のレベルは、極性反転の速度、つま
りdV/dtの影響を受ける、高dV/dtの場合を適
切レベルとすると、低dV/dtの時には不確実動作と
なるし、低dV/dtに合わせれば耐雑音特性が悪化す
る。 (3) 待機時において、通信回線L1,L2間の電位
差が増大する方向に雑音が重畳すると、常にトリガ電流
が発生するので、保持回路16,17が誤動作すること
も考えられる。この場合、誤動作か否かの判断をして待
機の状態に戻すには、一定の時間が必要となるため、そ
の分、通信チャンスを失うことになる。 (4) 発生するトリガ電流の大きさは、極性反転の速
度で変化する。そして、保持回路16,17のオン電流
値とON/OFFスレッショルド電流値は、温度により
変動する。これら、トリガ電流値、オン電流値、ON/
OFFスレッショルド電流値の3つの電流値が、別な要
因で変動するので、誤動作防止上それぞれの電流値間に
大きなマージンを取る必要があり、微少電流化(省電力
化)が困難であった。
【0006】(5) 保持回路16,17を備えた2個
の独立保持回路方式であり、両回路16,17が同時に
オンするという誤動作の可能性もある。 (6) 2つの独立保持回路方式であるので、2つのフ
ォトカプラが必要であり、前述のキャパシタ13と合わ
せると外付け部品が多くなるという課題があった。 (7) 転極の過渡状態を直接検出して、通常の転極と
緩転極とを識別する回路は実現されていなかった。 (8) 単発の極性反転があったときにも、1つのヒゲ
パルスが形成される。このヒゲパルスは、ベル信号の検
出結果としては誤信号であり、外部の認識回路等でリジ
ェクト処理を行う必要があった。 (9) 正しいベル信号の検出結果もヒゲパルス列にな
り、外部の認識回路から見ると処理のしづらい信号形式
になっていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、第1の発明は、一対の第1及び第2の回線で構成さ
れた通信回線を介して与えられた端末に対する起動信号
及び復旧信号の極性反転情報を検出する極性反転検出回
路において、次のような全波整流回路、第1のエッジ検
出回路、第2のエッジ検出回路、検出信号生成部、保持
回路とを、備えた構成にしている。全波整流回路は、通
信回線に流れる電流を全波整流し、正極性端子と負極性
端子から一定の極性の電圧を出力するものである。第1
のエッジ検出回路は、全波整流回路の負極性端子と第1
の回線との間に接続され、起動信号または復旧信号の極
性反転エッジを検出して第1のエッジ検出トリガ電流を
出力する機能を有している。第2のエッジ検出回路は、
全波整流回路の負極性端子と第2の回線との間に接続さ
れ、復旧または起動信号の極性反転エッジを検出して第
2のエッジ検出トリガ電流を出力する機能を有してい
る。検出信号生成部は、第1のエッジ検出回路の出力端
子と第2のエッジ検出回路の出力端子とに接続され、第
1及び第2のエッジ検出トリガ電流を合成して当該端末
に前記起動信号または復旧信号が与えられたことを示す
検出信号を出力するものである。保持回路は、全波整流
回路の出力電圧を電源として動作し、検出信号によって
セットされ極性反転情報を保持出力し、外部制御機器か
らのリセット信号により保持出力を解除するものであ
る。
【0008】第2の発明は、第1の発明の極性反転検出
回路において、第1のエッジ検出回路は、全波整流回路
の負極性端子と第1の回線の間の電圧が通信回線の待機
時における電圧値未満の一定電圧値範囲でのみ、定電流
を第1のエッジ検出トリガ電流として出力する構成と
し、第2のエッジ検出回路は、その負極性端子と第2の
回線との間の電圧が通信回線の待機時における電圧値未
満の一定電圧値範囲でのみ、定電流を第2のエッジ検出
トリガ電流として出力する構成にしている。第3の発明
は、第2の発明の極性反転回路において、待機時の前記
負極性端子と第1または第2の回線との間の電圧をV
l、該第1及び第2のエッジ検出回路で定電流が流れる
負極性端子と第1または第2の回線との間の電圧の上限
電圧をVh、及び待機時における負極性端子と第1まは
た第2の回線との間の雑音電圧をVnとおいたとき、
(Vl―Vh)>Vnとなるように上限電圧をそれぞれ
設定している。
【0009】第4の発明は、第1〜第3発明の極性反転
検出回路において、保持回路は、検出信号でオン状態に
なって定電流を流し、外部からのリセット信号でオフ状
態になって該定電流の流れを停止し、該定電流に対応す
る前記極性反転情報を出力する構成としている。そし
て、第1及び第2のエッジ検出回路の出力するエッジ検
出トリガ電流の電流値と保持回路における入力トリガス
レッショルド電流値と該保持回路のオン時の定電流値と
の3つの電流値は、該各第1及び第2のエッジ検出回路
及び該保持回路内のトランジスタサイズ比に基づくバン
ドギャップ電圧と抵抗値とでそれぞれ設定する構成にし
ている。第5の発明は、極性反転検出回路において、次
のような全波整流回路、第1のエッジ検出回路、第2の
エッジ検出回路及び保持回路を設けている。全波整流回
路は、通信回線に流れる電流を全波整流し、正極性端子
と負極性端子から一定の極性の電圧を出力するものであ
る。第1のエッジ検出回路は、全波整流回路の負極性端
子と第1の回線との間に接続され、起動または復旧信号
の極性反転エッジを検出して第1のエッジ検出トリガ電
流を出力する機能を有している。第2のエッジ検出回路
は、全波整流回路の負極性端子と第2の回線との間に接
続され、復旧信号または起動信号の極性反転エッジを検
出して第2のエッジ検出トリガ電流を出力する機能を有
している。保持回路は、全波整流回路の出力電圧を電源
として動作し、第1のエッジ検出トリガ電流と第2のエ
ッジ検出トリガ電流と外部からのリセット信号とに基づ
き、起動信号が与えられた情報を保持出力するか、復旧
信号が与えられた情報を保持出力するか、または外部か
らのリセット信号によって両保持出力解除の状態を出力
するかの3つの出力状態をとる構成である。
【0010】第6の発明は、第5の発明に極性反転検出
回路において、第1のエッジ検出回路は、全波整流回路
の負極性端子と第1の回線との間の電圧が通信回線の待
機時における電圧値未満の一定電圧値範囲でのみ、定電
流を前記第1のエッジ検出トリガ電流として出力する構
成としている。また、第2のエッジ検出回路は、その負
極性端子と第2の回線との間の電圧が通信回線の待機時
における電圧値未満の一定電圧値範囲でのみ、定電流を
第2のエッジ検出トリガ電流として出力する構成にして
いる。第7の発明は、第5または第6の発明の極性反転
回路において、待機時の全波整流回路の負極性端子と第
1または第2の回線との間の電圧をVl、該第1及び第
2のエッジ検出回路で定電流が流れる負極性端子と該第
1または第2の回線との間の電圧の上限電圧をVh、及
び該待機時における該負極性端子と該第1または第2の
回線との間の雑音電圧をVnとおいたとき、(Vl―V
h)>Vnとなるように該上限電圧を設定している。
【0011】第8の発明は、定電流回路において、次の
ような定電流ループ、第1の定電圧素子、帰還ループ、
及び第2の定電圧素子とを、備えている。定電流ループ
は、電流流出または電流流入する入力端子、電流流出ま
たは電流流入する出力端子、及びそれら入出力電流の和
電流が流入または流出するコモン端子を持ち、該入出力
電流間の線形増幅を行う第1の線形電流ミラーと、電流
流入または電流流出する入力端子、電流流入または電流
流出する出力端子、及びこれら入出力電流の和電流が流
出または流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近
に最大電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得
がゼロに向けて単調減少する特性を持つ第1の非線形電
流アンプとを備え、第1の非線形電流アンプの入力端子
と第1の線形電流ミラーの出力端子とが接続され、かつ
その第1の非線形電流アンプの出力端子と第1の線形電
流ミラーの入力端子とが接続され、任意に設定された設
定電流値以下ではループ電流利得が1以上で、この設定
電流値以上ではループ電流利得がl未満のループ電流増
幅を行い、第1の線形電流ミラーのコモン端子と第1の
非線形電流アンプのコモン端子との間を電流経路とし
て、外部からの電圧印加で設定電流に比例した定電流を
流す機能を有している。第1の定電圧素子は、定電流ル
ープ内の経路に挿入されるかまたは定電流ループに直列
に接続され、印加電圧が一定の電圧Von値以下では定
電流ループをオフ状態とさせて電流を流させない機能を
有している。
【0012】帰還ループは、電流流出または電流流入す
る入力端子、電流流出または電流流入する出力端子、及
びこれら入出力電流の和電流が流入または流出するコモ
ン端子を持ち入出力電流間の線形増幅を行う第2の線形
電流ミラーと、電流流入または電流流出する入力端子、
電流流入または電流流出する出力端子、及びこれら入出
力電流の和電流が流出または流入するコモン端子を有
し、入力電流ゼロ付近に最小電流利得を持ちかつ入力電
流増大に伴い電流利得が単調増加する特性を持つ第2の
非線形電流アンプとを備え、第2の線形電流ミラーの入
力端子が第1の線形電流ミラーのコモン端子に接続さ
れ、この第2の線形電流ミラーの出力端子が第2の非線
形電流アンプの入力端子に接続され、第2の非線形電流
アンプの出力端子が第1の非線形電流アンプの入力端子
または第1の線形電流ミラーの出力端子に接続され、か
つ第1の非線形電流アンプのコモン端子と第2の非線形
電流アンプのコモン端子が接続され、定電流ループを含
む全体のループ電流増幅率を1未満として全回路に流れ
る電流を短時間内で減じてゼロにするものである。第2
の定電圧素子は、第2の線形電流ミラーの出力端子と第
2の非線形電流アンプの入力端子との接続点に挿入接続
され、外部からの印加電圧が―定の電圧値Voff以下
では全回路に流れる電流を減じる帰還ループ動作を停止
させる機能を有している。そして、第2の線形電流ミラ
ーのコモン端子と第1及び第2の非線形電流アンプのコ
モン端子の間を電流流路とし、それら電圧値Vonと電
圧値Voffとを、0<Von<Voffとなるように
設定し、該電圧Vonから電圧Voffの範囲で定電流
ループで設定する電流が流れる構成にしている。
【0013】第9の発明は、入力信号中の対象電圧パル
スのパルスエッジを検出するパルスエッジ検出回路にお
いて、次のような定電流回路、電流ミラーを備えて構成
している。定電流回路は、第8の発明における定電流ル
ープ、第1の定電圧素子、帰還ループ及び第2の定電圧
素子を有したものであり、電流ミラーは、定電流ループ
で設定する電流を出力電流に変換するものである。そし
て、対象電圧パルスの波高値電圧をVpとしたとき、定
電流回路における電圧値Vonと電圧値Voffとは、
0<Von<Voff<Vpになるように設定し、対象
電圧パルスのパルスエッジ通過時以外の入力信号の低電
圧と高電圧の平坦レベルの領域では定電流ループで設定
する電流をオフし、入力信号中の対象電圧パルスのパル
スエッジを擬似微分して定電流トリガパルスを出力する
構成にしている。
【0014】第10の発明は、第1、第2、第3、第4
または第5の発明の極性反転検出回路において、第1及
び第2のエッジ検出回路を、それぞれ次のように構成し
ている。第1のエッジ検出回路は、第1の回線と全波整
流回路の負極性端子から与えられる電圧信号を入力信号
とする第9の発明のパルスエッジ検出回路で構成してい
る。一方、第2のエッジ検出回路は、第2の回線と全波
整流回路の負極性端子から与えられる電圧信号を入力信
号とする第9の発明のパルスエッジ検出回路で構成して
いる。第11の発明は、直流電源監視回路において、監
視対象直流電源の一端に接続された第8の発明の定電流
回路と、その定電流回路と監視対象直流電源の他端の間
に直列接続された発光素子またはアイソレータとを、備
えている。第12の発明は、直流電源監視回路におい
て、監視対象直流電源の一端に接続された第8の発明の
定電流回路と、電流流出または電流流入する入力端子、
電流流出または電流流入する出力端子、これら入出力電
流の和電流が流入または流出するコモン端子を有し、入
力端子が定電流回路に接続され、かつ該コモン端子が監
視対象直流電源の他端に接続された電流ミラーと、この
電流ミラーの出力端子に接続された発光素子またはアイ
ソレータとを備えている。
【0015】第13の発明は、第1、第2、第3、また
は第4記載の極性反転検出回路において、保持回路は、
次のような定電流オン、オフ形スイッチ回路と出力部を
備えた構成にしている。定電流オン、オフ形スイッチ回
路は、前記検出信号をセット入力端子から入力すること
でオン状態となって電流経路流入端子と電流経路流出端
子間に定電流を流し、外部からのリセット信号をリセッ
ト入力端子から入力することでオフ状態となってその電
流経路流入端子と電流経路流出端子の間の該定電流をオ
フする機能を有している。出力部は、定電流オン、オフ
形スイッチ回路によってオン、オフして出力される定電
流を出力用流出電流に変換する第1の出力用電流ミラ
ー、定電流を出力用流入電流に変換する第2の出力用電
流ミラー、または該定電流をグランドレベルの異なる外
部回路へのオン、オフ信号として出力するアイソレータ
を備えている。そして、定電流オン、オフ形スイッチ回
路と出力部とは、全波整流回路の正極性端子と負極性端
子間に直列に接続され、定電流オン、オフ形スイッチ回
路のオン時に出力する定電流値とそのオン、オフ状態を
切り分ける入力スレッショルド電流値とがそれぞれ独立
に、該スイッチ回路の内蔵するトランジスタのトランジ
スタサイズ比に基づくバンドギャップ電圧及び抵抗によ
って設定された構成にしている。
【0016】第14及び第15の発明は、第5または第
6の発明の極性反転検出回路において、保持回路は、次
のようなインターフェイス回路、定電流オン、オフ形ス
イッチ回路、電流切替え形スイッチ回路、第1の出力
部、第2の出力部及び第3の出力部を備えて構成してい
る。インターフェイス回路は、第1及び第2のエッジ検
出回路の出力状態に基づき当該ノーリンギング端末に前
記起動信号または復旧信号が与えられたことを示す検出
信号と、各第1及び第2のエッジ検出トリガ電流にそれ
ぞれ対応する起動信号検出パルス及び復旧信号検出パル
スとを出力するものである。定電流オン、オフ形スイッ
チ回路は、検出信号によってオン状態になって定電流を
流し、外部からのリセット信号によってオフ状態となっ
て該定電流をオフするものである。電流切替え形スイッ
チ回路は、定電流オン、オフ形スイッチ回路を定電流源
部とし、前記起動信号検出パルスと復旧信号検出パルス
とに基づき、該定電流オン、オフ形スイッチ回路の出力
する電流の流路を2つの出力端子に切替えて出力するも
のである。
【0017】第1の出力部は、電流切換え形スイッチ回
路の一方の出力端子に接続され、該電流切換え形スイッ
チ回路の出力電流を出力用流出電流に変換する第1の出
力用電流ミラーまたは該電流切換え形スイッチ回路から
の電流をグランドレベルの異なる外部回路へのオン、オ
フ信号として出力するアイソレータを有している。第2
の出力部は、電流切換え形スイッチ回路の他方の出力端
子に接続され、該電流切換え形スイッチ回路からの電流
を出力用流出電流に変換する第2の出力用電流ミラーま
たは該電流切換え形スイッチ回路からの電流をグランド
レベルの異なる外部回路へのオン、オフ信号として出力
するアイソレータを有している。第3の出力部は、定電
流オン、オフ形スイッチ回路のオン、オフ状態を出力す
るものであり、外部制御機器側で第1の出力と第2の出
力とのOR処理をすることでも検知でき省略も可能であ
る。そして、保持回路は、第1と第2の出力部を用いて
第1の出力オン、第2の出力オン、第1及び第2の出力
共にオフの3つの出力状態をとる構成にしている。
【0018】第16の発明は、第13の発明における定
電流オン、オフ形スイッチ回路を次のような定電流ルー
プとスイッチループとで構成している。定電流ループ
は、電流流出または電流流入する入力端子、電流流出ま
たは電流流入する出力端子、及びこれらの入出力電流の
和電流が流入または流出するコモン端子を持ち入出力電
流間の線形増幅を行う第1の線形電流ミラーと、電流流
入または電流流出する入力端子、電流流入または電流流
出する出力端子、及びこれら入出力電流の和電流が流出
または流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に
最大電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得が
ゼロに向けて単調減少する特性を持つ第1の非線形電流
アンプとを備え、第1の非線形電流アンプの入力端子と
第1の線形電流ミラーの出力端子とが接続され、かつ該
第1の非線形電流アンプの出力端子と第1の線形電流ミ
ラーの入力端子とが接続され、任意に設定された第1の
設定電流値以下ではループ電流利得が1以上で、第1の
設定電流値以上ではループ電流利得がl未満のループ電
流増幅を行い、第1の線形電流ミラーのコモン端子と第
1の非線形電流アンプのコモン端子との間を電流経路と
して、外部からの電圧印加で該設定電流に比例した定電
流を流す機能を有している。
【0019】スイッチループは、電流流出または電流流
入する入力端子、電流流出または電流流入する出力端
子、及びこれら入出力電流の和電流が流入または流出す
るコモン端子を持ち入出力電流間の線形増幅を行う第2
の線形電流ミラーと、電流流入または電流流出する入力
端子、電流流入または電流流出する出力端子、及びこれ
ら入出力電流の和電流が流出または流入するコモン端子
を有し、入力電流ゼロ付近に最小電流利得を持ちかつ入
力電流増大に伴い電流利得が単調増加する特性を持つ第
2の非線形電流アンプとを備え、第2の非線形電流アン
プの入力端子と第2の線形電流ミラーの出力端子が接続
され、第2の非線形電流アンプの出力端子と第2の線形
電流ミラーの入力端子とが接続され、任意に設定する第
2の設定電流値以下ではループ電流利得が1未満でその
第2の設定電流値以上ではループ電流利得が1以上であ
るループ電流増幅を行い、第2の非線形電流アンプのコ
モン端子と第2の線形電流ミラーのコモン端子とをオ
ン、オフするスイッチ端子間とし、第2の非線形電流ア
ンプと第2の線形電流ミラーの接続点の何れかをオン、
オフ制御入力端子として、そこに流れる電流の第2の設
定電流値をオン、オフ制御スレッショルド電流値とする
ようになっている。さらに、第1の設定電流値は、第2
の設定電流値よりも大きな値が設定され、スイッチルー
プは、定電流ループ内の第1の非線形電流アンプと第1
の線形電流ミラーの互いの入力端子と出力端子の接続点
の何れか一方に挿入され、定電流ループのコモン端子間
をオン、オフする定電流流路を構成している。そして、
スイッチループのオン制御入力端子が全体のオン制御入
力端子となり、第1及び第2の線形電流ミラーと第1及
び第2の非線形電流アンプのいずれかの入力端子が、全
体のオフ制御入力端子としている。
【0020】第17の発明は、第13の発明における定
電流オン、オフ形スイッチ回路において、次のようなス
イッチループと定電流ループとで構成している。スイッ
チループは、電流流出または電流流入する入力端子、電
流流出または電流流入する出力端子、及びこれら入出力
電流の和電流が流入または流出するコモン端子を持ち入
出力電流間の線形増幅を行う第1の線形電流ミラーと、
電流流入または電流流出する入力端子、電流流入または
電流流出する出力端子、及びこれら入出力電流の和電流
が流出または流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ
付近に最小電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流
利得が単調増加する特性を持つ第1の非線形電流アンプ
とを備え、第1の非線形電流アンプの入力端子と第1の
線形電流ミラーの出力端子が接続され、第1の非線形電
流アンプの出力端子と第1の線形電流ミラーの入力端子
とが接続され、任意に設定する第1の設定電流値以下で
はループ電流利得が1未満でその第1の設定電流値以上
ではループ電流利得が1以上であるループ電流増幅を行
い、第1の非線形電流アンプのコモン端子と第1の線形
電流ミラーのコモン端子とをオン、オフするスイッチ端
子間とし、該第1の非線形電流アンプと第1の線形電流
ミラーの接続点の何れかをオン、オフ制御入力端子とし
て、そこに流れる電流の第1の設定電流値をオン、オフ
制御スレッショルド電流値とするものである。
【0021】定電流ループは、電流流出または電流流入
する入力端子、電流流出または電流流入する出力端子、
及びこれらの入出力電流の和電流が流入または流出する
コモン端子を持ち入出力電流間の線形増幅を行う第2の
線形電流ミラーと、電流流入または電流流出する入力端
子、電流流入または電流流出する出力端子、及びこれら
の入出力電流の和電流が流出または流入するコモン端子
を有し、入力電流ゼロ付近に最大電流利得を持ちかつ入
力電流増大に伴い電流利得がゼロに向けて単調減少する
特性を持つ第2の非線形電流アンプとを備え、第2の非
線形電流アンプの入力端子と第2の線形電流ミラーの出
力端子とが接続され、かつ第2の非線形電流アンプの出
力端子と第2の線形電流ミラーの入力端子とが接続さ
れ、任意に設定された第2の設定電流値以下ではループ
電流利得が1以上で、第2の設定電流値以上ではループ
電流利得がl未満のループ電流増幅を行い、第2の線形
電流ミラーのコモン端子と第2の非線形電流アンプのコ
モン端子との間を電流経路として外部からの電圧印加
で、設定電流に比例した定電流を流す機能を有してい
る。そして、第1の設定電流値は、第2の設定電流値よ
りも小さな値が設定され、定電流ループは、スイッチル
ープ内の第1の非線形電流アンプの出力端子と第1の線
形電流ミラーの前記入力端子との接続点に挿入され、ス
イッチループのコモン端子間がオン、オフする定電流流
路を形成し、前記定電流ループ内の第2の非線形電流ア
ンプと第2の線形ミラーの接続点のいずれかが、全体の
オン制御入力端子となり、第1及び第2の線形電流ミラ
ーと第1及び第2の非線形電流アンプのいずれかの入力
端子が、全体のオフ制御入力端子となる構成にしてい
る。
【0022】第18の発明は、第13の発明における定
電流オン、オフ形スイッチ回路を次のような第1の定電
流ループと第2の定電流ループとで構成している。第1
の定電流ループは、電流流出または電流流入する入力端
子、電流流出または電流流入する出力端子、及びこれら
の入出力電流の和電流が流入または流出するコモン端子
を持ち入出力電流間の線形増幅を行う第1の線形電流ミ
ラーと、電流流入または電流流出する入力端子、電流流
入または電流流出する出力端子、及びこれらの入出力電
流の和電流が流出または流入するコモン端子を有し、入
力電流ゼロ付近に最大電流利得を持ちかつ入力電流増大
に伴い電流利得がゼロに向けて単調減少する特性を持つ
第1の非線形電流アンプとを備え、第1の非線形電流ア
ンプの入力端子と第1の線形電流ミラーの出力端子とが
接続され、かつ第1の非線形電流アンプの出力端子と第
1の線形電流ミラーの入力端子とが接続され、任意に設
定された第1の設定電流値以下ではループ電流利得が1
以上で、第1の設定電流値以上ではループ電流利得がl
未満のループ電流増幅を行い、第1の線形電流ミラーの
コモン端子と第1の非線形電流アンプのコモン端子との
間を電流経路として外部からの電圧印加で、第1の設定
電流に比例した定電流を流す機能を有している。
【0023】第2の定電流ループは、電流流出または電
流流入する入力端子、電流流出または電流流入する出力
端子、及びこれらの入出力電流の和電流が流入または流
出するコモン端子を持ち入出力電流間の線形増幅を行う
第2の線形電流ミラーと、電流流入または電流流出する
入力端子、電流流入または電流流出する出力端子、及び
これら入出力電流の和電流が流出または流入するコモン
端子を有し、入力電流ゼロ付近に最大電流利得を持ちか
つ入力電流増大に伴い電流利得がゼロに向けて単調減少
する特性を持つ第2の非線形電流アンプとを備え、第2
の非線形電流アンプの入力端子と第2の線形電流ミラー
の出力端子とが接続され、かつ第2の非線形電流アンプ
の出力端子と第2の線形電流ミラーの入力端子とが接続
され、任意に設定された第2の設定電流値以下ではルー
プ電流利得が1以上で、第2の設定電流値以上ではルー
プ電流利得がl未満のループ電流増幅をし、第2の線形
電流ミラーのコモン端子と第2の非線形電流アンプのコ
モン端子との間を電流経路として外部からの電圧印加
で、第2の設定電流に比例した定電流を流す機能を有し
ている。
【0024】そして、第2の定電流ループ内の第2の線
形電流ミラーのコモン端子は、第1の定電流ループ内の
第1の線形電流ミラーの入力端子と第1の非線形電流ア
ンプの出力端子の間の接続を開いて第1の線形電流ミラ
ーの入力端子に接続され、第1の非線形電流アンプの出
力端子は、その第2の定電流ループ内の第2の非線形電
流アンプの入力端子及び第2の線形電流ミラーの出力端
子に接続され、かつ、第1の非線形電流アンプのコモン
端子は、第2の非線形電流アンプのコモン端子に接続さ
れた構成としている。第2の設定電流値は、第1の設定
電流値よりも十分大きな値に設定され、第2の非線形電
流アンプの入力端子または第2の線形電流ミラーの入力
端子が、全体のオン、オフ制御端子を構成している。さ
らに、第1の線形電流アンプと第1及び第2の非線形電
流アンプのコモン端子間は、オン、オフして流れる定電
流の電流流路となる構成にしている。
【0025】第19の発明は、端末に設けられ、一対の
第1及び第2の回線で構成された通信回線を介して与え
られた起動信号または復旧信号の極性反転情報に基づ
き、ノーリンギング通信の着信を検出する緩転極検出回
路において、次のような第1の全波整流回路、第2の全
波整流回路、電流制限抵抗、電源キャパシタ、第1の転
極フォールエッジ検出部、第2の転極フォールエッジ検
出部、第1の検出信号形成部、モノマルチ、第1の転極
ライズエッジ検出回路、第2の転極ライズエッジ検出回
路、第2の検出信号形成部、リセットパルス形成回路、
及び保持回路を備えている。第1の全波整流回路は、通
信回線に流れる電流を全波整流し、正極性端子と負極性
端子から後段の回路に電源供給するものである。第2の
全波整流回路は、通信回線に流れる電流を全波整流する
ものである。電流制限抵抗は、第2の全波整流回路の出
力端子に接続されている。電源キャパシタは、電流制限
抵抗を介して第2の全波整流回路から電源供給を受け、
第1及び第2の回線間の電圧がゼロの時も、後段の回路
の動作を維持する機能を有している。第1の転極フォー
ルエッジ検出部は、電源キャパシタから電源供給を受
け、起動信号又は復旧信号となる第1の回線の転極回線
間電圧減少エッジを検出してトリガ電流を出力する機能
を有している。第2の転極フォールエッジ検出部は、電
源キャパシタから電源供給を受け、復旧信号又は起動信
号となる第2の回線の転極回線間電圧減少エッジを検出
してトリガ電流を出力する機能を有している。
【0026】第1の検出信号形成部は、第1及び第2の
転極フォールエッジ検出部の出力するトリガ電流を合成
したフォールエッジ検出信号を形成するものである。モ
ノマルチは、電源キャパシタから電源供給を受けフォー
ルエッジ検出信号を受けて一定時間のパルスを出力する
構成である。第1の転極ライズエッジ検出回路は、起動
信号又は復旧信号となる第1の回線の転極回線間電圧増
大エッジを検出してトリガ電流を出力する機能を有して
いる。第2の転極ライズエッジ検出回路も、同様に、復
旧信号又は起動信号となる第2の回線の転極回線間電圧
増大エッジを検出してトリガ電流を出力する機能を有し
ている。第2の検出信号形成部が、第l及び第2の転極
ライズエッジ検出回路の出力するトリガ電流を合成し、
ライズエッジ検出信号を形成する構成ある。リセットパ
ルス形成回路は、モノマルチからのパルスと外部回路か
らのリセット信号を合成してリセットパルスを出力する
ものである。保持回路は、第1の全波整流回路の出力電
圧を電源として動作し、第2の検出信号形成部の出力す
るトリガ電流をセット入力端子に入力して転極情報を保
持して外部回路に出力し、前記リセットパルス形成回路
からのパルスをリセット入力端子に入力して待機状態に
戻る機能を有している。そして、モノマルチの出力する
パルスが、リセットパルス形成回路を介して保持回路に
与えられている期間には、該保持回路が強制的にリセッ
トされてトリガ電流がセット入力されても転極情報を出
力しない構成にしている。
【0027】第20の発明は、緩転極検出回路におい
て、第19の発明における第1の全波整流回路、第2の
全波整流回路、第1の検出信号形成部、第1及び第2の
転極ライズエッジ検出回路、第2の検出信号形成部及び
リセットパルス形成回路とを備え、さらに、次のような
制御電源回路、第1の転極フォールエッジ検出部、第2
の転極フォールエッジ検出部及びモノマルチを設けてい
る。制御電源回路は、第2の全波整流回路の出力端子に
接続されて第2の全波整流回路から電源供給を受け、内
蔵キャパシタに対する過電圧及び過電流を防止しつつ、
第1及び第2の回線間の電圧がゼロの時も、後段の回路
の動作を維持する電源を供給するものである。第1の転
極フォールエッジ検出部は、制御電源回路から電源供給
を受け、起動信号又は復旧信号となる前記第1の回線の
転極回線間電圧減少エッジを検出してトリガ電流を出力
する構成である。第2の転極フォールエッジ検出部は、
制御電源回路から電源供給を受け、復旧信号又は起動信
号となる第2の回線の転極回線間電圧減少エッジを検出
してトリガ電流を出力する構成である。モノマルチは、
制御電源回路の出力端子からの電源で動作し、フォール
エッジ検出信号を受けて一定時間のパルスを出力する機
能を有している。保持回路は、第1または第2の全波整
流回路もしくは制御電源回路から与えられた電源で動作
し、第2の検出信号形成回路の出力するトリガ電流をセ
ット入力端子に入力して転極情報を保持して外部回路に
出力し、リセットパルス形成回路からのパルスをリセッ
ト入力端子に入力して待機状態に戻る機能を有してい
る。そして、モノマルチの出力するパルスが、リセット
パルス形成回路を介して保持回路に与えられている期間
には、該保持回路が強制的にリセットされてトリガ電流
がセット入力されても転極情報を出力しない構成にして
いる。
【0028】第21の発明は、緩転極検出回路におい
て、第19の発明における第1の全波整流回路、第2の
全波整流回路、電流制限抵抗、電源キャパシタ、第1の
転極フォールエッジ検出部、第2の転極フォールエッジ
検出部、第1の検出信号形成部、モノマルチ、リセット
パルス形成回路、第1の転極ライズエッジ検出回路及び
第2の転極ライズエッジ検出回路と、次のような第1の
保持回路及び第2の保持回路とを備えている。第1の保
持回路は、第1の全波整流回路から与えられた電源で動
作し、第1の転極ライズエッジ検出回路の出力するトリ
ガ電流をセット入力端子に入力して転極情報を保持して
外部回路に出力し、リセットパルス形成回路からのパル
スをリセット入力端子に入力して待機状態に戻る機能を
有している。第2の保持回路は、第1の全波整流回路か
ら与えられた電源で動作し、第2の転極ライズエッジ検
出回路の出力するトリガ電流をセット入力端子に入力し
て転極情報を保持して外部回路に出力し、リセットパル
ス形成回路からのパルスをリセット入力端子に入力して
待機状態に戻る機能を有している。そして、モノマルチ
の出力するパルスが、リセットパルス形成回路を介して
第1及び第2の保持回路に与えられている期間には、該
第1及び第2の保持回路が強制的にリセットされてトリ
ガ電流がセット入力されても前記転極情報を出力しない
構成にしている。
【0029】第22の発明は、緩転極検出回路におい
て、第20の発明における第1の全波整流回路、第2の
全波整流回路、制御電源回路、第1の転極フォールエッ
ジ検出部、第2の転極フォールエッジ検出部、第1の検
出信号形成部、モノマルチ、リセットパルス形成回路、
第1の転極ライズエッジ検出回路及び第2の転極ライズ
エッジ検出回路と、次のような第1の保持回路及び第2
の保持回路とを備えている。第1の保持回路は、第1も
しくは第2の全波整流回路または制御電源回路から与え
られた電源で動作し、第1の転極ライズエッジ検出回路
の出力するトリガ電流をセット入力端子に入力して転極
情報を保持して外部回路に出力し、リセットパルス形成
回路からのパルスをリセット入力端子に入力して待機状
態に戻る機能を有している。第2の保持回路は、第1ま
たは第2の全波整流回路もしくは制御電源回路から与え
られた電源で動作し、第2の転極ライズエッジ検出回路
の出力するトリガ電流をセット入力端子に入力して転極
情報を保持して外部回路に出力し、リセットパルス形成
回路からのパルスをリセット入力端子に入力して待機状
態に戻る機能を有している。そして、モノマルチの出力
するパルスが、リセットパルス形成回路を介して第1及
び第2の保持回路に与えられている期間には、該第1及
び第2の保持回路が強制的にリセットされてトリガ電流
がセット入力されても転極情報を出力しない構成にして
いる。
【0030】第23の発明は、緩転極検出回路におい
て、第19の発明における第1の全波整流回路、第2の
全波整流回路、電流制限抵抗、電源キャパシタ、第1の
転極フォールエッジ検出部、第2の転極フォールエッジ
検出部、第1の検出信号形成部、モノマルチ、リセット
パルス形成回路、第1の転極ライズエッジ検出回路及び
第2の転極ライズエッジ検出回路と、次のような3ステ
ート保持回路とを備えている。3ステート保持回路は、
第1の全波整流回路から与えられた電源で動作し、第1
の転極ライズエッジ検出回路の出力するトリガ電流を第
1のセット入力端子に入力して起動信号または復旧信号
に対する第1の転極情報を保持出力し、リセットパルス
形成回路からの前記パルスをリセット入力端子から入力
して待機状態に戻り、第2の転極ライズエッジ検出回路
からのトリガ電流を第2のセット入力端子に入力して復
旧信号または起動信号に対する第2の転極情報を保持出
力し、リセットパルス形成回路からのパルスをリセット
入力端子から入力して第1、第2出力共にオフの待機状
態に戻るようにしている。そして、モノマルチの出力す
るパルスが、リセットパルス形成回路を介して3ステー
ト保持回路に与えられている期間には、該3ステート保
持回路が強制的にリセットされて、第1及び第2の転極
ライズエッジ検出回路からセットトリガ電流を入力され
ても転極情報を出力しない構成にしている。
【0031】第24の発明は、緩転極検出回路におい
て、第20の発明における第1の全波整流回路、第2の
全波整流回路、制御電源回路、第1の転極フォールエッ
ジ検出部、第2の転極フォールエッジ検出部、第1の検
出信号形成部、モノマルチ、リセットパルス形成回路、
第1の転極ライズエッジ検出回路及び第2の転極ライズ
エッジ検出回路と、次のような3ステート保持回路とを
備えている。3ステート保持回路は、第1または第2の
全波整流回路もしくは制御電源回路から与えられた電源
で動作し、第1の転極ライズエッジ検出回路の出力する
トリガ電流を第1のセット入力端子に入力して起動信号
または復旧信号に対する第1の転極情報を保持出力し、
リセットパルス形成回路からのパルスをリセット入力端
子から入力して待機状態に戻り、第2の転極ライズエッ
ジ検出回路からのトリガ電流を第2のセット入力端子に
入力して復旧信号または起動信号に対する第2の緩転極
情報を保持出力し、リセットパルス形成回路からのパル
スをリセット入力端子から入力して第1、第2出力共に
オフの待機状態に戻るようにしている。そして、モノマ
ルチの出力するパルスが、リセットパルス形成回路を介
して3ステート保持回路に与えられている期間には、該
3ステート保持回路が強制的にリセットされて、第1及
び第2の転極ライズエッジ検出回路からセットトリガ電
流を入力されても転極情報を出力しない構成にしてい
る。
【0032】第25の発明は、第19〜第24の発明の
緩転極検出回路において、第1の転極ライズエッジ検出
回路は、第1の回線と第1の全波整流回路の負極性端子
とから与えられる信号を入力信号とする第9の発明のパ
ルスエッジ検出回路で構成し、第2の転極ライズエッジ
検出回路は、第2の回線と全波整流回路の負極性端子と
から与えられる信号を入力信号とする第9の発明のパル
スエッジ検出回路で構成している。第26の発明は、信
号線のパルスの立ち下がりエッジを検出するパルスフォ
ールエッジ検出回路において、次のような構成にしてい
る。即ち、この第26の発明のパルスフォールエッジ検
出回路は、信号線にアノードが接続され、該信号線上の
パルスを整流するピークホールド用整流ダイオードと、
ピークホールド用整流ダイオードのカソードとグランド
との間に接続されたピークホールド用キャパシタと、設
定した一定の電圧範囲内でのみ定電流が流れる第8の発
明における定電流回路とを、備えている。さらに、この
パルスフォールエッジ検出回路は、電流流出入力端子、
複数の電流流出出力端子、及びそれら入出力電流の和電
流が流入するコモン端子を持ち、コモン端子がピークホ
ールド用整流ダイオードのカソードとピークホールド用
キャパシタの接続点に接続され、電流流出入力端子が前
記定電流回路の電流流入端子に接続された第1の線形電
流ミラーと、前記定電流回路の電流流出端子にアノード
が接続された逆流防止ダイオードと、電流流入入力端
子、複数の電流流入出力端子、及びそれら入出力電流の
和電流が流出するコモン端子を持ち、このコモン端子が
グランドに接続され、該複数の電流流入出力端子のうち
のひとつが前記信号線と逆流防止ダイオードのカソード
に接続され、電流流入入力端子が第1の線形電流ミラー
回路の複数の電流流出出力端子のうちの一つに接続され
た第2の線形電流ミラーとを備えている。そして、第1
の線形電流ミラーの前記電流流出出力端子または第2の
線形電流ミラーの電流流入出力端子は、パルスの立ち下
がり情報を示す出力端子を構成している。そして、前記
定電流回路は、電流が流れ始める電圧をVL、該電流が
流れなくなる電圧をVH、及びパルス波高値をVPと置
いたとき、それらの電圧VLと電圧VHとを0<VL<
VH<VPを満たすように設定している。
【0033】第27の発明は、第19、第21、第23
または第25の発明の緩転極検出回路において、次のよ
うな構成にしている。即ち、第1及び第2の転極フォー
ルエッジ検出部は、設定した一定の電圧範囲内でのみ定
電流が流れる第8の発明の定電流回路と、電流流出入力
端子、複数の電流流出出力端子、及びそれら入出力電流
の和電流が流入するコモン端子を持ち、このコモン端子
が電流制限抵抗と電源キャパシタの接続点に接続され、
電流流出入力端子が前記定電流回路の電流流入端子に接
続された第1の線形電流ミラーと、前記定電流回路の電
流流出端子にアノードが接続された逆流防止ダイオード
と、電流流入入力端子、複数の電流流入出力端子、及び
それら入出力電流の和電流が流出するコモン端子を持
ち、このコモン端子が第1の全波整流回路の負極性端子
に接続され、複数の電流流入出力端子のうちの一つの端
子が第1または第2の通信回線と逆流防止ダイオードの
カソードとに接続され、電流流入入力端子が第1の線形
電流ミラー回路の複数の電流流出出力端子のうちの一つ
に接続された第2の線形電流ミラーとを備えた構成にし
ている。そして、第1の線形電流ミラーの複数の電流流
出出力端子のうちの他の一つの端子、または第2の線形
電流ミラーの複数の電流流入出力端子のうちの他の一つ
の端子は、通信回線の転極時の電圧減少エッジ情報を示
す出力端子を構成し、第1の線形ミラーの前記電流流出
入力端子から該第1の線形電流ミラーの前記電流流出出
力端子を通り、さらに前記第2の線形電流ミラーの前記
電流流入入力端子を通り、さらに該第2の線形電流ミラ
ーの電流流入出力端子を通り、前記第1または第2の通
信回線に至る電流経路の電流増倍率は、1以上に設定し
ている。さらに、前記定電流回路は、電流が流れ始める
電圧をVL、該電流が流れなくなる電圧をVH、及び待
機時の通信回線間電圧をVPと置いたとき、それらの電
圧VLと電圧VHとを0<VL<VH<VPを満たすよ
うに設定している。
【0034】第28の発明は、第20、第22、第24
または第25の発明の緩転極検出回路において、次のよ
うな構成にしている。即ち、第1及び第2の転極フォー
ルエッジ検出部は、設定した一定の電圧範囲内でのみ定
電流が流れる第8の発明における定電流回路と、電流流
出入力端子、複数の電流流出出力端子、及びそれら入出
力電流の和電流が流入するコモン端子を持ち、該コモン
端子が制御電源回路の出力端子に接続され、電流流出入
力端子が前記定電流回路の電流流入端子に接続された第
1の線形電流ミラーと、前記定電流回路の電流流出端子
にアノードが接続された逆流防止ダイオードと、電流流
入入力端子、複数の電流流入出力端子、及びそれら入出
力電流の和電流が流出するコモン端子を持ち、このコモ
ン端子が第1の全波整流回路の負極性端子に接続され、
複数の電流流入出力端子のうちの一つの端子が第1また
は第2の通信回線と逆流防止ダイオードのカソードとに
接続され、電流流入入力端子が第1の線形電流ミラー回
路の前記複数の電流流出出力端子のうちの一つの端子に
接続された第2の線形電流ミラーとを備えている。そし
て、第1の線形電流ミラーの複数の電流流出出力端子の
うちの他の一つの端子、または第2の線形電流ミラーの
複数の電流流入出力端子のうちの他の一つの端子は、通
信回線の転極時の電圧減少エッジ情報を示す出力端子を
構成し、第1の線形ミラーの電流流出入力端子から第1
の線形電流ミラーの電流流出出力端子を通り、さらに第
2の線形電流ミラーの電流流入入力端子を通り、さらに
第2の線形電流ミラーの電流流入出力端子を通り、前記
第1または第2の通信回線に至る電流経路の電流増倍率
は、1以上に設定している。さらに、前記定電流回路
は、電流が流れ始める電圧をVL、該電流が流れなくな
る電圧をVH、及び待機時の通信回線間電圧をVPと置
いたとき、それらの電圧VLと電圧VHとを0<VL<
VH<VPを満たすように設定している。
【0035】第29の発明は、モノマルチにおいて、次
のような定電流オン、オフ回路、スイッチ回路、時定数
キャパシタ、第1の線形電流ミラー、第2の線形電流ミ
ラー及びシュミットトリガ回路を備えて構成している。
定電流オン、オフ回路は、セット入力端子とリセット入
力端子と電流流入端子と電流流出端子とを有し、セット
入力端子から入力されたトリガ電流に基づきオンとなっ
て電流流入端子と電流流出端子の間に定電流を流し、リ
セット入力端子から入力されたトリガ電流に基づき該定
電流をオフする機能を有している。スイッチ回路は、前
記定電流オン、オフ回路の電流流出端子に電流流入端子
が接続され、セット入力端子から入力されたトリガ電流
に基づきオンして短絡状態となり、自回路に流れる電流
がオフすることでオフ状態に戻る構成である。時定数キ
ャパシタは前記定電流オン、オフ回路と前記スイッチ回
路の前記接続点とグランド間に接続されている。第1の
線形電流ミラーは、電流流出入力端子、複数の電流流出
出力端子、及びそれら入出力電流の和電流が流入するコ
モン端子を持ち、該コモン端子が正電源に接続され、電
流流出入力端子が前記定電流オン、オフ回路の前記電流
流入端子に接続されている。第2の線形電流ミラーは、
電流流入入力端子、電流流入出力端子及びそれら入出力
電流の和電流が流出するコモン端子を持ち、該電流流入
入力端子に前記スイッチ回路の電流流出端子が接続さ
れ、電流流入出力端子が前記定電流オン、オフ回路の前
記リセット入力端子に接続され、コモン端子が負電源に
接続されている。シュミットトリガ回路は、前記第1の
線形電流ミラー回路の電流流出出力端子のうちの必要数
の電流出力を定電流負荷として動作し、前記定電流オ
ン、オフ回路と前記スイッチ回路と前記時定数キャパシ
タとの接続点に入力端子が接続され、グランドが負電源
に接続され、入力電圧が低電圧の場合には、出力電流を
オフし、入力電圧が高電圧の場合には、出力電流をスイ
ッチ回路のセット入力端子に出力する構成である。そし
て、前記定電流オン、オフ回路の前記セット入力端子が
全体のトリガ入力端子を構成し、前記第1の線形電流ミ
ラーの複数の電流流出出力端子のうちの一つが、全体の
出力端子を形成する構成にしている。
【0036】第30の発明は、モノマルチにおいて、次
のような定電流オン、オフ回路、スイッチ回路、時定数
キャパシタ、時定数キャパシタ放電回路、第1の線形電
流ミラー、第2の線形電流ミラー及びシュミットトリガ
回路を備えて構成している。定電流オン、オフ回路は、
セット入力端子とリセット入力端子と電流流入端子と電
流流出端子とを有し、該セット入力端子から入力された
トリガ電流に基づきオンとなって電流流入端子と電流流
出端子の間に定電流を流し、リセット入力端子から入力
されたトリガ電流に基づき該定電流をオフする機能を有
している。スイッチ回路は、前記定電流オン、オフ回路
の前記電流流出端子に電流流入端子が接続され、セット
入力端子とリセット入力端子とを有し、該セット入力端
子から入力されたトリガ電流に基づきオンして短絡状態
となり、該リセット入力端子からのトリガ電流の入力ま
たは自回路に流れる電流がオフすることでオフ状態に戻
る機能を有している。時定数キャパシタは、前記定電流
オン、オフ回路と前記スイッチ回路の前記接続点とグラ
ンドとの間に接続されている。時定数キャパシタ放電回
路は、定電流オン、オフ回路のセット入力端子に入力端
子が接続され、該入力端子にトリガ電流が入力される時
に前記時定数キャパシタを短絡放電させるものである。
【0037】第1の線形電流ミラーは、電流流出入力端
子、複数の電流流出出力端子、及びそれら入出力電流の
和電流が流入するコモン端子を持ち、コモン端子が正電
源に接続され、電流流出入力端子が前記定電流オン、オ
フ回路の電流流入端子に接続されている。第2の線形電
流ミラーは、電流流入入力端子、電流流入出力端子及び
それら入出力電流の和電流が流出するコモン端子を持
ち、電流流入入力端子に前記スイッチ回路の電流流出端
子が接続され、該電流流入出力端子が前記定電流オン、
オフ回路の前記リセット入力端子に接続され、該コモン
端子が負電源に接続されている。シュミットトリガ回路
は、第1の線形電流ミラー回路の電流流出出力端子のう
ちの必要数の電流出力を定電流負荷として動作し、前記
定電流オン、オフ回路と前記スイッチ回路と前記時定数
キャパシタとの接続点に入力端子が接続され、グランド
が負電源に接続し、入力電圧が高電圧の場合には、正相
出力端子を介して出力電流を該スイッチ回路のセット入
力端子に出力し、低電圧の場合には逆相出力端子を介し
て出力電流を該スイッチ回路のリセット入力端子に出力
する機能を有している。そして、前記定電流オン、オフ
回路の前記セット入力端子は全体のトリガ入力端子を構
成し、前記第1の線形電流ミラーの複数の電流流出出力
端子のうちの一つが、全体の出力端子を形成する構成に
している。
【0038】第31の発明は、モノマルチにおいて、次
のような定電流オン、オフ回路、スイッチ回路、時定数
キャパシタ、時定数キャパシタ放電回路、第1の線形電
流ミラー、第2の線形電流ミラー及びシュミットトリガ
回路を備えて構成している。定電流オン、オフ回路は、
セット入力端子とリセット入力端子と電流流入端子と電
流流出端子とを有し、該セット入力端子から入力された
トリガ電流に基づきオンとなって電流流入端子と電流流
出端子の間に定電流を流し、該リセット入力端子から入
力されたトリガ電流に基づき定電流をオフする機能を有
している。スイッチ回路は、前記定電流オン、オフ回路
の前記電流流出端子に電流流入端子が接続され、セット
・リセット入力端子を有し、セット・リセット入力端子
からの電流流入または電流流出によりオンして短絡状態
となり、該セット・リセット入力端子からの電流流出ま
たは電流流入されることで、または自回路に流れる電流
がオフすることでオフ状態に戻る構成である。時定数キ
ャパシタは、前記定電流オン、オフ回路と前記スイッチ
回路との前記接続点とグランドとの間に接続されてい
る。時定数キャパシタ放電回路は、前記定電流オン、オ
フ回路の前記セット入力端子に入力端子が接続され、該
入力端子にトリガ電流が入力される時に時定数キャパシ
タを短絡放電させるものである。
【0039】第1の線形電流ミラーは、電流流出入力端
子、複数の電流流出出力端子、及びそれら入出力電流の
和電流が流入するコモン端子を持ち、このコモン端子が
正電源に接続され、電流流出入力端子が前記定電流オ
ン、オフ回路の前記電流流入端子に接続されている。第
2の線形電流ミラーは、電流流入入力端子、電流流入出
力端子及びそれら入出力電流の和電流が流出するコモン
端子を持ち、該電流流入入力端子に前記スイッチ回路の
前記電流流出端子が接続され、該電流流入出力端子が前
記定電流オン、オフ回路の前記リセット入力端子に接続
され、該コモン端子が負電源に接続されている。シュミ
ットトリガ回路は、第1の線形電流ミラー回路の電流流
出出力端子のうちの必要数の電流出力を定電流負荷とし
て動作し、前記定電流オン、オフ回路と前記スイッチ回
路と前記時定数キャパシタとの前記接続点に入力端子が
接続され、グランドが負電源に接続され、入力電圧が高
電圧の場合には、スイッチ回路のセット・リセット入力
端子に対してセット出力電流を流出または流入させ、低
電圧の場合には該スイッチ回路のセット・リセット入力
端子に対してリセット出力電流を流入または流出させる
構成である。そして、前記定電流オン、オフ回路の前記
セット入力端子は、全体のトリガ入力端子を構成し、前
記第1の線形電流ミラーの複数の電流流出出力端子のう
ちの一つが、全体の出力端子を形成する構成にしてい
る。
【0040】第32の発明は、第19〜第28記載の緩
転極検出回路において、前記モノマルチは、トリガ入力
端子を、第1の検出信号形成回路の出力端子に接続した
請求項29、30または31記載のモノマルチで構成し
ている。第33の発明は、一対の通信回線上の起動信号
及び復旧信号である極性反転情報を検出する回路に設け
られ、通信回線間の電圧がゼロの時も負荷回路の動作を
維持させる電源供給を行う制御電源回路において、次の
ような定電流ループ、出力保持キャパシタ、レベルシフ
トダイオード、ツェナーダイオード、保護抵抗、及びN
PN形帰還トランジスタを備えて構成している。定電流
ループは、電流流出または電流流入する入力端子、電流
流出または電流流入する出力端子、及びそれら入出力電
流の和電流が流入または流出するコモン端子を持ち該入
出力電流間の線形増幅を行う線形電流ミラーと、電流流
入または電流流出する入力端子、電流流入または電流流
出する出力端子、及びこれら入出力電流の和電流が流出
または流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に
最大電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得が
ゼロに向けて単調減少する特性を持つ非線形電流アンプ
とを有し、該非線形電流アンプの入力端子と該線形電流
ミラーの出力端子が接続され、該非線形電流アンプの出
力端子と該線形電流ミラーの入力端子が接続されてルー
プ電流増幅を行うと共に、該線形電流ミラーのコモン端
子と該非線形電流アンプのコモン端子間を電流流路と
し、その電流流入側のコモン端子が電源に接続され、電
流流出側のコモン端子を出力端子として、電圧印加によ
り定電流を流す機能を有している。
【0041】出力保持キャパシタは、前記定電流電流ル
ープの出力端子とグランドとの間に接続されている。レ
ベルシフトダイオードは、前記定電流ループの電流流出
側のコモン端子を持つ該非線形電流アンプまたは該線形
電流ミラーの入力端子にアノードが接続されている。ツ
ェナーダイオードにおいては、前記レベルシフトダイオ
ードのカソードにプラス電圧印加端子が接続され、マイ
ナス電圧印加端子がグランドに接続されている。NPN
形帰還トランジスタは、前記定電流ループの電流流入側
の前記コモン端子を持つ該線形電流ミラーまたは該非線
形電流アンプの入力端子にコレクタが接続され、ベース
がその定電流ループの出力端子に接続され、エミッタが
保護抵抗を介して、レベルシフトダイオードとツェナー
ダイオードの接続点に接続されている。そして、定電流
ループの出力する前記定電流値は、電源としての許容最
大電流値に設定し、ツェナーダイオードのブレークダウ
ン電圧は、負荷の高側保護電圧値に設定し、レベルシフ
トダイオードのシフト電圧は、定電流ループがアクティ
ブ状態のときに、NPN形帰還トランジスタがカットオ
フ状態となる電圧値に設定している。さらに、出力保持
キャパシタの容量は、通信回線を介して与えられるベル
信号受信最長時間に対し、負荷回路の動作を保証できる
電荷量を保持するように設定して構成している。
【0042】第34の発明は、制御電源回路において、
第33の発明の定電流ループ、出力保持キャパシタ、保
護抵抗、レベルシフトダイオード及びツェナーダイオー
ドと、次のようなNPN形帰還トランジスタ及びPNP
形帰還トランジスタとを、備えて構成している。NPN
形帰還トランジスタは、定電流ループの電流流入側のコ
モン端子を持つ線形電流ミラーまたは非線形電流アンプ
の入力端子にコレクタが接続され、ベースがその定電流
ループの出力端子に接続され、エミッタが保護抵抗の一
端に接続されている。PNP形帰還トランジスタは、コ
レクタが前記グランドに接続され、ベースがレベルシフ
トダイオードとツェナーダイオードの接続点に接続さ
れ、エミッタが保護抵抗の他端に接続されている。そし
て、定電流ループの出力する定電流値は、電源としての
許容最大電流値に設定し、ツェナーダイオードのブレー
クダウン電圧は、負荷の高側保護電圧値に設定し、レベ
ルシフトダイオードのシフト電圧は、前記定電流ループ
がアクティブ状態のときに、それらNPN形帰還トラン
ジスタとPNP形帰還トランジスタとがカットオフ状態
となる電圧値に設定している。さらに、出力保持キャパ
シタの容量は、通信回線を介して与えられるベル信号受
信最長時間に対し、負荷回路の動作を保証できる電荷量
を保持するように設定し、保護抵抗が、定電流ループを
アクティブ状態にさせるときの最大電流値を制限する構
成にしている。
【0043】第35の発明は、第20、第22、第2
4、第25、または第28の発明の緩転極検出回路にお
いて、前記制御電源回路は、電源を第2の全波整流回路
の出力端子の電位レベルとし、グランドは第1の全波整
流回路の負極性端子の電位レベルとした第33または第
34の発明の制御電源回路で構成している。第36の発
明は、端末に設けられ、一対の第1及び第2の回線で構
成された通信回線を介して与えられた極性反転情報から
ベル信号を検出するベル信号検出回路において、次のよ
うな構成にしている。即ち、この第36の発明における
ベル信号検出回路は、通信回線に流れる電流を全波整流
し、正極性端子と負極性端子から一定の極性の電圧を出
力して後段の回路に電源供給を行う全波整流回路と、全
波整流回路の負極性端子と第1の回線間との間に接続さ
れ、起動信号または復旧信号の極性反転エッジを検出し
て第1のエッジ検出トリガ電流を出力する第1のエッジ
検出回路と、全波整流回路の負極性端子と第2の回線と
の間に接続され、復旧または起動信号の極性反転エッジ
を検出して第2のエッジ検出トリガ電流を出力する第2
のエッジ検出回路とを備え、さらに、次のような第1及
び第2のパルス幅拡大回路と、AND回路とが設けられ
ている。第1のパルス幅拡大回路は、第1のエッジ検出
回路からの第1のエッジ検出トリガ電流を電圧信号又は
電流信号に変換し、一定時間または外部からリセット信
号の入力があるまで論理“1”レベルを維持出力するも
のである。第2のパルス幅拡大回路は、第2のエッジ検
出回路からの第2のエッジ検出トリガ電流を電圧信号又
は電流信号に変換し、一定時間または外部からリセット
信号の入力があるまで、論理“1”レベルを維持出力す
るものである。AND回路は、第1のパルス幅拡大回路
及び第2のパルス幅拡大回路の出力論理の論理積を求め
る構成である。AND回路には出力手段が接続され、該
出力手段がAND回路の出力信号をベル信号検出信号に
変換して外部回路に伝える構成になっている。
【0044】第37及び38の発明は、端末に設けら
れ、一対の第1及び第2の回線で構成された通信回線を
