JPH1073088A - ターボ真空ポンプ及びその運転方法 - Google Patents
ターボ真空ポンプ及びその運転方法Info
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Abstract
積して、ポンプ運転停止後に発生するロータロック時に
も、再起動を可能にする。 【解決手段】ターボ真空ポンプ1の起動前に、磁気軸受
3をコントローラ20により制御し、磁気軸受3の吸引
力でロータを変位させることにより、反応生成物をかき
落とす。さらに、ターボ真空ポンプ1の起動前に、ステ
ータを加熱する加熱手段を設ける。 【効果】ポンプ停止中の反応生成物の付着堆積によるロ
ータロックが生じても、ポンプの再起動が可能になり、
完全に清浄でメンテナンスフリーの磁気軸受の利点を生
かせる。
Description
気圧または大気圧近傍となるターボ真空ポンプおよびそ
の運転方法に関する。
の成膜装置を真空排気するポンプとして、半導体素子の
微細化やメンテナンスフリーの点から電磁石の磁力によ
ってロータを浮上させ、非接触でロータを保持する磁気
軸受を用いたターボ真空ポンプが多用されている。この
ような、ターボ型真空ポンプの例が実開平4-127893号
公報に複合型ターボ分子ポンプとして記載されている。
と吐出口を有するケーシング内に、ロータ翼とねじ溝翼
を有するロータが回転自在に設けられており、ロータ翼
とねじ溝翼に対向した位置のケーシング内壁にステータ
翼及びねじステータが取り付けられている。また、ロー
タには半径方向および軸方向の力を発生する電磁石が夫
々別個に取り付けられている。ロータの位置は半径方向
センサと軸方向センサにより検出され、これらセンサー
の出力に基づいて制御系が各電磁石の励磁電流を制御
し、ロータを所定の位置に浮上保持する。磁気浮上した
ロータは、モータにより高速に回転される。ロータ翼と
ねじ溝翼がステータ翼及びねじステータに対して相対的
に高速回転してポンプ作用が生じ、吸入口から吸入され
た気体が圧縮されて吐出口から排気される。排気口は、
油回転ポンプや作動室に油を使用しないドライポンプな
どの粗引きポンプの吸込側に接続される。
などの成膜装置に使用すると、反応生成物(塩化アルミ
ニウムなど)がポンプ内部に付着堆積することがある。
そこで堆積物の量を検出し、堆積物の量が所定値を越え
たらロータを回転させたままロータとステータが接触し
ない範囲内でロータを変則回転させ、堆積物をかき落と
している。
から排気可能なターボ真空ポンプの他の例が、特開平6-
101689号公報に記載されている。この従来例において
は、吸気口と排気口を有するハウジング内に円周流圧縮
ポンプ段と遠心圧縮ポンプ段から成る排気ポンプ部を設
け、排気ポンプ部と排気ポンプ部を駆動するモータとが
一体に形成されたロータの両端側を磁気軸受により支持
するとともに、シール手段を反排気ポンプ部側の吸気口
とモータとの間に配置している。
号公報に記載の複合型ターボ分子ポンプにおいては、ロ
ータが高速回転していて反応生成物の堆積量が所定値を
越えたときにロータを変則回転させ、ロータとステータ
に付着堆積した反応生成物を衝突させて、反応生成物を
かき落としている。そのため、反応生成物同士が衝突し
た瞬間に異常音や異常振動が発生するおそれがある。ま
た、羽根が薄く剛性が小さいロータ翼は羽根が曲り易
く、曲がりによりバランスが崩れると異常振動や最悪の
場合ロータとステータが接触し破壊を生じることもあ
り、半導体製造に支障をきたす恐れがある。さらに、複
合型ターボ分子ポンプを大気圧下で運転することはでき
ないので、真空チャンバのクリーニング等により真空チ
ャンバを大気圧に戻す場合は、複合型ターボ分子ポンプ
を停止しなければならず、再起動時にはロータやステー
タに堆積した反応生成物が冷却により固着して、複合型
ターボ分子ポンプの再起動が困難になるという不具合が
あった。
ボ真空ポンプは、円周流圧縮ポンプや遠心圧縮ポンプの
翼の剛性が高く、ロータ回転中は絶えず反応生成物をか
き落としており、特別な運転制御が不要である。しか
し、ポンプ停止後の再起動については考慮されておら
ず、ポンプ停止中にロータとステータに固着した反応生
成物の摩擦抵抗に打ち勝つ程にはポンプロータを駆動す
る高周波モータのトルクが大きくなく、ポンプの再起動
が困難になるという不具合があった。再起動ができない
と、ポンプをオーバーホールする必要が生じ、磁気軸受
の使用によるメンテナンスフリーの利点が損なわれる。
気軸受を使用したターボ真空ポンプにおいて、ロータや
ステータに反応生成物が付着してもポンプの再起動を可
能とする。これにより、メンテナンスフリーを実現した
大気圧から排気可能なターボ真空ポンプを提供すること
にある。◆本発明の他の目的は、上記真空ポンプをメン
テナンスフリーで運転できる運転方法を提供することに
ある。◆本発明のさらに他の目的は、長寿命で信頼性の
高い大気圧から排気可能なターボ真空ポンプ及びその運
転方法を実現することにある。◆本発明のさらに他の目
的は、反応生成物を排気するのに好適な信頼性の高いタ
ーボ真空ポンプ及びその運転方法を実現することにあ
る。
の本発明の第1の態様は、吸気口と排気口を有するハウ
ジングと、このハウジング内に保持されたステータと、
前記ハウジングに取り付けられた磁気軸受と、この磁気
