JPH1071359A - 高硬度塗装方法 - Google Patents
高硬度塗装方法Info
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- JPH1071359A JPH1071359A JP8248812A JP24881296A JPH1071359A JP H1071359 A JPH1071359 A JP H1071359A JP 8248812 A JP8248812 A JP 8248812A JP 24881296 A JP24881296 A JP 24881296A JP H1071359 A JPH1071359 A JP H1071359A
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B05—SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
- B05D—PROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
- B05D3/00—Pretreatment of surfaces to which liquids or other fluent materials are to be applied; After-treatment of applied coatings, e.g. intermediate treating of an applied coating preparatory to subsequent applications of liquids or other fluent materials
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B05—SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
- B05B—SPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
- B05B16/00—Spray booths
- B05B16/60—Ventilation arrangements specially adapted therefor
Landscapes
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Coating Apparatus (AREA)
- Details Or Accessories Of Spraying Plant Or Apparatus (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 車輛に高硬度且つ均一な塗装を施すことがで
きる塗装方法を提供すること。 【解決手段】 塗装ブース内に設けられた作業空間に車
輛を収容するとともに該作業空間を密閉状態とし、密閉
状態とされた作業空間に除電装置を介して空気を供給
し、これにより除電状態とされた作業空間において車輛
に塗装を施す。
きる塗装方法を提供すること。 【解決手段】 塗装ブース内に設けられた作業空間に車
輛を収容するとともに該作業空間を密閉状態とし、密閉
状態とされた作業空間に除電装置を介して空気を供給
し、これにより除電状態とされた作業空間において車輛
に塗装を施す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高硬度塗装方法に
関し、詳しくは車両を収容して収容された車輛を含むブ
ース内全体を除電することにより車輛に高硬度且つ均一
な塗装を施すことができる塗装方法に関するものであ
る。
関し、詳しくは車両を収容して収容された車輛を含むブ
ース内全体を除電することにより車輛に高硬度且つ均一
な塗装を施すことができる塗装方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、車輛を塗装するときには、塗装
前あるいは塗装中に、ゴミ、ホコリ等の粉塵が車輛に付
着したままの状態で塗装するのを防ぐために、塗装前に
車輛の塗装箇所の除電を行って、粉塵の車輛への付着を
無くした状態で、車輛の塗装を行うようにしている。従
来、車輛の除電作業は、例えば、実登3004251号
に記載されているような除電ガンを使用することにより
行っている。この除電ガンで車輛の除電を行うには、除
電ガンを車輛に向けてからこの除電ガンを稼動し、この
除電ガンから噴出されるイオン流を車輛の被塗装面に吹
き付けて、塗装表面電位をゼロにするようにしている。
そして、車輛の被塗装面の表面電位をゼロにして、粉塵
の付着を無くした状態で、車輛に塗料を吹き付けて、車
輛の塗装を行うようにしている。また、粉塵の浮遊を防
ぐために、床にピットを掘り、水をまいた後に、塗装を
行うようにしていた。
前あるいは塗装中に、ゴミ、ホコリ等の粉塵が車輛に付
着したままの状態で塗装するのを防ぐために、塗装前に
車輛の塗装箇所の除電を行って、粉塵の車輛への付着を
無くした状態で、車輛の塗装を行うようにしている。従
来、車輛の除電作業は、例えば、実登3004251号
に記載されているような除電ガンを使用することにより
行っている。この除電ガンで車輛の除電を行うには、除
電ガンを車輛に向けてからこの除電ガンを稼動し、この
除電ガンから噴出されるイオン流を車輛の被塗装面に吹
き付けて、塗装表面電位をゼロにするようにしている。
そして、車輛の被塗装面の表面電位をゼロにして、粉塵
の付着を無くした状態で、車輛に塗料を吹き付けて、車
輛の塗装を行うようにしている。また、粉塵の浮遊を防
ぐために、床にピットを掘り、水をまいた後に、塗装を
行うようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
除電・塗装方法には、次に説明する問題があった。即
ち、車輛の塗装は、多層状であり重ね塗りが必要である
ために、従来では塗装する度に、一層毎の除電作業が必
要なので面倒であった。又、従来の除電作業では、エア
ーブローが欠かせないものであるために、このエアーブ
ローに伴って空気中に浮遊する粉塵が巻き込まれて車輛
の塗装面に付着することがあった。
除電・塗装方法には、次に説明する問題があった。即
ち、車輛の塗装は、多層状であり重ね塗りが必要である
ために、従来では塗装する度に、一層毎の除電作業が必
要なので面倒であった。又、従来の除電作業では、エア
ーブローが欠かせないものであるために、このエアーブ
ローに伴って空気中に浮遊する粉塵が巻き込まれて車輛
の塗装面に付着することがあった。
【0004】例えば、下地塗りとメタリックとクリアー
仕上げの三層の塗装を行う場合、各工程の前に除電作業
が必要であり、このとき、目に見える粉塵の除去は簡単
であるが、目に見えない粉塵が車輛の塗装面に付着した
場合には、最後の工程であるクリアー仕上げの後でなけ
ればこの付着粉塵を発見できないために、粉塵の付着部
分の研磨作業を必要としていた。更に、研磨作業後に、
もう一度クリアー仕上げをしても、この研磨部分の仕上
がりが悪くなるという問題があった。また、以前塗装さ
れている車輛に新たに塗装を行う場合、塗装面補修部分
と以前の塗膜面との境界部分に、塗料の乾燥を遅くして
塗料ミストが塗装面以外の面に付着することを防ぐため
に、ボカシ用ブレンダーを施す必要があるという問題が
あった。
仕上げの三層の塗装を行う場合、各工程の前に除電作業
が必要であり、このとき、目に見える粉塵の除去は簡単
であるが、目に見えない粉塵が車輛の塗装面に付着した
場合には、最後の工程であるクリアー仕上げの後でなけ
ればこの付着粉塵を発見できないために、粉塵の付着部
分の研磨作業を必要としていた。更に、研磨作業後に、
もう一度クリアー仕上げをしても、この研磨部分の仕上
がりが悪くなるという問題があった。また、以前塗装さ
れている車輛に新たに塗装を行う場合、塗装面補修部分
と以前の塗膜面との境界部分に、塗料の乾燥を遅くして
塗料ミストが塗装面以外の面に付着することを防ぐため
に、ボカシ用ブレンダーを施す必要があるという問題が
あった。
【0005】しかも、従来は塗装室内(ブース)に、粉
塵の再浮遊を防ぐために、床にピットを掘り、水をまい
た後に、塗装を行っているが、塗装室内は乾燥させるた
めに高温状態が保たれているので、まいた水が湿気とな
り、空気中にこの湿気が含まれて塗装色に変化(塗装色
が白っぽくなる)生じるという問題があつた。また、従
来は、塗装室外でパテ研ぎした後、車輛を塗装室内に移
動してから塗装作業を行っており、車輛の移動という面
倒な作業を必要としていた。しかも、従来は、塗装室内
を無粉塵状態の初期状態に維持するために、短期間毎に
塗装室内を大掃除する必要があるという問題があった。
塵の再浮遊を防ぐために、床にピットを掘り、水をまい
た後に、塗装を行っているが、塗装室内は乾燥させるた
めに高温状態が保たれているので、まいた水が湿気とな
り、空気中にこの湿気が含まれて塗装色に変化(塗装色
が白っぽくなる)生じるという問題があつた。また、従
来は、塗装室外でパテ研ぎした後、車輛を塗装室内に移
動してから塗装作業を行っており、車輛の移動という面
倒な作業を必要としていた。しかも、従来は、塗装室内
を無粉塵状態の初期状態に維持するために、短期間毎に
塗装室内を大掃除する必要があるという問題があった。
【0006】本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされ
たものであつて、塗装前における車輛の全体を除電状態
とすることにより、粉塵の車輛への付着を防止し、車輛
の塗装面を重ね塗りする場合にも一層毎の除電作業を行
う必要がなく、且つクリアー仕上げのときの研磨作業を
行う必要がなく、しかも塗料ミストの付着を少なくする
ことができて作業性、仕上がり共に良好となり、ブース
内に水をまく必要がなく、また、車輛の塗装面の塗膜を
均一にできて重ね塗りの回数を少なくすることができ、
塗料の消費を少なくすることができ、塗料の肉厚を均一
にすることができて塗装後の仕上げ磨きの工数を激減で
き、更に、パテ磨きと塗装作業とを同一ブース内で行う
ことができて車輛の移動を行う必要がなくてこれらの作
業を連続して行え、ブース内の必要な清掃サイクルを長
期間とすることができる高硬度塗装方法の提供を目的と
するものである。
たものであつて、塗装前における車輛の全体を除電状態
とすることにより、粉塵の車輛への付着を防止し、車輛
の塗装面を重ね塗りする場合にも一層毎の除電作業を行
う必要がなく、且つクリアー仕上げのときの研磨作業を
行う必要がなく、しかも塗料ミストの付着を少なくする
ことができて作業性、仕上がり共に良好となり、ブース
内に水をまく必要がなく、また、車輛の塗装面の塗膜を
均一にできて重ね塗りの回数を少なくすることができ、
塗料の消費を少なくすることができ、塗料の肉厚を均一
にすることができて塗装後の仕上げ磨きの工数を激減で
き、更に、パテ磨きと塗装作業とを同一ブース内で行う
ことができて車輛の移動を行う必要がなくてこれらの作
業を連続して行え、ブース内の必要な清掃サイクルを長
期間とすることができる高硬度塗装方法の提供を目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものであって、請求項1の高硬度塗
装方法は、塗装ブース内に設けられた作業空間に車輛を
収容するとともに該作業空間を密閉状態とし、密閉状態
とされた作業空間に除電装置を介して空気を供給し、こ
れにより除電状態とされた作業空間において車輛に塗装
を施すことを特徴とする高硬度塗装方法である。
するためになされたものであって、請求項1の高硬度塗
装方法は、塗装ブース内に設けられた作業空間に車輛を
収容するとともに該作業空間を密閉状態とし、密閉状態
とされた作業空間に除電装置を介して空気を供給し、こ
れにより除電状態とされた作業空間において車輛に塗装
を施すことを特徴とする高硬度塗装方法である。
【0008】請求項2の高硬度塗装方法は、塗装ブース
内に設けられた作業空間に車輛を収容するとともに該作
業空間を密閉状態とし、密閉状態とされた作業空間に暖
気供給装置から除電装置を介して暖気を供給し、これに
より除電状態とされた作業空間において車輛に塗装を施
すことを特徴とする高硬度塗装方法である。
内に設けられた作業空間に車輛を収容するとともに該作
業空間を密閉状態とし、密閉状態とされた作業空間に暖
気供給装置から除電装置を介して暖気を供給し、これに
より除電状態とされた作業空間において車輛に塗装を施
すことを特徴とする高硬度塗装方法である。
【0009】請求項3の高硬度塗装方法は、前記作業空
間内に供給される空気又は暖気が、フィルターにより漉
されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の高硬