介して与えられたベル信号を検出するベル信号検出回路
において、次のように構成している。即ち、通信回線に
流れる電流を全波整流し、正極性端子と負極性端子から
一定の極性の電圧を出力して後段の回路に電源供給を行
う全波整流回路と、全波整流回路の正極性端子と負極性
端子の間に接続され、該正極性端子と該負極性端子の間
の電圧が所定の電圧よりも高いことを検出して定電流を
出力する高電圧検出回路と、前記高電圧検出回路の出力
電流をベル信号検出信号に変換して外部回路に伝える出
力手段とを、備えている。第39の発明は、端末に設け
られ、一対の第1及び第2の回線で構成された通信回線
を介して与えられたベル信号を検出するベル信号検出回
路において、次のような全波整流回路、高電圧検出回
路、逆流防止ダイオード、ベル信号送出手段及びパルス
幅拡大回路を備えて構成している。全波整流回路は、通
信回線に流れる電流を全波整流し、正極性端子と負極性
端子から一定の極性の電圧を出力して後段の回路に電源
供給を行う機能を有している。
【0045】高電圧検出回路は、第1のツェナーダイオ
ードと第1の定電流回路とを第1の電流ミラーに直列接
続して構成し、前記全波整流回路の前記正極性端子と前
記負極性端子との間に接続され、設定する電圧値以上の
高電圧を検知して設定する定電流を該第1の電流ミラー
より出力する構成である。パルス幅拡大回路は、前記ベ
ル信号送出手段に第2の定電流回路を直列接続し、さら
に、キャパシタと第2のツェナーダイオードとを並列接
続し、前記高電圧検出回路の出力電流の逆流を防止する
逆流防止ダイオードを介して前記高電圧検出回路の出力
に接続して、前記高電圧検出回路が高電圧印加を検出し
て前記定電流を出力するときには、該定電流出力の一部
を該第2の定電流回路により定電流化して前記ベル信号
送出手段に供給するとともに該キャパシタに残りの電流
で充電を行い、該キャパシタの過充電は第2のツェナー
ダイオードで防止し、該高電圧検出回路が該電流の出力
を停止した直後の一定時間には、該キャパシタの蓄積電
荷を用いて出力手段の駆動を維持するようにしている。
【0046】第40の発明は、前記第39の発明のベル
信号検出回路において、高電圧検出回路を第1のツェナ
ーダイオードと第1の定電流回路とを直列接続して構成
し、前記ベル信号送出手段と前記パルス幅拡大回路との
接続回路を、前記高電圧検出回路に直列接続し、前記全
波整流回路の正極性端子と負極性端子間に接続して構成
している。第41の発明は、端末に設けられ、一対の第
1及び第2の回線で構成された通信回線を介して与えら
れたベル信号を検出するベル信号検出回路において、次
のような全波整流回路、高電圧検出回路、逆流防止ダイ
オード、ベル信号送出手段、第1のパルス幅拡大回路と
を、備えて構成している。全波整流回路は、通信回線に
流れる電流を全波整流し、正極性端子と負極性端子から
一定の極性の電圧を出力して後段の回路に電源供給を行
う機能を有している。高電圧検出回路は、第1のツェナ
ーダイオードと第1の定電流回路とを第1の電流ミラー
の入力に直列接続して構成し、前記全波整流回路の前記
正極性端子と前記負極性端子の間に接続され、設定する
電圧値以上の高電圧印加を検知して電流ミラーの出力端
子より出力する構成である。
【0047】第2の定電流回路を入力端子に直列接続さ
れた第2の電流ミラー回路の入力部に、さらに、キャパ
シタと第2のツェナーダイオードとを並列接続して構成
するパルス幅拡大回路は、一端が前記全波整流回路の前
記正極性端子に接続されているベル信号送出手段の他端
に出力端子が接続され、入力に前記逆流防止ダイオード
を介して前記高電圧検出回路の出力が接続され、前記高
電圧検出回路が前記定電流を出力している期間には、該
第2の定電流回路による定電流により前記ベル信号送出
手段を駆動し、該第2の電流ミラー入力に流れない残り
の電流分で該キャパシタを充電し、該キャパシタの過充
電を第2のツェナーダイオードで防止し、該高電圧検出
回路が電流出力を停止した直後の一定時間には、そのキ
ャパシタの蓄積電荷を用いて該ベル信号送出手段を駆動
する構成にしている。
【0048】第42の発明は、前記第41の発明のベル
信号検出回路において、高電圧検出回路を第1のツェナ
ーダイオードと第1の定電流回路とを直列接続して構成
し、前記パルス幅拡大回路の入力部と前記逆流防止ダイ
オードと前記高電圧検出回路とを直列接続し、前記全波
整流回路の正極性端子と負極性端子間に接続し構成して
いる。第43の発明は、第41及び第42の発明のベル
信号検出回路において、前記第1のパルス幅拡大回路の
出力端子と前記ベル信号送出手段との間に、定電流回路
と、キャパシタと、ツェナーダイオードとで構成し、前
記全波整流回路がゼロパワー出力時のベル信号検出信号
の瞬断を防止する第2のパルス幅拡大回路を設けてい
る。第44の発明は、高電圧の印加を検出する高電圧検
出回路において、次のような定電流ループ及び定電圧素
子で構成している。定電流ループは、電流流出または電
流流入する入力端子、電流流出または電流流入する出力
端子、及びこれらの入出力電流の和電流が流入または流
出するコモン端子を持ち入出力電流間の線形増幅を行う
線形電流ミラーと、電流流入または電流流出する入力端
子、電流流入または電流流出する出力端子、及びこれら
入出力電流の和電流が流出または流入するコモン端子を
有し、入力電流ゼロ付近に最大電流利得を持ちかつ入力
電流増大に伴い電流利得がゼロに向けて単調減少する特
性を持つ非線形電流アンプとを備え、非線形電流アンプ
の入力端子と線形電流ミラーの出力端子とが接続されか
つ非線形電流アンプの出力端子と線形電流ミラーの入力
端子とが接続され、ループ電流増幅を行い、線形電流ミ
ラーのコモン端子と非線形電流アンプのコモン端子を電
流経路として外部からの電圧印加で、定電流を流す機能
を有している。定電圧素子は、定電流ループ内に接続さ
れるかまたは定電流ループに直列に接続され、定電流ル
ープに定電流の流れ始める電圧を設定するものである。
【0049】第45の発明は、第44の発明の高電圧回
路において、定電流ループに直列に接続されて定電流ル
ープに流れる定電流を出力電流に変換増幅する電流ミラ
ーを設けている。第46の発明は、第38、40、42
または43の発明のベル信号検出回路において、前記高
電圧検出回路は、第44の発明の高電圧検出回路で構成
している。第47の発明は、第37、39、41または
43の発明のベル信号検出回路において、前記高電圧検
出回路は、第45の発明の高電圧検出回路で構成してい
る。第48の発明は、前記第38、40、42または4
3の発明のベル信号検出回路において、前記高電圧検出
回路として、第8の発明である設定された高低の二つの
電圧範囲内でのみ定電流を流す定電流回路を用いて構成
している。これにより、局側から送られるベル信号より
もさらに高電圧である絶縁試験時には、ベル信号検出回
路全体の電流をオフできる。第49の発明は、前記第3
7、39、41または43の発明のベル信号検出回路に
おいて、前記高電圧検出回路として、第9の発明である
設定された高低の二つの電圧範囲内でのみ定電流を出力
するパルスエッジ検出回路を用いて構成している。これ
により、局側から送られるベル信号よりもさらに高電圧
である絶縁試験時には、ベル信号検出回路全体の電流を
オフできる。
【0050】第50の発明は、パルス幅拡大回路におい
て、次のような定電流回路、トランジスタ、ホールドキ
ャパシタ、ツェナーダイオード、エミッタ抵抗、及びレ
ベルシフト素子群を設けて構成している。定電流回路
は、電源に接続されて電圧印加により定電流を流す機能
を有している。トランジスタのコレクタは、定電流回路
が接続され、ベースに信号入力端子が接続され、このト
ランジスタのベースとコレクタ間にホールドキャパシタ
が接続されている。ツェナーダイオードは、トランジス
タのコレクタとグランドとの間に接続され、該コレクタ
の電位をツェナー電圧でクランプし、ホールドキャパシ
タの過充電を防止するものである。エミッタ抵抗は、ト
ランジスタのエミッタとグランドとの間に接続されてい
る。レベルシフト素子群は、トランジスタのエミッタと
グランドとの間に接続され、エミッタの電位をレベルシ
フト電圧でクランプし、出力電圧振幅レベルを決定する
構成である。そして、入力端子から入力された入力パル
スの電流レベルをip 、定電流回路が流す定電流を
on、トランジスタのエミッター接地電流増幅率をβと
おくと、それらの関係は(ip ×β/ion)>1となる
ように設定している。
【0051】第51の発明は、第50の発明のパルス幅
拡大回路において、トランジスタと相俟ってダーリント
ン増幅器を形成する第2のトランジスタを設けている。
そして、ダーリントン増幅器のコレクタには定電流回路
を接続し、ベースには信号入力端子を接続し、ダーリン
トン増幅器のベースとコレクタ間には、ホールドキャパ
シタが接続している。さらに、ダーリントン増幅器のコ
レクタとグランドとの間には、前記ツェナーダイオード
を接続し、ダーリントン増幅器のエミッタとグランドと
の間には、エミッタ抵抗とレベルシフト素子群とを接続
して構成している。第52の発明は、第50または第5
1の発明のパルス幅拡大回路において、前記定電流ルー
プと前記コレクタの間に、このコレクタに対して順方向
となるように接続された第1の逆流防止ダイオードを設
けている。第53の発明は、第50〜52の発明のパル
ス幅拡大回路において、信号入力端子と前記ベースとの
間に、そのベースに対して順方向となるように接続され
た第2の逆流防止ダイオードを設けている。第54の発
明は、第50〜53の発明のパルス幅拡大回路におい
て、前記ベースとグランドとの間に、そのベースに対し
て順方向となるように接続された保護ダイオードを設け
ている。
【0052】第55の発明は、第36の発明のベル信号
検出回路において、第1及び第2のパルス幅拡大回路
は、第50、51、52、53、または54の発明のパ
ルス幅拡大回路で構成している。第56の発明は、パル
ス幅拡大回路において、次のようなホールドキャパシ
タ、ツェナーダイオード、定電流回路及び電流ミラーを
備えて構成している。ホールドキャパシタは、信号入力
端子とグランドとの間に接続され、入力電流の過剰電荷
分を蓄積する機能を有している。ツェナーダイオード
は、信号入力端子とグランドとの間に、そのホールドキ
ャパシタと並列に接続され、該ホールドキャパシタの過
充電を防止するものである。定電流回路は、信号入力端
子とホールドキャパシタとに電流流入端子が接続され、
出力電流の基準電流を発生するものである。電流ミラー
は、定電流回路の電流流出端子に入力端子が接続され、
コモン端子がグランドに接続され、出力端子からパルス
電流を出力する構成である。そして、信号入力端子から
入力された入力パルスの電流レベルをip 、定電流回路
の基準電流ionとおいたとき、それらの電流は(ip
on)となるように設定している。第57の発明は、第
39〜第43、第46〜第49の発明のベル信号検出回
路において、前記パルス幅拡大回路、前記第1のパルス
幅拡大回路及び前記第2のパルス幅拡大回路は、第56
の発明のパルス幅拡大回路で構成している。
【0053】第1の発明によれば、前述のように極性反
転検出回路を構成したので、全波整流回路によって通信
回線に流れる電流が全波整流され、この全波整流回路か
ら一定の極性の電圧が出力される。第1のエッジ検出回
路により、第1の回線側の起動信号または復旧信号の極
性反転エッジが検出され、第1のエッジ検出トリガ電流
が出力される。第2のエッジ検出回路により、第2の回
線側の復旧または起動信号の極性反転エッジが検出さ
れ、第2のエッジ検出トリガ電流が出力される。ここ
で、検出信号生成部は、第1及び第2のエッジ検出トリ
ガ電流を合成して当該ノーリンギング端末に起動信号ま
たは復旧信号が与えられたことを示す検出信号を出力す
る。保持回路は検出信号によってセットされ、該保持回
路によって極性反転情報が保持出力され、外部からのリ
セット信号によって保持出力が解除される。第2及び第
3の発明によれば、第1の発明の極性反転検出回路にお
いて、全波整流回路の負極性端子と第1または第2の回
線との間の電圧が通信回線の待機時における電圧値未満
の一定電圧値範囲のときのみ、第1及び第2のエッジ検
出回路から定電流が出力される。よって、キャパシタを
用いず、かつ、回線に存在する雑音電圧で誤動作しない
極性反転検出回路となる。
【0054】第4の発明によれば、第1及び第2のエッ
ジ検出回路の出力するエッジ検出トリガ電流の電流値と
保持回路における入力トリガスレッショルド電流値と該
保持回路のオン時の定電流値との3つの電流値は、各第
1及び第2のエッジ検出回路及び該保持回路内のトラン
ジスタサイズ比に基づくバンドギャップ電圧と抵抗値と
でそれぞれ設定される。よって、温度が変化しても、3
つの電流値の比が変動しない極性反転検出回路となる。
第5〜7の発明によれば、全波整流回路と第1及び第2
の検出回路が、第1の発明と同等に機能して、第1及び
第2のエッジ検出トリガ電流が得られる。第1及び第2
のエッジ検出トリガ電流は、保持回路に与えられる。保
持回路からは、起動信号が与えられた情報、復旧信号が
与えられた情報、またはそれらの両方がリセットされた
待機の状態を示す情報が、第1及び第2のエッジ検出ト
リガ電流出力及びリセット信号に基づいて選択されて出
力される。よって、前記1〜4の発明の特長をもち、起
動信号か復旧信号かをも識別可能な極性反転検出回路と
なる。
【0055】第8の発明によれば、前述のように定電流
回路を構成したので、定電流ループには、印加電圧が第
1の定電圧素子で設定される電圧Vonより高いとき、
定電流が流れる。一方、帰還ループは、第2の定電圧素
子により動作が制限され、動作をしているときには、全
回路に流れる電流を減じてゼロにする。即ち、印加電圧
が電圧Voff以上の場合、全回路に流れる電流がゼロ
になる。以上により、Von〜Voffの範囲(Von
<Voff)でのみ定電流が流れる回路が実現する。第
9の発明によれば、第8の発明の定電流回路を用いてパ
ルスエッジ検出回路を構成しているので、第8の発明に
おける定電流回路に流れる電流が、電流ミラーによっ
て、出力電流に変換される。ここで、対象電圧パルスの
パルスエッジ通過時以外の入力信号の低電圧と高電圧の
平坦レベルの領域では前記定電流ループで設定する電流
がオフされ、入力信号中の対象電圧パルスのパルスエッ
ジが擬似微分されて定電流のトリガパルスが出力され
る。よって、キャパシター不用のパルスエッジ検出回路
となる。
【0056】第10の発明によれば、第9の発明のパル
スエッジ検出回路で、第1〜第5の発明における第1及
び第2のエッジ検出回路が構成される。これにより、第
1及び第2のエッジ検出トリガ電流は、各転極エッジに
おける一定電圧範囲でのみ発生する定電流になる。よっ
て、キャパシター不用の極性反転検出回路が実現する。
第11及び第12の発明によれば、第8の発明の定電流
回路を用いた直流電源監視回路である。直流電源の出力
電圧が一定電圧範囲のとき、定電流回路に定電流が流
れ、このときに、発光素子またはアイソレータが、信号
を出力することになる。つまり、電源電圧正常を示す表
示回路が実現する。第13の発明によれば、定電流オ
ン、オフ形スイッチ回路は、検出信号をセット入力端子
から入力することでオン状態となって定電流を流し、外
部からのリセット信号の入力によってその定電流をオフ
する。オン、オフ形スイッチ回路の内蔵するトランジス
タのトランジスタサイズ比に基づくバンドギャップ電圧
及び抵抗が、定電流オン、オフ形スイッチ回路のオン時
に出力する定電流値とそのオン、オフ状態を切り分ける
入力スレッショルド電流値とを設定している。よって、
温度が変動してもオン電流値と、オン、オフスレッショ
ルド電流値の比が変動しない極性反転検出回路となる。
【0057】第14及び第15の発明によれば、インタ
ーフェイス回路からは、第1及び第2のエッジ検出回路
の出力状態に基づき起動信号または復旧信号が与えられ
たことを示す検出信号と、起動信号検出パルスと復旧信
号検出パルスとが出力される。定電流オン、オフ形スイ
ッチ回路は、その検出信号によってオン状態になって定
電流を流し、リセット信号により該定電流をオフする。
定電流オン、オフ形スイッチ回路を定電流源部とする電
流切替え形スイッチ回路は、起動信号検出パルスと復旧
信号検出パルスとに基づき、該定電流オン、オフ形スイ
ッチ回路の出力する電流の流路を2つの出力端子に切替
えて出力する。第1の出力部は、電流切換え形スイッチ
回路の一方の出力端子から与えられた電流を出力信号に
変換する。第2の出力部は、電流切換え形スイッチ回路
の他方の出力端子から与えられた電流を出力信号に変換
する。第3の出力部は、定電流オン、オフ形スイッチ回
路のオン、オフ状態を出力する。即ち、第5及び第6の
発明における3つの出力状態が実現される。つまり、起
動信号と復旧信号とを識別可能な極性反転検出回路とな
る。
【0058】第16の発明によれば、定電流ループは、
任意に設定された第1の設定電流値以下ではループ電流
利得が1以上で、第1の設定電流値以上ではループ電流
利得がl未満のループ電流増幅を行い、第1の線形電流
ミラーのコモン端子と第1の非線形電流アンプのコモン
端子には、外部からの電圧印加でその第1の設定電流に
比例した定電流が流れる。スイッチループは、第2の設
定電流値以下ではループ電流利得が1未満でその第2の
設定電流値以上ではループ電流利得が1以上であるルー
プ電流増幅を行う。スイッチループを定電流ループ内に
挿入することにより第2の非線形電流アンプのコモン端
子と第2の線形電流ミラーのコモン端子とをオン、オフ
する。よって、定電流ループのコモン端子間がオン、オ
フされる。即ち、オン電流値と、オン、オフスレッショ
ルド電流値とを、独立に設定できる定電流オン、オフ回
路となる。
【0059】第17の発明によれば、スイッチループ
は、任意に設定する第1の設定電流値以下ではループ電
流利得が1未満でその第1の設定電流値以上ではループ
電流利得が1以上であるループ電流増幅を行い、第1の
非線形電流アンプのコモン端子と第1の線形電流ミラー
のコモン端子とをオン、オフするスイッチ端子間とし、
オン、オフ制御入力端子に流れる電流でそのスイッチ端
子間をオン、オフする。定電流ループは、スイッチルー
プのオン、オフ制御端子に対し、任意に設定された第2
の設定電流値以下ではループ電流利得が1以上で、第2
の設定電流値以上ではループ電流利得がl未満のループ
電流増幅を行う。第2の線形電流ミラーのコモン端子と
第2の非線形電流アンプのコモン端子を電流経路として
外部からの電圧印加で、設定電流に比例した定電流を流
す。ここで、定電流ループをスイッチループ内に挿入す
ることにより定電流ループ内の第2の非線形電流アンプ
と第2の線形ミラーの接続点のいずれかが、全体のオン
制御入力端子となり、第1及び第2の線形電流ミラー及
び第1及び第2の非線形電流アンプ入力端子がオフ制御
入力端子となり、スイッチループのオン、オフ制御端子
に流れる電流をオン、オフする。よって、オン電流値
と、オン、オフスレッショルド電流値とを独立に設定で
きる定電流オン・オフスイッチ回路となる。
【0060】第18の発明によれば、第1の定電流ルー
プは、任意に設定された第1の設定電流値以下ではルー
プ電流利得が1以上で、第1の設定電流値以上ではルー
プ電流利得がl未満のループ電流増幅を行い、第1の線
形電流ミラーのコモン端子と第1の非線形電流アンプの
コモン端子を電流経路として外部からの電圧印加で、第
1の設定電流に比例した定電流を流す。第2の定電流ル
ープは、第2の設定電流値以上ではループ電流利得がl
未満のループ電流増幅し、第2の線形電流ミラーのコモ
ン端子と第2の非線形電流アンプのコモン端子を電流経
路として外部からの電圧印加で、第2の設定電流に比例
した定電流を流す。第1の定電流ループを開き、第2の
定電流ループの電流を減じるループとなるように接続
し、第1の設定電流に対し、第2の設定電流を十分に大
きく設定しておく。第1の定電流ループは、低電流領域
では大きなゲインで第2の定電流ループに作用するが、
大電流領域では小さなゲインでしか第2の定電流ループ
に作用しない。従って、接続された第1の定電流ループ
が有効に作用する様な低電流領域では全回路の電流がオ
フとなり、作用が無視できる大電流領域ではオン状態が
維持される。トリガ電流により第2の定電流ループに流
れる電流を、前述のオン維持近辺の電流にするか、オフ
に至る様な低電流にするかにより、定電流をオン、オフ
する。
【0061】第19及び第20の発明によれば、第1の
全波整流回路により、通信回線に流れる電流が全波整流
されて正極性端子と負極性端子から後段の回路に電源供
給される。第2の全波整流回路により、通信回線に流れ
る電流が全波整流され、それが電流制限抵抗を介して電
源キャパシタに与えられるか、または制御電源回路に与
えられる。第1の転極フォールエッジ検出部は、電源キ
ャパシタまたは制御電源回路から電源供給を受け、起動
信号又は復旧信号となる第1の回線の転極回線間電圧減
少エッジを検出してトリガ電流を出力する。第2の転極
フォールエッジ検出部は、電源キャパシタまたは制御電
源回路から電源供給を受け、復旧信号又は起動信号とな
る第2の回線の転極回線間電圧減少エッジを検出してト
リガ電流を出力する。第1の検出信号形成部により、第
1及び第2のフォールエッジ検出部の出力するトリガ電
流を合成したフォールエッジ検出信号が形成される。モ
ノマルチからは、フォールエッジ検出信号が形成された
後、一定時間のパルスが出力される。一方、第1の転極
ライズエッジ検出回路により、起動信号又は復旧信号と
なる第1の回線の転極回線間電圧増大エッジが検出さ
れ、トリガ電流が出力される。同様に、第2の転極ライ
ズエッジ検出回路により、復旧信号又は起動信号となる
第2の回線の転極回線間電圧増大エッジが検出されてト
リガ電流が出力される。第2の検出信号形成部は、第l
及び第2の転極ライズエッジ検出回路の出力するトリガ
電流を合成し、ライズエッジ検出信号を形成する。
【0062】リセットパルス形成回路は、モノマルチか
らのパルスと外部回路からのリセット信号を合成してリ
セットパルスを出力する。保持回路は、第2の検出信号
形成部の出力するトリガ電流をセット入力端子に入力し
て転極情報を保持して外部回路に出力し、前記リセット
パルス形成回路からのパルスをリセット入力端子に入力
して待機状態に戻る。ここで、モノマルチの出力するパ
ルスが、リセットパルス形成回路を介して保持回路に与
えられている期間には、リセットされる。通常通話の場
合、極性反転は非常に短い期間に行われるが、ノーリン
ギング通信では、極性反転の途中に、第1及び第2の回
線の電圧がゼロになる期間が設けられている(緩転
極)。極性反転が開始され、例えば第1のフォールエッ
ジ検出回路が第1の回線の立ち下がりを検出し、モノマ
ルチが一定時間のパルスを出力している期間に、第2の
転極ライズエッジ検出が第2の回線の電圧上昇を検出し
てトリガ電流を出力し、保持回路をセットしようとして
も、モノマルチの出力するパルスがそれをマスクして、
保持回路がリセット状態を維持する。よって、通常通話
では転極情報が出力されない。ゼロ電圧期間を有するノ
ーリンギング通信の場合のみ、転極情報が出力される。
ゼロ電圧期間においては、電源キャパシタの蓄積してい
る電荷エネルギーまたは制御電源回路からの電源供給
で、第1及び第2の転極フォールエッジ検出回路とモノ
マルチの動作が維持される。
【0063】第21及び第22の発明によれば、第1及
び第2の保持回路は、それらは共通にリセットされる
が、該第1及び第2の保持回路からは、第1の回線と第
2の回線の緩転極情報が独立に出力される。第23及び
第24の発明によれば、3ステート保持回路により、起
動信号または復旧信号に対する第1の緩転極情報が保持
出力されるか、待機状態が出力されるか、または、第2
の緩転極情報が保持出力される。第25の発明によれ
ば、回線間の電圧増大エッジ検出に第9の発明のパルス
エッジ検出回路を用いることにより、エッジ検出時に、
回線間のdV/dtに影響されない定電流のエッジ検出
パルスが出力される。第26の発明によれは、パルスが
入力されると、ピークホールド用整流ダイオードによ
り、信号線上のパルスが整流され、ピークホールド用キ
ャパシタに与えられる。ピークホールド用キャパシタに
より、パルス電圧のピークが保持される。この状態で
は、定電流回路が電流を流さず、第1の電流ミラーと第
2の電流ミラーにも電流が流れない。信号線の電位が降
下すると、第1の電流ミラーのコモン端子と前記定電流
回路の電流流出端子間の電圧が大きくなり、その電圧が
該定電流回路の電流を流す電圧範囲に入る。これで、第
1の電流ミラーと第2の電流ミラーにも電流が流れ、パ
ルスの立ち下がりが検出される。
【0064】第27及び第28の発明によれば、第26
の発明のパルスフォールエッジ回路を、平衡型通信回線
のパルスの立ち下がりを検出する第19〜25の発明の
緩転極検出回路に適用したものである。即ち、第2の整
流回路と電流制限抵抗と電源キャパシタと第1及び第2
の転極フォールエッジ検出部の組、あるいは第2の整流
回路と制御電源回路と第1及び第2の転極フォールエッ
ジ検出部の組が、第26の発明のパルスフォールエッジ
回路の2回路分を構成している。これらの基本的動作
は、第26の発明のパルスフォールエッジ検出回路と同
様である。第29の発明によれば、待機状態から、定電
流オン、オフ回路のセット入力端子にトリガ電流が入力
されると該定電流オン、オフ回路がオン状態になり、第
1の線形電流ミラーを介してシュミットトリガ回路をア
クティブにする。このときには、時定数キャパシタはま
だ低電圧状態であり、シュミットトリガ回路は出力電流
を出さない。従って、スイッチ回路にセット入力が入ら
ず、オフ状態を保ち、第2の線形電流ミラーもオフ状態
である。そのため、定電流回路にリセット信号が入らず
定電流を出力しつづける。この定電流で時定数キャパシ
タが充電される。十分な充電ののち、シュミットトリガ
回路が電流を出力する。シュミットトリガ回路の出力電
流によって、スイッチ回路がオンして第2の線形電流ミ
ラーがオンする。第2の線形電流ミラーがオンすること
で、定電流オン、オフ回路がリセットされる。そして、
第1の線形電流ミラーの出力電流が停止される。即ち、
トリガ電流が入力されてから一定時間幅のパルス出力電
流が得られる。
【0065】第30及び第31の発明によれば、一定時
間幅のパルス出力電流を得る動作は、第29の発明のモ
ノマルチと同様である。ここで、時定数キャパシタ放電
回路は、定電流オン、オフ回路にトリガ電流が入力され
ているときに、時定数キャパシタを放電させる。これに
より、時定数キャパシタは強制的に初期状態に戻され
る。第32の発明によれば、第19〜第25、第27及
び第28の発明の緩転極検出回路におけるモノマルチ
が、第29〜第31の発明のモノマルチで構成され、該
各モノマルチからは、一定時間幅のパルスが出力され
る。第33、第34の発明によれば、出力保持キャパシ
タがチャージされていない状態で、通信回線から電圧が
印加されると、定電流ループがオンして定電流を出力す
る。この定電流で出力保持キャパシタは充電される。ツ
ェナーダイオードにより、例えば高電圧が印加されて
も、当該制御電源回路の出力電圧は、ブレークダウン電
圧に基づいてクランプされる。帰還トランジスタは、放
電やリークがあっても、定電流ループがカットオフ状態
から元の状態に戻すように機能する。充電された出力保
持キャパシタから、通信回線間の電圧がゼロになって
も、後段の回路に電源が供給される。第35の発明によ
れば、第33、第34の発明の制御電源回路が用いられ
るので、緩転極検出回路において、通信回線間の電圧が
ゼロになっても、後段の回路に電源が供給される。
【0066】第36の発明によれば、第1及び第2のエ
ッジ検出回路により、ベル信号のエッジが検出され、第
1及び第2のエッジ検出トリガ電流が出力される。第1
及び第2のパルス幅拡大回路により、第1及び第2のエ
ッジ検出トリガ電流の幅が拡大される。AND回路は、
第1のパルス幅拡大回路及び第2のパルス幅拡大回路の
出力論理の論理積を求める。よって、単発の転極の場合
には、AND回路は“1”の論理を出力しない。AND
回路の出力する“1”の論理の期間、ベル信号検出信号
が出力される。第37及び第38の発明によれば、高電
圧検出回路により、ベル信号の高電圧期間が検出され
る。第39〜第43の発明によれば、高電圧検出回路に
より、ベル信号の高電圧期間が検出される。パルス幅拡
大回路または第1及び第2のパルス幅拡大回路により、
その検出パルス幅が拡大される。第44及び第45の発
明によれば、定電圧素子で設定された電圧以上の電圧が
印加されると、定電流ループに電流が流れる。これによ
り、高電圧の印加が検出される。
【0067】第46及び第47の発明によれば、第44
及び第45の発明の高電圧検出回路によって、ベル信号
の高電圧領域が検出される。第48及び第49の発明に
よれば、第37から第43の発明と同様にベル信号を検
出できる。設定された高低の二つの電圧範囲内でのみ定
電流を流す定電流回路の高側電圧を、ベル信号の最高電
圧値以上、回線間絶縁試験電圧の下限値以下に、設定す
ることにより、絶縁試験時には電流を流さない。第50
〜第54の発明によれば、トランジスタのミラー効果に
よって、ホールドキャパシタが充放電され、入力電流パ
ルスの幅が拡大される。第56の発明よれば、パルスが
入力されている期間にホールドキャパシタが充電され
る。パルスの入力が終了しても、ホールドキャパシタの
充電電荷により、定電流ループのオン状態が維持され
る。第55及び第57の発明によれば、第50〜第54
及び第56の発明のパルス幅拡大回路により、ベル信号
における転極情報の幅が拡大される。従って前記課題を
解決することができる。
【0068】
【発明の実施の形態】第1の実施形態 図1は、本発明(請求項1〜4)の第1の実施形態を示
す極性反転検出回路の回路図である。この極性反転検出
回路はノーリンギング端末、あるいは必要に応じて他の
通信端末等に設けられ、対をなす第1の回線L1と第2
の回線L2で構成された通信回線を介して、局から送ら
れる起動信号及び復旧信号である極性反転情報を検出す
るものであり、通信回線L1,L2間に接続された全波
整流回路20と、該整流回路20の負極性端子(−)と
回線L1との間に接続された第1のエッジ検出回路30
Aと、該整流回路20の負極性端子(−)と回線L2と
の間に接続された第2のエッジ検出回路30Bとを備え
ている。各エッジ検出回路30A,30Bの出力側は、
検出信号形成部であるOR回路40の各入力端子にそれ
ぞれ接続されている。OR回路40は例えばワイヤード
ORであり、エッジ検出回路30A,30Bの出力信号
を合成する構成である。整流回路20の正極性端子と負
極性端子との間には、さらに、定電流オン、オフ形保持
回路(以下、定電流ON/OFF形保持回路という)50が接
続されている。定電流ON/OFF形保持回路50はセット入
力端子Sとリセット入力端子Rを有し、OR回路40の
出力信号がそのセット入力端子Sに、外部制御機器から
のリセット信号がリセット入力端子Rにそれぞれ与えら
れるようになっている。定電流ON/OFF形保持回路50か
ら、極性反転の検出結果が出力される構成である。以下
に、図1の極性反転検出回路の各部の構成及び機能
[I]と動作[II]とを、分けて説明し、[III]で図1
の極性反転検出回路の効果を説明する。
【0069】[I] 図1の極性反転検出回路の各部の
構成及び機能 図1の極性反転検出回路中の整流回路20の構成と機能
を[I](1)で説明し、エッジ検出回路30A,30
Bの構成と機能を[I](2)で説明し、定電流ON/OFF
形保持回路50の構成と機能を[I](3)で説明す
る。 [I](1) 整流回路20 整流回路20は、通信回線L1,L2に流れる電流を全
波整流して一定の極性の電圧を出力するものであり、例
えば、半導体整流素子のダイオードをブリッジの4辺に
それぞれ組込んで構成されている。ブリッジの対向する
2コーナーが、通信回線L1,L2にそれぞれ接続さ
れ、ブリッジの他の対向する2コーナーが、正極性出力
端子(+)と負極性出力端子(−)になっている。 [I](2) エッジ検出回路30A,30B 各エッジ検出回路30A,30Bは、通信回線L1,L
2を介した復旧信号または起動信号の極性反転エッジを
検出し、エッジ検出トリガパルスを出力するものであ
る。以下の[I](2)(i)〜[I](2)(iii)で
エッジ検出回路30A,30Bの詳細を説明する。
【0070】[I](2)(i) エッジ検出回路30
A,30Bの要素 図3は、図1中のエッジ検出回路30A,30Bの要素
を示すブロック図である。2個のエッジ検出回路30
A,30Bは、同等の構成であり、電圧を印加すると定
電流ionが流れる第1の定電流ループ31と、該電流ル
ープ31内に接続されて定電流ループ31の電流ループ
増幅動作を制限するか、または、定電流ループ31の電
流経路に直列に接続されて該定電流ループ31の印加電
圧の値を制限するかのどちらかにより、その印加電圧が
Von以下では定電流ループ31に電流ionを流させない
第1の定電圧素子32と、該定電流ループ31にフィー
ドバック回路として作用し、その定電流ループ31を含
む全回路のループ電流増幅率を1未満とさせ、全回路の
電流をゼロにさせる帰還ループ33と、帰還ループ33
内に接続され、印加電圧Voff 以下では帰還ループ33
の帰還動作を停止させる定電圧素子34とを備えてい
る。定電流ループ31と帰還ループ33と定電圧素子3
2,34とが定電流回路(請求項8)を構成する。定電
流回路からのオン、オフする定電流ionが、2個の出力
用電流ミラー回路35,36によって、出力電流に変換
される構成である。定電圧素子32及び帰還ループ33
(定電圧素子34を内包)を付加した定電流ループ31
と、電流ミラー回路35,36とが、通信回路L1また
はL2に接続された入力端子とグランドとの間に接続さ
れている。各電流ミラー回路35,36の出力端子が、
パルスエッジ検出の出力端子となっている。定電流ルー
プ31がオンとなり、そこに電流ionが流れられるの
は、定電圧素子32が導通状態で、かつ、帰還ループ3
3が帰還動作停止中の時のみである。定電圧素子32が
不導通、または、帰還ループ33が動作を開始すると、
定電流ループ31はオフさせられて電流ionは流れない
構成である。帰還ループ33は、定電圧素子34が導通
時に動作状態となり、定電圧素子32,34の関係は、
Von<Voff となるように、各素子値が設定されてい
る。結果として、印加電圧VがVon〜Voff の範囲のと
きのみ、電流ionが流れるようになっている。
【0071】[I](2)(ii)エッジ検出回路30
A,30Bの具体的回路構成 エッジ検出回路30A,30Bの具体的回路構成を説明
する前に、次の図4〜図6を参照しつつ、エッジ検出回
路30,40及び本明細書の他の回路の具体的回路に用
いられる線形電流ミラー回路と、2種類の非線形電流ア
ンプを説明する。図4(a)〜(f)は、線形電流ミラ
ー回路を説明する図であり、同図4(a)がシンボリッ
ク表記記号であり、同図(b)〜(f)が回路例であ
る。線形電流ミラー回路は、電流流出(流入)入力端子
Iと、電流流出(流入)の出力端子Oと、入力端子と出
力端子の入出力電流の和の電流が流れる電流流入(流
出)コモン端子COMとの3端子を持ち、入出力間が線
形増幅となる構成である。図4(b)の回路では、コモ
ン端子COMにエミッタの接続された2個のPNPトラ
ンジスタTr1,Tr2を有している。各トランジスタ
Tr1,Tr2のベースは、共にそのトランジスタTr
1のコレクタに接続されている。トランジスタTr1の
コレクタが入力端子Iであり、トランジスタTr2のコ
レクタが出力端子Oである。
【0072】図4(c)の回路は、同図(b)の各トラ
ンジスタTr1,Tr2のエミッタとコモン端子COM
との間に、エミッタ抵抗R1,R2をそれぞれ設けた構
成である。図4(d)の回路は、同図(b)の回路に対
して、トランジスタTr3,Tr4を設けている。トラ
ンジスタTr3のエミッタがコモン端子COMに接続さ
れ、該トランジスタTr3のコレクタがトランジスタT
r1のエミッタに接続されている。トランジスタTr4
のエミッタはコモン端子COMに接続され、該トランジ
スタTr4のコレクタがトランジスタTr2のエミッタ
に接続されている。トランジスタTr3とTr4のベー
スが、トランジスタTr4のコレクタに接続されてい
る。図4(e)の回路は、同図(d)の各トランジスタ
Tr3,Tr4のエミッタとコモン端子COMとの間
に、エミッタ抵抗R3,R4をそれぞれ設けた構成であ
る。図4(f)の回路は、同図(b)の各トランジスタ
Tr1,Tr2をPMOSトランジスタPTr1,PT
r2で置き換えて構成している。即ち、各PMOSトラ
ンジスタPTr1,PTr2のソースがコモン端子CO
Mに接続され、各PMOSトランジスタPTr1,PT
r2のゲートは、共にトランジスタPTr1のドレイン
に接続されている。PMOSトランジスタPTr1のド
レインが入力端子Iになり、PMOSトランジスタPT
r2のドレインが出力端子Oになっている。図4(b)
〜(e)の各回路では、PNP形トランジスタを用いて
いるが、NPN形トランジスタを用いて構成することも
可能である。図4(f)の回路ではPMOSトランジス
タで構成されているが、NMOSトランジスタで構成す
る事も可能である。図4(b)をMOSトランジスタで
置きかえて図4(f)としたごとく、図4(b)〜
(e)をMOSトランジスタに置きかえて構成すること
も可能である。
【0073】図5(a)〜(f)は、非線形電流アンプ
(定電流源形電流アンプ)を説明する図であり、同図5
(a)がシンボリック表記記号であり、同図(b)〜
(f)が回路例である。これらの非線形電流アンプは、
電流流入(流出)入力端子Iと、電流流入(流出)出力
端子Oと、入力端子と出力端子の和の電流が流れる電流
流出(流入)コモン端子COMとの3端子からなり、入
力電流ゼロ付近に最大電流利得を持ち、入力電流増大に
対し電流利得がゼロに向けて単調減少する特性を持って
いる。この形式の非線形電流アンプは、図4の線形電流
ミラー回路と組合わせることで定電流回路を構成できる
ので、以下、定電流源形電流アンプと記す。なお、図5
(b)〜(f)及び後に説明する図に記載される抵抗R
onは、定電流回路を構成したときに、その定電流の値を
設定する抵抗を示している。また、トランジスタの近傍
に示されるnは、後述する入力スレッショルド電流を設
定するトランジスタサイズ比を示している。図5(b)
の回路は、入力端子Iにベースとコレクタが接続された
トランジスタTr5と、出力端子Oにコレクタが接続さ
れたトランジスタTr6とを、備えている。トランジス
タTr5のエミッタは、コモン端子COMに接続され、
トランジスタTr6のエミッタは、抵抗Ronを介してコ
モン端子COMに接続されている。そのトランジスタT
r5,Tr6のベースは、共にトランジスタTr5のコ
レクタに接続されている。
【0074】図5(c)の回路は、同図(b)の各トラ
ンジスタTr5のエミッタとコモン端子COMとの間
に、ダイオードd1を設けた構成である。図5(d)の
回路は、同図(b)の回路に対して、トランジスタTr
7,Tr8を設けた構成である。トランジスタTr7の
エミッタが、コモン端子COMに接続され、該トランジ
スタTr7のコレクタが、トランジスタTr5のエミッ
タに接続されている。トランジスタTr8のエミッタ
は、抵抗Ronを介してコモン端子COMに接続され、該
トランジスタTr8のコレクタが、トランジスタTr6
のエミッタに接続されている。トランジスタTr7とT
r8のベースは、トランジスタTr8のコレクタに接続
されている。図5(e)の回路は、同図(d)のトラン
ジスタTr7のエミッタとコモン端子COMとの間に、
ダイオードd1を設けた構成である。図5(f)の回路
は、同図(b)の各トランジスタTr5,Tr6をNM
OSトランジスタNTr1,NTr2で置き換えて構成
している。即ち、NMOSトランジスタNTr1のソー
スが、コモン端子COMに接続され、各NMOSトラン
ジスタNTr1,NTr2のうち、ゲート幅の大きい方
のNMOSトランジスタNTr2のソースが、抵抗Ron
を介してコモン端子COMに接続されている。NMOS
トランジスタNTr2のバックゲートが、コモン端子C
OMに接続され、各NMOSトランジスタNTr1,N
Tr2のゲートは、共にトランジスタNTr1のドレイ
ンに接続されている。NMOSトランジスタNTr1の
ドレインが、入力端子Iになり、NMOSトランジスタ
NTr2のドレインが、出力端子Oになっている。図5
(b)〜(e)の各回路では、NPNトランジスタを用
いているが、PNPトランジスタを用いて構成すること
も可能である。図5(b)を図5(f)に置き換えたご
とく、図5(b)〜(e)の形式をMOSトランジスタ
で構成することも可能である。
【0075】図6(a)〜(g)は、非線形電流アンプ
(スイッチ形電流アンプ)を説明する図であり、同図6
(a)がシンボリック表記記号であり、同図(b)〜
(g)が回路例である。これら図6(a)〜(g)の非
線形電流アンプは、電流流入(流出)入力端子Iと、電
流流入(流出)出力端子Oと、入力端子と出力端子の和
の電流が流れる電流流出(流入)コモン端子COMとの
3端子からなり、入力電流ゼロ付近に最小電流利得を持
ち、入力電流増大に対し電流利得が単調増加する特性を
持っている。この形式の非線形電流アンプは、図4の線
形電流ミラー回路と組み合わせることでスイッチ回路を
構成できるので、以下、スイッチ形電流アンプと記す。
なお、図6(b)〜(f)及び後に説明する図に記載さ
れる抵抗Rthは、スイッチ回路を構成したときに、その
入力スレッショルド電流の値を設定する抵抗を示してい
る。また、トランジスタの近傍に示されるmも、後述す
る入力スレッショルド電流を設定するトランジスタサイ
ズ比を示している。図6(b)の回路は、入力端子Iに
ベースとコレクタが接続されたトランジスタTr9と、
出力端子Oにコレクタが接続されたトランジスタTr1
0とを、備えている。トランジスタTr9のエミッタ
は、抵抗Rthを介してコモン端子COMに接続され、ト
ランジスタTr10のエミッタは、コモン端子COMに
直接接続されている。そのトランジスタTr10のベー
スは、トランジスタTr9のコレクタに接続されてい
る。
【0076】図6(c)の回路では、入力端子Iにトラ
ンジスタTr11のベースと抵抗Rthの一端が接続され
ている。トランジスタTr11のコレクタは、出力端子
Oに接続され、該トランジスタTr11のエミッタと抵
抗Rthの他端が、コモン端子COMに接続されている。
図6(d)の回路は、同図(b)のトランジスタTr1
0のエミッタとコモン端子COM間に、ダイオードd2
を設けた構成である。図6(e)の回路は、同図(b)
の回路に対して、トランジスタTr12,Tr13を設
けて構成されている。トランジスタTr12のエミッタ
は、抵抗Rthを介してコモン端子COMに接続され、該
トランジスタTr12のコレクタが、トランジスタTr
9のエミッタに接続されている。トランジスタTr13
のエミッタは、コモン端子COMに接続され、該トラン
ジスタTr13のコレクタが、トランジスタTr10の
エミッタに接続されている。トランジスタTr12とT
r13のベースは、トランジスタ13のコレクタに接続
されている。図6(f)の回路は、同図(d)の回路に
対して、トランジスタTr12,Tr13を設けた構成
である。
【0077】図6(g)の回路は、同図(b)の各トラ
ンジスタTr9,Tr10をNMOSトランジスタNT
r3,NTr4で置き換えて構成している。NMOSト
ランジスタNTr3,NTr4のうち、ゲート幅の大き
い方のNMOSトランジスタNTr3のソースが、抵抗
Rthを介してコモン端子COMに接続され、NMOSト
ランジスタNTr4のソースが、コモン端子COMに直
接接続されている。各NMOSトランジスタNTr3,
NTr4のゲートは、共にトランジスタNTr3のドレ
インに接続されている。NMOSトランジスタNTr3
のドレインが、入力端子Iになり、NMOSトランジス
タNTr4のドレインが、出力端子Oになっている。図
6(b)〜(f)の各回路では、NPNトランジスタを
用いているが、PNPトランジスタ及びMOSトランジ
スタを用いて構成することも可能である。
【0078】次に、エッジ検出回路の回路例を説明す
る。図7は、図3のエッジ検出回路(請求項9)の構成
例を示す回路図であり、図3と共通する要素には共通の
符号が付されている。このエッジ検出回路は、例えば図
4(b)の線形電流ミラー回路で構成された第1の電流
ミラー回路M1と、第1の非線形電流アンプである定電
流源形電流アンプC1と、ツェナーダイオードで構成し
た定電圧素子32と、キャパシタCp1とを備えてい
る。定電流源形電流アンプC1の出力端子Oが電流ミラ
ー回路M1の入力端子Iに、該電流ミラー回路M1の出
力端子Oが定電圧素子32のカソードに、定電圧素子3
2のアノードが定電流源形電流アンプC1の入力端子I
にそれぞれ接続され、電流増幅ループが構成されてい
る。この接続のうち、定電圧素子32のカソードとアノ
ードを短絡した回路が、定電流ループ31に相当する。
定電圧素子32は、定電流源形電流アンプC1の出力端
子Oと電流ミラー回路M1の入力端子Iの間に挿入して
も同じ効果が得られる。定電流ループ31のオンを確実
にするために、電流ミラー回路M1の入出力端子間にキ
ャパシタCp1が接続されている。
【0079】このエッジ検出回路には、定電流ループ3
1の他に、図4(b)の線形電流ミラー回路で構成され
た第2の線形電流ミラー回路M2と、図6(b)の第2
の非線形電流アンプであるスイッチ形電流アンプS1
と、ツェナーダイオードで構成した定電圧素子34とが
設けられている。電流ミラー回路M2の出力端子Oが定
電圧素子34のカソードに、定電圧素子34のアノード
がスイッチ形電流アンプS1の入力端子Iに、それぞれ
接続されている。この接続のうち、定電圧素子34のカ
ソードとアノードを短絡した回路が、図3の帰還ループ
33に相当する。帰還ループ33が定電流ループ31に
作用できるために、定電流ループ31中の電流ミラー回
路M1のコモン端子COMが帰還ループ33中の電流ミ
ラー回路M2の入力端子Iに接続され、帰還ループ33
のスイッチ形電流アンプS1の出力端子Oが、定電流ル
ープ31中の定電流源形電流アンプC1の入力端Iに、
それぞれ接続されている。帰還ループ33の電流ミラー
回路M2のコモン端子COMが、電流ミラー回路35の
入力端子Iに接続され、スイッチ形電流アンプS1のコ
モン端子COMと定電流源形電流アンプC1のコモン端
子COMとが、電流ミラー回路36の入力端子Iに接続
されている。
【0080】電流ミラー回路36のコモン端子COM
は、図1のエッジ検出回路30A,30Bとしてのグラ
ンド端子GNDに接続され、電流ミラー回路35のコモ
ン端子COMがエッジ検出回路30A,30Bとしての
入力端子INに接続されている。電流ミラー回路35の
出力端子Oが極性反転エッジ検出回路の電流流出出力端
子OUT−に接続され、電流ミラー回路36の出力端子
Oがエッジ検出回路30A,30Bの電流流入出力端子
OUT+に接続されている。各電流ミラー回路M1,M
2は、例えば図4(b)に示された回路でそれぞれ構成
されている。定電流源形電流アンプC1は、例えば図5
(b)に示された回路で構成されている。スイッチ形電
流アンプS1は、図6(b)に示された回路で構成され
ている。電流ミラー回路35は、エミッタがコモン端子
COMに接続された2個のPNPトランジスタTr1
4,15を有している。トランジスタTr14のコレク
タとベースが、電流ミラー回路35の入力端子Iに接続
され、トランジスタTr15のコレクタが、電流ミラー
回路35の出力端子Oを介して出力端子OUT−に接続
されている。トランジスタTr15のベースは、トラン
ジスタTr14のコレクタ及びベースと共に、電流ミラ
ー回路35の入力端子Iに接続されている。
【0081】電流ミラー回路36は、エミッタがコモン
端子COMにそれぞれ接続された2個のNPNトランジ
スタTr16,17を有している。トランジスタTr1
6のコレクタとベースが、電流ミラー回路36の入力端
子Iに接続され、トランジスタTr17のコレクタが、
電流ミラー回路36の出力端子Oを介して出力端子OU
T+に接続されている。トランジスタTr17のベース
は、トランジスタTr16のコレクタ及びベースと共
に、電流ミラー回路36の入力端子Iに接続されてい
る。なお、これら電流ミラー回路35,36は、出力を
取り出すために設けられたものであり、流入方向或いは
流出方向のいずれかの出力電流が不要のときには、電流
ミラー回路35または電流ミラー回路36を省略でき
る。定電流ループ31を構成する、電流ミラーM1の位
置に定電流源形電流アンプC1を、定電流源形電流アン
プC1の位置に電流ミラーM1を置き換えても、トラン
ジスタのPNP、NPNのタイプを変えて入れかえても
同機能を実現できる。
【0082】[I](2)(iii)エッジ検出回路30
A,30Bの機能 図8は、エッジ検出回路の印加電圧と流れる電流の関係
を示す図であり、図9は、エッジ検出過渡時の印加電圧
と流れる電流の波形を示す図である。これらの図8,図
9を参照しつつ、図3及び図7のエッジ検出回路の機能
を説明する。図3に示されたエッジ検出回路において、
入力端子とグランド間の入力電圧Vをゼロから高めてい
った場合について説明する。入力電圧Vを高めていく
と、定電流ループ31は、定電圧素子32や帰還ループ
33が付加されていなければ、低い印加電圧でオンとな
り、定電流ループ31に定電流ionが流れ始める。とこ
ろが、ツェナーダイオード等の定電圧素子32が入り、
それがブレークダウンしていなければ、定電圧素子32
が定電流ループ31のループ電流増幅を阻止するか(定
電流ループ31内部に接続された場合)、又は、定電流
ループ31に印加される電圧Vをオン不能な低電圧に保
つ(定電流ループ31に直列接続された場合)ので、定
電流ループ31はオフ状態に保たれる。さらに入力電圧
Vを高めてそれが電圧Vonを越えると、定電圧素子32
がブレークダウンする。
【0083】定電圧素子32がブレークダウンすると、
定電流ループ31をオフに保っていた条件が解除される
ので、定電流ループ31はオンとなり、定電流ionが流
れ始める。定電圧素子34のブレークダウンを、定電圧
子素子32のブレークダウンより高く設定しておけば、
この時点で、定電圧素子34はブレークダウンしておら
ず、不導通状態なので帰還ループ33は、オフに向かわ
せる帰還動作はできない。さらに、入力電圧を高めそれ
がVoff を越えると、定電圧素子34がブレークダクン
して帰還ループ33が機能し始める。帰還ループ33が
機能すると、帰還ループ33を含む定電流ループ31の
ループ電流利得が、常に1より小となり、しだいに電流
が少なくなって行き、オフ状態になる。以後、入力電圧
Vを高めても行っても、電流は流れない。定電流ion
対応する電流が、電流ミラー回路35,36を通じて出
力される。入力パルスの波高値をVpとして、Von,V
off ,Vp の間の関係が次の(1)式になるように、定
電圧素子32、34のブレークダウン電圧を選んでおく
と、入力パルスの立ち上がり電圧のVonからVoff の間
を通過する短い時間のみ電流ionが流れ、エッジ検出の
パルスであるトリガ電流が得られる。流れる電流値ion
は、定電流ループ31の設定電流値で決まり、入力パル
スの速度dV/dtの大きさの影響を受けない擬似微分
が実現できる。
【0084】 0<Von<Voff <Vp ・・・(1) さらに、次の(2)式のように設定すれば、待機時の入
力印加電圧Vは、常にVoff 以上となり、誤動作の元に
なる誤トリガを出力せず、誤動作を防止する機能を持て
る。 (Vp ―Voff )>(待機時ノイズ振幅)・・・(2) ここで、図7の具体的エッジ検出回路の機能を、動作を
交えて説明する。定電圧素子32を短絡状態にした場合
の定電流ループ31を考える。電流ミラー回路M1から
定電流源形電流アンプC1を一巡する電流増幅率(2つ
電流アンプの電流増幅率の積。以後、ループ電流増幅率
と記す)を、電流i=ionで1となるように設定する
と、定電流源形電流アンプの電流利得特性から、i<i
onではループ電流増幅率が1より大、i=ionではルー
プ電流増幅率が1、i>ionではループ電流増幅率が1
より小となるので、結局、i=ionでバランスして、定
電流ionが流れる。コモン端子COMの電流も、その電
流ionによって一元的に決まる定電流となる。定電流ル
ープ31に流れる電流iが、トランジスタサイズ比nで
決まるバンドギヤップ電圧と抵抗Ronとで決定される。
定電流源形電流アンプC1のトランジスタサイズ比を
n、抵抗の抵抗値をron、電流ミラー回路M1の電流利
得をK、ヴォルツマン定数をk、電子の電荷をq、絶対
温度をTとし、コモン端子COMに流れる電流値を改め
てionとすると、次の(3)式で近似できる。
【0085】 ion=(1+K)(kT/qron)ln(nK)・・・・(3) 入力端子INとグランドGND間にあたる電流ミラー回
路35のトランジスタTr14、電流ミラー回路M2の
トランジスタTr1、定電流ループ31、及び電流ミラ
ー回路36のトランジスタTr16を通る電流経路は、
定電圧素子32が短絡状態であれば、ダイオード順バイ
アス数個分のオンする電圧を印加することで、簡単にオ
ン状態となる。そして、定電流ループ31で決まる定電
流ionが流れる。定電圧素子32が挿入されている場合
は、同素子がブレークダウンしなければ、定電流ループ
31はループ電流増幅ができず、カットオフ状態となる
ので、定電圧素子32のブレークダウン電圧を選ぶこと
により、導通開始電圧を制御できることになる。前述の
電流経路に電流が流れると、電流ミラー回路M2では、
帰還ループ33の電流経路となる電流ミラー回路M2の
出力トランジスタTr2→定電圧素子34→スイッチ形
電流アンプS1の入力端子の経路に、定電流ループ31
に流れる電流に比例した電流を流そうとするが、定電圧
素子34がブレークダウンしなければ電流は流れない。
定電圧素子34が帰還ループ33の導通開始電圧を制御
する。
【0086】定電圧素子34がブレークダウンし、帰還
ループ33に電流が流れると、スイッチ形電流アンプS
1の出力電流が、定電流ループ31の定電流源形電流ア
ンプC1の入力端子Iに流れ込む電流を横取りするの
で、帰還ループ33を含む定電流ループ31のループ電
流利得を1以下にし、オフに向かうループとして働くこ
とになる。最終電流値をゼロにするか微小電流を残すか
は、スイッチ形電流アンプS1によって設定できる。定
電圧素子32による定電流ループ31の導通開始電圧V
onと、定電圧素子34による帰還ループ33の導通開始
電圧Voff の関係をVon<Voff と設定し、入力端子I
NとGND間の電圧をゼロから高めていくと、Vonで導
通を開始しVoff で導通を停止する。Von〜Voff の印
加電圧範囲でのみ、定電流ループ31で決まる定電流i
onが流れるように機能する。電流ミラーM2の電流利得
をJ、スイッチ形アンプS1のトランジスタサイズ比を
mとし、抵抗Rthの抵抗値rthがrth>>ronと仮定す
ると、最後に残るトータル電流値ioff は、次の(4)
式で近似できる。 ioff =(kT/qrth)((1+J)/J) ×1n(m(nK―1)/nJ(1+K))・・・・(4) K=J=1とすると、 ioff =2(kT/qrth)×ln(m(n―1)/2n) ・・・・(5) になり、(m(n―1)/2n)<1とすれば、ioff
=0を実現できる。即ち、各定電圧素子32、34のブ
レークダウン電圧を選べば、入力パルスの立上がり電圧
が、VonからVoff の間を通過する短い時間のみ電流i
onが流れ、Voff 以上では電流が流れないことになり、
パルスエッジの検出ができる。
【0087】一方、印加電圧Vの上昇時のキャパシタC
p1の充電電流は、定電流ループ31のオンを容易にす
るが、印加電圧下降時のキャパシタCp1の放電電流は
定電流ループ31のオンを阻害するため、過渡応答にお
いて、印加電圧の上昇エッジは検出する(電流が流れ
る)が、下降エッジは検出しない(電流が流れない)結
