JPH107324A - 糸条の巻取方法 - Google Patents

糸条の巻取方法

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JPH107324A
JPH107324A JP18016396A JP18016396A JPH107324A JP H107324 A JPH107324 A JP H107324A JP 18016396 A JP18016396 A JP 18016396A JP 18016396 A JP18016396 A JP 18016396A JP H107324 A JPH107324 A JP H107324A
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JP
Japan
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vibration
spindle
yarn
winding device
winding
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Application number
JP18016396A
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English (en)
Inventor
Katsumi Hasegawa
勝美 長谷川
Akira Kanematsu
昭 兼松
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Toray Engineering Co Ltd
Original Assignee
Toray Engineering Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH107324A publication Critical patent/JPH107324A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2557/00Means for control not provided for in groups B65H2551/00 - B65H2555/00
    • B65H2557/60Details of processes or procedures
    • B65H2557/65Details of processes or procedures for diagnosing

Landscapes

  • Filamentary Materials, Packages, And Safety Devices Therefor (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1の課題はスピンドルの稼働中に短時間に
発生した異常を容易に検出できるようにすること、第2
の課題は短時間に異常が発生した場合の異常箇所判断デ
ータが容易に得られるようにすることである。 【解決手段】 巻取装置1の非可動部に振動情報を取り
込むピックアップセンサ2を装着し、ボビンに巻取中の
糸条が所定の巻取量に達したときに糸条の糸切り替え作
業が実施され、次いでスピンドルの回転状態が安定した
一定時間後に、前記ピックアップセンサ2からの振動情
報を予め定められた形式で記憶装置6に格納する操作を
所定の期間内に所定の回数行なうようにすると共に、前
記操作以外の時間に前記ピックアップセンサ2によって
スピンドルの稼働中に発生する振動情報を検出し、この
振動情報値が予め入力された設定値より高い場合に警報
を発するようにしてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成繊維等の糸条を高
速で巻取る糸条巻取装置におけるメンテナンスシステム
の改良に関するもので、詳しくは糸条巻取中での高速回
転するスピンドルの危険を伴う突然の停止や、このとき
の糸切れ等によって発生する糸条収率悪化による生産コ
スト上昇を防止すると共に、巻取装置のメンテナンス費