度塗装方法である。
間内に供給される空気又は暖気が、フィルターにより漉
されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の高硬
度塗装方法である。
【0010】請求項4の高硬度塗装方法は、塗装作業後
の空気又は暖気が、作業空間の床下に設けられたフィル
ター付きの排気空間に排気されるとともに、この排気空
間に連設された排気装置により外部へ排気されることを
特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の高硬度塗装
方法である。
の空気又は暖気が、作業空間の床下に設けられたフィル
ター付きの排気空間に排気されるとともに、この排気空
間に連設された排気装置により外部へ排気されることを
特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の高硬度塗装
方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る高硬度塗装方
法の好適な実施形態について説明を行うが、塗装方法に
ついての説明を理解し易くするため、まず最初に本発明
に係る高硬度塗装方法に好適に使用される除電装置付き
塗装用ブースについて図面を参照しつつ説明する。図1
は本発明に係る高硬度塗装方法に使用される除電装置付
き塗装用ブース1を縦断面した状態の内部構造を示し、
図2は除電装置付き塗装用ブース1を平面視した状態を
示し、図3は除電装置付き塗装用ブース1を側面視した
状態を示す。
法の好適な実施形態について説明を行うが、塗装方法に
ついての説明を理解し易くするため、まず最初に本発明
に係る高硬度塗装方法に好適に使用される除電装置付き
塗装用ブースについて図面を参照しつつ説明する。図1
は本発明に係る高硬度塗装方法に使用される除電装置付
き塗装用ブース1を縦断面した状態の内部構造を示し、
図2は除電装置付き塗装用ブース1を平面視した状態を
示し、図3は除電装置付き塗装用ブース1を側面視した
状態を示す。
【0012】本発明に係る高硬度塗装方法に使用される
除電装置付き塗装用ブース1は、車両(図示略)を収容
して、この車両の全体を除電して塗装を行うものであ
り、車両を収容し、除電と塗装作業を行うための作業空
間3と、作業空間の上部に全面に渡って設けられ、除電
暖気を作業空間3に供給するための除電暖気供給用空間
4と、作業空間3の床下に設けられたフィルター5付き
の排気空間6とからなり、これらの各空間3,4,6を
形成するブースハウジング7が一体化され、作業空間3
には、暖気供給装置8と除電装置2とが連設されている
とともに、車両用出入口10と作業員用出入口11とが
設けられて作業時には密閉されており、排気空間6に
は、排気装置12が連設され、作業空間3と除電暖気供
給用空間4と排気空間6は、密閉空間とされている。
除電装置付き塗装用ブース1は、車両(図示略)を収容
して、この車両の全体を除電して塗装を行うものであ
り、車両を収容し、除電と塗装作業を行うための作業空
間3と、作業空間の上部に全面に渡って設けられ、除電
暖気を作業空間3に供給するための除電暖気供給用空間
4と、作業空間3の床下に設けられたフィルター5付き
の排気空間6とからなり、これらの各空間3,4,6を
形成するブースハウジング7が一体化され、作業空間3
には、暖気供給装置8と除電装置2とが連設されている
とともに、車両用出入口10と作業員用出入口11とが
設けられて作業時には密閉されており、排気空間6に
は、排気装置12が連設され、作業空間3と除電暖気供
給用空間4と排気空間6は、密閉空間とされている。
【0013】図4は除電装置付き塗装用ブース1に用い
られる除電装置2の底面視した状態を示し、図5は除電
装置2の一部を構成する除電ユニット2Aを正面視した
状態を示し、図6は除電ユニット2Aを底面視した状態
を示し、図7は除電ユニット2aを側面視した状態を示
している。除電装置2は、ブースハウジング7の上部に
設けられた金属製フィルター、例えばパンチングメタル
で隔絶され、その上部に複数列交互に配設されたプラス
電極とマイナス電極の除電ユニット2A,2Bで構成さ
れている(図4参照)。その理由は、除電ユニット2
A,2B等には数千ボルトの電圧がかかっており、作業
空間3内に充満する有機溶剤等の塗装環境下において、
引火という危険性がある。しかし、除電装置2を給気フ
ィルターボックス8aの前に置いてはゴミの問題、イオ
ンの放出効率の悪化等で問題が生ずるため、作業空間3
と除電ユニット2の間をパンチングメタルで仕切る、或
いは、スイッチを投入した後、給気ファン、排気ファン
が作動し、一定時間経過後、除電ユニットが作動する構
造にする、等の方法で引火性を排除すると共に、性能の
低下をまねく事も防止できる。また、パンチングメタル
はそれ自体が天井を形成し、除電ユニット2が取付けら
れているが、ヒンジにより簡単に天井から壁方向にむか
ってひらく構造のため、除電ユニット2のメンテナンス
を作業空間3内で簡単に行うことができる。除電ユニッ
ト2A,2Bは、電圧が供給されるアンプ部2aと、ア
ンプ部2aから所定長さ架設された支持枠部2bと、支
持枠部2bに支持されアンプ部2aに接続されたワイヤ
ー電極2cとを備えているものである(図5乃至図7参
照)。
られる除電装置2の底面視した状態を示し、図5は除電
装置2の一部を構成する除電ユニット2Aを正面視した
状態を示し、図6は除電ユニット2Aを底面視した状態
を示し、図7は除電ユニット2aを側面視した状態を示
している。除電装置2は、ブースハウジング7の上部に
設けられた金属製フィルター、例えばパンチングメタル
で隔絶され、その上部に複数列交互に配設されたプラス
電極とマイナス電極の除電ユニット2A,2Bで構成さ
れている(図4参照)。その理由は、除電ユニット2
A,2B等には数千ボルトの電圧がかかっており、作業
空間3内に充満する有機溶剤等の塗装環境下において、
引火という危険性がある。しかし、除電装置2を給気フ
ィルターボックス8aの前に置いてはゴミの問題、イオ
ンの放出効率の悪化等で問題が生ずるため、作業空間3
と除電ユニット2の間をパンチングメタルで仕切る、或
いは、スイッチを投入した後、給気ファン、排気ファン
が作動し、一定時間経過後、除電ユニットが作動する構
造にする、等の方法で引火性を排除すると共に、性能の
低下をまねく事も防止できる。また、パンチングメタル
はそれ自体が天井を形成し、除電ユニット2が取付けら
れているが、ヒンジにより簡単に天井から壁方向にむか
ってひらく構造のため、除電ユニット2のメンテナンス
を作業空間3内で簡単に行うことができる。除電ユニッ
ト2A,2Bは、電圧が供給されるアンプ部2aと、ア
ンプ部2aから所定長さ架設された支持枠部2bと、支
持枠部2bに支持されアンプ部2aに接続されたワイヤ
ー電極2cとを備えているものである(図5乃至図7参
照)。
【0014】また、本発明においては、これに限らず他
の構成の除電装置、除電ユニットを用いてもよく、例え
ば、図8乃至図10に示すような構成の除電装置、除電
ユニットを用いてもよい。図8は除電装置付き塗装用ブ
ース1に用いられる除電装置2の底面視した状態を示
し、図9は除電装置2の一部を構成する除電ユニット2
Aを平面視した状態を示し、図10は除電ユニット2A
を正面視した状態を示す。なお、これについては図4乃
至図7と同じ部材に同じ符号を使用して説明を省略す
る。
の構成の除電装置、除電ユニットを用いてもよく、例え
ば、図8乃至図10に示すような構成の除電装置、除電
ユニットを用いてもよい。図8は除電装置付き塗装用ブ
ース1に用いられる除電装置2の底面視した状態を示
し、図9は除電装置2の一部を構成する除電ユニット2
Aを平面視した状態を示し、図10は除電ユニット2A
を正面視した状態を示す。なお、これについては図4乃
至図7と同じ部材に同じ符号を使用して説明を省略す
る。
【0015】本実施例においては、暖気供給装置8は、
外気を漉した状態で取り込む給気フィルターボックス8
aと、給気を送り出すための給気ファン8bと、給気を
暖めて暖気とするためのバーナーダクトユニット8c
と、除電暖気供給用空間4に連設され暖気を除電暖気供
給用空間4に送り込むための給気ダクト8dとから構成
されている。排気空間6のフィルター5の上面にはスノ
コ13が敷設され、フィルター5の下面には排気ピット
14が配設されている。
外気を漉した状態で取り込む給気フィルターボックス8
aと、給気を送り出すための給気ファン8bと、給気を
暖めて暖気とするためのバーナーダクトユニット8c
と、除電暖気供給用空間4に連設され暖気を除電暖気供
給用空間4に送り込むための給気ダクト8dとから構成
されている。排気空間6のフィルター5の上面にはスノ
コ13が敷設され、フィルター5の下面には排気ピット
14が配設されている。
【0016】排気装置12には、ブースハウジング7の
後部に設けられた排気チャンバー室15に排気ファン1
2aが配設され、この排気ファン12aの上部には、排
気を外部に排出するための排気ダクト12bが立設され
ている。除電暖気供給用空間4には、暖気供給装置8か
らの暖気が送り込まれるエアーチャンバー室4aが設け
られ、このエアーチャンバー室4aには、その下部側に
天井フィルター4bが全面に渡って配設され、その下方
に複数の除電ユニット2A,2Bからなる除電装置2が
配置されている。
後部に設けられた排気チャンバー室15に排気ファン1
2aが配設され、この排気ファン12aの上部には、排
気を外部に排出するための排気ダクト12bが立設され
ている。除電暖気供給用空間4には、暖気供給装置8か
らの暖気が送り込まれるエアーチャンバー室4aが設け
られ、このエアーチャンバー室4aには、その下部側に
天井フィルター4bが全面に渡って配設され、その下方
に複数の除電ユニット2A,2Bからなる除電装置2が
配置されている。
【0017】車両用出入口10には、電動シャッター1
0aが設けられ、作業員用出入口11には出入用扉11
aが設けられ、これらの電動シャッター10aと出入用
扉11aとが閉められると、作業空間3は密閉状態とな
るようにしている。また、ブースハウジング7には、作
業空間3を外部から除いて作業空間3内の状態が一見し
て判るようにするための覗窓7aがその両側壁に設けら
れている。尚、図中符号16は、作業空間3を照明する
ための蛍光灯であり、符号17は、車両用出入口10に
車輛を移動するときに使用されるスロープ板である。
0aが設けられ、作業員用出入口11には出入用扉11
aが設けられ、これらの電動シャッター10aと出入用
扉11aとが閉められると、作業空間3は密閉状態とな
るようにしている。また、ブースハウジング7には、作
業空間3を外部から除いて作業空間3内の状態が一見し
て判るようにするための覗窓7aがその両側壁に設けら
れている。尚、図中符号16は、作業空間3を照明する
ための蛍光灯であり、符号17は、車両用出入口10に
車輛を移動するときに使用されるスロープ板である。
【0018】以下、本発明に係る高硬度塗装方法につい
て、上記構成を有する除電装置付き塗装用ブース1を使
用した場合を例として説明する。先ず、車両用出入口1
0の電動シャッター10aを開け、塗装を施す車輛をス
ロープ板17を経て車輛用出入口10からブースハウジ
ング7の作業空間3内に収容する。作業員は、作業員出
入口11から出入用扉11aを開けて作業空間3内に入
り、両出入口10,11の電動シャッター10aと出入
用扉11aとを閉めて作業空間3は密閉状態とする。
て、上記構成を有する除電装置付き塗装用ブース1を使
用した場合を例として説明する。先ず、車両用出入口1
0の電動シャッター10aを開け、塗装を施す車輛をス
ロープ板17を経て車輛用出入口10からブースハウジ
ング7の作業空間3内に収容する。作業員は、作業員出
入口11から出入用扉11aを開けて作業空間3内に入
り、両出入口10,11の電動シャッター10aと出入
用扉11aとを閉めて作業空間3は密閉状態とする。
【0019】そして、この密閉された作業空間3に、暖
気供給装置8から給気ファン8bの駆動によってバーナ
ーダクトユニツト8cを介して除電暖気供給用空間4に
送り込まれた暖気を供給する。この暖気は、除電装置2
を通して供給されるので、この暖気は除電されたもので
あり、従って作業空間3全体が除電されたものとなり、
この作業空間3に収容されている車輛全体も除電状態と
なる。更に、除電暖気供給用空間4の暖気は、天井フィ
ルター4bによって漉された状態で除電されて作業空間
3に供給されるので、この暖気内に粉塵が殆ど含まれて
いない状態となる。
気供給装置8から給気ファン8bの駆動によってバーナ
ーダクトユニツト8cを介して除電暖気供給用空間4に
送り込まれた暖気を供給する。この暖気は、除電装置2
