JPH1071973A - トラクターにおけるバランス制御装置 - Google Patents

トラクターにおけるバランス制御装置

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JPH1071973A
JPH1071973A JP19351096A JP19351096A JPH1071973A JP H1071973 A JPH1071973 A JP H1071973A JP 19351096 A JP19351096 A JP 19351096A JP 19351096 A JP19351096 A JP 19351096A JP H1071973 A JPH1071973 A JP H1071973A
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JP
Japan
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tractor
control device
balance
center
balance control
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JP19351096A
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Shigeki Sano
茂樹 佐野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラクターにおける耕耘等の農作業を極めて
安定した状態で操作すること。 【解決手段】 トラクターAの重心G0 の位置よりも下
方で且つ、トラクターAの左右方向両側箇所にサイドバ
ランスウエイト12,12が位置するように設けてなる
こと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクターにおけ
る耕耘等の農作業を極めて安定した状態で操作すること
ができるトラクターにおけるバランス制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、トラクターの動力車台部の左
右両側より前輪及び後車を備えられている。そのトラク
ターにて耕耘作業を行うについて、耕耘面が傾斜した
り、凹凸している場合に、トラクターが傾くことがあ
る。そのためにトラクターの運転中にトラクターの走行
状態が不安定となり、運転しにくくなり、また、最悪の
場合にはトラクターが転倒することになり、作業員にと
っても極めて危険である。
【0003】さらに、耕地が傾斜地である場合には、そ
の傾斜した面に沿って横方向に移動する場合には、トラ
クターは常時左右方向に傾いた状態で移動しなければな
らない。そのために、作業員はそのトラクターを傾いた
状態で運転しなければならず,そのバランスの取り方が
困難となり、或いは転倒し、作業員にとって危険な状態
となることがあった。
【0004】ところが、一般にトラクター自体にはその
ような種々の悪条件に対応することができるバランスを
考慮した装置は付属していないことが多い。そのため
に、トラクターのバランスは、作業員の運転技術に全て
頼ることとなり、さらには、熟練した作業員でも対応で
きなくなることもあった。多くの作業員はそのような運
転技術がないために、トラクターを運転するには平坦状
の平地のみでしか、良好なる運転を行うことができない
ものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、一般
のトラクターにはバランス制御装置が装着されていない
ために、耕地が凹凸が多い悪路であったり、傾斜面の耕
地である場合には、運転が極めて困難であり、トラクタ
ーを幅方向において水平を保つことが不可能である。そ
れゆえに、熟練した作業員でなければ運転することが困
難であるし、さらに、また、その運転を一般の作業員が
行うとトラクターが傾いて操縦不能となり、最悪の場合
にはトラクターが転倒し、それによって作業員が負傷し
たりすることもありうる。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、発明者は上記課
題を解決すべく鋭意,研究を重ねた結果、本発明を、ト
ラクターの重心の位置よりも下方で且つ、トラクターの
左右方向両側箇所にサイドバランスウエイトが位置する
ように設けてなるトラクターにおけるバランス制御装置
としたことにより、トラクターの運転及びトラクターに