用が低減できる巻取方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、高速回転中の糸条巻取装置に
おけるベアリングの不良(オイルミスト噴霧潤滑の場合
にオイルミスト供給機構が停止したり、グリス潤滑の場
合にグリスが劣化したり、ベアリングが磨耗して寿命が
近付いたりすることによってベアリングの温度が上昇し
て潤滑不良、ベアリング隙間の変化、ベアリング磨耗の
進行等による不良)や、バランス不良に起因する停台防
止、あるいは可動部への給油、ベアリング交換等の適正
なメンテナンス周期の把握のために巻取装置可動部の振
動情報、温度情報を検知し、これを適当なメンテナンス
情報にして利用する巻取装置のメンテナンスシステムが
知られている。
【0003】例えば、実開平4−118462号公報に
は、糸条巻取装置に該巻取装置から発生する巻取中の振
動、温度を取り込むピックアップセンサを、例えばタッ
チローラの昇降フレームに装着し、該ピックアップセン
サからの振動情報を遠方の制御室に設けられた解析装置
に取り込み、各巻取装置毎の振動値、周波数分析等の予
め定められた様式に解析して表示するようにした巻取装
置が開示されている。
【0004】また、取り込まれた振動情報や温度情報値
がある値に設定された警報値よりも高い場合には異常警
報を発するようにもされている。
【0005】しかし、上記巻取装置においては、巻取装
置のスピンドル回転数やその振動振幅があまり変化しな
い場合には有効な方法であるが、糸条を巻取るためのボ
ビンは常に新しいものと交換されるが、ボビンをスピン
ドルに緊締した場合のアンバランス量はいつも変化し、
このアンバランス量が大きいと振動が大きくなり、アン
バランス量が小さいと振動が小さくなりボビン緊締毎で
その変化幅が異なる。
【0006】また、1本のスピンドルに一定速度で送り
出されてくる糸条を巻取るのであるから、糸条の巻取の
進行につれて回転質量が徐々に漸増し、回転数が高速域
から低速域に変化し、これに伴なってその振動振幅も時
々刻々と変化する。
【0007】したがって、振動情報を取り込むタイミン
グによっては巻取装置の状態に変化がない場合でも、振
動信号値が大きく異なることがあり、果たしてそれが巻
取装置の正常な状況であるか、あるいは異常になりつつ
ある状況であるかを判断することが難しく、この振動情
報をどのように処理したら状況把握が可能であるかとい
う振動情報処理の問題がある。
【0008】また、振動情報に代えて温度情報を取り込
む場合は、連続して糸条を巻取る巻取装置は、今まで待
機していたスピンドルが回転を開始して糸条を巻始める
に従って軸受部の温度が上昇して所定の温度に落ち着く
までには所定の時間が必要であり、温度情報を取り込む
タイミングが問題になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、糸条をスピン
ドルに装着されたボビンに巻取る巻取装置の可動部また
は非可動部に、前記巻取装置から発生する振動情報また
は温度情報を取り込むピックアップセンサを装着し、前
記スピンドルに装着されたボビンに巻取中の糸条が所定
の巻取量に達したときに糸条の糸切り替え作業が実施さ
れ、次いで前記スピンドルの回転状態が安定した一定時
間後に、前記ピックアップセンサからの振動情報または
温度情報を予め定められた形式で記憶装置に格納すると
いう方法によってこれ等の問題点を解決した。
【0010】しかし、糸等が巻付いてスピンドルが目で
は確認できない程度の振れを生じてダイナミックアンバ
ランスが生じた場合あるいは巻取中にパッケージの一部
に崩れが生じて振動が大きくなり始める場合等のように
スピンドルが稼働中に短時間の間に悪くなった場合には
これ等を容易に見出すこができないという問題が新たに
発生した。
【0011】本発明は、かかる問題に鑑みてなされたも
ので、スピンドルの稼働中に短時間に発生した異常を容
易に検出することができるようにすることを第1の課題
に、短時間に異常が発生した場合の異常箇所判断データ
が容易に得られるようにすることを第2の課題とするも
のである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題を達成す
るために本発明の糸条の巻取方法は請求項1のように糸