を通して供給されるので、この暖気は除電されたもので
あり、従って作業空間3全体が除電されたものとなり、
この作業空間3に収容されている車輛全体も除電状態と
なる。更に、除電暖気供給用空間4の暖気は、天井フィ
ルター4bによって漉された状態で除電されて作業空間
3に供給されるので、この暖気内に粉塵が殆ど含まれて
いない状態となる。
【0020】作業空間3と除電暖気供給用空間4は、密
閉空間であるので、作業空間3の除電状態は保持され、
除電状態の作業空間3で車輛の塗装作業を行う。塗装作
業後の暖気は、作業空間3の床下に設けられた排気空間
6に排気され、更に、排気空間6に付設されたフィルタ
ー5によって漉された排気は、この排気空間6に連設さ
れた排気装置12の排気ファン12aの駆動によって外
部へ排気される。
閉空間であるので、作業空間3の除電状態は保持され、
除電状態の作業空間3で車輛の塗装作業を行う。塗装作
業後の暖気は、作業空間3の床下に設けられた排気空間
6に排気され、更に、排気空間6に付設されたフィルタ
ー5によって漉された排気は、この排気空間6に連設さ
れた排気装置12の排気ファン12aの駆動によって外
部へ排気される。
【0021】上記のように、除電状態の作業空間3で車
輛の塗装作業が行われるので、車輛の塗装面に粉塵が付
着することがなく、この塗装面に良好な状態で塗装を施
すことができる。しかも、作業空間3の作業員の衣服を
含む全てが除電状態であるので、作業空間3は清潔に保
たれ、作業空間3に粉塵が浮遊することがなく、塗装時
の車輛への粉塵の付着を防止することができ、車輛の塗
装作業をより良好な状態で効率よく行うことができる。
輛の塗装作業が行われるので、車輛の塗装面に粉塵が付
着することがなく、この塗装面に良好な状態で塗装を施
すことができる。しかも、作業空間3の作業員の衣服を
含む全てが除電状態であるので、作業空間3は清潔に保
たれ、作業空間3に粉塵が浮遊することがなく、塗装時
の車輛への粉塵の付着を防止することができ、車輛の塗
装作業をより良好な状態で効率よく行うことができる。
【0022】なお、本発明に係る高硬度塗装方法におい
ては、使用する塗装用ブースは上記例(第1実施例と称
す)に限定されるものではなく、他の塗装用ブースを使
用してもよい。以下、好適に使用される他の塗装用ブー
スの例(第2実施例と称す)について図面を参照しつつ
説明する。図11は第2実施例の除電装置付き塗装用ブ
ース1Aを正面視した状態を示し、図12は第2実施例
の除電装置付き塗装用ブース1Aを平面視した状態を示
し、図13は除電装置付き塗装用ブース1Aを側面視し
た状態を示している。この第2実施例の除電装置付き塗
装用ブース1Aには、車輛用出入口10Aに、開閉可能
なアコーディオン式扉18が設けられている。尚、他の
部分の構造は、配置が異なる部分もあるが、機能上、上
記第1実施例とほぼ同様なので、同一符号を付して説明
を省略する。
ては、使用する塗装用ブースは上記例(第1実施例と称
す)に限定されるものではなく、他の塗装用ブースを使
用してもよい。以下、好適に使用される他の塗装用ブー
スの例(第2実施例と称す)について図面を参照しつつ
説明する。図11は第2実施例の除電装置付き塗装用ブ
ース1Aを正面視した状態を示し、図12は第2実施例
の除電装置付き塗装用ブース1Aを平面視した状態を示
し、図13は除電装置付き塗装用ブース1Aを側面視し
た状態を示している。この第2実施例の除電装置付き塗
装用ブース1Aには、車輛用出入口10Aに、開閉可能
なアコーディオン式扉18が設けられている。尚、他の
部分の構造は、配置が異なる部分もあるが、機能上、上
記第1実施例とほぼ同様なので、同一符号を付して説明
を省略する。
【0023】このアコーディオン式扉18は、左右方向
中央部から左右側部に向けてそれぞれ開くように構成さ
れている。この第2実施例の除電装置付き塗装用ブース
1Aによれば、車両用出入口10Aに、開閉可能なアコ
ーディオン式扉18が設けられているので、扉18の開
閉を簡単に行うことができ、且つ、このアコーディオン
式扉18を閉めた状態では、作業空間(図示略)が密閉
された状態となるので、作業空間内に外部から粉塵が入
り込むことがなく、良好な除電状態で車輛の塗装を行う
ことができ、塗装時における車輛への粉塵の付着を防止
することができる。
中央部から左右側部に向けてそれぞれ開くように構成さ
れている。この第2実施例の除電装置付き塗装用ブース
1Aによれば、車両用出入口10Aに、開閉可能なアコ
ーディオン式扉18が設けられているので、扉18の開
閉を簡単に行うことができ、且つ、このアコーディオン
式扉18を閉めた状態では、作業空間(図示略)が密閉
された状態となるので、作業空間内に外部から粉塵が入
り込むことがなく、良好な除電状態で車輛の塗装を行う
ことができ、塗装時における車輛への粉塵の付着を防止
することができる。
【0024】図14乃至図16は、本発明に係る高硬度
塗装方法において好適に使用されるさらに他の塗装用ブ
ースの例(第3実施例と称す)を示したものである。図
14は第3実施例の除電装置付き塗装用ブース1Bを縦
断面した状態の内部構造を示し、図15は除電装置付き
塗装用ブース1Bを平面視した状態を示し、図16は除
電装置付き塗装用ブース1Bを側面視した状態を示して
いる。この第3実施例の除電装置付き塗装用ブース1B
は、ブースハウジング7Bが吊り上げ移動可能なハウジ
ングユニットで構成されている。
塗装方法において好適に使用されるさらに他の塗装用ブ
ースの例(第3実施例と称す)を示したものである。図
14は第3実施例の除電装置付き塗装用ブース1Bを縦
断面した状態の内部構造を示し、図15は除電装置付き
塗装用ブース1Bを平面視した状態を示し、図16は除
電装置付き塗装用ブース1Bを側面視した状態を示して
いる。この第3実施例の除電装置付き塗装用ブース1B
は、ブースハウジング7Bが吊り上げ移動可能なハウジ
ングユニットで構成されている。
【0025】即ち、全体が簡易な構造とされ、各部分を
構成する部品も軽量材が用いられ、ブースハウジング7
Bの上端面の側端部に、複数本の吊り下げ用の吊り具1
2が取り付けられ、これらの吊り具12に、クレーン等
の吊り上げ移動機械から垂設されたワイヤ20の下端が
取付けられて、クレーン等の吊り上げ移動機械の稼動に
よって、吊り上げられて移動され、工場内における適宜
な位置に、この除電装置付き塗装用ブース1Bを設置で
きるようになっている。
構成する部品も軽量材が用いられ、ブースハウジング7
Bの上端面の側端部に、複数本の吊り下げ用の吊り具1
2が取り付けられ、これらの吊り具12に、クレーン等
の吊り上げ移動機械から垂設されたワイヤ20の下端が
取付けられて、クレーン等の吊り上げ移動機械の稼動に
よって、吊り上げられて移動され、工場内における適宜
な位置に、この除電装置付き塗装用ブース1Bを設置で
きるようになっている。
【0026】尚、図16に示すように、ブースハウジン
グ7Bの作業空間3Bの左右両側端部分には、側壁の代
わりに、作業空間3Bを密封するカーテン21が前後方
向全般に渡って設けられており、ブースハウジング7B
全体が軽量なものとなっている。また、図14において
符号22は、排気フィルターを示している。尚、他の部
分の構造は、簡易化されているが、上記第1実施例の除
電装置付き塗装用ブース1とほぼ同様なので同一符号を
付して説明を省略する。
グ7Bの作業空間3Bの左右両側端部分には、側壁の代
わりに、作業空間3Bを密封するカーテン21が前後方
向全般に渡って設けられており、ブースハウジング7B
全体が軽量なものとなっている。また、図14において
符号22は、排気フィルターを示している。尚、他の部
分の構造は、簡易化されているが、上記第1実施例の除
電装置付き塗装用ブース1とほぼ同様なので同一符号を
付して説明を省略する。
【0027】この第3実施例の除電装置付き塗装用ブー
ス1Bによれば、ブースハウジング7Bが、吊り上げ移
動可能なハウジングユニットで構成されているので、ブ
ースハウジング7Bの設置を容易に行うことができ、且
つブースハウジング7Bの移動も簡単に行うことができ
る。従って、塗装工場内における最適な位置に、除電装
置付き塗装用ブース1Bを設置することができ、この設
置作業が簡単である。
ス1Bによれば、ブースハウジング7Bが、吊り上げ移
動可能なハウジングユニットで構成されているので、ブ
ースハウジング7Bの設置を容易に行うことができ、且
つブースハウジング7Bの移動も簡単に行うことができ
る。従って、塗装工場内における最適な位置に、除電装
置付き塗装用ブース1Bを設置することができ、この設
置作業が簡単である。
【0028】図17乃至図19は、除電装置付き塗装用
ブースの第4実施例である。図17は除電装置付き塗装
用ブース1Cを平面視した状態を示し、図18は除電装
置付き塗装用ブース1Cを正面視した状態を示し、図1
9は除電装置付き塗装用ブース1Cを側面視した状態を
示している。この例に係る除電装置付き塗装用ブース1
Cにおいては、暖気供給装置8を設ける位置が第3実施
例と異なっており、これにより暖気の流通を良くし設置
スペースを小さくすることを可能としている。尚、他の
部分の構造は、上記第3実施例の除電装置付き塗装用ブ
ース1とほぼ同様なので同一符号を付して説明を省略す
る。第1実施例乃至第4実施例において、作業空間3と
除電暖気供給用空間4との間にパンチングメタル等の金
属製フィルターを介在させる。
ブースの第4実施例である。図17は除電装置付き塗装
用ブース1Cを平面視した状態を示し、図18は除電装
置付き塗装用ブース1Cを正面視した状態を示し、図1
9は除電装置付き塗装用ブース1Cを側面視した状態を
示している。この例に係る除電装置付き塗装用ブース1
Cにおいては、暖気供給装置8を設ける位置が第3実施
例と異なっており、これにより暖気の流通を良くし設置
スペースを小さくすることを可能としている。尚、他の
部分の構造は、上記第3実施例の除電装置付き塗装用ブ
ース1とほぼ同様なので同一符号を付して説明を省略す
る。第1実施例乃至第4実施例において、作業空間3と
除電暖気供給用空間4との間にパンチングメタル等の金
属製フィルターを介在させる。
【0029】なお、上記実施例においては、暖気供給装
置を設けて作業空間内に暖気を供給する構成としたが、
暖気ではなく単に空気を送り込む構成としてもよい。
置を設けて作業空間内に暖気を供給する構成としたが、
暖気ではなく単に空気を送り込む構成としてもよい。
【0030】
【実施例】以下、本発明に係る高硬度塗装方法の実施例
と比較例を示し、本発明に係る高硬度塗装方法の効果を
明確にする。但し、本発明は下記実施例に何ら限定され
るものではない。 (実施例)第4実施例に示した除電装置付き塗装用ブー
スを使用し、除電装置を作動させて10分間給排気ファ
ンを運転することにより作業空間内の空気を除電状態と
しこの除電状態とされた作業空間において、足付け用の
ペーパー掛けをしてラッカーシンナーで脱脂した鉄板
(SPC、長さ200mm×幅200mm×厚さ1.6
mm)の表面に速乾ウレタン中目メタリックシルバー1
00cc、硬化剤10cc、速乾ウレタン用シンナー1
10ccを混合し、吸上式スプレーガンを使用して4回
重ね塗りをした後、速乾ウレタンクリヤー100cc、
硬化剤10cc、速乾ウレタン用シンナー110ccを
混合し、同じスプレーガンを使用して3回重ね塗りをし
た。 (比較例)上記塗装方法において、除電装置を作動させ
ずに同様の塗装作業を行った。
と比較例を示し、本発明に係る高硬度塗装方法の効果を
明確にする。但し、本発明は下記実施例に何ら限定され
るものではない。 (実施例)第4実施例に示した除電装置付き塗装用ブー
スを使用し、除電装置を作動させて10分間給排気ファ
ンを運転することにより作業空間内の空気を除電状態と
しこの除電状態とされた作業空間において、足付け用の
ペーパー掛けをしてラッカーシンナーで脱脂した鉄板
(SPC、長さ200mm×幅200mm×厚さ1.6
mm)の表面に速乾ウレタン中目メタリックシルバー1
00cc、硬化剤10cc、速乾ウレタン用シンナー1
10ccを混合し、吸上式スプレーガンを使用して4回
重ね塗りをした後、速乾ウレタンクリヤー100cc、
硬化剤10cc、速乾ウレタン用シンナー110ccを
混合し、同じスプレーガンを使用して3回重ね塗りをし
た。 (比較例)上記塗装方法において、除電装置を作動させ
ずに同様の塗装作業を行った。
【0031】上記実施例及び比較例の塗装方法により塗
装が施された鉄板の表面硬さをビッカース硬さ試験(J
IS Z2244−1961)により各10ポイント測
定した結果、平均表面硬さは実施例がHv42.11、
比較例がHv26.19であった。(試験条件:使用圧