軸受により回転自在に支持された回転軸と、この回転軸
を駆動する駆動手段と、磁気軸受を制御する制御手段を
備え、吸気口から吸込んだ気体を圧縮し排気口より大気
雰囲気に排気するターボ真空ポンプにおいて、回転軸の
回転速度を検出する第1の検出手段と、駆動手段の電流
と電力の少なくともいずれかを検出する第2の検出手段
とを設け、第1の検出手段が回転軸の静止を検出したと
きに第2の検出手段の検出値が所定値を越えたら、回転
軸を所定量だけ変位させる指令を磁気軸受に与える指令
手段を制御手段に設けたものである。
態様は、吸気口と排気口を有するハウジングと、このハ
ウジング内に保持されたステータと、ハウジングに取り
付けられた磁気軸受と、この磁気軸受により回転自在に
支持された回転軸と、この回転軸を駆動する駆動手段
と、磁気軸受を制御する制御手段を備え、吸気口から吸
込んだ気体を圧縮し排気口より大気雰囲気に排気するタ
ーボ真空ポンプにおいて、回転軸の回転速度を検出する
第1の検出手段と、この回転軸の加速時間を検出する第
2の検出手段と、この第1の検出手段及び第2の検出手
段の検出値に基づいて、磁気軸受の制御手段と駆動手段
の起動停止を制御するコントローラを設けたものであ
る。
ら順に遠心圧縮ポンプ羽根車と多段の円周流羽根車とを
設け、ステータは円周流羽根車とともに多段の円周流圧
縮ポンプ段を形成するものか、または、回転軸の吸気口
側から順にねじ溝羽根車と多段の円周流羽根車とを設
け、ステータはねじ溝羽根車および円周流羽根車ととも
にねじ溝圧縮ポンプ段および多段の円周流圧縮ポンプ段
を形成するものである。
態様は、回転自在に磁気軸受により支承された回転軸を
備えた大気圧雰囲気に排気するターボ真空ポンプの運転
方法において、ターボ真空ポンプを回転起動する前に、
回転軸を磁気軸受により所定回数だけ変位させるもので
ある。
4の態様は、回転自在に磁気軸受により支承された回転
軸を備えた大気圧雰囲気に排気するターボ真空ポンプの
運転方法において、ターボ真空ポンプを回転起動した時
のモータ電流値と消費電力の少なくともいずれかが所定
値以上であれば回転を停止させ、その後前記回転軸を磁
気軸受により所定回数だけ変位させるものである。
第5の態様は、回転自在に磁気軸受により支承された回
転軸を備えた大気圧雰囲気に排気するターボ真空ポンプ
の運転方法において、ターボ真空ポンプを回転起動した
時の回転軸の回転数の上昇速度が所定値以下であれば回
転を停止させ、その後回転軸を磁気軸受により所定回数
だけ変位させるものである。
磁気軸受を保持する軸受室に形成されたパージガス供給
穴からパージガスを流すか、回転軸を磁気軸受の近傍に
配設されたタッチダウン軸受に接触しない範囲で変位さ
せるか、するものである。なお、回転軸の変位動作は、
回転軸中心に対しほぼ平行移動であってもよく、回転軸
に沿って往復動であてっもよく、回転軸の軸方向中心を
中心とするコニカル運動であっても、一方の軸端部近傍
を中心とするコニカル運動であってもよい。また、微小
角度だけ正逆回転させてもよい。
しても、回転軸が所定の加速速度以下であるときは警報
を発するようにしてもよく、この警報は、音またはラン
プを点灯するものであってもよい。◆さらに、好ましく
はターボ真空ポンプの起動前に、加熱制御手段がステー
タを180℃以下100℃以上に加熱するか、ターボ真空ポン
プの回転停止後に、加熱制御手段がステータを180℃以
下100℃以上に加熱するものである。
態様は、吸気口と排気口を有するハウジングと、このハ
ウジング内に保持されたステータと、ハウジングに取り
付けられた磁気軸受と、この磁気軸受により回転自在に
支持された回転軸と、この回転軸を駆動する駆動手段
と、磁気軸受を制御する制御手段を備え、吸気口から吸
込んだ気体を圧縮し排気口より大気雰囲気に排気するタ
ーボ真空ポンプにおいて、回転軸に吸気口側から順に遠
心圧縮ポンプ羽根車と多段の円周流羽根車とを設け、ス
テータは円周流羽根車とともに多段の円周流圧縮ポンプ
段を形成するものであり、回転軸の回転速度を検出する
第1の検出手段と、回転軸の異常を検出する第2の検出
手段と、ステータを加熱する加熱手段と、第1の検出手
段および第2の検出手段の検出値に基づいて、回転軸を
所定量だけ変位させる第1のコントローラと、ステータ
を加熱手段により180℃以下100℃以上に加熱する
第2のコントローラを設けたものである。
の起動状態からターボ真空ポンプの羽根車とステータ
間、または軸とケーシング間に反応生成物が付着堆積し
ていることを容易に見出せる。また、モータの過負荷を
防止することができ信頼性が向上する。起動時に反応生
成物によるロータロックが確認された場合にだけ、磁気
軸受を制御し、磁気軸受の吸引力によりポンプロータを
揺するように移動させることで、反応生成物の固着を解
くことができ、駆動モータのトルクが小さくとも、ポン
プの再起動が可能になる。さらに、起動時のモータ電流
値や回転数と加速時間の比較することにより、反応生成
物による固着を検知し、その時だけポンプロータを変位
させるので、制御に要する時間を低減できる。また、タ
ーボ真空ポンプの回転起動前にポンプロータを変位させ
るので、起動時間の短縮と、ロータロックまでしない程
度の付着量の反応生成物を取り去り、回転起動を確実に
行える。
させても、ロータを加速させずに警報を発するので、故