条をスピンドルに装着されたボビンに巻取る巻取装置の
可動部または非可動部に、前記巻取装置から発生する振
動情報または温度情報を取り込むピックアップセンサを
装着し、前記スピンドルに装着されたボビンに巻取中の
糸条が所定の巻取量に達したときに糸条の糸切り替え作
業が実施され、次いで前記スピンドルの回転状態が安定
した一定時間後に、前記ピックアップセンサからの振動
情報または温度情報を予め定められた形式で記憶装置に
格納する操作を所定の期間内に所定の回数行なうように
すると共に、前記操作以外の時間に前記ピックアップセ
ンサによってスピンドルの稼働中に発生する振動情報ま
たは温度情報を検出し、これらの振動情報値または温度
情報値が予め入力された設定値より高い場合に警報を発
するようにしてある。
【0013】また、第2の課題を達成するために本発明
の糸条の巻取方法は請求項2のように警報が発せられた
場合に、ボビンに糸条が巻取られたパッケージを取外し
空ボビンと入替えた状態で、スピンドルを起動させて設
定最高速度まで加速して回転させ、ピックアップセンサ
によってその回転領域における振動振幅を採取せしめる
ようにしてある。
【0014】なお、上記「巻取装置の可動部または非可
動部」とは、巻取装置でのピックアップの装着位置を示
しており、「巻取装置の可動部」とは、巻取装置のスピ
ンドル軸受部、ターレット盤や、タッチローラの軸受
部、このタッチローラの昇降フレーム等の回転または直
線運動部をいい、「非可動部」とは、フレーム等の上記
可動部でない部位をいうものとする。
【0015】また、一定条件で送り出されてくる糸条物
の巻取装置は、糸条の巻取中に連続して糸切り替えを行
なう糸切り替え機構を有する糸条巻取装置であってもよ
い。
【0016】この場合の警報を発する「設定値」とは、
定常運転時には機器の破損につながるような問題のない
振動値であるが、当初の正常な状態と比較するときには
明らかに振動振幅が大きくなっていて、そのまま放置す
れば近い将来異常を来す過渡的状態の振動値をいうもの
であり、温度情報の場合も同様にそのまま放置すれば近
い将来異常を来す過渡的状態の温度値をいうものであ
る。
【0017】尚、上記巻取装置としては、ボビンを装着
するスピンドルが一本のものでもよいし、二本のスピン
ドルがターレット盤に装着されたターレット式のレボル
ビング巻取装置であってもよい
【0018】
【実施例】図1は本発明の糸条の巻取方法を実施するた
めの巻取装置の全体構成の1実施例を示す概略図であ
り、図において、1−1は、ボビン装着用の2本のスピ
ンドルを有するターレット型の糸条巻取装置であり、巻
取位置のスピンドルに装着されたボビンが満管になると
別に設けられた図示されていない糸切替指令装置からの
指令により、待機する空ボビンを装着したスピンドルが
起動し、所定の速度になったところで糸を切り替え、巻
取り継続する公知のものである。
【0019】上記ターレット型糸条巻取装置に代えてス
ピンドル1本の人の手による糸切り替え方式の巻取装置
を使用することもできる。
【0020】上記に巻取装置は、複数台の巻取装置1−
1、1−2、・・・、1−nがグルーピングされて1つ
の巻取装置グループ1が構成されており、以下同様にN
グループまでの巻取装置群が構成されている。
【0021】このようなグループ設定としては、通常、
巻取対象の糸種別、巻取速度別などにより複数のグルー
プに構成されるものである。
【0022】そして、それぞれの巻取装置1−1、1−
2、・・・、1−nには、各巻取装置の振動情報を検出
する振動ピックアップセンサ(加速度センサー)2−
1、2−2、・・・、2−nがフレームに装着され、信
号線2bを経て各巻取装置グループ毎に設けられたロー
カルステーション3−1に接続されている。
【0023】上記ターレット型巻取装置の場合には、ス
ピンドルの回転振動情報が正確に検出できるように2本
のスピンドルを回転自在に支持したターレット盤(図示
せず)に装着されたスピンドル支持用のフレームに振動
ピックアップセンサを装着することもある。
【0024】その場合には振動情報は信号線2bを経
ず、無線で回転するターレット盤から固定部のフレーム
部まで送られるか、または巻取装置後部のスリップリン