果となる。流れる電流値は、キャパシタCp1の容量値
を大きくしない限り定電流ループ31の設定電流値で決
まり、入力パルスの変化速度dV/dtの大きさの影響
は受けない。定電圧素子32は、定電流ループ31のオ
ン開始電圧Vonを設定することが目的であるので、最初
に導通する経路である、電流ミラー回路M2、各カレン
トミラー回路35,36中のトランジスタ、定電流ルー
プ31のどこかに直列に接続すれば同様な効果が得られ
る。特に、帰還ループ33を含む経路の外側となる、カ
レントミラー回路35,36中のトランジスタに直列に
接続すると、電圧Von、Voff を共にシフトすることが
可能となる。
【0088】図10は、図3中の定電圧素子31,32
の挿入位置を示すブロック図である。この図10では、
エッジ検出回路30A,30B中の電流ミラー回路、定
電流源形電流アンプ及びスイッチ形電流アンプを、図4
(a)、図5(a)及び図6(a)のシンボリック表現
を用いて表し、カレントミラー回路35,36は省略し
ている。定電圧素子32、34は、図10のように、エ
ッジ検出回路中の異なる位置に挿入可能である。図10
中のPL1と付された位置に定電圧素子を挿入するとV
onに影響を与え、PL2と付された位置に挿入するとV
off に影響を与え、PL1,PL2と付された位置に挿
入するとVonとVoff の双方の電圧値に影響を与える。
図11は、複数の電流ミラー回路を1つの電流ミラー回
路で置換えた図7の変形例を示すブロック図である。な
お、カレントミラー回路35,36は簡単のため省略し
ている。カスケード接続された電流ミラー回路Ml、M
2及びカレントミラー回路35のアクティブ状態におけ
る出力電流は、全て電流ミラー回路M1の入力電流に比
例したものとなる、従って、電流ミラー回路Ml、M2
及びカレントミラー回路35を、1入力電流で3個の出
力端子O1,O2,O3から3出力電流を得る電流ミラ
ー回路M3に置き換えることも可能である。図11のよ
うに、電流ミラーM3に置き換えても、同様の機能が得
られる。
【0089】図12は、帰還ループ33にMOSトラン
ジスタを用いた図7の回路例を示す回路図である。な
お、カレントミラー回路35,36は、簡単のため省略
している。帰還ループ33は、印加電圧Vが一定値Vof
f 以上となった時に、定電流ループ31のループ電流増
幅率を1未満とすることと、待機時の消費電力がゼロで
あることを満足すればよく、図12のように、MOS型
トランジスタNtr38,NTr39を用いると、さら
に簡単な回路で実現できる。図13(a)〜(e)は、
図7の他の構成例を示す回路図であり、線形出力をする
定電流ループ31を示している。定電流ループ31内の
定電流源形電流アンプも、線形性出力を得るトランジス
タを付加することで、電流ミラー回路と同様に線形出力
を得ることが、可能である。
【0090】[I](3)定電流ON/OFF形保持回路50 図14は、図1中の定電流ON/OFF形保持回路50の構成
例を示すブロック図である。定電流ON/OFF形保持回路5
0は、図4の線形電流ミラー回路で構成された電流ミラ
ー回路M11と、定電流オン、オフ形スイッチ回路(以
下、定電流ON/OFF形電流スイッチという)51と、例え
ばフォトカプラ52で構成された出力部と、図4の線形
電流ミラー回路で構成された電流ミラー回路M12と
を、備えている。電流ミラー回路M11のコモン端子C
OMが、全波整流回路20の正極性端子からのV+電源
に接続され、該電流ミラー回路M11の入力端子Iが定
電流ON/OFF形電流スイッチ51の電流経路流入端子に接
続されている。定電流ON/OFF形電流スイッチ51の電流
経路流出端子がフォトカプラ52の入力アノード端子に
接続され、このフォトカプラ52の入力カソード端子が
電流ミラー回路M12の入力端子Iに接続されている。
電流ミラー回路M12のコモン端子COMが全波整流回
路20の負極性端子からのV−電源に接続されている。
【0091】定電流ON/OFF形電流スイッチ51は、セッ
ト入力端子Sとリセット入力端子Rとを有している。電
流ミラー回路M11は流出電流を出力とし、電流ミラー
回路M12が流入電流を出力とし、フォトカプラ52
は、グランドレベルの異なる他の回路へ出力する構成で
ある。ただし、フォトカプラ52と電流ミラー回路M1
1と電流ミラー回路M12のいずれかは、図示しない後
段の回路との関係で不要な場合は省略できる。定電流ON
/OFF形電流スイッチ51については、後で詳述するが、
セット入力端子Sからトリガ電流が流入(流出)すると
オン状態となり、電流経路流入端子と電流経路流出端子
間に定電流が流れ、リセット入力端子Rよリトリガ電流
を流出(流入)するとオフ状態となり、その定電流がゼ
ロとなる。オン時の定電流値iONと、オン、オフ状態を
切りわける入力スレッショルド電流値ithは、それぞれ
独立に、トランジスタサイズ比によるバンドギヤップ電
圧と抵抗とで決まる構成とすると、温度変動に対してオ
ン時定電流値ionと入力スレッショルド電流ithとの比
を一定に保つことができる。フォトカプラ52と電流ミ
ラー回路M11、M12の入力部は、何れもダイオード
の順方向接続となっており、それらを流れる電流値とオ
ン、オフの状態とは、定電流ON/OFF形電流スイッチ51
の状態で決定される。このオン、オフする定電流i
onは、電流ミラー回路M11によって流出電流出力信号
に変換されると共に、電流ミラー回路M12によつて流
入電流出力に変換される。また、オン、オフする定電流
onに応じて、フォトカプラ52を通しグランドレベル
の異なる外部装置へオン、オフ信号が送られる。
【0092】[1](3)(i)定電流ON/OFF形保持回
路50中の定電流ON/OFF形電流スイッチ(請求項16〜
18)の構成 図15は、図14中の定電流ON/OFF形電流スイッチを説
明する図である。定電流ON/OFF形電流スイッチ51は、
図15のスイッチループSWLと、定電流ループILP
とを組み合わせて構成する。スイッチループSWLは、
図4の電流ミラー回路で構成された電流ミラー回路51
−1と、図6のスイッチ形電流アンプで構成された非線
形電流アンプであるスイッチ形電流アンプ51−2とを
備えている。電流ミラー回路51−1の入力端子Iは、
スイッチ形電流アンプ51−2の出力端子Oに接続さ
れ、スイッチ形電流アンプ51−2の入力端子Iが電流
ミラー回路51−1の出力端子Oに接続され、電流のル
ープが形成されている。電流ミラー回路51−1からス
イッチ形電流アンプ51−2を一巡するループ電流増幅
率をi=ionのときで1となるように設定する。このス
イッチループSWLの電流ループは、電流ミラー回路5
1−1とスイッチ形電流アンプ51−2の両コモン端子
COM間を電流流路とし、電流ミラー回路51−1とス
イッチ形電流アンプ51−2の入出力接続点のどちらか
にトリガ電流を流して、回路内の電流レベルをith以上
にするか否かにすることによって、回路内のオン、オフ
を制御するスイッチ素子として動作する。
【0093】一方、定電流ループILPは、電流ミラー
回路51−1と同様の構成の電流ミラー回路51−3
と、図5に示された非線形電流アンプである定電流源形
電流アンプ51−4とで構成されている。定電流源形電
流アンプ51−4の出力端子Oが、電流ミラー回路51
−3の入力端子Iに接続され、電流ミラー回路51−3
の出力端子Oが定電流源形電流アンプ51−4の入力端
子Iに接続され、電流増幅ループが形成されている。こ
のように定電流ループILPを形成すると、定電流源形
電流アンプ51−4のコモン端子COMと電流ミラー回
路51−3のコモン端子COMとの間が、[1](2)
(iii)のエッジ検出回路の説明と同様に、定電流特性に
なる。
【0094】[1](3)(ii) 定電流ON/OFF形電流
スイッチの第1の具体例 図16及び図17は、図14の定電流ON/OFF形電流スイ
ッチの第1の具体例(その1,2)を示す図である。図
16の定電流ON/OFF形電流スイッチ51(請求項16)
は、定電流ループILP中の電流ミラー回路51−3の
入力端子Iと、定電流源形電流アンプ51−4の出力端
子Oとの間に、スイッチループSWLを挿入した構成で
ある。即ち、電流ミラー回路51−3の入力端子Iとス
イッチループSWL中の電流ミラー回路51−1のコモ
ン端子COMとが接続され、定電流源形電流アンプ51
−4の出力端子Oと、スイッチループSWL中のスイッ
チ形電流アンプ51−2のコモン端子COMが接続され
ている。定電流ループILPの電流とスイッチループS
WLの電流方向が一致する構成である。図17の定電流
ON/OFF形電流スイッチ51は、定電流ループILP中の
電流ミラー回路51−3の出力端子Oと、定電流源形電
流アンプ51−4の入力端子Iとの間に、スイッチルー
プSWLを挿入した構成である。電流ミラー回路51−
3の出力端子OとスイッチループSWL中の電流ミラー
回路51−1のコモン端子COMとが接続され、定電流
源形電流アンプ51−4の入力端子Iと、スイッチルー
プSWL中のスイッチ形電流アンプ51−2のコモン端
子COMが接続されている。定電流ループILPの電流
とスイッチループSWLの電流方向が一致する構成であ
る。
【0095】なお、電流ミラー回路51−3及び定電流
源形アンプ51−4は、図14中の定電流ON/OFF保持回
路の電流ミラー回路M11,M12と内部トランジスタ
を共有することも可能である。また、電流ミラー回路5
1−3と定電流源形電流アンプ51−4は、トランジス
タのP形とN形を相互に反転させて、電流ミラー回路5
1−3と定電流源形電流アンプ51−4を入れ換えて
も、全く同様に動作する。図18は、図16を用いた図
14の定電流ON/OFF形保持回路の回路例を示す回路図で
あり、図19(a),(b)は、図17を用いた図14
の定電流ON/OFF形保持回路の回路例を示す回路図であ
る。なお、フォトカプラ52は省略している。
【0096】次に、図16と図17の定電流ON/OFF形電
流スイッチの動作を説明する。定電流ループILPは、
スイッチループSWLが挿入されていない状態で定電流
流路に電圧が印加されれば、雑音レベルでも簡単にオン
し定電流が流れる。ところが、スイッチループSWLが
挿入されており、かつ、該スイッチループSWLがオフ
の状態にあると、定電流ループILPは、ループ利得が
ゼロとなるのでオンできない。トリガ入力端子から、定
電流ループILPの±のコモン端子COMまでをたどる
と、どちらかの方向に必ず(入力端子I→コモン端子C
OM→入力端子I→コモン端子COM)とたどれる方向
がある。例えば、図16では電流ミラー回路51−1→
電流ミラー回路51−3の方向があり、図17ではスイ
ッチ形電流アンプ51−2→定電流源形電流アンプ51
−4の方向がある。この点から、ダイオード順方向とな
るようなトリガ電流を流せば、内外の2つのループSW
L,ILPを一緒にオンさせることができる。内側のス
イッチループSWL単独のオン、オフスレッショルド電
流値をith、外側の定電流ループILP単独で流れる定
電流値をionとし、ith<ionとしておき、トリガ入力
端子からスイッチループSWLに流れる電流がith以上
となるトリガ電流を入力すると、内外の電流増幅ループ
が同時オンに向かい、内側スイッチループSWLは短絡
状態、外側定電流ループILPは、定電流Ionを流す状
態となつて安定する。オフさせる場合は、どこの入力点
からでも、スイッチループSWLの電流がith未満とな
るように、トリガ電流を流せばよい。
【0097】[1](3)(iii) 定電流ON/OFF形電流
スイッチの第2の具体例 図20は、図14の定電流ON/OFF形電流スイッチの第2
の具体例を示す図である。この定電流ON/OFF形電流スイ
ッチ51(請求項17)は、スイッチループSWL中の
スイッチ形電流アンプ51−2の出力端子Oと電流ミラ
ー回路51−1の入力端子Iとの間に、電流方向が一致
するように、定電流ループILPを挿入している。スイ
ッチ形電流アンプ51−2の出力端子Oに、定電流ルー
プILP中の定電流源形アンプ51−4のコモン端子C
OMが接続され、スイッチループSWL中の電流ミラー
回路51−1の入力端子Iに、定電流ループILP中の
電流ミラー回路51−3のコモン端子COMが接続され
ている。スイッチループSWLの±コモン端子COM間
がオン、オフする定電流流路を形成する構成である。
【0098】スイッチループSWL内への定電流ループ
ILPの挿入点において、電流ミラー回路51−1の入
力端子Iに接続している電流ミラー回路51−3または
定電流源形電流アンプ51−4の入力端子Iが、内外の
2つのループILP,SWLを同時にオンさせる、トリ
ガ入力端子となる。即ち、図20の例では、電流ミラー
回路51−3の入力端子Iが、定電流ON/OFF形電流スイ
ッチ51のオントリガ入力端子であるが、定電流ループ
ILPの構成を、電流ミラー回路51−3と定電流源形
電流アンプ51−4を構成するトランジスタのP形とN
形を反転させて入れ換えた場合は、定電流源形電流アン
プ51−4の入力端子Iが、定電流ON/OFF形電流スイッ
チ51のトリガ入力端子になる。
【0099】図21(a),(b),(c)は、図20
の定電流ON/OFF形電流スイッチの変形例を説明する回路
図であり、同図(a),(b)が各電流ミラー回路51
−1,51−3のトランジスタを示し、同図(c)が定
電流ON/OFF形電流スイッチを示している。図21(a)
のように、定電流ループILP中の電流ミラー回路51
−3を形成するトランジスタを53,54とし、トラン
ジスタ54がトランジスタ53のn倍の電流増幅率を持
っているものとする。同様に、スイッチループSWL中
の電流ミラー回路51−1を形成するトランジスタを5
5,56とし、トランジスタ56がトランジスタ55の
m倍の電流増幅率を持っているものとする。電流ミラー
回路51−3と電流ミラー回路51−1の出力電流
o1,io2は、常に電流ミラー回路51−3の入力電流
iに比例する。よって、電流ミラー回路51−3と電流
ミラー回路51−1とを合成して、一入力二出力の電流
ミラー回路M13に置き換えることができる。この場
合、電流ミラー回路M13は、図21(b)のような、
3個のトランジスタ57,58,59で構成される。ト
ランジスタ58には、トランジスタ57のn倍の電流増
幅率を持たせ、トランジスタ59には(1+n)m倍の
電流増幅率を持たせれば、図21(a)と同様の出力電
流io1,io2が得られる。従って、図20の定電流ON/O
FF形電流スイッチは、図21(c)に変形することがで
きる。
【0100】図22は、図21を用いた図14の定電流
ON/OFF形保持回路の回路例である。この定電流ON/OFF形
保持回路は、セット入力端子Sにカソードが接続された
ダイオードd16と、リセット入力端子Rにアノードが
接続されたダイオードd17を備えている。ダイオード
d17のカソードはダイオードd16のアノードに接続
されている。ダイオードd16のアノードは、エミッタ
が電源V+に接続された4個のPNP型トランジスタT
r110,Tr111,Tr112,Tr113のベー
スと、そのトランジスタTr110のコレクタに接続さ
れている。トランジスタTr110のコレクタには、さ
らに、NPN型トランジスタTr114のコレクタに接
続され、該トランジスタTr114のエミッタには、抵
抗Ronの一端が接続されている。トランジスタTr11
1のコレクタは、NPN型トランジスタTr115のコ
レクタと該トランジスタTr115及びトランジスタT
r114のベースとに接続されている。トランジスタT
r115のエミッタは、抵抗Ronの他端に接続されると
共に、NPN型トランジスタTr116のコレクタに接
続されている。トランジスタTr116のエミッタが電
源V−に接続されている。トランジスタTr112のコ
レクタは、NPN型トランジスタTr117のコレクタ
と該トランジスタTr117のベースとトランジスタT
r116のベースとNPN型トランジスタTr118の
ベースとに共通に接続されている。トランジスタTr1
17のエミッタが抵抗Rthを介して電源V−に接続され
ている。トランジスタTr113のコレクタとトランジ
スタTr118のコレクタとが、電流流出出力端子と電
流流入出力端子を構成している。
【0101】次に、図20の定電流ON/OFF形電流スイッ
チの機能を説明する。図16の定電流ON/OFF形電流スイ
ッチとは逆に、外包するスイッチループSWLがオン、
オフを決めていることになる。トリガ入力端子から、外
側スイッチループSWLの電流ミラー回路51−1のコ
モン端子COMまでをたどると、入力端子I→コモン端
子COM→入力端子I→コモン端子COMとなる。この
点から、ダイオード順方向となるようなトリガ電流を流
せば、内外の2つのループSWL,ILPを一緒にオン
させることができる。外側のスイッチループSWL単独
のオン、オフスレッショルド電流値をith、内側の定電
流ループILP単独で流れる定電流値をionとし、ith
<ionとしておき、トリガ入力端子から、スイッチルー
プSWLに流れる電流がith以上となるトリガ電流を入
力すると、内外の電流増幅ループが同時オンに向かい、
外側スイッチループSWLは短絡(スイッチ形電流アン
プ51−2が飽和する)状態になり、定電流ループIL
Pは定電流ionが流れる状態となつて安定する。スイッ
チループSWLにおける定電流ループILPが挿入され
ていない、電流ミラー回路51−1の出力端子Oと定電
流源形アンプ51−2の入力端子Iとの間にも、該電流
ミラー回路51−1の動作により、電流ionに比例した
電流が流れることになる。オフさせる場合は、どの入力
点からでもスイッチループSWLに流れる電流がith
下となるようにトリガ電流を入力すればよい。
【0102】[1](3)(iV) 定電流ON/OFF形電流
スイッチの第3の具体的例 図23は、定電流ON/OFF形電流スイッチの第3の具体例
を示すブロック図である。前述の[1](3)(ii) 及
び[1](3)(iii)では、図15の定電流ループIL
PとスイッチループSWLを用いて定電流ON/OFF形電流
スイッチを構成しているが、図23のように、第1及び
第2の二つの定電流ループILPa、ILPbで定電流
ON/OFF形電流スイッチを構成することも可能である(請
求項18)。定電流ループILPaは、第1の線形電流
ミラー回路51a−1と第1の非線形電流アンプである
定電流源形電流アンプ51a−2とを備えている。電流
ミラー回路51a−1の出力端子Oと定電流源形電流ア
ンプ51a−2の入力端子Iが接続されている。一方、
定電流ループILPbは、第2の線形電流ミラー回路5
1b−1と第2の非線形電流アンプである定電流源形電
流アンプ51b−2とを備えている。電流ミラー回路5
1b−1の出力端子Oが定電流源形電流アンプ51b−
2の入力端子Iに接続され、該定電流源形電流アンプ5
1b−2の出力端子Oが、電流ミラー回路51b−1の
入力端子Iに接続されている。電流ミラー回路51b−
1のコモン端子COMが、定電流ループILPa中の電
流ミラー回路51a−1の入力端子Iに接続され、定電
流源形電流アンプ51b−2のコモン端子COMは、定
電流ループILPa中の定電流源形電流アンプ51a−
2のコモン端子COMに接続されている。電流ミラー回
路51b−1の出力端子O及び定電流源形電流アンプ5
1b−2の入力端子Iが、定電流源形電流アンプ51a
−2の出力端子Oに接続されている。電流ミラー回路5
1a−1のコモン端子COMと各定電流源形電流アンプ
51a−2,51b−2のコモン端子COMの結合点を
電流流路とし、電流ミラー回路51b−1の入力端子I
または定電流源形電流アンプ51b−2の入力端子Iを
全体のオン、オフを制御するトリガ入力端子としてい
る。
【0103】図24は、図23の変形例を示す図であ
る。図23中の電流ミラー回路51a−1と電流ミラー
回路51b−1の関係は、図21と同じであるので、そ
れら電流ミラー回路51a−1と電流ミラー回路51b
−1を統合して電流ミラー回路M14にすると、図24
のようになる。図25は、図24の定電流ON/OFF形電流
スイッチを用いた図14の定電流ON/OFF形保持回路の回
路例を示す回路図である。図25には、2つのセット入
力端子S1,S2と2つのリセット入力端子R1,R2
が示されている。この定電流ON/OFF形電流スイッチは、
セット入力端子S1にカソードの接続されたダイオード
d19と、リセット入力端子R1にアノードが接続され
たダイオードd20と、セット入力端子S2にアノード
の接続されたダイオードd21と、リセット入力端子R
2にカソードが接続されたダイオードd22を備えてい
る。ダイオードd19のアノードはダイオードd20の
カソードに接続されている。ダイオードd19のアノー
ドは、エミッタが電源V+に接続された4個のPNP型
トランジスタTr120,Tr121,Tr122,T
r123のベースと、そのトランジスタTr120のコ
レクタに接続されている。トランジスタTr120のコ
レクタには、NPN型トランジスタTr124のコレク
タに接続され、該トランジスタTr124のエミッタ
は、抵抗Ronを介して電源V−に接続されている。トラ
ンジスタTr121のコレクタにはNPN型トランジス
タTr125のコレクタと該トランジスタTr125及
びトランジスタTr124のベースに接続されている。
ダイオードd21のカソードはダイオードd22のアノ
ードに接続され、該ダイオードd21のカソードが、ト
ランジスタTr124,Tr125のベースと、NPN
型トランジスタTr126のコレクタに接続されてい
る。トランジスタTr125のエミッタは、電源V−に
接続されている。トランジスタTr122のコレクタ
は、NPN型トランジスタTr127のコレクタと該ト
ランジスタTr127のベースとトランジスタTr12
6のベースとNPN型トランジスタTr128のベース
とに共通に接続されると共に、ダイオードd23のアノ
ードに接続されている。ダイオードd23のカソード
は、電源V+に接続されている。トランジスタTr12
6のエミッタが抵抗Rthを介して電源V−に接続されて
いる。トランジスタTr123のコレクタとトランジス
タTr128のコレクタとが、電流流出出力端子と電流
流入出力端子を構成している。
【0104】次に、この第3の具体例の定電流ON/OFF形
電流スイッチの機能を図23の例を用いて説明する。定
電流源形電流アンプ51b−2と電流ミラー回路51b
−1とは、定電流ループILPbを構成しており、定電
流源形電流アンプ51a−2の出力端子Oが接続されて
いない場合、電流ミラー回路51a−1のコモン端子C
OMから電流ミラー回路51b−1を通って定電流源形
電流アンプ51b−2のコモン端子COMに抜ける経路
には、定電流ループILPbで決定される電流が流れ
る。定電流源形電流アンプ51a−2の出力端子を図2
3のように接続すると、定電流源形電流アンプ51b−
2の入力電流を横取りする形となり、定電流ループIL
Pbの電流を減じる帰還ループとして動作する。帰還量
は、電流ミラー回路51a−1と定電流源形電流アンプ
51a−2の利得積で決まるが、定電流源形電流アンプ
51a−2の性質から、電流ミラー回路51a−1の入
力する定電流ループILPbに流れる電流値が小さい時
は、帰還量が大きく、同電流値が大きいと同帰還量は小
さくなる。
【0105】以上の特質を利用して、電流をオフとした
い電流値ith近辺以下では、定電流源形電流アンプ51
a−2と電流ミラー回路51a−1で構成する帰還ルー
プが有効に動作し、回路全体のループ電流利得が1より
小さくなり、電流値がゼロに向う。流したい電流値付近
では、定電流源形電流アンプ51a−2と電流ミラー回
路51a−1で構成する帰還ループが無視でき、定電流
ループILPbで決定される定電流ionが流れるように
できる。ここで、具体的回路の図25を参照して、電流
onと電流ithに関して説明する。絶対温度をT、ヴォ
ルツマン定数をk、及び電子の電荷値をqとし、トラン
ジスタサイズをn≒m、抵抗値をrth>>ronのように
設定すると、オン時電流ion近辺ではトランジスタTr
125に流れる電流iとトランジスタTr126に流
れる電流iの関係はi<<iと仮定できるので、
次の(6)〜(8)式となる。
【0106】 i=i ・・・(6) i=(kT/qron)ln(n) ・・・(7) ion=3×i=3(kT/qron)ln(n) ・・・(8) スレッショルド電流ith近辺ではroni=0と近似でき
るので i=i/n→i=i(n―l)/n ・・・(9) i=(kT/qrth) n/(n―l)ln(mn/(n―1)) ・・・(10) ith=3×i =3(kT/qrth)n/(n―l)ln(mn/(n―l)) ・・・(11) となり、電流ionと電流ithは、抵抗値とトランジスタ
サイズ比で決まるバンドギャップ電圧値とで決定される
形となる。P形、N形のタイプを反転させて、定電流源
形電流アンプ51b−2と電流ミラー回路51b−1を
入れ換えた回路、定電流源形電流アンプ51a−2と電
流ミラー回路51a−1を入れ換えた回路も、同様に、
電流ionと電流ithは、抵抗値とトランジスタサイズ比
で決まるバンドギャップ電圧値で決定される形となる。
トリガ入力端子からトリガ電流を流入或は流出させて、
thより大きな電流にするか小さな電流にするかによっ
て、オン時電流をion、オフ時電流をゼロとしてオン、
オフ動作をさせることができる。
【0107】[II]図1の極性反転検出回路の動作 図26は、図1の動作を説明するタイムチャートであ
り、この図を参照しつつ、第1の実施形態の極性反転検
出回路の動作を説明する。一対の通信回線L1,L2に
は、局側からの起動信号または復旧信号が与えられる。
起動か復旧かによって、通信回線L1,L2の極性反転
の向きは逆となる。まず、通信回線L1が低電位で通信
回線L2が高電位の状態から、通信回線Llが高電位で
通信回線L2が低電位の状態となる極性反転が生じた場
合について説明する。極性反転が開始されると、通信回
線L1に対する通信回線L2の電位が次第に下がり、や
がて通信回線L1と通信回線L2間の電位差がゼロの状
態となる。電位差ゼロでは、全ての回路の電流がゼロで
あり、全回路がクリアされる。さらに、極性反転が進む
と、通信回線L2に対する通信回線L1の電位が高くな
っていく、定電流ON/OFF形保待回路50には、通信回線
L1,L2の電位差に応じた電源電圧が整流回路20か
ら供給され、該定電流ON/OFF形保待回路50は正常動作
可能な状態に達する。エッジ検出回路30A及び30B
のグランド端子Gは、整流回路20の出力の負極性端子
に接続されているので、通信回線L1,L2の低電位側
(現時点では通信回線L2が低電位側)から、整流ダイ
オードの順方向電圧分だけ高い電位にクランプされる。
【0108】エッジ検出回路30Aの入力端子は、通信
回線L1側に接続されており、エッジ検出回路30Aの
入力端子とグランド端子G間には、通信回線L1と通信
回線L2間の電位差よりも整流ダイオードの順方向電圧
分だけ低い電圧が印加される。極性反転がさらに進む
と、やがて電流が流れ始める電圧値Vonを越え、エッジ
検出回路30Aに電流Itriが流れ始める、さらに電
圧が高くなり、電流が流れなくなる電圧値Voff を越え
ると、流れていた電流Itriはゼロとなり、以後、電
圧が高くなっても電流は流れない。以上、エッジ検出回
路30Aは、極性反転過渡時の電圧がVonからVoff と
なる短時間だけ、電流Itriに比例する第1のエッジ
検出トリガ電流Itaを出力する。つまり、疑似微分が実
現される。
【0109】―方、エッジ検出回路30Bの入力端子
は、低電位側となっている通信回線L2に接続されてお
り、入力端子とグランド端子間には整流ダイオードの準
方向電圧分だけ低い電圧が加わるだけなので、電流は流
れない。従って、エッジ検出回路30Bからはトリガ電
流は出力されない。エッジ検出回路30Aから出力され
たトリガ電流Itaは、0R回路40を通じて定電流ON/O
FF形保持回路50をセットし、該保持回路50に定電流
が流れ始める。定電流ON/OFF形保持回路50によって、
トリガ電流Itaの短時間のパルスが、持続的な極性反転
検出信号に変換され、図示しない外部回路へ極性反転情
報が出力される。極性反転情報検出後に行われる通信が
終了した時点で、外部回路からリセット信号が送られ、
定電流ON/OFF形保持回路50はリセットされて、待機状
態に戻る。通信回線L1が高電位で通信回線L2が低電
位の状態から、該通信回線L1が低電位で通信回線L2
が高電位の状態となる極性反転が生じた場合は、それら
通信回線L1,L2が同電位に揃った後、通信回線L1
がグランド電位側に、通信回線L2が高電位側となる。
そのため今度は、エッジ検出回路30Bより第2のエッ
ジ検出トリガ電流Itbが出力され、エッジ検出回路30
A側はオフ状態を維持する。エッジ検出回路30Aとエ
ッジ検出回路30Bの働きが入れ替わる以外は、前述と
同様の動作が行われ、極性反転を検出できる。
【0110】電流Ita,Itbは、入力電圧の変化速度d
V/dtの値には、無関係に決まるトランジスタのバン
ドギャップ電圧と各回路内の抵抗値で決定される。テレ
メータ等のノーリンギング端末において、待機時及び極
性反転検出時には殆ど電流が流れないので、交換機から
通信回線L1,L2を介して送られてくる電圧Vlは、
ほぼ電源電圧の48V(ボルト)になっている。そこ
で、各エッジ検出回路30A,30Bが電流オンをする
電圧Von、電流が流れる上限電圧Voff を(12)式の
ように設定しておけば、図26の期間T等の待機時に電
圧Vnの雑音があっても、エッジ検出回路30A,30
Bの入力電圧がVoff 以下とならないので、誤トリガを
出力せず誤動作しない。 0<Von<Voff <48V (48V―Voff ) >(待機時雑音レベルVn) ・・・(12)
【0111】[III] 図1の極性反転検出回路の効果 以上のように、この第1の実施形態の極性反転検出回路
は、[I](2)で説明したエッジ検出回路30A,3
0Bを備えて構成している。エッジ検出回路30A,3
0Bには、次の(1−1)〜(1−4)の利点を有しい
る。 (1−1) 極性反転エッジ検出回路部分にキャパシタ
を用いないので、大きな容量を必要とするキャパシタが
不要となり、IC化に適するとともにエッジ検出時以外
では電流が流れず、低消費電力な構成にできる。 (1−2) 出力電流、つまり、トリガ電流Ita,Itb
のレベルは、入力パルスの変化速度dV/dtの影響を
受けず、定電流ループ31の電流設定値で決まるので、
入力パルスの波形に無関係に安定したトリガレベルが得
られる。 (1−3) 電圧Von,Voff の設定で、雑音による誤
動作を防止できる。 (1−4) 流入電流出力と流出電流出力との両タイプ
の出力信号が得られるので、後段の定電流ON/OFF形保待
回路50の構成の自由度が大きくなる。この第1の実施
形態の極性反転検出回路には、[I](3)で説明した
定電流ON/OFFスイッチ51を用いた定電流ON/OFF形保持
回路50が用いられている。定電流ON/OFFスイッチ51
には(1−5),(1−6)の利点があり、定電流ON/O
FF形保持回路50には(1−7)の利点がある。 (1−5) 定電流ON/OFFスイッチ51は、オン時の電
流ionと、オン、オフのスレッショルド電流ithとを独
立に設定できる。定電流源形電流アンプを例えば図5
(b),図5(d)、スイッチ形電流アンプを図6
(b),図6(e)のような、バンドギャップ電圧と抵
抗とで、オン時の電流ionとオン、オフのスレッショル
ド電流ithとが決まる回路を用いることにより、ion
th比が温度変動や製造バラッキの影響を受けない回路
になる。
【0112】(1−6) 定電流ON/OFFスイッチ51に
おけるオン時の電流ionとオン、オフのスレッショルド
電流ithとは、ノイズレベルより大きく設定する必要が
あるが、ion/ith比が安定しているので、電流ion
値を下げて同比を小さくしても安定動作する。電流ion
を小さくできるので、省電力化が可能となる。 (1−7) 定電流ON/OFF形保持回路50は、出力回路
となる電流ミラー回路M11、M12とフォトカプラ5
2とに、オン、オフする全電流を流すので、高効率な保
持回路となる。従って、図1の極性反転検出回路は、次
の(1−8)〜(1−13)の効果を奏することにな
る。 (1−8) 従来、微分動作に不可欠とされていた容量
の大きなキャパシタを不要とすることと、待機時ゼロパ
ワーの両立を可能にしている。 (1−9) 待機時の誤動作を防止できる。 (1−10) 極性反転時に、その電位変化速度dV/
dtに関係しない、一定レベルのトリガ電流Ita,Itb
が得られるので、雑音耐力のある極性反転検出回路を実
現できる。
【0113】(1−11) エッジ検出回路30A,3
0Bの電流値Itriと、定電流ON/OFF形保持回路50
のオン時の定電流値ionと、定電流ON/OFF形保持回路5
0がオン、オフのどちらに移行するかを分ける入力トリ
ガ電流スレッショルド電流ithとの、3つの電流値を、
回路内トランジスタのサイズ比で決まるバンドギャップ
電圧と回路内抵抗値のみで決定される構成としたので、
温度が変化しても、(ion/ith)と(Itri/
th)の比を一定値に保てるので、各電流値を下げ、か
つ、各電流値間のマージンを小さく(電流比を小さく)
しても安定動作が可能となる。結果、省電力化、或は本
発明回路用いた通信端末の高並列回路数化が可能とな
る。 (1−12) 極性反転エッジ検出回路部分にキャパシ
タを用いていないので、ベル信号入力時のように、極性
反転が短時間内に複数発生し、かつ、ラインの極性によ
ってライン間電圧が異なる場合も、極性反転の周期数履
歴にも関係なく、流れる電流値を一定に保つので、局線
の平衡性を崩さない。 (1−13) エッジ検出回路30A,30Bの出力信
号をワイヤードORのOR回路40で合成するので、従
来では2回路を要していた保持回路を、定電流ON/OFF形
保持回路50の1回路にすることができる。その結果、
回路数の削減と、外付け部品(キャパシタやフォトカプ
ラ等)の削減ができる。
【0114】第2の実施形態 図27は、本発明(請求項5〜7)の第2の実施形態を
示す極性反転検出回路の構成ブロック図であり、図1に
共通する要素には共通の符号が付されている。この極性
反転検出回路は、一対の通信回線Ll,L2からの起動
信号及び復旧信号である極性反転情報を検出するための
ノーリンギング端末等の極性反転検出回路であり、通信
回線Ll、L2に流れる電流を全波整流して一定の極性
の電圧を出力する全波整流回路20と、起動信号または
復旧信号の極性反転エッジを検出して第1のエッジ検出
トリガ電流Itaを出力する第1のエッジ検出回路30A
と、復旧信号または起動信号の極性反転エッジを検出し
て第2のエッジ検出トリガ電流Itbを出力する第2のエ
ッジ検出回路30Bとを備えている。整流回路20とエ
ッジ検出回路30A,30Bは、第1の実施形態と同様
の構成であり、通信回線L1,L2に対して同様に接続
されている。整流回路20の正極性端子(+)と負極性
端子(−)の間には、定電流ON/OFF&切替形保持回路6
0が接続され、この定電流ON/OFF&切替形保持回路60
には、各エッジ検出回路30A,30Bからのトリガ電
流Ita,Itbが入力されると共に、外部からのリセット
信号が入力されるようになっている。定電流ON/OFF&切
替形保持回路60は3つの出力端子を有している。通信
回線L1の極性反転の立ち上がりを示す論理Q1と、通
信回線L2の立ち上がりを示す論理Q2と、極性反転の
有無を示す論理(Q1+Q2)を示すようになってい
る。つまり、(Q1=1&Q2=0)、(Q1=0&Q
2=1)、及び(Q1=Q2=0)の3状態が示される
ようになっている。定電流ON/OFF&切替形保持回路60
の構成及び機能[IV]と、図27の極性反転検出回路の
動作[V]と、その効果[VI]とを別けて説明する。
【0115】[IV] 定電流ON/OFF&切替形保持回路6
0の構成及び機能 図28は、図27中の定電流ON/OFF&切替形保持回路6
0(請求項14)を示す構成ブロック図である。定電流
ON/OFF&切替形保持回路60は、電流ミラー回路M20
と、インターフェイス部61と、定電流ON/OFF形スイッ
チ62と、電流切替形スイッチ63と、該電流切替形ス
イッチ63に接続された2個のフォトカプラ64,65
とを、備えている。電流ミラー回路M20は、第1の実
施形態で説明した図4から選択された電流ミラー回路で
構成されている。電流ミラーM20のコモン端子COM
が電源V+に接続されている。定電流ON/OFF形スイッチ
62は、第1の実施形態の図14〜図24で説明した定
電流ON/OFF形スイッチ51と同等な構成である。電流ミ
ラー回路M20の入力端子Iに、定電流ON/OFF形スイッ
チ62の定電流流路の流入側端子が接続されている。定
電流ON/OFF形スイッチ62の定電流流路の流出側端子が
電流切替形スイッチ63のプラス電源端子に接続され、
電流切替形スイッチ63のマイナス電源端子が電源V―
に接続されている。
【0116】電流切替形スイッチ63は、2つの電流出
力端子Q,Q/を有し、該出力部Q,Q/を選択して電
流を出力する構成である。一方の電流出力端子部Qに第
1の出力部であるフォトカプラ64が接続され、他方の
電流出力端子Q/に第2の出力部であるフォトカプラ6
5が接続されている。各フォトカプラ64,65の出力
先がグランドレベルの異なる外部機器になっている。エ
ッジ検出回路30Aの出力するトリガ電流Itaは、起動
側又は復旧側極性反転を示すものであり、該トリガ電流
Itaはインターフェイス回路61の入力端子IN1に入
力される構成である。エッジ検出回路30Bの出力する
トリガ電流Itbは、復旧側又は起動側極性反転を示すも
のであり、該トリガ電流Itbがインターフェイス回路6
1の入力端子IN2に入力される構成である インターフェイス回路61の入力端子IN1に対応する
出力端子O1は電流切替形スイッチ63のセット端子S
に、インターフェイス回路61の入力端子IN2に対応
する出力端子O2が、電流切替形スイッチ63のリセッ
ト端子Rに接続されている。インターフェイス回路の入
力端子INl、IN2のORを求めた結果を出力する出
力端子O3が、定電流ON/OFF形スイッチ62のセット端
子Sに接続されている。定電流ON/OFF形スイッチ62の
リセット端子Rには、図示しない外部回路からのリセッ
ト信号が入力される構成である。電流ミラー回路M20
の出力端子が、定電流ON/OFF&切替形保持回路60の出
力端子になっている。
【0117】[IV](1) 電流切替形スイッチ63の
構成と機能 図29(a),(b)は、図28中の電流切替形スイッ
チ63の具体的回路例(その1,2)を示す回路図であ
る。図29(a)は、4個のNPNトランジスタTr1
31〜Tr134を備えている。トランジスタTr13
1のコレクタとプラス電源端子間に負荷抵抗Rc1が接
続され。トランジスタTr132のコレクターとプラス
電源端子間には抵抗Rc2が接続されている。トランジ
スタTr131のコレクタとトランジスタTr132の
ベース間に抵抗Rb1が接続され、トランジスタTr1
32のコレクタとトランジスタTr131のべース間に
は抵抗Rb2が接続されている。各トランジスタ13
3,134のベースが、この電流切替形スイッチ63の
セット入力端子Sとリセット入力端子Rにそれぞれなっ
ており、該各トランジスタ133,134はトリガ入力
バッファトランジスタを構成している。トリガ入力バッ
ファトランジスタになるトランジスタTr133のコレ
クタが、トランジスタTr131のコレクターに接続さ
れている。トリガ入力バッファトランジスタになるトラ
ンジスタTr134のコレクタが、トランジスタTr1
32のコレクターに接続されている。各トランジスタ1
31〜134のエミッタは、まとめてマイナス電源端子
に接続されている。負荷抵抗Rc1の両端が電流出力部
Qに、負荷抵抗Rc2の両端が電流出力部Q/である。
各電流出力部Q,Q/にフォトカプラ64,65が接続
される構成である。
【0118】図29(b)も、4個のNPNトランジス
タTr141〜Tr144を備えている。トランジスタ
Tr141のコレクタとプラス電源端子間に負荷抵抗R
c3が接続され。トランジスタTr142のコレクター
とプラス電源端子間にはRc4が接続されている。トラ
ンジスタTr141のコレクタとトランジスタTr14
2のベース間に抵抗Rb3が接続され、トランジスタT
r142のコレクタとトランジスタTr141のべース
間には抵抗Rb4が接続されている。各トランジスタ1
43,144のベースが、セット入力端子Sとリセット
入力端子Rに接続され、該各トランジスタ143,14
4はトリガ入力バッファトランジスタを構成している。
トリガ入力バッファトランジスタになるトランジスタT
r143のコレクタが、トランジスタTr142のベー
スに接続されている。トリガ入力バッファトランジスタ
になるトランジスタTr144のコレクタが、トランジ
スタTr141のベースに接続されている。各トランジ
スタ141〜144のエミッタは、まとめてマイナス電
源端子に接続されている。負荷抵抗Rc3の両端が電流
出力部Qであり、負荷抵抗Rc4の両端が電流出力部Q
/である。図29(a),(b)の回路は、良く知られ
た正帰還ループ回路である。例えば、図29(a)のト
ランジスタTr131とTr132のどちらか一方がオ
ンし始めると、他方はオフに向う。セット入力端子S又
はリセット入力端子Rからのトリガ電流入力により任意
の側をオンに向かわせることができ、安定状態では一方
がオンで他方がオフとなる構成である。図29(b)中
のトランジスタTr141とTr142も、トランジス
タTr131,Tr132と同等の関係である。
【0119】[IV](2) インタフェイス回路61の
構成 図30(a)〜(d)及び図31(a),(b)は、図
28中のインタフェイス回路61の構成例を示す図であ
る。インタフェイス回路61は、各入力端子IN1,I
N2につながる前段回路と、各出力端子O1,O2,O
3につながる後段の定電流ON/OFF形スイッチ62及び電
流切替形スイッチ63との間で、前段回路の出力電流で
後段回路が正しく動作できるように、端子IN1→端子
O1及び端子IN2→端子O2では電流方向の整合を行
い、(端子IN1,端子IN2)→端子O3では該端子
IN1と端子IN2のOR機能の実現と電流方向の整合
の両方を実現する構成である。電流方向の反転は内部の
電流ミラー回路で実現し、OR機能はワイヤードORに
て実現している。入力端子INlにトリガパルス電流を
入力すると、出力端子O1とO3に出力する。入力端子
IN2にトリガパルス電流を入力すると、出力端子O2
とO3に出力する構成である。
【0120】図30(a)では、入力が流入電流のオ
ン、オフである場合のインタフェイス回路を示し、各コ
モン端子COMが電源V−に接続された2個の電流ミラ
ー回路M21,M22を備えている。入力端子IN1
は、インタフェイス回路の出力端子O1に接続されると
共に電流ミラー回路M21の入力端子Iに接続され、該
電流ミラー回路M21の出力端子Oが、ワイヤードOR
61aを介してインタフェイス回路の出力端子O3に接
続されている。入力端子IN2はインタフェイス回路の
出力端子O2に接続されると共に電流ミラー回路M22
の入力端子Iに接続され、該電流ミラー回路M22の出
力端子Oが、ワイヤードOR61aを介してインタフェ
イス回路の出力端子O3に接続されている。
【0121】図30(b)でも、入力が流入電流のオ
ン、オフである場合のインタフェイス回路を示し、各コ
モン端子COMが電源V−に接続された2個の電流ミラ
ー回路M23,M24と、コモン端子COMが電源V+
に接続された電流ミラー回路M25とを備えている。入
力端子IN1は、インタフェイス回路の出力端子O1に
接続されると共に電流ミラー回路M23の入力端子に接
続され、該電流ミラー回路M23の出力端子Oが、ワイ
ヤードOR61bを介して電流ミラー回路M25の入力
端子Iに接続されている。入力端子IN2はインタフェ
イス回路の出力端子O2に接続されると共に電流ミラー
回路M24の入力端子Iに接続され、該電流ミラー回路
M24の出力端子Oが、ワイヤードOR61bを介して
電流ミラー回路M25の入力端子Iに接続されている。
電流ミラー回路M25の出力端子Oがインタフェイス回
路の出力端子O3に接続されている。
【0122】図30(c)は、入力が流出電流のオン、
オフである場合のインタフェイス回路を示し、各コモン
端子COMが電源V+に共通接続された2個の二出力電
流ミラー回路M26,M27を備えている。入力端子I
N1は電流ミラー回路26の入力端子Iに接続され、入
力端子IN2が電流ミラー回路27の入力端子Iに接続
されている。電流ミラー回路26の一方の出力端子がイ
ンタフェイス回路の出力端子O1に接続され、他方の出
力端子がワイヤードOR61cを介してインタフェイス
回路の出力端子O3に接続されている。電流ミラー回路
27の一方の出力端子がインタフェイス回路の出力端子
O2に接続され、他方の出力端子がワイヤードOR61
cを介して出力端子O3に接続されている。
【0123】図30(d)も、入力が流出電流のオン、
オフである場合のインタフェイス回路を示し、各コモン
端子COMが電源V+に共通接続された2個の二出力電
流ミラー回路M28,M29と、コモン端子COMが電
源V−に接続された電流ミラー回路M30とを備えてい
る。入力端子IN1は電流ミラー回路28の入力端子I
に接続され、入力端子IN2が電流ミラー回路29の入
力端子Iに接続されている。電流ミラー回路28の一方
の出力端子がインタフェイス回路の出力端子O1に接続
され、他方の出力端子がワイヤードOR61dを介して
電流ミラー回路M30の入力端子Iに接続されている。
電流ミラー回路29の一方の出力端子はインタフェイス
回路の出力端子O2に接続され、他方の出力端子がワイ
ヤードOR61dを介して電流ミラー回路M30の入力
端子Iに接続されている。電流ミラー回路M30の出力
端子Oがインタフェイス回路の出力端子O3に接続され
ている。
【0124】図31(a)は、入力が流入/流出の両方
の電流形式を持つ場合のインタフェイス回路を示し、カ
ソードが共通に電源V−に接続された2個のダイオード
d61,d62を備えている。入力端子IN1の電流流
入側がインタフェイス回路の出力端子O1に接続される
と共に、ダイオードd61のアノードに接続されてい
る。入力端子IN2の電流流入側がインタフェイス回路
の出力端子O2に接続されると共にダイオードd62の
アノードに接続されている。入力端子IN1,IN2の
電流出力側がワイヤードOR61eで接続されると共に
インタフェイス回路の出力端子O3に接続されている。
図31(b)も、入力が、流入/流出の両方の電流形式
を持つ場合のインタフェイス回路を示し、カソードが共
通に電源V−に接続された2個のダイオードd63,d
64と、コモン端子COMが電源V+に接続された電流
ミラー回路M31とを、備えている。入力端子IN1の
電流流入側が、インタフェイス回路の出力端子O1に接
続されると共に、ダイオードd63のアノードに接続さ
れている。入力端子IN2の電流流入側が、インタフェ
イス回路の出力端子O2に接続されると共にダイオード
d64のアノードに接続されている。入力端子IN1,
IN2の電流出力側が、ワイヤードOR61fで接続さ
れている。ワイヤードOR61fの出力側が、電流ミラ
ー回路M31の入力端子Iに接続され、該電流ミラー回
路M31の出力端子Oが、インタフェイス回路の出力端
子O3に接続されている。図30(a),(c)及び図
31(a)は、後段の定電流ON/OFF形スイッチ62が、
流出電流トリガでオンとなる回路(図16,18,2
0,21,22等)に用いるインタフェイス回路であ
り、図30(b),(d)及び図31(b)は、流入電
流トリガでオンとなる回路(図17,19等)に用いる
インタフェイス回路である。
【0125】[IV](3)定電流ON/OFF&切替形保持回
路60の機能 待機の状態では、トリガ電流Ita,Itbと外部からリセ
ット信号の各入力電流がゼロであり、定電流ON/OFF形ス
イッチ62もオフである。定電流ON/OFF形スイッチ62
がオフであると、電源V+と電源V−との間に定電流ON
/OFF形スイッチ62と直列に接続されている電流切替形
スイッチ63と電流ミラー回路M20とに電流が流れ
ず、電流ミラー回路M20の出力電流がゼロである。ま
た、フォトカプラ64,65に流れる電流もゼロ(フォ
トカプラ出力オープン)である。今、入力端子IN1か
らトリガ電流Itaを入力すると、インタフェイス回路6
1により、電流切替形スイッチ63と定電流ON/OFF形ス
イッチ62の、それぞれのセット入力端子Sにトリガ電
流Itaが供給される。結果、定電流ON/OFF形スイッチ6
2がオンとなり、電流切替形スイッチ63と電流ミラー
回路M20に電流が流れ、同電流ミラー回路の出力端子
Oから定電流が出力される。この時、電流切替形スイッ
チ63はセット入力に対応し、電流出力部Qから電流を
出力する。よって、フォトカプラ64に電流が流れる。
一方、電流出力部Q/からは電流を出力せず、フォトカ
プラ65には電流が流れない。待機の状態から、入力端
IN2を介してトリガ電流Itbが入力されると、インタ
フェイス回路61により、電流切替形スイッチ63のリ
セット入力端子Rと定電流ON/OFF形電流スイッチ62の
セット入力端子Sとに、そのトリガ電流電流Itbが供給
される。結果、定電流ON/OFF形スイッチ62がオンとな
り、電流切替形スイッチ62と電流ミラー回路M20に
電流が流れ、その電流ミラー回路M20の出力端子Oか
ら定電流が出力される。
【0126】この時、電流切替形スイッチ63はリセッ
ト入力に対応し、電流出力部Q/から電流を出力する。
よって、フォトカプラ65に電流が流れる。一方、電流
出力部Qからは電流を出力せず、フォトカプラ64には
電流が流れない。定電流ON/OFF形スイッチ62がオン
(出力端子Q又はQ/が電流を出力)した状態で、定電
流ON/OFF形スイッチ62のリセット入力端子Rにトリガ
電流を入力すると、この定電流ON/OFF形スイッチ62が
オフとなり、待機の状態に戻る。定電流ON/OFF形スイッ
チ62がオン、電流切替形スイッチ63の出力端子Qが
電流を出力してフォトカプラ64がオン、フォトカプラ
65がオフ、電流ミラー回路M20が定電流を出力して
いる状態で、入力端子IN2よりトリガ電流Itbを入力
した場合、電流切替形スイッチ63のリセット入力端子
Rと定電流ON/OFF形電流スイッテ62のセット入力端子
Sにトリガ電流が入力されることになり、出力部端子Q
/が電流を送出してフォトカプラ65に電流が流れ、出
力端子Qは電流の送出を停止する。つまり、フォトカプ
ラ64には電流がない。電流ミラー回路M20は定電流
出力を維持する。
【0127】定電流ON/OFF形スイッチ62がオン、電流
切替形スイッチ63の出力端子Q/が電流を出力してフ
ォトカプラ65がオン、出力端子Qが電流を供給せずに
フォトカプラ64がオフ、電流ミラー回路M20が定電
流出力を行っている状態で、入力端子IN1からトリガ
電流Itaを入力した場合は、電流切替形スイッチ63と
定電流ON/OFF形スイッチ62のセット入力端子Sにトリ
ガ電流が入力され、出力端子Qが電流を出力してフォト
カプラ64に電流が流れる。出力端子Q/は電流の供給
を停止してフォトカプラ65には電流が流れなくなる。
電流ミラー回路M20は定電流出力を維持する。以上を
整理すると、定電流ON/OFF形スイッチ62ヘのリセット
信号が入力されると、全ての出力がオフの待機の状態に
戻る。入力端子IN1からのトリガ電流Itaが入力され
ることにより、フォトカプラ64がオン、フォトカプラ
65がオフとなる。入力端子IN2からのトリガ電流I
tbが入力されると、フォトカプラ65がオンとなり、フ
ォトカプラ64がオフとなる。電流ミラー回路M20
は、入力端子IN1,IN2のいずれのトリガ電流の入
力の場合もオンして、電流を出力する。即ち、極性反転
検出結果を保持して示すことになる。定電流ON/OFF形ス
イッチ62と、電流切替形スイッチ63と、電流ミラー
回路M20との位置関係は、電源間に直列接続されてい
ればよいので、挿入順序を換え(インターフェイス回路
での調整は必要になるが)ても同じ機能を果たす。
【0128】[V] 図27の極性反転検出回路の動作 図32は、図27の極性反転検出回路の動作を示すタイ
ムチャートであり、この図32を参照しつつ、第2の実
施形態の極性反転検出回路の動作を説明する。通信回線
L1,L2の起動か復旧かにより、該通信回線L1,L
2の極性反転の向きは逆となる。まず、通信回線LIが
低電位で通信回線L2が高電位の状態から、通信回線L
1が高電位で通信回線L2が低電位の状態となる極性反
転が生じた場合について説明する。極性反転が開始され
ると、通信回線L1に対する通信回線L2の電位が次第
に下がり、これら通信回線L1と通信回線L2間の電位
差がゼロの状態となる。電位差ゼロでは、全ての回路の
電流がゼロとなり全回路がクリアされる。さらに、極性
反転が進むと、通信回線L2に対する通信回線L1の電
位が上昇し、定電流ON/OFF&切替形保持回路60は、通
信回路L1,L2の電位差に応じた電源電圧を整流回路
20から供給され、正常動作可能な状態に達する。
【0129】各エッジ検出回路30A,30Bのグラン
ド端子Gは、整流回路20の負極性端子(−)側に接続
されているので、通信回線L1,L2の低電位側(現時
点ではL2が低電位側)から整流ダイオードの順方向電
圧分だけ高い電位に、それぞれクランプされる。エッジ
検出回路30Aの入力端子は通信回線L1に接続されて
おり、エッジ検出回路30Aの入力端子とグランド端子
G間には、通信回線L1−L2間の電位差よりも整流ダ
イオードの順方向電圧分だけ低い電圧が印加される。極
性反転がさらに進むと、やがて電流が流れ始める電圧値
Vonを越え、エッジ検出回路30Aに電流Itriが流
れ始める。さらに電圧が高くなり、電流が流れなくなる
電圧値Voff 越えると、流れていた電流Itriはゼロ
となり、以後、電圧が高くなっても電流は流れない。以
上、エッジ検出回路30Aは、極性反転過渡時電圧の、
VonからVoff となる短時間だけ、電流Itriに比例
するトリガ電流Itaを出力する。つまり、疑似微分が実
現される。一方、エッジ検出回路30Bの入力端子は、
低電位側となっている通信回線L2に接続されており、
入力端子とグランド端子G間には整流ダイオードの順方
向電圧分だけ低い電圧が加わるだけなので電流は流れな
い。従って、エッジ検出回路30Bからは、トリガ電流
は出力されない。
【0130】エッジ検出回路30A,30Bの出力する
トリガ電流は、エッジ検出トリガ信号として、定電流ON
/OFF&切替形保持回路60のインタフェイス回路61に
入力する。インタフェイス回路61は、エッジ検出回路
30A,30Bからのエッジ検出トリガ電流の信号レベ
ルを加工して電流切替形スイッチ63の切替動作を誘起
するトリガ電流と、信号レベルを加工すると共にOR機
能で合成して定電流ON/OFF形スイッチ62をオンさせる
トリガ電流とをつくる。定電流ON/OFF&切替形保持回路
60は、待機の状態では電流は流れていない。定電流ON
/OFF&切替形保持回路60は、エッジ検出回路30Aか
らのトリガ電流を得ると、定電流ON/OFF形スイッチ62
をオンさせて電流切替形スイッチ63のコモン電流とな
る定電流を流し、あわせて電流切替形スイッチ62の出
力端子Qから電流を出力する(フォトカプラ64がオン
する)。同様に、エッジ検出回路30Bからのトリガ電
流Itbを得ると、定電流ON/OFF&切替形保持回路60
は、定電流ON/OFF形スイッチ62をオンさせて、電流切
替形スイッチ63のコモン定電流を流すと共に、電流切
替形スイッチ63の出力端子Q/から電流を出力する
(フォトカプラ65がオンする)。外部機器からのリセ
ット信号は、定電流ON/OFF形スイッチ62をオフさせる
ので、電流切替形スイッチ63のコモン電流がゼロとな
り、各出力端子Q,Q/からは電流が出力されず、フォ
トカプラ64,65がともにオフする。
【0131】以上、極性反転の方向によって、エッジ検
出回路30Aまたはエッジ検出回路30Bが、極性反転