子DH115、試験荷重0.1gf、保持時間1秒) この結果から、実施例即ち本発明に係る塗装方法を使用
することにより、従来の除電装置を使用しない塗装方法
と比較して約1.6倍の硬さを有する高硬度の塗装膜が
得られていた。
装が施された鉄板の表面硬さをビッカース硬さ試験(J
IS Z2244−1961)により各10ポイント測
定した結果、平均表面硬さは実施例がHv42.11、
比較例がHv26.19であった。(試験条件:使用圧
子DH115、試験荷重0.1gf、保持時間1秒) この結果から、実施例即ち本発明に係る塗装方法を使用
することにより、従来の除電装置を使用しない塗装方法
と比較して約1.6倍の硬さを有する高硬度の塗装膜が
得られていた。
【0032】図20に上記実施例の塗装方法により塗装
が施された鉄板の断面写真(倍率×2400)を、図2
1に比較例の塗装方法により塗装が施された鉄板の断面
写真(倍率×2400)を示す。表1に、実施例と比較
例の塗装仕上がりを断面写真により比較した比較表を示
す。
が施された鉄板の断面写真(倍率×2400)を、図2
1に比較例の塗装方法により塗装が施された鉄板の断面
写真(倍率×2400)を示す。表1に、実施例と比較
例の塗装仕上がりを断面写真により比較した比較表を示
す。
【表1】 表1に示すように、実施例の塗装方法により得られた塗
膜は、塗膜厚が厚く、ベース層、メタリック層、クリヤ
ー層が均一且つバランス良く形成されており、平坦な塗
装表面となっていた。これに対し、比較例の塗装方法に
より得られた塗膜は、塗膜厚が薄く、ベース層、メタリ
ック層、クリヤー層が不均一でバランスが悪く、塗装表
面の凹凸が大きかった。
膜は、塗膜厚が厚く、ベース層、メタリック層、クリヤ
ー層が均一且つバランス良く形成されており、平坦な塗
装表面となっていた。これに対し、比較例の塗装方法に
より得られた塗膜は、塗膜厚が薄く、ベース層、メタリ
ック層、クリヤー層が不均一でバランスが悪く、塗装表
面の凹凸が大きかった。
【0033】図22(a)に上記実施例の塗装方法によ
り塗装が施された鉄板の表面粗さ曲線を、図22(b)
に比較例の塗装方法により塗装が施された鉄板の表面粗
さ曲線を示す。(測定距離:1mm) 図示の如く、実施例は比較例に比べて凹凸が小さく滑ら
かな表面となっていることがわかる。なお、十点平均粗
さRzは実施例が0.6μm、比較例が1.2μmであ
った。(JISB0601) 上記したように本発明に係る塗装方法を使用することに
より、塗装作業後のみがき作業が不要であり表面に傷が
付きにくい、高硬度で均一且つ平坦な塗膜を得ることが
できる。
り塗装が施された鉄板の表面粗さ曲線を、図22(b)
に比較例の塗装方法により塗装が施された鉄板の表面粗
さ曲線を示す。(測定距離:1mm) 図示の如く、実施例は比較例に比べて凹凸が小さく滑ら
かな表面となっていることがわかる。なお、十点平均粗
さRzは実施例が0.6μm、比較例が1.2μmであ
った。(JISB0601) 上記したように本発明に係る塗装方法を使用することに
より、塗装作業後のみがき作業が不要であり表面に傷が
付きにくい、高硬度で均一且つ平坦な塗膜を得ることが
できる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る高
硬度塗装方法は、塗装ブース内に設けられた作業空間に
車輛を収容するとともに該作業空間を密閉状態とし、密
閉状態とされた作業空間に除電装置を介して空気を供給
し、これにより除電状態とされた作業空間において車輛
に塗装を施すことを特徴とする高硬度塗装方法であるか
ら、以下に述べる効果を奏する。
硬度塗装方法は、塗装ブース内に設けられた作業空間に
車輛を収容するとともに該作業空間を密閉状態とし、密
閉状態とされた作業空間に除電装置を介して空気を供給
し、これにより除電状態とされた作業空間において車輛
に塗装を施すことを特徴とする高硬度塗装方法であるか
ら、以下に述べる効果を奏する。
【0035】即ち、密閉された作業空間に、除電装置を
経て除電された空気を供給することにより除電状態とさ
れた作業空間で塗装作業を行うので、粉塵の車輛への付
着を防止することができ、車輛の塗装面を重ね塗りする
場合にも一層毎の除電作業を行う必要がなく、高硬度で
均一且つ平坦な塗膜を得ることができ、クリアー仕上げ
のときの研磨作業を行う必要がなく塗装表面に傷が付き
にくい。しかも塗料ミストの付着を少なくすることがで
きて作業性、仕上がり共に良好となり、ブース内に水を
まく必要がない。また、車輛の塗装面の塗膜を均一にで
きて重ね塗りの回数を少なくすることができ、塗料の消
費を少なくすることができ、塗料の肉厚を均一にするこ
とができて塗装後の仕上げ磨きの工数を激減できる。更
に、パテ磨きと塗装作業とを同一ブース内で行うことが
できて車輛の移動を行う必要がなくてこれらの作業を連
続して行え、ブース内の必要な清掃サイクルを長期間と
することができる。
経て除電された空気を供給することにより除電状態とさ
れた作業空間で塗装作業を行うので、粉塵の車輛への付
着を防止することができ、車輛の塗装面を重ね塗りする
場合にも一層毎の除電作業を行う必要がなく、高硬度で
均一且つ平坦な塗膜を得ることができ、クリアー仕上げ
のときの研磨作業を行う必要がなく塗装表面に傷が付き
にくい。しかも塗料ミストの付着を少なくすることがで
きて作業性、仕上がり共に良好となり、ブース内に水を
まく必要がない。また、車輛の塗装面の塗膜を均一にで
きて重ね塗りの回数を少なくすることができ、塗料の消
費を少なくすることができ、塗料の肉厚を均一にするこ
とができて塗装後の仕上げ磨きの工数を激減できる。更
に、パテ磨きと塗装作業とを同一ブース内で行うことが
できて車輛の移動を行う必要がなくてこれらの作業を連
続して行え、ブース内の必要な清掃サイクルを長期間と
することができる。
【0036】請求項2に係る高硬度塗装方法は、塗装ブ
ース内に設けられた作業空間に車輛を収容するとともに
該作業空間を密閉状態とし、密閉状態とされた作業空間
に暖気供給装置から除電装置を介して暖気を供給し、こ
れにより除電状態とされた作業空間において車輛に塗装
を施すことを特徴とする高硬度塗装方法であるから、、
塗装面を早く乾燥させることができ作業効率に優れると
いう効果を奏する。
ース内に設けられた作業空間に車輛を収容するとともに
該作業空間を密閉状態とし、密閉状態とされた作業空間
に暖気供給装置から除電装置を介して暖気を供給し、こ
れにより除電状態とされた作業空間において車輛に塗装
を施すことを特徴とする高硬度塗装方法であるから、、
塗装面を早く乾燥させることができ作業効率に優れると
いう効果を奏する。
【0037】請求項3に係る発明は、前記作業空間内に
供給される空気又は暖気が、フィルターにより漉されて
なることを特徴とする請求項1又は2記載の高硬度塗装
方法であるから、作業空間内に粉塵が入り込むことなく
粉塵の車輛への付着を確実に防止することができ優れた
塗装仕上がりを得ることができるという効果を奏する。
供給される空気又は暖気が、フィルターにより漉されて
なることを特徴とする請求項1又は2記載の高硬度塗装
方法であるから、作業空間内に粉塵が入り込むことなく
粉塵の車輛への付着を確実に防止することができ優れた
塗装仕上がりを得ることができるという効果を奏する。
【0038】請求項4に係る発明は、塗装作業後の空気
又は暖気が、作業空間の床下に設けられたフィルター付
きの排気空間に排気されるとともに、この排気空間に連
設された排気装置により外部へ排気されることを特徴と
する請求項1乃至3いずれかに記載の高硬度塗装方法で
あるから、塗装作業後の空気又は暖気が素早く外部に排
出され作業効率を上げることができるという効果を奏す
る。
又は暖気が、作業空間の床下に設けられたフィルター付
きの排気空間に排気されるとともに、この排気空間に連
設された排気装置により外部へ排気されることを特徴と
する請求項1乃至3いずれかに記載の高硬度塗装方法で
あるから、塗装作業後の空気又は暖気が素早く外部に排
出され作業効率を上げることができるという効果を奏す
る。
【図1】本発明に係る除電装置付き塗装用ブースの第1
実施例の内部構造を示す縦断面図である。
実施例の内部構造を示す縦断面図である。
【図2】第1実施例の除電装置付き塗装用ブースの平面
図である。
図である。
【図3】第1実施例の除電装置付き塗装用ブースをの側
面図である。
面図である。
【図4】除電装置の底面図である。
【図5】除電装置を構成する除電ユニットの正面図であ
る。
る。
【図6】除電ユニットの底面図である。
【図7】除電ユニットの側面図である。
【図8】除電装置の他の実施例を示す底面図である。
【図9】除電ユニットの平面図である。
【図10】除電ユニットの正面図である。
【図11】第2実施例の除電装置付き塗装用ブースの正
面図である。
面図である。
【図12】第2実施例の除電装置付き塗装用ブースの平
面図である。
面図である。
【図13】第2実施例の除電装置付き塗装用ブースの側
面図である。
面図である。
【図14】第3実施例の除電装置付き塗装用ブースの内
部構造を示す縦断面図である。
部構造を示す縦断面図である。
【図15】第3実施例の除電装置付き塗装用ブースの平
面図である。
面図である。
【図16】第3実施例の除電装置付き塗装用ブースの側
面図である。
面図である。
【図17】第4実施例の除電装置付き塗装用ブースの平
面図である。
面図である。
【図18】第4実施例の除電装置付き塗装用ブースの正
面図である。
面図である。
【図19】第4実施例の除電装置付き塗装用ブースの側
面図である。
面図である。
【図20】実施例の塗装方法により塗装が施された鉄板
の断面顕微鏡写真である。
の断面顕微鏡写真である。
【図21】比較例の塗装方法により塗装が施された鉄板
の断面顕微鏡写真である。
の断面顕微鏡写真である。
【図22】実施例の塗装方法により塗装が施された鉄板
の表面粗さ曲線(a)及び比較例の塗装方法により塗装
が施された鉄板の表面粗さ曲線(b)である。
の表面粗さ曲線(a)及び比較例の塗装方法により塗装
が施された鉄板の表面粗さ曲線(b)である。
1,1A,1B,1C 除電装置付き塗装用ブース 2 除電装置 2A 除電ユニット(プラス電極
側) 2B 除電ユニット(マイナス電
極側) 2a アンプ部 2b 支持枠部 2c ワイヤー電極 3,3B 作業空間 4 除電暖気供給空間 5 フィルター 6 排気空間 7,7B ブースハウジング 8 暖気供給装置 10 車輛用出入口 11 作業員用出入口 12 排気装置 18 アコーディオン式扉
側) 2B 除電ユニット(マイナス電
極側) 2a アンプ部 2b 支持枠部 2c ワイヤー電極 3,3B 作業空間 4 除電暖気供給空間 5 フィルター 6 排気空間 7,7B ブースハウジング 8 暖気供給装置 10 車輛用出入口 11 作業員用出入口 12 排気装置 18 アコーディオン式扉
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 高硬度塗装方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高硬度塗装方法に
関し、詳しくは車両を収容して収容された車輛を含むブ
ース内全体を除電することにより車輛に高硬度且つ均一
な塗装を施すことができる塗装方法に関するものであ
る。
関し、詳しくは車両を収容して収容された車輛を含むブ
ース内全体を除電することにより車輛に高硬度且つ均一
な塗装を施すことができる塗装方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、車輛を塗装するときには、塗装
前あるいは塗装中に、ゴミ、ホコリ等の粉塵が車輛に付
着したままの状態で塗装するのを防ぐために、塗装前に
車輛の塗装箇所の除電を行って、粉塵の車輛への付着を
無くした状態で、車輛の塗装を行うようにしている。従
来、車輛の除電作業は、例えば、実登3004251号
に記載されているような除電ガンを使用することにより
行っている。この除電ガンで車輛の除電を行うには、除
電ガンを車輛に向けてからこの除電ガンを稼動し、この
除電ガンから噴出されるイオン流を車輛の被塗装面に吹
き付けて、塗装表面電位をゼロにするようにしている。
そして、車輛の被塗装面の表面電位をゼロにして、粉塵
の付着を無くした状態で、車輛に塗料を吹き付けて、車
輛の塗装を行うようにしている。また、粉塵の浮遊を防
ぐために、床にピットを掘り、水をまいた後に、塗装を
行うようにしていた。
前あるいは塗装中に、ゴミ、ホコリ等の粉塵が車輛に付
着したままの状態で塗装するのを防ぐために、塗装前に
車輛の塗装箇所の除電を行って、粉塵の車輛への付着を
無くした状態で、車輛の塗装を行うようにしている。従
来、車輛の除電作業は、例えば、実登3004251号
に記載されているような除電ガンを使用することにより