グを介して外部に取り出され、信号線2bを経てローカ
ルステーション3へ送られる。
【0025】各ローカルステーション3からは、工場内
に張り巡らされたLAN4を経て情報を後述するセンタ
ーステーション5に伝える。
【0026】上記ローカルステーション3およびセンタ
ーステーション5は記憶機能、比較演算機能、周波数分
析機能、動作指令機能等を有するパーソナルコンピュー
タ等を使用することができる。
【0027】このセンターステーション5は、LAN4
を経て送信されてきた各巻取装置グループの予め定めら
れた形式での振動情報を、予め設定されている警報値と
比較し、必要な場合には警報を発し、その情報を記憶装
置6に格納処理する機能を有するものである。
【0028】この振動情報を周波数分析するのはセンタ
ーステーション5で行なってもよい。
【0029】上記センターステーション5には振動情報
を記憶する記憶装置6、プリンター7、ホストコンピュ
ータ8、表示装置10なども接続されている。
【0030】上記ホストコンピュータ8は、多くの場
合、工場全体を制御する使命を有し、本発明に関しては
巻取装置の糸巻取量を管理・制御する機能を有するもの
であり、その容量によってローカルステーション3やセ
ンターステーション5を適宜兼用または省略してもよ
い。
【0031】また、図11に示されるように振動ピック
アップセンサ2からの信号を巻取装置1に設置されてい
るコントローラ11のコンピュータに取り込んで処理し
た後、LAN4をへてセンターステーション5に送る構
成にすることもできる。
【0032】この様に情報をどの様に取り込んでどこで
所定の情報に整理するかはいろいろなケースがあり得る
ことはいうまでもない。
【0033】上記振動ピックアップセンサ2を非可動部
に取付ける場合、図2に示されるようなフレーム1aに
回動自在に設置されたターレット盤1bに2本のボビン
装着用スピンドル1c、1c′が回転自在に装着されて
いると共に、上記フレーム1aにトラバース機構1rと
ローラベール1sが昇降自在に設けられた構成のターレ
ット型巻取装置においては、振動ピックアップセンサ2
はスピンドル1cの軸受部あるいはターレット盤bの軸
受部の近傍位置であるフレーム1の側部に装着されてい
る。
【0034】また、振動ピックアップセンサ2を可動部
に取付ける場合、図3に示されるようにフレーム1aに
回動自在に設置されたターレット盤1bに2本のボビン
装着用スピンドル1c、1c′が回転自在に装着され、
このスピンドル1c、1c′が軸受支持部材1d、1
d′にベアリング1f、1f′によって回転自在に取付
けられていると共に電動機1g、1g′の出力軸に連結
された軸体1e、1e′と、緊締用リング1j、1
j′、スペーサ1k、1k′、押圧部材1m、1m′等
が装着され軸体1e、1e′の端部に取付けられたスピ
ンドル本体1h、1h′とにより構成するターレット型
巻取装置においては、振動ピックアップセンサ2、2′
は軸受支持部材1d、1d′のターレット盤側ベアリン
グ1f、1f′の取付け位置の外周部に装着されてい
る。
【0035】そして、この振動ピックアップセンサ2、
2′は信号線1n、1n′と、回転端子と固定端子とか
らなるブラシ機構1pと、信号線1q、1q′とを経て
ローカルステーション(図示せず)に接続されている。
【0036】この振動ピックアップセンサ2、2′は各
スピンドル1c、1c′の軸体1e、1e′のベアリン
グ1f、1f′と電動機1g、1g′のベアリングの装
着位置全てに設けることもできる。
【0037】上記実施例における振動情報に代えて温度
情報を温度ピックアップセンサ(熱電対、サーミスタ
等)によって取り込むことも可能であり、この場合は温
度ピックアップセンサは振動ピックアップセンサの取り
付け位置と同一位置でもよいが温度変化を確実に検出す
るため、ベアリング等の軸受部により近い位置に設置す
るのが好ましい。
【0038】上記振動ピックアップセンサと温度ピック
アップセンサの両方を設置して振動情報と温度情報とを
取り込むようにすることもできる。
【0039】次に、本発明による巻取装置からの振動情
報の取り込み方法を図1に基づいて説明する。
【0040】まず、巻取装置グループに属する巻取装置