エッジを検出してトリガパルス電流Ita,Itbをそれぞ
れ出力し、定電流ON/OFF&切替形保持回路60の出力端
子Qまたは出力端子Q/から電流を出力する。通信終了
など、極性反転情報の保持の必要が無くなった時点で、
外部回路から出力されるリセット信号でリセットされ、
定電流ON/OFF&切替形保持回路60は、待機の状態(Q
1=Q2=0、電流ゼロ)に戻る。例えば、ベル信号入
力時のように、外部機器からのリセット信号がないまま
極性反転が生ずる場合も、エッジ検出回路30A,30
Bからは、極性反転に応じて交互にトリガ電流Ita,I
tbが出力され、それに応じて、定電流ON/OFF&切替形保
持回路60の出力端子Q,Q/からは、交互に電流が出
力される。そして、最後に残った極性状態に応じて出力
端子Qまたは出力端子Q/が電流を出力する。この場合
も、通信終了など極性反転情報の保持の必要が無くなっ
た時点で、外部回路からのリセット信号によってリセッ
トされ、待機の状態に戻る。
【0132】[VI] 図27の極性反転検出回路の効果 以上のように、この第2の実施形態の極性反転検出回路
は、第1の実施形態と同様のエッジ検出回路30A,3
0Bを用いて、通信回路L1,L2の極性反転の検出を
行う構成であり、第1の実施形態の(1−1)から(1
−7)の利点を持つ。そのうえ、第2の実施形態の極性
反転検出回路は、定電流ON/OFF&切替形保持回路60を
備えている。定電流ON/OFF&切替形保持回路60では、
第1の実施形態と同様の定電流ON/OFF形スイッチ62の
定電流値によって、2つのフォトカプラ64,65に流
れる電流の大きさを決定できるため、1本の抵抗値で双
方の電流値をばらつき無く決定できる。従来、起動と復
旧に対応する2つのフォトカプラ64,65の出力を得
ようとすると、それぞれのフォトカプラに対応する2つ
の保持回路が必要であり、双方が同時オンの誤動作をす
る可能性があったが、これを一つの回路で3つの出力状
態(フォトカプラ64のみがオン、フォトカプラ65の
みがオン、両方がオフ)が得られるようにしているの
で、部品点数の少ない回路を実現し、双方同時オンの誤
動作を皆無にできる。従って、図27の極性反転検出回
路は、次の(2−1)〜(2−7)等の利点を有するこ
とになる。
【0133】(2−1) 従来、微分動作に不可欠とさ
れていた大容量のキャパシタを不要とすることと、待機
時ゼロパワーの両立を可能にしている。 (2−2) 待機時の誤動作を防止できる。 (2−3) 極性反転時に、その電位変化速度dV/d
tに関係しない、一定レベルのトリガ電流Ita,Itbが
得られるので、雑音耐力のある極性反転検出回路を実現
できる。 (2−4) エッジ検出回路30A,30Bの電流値I
triと、定電流ON/OFF&切替形保持回路60のオン時
の定電流値ionと、定電流ON/OFF&切替形保持回路60
がオン、オフのどちらに移行するかを分ける入力トリガ
電流スレッショルド電流ithとの、3つの電流値を、回
路内トランジスタのサイズ比で決まるバンドギャップ電
圧と回路内抵抗値のみで決定される構成としたので、温
度が変化しても、(ion/ith)と(Itri/ith
の比を一定値に保てるので、各電流値を下げ、かつ、各
電流値間のマージンを小さく(電流比を小さく)しても
安定動作が可能となる。結果、省電力化、或は本回路を
用いて構成する通信端末装置の高並列回路数化が可能と
なる。
【0134】(2−5) 極性反転エッジ検出回路部分
にキャパシタを用いていないので、ベル信号入力時のよ
うに、極性反転が短時間内に複数発生し、かつ、±の電
位状態でライン間電圧が異なる場合も、極性反転の周期
数履歴にも関係なく、流れる電流値を一定に保つので、
局線の平衡性を崩さない。 (2−6) 回路数の削減と、外付け部品(キャパシタ
やフォトカプラ等)の削減ができる。 (2−7) ベル信号のように、短時間に複数の極性反
転が現れる場合も、出力端子Q,Q/からの安定した交
互の電流出力が得られるので、図示しない外部回路で、
「短時間に、リセットの入らない複数の交互出力保持出
力がある」こと、または周波数を検出することで、ベル
信号の検出も可能になる。
【0135】第3の実施形態 図33は、本発明(請求項19)の第3の実施形態を示
す緩転極検出回路の全体構成を示す回路図である。ノー
リンギング通信は、電話回線における通常通話の空き時
間を利用して行われており、着信時にノーリンギング通
信と通常通話とを区別できるように、次のような違いが
設けられている。 通常通信…極性反転(転極時間が約10ms)+ベル鳴
動 ノーリンギング通信…緩転極(転極時間が約290m
s)+ベル無鳴動 従来の極性反転検出回路と第1及び第2の実施形態の極
性反転検出回路は、極性反転情報を検出できるが、転極
時間の長い緩転極と通常の極性反転を区別して検出する
ことはできない。そのため、2種類の通信の区別を、極
性反転後に送られてくるベル信号の有無を検出すること
で行う必要がある。ノーリンギング通信は、通常通話を
100%優先し、通常通話の空き時間を利用して行って
おり、ノーリンギング通信を短時間で完了することが通
信を成功させるために重要である。ベル信号有無の判断
に要する数秒は、本来の通信とは無関係な無駄時間であ
る。この第3の実施形態の緩転極検出回路は、通常通話
の極性反転と緩転極の混在する中からその緩転極を選択
検出し、ベル信号の有無の検出を必要とせずに直ちにノ
ーリンギング通信への移行を可能にするものである。
【0136】図33の緩転極検出回路は、図示しない電
話局に接続された通信回線L1,L2の電圧を全波整流
して後段の回路に電源V+,V−を供給する第lの全波
整流回路100と、通信回線Ll、L2間の電圧を全波
整流し電流制限抵抗R70を介して電源キャパシタCp
30の一方の電極に電源を供給する第2の全波整流回路
110とを、備えている。キャパシタCp30の他方の
電極は、整流回路100の負極性端子(−)に接続され
ている。電流制限抵抗R70とキャパシタCp30との
接続点と負極性端子(−)との間には、転極フォールエ
ッジ検出部120と、転極フォールエッジ検出部130
と、定電流ON/OFFモノマルチ140とが接続されてい
る。転極フォールエッジ検出部120は、整流回路10
0、整流回路110、抵抗R70及びキャパシタCp3
0と相俟って、後述する第1の転極フォールエッジ検出
回路K1を構成し、通信回線L1における電位降下が
(H→0)の転極フォールエッジを検出する構成であ
る。転極フォールエッジ検出部130は、整流回路10
0、整流回路110、抵抗R70及びキャパシタCp3
0と相俟って、後述する第2の転極フォールエッジ検出
回路K2を構成し、通信回線L2における電位降下(H
→0)の転極フォールエッジを検出する構成である。転
極フォールエッジ検出部120及び転極フォールエッジ
検出部130の出力側には、第1の検出信号形成部であ
るOR回路150が設けられ、転極フォールエッジ検出
部120,130の出力トリガ電流が合成されて定電流
ON/OFFモノマルチ140に入力される構成である。定電
流ON/OFFモノマルチ140は、0R回路150からのト
リガ出力電流を受け、一定時間の定電流パルス(通常通
信の極性反転検出をマスクするパルス)を出力するもの
である。
【0137】通信回線L1と整流回路100の負極性端
子の間には、通信回線L1における電位上昇(0→H)
の転極ライズエッジを検出する第1の転極ライズエッジ
検出回路160が接続されている。通信回線L2と整流
回路100の負極性端子の間には、通信回線L2におけ
る電位上昇(0→H)の転極ライズエッジを検出する第
2の転極ライズエッジ検出回路170が接続されてい
る。転極ライズエッジ検出回路160,170の出力側
には、第2の検出信号形成部であるOR回路190が設
けられ、転極ライズエッジ検出回路160,170の出
力トリガ電流が合成されるようになっている。一方、定
電流ON/OFFモノマルチ140の出力側には、リセットパ
ルス形成回路であるOR回路180が設けられ、外部か
らのリセット信号と該定電流ON/OFFモノマルチ140の
出力信号が合成されるようになっている。
【0138】整流回路100の正極性端子と負極性端子
には、それらの端子から与えられた電源V+,V−で動
作する保持回路200が接続されている。保持回路20
0のセット入力端子Sに、OR回路190の出力端子が
接続され、保持回路200のリセット入力端子RにOR
回路180の出力端子が接続されている。保持回路20
0は、各OR回路180,190からのパルス電流に基
づき、転極情報を保持して図示しない外部回路に出力す
る構成である。転極ライズエッジ検出回路160,17
0は、第1及び第2の実施形態におけるエッジ検出回路
30A,30Bと同等の内部構成であり、入力端子とグ
ランド端子間の印加電圧がVon〜Voff の範囲内(Von
<Voff )の時、定電流Itriを出力する回路を用い
て、疑似微分を実現する機能を有している。具体的に
は、低電位にある回線が、回線間電位差ゼロから高電位
側へ移行するライズエッジでトリガ電流Ita,Itbを出
力する。各転極フォールエッジ検出部120,130の
詳細は後述するが、これらは、エッジ検出回路30A,
30Bに電流ミラー回路と逆電流防止ダイオードを付加
して転極フォールエッジを検出する疑似微分を実現する
構成にしたもので、プラス電源端子と入力端子間の差の
電圧がVL 〜VH の範囲内(VL <VH )の時、定電流
Itriを出力する。具体的には、転極フォールエッジ
検出部の入力端子を接続している高電位にある回線が、
高電位側から回線間電位差ゼロへ移行するフォールエッ
ジでトリガ電流を出力することになる。
【0139】定電流ON/OFFモノマルチ140は、トリガ
電流を入力することにより、安定した電流パルスを出力
する。定電流ON/OFFモノマルチ140に電流が流れるの
はパルス出力時のみで、待機時はゼロパワーを実現して
いる。定電流ON/OFFモノマルチ140の詳細も、後述す
る。保持回路200は、定電流をオン、オフするスイッ
チ回路(セット入力でオン、リセット入力でオフ。リセ
ット優先)と、オン、オフする電流を出力電流に換える
電流ミラー回路と、図示しないグランドレベルの異なる
外部機器に転極情報を伝達するフォトカプラとで構成し
ている。例えば、保持回路200は、第1の実施形態に
おける図14のように構成されている。OR回路15
0,180,190は全て、電流信号を0R合成する形
式であり、ワイヤード0Rで実現している。次に、図3
3の緩転極検出回路の構成及び機能[VII]と、緩転極検
出回路の動作[VIII]と、緩転極検出回路の効果[IX]
とを、分けて説明する。
【0140】[VII]緩転検出回路K1,K2の構成及び
その機能 ここでは、緩転極検出回路の構成を説明するために、次
の[VII](1),(2)で、転極フォールエッジ検出回
路K1,K2と、定電流モノマルチ140の説明を行
う。 [VII](1) 転極フォールエッジ検出回路K1,K2 転極フォールエッジ検出回路は、入力パルスのフォール
エッジを検出するパルスフォールエッジ検出回路に基づ
いて、構成されている。まず、パルスフォールエッジ検
出回路[VII](1)(i)を説明し、その後、転極フォ
ールエッジ検出回路の構成[VII](1)(ii)と、該転
極フォールエッジ検出回路K1,K2の機能[VII]
(1)(iii)とを、順に説明する。 [VII](1)(i) パルスフォールエッジ検出回路 図34は、パルスフォールエッジ検出回路(請求項2
6)のブロック図である。パルスフォールエッジ検出回
路は、フォールエッジ検出部210とピークホールド部
220とを備えている。フォールエッジ検出部210
は、極性反転ライズエッジ検出回路にも用いられている
「設定した―定の電圧範囲内でのみ定電流が流れる回路
211」と、電流流出入力端子Ip と2つの電流流出出
力端子Op1,Op2と、それら入出力端子の和の電流が流
入するコモン端子COMp とを持つ第1の線形電流ミラ
ー回路M40と、電流流入入力端子In1と2つの電流流
入出力端子On1,On2と入出力電流の和電流が流出する
コモン端子COMn とを持つ第2の線形電流ミラーM4
1と、逆流防止ダイオード212とで構成されている。
ピークホールド部220は、ピークホールド用整流ダイ
オード221とピークホールド用キャパシタ222とで
構成されている。設定した一定の電圧範囲内でのみ定電
流が流れる回路211としては、例えば、第1の実施形
態の図13(a)の回路や図13(d)の回路等の定電
流回路が用いられる。
【0141】図35は、図34中の設定した一定の電圧
範囲内でのみ定電流が流れる回路211の入力電圧と出
力電流波形を示す図である。フォールエッジ検出部21
0内の接続において、電流ミラー回路M40のコモン端
子COMp をフォールエッジ検出部210としてのプラ
ス電源端子とする。電流ミラー回路M41のコモン端子
COMn をフォールエッジ検出部210としてのマイナ
ス電源端子とする。電流ミラー回路M40の入力端子I
p に、回路211の電流流入端子が接続されている。回
路211の電流流出端子に逆流防止ダイオード212の
アノードが接続されている。電流ミラー回路M41の入
力端子In に電流ミラー回路M40の出力端子Op1が接
続されている。ダイオード212のカソードに、電流ミ
ラー回路M41の出力端子On1が接続され、フォールエ
ッジ検出部210としての入力端子INになっている。
電流ミラー回路M40の出力端子Op2と、電流ミラー回
路M41の出力端子On2とが、フォールエッジ検出部2
10としての出力端子OUTになっている。ただし、出
力端子Op2,On2のいずれかが不要の場合、それは削除
される。
【0142】ピークホールド部220では、ダイオード
221のアノードを入力端子とし、ダイオード221の
カソードを出力端子として、キャパシタ222がその出
力端子とグランド間に接続されている。パルスフォール
エッジ検出回路としての接続は、フォールエッジ検出部
210の入力端子と、ピークホールド部220の入力端
子とが、信号線Lに接続されている。ピークホールド部
220の出力端子と、フォールエッジ検出部210のプ
ラス電源端子COMp とが接続されている。フォールエ
ッジ検出部210のマイナス電源端子COMp と、ピー
クホールド部220のグランドが信号グランド線Lgに
接続されている。フォールエッジ検出部210内の電流
ミラー回路M40は、回路211の一部として構成する
ことも可能であり、その具体的回路例は、図36のよう
になる。
【0143】図36(a),(b)は、図34中のフォ
ールエッジ検出部210の具体例をそれぞれ示す回路図
である。図36(a)のエッジ検出部210は、プラス
電源端子にエミッタの接続された4個のPNP形トラン
ジスタTr151〜Tr154を備えている。トランジ
スタTr151のコレクタには、ツェナーダイオードd
71のカソードが接続され、該ダイオードd71のアノ
ードが、ツェナーダイオードd72のカソードに接続さ
れている。ダイオードd72のアノードは、NPN形ト
ランジスタTr155のコレクタとベースに接続され、
該トランジスタTr155のエミッタには、抵抗Rthの
一端が接続されている。トランジスタTr152のコレ
クタは、トランジスタTr151〜Tr154のベース
に接続されると共に、2個のPNP形トランジスタTr
156,Tr157のエミッタに接続されている。トラ
ンジスタTr156のコレクタは、トランジスタTr1
56,Tr157のベースに接続されると共に、NPN
形トランジスタTr158のコレクタに接続されてい
る。トランジスタTr158のエミッタには、抵抗Ron
の一端が接続されている。トランジスタTr157のコ
レクタには、ツェナーダイオードd73のカソードが接
続され、該ダイオードd73のアノードがトランジスタ
Tr158と、NPN形トランジスタTr159のベー
スと、NPN形トランジスタTr159とNPN形トラ
ンジスタTr160のコレクタとに、接続されている。
トランジスタTr160のベースは、トランジスタ15
5のベースに接続されている。
【0144】抵抗Rthの他端と、抵抗Ronの他端と、ト
ランジスタTr159のエミッタとトランジスタTr1
60のエミッタとは、ダイオードd74のアノードに接
続されている。ダイオードd74は、図34中のダイオ
ード212に相当するものであり、該ダイオードd74
のカソードがNPN形トランジスタTr161のコレク
に接続されている。トランジスタTr153のコレクタ
は、トランジスタTr161のベースに接続されると共
に、NPN形トランジスタTr162のコレクタ及びベ
ースと、NPN形トランジスタTr163のベースと
に、接続されている。トランジスタTr161〜Tr1
63のエミッタが、グランドに接続されている。トラン
ジスタTr154のコレクタが、電流ミラー回路M40
の出力端子Op2であり、トランジスタTr163のコレ
クタが電流ミラー回路M41の出力端子On2になってい
る。図36(b)の具体的回路例では、プラス電源端子
にエミッタの接続された4個のPNP形トランジスタT
r171〜Tr174を備えている。トランジスタTr
171のコレクタは、トランジスタTr171〜Tr1
74のベースに接続されていると共に、ツェナーダイオ
ードd75のカソードに接続されている。ダイオードd
75のアノードは、PNP形トランジスタTr175の
エミッタに接続され、該トランジスタTr175のコレ
クタがツェナーダイオードd76のカソードに接続され
ている。ダイオードd76のアノードは、NPN形トラ
ンジスタTr176のコレクタどベースに接続され、該
トランジスタTr176のエミッタには、抵抗Rthの一
端が接続されている。
【0145】トランジスタTr172のコレクタは、P
NP形トランジスタTr177のエミッタに接続されて
いる。トランジスタTr177のコレクタは、該トラン
ジスタTr177とトランジスタTr175のベースに
共通接続されると共に、2個のPNP形トランジスタT
r178,Tr179のエミッタに接続されている。ト
ランジスタTr178のコレクタは、PNP形トランジ
スタTr180のエミッタに接続され、該トランジスタ
Tr180のコレクタは、そのトランジスタTr180
のベースと、NPN形トランジスタTr181のコレク
タに接続されている。トランジスタTr181のエミッ
タが、抵抗Ronの一端に接続されている。トランジスタ
Tr179のコレクタは、該トランジスタTr179及
びトランジスタTr178のベースに接続されると共
に、PNP形トランジスタTr182のエミッタに接続
されている。トランジスタTr182のベースはトラン
ジスタTr180のベースに接続されている。トランジ
スタTr182のコレクタはNPN形トランジスタTr
183のコレクタ及びベースと、トランジスタTr18
1のベースと、NPN形トランジスタTr184のコレ
クタとに接続されている。トランジスタTr184のベ
ースは、トランジスタTr176のベースに接続されて
いる。
【0146】一方、トランジスタTr173のコレクタ
には、PNP形トランジスタTr185のエミッタに接
続され、トランジスタTr174のコレクタには、PN
P形トランジスタTr186のエミッタに接続されてい
る。トランジスタTr185,Tr186のべースも、
トランジスタTR177のコレクタに接続されている。
抵抗Rthの他端、抵抗Ronの他端、トランジスタTr1
83のエミッタ、及びトランジスタTr184のエミッ
タが、ダイオードd77のアノードに接続されている。
ダイオードd77は、図34のダイオード212に相当
するものである。ダイオードd77のカソードが、NP
N形トランジスタTr187のコレクタに接続され、該
トランジスタTr187のエミッタがグランドに接続さ
れている。トランジスタTr185のコレクタは、トラ
ンジスタTr187のベースに接続されると共に、NP
N形トランジスタTr188のコレクタ及びベースと、
NPN形トランジスタTr189のベースに接続されて
いる。
【0147】トランジスタTr186のコレクタが、電
流ミラー回路M40の出力端子Op2であり、トランジス
タTr189のコレクタが、電流ミラー回路M41の出
力端子On2になっている。設定した一定の電圧範囲内で
のみ定電流が流れる回路211は、電流が流れ始める電
圧をVL 、流れなくなる電圧をVH 、入力パルス波高値
をVP と置いた時、VL 〜VH (0<VL <VH <VP
)の範囲内で電流が流れるように設定される。電流ミ
ラー回路M40の電流流出入力端子Ip から、電流ミラ
ー回路M41の電流流入出力端子On1迄(Ip →Op1
n →On1)におけるループ電流増幅倍率が、ほぼ1と
なるように設定しておく。電流増幅倍率を、1より小と
すると、フォールエッジ検出トリガ電流出力時に入力に
電流が流れ出し、1より大とすると、出力時に入力電流
を吸い込む。入力への影響はほぼ1が最小となる。
【0148】次に、図34で示されるパルスフォールエ
ッジ検出回路の動作を説明する。入力信号の信号線Lの
電位がゼロ状態では、当然どこにも電流は流れない。パ
ルスが入力され、パルスのライズエッジが与えられた状
態では、ピークホールド部220が、パルス電圧ピーク
値をキャパシタ222に充電・保持し、フォールエッジ
検出部210のプラス電源端子COMp に、入力パルス
ピーク電圧を供給する。フォールエッジ検出部210の
入力端子INのレベルも、当然、入力パルスピーク電圧
になる。この状態では、フォールエッジ検出部210内
の回路211には電圧が加わらないので電流は流れな
い。逆流防止ダイオード212は、入力ライズ速度が速
い時、回路211に逆電圧が加わるのを防止する。キャ
パシタ222ヘの充電が完了すれば、ピークホールド部
220への流入電流もゼロとなる。入力パルスがフォー
ル状態に入ると、フォールエッジ検出部210の入力端
子INは入力パルスの低下に添って低下していくが、プ
ラス電源端子COMp はピークホールド部220の出力
するパルスピーク電圧値に維持される。フォールエッジ
検出部210のプラス電源端子COMp と入力端子間I
Nに、パルスピーク電圧と入力端子INからの入力電圧
との差の電圧ΔVが加わることになる。電流ミラー回路
M40と、逆流防止ダイオード212の電圧降下を無視
(いずれもダイオード順方向電圧)すると、その電圧Δ
Vは、回路211に加わることになる。
【0149】電圧ΔVが、回路211のオン開始電圧V
L に達すると該回路211に電流が流れ始め、電流ミラ
ー回路M40と電流ミラー回路M41に順次電流を流
し、フォールエッジ検出210の出力電流が流れ始め
る。入力端子INには、回路211に流れる電流と、該
電流が2つの電流ミラー回路M40,M41(Ip →O
p1→In →On1)を通じて増倍されてくる電流(若干の
遅延あり)との差の電流が流れるので、電流増倍率が1
より小ならば入力端子INに電流が流れ出し、同増倍率
が1より大ならば電流を吸い込むことになる。その増倍
率が1の時に入力電流が最小となる。入力信号の電位が
さらに下がり、電圧ΔVが大きくなって回路211に電
流が流れなくなる電圧VH に達すると、該回路211の
電流は再びゼロとなり、電流ミラー回路M40及び電流
ミラー回路M41に流れる電流もゼロとされ、フォール
エッジ検出部210の出力電流がゼロとなる。
【0150】このように、パルスフォールエッジにおけ
る電圧ΔVが、VL 〜VH となる短時間に回路211で
設定する定電流が流れ、そのパルスフォールエッジを検
出する疑似微分が実現する。この間の動作は、ピークホ
ールド部220のキャパシタ222に蓄えられた電荷エ
ネルギーを使って行われる。入力レベルがゼロに戻った
状態では、フォールエッジ検出部210とピークホール
ド部220は、共に電流ゼロの状態であり、ピークホー
ルド部220は、フォールエッジ検出出力時に消費され
た電荷の残り分を保持し、次回のパルスフォールエッジ
検出に備える。即ち、パルスのフォールエッジを検出し
て図35のようなトリガ電流を出力する。以上のよう
な、パルスフォールエッジ検出回路には、次のような利
点がある。 ・入力パルスのフォールエッジを検出できる。 ・キャパシタを微分動作に使わない微分回路(疑似微
分)を実現できる。 ・パルスフォールの速度(dV/dt)の大きさに無関
係に、一定したトリガ出力電流が得られる。 ・パルスエッジ検出時以外のパワー消費をゼロとするこ
とができる。
【0151】[VII](1)(ii)第1及び第2の転極フ
ォールエッジ検出回路の構成 図37は、転極フォールエッジ検出回路K1を示すブロ
ック図である。図33の緩転極検出回路では、平衡型通
信回線L1,L2に接続された第1及び第2の転極フォ
ールエッジ検出回路を図34のパルスフォールエッジ検
出回路に準じて構成している(請求項27)。例とし
て、第1の転極フォールエッジ検出回路K1が、図37
に示されている。転極フォールエッジ検出回路K1は、
図34のパルスフォールエッジ検出回路中のピークホー
ルド部220を、図33中の全波整流回路110と電流
制限抵抗R70と電源キャパシタCp30とで構成した
ピークホールド部220aで置き換えると共に、図示し
ない後段回路に電源を供給する全波整流回路100を追
加して構成している。そして、転極フォールエッジ検出
部120中の回路構成を、図34の転極フォールエッジ
検出部210と同様にしている。
【0152】転極フォールエッジ検出部210(12
0)中の第1の電流ミラー回路M40の電流流出入力端
子Ip から、第2の電流ミラー回路M41の電流流入出
力端子On1(Ip →Op1→In →On1)迄のループ電流
増幅倍率を1以上に設定している。設定した一定の電圧
範囲内でのみ定電流が流れる定電流回路211は、電流
が流れ始める電圧をVL 、流れなくなる電圧をVH 、待
機時回線間電圧をVP と置いた時に、VL 〜VH (0<
L <VH <VP )の範囲で電流が流れるように設定さ
れている。通信回線Llを転極フォールエッジ検出部2
10の入力端子INに接続しており、通信回線L1側が
(H→0)となる転極フォールエッジを検出する構成で
ある。図示しない第2の転極フォールエッジ検出回路K
2も同様の構成であるが、図34のフォールエッジ検出
部210で転極フォールエッジ検出部130を構成して
いる。そして、通信回線L2を転極フォールエッジ検出
部130の入力端子INに接続しておく。そして、通信
回線L2側が(H→0)となる転極フォールエッジを検
出する。即ち、通信回線L1、L2の両方の転極フォー
ルエッジを検出するには、通信回線L1用,L2用の2
つの転極フォールエッジ検出部120,130を必要と
するが、整流回路100と全波整流ピークホールド部2
20aとは共有できる。
【0153】[VII](1)(iii)転極フォールエッジ検
出回路K1,K2の機能 第1及び第2の転極フォールエッジ検出回路の機能を、
動作を踏まえて説明する。通信回線L1側が(H→0)
となる転極フォールエッジについて説明する。待機の状
態では、回路電流がトランジスタのPN接合リーク電流
程度なので、整流回路100の出力電圧V+1と、全波整
流ビークホールド回路220aの出力電圧V+2とは、ほ
ぼ待機時の回線間電圧となっている。極性反転が開始さ
れ、通信回線L1の電位が下がり始めると、整流回路1
00の出力電圧V+1側は、回線L1の電位の低下と一緒
に電圧が低下する。整流回路100の正極性端子から図
示しない負荷に流れる電流は、PN接合リーク電流レベ
ル程度であるが殆ど変化せず流れ続ける。結果、整流回
路100の負側ダイオードの導通が維持されるため、電
源負側V- (グランド)と低電位側の通信回線L2と
は、ほぼ同電位に保たれる。一方、全波整流ピークホー
ルド回路220aの出力電圧V+2と電源負側V- (グラ
ンド)との間の電圧は、キャパシタCp30の充電電荷
により、待機時の電圧が維持され続ける。そのため、転
極フォールエッジ検出部120の入力端子が接続されて
いる通信回線L1の下がった変化分電圧ΔVが、ピーク
ホールド部220aの出力電圧V+2と通信回線L1との
間に印加されることになる。この変化分電圧ΔVが、転
極フォールエッジ検出部120内の回路211における
電流が流れ始める電圧VL に達すると、該転極フォール
エッジ検出部120に電流が流れ、転極フォールエッジ
検出出力電流が流れ始める。
【0154】ところで、通信回線L2には、回路211
に流れる電流と同電流が2つの線形電流ミラー回路M4
0,M41を通して増倍されてくる電流との差の電流が
流れる。増倍率が1以上のため、通信回線L1に流れる
電流は、局側から流出方向の電流となり、次の効果があ
る。 ・定電流動作の制限があるので発振に至ることはない
が、回線間の電圧を小さくする正帰還的な動作となり、
回路入力波形をシャープにする。 ・局側からみて、緩転極検出回路が負荷に見える。(局
側に電流が流れだすと通信端末側に電源が存在するよう
に見える) ・整流回路100の負極性端子つまり電源負側V- (グ
ランド)と低電位側回線(現状では通信回線L2)とを
結ぶダイオードに流れる電流を補強し、両者間の同電位
性を確実にする。 極性反転がさらに進んで、通信回線L1―L2間の電圧
がゼロに近くなり、電圧ΔVが大きくなり、転極フォー
ルエッジ検出部120内の回路211に電流が流れなく
なる電圧VH に達すると、該転極フォールエッジ検出部
120の電流は再びゼロとなり、転極フォールエッジ検
出出力電流もゼロに戻る。
【0155】以上のようにして、極性反転過渡において
電圧ΔVがVL 〜VH となる短時間に、転極フォールエ
ッジ検出部120内の回路211で設定する定電流が流
れ、通信回線L1の電位がH→0となるパルスフォール
エッジを検出する疑似微分が実現する。さらに、極性反
転が進み、通信回線LIが低電位側になると、通信回線
Llと電源負側V- (グランド)とがほぼ同電位とな
り、転極フォールエッジ検出部120にVH 以上の電圧
の印加が継続するので電流は流れない。完全に極性が反
転すると、新たに高電位側となった通信回線L2より、
電源キャパシタCp30が補充電され、全ての電流がゼ
ロとなり待機状態に戻る。一方、転極フォールエッジ検
出部130を備えた第2の転極フォールエッジ回路は、
通信回線L2に対して、同様に機能する。
【0156】従って、第1及び第2の転極フォールエッ
ジ検出回路は、次のように機能する。 ・通信回線間の電圧が(H→0)となる転極フォールエ
ッジを検出する。 ・キャパシタを微分動作に使わない微分回路(疑似微
分)を実現する。 ・極性反転速度(dV/dt)の大きさに無関係に、一
定したトリガ出力電流を出力する。 ・パルスフォールエッジ検出時以外のパワー消費はゼロ
である。 ・キャパシタへの初期充電電流は大電流になる。半波整
流ピークホールドを用いた場合は、長期でゼロ電圧状態
がつづくと微小リーク電流によりキャパシタが放電する
ので、その都度初期充電電流並の電流が流れて動作が不
安定になる。ところが、全波整流回路でピークホールド
部220aをいったん充電すれば常にピーク電圧を確保
しているので、検出回路側が長期に低電圧状態になるこ
となく安定に動作する。
【0157】[VII](2)定電流ON/OFFモノマルチ ここでは、定電流ON/OFFモノマルチ140に適用できる
AタイプとBタイプ(仮称)の2つタイプの定電流ON/O
FFモノマルチについて説明する。Aタイプ定電流ON/OFF
モノマルチに関して、Aタイプ定電流ON/OFFモノマルチ
の構成[VII](2)(i)と、Aタイプ定電流ON/OFFモ
ノマルチの機能[VII](2)(ii)とに分け、Bタイプ
定電流ON/OFFモノマルチは、Bタイプ定電流ON/OFFモノ
マルチの構成[VII](2)(iii)と、Bタイプ定電流ON
/OFFモノマルチの機能[VII](2)(iv)とに分けて、
それぞれ説明する。 [VII](2)(i)Aタイプの定電流ON/OFFモノマルチ
の構成 図38は、Aタイプの定電流ON/OFFモノマルチ(請求項
29)の構成を示すブロック図である。
【0158】この定電流ON/OFFモノマルチは、定電流ON
/OFF回路141Aと、スイッチ回路142Aと、時定数
キャパシタ143Aと、第1の線形電流ミラー回路M5
0Aと、第2の線形電流ミラー回路M51Aと、シュミ
ットトリガ回路144Aとを、備えている。定電流ON/O
FF回路141Aは、セット入力端子Sからのトリガパル
ス電流の入力でオンとなって定電流を流し、リセット入
力端子Rからのトリガ信号入力によって電流オフとなる
構成であり、該定電流ON/OFF回路141Aにはオン、オ
フ状態を分けるトリガスレッショルド電流Itriと、
オン時の定常電流値ionとが設定されている。スイッチ
回路142Aは、セット入力端子Sからのトリガ信号入
力でオンして短絡状態(オン抵抗のみの制限で電流が流
れる)となり、自回路に流れる電流のオフによってオフ
状態に戻る構成である。スイッチ回路142Aには、オ
ン、オフ状態を分けるトリガスレッショルド電流Itr
iが設定されている。電流ミラー回路M50Aは、電流
流出入力端子Ip と、複数の電流流出出力端子Op1,O
p2,Op3と、入出力電流の和が流入するコモン端子CO
Mとを持っている。電流ミラー回路M51Aは、電流流
入入力端子In と、電流流入出力端子On と、入出力電
流の和が流出するコモン端子COMとを持っている。シ
ュミットトリガ回路144Aは、入力が電圧で、出力は
電流で、定電流源を負荷として動作し、入力電圧が
“L”で出力電流をオフし、入力電圧が“H”で電流を
出力する構成である。
【0159】電流ミラー回路M50Aのコモン端子CO
Mは、正電源端子V+ に接続され、該電流ミラーM50
Aの入力端子が定電流ON/OFF回路141Aの電流流路の
流入端子に接続されている。電流ミラー回路M50Aの
出力端子Op1,Op2が、シュミットトリガ回路144A
の定電流負荷として接続されている。定電流ON/OFF回路
141Aの電流流路の流出端子には、スイッチ回路14
2Aの電流流路の流入端子と、キャパシタ143Aの一
方の電極と、シュミットトリガ回路144Aの入力端子
が接続されている。スイッチ回路142Aの電流流路の
流出端子は、電流ミラー回路M51Aの入力端子In
接続され、スイッチ回路142Aのセット入力端子Sに
は、シュミットトリガ回路144Aの出力端子が接続さ
れている。電流ミラー回路M51Aの出力端子On が、
定電流ON/OFF回路141Aのリセット入力端子Rに接続
されている。時定数キャパシタ143Aの他方の電極
と、電流ミラー回路M51Aのコモン端子COMと、シ
ュミットトリガ回路144Aのグランド端子が、負電源
端子V−に接続されている。定電流ON/OFF回路141A
のセット入力端子Sが、定電流ON/OFFモノマルチ140
の入力端子となる。電流ミラー回路M50Aの出力端子
p3はモノマルチ回路の出力端子となる。
【0160】図39は、図38のAタイプ定電流ON/OFF
モノマルチの具体的回路例を示す回路図である。電流ミ
ラー回路M50Aは、正電源端子V+ に各エミッタのそ
れぞれ接続された4個のPNP形トランジスタTr20
1〜Tr204で構成されている。各トランジスタTr
201〜Tr204のベースは、トランジスタTr20
1のコレクタが共通に接続されている。定電流ON/OFF回
路141Aは、各エミッタがトランジスタTr201の
コレクタに接続された2個のPNP形トランジスタTr
205,Tr206と、該各トランジスタTr205,
Tr206のコレクタにコレクタがそれぞれ接続された
NPN形トランジスタTr207,Tr208とを備え
ている。各トランジスタTr205,Tr206のベー
スは、トランジスタTr205のコレクタに共に接続さ
れている。各トランジスタTr207,Tr208のベ
ースには、トランジスタTr206のコレクタが共通に
接続されている。トランジスタTr207のエミッタに
は、抵抗Ronの一端が接続され、それらトランジスタT
r207,Tr208のベースには、抵抗Rth1の一端
が共通に接続されている。
【0161】抵抗Ronの他端と抵抗Rth1の他端とトラ
ンジスタTr208のエミッタが、スイッチ回路142
Aの電流流入端子に接続されている。この電流流入端子
と負電源端子V- 間に、キャパシタ143Aが接続され
ている。スイッチ回路142Aは、電流流入端子に各エ
ミッタがそれぞれ接続された2個のPNP形トランジス
タTr209,Tr210を備えている。各トランジス
タTr209,Tr210のコレクタには、NPN形ト
ランジスタTr211,Tr212のコレクタがそれぞ
れ接続されている。各トランジスタTr209,Tr2
10のベースには、トランジスタTr209のコレクタ
が接続されている。各トランジスタTr211,Tr2
12のベースには、トランジスタTr210のコレクタ
が共通に接続されている。トランジスタTr212のエ
ミッタに、抵抗Rthの一端が接続され、該抵抗Rthの他
端とトランジスタTr211のエミッタが電流ミラー回
路M51Aの入力端子In であるNPN形トランジスタ
Tr213のコレクタに接続されている。電流ミラー回
路M51Aでは、トランジスタTr213のコレクタ
は、該トランジスタTr213のべースと、NPN形ト
ランジスタTr214のベースとに接続されている。各
トランジスタTr213,Tr214のエミッタが負電
源端子V- に接続されている。トランジスタTr214
のコレクタは、トランジスタTr207,Tr208の
ベースと共に、Aタイプ定電流ON/OFF回路のトリガ電流
入力端子に接続されている。
【0162】シュミットトリガ回路144Aは、正電源
端子V+ にコレクタが接続されたNPN形トランジスタ
Tr215と、トランジスタTr202のコレクタにコ
レクタが接続されたNPN形トランジスタTr216
と、トランジスタTr203のコレクタにコレクタが接
続されたNPN形トランジスタTr217と、そのトラ
ンジスタTr203のコレクタにエミッタが接続された
PNP形トランジスタTr218とを備えている。トラ
ンジスタTr217,Tr218のベースには、トラン
ジスタTr202のコレクタが接続されている。トラン
ジスタTr215のエミッタは、エミッタ抵抗R145
を介してトランジスタTr216のベースに接続されて
いる。各トランジスタTr216,Tr217のエミッ
タは、共通のエミッタ抵抗R146を介して負電源端子
V- に接続されている。トランジスタTr218のコレ
クタは、トランジスタTr211,Tr212のベース
に接続されている。トランジスタTr215のベース
は、トランジスタTr209,Tr210のエミッタに
接続されている。
【0163】[VII](2)(ii)Aタイプ定電流ON/OFF
モノマルチの機能 図38のAタイプ定電流ON/OFFモノマルチの機能を、動
作を交えて説明する。待機の状態では、定電流ON/OFF回
路141Aがオフ状態となっている。シュミットトリガ
回路144Aには、電流ミラー回路M50Aを通して定
電流ON/OFF回路141Aに流れる電流に比例する電流が
供給される関係なので、同じく流れる電流はゼロとなっ
ている。従って、シュミットトリガ回路144Aからス
イッチ回路142Aヘのセット電流出力もゼロとなって
いる。電源投入時など何等かの原因で、定電流ON/OFF回
路141Aとスイッチ回路142Aとが共にオンし、定
電流が流れ続ける可能性があるので、定電流ON/OFF回路
141Aを電流ミラー回路M51Aが確実にリセットで
きるように、電流ミラー回路M51Aの電流増倍率(定
電流ON/OFF回路141A〜電流ミラー回路M51Aの間
のループ電流利得を1以下に)を設定しておく。Aタイ
プ定電流ON/OFFモノマルチとしての入力端子でもある定
電流ON/OFF回路141Aのセット入力端子Sにトリガパ
ルス電流を流すと、定電流ON/OFF回路141Aがオンと
なり、それに応じて電流ミラー回路M50Aは、シュミ
ットトリガ回路144Aをアクティブにする電流と、モ
ノマルチ回路としての出力電流とを流す。
【0164】定電流ON/OFF回路141Aがオンとなる
と、シュミットトリガ回路144Aはアクティブとなる
が、入力端子がキャパシタ143Aに接続されて低電圧
入力になっているのでその出力電流はゼロである。従っ
て、スイッチ回路142Aにはセット入力が入らず、該
スイッチ回路142Aはオフ状態を維持する。よって、
電流ミラー回路M51Aも電流オフであり、結果、定電
流ON/OFF回路141Aのリセット入力もゼロ状態のまま
で、定電流オンを維持してキャパシタ143Aの充電を
開始する。キャパシタ143Aが充電され、シュミット
トリガ回路144Aの入力が“H”判定レベルに達する
と、シュミットトリガ回路144Aは、スイッチ回路1
42Aをセットする電流を出力する。そのセット入力電
流を受けたスイッチ回路142Aはオンし、キャパシタ
143Aを放電させると共に電流ミラー回路M51Aを
動作させて定電流ON/OFF回路141Aにリセット用電流
を送る。リセット用電流を入力した定電流ON/OFF回路1
41Aはオフとなり、キャパシタ143Aヘの充電を停
止すると共に電流ミラー回路M50Aの入力電流をゼロ
にする。結果、電流ミラー回路M50Aの出力電流がゼ
ロとなり、モノマルチ回路としての出力電流もゼロとな
り、シュミットトリガ回路144Aも供給電流がゼロと
なるので、出力電流がゼロとなる。シュミットトリガ回
路144Aの出力電流がゼロになっても、スイッチ回路
142Aのオン動作(オン抵抗のみの短絡状態)は持続
し、キャパシタ143Aを短時間に放電させる。スイッ
チ回路142Aは、放電完了で電流がゼロとなるのでオ
フ状態に戻り、モノマルチ回路としての待機状態に戻
る。以上のように、Aタイプ定電流ON/OFFモノマルチ
は、キャパシタ143Aに充電されている時間幅で、定
電流を出力する機能を有している。モノマルチ時定数
(パルス幅)は、キャパシタ143Aの値、定電流ON/O
FF回路141Aに流れる定電流値、及びシュミットトリ
ガ回路144Aの入力“H”レベル値で決定される。
【0165】[VII](2)(iii)Bタイプ定電流ON/OFF
モノマルチの構成 図40は、Bタイプ定電流ON/OFFモノマルチ(請求項3
0)の構成ブロック図である。定電流ON/OFF回路141
Bと、スイッチ回路142Bと、時定数キャパシタ14
3Bと、第1の線形電流ミラー回路M50Bと、第2の
線形電流ミラー回路M51Bと、シュミットトリガ回路
144Bとを備え、さらに、時定数キャパシタ放電回路
145を備えている。定電流ON/OFF回路141Bは、セ
ット入力端子Sからのトリガパルス電流の入力でオンと
なって定電流を流し、リセット入力端子Rからのトリガ
信号入力によって電流オフするものである。スイッチ回
路142Bは、セット入力端子Sからのトリガ信号入力
でオンして短絡状態(オン抵抗のみの制限で電流が流れ
る)となり、リセット入力端子Rからのリセット入力電
流または自回路に流れる電流のオフによってオフ状態に
戻る構成である。電流ミラー回路M50Bは、電流流出
入力端子Ip と、複数の電流流出出力端子Op1,Op2
p3と、入出力電流の和が流入するコモン端子COMと
を持っている。電流ミラー回路M51Bは、電流流入入
力端子In と、電流流入出力端子On と、入出力電流の
和が流出するコモン端子COMとを持っている。シュミ
ットトリガ回路144Bは、入力が電圧で、出力は電流
であり、定電流源を負荷として動作する構成である。シ
ュミットトリガ回路144Bは、入力電圧が“L”で逆
相出力電流をオンし、入力電圧が“H”で正相出力電流
をオンにして出力する構成である。時定数キャパシタ放
電回路145は、トリガ電流入力時に、キャパシタ14
3Bを短絡放電させるものである。
【0166】電流ミラー回路M50Bのコモン端子CO
Mは、正電源端子V+ に接続され、該電流ミラーM50
Bの入力端子Ip が定電流ON/OFF回路141Bの電流流
路の流入端子に接続されている。電流ミラー回路M50
Bの出力端子Op1,Op2が、シュミットトリガ回路14
4Bの定電流負荷として接続されている。定電流ON/OFF
回路141Bの電流流路の流出端子には、スイッチ回路
142Bの電流流路の流入端子と、キャパシタ143B
の一方の電極と、シュミットトリガ回路144Bの入力
端子と、時定数キャパシタ放電回路145の出力端子と
が、接続されている。スイッチ回路142Bの電流流路
の流出端子は、電流ミラー回路M51Bの入力端子In
に接続されている。スイッチ回路142Bのセット入力
端子Sには、シュミットトリガ回路144Bの正相出力
端子が接続され、スイッチ回路142Bのリセット入力
端子Rには、シュミットトリガ回路144Bの逆相出力
端子が接続されている。電流ミラー回路M51Bの出力
端子On が、定電流ON/OFF回路141Bのリセット入力
端子Rに接続されている。時定数キャパシタ143Bの
他方の電極と、時定数キャパシタ放電回路145のグラ
ンド端子と、電流ミラー回路M51Bのコモン端子CO
Mと、シュミットトリガ回路144Bのグランド端子と
が、負電源端子V−に接続されている。定電流ON/OFF回
路141Bのセット入力端子Sと時定数キャパシタ放電
回路145の入力端子とが接続され、該接続点が、定電
流ON/OFFモノマルチ140の入力端子となっている。電
流ミラー回路M50Bの出力端子Op3はモノマルチ回路
の出力端子となる。但し、スイッチ回路142Bが独立
したセット入力端子Sとリセット入力端子Rとを持た
ず、単一の入力端子に対する電流の流入(流出)&流出
(流入)でセット&リセットとなる単一入力構成(請求
項31)の場合には、シュミットトリガ回路144Bも
対応して、入力電圧が“L”で流入(流出)出力電流、
入力電圧が“H”で流出(流入)出力電流を出力する単
一出力の構成にする。
【0167】図41は、図40のBタイプ定電流ON/OFF
モノマルチの具体的回路例を示す回路図である。電流ミ
ラー回路M50Bは、正電源端子V+ に各エミッタの接
続された4個のPNP形トランジスタTr221〜Tr
224で構成されている。各トランジスタTr221〜
Tr224のベースは、そのトランジスタTr221の
コレクタが共通に接続されている。定電流ON/OFF回路1
41Bは、エミッタが正電源端子V+ に接続されたPN
P形トランジスタTr225と、該トランジスタTr2
25のコレクタにコレクタが接続されたNPN形トラン
ジスタTr227と、トランジスタTr221のコレク
タにコレクタが接続されたNPN形トランジスタTr2
28とを備えている。そして、定電流ON/OFF回路141
Bは、電流ミラー回路M50BのトランジスタTr22
1を共有する構成であり、トランジスタTr225のベ
ースもトランジスタTr221のコレクタに接続されて
いる。各トランジスタTr227,Tr228のベース
には、トランジスタTr227のコレクタが共通に接続
されると共に、抵抗Rth1の一端が接続されている。ト
ランジスタTr228のエミッタに抵抗Ronの一端が接
続されている。トランジスタTr227のエミッタと、
抵抗Rth1の他端と、抵抗Ronの他端が共通にスイッチ
回路142Bの電流流入端子に接続されている。また、
スイッチ回路142Bの電流流入端子と負電源端子V-
間に、キャパシタ143Bが接続されている。
【0168】スイッチ回路142Bは、電流流入端子に
各エミッタがそれぞれ接続された2個のPNP形トラン
ジスタTr229,Tr230を備えている。各トラン
ジスタTr229,Tr230のコレクタには、NPN
形トランジスタTr231,Tr232のコレクタがそ
れぞれ接続されている。各トランジスタTr229,T
r230のベースには、トランジスタTr229のコレ
クタが接続されている。各トランジスタTr231,T
r232のベースには、トランジスタTr230のコレ
クタが共通に接続されている。トランジスタTr232
のエミッタに、抵抗Rthの一端が接続され、該抵抗Rth
の他端とトランジスタTr231のエミッタが負電源端
子V- に接続されている。電流ミラー回路M51Bは、
トランジスタTr232を、スイッチ回路142Bと共
有する構成であり、トランジスタTr232のコレクタ
は、電流ミラー回路M51Bの入力端子In にもなって
いる。トランジスタTr232のコレクタは、NPN形
トランジスタTr234のベースに接続されている。ト
ランジスタTr234のエミッタが負電源端子V- に接
続されている。トランジスタTr234のコレクタが、
電流ミラー回路M51Bの出力端子On になっており、
該トランジスタTr234のコレクタは、定電流ON/OFF
回路141Bのリセット入力端子Rであるトランジスタ
Tr227,Tr228のベースに接続されている。
【0169】シュミットトリガ回路144Bは、正電源
端子V+ にコレクタが接続され、トランジスタTr22
9,Tr230のエミッタにベースが接続されたNPN
形トランジスタTr235を備えている。トランジスタ
Tr235のエミッタは、エミッタ抵抗R148を介し
てNPN形トランジスタTr236のべースに接続され
ている。電流ミラー回路M50B中のトランジスタTr
222のコレクタは、ダイオードd80のアノードに接
続され、該ダイオードd80のカソードがトランジスタ
Tr236のコレクタに接続されている。トランジスタ
Tr222のコレクタは、PNP形トランジスタTr2
37のエミッタにも接続されている。トランジスタTr
237のコレクタは、NPN形トランジスタTr238
のコレクタとPNP形トランジスタTr239のエミッ
タと、PNP形トランジスタTr240のベースと、ト
ランジスタTr223のコレクタとに接続されている。
【0170】トランジスタTr237のベースは、該ト
ランジスTr237のコレクタに接続されている。トラ
ンジスタTr238のベースとトランジスタTr239
のベースには、ダイオードd80のカソードが接続され
ている。トランジスタTr236のエミッタ、トランジ
スタTr238のエミッタが、共通にエミッタ抵抗R1
49を介して負電源端子V- に接続されている。トラン
ジスタTr239のコレクタは、NPN形トランジスタ
Tr241のコレクタに接続され、該トランジスタTr
241のエミッタは、負電源端子V- に接続されてい
る。一方、トランジスタTr240のエミッタは、トラ
ンジスタTr222のコレクタに接続されている。トラ
ンジスタTr240のコレクタがNPN形トランジスタ
Tr242のコレクタに接続され、このトランジスタT
r242のエミッタが負電源端子V- に接続されてい
る。トランジスタTr241,242のベースには、ト
ランジスタ242のコレクタが接続されている。トラン
ジスタTr239のコレクタとトランジスタTr241
のコレクタの接続点が、シュミットトリガ回路144B
の単一化された出力端子であり、該接続点は、スイッチ
回路142Bの各トランジスタTr231,Tr232
のベースと、電流ミラー回路M51BのトランジスタT
r234のベースに接続されている。
【0171】時定数キャパシタ放電回路145は、コレ
クタが正電源端子V+ に接続されてベースがBタイプ定
電流ON/OFF回路の入力端子に接続されたNPN形トラン
ジスタTr243と、その入力端子にアノードが接続さ
れたダイオードd81とを備えている。トランジスタT
r243のエミッタには、抵抗R150を介してNPN
形トランジスタTr244のベースと、ダイオードd8
2のアノードに接続されている。ダイオードd82のカ
ソードは、抵抗R151を介して負電源端子V- に接続
されている。トランジスタTr244のコレクタには、
アノードがキャパシタ143Bの一端に接続されたダイ
オードd83のカソードが接続されている。トランジス
タTr244のエミッタは、負電源端子V- に接続され
ている。一方、入力端子にアノードの接続されたダイオ
ードd81のカソードは、トランジスタTr227,T
r228のベースに接続されている。図40では、それ
ぞれ独立に、セット端子とリセット端子を設けた回路例
であり、図41は、単―端子として電流の流入&流出の
方向により、セットとリセットの役割を果たすようにし
た具体的回路例である。
【0172】[VII](2)(iv) Bタイプ定電流ON/O
FFモノマルチの機能動作 トリガパルス電流の入力に応じて、出力端子Op3から安
定電流パルスが出る仕組みと、同出力パルス幅を決定す
る仕組みは、Aタイプ定電流ON/OFFモノマルチの動作と
同様なので説明は省略する。電源投入時など、何等かの
原因で定電流ON/OFF回路141Bとスイッチ回路142
Bとが共にオンし、定電流が流れ続ける可能性があるの
で、該定電流ON/OFF回路141Aを電流ミラー回路M5
1Bが確実にリセットできるように、その電流ミラー回
路M51Bの電流増倍率(定電流の値と増倍率下限)を
設定しておくか、シュミットトリガ回路144Bが
“L”入力の時、スイッチ回路142Bを確実にリセッ
トできる設定にしておく必要がある。図40,図41で
は、時定数キャパシタ放電回路145を付加しており、
トリガ入力時も、時定数設定用キャパシタ143Bを短
絡放電させるようになっている。パルス電流出力中はキ
ャパシタ143Bが中間的な充電状態となっているが、
この時再度トリガ入力をおこなうと、キャパシタ143
Bが短絡放電されて初期の状態に戻り充電をやり直すこ
ととなり、リトリガ機能を有することになる。
【0173】シュミットトリガ回路144Bの逆相出力
端子とスイッチ回路142Bのリセット端子Rの役割
は、電源投入時に定電流ON/OFF回路141Bとスイッチ
回路142Bが同時オンした場合、スイッチ回路142
Bをオフさせる役割と、定電流ON/OFFモノマルチとして
のパルス出力中(スイッチ回路142Bがリセット入力
中)のスイッチ回路142Bのスレッショルド電流値を
―時的に高めて雑音耐力を強化して、動作を安定化させ
る役割の2つである。Bタイプ定電流ON/OFFモノマルチ
の機能をまとめると、次のようになる。 ・パルス出力時のみ電流が流れ、待機時には電流が流れ
ない、電力効率の良いモノマルチ回路である。 ・シュミットトリガ回路144Bの入力判定レベルを除
き、他はすべて電流動作であり、動作電源電圧範囲が広
いモノマルチ回路である。 ・リトリガ機能を有している。 ・スイッチ回路142Bに対するリセット機能を有して
いるので、動作の安定化(リトリガ入力等で誤動作しな
い)の強化ができる。
【0174】[VIII]緩転極検出回路の動作 [VII](2)で説明した定電流ON/OFFモノマルチの正電
源端子V+ をピークホールド部220aを介して整流回
路110の出力端子に接続し、負電源端子V-を整流回
路100の負極性端子に接続して構成した図33の緩転
極検出回路の動作を説明する。緩転極と通常の極性反転
との違いは、緩転極の場合は極性反転開始後に一旦通信
回線L1,L2間の電圧がほぼゼロの状態となり、この
中間状態が150ms程度持続され、続いて、当初とは
逆の電位関係へと移行していく。一方、通常の極性反転
では、その中間状態が無く一気に極性反転(10ms程
度)する。図42は、図33の緩転極検出回路の動作を
示すタイムチャートであり、この図42を参照しつつ、
第3の実施形態の緩転極検出回路の動作を説明する。通
信回線L1,L2のうち回線Llが“H”及び回線L2
が“L”の状態から、回線L1が“L”及び回線L2が
“H”の状態に遷移する極性反転を例に説明する。通信
回線L1が“H”、及び通信回線L2が“L”の待機の
状態では、転極フォールエッジ検出部120,130
と、転極ライズエッジ検出回路160,170と、定電
流ON/OFFモノマルチ140と、保持回路200とは、全
てオフ状態であり、それらに電流が流れていない。
【0175】電源キャパシタCp30ヘの充電は、抵抗
R70を通して行われるが、負荷となっている転極フォ
―ルエッジ検出部120,130、定電流ON/OFFモノマ
ルチ140とに流れる電流がゼロなので、該電源キャパ
シタCp30はほぼ回線間電圧に充電されている。転極
フォールエッジ検出部120,130の正電源端子V+
の電位は、電源キャパシタCp30により待機時の電位
に保たれている。一方、転極フォールエッジ検出部12
0の入力端子Iは、極性反転が開始されると、通信回線
L1の電位と同電位の状態で下がるので、転極フォール
エッジ検出部120の入力端子Iと正電源端子V+ 間の
電位差ΔVが大きくなり、この電位差ΔVが、電圧範囲
Von〜Voff を通過する期間、転極フォールエッジ検出