よる耕耘作業を極めて安定した状態にて行い、トラクタ
ーの操縦性を著しく向上させ、ひいては安全性を確保す
ることができ、上記課題を解決するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。まず、図1に示すように、トラク
ターAは、トラクター上部1と動力車台部2とからな
る。そのトラクター上部1には、図2に示すように、運
転席,エンジンルーム等が設けられている。動力車台部
2には、前輪3,3及び後輪4,4が設けられ、動力車
台部2内の動力伝達機構を介して前輪3,3及び後輪
4,4を駆動している。トラクターAは、図1に示すよ
うに、後方側に耕耘作業体19を牽引する。該耕耘作業
体19は、耕耘筒の周囲に耕耘刃が設けられたものが装
着されている。そのトラクターAの後部端に設けた牽引
部を介して耕耘作業体19が牽引される。
【0008】次に、バランス制御装置Bは、トラクター
Aの幅方向左右両側よりサイドバランスウエイト12,
12が配置されるようにしたものである(図2,図3参
照)。さらに、そのバランス制御装置Bは、トラクター
Aの前方及び後方の両側に設けられたり(図1参照)、
或いはトラクターAの後方側のみに設けられたり(図7
参照)、或いは前方側にのみ設けられる(図8参照)。
また、図1において、前側又は後側のバランス制御装置
Bが前後調節可能に設けられている。
【0009】そのバランス制御装置Bは、種々の実施形
態が存在する。先ず、第1の実施形態としては、トラク
ターAの初期の重心G0 の位置よりも下方で且つ、トラ
クターAの左右方向両側箇所に水平支持杆10及び下向
き腕状杆11,11を介してサイドバランスウエイト1
2,12が位置するようにしたものである〔図1,図3
(A),(B)等参照〕。そして、バランス制御装置B
を装着しない場合、即ちトラクターの初期の重心G0
し、これにバランス制御装置Bを設けた場合には、前記
重心G0 よりも低い位置の重心G1 となる〔図1,図3
(A),(B)等参照〕。
【0010】そのバランス制御装置Bは、水平支持杆1
0と下向き腕状杆11,11とから構成され、まず、下
向き腕状杆11は、下向き腕状杆本体11aの軸方向上
端に水平摺動部材11bを設け、該水平摺動部材11b
を介して、下向き腕状杆11が水平支持杆10の軸方向
に沿って移動且つ適宜の箇所にて固定可能なる構造とし
ている〔図12(B)参照〕。その下向き腕状杆11,
11の下端にサイドバランスウエイト12,12が設け
られている。
【0011】また、水平支持杆10に対して、下向き腕
状杆11,11を固着して、水平支持杆10と下向き腕
状杆11,11とを一体的に形成することもあり、両下
向き腕状杆11,11は水平支持杆10に対して固定状
態としたものである〔図12(A)参照〕。
【0012】その、バランス制御装置BをトラクターA
の後部側に設けるには、図5に示すように、アタッチメ
ント装着部6,6に装着する。さらに、バランス制御装
置Bは、サイドバランス制御部13が設けられ、図5に
示すように、その操作杆13bにてバランス調整の操作
をする構造としたものである。
【0013】そのサイドバランス制御部13は、制御部
13aと操作杆13bとからなる。その制御部13a
は、平面的に見て略フォーク形状をなしている。そし
て、制御部13aと操作杆13bとがベース13cにて
一体的に構成されている。そして、そのベース13cが
軸支部13dを中心として水平面上を回動する。
【0014】また、上記サイドバランス制御部13に対
応する、水平支持杆10は、可動水平支持杆部10aと
固定水平支持枠10bとから構成され、固定水平支持枠
10b内を可動水平支持杆部10aが軸方向に摺動す
る。その固定水平支持枠10bは、後述するアタッチメ
ント装着部6,6に装着具9を介して固定される。
【0015】その固定水平支持枠10bには、開口部1
0b1 が形成され、その開口部10b1 より可動水平支
持杆部10aに設けた被制御部10cが突出し、該被制
御部10cが前記略フォーク形状をした制御部13aに
挟まれている。そして、サイドバランス制御部13の操
作杆13bを左右方向に振ることによって、制御部13
aが可動水平支持杆部10aの被制御部10cを移動さ
せ、これによって可動水平支持杆部10aが固定水平支
持枠10bに対して摺動し、バランス制御装置Bのサイ
ドバランスウエイト12,12の位置を調整することが
できる。
【0016】図6では、そのサイドバランス制御部13