の糸条巻取量が所定量に達すると、工場全体を制御統合
しているホストコンピュータ8からグループ1へ糸切り
替え信号が発せられる。
【0041】その信号がライン9を経てセンターステー
ション5へ伝えられると同時に、図示されていない巻取
装置の糸切り替えコントローラにも伝えられ、巻取装置
1−1から順番に順次糸切り替えが実施される。
【0042】当該巻取装置1で糸が新しいスピンドルで
巻取られ始めてある一定時間後の、スピンドル1aの回
転が安定し振動状況が安定する頃を見計らって、ローカ
ルステーション3−1に信号線2bにより、巻取装置1
−1に取り付けられた振動ピックアップ2−1(図示せ
ず)から巻取装置1−1の振動信号が取り込まれる。
【0043】この取り込まれた振動情報はそのまま生波
形のピーク値を格納したり、或いは該波形を周波数分析
して振動源要素(スピンドル、ローラベール、トラバー
ス機構等)の周波数に対応する振動量に分析し、該周波
数毎の振動値として格納したり、その両方を格納したり
する。
【0044】この振動情報の格納方法を何れにするかは
管理する振動発生体の状況によって決定するのが好まし
い。
【0045】また、温度情報を取り込む場合には、検出
した温度値をそのまま格納する。
【0046】この取り込まれた信号情報は予め定められ
た形状でセンターステーション5にLAN4を経て伝え
られると、センターステーション5ではこの信号値を設
定値と比較し、もし設定値よりも大きな場合には警報を
発し、小さな場合にはそのまま記憶装置に格納する。
【0047】この巻取装置1−1の切り替え後ある一定
時間をおいて巻取装置1−2の振動情報が取り込まれ処
理される。
【0048】このようにして引き続き1−nまでの巻取
装置までそれぞれの巻取装置の振動情報が取り込まれ、
警報値との比較がされ、そして記憶装置に格納される。
【0049】なお、この糸切り替え指示は、多くの場
合、糸条巻取装置グループ1を構成するそれぞれの巻取
装置が順次切り替えできるようにプログラミングされて
いるが、もし、同時に糸切り替えを実施する場合でも、
それぞれの巻取装置からの振動情報の処理は短くて済む
ので、信号取り込みに必要な時間だけずらせば、実質的
に問題なく上記方法が採用可能である。
【0050】また、新しいスピンドル1c′に糸を切り
替えてから一定時間後に巻取装置の振動情報をピックア
ップする理由の一つは、上記巻取装置において糸条を巻
取るためのボビンは常に新しいものと交換されるが、ボ
ビンをスピンドルに緊締した場合のアンバランス量はい
つも変化し、このアンバランス量が大きいと振動が大き
くなり、アンバランス量が小さいと振動が小さくなりボ
ビン緊締毎でその変化幅が異なり、回転して暫くすると
このバラツキが小さくなるからである。
【0051】二つ目の理由、糸条切り替え直後において
は糸切り替え時の例えばターレット盤1bの回動による
副次振動、スピンドル1c′がローラベール1sと直接
接触して発生する不安定な振動が存在する危険性があ
り、それらが通常の振動情報と一緒になってローカルス
テーション3−1に取り込まれたり、昇温途中の温度情
報が取り込まれたりするのを防止するためである。
【0052】このような一定時間の好ましい値として
は、振動情報の場合は巻取速度、糸の太さ等の巻取条件
によっても異なるが、例えば10〜180秒、より好ま
しくは120秒〜180秒程度であり、温度情報の場合
はケースにより異なるが少なくとも30分以降、さらに
は1時間以降が好ましい。
【0053】上記振動情報がセンターステーション5に
予め設定しておいた警報値よりも高いレベルになったと
きには、センターステーション5から、プリンター7、
表示装置10等に警報として発せられ、これによりどの
巻取装置の運転状況が異常になりつつあることがわか
る。
【0054】以上のようにして巻取装置の振動情報を各
グループ毎にかつ、各グループ中の巻取装置別に記憶装
置6に格納し、後述する適宜の出力様式に編集して表示
装置10に表示するのである。
【0055】この出力様式としては、例えば以下に述べ
る各種のものが例示される。
【0056】図4は、横軸に巻取装置の運転日時を、縦
軸に振動振幅を目盛ったある巻取装置の振動値の経時的
変化を表示した図である。