部120に定電流が流れ、対応するトリガパルス電流を
出力する。転極開始から回線間電圧ゼロまでの転極フォ
ールエッジ検出トリガ電流が出力される。トリガ電流
は、OR回路150を通り定電流ON/OFFモノマルチ14
0をトリガリングするので、該モノマルチ140から一
定時間(約100ms)の単安定電流パルスを出力す
る。モノマルチ140からの単安定電流パルスは、0R
回路180を通って保持回路200のリセット端子Rに
与えられる。単安定電流パルスは、保持回路に流れる電
流をオフさせるように働く。
【0176】この間、通信回線L2の電位は、整流回路
100の負極性出力端子(−)の電位とほぼ同じとなっ
ているので、転極フォールエッジ検出部130と転極ラ
イズエッジ検出回路170とは、共にトリガ電流を出力
しない。転極開始から通信回線L1,L2の電位差ゼロ
の間の、各転極フォールエッジ検出部120,130と
定電流ON/OFFモノマルチ140の動作は、電源キャパシ
タCp30に蓄えられている電荷エネルギーが用いられ
る。さらに、極性反転が進むと、通信回線Ll,L2間
の電位関係が反転する。電位が反転すると、通信回線L
1の電位は整流回路100の負極出力端子の電位(グラ
ンド)とほぼ同じとなり、今度は、通信回線L2側の電
位が正電位側のライズエッジとなって、該回線L2に入
力端子が接続している転極ライズエッジ検出回路170
の入力端子とグランド端子間の電圧ΔVがVon〜Voff
の範囲を通過する間、定電流が流れる。よって、転極ラ
イズエッジ検出回路170は、回線間電圧がゼロから転
極終了間でのライズエッジ検出トリガ電流を出力する。
【0177】今度のトリガ電流は、0R回路190を通
って保持回路200のセット端子に与えられる。このト
リガ電流は、保持回路200の電流をオンさせるように
働く。ところで、通信回線L1,L2間の電位差ゼロか
ら回線間の電位関係が逆転していく過程が、通常極性反
転では「電位差ゼロの時間」が―瞬であり、緩転極では
「電位差ゼロの時間」が150ms程度存在する。結
果、フォールエッジ検出トリガ電流が出力されてから、
ライズエッジ検出トリガ電流が出力されるまでの時間
が、通常の極性反転では殆ど無い(10ms程度)の
と、緩転極では150ms程度あるのとの差が出る。結
果、通常の極性反転では、保持回路200に転極ライズ
エッジ検出回路170からのセット信号が入力される時
に、定電流ON/OFFモノマルチ140からのリセット信号
(100ms幅程度のパルス)も入力されている。リセ
ット優先のためセット信号はマスクされて保持回路20
0はオンできない。つまり、通常の極性反転は検出され
ない。―方、緩転極では、保持回路200に転極ライズ
エッジ検出回路170からのセット信号が入力される時
には、リセット信号である定電流ON/OFFモノマルチ12
0からのパルスは既にゼロに戻っている。よって、セッ
ト信号はマスクされず保持回路200をオンさせること
ができ、該保持回路200は持続的な保持信号を出力す
る。つまり、緩転極が検出される。
【0178】以上のように、通信回線L1,L2のうち
回線Llが“H”及び回線L2が“L”の状態から、回
線L1が“L”及び回線L2が“H”の状態にへ遷移す
る場合の緩転極が選択的に検出される。緩転極検出結果
を保持する必要がなくなった時点で、図示しない外部回
路からのリセット信号が、OR回路180を介して保持
回路200のリセット端子Rに与えられ、保持回路20
0がリセットされて待機の状態に戻る。通信回線L1,
L2のうち回線Llが“L”及び回線L2が“H”の状
態から、回線L1が“H”及び回線L2が“L”の状態
に遷移する場合の極性反転の説明は、転極フォールエッ
ジ検出部120と130、転極ライズエッジ検出回路1
70と160の役割を入れ換えるだけで同様となる。ベ
ル信号入力も振幅レベルが大きいが、回線間電圧ゼロの
保持時間が無いので、通常の極性反転時と同じ様にマス
クされ、極性反転情報として検出されることはない。但
し、短時間に連続して極性反転が生じることになるの
で、定電流ON/OFFモノマルチ140をリトリガタイプの
ものにしておく必要がある。 [VIII]緩転極検出回路の効果 図33の緩転極検出回路は、次のような利点がある。 (3−1) 緩転極と通常の極性反転とを識別し、緩転
極情報だけを検出できる。 (3−2) ベル信号も緩転極検出から除外し、緩転極
検出情報だけを検出できる。 以上、緩転極を選択して検出後、直ちにノーリンギング
通信に移行することが可能になり、通信における無駄時
間を省くことができる。
【0179】第4の実施形態 図43は、本発明(請求項20)の第4の実施形態を示
す緩転極検出回路の構成ブロック図であり、図33中と
共通する要素には共通の符号が付されている。この緩転
極検出回路は、通信回線L1,L2に接続された第3の
実施形態と同様の整流回路100と、整流回路110と
を備えている。整流回路110の出力端子と整流回路1
00の負極性端子(−)間に、制御電源回路230が接
続されている。制御電源回路230の出力端子と、整流
回路100の負極性端子(−)との間に、転極フォール
エッジ検出部120と、転極フォールエッジ検出部13
0と、定電流ON/OFFモノマルチ140が接続されてい
る。転極フォールエッジ検出部120は、整流回路10
0と整流回路110と制御電源回路230と相俟って、
後述する第1の転極フォールエッジ検出回路K3を構成
し、通信回線L1における電位降下(H→0)の転極フ
ォールエッジを検出するものである。転極フォールエッ
ジ検出部130は、整流回路100と整流回路110と
制御電源回路230と相俟って、後述する第2の転極フ
ォールエッジ検出回路K4を構成し、通信回線L2にお
ける電位降下(H→0)の転極フォールエッジを検出す
るものである。転極フォールエッジ検出部120及び転
極フォールエッジ検出部130の出力側には、OR回路
150が設けられ、転極フォールエッジ検出部120,
130のトリガ出力電流が合成されて定電流ON/OFFモノ
マルチ140に入力される構成である。定電流ON/OFFモ
ノマルチ140は、0R回路150からのトリガ出力電
流を受け、一定時間の定電流パルス(通常極性反転をマ
スクするパルス)を出力するものである。
【0180】通信回線L1と整流回路100の負極性端
子の間には、通信回線L1における電位上昇(0→H)
の転極ライズエッジを検出する第1の転極ライズエッジ
検出回路160が接続されている。通信回線L2と整流
回路100の負極性端子の間には、通信回線L2におけ
る電位上昇(0→H)の転極ライズエッジを検出する第
2の転極ライズエッジ検出回路170が接続されてい
る。転極ライズエッジ検出回路160,170の出力側
には、OR回路190が設けられ、転極ライズエッジ検
出回路160,170の出力トリガ電流が合成されるよ
うになっている。一方、定電流ON/OFFモノマルチ140
の出力側には、OR回路180が設けられ、外部からの
リセット信号と該定電流ON/OFFモノマルチ140の出力
信号が合成されるようになっている。整流回路100の
正極性端子と負極性端子には、該各端子からの電源V
+,V−で動作する保持回路200が接続されている。
保持回路200のセット端子Sに、OR回路190の出
力端子が接続され、保持回路200のリセット端子Rに
OR回路180の出力端子が接続されている。保持回路
200は、各OR回路180,190からのパルス出力
電流に基づき、転極情報を保持し図示しない外部回路に
出力する構成である。
【0181】各転極フォールエッジ検出部120,13
0、OR回路150,180,190、定電流ON/OFFモ
ノマルチ140、転極ライズエッジ検出回路160,1
70、及び保持回路200は、第3の実施形態で用いた
ものと同じであり、同様に機能する。制御電源回路23
0は、出力電流を一定値以下に制限して局側の誤動作を
防止する電流リミッタ機能と、ベル信号等の大入力電圧
時に出力側電圧をクランプして自回路内の電源キャパシ
タの絶縁破壊を防止する出力電圧リミッタ機能と、リミ
ッタ機能により動作不安定となるのを防止するオートス
タート機能と、入力電圧がゼロとなっても一定時間出力
を維持できるための電源キャパシタとを持ち、転極フォ
ールエッジ検出部120,130と、定電流ON/OFFモノ
マルチ140とに電力を供給する構成である。
【0182】次に、この第4の実施形態における転極フ
ォールエッジ検出回路の構成及び機能[IX]と、緩転極
検出回路の動作[X]と、緩転極検出回路の効果[XI]
とを、分けて説明する。 [IX]転極フォールエッジ検出回路の構成及び機能 図44は、図43中の転極フォールエッジ検出回路K3
の構成を示す回路図である。転極フォールエッジ検出回
路K3は、第3の実施形態における転極フォールエッジ
検出回路K1のピークホールド部220aを、全波整流
回路110と制御回路231と電源キャパシタ232と
で構成する過電流過電圧防止リミッタ付全波整流ピーク
ホールド部240に置き換えた構成になっており、他
は、図3の転極フォールエッジ検出回路K1と同じ構
成、同じ設定である。制御回路231と電源キャパシタ
232が制御電源回路230を形成している。過電流過
電圧防止リミッタ付全波整流ピークホールド回路240
は、自回路内のキャパシタ232の充電電流を含む負荷
電流の最大値を制限する過電流防止機能と、出力最大電
圧値を制限(クランプ)する過電圧防止機能と、ゼロ入
力電圧時の負荷回路の動作を維持する蓄電機能とを持っ
ており、かつ、待機時の消費電流はゼロとするものであ
る。
【0183】以下の[IX](1),[IX](2)で、制
御電源回路230の例を2つ説明し、[IX](3)で図
44の転極フォールエッジ回路の機能を説明する。 [IX](1) 制御電源回路(その1) 図45は、制御電源回路(その1)を示す概略の回路図
であり、図46は、図45の具体的回路例を示す回路図
である。この制御電源回路(請求項33)では、制御回
路231に定電流ループ231aを備えている。定電流
ループ231aは電流流出(流入)入力端子Iと電流流
出(流入)出力端子Oと入出力端子の和の電流が流入
(流出)するコモン端子COMとを有した第1の実施形
態における図4の回路を用いた電流ミラー回路と、電流
流入(流出)入力端子Iと電流流入(流出)出力端子O
と入出力端子の和電流が流出(流入)するコモン端子C
OMとからなり、入力電流ゼロ付近に最大電流利得を持
ち、入力電流増大と共に電流利得がゼロに向け単調減少
の特性を持つ図5の回路を用いた非線形電流アンプと
で、構成されている。その非線形電流アンプの入力端子
Iと線形電流ミラー回路の出力端子Oを接続し、非線形
電流アンプの出力端子Oと線形電流ミラーの入力端子I
を接続して、ループ電流増幅をするようにし、線形電流
ミラーのコモン端子COMと非線形電流アンプのコモン
端子COM間を電流流路とし、電圧印加により定電流が
流れるようにしたものである。
【0184】図45及び図46は、電源のマイナス側を
グランドとするケースを示している。制御電源回路23
0は、定電流ループ231aの他に、レベルシフトダイ
オードd91と、ツェナーダイオードd92と、帰還N
PN形トランジスタTr251と、保護抵抗R160
と、後段の電源キャパシタとなる出力保持キャパシタ2
32とを有している。定電流ループ231aの電流流入
端子を電源(プラス側)に接続し、電流流出端子を本制
御電源回路230の出力端子とする。制御電源回路23
0の出力端子とグランド(電源マイナス側)間に、出力
保持キャパシタ232が接続されている。電流ループ2
31aの電流流出端子をコモン端子COMとする定電流
ループ231a内の非線形電流アンプ又は電流ミラー回
路の入力端子に、レベルシフトダイオードd91のアノ
ードが接続され、該ダイオードd91のカソードがツェ
ナーダイオードd92のプラス電圧印加端子に接続され
ている。ダイオードd92のマイナス電圧印加端子がグ
ランドに接続されている。
【0185】電流ループ231aの電流流入端子をコモ
ン端子COMとする電流ループ231a内の、線形電流
ミラー又は非線形電流アンプの入力端子に、トランジス
タTr251のコレクターが接続され、トランジスタT
r251のベースは、制御電源回路230の出力端子に
接続されると共に、エミッタが抵抗R160を通してダ
イオードd91のカソードとダイオードd92のプラス
電圧印加端子との接続点に接続されている。定電流ルー
プ231aの定電流値は、電源としての許容最大電流値
に設定されている。ダイオードd92のブレークダウン
電圧は最大許容負荷電圧(通常、待機時回線間電圧より
若干大きい電圧)値に設定されている。ダイオードd9
1のシフト電圧は定電流ループ231aがアクティブ状
態の時にトランジスタTr251がカットオフ状態とな
るようにシフト電圧値を設定されている。出力保持キャ
パシタ232の容量は想定されるベル信号入力最長時間
で、負荷回路の動作を保証できる電荷量を保持できる値
に設定する。抵抗R160は、定電流ループ231aを
アクティブ状態にさせる時の最大電流を制限する抵抗で
ある。なお、定電流ループ231aの電流方向、ダイオ
ードd91の方向、及びダイオードd92の方向を逆に
し、トランジスタTr251をPNP形に変更すれば、
負電源用の制御電源回路230となる。
【0186】次に、図45の電源回路230の動作を説
明する。制御電源回路230の目的は、通信回線間電圧
がゼロ近辺まで下がった時にも負荷回路の動作を保証で
きる電力を供給(キャパシタが必要)することと、ベル
信号入力時等の高入力電圧から自回路内の出力保持キャ
パシタを保護(低耐圧キャパシタで済ませられるように
する)することにある。出力保持キャパシタ232にチ
ャージがない状態で電圧が印加されると、印加電圧の上
昇がトリガとなり、定電流ループ231aがオンして定
電流を流す。これにより、出力保持キャパシタ232が
充電(負荷電流があると、その分、充電時間が延びる)
される。負荷が大きくて大電流が流れようとしても、定
電流ループ231aの動作により定電流が維持される。
ダイオードd92は、ブレークダウン電圧を待機時の回
線間電圧より若干高く設定してあるので、通常の回線間
電圧印加ではブレークダウンしないので、前記動作に直
接関係しないが、ベル信号入力時のように、回線間に高
電圧が印加されるとブレークダウンして定電流ループ2
31aの電流の一部を抜き取るため、制御電源回路23
0の出力電圧は、ダイオードd92のブレークダウン電
圧によってクランプされる。
【0187】待機時には、負荷電流がゼロ(正確にはP
N接合リーク電流程度)なので、出力保持キャパシタ2
32の充電が終了すると、制御電源回路に流れる電流も
同様にゼロとなる。よって、定電流ループ231aがオ
ン、オフの臨界状態ないしはカットオフ状態に陥る。仮
に、トランジスタTr251と抵抗R160とからなる
帰還回路がない場合、定電流ループ231aがカットオ
フ状態に陥ると、出力保持キャパシタ232を備えた制
御電源回路230の出力電圧は微小負荷電流によってゆ
っくり低下していく。定電流ループ231a内のダイオ
ードd91,d92の接統点の電位も、該ダイオードd
92のリーク電流により電位が低下していくが、こちら
は出力保持キャパシタが無いので電圧の低下速度が速
い。結果、定電流ループ231aは、さらに強いカット
オフ状態となり、回線間などに存在する微小雑音程度で
はアクティブ状態を回復できなくなり長期に渡ってカッ
トオフ状態が続く。出力保持キャパシタ232が接続さ
れている制御電源回路230の出力であっても、長期の
放電が続けば、電圧が低下し負荷の回路の動作を保証で
きない充電状態になる。
【0188】トランジスタTr251と抵抗R160を
設けた場合、制御電源回路230の出力電位によってダ
イオードd91,d92の接続点の電位が下がってくる
と、トランジスタTr251のベース−エミッタ間が順
バイアスされる。そのため、トランジスタTr251の
コレクターに電流が流れるようになる。この電流は、定
電流ループ231aをオンさせるように働く。結果、定
電流ループ231aは動作を回復し、出力保持キャパシ
タ232の電荷を補充する。定電流ループ232が動作
を回復すると、ダイオードd91,d92の接続点の電
位が初期の状態に戻るため、トランジスタTr251は
カットオフ状態に戻る。以上の動作により、制御電源回
路230の出力は、ほぼ待機時の回線間電圧に維持され
る。緩転極の中間における回線間電圧がゼロの時の負荷
回路の動作には、出力保持キャパシタ232に充電され
た電荷をパワーとして供給する。以上のように、図45
の構成の制御電源回路230には、次のような利点があ
る。 ・高電圧入力時も、出力電圧を設定値以下にクランプで
きるので、出力保持キャパシタ232の耐圧もクランプ
電圧でよい。(要高耐圧化を回避できる) ・繰り返し数の多いベル信号入力時(高電圧入力)も、
出力電圧が安定してほぼ待機時の回線間電圧を維持する
ので、後段回路での誤動作が防止できる。 ・待機時(負荷電流ゼロ)の消費電力がゼロである。
【0189】[IX](2) 制御電源回路(その2) 図47は、制御電源回路(その2)を示す概略の回路図
であり、図48は、図47の具体的回路例を示す回路図
である。この制御電源回路(請求項34)は、制御回路
231に定電流ループ231bを備えている。定電流ル
ープ231bは、[IX](1)の制御電源回路(その
1)と同様に、図4の電流ミラー回路と図5の非線形電
流アンプとで構成されている。非線形電流アンプの入力
端子Iと線形電流ミラー回路の出力端子Oを接続し、非
線形電流アンプの出力端子Oと線形電流ミラーの入力端
子Iを接続して、ループ電流増幅をするようにし、線形
電流ミラーのコモン端子COMと非線形電流アンプのコ
モン端子COM間を電流流路とし、電圧印加により定電
流が流れるようにしたものである。
【0190】各図47,図48は、電源のマイナス側を
グランドとするケースをそれぞれ示している。制御電源
回路230は、定電流ループ231bの他に、レベルシ
フトダイオードd93と、ツェナーダイオードd94
と、第1の帰還NPN形トランジスタTr252と、第
2の帰還PNP形トランジスタTr253と、保護抵抗
R161と、出力保待キャパシタ232とを、有してい
る。定電流ループ231bの電流流入端子を電源(プラ
ス側)に接続し、電流流出端子を制御電源回路230の
出力端子とする。出力保持キャパシタ232が、制御電
源回路230の出力端子とグランド(電源マイナス側)
間に接続されている。定電流ループ231bの電流流出
端子をコモン端子COMとする定電流ループ231b内
の非線形電流アンプ又電流ミラー回路の入力端子に、ダ
イオードd93のアノードが接続され、該ダイオードd
93のカソードが、ダイオードd94のプラス電圧印加
端子に接続されている。ダイオードd94のマイナス電
圧印加端子はグランドに接続されている。定電流ループ
231bの電流流入端子をコモン端子COMとする線形
電流ミラー又は非線形電流アンプの入力端子に、トラン
ジスタ252のコレクターが接続され、該トランジスタ
Tr252のベースは制御電源回路230の出力端子に
接続され、エミッタは抵抗R161を通してトランジス
タTr253のエミッタに接続されている。トランジス
タTr253のベースは、ダイオードd93のカソード
とダイオードd94のプラス電圧印加端子との接続点に
接続され、コレクターはグランドに接続されている。
【0191】定電流ループ231bの定電流値は電源と
しての許容最大電流値に設定されている。ダイオードd
94のブレークダウン電圧は最大許容負荷電圧(通常、
待機時回線間電圧より若干大きい電圧)値に設定されて
いる。ダイオードd93のシフト電圧は定電流ループ2
31bがアクティブ状態の時に、各トランジスタTr2
52,253がカットオフ状態となるシフト電圧値に設
定されている。出力保持キャパシタ232の容量は想定
されるベル信号入力最長時間、負荷回路の動作を保証で
きる電荷量を保持できる値に設定されている。抵抗R1
61は、定電流ループ231bをアクティブ状態にさせ
る時の最大電流を制限する抵抗である。なお、定電流ル
ープ231bの電流方向、ダイオードd93の方向、ダ
イオードd94の方向を逆にし、各トランジスタTr2
52,253におけるNPN形とPNP形に入れ換えれ
ば、負電源用の制御電源回路となる。
【0192】次に、図47の制御電源回路の動作を説明
する。図47の制御電源回路230の出力が保持される
仕組みは、基本的に図45の制御電源回路(その1)と
同じである。違いは、カットオフ状態に陥った定電流ル
ープ231bを再起動させるトランジスタに、トランジ
スタTr253を追加した点である。図45の制御電源
回路では、定電流ループ231aを再起動する電流はダ
イオードd92のリーク電流値にも制限されるため、ダ
イオードd92のリーク電流値が小さく、定電流ループ
231aの起動トリガ電流レベルが大きいケースでは不
安定動作となる。図47の制御電源回路230では、ダ
イオードd94にはトランジスタTr253のベースが
接続されており、トランジスタTr253で電流増幅す
る(抵抗R161で起動電流を制御)ので、定電流ルー
プ231bを安定に再起動することができる。
【0193】このように、図47の制御電源回路には、
次のような利点がある。 ・高電圧入力時も、出力電圧を設定値以下にクランプで
きるので、出力保持キャパシタの耐圧もクランプ電圧で
よい。(要高耐圧化を回避できる) ・繰り返し数の多いベル信号入力時(高電圧入力)も、
出力電圧が安定(ほぼ待機時の回線間電圧)しているの
で、後段側回路の誤動作を防止できる。 ・待機時(負荷電流ゼロ)の消費電力がゼロである。 ・ダイオードd94のリーク電流を、トランジスタTr
253で増幅して定電流ループ231bを再起動する電
流としているので、低リークのダイオードd94と、再
起動電流が大きい定電流231bとの組み合わせとなっ
ても、安定に動作する。
【0194】[IX](3) 図44の転極フォールエッ
ジ回路の機能 図44では、通信回線L1の転極フォールエッジ検出回
路となっている。通信回線L1側が(H→0)となる転
極フォールエッジが検出される仕組みについては、[VI
I](1)(iii)で説明した転極フォールエッジ検出回路
と同じである。また、転極フォールエッジ検出部の入力
端子を、回線L2に変更すれば、回線L2の電位が(H
→0)となる転極フォールエッジを検出する疑似微分が
実現できる点も、[VII](1)(iii)の転極フォールエ
ッジ検出回路と同様である。過電流過電圧防止リミッタ
付全波整流ピークホールド部240の過電流防止機能に
より、交換機側誤動作の恐れのあるキャパシタ232充
電時の回線大電流を防止している。さらに、過電圧防止
クランプ機能により、大電圧入力となるベル信号入力時
においても過電圧出力を防止し、電源キャパシタの絶縁
破壊防止と低耐圧化を実現する。よって、図44の転極
フォールエッジ検出回路は、次の機能を有することにな
る。 ・通信回線L1,L2間の電圧が(H→0)となる転極
フォールエッジを検出できる。 ・キャパシタを微分動作に使わない微分回路(疑似微
分)を実現できる。 ・極性反転速度(dV/dt)の大きさに無関係に、一
定したトリガ出力電流が得られる。 ・転極フォールエッジ検出時以外のパワー消費はゼロで
ある。 ・過電流を防止しているので、交換機側の誤動作の恐れ
がない。 ・低電圧印加でも―定値迄の電流を流すので、電源キャ
パシタ232の補充電が速い。 ・キャパシタ232ヘの過電圧印加を防止しているの
で、キャパシタ232として、低耐圧のものを使用でき
る。
【0195】[X] 図43の緩転極検出回路の動作 図43の緩転極検出回路は、図33の整流回路110の
出力に接続した抵抗R70と、電源キャパシタCp30
との組み合わせを、制御電源回路230に置き換えただ
けであり、緩転極と通常の極性反転との混在から緩転極
を選択的に検出する動作は、[VIII]の緩転極検出回路
の動作の説明と同じであり、説明を省略する。ここで
は、制御電源回路230について補足的説明をおこな
う。回線待機の状態では、各転極フォールエッジ検出部
120,130、転極ライズエッジ検出回路160,1
70、定電流ON/OFFモノマルチ140、及び保持回路2
00は、全てオフ状態で電流は流れていない。制御電源
回路230は、転極フォールエッジ検出部120,13
0と定電流ON/OFFモノマルチ140とに、おおむね回線
間電圧の電圧供給をしている。制御電源回路230に
も、負荷電流(キャパシタ232の充電電流を含む)が
ゼロであれば電流は流れない。
【0196】緩転極過渡中間の通信回線Ll,L2の電
位差がゼロの間、転極フォールエッジ検出部120と定
電流ON/OFFモノマルチ140の動作は、制御電源回路2
30のキャパシタ232に蓄えられている電荷エネルギ
ーを使って行われる。ベル信号入力時は、転極後の回線
間の直流電圧に交流ベル信号が重畳してくる。結果、回
線間の電圧は大電圧となり、かつ、回線L1が“H”の
時と回線L2が“H”の時とで回線間電圧が異なってく
る。図33の緩転極検出回路における整流回路110→
抵抗R70→キャパシタCp30の電流ルートは、CR
積を時定数とするピークホールド回路となり、時定数が
小さく、かつ、ベル信号入力時間が長いと、キャパシタ
Cp30の充電電荷量と負荷の消費電荷量の差により、
キャパシタCp30の電圧が、増大或いは減少して変動
する。これとピーク電圧が不平衡であることとが重な
り、設定条件によっては、緩転極検出回路での緩転極の
検出動作が不安定になる可能性がある。ところが、図4
3の緩転極検出回路の制御電源回路230は、この場合
にも安定した出力電圧を後段の回路に供給する。よっ
て、誤動作発生を防止する。
【0197】[XI] 図43の緩転極検出回路の効果 以上のように、この第4の実施形態の緩転極検出回路で
は、次のような効果が得られる。 (4−1) 緩転極と通常の極性反転とを識別し、緩転
極情報だけを検出できる。 (4−2) ベル信号入力も、緩転極検出から除外でき
る。 (4−3) ベル信号入力時においても、制御電源回路
230により、電源キャパシタ232に印加される電圧
を待機時の回線間電圧値近辺にクランプしているので、
低耐圧キャパシタを使用できる。 (4−4) 制御電源回路230により、低電圧印加時
でも一定値の電流を流せるので、キャパシタのレカバリ
ーが速い。
【0198】第5の実施形態 図49は、本発明(請求項22)の第5の実施形態を示
す緩転極検出回路の回路図であり、図43中と共通の要
素には共通の符号が付されている。この緩転極検出回路
では、第4の実施形態と同様の整流回路100、整流回
路110、制御電源回路230、転極フォールエッジ検
出部120,130、定電流ON/OFFモノマルチ140、
OR回路150,180、及び転極ライズエッジ検出回
路160,170を備え、それらが図43と同様に接続
されている。図49の緩転極検出回路には、2個の保持
回路250,260が設けられている。各保持回路25
0,260の内部構成は、第3及び第4の実施形態の保
持回路200とそれぞれ同様である。転極ライズエッジ
検出回路160の出力信号が、保持回路250のセット
端子Sに入力され、転極ライズエッジ検出回路170の
出力信号が、保持回路260のセット端子Sに入力され
る接続である。そして、OR回路180の出力信号が各
保持回路250,260のリセット端子に与えられる接
続である。
【0199】図50は、図49の緩転極検出回路の動作
を示すタイムチャートであり、この図50を参照しつ
つ、第5の実施形態の緩転極検出回路の動作を説明す
る。回路構成が、図43の緩転極検出回路2と殆ど同じ
である。よって、転極フォールエッジ回路120,13
0における検出トリガのマスクパルス形成と、転極ライ
ズエッジ回路160,170における検出トリガとにつ
いては、動作が同じなので説明を省略する。第4の実施
形態の緩転極検出回路では、2つの転極ライズエッジ検
出回路160,170の出力する検出トリガを合成した
が、第5の実施形態の緩転極検出回路では、エッジ検出
トリガを0R合成せずに、それぞれに独立の保持回路2
50,260に直接入力している。エッジ検出トリガを
0R合成せず、独立の保持回路250,260に直接入
力したので、通信回線L1が“L”から“H”となる緩
転極時には、図50のように、転極ライズエッジ検出回
路160からエッジ検出トリガが出力され、保持回路2
50から、起動又は復旧の緩転極検出保持情報Out1
が出力される。回線L2が“L”から“H”となる緩転
極時には、転極ライズエッジ検出回路170からエッジ
検出トリガが出力され、保持回路260から復旧又は起
動の緩転極検出保持情報Out2が出力される。図示し
ない外部回路からのリセット信号により、保持回路25
0及び保持回路260が共にリセットされ待機状態に戻
る。
【0200】以上のように、この第5の実施形態の緩転
極検出回路では、次のような効果が得られる。 (5−l) 緩転極と通常の極性反転とを識別し、緩転
極情報だけを検出できる。 (5−2) ベル信号入力も、緩転極検出から除外でき
る。 (5−3) ベル信号入力時においても、制御電源回路
230が電源キャパシタ232に印加される電圧を待機
時の回線間電圧値近辺にクランプしているので、低耐圧
キャパシタを使用できる。 (5−4) 緩転極の方向、回線L1側が(“L”→
“H”)なのか、回線L2側が(“L”→“H”)なの
かを表示できるので、起動信号と復旧信号を区別して明
示できる。 制御電源回路230を、第3の実施形態で用いた電流制
限抵抗R70と電源キャパシタCp30とで構成する電
源回路におきかえても、起動信号と復旧信号を区別して
明示する緩転極検出回路を実現できる。
【0201】第6の実施形態 図51は、本発明(請求項23及び24)の第6の実施
形態を示す緩転極検出回路の回路図であり、図43及び
図49中と共通の要素には共通の符号が付されている。
この緩転極検出回路では、第4及び第5の実施形態と同
様の整流回路100、整流回路110、制御電源回路2
30、転極フォールエッジ検出部120,130、定電
流ON/OFFモノマルチ140、OR回路150,180、
及び転極ライズエッジ検出回路160,170を備え、
それらが、図43及び図49と同様に接続されている。
図51の緩転極検出回路には、さらに、第1の実施形態
における図28の定電流ON/OFF&切替形保持回路で構成
された3ステート保持回路270が設けられている。3
ステート保持回路の第1のセット端子S1には、転極ラ
イズエッジ検出回路160の出力端子が接続され、この
3ステート保持回路の第2のセット端子S2には、転極
ライズエッジ検出回路170の出力端子が接続されてい
る。そして、OR回路180の出力信号が、3ステート
保持回路270のリセット端子Rに与えられる接続であ
る。3ステート保持回路270は、2つの出力端子Q
l,Q2を持ち、セット端子Slにトリガ入力がある
と、出力端子Q1側の出力信号がオンし、セット端子S
2にトリガ入力があると出力端子Q2側の出力信号がオ
ンする構成であり、リセット端子Rから入力信号がある
と、出力端子Q1,Q2の出力信号が共にオフするよう
になっている。即ち、3ステート保持回路270は、
(Q1オン)/(Q2オン)/(Q1,Q2共にオフ)
の3つの出力状態のみをつくることができる保持回路で
ある。
【0202】次に、図51の緩転極検出回路の動作を説
明する。回路構成は、図43及び図49の緩転極検出回
路と殆ど同じであり、違うのはひとつ3ステート保持回
路270にエッジ検出トリガを入力し、該3ステート保
持回路270から3つの状態を出力する構成にしている
点である。よって、フォールエッジ回路120,130
における検出トリガのマスクパルス形成と、転極ライズ
エッジ回路160,170における検出トリガとについ
ては、動作が同じなので説明を省略する。待機時は、3
ステート保持回路270の出力端子Q1、Q2からの出
力信号は、共にオフ状態(保持回路に電流が流れていな
い)となっている。通信回線L1が“L”から“H”と
なる緩転極時には、転極ライズエッジ検出回路160か
らエッジ検出トリガ電流が出力され、それが保持回路2
70のセット端子S1に入力される。保持回路270の
出力端子Q1から、起動又は復旧の緩転極検出保持情報
が出力される。回線L2が“L”から“H”となる緩転
極時には、転極ライズエッジ検出回路170からエッジ
検出トリガ電流が出力され、保持回路270のセット端
子S2に入力される。保持回路270の出力端子Q2か
ら、復旧又は起動の緩転極検出保持情報が出力される。
図示しない外部回路からのリセット信号により、出力端
子Q1または出力端子Q2から出力されている情報が共
にオフされ、待機状態に戻る。
【0203】以上のように、この第6の実施形態の緩転
極検出回路では、次のような効果が得られる。 (6−1) 緩転極と通常の極性反転とを識別し、緩転
極情報だけを検出できる。 (6−2) ベル信号入力も、緩転極検出から除外でき
る。 (6−3) ベル信号入力時においても、制御電源回路
230により、キャパシタ232に印加される電圧を待
機時の回線間電圧値近辺にクランプしているので、低耐
圧キャパシタを使用できる。 (6−4) 緩転極の方向、通信回線L1側が(L→
H)なのか、回線L2側が(L→H)なのかを表示する
ので、起動信号と復旧信号とを区別して明示できる。 (6−5) 2つの独立した保持回路では、それら保持
回路が共にオンする誤動作の可能性があるが、出力端子
Q1と出力端子Q2の出力する情報は、互いに排他的と
なるので、誤動作が生じない。 (6−6) 出力端子Q1と出力端子Q2の出力レベル
は、それらに共通な定電流ON/OFF形スイッチで設定され
るので、該出力端子Q1と出力端子Q2の出力する情報
のレベルが揃う。 (6−7) 2つの保持回路を備える方式に比べ、保持
回路に要する回路素子数が少ない。 なお、制御電源回路を、電流制限抵抗R70と電源キャ
パシタCp30で構成しても、前記(6−3)の効果を
除く効果が得られる。
【0204】第7の実施形態 図52は、本発明(請求項36)の第7の実施形態を示
すベル信号検出回路の概略の回路図である。テレメータ
等のベル信号無鳴動端末であるノーリンギン端末等で
は、一般通話かノーリンギング通信かを、一対の通信回
線L1,L2の極性反転から判定する必要があり、ベル
信号無鳴動端末は、ベル信号を検出するベル信号検出回
路を備えている。従来のベル信号検出回路は、図2中の
ツェナーダイオード11,15と抵抗12,14とキャ
パシタ13と極性反転検出増幅回路9,10とで生成さ
れる極性反転の検出トリガパルスを用いて、ベル信号の
検出を行っていた。しかし、従来の回路では、着信を示
すだけの極性反転でも単発の検出トリガパルスが出力さ
れるので、それを誤パルスとしてリジェクトする処理が
必要であった。さらに、ベル信号を検出した場合でも、
該ベル信号に同期(2逓倍された例えば32Hz)した
ヒゲパルス列であり、外部の認識回路からみると、扱い
にくいベル信号検出結果になっていた。第7の実施形態
では、パルス列の各パルス幅を拡大し、処理のしやすい
ベル信号検出結果を得るものである。
【0205】図52のベル信号検出回路は、図示しない
電話局からの通信回線L1、L2の電圧を全波整流し後
段回路に電源を供給する全波整流回路300と、該通信
回線回線L1側が“L”から“H”に変化する極性反転
エッジを検出する第1のエッジ検出回路310と、回線
L2側が“L”から“H”に変化する極性反転エッジを
検出する第2のエッジ検出回路320とを備えている。
各エッジ検出回路310,320は、例えば、第1の実
施形態における図7,13に示された回路或いは図1
0,11,12の回路に出力用電流ミラーを付加した回
路で構成されている。エッジ検出回路310の出力側に
は、第1のパルス幅拡大回路330が接続され、エッジ
検出回路320の出力側には、第2のパルス幅拡大回路
340が接続されている。パルス幅拡大回路330は、
整流回路300の出力する電圧で動作し、エッジ検出回
路310からの第1のエッジ検出トリガ電流を電圧出力
又は電流出力に変換し、―定時間又はリセット入力があ
るまで論理“1”を維持するものである。パルス幅拡大
回路340は、整流回路300の出力する電圧で動作
し、エッジ検出回路320からの第2のエッジ検出トリ
ガ電流を電圧出力又は電流出力に変換し、―定時間又は
リセット入力があるまで論理“1”を維持するものであ
る。パルス幅拡大回路330及びパルス幅拡大回路34
0の出力が、これらパルス幅拡大回路330及びパルス
幅拡大回路340の出力パルスをAND合成するAND
回路350の入力に接続されている。各パルス幅拡大回
路330,340とAND回路350とで、最終的な検
出信号を形成する信号形成部370を構成し、図52中
では破線で示されている。AND回路350の出力が、
ベル信号送出手段であるフォトカプラ360に接続され
ている。フォトカプラ360は、AND回路350の出
力信号を、グランドレベルの異なる外部回路に伝えるも
のである。パルス幅拡大回路330,340としては、
種々の回路を用いることが可能であり、MOSトランジ
スタで構成する積分回路を用いた例[XII]、バイポーラ
素子で構成する積分回路を用いた例[XIII] 、及びモノ
マルチを用いた例[XIV]を説明した後、図52のベル検
出回路の動作[XV] と効果[XVI]を説明する。
【0206】[XII] パルス幅拡大回路330,340
にMOSトランジスタで構成する積分回路を用いた例 図53は、図52中の信号形成部370の構成(その
1)を示すブロック図であり、図54は、図53の具体
的回路例を示す回路図である。各パルス幅拡大回路33
0,340を積分回路330A,340Aでそれぞれで
構成する場合、図53のように、各積分回路330A,
340Aには、共通にリセット信号が入力されるように
なっている。各積分回路330A,340Aのの出力信
号が、2入力AND回路350Aの入力端子にそれぞれ
入力される接続である。図54の具体的回路例の積分回
路330Aは、ダイオードd101と、ツェナーダイオ
ードd102と、MOSトランジスタTr301と、キ
ャパシタCp61とを備えている。積分回路340A
は、積分回路330Aと同様の接続で、ダイオードd1
03と、ツェナーダイオードd104と、MOSトラン
ジスタTr302と、キャパシタCp62とを備えてい
る。
【0207】AND回路350Aは、各積分回路330
A,340Aの出力信号をゲートにそれぞれ入力する直
列のMOSトランジスタTr311,Tr312で構成
されている。直列のMOSトランジスタTr311,T
r312が、ベル信号検出出力のフォトカプラ360に
接続され、該MOSトランジスタTr311,Tr31
2が共にオン状態のとき、そのフォトカプラ360を駆
動するように接続している。また、この具体的回路例で
は、リセット入力用フォトカプラ361を備え、外部か
らリセット信号が入力されると、各積分回路330A,
340A中のトランジスタTr301,Tr302を共
にオンする構成である。2つのパルスエッジ検出回路3
10,320からのトリガパルス電流は、積分回路33
0A,340Aの入力端子I1 ,I2にそれぞれ与えら
れる。トリガパルス電流は、各逆流防止ダイオードd1
01,d103を通り、各キャパシタCp61,Cp6
2に充電(積分)される。これにより、電圧変換が施さ
れる。入力電流を時間で積分した電荷が、各キャパシタ
Cp61,Cp62にそれぞれ蓄積される。長いベル信
号受信時は、過剰チャージとなるが、その過剰となる部
分はツェナーダイオーd102,d104でそれぞれバ
イパスされ、蓄積されない。図示しない外部回路から、
フォトカプラ361をオンさせると、各MOSトランジ
スタTr301,Tr302がともに導通し、キャパシ
タCp61,Cp62の蓄積電荷が放電されて、リセッ
ト状態になる。
【0208】2つの積分出力電圧(各キャパシタCp6
1,Cp62の端子間電圧)は、AND回路350Aで
合成され、ベル信号の時は、キャパシタCp61,Cp
62が共に充電されるので、AND回路350Aがオン
となり、フォトカプラ360を通じ、図示しない外部回
路にべル信号検出情報を送る。回線の起動または復旧を
示す1回だけの極性反転では、キャパシタCp61,C
p62の何れか一方が充電されるだけで、AND回路3
50はオンとならない。即ち、誤信号出力が防止され
る。つまり、この回路は、1回目の極性反転からリセッ
トするまでの一定時間内に複数の極性反転が生じた場
合、それをベル信号と判断する。キャパシタCp61,
Cp62が、そのベル信号保持の機能を持つ。そして、
図示しない制御回路からのリセット信号により、リセッ
トされる。
【0209】[XIII] パルス幅拡大回路330,34
0にバイポーラ素子で構成した積分回路を用いた例 図55は、図52中の信号形成部370の構成(その
2)を示すブロック図であり、パルス幅拡大回路33
0,340にミラー積分型回路を用いた場合を示してい
る。信号形成部370中の各パルス幅拡大回路330,
340をミラー積分型回路330B,340Bでそれぞ
れ構成すると、ミラー積分型回路330B,340Bの
出力側が、2入力AND回路350Bの各入力端子に接
続されることになる。ここで、AタイプとBタイプ(仮
称)の2種類のバイポーラ素子を用いた積分回路で構成
されたパルス幅拡大回路を説明する。次の[XIII]
(1)はAタイプのミラー積分型パルス幅拡大回路の説
明であり、[XIII] (2)がBタイプの積分型パルス幅
拡大回路の説明である。そして、[XIII] (3)で、図
55の具体的回路を説明する。
【0210】[XIII] (1)Aタイプのミラー積分型パ
ルス幅拡大回路 図56は、Aタイプのミラー積分型パルス幅拡大回路の
回路図である。このパルス幅拡大回路は、プラス電源V
+ に接続された逆流電流防止ダイオードd110と、該
ダイオードd110に直列に接続された定電流ループI
LP1とを備えている。定電流ループILP1には、N
PN形トランジスタTr320のコレクターが接続され
ている。トランジスタTr320のベースとコレクター
との間にキャパシタCp71が接続され、該トランジス
タTr320のベースとパルス幅拡大回路の入力端子と
の間には、該トランジスタTr320のベースに対し順
方向となるように、逆流電流防止d111が接続されて
いる。さらに、トランジスタTr320のベースとマイ
ナス電源V- との間には、保護ダイオードd112が、
このトランジスタTr320のベースに対し順方向とな
るように接続されている。マイナス電源V- とトランジ
スタTr320のコレクターとの間には、キャパシタC
p71の過充電(過電圧)を防止するツェナーダイオー
ドd113が、同トランジスタTr320のコレクター
電位をツェナー電圧でクランプするように接続されてい
る。トランジスタTr320のエミッタとマイナス電源
V- との間には、同トランジスタTr320のエミッタ
電位をレベルシフト電圧でクランプするように、レベル
シフトダイオード群d114〜d116が接続されてい
る。ダイオード群d114〜d116に並列にエミッタ
抵抗R170が接続されている。定電流ループILP1
の構成法は、図15に示す定電流ループILPと同じで
ある。なお、保護ダイオードd112は、誤入力や電源
瞬断等の問題がなければ省略してもよい。
【0211】図56のパルス幅拡大回路の入力端子に電
流パルス源Piを接続し、入力の無い状態で電源V+ を
供給すると、定電流ループILP1がオンとなり、キャ
パシタCp71を充電する。即ち、トランジスタTr3
20のミラー効果により、キャパシタCp71は、充電
電流(ion/β)で充電される。但し、ionは定電流ル
ープILP1の出力電流、βはトランジスタTr320
のエミッタ接地電流増幅率である。充電中は、電流ion
が、ダイオード群d114〜d116とエミッタ抵抗R
170との並列接続部に流れ、出力が“H”となる。充
電によってキャパシタCp71の端子電位が、ツェナー
ダイオードd113のブレークダウン電圧に達すると、
同ダイオードd113がオンとなり、電流ionが該ダイ
オードd113に流れる。そして、キャパシタCp71
の端子電位はブレークダウン電圧でクランプされる。ブ
レークダウン電圧が電源電圧より高いと、ブレークダウ
ンが生ずることなく、定電流ループILP1は、ツェナ
ーダイオードd113のリーク電流等があるのでギリギ
リ「オン」状態でショート状態を保つものの、電流ion
は流れない状態となる。ダイオード群d114〜d11
6とエミッタ抵抗R170との並列接続部に流れていた
電流もゼロとなって、出力レベルは“L”となる。通常
の待機の状態では電流が流れないように、ツェナー電圧
を電源電圧より高く設定しておく。
【0212】パルス幅がt1の電流パルスを入力する
と、トランジスタTr320のミラー効果により、電流
パルスの入力電流ip は殆どキャパシタCp71に流
れ、該キャパシタCp71の電荷量を(q=ip ×t
1)だけ放電させる。放電がおこると、(ΔV=q/
c)だけトランジスタTr320のコレクターの電位が
下がり、定電流ループILP1の端子間電圧が増加する
ので、定電流ループILPが再びオンする。これによ
り、キャパシタCp71の充電が始まる。定電流ループ
ILP1がオンすると、ダイオード群d114〜d11
6とエミッタ抵抗R170との並列接続部に電流が流
れ、出力レベルが“H”になる。定電流ILP1は、
(ΔV=0)となるまで電流ionを出力し、その間、キ
ャパシタCp71には、充電電流(ion/β)が流れ
る。この期間t2は、(t2=q×β/ion=t1×i
p ×β/ion)である。従って、((β×ip /ion
>1)となるように設定すれば、入力パルスのパルス幅
より出力パルスの幅が広くなる。つまり、パルスの時間
幅が拡大される。充電時間中に極性反転があると、極性
反転動作中間の全波整流回路出力V+ のゼロパワー時
に、充電動作が瞬断するが、瞬断しても、逆流防止ダイ
オードd110があるので、キャパシタCp71の充放
電はなく、充電動作再開後も時間情報は維持される。そ
して、(ΔV=0)になると、待機の状態に戻る。
【0213】ここで、トランジスタTr320をダーリ
ントン接続にすれば、増幅率が(β→β2 )になるの
で、さらに効果的なパルス幅の拡大ができる。キャパシ
タCp71の充電が終了しないうちに、次の電流パルス
p が入力されるケースでは、キャパシタCp71の放
電が進み、その放電分が最終入力パルス後の充電時間の
長さ(出力パルスの長さ)となって現れる。さらに入力
パルス数が増加し、キャパシタCp71の放電が進んで
トランジスタTr320が飽和動作に至ると、それ以上
の放電は生じなくなり、出力パルス幅の最大値が制限さ
れることになる。以上のように、図56の構成のパルス
幅拡大回路には、次の機能を有している。 ・電流パルスのパルス幅時間を拡大した電圧パルスが得
られる。 ・極性反転により電源が瞬断しても時間情報を維持でき
る。 ・待機の状態では、電力を消費しない(リーク電流程度
の消費)。
【0214】[XIII] (2)Bタイプの積分型パルス幅
拡大回路 図57は、Bタイプの積分型パルス幅拡大回路の回路図
である。このパルス幅拡大回路では、電圧を印加すると
基準電流ionを発生する定電流ループILP2と、定電
流ループILP2の発生した電流ionを出力電流に変換
する電流ミラー回路M60の入力部とが、入力端子Iと
グランド端子間に直列に接続されている。さらに、入力
端子Iとグランド端子との間には、入力電流の過剰電荷
分を蓄積するキャパシタCp72と、キャパシタCp7
2の過充電(過電圧)を防止するツェナーダイオードd
120とが、並列に接続されている。電流ミラー回路M
60の出力部が、パルス幅拡大回路の出力となる。以上
により構成する。フォトカプラを、定電流ループILP
2に直列に接続あるいは電流ミラー回路M60の出力と
適当な電源間に接続した構成とすれば、グランドレベル
の異なる回路にも出力できる。
【0215】図57のパルス幅拡大回路の入力端子Iに
電流パルス源Piを接続し、入力電流パルス源Piの出
力する電流ip と定電流ループILP2に流れる電流i
onとを、(ip >ion)となる関係に設定しておく。入
力電流パルスip が、パルス幅t3で入力すると、定電
流ループILP2に電流ionが流れると共に、電流ip
と電流ionの差分の電流がキャパシタCp72に流れ
る。これにより、キャパシタCp72は充電される。そ
の充電電荷量qは、(q=(ip −ion)×t3)とな
る。入力電流がゼロとなった後も、充電電荷qの放電に
より、定電流ループILP2の電流発生が維持される。
その時間t4は、(t4=q/ion=t3(ip
on)/ion)となり、出力信号は、(t3+t4)の
時間幅のパルスとなる。キャパシタCp72の放電が終
了しないうちに、次の電流パルスip が入力されるケー
スでは、キャパシタCp72の充電が進み、その充電分
が最終入力パルス後の放電時間の長さ(出力パルスの長
さ)となって現れる。さらに入力パルス数が増加し、キ
ャパシタCp72の充電が進んで、ツェナーダイオード
d120のブレークダウン電圧に至ると、同ダイオード
d120のブレークダウンによって、それ以上の充電が
防止される。よって、出力パルス幅の最大値が制限され
ると同時に、キャパシタCp72ヘの印加過電圧も防止
される。以上のように、図57の構成のパルス幅拡大回
路には、次の機能を有している。 ・電流パルスの、パルス幅時間を拡大した電流パルスが
得られる。 ・特別な電源が不要である。(定電流回路ILP2に出
力部を直列接続して出力する場合) ・電流ミラー回路M60の電流増幅比の設定により、大
きな電流出力を得られる。
【0216】[XII](3)図55の信号形成部の具体的
回路の説明 図58は、図55の信号形成部の具体的回路例である。
この信号形成部370は、各ミラー積分型回路330
B,340Bに図56のAタイプのミラー積分型回路の
構成をそれぞれ採用したものである。第lのパルス幅拡
大回路であるミラー積分型回路330Bは、図56と同
様の構成で、電圧を印加すると一定電流ionが流れる定
電流ループILP11と、2個の逆流防止ダイオードd
130,d131と、保護用ダイオードd132と、ツ
ェナーダイオードd133と、レベルシフトダイオード
群d134〜d136と、トランジスタTr330と、
抵抗R181と、キャパシタCp81とを備えている。
第2のパルス幅拡大回路であるミラー積分型回路340
Bは、電圧を印加すると―定電流ionが流れる定電流ル
ープILP12と、2個の逆流防止ダイオードd14
0,d141と、保護用ダイオードd142と、ツェナ
ーダイオードd143と、レベルシフトダイオード群d
144〜d146と、トランジスタTr340と、抵抗
R182と、キャパシタCp82とを備えている。AN
D回路350Bは、フォトカプラ360とマイナス電源
V- との間に直列接続されたトランジスタTr351,
Tr352及び抵抗R183とを備えている。
【0217】待機の状態では、各電流ループILP1
1,ILP12により、キャパシタCp81、Cp82
の端子間がライン間電圧近辺となるまで充電され、パル
ス幅拡大回路330B、340Bには電流が流れない
(定電流ループILP11,ILP12の端子間電圧
が、それぞれほぼゼロの為)状態となっている。定電流
ループILP11,ILP12に電流が流れなければ、
抵抗R181、R182の端子間電圧もゼロとなり、A
ND回路350Bにおいても、論理0が入力となるので
電流が流れない。ベル信号の受信により、各パルスエッ
ジ検出回路310,320からパルス幅拡大回路の入力
端子I1,I2に電流を交互に流すと、各トランジスタ
Tr330,Tr340のミラー効果動作によって、そ
の電流の殆どがキャパシタCp81,Cp82に流れ、
それぞれ蓄積電荷を放電させる。よって、キャパシタC
p81、Cp82の端子間電圧が小さくなる。キャパシ
タCp81、Cp82の端子間電圧が下がった分、定電
流ループILP11,ILP12の端子間電圧が大きく
なるので、各定電流ループILP11,ILP12は、
定電流ionを流せるようになる。定電流ionは、キャパ
シタCp81、Cp82の充電状態が待機時の状態に戻
るまで流れる。充電動作時において、各キャパシタCp
81、Cp82は、各トランジスタTr330,Tr3
40のミラー効果動作によってβ倍のキャパシタとして
動作する。定電流ループILP11,ILP12に電流
onが流れると、パルス幅拡大回路330B,340B
の出力部であるトランジスタTr330,Tr340の
エミッタの電位が高くなり、AND回路350Bにおけ
る両入力が論理“1”になり、AND回路350Bがオ
ンし、フォトカプラ360が駆動されて、図示しない外
部回路にべル信号検出情報が伝達される。定電流ion
流れている間、ベル信号検出信号出力が続く事になる。
起動または復旧を示す1回だけの極性反転では、定電流
ループILP11,ILP12の、どちらか―方しか定
電流ionを流さないので、AND回路350Bは、オン
できない。ツェナーダイオードd133,143は、異
常高圧が印加された場合に、異常過充電を防止する働き
をするが、待機時に無駄電力の消費をしないようにする
ためには、ツェナー電圧は、待機時の回線間電圧より若
干高い値に設定する必要がある。
【0218】[XIV ]パルス幅拡大回路330,340
にモノマルチを用いた例 図59は、パルス幅拡大回路をモノマルチで構成した図
52中の信号形成部の構成(その3)を示す図である。
この場合の信号形成部では、モノマルチで構成されたパ
ルス幅拡大回路330C及びパルス幅拡大回路340C
の出力側が、2入力AND回路350Cの入力端子にそ
れぞれ接続されている。各パルス幅拡大回路330C,
340Cを構成するモノマルチは、第3の実施形態の緩
転極検出回路で用いた図38〜図41のモノマルチが適
用されている。モノマルチ回路を使った信号形成部の動
作は、ミラー積分型回路を用いた場合とほぼ同様にな
る。ミラー積分回路を使うと、ベル信号が途切れた後の
べル検出信号パルスの伸びる継続時間には、以前の充電
状態による不確定さがあったが、モノマルチの場合はモ
ノマルチの出力パルス幅で決まる一定時間となる。ベル
信号検出のためにモノマルチを使うには、極性反転時の
ゼロパワー部分もモノマルチヘ電源供給をしなければな
らず、電源キャパシタ又は制御電源回路等をモノマルチ
の電源として付加しなければならない。さらに、モノマ
ルチのパルス幅を、ベル信号の1サイクル分以上になる
ように、設定リトリガタイプのモノマルチを使うと、ベ
ル信号受信時に完全にパルスが繋がることとなる。制御
電源回路は、第4の実施形態で説明した図45〜図48
に対応する回路が使用されている。モノマルチを、パル
ス幅拡大回路330C,340Cに用いると、電流を出
力するので、その出力電流に対応したAND回路350
Cとしなければならない。
【0219】図60(a),(b)は、図59中のAN
D回路350Cの構成例を示す回路図である。図60
(a)のAND回路350Cは、コレクタが出力端子O
に接続されたNPN型トランジスタTr353と、該ト
ランジスタTr353のエミッタにコレクタが接続され
たNPN型トランジスタTr354とを備えている。ト
ランジスタTr354のエミッタが抵抗R185を介し
てマイナス電源V- に接続されている。トランジスタT
r353のベースに、モノマルチのパルス幅拡大回路3
30Cから、ダイオード群d151で電圧クランプされ
た電流パルスが入力される接続である。トランジスタT
r354のベースに、モノマルチのパルス幅拡大回路3
40Cから、ダイオード群d152で電圧クランプされ
た電流パルスが入力される接続である。図60(b)の
AND回路350Cは、コレクタが出力端子Oに接続さ
れたNPN形トランジスタTr355と、該トランジス
タTr355のエミッタにコレクタが接続されたNPN
形トランジスタTr356と、該Tr356のベースに
ベースとコレクタが接続されたNPN形トランジスタT
r357とを備えている。トランジスタTr357のエ
ミッタは、マイナス電源V- に接続され、トランジスタ
Tr356のエミッタもマイナス電源V- に接続されて
いる。
【0220】トランジスタTr355のベースには、モ
ノマルチのパルス幅拡大回路330Cから、ダイオード
群d153で電圧クランプされた電流パルスが入力され
る接続である。トランジスタTr356,Tr357は