行っている。この除電ガンで車輛の除電を行うには、除
電ガンを車輛に向けてからこの除電ガンを稼動し、この
除電ガンから噴出されるイオン流を車輛の被塗装面に吹
き付けて、塗装表面電位をゼロにするようにしている。
そして、車輛の被塗装面の表面電位をゼロにして、粉塵
の付着を無くした状態で、車輛に塗料を吹き付けて、車
輛の塗装を行うようにしている。また、粉塵の浮遊を防
ぐために、床にピットを掘り、水をまいた後に、塗装を
行うようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
除電・塗装方法には、次に説明する問題があった。即
ち、車輛の塗装は、多層状であり重ね塗りが必要である
ために、従来では塗装する度に、一層毎の除電作業が必
要なので面倒であった。又、従来の除電作業では、エア
ーブローが欠かせないものであるために、このエアーブ
ローに伴って空気中に浮遊する粉塵が巻き込まれて車輛
の塗装面に付着することがあった。
除電・塗装方法には、次に説明する問題があった。即
ち、車輛の塗装は、多層状であり重ね塗りが必要である
ために、従来では塗装する度に、一層毎の除電作業が必
要なので面倒であった。又、従来の除電作業では、エア
ーブローが欠かせないものであるために、このエアーブ
ローに伴って空気中に浮遊する粉塵が巻き込まれて車輛
の塗装面に付着することがあった。
【0004】例えば、下地塗りとメタリックとクリアー
仕上げの三層の塗装を行う場合、各工程の前に除電作業
が必要であり、このとき、目に見える粉塵の除去は簡単
であるが、目に見えない粉塵が車輛の塗装面に付着した
場合には、最後の工程であるクリアー仕上げの後でなけ
ればこの付着粉塵を発見できないために、粉塵の付着部
分の研磨作業を必要としていた。更に、研磨作業後に、
もう一度クリアー仕上げをしても、この研磨部分の仕上
がりが悪くなるという問題があった。また、以前塗装さ
れている車輛に新たに塗装を行う場合、塗装面補修部分
と以前の塗膜面との境界部分に、塗料の乾燥を遅くして
塗料ミストが塗装面以外の面に付着することを防ぐため
に、ボカシ用ブレンダーを施す必要があるという問題が
あった。
仕上げの三層の塗装を行う場合、各工程の前に除電作業
が必要であり、このとき、目に見える粉塵の除去は簡単
であるが、目に見えない粉塵が車輛の塗装面に付着した
場合には、最後の工程であるクリアー仕上げの後でなけ
ればこの付着粉塵を発見できないために、粉塵の付着部
分の研磨作業を必要としていた。更に、研磨作業後に、
もう一度クリアー仕上げをしても、この研磨部分の仕上
がりが悪くなるという問題があった。また、以前塗装さ
れている車輛に新たに塗装を行う場合、塗装面補修部分
と以前の塗膜面との境界部分に、塗料の乾燥を遅くして
塗料ミストが塗装面以外の面に付着することを防ぐため
に、ボカシ用ブレンダーを施す必要があるという問題が
あった。
【0005】しかも、従来は塗装室内(ブース)に、粉
塵の再浮遊を防ぐために、床にピットを掘り、水をまい
た後に、塗装を行っているが、塗装室内は乾燥させるた
めに高温状態が保たれているので、まいた水が湿気とな
り、空気中にこの湿気が含まれて塗装色に変化(塗装色
が白っぽくなる)生じるという問題があつた。また、従
来は、塗装室外でパテ研ぎした後、車輛を塗装室内に移
動してから塗装作業を行っており、車輛の移動という面
倒な作業を必要としていた。しかも、従来は、塗装室内
を無粉塵状態の初期状態に維持するために、短期間毎に
塗装室内を大掃除する必要があるという問題があった。
また、本願発明者は先に実用新案登録第3018050
号「除電装置付き塗装用ブース」において、ブース内全
体を除電状態とすることができて、塗装前における車輛
の全体を除電状態とすることができ、粉塵の車輛への付
着を防止することができる除電装置付き塗装用ブースを
考案している。しかしながら、この実用新案登録第30
18050号の除電装置付き塗装用ブースでは、暖気供
給装置から作業空間に暖気を供給するための給気ダクト
口が作業空間の後端部に設けられているにも関わらず暖
気供給装置がブース本体の側方前寄りの位置に設けられ
ているため、暖気は前方から後方への流れを持った状態
で作業空間の後部に供給されることとなり、従って作業
空間内の後部で空気が滞留してしまい作業空間内全体を
均一な除電雰囲気とすることが困難であった。しかも上
記した供給暖気の流れは排気装置の設置方向に向かって
いるため、作業空間内全体に除電暖気が行き渡る前に排
気装置により排気されてしまうこととなり、作業空間内
全体を迅速に均一な除電雰囲気とすることが困難であっ
た。そのため、塗装の仕上がりにムラが生じ、特に重ね
塗りをした場合には、各層を均一にバランス良く形成す
ることができず、平坦で高硬度な塗装表面を得ることが
できなかった。
塵の再浮遊を防ぐために、床にピットを掘り、水をまい
た後に、塗装を行っているが、塗装室内は乾燥させるた
めに高温状態が保たれているので、まいた水が湿気とな
り、空気中にこの湿気が含まれて塗装色に変化(塗装色
が白っぽくなる)生じるという問題があつた。また、従
来は、塗装室外でパテ研ぎした後、車輛を塗装室内に移
動してから塗装作業を行っており、車輛の移動という面
倒な作業を必要としていた。しかも、従来は、塗装室内
を無粉塵状態の初期状態に維持するために、短期間毎に
塗装室内を大掃除する必要があるという問題があった。
また、本願発明者は先に実用新案登録第3018050
号「除電装置付き塗装用ブース」において、ブース内全
体を除電状態とすることができて、塗装前における車輛
の全体を除電状態とすることができ、粉塵の車輛への付
着を防止することができる除電装置付き塗装用ブースを
考案している。しかしながら、この実用新案登録第30
18050号の除電装置付き塗装用ブースでは、暖気供
給装置から作業空間に暖気を供給するための給気ダクト
口が作業空間の後端部に設けられているにも関わらず暖
気供給装置がブース本体の側方前寄りの位置に設けられ
ているため、暖気は前方から後方への流れを持った状態
で作業空間の後部に供給されることとなり、従って作業
空間内の後部で空気が滞留してしまい作業空間内全体を
均一な除電雰囲気とすることが困難であった。しかも上
記した供給暖気の流れは排気装置の設置方向に向かって
いるため、作業空間内全体に除電暖気が行き渡る前に排
気装置により排気されてしまうこととなり、作業空間内
全体を迅速に均一な除電雰囲気とすることが困難であっ
た。そのため、塗装の仕上がりにムラが生じ、特に重ね
塗りをした場合には、各層を均一にバランス良く形成す
ることができず、平坦で高硬度な塗装表面を得ることが
できなかった。
【0006】本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされ
たものであつて、塗装前における車輛の全体を迅速且つ
確実に均一な除電状態とすることができ、粉塵の車輛へ
の付着を防止し、車輛の塗装面を重ね塗りする場合にも
一層毎の除電作業を行う必要がなく、且つクリアー仕上
げのときの研磨作業を行う必要がなく、重ね塗りをした
場合には各層を均一にバランス良く形成することがで
き、平坦で高硬度な塗装表面が得られ、しかも塗料ミス
トの付着を少なくすることができて作業性、仕上がり共
に良好となり、ブース内に水をまく必要がなく、また、
車輛の塗装面の塗膜を均一にできて重ね塗りの回数を少
なくすることができ、塗料の消費を少なくすることがで
き、塗料の肉厚を均一にすることができて塗装後の仕上
げ磨きの工数を激減でき、更に、パテ磨きと塗装作業と
を同一ブース内で行うことができて車輛の移動を行う必
要がなくてこれらの作業を連続して行え、ブース内の必
要な清掃サイクルを長期間とすることができる高硬度塗
装方法の提供を目的とするものである。
たものであつて、塗装前における車輛の全体を迅速且つ
確実に均一な除電状態とすることができ、粉塵の車輛へ
の付着を防止し、車輛の塗装面を重ね塗りする場合にも
一層毎の除電作業を行う必要がなく、且つクリアー仕上
げのときの研磨作業を行う必要がなく、重ね塗りをした
場合には各層を均一にバランス良く形成することがで
き、平坦で高硬度な塗装表面が得られ、しかも塗料ミス
トの付着を少なくすることができて作業性、仕上がり共
に良好となり、ブース内に水をまく必要がなく、また、
車輛の塗装面の塗膜を均一にできて重ね塗りの回数を少
なくすることができ、塗料の消費を少なくすることがで
き、塗料の肉厚を均一にすることができて塗装後の仕上
げ磨きの工数を激減でき、更に、パテ磨きと塗装作業と
を同一ブース内で行うことができて車輛の移動を行う必
要がなくてこれらの作業を連続して行え、ブース内の必
要な清掃サイクルを長期間とすることができる高硬度塗
装方法の提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものであって、請求項1の高硬度塗
装方法は、塗装ブース内に設けられた作業空間内に車輛
を収容するとともに該作業空間を密閉状態とし、密閉状
態とされた作業空間にブースの後端部に排気装置と隣接
して配設された空気供給装置から除電装置を介して作業
空間後端部から前端部へと空気が流通するように空気を
供給し、これにより除電状態とされた作業空間において
車輛に塗装を施すことを特徴とする高硬度塗装方法であ
る。
するためになされたものであって、請求項1の高硬度塗
装方法は、塗装ブース内に設けられた作業空間内に車輛
を収容するとともに該作業空間を密閉状態とし、密閉状
態とされた作業空間にブースの後端部に排気装置と隣接
して配設された空気供給装置から除電装置を介して作業
空間後端部から前端部へと空気が流通するように空気を
供給し、これにより除電状態とされた作業空間において
車輛に塗装を施すことを特徴とする高硬度塗装方法であ
る。
【0008】請求項2の高硬度塗装方法は、塗装ブース
内に設けられた作業空間内に車輛を収容するとともに該
作業空間を密閉状態とし、密閉状態とされた作業空間に
ブースの後端部に排気装置と隣接して配設された暖気供
給装置から除電装置を介して作業空間後端部から前端部
へと暖気が流通するように暖気を供給し、これにより除
電状態とされた作業空間において車輛に塗装を施すこと
を特徴とする高硬度塗装方法である。
内に設けられた作業空間内に車輛を収容するとともに該
作業空間を密閉状態とし、密閉状態とされた作業空間に
ブースの後端部に排気装置と隣接して配設された暖気供
給装置から除電装置を介して作業空間後端部から前端部
へと暖気が流通するように暖気を供給し、これにより除
電状態とされた作業空間において車輛に塗装を施すこと
を特徴とする高硬度塗装方法である。
【0009】請求項3の高硬度塗装方法は、前記作業空
間内に供給される空気又は暖気が、フィルターにより漉
されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の高硬
度塗装方法である。
間内に供給される空気又は暖気が、フィルターにより漉
されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の高硬
度塗装方法である。
【0010】請求項4の高硬度塗装方法は、塗装作業後
の空気又は暖気が、作業空間の床下に設けられたフィル
ター付きの排気空間に排気されるとともに、この排気空
間に連設された排気装置により外部へ排気されることを
特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の高硬度塗装
方法である。
の空気又は暖気が、作業空間の床下に設けられたフィル
ター付きの排気空間に排気されるとともに、この排気空
間に連設された排気装置により外部へ排気されることを
特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の高硬度塗装
方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る高硬度塗装方
法の好適な実施形態について説明を行うが、本願発明は
本願発明者が先に考案した除電装置付き塗装用ブースの
欠点を改良した改良発明であるため説明を理解し易くす
るために、まず最初に本願発明者が先に考案した除電装
置付き塗装用ブースを第1乃至第3実施例として図面を
参照しつつ説明する。図1は第1実施例に係る除電装置
付き塗装用ブース1を縦断面した状態の内部構造を示
し、図2は除電装置付き塗装用ブース1を平面視した状
態を示し、図3は除電装置付き塗装用ブース1を側面視
した状態を示す。
法の好適な実施形態について説明を行うが、本願発明は
本願発明者が先に考案した除電装置付き塗装用ブースの
欠点を改良した改良発明であるため説明を理解し易くす
るために、まず最初に本願発明者が先に考案した除電装
置付き塗装用ブースを第1乃至第3実施例として図面を