【0057】この図4によれば、グループ1中の#10
POS(図示せず)で稼働中の巻取り装置#35の振動
値の経時的変化を知ることができる。
【0058】この図4中の振動出力値の推移により、警
報が発せられた時までの振動値のトレンド、すなわちま
もなく警報がはっせられるか、まだ全く問題ないか等を
予知することができる。
【0059】図5は、グループ2中の#16posで先
に警報のでた巻取装置#32と、それと入れ換えられた
巻取装置#152の振動値の経時的変化を同時に表示し
たもので、前者の巻取装置で徐々に振動値が漸増し、つ
いには警報値に達し、後者の巻取装置に交換されて運転
されていて、その運転状況が正常であることがわかる。
図6は、ある日時におけるグループ15中の#3po
s(図示せず)の巻取装置#58の検出した生の振動波
形(左側図)と、それが周波数分析された波形(右側
図)を同時に表示した図である。
【0060】この図6によれば、例えばベアリングの磨
耗・傷つき、アンバランスの狂い等振動の主成分の値に
より、この巻取装置のどの箇所で異常が発生しているか
などが分かる。
【0061】また、巻取装置の異常が生じた度毎にその
交換日時、機番等をコーカルステーション3、センター
ステーション5等に入力しておくと、必要に応じて例え
ば図7に示されるようなグループ1におけるpos01
〜pos32で稼働している巻取装置の交換日をローカ
ルステーション3、センターステーション5等から出力
することができる。
【0062】この図7によると各グループに設置されて
いる巻取装置がどの番号のもので構成され、何日にあた
らしく組み込まれたかなどのメンテナンス履歴が一目で
分る。 また、図8に示されるように巻取装置#32
が、いつどのマシンに据え付けられ、いつメンテナンス
のために引き出されたか等の巻取装置のメンテナンス履
歴を出力することもできる。
【0063】このように記憶装置6に取り込まれた各巻
取装置の経時的振動情報は、図4乃至図8に示したよう
に、予めセンターステーション5に入力されている各種
フォーマットに編集され、プリンタ7から打ち出され、
いろいろな用途に有効に利用できる。
【0064】かかる本発明の糸条の巻取方法および装置
によれば、工場において多くの巻取装置が同時に運転さ
れ、しかも糸切り替えが複数グループで同時に重複して
行われても、各巻取装置1の振動情報が振動ピックアッ
プセンサ2、ローカルステーション3、LAN4等を経
て、全てセンターステーション5の記憶装置6に取り込
まれ、この振動情報をセンターステーション5で上記適
宜の様式に編集して、プリンター7、表示装置10等に
出力するので、複数の巻取装置の運転状況をリアルタイ
ムで知ることができる。
【0065】特に各巻取装置における振動ピックアップ
センサからの振動情報の取り込み時期を、糸条の切り替
えが完了した一定時間後の、巻取りスピンドルの巻取り
状態が安定した時点で行なうので、巻取装置の糸切り替
え時等における異常振動の影響を排除することができ、
各巻取装置の正確な運転状況の把握が容易になる。
【0066】なお、警報の出し方にしても、設定値を越
えた場合に直ちに出すか、あるいは1回だけでは直ちに
出さず、引き続き異常がある回数内に発生した場合に出
す方法を採用してもよい。
【0067】さらに設定値を越えた場合にその以前のあ
る回数の傾向から判断して出す等の方法を用いてもよ
い。
【0068】上記1−nまでの巻取装置において振動ピ
ックアップセンサ2−nによる振動情報の取り込み、予
め定められた形式で記憶装置6に格納する操作は、一般
的に、巻取装置は通常の状態では短時間の間に悪くなら
ず、徐々に悪くなっていくものであると考えられること
から、必ずしも糸切り替え動作毎に行なう必要はなく、
例えば3〜5日に少なくとも1回の間隔でも充分であ
る。
【0069】また、上記データを採取するために必要な
時間は、巻取装置の1ポジション当たり1秒以内で十分
あるが、データ処理時間を考慮しても1〜2秒もあれば
充分である。
【0070】もし、データ採取箇所が500ポジション
ある工場においては、1ポジション当りの所要時間を5
秒としてもそのデータ採取時間が500×5=2500
秒(42分)であり、3日に1回データを採取する場合