電流ミラー回路を形成し、その電流ミラー回路に、モノ
マルチのパルス幅拡大回路340Cからの電流パルスが
入力される構成である。図60(a)及び(b)を構成
するトランジスタ及びダイオードのPN極性と電源極性
とを反転したAND回路と、電流出力形式である図57
のBタイプの積分回路パルス幅拡大回路とを用いて、図
55形式の信号形成部370を構成できる。
【0221】[XV] 図52のベル信号検出回路の動作 信号形成部370を、[XI]〜[XIII]のように、積分
回路、ミラー積分型回路或いはモノマルチで構成した場
合のベル信号検出回路の動作を説明する。全波整流回路
300は、通信回線L1,L2間の電圧を整流して、パ
ルス幅拡大回路330,340やAND回路350のプ
ラス電源V+ とマイナス電源V-を生成する。エッジ検
出回路310は、通信回線L1側が“L”から“H”に
変化する極性反転時に、短い期間の第1のエッジ検出ト
リガ電流を出力する。パルス状のエッジ検出トリガ電流
は、パルス幅拡大回路330を通り、例えばベル信号の
1サイクル分以上のパルス幅(ベル信号受信中間では、
前後の小パルスが繋がる)に拡大される。同様に、パル
スエッジ検出回路320は、通信回線L2側が“L”か
ら“H”に変化する極性反転時に第2のエッジ検出トリ
ガ電流を出力し、このトリガ電流は、パルス幅拡大回路
340を通り、ベル信号の1サイクル分以上のパルス幅
に拡大される。
【0222】ベル信号受信時は、各エッジ検出回路31
0,320から、ベル信号の周期で、半サイクル分位相
がずれたトリガ電流の検出パルスが出力される。2つの
検出パルスは、パルス幅拡大回路330,340により
1サイクル分以上にパルス幅が拡大されてそれぞれロン
グパルス的になる。パルス幅拡大回路330,340の
出力パルスをAND合成しているAND回路350は、
極性反転時の整流回路300の出力電圧が無いとき、つ
まりゼロ電力部分でのみ瞬断するパルス列を出力するこ
とになる。このパルス列の瞬断部分は、AND回路35
0が整流回路300の出力によって動作しない部分であ
り、時間的にはヒゲ状の短時間のとぎれである。AND
回路350の出力するパルス列がベル信号の検出信号で
あり、フォトカプラ360を介して図示しない外部回路
に伝達される。一方、回線の起動または復旧を示す1回
だけの極性反転では、極性反転検出トリガパルスとそれ
を拡大したロングパルスとが、いずれか一方しか出力さ
れないので、AND合成しているAND回路350から
は、何も出力されない。つまり、通常の極性反転時で
は、誤信号が出力されない。
【0223】[XVI] 図52のベル信号検出回路の効果 以上のようなベル信号検出回路には、次のような効果が
ある。 (7−1) ベル信号ではない極性反転時に、誤信号が
出ないベル信号検出回路が実現できる。 (7−2) 従来、ヒゲ状パルス列となっていたベル信
号の検出信号を、幅広のパルス列とできる。 (7−3) ベル信号の検出信号が幅広のパルス列とな
るので、検出出力実効パワーが増大する。
【0224】第8の実施形態 図61は、本発明(請求項38)の第8の実施形態を示
すベル信号検出回路の回路図である。このベル信号検出
回路は、図示しない電話局からの通信回線L1、L2の
電圧を全波整流し、後段回路にプラス電源V+ とマイナ
ス電源V- を供給する全波整流回路370と、設定電圧
以上の電圧が印加されると、それを検出して定電流を流
す高電圧検出回路380と、ベル信号検出信号を図示し
ないグランドレベルの異なる外部回路に伝えるベル信号
送出手段であるフォトカプラ390とを備えている。高
電圧検出回路380とフォトカプラ390とが直列に接
続され、それらが全波整流回路の出力するプラス電源V
+ とマイナス電源V- の間に接続されている。
【0225】図62(a)〜(c)は、図61中の高電
圧検出回路(請求項44,45)を示す図であり、同図
(a)はブロック図、及び同図(b),(c)は具体的
構成例を示す回路図である。図62(a)のように、高
電圧検出回路380は、一定電圧以上を印加すると定電
流が流れる定電流ループILP20と、定電流ループに
直列に接続、又は、定電流ループILP20内に接続さ
れて、定電流ループに電流が流れ始める電圧を設定する
定電圧素子381と、定電流ループILP20に直列接
続されて該定電流ループILP20に流れる電流を出力
電流に変換する電流ミラー回路M70とで構成されてい
る。電流ミラー回路M70は、図示しない外部回路の関
係で不要な場合は省略できる。
【0226】定電流ループILP20は、図15(b)
と同様であり、電流流入(流出)入力端子I、電流流入
(流出)出力端子O、及び入出力端子の和の電流が流出
(流入)するコモン端子COMを有し、入力電流ゼロ付
近に最大電流利得を持ち、入力電流増大と共に電流利得
がゼロに向け単調減少する特性を持つ非線形電流アンプ
と、電流流出(流人)入力端子I、電流流出(流入)出
力端子O、及び入出力端子の和の電流が流入(流出)す
るコモン端子COMとからなる線形電流ミラーとで構成
されている。そして、非線形電流アンプの入力端子Iと
線形電流ミラーの出力端子Oを接続し、非線形電流アン
プの出力端子Oと線形電流ミラーの入力端子Iを接続す
ることで、ループ電流増幅をするようにし、線形電流ミ
ラーのコモン端子COMと非線形電流アンプのコモン端
子COM間を定電流流路にしている。以上の構成の高電
圧検出回路を整流回路370とフォトカプラ390にそ
れぞれ接続することで、ベル信号検出回路が構成され
る。
【0227】図62(b)の回路は、定電流ループIL
P20が、2個のPNP形トランジスタTr371,T
r372と、2個のNPN形トランジスタTr373,
Tr374と、抵抗Ronで構成され、定電圧素子381
がツェナーダイオードd160で構成され、電流ミラー
回路M70が2個のNPN形トランジスタTr375,
Tr376で構成されている。図62(c)では、定電
流ループILP20が2個のPNP形トランジスタTr
377,Tr378と、2個のNPN形トランジスタT
r379,Tr380と、抵抗Ronとで構成され、定電
圧素子381が、定電流ループILP20中に組込まれ
たツェナーダイオードd161で構成されている。電流
ミラー回路M70は、Tr380と相俟って動作するN
PN形トランジスタTr381で構成されている。
【0228】図62(b),(c)のいずれの回路例
も、各ツェナーダイオードd160,d161がブレー
クダウンしない限り、定電流ループILP20はオンす
ることができない。よって、ツェナーダイオードd16
0,d161のブレークダウン電圧を適当な値に選ぶこ
とにより、検出電圧を設定できることになる。オン、オ
フする定電流は、電流ミラー回路M20を通じて外部へ
出力される。従って、図62(a)〜(c)の高電圧検
出回路は使用部品点数の少ない、特にキャパシタを使わ
ない構成で、設定電圧以上の電圧の印加を検出し、定電
流を流す機能を持っている。
【0229】次に、図61のベル信号検出回路の動作を
説明する。通常、電話局からは48Vの直流電圧が、回
線抵抗(2KΩ以下)を介して回線端末機に供給され
る。また、待機時の回線端末抵抗は10MΩ以上となっ
ている。従って、端末端子間の電圧は48V以下ではあ
るが、ほぼ48Vになっている。ベル信号入力時は、直
流電圧48Vに75Vrmsの交流が重畳してくる。従
って、局側供給電圧振幅の最大値は48±75√2Vと
なり、これを全波整流すると58Vまたは154Vがピ
ーク値として交互に現れる脈流となる。端末側で極性反
転検出回路等が動作してlmA程度の電流が流れたとし
ても、回線の電圧ドロップは2V以下なので、端末側の
いずれのべル信号受信ピーク電圧も、48Vを越える。
高電圧検出回路380に電流が流れ始める電圧値Von
を、次の(13)式のように、待機時の局側給電電圧値
より大きく、ベル信号入力時の回線ドロップ電圧を考慮
したベル信号整流(脈流)の小側ピーク電圧未満に設定
しておけば、ベル信号が前記設定電圧を越える間のみ電
流が流れることなる。 (48+(回線間ノイズレベル))<Von<(58―2)(V)・・・(13) この電流が、ベル信号検出信号としてフォトカプラ39
0に流れ、フォトカプラ390から、ベル信号検出情報
が図示しない外部回路に伝達される。流れる電流は定電
流なので、極性の向きによってピーク電圧が不平衡であ
っても同じ値(流通角の差はある)となる。
【0230】高電圧検出回路380の設定電圧Vonを下
げ48Vに近づけると、ベル信号検出信号として流れる
電流の流通角が広く(極性反転時の電流瞬断時間が短く
なる)なるが、ノイズによる誤動作の確率が高くなる。
逆に高く設定すると、耐ノイズ性は向上するが、ベル信
号検出信号として流れる電流の流通角が狭く(極性反転
時の電流瞬断時間が長くなる)なる。設定電圧を58〜
154Vの範囲としても、ベル信号検出回路として動作
できるが、脈流ピーク電圧の高い半サイクル側の―部の
時間領域のみに電流が流れる(半波電流)形となる。よ
って、適当な兼ねあいとなる設定電圧を選定しておく。
図63は、図61の変形例を示す回路図(請求項37)
である。この変形例では、高電圧検出回路中の電流ミラ
ー回路を介して、フォトカプラ390を駆動する構成で
あるが、この場合の高電圧検出回路380も、上記と同
様に動作する。
【0231】以上のように、この第8の実施形態のベル
信号検出回路には、以下のような効果がある。 (8−1) ベル信号ではない極性反転時に、誤信号が
出ないベル信号検出回路が実現できる。 (8−2) 従来、ヒゲ状パルス列となっていたベル信
号の検出信号を、幅広のパルス列とできる。 (8−3) キャパシタを使用しない部品点数の少ない
ベル信号検出回路を実現できる。
【0232】第9の実施形態 図64は、本発明(請求項40)の第9の実施形態を示
すベル信号検出回路の回路図である。このベル信号検出
回路は、図示しない電話局からの通信回線L1、L2の
電圧を全波整流し、後段回路に電源供給する全波整流回
路400と、設定電圧以上の電圧印加を検出して定電流
を流す高電圧検出回路410と、高電圧検出回路410
に接続されて、ベル信号検出情報を図示しないグランド
レベルの異なる外部回路に伝えるベル信号送出手段であ
るフォトカプラ420と、フォトカプラ420に流れる
電流の時間幅を拡大するパルス幅拡大回路430とを、
備えている。高電圧検出回路410は、定電圧素子であ
るツェナーダイオードd170と、第8の実施形態にお
ける定電流ループILP20と同様の構成の定電流ルー
プILP30とが直列接続、またはその定電圧素子が定
電流ループILP30内に接続されて構成されている。
パルス幅拡大回路430は、フォトカプラ420に接続
され、該フォトカプラ420に流れる電流を規定する定
電流ループILP31と、定電流ループILP31に直
列接続され、2個のNPN形トランジスタTr391,
Tr392を用いてグランドレベルを共通とする後段回
路にべル信号検出信号を伝達する電流ミラー回路M80
と、ベル信号検出時の高電圧検出回路410の電流がオ
フの時も、フォトカプラ420に流れる電流を維持する
為の電荷を蓄積するキャパシタCp80と、キャパシタ
Cp80の過充電を防止する為のツェナーダイオードd
171とを備えている。後段回路との関係でパルス幅拡
大回路430中の電流ミラーM80が不要な場合、該電
流ミラーM80を省略してもよい。
【0233】次に、図64のベル信号検出回路は、第8
の実施形態のべル信号検出回路に、パルス幅拡大回路4
30を付加した構成であり、ベル信号検出の原理は第8
の実施形態と同様なので全体の動作の説明を省略し、付
加したパルス幅拡大回路430の動作を説明する。高電
圧検出回路410の中の定電流ルーブILP30に流れ
る電流値をi30と置き、パルス幅拡大回路430中の定
電流ループILP31に流れる電流の電流値をi31と置
いた時、(i30>i31)となるように設定する。ベル信
号の整流結果で、整流回路400の出力電圧の高電圧部
分で電流i30が流れると、パルス幅拡大回路430中の
定電流ループILP31により、フォトカプラ420に
電流i31が流れ、残りの電流(i30−i31)が、キャパ
シタCp80を充電する。この後、整流回路400の出
力電圧の瞬時値が低電圧部分に入って電流i30が流れな
くなると、今度は、キャパシタCp80の充電電荷をエ
ネルギー源として、定電流ループILP31は、引き続
きフォトカプラ420に定電流i31を流す。
【0234】この定電流i31は、放電電荷がなくなるま
で続く。ベル信号の周期をT、このうちの充電をしてい
る時間をT1、放電をしている時間をT2とすると、充
電電荷Q1と放電電荷Q2とは、 Q1=(i30−i31)×T1 Q2=i31×T2 但し、T≧(T1+T2) さらに、(Ql>Q2)となるように設定すると、ベル
信号のサイクルの度に未放電電荷分(Ql―Q2)が蓄
積され、T=Tl+T2とでき、連続したベル信号の検
出信号を出力することができる。連続的に流れる電流i
31が電流ミラー回路M80を通じ、後段回路に向けて連
続した電流出力を与える。放電しきれない電荷分によっ
てキャパシタCp80の端子間電圧が高まり、それがツ
ェナーダイオード171のツェナー電圧に達すると、キ
ャパシタCp80の端子間電圧が該ツェナーダイオード
d171のブレークダウン電圧にクランプされる。
【0235】図65は、図64の変形例を示すベル信号
検出回路(請求項39)の回路図である。このベル信号
検出回路は、高電圧検出回路410に、PNPトランジ
スタTr393,Tr394からなる電流ミラー回路M
90を付加し、全波整流回路400の出力に並列接続
し、電流ミラー回路M90の出力端子を、逆流防止ダイ
オードd172を介してパルス幅拡大回路430の入力
端子に接続している。この図65のようなベル信号検出
回路においても、図64と同様に動作する。以上のよう
に、本実施形態のベル信号検出回路は、次のような効果
を持つ。 (9−1) ベル信号ではない極性反転時に、誤信号が
出ないベル信号検出回路の実現ができる。 (9−2) 極性反転時の全波整流回路400の出力電
圧がゼロ時にも瞬断しない、完全に連続したロングパル
スのベル信号検出情報を出力することができる。
【0236】第10の実施形態 図66は、本発明(請求項42)の第10の実施形態を
示すベル信号検出回路の回路図である。このベル信号検
出回路は、図示しない電話局からの通信回線Ll、L2
の電圧を全波整流し、後段回路に電源供給する全波整流
回路440と、設定電圧以上の高電圧印加を検出し、定
電流を流す高電圧検出回路450と、電源端子が全波整
流回路440の出力するプラス電源V+ に接続され、ベ
ル信号検出情報を図示しないグランドレベルの異なる外
部回路に伝えるベル信号送出手段のフォトカプラ460
と、フォトカプラ460に流れるパルス電流の時間幅を
拡大するパルス幅拡大回路470と、高電圧検出回路4
50とパルス幅拡大回路470の間に接続された逆流防
止ダイオードd180とを、備えている。
【0237】高電圧検出回路450は、第9の実施形態
における高電圧検出回路410と同様のツェナーダイオ
ードd181と定電流ループILP40を有している。
パルス幅拡大回路470は、フォトカプラ460に流れ
る電流の基準をつくる定電流ループILP41と、この
定電流ループILP41に直列接続され、基準電流の設
定倍率(n倍)の電流をフォトカプラ460に流すと共
に、グランドレベルを共通とする後段回路にベル信号の
検出信号を伝達する電流ミラー回路M100と、ベル信
号検出時の高電圧検出回路450の出力電流がオフの
時、一定時間ベル信号の検出情報を維持するための電荷
を蓄積するキャパシタCp81と、キャパシタCp81
の過充電を防止する為のツェナーダイオードd182と
を備えている。なお、グランドレベルを共通にする後段
回路にベル信号の検出信号を伝達する必要が無い場合
は、電流ミラーM100の後段回路向け出力トランジス
タを削除できる。
【0238】次に図66のベル信号検出回路の動作を説
明する。べル信号検出回路は、第9の実施形態のパルス
幅拡大回路を改良した構成である。ベル信号検出の動作
と高電圧検出回路450の電流オフ時でも、引き続きフ
ォトカプラ460に電流を流せるパルス幅拡大の動作
は、第9の実施形態のベル信号検出回路と原理は同じで
あり、説明は省略する。ここでは、改良したパルス幅拡
大回路の動作を脱明する。第9の実施形態のベル信号検
出回路では、高電圧検出回路410の電流オフフェーズ
のとき、フォトカプラ420に流れる電流i31にキャパ
シタCp80の放電電荷を直接用いており、大きな容量
を持つキャパシタCp80が必要である共に、高電圧検
出回路410が大きな電流i30を出力する必要がある。
ベル信号と局側給電との重畳電圧を整流すると、非常に
大きな電圧(154V)とやや大きな電圧(58V)が
交互に現れる脈流となり、ベル信号検出回路の高電圧検
出回路410には、主として大きな電圧となるフェーズ
に長い時間電流が流れ、やや大きな電圧のフェーズでは
短い時間しか流れないので、給電側からみると平衡性の
悪い電流となる。
【0239】この第10の実施形態のベル信号検出回路
中のパルス幅拡大回路470では、定電流ループILP
40の出力する電流i40と、定電流ループILP41に
流れる電流i41と、キャパシタCp81の容量が、電流
ミラーM100によって、第9の実施形態の(1/n)
の値で済むことになる。ベル信号検出回路の電流の主要
を占めるフォトカプラ460に流れる電流は、電流ミラ
ーM100により増倍される。その電流が、パルス幅拡
大機構の外側を、整流脈流のピーク値に関係なく一定量
が流れる(フォトカプラ460のダイオード電圧以上な
ら同じ電流)ので、給電側から見ての電流の平衡性は大
きく改善される。但し、極性反転時のゼロ給電部分にお
いて、フォトカプラ460の電流が瞬断する現象が現れ
るが、その時間は非常に短い。逆流防止ダイオードd1
80は、高電圧検出回路450の電流i40がゼロの時、
キャパシタCp81の充電電荷が、高電圧検出回路45
0を逆方向に流れて放電するのを防止する。高電圧検出
回路450に逆流防止能力が十分にあれば、ダイオード
d180は省略可能である。
【0240】図67は、図66の変形例を示すベル信号
検出回路(請求項41)の回路図である。このベル信号
検出回路は、高電圧検出回路450に、PNPトランジ
スタTr395,Tr396からなる電流ミラー回路M
101を付加し、全波整流回路440の出力側に並列接
続し、電流ミラー回路M101の出力端子を、逆流防止
ダイオードd181を介してパルス幅拡大回路470の
入力端子に接続している。この図67のようなベル信号
検出回路においても、図66と同様に動作する。以上の
ように、この第10の実施形態のベル信号検出回路は、
次の効果を奏する。 (10−1) ベル信号ではない極性反転時に、誤信号
が出ないベル信号検出回路を実現できる。 (10−2) 従来、細いヒゲ状パルス列となっていた
ベル信号の検出出力を、時間幅の広いパルス(極性反転
時の全波整流出力のゼロパワー部分のみ瞬断)列にする
ことができる。 (10−3) キャパシタCp81をキャパシタCp8
0に比べて小容量値化できる。 (10−4) 給電側からみて、給電電流の平衡性がよ
い。
【0241】第11の実施形態 図68は、本発明(請求項43)の第11の実施形態を
示すベル信号検出回路の回路図である。このべル信号検
出回路は、図示しない電話局からの通信回線LL、L2
の電圧を全波整流し、後段回路に電源供給する全波整流
回路480と、設定電圧以上の高電圧印加を検出して定
電流を流す高電圧検出回路490と、ベル信号検出情報
を図示しないグランドレベルの異なる外部回路に伝える
フォトカプラ500と、高電圧検出回路490の出力電
流の時間幅を拡大する第1のパルス幅拡大回路510
と、それら高電圧検出回路490とパルス幅拡大回路5
10との間に接続され、該パルス幅拡大回路510の逆
流電流を防止する逆流防止ダイオードd182と、ベル
信号受信中の極性反転時の全波整流回路480の出力ゼ
ロパワー部分のフォトカプラ500ヘの出力電流を維持
する第2のパルス幅拡大回路520と、整流回路480
のプラス電源端子とパルス幅拡大回路520との間に接
続され、パルス幅拡大回路520の逆流電流を防止する
逆流防止ダイオードd183とを、備えている。
【0242】高電圧検出回路490は、第9の実施形態
における高電圧検出回路410と同様のツェナーダイオ
ードd184と定電流ループILP50を有している。
パルス幅拡大回路510は、パルス幅拡大回路520に
流れる電流の基準をつくる定電流ループILP51と、
定電流ループILP51に直列接続され、基準電流の設
定倍率(n倍)の電流をそのパルス幅拡大回路520に
流すと共に、グランドレベルの共通する後段回路にべル
信号検出信号を伝達する電流ミラーM110と、ベル信
号検出時の高電圧検出回路490の出力電流がオフの時
も、ベル信号検出情報(電流)を維持する為の電荷を蓄
積するキャパシタCp83と、該キャパシタCp83の
過充電を防止するツェナーダイオードd185とを備え
ている。パルス幅拡大回路520は、フォトカプラ50
0に流れる電流を決める定電流ループILP52と、ベ
ル信号受信中の極性反転時の全波整流回路480の出力
電圧のゼロパワー部分のフォトカプラ500ヘの出力電
流を維持する為の電荷を蓄積するキャパシタCp84
と、そのキャパシタCp84の過充電を防止する為のツ
ェナーダイオードd186とを有している。なお、グラ
ンドレベルを共通にする後段回路にべル信号検出信号を
伝達する必要が無い場合は、電流ミラー回路M110の
後段回路向けの出力トランジスタは削除可能である。
【0243】次に、図68のベル信号検出回路の動作を
説明する。第10の実施形態のベル信号検出回路に、第
2のパルス幅拡大回路520を付加した構成であり、べ
ル信号検出の動作と、高電圧検出回路490の電流オフ
時も、引き続きフォトカプラ500に電流を流せるパル
ス幅拡大する第1のパルス幅拡大回路510の動作は、
第10のベル信号検出回路と同じであり、説明を省略
し、パルス幅拡大回路520の動作を説明する。第10
の実施形態のベル信号検出回路では、キャパシタCp8
1の小容量化と、局側から見ての電流平衡性の大幅改善
が図れる―方で、ベル信号受信中の極性反転時の全波整
流回路440の出力電圧のゼロパワー部分でベル信号検
出信号が瞬断する欠点がある。この欠点を、パルス幅拡
大回絡520は解消させる。つまり、パルス幅拡大回路
520は、第9の実施形態のパルス幅拡大回路430と
同様に、内部に有したキャパシタCp84の充放電で、
全波整流回路480の出力電圧がゼロパワーになったと
きにも、フォトカプラ500を駆動する。
【0244】図69は、図68の変形例を示すベル信号
検出回路の回路図である。このベル信号検出回路は、高
電圧検出回路490に、PNPトランジスタTr39
7,Tr398からなる電流ミラー回路M111を付加
し、全波整流回路480の出力側に並列接続し、該高電
圧検出回路490の出力端子を、ダイオードd182を
介してパルス幅拡大回路510の入力端子に接続してい
る。この図69のようなベル信号検出回路においても、
図68と同様に動作する。以上のように、この第11の
実施形態のベル信号検出回路は、次のような効果が期待
できる。 (11−1) ベル信号でない極性反転時では、誤信号
が出ないベル信号検出回路を実現できる。 (11−2) 極性反転時の全波整流回路480の出力
パワーがゼロパワーの時も、べル信号の検出信号が得ら
れ、完全に連続化したロングパルスのべル信号検出情報
が得られる。 (11−3) キャパシタCp83の容量を、第9の実
施形態のベル信号検出回路のキャパシタCp80より
も、小容量値化できる。 (11−4) 給電側からみて、給電電流の平衡性がよ
い。
【0245】第12の実施形態 図70(a),(b)は、本発明(請求項48及び49
の一部)の第12の実施形態を示すベル信号検出回路の
回路図であり、同図(a)が図61に対応する回路であ
り、同図(b)が図63に対応する回路である。このベ
ル信号検出回路は、図示しない電話局からの通信回線L
1、L2の電圧を全波整流し、後段回路に対し、正極性
端子と負極性端子からプラス電源V+ とマイナス電源V
- を供給する全波整流回路550と、正極性端子と負極
性端子間の電圧が設定された高低の電圧範囲の電圧にな
ったときのみ、定電流を出力する定電流パルス出力回路
560、ベル信号検出情報を図示しないグランドレベル
の異なる外部回路に伝えるベル信号送出手段のフォトカ
プラ570とを備えている。定電流パルス出力回路56
0は、例えば、図3,図7,図13に示された回路や、
図10〜図12に示される回路に出力用電流ミラー回路
を接続した回路で構成されている。定電流パルス出力回
路560において、高側設定電圧V2は、電話機の絶縁
試験時の回線間電圧の下限値(約200V)以下に設定
され、低側設定電圧V1を待機時の回線間電圧値(約4
8V)以上に、設定されている。なお、後段回路との関
係で、高低の2つの設定電圧の範囲内でのみ定電流を流
す定電流パルス出力回路560内に、不要な出力用電流
ミラー回路がある場合は、同電流ミラー回路を省略して
もよい。
【0246】この図70のベル信号検出回路の動作にお
けるベル信号の検出動作については、第8の実施形態の
ベル信号検出回路と同じなので、該検出動作の説明を省
略する。通信回線L1,L2に高電圧が送られてくるも
う一つのケースとして、絶縁試験がある。高低の2つの
設定電圧の範囲内でのみ定電流を流す定電流パルス出力
回路560の高側設定電圧V2は、絶縁試験時の試験下
限電圧値以下に設定してあるので、絶縁試験定常電圧が
回線間に印加された場合、設定電圧V2を越えるので、
定電流パルス出力回路560に電流は流れない。絶縁試
験定常電圧に至る過渡状態では、過渡電圧が電流を流す
電圧範囲(V1とV2)を通過する瞬時のみ、電流が流
れる。以上のように、この第12の実施形態のベル信号
検出回路には、次の効果がある。 (12−1) ベル信号ではない通常の極性反転時に
は、誤信号を出さないベル信号検出回路を実現できる。 (12−2) キャパシタを使わないベル信号検出回路
が実現できる。 (12−3) 構成部品点数の少ないベル信号検出回路
が実現できる。 (12−4) 絶縁試験時にも高電圧印加になるが、絶
縁試験時には、単発のヒゲパルスがでるだけであり、絶
縁試験をパスすることができる。
【0247】第13の実施形態 図71(a),(b)は、本発明(請求項48及び49
の一部)の第13の実施形態を示すベル信号検出回路
(その1,2)の回路図であり、同図(a)は図64に
対応する回路であり、同図(b)が図65に対応する回
路を示している。図71(a)のベル信号検出回路は、
図示しない電話局からの通信回線L1、L2の電圧を全
波整流し、正極性端子と負極性端子から後段回路に電源
供給する全波整流回路580と、全波整流回路580の
正極性端子と負極性端子の電圧が設定された高低の二つ
の電圧範囲内のとき定電流を出力する定電流パルス出力
回路590と、該高電圧検出回路590に接続されて、
ベル信号検出情報を図示しないグランドレベルの異なる
外部回路に伝えるベル信号送出手段であるフォトカプラ
600と、フォトカプラ600に流れる電流の時間幅を
拡大するパルス幅拡大回路610とを、備えている。定
電流パルス出力回路590は、第12の実施形態におけ
る定電流パルス出力回路560と同じ構成であり、パル
ス幅拡大回路610は、第9の実施形態の図64中のパ
ルス幅拡大回路と同じ構成である。即ち、図71(a)
のベル信号検出回路は、図64の高電圧回路を定電流パ
ルス出力回路に置き換えた構成である。定電流パルス出
力回路590における高低二つの設定電圧も第12の実
施形態と同様に設定されるが、高側の設定電圧とパルス
幅拡大回路610中のツェナーダイオードのツェナー電
圧との和が、絶縁試験電圧の下限値以下になるように設
定されている。
【0248】図71(b)のベル信号検出回路は、図6
5のベル信号検出回路の高電圧検出回路410を、定電
流パルス出力回路590に置き換えた回路である。この
場合の定電流パルス出力回路590の高側の設定電圧
は、第12の実施形態の定電流パルス出力回路560と
同様に設定されている。ベル信号検出動作は、第9の実
施形態のベル信号検出回路と同じである。絶縁試験電圧
印加に対する応答動作は、第12の実施形態のべル信号
検出回路と同様である。以上のように、この第13の実
施形態のベル信号検出回路には、次のような効果があ
る。 (13ーl) ベル信号ではない通常の極性反転時に
は、誤信号を出さないベル信号検出回路を実現できる。 (13−2) 極性反転時の全波整流回路出力ゼロ時
も、完全に連続したロングパルスのベル信号検出情報を
出力できる。 (13−3) 絶縁試験時も高電圧印加となるが、絶縁
試験時には、単発のヒゲパルスがでるだけであり、絶縁
試験をパスすることができる。
【0249】第14の実施形態 図72(a),(b)は、本発明(請求項48及び49
の一部)の第14の実施形態を示すベル信号検出回路の
回路図であり、同図(a)が図66に対応する回路、及
び同図(b)が図67に対応する回路を示している。こ
れらのベル信号検出回路は、図示しない電話局からの通
信回線Ll、L2の電圧を全波整流し、正極性端子と負
極性端子から後段回路に電源供給する全波整流回路62
0と、正極性端子と負極性端子の間の電圧が設定された
高低二つの設定電圧範囲内のとき、定電流を流す定電流
パルス出力回路630と、電源端子が全波整流回路62
0の出力するプラス電源V+ に接続され、ベル信号検出
情報を図示しないグランドレベルの異なる外部回路に伝
えるベル信号送出手段のフォトカプラ640と、フォト
カプラ640に流れるパルス電流の時間幅を拡大するパ
ルス幅拡大回路650と、定電流パルス出力回路630
とパルス幅拡大回路650の間に接続された逆流防止ダ
イオードd185とを、備えている。定電流パルス出力
回路630は、第12の実施形態のベル信号検出回路に
おける定電流パルス出力回路560と同等の構成であ
り、全波整流回路620、フォトカプラ640、パルス
幅拡大回路650、及びダイオードd185は、第10
の実施形態で用いられたものと同等の構成である。
【0250】図72(a)のベル信号検出回路では、図
66のベル信号検出回路における高電圧検出回路450
が定電流パルス出力回路630に置き換えられ、図66
と同様の全波整流回路620、定電流パルス出力回路6
30、フォトカプラ640、パルス幅拡大回路650、
及びダイオードd185が接続されている。図72
(b)のベル信号検出回路では、図67のベル信号検出
回路における高電圧検出回路450が定電流パルス出力
回路630に置き換えられ、図67と同様の全波整流回
路620、定電流パルス出力回路630、フォトカプラ
640、パルス幅拡大回路650、及びダイオードd1
85が接続されている。図72(a)のベル信号検出回
路において、定電流パルス出力回路630の高低二つの
設定電圧は第12の実施形態と同様に設定されるが、高
側の設定電圧とパルス幅拡大回路610中のツェナーダ
イオードのツェナー電圧との和が、絶縁試験電圧の下限
値以下になるように設定されている。図72(b)のベ
ル信号検出回路においては、定電流パルス出力回路63
0の高側の設定電圧は、第12の実施形態の定電流パル
ス出力回路560と同様に設定されている。これらのベ
ル信号検出回路におけるベル信号検出動作は、第10の
実施形態のベル信号検出回路と同じであり、絶縁試験電
圧印加に対する応答動作は、第12の実施形態のべル信
号検出回路と同様となる。
【0251】従って、第14の実施形態のベル信号検出
回路には、次のような効果がある。 (14−l) ベル信号ではない通常の極性反転時に
は、誤信号を出さないベル信号検出回路を実現できる。 (14−2) 従来、細いヒゲ状パルス列となっていた
検出出力を、時間幅の広いパルス(極性反転時の全波整
流出力のゼロパワー部分のみ瞬断)列とすることができ
る。 (14−3) 内蔵するキャパシタを、第13の実施形
態よりも小容量値化できる。 (14−4) 給電側からみて、給電電流の平衡性がよ
い。 (14−5) 絶縁試験時も高電圧印加となるが、絶縁
試験時には、単発のヒゲパルスがでるだけであり、絶縁
試験をパスすることができる。
【0252】第15の実施形態 図73(a),(b)は、本発明(請求項48及び4
9)の第15の実施形態を示すベル信号検出回路の回路
図であり、同図(a)が図68に対応する回路、及び同
図(b)が図69に対応する回路を示している。これら
のベル信号検出回路は、図示しない電話局からの通信回
線Ll、L2の電圧を全波整流し、正極性端子と負極性
端子から後段回路に電源供給する全波整流回路660
と、正極性端子と負極性端子の間の電圧が設定された高
低二つの設定電圧範囲内のとき、定電流を流す定電流パ
ルス出力回路670と、ベル信号検出情報を図示しない
グランドレベルの異なる外部回路に伝えるベル信号送出
手段のフォトカプラ680と、定電流パルス出力回路6
70の出力電流の時間幅を拡大する第1のパルス幅拡大
回路690と、それら定電流パルス出力回路670とパ
ルス幅拡大回路690との間に接続され、該パルス幅拡
大回路510の逆流電流を防止する逆流防止ダイオード
d186と、ベル信号受信中の極性反転時の全波整流回
路660の出力ゼロパワー部分のフォトカプラ680ヘ
の出力電流を維持する第2のパルス幅拡大回路700
と、整流回路660の正極性端子とパルス幅拡大回路7
00との間に接続され、パルス幅拡大回路700の逆流
電流を防止する逆流防止ダイオードd187とを、備え
ている。定電流パルス出力回路670は、第12の実施
形態のベル信号検出回路における定電流パルス出力回路
560と同等の構成であり、全波整流回路660、フォ
トカプラ680、パルス幅拡大回路690,700及び
ダイオードd186,187は、第11の実施形態で用
いられたものと同等の構成である。
【0253】図73(a)のベル信号検出回路では、図
68のベル信号検出回路における高電圧検出回路490
が定電流パルス出力回路670に置き換えられ、図68
と同様の全波整流回路660、定電流パルス出力回路6
70、フォトカプラ680、パルス幅拡大回路690,
700、ダイオードd186,d187が接続されてい
る。図73(b)のベル信号検出回路では、図69のベ
ル信号検出回路における高電圧検出回路490が定電流
パルス出力回路670に置き換えられ、図69と同様の
全波整流回路660、定電流パルス出力回路670、フ
ォトカプラ680、パルス幅拡大回路690,700、
及びダイオードd186,d187が接続されている。
図73(a)のベル信号検出回路において、定電流パル
ス出力回路670の高低二つの設定電圧は第12の実施
形態と同様に設定されるが、高側の設定電圧とパルス幅
拡大回路690中のツェナーダイオードのツェナー電圧
との和が、絶縁試験電圧の下限値以下になるように設定
されている。図73(b)のベル信号検出回路において
は、定電流パルス出力回路670の高側の設定電圧は、
第12の実施形態の定電流パルス出力回路560と同様
に設定されている。これらのベル信号検出回路における
ベル信号検出動作は、第11の実施形態のベル信号検出
回路と同じであり、絶縁試験電圧印加に対する応答動作
は、第12の実施形態のべル信号検出回路と同様とな
る。
【0254】従って、第15の実施形態のベル信号検出
回路には、次のような効果がある。 (15−1) ベル信号ではない通常の極性反転時に
は、誤信号を出さないベル信号検出回路を実現できる。 (15−2) 極性反転時の全波整流回路の出力パワー
がゼロの時も、完全に連続したロングパルスのベル信号
検出情報を出力できる。 (15−3) 内蔵キャパシタを小容量化できる。 (15−4) 給電側からみて、給電電流の平衡性がよ
い。 (15−5) 絶縁試験時も高電圧印加となるが、絶縁
試験時には、単発のヒゲパルスがでるだけであり、絶縁
試験をパスすることができる。 なお、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形
が可能である。例えば、エッジ検出回路30A,30B
等で用いられた図3の回路に、発光素子やアイソレータ
を直列に接続し、または電流ミラー回路の入力端子を接
続して該電流ミラー回路の出力端子に発光素子やアイソ
レータを接続し、電圧Vonを正常電圧の下限値に設定
し、Voff を正常電源電圧の上限値に設定することで、
直流電源を監視する直流電源監視回路を構成することが
できる。つまり、正常電圧を出力している時、発光素子
やアイソレータが動作する。
【0255】図38から図41の定電流ON/OFFモノマル
チは、最小動作電圧は若干大きいが、最大動作電圧は、
素子耐圧限界まで動作可能である。つまり、動作電圧範
囲が広く、待機時の消費電力はゼロと考えてよい。よっ
て、各種装置の遅延時間回路或いは一定時間オンさせる
時定数回路として使用することも、可能である。制御電
源回路230は、定電流ループ231a,231bを挿
入した形で動作して過電流を防止し、大電圧印加時等に
はツェナーダイオードd92,d94が機能する。よっ
て、負荷がオープンの状態では消費電力がゼロであるの
で、電源に繋ぎっぱなしのサージ保護回路としても、利
用が可能である。さらに、ツェナーダイオードd92,
d94が常時オンとなる設定にすると、低出力電流時
は、それらダイオードd92,d94で決まる出力電
圧、重負荷時には定電流ループ231a,231bで定
まる定電流を出力する。つまり、定電圧定電流の電源回
路となる。よって、前段に全波整流回路を付加すること
で、固定電圧の定電圧定電流特性を持つ直流電源ができ
る。また、以上の発明回路は、全波整流回路出力の負側
をグランドとして、正側を電源とする回路であるが、ト
ランジスタのPN極性を反転しダイオードのアノードと
カソードを逆向きに変更することにより、全波整流回路
出力の正側をグランドに負側を電源とする回路として、
同機能を実現できる。
【0256】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の発明
によれば、全波整流回路と、第1及び第2の第1のエッ
ジ検出回路と、検出信号生成部と、保持回路とを、極性
反転検出回路に設けているので、保持回路を一つにする
ことができ、回路数と外付け部品を削減できると共に、
誤った極性反転検出情報を出力することがなくなる。第
2〜4の発明によれば、第1のエッジ検出回路は、全波
整流回路の負極性端子と第1の回線の間の電圧が通信回
線の待機時における電圧値未満の一定電圧値範囲での
み、定電流を前記第1のエッジ検出トリガ電流として出
力する構成とし、第2のエッジ検出回路は、負極性端子
と第2の回線との間の電圧が待機時における電圧値未満
の一定電圧値範囲でのみ、定電流を第2のエッジ検出ト
リガ電流として出力する構成にしたので、キャパシタを
用いない疑似微分回路が実現し、転極速度の影響を受け
ず安定したエッジ検出トリガ電流が得られる。さらに、
その電圧範囲の設定により、雑音耐力に優れた極性反転
検出回路を実現できる。第5の発明によれば、保持回路
が3つの出力状態をとるので、起動と復旧の両方の信号
に対する情報を出力することが可能になる。
【0257】第6及び第7の発明によれば、第5の発明
におけるエッジ検出回路は、全波整流回路の負極性端子
と第1の回線の間の電圧が通信回線の待機時における電
圧値未満の一定電圧値範囲でのみ、定電流を前記第1の
エッジ検出トリガ電流として出力する構成とし、第2の
エッジ検出回路は、負極性端子と第2の回線との間の電
圧が待機時における電圧値未満の一定電圧値範囲での
み、定電流を第2のエッジ検出トリガ電流として出力す
る構成にしたので、転極速度の影響を受けず安定したエ
ッジ検出トリガ電流が得られる。さらに、その電圧範囲
の設定により、雑音耐力に優れた極性反転検出回路を実
現できる。第8の発明によれば、第1の定電流ループと
帰還ループと第1及び第2の定電圧素子とを備えている
ので、一定電圧範囲でのみ定電流の流れる定電流回路を
実現できる。第9の発明によれば、第8の発明の定電流
回路を用いているので、微分動作を行うキャパシタを用
いないで疑似微分を実現し、信号線のパルスエッジ検出
回路が実現できる。第10の発明によれば、第9の発明
のパルスエッジ回路を用いて第1〜第5の発明の極性反
転検出回路の第1及び第2のエッジ検出回路を構成して
いるので、極性反転検出回路に用いられていた、微分動
作を行うキャパシタが不要になり、集積化が容易にな
る。
【0258】第11及び第12の発明によれば、第8の
発明の定電流回路に接続された発光素子またはアイソレ
ータを備えているので、直流電源の出力状態の異常を検
出することができる。第13の発明によれば、第1〜第
4の極性反転検出回路における保持回路は、定電流オ
ン、オフ型スイッチ回路と出力部とを備えているので、
低消費電力の極性反転検出回路を実現できる。第14,
15の発明によれば、第5または第6の発明における保
持回路は、インターフェイス回路と定電流オン、オフ形
スイッチ回路と電流切換え形スイッチ回路と第1〜第3
の出力部とを備えているので、第5または第6の発明の
極性反転検出回路を低消費電力のものとすることができ
る。第16〜第18の発明によれば、定電流オン、オフ
形スイッチ回路は、定電流ループとスイッチループで構
成したので、第13の発明の定電流オン、オフ形スイッ
チ回路を集積化が可能な素子で構成することができる。
【0259】第19及び第20の発明によれば、第1及
び第2の全波整流回路と、第1及び第2の転極フォール
エッジ検出部と、第1及び第2の検出信号形成部と、モ
ノマルチと、第1及び第2の転極ライズエッジ検出回路
と、リセットパルスを出力するリセットパルス形成回路
と、保持回路とを備え、モノマルチの出力するパルス
が、リセットパルス形成回路を介して保持回路に与えら
れている期間には、該保持回路が強制的にリセットされ
て転極情報を出力しない構成にしたので、緩転極だけを
検出し、ベル信号の有無を判定しなくても、ノーリンギ
ング通信の着信を検出できる。第21及び第22の発明
によれば、第19及び第20の発明における保持回路を
第1及び第2の保持回路に分けて構成している。そのた
め、緩転極における起動と復旧を区別できる。第23及
び第24の発明によれば、緩転極検出回路に3ステート
保持回路を備えているので、一つの保持回路で、起動と
復旧の情報を両方出力することができる。第25の発明
によれば、緩転極検出回路の転極ライズエッジ検出回路
に、一定電圧範囲で定電流を流す回路を用いたパルスエ
ッジ検出回路を用いたので、雑音による誤動作に強い緩
転極検出回路が得られる。
【0260】第26の発明によれば、信号線上のパルス
を整流するピークホールド用整流ダイオードと、該ピー
クホールド用整流ダイオードとグランドとの間に接続さ
れたピークホールド用キャパシタと、第8の発明の定電
流回路と、ピークホールド用整流ダイオードと前記ピー
クホールド用キャパシタの接続点に接続された第1の線
形電流ミラーと、逆流防止ダイオードと、第2の線形電
流ミラーとを備えている。そのため、微分動作をするキ
ャパシタを用いずに、低消費電力で、パルスのフォール
エッジを検出して一定のトリガ電流を出力するパルスフ
ォールエッジ検出回路が得られる。第27及び第28の
発明によれば、第8の発明の定電流回路と、第1の線形
電流ミラーと、逆流防止ダイオードと、第2の線形電流
ミラーとを備えているので、第19〜第25の発明の緩
転極検出回路における第1及び第2フォールエッジ検出
回路を、微分動作をするキャパシタを用いずに、低消費
電力で転極フォールエッジを検出して、一定のトリガ電
流を出力する構成にできる。第29〜第31の発明によ
れば、セット入力端子及びリセット入力端子に入力され
たトリガ電流で定電流をオン、オフする定電流オン、オ
フ回路と、スイッチ回路と、時定数キャパシタと、第5
及び第6の電流ミラーと、シュミットトリガ回路とを備
えているので、動作電圧範囲が広く、かつ、パルスを出
力するときだけ電流の流れる電力効率のよいモノマルチ
ができる。
【0261】第32の発明によれば、第19〜第28の
発明の緩転極検出回路におけるモノマルチを第29〜第
31の発明のモノマルチで構成したので、低消費電力の
緩転極検出回路を実現できる。第33及び第34の発明
によれば、定電流ループと、出力保持キャパシタと、レ
ベルシフトダイオードと、帰還トランジスタとを備えて
いるので、電源が途絶えても、一定時間は負荷回路の動
作を保証できると共に、該出力保持キャパシタの高耐圧
化を防止した制御電源回路を実現できる。第36の発明
によれば、全波整流回路と、第1及び第2のエッジ検出
回路と、第1及び第2のパルス幅拡大回路と、AND回
路と、出力手段とを備えているので、ベル信号以外の単
発の極性反転は検出せず、ベル信号のみを検出すること
ができる。しかも、そのベル信号検出情報は、ヒゲハル
スの幅を拡大したものにすることができる。第37,3
8の発明によれば、全波整流回路と高電圧検出回路と出
力手段とを備えているので、ベル信号の高電圧領域が検
出されて、パルス幅の広いベル信号検出信号を出力する
ことができる。
【0262】第39〜43の発明によれば、全波整流回
路と、高電圧検出回路と、パルス幅拡大回路または第1
のパルス幅拡大回路と、出力手段とを備えているので、
ベル信号による高電圧印加が検出され、その期間が拡大
されたベル信号検出信号を出力することができる。第4
4及び第45の発明によれば、定電流ループと定電圧素
子とを備えているので、待機時では電力を消費しない設
定電圧値以上の印加を検出する高電圧検出回路を実現で
きる。第46及び第47の発明によれば、第37〜43
の発明における高電圧検出回路は、第44または第45
の発明の高電圧検出回路で構成したので、ベル信号検出
回路の部品点数を減じることができる。第48,49の
発明によれば、全波整流回路と定電流パルス出力回路と
出力手段と備えているので、ベル信号以外の単発の極性
反転は検出せず、ベル信号のみを検出することができベ
ル信号検出回路を、少ない部品点数で実現できる。しか
も、そのベル信号検出情報は、ヒゲハルスの幅を拡大し
たものにすることができる。そのうえ、絶縁試験をパス
することが可能になる。第50〜第54の発明によれ
ば、定電流ループとトランジスタとホールドキャパシタ
とツェナーダイオードと、エミッタ抵抗とレベルシフト
素子群とを備えているので、電源が瞬断したときも、電
流パルスの幅を拡大し、その時間情報を維持する低消費
電力のパルス幅拡大回路が実現できる。
【0263】第51及び第52〜第54の発明によれ
ば、第50のパルス幅拡大回路に第2のトランジスタを
設けてダーリン増幅器を形成しているので、第50の発
明よりも、効率的なパルス幅拡大が可能になる。第55
の発明によれば、第36の発明のベル信号検出回路にお
ける第1及び第2のパルス幅拡大回路は、第50〜第5
4の発明のパルス幅拡大回路で構成したので、通信回線
間電圧がゼロになっても、電流パルスの幅を拡大し、そ
の時間情報を維持することができる。低消費電力のパル
ス幅拡大回路が実現できる。第56の発明によれば、ホ
ールドキャパシタとツェナーダイオードと電流ループと
電流ミラーとを備えているので、特別な電源が不要で、
電流パルスの時間幅を拡大した大きな出力電流が得られ
るパルス幅拡大回路を実現できる。第57の発明によれ
ば、第39〜第43,第46〜第49の発明における各
パルス幅拡大回路は、第56の発明のパルス幅拡大回路
で構成したので、確実なベル信号検出信号が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す極性反転検出回
路の回路図である。
【図2】従来の極性反転検出回路の回路図である。
【図3】図1中のエッジ検出回路の要素を示すブロック
図である。
【図4】図4は、線形電流ミラー回路を説明する図であ
る。
【図5】図5は、非線形電流アンプ(定電流源形電流ア
ンプ)を説明する図である。
【図6】図6は、非線形電流アンプ(スイッチ形電流ア
ンプ)を説明する図である。
【図7】図3のエッジ検出回路の構成例を示す回路図で
ある。
【図8】エッジ検出回路の印加電圧と流れる電流の関係
を示す図である。
【図9】エッジ検出過渡時の印加電圧と流れる電流の波
形を示す図である。
【図10】図3中の定電圧素子31,32の挿入位置を
示すブロック図である。
【図11】複数の電流ミラー回路を1つの電流ミラー回
路で置換えた図7の変形例を示すブロック図である。
【図12】帰還ループ33にMOSトランジスタを用い
た図7の回路例を示す回路図である。
【図13】図13は、図7の他の構成例を示す回路図で
ある。
【図14】図1中の定電流ON/OFF形保持回路50の構成
例を示すブロック図である。
【図15】図14中の定電流ON/OFF電流スイッチの構成
要素を説明する図である。
【図16】図14の定電流ON/OFF電流スイッチの第1の
具体例(その1)を示す図である。
【図17】図14の定電流ON/OFF電流スイッチの第1の
具体例(その2)を示す図である。
【図18】図16を用いた図14の定電流ON/OFF形保持
回路の回路例を示す回路図である。
【図19】図17を用いた図14の定電流ON/OFF形保持
回路の回路例を示す回路図である。
【図20】図14の定電流ON/OFF電流スイッチの第2の
具体例を示す図である。
【図21】図20の定電流ON/OFF電流スイッチの変形例
を説明する回路図である。
【図22】図21を用いた図14の定電流ON/OFF形保持
回路の回路図である。
【図23】定電流ON/OFF電流スイッチの第3の具体例を
示すブロック図である。
【図24】図23の変形例を示す図である。
【図25】図24の定電流ON/OFF電流スイッチを用いた
図14の定電流ON/OFF形保持回路の回路例を示す回路図
である。
【図26】図1の動作を説明するタイムチャートであ
る。
【図27】本発明の第2の実施形態を示す極性反転検出
回路の構成ブロック図である。
【図28】図27中の定電流ON/OFF&切替形保持回路6
0を示す構成ブロック図である。
【図29】図28中の電流切替形スイッチ63の具体的
回路例を示す回路図である。
【図30】図28中のインタフェイス回路61の構成例
を示す図である。
【図31】図28中のインタフェイス回路61の構成例
を示す図である。
【図32】図27の極性反転検出回路の動作を示すタイ
ムチャートである。
【図33】本発明の第3の実施形態を示す緩転極検出回
路の全体構成を示す回路図である。
【図34】パルスフォールエッジ検出回路のブロック図
である。
【図35】図34中の設定した一定の電圧範囲内でのみ
定電流が流れる回路211の入力電圧と出力電流波形を
示す図である。
【図36】図34中のフォールエッジ検出部210の具
体例を示す回路図である。
【図37】転極フォールエッジ検出回路K1を示すブロ
ック図である。
【図38】Aタイプの定電流ON/OFFモノマルチの構成を
示すブロック図である。
【図39】図38のAタイプ定電流ON/OFFモノマルチの
具体的回路例を示す回路図である。
【図40】Bタイプ定電流ON/OFFモノマルチの構成ブロ
ック図である。
【図41】図40のBタイプ定電流ON/OFFモノマルチの
具体的回路例を示す回路図である。
【図42】図33の緩転極検出回路の動作を示すタイム
チャートである。
【図43】本発明の第4の実施形態を示す緩転極検出回
路の構成ブロック図である。
【図44】図43中の転極フォールエッジ検出回路K3
の構成を示す回路図である。
【図45】制御電源回路(その1)を示す概略の回路図
である。
【図46】図45の具体的回路例を示す回路図である。
【図47】制御電源回路(その2)を示す概略の回路図
である。
【図48】図47の具体的回路例を示す回路図である。
【図49】本発明の第5の実施形態を示す緩転極検出回
路の回路図である。
【図50】図49の緩転極検出回路の動作を示すタイム
チャートである。
【図51】本発明の第6の実施形態を示す緩転極検出回
路の回路図である。
【図52】本発明の第7の実施形態を示すベル信号検出
回路の概略の回路図である。
【図53】図52中の信号形成部370の構成(その
1)を示すブロック図であり。
【図54】図53の具体的回路例を示す回路図である。
【図55】図52中の信号形成部370の構成(その
2)を示すブロック図である。
【図56】Aタイプのミラー積分型回路で構成したパル
ス幅拡大回路の回路図である。
【図57】Bタイプの積分型パルス幅拡大回路の回路図
である。
【図58】図55の信号形成部の具体的回路例である
【図59】パルス幅拡大回路をモノマルチで構成した図
52中の信号形成部の構成(その3)を示す図である。
【図60】図59中のAND回路350Cの構成例を示
す回路図である。
【図61】本発明の第8の実施形態を示すベル信号検出
回路の回路図である。
【図62】図61中の高電圧検出回路を示す図である。
【図63】図61の変形例を示す回路図である。
【図64】本発明の第9の実施形態を示すベル信号検出
回路の回路図である。
【図65】図64の変形例を示すベル信号検出回路の回
路図である。
【図66】本発明の第10の実施形態を示すベル信号検
出回路の回路図である。
【図67】図66の変形例を示すベル信号検出回路の回
路図である。
【図68】本発明の第11の実施形態を示すベル信号検
出回路の回路図である。
【図69】図68の変形例を示すベル信号検出回路の回
路図である。
【図70】本発明の第12の実施形態を示すベル信号検
出回路の回路図である。
【図71】本発明の第13の実施形態を示すベル信号検
出回路の回路図である。
【図72】本発明の第14の実施形態を示すベル信号検
出回路の回路図である。
【図73】本発明の第15の実施形態を示すベル信号検
出回路の回路図である。
【符号の説明】
20,100,110,300,370,400,44
0,480,550,620,660
整流回路 30A,3OB,310,320 エッジ検出回路 31,231a,231b 定電流ループ 33 帰還ループ 32,33,381 定電圧素子 40,61a〜61f,150,180,190 O
R回路 50,60 定電流ON/OFF形保持
回路 51,62 定電流ON/OFF形スイ
ッチ 52,64,65,360,390,420,460,
500,570,600,640,680
フォトカプラ 63 定電流切替形スイッ
チ 120,130 フォールエッジ検出
部 140 定電流ON/OFFモノマ
ルチ 141A,141B 定電流ON/OFF回路 142A,142B スイッチ回路 144A,144B シュミットトリガ回
路 145 時定数キャパシタ放
電回路 160,170 転極ライズエッジ検
出回路 200,250,260 保持回路 210 フォールエッジ検出
部 220 ピークホールド部 230 制御電源回路 270 3ステート保持回路 330,340,330A,340A,330B,34
0B,430,470,510,520,610,65
0,690,700パルス幅拡大回路 350 AND回路 380,410,450 高電圧検出回路 560,590,630,670 定電流パルス出力回
路 M1〜M50B 電流ミラー回路 C1 定電流源形電流アン
プ S1 スイッチ形電流アン
プ ILP,ILP1〜ILP52 定電流ループ SWP スイッチループ R70 電流制限抵抗 Cp30 電源キャパシタ Cp40,Cp41,Cp42 時定数キャパシタ C50 出力保持キャパシタ d92,d94,,d113,d120,d133,d
143,d161,d170,d171,d182,d
185ツェナーダイオード C50 出力保持キャパシタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H03K 5/04 H04M 1/00 J 19/0175 H03K 5/00 E H04M 1/00 19/00 101A (72)発明者 上原 啓靖 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (54)【発明の名称】 極性反転検出回路と緩転極検出回路とベル信号検出回路とそれらに用いられる定電流回路、パル スエッジ検出回路、定電流オン、オフ形スイッチ回路、パルスフォールエッジ検出回路、モノマ ルチ、パルス幅拡大回路、制御電源回路及び高電圧検出回路

