JPH1071784A - 葉書組立体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 葉書による通信において、多量の情報を隠蔽
して伝達することのできる葉書組立体を提供する。 【解決手段】 葉書本体シート２と切欠貼着シート３と
貼着シート４との三シートからなり、葉書本体シート２
の一面側の情報の内、郵便はがきのはがき表示１０を表
出するように切欠部を有する切欠貼着シート３を重ね合
わせ、葉書本体シート２の他面側に貼着シート４を重ね
合わせて、葉書本体シート２の情報９ａ、９ｂを被覆し
て剥離可能な接着剤６で接着すると共に切欠部周辺部の
剥離をさらに容易とするため切欠部周辺に接着力抑制層
を形成した構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、葉書の重量規格に
合致した葉書組立体により、隠蔽情報の伝達が効率良く
行える葉書を作成するための葉書組立体に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来、葉書で通知する際に、他人が判読
できないように親展化して通知する方法としては、葉書
の親展情報に隠蔽ラベルを貼付したり、葉書紙片に連接
した二つ折りあるいは三つ折りの折り重ね合わせ隠蔽紙
片を剥離可能に接着して隠蔽化が行われていた。近年の
郵便法の規制緩和傾向下において、封書より低額料金で
送れる葉書をさらに有効利用するため、定型葉書の形態
規定や重量規定に則り通知面積のさらなる増量を計るべ
く、隠蔽紙片を利用して通知できるように葉書本体の表
裏面を隠蔽する方法が取られるようになった。しかし、
葉書本体となる紙片には葉書の表示として「郵便はが
き」等の表示部が必要なためと、葉書本体の重量が２ｇ
以上必要であるという現在の定型葉書の重量規定から、
隠蔽紙片を貼着する葉書本体部を構成している紙片を少
なくとも２ｇ以上あるものを使用しなくてはならず、そ
のため隠蔽葉書を構成する１紙片当りの重量は、２ｇ以
上の用紙しか選択ができないので、葉書全体の重量が６
ｇ以上となり６ｇ以下の規定から外れ、このため重量調
整および葉書表示部を表出するために表面側の隠蔽紙片
を一部切り欠いたり、窓部を介して露出するように切り
抜いたりした、三つ折り紙片を折り重ね合わせ接着して
形成した隠蔽葉書が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
葉書においては、紙片を剥離する際、窓部周辺部の剥離
時に窓部のエッジ部分より裂け目が生じ紙片が破損する
という問題があった。また、窓部と紙片の端縁との間隔
が狭い場合は紙片が断裂する等の問題点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の点に鑑
み、一面側の一端縁側にはがき表示を有する葉書本体シ
ートと、葉書本体シートの一面側に重ね合わされ、葉書
本体シートのはがき表示を表出し情報を被覆するように
切欠部を有する切欠貼着シートと、葉書本体シートの他
面側に重ね合わされ、葉書本体シートの情報を被覆する
貼着シートとからなり、前記切欠貼着シートまたは貼着
シートには宛名表示を有し、葉書本体シートの両面側お
よび貼着シート、切欠貼着シートの重ね合わせ面が剥離
可能な接着部としてなり、この剥離可能な接着部に接着
条件が付与されることにより、剥離可能に接着する接着
剤が設けられ、葉書本体シートまたは切欠貼着シートの
切欠部周辺部の接着剤上に接着力を低下させる接着力抑
制層が塗布形成されてなるものである。

【０００５】また、請求項２に記載の葉書組立体は、葉
書本体シートと切欠貼着シートと貼着シートとが連接し
てなるものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】次に、本発明を添付図面に基づき
詳細に説明する。図１は、第１の実施形態の表面説明
図、図２は図１の裏面説明図であり、本発明の葉書組立
体１は、葉書本体シート２と、この葉書本体シート２の
裏面側の郵便はがきの文字からなるはがき表示１０を表
出する切欠部２０を有する切欠貼着シート３と葉書本体
シート２の表面側に重ね合わされ、表面側の情報を被覆
する貼着シート４とからなり、葉書本体シート２の表裏
および切欠貼着シート３の裏面と貼着シート４の表面の
重ね合わせ対向面が剥離容易な弱接着部５としてなるも
のである。また、切欠貼着シート３と貼着シート４のコ
ーナーには、剥離を容易とするためのコーナーカットＫ
が設けられてなるものである。

