JPH1071617A - タイヤ加硫方法および該方法に用いるタイヤ加硫金型 - Google Patents

タイヤ加硫方法および該方法に用いるタイヤ加硫金型

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JPH1071617A
JPH1071617A JP24723396A JP24723396A JPH1071617A JP H1071617 A JPH1071617 A JP H1071617A JP 24723396 A JP24723396 A JP 24723396A JP 24723396 A JP24723396 A JP 24723396A JP H1071617 A JPH1071617 A JP H1071617A
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JP
Japan
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mold
tire
air
sub
sector
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JP24723396A
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Takehiro Kata
武宏 加太
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Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観の良好なタイヤ11を安価に製造する。 【解決手段】 未加硫タイヤとタイヤ加硫金型との間
に残留しているエアは加硫の進行と共に各ブロック33の
エアが残留し易い箇所に集まるが、このような残留エア
を、加硫モールドの副骨に設けた貫通孔にゴムを侵入さ
せてゴムブリッジ40を形成することで、セクターモール
ドの分割面に設けられた通気孔まで移動させ、その後、
該通気孔を通じて排出するようにしたので、スピューの
発生を減少させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、タイヤ加硫方法
および該加硫方法を実施する際に用いるタイヤ加硫金型
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、タイヤを加硫する場合には、未加
硫タイヤをタイヤ加硫金型内に収納した後、ブラダ内に
高温、高圧の加硫媒体を注入して該未加硫タイヤをタイ
ヤ加硫金型の内面(型付け面)に押し付けるようにして
いる。このとき、未加硫タイヤとタイヤ加硫金型との間
にエアが残留していると、加硫済みタイヤの表面に穴や
凹みが生じるため、前記タイヤ加硫金型に貫通した小径
の通気孔を多数設け、これら通気孔を通じて残留エアを
タイヤ加硫金型外に排出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のタイヤ加硫方法によって、多数のブロックを
トレッド部に有するタイヤを加硫成形する場合には、残
留エアはブロック間を移動することができず当該ブロッ
クに閉じ込められてしまうため、各ブロック毎に複数個
の通気孔を、全体ではかなり多数の通気孔をタイヤ加硫
金型に設けなければならず、この結果、タイヤ加硫金型
が高価となり、結果として製品タイヤの値段も高くなっ
てしまうという問題点がある。しかも、前述のような通
気孔には未加硫タイヤを構成するゴムが侵入するため、
製品タイヤの表面に多数の針状突起(スピュー)が成形
され、この結果、タイヤの外観が悪化してしまうという
問題点もある。
【0004】この発明は、外観の良好なタイヤを安価に
製造することができるタイヤ加硫方法およびこの加硫方
法を実施する際に用いるタイヤ加硫金型を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的は、ほぼ
周方向に延びる複数本の主溝およびこれら主溝に交差す
る複数本の副溝により画成される多数のブロックをトレ
ッド部に有するタイヤを、前記トレッド部を主に型付け
する円周方向に複数分割されたセクターモールドを有す
るタイヤ加硫金型によって加硫成形する際、前記ブロッ