参照しつつ説明する。図1は第1実施例に係る除電装置
付き塗装用ブース1を縦断面した状態の内部構造を示
し、図2は除電装置付き塗装用ブース1を平面視した状
態を示し、図3は除電装置付き塗装用ブース1を側面視
した状態を示す。
【0012】第1実施例に係る高硬度塗装方法に使用さ
れる除電装置付き塗装用ブース1は、車両(図示略)を
収容して、この車両の全体を除電して塗装を行うもので
あり、車両を収容し、除電と塗装作業を行うための作業
空間3と、作業空間の上部に全面に渡って設けられ、除
電暖気を作業空間3に供給するための除電暖気供給用空
間4と、作業空間3の床下に設けられたフィルター5付
きの排気空間6とからなり、これらの各空間3,4,6
を形成するブースハウジング7が一体化され、作業空間
3には、暖気供給装置8と除電装置2とが連設されてい
るとともに、車両用出入口10と作業員用出入口11と
が設けられて作業時には密閉されており、排気空間6に
は、排気装置12が連設され、作業空間3と除電暖気供
給用空間4と排気空間6は、密閉空間とされている。
れる除電装置付き塗装用ブース1は、車両(図示略)を
収容して、この車両の全体を除電して塗装を行うもので
あり、車両を収容し、除電と塗装作業を行うための作業
空間3と、作業空間の上部に全面に渡って設けられ、除
電暖気を作業空間3に供給するための除電暖気供給用空
間4と、作業空間3の床下に設けられたフィルター5付
きの排気空間6とからなり、これらの各空間3,4,6
を形成するブースハウジング7が一体化され、作業空間
3には、暖気供給装置8と除電装置2とが連設されてい
るとともに、車両用出入口10と作業員用出入口11と
が設けられて作業時には密閉されており、排気空間6に
は、排気装置12が連設され、作業空間3と除電暖気供
給用空間4と排気空間6は、密閉空間とされている。
【0013】図4は除電装置付き塗装用ブース1に用い
られる除電装置2の底面視した状態を示し、図5は除電
装置2の一部を構成する除電ユニット2Aを正面視した
状態を示し、図6は除電ユニット2Aを底面視した状態
を示し、図7は除電ユニット2aを側面視した状態を示
している。除電装置2は、ブースハウジング7の上部に
設けられた金属製フィルター、例えばパンチングメタル
で隔絶され、その上部に複数列交互に配設されたプラス
電極とマイナス電極の除電ユニット2A,2Bで構成さ
れている(図4参照)。その理由は、除電ユニット2
A,2B等には数千ボルトの電圧がかかっており、作業
空間3内に充満する有機溶剤等の塗装環境下において、
引火という危険性がある。しかし、除電装置2を給気フ
ィルターボックス8aの前に置いてはゴミの問題、イオ
ンの放出効率の悪化等で問題が生ずるため、作業空間3
と除電ユニット2の間をパンチングメタルで仕切る、或
いは、スイッチを投入した後、給気ファン、排気ファン
が作動し、一定時間経過後、除電ユニットが作動する構
造にする、等の方法で引火性を排除すると共に、性能の
低下をまねく事も防止できる。また、パンチングメタル
はそれ自体が天井を形成し、除電ユニット2が取付けら
れているが、ヒンジにより簡単に天井から壁方向にむか
ってひらく構造のため、除電ユニット2のメンテナンス
を作業空間3内で簡単に行うことができる。除電ユニッ
ト2A,2Bは、電圧が供給されるアンプ部2aと、ア
ンプ部2aから所定長さ架設された支持枠部2bと、支
持枠部2bに支持されアンプ部2aに接続されたワイヤ
ー電極2cとを備えているものである(図5乃至図7参
照)。
られる除電装置2の底面視した状態を示し、図5は除電
装置2の一部を構成する除電ユニット2Aを正面視した
状態を示し、図6は除電ユニット2Aを底面視した状態
を示し、図7は除電ユニット2aを側面視した状態を示
している。除電装置2は、ブースハウジング7の上部に
設けられた金属製フィルター、例えばパンチングメタル
で隔絶され、その上部に複数列交互に配設されたプラス
電極とマイナス電極の除電ユニット2A,2Bで構成さ
れている(図4参照)。その理由は、除電ユニット2
A,2B等には数千ボルトの電圧がかかっており、作業
空間3内に充満する有機溶剤等の塗装環境下において、
引火という危険性がある。しかし、除電装置2を給気フ
ィルターボックス8aの前に置いてはゴミの問題、イオ
ンの放出効率の悪化等で問題が生ずるため、作業空間3
と除電ユニット2の間をパンチングメタルで仕切る、或
いは、スイッチを投入した後、給気ファン、排気ファン
が作動し、一定時間経過後、除電ユニットが作動する構
造にする、等の方法で引火性を排除すると共に、性能の
低下をまねく事も防止できる。また、パンチングメタル
はそれ自体が天井を形成し、除電ユニット2が取付けら
れているが、ヒンジにより簡単に天井から壁方向にむか
ってひらく構造のため、除電ユニット2のメンテナンス
を作業空間3内で簡単に行うことができる。除電ユニッ
ト2A,2Bは、電圧が供給されるアンプ部2aと、ア
ンプ部2aから所定長さ架設された支持枠部2bと、支
持枠部2bに支持されアンプ部2aに接続されたワイヤ
ー電極2cとを備えているものである(図5乃至図7参
照)。
【0014】なお、本発明においては、これに限らず他
の構成の除電装置、除電ユニットを用いてもよく、例え
ば、図8乃至図10に示すような構成の除電装置、除電
ユニットを用いてもよい。図8は除電装置付き塗装用ブ
ース1に用いられる除電装置2の底面視した状態を示
し、図9は除電装置2の一部を構成する除電ユニット2
Aを平面視した状態を示し、図10は除電ユニット2A
を正面視した状態を示す。なお、これについては図4乃
至図7と同じ部材に同じ符号を使用して説明を省略す
る。
の構成の除電装置、除電ユニットを用いてもよく、例え
ば、図8乃至図10に示すような構成の除電装置、除電
ユニットを用いてもよい。図8は除電装置付き塗装用ブ
ース1に用いられる除電装置2の底面視した状態を示
し、図9は除電装置2の一部を構成する除電ユニット2
Aを平面視した状態を示し、図10は除電ユニット2A
を正面視した状態を示す。なお、これについては図4乃
至図7と同じ部材に同じ符号を使用して説明を省略す
る。
【0015】本実施例においては、暖気供給装置8は、
外気を漉した状態で取り込む給気フィルターボックス8
aと、給気を送り出すための給気ファン8bと、給気を
暖めて暖気とするためのバーナーダクトユニット8c
と、除電暖気供給用空間4に連設され暖気を除電暖気供
給用空間4に送り込むための給気ダクト8dとから構成
されている。排気空間6のフィルター5の上面にはスノ
コ13が敷設され、フィルター5の下面には排気ピット
14が配設されている。
外気を漉した状態で取り込む給気フィルターボックス8
aと、給気を送り出すための給気ファン8bと、給気を
暖めて暖気とするためのバーナーダクトユニット8c
と、除電暖気供給用空間4に連設され暖気を除電暖気供
給用空間4に送り込むための給気ダクト8dとから構成
されている。排気空間6のフィルター5の上面にはスノ
コ13が敷設され、フィルター5の下面には排気ピット
14が配設されている。
【0016】排気装置12には、ブースハウジング7の
後部に設けられた排気チャンバー室15に排気ファン1
2aが配設され、この排気ファン12aの上部には、排
気を外部に排出するための排気ダクト12bが立設され
ている。除電暖気供給用空間4には、暖気供給装置8か
らの暖気が送り込まれるエアーチャンバー室4aが設け
られ、このエアーチャンバー室4aには、その下部側に
天井フィルター4bが全面に渡って配設され、その下方
に複数の除電ユニット2A,2Bからなる除電装置2が
配置されている。
後部に設けられた排気チャンバー室15に排気ファン1
2aが配設され、この排気ファン12aの上部には、排
気を外部に排出するための排気ダクト12bが立設され
ている。除電暖気供給用空間4には、暖気供給装置8か
らの暖気が送り込まれるエアーチャンバー室4aが設け
られ、このエアーチャンバー室4aには、その下部側に
天井フィルター4bが全面に渡って配設され、その下方
に複数の除電ユニット2A,2Bからなる除電装置2が
配置されている。
【0017】車両用出入口10には、電動シャッター1
0aが設けられ、作業員用出入口11には出入用扉11
aが設けられ、これらの電動シャッター10aと出入用
扉11aとが閉められると、作業空間3は密閉状態とな
るようにしている。また、ブースハウジング7には、作
業空間3を外部から除いて作業空間3内の状態が一見し
て判るようにするための覗窓7aがその両側壁に設けら
れている。尚、図中符号16は、作業空間3を照明する
ための蛍光灯であり、符号17は、車両用出入口10に
車輛を移動するときに使用されるスロープ板である。
0aが設けられ、作業員用出入口11には出入用扉11
aが設けられ、これらの電動シャッター10aと出入用
扉11aとが閉められると、作業空間3は密閉状態とな
るようにしている。また、ブースハウジング7には、作
業空間3を外部から除いて作業空間3内の状態が一見し
て判るようにするための覗窓7aがその両側壁に設けら
れている。尚、図中符号16は、作業空間3を照明する
ための蛍光灯であり、符号17は、車両用出入口10に
車輛を移動するときに使用されるスロープ板である。
【0018】以下、上記構成を有する除電装置付き塗装
用ブース1の使用した塗装方法について説明する。先
ず、車両用出入口10の電動シャッター10aを開け、
塗装を施す車輛をスロープ板17を経て車輛用出入口1
0からブースハウジング7の作業空間3内に収容する。
作業員は、作業員出入口11から出入用扉11aを開け
て作業空間3内に入り、両出入口10,11の電動シャ
ッター10aと出入用扉11aとを閉めて作業空間3は
密閉状態とする。
用ブース1の使用した塗装方法について説明する。先
ず、車両用出入口10の電動シャッター10aを開け、
塗装を施す車輛をスロープ板17を経て車輛用出入口1
0からブースハウジング7の作業空間3内に収容する。
作業員は、作業員出入口11から出入用扉11aを開け
て作業空間3内に入り、両出入口10,11の電動シャ
ッター10aと出入用扉11aとを閉めて作業空間3は
密閉状態とする。
【0019】そして、この密閉された作業空間3に、暖
気供給装置8から給気ファン8bの駆動によってバーナ
ーダクトユニツト8cを介して除電暖気供給用空間4に
送り込まれた暖気を供給する。この暖気は、除電装置2
を通して供給されるので、この暖気は除電されたもので
あり、従って作業空間3全体が除電されたものとなり、
この作業空間3に収容されている車輛全体も除電状態と
なる。更に、除電暖気供給用空間4の暖気は、天井フィ
ルター4bによって漉された状態で除電されて作業空間
3に供給されるので、この暖気内に粉塵が殆ど含まれて
いない状態となる。
気供給装置8から給気ファン8bの駆動によってバーナ
ーダクトユニツト8cを介して除電暖気供給用空間4に
送り込まれた暖気を供給する。この暖気は、除電装置2
を通して供給されるので、この暖気は除電されたもので
あり、従って作業空間3全体が除電されたものとなり、
この作業空間3に収容されている車輛全体も除電状態と
なる。更に、除電暖気供給用空間4の暖気は、天井フィ
ルター4bによって漉された状態で除電されて作業空間
3に供給されるので、この暖気内に粉塵が殆ど含まれて
いない状態となる。
【0020】作業空間3と除電暖気供給用空間4は、密
閉空間であるので、作業空間3の除電状態は保持され、
除電状態の作業空間3で車輛の塗装作業を行う。塗装作
業後の暖気は、作業空間3の床下に設けられた排気空間
6に排気され、更に、排気空間6に付設されたフィルタ
ー5によって漉された排気は、この排気空間6に連設さ
れた排気装置12の排気ファン12aの駆動によって外
部へ排気される。
閉空間であるので、作業空間3の除電状態は保持され、
除電状態の作業空間3で車輛の塗装作業を行う。塗装作
業後の暖気は、作業空間3の床下に設けられた排気空間
6に排気され、更に、排気空間6に付設されたフィルタ
ー5によって漉された排気は、この排気空間6に連設さ
れた排気装置12の排気ファン12aの駆動によって外
部へ排気される。
【0021】上記のように、除電状態の作業空間3で車
輛の塗装作業が行われるので、車輛の塗装面に粉塵が付
着することがなく、この塗装面に良好な状態で塗装を施
すことができる。しかも、作業空間3の作業員の衣服を
含む全てが除電状態であるので、作業空間3は清潔に保
たれ、作業空間3に粉塵が浮遊することがなく、塗装時
の車輛への粉塵の付着を防止することができ、車輛の塗
装作業をより良好な状態で効率よく行うことができる。
輛の塗装作業が行われるので、車輛の塗装面に粉塵が付
着することがなく、この塗装面に良好な状態で塗装を施
すことができる。しかも、作業空間3の作業員の衣服を
含む全てが除電状態であるので、作業空間3は清潔に保