障原因が明確になり、スピーディに対策できる。そのた
め、半導体製造工程に支障をきたす時間が大幅に短縮さ
れる。ロータを設定回数変位させてもロータが再起動し
ない場合、ステータ温度をステータの熱処理温度(180
℃)以下、水の蒸発温度(100℃)以上で加熱すれば、
真空ポンプの性能を低下させること無く、固体の塩化ア
ルミニウムを昇華させることができる。これにより、ポ
ンプの再起動が可能となるとともに、ステータ材の熱処
理温度以下のため、熱変形などによる性能低下がない。
ポンプでポンプ停止中に反応生成物の付着があった場合
でも、ポンプを再起動でき、完全に清浄でメンテナンス
フリーな磁気軸受の利点を生かしたターボ真空ポンプを
実現できる
を図面を用いて説明する。◆ (第1実施例)図1は本発明に係るターボ真空ポンプの
第1実施例のブロック図である。ターボ真空ポンプ1
は、ポンプ部2と、磁気軸受部3と、ポンプ部2を駆動
するモータ部4と、ロータの位置を検出する位置センサ
5を備えている。また、コントローラ20は、磁気軸受
の支持状態を制御する磁気軸受制御部21と、モータを
駆動するモータ制御部22と、モータに供給する電流値
を検出する検出手段23と、電流値が所定値を越えた場
合に異常データと見なす判断手段24と、磁気軸受とモ
ータの起動停止を制御する制御コントローラ25を備え
ている。磁気軸受制御部21は、ターボ真空ポンプ1に
設けられた位置センサ5からの変位信号に基づいて、磁
気軸受の励磁電流を制御する。ターボ真空ポンプ1が所
定の位置に制御されると、モータ制御部22はその旨の
信号を発生する。起動停止制御コントローラ25はモー
タ及び磁気軸受回路の起動/停止を制御する。モータ制
御部22は、インバータ付きモータのインバータ出力電
圧を制御してモータの回転速度を制御する。異常電流検
出手段24はモータ電流検出手段23が検出した電流値
を、予め設定した基準電流設定値と比較し、基準設定電
流値を越えた場合に起動停止制御コントローラ25に信
号を送る。起動停止制御コントローラ25は、異常電流
判断手段24から異常発生信号を受けると、モータ制御
部22と磁気軸受制御部21に別個に起動停止命令を送
る。
細を図2を用いて説明する。吸気口101と排気口10
2を備えたハウジング100内に、ロータ103が回転
可能に収納されている。ロータ103の一端側に形成さ
れたロータ軸103Aはスラスト能動磁気軸受104と
ラジアル能動磁気軸受105で支持され、ロータ103
の他端側に形成されたロータ軸103Bはラジアル能動
磁気軸受106でそれぞれ支持されている。ラジアル能
動磁気軸受105、106と夫々の軸の軸端との間に
は、タッチダウン軸受107、108が設けられてい
る。ラジアル能動磁気軸受105、スラスト能動磁気軸
受104及びタッチダウン軸受107は、ハウジング1
00の端部に形成した軸受室109に、ラジアル能動磁
気軸受106とタッチダウン軸受108はハウジング1
00の他端部に取り付けた軸受室内110に収納されて
いる。
ており、このモータ111がロータ103を駆動する。
ラジアル能動磁気軸受105、106の近傍には、ラジ
アル方向の位置を検出する位置センサ112が、ロータ
軸103Aの端部には、スラスト方向の位置を検出する
位置センサ113が設けられている。軸方向に吸気口1
01と排気口102との間には排気ポンプ部が形成され
ており、吸気口101側から順次排気ポンプを形成する
遠心圧縮ポンプ段50A、円周流圧縮ポンプ段60Aが
配置されている。
間には、ねじシール114が、ねじシール114とモー
タ111との間にはラビリンスシール115が配設され
ている。軸受室110と円周流圧縮ポンプ段60Aとの
間にもラビリンスシール116が配設されており、排気
ポンプ部と軸受室110をシールする。軸受室109、
110にはパージガス供給口117、118が設けられ
ており、真空ポンプの外部から窒素等の不活性ガスをパ
ージガスとして供給できる。
気ポンプ段の詳細を、図3から7を用いて説明する。タ
ーボ真空ポンプの吸気口側には図3から図5に示す遠心
圧縮ポンプ段、排気口側には図6および図7に示す円周
流圧縮ポンプ段が設けられている。ここで、図3は遠心
圧縮ポンプ段の一部を拡大して示す縦断面図、図4は遠
心圧縮ポンプ段の羽根車の平面図及び図5は遠心圧縮ポ
ンプステータの平面図である。遠心圧縮ポンプ段は、図
3及び図4に示す表面に複数の後退羽根50を有するオ
ープン形羽根車51と、図3及び図5に示すステータ5
4とを交互に配置して構成されている。そして、ステー
タ54はハウジング52に取り付けられており、羽根車
51の裏面に対向して複数の羽根53が設けられてい
る。
た縦断面図、図7は同じく横断面図である。円周流圧縮
ポンプ段は、図6及び図7に示すように外周面に複数個
の羽根60を放射状に設けた羽根車61と、ハウジング
52に取り付けられ、かつ羽根車60と対向する面にU
字状の溝62を有するステータ63とを交互に配置して
構成されている。そして、羽根車61とステータ63の
間には通風路64が形成されており、通風路64の周方
向一カ所に仕切部65が設けられている。仕切部65の
回転方向前方には吸入口66、後方には吐出口67が設
けられている。◆このように構成したターボ真空ポンプ
のポンプ部は、モータにより高速回転駆動され、ハウジ