クとセクターモールドの型付け面との間のエアが残留し
易い箇所同士をほぼ周方向に延びるゴムブリッジによっ
てつなぐことにより、前記残留するエアをゴムブリッジ
とセクターモールドとの間を通じてブロック間で移動さ
せて集合させるとともに、ゴムブリッジを結ぶほぼ周方
向に延びる線とセクターモールドの分割面との交点近傍
に設けられた通気孔から前記集合したエアを排出するよ
うにしたタイヤ加硫方法により、また、タイヤの一方の
サイドウォール部を主に型付けする下モールドと、下モ
ールドに接近離隔可能でタイヤの他方のサイドウォール
部を主に型付けする上モールドと、下、上モールド間に
設置され、全体としてリング状を呈するとともに円周方
向に複数分割され、前記タイヤのトレッド部を主に型付
けするセクターモールドとを備え、前記セクターモール
ドの型付け面に、ほぼ周方向に延び前記トレッド部に主
溝を成形する複数本の主骨およびこれら主骨に交差し前
記トレッド部に副溝を成形する複数本の副骨を設けると
ともに、これら主、副骨に囲まれ前記トレッド部にブロ
ックを成形するブロック凹みを設けたタイヤ加硫金型に
おいて、前記副骨にほぼ周方向に延び加硫時に前記ブロ
ックとセクターモールドの型付け面との間のエアが残留
し易い箇所同士を連通する貫通孔を形成するとともに、
これら貫通孔を結ぶほぼ周方向に延びる線とセクターモ
ールドの分割面との交点近傍に外部に連通する通気孔を
形成したタイヤ加硫金型により達成することができる。
【0006】多数のブロックをトレッド部に有するタイ
ヤをタイヤ加硫金型によって加硫成形する場合には、未
加硫タイヤとタイヤ加硫金型との間に残留しているエア
が加硫の進行と共に各ブロックのエアが残留し易い箇所
に集まるが、このとき、通気孔近傍に集まった残留エア
は該通気孔を通じて外部に排出される。一方、通気孔か
ら離れた位置に集まった残留エアは、セクターモールド
の副骨にほぼ周方向に延びる貫通孔を形成し、該貫通孔
内にトレッド部のゴムを侵入させてこれらエアが残留し
易い箇所同士をつなぐゴムブリッジを形成するようにし
たので、該ゴムブリッジと貫通孔との間を通じてブロッ
ク間を移動するとともに、ブロック内においてゴムブリ
ッジを結ぶほぼ周方向に延びる線に沿って移動すること
で、該線とセクターモールドの分割面との交点近傍に設
置された通気孔へと徐々に集合し、該通気孔を通じて次
々と外部に排出される。このように残留エアをゴムブリ
ッジと貫通孔との間を通じてセクターモールドの分割面
に設けられた通気孔まで移動させ、その後、該通気孔を
通じて排出するようにしたので、従来技術のように通気
孔を全ブロックに形成する必要はなく、この結果、通気
孔の総数を減少させることができてタイヤ加硫金型の製
作費を安価とすることができるとともに、製品タイヤの
表面に形成される針状突起(スピュー)の数も減少させ
ることができ、タイヤの外観を良好とすることができ
る。
【0007】また、請求項2に記載のように構成すれ
ば、残留エアを強力に排出することができるため、通気
孔の総数をさらに減少させることができる。さらに、請
求項4に記載のように構成すれば、通気孔の形成が容易
となるとともに、加硫時における通気孔へのゴムの侵入
を阻止することも可能となって、スピューを皆無とする
こともできる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態を図
面に基づいて説明する。図1、2において、11は空気入
りラジアルタイヤであり、このタイヤ11はリング状をし
たビードコア12がそれぞれ埋設された一対のビード部13
と、これらビード部13から略半径方向外側に向かってそ
れぞれ延びる一対のサイドウォール部14と、これらサイ
ドウォール部14の半径方向外端同士を連ねるトレッド部
15とを備えている。そして、このタイヤ11は前記ビード
コア12間をトロイダル状に延びてサイドウォール部14、
トレッド部15を補強するカーカス層18を有し、このカー
カス層18の両端部はビードコア12の回りに軸方向内側か
ら軸方向外側に向かって巻き上げられている。そして、
このカーカス層18の内部にはラジアル方向(子午線方
向)に延びるコードが多数本埋設されている。19、20は
前記トレッド部15に設けられたベルト層およびトレッド