の操作杆13bが油圧構造にて操作される実施の形態で
あり、油圧シリンダー14のシリンダー14aよりピス
トン14bが出入し、該ピストン14b先端のジョイン
ト部材14cが操作杆13bに軸支され、操作杆13b
を回動操作するものである。
【0017】次に、バランス制御装置BのトラクターA
への装着構造を説明する。まず、バランス制御装置B
は、サイドバランスウエイト12,12がトラクターA
の重心G0 の位置より下方に位置するように配置され
る。そして、前述したトラクターA後方に設けられるも
のである。その具体例として、図1,図2に示すよう
に、トラクター上部1の後部のアタッチメント用ベース
5に柱状のアタッチメント装着部6,6が設けられてい
る。
【0018】該アタッチメント装着部6,6に装着具9
が装着され、該装着具9を介してバランス制御装置Bが
装着される。該装着具9の一例を示せば、図5,図6及
び図12等に示すように、略T字状をなしており、横支
持杆9aに縦支持杆9bが形成されている。その横支持
杆9aにはフランジ9c,9cが形成され、該フランジ
9c,9cがボルト・ナット等の固着具を介してアタッ
チメント装着部6,6に固着される。トラクターAのア
タッチメント装着部6,6には、トラクターAが転倒し
た場合に、作業員を保護するためのセーフティーガード
7が装着されている。
【0019】そのバランス制御装置Bの別の実施形態と
しては、図11(A)に示すように、水平支持杆10と
下向き腕状杆11,11とが一体的に形成され、その水
平支持杆10の軸方向の中央を中心として垂直面上を回
動自在となるように、アタッチメント用ベース5上に設
けられた立上り板16に軸支される。そして、水平支持
杆10の軸方向中央から上方に揺動杆10dが水平支持
杆10に一体的に固着形成される。
【0020】また、その揺動杆10dを操作する揺動操
作用油圧シリンダー17がトラクターAに装着される。
具体的には、前記セーフティーガード7に固着され、シ
リンダー17aから出入するピストン17b先端のジョ
イント部17cが前記揺動杆10dに軸支される。該揺
動杆10dの軸支箇所には長孔10d1 が形成されてい
る。該実施の形態では、そのバランス制御装置Bの水平
支持杆10はトラクターAの幅方向垂直面上を回動し、
左右のサイドバランスウエイト12,12の移動を行
う。
【0021】図11(B)は、耕地を凹凸面とする作業
状態を示すものである。トラクターAのバランス制御装
置Bのサイドバランスウエイト12,12を調整し、図
面において右側輪の面圧が左側の面圧より小さくなるよ
うにしたものである。
【0022】次に、サイドバランスウエイト装置Bにつ
いて、図13に示すように、トラクターAの初期の重心
0 よりも下方で且つ、トラクターAの幅方向における
左右方向の何れかの一方側に位置するようにサイドバラ
ンスウエイト12を設けることもある。具体的には、バ
ランス制御装置Bにおいて、水平支持杆10の軸方向の
一方側にのみサイドバランスウエイト12を装着するも
のである。これは、水平支持杆10の軸方向両方に装着
したサイドバランスウエイト12,12の一方を、他方
側に移動させることでも良い。
【0023】このようにすることで、トラクターAの幅
方向の一側に散布装置18を装着して、散布作業を行う
場合に、トラクターAの幅方向の左右両側、即ち散布装
置18を設けた側と、散布装置18を設けない側との適
正なるバランスを確保するものである。
【0024】また、バランス制御装置BがトラクターA
の前方箇所に装着される実施形態では、動力車台部2の
前方側に前方ベース8が設けられ、該前方ベース8上に
バランス制御装置Bの水平支持杆10が固着される。そ
の前方ベース8の下面側では、センターウエイト15が
固着されている〔図4(A)参照〕。該センターウエイ
ト15は、ウエイト本体15aの上方に取付フランジ1
5b,15bが形成されている〔図4(B)参照〕。
【0025】また、トラクターAの重心G0 の位置より
も下方で且つ、トラクターAの幅方向における左右側
に、左右側の重さが異なるサイドバランスウエイト1
2,12が設けられることもある。即ち、図2の鎖線で
は、左側のサイドバランスウエイト12を大きくし、右
側は、小さいもの(図2の実線位置)としておくこと
で、あたかも、水平支持杆10の軸方向両方に装着した
サイドバランスウエイト12,12の一方を、他方側に
移動させると同様な構成にできる。
【0026】
【作用】まず、トラクターAが比較的凹凸の激しい耕地
を耕耘作業を行いながら走行する場合について、バラン