ングに設けられた吸気口から吸込んだ気体を圧縮し、排
気口から大気に排気する。
プの他の例を図8および図9に示す。ターボ真空ポンプ
の吸気口側には図8に一部を拡大した縦断面図で示すね
じ溝圧縮ポンプ段が、排気口側には図9に同様に一部を
拡大した縦断面図で示す円周流圧縮ポンプ段が形成され
ている。ねじ溝圧縮ポンプ段では、ねじ溝羽根車70に
ねじ状のねじ溝71及びねじ山72が形成され、このね
じ溝羽根車70と対向して円筒状のステータ73が配置
されている。一方、円周流羽根車61は、上方から下方
に向けて円筒階段状に形成されており、各円筒階段状の
凸部角には、複数枚の羽根60が設けられている。ステ
ータ63は円周流羽根車61と細隙を持って対向し、内
面階段状の凹部角には通風路64が形成されており、周
方向一カ所に仕切部65が設けられている。この排気ポ
ンプ部においても、上述のポンプ部と同様に吸気口から
吸込んだ気体を圧縮し、排気口から大気圧に排気してい
る。
定されるものでないことは言うまでもなく、例えば、遠
心圧縮ポンプ段と図9に示した円周流圧縮ポンプ段の組
合わせ、ねじ溝圧縮ポンプ段と図6および図7に示した
円周流圧縮ポンプ段の組合わせでもよい。このような組
合せにおいても、吸気口から吸込んだ気体を圧縮し、排
気口から大気圧に排気できる。さらに、これら組合せの
上流側に軸流圧縮ポンプ段などを配置してもよい。その
場合、さらにポンプの到達圧力および排気速度などの性
能が大幅に向上する。
動作について説明する。◆ポンプを起動すると、位置セ
ンサ5から出力された変位信号に基づき磁気軸受制御部
21が磁気軸受の励磁電流を制御し、ポンプ部2を所定
の位置に磁気浮上させる。その後、磁気軸受制御部21
からモータ制御部22に信号が出力され、モータ制御部
22の指令によりモータが駆動され、ターボ真空ポンプ
1を回転させる。モータ電流検出手段23はモータ電流
値を検出する。異常電流判断手段24において検出電流
値を基準電流設定値と比較し、異常と判断すると起動停
止コントローラ25がモータ制御部22と磁気軸受制御
部21に別個に起動停止指令を与える。
イエッチングするドライエッチング装置の排気ポンプに
適用すると、気体状態の塩化アルミニウムが排気される
が、ポンプ部2の温度の低い場所に塩化アルミニウムが
排気し切れずに付着堆積し易い。ポンプ運転中は、ポン
プ部2の圧縮作用によりポンプ部2が高温となり、反応
生成物(塩化アルミニウム)が析出しにくい上、ポンプ
部2が高速で回転しているので、反応生成物が付着堆積
しても絶えずかき落とされる。そのため、反応生成物の
付着が問題になることはない。しかし、ポンプを停止し
たときに、ポンプ部2のロータとステータの間に反応生
成物が若干量残っている場合がある。このような状態
で、ターボ真空ポンプ1を運転しようとすると、磁気軸
受はロータを浮上させるのに十分な力を発生しているの
でロータは浮上するが、ロータを駆動するモータのトル
クが小さいので、加速が十分できない場合がある。この
とき、モータ電流が大きくなり、異常電流判断手段24
は異常状態と判断し、起動停止コントローラ25からモ
ータ制御部22に停止命令が発せられる。
指令を保持する一方、モータ制御部22から再度モータ
を駆動する指令を発する。この操作を所定回数行い、反
応生成物を若干量づつ徐々に削り取る。その結果、ロー
タの起動に十分な程度に起動トルクが減少し、ロータが
起動、次いで、加速される。なお、モータの回転とロー
タの浮上を同時に停止してもよい。さらに、図10のフ
ローチャートに示した運転方法を用いてもよい。すなわ
ち、ターボ真空ポンプの運転操作を開始すると、ステッ
プs1でロータが磁気軸受の作用により浮上し、ステッ
プs2でモータが起動される。ステップs3でモータ電
流値の異常を判別し、電流値が所定値以上の異常状態の
ときにステップs4においてモータを停止させる。
1はロータを浮上させ続け、磁気軸受の吸引力を変化さ
せて、例えば図11に示すように、回転軸中心に対し揺
するようにロータを平行移動させる。この移動制御を実
行した後、再度ステップs2でモータを起動しターボ真
空ポンプ1を定常回転まで加速する。このようにすれ
ば、ポンプ部2内に設けたロータとステータ間に付着堆
積した反応生成物がかき落とされ、ターボ真空ポンプの
再起動が可能となる。
受室にパージガス供給口を設け、ターボ真空ポンプの運
転開始後、パージガス穴からパージガスを供給する。以
下は図10と同様であるが、ステップs4のモータ停止
後にパージガスの圧力を高める操作が加わる。なお、ロ
ータの移動制御が終了したら、パージガス圧力を元の圧
力に戻し、再度モータを起動する。この運転方法によれ
ば、ロータとステータ間に付着堆積した反応生成物がか
き落とされた後、軸受室に入るのを防止できる。
転軸の中心に沿って軸の上下方向にロータを揺するよう
に移動させてもよいし、図13に示すように、縦軸に配
置された回転軸の上下両端部を回転軸中心に対して互い
に逆方向に傾くようにロータを移動させてもよい。図1
4に示すように、縦軸に配置された軸端部の一方を中心
に振り子を振らすように移動させてもよく、図15に示
すように、ポンプロータを微小角度だけ正逆方向に予め
設定された回数だけ回転させてもよい。そして、ポンプ
ロータを図11から図14に示すいづれかのように移動
させれば、反応生成物はかき落とされ、ターボ真空ポン
