JPH1072036A - ガソリン燃料タンク用材料 - Google Patents
ガソリン燃料タンク用材料Info
- Publication number
- JPH1072036A JPH1072036A JP24563596A JP24563596A JPH1072036A JP H1072036 A JPH1072036 A JP H1072036A JP 24563596 A JP24563596 A JP 24563596A JP 24563596 A JP24563596 A JP 24563596A JP H1072036 A JPH1072036 A JP H1072036A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coating film
- fuel tank
- urethane resin
- specified
- steel sheet
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- Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 孔食や毒性の問題がなく、また、フィルタ
−の目詰まりを発生させるような腐食性生成物の生じに
くいガソリン燃料タンク用材料を提供するものである。 【解決手段】 Ｎｉ含有量が８〜１８ｍａｓｓ％、片
面当たりの付着量が１０〜４０ｇ／ｍ2であるＺｎ−Ｎ
ｉ系合金めっき鋼板の表面に、クロムを１０〜１００ｍ
ｇ／ｍ2、融点が１００℃以上である樹脂粉末を２〜２
５ｍａｓｓ％含有するウレタン樹脂塗膜を０.５〜２.０
μｍ形成した。
−の目詰まりを発生させるような腐食性生成物の生じに
くいガソリン燃料タンク用材料を提供するものである。 【解決手段】 Ｎｉ含有量が８〜１８ｍａｓｓ％、片
面当たりの付着量が１０〜４０ｇ／ｍ2であるＺｎ−Ｎ
ｉ系合金めっき鋼板の表面に、クロムを１０〜１００ｍ
ｇ／ｍ2、融点が１００℃以上である樹脂粉末を２〜２
５ｍａｓｓ％含有するウレタン樹脂塗膜を０.５〜２.０
μｍ形成した。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車などのガソリン
燃料タンクに使用する材料に関する。
燃料タンクに使用する材料に関する。
【０００２】
【従来技術】ガソリンは、本来金属材料に対して腐食性
を有しない物質であるので、自動車などのガソリン燃料
タンクを金属材料で作製しさえすれば、腐食の問題は生
じない。しかし、燃料タンクには結露により水が生成
し、ガソリンが粗悪なものであると、長期間高温多湿環
境に放置した場合、ガソリンの酸化劣化により腐食性の
強い蟻酸や酢酸のような有機酸が生じる。このため、ガ
ソリン燃料タンク用材料は水や有機酸の腐食に耐える材
料であることが必要である。さらに、冬季に道路が凍結
するような地域や国では凍結防止に塩を道路に散布する
ので、耐塩害性を有していなければならない。
を有しない物質であるので、自動車などのガソリン燃料
タンクを金属材料で作製しさえすれば、腐食の問題は生
じない。しかし、燃料タンクには結露により水が生成
し、ガソリンが粗悪なものであると、長期間高温多湿環
境に放置した場合、ガソリンの酸化劣化により腐食性の
強い蟻酸や酢酸のような有機酸が生じる。このため、ガ
ソリン燃料タンク用材料は水や有機酸の腐食に耐える材
料であることが必要である。さらに、冬季に道路が凍結
するような地域や国では凍結防止に塩を道路に散布する
ので、耐塩害性を有していなければならない。
【０００３】このようなガソリン燃料タンク用材料の特
性を充たすものとしては、溶融Ｐｂ−Ｓｎ合金めっき鋼
板が従来より使用されているが、この鋼板は、めっき層
にピンホ−ルが存在すると、Ｐｂ−Ｓｎ合金が鋼板より
電気化学的に貴であるため、孔食が発生し易く、いった
ん孔食が発生すると、めっき原板は普通鋼であるため、
短期間に腐食され、赤錆がガソリンに混入してしまう。
また、腐食が著しいと、タンクに孔があいて、ガソリン