Claims (57)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端末に設けられ、一対の第1及び第2の
    回線で構成された通信回線を介して与えられた該端末に
    対する起動信号及び復旧信号の極性反転情報を検出する
    極性反転検出回路において、 前記通信回線に流れる電流を全波整流し、正極性端子と
    負極性端子から一定の極性の電圧を出力する全波整流回
    路と、 前記全波整流回路の前記負極性端子と前記第1の回線と
    の間に接続され、前記起動信号または復旧信号の極性反
    転エッジを検出して第1のエッジ検出トリガ電流を出力
    する第1のエッジ検出回路と、 前記全波整流回路の前記負極性端子と前記第2の回線と
    の間に接続され、前記復旧または起動信号の極性反転エ
    ッジを検出して第2のエッジ検出トリガ電流を出力する
    第2のエッジ検出回路と、 前記第1のエッジ検出回路の出力端子と前記第2のエッ
    ジ検出回路の出力端子とに接続され、前記第1及び第2
    のエッジ検出トリガ電流を合成して当該端末に前記起動
    信号または復旧信号が与えられたことを示す検出信号を
    出力する検出信号生成部と、 前記全波整流回路の前記出力電圧を電源として動作し、
    前記検出信号によってセットされ前記極性反転情報を保
    持出力し、外部からのリセット信号によって該保持出力
    を解除する保持回路とを、 備えたことを特徴とする極性反転検出回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の極性反転検出回路におい
    て、前記第1のエッジ検出回路は、前記全波整流回路の
    前記負極性端子と前記第1の回線の間の電圧が前記通信
    回線の待機時における電圧値未満の一定電圧値範囲での
    み、定電流を前記第1のエッジ検出トリガ電流として出
    力する構成とし、前記第2のエッジ検出回路は、前記負
    極性端子と前記第2の回線との間の電圧が前記通信回線
    の待機時における電圧値未満の一定電圧値範囲でのみ、
    定電流を前記第2のエッジ検出トリガ電流として出力す
    る構成にしたことを特徴とする極性反転検出回路。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の極性反転回路において、
    前記待機時の前記負極性端子と前記第1または第2の回
    線との間の電圧をVl、該第1及び第2のエッジ検出回
    路で定電流が流れる該負極性端子と該第1または第2の
    回線との間の電圧の上限電圧をVh、及び該待機時にお
    ける該負極性端子と該第1まはた第2の回線との間の雑
    音電圧をVnとおいたとき、(Vl―Vh)>Vnとな
    るように該上限電圧をそれぞれ設定したことを特徴とす
    る極性反転検出回路。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の極性反転検
    出回路において、前記保持回路は、前記検出信号でオン
    状態になって定電流を流し、外部からのリセット信号で
    オフ状態になって該定電流の流れを停止し、該定電流に
    対応する前記極性反転情報を出力する構成とし、 前記第1及び第2のエッジ検出回路の出力する前記エッ
    ジ検出トリガ電流の電流値と前記保持回路における入力
    トリガスレッショルド電流値と該保持回路のオン時の前
    記定電流値との3つの電流値は、該各第1及び第2のエ
    ッジ検出回路及び該保持回路内のトランジスタサイズ比
    に基づくバンドギャップ電圧と抵抗値とでそれぞれ設定
    する構成にしたことを特徴とする極性反転検出回路。
  5. 【請求項5】 端末に設けられ、一対の第1及び第2の
    回線で構成された通信回線を介して与えられた該端末に
    対する起動信号及び復旧信号の極性反転情報を検出する
    極性反転検出回路において、 前記通信回線に流れる電流を全波整流し、正極性端子と
    負極性端子から一定の極性の電圧を出力する全波整流回
    路と、 前記全波整流回路の前記負極性端子と前記第1の回線と
    の間に接続され、前記起動または復旧信号の極性反転エ
    ッジを検出して第1のエッジ検出トリガ電流を出力する
    第1のエッジ検出回路と、 前記全波整流回路の前記負極性端子と前記第2の回線と
    の間に接続され、前記復旧信号または起動信号の極性反
    転エッジを検出して第2のエッジ検出トリガ電流を出力
    する第2のエッジ検出回路と、 前記全波整流回路の出力電圧を電源として動作し、前記
    第1のエッジ検出トリガ電流と前記第2のエッジ検出ト
    リガ電流と外部からのリセット信号とに基づき、前記起
    動信号が与えられた情報を保持出力するか、前記復旧信
    号が与えられた情報を保持出力するか、または外部から
    のリセット信号によって両保持出力解除の状態を出力す
    るかの3つの出力状態をとる保持回路とを、 備えたことを特徴とする極性反転検出回路。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の極性反転検出回路におい
    て、前記第1のエッジ検出回路は、前記負極性端子と前
    記第1の回線との間の電圧が前記通信回線の待機時にお
    ける電圧値未満の一定電圧値範囲でのみ、定電流を前記
    第1のエッジ検出トリガ電流として出力する構成とし、
    前記第2のエッジ検出回路は、前記負極性端子と前記第
    2の回線との間の電圧が前記通信回線の待機時における
    電圧値未満の一定電圧値範囲でのみ、定電流を前記第2
    のエッジ検出トリガ電流として出力する構成にしたこと
    を特徴とする極性反転検出回路。
  7. 【請求項7】 請求項5または6記載の極性反転回路に
    おいて、前記待機時の前記負極性端子と前記第1または
    第2の回線との間の電圧をVl、該第1及び第2のエッ
    ジ検出回路で定電流が流れる該負極性端子と該第1また
    は第2の回線との間の電圧の上限電圧をVh、及び該待
    機時における該負極性端子と該第1または第2の回線と
    の間の雑音電圧をVnとおいたとき、(Vl―Vh)>
    Vnとなるように該上限電圧を設定したことを特徴とす
    る極性反転検出回路。
  8. 【請求項8】 電流流出または電流流入する入力端子、
    電流流出または電流流入する出力端子、及びそれら入出
    力電流の和電流が流入または流出するコモン端子を持
    ち、該入出力電流間の線形増幅を行う第1の線形電流ミ
    ラーと、電流流入または電流流出する入力端子、電流流
    入または電流流出する出力端子、及びこれら入出力電流
    の和電流が流出または流入するコモン端子を有し、入力
    電流ゼロ付近に最大電流利得を持ちかつ入力電流増大に
    伴い電流利得がゼロに向けて単調減少する特性を持つ第
    1の非線形電流アンプとを備え、該第1の非線形電流ア
    ンプの該入力端子と該第1の線形電流ミラーの該出力端
    子とが接続され、かつ該第1の非線形電流アンプの該出
    力端子と該第1の線形電流ミラーの該入力端子とが接続
    され、任意に設定された設定電流値以下ではループ電流
    利得が1以上で、該設定電流値以上ではループ電流利得
    がl未満のループ電流増幅をし、該第1の線形電流ミラ
    ーの該コモン端子と該第1の非線形電流アンプの該コモ
    ン端子との間を電流経路として、外部からの電圧印加で
    該設定電流に比例した定電流を流す機能を有した定電流
    ループと、 前記定電流ループ内の経路に挿入されるかまたは前記電
    流ループに直列に接続され、前記印加電圧が一定の電圧
    Von値以下では該電流ループをオフ状態とさせて電流
    を流させない第1の定電圧素子と、 電流流出または電流流入する入力端子、電流流出または
    電流流入する出力端子、及びこれら入出力電流の和電流
    が流入または流出するコモン端子を持ち入出力電流間の
    線形増幅を行う第2の線形電流ミラーと、電流流入また
    は電流流出する入力端子、電流流入または電流流出する
    出力端子、及びこれら入出力電流の和電流が流出または
    流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最小電
    流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得が単調増
    加する特性を持つ第2の非線形電流アンプとを備え、該
    第2の線形電流ミラーの該入力端子が前記第1の線形電
    流ミラーのコモン端子に接続され、該第2の線形電流ミ
    ラーの該出力端子が該第2の非線形電流アンプの該入力
    端子に接続され、該第2の非線形電流アンプの出力端子
    が前記第1の非線形電流アンプの前記入力端子または前
    記第1の線形電流ミラーの前記出力端子に接続され、か
    つ該第1の非線形電流アンプの前記コモン端子と該第2
    の非線形電流アンプの該コモン端子が接続され、前記第
    1の定電流ループを含む全体のループ電流増幅率を1未
    満として全回路に流れる電流を短時間内で減じてゼロに
    する帰還ループと、 前記第2の線形電流ミラーの前記出力端子と前記第2の
    非線形電流アンプの前記入力端子との接続点に挿入接続
    され、外部からの印加電圧が―定の電圧値Voff以下
    では前記全回路に流れる電流を減じる帰還ループ動作を
    停止させる第2の定電圧素子とを備え、 前記第2の線形電流ミラーの前記コモン端子と前記第1
    及び第2の非線形電流アンプの前記コモン端子の間を電
    流流路とし、前記電圧値Vonと前記電圧値Voffと
    を、0<Von<Voffとなるように設定し、該電圧
    Vonから該電圧Voffの範囲で前記定電流ループで
    設定する電流が流れる構成にしたことを特徴とする定電
    流回路。
  9. 【請求項9】 入力信号中の対象電圧パルスのパルスエ
    ッジを検出するパルスエッジ検出回路において、 請求項8記載の定電流ループ、第1の定電圧素子、帰還
    ループ及び第2の定電圧素子を有した定電流回路と、 前記定電流ループで設定する電流を出力電流に変換する
    電流ミラー回路とを備え、 前記対象電圧パルスの波高値電圧をVpとしたとき、前
    記電圧値Vonと前記電圧値Voffとは、0<Von
    <Voff<Vpになるように設定し、 前記対象電圧パルスのパルスエッジ通過時以外の前記入
    力信号の低電圧と高電圧の平坦レベルの領域では前記定
    電流ループで設定する電流をオフし、該入力信号中の対
    象電圧パルスのパルスエッジを擬似微分して定電流トリ
    ガパルスを出力する構成にしたことを特徴とするパルス
    エッジ検出回路。
  10. 【請求項10】 請求項1、2、3、4または5記載の
    極性反転検出回路において、 前記第1のエッジ検出回路は、前記第1の回線と前記全
    波整流回路の前記負極性端子から与えられる電圧信号を
    前記入力信号とする請求項9記載のパルスエッジ検出回
    路で構成し、 前記第2のエッジ検出回路は、前記第2の回線と前記全
    波整流回路の前記負極性端子から与えられる電圧信号を
    前記入力信号とする請求項9記載のパルスエッジ検出回
    路で構成したことを特徴とする極性反転検出回路。
  11. 【請求項11】 監視対象直流電源の一端に接続された
    請求項8記載の定電流回路と、前記定電流回路と前記監
    視対象直流電源の他端の間に直列接続された発光素子ま
    たはアイソレータとを、備えたことを特徴とする直流電
    源監視回路。
  12. 【請求項12】 監視対象直流電源の一端に接続された
    請求項8記載の定電流回路と、 電流流出または電流流入する入力端子、電流流出または
    電流流入する出力端子、及びこれら入出力電流の和電流
    が流入または流出するコモン端子を有し、該入力端子が
    前記定電流回路に接続され、かつ該コモン端子が前記監
    視対象直流電源の他端に接続された電流ミラーと、 前記電流ミラーの前記出力端子に接続された発光素子ま
    たはアイソレータとを、 備えたことを特徴とする直流電源監視回路。
  13. 【請求項13】 請求項1、2、3、または4記載の極
    性反転検出回路において、 前記保持回路は、前記検出信号をセット入力端子から入
    力することでオン状態となって電流経路流入端子と電流
    経路流出端子間に定電流を流し、外部からのリセット信
    号をリセット入力端子から入力することでオフ状態とな
    ってその電流経路流入端子と電流経路流出端子の間の該
    定電流をオフする定電流オン、オフ形スイッチ回路と、 前記定電流オン、オフ形スイッチ回路によってオン、オ
    フして出力される前記定電流を出力用流出電流に変換す
    る第1の出力用電流ミラー、該定電流を出力用流入電流
    に変換する第2の出力用電流ミラー、または該定電流を
    グランドレベルの異なる外部回路へのオン、オフ信号と
    して出力するアイソレータで構成された出力部とを備
    え、 前記定電流オン、オフ形スイッチ回路と前記出力部と
    は、前記全波整流回路の前記正極性端子と前記負極性端
    子間に直列に接続され、 前記定電流オン、オフ形スイッチ回路のオン時に出力す
    る定電流値とそのオン、オフ状態を切り分ける入力スレ
    ッショルド電流値とがそれぞれ独立に、該スイッチ回路
    の内蔵するトランジスタのトランジスタサイズ比に基づ
    くバンドギャップ電圧及び抵抗によって設定された構成
    にしたことを特徴とする極性反転検出回路。
  14. 【請求項14】 請求項5または6記載の極性反転検出
    回路において、 前記保持回路は、前記第1及び第2のエッジ検出回路の
    出力状態に基づき当該ノーリンギング端末に前記起動信
    号または復旧信号が与えられたことを示す検出信号と、
    前記各第1及び第2のエッジ検出トリガ電流にそれぞれ
    対応する起動信号検出パルス及び復旧信号検出パルスと
    を出力するインターフェイス回路と、 前記検出信号によってオン状態になって定電流を流し、
    外部からのリセット信号によってオフ状態となって該定
    電流をオフする定電流オン、オフ形スイッチ回路と、 前記定電流オン、オフ形スイッチ回路を定電流源部と
    し、前記起動信号検出パルスと復旧信号検出パルスに基
    づき、該定電流オン、オフ形スイッチ回路の出力する電
    流の流路を2つの出力端子に切替えて出力する電流切換
    え形スイッチ回路と、 前記電流切換え形スイッチ回路の一方の出力端子に接続
    され、該電流切換え形スイッチ回路の出力電流を出力用
    流出電流に変換する第1の出力用電流ミラーまたは該電
    流切換え形スイッチ回路からの電流をグランドレベルの
    異なる外部回路へのオン、オフ信号として出力するアイ
    ソレータを有した第1の出力部と、 前記電流切換え形スイッチ回路の他方の出力端子に接続
    され、該電流切換え形スイッチ回路からの電流を出力用
    流出電流に変換する第2の出力用電流ミラーまたは該電
    流切換え形スイッチ回路からの電流をグランドレベルの
    異なる外部回路へのオン、オフ信号として出力するアイ
    ソレータを有した第2の出力部と、 前記定電流オン、オフ形スイッチ回路のオン、オフ状態
    を出力する第3の出力部とを備え、 前記第1と第2の出力部を用いて、第1の出力オン、第
    2の出力オン、第1及び第2の出力共にオフの3つの出
    力状態を実現する構成にしたことを特徴する極性反転検
    出回路。
  15. 【請求項15】 請求項5または6記載の極性反転検出
    回路において、 前記保持回路は、前記第1及び第2のエッジ検出回路の
    出力状態に基づき当該ノーリンギング端末に前記起動信
    号または復旧信号が与えられたことを示す検出信号と、
    前記各第1及び第2のエッジ検出トリガ電流にそれぞれ
    対応する起動信号検出パルス及び復旧信号検出パルスと
    を出力するインターフェイス回路と、 前記検出信号によってオン状態になって定電流を流し、
    外部からのリセット信号によってオフ状態となって該定
    電流をオフする定電流オン、オフ形スイッチ回路と、 前記定電流オン、オフ形スイッチ回路を定電流源部と
    し、前記起動信号検出パルスと復旧信号検出パルスに基
    づき、該定電流オン、オフ形スイッチ回路の出力する電
    流の流路を2つの出力端子に切り換えて出力する電流切
    換え形スイッチ回路と、 前記電流切換え形スイッチ回路の一方の出力端子に接続
    され、該電流切換え形スイッチ回路の出力電流を出力用
    流出電流に変換する第1の出力用電流ミラーまたは該電
    流切換え形スイッチ回路からの電流をグランドレベルの
    異なる外部回路へのオン、オフ信号として出力するアイ
    ソレータを有した第1の出力部と、 前記電流切換え形スイッチ回路の他方の出力端子に接続
    され、該電流切換え形スイッチ回路の出力電流を出力用
    流出電流に変換する第2の出力用電流ミラーまたは該電
    流切換え形スイッチ回路からの電流をグランドレベルの
    異なる外部回路へのオン、オフ信号として出力するアイ
    ソレータを有した第2の出力部とを備え、 前記第1及び第2の出力部を用いて、第1の出力オン、
    第2の出力オン、第1及び第2の出力共にオフの、3つ
    の出力状態を実現する構成にしたことを特徴する極性反
    転検出回路。
  16. 【請求項16】 請求項13記載の定電流オン、オフ形
    スイッチ回路において、 電流流出または電流流入する入力端子、電流流出または
    電流流入する出力端子、及びこれらの入出力電流の和電
    流が流入または流出するコモン端子を持ち入出力電流間
    の線形増幅を行う第1の線形電流ミラーと、電流流入ま
    たは電流流出する入力端子、電流流入または電流流出す
    る出力端子、及びこれら入出力電流の和電流が流出また
    は流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最大
    電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得がゼロ
    に向けて単調減少する特性を持つ第1の非線形電流アン
    プとを備え、該第1の非線形電流アンプの該入力端子と
    該第1の線形電流ミラーの該出力端子とが接続され、か
    つ該第1の非線形電流アンプの該出力端子と該第1の線
    形電流ミラーの該入力端子とが接続され、任意に設定さ
    れた第1の設定電流値以下ではループ電流利得が1以上
    で、該第1の設定電流値以上ではループ電流利得がl未
    満のループ電流増幅をし、該第1の線形電流ミラーの該
    コモン端子と該第1の非線形電流アンプの該コモン端子
    を電流経路として、外部からの電圧印加で該設定電流に
    比例した定電流を流す機能を有した定電流ループと、 電流流出または電流流入する入力端子、電流流出または
    電流流入する出力端子、及びこれら入出力電流の和電流
    が流入または流出するコモン端子を持ち入出力電流間の
    線形増幅を行う第2の線形電流ミラーと、電流流入また
    は電流流出する入力端子、電流流入または電流流出する
    出力端子、及びこれら入出力電流の和電流が流出または
    流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最小電
    流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得が単調増
    加する特性を持つ第2の非線形電流アンプとを備え、該
    第2の非線形電流アンプの該入力端子と該第2の線形電
    流ミラーの該出力端子が接続され、該第2の非線形電流
    アンプの該出力端子と該第2の線形電流ミラーの該入力
    端子とが接続され、任意に設定する第2の設定電流値以
    下ではループ電流利得が1未満でその第2の設定電流値
    以上ではループ電流利得が1以上であるループ電流増幅
    を行い、該第2の非線形電流アンプの該コモン端子と該
    第2の線形電流ミラーの該コモン端子とをオン、オフす
    るスイッチ端子間とし、該第2の非線形電流アンプと該
    第2の線形電流ミラーの接続点の何れかをオン、オフ制
    御入力端子として、そこに流れる電流の該第2の設定電
    流値をオン、オフ制御スレッショルド電流とするスイッ
    チループとを備え、 前記第1の設定電流値は、前記第2の設定電流値よりも
    大きな値が設定され、 前記スイッチループは、前記定電流ループ内の前記第1
    の非線形電流アンプと前記第1の線形電流ミラーの互い
    の前記入力端子と前記出力端子との接続点の何れか一方
    に挿入され、前記定電流ループの前記コモン端子間がオ
    ン、オフする定電流流路を構成し、 前記スイッチループのオン制御入力端子が全体のオン制
    御入力端子となり、前記第1及び第2の線形電流ミラー
    と前記第1及び第2の非線形電流アンプのいずれかの入
    力端子が全体のオフ制御入力端子となる構成にしたこと
    を特徴とする定電流オン、オフ形スイッチ回路。
  17. 【請求項17】 請求項13記載の定電流オン、オフ形
    スイッチ回路において、 電流流出または電流流入する入力端子、電流流出または
    電流流入する出力端子、及びこれら入出力電流の和電流
    が流入または流出するコモン端子を持ち入出力電流間の
    線形増幅を行う第1の線形電流ミラーと、電流流入また
    は電流流出する入力端子、電流流入または電流流出する
    出力端子、及びこれら入出力電流の和電流が流出または
    流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最小電
    流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得が単調増
    加する特性を持つ第1の非線形電流アンプとを備え、該
    第1の非線形電流アンプの該入力端子と該第1の線形電
    流ミラーの該出力端子が接続され、該第1の非線形電流
    アンプの該出力端子と該第1の線形電流ミラーの該入力
    端子とが接続され、任意に設定する第1の設定電流値以
    下ではループ電流利得が1未満でその第1の設定電流値
    以上ではループ電流利得が1以上であるループ電流増幅
    を行い、該第1の非線形電流アンプの該コモン端子と該
    第1の線形電流ミラーの該コモン端子とをオン、オフす
    るスイッチ端子間とし、該第1の非線形電流アンプと該
    第1の線形電流ミラーの接続点の何れかをオン、オフ制
    御入力端子として、そこに流れる電流の該第1の設定電
    流値をオン、オフ制御スレッショルド電流値とするスイ
    ッチループと、 電流流出または電流流入する入力端子、電流流出または
    電流流入する出力端子、及びこれらの入出力電流の和電
    流が流入または流出するコモン端子を持ち入出力電流間
    の線形増幅を行う第2の線形電流ミラーと、電流流入ま
    たは電流流出する入力端子、電流流入または電流流出す
    る出力端子、及びこれらの入出力電流の和電流が流出ま
    たは流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最
    大電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得がゼ
    ロに向けて単調減少する特性を持つ第2の非線形電流ア
    ンプとを備え、該第2の非線形電流アンプの該入力端子
    と該第2の線形電流ミラーの該出力端子とが接続され、
    かつ該第2の非線形電流アンプの該出力端子と該第2の
    線形電流ミラーの入力端子とが接続され、任意に設定さ
    れた第2の設定電流値以下ではループ電流利得が1以上
    で、該第2の設定電流値以上ではループ電流利得がl未
    満のループ電流増幅をし、該第2の線形電流ミラーの該
    コモン端子と第2の非線形電流アンプの該コモン端子を
    電流経路として外部からの電圧印加で、該設定電流に比
    例した定電流を流す機能を有した定電流ループとを備
    え、 前記第1の設定電流値は、前記第2の設定電流値よりも
    小さな値が設定され、 前記定電流ループは、前記スイッチループ内の前記第1
    の非線形電流アンプの前記出力端子と前記第1の線形電
    流ミラーの前記入力端子との接続点に挿入され、該スイ
    ッチループの前記コモン端子間がオン、オフする定電流
    流路を形成し、 前記定電流ループ内の第2の非線形電流アンプと第2の
    線形ミラーの接続点のいずれかが、全体のオン制御入力
    端子となり、前記第1及び第2の線形電流ミラーと前記
    第1及び第2の非線形電流アンプのいずれかの入力端子
    が全体のオフ制御入力端子となる構成にしたことを特徴
    とする定電流オン、オフ形スイッチ回路。
  18. 【請求項18】 請求項13記載の定電流オン、オフ形
    スイッチ回路において、 電流流出または電流流入する入力端子、電流流出または
    電流流入する出力端子、及びこれらの入出力電流の和電
    流が流入または流出するコモン端子を持ち入出力電流間
    の線形増幅を行う第1の線形電流ミラーと、電流流入ま
    たは電流流出する入力端子、電流流入または電流流出す
    る出力端子、及びこれらの入出力電流の和電流が流出ま
    たは流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最
    大電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得がゼ
    ロに向けて単調減少する特性を持つ第1の非線形電流ア
    ンプとを備え、該第1の非線形電流アンプの該入力端子
    と該第1の線形電流ミラーの該出力端子とが接続され、
    かつ該第1の非線形電流アンプの該出力端子と該第1の
    線形電流ミラーの該入力端子とが接続され、任意に設定
    された第1の設定電流値以下ではループ電流利得が1以
    上で、該第1の設定電流値以上ではループ電流利得がl
    未満のループ電流増幅を行い、該第1の線形電流ミラー
    の該コモン端子と該第1の非線形電流アンプの該コモン
    端子を電流経路として外部からの電圧印加で、該第1の
    設定電流に比例した定電流を流す機能を有した第1の定
    電流ループと、 電流流出または電流流入する入力端子、電流流出または
    電流流入する出力端子、及びこれらの入出力電流の和電
    流が流入または流出するコモン端子を持ち入出力電流間
    の線形増幅を行う第2の線形電流ミラーと、電流流入ま
    たは電流流出する入力端子、電流流入または電流流出す
    る出力端子、及びこれら入出力電流の和電流が流出また
    は流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最大
    電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得がゼロ
    に向けて単調減少する特性を持つ第2の非線形電流アン
    プとを備え、該第2の非線形電流アンプの該入力端子と
    該第2の線形電流ミラーの該出力端子とが接続され、か
    つ該第2の非線形電流アンプの該出力端子と該第2の線
    形電流ミラーの該入力端子とが接続され、任意に設定さ
    れた第2の設定電流値以下ではループ電流利得が1以上
    で、該第2の設定電流値以上ではループ電流利得がl未
    満のループ電流増幅をし、該第2の線形電流ミラーの該
    コモン端子と第2の非線形電流アンプの該コモン端子を
    電流経路として外部からの電圧印加で、該第2の設定電
    流に比例した定電流を流す機能を有した第2の定電流ル
    ープとを備え、 前記第2の定電流ループ内の第2の線形電流ミラーの前
    記コモン端子は、前記第1の定電流ループ内の前記第1
    の線形電流ミラーの前記入力端子と該第1の非線形電流
    アンプの前記出力端子の間を開いて該第1の線形電流ミ
    ラーの該入力端子に接続され、該第1の非線形電流アン
    プの該出力端子は、その第2の定電流ループ内の第2の
    非線形電流アンプの前記入力端子及び該第2の線形電流
    ミラーの前記出力端子に接続され、かつ、前記第1の非
    線形電流アンプの前記コモン端子は、前記第2の非線形
    電流アンプの前記コモン端子に接続された構成とし、 前記第2の設定電流値は、前記第1の設定電流値よりも
    十分大きな値に設定され、 前記第2の非線形電流アンプの入力端子または前記第2
    の線形電流ミラーの入力端子が、全体のオン、オフ制御
    端子を構成し、 前記第1の線形電流ミラーと前記第1及び第2の非線形
    電流アンプの前記コモン端子間が、オン、オフして流れ
    る定電流の電流流路となる構成にしたことを特徴とする
    定電流オン、オフ形スイッチ回路。
  19. 【請求項19】 端末に設けられ、一対の第1及び第2
    の回線で構成された通信回線を介して与えられた起動信
    号または復旧信号の極性反転情報に基づき、ノーリンギ
    ング通信の着信を検出する緩転極検出回路において、 前記通信回線に流れる電流を全波整流し、正極性端子と
    負極性端子から後段の回路に電源供給する第1の全波整
    流回路と、 前記通信回線に流れる電流を全波整流する第2の全波整
    流回路と、 前記第2の全波整流回路の出力端子に接続された電流制
    限抵抗と、 前記電流制限抵抗を介して前記第2の全波整流回路から
    電源供給を受け、前記第1及び第2の回線間の電圧がゼ
    ロの時も、後段の回路の動作を維持する電源キャパシタ
    と、 前記電源キャパシタから電源供給を受け、前記起動信号
    又は復旧信号となる前記第1の回線の転極回線間電圧減
    少エッジを検出してトリガ電流を出力する第1の転極フ
    ォールエッジ検出部と、 前記電源キャパシタから電源供給を受け、前記復旧信号
    又は起動信号となる前記第2の回線の転極回線間電圧減
    少エッジを検出してトリガ電流を出力する第2の転極フ
    ォールエッジ検出部と、 前記第1及び第2の転極フォールエッジ検出部の出力す
    るトリガ電流を合成したフォールエッジ検出信号を形成
    する第1の検出信号形成部と、 前記電源キャパシタから電源供給を受け、前記フォール
    エッジ検出信号を受けて一定時間のパルスを出力するモ
    ノマルチと、 前記起動信号又は復旧信号となる前記第1の回線の転極
    回線間電圧増大エッジを検出してトリガ電流を出力する
    第1の転極ライズエッジ検出回路と、 前記復旧信号又は起動信号となる前記第2の回線の転極
    回線間電圧増大エッジを検出してトリガ電流を出力する
    第2の転極ライズエッジ検出回路と、 前記第l及び第2の転極ライズエッジ検出回路の出力す
    るトリガ電流を合成し、ライズエッジ検出信号を形成す
    る第2の検出信号形成部と、 前記モノマルチからの前記パルスと外部回路からのリセ
    ット信号を合成してリセットパルスを出力するリセット
    パルス形成回路と、 前記第1の全波整流回路の出力電圧を電源として動作
    し、前記第2の検出信号形成部の出力する前記トリガ電
    流をセット入力端子に入力して前記転極情報を保持して
    外部回路に出力し、前記リセットパルス形成回路からの
    前記パルスをリセット入力端子に入力して待機状態に戻
    る保持回路とを備え、 前記モノマルチの出力する前記パルスが、前記リセット
    パルス形成回路を介して前記保持回路に与えられている
    期間には、該保持回路が強制的にリセットされて前記第
    2の検出信号形成部からセットトリガ電流を入力されて
    も前記転極情報を出力しない構成にしたことを特徴とす
    る緩転極検出回路。
  20. 【請求項20】 端末に設けられ、一対の第1及び第2
    の回線で構成された通信回線を介して与えられた起動信
    号または復旧信号の極性反転情報に基づき、ノーリンギ
    ング通信の着信を検出する緩転極検出回路において、 請求項19記載の第1の全波整流回路、第2の全波整流
    回路、第1の検出信号形成部、第1及び第2の転極ライ
    ズエッジ検出回路、第2の検出信号形成部及びリセット
    パルス形成回路と、 前記第2の全波整流回路の前記出力端子に接続されて該
    第2の全波整流回路から電源供給を受け、内蔵キャパシ
    タに対する過電圧及び過電流を防止しつつ、前記第1及
    び第2の回線間の電圧がゼロの時も、後段の回路の動作
    を維持する電源を供給する制御電源回路と、 前記制御電源回路から電源供給を受け、前記起動信号又
    は復旧信号となる前記第1の回線の転極回線間電圧減少
    エッジを検出してトリガ電流を出力する第1の転極フォ
    ールエッジ検出部と、 前記制御電源回路から電源供給を受け、前記復旧信号又
    は起動信号となる前記第2の回線の転極回線間電圧減少
    エッジを検出してトリガ電流を出力する第2の転極フォ
    ールエッジ検出部と、 前記制御電源回路の出力端子からの電源で動作し、前記
    フォールエッジ検出信号を受けて一定時間のパルスを出
    力するモノマルチとを備え、 前記第1または第2の全波整流回路もしくは前記制御電
    源回路から与えられた電源で動作し、前記第2の検出信
    号形成回路の出力する前記トリガ電流をセット入力端子
    に入力して前記転極情報を保持して外部回路に出力し、
    前記リセットパルス形成回路からの前記パルスをリセッ
    ト入力端子に入力して待機状態に戻る保持回路とを備
    え、 前記モノマルチの出力する前記パルスが、前記リセット
    パルス形成回路を介して前記保持回路に与えられている
    期間には、該保持回路が強制的にリセットされて前記第
    2の検出信号形成部からセットトリガ電流を入力されて
    も前記転極情報を出力しない構成にしたことを特徴とす
    る緩転極検出回路。
  21. 【請求項21】 請求項19記載の第1の全波整流回
    路、第2の全波整流回路、電流制限抵抗、電源キャパシ
    タ、第1の転極フォールエッジ検出部、第2の転極フォ
    ールエッジ検出部、第1の検出信号形成部、モノマル
    チ、リセットパルス形成回路、第1の転極ライズエッジ
    検出回路及び第2の転極ライズエッジ検出回路と、 前記第1の全波整流回路から与えられた電源で動作し、
    前記第1の転極ライズエッジ検出回路の出力するトリガ
    電流をセット入力端子に入力して前記転極情報を保持し
    て外部回路に出力し、前記リセットパルス形成回路から
    のパルスをリセット入力端子に入力して待機状態に戻る
    第1の保持回路と、 前記第1の全波整流回路から与えられた電源で動作し、
    前記第2の転極ライズエッジ検出回路の出力する前記ト
    リガ電流をセット入力端子に入力して前記転極情報を保
    持して外部回路に出力し、前記リセットパルス形成回路
    からの前記パルスをリセット入力端子に入力して待機状
    態に戻る第2の保持回路とを備え、 前記モノマルチの出力する前記パルスが、前記リセット
    パルス形成回路を介して前記第1及び第2の保持回路に
    与えられている期間には、該第1及び第2の保持回路が
    強制的にリセットされて前記第1及び第2の転極ライズ
    エッジ検出回路からセットトリガ電流を入力されても前
    記転極情報を出力しない構成にしたことを特徴とする緩
    転極検出回路。
  22. 【請求項22】 請求項20記載の第1の全波整流回
    路、第2の全波整流回路、制御電源回路、第1の転極フ
    ォールエッジ検出部、第2の転極フォールエッジ検出
    部、第1の検出信号形成部、モノマルチ、リセットパル
    ス形成回路、第1の転極ライズエッジ検出回路及び第2
    の転極ライズエッジ検出回路と、 前記第1または第2の全波整流回路または前記制御電源
    回路から与えられた電源で動作し、前記第1の転極ライ
    ズエッジ検出回路の出力する前記トリガ電流をセット入
    力端子に入力して前記転極情報を保持して外部回路に出
    力し、前記リセットパルス形成回路からの前記パルスを
    リセット入力端子に入力して待機状態に戻る第1の保持
    回路と、 前記第1または第2の全波整流回路もしくは前記制御電
    源回路から与えられた電源で動作し、前記第2の転極ラ
    イズエッジ検出回路の出力する前記トリガ電流をセット
    入力端子に入力して前記転極情報を保持して外部回路に
    出力し、前記リセットパルス形成回路からの前記パルス
    をリセット入力端子に入力して待機状態に戻る第2の保
    持回路とを備え、 前記モノマルチの出力する前記パルスが、前記リセット
    パルス形成回路を介して前記第1及び第2の保持回路に
    与えられている期間には、該第1及び第2の保持回路が
    強制的にリセットされて前記第1及び第2の転極ライズ
    エッジ検出回路からセットトリガ電流を入力されても前
    記転極情報を出力しない構成にしたことを特徴とする緩
    転極検出回路。
  23. 【請求項23】 請求項19記載の第1の全波整流回
    路、第2の全波整流回路、電流制限抵抗、電源キャパシ
    タ、第1の転極フォールエッジ検出部、第2の転極フォ
    ールエッジ検出部、第1の検出信号形成部、モノマル
    チ、リセットパルス形成回路、第1の転極ライズエッジ
    検出回路及び第2の転極ライズエッジ検出回路と、 前記第1の全波整流回路から与えられた電源で動作し、
    前記第1の転極ライズエッジ検出回路の出力する前記ト
    リガ電流を第1のセット入力端子に入力して起動信号ま
    たは復旧信号に対する第1の転極情報を保持出力し、前
    記リセットパルス形成回路からの前記パルスをリセット
    入力端子から入力して待機状態に戻り、前記第2の転極
    ライズエッジ検出回路からの前記トリガ電流を第2のセ
    ット入力端子に入力して該復旧信号または起動信号に対
    する第2の転極情報を保持出力し、該リセットパルス形
    成回路からの前記パルスをリセット入力端子から入力し
    て第1及び第2の出力共にオフの待機状態に戻る3ステ
    ート保持回路とを備え、 前記モノマルチの出力する前記パルスが、前記リセット
    パルス形成回路を介して前記3ステート保持回路に与え
    られている期間には、該3ステート保持回路が強制的に
    リセットされて、前記第1及び第2の転極ライズエッジ
    検出回路からセットトリガ電流を入力されても前記転極
    情報を出力しない構成にしたことを特徴とする緩転極検
    出回路。
  24. 【請求項24】 請求項20記載の第1の全波整流回
    路、第2の全波整流回路、制御電源回路、第1の転極フ
    ォールエッジ検出部、第2の転極フォールエッジ検出
    部、第1の検出信号形成部、モノマルチ、リセットパル
    ス形成回路、第1の転極ライズエッジ検出回路及び第2
    の転極ライズエッジ検出回路と、 前記第1または第2の全波整流回路もしくは前記制御電
    源回路から与えられた電源で動作し、前記第1の転極ラ
    イズエッジ検出回路の出力するトリガ電流を第1のセッ
    ト入力端子に入力して起動信号または復旧信号に対する
    第1の転極情報を保持出力し、前記リセットパルス形成
    回路からの前記パルスをリセット入力端子から入力して
    待機状態に戻り、前記第2の転極ライズエッジ検出回路
    からのトリガ電流を第2のセット入力端子に入力して該
    復旧信号または起動信号に対する第2の転極情報を保持
    出力し、該リセットパルス形成回路からの前記パルスを
    リセット入力端子から入力して第1及び第2の出力共に
    オフの待機状態に戻る3ステート保持回路とを備え、 前記モノマルチの出力する前記パルスが、前記リセット
    パルス形成回路を介して前記3ステート保持回路に与え
    られている期間には、該3ステート保持回路が強制的に
    リセットされて、前記第1及び第2の転極ライズエッジ
    検出回路からセットトリガ電流を入力されても前記転極
    情報を出力しない構成にしたことを特徴とする緩転極検
    出回路。
  25. 【請求項25】 請求項19、20、21、22、23
    または24記載の緩転極検出回路において、 前記第1の転極ライズエッジ検出回路は、前記第1の回
    線と前記第1の全波整流回路の前記負極性端子とから与
    えられる信号を前記入力信号とする請求項9記載のパル
    スエッジ検出回路で構成し、 前記第2の転極ライズエッジ検出回路は、前記第2の回
    線と前記全波整流回路の前記負極性端子とから与えられ
    る信号を前記入力信号とする請求項9記載のパルスエッ
    ジ検出回路で構成したことを特徴とする緩転極検出回
    路。
  26. 【請求項26】 信号線のパルスの立ち下がりエッジを
    検出するパルスフォールエッジ検出回路において、 前記信号線にアノードが接続され、該信号線上の前記パ
    ルスを整流するピークホールド用整流ダイオードと、 前記ピークホールド用整流ダイオードのカソードとグラ
    ンドとの間に接続されたピークホールド用キャパシタ
    と、 設定した一定の電圧範囲内でのみ定電流が流れる請求項
    8記載の定電流回路と、 電流流出入力端子、複数の電流流出出力端子、及びそれ
    ら入出力電流の和電流が流入するコモン端子を持ち、該
    コモン端子が前記ピークホールド用整流ダイオードのカ
    ソードと前記ピークホールド用キャパシタの接続点に接
    続され、該電流流出入力端子が前記定電流回路の電流流
    入端子に接続された第1の線形電流ミラーと、 前記定電流回路の電流流出端子にアノードが接続された
    逆流防止ダイオードと、 電流流入入力端子、複数の電流流入出力端子、及びそれ
    ら入出力電流の和電流が流出するコモン端子を持ち、こ
    のコモン端子が前記グランドに接続され、該複数の電流
    流入出力端子のうちのひとつが前記信号線と前記逆流防
    止ダイオードのカソードに接続され、該電流流入入力端
    子が前記第1の線形電流ミラー回路の前記複数の電流流
    出出力端子のうちの一つに接続された第2の線形電流ミ
    ラーとを備え、 前記第1の線形電流ミラーの前記電流流出出力端子また
    は前記第2の線形電流ミラーの前記電流流入出力端子
    は、前記パルスの立ち下がり情報を示す出力端子を構成
    し、 前記定電流回路は、前記電流が流れ始める電圧をVL、
    該電流が流れなくなる電圧をVH、及びパルス波高値を
    VPと置いたとき、それらの電圧VLと電圧VHとを0
    <VL<VH<VPを満たすように設定したことを特徴
    とするパルスフォールエッジ検出回路。
  27. 【請求項27】 請求項19、21、23または25記
    載の緩転極検出回路において、 前記第1及び第2の転極フォールエッジ検出部は、 設定した一定の電圧範囲内でのみ定電流が流れる請求項
    8記載の定電流回路と、 電流流出入力端子、複数の電流流出出力端子、及びそれ
    ら入出力電流の和電流が流入するコモン端子を持ち、該
    コモン端子が前記電流制限抵抗と前記電源キャパシタの
    接続点に接続され、該電流流出入力端子が前記定電流回
    路の電流流入端子に接続された第1の線形電流ミラー
    と、 前記定電流回路の電流流出端子にアノードが接続された
    逆流防止ダイオードと、 電流流入入力端子、複数の電流流入出力端子、及びそれ
    ら入出力電流の和電流が流出するコモン端子を持ち、こ
    のコモン端子が前記第1の全波整流回路の前記負極性端
    子に接続され、該複数の電流流入出力端子のうちの一つ
    の端子が前記第1または第2の通信回線と前記逆流防止
    ダイオードのカソードとに接続され、該電流流入入力端
    子が前記第1の線形電流ミラー回路の前記複数の電流流
    出出力端子のうちの一つに接続された第2の線形電流ミ
    ラーとを備え、 前記第1の線形電流ミラーの前記複数の電流流出出力端
    子のうちの他の一つの端子、または前記第2の線形電流
    ミラーの前記複数の電流流入出力端子のうちの他の一つ
    の端子は、通信回線の転極時の電圧減少エッジ情報を示
    す出力端子を構成し、 前記第1の線形ミラーの前記電流流出入力端子から該第
    1の線形電流ミラーの前記電流流出出力端子を通り、さ
    らに前記第2の線形電流ミラーの前記電流流入入力端子
    を通り、さらに該第2の線形電流ミラーの電流流入出力
    端子を通り、前記通信回線に至る電流経路の電流増倍率
    は、1以上に設定し、 前記定電流回路は、前記電流が流れ始める電圧をVL、
    該電流が流れなくなる電圧をVH、及び待機時の通信回
    線間の電圧をVPと置いたとき、それらの電圧VLと電
    圧VHとを0<VL<VH<VPを満たすように設定し
    たことを特徴とする緩転極検出回路。
  28. 【請求項28】 請求項20、22、24または25記
    載の緩転極検出回路において、 前記第1及び第2の転極フォールエッジ検出部は、 設定した一定の電圧範囲内でのみ定電流が流れる請求項
    8記載の定電流回路と、 電流流出入力端子、複数の電流流出出力端子、及びそれ
    ら入出力電流の和電流が流入するコモン端子を持ち、該
    コモン端子が前記制御電源回路の出力端子に接続され、
    該電流流出入力端子が前記定電流回路の電流流入端子に
    接続された第1の線形電流ミラーと、 前記定電流回路の電流流出端子にアノードが接続された
    逆流防止ダイオードと、 電流流入入力端子、複数の電流流入出力端子、及びそれ
    ら入出力電流の和電流が流出するコモン端子を持ち、こ
    のコモン端子が前記第1の全波整流回路の前記負極性端
    子に接続され、該複数の電流流入出力端子のうちの一つ
    の端子が前記第1または第2の通信回線と前記逆流防止
    ダイオードのカソードとに接続され、該電流流入入力端
    子が前記第1の線形電流ミラー回路の前記複数の電流流
    出出力端子のうちの一つの端子に接続された第2の線形
    電流ミラーとを備え、 前記第1の線形電流ミラーの前記複数の電流流出出力端
    子のうちの他の一つの端子または前記第2の線形電流ミ
    ラーの前記複数の電流流入出力端子のうちの他の一つの
    端子は、通信回線の転極時の電圧減少エッジ情報を示す
    出力端子を構成し、 前記第1の線形ミラーの前記電流流出入力端子から該第
    1の線形電流ミラーの前記電流流出出力端子を通り、さ
    らに前記第2の線形電流ミラーの前記電流流入入力端子
    を通り、さらに該第2の線形電流ミラーの前記電流流入
    出力端子を通り前記通信回線に至る電流経路の電流増倍
    率は、1以上に設定し、 前記定電流回路は、前記電流が流れ始める電圧をVL、
    該電流が流れなくなる電圧をVH、及び待機時の通信回
    線の電圧をVPと置いたとき、それらの電圧VLと電圧
    VHとを0<VL<VH<VPを満たすように設定した
    ことを特徴とする緩転極検出回路。
  29. 【請求項29】 セット入力端子とリセット入力端子と
    電流流入端子と電流流出端子とを有し、該セット入力端
    子から入力されたトリガ電流に基づきオンとなって電流
    流入端子と電流流出端子の間に定電流を流し、該リセッ
    ト入力端子から入力されたトリガ電流に基づき該定電流
    をオフする定電流オン、オフ回路と、 前記定電流オン、オフ回路の前記電流流出端子に電流流
    入端子が接続され、セット入力端子から入力されたトリ
    ガ電流に基づきオンして短絡状態となり、自回路に流れ
    る電流がオフすることでオフ状態に戻るスイッチ回路
    と、 前記定電流オン、オフ回路と前記スイッチ回路の前記接
    続点と負電源間に接続された時定数キャパシタと、 電流流出入力端子、複数の電流流出出力端子、及びそれ
    ら入出力電流の和電流が流入するコモン端子を持ち、該
    コモン端子が正電源に接続され、該電流流出入力端子が
    前記定電流オン、オフ回路の前記電流流入端子に接続さ
    れた第1の線形電流ミラーと、 電流流入入力端子、電流流入出力端子及びそれら入出力
    端子の和電流が流出するコモン端子を持ち、該電流流入
    入力端子に前記スイッチ回路の電流流出端子が接続さ
    れ、該電流流入出力端子が前記定電流オン、オフ回路の
    前記リセット入力端子に接続され、該コモン端子が負電
    源に接続された第2の線形電流ミラーと、 前記第1の線形電流ミラー回路の前記電流流出出力端子
    のうちの必要数の電流出力を定電流負荷として動作し、
    前記定電流オン、オフ回路と前記スイッチ回路と前記時
    定数キャパシタとの前記接続点に入力端子が接続され、
    グランドが負電源に接続され、入力電圧が低電圧の場合
    には、出力電流をオフし、入力電圧が高電圧の場合に
    は、出力電流を該スイッチ回路の前記セット入力端子に
    出力するシュミットトリガ回路とを備え、 前記定電流オン、オフ回路の前記セット入力端子は、全
    体のトリガ入力端子を構成し、 前記第1の線形電流ミラーの複数の電流流出出力端子の
    うちの一つは、全体の出力端子を形成する構成にしたこ
    とを特徴とするモノマルチ。
  30. 【請求項30】 セット入力端子とリセット入力端子と
    電流流入端子と電流流出端子とを有し、該セット入力端
    子から入力されたトリガ電流に基づきオンとなって該電
    流流入端子と該電流流出端子の間に定電流を流し、該リ
    セット入力端子から入力されたトリガ電流に基づき該定
    電流をオフする定電流オン、オフ回路と、 前記定電流オン、オフ回路の前記電流流出端子に電流流
    入端子が接続され、セット入力端子とリセット入力端子
    とを有し、該セット入力端子から入力されたトリガ電流
    に基づきオンして短絡状態となり、該リセット入力端子
    からのトリガ電流の入力または自回路に流れる電流がオ
    フすることでオフ状態に戻るスイッチ回路と、 前記定電流オン、オフ回路と前記スイッチ回路の前記接
    続点と負電源との間に接続された時定数キャパシタと、 前記定電流オン、オフ回路の前記セット入力端子に入力
    端子が接続され、該入力端子にトリガ電流が入力される
    時に前記時定数キャパシタを短絡放電させる時定数キャ
    パシタ放電回路と、 電流流出入力端子、複数の電流流出出力端子、及びそれ
    ら入出力電流の和電流が流入するコモン端子を持ち、該
    コモン端子が正電源に接続され、該電流流出入力端子が
    前記定電流オン、オフ回路の前記電流流入端子に接続さ
    れた第1の線形電流ミラーと、 電流流入入力端子、電流流入出力端子及びそれら出力電
    流の和電流が流出するコモン端子を持ち、該電流流入入
    力端子に前記スイッチ回路の電流流出端子が接続され、
    該電流流入出力端子が前記定電流オン、オフ回路の前記
    リセット入力端子に接続され、該コモン端子が負電源に
    接続された第2の線形電流ミラーと、 前記第1の線形電流ミラー回路の電流流出出力端子のう
    ちの必要数の電流出力を定電流負荷として動作し、前記
    定電流オン、オフ回路と前記スイッチ回路と前記時定数
    キャパシタとの前記接続点に入力端子が接続され、グラ
    ンドが負電源に接続され、入力電圧が高電圧の場合に
    は、正相出力端子を介して出力電流を該スイッチ回路の
    前記セット入力端子にセット信号を出力し、低電圧の場
    合には逆相出力端子を介して該スイッチ回路の前記リセ
    ット入力端子にリセット信号を出力するシュミットトリ
    ガ回路とを備え、 前記定電流オン、オフ回路の前記セット入力端子は全体
    のトリガ入力端子を構成し、 前記第1の線形電流ミラーの前記複数の電流流出出力端
    子のうちの一つは、全体の出力端子を形成する構成にし
    たことを特徴とするモノマルチ。
  31. 【請求項31】 セット入力端子とリセット入力端子と
    電流流入端子と電流流出端子とを有し、該セット入力端
    子から入力されたトリガ電流に基づきオンとなって該電
    流流入端子と該電流流出端子の間に定電流を流し、該リ
    セット入力端子から入力されたトリガ電流に基づき該定
    電流をオフする定電流オン、オフ回路と、 前記定電流オン、オフ回路の前記電流流出端子に電流流
    入端子が接続され、セット・リセット入力端子を有し、
    該セット・リセット入力端子からの電流流入または電流
    流出によりオンして短絡状態となり、該セット・リセッ
    ト入力端子からの電流流出または電流流入されること
    で、または自回路に流れる電流がオフすることでオフ状
    態に戻るスイッチ回路と、 前記定電流オン、オフ回路の前記電流流出端子と前記ス
    イッチ回路の電流流入端子との接続点と負電源との間に
    接続された時定数キャパシタと、 前記定電流オン、オフ回路のセット入力端子に入力端子
    が接続され、該入力端子にトリガ電流が入力される時に
    前記時定数キャパシタを短絡放電させる時定数キャパシ
    タ放電回路と、 電流流出入力端子、複数の電流流出出力端子、及びそれ
    ら入出力電流の和電流が流入するコモン端子を持ち、該
    コモン端子が正電源に接続され、該電流流出入力端子が
    前記定電流オン、オフ回路の前記電流流入端子に接続さ
    れた第1の線形電流ミラーと、 電流流入入力端子、電流流入出力端子及びそれら入出力
    電流の和電流が流出するコモン端子を持ち、該電流流入
    入力端子に前記スイッチ回路の電流流出端子が接続さ
    れ、該電流流入出力端子が前記定電流オン、オフ回路の
    前記リセット入力端子に接続され、該コモン端子が負電
    源に接続された第2の線形電流ミラーと、 前記第1の線形電流ミラー回路の電流流出出力端子のう
    ちの必要数の電流出力を定電流負荷として動作し、前記
    定電流オン、オフ回路と前記スイッチ回路と時定数キャ
    パシタとの接続点に入力端子が接続され、グランドが負
    電源に接続され、入力電圧が高電圧の場合には、前記ス
    イッチ回路の前記セット・リセット入力端子に対してセ
    ット出力電流を流出または流入し、低電圧の場合には該
    スイッチ回路の該セット・リセット入力端子に対してリ
    セット出力電流を流入または流出するシュミットトリガ
    回路とを備え、 前記定電流オン、オフ回路の前記セット入力端子は、全
    体のトリガ入力端子を構成し、 前記第1の線形電流ミラーの複数の電流流出出力端子の
    うちの一つは、全体の出力端子を形成する構成にしたこ
    とを特徴とするモノマルチ。
  32. 【請求項32】 請求項19、20、21、22、2
    3、24、25、27または28記載の緩転極検出回路
    において、 前記モノマルチは、トリガ入力端子を、前記第1の検出
    信号形成回路の前記出力端子に接続した請求項29、3
    0または31記載のモノマルチで構成したことを特徴と
    する緩転極検出回路。
  33. 【請求項33】 一対の通信回線上の起動信号及び復旧
    信号である極性反転情報を検出する回路に設けられ、通
    信回線間の電圧がゼロの時も負荷回路の動作を維持させ
    る電源供給を行う制御電源回路において、 電流流出または電流流入する入力端子、電流流出または
    電流流入する出力端子、及びそれら入出力電流の和電流
    が流入または流出するコモン端子を持ち該入出力電流間
    の線形増幅を行う線形電流ミラーと、電流流入または電
    流流出する入力端子、電流流入または電流流出する出力
    端子、及びこれら入出力電流の和電流が流出または流入
    するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最大電流利
    得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得がゼロに向け
    て単調減少する特性を持つ非線形電流アンプとを有し、
    該非線形電流アンプの該入力端子と該線形電流ミラーの
    該出力端子が接続され、該非線形電流アンプの該出力端
    子と該線形電流ミラーの該入力端子が接続されてループ
    電流増幅を行うと共に、該線形電流ミラーの該コモン端
    子と該非線形電流アンプの該コモン端子間を電流流路と
    し、その電流流入側の該コモン端子が電源に接続され、
    電流流出側の該コモン端子を出力端子として、電圧印加
    により定電流を流す定電流ループと、 前記定電流電流ループの前記出力端子とグランドとの間
    に接続された出力保持キャパシタと、 前記定電流ループの電流流出側の前記コモン端子を持つ
    前記非線形電流アンプまたは前記線形電流ミラーの前記
    入力端子にアノードが接続されたレベルシフトダイオー
    ドと、 前記レベルシフトダイオードのカソードとグランド間の
    電圧を一定値以下にクランプするツェナーダイオード
    と、 前記定電流ループの電流流入側の前記コモン端子を持つ
    前記線形電流ミラーまたは前記非線形電流アンプの入力
    端子にコレクタが接続され、ベースがその定電流ループ
    の前記出力端子に接続され、エミッタが保護抵抗を介し
    て、前記レベルシフトダイオードと前記ツェナーダイオ
    ードの接続点に接続されたNPN形帰還トランジスタと
    を備え、 前記ツェナーダイオードのブレークダウン電圧は、負荷
    の高側保護電圧値に設定し、 前記レベルシフトダイオードのシフト電圧は、前記定電
    流ループがアクティブ状態のときには、前記NPN形帰
    還トランジスタがカットオフ状態となる電圧値に設定し
    構成したことを特徴とする制御電源回路。
  34. 【請求項34】 一対の通信回線上の起動信号及び復旧
    信号である極性反転情報を検出する回路に設けられ、通
    信回線間の電圧がゼロのときも負荷回路の動作を維持さ
    せる電源供給を行う制御電源回路において、 請求項33記載の定電流ループ、出力保持キャパシタ、
    レベルシフトダイオード及びツェナーダイオードと、 前記定電流ループの電流流入側の前記コモン端子を持つ
    前記線形電流ミラーまたは前記非線形電流アンプの前記
    入力端子にコレクタが接続され、ベースがその定電流ル
    ープの前記出力端子に接続され、エミッタが保護抵抗の
    一端に接続されたNPN形帰還トランジスタと、 コレクタが前記グランドに接続され、ベースが前記レベ
    ルシフトダイオードと前記ツェナーダイオードの接続点
    に接続され、エミッタが前記保護抵抗の他端に接続され
    たPNP形帰還トランジスタとを備え、 前記ツェナーダイオードのブレークダウン電圧は、負荷
    の高側保護電圧値に設定し、 前記レベルシフトダイオードのシフト電圧は、前記定電
    流ループがアクティブ状態のときに、前記NPN形帰還
    トランジスタと前記PNP形帰還トランジスタとがカッ
    トオフ状態となる電圧値に設定し構成したことを特徴と
    する制御電源回路。
  35. 【請求項35】 請求項20,22、24、25または
    28記載の緩転極検出回路において、 前記制御電源回路は、前記電源を前記第2の全波整流回
    路の前記出力端子の電位レベルとし、前記グランドは前
    記第1の全波整流回路の前記負極性端子の電位レベルと
    した請求項33または34記載の制御電源回路で構成し
    たことを特徴とする緩転極検出回路。
  36. 【請求項36】 端末に設けられ、一対の第1及び第2
    の回線で構成された通信回線を介して与えられた極性反
    転情報からベル信号を検出するベル信号検出回路におい
    て、 前記通信回線に流れる電流を全波整流し、正極性端子と
    負極性端子から一定の極性の電圧を出力して後段の回路
    に電源供給を行う全波整流回路と、 前記全波整流回路の前記負極性端子と前記第1の回線間
    との間に接続され、前記起動信号または復旧信号の極性
    反転エッジを検出して第1のエッジ検出トリガ電流を出
    力する第1のエッジ検出回路と、 前記全波整流回路の前記負極性端子と前記第2の回線と
    の間に接続され、前記復旧または起動信号の極性反転エ
    ッジを検出して第2のエッジ検出トリガ電流を出力する
    第2のエッジ検出回路と、 前記第1のエッジ検出回路からの前記第1のエッジ検出
    トリガ電流を電圧信号又は電流信号に変換し、一定時間
    または外部からリセット信号の入力があるまで論理
    “1”レベルを維持出力する第1のパルス幅拡大回路
    と、 前記第2のエッジ検出回路からの前記第2のエッジ検出
    トリガ電流を電圧信号又は電流信号に変換し、一定時間
    または外部からリセット信号の入力があるまで、論理
    “1”レベルを維持出力する第2のパルス幅拡大回路
    と、 前記第1のパルス幅拡大回路及び第2のパルス幅拡大回
    路の出力論理の論理積を求めるAND回路と、 前記AND回路の出力信号をベル信号検出信号に変換し
    て外部回路に伝える出力手段とを、 備えたことを特徴とするベル信号検出回路。
  37. 【請求項37】 端末に設けられ、一対の第1及び第2
    の回線で構成された通信回線を介して与えられたベル信
    号を検出するベル信号検出回路において、 前記通信回線に流れる電流を全波整流し、正極性端子と
    負極性端子から一定の極性の電圧を出力して後段の回路
    に電源供給を行う全波整流回路と、 ツェナーダイオードを、定電流ループに直列接続、また
    は該定電流ループ内に挿入接続し、線形電流ミラーの入
    力部に接続して構成し、前記全波整流回路の正極性端子
    と負極性端子間に接続され、該正極性端子と該負極性端
    子間の電圧が所定の電圧より高いことを検出して該線形
    電流ミラーの出力端子より定電流を出力する高電圧検出
    回路と、 前記高電圧検出回路の前記出力端子と該高電圧検出回路
    の出力電流をアクティブにする側の前記全波整流回路の
    出力端子との間に接続され、該高電圧検出回路の出力電
    流をベル信号検出信号に変換して外部回路に伝える出力
    手段とを、 備えたことを特徴とするベル信号検出回路。
  38. 【請求項38】 端末に設けられ、一対の第1及び第2
    の回線で構成された通信回線を介して与えられたベル信
    号を検出するベル信号検出回路において、 前記通信回線に流れる電流を全波整流し、正極性端子と
    負極性端子から一定の極性の電圧を出力して後段の回路
    に電源供給を行う全波整流回路と、 ツェナーダイオードを、定電流ループと直列接続、また
    は該定電流ループ内に挿入接続して構成し、印加電圧が
    所定の電圧より高いことを検出して定電流を流す高電圧
    検出回路と、 前記高電圧検出回路に直列接続されて前記全波整流回路
    の正極性端子と負極性端子との間に接続され、前記高電
    圧検出回路の出力電流をベル信号検出信号に変換して外
    部回路に伝える出力手段とを、 備えたことを特徴とするベル信号検出回路。
  39. 【請求項39】 端末に設けられ、一対の第1及び第2
    の回線で構成された通信回線を介して与えられたベル信
    号を検出するベル信号検出回路において、 前記通信回線に流れる電流を全波整流し、正極性端子と
    負極性端子から一定の極性の電圧を出力して後段の回路
    に電源供給を行う全波整流回路と、 第1のツェナーダイオードを、第1の定電流ループに直
    列接続、または該第1の定電流ループ内に挿入接続し、
    線形電流ミラーの入力部に接続して構成し、前記全波整
    流回路の正極性端子と負極性端子間に接続され、該正極
    性端子と該負極性端子間の電圧が所定の電圧より高いこ
    とを検出して該線形電流ミラーの出力端子より定電流を
    出力する高電圧検出回路と、 前記高電圧検出回路の出力端子に一端を接続され、該高
    電圧検出回路の出力電流の逆流を防止する逆流防止ダイ
    オードと、 電流駆動され、外部にベル信号検出信号を送出するベル
    信号送出手段と、 前記ベル信号送出手段に第2の定電流ループを直列接続
    し、さらに、キャパシタと第2のツェナーダイオードと
    を並列接続して構成し、前記逆流防止ダイオードの他端
    と前記高電圧検出回路の出力電流をアクティブにする側
    の前記全波整流回路の出力端子との間に接続され、前記
    高電圧検出回路の出力パルス幅を拡大して前記ベル信号
    送出手段を駆動するパルス幅拡大回路とを、 備えたことを特徴とするベル信号検出回路。
  40. 【請求項40】 端末に設けられ、一対の第1及び第2
    の回線で構成された通信回線を介して与えられたベル信
    号を検出するベル信号検出回路において、 前記通信回線に流れる電流を全波整流し、正極性端子と
    負極性端子から一定の極性の電圧を出力して後段の回路
    に電源供給を行う全波整流回路と、 第1のツェナーダイオードを、第1の定電流ループと直
    列接続、または、該第1の定電流ループ内に挿入接続
    し、印加電圧が所定の電圧より高いことを検出して定電
    流を流す高電圧検出回路と、 電流駆動され、外部にベル信号検出信号を送出するベル
    信号送出手段と、 前記ベル信号送出手段に第2の定電流ループを直列接続
    し、さらに、キャパシタと第2のツェナーダイオードと
    を並列接続して構成し、前記高電圧検出回路と直列接続
    して、前記全波整流回路の正極性端子と負極性端子との
    間に接続され、前記高電圧検出回路の出力パルス幅を拡
    大して前記ベル信号送出手段を駆動するパルス幅拡大回
    路とを、 備えたことを特徴とするベル信号検出回路。
  41. 【請求項41】 端末に設けられ、一対の第1及び第2
    の回線で構成された通信回線を介して与えられたベル信
    号を検出するベル信号検出回路において、 前記通信回線に流れる電流を全波整流し、正極性端子と
    負極性端子から一定の極性の電圧を出力して後段の回路
    に電源供給を行う全波整流回路と、 第1のツェナーダイオードを、第1の定電流ループに直
    列接続、または該第1の定電流ループ内に挿入接続し、
    第1の線形電流ミラーの入力部に接続して構成し、前記
    全波整流回路の正極性端子と負極性端子間に接続され、
    該正極性端子と該負極性端子間の電圧が所定の電圧より
    高いことを検出して該第1の線形電流ミラーの出力端子
    より定電流を出力する高電圧検出回路と、 前記高電圧検出回路の出力端子に一端が接続され、該高
    電圧検出回路の出力電流の逆流を防止する逆流防止ダイ
    オードと、 電流駆動され、外部にベル信号検出信号を送出するベル
    信号送出手段と、 第2の線形電流ミラーの入力部に第2の定電流ループを
    直列接続し、さらに、キャパシタと第2のツェナーダイ
    オードとを並列接続して入力部とし、該第2の線形電流
    ミラーの出力端子を出力部とし、前記高電圧検出回路の
    出力パルス幅を拡大して前記ベル信号送出手段を駆動す
    るパルス幅拡大回路とを備え、 前記逆流防止ダイオードの他端に前記パルス幅拡大回路
    の入力部を接続し、前記高電圧検出回路の出力電流をア
    クティブにする側の前記全波整流回路の出力端子に該パ
    ルス幅拡大回路のコモン端子を接続し、該全波整流回路
    の該出力端子の逆極性出力端子と該パルス幅拡大回路の
    出力部との間に、前記ベル信号送出手段を接続して構成
    したことを特徴するベル信号検出回路。
  42. 【請求項42】 端末に設けられ、一対の第1及び第2
    の回線で構成された通信回線を介して与えられたベル信
    号を検出するベル信号検出回路において、 前記通信回線に流れる電流を全波整流し、正極性端子と
    負極性端子から一定の極性の電圧を出力して後段の回路
    に電源供給を行う全波整流回路と、 第1のツェナーダイオードを、第1の定電流ループに直
    列接続、または該第1の定電流ループ内に挿入接続し、
    印加電圧が所定の電圧より高いことを検出して定電流を
    流す高電圧検出回路と、 前記高電圧検出回路の出力電流の逆流を防止する逆流防
    止ダイオードと、 電流駆動され、外部にベル信号検出信号を送出するベル
    信号送出手段と、 線形電流ミラーの入力部に第2の定電流ループを直列接
    続し、さらに、キャパシタと第2のツェナーダイオード
    とを並列接続して入力部とし、該線形電流ミラーの出力
    端子を出力部とし、前記高電圧検出回路の出力パルス幅
    を拡大して前記ベル信号送出手段を駆動するパルス幅拡
    大回路とを備え、 前記高電圧検出回路と前記逆流防止ダイオードと前記パ
    ルス幅拡大回路の入力部とを直列接続して前記全波整流
    回路の出力間に接続し、前記パルス幅拡大回路の出力電
    流をアクティブにする側の該全波整流回路の出力端子と
    該パルス幅拡大回路の出力部との間に、前記ベル信号送
    出手段を接続して構成したことを特徴するベル信号検出
    回路。
  43. 【請求項43】 請求項41または42のベル信号検出
    回路において、 前記全波整流回路と、前記高電圧検出回路と、該高電圧
    検出回路の出力パルス幅を拡大して負荷を駆動する前記
    第1のパルス幅拡大回路と、該高電圧検出回路の出力電
    流の逆流を防止する前記第1の逆流防止ダイオードと、
    電流駆動されて外部にベル信号を送出する前記ベル信号
    送出手段とを備え、 前記ベル信号送出手段に定電流回路を直列接続し、さら
    に、キャパシタとツェナーダイオードとを並列接続して
    構成し、前記全波整流回路のゼロパワー出力区間におけ
    る前記ベル信号検出信号の瞬断を解消する第2のパルス
    幅拡大回路に、前記第1のパルス幅拡大回路の出力電流
    の逆流を防止する第2の逆流防止ダイオードを直列接続
    して、前記全波整流回路の出力端子の一端と前記第1の
    パルス幅拡大回路の出力部間に接続して構成したことを
    特徴とするベル信号検出回路。
  44. 【請求項44】 電流流出または電流流入する入力端
    子、電流流出または電流流入する出力端子、及びこれら
    の入出力電流の和電流が流入または流出するコモン端子
    を持ち入出力電流間の線形増幅を行う線形電流ミラー
    と、電流流入または電流流出する入力端子、電流流入ま
    たは電流流出する出力端子、及びこれら入出力電流の和
    電流が流出または流入するコモン端子を有し、入力電流
    ゼロ付近に最大電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い
    電流利得がゼロに向けて単調減少する特性を持つ非線形
    電流アンプとを備え、該非線形電流アンプの該入力端子
    と該線形電流ミラーの該出力端子とが接続されかつ該非
    線形電流アンプの該出力端子と該線形電流ミラーの該入
    力端子とが接続され、ループ電流増幅を行い、該線形電
    流ミラーの該コモン端子と該非線形電流アンプの該コモ
    ン端子を電流経路として外部からの電圧印加で、定電流
    を流す機能を有した定電流ループと、 前記定電流ループ内に接続されるかまたは該定電流ルー
    プに直列に接続され、該定電流ループに定電流の流れ始
    める電圧を設定する定電圧素子とを、 備えたことを特徴とする高電圧検出回路。
  45. 【請求項45】 請求項44記載の高電圧回路におい
    て、前記定電流ループに流れる電流を入力電流とし外部
    への出力電流に変換増幅する電流ミラーを設けたことを
    特徴とする高電圧検出回路。
  46. 【請求項46】 請求項38、40、42または43記
    載のベル信号検出回路において、前記高電圧検出回路
    は、請求項44記載の高電圧検出回路で構成したことを
    特徴とするベル信号検出回路。
  47. 【請求項47】 請求項37、39、41または43記
    載のベル信号検出回路において、前記高電圧検出回路
    は、請求項45記載の高電圧検出回路で構成したことを
    特徴とするベル信号検出回路。
  48. 【請求項48】 請求項38、40、42または43記
    載のベル信号検出回路において、 前記高電圧検出回路は、請求項8記載の設定された高低
    2つの電圧範囲内でのみ定電流を流す定電流回路を用い
    て構成したことを特徴とするベル信号検出回路。
  49. 【請求項49】 請求項37、39、41または43記
    載のベル信号検出回路において、 前記高電圧検出回路は、請求項9記載の設定された高低
    2つの電圧範囲内でのみ定電流を電流ミラーから出力す
    るパルスエッジ検出回路を用い、該パルスエッジ検出回
    路の入力端子とコモン端子を前記全波整流回路の出力端
    子間に接続して印加電圧が所定の電圧より高いことを検
    出し、該パルスエッジ検出回路の該電流ミラーの出力端
    子から定電流を検出出力として出力する構成にしたこと
    を特徴とするベル信号検出回路。
  50. 【請求項50】 電源に接続されて電圧印加により定電
    流を流す定電流回路と、 コレクタに前記定電流ループが接続され、ベースに信号
    入力端子が接続されたトランジスタと、 前記トランジスタのベースと前記コレクタ間に接続され
    たホールドキャパシタと、 前記トランジスタのコレクタとグランドとの間に接続さ
    れ、該コレクタの電位をツェナー電圧でクランプし前記
    ホールドキャパシタの過充電を防止するツェナーダイオ
    ードと、 前記トランジスタのエミッタと前記グランドとの間に接
    続されたエミッタ抵抗と、 前記トランジスタのエミッタと前記グランドとの間に接
    続され、該エミッタの電位をレベルシフト電圧でクラン
    プし出力電圧振幅レベルを決定するレベルシフト素子群
    とを備え、 前記入力端子から入力された入力パルスの電流レベルを
    p 、前記定電流回路が流す定電流をion、前記トラン
    ジスタのエミッター接地電流増幅率をβとおくと、それ
    らの関係は(ip ×β/ion)>1となるように設定し
    たことを特徴とするパルス幅拡大回路。
  51. 【請求項51】 請求項50記載のパルス幅拡大回路に
    おいて、 前記トランジスタと相俟ってダーリントン増幅器を形成
    する第2のトランジスタを設け、 前記ダーリントン増幅器のコレクタには前記定電流回路
    を接続し、ベースには信号入力端子を接続し、 前記ダーリントン増幅器のベースとコレクタ間には、前
    記ホールドキャパシタが接続し、 前記ダーリントン増幅器のコレクタと前記グランドとの
    間には、前記ツェナーダイオードを接続し、 前記ダーリントン増幅器のエミッタと前記グランドとの
    間には、前記エミッタ抵抗と前記レベルシフト素子群と
    を接続して構成したことを特徴とするパルス幅拡大回
    路。
  52. 【請求項52】 請求項50または51記載のパルス幅
    拡大回路において、前記定電流回路と前記コレクタの間
    に、該コレクタに対して順方向となるように接続された
    第1の逆流防止ダイオードを設けたことを特徴とするパ
    ルス幅拡大回路。
  53. 【請求項53】 請求項50、51または52記載のパ
    ルス幅拡大回路において、前記信号入力端子と前記ベー
    スとの間に、該ベースに対して順方向となるように接続
    された第2の逆流防止ダイオードを設けたことを特徴と
    するパルス幅拡大回路。
  54. 【請求項54】 請求項50、51、52または53記
    載のパルス幅拡大回路において、前記ベースと前記グラ
    ンドとの間に、該ベースに対して順方向となるように接
    続された保護ダイオードを設けたことを特徴とするパル
    ス幅拡大回路。
  55. 【請求項55】 請求項36記載のベル信号検出回路に
    おいて、 前記第1及び第2のパルス幅拡大回路は、請求項50、
    51、52、53または54記載のパルス幅拡大回路で
    構成したことを特徴とするベル信号検出回路。
  56. 【請求項56】 信号入力端子とグランドとの間に接続
    され、入力電流の過剰電荷分を蓄積するホールドキャパ
    シタと、 前記信号入力端子と前記グランドとの間に前記ホールド
    キャパシタと並列に接続され、該ホールドキャパシタの
    過充電を防止するツェナーダイオードと 前記信号入力端子と前記ホールドキャパシタとに電流流
    入端子が接続され、出力電流の基準電流を発生する定電
    流回路と、 前記定電流回路の前記電流流出端子に入力端子が接続さ
    れ、コモン端子がグランドに接続され、出力端子からパ
    ルス電流を出力する電流ミラーとを備え、 前記信号入力端子から入力された入力パルスの電流レベ
    ルをip 、前記定電流ループの発生する基準電流をion
    とおいたとき、それらの電流は(ip >ion)となるよ
    うに設定したことを特徴とするパルス幅拡大回路。
  57. 【請求項57】 請求項39、40、41、42、4
    3、46、47、48または49記載のベル信号検出回
    路において、前記パルス幅拡大回路、前記第1のパルス
    幅拡大回路及び前記第2のパルス幅拡大回路は、請求項
    56記載のパルス幅拡大回路で構成したことを特徴とす
    るベル信号検出回路。
JP03151097A 1996-06-26 1997-01-31 極性反転検出回路 Expired - Fee Related JP3728046B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03151097A JP3728046B2 (ja) 1996-06-26 1997-01-31 極性反転検出回路