プの再起動が可能になる。
ーボ真空ポンプの第2実施例のブロック図を示す。図1
に示した第1実施例とは、異常状態の検出手段が相違す
る。第1実施例と同一部品には同一の符号を付し、説明
は省略する。本実施例のターボ真空ポンプ1には、ロー
タの回転数を検出する検出手段が設けられている。ま
た、コントローラ20には、モータ電流検出手段23及
び以上電流判断手段24の代わりに、加速時間を検出す
るタイマー26と、回転数と加速時間とを比較して所定
値を越えたときに異常と見なす以上速度判断手段27と
が設けられている。
出手段6が検出したロータの回転数と、加速時間を検出
するタイマー26の出力から得られる加速時間とを予め
設定した設定値と比較し、設定値を越えた場合に、起動
停止制御コントローラ25に信号を送る。起動停止制御
コントローラ25は、異常速度判断手段27からの異常
発生信号を受けると、モータ制御部22と磁気軸受制御
部21に別個に起動停止命令を送るこの第2実施例の運
転方法のフローチャートを図17に示す。
ステップs11でロータは磁気軸受の作用により浮上
し、ステップs12でモータが起動する。次いで、ステ
ップs13で回転数と加速時間を用いて異常を判別し、
加速に要する時間が所定値以上であれば、ステップs1
4においてモータを停止させる。次に、ステップs15
では、磁気軸受制御部21からの指令によりロータを浮
上させたまま、磁気軸受の吸引力を用いてロータを移動
させる。移動制御を実行した後は、ステップs12に戻
ってモータを起動し、ターボ真空ポンプ1を定常回転ま
で加速した後、定常運転を続ける。
プの軸受室にパージガス供給口を設け、ターボ真空ポン
プの操作開始後、パージガス穴からパージガスを供給し
て、ロータとステータ間に付着堆積した後かき落された
反応生成物が軸受室に入るのを防止できる。ロータの移
動は、図11から図15に示すいずれの方法を用いても
よい。
ンプの第3実施例の運転方法のフローチャートを図18
に、ブロック図を図19に示す。ターボ真空ポンプの操
作が開始されると、ステップs21において磁気軸受制
御部21は、磁気軸受の吸引力によりロータが移動する
よう磁気軸受に制御指令を与える。ステップs22で、
位置センサ5から出力された変位信号に基づき、磁気軸
受制御部21から励磁電流の指令が発せられ、ポンプ部
2を所定の位置に磁気浮上させる。ステップs23で、
磁気軸受制御部21からモータ制御部22に指令が発せ
られ、モータ制御部22はモータを駆動する指令を発生
する。これにより、ターボ真空ポンプ1が起動され、定
常回転まで加速した後定常運転を維持する。
様、図11から図15のいずれかに示した方法を用い
る。本実施例においては、制御系が単純となりコストを
抑えながら、確実にターボ真空ポンプを再起動できる。
ンプの第4実施例の運転方法のフローチャートを図20
に示す。ターボ真空ポンプの操作が開始されると、ステ
ップs31でロータを磁気軸受により浮上させ、ステッ
プs32でモータを駆動する。ステップs33でモータ
電流値の異常判別を行い、異常状態のときにはステップ
s35においてモータを停止する。モータ電流値が所定
値より小さい場合には、ステップs34において回転数
と加速時間を用いて異常を判別し、異常状態のときにス
テップs35でモータを停止する。ステップs36にお
いて移動操作の回数をカウントし、その回数が設定回数
以下の場合には、ステップs37においてロータを移動
制御する。その後、再びステップs32においてモータ
を起動し、以下同様の制御を繰り返す。移動操作の回数
が設定回数を越えたとステップs36で判断されたとき
には、ランプ点灯や音などの警報を発生する。
るように制御しても、ロータの非加速時に警報を発する
ので、故障原因が明確になりスピーディに対策できる。
その結果、半導体製造工程の非稼働時間を大幅に短縮で
きる。なお、異常電流の判定と、回転数と加速時間を用
いた異常の判定とを同時に実行しているが、どちらか一
方の判定だけを用いて警報を発してもよい。
ンプの第5実施例の運転方法のブロック図を、図21に
示す。本実施例は、図19に示した第3実施例とステー
タを加熱制御する手段7を有する点が相違している。ス
テータ加熱制御手段7は、ポンプを起動する前にステー
タ温度が所定温度まで上昇するよう制御する。この所定
温度は、180゜以上、ステータを製作したときの熱処
理温度以下に設定される。本実施例の運転方法のフロー
チャートを図22に示す。
ステップs41でステータを加熱する指令が加熱制御手
段7から出力される。ステップs42でステータに設け
た温度センサ2の出力に基づいて、加熱制御手段7がス
テータに設けたヒータの電流値を制御する。ステータ温
度が上記所定温度に達したら、ステップs43において
ヒータへの通電を停止する。その後、ステップs44で
磁気軸受制御部21からの指令によりロータを浮上さ
せ、ステップs45でモータ制御部の指令によりモータ
を起動する。このようにステータを起動前に加熱するこ
とにより、固体の塩化アルミニウムを昇華させることが
でき、ポンプの再起動時の摩擦抵抗を低減する。また、
加熱温度はステータ材の熱処理温度以下であるから、熱
変形等に起因する性能低下がない。
ンプの第6実施例のブロック図を図23に示す。本実施
例は、図1に示した第1実施例においてステータを加熱
する手段を設けたものである。ステータ加熱手段および
加熱方法は、第5実施例に示したものと同様である。こ
のターボ真空ポンプの運転方法のフローチャートを図2
4に示す。
ステップs81でロータを磁気軸受により浮上させ、ス
テップs82でモータを駆動する。ステップs83でモ
ータ電流値の異常を判別し、異常状態のときにはステッ
プs85においてモータを停止させる。次にステップs
86でステータを加熱制御し、ステータ温度が所定温度
に達したら、塩化アルミニウムが昇華しているので、ス
テップs82においてモータ制御部がモータを起動する
指令を発生する。ステップs83でモータ電流の異常を
再び判別し、モータ電流値が所定値より小さいときに
は、ステップs84でステータの加熱を停止する。この
ように、モータ電流値に基づいてステータの温度を制御
しているので、摩擦抵抗の少ないときにはステータを加
熱することがなく、不要な加熱を防止でき、各部品の信
頼性を損なうことなく、省エネが達成される。
ンプの第7実施例のブロック図を図25に、運転方法の
フローチャートを図26に示す。本実施例では異常判定
手段を、図23および図24に示した第6実施例の電流
値の代わりに、回転数と加速時間としたものである。
ステップs91でロータを磁気軸受により浮上させ、ス
テップs92でモータを駆動する。ステップs93で回
転数と加速時間の関係から異常を判別し、異常状態のと
きにはステップs95においてモータを停止させる。次
にステップs96でステータを加熱制御し、ステータ温
度が所定温度に達したら、塩化アルミニウムが昇華して
いるので、ステップs92においてモータを起動する。
ステップs93で回転数と加速時間との関係から異常を
再び判別し、正常であればステップs84でステータの
加熱を停止する。この運転方法よっても、第6実施例と
同様な効果が得られる。
ンプの第8実施例の運転方法のフローチャートを図27
に示す。ターボ真空ポンプの軸受室にパージガス供給口
を設け、ターボ真空ポンプにパージガス供給口からパー
ジガスを供給して、軸受やモータなどの電装品を熱から
保護するようにしたものである。
ージガスを軸受室に供給し、ステップs92でロータを
浮上させ、ステップs93でモータを起動する。ステッ
プs94でモータ電流値の異常を判定し、異常であれば
ステップ95でモータを停止する。その後、ステップs
97でパージガス圧を高め、ステップs98においてス
テータを加熱制御し、ステップs99でパージガス圧を
元に戻す。再度ステップs93でモータを起動するとと
もに、ステップs94で異常を判別し、モータ電流値が
所定値以下であれば、ステップs95で加熱を停止す
る。
に付着堆積した反応生成物を昇華にさせてポンプへの固
着を防止でき、ポンプの再起動が可能となる。さらに、
ステータの加熱時に軸受室からパージガスを供給してい
るので、軸受やモータなどの電装品を熱から保護でき、
部品の信頼性が損なわれない。また、ステータを不要に
加熱しないので省エネになる。本実施例においては、電
流値を用いてポンプの異常運転を判定したが、回転数と
加速時間を用いて判定してもよい。
受等のクリアランスは以下のようにして決定する。すな
わち、ターボ真空ポンプの遠心圧縮ポンプ段のクリアラ
ンスは、図3に示すように、遠心羽根車51の羽根50
とステータ54間及び羽根車51とステータ54の羽根
車53間で、スラスト方向に約0.2〜0.5mmであ
る。ラジアル方向クリアランスは、スラスト方向クリア
ランスに比べて充分広く設定する。円周流圧縮ポンプ段
60Aのクリアランスとしては、図6に示すように、羽
根60の裏面とステータ63との間のクリアランスと、
羽根60を囲む仕切部65との間のクリアランスがあ
る。これらは、共に約0.2〜0.5mmである。
を、真空ポンプ運転中に磁気軸受がロータを支持できな
くなった場合においてもポンプ部の羽根車とステータが
接触しないように、ポンプ部クリアランスより小さく設
定する。つまり、運転中のロータとタッチダウン軸受と
の間のクリアランスは、ロータ中心と回転中心が一致し
た場合に片側隙間で0.15mmである。また、タッチダ
ウン軸受はターボ真空ポンプを搬送するときにもロータ
を支持して、ロータとステータ間で接触が起きないよう
に設定する。
lのドライエッチング装置に使用すると、ポンプ部のク
リアランスが小さくて羽根車とステータ間に反応生成物
の塩化アルミニュウムが付着堆積し、ポンプが再起動し
ないことがある。この場合、図28に示すタイミングチ
ャートにしたがって磁気軸受を制御すれば、堆積した反
応生成物が徐々に削られ、真空ポンプの再起動が可能に
なる。この様子を、図10及び図28〜図31を用いて
詳述する。
図29に示すように回転中心とロータ中心が一致してい
ない。このロータの変位方向をx2とする。図28にお
いて、時間t1のときに全ての磁気軸受を制御し、ロー
タを浮上させる(図10のS1参照)。次に図10のS
2において、モータを起動する。しかし、反応生成物に
より、ロータは回転不可能であり、モータの電流値が所
定値、例えばモータ定格電流の150%を越えるとS4
においてモータが停止する。
力を弱め、ロータをx1方向に移動させる。なおこの場
合、x2方向の吸引力がさらに強くなるように磁気軸受
を制御しても良い。この時、図30に示すようにロータ