漏れを起こす場合もあった。
性を充たすものとしては、溶融Ｐｂ−Ｓｎ合金めっき鋼
板が従来より使用されているが、この鋼板は、めっき層
にピンホ−ルが存在すると、Ｐｂ−Ｓｎ合金が鋼板より
電気化学的に貴であるため、孔食が発生し易く、いった
ん孔食が発生すると、めっき原板は普通鋼であるため、
短期間に腐食され、赤錆がガソリンに混入してしまう。
また、腐食が著しいと、タンクに孔があいて、ガソリン
漏れを起こす場合もあった。
【０００４】また、溶融Ｐｂ−Ｓｎ合金めっき鋼板は、
めっき層に含有されているＰｂが有毒であるため、近年
種々の環境問題を起こすとの懸念が増大している。例え
ば、微量ではあるが、Ｐｂがガソリン中に溶出して、排
気ガスとして大気中に放出され、大気汚染を起こすこと
が懸念されている。また、自動車などが廃車になった場
合は燃料タンクがスクラップとしてリサイクル使用でき
ないため、野積み放置され、溶出したＰｂが地下に浸透
し、土壌汚染を起こすと指摘されている。
めっき層に含有されているＰｂが有毒であるため、近年
種々の環境問題を起こすとの懸念が増大している。例え
ば、微量ではあるが、Ｐｂがガソリン中に溶出して、排
気ガスとして大気中に放出され、大気汚染を起こすこと
が懸念されている。また、自動車などが廃車になった場
合は燃料タンクがスクラップとしてリサイクル使用でき
ないため、野積み放置され、溶出したＰｂが地下に浸透
し、土壌汚染を起こすと指摘されている。
【０００５】そこで、ガソリン燃料タンク用材料として
は、めっき層にＰｂを含有しないものの検討が進められ
ている。一方、亜鉛めっき鋼板の表面にクロメ−ト皮膜
を形成したものが割合的には少ないが、従来より使用さ
れている。亜鉛めっき鋼板はめっき層のＺｎが鋼板より
電気化学的に卑であるため、犠牲防食作用を発揮し、め
っき層にピンホ−ルが存在していても孔食の問題は生じ
ない。また、亜鉛は水分や有機酸に対して、Ｐｂ−Ｓｎ
合金より腐食され易い物質であるが、表面にはシリカ含
有クロメ−ト皮膜を形成してあるので、耐劣化ガソリン
腐食性や耐塩害性を有している。しかし、亜鉛めっき鋼
板は、犠牲防食作用を発揮する際に腐食性生成物を生
じ、それが燃料タンク出口のフィルタ−を目詰まりさせ
るため、著しい場合にはエンジン停止を招くという問題
があった。
は、めっき層にＰｂを含有しないものの検討が進められ
ている。一方、亜鉛めっき鋼板の表面にクロメ−ト皮膜
を形成したものが割合的には少ないが、従来より使用さ
れている。亜鉛めっき鋼板はめっき層のＺｎが鋼板より
電気化学的に卑であるため、犠牲防食作用を発揮し、め
っき層にピンホ−ルが存在していても孔食の問題は生じ
ない。また、亜鉛は水分や有機酸に対して、Ｐｂ−Ｓｎ
合金より腐食され易い物質であるが、表面にはシリカ含
有クロメ−ト皮膜を形成してあるので、耐劣化ガソリン
腐食性や耐塩害性を有している。しかし、亜鉛めっき鋼
板は、犠牲防食作用を発揮する際に腐食性生成物を生
じ、それが燃料タンク出口のフィルタ−を目詰まりさせ
るため、著しい場合にはエンジン停止を招くという問題
があった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、孔食や毒性
の問題がなく、また、フィルタ−の目詰まりを発生させ
るような腐食性生成物の生じにくいガソリン燃料タンク
用材料を提供するものである。
の問題がなく、また、フィルタ−の目詰まりを発生させ
るような腐食性生成物の生じにくいガソリン燃料タンク
用材料を提供するものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、Ｎｉ含有量が
８〜１８ｍａｓｓ％、片面当たりの付着量が１０〜４０
ｇ／ｍ2であるＺｎ−Ｎｉ系合金めっき鋼板の表面に、
クロムを１０〜１００ｍｇ／ｍ2、融点が１００℃以上
である樹脂粉末を２〜２５ｍａｓｓ％含有するウレタン
樹脂塗膜を０.５〜２.０μｍ形成した。
８〜１８ｍａｓｓ％、片面当たりの付着量が１０〜４０
ｇ／ｍ2であるＺｎ−Ｎｉ系合金めっき鋼板の表面に、