には、振動ピックアップセンサ2、ローカルステーショ
ン3、センターステーション4、記憶装置6等は3日間
の42分間の稼働でよいことになる。
【0071】そこで、上記データの採取時間以外の空い
ている時間を利用して工場で稼働中の巻取装置の振動情
報を順次サンプリングして、糸等が巻付いてスピンドル
が目では確認できない程度のダイナミックアンバランス
を生じて振動が急激に大きくなっている場合、あるいは
巻取中のパッケージの一部に崩れが生じて振動が大きく
なり始める場合等の異常振動情報を採取する。
【0072】この異常振動情報は、稼働中の巻取装置を
順次スキャンし、定常振動振幅値の数倍に設定されてい
る警報値(この値は稼働中の正常巻取装置の振動振幅デ
ータ(巻始め時の振動の不安定な時点を含む)を採取
し、それを参考にどれくらいの値に設定したら工場運営
管理に適するかという観点から決定する必要があり、平
均振動振幅データの4〜5倍位が好ましい。また上記リ
アルタイムで振動情報を取り込む場合の警報値と同一値
にしてもよいし、場合により異なった値にすることもで
きる。)と比較し、警報値より低い場合は何も処置する
ことなく次のポジションの振動値を見に行く。
【0073】この時、振動ピックアップセンサからの振
動信号値をそのまま生の振動振幅値のままで警報値と比
較するか、あるいは採取した振動信号を周波数解析して
例えば回転周波数などの特定周波数値に変換してその値
と設定されている警報値とを比較する。
【0074】上記異常振動情報によって警報が発せられ
た場合には、異常ではあるがすぐには破損する程ではな
いのでシステムモードを切り替えてボビンに糸条が巻取
られたパッケージをスピンドルから取り外し、空ボビン
と入替えスピンドルを起動してある設定最高速度に達す
るまで回転させ、軸体1eの支持用のフレーム1dと電
動機1gの軸受部の2箇所に設置された振動ピックアッ
プセンサによって各回転数(rpm)における振動情報
を検出し、この振動情報を周波数分析してスピンドル回
転数情報のみを抽出して低速度から高速度までの振動速
度(mm/sec)して出力すると図9に示すようなも
のであった。
【0075】一般に、巻取装置におけれるスピンドルの
糸条巻取時の回転領域は、スピンドルを回転させた時に
最初に振動が発生する軸体の1次危険速度およびスピン
ドル支持用ベアリングを保持するフレームの共振点周波
数等を越えているのが一般的であり、ベアリング不良、
ベアリング嵌合不良、その他によってスピンドルのバラ
ンスが崩れてくると、図9に示されるように1次危険速
度(略2000rpm)と共振点(略4000rpm)
のところでの振動速度が、以前に採取した正常な場合
(図10)のものと比較すると、図10においては小さ
かった箇所で振動が大きく発生しており、振動速度が大
きくなっていることが判る。
【0076】勿論この確認テストは生産機から取外して
から実施してもよい。
【0077】上記異常振動速度、異常振動周波数発生時
の回転速度等から経験に基づいて分析して異常箇所を判
別する。
【0078】上記のように通常稼働中の巻取装置の振動
情報をタイミングよく、また状況に応じて採取し、その
大きさを経験から決めた警報値と比較して処置すること
により高速度で回転しているスピンドルの危険な状態を
事前に回避することが可能になる。
【0079】上述のように温度センサからの日常定常デ
ータの取り込みは振動情報と同様に3〜5日間に1回、
糸切替え後1時間位のところで定期的に情報を取り込み
トレンドを見る。但し、定常取り込み作業以外の時間に
は各巻取装置を順次走査して設定値より高い温度が検出
されれば異常警報を発し、メンテナンス等所定の処置を
施すことは振動情報の場合と同様である。
【0080】また、本技術はスピンドルだけではなくロ
ーラベール、トラバース機構等についても適用すること
ができると共に、糸条を引取送り出しているゴデーロー
ル等にも同様に適用できることはいうまでもない。
【0081】
【発明の効果】本発明の糸条の巻取方法は請求項1のよ
うに操作以外の時間に前記ピックアップセンサによって
スピンドルの稼働中に発生する振動情報または温度情報
を検出し、この振動情報値または温度情報値が予め入力
された設定値より高い場合に警報を発するようにしてい