たれ、作業空間3に粉塵が浮遊することがなく、塗装時
の車輛への粉塵の付着を防止することができ、車輛の塗
装作業をより良好な状態で効率よく行うことができる。
【0022】図11は第2実施例の除電装置付き塗装用
ブース1Aを正面視した状態を示し、図12は第2実施
例の除電装置付き塗装用ブース1Aを平面視した状態を
示し、図13は除電装置付き塗装用ブース1Aを側面視
した状態を示している。この第2実施例の除電装置付き
塗装用ブース1Aには、車輛用出入口10Aに、開閉可
能なアコーディオン式扉18が設けられている。尚、他
の部分の構造は、配置が異なる部分もあるが、機能上、
上記第1実施例とほぼ同様なので、同一符号を付して説
明を省略する。
ブース1Aを正面視した状態を示し、図12は第2実施
例の除電装置付き塗装用ブース1Aを平面視した状態を
示し、図13は除電装置付き塗装用ブース1Aを側面視
した状態を示している。この第2実施例の除電装置付き
塗装用ブース1Aには、車輛用出入口10Aに、開閉可
能なアコーディオン式扉18が設けられている。尚、他
の部分の構造は、配置が異なる部分もあるが、機能上、
上記第1実施例とほぼ同様なので、同一符号を付して説
明を省略する。
【0023】このアコーディオン式扉18は、左右方向
中央部から左右側部に向けてそれぞれ開くように構成さ
れている。この第2実施例の除電装置付き塗装用ブース
1Aによれば、車両用出入口10Aに、開閉可能なアコ
ーディオン式扉18が設けられているので、扉18の開
閉を簡単に行うことができ、且つ、このアコーディオン
式扉18を閉めた状態では、作業空間(図示略)が密閉
された状態となるので、作業空間内に外部から粉塵が入
り込むことがなく、良好な除電状態で車輛の塗装を行う
ことができ、塗装時における車輛への粉塵の付着を防止
することができる。
中央部から左右側部に向けてそれぞれ開くように構成さ
れている。この第2実施例の除電装置付き塗装用ブース
1Aによれば、車両用出入口10Aに、開閉可能なアコ
ーディオン式扉18が設けられているので、扉18の開
閉を簡単に行うことができ、且つ、このアコーディオン
式扉18を閉めた状態では、作業空間(図示略)が密閉
された状態となるので、作業空間内に外部から粉塵が入
り込むことがなく、良好な除電状態で車輛の塗装を行う
ことができ、塗装時における車輛への粉塵の付着を防止
することができる。
【0024】図14は第3実施例の除電装置付き塗装用
ブース1Bを縦断面した状態の内部構造を示し、図15
は除電装置付き塗装用ブース1Bを平面視した状態を示
し、図16は除電装置付き塗装用ブース1Bを側面視し
た状態を示している。この第3実施例の除電装置付き塗
装用ブース1Bは、ブースハウジング7Bが吊り上げ移
動可能なハウジングユニットで構成されている。
ブース1Bを縦断面した状態の内部構造を示し、図15
は除電装置付き塗装用ブース1Bを平面視した状態を示
し、図16は除電装置付き塗装用ブース1Bを側面視し
た状態を示している。この第3実施例の除電装置付き塗
装用ブース1Bは、ブースハウジング7Bが吊り上げ移
動可能なハウジングユニットで構成されている。
【0025】即ち、全体が簡易な構造とされ、各部分を
構成する部品も軽量材が用いられ、ブースハウジング7
Bの上端面の側端部に、複数本の吊り下げ用の吊り具1
2が取り付けられ、これらの吊り具12に、クレーン等
の吊り上げ移動機械から垂設されたワイヤ20の下端が
取付けられて、クレーン等の吊り上げ移動機械の稼動に
よって、吊り上げられて移動され、工場内における適宜
な位置に、この除電装置付き塗装用ブース1Bを設置で
きるようになっている。
構成する部品も軽量材が用いられ、ブースハウジング7
Bの上端面の側端部に、複数本の吊り下げ用の吊り具1
2が取り付けられ、これらの吊り具12に、クレーン等
の吊り上げ移動機械から垂設されたワイヤ20の下端が
取付けられて、クレーン等の吊り上げ移動機械の稼動に
よって、吊り上げられて移動され、工場内における適宜
な位置に、この除電装置付き塗装用ブース1Bを設置で
きるようになっている。
【0026】尚、図16に示すように、ブースハウジン
グ7Bの作業空間3Bの左右両側端部分には、側壁の代
わりに、作業空間3Bを密封するカーテン21が前後方
向全般に渡って設けられており、ブースハウジング7B
全体が軽量なものとなっている。また、図14において
符号22は、排気フィルターを示している。尚、他の部
分の構造は、簡易化されているが、上記第1実施例の除
電装置付き塗装用ブース1とほぼ同様なので同一符号を
付して説明を省略する。
グ7Bの作業空間3Bの左右両側端部分には、側壁の代
わりに、作業空間3Bを密封するカーテン21が前後方
向全般に渡って設けられており、ブースハウジング7B
全体が軽量なものとなっている。また、図14において
符号22は、排気フィルターを示している。尚、他の部
分の構造は、簡易化されているが、上記第1実施例の除
電装置付き塗装用ブース1とほぼ同様なので同一符号を
付して説明を省略する。
【0027】この第3実施例の除電装置付き塗装用ブー
ス1Bによれば、ブースハウジング7Bが、吊り上げ移
動可能なハウジングユニットで構成されているので、ブ
ースハウジング7Bの設置を容易に行うことができ、且
つブースハウジング7Bの移動も簡単に行うことができ
る。従って、塗装工場内における最適な位置に、除電装
置付き塗装用ブース1Bを設置することができ、この設
置作業が簡単である。
ス1Bによれば、ブースハウジング7Bが、吊り上げ移
動可能なハウジングユニットで構成されているので、ブ
ースハウジング7Bの設置を容易に行うことができ、且
つブースハウジング7Bの移動も簡単に行うことができ
る。従って、塗装工場内における最適な位置に、除電装
置付き塗装用ブース1Bを設置することができ、この設
置作業が簡単である。
【0028】図17乃至図19は、本発明に係る高硬度
塗装方法において使用される除電装置付き塗装用ブース
の好適な実施形態を示す図である。図17は除電装置付
き塗装用ブース1Cを平面視した状態を示し、図18は
除電装置付き塗装用ブース1Cを正面視した状態を示
し、図19は除電装置付き塗装用ブース1Cを側面視し
た状態を示している。本願発明に係る高硬度塗装方法に
おいて使用される除電装置付き塗装用ブース1Cでは、
暖気供給装置8を設ける位置が第3実施例と異なってお
り、これにより暖気の流通を良くし設置スペースを小さ
くすることを可能としている。具体的に説明すると、暖
気供給装置8がブースの後端部に排気装置12と隣接し
て配設されており、この暖気供給装置8から作業空間に
暖気を供給するための給気ダクト口が作業空間の後端部
に設けられているため、暖気は後方から前方への流れを
持った状態で作業空間の後部に供給されることとなり、
従って作業空間内においては後部から前部へと暖気が滞
留することなく流れ、作業空間内全体を迅速且つ確実に
均一な除電雰囲気とすることができる。しかも上記した
供給暖気の流れは、まず排気装置12から離れる方向に
向かうため、作業空間内全体に除電暖気が行き渡る前に
排気装置により排気されてしまうことがなく、作業空間
内全体を迅速且つ確実に均一な除電雰囲気とすることが
できる。そのため、塗装の仕上がりにムラが生じること
がなく、特に重ね塗りをした場合には、各層を均一にバ
ランス良く形成することができ、平坦で高硬度な塗装表
面を得ることができる。
塗装方法において使用される除電装置付き塗装用ブース
の好適な実施形態を示す図である。図17は除電装置付
き塗装用ブース1Cを平面視した状態を示し、図18は
除電装置付き塗装用ブース1Cを正面視した状態を示
し、図19は除電装置付き塗装用ブース1Cを側面視し
た状態を示している。本願発明に係る高硬度塗装方法に
おいて使用される除電装置付き塗装用ブース1Cでは、
暖気供給装置8を設ける位置が第3実施例と異なってお
り、これにより暖気の流通を良くし設置スペースを小さ
くすることを可能としている。具体的に説明すると、暖
気供給装置8がブースの後端部に排気装置12と隣接し
て配設されており、この暖気供給装置8から作業空間に
暖気を供給するための給気ダクト口が作業空間の後端部
に設けられているため、暖気は後方から前方への流れを
持った状態で作業空間の後部に供給されることとなり、
従って作業空間内においては後部から前部へと暖気が滞
留することなく流れ、作業空間内全体を迅速且つ確実に
均一な除電雰囲気とすることができる。しかも上記した
供給暖気の流れは、まず排気装置12から離れる方向に
向かうため、作業空間内全体に除電暖気が行き渡る前に
排気装置により排気されてしまうことがなく、作業空間
内全体を迅速且つ確実に均一な除電雰囲気とすることが
できる。そのため、塗装の仕上がりにムラが生じること
がなく、特に重ね塗りをした場合には、各層を均一にバ
ランス良く形成することができ、平坦で高硬度な塗装表
面を得ることができる。
【0029】尚、他の部分の構造は、上記第3実施例の
除電装置付き塗装用ブース1とほぼ同様なので同一符号
を付して説明を省略する。第1実施例乃至第4実施例に
おいて、作業空間3と除電暖気供給用空間4との間にパ
ンチングメタル等の金属製フィルターが介在される。な
お、上記実施例においては、暖気供給装置を設けて作業
空間内に暖気を供給する構成としたが、暖気ではなく単
に空気を送り込む構成としてもよい。この第3実施例す
なわち本発明に係る高硬度塗装方法において使用される
除電装置付き塗装用ブースの使用方法は、基本的には前
記第1実施例と同様であるが、大きく異なる点は、除電
空気或いは除電暖気の供給がブースの後端部に排気装置
と隣接して配設された供給装置から作業空間後端部から
前端部へと空気或いは暖気が流通するように空気又は暖
気を供給する点である。この相違点により、本発明に係
る高硬度塗装方法によれば、前述した如く、作業空間内
全体を迅速且つ確実に均一な除電雰囲気とすることがで
き、塗装の仕上がりにムラが生じることがなく、特に重
ね塗りをした場合には、各層を均一にバランス良く形成
することができ、平坦で高硬度な塗装表面を得ることが
できる。
除電装置付き塗装用ブース1とほぼ同様なので同一符号
を付して説明を省略する。第1実施例乃至第4実施例に
おいて、作業空間3と除電暖気供給用空間4との間にパ
ンチングメタル等の金属製フィルターが介在される。な
お、上記実施例においては、暖気供給装置を設けて作業
空間内に暖気を供給する構成としたが、暖気ではなく単
に空気を送り込む構成としてもよい。この第3実施例す
なわち本発明に係る高硬度塗装方法において使用される
除電装置付き塗装用ブースの使用方法は、基本的には前
記第1実施例と同様であるが、大きく異なる点は、除電
空気或いは除電暖気の供給がブースの後端部に排気装置
と隣接して配設された供給装置から作業空間後端部から
前端部へと空気或いは暖気が流通するように空気又は暖
気を供給する点である。この相違点により、本発明に係
る高硬度塗装方法によれば、前述した如く、作業空間内
全体を迅速且つ確実に均一な除電雰囲気とすることがで
き、塗装の仕上がりにムラが生じることがなく、特に重
ね塗りをした場合には、各層を均一にバランス良く形成
することができ、平坦で高硬度な塗装表面を得ることが
できる。
【0030】
【実施例】以下、本発明に係る高硬度塗装方法の実施例
と比較例を示し、本発明に係る高硬度塗装方法の効果を
明確にする。但し、本発明は下記実施例に何ら限定され
るものではない。 (実施例)第4実施例に示した除電装置付き塗装用ブー
スを使用し、除電装置を作動させて10分間給排気ファ
ンを運転することにより作業空間内の空気を除電状態と
しこの除電状態とされた作業空間において、足付け用の
ペーパー掛けをしてラッカーシンナーで脱脂した鉄板
(SPC、長さ200mm×幅200mm×厚さ1.6
mm)の表面に速乾ウレタン中目メタリックシルバー1
00cc、硬化剤10cc、速乾ウレタン用シンナー1
10ccを混合し、吸上式スプレーガンを使用して4回
重ね塗りをした後、速乾ウレタンクリヤー100cc、
硬化剤10cc、速乾ウレタン用シンナー110ccを
混合し、同じスプレーガンを使用して3回重ね塗りをし
た。 (比較例)上記塗装方法において、除電装置を作動させ
ずに同様の塗装作業を行った。
と比較例を示し、本発明に係る高硬度塗装方法の効果を
明確にする。但し、本発明は下記実施例に何ら限定され
るものではない。 (実施例)第4実施例に示した除電装置付き塗装用ブー
スを使用し、除電装置を作動させて10分間給排気ファ
ンを運転することにより作業空間内の空気を除電状態と
しこの除電状態とされた作業空間において、足付け用の
ペーパー掛けをしてラッカーシンナーで脱脂した鉄板
(SPC、長さ200mm×幅200mm×厚さ1.6
mm)の表面に速乾ウレタン中目メタリックシルバー1