ス制御装置Bの働きを述べると、サイドバランスウエイ
ト12,12はトラクターAの左右両側で均等となるよ
うにし配置されている。そして、仮にトラクターAが、
図9に示すように、トラクターAが幅方向に傾いたとき
にバランス制御装置Bの水平支持杆10も軸方向に傾斜
することとなる。
【0027】そこで、重心G0 の位置からの仮想鉛直線
をPし、該仮想鉛直線Pからそれぞれ反対側にあるサイ
ドバランスウエイト12,12までの水平距離をL1
2とすると、図10(A)に示すようにL2 >L1
なる。そして、水平支持杆10は、両下向き腕状杆1
1,11を介して両サイドバランスウエイト12,12
による互いに反対方向に回転しようとするモーメントM
1 ,M2 がかかることとなる。
【0028】ここで、両サイドバランスウエイト12,
12の重量をそれぞれW,Wとすると、図10(B)に
示すように、水平支持杆10の左側においてはM1 =W
×L 1 となり、水平支持杆10の右側においてはM2
W×L2 となる。そして、水平支持杆10において、前
述したように仮想鉛直線Pからの水平距離はL2 >L 1
なる関係であるから、前記両モーメントは、M2 >M1
なる関係となり、この結果、(M2 −M1 )なるモーメ
ントが水平支持杆10を時計回り方向の回転力が作用す
る。これによって、左に傾いた水平支持杆10は、重心
1 の付近を略中心として時計回りに回転し水平支持杆
10は旧位(水平状)に復元するように作用する。
【0029】また、トラクターAが上記とは反対側に傾
いた場合には、仮想鉛直線Pからのサイドバランスウエ
イト12,12の水平距離L1 ,L2 は、L1 >L2
る関係となり、両モーメントはM1 >M2 となり、水平
支持杆10には反時計回りの回転力が作用し、右側に傾
いた水平支持杆10は水平状態になろうとし、これによ
って右側に傾いたトラクターAは水平方向に復元する。
【0030】前記サイドバランスウエイト12は、図1
6鎖線,図18,図19に示すように、トラクターAの
前輪3と後輪4との間に設けられることもある。具体的
には、運転席箇所に昇降するための左右側のステップ2
5,25の下面に立法体状のサイドバランスウエイト1
2がボルト・ナット等にてそれぞれ取り付けられてい
る。また、該サイドバランスウエイト12を図18
(B),(C)に示すように、下方が広がるように台形
状に形成されることもある。このような場合でも、前述
したように、モーメントの存在にて、傾いた側の反対側
に復帰力が作用し、耕耘作業体19を取り付けて耕耘作
業を行なうと、極めて良好で、且つ操縦性が優れた耕耘
作業ができる。
【0031】前記センターウエイト15は、トラクター
Aの前方のみに設けられているが〔図3(A),図4
(A),図14参照〕、或いはトラクターAの後方側の
みに設けられたり(図15参照)、トラクターAの前方
及び後方の両側に設けられることもある(図16参
照)。
【0032】そのセンターウエイト15をどのように設
けても、トラクターAの重心G0 の位置よりも下方の位
置の低い重心となるように構成されている。即ち、トラ
クターAにセンターウエイト15及びサイドバランスウ
エイト12,12を装着した総合的な重心は、バランス
制御装置Bを設けた場合の重心G1 よりも、さらに低い
位置の重心G12となる(図14乃至図16参照)。この
ようにセンターウエイト15を設けて重心が低くなる
と、特に、安定した操縦が可能である。
【0033】ここで、トラクターAの後方に設けられる
場合は、図14及び図17に示すように、前記動力車台
部2の後部箇所に、進行方向を向いて、所定間隔を有し
た取付板20,20に、ボルト21,21がそれぞれ横
設螺合され、該ボルト21,21に、前記センターウエ
イト15のウエイト本体15aの両側に形成された溝部
15c,15cが係止されて取付けられている。取付の
際に、ボルト21,21をある程度緩めておき、このよ
うな状態のボルト21,21に、後ろ側から前側に、そ
の溝部15c,15cを挿入させつつ摺動させて位置決
めした後にボルト21,21を締め付けることでセット
できる。また、前記動力車台部2の後部箇所に、センタ
ーウエイト15を取り付ける場合でも、トラクターAの
前方に取り付けた様に〔図3(A),図4参照)、ウエ
イト本体15aの上方の取付フランジ15b,15bを
介して取り付けられることもある。
【0034】前述したトラクターAの運転席はオープン
タイプであるが、図18(A)及び(B)及び図19に
示すように、窓を有した箱状のキャビン1aが設けられ
ることもある。該キャビン1aを有しているために、運
転席は外気とは遮断された部屋となり、農薬ブームスプ
レー作業に対しては、噴霧状の農薬の浸入を遮断し、人
体への有害防止ができる。
【0035】
【発明の効果】請求項1の発明は、トラクターAの重心
0 の位置よりも下方で且つ、トラクターAの左右方向
両側箇所にサイドバランスウエイト12,12が位置す
るように設けてなるトラクターAにおけるバランス制御
装置としたことにより、先ず第1にトラクターAの耕耘
作業における操縦性を向上させることができ、極めて有
用であり、第2にその構造を極めて簡単にすることがで
きる。
【0036】上記効果を詳述するとサイドバランスウエ
イト12,12によるモーメントが働き左右方向におけ
る復元性を確保することができる。即ち、両サイドバラ
ンスウエイト12,12は、トラクターAの重心G0
位置よりも低い位置に設定しているのでトラクターAが
凹凸の激しい耕地の耕耘作業を行う場合に、凹凸等には
まりこんでトラクターAが左右いずれかに傾いたときに
は、トラクターA左右両側でのサイドバランスウエイト
12,12と重心G0 の位置との水平方向距離が変化
し、傾斜上方側のサイドバランスウエイト12と重心G
0 の位置との水平方向距離が傾斜下方側のサイドバラン
スウエイト12と重心G0 の位置との水平方向距離より
も大きくなる。それゆえに、トラクターAの傾き側と反
対方向へのモーメントが作用するようになり、トラクタ
ーAの安定性を確保することができる〔図9(A),
(B)及び図10等参照〕。さらに、バランス制御装置
BはトラクターAの左右両側にサイドバランスウエイト
12,12を配置したものであり、その構造を極めて簡
単なものとすることができる。
【0037】次に、請求項2の発明は、請求項1におい
て、前記サイドバランスウエイト12,12は、トラク
ターAの幅方向の左右側に延在する水平支持杆10の両
側に設けてなるトラクターAにおけるバランス制御装置
としたことにより、バランス制御装置Bの構造を簡単に
することができる。
【0038】次に、請求項3の発明は、請求項1におい
て、サイドバランスウエイト12,12は、トラクター
Aの後方に設けてなるトラクターAにおけるバランス制
御装置としたことにより、特にトラクターAの後部を安
定させることができる。即ち、トラクターAの前方にト
ラクター上部が装着されているものでは、トラクターA
前方箇所がどうしても重くなることが多い。そのため
に、バランス制御装置BをトラクターA後部に設けるこ
とにより、トラクターAの前後のバランスが良好にな
る。
【0039】次に、請求項4の発明は、請求項1におい
て、サイドバランスウエイト12,12は、トラクター
Aの前方に設けてなるトラクターAにおけるバランス制
御装置としたことにより、特にトラクターAにて耕耘業
体を牽引するときに有効である。
【0040】次に、請求項5の発明は、請求項1におい
て、サイドバランスウエイト12,12は、トラクター
Aの前方及び後方にそれぞれ設けてなるトラクターAに
おけるバランス制御装置としたことにより、トラクター
Aの前後のバランスを安定させることができる。
【0041】次に、請求項6の発明は、請求項1におい
て、前記サイドバランスウエイト12,12は、前記水
平支持杆10の軸方向に沿って移動可能としてなるトラ
クターAにおけるバランス制御装置としたことにより、
トラクターAの左右方向のバランスを調整することがで
きる。
【0042】次に、請求項7の発明は、請求項2におい
て、前記水平支持杆10は軸方向に移動自在としてなる
トラクターAにおけるバランス制御装置としたことによ
り、トラクターAの左右方向のバランス調整をより一層
簡単に行うことができる。
【0043】次に、請求項8の発明は、請求項7におい
て、前記水平支持杆10は、トラクターAに対して水平
方向に回動自在とした操作杆13bにて操作してなるト
ラクターAにおけるバランス制御装置としたことによ
り、その操作杆13bのみの操作により、トラクターA
の左右のバランスを簡単に調整することができる。
【0044】次に、請求項9の発明は、請求項1におい
て、前記サイドバランスウエイト12,12は、前記水
平支持杆10に下向き腕状杆11,11を介して取り付
けてなるトラクターAにおけるバランス制御装置とした
ことにより、サイドバランスウエイト12,12を水平
支持杆10より下位の位置にすることが容易にできる。
【0045】次に、請求項10の発明は、請求項1にお