ゴムであり、これらのベルト層19、トレッドゴム20は前
記カーカス層18の半径方向外側に配置されている。そし
て、前記ベルト層19の内部にはタイヤ赤道面Eに対して
傾斜したコードが埋設されている。
【0009】前記トレッド部15の外表面にはほぼ周方向
に延びる複数本、ここでは8本の主溝31が形成され、両
方の第1主溝31a間には該第1主溝31aに交差する複数
の第1副溝32aが、また、第1主溝31aと第3主溝31c
との間には、第1、2、3主溝31a、b、cに交差する
複数本の第2副溝32bが、さらに、第3主溝31cと第4
主溝31dとの間にはこれら第3、4主溝31c、dに交差
する複数本の第3副溝32cが形成されている。ここで、
前記第1、2、3副溝32a、b、cはそれぞれタイヤ赤
道面Eに対する傾斜方向が逆方向であるが、共に周方向
に所定距離離れて配置されている。前述した第1、2、
3副溝32a、b、cは全体として、トレッド部15に設け
られ主溝31に交差する複数本の副溝32を構成する。この
結果、両方の第1主溝31a間にはこれら第1主溝31aお
よび第1副溝32aによって画成された複数個の略平行四
辺形状をしている第1ブロック33aが、また、第1、2
主溝31a、b間にはこれら第1、2主溝31a、bおよび
第2副溝32bによって画成された複数個の略平行四辺形
状をしている第2ブロック33bが、さらに、第2、3主
溝31b、c間にはこれら第2、3主溝31b、cおよび第
2副溝32bによって画成された複数個の略平行四辺形状
をしている第3ブロック33cが、また、第3、4主溝31
c、d間にはこれら第3、4主溝31c、dおよび第3副
溝32cによって画成された複数個の略平行四辺形状をし
ている第4ブロック33dが設けられる。前述した第1、
2、3、4ブロック33a、b、c、cは全体として、ト
レッド部15に設けられ主溝31と副溝32とにより画成され
る多数のブロック33を構成する。前記第4ブロック33d
には補助溝37がそれぞれ形成され、各補助溝37は第2副
溝32bに沿って第3主溝31cから第4ブロック33dの途
中まで延びる横溝部37aと、該横溝部37aの先端から第
4主溝31dに沿って延び第4ブロック33dの途中で終了
する周溝部37bとから構成されている。
【0010】図2、3において、40a、b、c、dは第
1ブロック33a同士、第2ブロック33b同士、第3ブロ
ック33c同士、第4ブロック33d同士をつなぐ細い(小
径の)第1、2、3、4ゴムブリッジであり、これらの
第1、2、3、4ゴムブリッジ40a、b、c、dは第
1、2、3副溝32a、b、c内においてほぼ周方向に延
び、全体としてゴムブリッジ40を構成する。ここで、第
1ゴムブリッジ40aは2本、第2、3、4ゴムブリッジ
40b、c、dはそれぞれ1本である。そして、これらの
第1、2、3、4ゴムブリッジ40a、b、c、dは前記
第1、2、3、4ブロック33a、b、c、dのエアが最
も残留し易い箇所同士をつないでいるが、ここで、エア
が最も残留し易い箇所とは、経験的に、各ブロック33の
隣接する2つの側面が交差しているエッジ、特に鋭角で
交差しているエッジ近傍、および各ブロック33の半径方
向外端部であることが知られており、この実施形態にお
いてもゴムブリッジ40はこのような位置に配置されてい
る。なお、41c、dは第3ブロック33c同士および第4
ブロック33d同士をそれぞれ周方向につなぐ細い(小径
の)第3、4副ゴムブリッジであり、これらの第3、4
副ゴムブリッジ41c、dはエアが比較的残留し易い箇所
同士をつないでいる。また、第4ゴムブリッジ40d同士
を周方向につなぐ線と補助溝37の横溝部37aとの交点お
よび第4副ゴムブリッジ41d同士を周方向につなぐ線と
補助溝37の横溝部37aとの交点には、これら横溝部37a
の両側の第4ブロック33d同士を周方向につなぐ細い
(小径の)補助ゴムブリッジ42がそれぞれ設けられてい
る。
【0011】図4、5において、45は前記タイヤ11を加
硫成形する際に使用するタイヤ加硫金型であり、このタ
イヤ加硫金型45は下モールド46を有し、この下モールド
46の上面には未加硫タイヤMの下側のサイドウォール部
14を主に型付けする、ここではビード部13をも型付けす
る型付け面47が形成されている。下モールド46の上方に