【０００７】弱接着部５に接着剤の接着条件が付与され
ることにより、剥離可能に接着する接着剤６が設けられ
切欠貼着シート３の裏面側の切欠部２０の周辺の接着剤
６上に印刷インキからなる接着力抑制層３０が印刷によ
り塗布され形成されているものである。切欠貼着シート
３の表面には、葉書の宛名７が設けられ、裏面には、隠
蔽情報８ａが設けられ、貼着シート４の表面には隠蔽情
報８ｂが設けられているものである。葉書本体シート２
の表裏面には、記入欄、タイトル等の固定情報Ｐが設け
られ、切欠貼着シート３と貼着シート４により被覆され
る葉書本体シート２の表面の記入欄Ｐには、可変の情報
９ａが設けられ、裏面の記入欄には、可変の情報９ｂが
設けられているものである。Ｍは折り用ミシン目であ
る。

【０００８】この実施形態において、葉書本体シート２
上の固定情報Ｐは、事前に印刷により設け、可変の情報
９ａ、９ｂは、コンピュータのプリンタでの印字により
設けるものであるが、固定の情報と可変の情報９ａ、９
ｂをコンピュータのプリンタにより同時に印字により設
けてもよいものである。また、切欠貼着シート３と貼着
シート４上の隠蔽情報８ａ、８ｂは、可変の情報として
コンピュータのプリンタでの印字により設けてもよいも
のである。また、剥離可能に接着する接着剤６は、情報
を設ける前または後でもよく、あるいは剥離可能に接着
する接着剤６を設ける工程と情報を設ける工程とを同一
工程で行ってもよいものである。さらに、剥離可能に接
着する接着剤６は、シートの対向する両面に設けた形態
としたが、対向面の一方の面に設けてもよいものであ
り、接着力を抑制するインキからなる接着力抑制層３０
の塗布も接着面の両面に設けてもよいものである。

【０００９】上述の構成からなる葉書組立体１から図３
の葉書Ｈを作成するには、葉書本体シート２の裏面の郵
便はがきのはがき表示１０が切欠貼着シート３の切欠部
２０より表出するように切欠貼着シート３を折り用ミシ
ン目Ｍより折り重ね合わせ、表面側に貼着シート４を折
り用ミシン目Ｍより折り重ね合わせ、剥離可能に接着す
る接着剤６の接着条件を付与して三シート一体型の葉書
Ｈとするものである。この状態で郵送に供された葉書Ｈ
の受取人は、図３に示す如く、葉書本体シート２の表裏
面に剥離可能に接着された切欠貼着シート３と貼着シー
ト４とをコーナーカットＫよりそれぞれ剥離し、接着面
に記載された情報８ａ、９ａ、８ｂ、９ｂをそれぞれ判
読するものである。

【００１０】上述の実施形態においては、葉書本体シー
ト２と切欠貼着シート３と貼着シート４とがそれぞれ折
り用ミシン目Ｍより連接しているため、印刷、印字、折
りたたみ、接着等の各工程を効率よく行うことができる
と共に剥離後も各シートが一体化構成を保持しているの
で情報の保存も容易に行えるものである。

【００１１】次に、図４に基づき本発明の第２の実施形
態について説明する。図４は第２の実施形態を示す葉書
組立体１の表面側平面図である。

【００１２】この図４の実施形態において、図１の第１
の実施形態と異なる点は、葉書本体シート２と貼着シー
ト４と切欠貼着シート３との三シートで葉書組立体１が
構成されているものである。

【００１３】各シートの資質、重量、色等を適宜組合わ
せることができるので、葉書の受取人にインパクトを与
えることができるものである。

【００１４】上述の各実施形態においては、葉書本体シ
ート２の側端側に表示した郵便はがきのはがき表示１０
が、切欠貼着シート３から表出するように切欠部２０を
側端側に設け、葉書Ｈを作成したものであるが、図５の
如く葉書本体シート２の上端側に郵便はがきのはがき表
示１０を表示し、切欠貼着シート３から表出するように
切欠部を上端側に設けて葉書Ｈを作成してもよいもので
ある。また、切欠部は、郵便はがきのはがき表示１０が
表出するのであれば、図６（イ）のように複数の文字を
一組として切り欠いても、図６（ロ）のように窓状に切
り欠いても、あるいは図６（ハ）のように切欠貼着シー
ト３のサイズが葉書本体シート２より小さいサイズでも
よいものである。さらに、接着力を抑制する接着力抑制
層３０の塗布は切欠部２０の周辺に対応して設ける他、
図６（ニ）に示すように複数の切欠部２０を含む領域に
塗布してもよいものであり、塗布形態もベタ印刷、網点
印刷により設けてもよいものであり、剥離可能な接着面
の両面に設けてもよいものである。また、接着力抑制層
３０は、通常の印刷用インキあるいは印刷用インキに有
色剤を含有しないものを用いればよいものであり、シリ
コン樹脂、フッ素化合物、ワックス類等の接着力を低下
させる物質を含有するインキであってもよい。