クロムを１０〜１００ｍｇ／ｍ2、融点が１００℃以上
である樹脂粉末を２〜２５ｍａｓｓ％含有するウレタン
樹脂塗膜を０.５〜２.０μｍ形成した。
【０００８】
【作用】Ｎｉ含有量が８〜１８ｍａｓｓ％のＺｎ−Ｎｉ
系合金めっきは、鋼板より電気化学的に卑であるＺｎを
含有しているため、犠牲防食作用を発揮し、めっき層に
ピンホ−ルが存在していても孔食の問題は生じない。ま
た、Ｚｎめっきに比べて耐食性が優れているので、発生
する腐食性生成物は少ない。さらに、鋼板表面を被覆し
てあるウレタン樹脂塗膜はクロムを含有しているので、
クロムが劣化ガソリン腐食性や塩害を抑制する。また、
ウレタン樹脂塗膜は密着性に優れ、しかも、含有樹脂粉
末が塗膜より突出して、プレス加工の際に潤滑作用を発
揮するので、塗膜は加工性に優れ、加工の際に破損する
ことがない。
系合金めっきは、鋼板より電気化学的に卑であるＺｎを
含有しているため、犠牲防食作用を発揮し、めっき層に
ピンホ−ルが存在していても孔食の問題は生じない。ま
た、Ｚｎめっきに比べて耐食性が優れているので、発生
する腐食性生成物は少ない。さらに、鋼板表面を被覆し
てあるウレタン樹脂塗膜はクロムを含有しているので、
クロムが劣化ガソリン腐食性や塩害を抑制する。また、
ウレタン樹脂塗膜は密着性に優れ、しかも、含有樹脂粉
末が塗膜より突出して、プレス加工の際に潤滑作用を発
揮するので、塗膜は加工性に優れ、加工の際に破損する
ことがない。
【０００９】本発明の鋼板のめっき原板は、特に制限は
ないが、通常は普通鋼（例えば、Ｔｉ添加鋼やＡｌ添加
鋼等）で十分である。鋼板へのＺｎ−Ｎｉ系合金めっき
は通常電気めっきで行うが、Ｎｉ含有量は８〜１８ｍａ
ｓｓ％、好ましくは１０〜１６ｍａｓｓ％にする。これ
は８ｍａｓｓ％未満であると、めっき層がγ＋αの２相
析出になり、耐食性が十分でなく、１８ｍａｓｓ％を超
えると、再びγ＋αの２相析出になるからであり、Ｎｉ
含有量が８〜１８ｍａｓｓ％であれば、γ＋αの２相析
出は少なく、特に１０〜１６ｍａｓｓ％になると、耐食
性の優れたγ単相になることが知られている。
ないが、通常は普通鋼（例えば、Ｔｉ添加鋼やＡｌ添加
鋼等）で十分である。鋼板へのＺｎ−Ｎｉ系合金めっき
は通常電気めっきで行うが、Ｎｉ含有量は８〜１８ｍａ
ｓｓ％、好ましくは１０〜１６ｍａｓｓ％にする。これ
は８ｍａｓｓ％未満であると、めっき層がγ＋αの２相
析出になり、耐食性が十分でなく、１８ｍａｓｓ％を超
えると、再びγ＋αの２相析出になるからであり、Ｎｉ
含有量が８〜１８ｍａｓｓ％であれば、γ＋αの２相析
出は少なく、特に１０〜１６ｍａｓｓ％になると、耐食
性の優れたγ単相になることが知られている。
【００１０】めっき付着量は、鋼板の片面当たり１０〜
４０ｇ／ｍ2、好ましくは１５〜３０ｇ／ｍ2にする。１
０ｇ／ｍ2より少ないと、十分なる耐劣化ガソリン腐食
性や耐塩害性を有せず、４０ｇ／ｍ2より多いと、十分
なる耐食性は得られるが、コスト高になる。
４０ｇ／ｍ2、好ましくは１５〜３０ｇ／ｍ2にする。１
０ｇ／ｍ2より少ないと、十分なる耐劣化ガソリン腐食
性や耐塩害性を有せず、４０ｇ／ｍ2より多いと、十分
なる耐食性は得られるが、コスト高になる。
【００１１】ウレタン樹脂塗膜のクロム量は、３価、６
価などの合計を意味し、その合計を１０〜１００ｍｇ／
ｍ2（片面）、好ましくは３０〜６０ｍｇ／ｍ2にする。
１０ｍｇ／ｍ2未満であると、耐食性が不十分で、１０
０ｍｇ／ｍ2を超えると、ウレタン樹脂塗膜が２.０μｍ
より厚い場合、抵抗溶接性が低下する。
価などの合計を意味し、その合計を１０〜１００ｍｇ／
ｍ2（片面）、好ましくは３０〜６０ｍｇ／ｍ2にする。
１０ｍｇ／ｍ2未満であると、耐食性が不十分で、１０
０ｍｇ／ｍ2を超えると、ウレタン樹脂塗膜が２.０μｍ
より厚い場合、抵抗溶接性が低下する。
【００１２】また、塗膜の樹脂粉末は前述のごとくプレ
ス加工の際の潤滑性を高めるものであるが、連続プレス
加工の際に金型温度が１００℃近くまで上昇するので、
その温度で溶融してしまっては潤滑性を発揮しない。こ
のため、樹脂粉末は融点が１００℃以上であるものにす
る。このような融点の樹脂粉末としてはポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレン、フッ素系樹脂（例え
ば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレ
ン）などが挙げられ、塗膜中に分散させる。また、樹脂
粉末の粒径は平均粒径で１.０〜２.５μｍのものを使用
すれば、塗膜より突出して、潤滑性を付与できる。樹脂
粉末の添加量は、２ｍａｓｓ％未満であると、添加効果
が小さく、２５ｍａｓｓ％を超えると、タンクに加工後
チッピング対策としてタンク外面に塗布する塩化ビニ−
ルなどの塗料との密着性が低下するので、２〜２５ｍａ
ｓｓ％にする。
ス加工の際の潤滑性を高めるものであるが、連続プレス
加工の際に金型温度が１００℃近くまで上昇するので、
その温度で溶融してしまっては潤滑性を発揮しない。こ
のため、樹脂粉末は融点が１００℃以上であるものにす
る。このような融点の樹脂粉末としてはポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレン、フッ素系樹脂（例え
ば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレ
ン）などが挙げられ、塗膜中に分散させる。また、樹脂
粉末の粒径は平均粒径で１.０〜２.５μｍのものを使用
すれば、塗膜より突出して、潤滑性を付与できる。樹脂
粉末の添加量は、２ｍａｓｓ％未満であると、添加効果
が小さく、２５ｍａｓｓ％を超えると、タンクに加工後
チッピング対策としてタンク外面に塗布する塩化ビニ−
ルなどの塗料との密着性が低下するので、２〜２５ｍａ
ｓｓ％にする。
【００１３】ウレタン樹脂塗膜は、０.５〜２.０μｍ、
好ましくは０.８〜１.５μｍにする。０.５μｍより薄
いと、クロム量が１０ｍｇ／ｍ2の場合、十分な耐食性
が得られないため、耐劣化ガソリン腐食性や耐塩害腐食
性が十分でなく、また、潤滑性も不十分となる。一方、
２.０μｍより厚いと、クロム量が１００ｍｇ／ｍ2より
多い場合、耐劣化ガソリン腐食性や耐塩害腐食性は飽和
し、コスト高になる。
好ましくは０.８〜１.５μｍにする。０.５μｍより薄
いと、クロム量が１０ｍｇ／ｍ2の場合、十分な耐食性
が得られないため、耐劣化ガソリン腐食性や耐塩害腐食
性が十分でなく、また、潤滑性も不十分となる。一方、
２.０μｍより厚いと、クロム量が１００ｍｇ／ｍ2より
多い場合、耐劣化ガソリン腐食性や耐塩害腐食性は飽和
し、コスト高になる。
【００１４】
【実施例】電気めっきラインで冷延鋼板にＮｉ含有量が
３〜２０ｍａｓｓ％の範囲のＺｎ−Ｎｉ合金を電気めっ
きして、めっき付着量が５〜２０ｇ／ｍ2（片面）のＺ
ｎ−Ｎｉ合金めっき鋼板を製造した。そして、電気めっ
き後、クロム酸とポリエチレン樹脂粉末を含有する水分
散性ウレタン樹脂のエマルジョンをバ−コ−ト法で塗布
して、１５０℃で５分間加熱することにより塗膜を硬化
させた。
３〜２０ｍａｓｓ％の範囲のＺｎ−Ｎｉ合金を電気めっ
きして、めっき付着量が５〜２０ｇ／ｍ2（片面）のＺ
ｎ−Ｎｉ合金めっき鋼板を製造した。そして、電気めっ
き後、クロム酸とポリエチレン樹脂粉末を含有する水分
散性ウレタン樹脂のエマルジョンをバ−コ−ト法で塗布
して、１５０℃で５分間加熱することにより塗膜を硬化
させた。
【００１５】次に、以上のようにして製造したＺｎ−Ｎ
ｉ合金めっき鋼板から試験片を採取して、それをカップ
状にプレス加工した後、ガソリン９７.５％＋３.５％Ｎ
ａＣｌ水溶液２.５％の試験液に６カ月間浸漬して、外
観の赤錆有無と孔食径を測定する耐劣化ガソリン腐食性
試験を実施した。表１にめっき層組成、塗膜組成および
試験結果を示す。なお、表１における比較例の電気Ｚｎ
めっき鋼板はめっき付着量が４０ｇ／ｍ2（片面）、ク
ロメ−ト処理のクロム付着量が６０ｍｇ／ｍ2のもので
ある。また、溶融Ｐｂ−Ｓｎ合金めっき鋼板はめっき層
のＳｎ含有量が８ｍａｓｓ％で、めっき付着量が５０ｇ
／ｍ2（片面）のものである。
ｉ合金めっき鋼板から試験片を採取して、それをカップ
状にプレス加工した後、ガソリン９７.５％＋３.５％Ｎ
ａＣｌ水溶液２.５％の試験液に６カ月間浸漬して、外
観の赤錆有無と孔食径を測定する耐劣化ガソリン腐食性
試験を実施した。表１にめっき層組成、塗膜組成および
試験結果を示す。なお、表１における比較例の電気Ｚｎ
めっき鋼板はめっき付着量が４０ｇ／ｍ2（片面）、ク
ロメ−ト処理のクロム付着量が６０ｍｇ／ｍ2のもので
ある。また、溶融Ｐｂ−Ｓｎ合金めっき鋼板はめっき層
のＳｎ含有量が８ｍａｓｓ％で、めっき付着量が５０ｇ
／ｍ2（片面）のものである。
【００１６】
【表１】 （注１）外観赤錆有無は○印が赤錆発生なし、×印が赤
錆発生ありである。 （注２）比較例Ｎｏ.４およびＮｏ.６は樹脂を含有しな
いクロメ−ト処理材である。
錆発生ありである。 （注２）比較例Ｎｏ.４およびＮｏ.６は樹脂を含有しな
いクロメ−ト処理材である。
【００１７】また、表２に表１の実施例のＮｏ.５、比
較例のＮｏ.４〜７の溶出金属の種類と溶出量を示す。
較例のＮｏ.４〜７の溶出金属の種類と溶出量を示す。
【００１８】
【表２】
【００１９】
【発明の効果】以上のように、本発明のガソリン燃料タ
ンク用材料は、めっき層がＺｎ−Ｎｉ系合金であるの
で、有毒でなく、Ｚｎが犠牲防食作用を発揮して、孔食
を防止する。また、めっき層はＺｎめっきより耐食性も
優れているので、発生する腐食性生成物は少なく、フィ
ルタ−の目詰まりを発生させない。さらに、塗膜はウレ
タン樹脂にして、クロムと樹脂粉末を含有させてあるの
で、耐劣化ガソリン腐食性や耐塩害性および加工性に優
れている。
ンク用材料は、めっき層がＺｎ−Ｎｉ系合金であるの
で、有毒でなく、Ｚｎが犠牲防食作用を発揮して、孔食
を防止する。また、めっき層はＺｎめっきより耐食性も
優れているので、発生する腐食性生成物は少なく、フィ
ルタ−の目詰まりを発生させない。さらに、塗膜はウレ
タン樹脂にして、クロムと樹脂粉末を含有させてあるの
で、耐劣化ガソリン腐食性や耐塩害性および加工性に優
れている。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成８年１１月１５日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００５
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００５】そこで、ガソリン燃料タンク用材料として
は、めっき層にＰｂを含有しないものの検討が進められ
ている。一方、亜鉛めっき鋼板の表面にクロメ−ト皮膜
を形成したものが割合的には少ないが、従来より使用さ
れている。亜鉛めっき鋼板はめっき層のＺｎが鋼板より
電気化学的に卑であるため、犠牲防食作用を発揮し、め
っき層にピンホ−ルが存在していても孔食の問題は生じ
ない。また、亜鉛は水分や有機酸に対して、Ｐｂ−Ｓｎ
合金より腐食され易い物質であるが、表面にはクロメ−
ト皮膜を形成してあるので、耐劣化ガソリン腐食性や耐
塩害性を有している。しかし、亜鉛めっき鋼板は、犠牲
防食作用を発揮する際に腐食性生成物を生じ、それが燃
料タンク出口のフィルタ−を目詰まりさせるため、著し
い場合にはエンジン停止を招くという問題があった。
は、めっき層にＰｂを含有しないものの検討が進められ
ている。一方、亜鉛めっき鋼板の表面にクロメ−ト皮膜
を形成したものが割合的には少ないが、従来より使用さ
れている。亜鉛めっき鋼板はめっき層のＺｎが鋼板より
電気化学的に卑であるため、犠牲防食作用を発揮し、め
っき層にピンホ−ルが存在していても孔食の問題は生じ
ない。また、亜鉛は水分や有機酸に対して、Ｐｂ−Ｓｎ
合金より腐食され易い物質であるが、表面にはクロメ−
ト皮膜を形成してあるので、耐劣化ガソリン腐食性や耐
塩害性を有している。しかし、亜鉛めっき鋼板は、犠牲
防食作用を発揮する際に腐食性生成物を生じ、それが燃
料タンク出口のフィルタ−を目詰まりさせるため、著し
い場合にはエンジン停止を招くという問題があった。
Claims (1)
- 【請求項１】 Ｎｉ含有量が８〜１８ｍａｓｓ％、片
面当たりの付着量が１０〜４０ｇ／ｍ2であるＺｎ−Ｎ
ｉ系合金めっき鋼板の表面に、クロムを１０〜１００ｍ
ｇ／ｍ2、融点が１００℃以上である樹脂粉末を２〜２
５ｍａｓｓ％含有するウレタン樹脂塗膜を０.５〜２.０
μｍ形成したことを特徴とするガソリン燃料タンク用材
料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24563596A JPH1072036A (ja) | 1996-08-28 | 1996-08-28 | ガソリン燃料タンク用材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24563596A JPH1072036A (ja) | 1996-08-28 | 1996-08-28 | ガソリン燃料タンク用材料 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1072036A true JPH1072036A (ja) | 1998-03-17 |
Family
ID=17136600
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24563596A Withdrawn JPH1072036A (ja) | 1996-08-28 | 1996-08-28 | ガソリン燃料タンク用材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1072036A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001038606A1 (en) * | 1999-11-26 | 2001-05-31 | Pohang Iron & Steel Co., Ltd. | Surface-treated steel sheet coated with chromate film for fuel tanks and method of fabricating the same |
| WO2001048265A1 (en) * | 1999-12-28 | 2001-07-05 | Pohang Iron & Steel Co., Ltd. | Resin-coated steel sheet for fuel tanks of automobile and method for manufacturing the same |
| JP2006291246A (ja) * | 2005-04-06 | 2006-10-26 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 燃料容器に適した表面処理めっき鋼板 |
| WO2011052797A1 (ja) * | 2009-10-28 | 2011-05-05 | Ｊｆｅスチール株式会社 | 熱間プレス部材およびその製造方法 |
-
1996
- 1996-08-28 JP JP24563596A patent/JPH1072036A/ja not_active Withdrawn
Cited By (15)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| US6565671B1 (en) | 1999-11-26 | 2003-05-20 | Pohang Iron & Steel Co., Ltd. | Surface-treated steel sheet coated with chromate film for fuel tanks and method of fabricating the same |
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