いて、前記左右側のサイドバランスウエイト12,12
を、トラクターAの進行方向に直交する面に対して適宜
の角度揺動して固定できるようにしてなるトラクターA
におけるバランス制御装置としたことにより、バランス
制御装置Bの部材の傾斜を水平状態から適宜に傾斜させ
るのみで、トラクターAの左右のバランス調整をおこな
うことができる。
【0046】次に、請求項11の発明は、トラクターA
の重心G0 の位置よりも下方で且つ、トラクターAの左
右方向の何れかの一方側に位置するようにサイドバラン
スウエイト12,12を設けてなるトラクターAにおけ
るバランス制御装置としたことにより、トラクターAの
左右方向の一方にのみアタッチメントを装着した状態に
良好に適応させることができる。
【0047】次に、請求項12の発明は、トラクターA
の重心G0 の位置よりも下方で且つ、トラクターAの幅
方向における左右側に、左右側の重さが異なるサイドバ
ランスウエイト12,12を設けてなるトラクターにお
けるバランス制御装置としたことにより、傾斜した耕地
等に、トラクターAを配置した場合に、傾斜した耕地等
において、傾斜上方側を重くしたサイドバランスウエイ
ト12を装着することで、トラクターAを幅方向の支持
を安定させることができ、請求項11の発明と同様なる
効果を奏する。
【0048】また、請求項13の発明では、請求項1に
おいて、前記サイドバランスウエイト12,12は、ト
ラクターAの前輪3と後輪4との間に設けてなるトラク
ターにおけるバランス制御装置としたことにより、特に
トラクターAを前後間の中間位置でバランスさせること
で安定させることができる。
【0049】さらに、請求項14の発明では、請求項1
3において、前記サイドバランスウエイト12,12
は、トラクターAの左右側位置の昇降用のステップ2
5,25に設けてなるトラクターにおけるバランス制御
装置としたことにより、該ステップ25,25にサイド
バランスウエイト12,12を取り付けることは簡単に
でき、該ステップ25は比較的強固であり、左右側のサ
イドバランスウエイト12,12にてバランス機能を充
分に発揮しうる。
【0050】また、請求項15の発明では、請求項1に
おいて、トラクターAの重心G0 の位置よりも下方で且
つ、トラクターAの幅方向中央に位置するようにセンタ
ーウエイト15を設けてなるトラクターにおけるバラン
ス制御装置としたことにより、トラクターAの重心は、
前記サイドバランスウエイト12,12を設けた重心よ
りもさらに低い重心G12となり、極めて安定した操縦性
を得ることができる。特に、前述したサイドバランスウ
エイト12,12によるモーメントによる復元性と、ト
ラクターAの重心がより低くなったこととが相乗的に作
用して、その復元性をより優れたものにできる。
【0051】請求項16の発明では、請求項15におい
て、前記センターウエイト15は、トラクターAの前方
に設けてなるトラクターにおけるバランス制御装置とし
たことにより、トラクターAの前方箇所の安定性を確保
できるととに、トラクターAの後方側には何らの装置も
装着することがない。
【0052】請求項17の発明では、請求項15におい
て、前記センターウエイト15は、トラクターAの後方
に設けてなるトラクターにおけるバランス制御装置とし
たことにより、トラクターAの後方箇所の安定性を確保
できる。特に、トラクターAの後部には、耕耘部を設け
ているため、安定性はより良好となる。
【0053】請求項18の発明では、請求項15におい
て、前記センターウエイト15はトラクターAの前方及
び後方にそれぞれ設けてなるトラクターにおけるバラン
ス制御装置としたことにより、トラクターAの前方及び
後方箇所の両方において安定させることができる。
【0054】請求項19の発明では、トラクターAの重
心G0 の位置よりも下方で且つ、トラクターAの左右方
向両側箇所にサイドバランスウエイト12,12が位置
するように設け、該サイドバランスウエイト12,12
は、トラクターの前方及び後方にそれぞれ設け、トラク
ターAの重心G0 の位置よりも下方で且つ、トラクター
Aの幅方向中央に位置するようにセンターウエイト15
を設け、該センターウエイト15はトラクターAの前方
及び後方にそれぞれ設けてなるトラクターにおけるバラ
ンス制御装置としたことにより、トラクターAの前後方
向の傾きに対する復元は、前方のセンターウエイト15
と、後方のサイドバランスウエイト12とで、トラクタ
ーAの前,後方箇所をより安定させ、且つトラクターA
の左右両側におけるそれぞれの前方側のサイドバランス
ウエイト12と後方側のサイドバランスウエイト12と
で、操縦性をより一層安定させることができる。
【0055】次に、請求項20の発明では、請求項15
において、前記センターウエイト15は、トラクターA
に対して着脱自在としてなるトラクターにおけるバラン
ス制御装置としたことにより、トラクターAにアタッチ
メント等を装着しない場合には、センターウエイト15
を外しておくことで収納,管理を容易にできる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】前方側及び後方側の両側にバランス制御装置を
装着したトラクターの側面図
【図2】前方側及び後方側の両側にバランス制御装置を
装着したトラクターの平面図
【図3】(A)は前方側及び後方側にバランス制御装置
を装着したトラクターの正面図(B)は前方側及び後方
側にバランス制御装置を装着したトラクターの背面図
【図4】(A)はトラクターの要部正面図(B)はセン
ターウエイトの斜視図
【図5】バランス制御装置にサイドバランス制御部を設
けた実施形態の斜視図
【図6】サイドバランス制御部を油圧駆動とした実施形
態の斜視図
【図7】トラクターの後方側にのみバランス制御装置を
設けた実施形態の側面図
【図8】トラクターの前後方向にサイドバランスウエイ
トが配置されるようにしたバランス制御装置を備えたト
ラクターの側面図
【図9】バランス制御装置を備えたトラクターの背面図
【図10】(A)はバランス制御装置が傾いた状態の作
用図(B)はバランス制御装置が水平に復元した状態の
作用図
【図11】(A)は別の実施形態のバランス制御装置を
設けたトラクターの背面図(B)はトラクターが耕地に
て凹凸を成形している状態を示す略示図
【図12】(A)は別のタイプのバランス制御装置の斜
視図(B)は別のタイプのバランス制御装置の斜視図
【図13】トラクターに散布装置を設けた実施形態の背
面図
【図14】トラクターの前方及び後方にサイドバランス
ウエイトを設け、且つトラクターの前方にのみセンター
ウエイトを設けたトラクターの側面図
【図15】トラクターの前方及び後方にサイドバランス
ウエイト及びセンターウエイトをそれぞれ設けたトラク
ターの側面図
【図16】トラクターの前方及び後方にサイドバランス
ウエイトを設け、且つトラクターの後方にのみセンター
ウエイトを設けたトラクターの側面図
【図17】(A)はトラクターの後方側のセンターウエ
イト箇所の要部斜視図(B)は(A)のQ−Q矢視図
【図18】(A)は本発明の別の実施形態のトラクター
の中間位置にサイドバランスウエイトを側面図(B)は
(A)の要部斜視図(C)は(B)の一部断面とした側
面図
【図19】本発明の別の実施形態のトラクターの状態図
【符号の説明】
A…トラクター G0 …重心 3…前輪 4…後輪 10…水平支持杆 11…下向き腕状杆 12…サイドバランスウエイト 13b…操作杆 15…センターウエイト 25…ステップ

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラクターの重心の位置よりも下方で且
    つ、トラクターの左右方向両側箇所にサイドバランスウ
    エイトが位置するように設けてなることを特徴としたト
    ラクターにおけるバランス制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記サイドバランス
    ウエイトは、トラクターの幅方向の左右側に延在する水
    平支持杆の両側に設けてなることを特徴としたトラクタ
    ーにおけるバランス制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記サイドバランス
    ウエイトは、トラクターの後方に設けてなることを特徴
    としたトラクターにおけるバランス制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記サイドバランス
    ウエイトは、トラクターの前方に設けてなることを特徴
    としたトラクターにおけるバランス制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記サイドバランス
    ウエイトは、トラクターの前方及び後方にそれぞれ設け
    てなることを特徴としたトラクターにおけるバランス制
    御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記サイドバランス