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18428496 1996-06-26
JP8-184284 1996-06-26
JP03151097A JP3728046B2 (ja) 1996-06-26 1997-01-31 極性反転検出回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1075323A true JPH1075323A (ja) 1998-03-17
JP3728046B2 JP3728046B2 (ja) 2005-12-21

Family

ID=26369988

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03151097A Expired - Fee Related JP3728046B2 (ja) 1996-06-26 1997-01-31 極性反転検出回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3728046B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005057739A (ja) * 2003-07-31 2005-03-03 Agilent Technol Inc 精密な振幅と長さを有する高電圧パルスを低電圧エッジから生成するための回路および方法
US6978008B2 (en) 2002-02-28 2005-12-20 Oki Electric Industry Co., Ltd. Zero crossing detection circuit
JP2006039577A (ja) * 2004-07-29 2006-02-09 Magnachip Semiconductor Ltd パッシブマトリクス有機発光ダイオード用出力ドライバ
JP2006177724A (ja) * 2004-12-21 2006-07-06 Rohm Co Ltd 電圧検出回路
WO2014141746A1 (ja) * 2013-03-15 2014-09-18 オムロン株式会社 計測装置および計測方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6978008B2 (en) 2002-02-28 2005-12-20 Oki Electric Industry Co., Ltd. Zero crossing detection circuit
JP2005057739A (ja) * 2003-07-31 2005-03-03 Agilent Technol Inc 精密な振幅と長さを有する高電圧パルスを低電圧エッジから生成するための回路および方法
JP2006039577A (ja) * 2004-07-29 2006-02-09 Magnachip Semiconductor Ltd パッシブマトリクス有機発光ダイオード用出力ドライバ
JP2006177724A (ja) * 2004-12-21 2006-07-06 Rohm Co Ltd 電圧検出回路
JP4570950B2 (ja) * 2004-12-21 2010-10-27 ローム株式会社 電圧検出回路
WO2014141746A1 (ja) * 2013-03-15 2014-09-18 オムロン株式会社 計測装置および計測方法
JP2014178238A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Omron Corp 計測装置および計測方法
CN105026940A (zh) * 2013-03-15 2015-11-04 欧姆龙株式会社 计测装置以及计测方法
US9945887B2 (en) 2013-03-15 2018-04-17 Omron Corporation Measuring apparatus and measuring method

Also Published As

Publication number Publication date
JP3728046B2 (ja) 2005-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100423370B1 (ko) 극성반전검출회로와,완전극검출회로와,벨신호검출회로와,그것들에사용되는정전류회로,펄스엣지검출회로,정전류온,오프형스위치회로,펄스폴엣지검출회로,모노멀티,펄스폭확대회로,제어전원회로및고전압검출회로
CN101581764B (zh) 按键检测电路
US20130027999A1 (en) Discharge circuit and method
CN108173537B (zh) 重启动电路及电子设备
US5654884A (en) Multistand AC/DC converter with baseline crossing detection
JPH1075323A (ja) 極性反転検出回路と緩転極検出回路とベル信号検出回路とそれらに用いられる定電流回路、パルスエッジ検出回路、定電流オン、オフ形スイッチ回路、パルスフォールエッジ検出回路、モノマルチ、パルス幅拡大回路、制御電源回路及び高電圧検出回路
CN209946626U (zh) 具有自动调焦的投影机系统
CN109347314A (zh) 带保护功能的高压交直流余电泄放电路
JP2925409B2 (ja) ノーリンギング端末アナログフロントエンド
JPH05114957A (ja) ノーリンギング着信検出回路
JPH06237307A (ja) 極性反転検出回路
JPH06350741A (ja) 極性反転検出回路
JPS59105742A (ja) 呼出信号検出回路
US7991015B2 (en) Line terminal for determining operational status of a U interface
CN201571115U (zh) 一种电话振铃控制的开关
JP2642720B2 (ja) 地気信号発生回路
NO773222L (no) Samtalegebyrteller.
JPS6010896A (ja) 局線回路
JP2742845B2 (ja) 加入者回線試験方式
JPS58136166A (ja) 着信応答検知回路
CN2170611Y (zh) 同线电话机
JP3572212B2 (ja) サイリスタスイッチ駆動回路
JPH1169000A (ja) 電話回線端末装置
JPH06311256A (ja) 極性反転検出回路及びこの回路を用いた端末装置
JPH0423510A (ja) 電源周波数検知回路

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040406

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040511

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050913

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050930

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081007

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091007

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091007

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091007

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101007

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees