JPH1072285A - ダイヤモンドライクカーボン薄膜形成装置および形成方法 - Google Patents

ダイヤモンドライクカーボン薄膜形成装置および形成方法

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JPH1072285A
JPH1072285A JP23054896A JP23054896A JPH1072285A JP H1072285 A JPH1072285 A JP H1072285A JP 23054896 A JP23054896 A JP 23054896A JP 23054896 A JP23054896 A JP 23054896A JP H1072285 A JPH1072285 A JP H1072285A
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JP
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thin film
substrate
diamond
ion source
gas ion
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JP23054896A
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Inventor
Naoyuki Kajita
直幸 梶田
Shigeru Yamaji
茂 山地
Hajime Nakatani
元 中谷
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材との密着性の良い、高硬度の、また平坦
性に優れた高品質のダイヤモンドライクカーボン(DL
C)薄膜を得る。 【解決手段】 真空槽1内で基材3を保持する基材ホル
ダー4と、基材3温度を調整する基材温度調整機構6
と、基材3に対向したガスイオン源10と、基材3に電
圧を印加するバイアス手段5とを備え、上記ガスイオン
源10は基材3に向かってオリフィスが設けられた反応
ガス導入室11と熱電子放出手段12と、熱電子引出し
電極13と、加速電極15とから成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ダイヤモンドラ
イクカーボン薄膜を形成する装置および形成方法に関す
るものであり、特にガスイオン源を用いたダイヤモンド
ライクカーボン薄膜形成装置および形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、金型、工具、摺動部材、光・
磁気ディスク装置の記録媒体などの表面を保護するハー
ドコーティング膜として、ダイヤモンドライクカーボン
(DLC)薄膜の利用が図られている。図21は、例え
ば特開昭63−185893号公報に示された従来のマ
イクロ波プラズマを用いたDLC薄膜形成装置の断面図
である。図において、1は内部を真空に保つ真空槽、1
01は真空槽1内で基材3を保持する基材ホルダー、6
は基材ホルダーに設けられて基材3を加熱するヒータ
ー、103、104は真空槽1内へ反応ガスを導入する
ための反応ガス導入口、102は真空槽1内へマイクロ
波を印加するための導波管、105は真空槽1内に磁界
を生じさせる電磁石である。
【0003】次に動作について説明する。真空槽1内で
基材ホルダー101に基材3を保持させる。次いで、ヒ
ーター6により基材3を300〜900℃に加熱すると
ともに、真空槽1内の真空度を10-3〜10-5Torr
に保持する。続いて反応ガス導入口103および104
からCH4、C22などの反応ガスを真空槽1内に供給
し、電磁石105により真空槽1内に磁場を印加すると
ともに、導波管102から出力300〜600Wのマイ
クロ波を印加して真空槽1内にマイクロ波プラズマを発
生させ、励起炭素が基材3上に到達することにより、基
材3上にDLC薄膜を形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のプ
ラズマCVDを用いたダイヤモンドライクカーボン(D
LC)薄膜形成装置および形成方法では、基材の熱変形
や変質を防止するために薄膜形成時の基材の温度を低く
した場合、膜質が悪くなったり、膜の付着強度が低くな
るという問題があった。また、基材との付着力を増すた
めに、基材とDLC薄の間に中間層として、Si、T
i、Al等の薄膜を形成する場合、別の装置により形成
する必要があり、そのとき、基材上に形成された中間層
は、一旦、大気に曝された後、DLC薄膜を形成するこ
とになるため、中間層とDLC薄膜との付着力が低下す
るという問題があった。また従来の装置では真空槽全体
にガスを供給し、そこにマイクロ波を印加して薄膜を形
成するので、供給ガスなどの利用効率が悪かった。
【0005】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、基材との密着性の良い、高硬度
の、また平坦性に優れた高品質のDLC薄膜を効率良く
形成できるDLC薄膜形成装置および形成方法を得るこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
るDLC薄膜形成装置は、真空槽内で基材を保持する基
材ホルダーと、上記基材の温度を調整する基材温度調整
機構と、真空槽内で基材に対向して設けられたガスイオ
ン源とを備え、このガスイオン源は基材に向かってオリ
フィスが設けられ、かつガスが導入される反応ガス導入
室と、この反応ガス導入室内に設けられた熱電子放出手
段と、この熱電子放出手段から熱電子を引出す熱電子引
出し電極と、基材に向けてイオンを加速する加速電極と
からなり、この加速電極に対して上記基材に電圧を印加
するバイアス手段を備えたものである。
【0007】請求項2に係るDLC薄膜形成装置は、複
数のガスイオン源を備え、一つは解離された炭素と炭素
イオン、および解離された水素と水素イオンを発生させ
るとともに、他の一つは解離された水素と水素イオンを
発生させるものである。請求項3に係るDLC薄膜形成
装置は、加速電極および反応ガス導入室の材質としてグ
ラファイトを用いたものである。
【0008】請求項4に係るDLC薄膜形成装置は、基
材ホルダーを真空槽内の下部に配置するとともに、ガス
イオン源を真空槽内の上部に、下向きないしは斜め下向
きに配置したものである。請求項5に係るDLC薄膜形
成装置は、基材ホルダーを真空槽内の側部に配置すると
ともに、ガスイオン源を反対側の側部に横向きないしは
斜め横向きに配置したものである。
【0009】請求項6に係るDLC薄膜形成装置は、複
数のガスイオン源を備え、基材ホルダーを真空槽内の下
部に配置するとともに、ガスイオン源を真空槽内の上部
および側部に、下向きないし斜め下向き、および横向き
ないし斜め横向きに配置したものである。
【0010】請求項7に係るDLC薄膜形成装置は、複
数のガスイオン源を備え、その中の一つを解離された金
属と金属イオンを発生させるガスイオン源としたもので
ある。請求項8に係るDLC薄膜形成装置は、金属蒸気
およびイオンを発生させる金属蒸気発生源を備えたもの
である。
【0011】請求項9に係るDLC薄膜形成装置は、バ
イアス手段が、加速電極に対して基材に印加する電圧
を、時間の関数として与えることができるものである。
【0012】請求項10に係るDLC薄膜形成方法は、
基材の表面をクリーニング処理した後、基材の温度を1
00℃から250℃に制御しながらDLC薄膜を形成す
るものである。
【0013】請求項11に係るDLC薄膜形成方法は、
DLC薄膜形成時にバイアス手段により基材に負電圧を
印加するものである。請求項12に係るDLC薄膜形成
方法は、DLC薄膜形成時にバイアス手段により、正と
負に交番する電圧を基材に印加するものである。
【0014】請求項13に係るDLC薄膜形成方法は、
基材に印加する正と負に交番する電圧の、負の時間が正
の時間よりも長いようにしたものである。請求項14に
係るDLC薄膜形成方法は、基材に印加する正と負に交
番する電圧の、正の時間が負の時間よりも長いようにし
たものである。
【0015】請求項15に係るDLC薄膜形成方法は、
基材に中間層として金属の薄膜またはセラミックの薄膜
を形成した後、その中間層上にDLC薄膜を形成するも
のである。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の一実施の形態を図につ
いて説明する。図1はこの発明の実施の形態1を示すダ
イヤモンドライクカーボン(DLC)薄膜形成装置の断
面図である。図において、1は内部を真空に保持する真
空槽、2は真空槽1内の排気を行う排気系、3は表面に
DLC薄膜が形成される例えば超硬合金のような基材、
4は真空槽1内で基材3をその蒸着面(薄膜形成面)を
下向きにして保持する基材ホルダー、5は後述の加速電
極15に対して、基材ホルダー4を経由して基材3にバ
イアス電圧を印加するバイアス手段、6は基材ホルダー
4に設けられて基材3を加熱、冷却してその温度を調整
する基材温度調整機構、7は真空槽1と基材ホルダー4
の間を電気的に絶縁する絶縁セラミックである。
【0017】10は真空槽1内で基材3に対向してその
下方に設けられたガスイオン源、11は内部に反応ガス
が導入される反応ガス導入室で、イオンなどを放出で
き、かつ流路抵抗を大きくして真空槽1との間に差圧が
与えられるように、基材3に向かってオリフィス(図示
せず)が設けられている。12は反応ガス導入室11内
に設けられて例えばタングステンワイヤで構成された熱
電子放出手段、13は平行配置された細い金属線で構成
され、反応ガス導入室11内に設けられた熱電子引出し
電極、14は反応ガス導入室11につながってその内部
に反応ガスを導入する反応ガス導入管、15は反応ガス
導入室11の外側に設けられて基材3に向けてイオンを
加速する加速電極であり、反応ガス導入室11、熱電子
放出手段12、熱電子引出し電極13、反応ガス導入管
14および加速電極15でガスイオン源10を構成して
いる。なお、バイアス手段5の一端、真空槽1、加速電
極15は接地している。
【0018】次に動作について説明する。まず、基材ホ
ルダー4に基材3を取り付け、排気系2により真空槽1
内を1×10-6Torr程度の真空度に排気した後、基
材温度調整機構6により基材3の温度を300℃程度に
調整する。そして基材3の表面のクリーニング処理のた
めに、イオンクリーニングに適したガス、例えばアルゴ
ンガスを反応ガス導入管14から反応ガス導入室11へ
導入して、反応ガス導入室11内の真空度を1×10-2
〜1×10-1Torrにする。
【0019】そして、熱電子放出手段12を作動させ、
図示しない電源により熱電子放出手段12に対して熱電
子引出し電極13に+50〜800V程度のバイアス電
圧を印加する。また、ガスイオン源10からイオンを引
き出すために、加速電極15に対し、つまり接地電位に
対して熱電子放出手段12に+200〜500V程度の
電圧を図示しない電源により印加しておく。熱電子放出
手段12から放出された電子は熱電子引出し電極13に
向けて加速されてイオンクリーニング用ガスをイオン化
し、そのイオンが基材3に向けて照射される。ガスはプ
ラスにイオン化されるので、このときバイアス手段5に
より基材3を接地電位に対して−1〜−3kV程度でバ
イアスを調整することにより、基材3へ照射するイオン
の量およびエネルギーを制御でき、クリーニング処理を
効果的に行うことができる。以上の処理により、基材3
表面の水分、油脂成分、表面酸化物などの不純物を除去
することができ、基材3とDLC薄膜の密着性が向上す
る。
【0020】次に、ガスイオン源10へのイオンクリー
ニング用ガスの供給を停止して、基材3表面のクリーニ
ング処理を終了するとともに、基材温度調整機構6によ
り基材3の温度を、後述の理由から100℃〜250℃
に調整する。ここでは200℃にした。そしてバイアス
手段5により基材3の電位を接地電位に対して、時間t
の関数V(t)として与える。図2に、基材3に与える
バイアス電圧波形の例を示す。図2(a)〜(c)は直
流や、半波整流あるいは全波整流された負の電圧を印加
する場合を示す。電圧値は数kV以内とし、ここでは−
1kVとした。また周波数は(b)で数十Hz〜数十k
Hz程度とし、ここでは60Hzおよび1kHzとし
た。このV(t)の電圧値を制御することにより、イオ
ンに与えるエネルギーを調整することができる。これに
より、薄膜の付着強度、および硬度を制御することがで
きる。
【0021】続いて、炭素(C)を含む炭化水素系のガ
スを反応ガス導入管14から反応ガス導入室11へ導入
し、反応ガス導入室11内の真空度を1×10-2〜1×
10-1Torrにする。このとき導入する反応ガスとし
ては、例えばベンゼンガスを用いる。そして熱電子放出
手段12を作動させ、熱電子放出手段12に対して熱電
子引出し電極13に+50〜800V程度のバイアス電
圧を印加する。熱電子放出手段12には接地電位に対し
て+200〜500V程度の電圧を印加する。熱電子放
出手段12から放出された電子は、熱電子引出し電極1
3に向けて加速され、放電もしくは電子の照射により上
記炭化水素系のガスを励起、解離、およびイオン化し、
解離された炭素と炭素イオン、および解離された水素と
水素イオンが基材3に向けて照射され、基材3上にDL
C薄膜を形成する。イオンは正電荷なので、加速電極1
5によりガスイオン源10から加速して引き出されると
ともに基材3の負のバイアス電圧を制御することによ
り、イオンに与えるエネルギーを調整できる。
【0022】図3は基材の温度をパラメータとした場合
のDLC薄膜のラマン分析結果を示す。基材3の温度が
250℃ではDLCの典型的なスペクトルを示すのに対
して、基材3の温度を300℃あるいは400℃とした
場合にはグラファイトのスペクトルとなっている。この
ため基材3の温度は250℃以下にすべきであるが、一
方、別の理由から温度を低くしすぎるのは好ましくな
い。すなわち、100℃より低いと基材3に対するDL
C薄膜の付着力が弱くなる。そのため、基材温度調整機
構6を用いて、成膜中の基材3の温度を100℃から2
50℃に制御する。そうすることにより、DLC薄膜の
グラファイト化を抑制することができ、高硬度で、高品
質のDLC薄膜が形成できる。なお、上記温度範囲が、
図21で示した従来装置の温度範囲と異なるのは、装置
のタイプが相違するためである。
【0023】また、図4に示すように、基材ホルダー4
に回転機構100を設けて、成膜中に基材3を回転させ
ることにより、膜厚分布の均一化が図れるとともに、基
材3の端部などに対する付廻り性の向上、つまり面の向
きや位置による膜厚不均一を低減できる。
【0024】実施の形態2.図5は、この発明の実施の
形態2を示すDLC薄膜形成装置の断面図である。図に
おいて、10aは第1のガスイオン源、10bは第2の
ガスイオン源で、ともに図1で説明したガスイオン源1
0と同様の構成になっている。その他の部分は図1の場
合と同様であるので説明を省略する。
【0025】次に動作について説明する。図1の場合と
同様にして、排気系2により、真空槽1内を1×10-6
Torr程度の真空度に排気した後、基材温度調整機構
6により基材3の温度を300℃程度に調整する。次い
で、第1のガスイオン源10aを稼動させて、基材3表
面のクリーニング処理を実施する。その後、第1のガス
イオン源10aにより、炭化水素系のガスを放電もしく
は電子の照射により励起、解離、およびイオン化し、解
離された炭素と炭素イオン、および解離された水素と水
素イオンを基材3に照射して、DLC薄膜を形成する。
【0026】このDLC薄膜を形成中に、第2のガスイ
オン源10bを稼動させて、水素元素を含むガス、例え
ばメタンガスを放電もしくは電子の照射により励起、解
離、およびイオン化して、解離された水素と水素イオン
を照射することにより、DLC薄膜のグラファイト化を
抑制することができ、高硬度で、高品質のDLC薄膜が
得られる。ここで、この照射がグラファイト化抑制に効
果があるのは、解離された水素と水素イオンが、基材3
上でグラファイトを選択的にエッチングしてこれを除去
するからである。また、図6に示すように、基材ホルダ
ー4に回転機構100を設けて、成膜中に基材3を回転
させることにより、膜厚分布の均一化が図れるととも
に、基材3の端部などに対する付廻り性の向上が図れ
る。
【0027】実施の形態3.図7は、この発明の実施の
形態3を示すDLC薄膜形成装置の断面図である。図に
おいて、30は真空槽1内で基材3に対向して設けられ
た、金属薄膜もしくはセラミック薄膜を形成できる電子
ビーム蒸発源、イオンプレーティング装置、金属イオン
源などの金属蒸気発生源であり、ここでは金属イオン源
を用いている。31は金属の原料を入れるるつぼ、32
はるつぼ31を加熱するヒータ、33は熱電子を放出す
る熱電子放出手段、34は熱電子放出手段33から熱電
子を引き出す熱電子引出し手段、35はこれらを断熱す
る熱シールド、36は金属蒸気発生源30からイオンを
引き出す加速電極であり、金属蒸気発生源30は、るつ
ぼ31、ヒータ32、熱電子放出手段33、熱電子引出
し手段34、熱シールド35および加速電極36で構成
されている。その他の部分は図1の場合と同様であるの
で説明を省略する。
【0028】次に動作について説明する。図1の場合と
同様にして、排気系2により真空槽1内を1×10-6
orr程度の真空度に排気した後、基材温度調整機構6
により基材3の温度を300℃程度に調整する。次い
で、図1の場合と同様にして基材3表面のクリーニング
処理を行い、基材3表面の水分、油脂成分、表面酸化物
などを除去する。次に、ガスイオン源10へのイオンク
リーニング用ガスの供給を停止して、基材3表面のクリ
ーニング処理を終了するとともに、バイアス手段5によ
り、接地電位に対して基材3に−0.5〜−3kV程度
の電圧を印加し、また、ヒータ32によりるつぼ31内
のSi、Al、Ti、Wなどの金属を加熱して蒸気を発
生させるとともに、熱電子放出手段33から放出された
熱電子を熱電子引出し手段34により、引出し、加速し
て金属イオンを発生させ、これを基材3に照射してその
表面に中間層としてのSi、Al、Ti、Wなどの金属
薄膜の形成を行う。
【0029】なお、ここでガスイオン源10で炭化水素
系のガスを励起、解離およびイオン化して解離された炭
素と炭素イオンを基材3に向けて照射しながら、もしく
は真空槽1内を炭化水素系のガス雰囲気にして、金属蒸
気発生源30を上記のように稼動させることにより、基
材3表面に中間層として、SiC、Al43、TiC、
WCなどのセラミック薄膜を形成するようにしてもよ
い。
【0030】次に図1の場合と同様に、ガスイオン源1
0を作動させて、基材3表面の中間層上にDLC薄膜を
形成する。以上のように、同一真空槽1内に金属蒸気発
生源30とガスイオン源10とを設けたので、基材3表
面に中間層を形成後、大気開放することなしに連続して
DLC薄膜が形成できるとともに、基材3表面に中間層
を形成することにより、基材3とDLC薄膜の密着性を
向上させることができる。また、図8に示すように、基
材ホルダー4に回転機構100を設けて、成膜中に基材
3を回転させることにより、膜厚分布の均一化が図れる
とともに、基材3の端部などに付廻り性向上が図れる。
【0031】実施の形態4.図9はこの発明の実施の形
態4を示すDLC薄膜形成装置の断面図である。基材ホ
ルダー4が真空槽1内でその下部に設けられ、基材ホル
ダー4上に基材3がその蒸着面を上向きにして取り付け
られている。ガスイオン源10は、基材3に向かって下
向きにイオンを照射できるように、真空槽1内の上部に
設けられている。その他については、図1あるいは図4
の場合と同様であるので説明を省略する。動作について
も、図1あるいは図4の場合と同様であるが、この実施
の形態においては基材ホルダー4を真空槽1内の下部に
設けて、その上に基材3を保持するので、基材3が大
型、あるいは重量物である場合でも取付けが容易であ
り、作業性が向上する。
【0032】また図10は第1および第2の2つのガス
イオン源10a、10bを設けて、図5あるは図6の場
合と同様に動作させる場合を示し、この場合も、真空槽
1内下部の基材ホルダー4上に基材3が上向きに取り付
けられるとともに、第1、第2のガスイオン源10a、
10bが基材3に向かって下向きないしは斜め下向きに
イオンを照射できるように真空槽1内上部に設けられて
いるので、基材3が大型、あるいは重量物であっても取
付けが容易で、作業性が向上する。なお、第1、第2の
ガスイオン源10a、10bがともに図1または図4の
ガスイオン源10に相当する動作をするようにしてもよ
い。
【0033】実施の形態5.図11はこの発明の実施の
形態5を示すDLC薄膜形成装置の断面図である。基材
ホルダー4が真空槽1内で一方の側部に設けられ、基材
ホルダー4に基材3がその蒸着面を横向きにして取り付
けられている。ガスイオン源10は、基材3に向かって
横向きにイオンを照射できるように、真空槽1内で基材
3に対向して反対側の側部に設けられている。その他に
ついては、図1あるいは図4の場合と同様であるので説
明を省略する。動作についても、図1あるいは図4の場
合と同様であるが、この実施の形態においては基材ホル
ダー4により基材3を横向きに保持するので、基材3が
大型、あるいは重量物である場合でも取付けが容易であ
り、作業性が向上する。
【0034】また図12は第1および第2の2つのガス
イオン源10a、10bを設けて、図5あるいは図6の
場合と同様に動作させる場合を示し、この場合も基材ホ
ルダー4に基材3が横向きに取り付けられるとともに、
第1、第2のガスイオン源10a、10bが基材3に向
かって横向きないしは斜め横向きにイオンを照射するよ
うになっているので、基材3が大型あるいは重量物であ
っても取付けが容易で、作業効率が向上する。なお、第
1、第2のガスイオン源10a、10bがともに図1ま
たは図4のガスイオン源10に相当する動作をするよう
にしてもよい。
【0035】実施の形態6.図13はこの発明の実施の
形態6を示すDLC薄膜形成装置の断面図である。基材
ホルダー4が真空槽1内でその下部に設けられ、基材ホ
ルダー4上に基材3が取り付けられている。この実施の
形態では基材3の上面と側面にDLC薄膜を形成する場
合を示す。真空槽1内には第1のガスイオン源10a、
第2のガスイオン源10b、第3のガスイオン源10
c、第4のガスイオン源10dが設けられている。その
中で第1、第2のガスイオン源10a、10bが基材3
の上面に向かって下向きないしは斜め下向きにイオンを
照射できるように、真空槽1内の上部に設けられてお
り、一方、第3、第4のガスイオン源10c、10dが
基材3の側面に向かって横向きないしは斜め横向きにイ
オンを照射できるように、真空槽内の側部に設けられて
いる。その他については図1あるいは図4の場合と同様
であるので説明を省略する。
【0036】動作については、図1あるいは図4の場合
と同様であるが、この実施の形態では、基材3に向かっ
て多方向からイオンが照射されるので、基材3が複雑な
形状であっても付廻り性良く、DLC薄膜を形成でき
る。また、回転機構100で基材3を回転させることに
より、基材3の側面などの膜厚などの均一化ができる。
【0037】なお、基材3が小型あるいは軽量の場合
は、基材ホルダー4を真空槽1の上部に配置して基材3
を下向きに保持し、第1、第2のガスイオン源10a、
10bを真空槽1の下部に配置して基材3に向かって上
向きないしは斜め上向きにイオンを照射するとともに、
第3、第4のガスイオン源10c、10dにより基材3
に向かって横向きないしは斜め横向きに照射するように
してもよい。また、第1のガスイオン源10aと第3の
ガスイオン源10cが、図10の第1のガスイオン源1
0aに相当する動作を行い、そして第2のガスイオン源
10bと第4のガスイオン源10dが、図10の第2の
ガスイオン源10bに相当する動作を行うようにしても
よい。
【0038】実施の形態7.図14はこの発明の実施の
形態7を示すDLC薄膜形成装置の断面図である。図1
0における第2のガスイオン源10bに代えて、第5の
ガスイオン源10eが設けられている。第5のガスイオ
ン源10eは基材3表面に中間層としてのSi、Ti、
W、Al、Bなどの金属薄膜もしくはSiC、Al
43、TiC、WCなどのセラミック薄膜を形成できる
ガスイオン源である。その他は図10の場合と同様であ
るので説明を省略する。
【0039】次に動作について説明する。まず第1のガ
スイオン源10aを稼動させて、図10の場合と同様
に、基材3表面のクリーニング処理を行う。次に、バイ
アス手段5により基材3の電位を接地電位に対して−
0.5〜−3kV程度与える。そして、第5のガスイオ
ン源10eを稼動させて、Si、Ti、W、Al、Bな
どの金属元素を含むガス、例えばSiH4、TiCl4
WF6、AlCl3などを、放電もしくは電子の照射によ
り解離、およびイオン化して解離された金属と金属イオ
ンを基材3へ照射し、その表面に中間層としてのSi、
Al、Ti、Wなどの金属薄膜の形成を行う。
【0040】ここで、第1のガスイオン源10aで炭化
水素系のガスを励起、解離およびイオン化して解離され
た炭素と炭素イオンを基材3に向けて照射しながら、も
しくは真空槽1内を炭化水素系のガス雰囲気にして、第
5のガスイオン源10eを上記のように稼動させること
により、基材3表面に中間層として、SiC、Al
43、TiC、WCなどのセラミック薄膜を形成するよ
うにしてもよい。
【0041】続いて、第1のガスイオン源10aによ
り、解離された炭素と炭素イオン、および解離された水
素と水素イオンを基材3に向けて照射し、DLC薄膜を
形成する。以上により、DLC薄膜の密着性向上のため
の中間層の形成を、大気開放することなしにDLC薄膜
形成と連続して行うことができるが、その中間層形成に
おいて、構成元素をガス状で供給するので、蒸着材料を
固体や液体で与える場合と比較して、第5のガスイオン
源10eの配置上の制約が少なく、つまり自由度が大き
くなる。
【0042】なお、実施の形態1〜7において、ガスイ
オン源の加速電極15および反応ガス導入室11の構成
材料として、グラファイトを用いることにより、反応生
成物であるカーボンが反応ガス導入室11の内壁や加速
電極15に付着した場合でも剥離しにくく、ダストの発
生を抑制することができる。
【0043】実施の形態8.図2に基材3に与える電圧
としてのV(t)の例を示したが、図2の代わりに以下
に示すような波形の電圧を用いてもよい。電圧値、周波
数は図2で説明したのと同様とし、電圧は正、負とも数
kV以内とする。図2および図15〜20に示す波形は
実施の形態1〜7で説明したいずれの装置にも適用する
ことができる。図15にこの実施の形態におけるV
(t)の波形例を示す。(a)は正弦波を示し、そして
(b)〜(d)はこれを負側にバイアスした波形を示
す。(a)、(b)では電圧が正と負に交番するが、
(c)、(d)では時間tにより変化する負電圧になっ
ている。
【0044】V(t)が負の期間にはイオンにエネルギ
ーが与えられ、一方、V(t)が正の期間には電子が引
き出され、基材3の薄膜上のチャージアップ対策、すな
わち基材3に電子を供給して、絶縁物であるDLC薄膜
上の電荷を中和する。薄膜上に電荷がたまれば、放電が
生じて膜の面が荒れ、平坦度が低下する。(c)、
(d)では電圧が正になる期間がないが、電子はガスイ
オン源10内であるエネルギーを有しており、(e)、
(d)において負の電圧値が小さくなった期間に、その
電圧値と上記エネルギーの兼ね合いにより、基材3に電
子を供給することができる。
【0045】図16は図15の正弦波に代えて矩形波を
用いた場合を示す。図16(a)〜(d)はそれぞれ図
15(a)〜(d)に相当し、これらと同様の効果を奏
する。なお、波形を三角波などにしてもよい。
【0046】実施の形態9.図17はこの発明の実施の
形態におけるV(t)の波形例を示す。正の半波および
負の半波はともに正弦波の半波形状であるが、負の期間
が正の期間に比べて長くなっている。したがって、主と
してイオンにエネルギーを与えるとともに、短い正の期
間に電子を基材3に供給してチャージアップ対策として
の効果も生じる。
【0047】図18は図17の正弦波に代えて矩形波を
用いた場合を示す。図18(a)〜(d)はそれぞれ図
17(a)〜(d)に相当し、これらと同様の効果を奏
する。なお、波形を三角波などにしてもよい。
【0048】実施の形態10.図19はこの実施の形態
におけるV(t)の波形例を示す。正の半波および負の
半波はともに正弦波の半波形状であるが、図17の場合
とは反対に、正の期間が負の期間に比べて長くなってい
る。したがって、主として基材3に電子を供給するとと
もに、イオンにエネルギーを与えることもできる。その
ため、チャージアップ対策を十分に行うことができる。
【0049】図20は図19の正弦波に代えて矩形波を
用いた場合を示す。図20(a)〜(d)はそれぞれ図
19(a)〜(d)に相当し、これらと同様の効果を奏
する。なお、波形を三角波などにしてもよい。
【0050】また、以上はDLC薄膜形成時に基材3に
印加する電圧波形について述べたが、基材3が絶縁物で
ある場合、クリーニング処理時にもチャージアップが生
じるので、基材ホルダー4に、例えば図18(d)の波
形の電圧を印加することにより、基材3表面に電子を供
給することができ、チャージアップ対策としての効果が
ある。
【0051】
【発明の効果】この発明に係るDLC薄膜形成装置は、
基材に向かってオリフィスが設けられ、かつガスが導入
される反応ガス導入室を有するガスイオン源を真空槽中
に備えたので、ガスの使用量などで効率が向上する。さ
らに、別のイオン源を備えてこれを解離された水素と水
素イオンを発生させるガスイオン源とすることにより、
薄膜のグラファイト化を抑制して高硬度のDLC膜を得
ることができ、また、加速電極および反応ガス室の構成
材料としてグラファイトを用いることにより、ダストを
抑制して高品質のDLC膜を得ることができる。
【0052】また、基材ホルダーを下部に配置するとと
もに、ガスイオン源を上部に下向きないしは斜め下向き
に配置することにより、基材が大型あるいは重量物であ
る場合に、作業性が向上する。また、基材ホルダーを側
部に配置するとともに、ガスイオン源を反対側の側部に
横向きないしは斜め横向きに配置することにより、同様
の効果を奏する。また、基材ホルダーを下部に配置する
とともに、複数のガスイオン源を上部および側部に、下
向きないしは斜め下向き、および横向きないしは斜め横
向きに配置することにより、基材が複雑な形状の場合に
も、付廻り性が良く、膜厚分布の均一性が向上する。
【0053】また、複数のガスイオン源を備え、その中
の一つを解離された金属と金属イオンを発生させるガス
イオン源とすることにより、中間層を形成してDLC薄
膜の付着力を大きくでき、配置上の自由度も大きい。ま
た、金属蒸気およびイオンを発生させる金属蒸気発生源
を備えることにより、中間層を形成してDLC薄膜の付
着力を大きくできる。また、バイアス手段が時間の関数
として電圧を基材に印加することにより、イオンに与え
るエネルギーや、チャージアップを抑制する電子の量を
調整することができ、高品質のDLC薄膜が得られる。
【0054】この発明に係るDLC薄膜形成方法は、上
記DLC薄膜形成装置を用いて、基材をクリーニング処
理した後、基材温度を100℃から250℃にしてDL
C薄膜を形成するので、クリーニング処理と成膜とを同
一真空槽内で行うことができ、付着力が大で、高硬度の
DLC薄膜を効率よく形成できる。
【0055】さらに、DLC膜形成時に基材に負電圧を
印加することにより、イオンにエネルギーを与え、付着
力が大きく、高硬度のDLC膜が得られる。また、正と
負に交番する電圧を基材に印加することにより、イオン
にエネルギーを与えるとともに、基材に電子を供給し、
付着力が大きく、高硬度で平坦性のよいDLC膜が得ら
れる。
【0056】さらに、基材に印加する交番電圧の、負の
電圧を正の時間より長くすることにより、主としてイオ
ンにエネルギーを与えるとともに、基材に電子を供給す
ることができ、同様の効果を奏する。また、正の時間を
負の時間よりも長くすることにより、基材に供給する電
子量が多くなり、チャージアップ抑制を十分に行い、平
坦度のよいDLC膜を得ることができる。また、金属あ
るいはセラミックの薄膜を中間層として形成することに
より、DLC膜の付着力が向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示すDLC薄膜形
成装置の断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1において、バイアス
手段により印加する電圧の波形図である。
【図3】 この発明の実施の形態1のDLC薄膜形成装
置で形成された薄膜の成膜温度依存性を示すラマンスペ
クトル図である。
【図4】 この発明の実施の形態1を示すDLC薄膜形
成装置の断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態2を示すDLC薄膜形
成装置の断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態2を示すDLC薄膜形
成装置の断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態3を示すDLC薄膜形
成装置の断面図である。
【図8】 この発明の実施の形態3を示すDLC薄膜形
成装置の断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態4を示すDLC薄膜形
成装置の断面図である。
【図10】 この発明の実施の形態4を示すDLC薄膜
形成装置の断面図である。
【図11】 この発明の実施の形態5を示すDLC薄膜
形成装置の断面図である。
【図12】 この発明の実施の形態5を示すDLC薄膜
形成装置の断面図である。
【図13】 この発明の実施の形態6を示すDLC薄膜
形成装置の断面図である。
【図14】 この発明の実施の形態7を示すDLC薄膜
形成装置の断面図である。
【図15】 この発明の実施の形態8において、バイア
ス手段により印加する電圧の波形図である。
【図16】 この発明の実施の形態8において、バイア
ス手段により印加する電圧の波形図である。
【図17】 この発明の実施の形態9において、バイア
ス手段により印加する電圧の波形図である。
【図18】 この発明の実施の形態9において、バイア
ス手段により印加する電圧の波形図である。
【図19】 この発明の実施の形態10において、バイ
アス手段により印加する電圧の波形図である。
【図20】 この発明の実施の形態10において、バイ
アス手段により印加する電圧の波形図である。
【図21】 従来のDLC薄膜形成装置の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 真空槽、3 基材、4 基材ホルダー、5 バイア
ス手段、6 基材温度調整機構、10 ガスイオン源、
11 反応ガス導入室、12 熱電子放出手段、13
熱電子引出し電極、15 加速電極、30 金属蒸気発
生源、10a〜10e 第1〜第5のガスイオン源。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材にダイヤモンドライクカーボン薄膜
    を形成する薄膜形成装置において、内部を所定の真空度
    に保持する真空槽と、この真空槽内で上記基材を保持す
    る基材ホルダーと、上記基材の温度を調整する基材温度
    調整機構と、上記真空槽内で上記基材に対向して設けら
    れ、解離された炭素と炭素イオン、および解離された水
    素と水素イオンを発生させるガスイオン源とを備え、こ
    のガスイオン源は、上記基材に向かってオリフィスが設
    けられ、かつガスが導入される反応ガス導入室と、この
    反応ガス導入室内に設けられて熱電子を放出する熱電子
    放出手段と、この熱電子放出手段から熱電子を引出す熱
    電子引出し電極と、上記反応ガス導入室の外側に設けら
    れ、上記基材に向けて上記イオンを加速する加速電極と
    からなり、この加速電極に対して上記基材に電圧を印加
    するバイアス手段を備えたことを特徴とするダイヤモン
    ドライクカーボン薄膜形成装置。
  2. 【請求項2】 複数のガスイオン源を備え、その中の一
    つは解離された炭素と炭素イオン、および解離された水
    素と水素イオンを発生させるガスイオン源であり、他の
    一つは解離された水素および水素イオンを発生させるガ
    スイオン源であることを特徴とする請求項1記載のダイ
    ヤモンドライクカーボン薄膜形成装置。
  3. 【請求項3】 加速電極および反応ガス導入室の構成材
    料として、グラファイトを用いたことを特徴とする請求
    項1記載のダイヤモンドライクカーボン薄膜形成装置。
  4. 【請求項4】 基材ホルダーを真空槽内の下部に配置す
    るとともに、ガスイオン源を上記真空槽内の上部に配置
    して、基材に向かって下向きないし斜め下向きにイオン
    を照射するようにしたことを特徴とする請求項1から請