    ウエイトは、前記水平支持杆の軸方向に沿って移動可能
    としてなることを特徴としたトラクターにおけるバラン
    ス制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項2において、前記水平支持杆は軸
    方向に移動自在としてなることを特徴としたトラクター
    におけるバランス制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記水平支持杆は、
    トラクターに対して水平方向に回動自在とした操作杆に
    て操作することを特徴としたトラクターにおけるバラン
    ス制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項1において、前記サイドバランス
    ウエイトは、前記水平支持杆に下向き腕状杆を介して取
    り付けてなることを特徴としたトラクターにおけるバラ
    ンス制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項1において、前記左右側のサイ
    ドバランスウエイトを、トラクターの進行方向に直交す
    る面に対して適宜の角度揺動して固定できるようにして
    なること特徴としたトラクターにおけるバランス制御装
    置。
  11. 【請求項11】 トラクターの重心の位置よりも下方で
    且つ、トラクターの左右方向の何れかの一方側に位置す
    るようにサイドバランスウエイトを設けてなることを特
    徴としたトラクターにおけるバランス制御装置。
  12. 【請求項12】 トラクターの重心の位置よりも下方で
    且つ、トラクターの幅方向における左右側に位置するよ
    うに、左右側の重さが異なるサイドバランスウエイトを
    設けてなることを特徴としたトラクターにおけるバラン
    ス制御装置。
  13. 【請求項13】 請求項1において、前記サイドバラン
    スウエイトは、トラクターの前輪と後輪との間に設けて
    なることを特徴としたトラクターにおけるバランス制御
    装置。
  14. 【請求項14】 請求項13において、前記サイドバラ
    ンスウエイトは、トラクターの左右側位置の昇降用のス
    テップに設けてなることを特徴としたトラクターにおけ
    るバランス制御装置。
  15. 【請求項15】 請求項1において、トラクターの重心
    の位置よりも下方で且つ、トラクターの幅方向中央に位
    置するようにセンターウエイトを設けてなることを特徴
    としたトラクターにおけるバランス制御装置。
  16. 【請求項16】 請求項15において、前記センターウ
    エイトは、トラクターの前方に設けてなることを特徴と
    したトラクターにおけるバランス制御装置。
  17. 【請求項17】 請求項15において、前記センターウ
    エイトはトラクターの後方に設けてなることを特徴とし
    たトラクターにおけるバランス制御装置。
  18. 【請求項18】 請求項15において、前記センターウ
    エイトはトラクターの前方及び後方にそれぞれ設けてな
    ることを特徴としたトラクターにおけるバランス制御装
    置。
  19. 【請求項19】 トラクターの重心の位置よりも下方で
    且つ、トラクターの左右方向両側箇所にサイドバランス
    ウエイトが位置するように設け、該サイドバランスウエ
    イトは、トラクターの前方及び後方にそれぞれ設け、ト
    ラクターの重心の位置よりも下方で且つ、トラクターの
    幅方向中央に位置するようにセンターウエイトを設け、
    該センターウエイトはトラクターの前方及び後方にそれ
    ぞれ設けてなることを特徴としたトラクターにおけるバ
    ランス制御装置。
  20. 【請求項20】 請求項15において、前記センターウ
    エイトは、トラクターに対して着脱自在としてなること
    を特徴としたトラクターにおけるバランス制御装置。
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CN104443079A (zh) * 2014-12-26 2015-03-25 东莞光洋信息科技有限公司 机动车及其重力平衡装置
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