JPH1073273A - ツーバイフォー住宅における空気調和機のドレン配管工法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性のある断熱ホースを用いてもトラップ
状の部分を生じさせることなく所定の勾配でドレン配管
を行うことができるようすること。 【解決手段】 ツーバイフォー住宅用の天井ユニット１
内に断熱ホース１２ドレンホースとして配設するための
ドレン配管工法において、天井ユニット１の根太３の側
面３Ａに可撓性のある材料から成る開放形のダクト３を
所要の勾配をもって取り付けた後、断熱ホース１２をダ
クト１３内に押し込んで断熱ホース１２を所要の勾配を
もって固定するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はツーバイフォー住宅
における空気調和機のドレン配管工法に関する。

【０００２】

【従来の技術】ツーバイフォー住宅において空気調和機
の室内機を天井に取り付ける場合、そのドレン配管もま
た天井裏に配設しなければならない。このため、従来で
は、先ず天井パネル内のドレン配管予定路に沿って吊り
金具を適宜のスパンで複数個取り付ける工事を現場にて
行ない、塩化ビニール配管をこれらの吊り金具によって
１／１００程度の勾配をつけて吊り下げることによって
ドレン配管を行っていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の工法で
は、現場において吊り金具を取り付ける作業のほか、塩
化ビニール管の接着作業、長さ調整のためのカット作
業、断熱材を巻き付けるための作業等が必要であり、作
業者の負担が大きいという問題点を有している。この問
題を解決するための方策として断熱ホースを使用するこ
とが考えられる。ドレン配管に断熱ホースを採用すれば
接着作業、長さ調整作業、継手、エルボの取付作業を不
要にすることができるからである。しかしながら、断熱
ホースは軟らかいので、吊り金具による従来の吊り下げ
方法により所定の勾配を確保しようとするとドレンホー
スが波打ってトラップ状の部分が生じてしまいドレン水
を円滑に排出できないという別の問題を生じる。

【０００４】本発明の目的は、したがって、柔軟性のあ
る断熱ホースを用いてもトラップ状の部分を生じさせる
ことなく所定の勾配でドレン配管を行うことができるよ
うにしたツーバイフォー住宅における空気調和機のドレ
ン配管工法を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めの本発明の特徴は、ツーバイフォー住宅用の天井ユニ
ット内に断熱ホースを空気調和機の室内機の排出口から
のドレン水を処理するためのドレンホースとして配設す
るためのツーバイフォー住宅における空気調和機のドレ
ン配管工法において、前記天井ユニットの根太部材の側
面に可撓性のある材料から成る開放形のダクトを所要の
勾配をもって取り付けた後、前記断熱ホースを前記ダク
ト内に押し込んで前記断熱ホースを前記所要の勾配をも
って固定するようにした点にある。

【０００６】この構成によれば、断熱ホースを用いてい
るので接着作業や長さ調整のための手間に掛かる作業が
不要となる上に、その取り付けは断熱ホースのダクト内
への挿入だけで良いので現場での作業性を著しく改善す
ることができる。ダクトとしては、例えば塩化ビニール
等の如き可撓性のある材料から成る断面略コ字形又はＣ
字形の直線状のものを用いることができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の一例につき詳細に説明する。

【０００８】図１は、本発明による工法によりドレン配
管が行われるツーバイフォー住宅用の天井ユニットを示
す斜視図である。天井ユニット１は、枠体２の内側に複
数本の根太３が所定の間隔をあけて固定されると共に、
天井板４が枠体２の一方の面に取り付けられて成る公知
の構成である。符号１０で示されるのは、隣り合う２つ
の根太３の間に配設された天井埋め込み型の空調用の室
内機であり、室内機１０の排水口１１から排出されたド
レン水を処理するためのドレン配管が天井ユニット１内
に本発明の工法に従って設けられる。

【０００９】次に、図２を参照してドレン配管の工法に
ついて説明する。ドレンホースとして用いられる断熱ホ
ース１２を空調機１０の排水口１１と天井板４に形成さ
れたドレン配管の落し口４Ａとの間に所定の勾配をもっ
て配設する目的で、先ず室内機１０の側の根太３の側面
３Ａに断熱ホース１２の支持部材として働く開放形のダ
クト１３を釘、又は木ねじ等によって固定する。

【００１０】本実施の形態では、ダクト１３は、適度の
可撓性を持たせるために塩化ビニールから成形されてお
り、図３に示されるように断面コ字形の開放形ダクトと
して成形され、その開放部１３Ａを形成する一対の縁部
１３Ｃ、１３Ｄには内向きの突条１３Ｅ、１３Ｆが形成
されている。

【００１１】ダクト１３のは適度の可撓性のため、断熱
ホース１２を開放部１３Ａを押し拡げるようにしてダク
ト１３内に容易に押し込むことができ、挿入された断熱
ホース１２は突条１３Ｅ、１３Ｆによりダクト１３内に
しっかりと把握されている。この結果、断熱ホース１２
は根太３の側面３Ａに、所定の勾配をもって真すぐに延
ばしたままの状態で固定することができる。なお、この
勾配は、１／１００とするのが普通である。このよう
に、軟らかい断熱ホース１２を断熱ホース１２よりは硬
いダクト１３の内に押し込んで固定するので、誰でも簡
単に断熱ホース１２をトラップ状態にすることなく所定
の勾配をもってドレン配管を行うことができるから、現
場での作業性が著しく改善されドレン水の排水も確実に
行うことができる。

【００１２】

【発明の効果】本発明によれば、ドレン配管として軟ら
かい断熱ホースを用いてトラップ状態を生じさせること
なしに所定の勾配でドレン配管を天井ユニット内に設け
ることが可能となり、現場での作業を著しく簡素化する
ことができる。また、断熱ホースを用いることにより、
ドレン配管を２階から１階へ降ろす作業が塩化ビニール
管を用いる従来の工法の場合に比べ著しく簡単となり、
作業能率が向上し、組み付けコストの低減を期待するこ
とができる。ダクトの取付けも極めて簡単であり、また
部品数も少なくて済むので経済的でありコストダウンを
図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による工法によりドレン配管が行われる
ツーバイフォー住宅用の天井ユニットを示す斜視図。

【図２】本発明によるドレン配管工法の実施の形態の一
例を説明するための図。

【図３】図２に示したダクト内に断熱ホースを押し込ん
だ状態を拡大して示す拡大詳細図。

【符号の説明】

１ 天井ユニット ３ 根太 １０ 室内機 １１ 排水口 １２ 断熱ホース １３ ダクト

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ツーバイフォー住宅用の天井ユニット内
   に断熱ホースを空気調和機の室内機の排出口からのドレ
   ン水を処理するためのドレンホースとして配設するため
   のツーバイフォー住宅における空気調和機のドレン配管
   工法において、前記天井ユニットの根太部材の側面に可
   撓性のある材料から成る開放形のダクトを所要の勾配を
   もって取り付けた後、前記断熱ホースを前記ダクト内に
   押し込んで前記断熱ホースを前記所要の勾配をもって固
   定するようにしたことを特徴とするツーバイフォー住宅
   における空気調和機のドレン配管工法。