    求項3のいずれかに記載のダイヤモンドライクカーボン
    薄膜形成装置。
  5. 【請求項5】 基材ホルダーを真空槽内の側部に配置す
    るとともに、これと反対側の側部にガスイオン源を配置
    して、基材に向かって横向きないし斜め横向きにイオン
    を照射するようにしたことを特徴とする請求項1から請
    求項3のいずれかに記載のダイヤモンドライクカーボン
    薄膜形成装置。
  6. 【請求項6】 複数のガスイオン源を備え、基材ホルダ
    ーを真空槽の下部に配置するとともに、上記ガスイオン
    源を上記真空槽内の上部および側部に配置して、基材に
    向かって下向きないし斜め下向き、および横向きないし
    斜め横向きにイオンを照射するようにしたことを特徴と
    する請求項1から請求項3のいずれかに記載のダイヤモ
    ンドライクカーボン薄膜形成装置。
  7. 【請求項7】 複数のガスイオン源を備え、その中の一
    つは解離された金属と金属イオンを発生させるガスイオ
    ン源であることを特徴とする請求項1から請求項6のい
    ずれかに記載のダイヤモンドライクカーボン薄膜形成装
    置。
  8. 【請求項8】 金属蒸気およびイオンを発生させる金属
    蒸気発生源を備えたことを特徴とする請求項1から請求
    項3のいずれかに記載のダイヤモンドライクカーボン薄
    膜形成装置。
  9. 【請求項9】 バイアス手段は、加速電極に対して基材
    に印加する電圧を、時間の関数として与えることができ
    ることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに
    記載のダイヤモンドライクカーボン薄膜形成装置。
  10. 【請求項10】 請求項1から9のいずれかに記載のダ
    イヤモンドライクカーボン薄膜形成装置を用い、そのガ
    スイオン源で発生させたイオンにより基材の表面をクリ
    ーニング処理した後、基材温度調整機構により基材の温
    度を100℃から250℃に制御しながら、上記ガスイ
    オン源に炭化水素系のガスを導入して上記基材にダイヤ
    モンドライクカーボン薄膜を形成することを特徴とする
    ダイヤモンドライクカーボン薄膜形成方法。
  11. 【請求項11】 請求項9記載のダイヤモンドライクカ
    ーボン薄膜形成装置を用い、ダイヤモンドライクカーボ
    ン薄膜の形成時にバイアス手段により、加速電極に対し
    て基材に一定または時間の関数である負電圧を印加する
    ことを特徴とする請求項10記載のダイヤモンドライク
    カーボン薄膜形成方法。
  12. 【請求項12】 請求項9記載のダイヤモンドライクカ
    ーボン薄膜形成装置を用い、ダイヤモンドライクカーボ
    ン薄膜の形成時にバイアス手段により、加速電極に対し
    て基材に正と負に交番する電圧を印加することを特徴と
    する請求項10記載のダイヤモンドライクカーボン薄膜
    形成方法。
  13. 【請求項13】 正と負に交番する電圧は、負の時間が
    正の時間よりも長いことを特徴とする請求項12記載の
    ダイヤモンドライクカーボン薄膜形成方法。
  14. 【請求項14】 正と負に交番する電圧は、正の時間が
    負の時間よりも長いことを特徴とする請求項12記載の
    ダイヤモンドライクカーボン薄膜形成方法。
  15. 【請求項15】 請求項7または請求項8記載のダイヤ
    モンドライクカーボン薄膜形成装置を用い、発生した解
    離された金属および金属イオンにより、基材に中間層と
    してその金属の薄膜またはその金属を成分とするセラミ
    ックの薄膜を形成した後、基材の温度を100℃から2
    50℃に制御しながら、ガスイオン源に炭化水素系のガ
    スを導入して上記基材の中間層上にダイヤモンドライク
    カーボン薄膜を形成することを特徴とするダイヤモンド
    ライクカーボン薄膜形成方法。
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SG1997003060A SG54552A1 (en) 1996-08-30 1997-08-27 Diamond-like thin film forming apparatus and method
KR1019970043101A KR19980019178A (ko) 1996-08-30 1997-08-29 다이아몬드 라이크 카본 박막 형성장치 및 형성방법

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001192206A (ja) * 2000-01-05 2001-07-17 Sumitomo Electric Ind Ltd 非晶質炭素被覆部材の製造方法
JP2002133650A (ja) * 2000-10-24 2002-05-10 Anelva Corp 磁気記録ディスク用成膜装置
JP2012184488A (ja) * 2011-03-08 2012-09-27 Nissan Motor Co Ltd ロールコーター装置

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