の中心を回転中心を越えて、タッチダウン軸受とロータ
のクリアランスが略0となる位置まで移動させる。図2
8では、ロータ中心と回転中心が一致する場合にロータ
の移動量を0とし、この0位置からx1方向に移動した
場合を+で、0位置からx2方向に移動した場合を−で
表す。タッチダウン軸受のクリアランスは、ロータ中心
と回転中心が一致した場合で、片側隙間が0.15mmで
あるため、ロータの移動量はx1方向に0.15mm、x
2方向に0.15mmであり、最大0.3mmである。
め、x2方向の吸引力を強めてロータをx2方向に移動
させる。この時、図31に示すようにロータ中心が回転
中心を越え、タッチダウン軸受とロータとのクリアラン
スが略0となるまで、ロータを移動させる。ロータの移
動量は+cから−cまでの2cとなる。
させるため、x2方向の吸引力を弱めx1の吸引力を強
める。さらに、時間t5においてx2方向に移動させる
ため、x1方向の吸引力を弱めx2方向の吸引力を強め
る。時間t6ではx1方向の吸引力を強め、ロータを回
転中心に位置するように磁気軸受を制御する。このよう
に、図28ではロータをx1方向に2度移動させてい
る。この移動操作を、2ないし5回行えば、堆積した反
応生成物が充分に削り取られ、ターボ真空ポンプの起動
が可能になる。そこで、時間t7においてモータを起動
し、ロータ回転数を上昇させる。時間t8において、ロ
ータが定格回転数に達し所期のポンプ性能が得られる。
動させる場合について説明したが、必要に応じてy方向
に移動させてもよい。また、x方向とy方向とに交互に
移動させても良い。さらに、図12ないし図15に示し
たようにロータを移動させても良い。これらは上記手順
と同様の手順を用いることにより、達成できる。そし
て、ターボ真空ポンプの起動時にロータを移動させてい
るので、前回の使用後に反応生成物が付着堆積しても、
ロータのロックを解除してポンプを再起動させることが
できる。
も、大気圧から排気可能なターボ真空ポンプにおいて、
ポンプの停止中に反応生成物が付着しても、完全に洗浄
でメンテナンスフリーな磁気軸受を用いてポンプを再起
動することができ、信頼性の高いターボ真空ポンプが得
られる。
成物の付着堆積によるロータロックが生じても、ポンプ
の再起動を可能とし、完全に洗浄で、メンテナンスフリ
ーである磁気軸受の利点を生かすことのできる。
ブロック図である。
る。
図である。
縮ポンプ羽根車の平面図である。
縮ポンプステータの平面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
ートである。
る。
ある。
式図である。
式図である。
式図である。
のブロック図である。
ートである。
の動作を示すフローチャートである。
の動作を示すフローチャートである。
のブロック図である。
ートである。
のブロック図である。
ートである。
のブロック図である。
ートである。
の動作を示すフローチャートである。
のタイミングチャートである。
示す図である。
示す図である。
示す図である。
…モータ部、5…位置センサ、6…回転数検出手段、2
0…コントローラ、21…磁気軸受制御部、22…モー
タ制御部、23…モータ電流検出手段、24…異常電流
判断手段、25…起動停止全体制御コントローラ、26
…加速時間検出タイマ、27…異常速度判断手段、10
0…ハウジング、101…吸気口、102…排気口、1
03…ロータ、104…スラスト能動磁気軸受、10
5、106…ラジアル能動磁気軸受、111…モータ、
112…ラジアル位置センサ、113…スラスト位置セ
ンサ、50A…遠心圧縮ポンプ段、60A…円周流圧縮
ポンプ段
Claims (19)
- 【請求項1】吸気口と排気口を有するハウジングと、こ
のハウジング内に保持されたステータと、前記ハウジン
グに取り付けられた磁気軸受と、この磁気軸受により回
転自在に支持された回転軸と、この回転軸を駆動する駆
動手段と、前記磁気軸受を制御する制御手段を備え、前
記吸気口から吸込んだ気体を圧縮し前記排気口より大気
雰囲気に排気するターボ真空ポンプにおいて、 前記回転軸の回転速度を検出する第1の検出手段と、前
記駆動手段の電流と電力の少なくともいずれかを検出す
る第2の検出手段とを設け、前記第1の検出手段が回転
軸の静止を検出したときに前記第2の検出手段の検出値
が所定値を越えたら、前記回転軸を所定量だけ変位させ
る指令を前記磁気軸受に与える指令手段を前記制御手段
に設けたことを特徴とするターボ真空ポンプ。 - 【請求項2】吸気口と排気口を有するハウジングと、こ
のハウジング内に保持されたステータと、前記ハウジン
グに取り付けられた磁気軸受と、この磁気軸受により回
転自在に支持された回転軸と、この回転軸を駆動する駆
動手段と、前記磁気軸受を制御する制御手段を備え、前
記吸気口から吸込んだ気体を圧縮し前記排気口より大気
雰囲気に排気するターボ真空ポンプにおいて、 前記回転軸の回転速度を検出する第1の検出手段と、こ
の回転軸の加速時間を検出する第2の検出手段と、この
第1の検出手段及び第2の検出手段の検出値に基づい
て、前記磁気軸受の制御手段と前記駆動手段の起動停止
を制御するコントローラを設けたことを特徴とするター
ボ真空ポンプ。 - 【請求項3】前記回転軸の吸気口側から順に遠心圧縮ポ
ンプ羽根車と多段の円周流羽根車とを設け、前記ステー