【００１５】なお、剥離可能な感圧性の接着剤は、例え
ば天然ゴム１００重量部に対して、スチレン２〜８重量
部とメタクリル酸メチル１０〜１６重量部とをグラフト
共重合させて得られた天然ゴムラテックスに、テルペン
樹脂系粘着付与剤２〜１０重量部を添加して感圧性のベ
ース接着剤とし、このベース接着剤１００重量部に対し
て、平均粒径１〜３０μｍの酸化チタン、小麦澱粉、シ
リカ等の微粒状充填剤を１５０〜２５０重量部を添加し
てなるものである。また、剥離困難な接着剤は、前記感
圧性のベース接着剤に添加する平均粒径１〜３０μｍの
微粒状充填剤の添加量を減らして、剥離困難な接着力に
調整したものである。

【００１６】また、感圧性の接着剤に代えて、熱や水の
付与により剥離可能に接着する感熱性接着剤や再湿性接
着剤を用いてもよい。

【００１７】

【発明の効果】以上説明した如く、本発明の葉書組立体
によれば、葉書を構成する葉書本体シートと、この葉書
本体シートの表裏に重ね合わせるための二枚の貼着シー
トとからなり、一方の貼着シートは、葉書本体シート上
の郵便はがきのはがき表示を表出するように切欠部を有
し、他方のシートは、葉書本体シートとほぼ同寸からな
り、葉書本体シートと剥離可能に接着する構成としたの
で、葉書により多量の情報を隠蔽して通知することがで
きると共に、切欠部を有する切欠貼着シートを剥離する
際、切欠部の周辺に接着力を抑制する接着力抑制層を塗
布した構成としたので、剥離時に切欠部のエッジ部分の
剥離がスムースに行え、エッジ部分からのシートの損傷
も生じない、格別の効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の葉書組立体の第１の実施形態を示す表
面説明図。

【図２】本発明の葉書組立体の第１の実施形態を示す裏
面説明図。

【図３】本発明の第１の実施形態の葉書組立体より作成
された葉書の説明図。

【図４】本発明の葉書組立体の第２の実施形態を示す説
明図。

【図５】本発明の葉書組立体の他の実施形態を示す説明
図。

【図６】本発明の葉書組立体の他の実施形態を示す部分
説明図。

【符号の説明】

１ 葉書組立体 ２ 葉書本体シート ３ 切欠貼着シート ４ 貼着シート ５ 弱接着部 ６ 剥離可能に接着する接着剤 ７ 宛名 ８ａ、８ｂ 隠蔽情報 ９ａ、９ｂ 可変の情報 １０ はがき表示 Ｈ 葉書 Ｋ コーナーカット Ｐ 固定情報 ３０ 接着力抑制層

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一面側の一端縁側にはがき表示を有する
   葉書本体シートと、葉書本体シートの一面側に重ね合わ
   され、葉書本体シートのはがき表示を表出し情報を被覆
   するように切欠部を有する切欠貼着シートと、葉書本体
   シートの他面側に重ね合わされ、葉書本体シートの情報
   を被覆する貼着シートとからなり、前記切欠貼着シート
   または貼着シートには宛名表示を有し、葉書本体シート
   の両面側および貼着シート、切欠貼着シートの重ね合わ
   せ面が剥離可能な接着部としてなり、この剥離可能な接
   着部に接着条件が付与されることにより、剥離可能に接
   着する接着剤が設けられ、葉書本体シートまたは切欠貼
   着シートの切欠部周辺部の接着剤上に接着力を低下させ
   る接着力抑制層が塗布形成されてなることを特徴とする
   葉書組立体。
2. 【請求項２】 葉書本体シートと切欠貼着シートと貼着
   シートとが連接していることを特徴とする請求項１記載
   の葉書組立体。