は昇降することにより下モールド46に離隔接近する上モ
ールド48が設置され、この上モールド48の下面には未加
硫タイヤMの上側のサイドウォール部14を主に型付けす
る、ここではビード部13をも型付けする型付け面49が形
成されている。50は下、上モールド46、48間に設置され
全体としてリング状を呈するセクターモールドであり、
このセクターモールド50の半径方向内側面には未加硫タ
イヤMのトレッド部15を主に型付けする型付け面51が形
成されている。前記セクターモールド50は円周方向に複
数、例えば9個に等分割され、各分割部分は半径方向に
同期して移動可能な弧状セグメント52を構成する。そし
て、これら全ての弧状セグメント52が半径方向内側限ま
で移動すると、これら弧状セグメント52の周方向端面同
士、即ちセクターモールド50の分割面同士は当接密着し
て連続リング状のセクターモールド50となるが、このと
き、該セクターモールド50は下降限に位置する上モール
ド48および下モールド46に密着するため、これら上、
下、セクターモールド48、46、50は閉止して内部に未加
硫タイヤMを収納するドーナツ状の空間53を形成する。
【0012】前記型付け面51にはほぼ周方向に延びる複
数本(8本)の突出した主骨56、詳しくは第1、2、
3、4主骨56a、b、c、dが形成され、これらの第
1、2、3、4主骨56a、b、c、dは加硫時に前記ト
レッド部15に押し込まれ、該トレッド部15に第1、2、
3、4主溝31a、b、c、dをそれぞれ成形する。ま
た、両方の第1主溝56a間の型付け面51には第1主溝56
aに交差する複数本の第1副溝57aが、さらに、前記第
1、3主骨56a、c間の型付け面51には第1、2、3主
骨56a、b、cに交差する複数本の第2副骨57bが、ま
た、第3、4主骨56c、d間の型付け面51には第3、4
主骨56c、dに交差する複数本の第3副骨57cが設けら
れ、これらの第1、2、3副骨57a、b、cは全体とし
て複数本の突出した副骨57を構成するとともに、加硫時
に前記トレッド部15に押し込まれ、該トレッド部15に第
1、2、3副溝32a、b、cをそれぞれ成形する。この
結果、前記型付け面51には、両方の第1主骨56aおよび
第1副骨57aによって囲まれ第1ブロック33aを成形す
る複数個の第1ブロック凹み58aが、また、第1、2主
骨56a、bおよび第2副骨57bによって囲まれ第2ブロ
ック33bを成形する複数個の第2ブロック凹み58bが、
さらに、第2、3主骨56b、cおよび第2副骨57bによ
って囲まれ第3ブロック33cを成形する複数個の第3ブ
ロック凹み58cが、また、第3、4主骨56c、dおよび
第3副骨57cによって囲まれ第4ブロック33dを成形す
る複数個の第4ブロック凹み58dが設けられる。前述し
た第1、2、3、4ブロック凹み58a、b、c、dは全
体として、型付け面51に設けられた多数個のブロック凹
み58を構成する。ここで、前記主骨56と主溝31、また、
副骨57と副溝32と、さらに、ブロック凹み58とブロック
33とは補完関係にあるため、これらの配置位置、形状は
前述と同様である。なお、第4ブロック凹み58dには前
記補助溝37と補完関係にあり、該補助溝37を形成するた
めの補助骨59が形成されている。
【0013】図4、5、6、7において、65a、b、
c、dは第1、2、3副骨57a、b、cに形成された第
1、2、3、4貫通孔であり、これらの第1、2、3、
4貫通孔65a、b、c、dはほぼ周方向に延びること
で、前記第1ブロック凹み58a同士、第2ブロック凹み
58b同士、第3ブロック凹み58c同士、第4ブロック凹
み58d同士を連通し、全体として貫通孔65を構成する。
そして、前記第1貫通孔65aは2個、第2、3、4貫通
孔65b、c、dはそれぞれ1個ずつ形成されている。こ
こで、これら貫通孔65は加硫時に前記ブロック33のエア
が最も残留し易い箇所、詳しくは、副骨57と主骨56とが
交差する交差点近傍、特にこれらが鋭角で交差している
交差点近傍(タイヤ11では各ブロック33の隣接する2つ
の側面が交差しているエッジ、特に鋭角で交差している
エッジ近傍)および副骨57の根元部(タイヤ11では各ブ
ロック33の半径方向外端部)同士を連通する位置に配置
されている。そして、このようなタイヤ加硫金型45を用