タは前記円周流羽根車とともに多段の円周流圧縮ポンプ
段を形成するものであることを特徴とする請求項1また
は2に記載のターボ真空ポンプ。 - 【請求項4】前記回転軸の吸気口側から順にねじ溝羽根
車と多段の円周流羽根車とを設け、前記ステータは前記
ねじ溝羽根車および円周流羽根車とともにねじ溝圧縮ポ
ンプ段および多段の円周流圧縮ポンプ段を形成するもの
であることを特徴とする請求項1または2に記載のター
ボ真空ポンプ - 【請求項5】回転自在に磁気軸受により支承された回転
軸を備えた大気圧雰囲気に排気するターボ真空ポンプの
運転方法において、 ターボ真空ポンプを回転起動する前に、前記回転軸を磁
気軸受により所定回数だけ変位させ、その後定常運転へ
移行することを特徴とするターボ真空ポンプの運転方
法。 - 【請求項6】回転自在に磁気軸受により支承された回転
軸を備えた大気圧雰囲気に排気するターボ真空ポンプの
運転方法において、 ターボ真空ポンプを回転起動した時のモータ電流値と消
費電力の少なくともいずれかが所定値以上であれば回転
を停止させ、その後前記回転軸を磁気軸受により所定回
数だけ変位させることを特徴とするターボ真空ポンプの
運転方法。 - 【請求項7】回転自在に磁気軸受により支承された回転
軸を備えた大気圧雰囲気に排気するターボ真空ポンプの
運転方法において、 ターボ真空ポンプを回転起動した時の前記回転軸の回転
数の上昇速度が所定値以下であれば回転を停止させ、そ
の後前記回転軸を磁気軸受により所定回数だけ変位させ
ることを特徴とするターボ真空ポンプの運転方法。 - 【請求項8】前記回転軸を変位させた後、前記磁気軸受
を保持する軸受室に形成されたパージガス供給穴からパ
ージガスを流すことを特徴とする請求項5ないし7のい
ずれか1項に記載のターボ真空ポンプの運転方法。 - 【請求項9】前記回転軸を前記磁気軸受の近傍に配設さ
れたタッチダウン軸受に接触しない範囲で変位させるこ
とを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項にター
ボ真空ポンプの運転方法。 - 【請求項10】前記回転軸の変位動作は、回転軸中心に
対しほぼ平行な移動であることを特徴とする請求項5な
いし7のいずれか1項に記載のターボ真空ポンプの運転
方法。 - 【請求項11】前記回転軸の変位動作は、回転軸に沿っ
て往復動であることを特徴とする請求項5ないし7のい
ずれか1項に記載のターボ真空ポンプの運転方法。 - 【請求項12】前記回転軸の変位動作は、回転軸の軸方
向中心を中心とするコニカル運動であることを特徴とす
る請求項5ないし7のいずれか1項に記載のターボ真空
ポンプの運転方法。 - 【請求項13】前記回転軸の変位動作は、一方の軸端部
近傍を中心とするコニカル運動であることを特徴とする
請求項5ないし7のいずれか1項に記載のターボ真空ポ
ンプの運転方法。 - 【請求項14】前記回転軸の移動は、微小角度だけ正逆
回転させるものであることを特徴とする請求項5ないし
7のいずれか1項に記載のターボ真空ポンプの運転方
法。 - 【請求項15】前記回転軸の移動を所定回数実施して
も、前記回転軸が所定の加速速度以下であるときに警報
を発するようにしたことを特徴とする請求項5ないし7
のいずれか1項にターボ真空ポンプの運転方法。 - 【請求項16】前記警報は、音またはランプを点灯する
ことを特徴とする請求項15記載のターボ真空ポンプの
運転方法。 - 【請求項17】ターボ真空ポンプの起動前に、加熱制御
手段がステータを180℃以下100℃以上に加熱することを
特徴とする請求項5なし7のいずれか1項に記載のター
ボ真空ポンプの運転方法。 - 【請求項18】ターボ真空ポンプの回転停止後に、加熱
制御手段がステータを180℃以下100℃以上に加熱するこ
とを特徴とする請求項5なし7のいずれか1項に記載の
ターボ真空ポンプの運転方法。 - 【請求項19】吸気口と排気口を有するハウジングと、
このハウジング内に保持されたステータと、前記ハウジ
ングに取り付けられた磁気軸受と、この磁気軸受により
回転自在に支持された回転軸と、この回転軸を駆動する
駆動手段と、前記磁気軸受を制御する制御手段を備え、
前記吸気口から吸込んだ気体を圧縮し前記排気口より大
気雰囲気に排気するターボ真空ポンプにおいて、 前記回転軸に吸気口側から順に遠心圧縮ポンプ羽根車と
多段の円周流羽根車とを設け、前記ステータは前記円周
流羽根車とともに多段の円周流圧縮ポンプ段を形成する
ものであり、前記回転軸の回転速度を検出する第1の検
出手段と、前記回転軸の異常を検出する第2の検出手段
と、前記ステータを加熱する加熱手段と、前記第1の検
出手段および前記第2の検出手段の検出値に基づいて、
前記回転軸を所定量だけ変位させる第1のコントローラ
と、前記ステータを加熱手段により180℃以下100
℃以上に加熱する第2のコントローラを設けたことを特
徴とするターボ真空ポンプ。
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KR1019970042386A KR100230827B1 (ko) | 1996-08-30 | 1997-08-29 | 터보진공펌프 및 그의 운전방법 |
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