るため、スピンドルの稼働中に短時間に発生した異常を
容易に検出することができる。
【0082】また請求項2にように、警報が発せられた
場合に、ボビンに糸条が巻取られたパッケージを取外し
空ボビンと入替えた状態で、スピンドルを起動させて設
定最高速度まで加速して回転させ、ピックアップセンサ
によってその回転領域における振動振幅を採取せしめる
ようにすると、短時間に異常が発生した場合の異常箇所
判断データを容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る糸条巻取装置の全体構成の第1の
実施例を示す概略図である。
【図2】振動ピックアップセンサの取付け位置の1実施
例を示した図である。
【図3】振動ピックアップセンサの取付け位置の他の実
施例を示した図である。
【図4】図1の表示装置における表示内容の一例であ
り、ある巻取装置の振動値の経時的変化を表示した図で
ある。
【図5】図1の表示装置における表示内容の別例であ
り、異常警報を発し交換された巻取装置の振動値の経時
的変化と交換した新規巻取装置の運転状況を示した図で
ある。
【図6】図1の表示装置における表示内容の別例であ
り、ある巻取装置の振動波形と、その周波数解析をした
結果とを示す図である。
【図7】図1の表示装置における表示内容の別例であ
り、ある巻取装置のメンテナンス履歴を表示した図であ
る。
【図8】図1の表示装置における表示内容の別例であ
り、ある巻取装置のメンテナンス履歴を表示した図であ
る。
【図9】異常が発生した場合の振動情報を周波数分析し
てスピンドルの回転数情報のみ抽出してそれを低速度か
ら高速度までの状態を表示した図である。
【図10】正常な場合の振動情報を周波数分析してスピ
ンドルの回転数情報のみ抽出してそれを低速度から高速
度までの状態を表示した図である。
【図11】本発明に係る糸条巻取装置の全体構成の第2
の実施例を示す概略図である。
【符号の説明】
1−1〜1−n 糸条巻取装置 2−1〜2−n、2′ 振動ピックアップセンサ 3−1〜3−N ローカルステーション 4 LAN 5 センターステーション 6 記憶装置 7 プリンタ 8 ホストコンピュータ 9、1n、1n′1q、1q′ 信号線 10 表示装置 11 コントローラ 1a フレーム 1b ターレット盤 1c、1c′ スピンドル 1d、1d′ 軸受支持部材 1e、1e′ 軸体 1f、1f′ ベアリング 1g、1g′ 電動機 1h、1h′ スピンドル本体 1j、1j′ 緊締用リング 1k、1k′ スペーサ 1m、1m′ 押圧部材 1p ブラシ機構 1r トラバース機構 1s ローラベール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糸条をスピンドルに装着されたボビンに
    巻取る巻取装置の可動部または非可動部に、前記巻取装
    置から発生する振動情報または温度情報を取り込むピッ
    クアップセンサを装着し、前記スピンドルに装着された
    ボビンに巻取中の糸条が所定の巻取量に達したときに糸
    条の糸切り替え作業が実施され、次いで前記スピンドル
    の回転状態が安定した一定時間後に、前記ピックアップ
    センサからの振動情報または温度情報を予め定められた
    形式で記憶装置に格納する操作を所定の期間内に所定の
    回数行なうようにすると共に、前記操作以外の時間に前
    記ピックアップセンサによってスピンドルの稼働中に発
    生する振動情報または温度情報を検出し、この振動情報
    値または温度情報値が予め入力された設定値より高い場
    合に警報を発するようにしたことを特徴とする糸条の巻
    取方法。
  2. 【請求項2】 警報が発せられた場合に、ボビンに糸条
    が巻取られたパッケージを取外し空ボビンと入替えた状
    態で、スピンドルを起動させて設定最高速度まで加速し
    て回転させ、ピックアップセンサによってその回転領域
    における振動振幅を採取せしめるようにしたことを特徴
    とする請求項1に記載の糸条の巻取方法。
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