いて未加硫タイヤMの加硫を行うと、トレッド部15のゴ
ムが前記第1、2、3、4貫通孔65a、b、c、dに侵
入して前記第1、2、3、4ゴムブリッジ40a、b、
c、dをそれぞれ成形する。これにより、残留エアはこ
れら第1、2、3、4ゴムブリッジ40a、b、c、dと
第1、2、3、4貫通孔65a、b、c、dとの間を通っ
て第1ブロック33a間、第2ブロック33b間、第3ブロ
ック33c間、第4ブロック33d間を移動することが許容
される。なお、第2、3副骨57b、cにはエアが比較的
残留し易い箇所同士を連通する第3、4副貫通孔66c、
dが形成され、これらの第3、4副貫通孔66c、dにゴ
ムが流入すると、前記第3、4副ゴムブリッジ41c、d
が成形される。また、第4貫通孔65d同士を周方向につ
なぐ線と補助溝59とが交差する位置および第4副貫通孔
66d同士を周方向につなぐ線と補助溝59とが交差する位
置の補助骨59には、補助貫通孔67がそれぞれ形成され、
これらの補助貫通孔67にゴムが流入すると、前記補助ゴ
ムブリッジ42が形成される。
【0014】前記セクターモールド50の分割面のうち一
側の分割面50a(弧状セグメント52の周方向一側面)に
は、型付け面51とのエッジから半径方向外側に向かって
直線状に延びる第1、2、3、4凹溝70a、b、c、d
が形成されている。そして、これらの第1、2、3、4
凹溝70a、b、c、dが、弧状セグメント52が半径方向
内側限まで移動することで、前記一側分割面50aに当接
する他側分割面50b(弧状セグメント52の周方向他側
面)により閉止されると、分割位置の型付け面51に半径
方向内端が開口する断面矩形の第1、2、3、4通気孔
71a、b、c、dが形成される。ここで、前記第1、
2、3、4通気孔71a、b、c、dは、前記第1貫通孔
65a同士、第2貫通孔65b同士、第3貫通孔65c同士お
よび第4貫通孔65d同士を結ぶほぼ周方向に延びる線と
前記一側分割面50aとの交点近傍にそれぞれ配置されて
いるが、これは、前述のようにブロック33間を移動する
残留エアは貫通孔65(ゴムブリッジ40)を結ぶ線にほぼ
沿って移動するため、このような線の近傍に通気孔71を
配置しておけば、残留エアは容易にこれら通気孔71の周
囲に集合して確実に排気することができるからである。
ここで、前記通気孔71の幅W(凹溝70の深さ)は0.02〜
0.05mm、長さL(凹溝70の幅)は3〜5mmの範囲が好ま
しい。そして、通気孔71の幅W、長さLを前述の範囲内
とすると、通気孔71を通じての残留エアの排出が容易と
なるとともに、加硫時に通気孔71にゴムが侵入すること
がないため、スピューの発生を皆無とすることができ
る。但し、通気孔71の幅W、長さLが前述の範囲を超え
ると、スピューが発生するが、このときでも該スピュー
の数は従来タイヤより格段に少ない。なお、これら通気
孔71の深さは1〜2mm程度である。72c、dは前記第3
副貫通孔66c同士および第4副貫通孔66d同士を結ぶほ
ぼ周方向に延びる線と前記一側分割面50aとの交点近傍
にそれぞれ配置された第3、4副通気孔であり、これら
の第3、4副通気孔72c、dは通気孔71と同様に一側分
割面50aに形成された第3、4副凹溝73c、dが他側分
割面50bにより閉止されることで構成されている。
【0015】74は前記一側分割面50aに形成された連通
凹溝であり、これら連通凹溝74の半径方向内端部には前
記第1、2、3、4凹溝70a、b、c、dおよび第3、
4副凹溝73c、dの半径方向外端が連通し、その半径方
向外端は弧状セグメント52の半径方向外側面開口してい
る。そして、これら連通凹溝74は他側分割面50bによっ
て閉止されると、連通通路75となる。77は前記連通通路
75に接続された吸引源、例えば真空装置であり、この吸
引源77は加硫時に前記通気孔71、副通気孔72内のエアを
吸引して強力、確実に残留エアを排気する。そして、こ
のように吸引源77を設けると、残留エアを円滑、強力に
排出することができるため、通気孔71、副通気孔72の個
数の低減および断面積の縮小を図ることができ、その効
果は吸引源77の真空度が高くなるほど(圧力が低くなる
ほど)顕著となる。
【0016】次に、この発明の一実施形態の作用につい
て説明する。未加硫タイヤMを加硫する場合には、該未
加硫タイヤMをタイヤ加硫金型45まで搬送して下モール
ド46上に載置した後、上モールド48を下降させるととも
に、セクターモールド50の弧状セグメント52を同期して
半径方向内側に移動させる。この結果、これら上、下、
セクターモールド48、46、50は閉止するが、このとき、
吸引源77の作動を開始し、タイヤ加硫金型45と未加硫タ
イヤMとの間の残留エアを通気孔71、副通気孔72を通じ
て吸引しタイヤ加硫金型45外に排出する。
【0017】次に、未加硫タイヤMに収納された加硫ブ
ラダ78内に所定圧力、所定温度の加硫媒体を供給して該
加硫ブラダ78を膨張させ、未加硫タイヤMをタイヤ加硫
金型45の型付け面47、49、型付け面51に押し付けながら
加硫する。この結果、第1、2、3、4主骨56a、b、
c、dがトレッド部15に押し込まれ、該トレッド部15に
第1、2、3、4主溝31a、b、c、dがそれぞれ成形
されるとともに、第1、2、3副骨57a、b、cがトレ
ッド部15に押し込まれ、該トレッド部15に第1、2、3
副溝32a、b、cがそれぞれ成形され、これにより、第
1、2、3、4ブロック凹み58a、b、c、dの位置に
は第1、2、3、4ブロック33a、b、c、dがそれぞ
れ画成される。
【0018】ここで、未加硫タイヤMと型付け面51との
間に残留しているエアは加硫の進行と共に前述したよう
なエアが残留し易い箇所に集まるが、このとき、通気孔
71の近傍に集まった残留エアはこれら通気孔71を通じて
外部に排出される。一方、通気孔71から離れた位置に集
まった残留エアは、副骨57の所定位置に貫通孔65をそれ
ぞれ形成し、これら貫通孔65内にトレッド部15のゴムを
侵入させてこれらエアが残留し易い箇所同士をつなぐ細
いゴムブリッジ40を形成するようにしたので、これらゴ
ムブリッジ40と貫通孔65との間を通じてブロック33間を
移動するとともに、ブロック33内においてゴムブリッジ
40同士を結ぶほぼ周方向に延びる線に沿って移動(第4
ブロック33d内においては補助溝37がこの移動を遮断し
ようとするが、該補助溝37を橋渡す補助ゴムブリッジ42
が設けられているので、該補助ゴムブリッジ42と補助貫
通孔67と間を通じて移動)して、該線と一側分割面50a
との交点近傍に配置されている通気孔71へと徐々に集合
し、その後、これら通気孔71、連通通路75を通じて次々
と外部に排出される。このとき、副貫通孔66にもトレッ
ド部15のゴムが流入して副ゴムブリッジ41が成形され、
ブロック33間における残留エアの移動が促進される。こ
のように残留エアをゴムブリッジ40と貫通孔65との間を
通じて通気孔71まで移動させ、その後、これら通気孔71
を通じて排出するようにしたので、通気孔71を従来技術
のように全ブロック33に形成する必要がなくなり、この
結果、タイヤ加硫金型45の製作費を安価とすることがで
きる。また、このとき、これら通気孔71には作動中の吸
引源77が接続されているため、残留エアは通気孔71、連
通通路75を通じて強力、確実に排気される。さらに、各
通気孔71の幅W、長さLを前述したような範囲内とする
と、通気孔71を通じての残留エアの排出が容易となると
ともに、加硫時に通気孔71にゴムが侵入することがない
ため、スピューの発生を皆無とすることができる。
【0019】このようにして加硫が終了すると、加硫ブ
ラダ78を収縮させた後、上モールド48を上昇させるとと
もに、セクターモールド50の弧状セグメント52を同期し
て半径方向外側に移動させ、タイヤ加硫金型45を開放す
る。このとき、副骨57、補助骨59が副溝32、補助溝37か
ら抜き出されるため、ブロック33同士をつないでいるゴ
ムブリッジ40、副ゴムブリッジ41、補助ゴムブリッジ42
が副骨57、補助骨59によって副溝32、補助溝37から引き
出されようとするが、これらゴムブリッジ40、副ゴムブ
リッジ41、補助ゴムブリッジ42は副骨57、補助骨59によ
り図3に示すように途中で切断されるため、副骨57、補
助骨59のみが副溝32、補助溝37から円滑に抜き出され、
貫通孔65、副貫通孔66、補助貫通孔67内にゴムブリッジ
40、副ゴムブリッジ41、補助ゴムブリッジ42の一部が残
留することはない。その後、タイヤ加硫金型45から加硫
済みタイヤ11を取り出し次工程へと搬送する。
【0020】なお、前述の実施形態においては、セクタ
ーモールド50の一側分割面50aに凹溝70を形成するよう
にしたが、この発明においては、セクターモールド50の
他側分割面50bにも凹溝を形成し、両凹溝を合わせて通
気孔を構成するようにしてもよい。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、外観の良好なタイヤを安価に製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を示すタイヤの子午線断
面図である。
【図2】トレッド部の部分展開図である。
【図3】図2のIーI矢視断面図である。
【図4】タイヤ加硫金型の一部正面断面図である。
【図5】トレッド部を型付けする型付け面の部分展開図
である。
【図6】図5のIIーII矢視断面図である。
【図7】加硫時の状態を示す図4と同様の一部正面断面
図である。
【符号の説明】
11…タイヤ 14…サイドウォール部 15…トレッド部 31…主溝 32…副溝 33…ブロック 40…ゴムブリッジ 45…タイヤ加硫金型 46…下モールド 48…上モールド 50…セクターモールド 50a、b…分割面 51…型付け面 56…主骨 57…副骨 58…ブロック凹み 65…貫通孔 70…凹溝 71…通気孔 77…吸引源
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 30:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ほぼ周方向に延びる複数本の主溝およびこ
    れら主溝に交差する複数本の副溝により画成される多数
    のブロックをトレッド部に有するタイヤを、前記トレッ
    ド部を主に型付けする円周方向に複数分割されたセクタ
    ーモールドを有するタイヤ加硫金型によって加硫成形す
    る際、前記ブロックとセクターモールドの型付け面との
    間のエアが残留し易い箇所同士をほぼ周方向に延びるゴ
    ムブリッジによってつなぐことにより、前記残留するエ
    アをゴムブリッジとセクターモールドとの間を通じてブ
    ロック間で移動させて集合させるとともに、ゴムブリッ
    ジを結ぶほぼ周方向に延びる線とセクターモールドの分
    割面との交点近傍に設けられた通気孔から前記集合した
    エアを排出するようにしたことを特徴とするタイヤ加硫
    方法。
  2. 【請求項2】前記通気孔を吸引源に接続することで、集
    合したエアを吸引しながら排出するようにした請求項1
    記載のタイヤ加硫方法。
  3. 【請求項3】タイヤの一方のサイドウォール部を主に型
    付けする下モールドと、下モールドに接近離隔可能でタ
    イヤの他方のサイドウォール部を主に型付けする上モー
    ルドと、下、上モールド間に設置され、全体としてリン
    グ状を呈するとともに円周方向に複数分割され、前記タ
    イヤのトレッド部を主に型付けするセクターモールドと
    を備え、前記セクターモールドの型付け面に、ほぼ周方
    向に延び前記トレッド部に主溝を成形する複数本の主骨
    およびこれら主骨に交差し前記トレッド部に副溝を成形
    する複数本の副骨を設けるとともに、これら主、副骨に
    囲まれ前記トレッド部にブロックを成形するブロック凹
    みを設けたタイヤ加硫金型において、前記副骨にほぼ周
    方向に延び加硫時に前記ブロックとセクターモールドの
    型付け面との間のエアが残留し易い箇所同士を連通する
    貫通孔を形成するとともに、これら貫通孔を結ぶほぼ周
    方向に延びる線とセクターモールドの分割面との交点近
    傍に外部に連通する通気孔を形成したことを特徴とする
    タイヤ加硫金型。
  4. 【請求項4】前記セクターモールドの一側分割面に半径
    方向に延びる凹溝を形成し、該凹溝を前記一側分割面に
    当接するセクターモールドの他側分割面により閉止する
    ことで通気孔を構成するようにした請求項3記載のタイ
    ヤ加硫金型。
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