00cc、硬化剤10cc、速乾ウレタン用シンナー1
10ccを混合し、吸上式スプレーガンを使用して4回
重ね塗りをした後、速乾ウレタンクリヤー100cc、
硬化剤10cc、速乾ウレタン用シンナー110ccを
混合し、同じスプレーガンを使用して3回重ね塗りをし
た。 (比較例)上記塗装方法において、除電装置を作動させ
ずに同様の塗装作業を行った。
【0031】上記実施例及び比較例の塗装方法により塗
装が施された鉄板の表面硬さをビッカース硬さ試験(J
IS Z2244−1961)により各10ポイント測
定した結果、平均表面硬さは実施例がHv42.11、
比較例がHv26.19であった。(試験条件:使用圧
子DH115、試験荷重0.1gf、保持時間1秒) この結果から、実施例即ち本発明に係る塗装方法を使用
することにより、従来の除電装置を使用しない塗装方法
と比較して約1.6倍の硬さを有する高硬度の塗装膜が
得られていた。
装が施された鉄板の表面硬さをビッカース硬さ試験(J
IS Z2244−1961)により各10ポイント測
定した結果、平均表面硬さは実施例がHv42.11、
比較例がHv26.19であった。(試験条件:使用圧
子DH115、試験荷重0.1gf、保持時間1秒) この結果から、実施例即ち本発明に係る塗装方法を使用
することにより、従来の除電装置を使用しない塗装方法
と比較して約1.6倍の硬さを有する高硬度の塗装膜が
得られていた。
【0032】図20に上記実施例の塗装方法により塗装
が施された鉄板の断面写真(倍率×2400)を、図2
1に比較例の塗装方法により塗装が施された鉄板の断面
写真(倍率×2400)を示す。表1に、実施例と比較
例の塗装仕上がりを断面写真により比較した比較表を示
す。
が施された鉄板の断面写真(倍率×2400)を、図2
1に比較例の塗装方法により塗装が施された鉄板の断面
写真(倍率×2400)を示す。表1に、実施例と比較
例の塗装仕上がりを断面写真により比較した比較表を示
す。
【表1】表1に示すように、実施例の塗装方法により得
られた塗膜は、塗膜厚が厚く、ベース層、メタリック
層、クリヤー層が均一且つバランス良く形成されてお
り、平坦な塗装表面となっていた。これに対し、比較例
の塗装方法により得られた塗膜は、塗膜厚が薄く、ベー
ス層、メタリック層、クリヤー層が不均一でバランスが
悪く、塗装表面の凹凸が大きかった。
られた塗膜は、塗膜厚が厚く、ベース層、メタリック
層、クリヤー層が均一且つバランス良く形成されてお
り、平坦な塗装表面となっていた。これに対し、比較例
の塗装方法により得られた塗膜は、塗膜厚が薄く、ベー
ス層、メタリック層、クリヤー層が不均一でバランスが
悪く、塗装表面の凹凸が大きかった。
【0033】図22(a)に上記実施例の塗装方法によ
り塗装が施された鉄板の表面粗さ曲線を、図22(b)
に比較例の塗装方法により塗装が施された鉄板の表面粗
さ曲線を示す。(測定距離:1mm) 図示の如く、実施例は比較例に比べて凹凸が小さく滑ら
かな表面となっていることがわかる。なお、十点平均粗
さRzは実施例が0.6μm、比較例が1.2μmであ
った。(JISB0601) 上記したように本発明に係る塗装方法を使用することに
より、塗装作業後のみがき作業が不要であり表面に傷が
付きにくい、高硬度で均一且つ平坦な塗膜を得ることが
できる。
り塗装が施された鉄板の表面粗さ曲線を、図22(b)
に比較例の塗装方法により塗装が施された鉄板の表面粗
さ曲線を示す。(測定距離:1mm) 図示の如く、実施例は比較例に比べて凹凸が小さく滑ら
かな表面となっていることがわかる。なお、十点平均粗
さRzは実施例が0.6μm、比較例が1.2μmであ
った。(JISB0601) 上記したように本発明に係る塗装方法を使用することに
より、塗装作業後のみがき作業が不要であり表面に傷が
付きにくい、高硬度で均一且つ平坦な塗膜を得ることが
できる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の高硬度
塗装方法は、塗装ブース内に設けられた作業空間内に車
輛を収容するとともに該作業空間を密閉状態とし、密閉
状態とされた作業空間にブースの後端部に排気装置と隣
接して配設された空気供給装置から除電装置を介して作
業空間後端部から前端部へと空気が流通するように空気
を供給し、これにより除電状態とされた作業空間におい
て車輛に塗装を施すことを特徴とする高硬度塗装方法で
あるから、以下に述べる効果を奏する。
塗装方法は、塗装ブース内に設けられた作業空間内に車
輛を収容するとともに該作業空間を密閉状態とし、密閉
状態とされた作業空間にブースの後端部に排気装置と隣
接して配設された空気供給装置から除電装置を介して作
業空間後端部から前端部へと空気が流通するように空気
を供給し、これにより除電状態とされた作業空間におい
て車輛に塗装を施すことを特徴とする高硬度塗装方法で
あるから、以下に述べる効果を奏する。
【0035】即ち、空気供給装置がブースの後端部に排
気装置と隣接して配設されており、この空気供給装置か
ら作業空間に空気を供給するための給気ダクト口が作業
空間の後端部に設けられているため、空気は後方から前
方への流れを持った状態で作業空間の後部に供給される
こととなり、従って作業空間内においては後部から前部
へと空気が滞留することなく流れ、作業空間内全体を迅
速且つ確実に均一な除電雰囲気とすることができる。し
かも上記した供給空気の流れは、まず排気装置から離れ
る方向に向かうため、作業空間内全体に除電空気が行き
渡る前に排気装置により排気されてしまうことがなく、
作業空間内全体を迅速且つ確実に均一な除電雰囲気とす
ることができる。そのため、塗装の仕上がりにムラが生
じることがなく、特に重ね塗りをした場合には、各層を
均一にバランス良く形成することができ、平坦で高硬度
な塗装表面を得ることができる。また、密閉された作業
空間に、除電装置を介して除電された空気を供給するこ
とにより除電状態とされた作業空間内で塗装作業を行う
ので、粉塵の車輛への付着を防止することができ、車輛
の塗装面を重ね塗りする場合にも一層毎の除電作業を行
う必要がなく、クリアー仕上げのときの研磨作業を行う
必要がなく塗装表面に傷が付きにくい。しかも塗料ミス
トの付着を少なくすることができて作業性、仕上がり共
に良好となり、ブース内に水をまく必要がない。また、
車輛の塗装面の塗膜を均一にできて重ね塗りの回数を少
なくすることができ、塗料の消費を少なくすることがで
き、塗料の肉厚を均一にすることができて塗装後の仕上
げ磨きの工数を激減できる。更に、パテ磨きと塗装作業
とを同一ブース内で行うことができて車輛の移動を行う
必要がなくてこれらの作業を連続して行え、ブース内の
必要な清掃サイクルを長期間とすることができる。
気装置と隣接して配設されており、この空気供給装置か
ら作業空間に空気を供給するための給気ダクト口が作業
空間の後端部に設けられているため、空気は後方から前
方への流れを持った状態で作業空間の後部に供給される
こととなり、従って作業空間内においては後部から前部
へと空気が滞留することなく流れ、作業空間内全体を迅
速且つ確実に均一な除電雰囲気とすることができる。し
かも上記した供給空気の流れは、まず排気装置から離れ
る方向に向かうため、作業空間内全体に除電空気が行き
渡る前に排気装置により排気されてしまうことがなく、
作業空間内全体を迅速且つ確実に均一な除電雰囲気とす
ることができる。そのため、塗装の仕上がりにムラが生
じることがなく、特に重ね塗りをした場合には、各層を
均一にバランス良く形成することができ、平坦で高硬度
な塗装表面を得ることができる。また、密閉された作業
空間に、除電装置を介して除電された空気を供給するこ
とにより除電状態とされた作業空間内で塗装作業を行う
ので、粉塵の車輛への付着を防止することができ、車輛
の塗装面を重ね塗りする場合にも一層毎の除電作業を行
う必要がなく、クリアー仕上げのときの研磨作業を行う
必要がなく塗装表面に傷が付きにくい。しかも塗料ミス
トの付着を少なくすることができて作業性、仕上がり共
に良好となり、ブース内に水をまく必要がない。また、
車輛の塗装面の塗膜を均一にできて重ね塗りの回数を少
なくすることができ、塗料の消費を少なくすることがで
き、塗料の肉厚を均一にすることができて塗装後の仕上
げ磨きの工数を激減できる。更に、パテ磨きと塗装作業
とを同一ブース内で行うことができて車輛の移動を行う
必要がなくてこれらの作業を連続して行え、ブース内の
必要な清掃サイクルを長期間とすることができる。
【0036】請求項2の高硬度塗装方法は、塗装ブース
内に設けられた作業空間内に車輛を収容するとともに該
作業空間を密閉状態とし、密閉状態とされた作業空間に
ブースの後端部に排気装置と隣接して配設された暖気供
給装置から除電装置を介して作業空間後端部から前端部
へと暖気が流通するように暖気を供給し、これにより除
電状態とされた作業空間において車輛に塗装を施すこと
を特徴とする高硬度塗装方法であるから、除電暖気が作
業空間内に速やか且つ万遍なく均一に行き渡ることによ
り、重ね塗りした際にベース層やメタリック層、クリア
ー層などの各層が均一且つバランス良く形成され、高硬
度且つ滑らかな塗膜を得ることができ、しかも暖気によ
り塗装面を速く乾燥させることができ作業効率に優れる
という効果を奏する。
内に設けられた作業空間内に車輛を収容するとともに該
作業空間を密閉状態とし、密閉状態とされた作業空間に
ブースの後端部に排気装置と隣接して配設された暖気供
給装置から除電装置を介して作業空間後端部から前端部
へと暖気が流通するように暖気を供給し、これにより除
電状態とされた作業空間において車輛に塗装を施すこと
を特徴とする高硬度塗装方法であるから、除電暖気が作
業空間内に速やか且つ万遍なく均一に行き渡ることによ
り、重ね塗りした際にベース層やメタリック層、クリア
ー層などの各層が均一且つバランス良く形成され、高硬
度且つ滑らかな塗膜を得ることができ、しかも暖気によ
り塗装面を速く乾燥させることができ作業効率に優れる
という効果を奏する。
【0037】請求項3に係る発明は、前記作業空間内に
供給される空気又は暖気が、フィルターにより漉されて
なることを特徴とする請求項1又は2記載の高硬度塗装
方法であるから、作業空間内に粉塵が入り込むことなく
粉塵の車輛への付着を確実に防止することができ優れた
塗装仕上がりを得ることができるという効果を奏する。
供給される空気又は暖気が、フィルターにより漉されて
なることを特徴とする請求項1又は2記載の高硬度塗装
方法であるから、作業空間内に粉塵が入り込むことなく
粉塵の車輛への付着を確実に防止することができ優れた
塗装仕上がりを得ることができるという効果を奏する。
【0038】請求項4に係る発明は、塗装作業後の空気
又は暖気が、作業空間の床下に設けられたフィルター付
きの排気空間に排気されるとともに、この排気空間に連
設された排気装置により外部へ排気されることを特徴と
する請求項1乃至3いずれかに記載の高硬度塗装方法で
あるから、塗装作業後の空気又は暖気が素早く外部に排
出され作業効率を上げることができるという効果を奏す
る。
又は暖気が、作業空間の床下に設けられたフィルター付
きの排気空間に排気されるとともに、この排気空間に連
設された排気装置により外部へ排気されることを特徴と
する請求項1乃至3いずれかに記載の高硬度塗装方法で
あるから、塗装作業後の空気又は暖気が素早く外部に排
出され作業効率を上げることができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】除電装置付き塗装用ブースの第1実施例の内部
構造を示す縦断面図である。
構造を示す縦断面図である。
【図2】第1実施例の除電装置付き塗装用ブースの平面
図である。
図である。
【図3】第1実施例の除電装置付き塗装用ブースをの側
面図である。
面図である。
【図4】除電装置の底面図である。
【図5】除電装置を構成する除電ユニットの正面図であ
る。
る。
【図6】除電ユニットの底面図である。
【図7】除電ユニットの側面図である。
【図8】除電装置の他の実施例を示す底面図である。
【図9】除電ユニットの平面図である。
【図10】除電ユニットの正面図である。
【図11】第2実施例の除電装置付き塗装用ブースの正
面図である。
面図である。
【図12】第2実施例の除電装置付き塗装用ブースの平
面図である。
面図である。
【図13】第2実施例の除電装置付き塗装用ブースの側
面図である。
面図である。
【図14】第3実施例の除電装置付き塗装用ブースの内
部構造を示す縦断面図である。
部構造を示す縦断面図である。
【図15】第3実施例の除電装置付き塗装用ブースの平
面図である。
面図である。
【図16】第3実施例の除電装置付き塗装用ブースの側
面図である。
面図である。
【図17】第4実施例の除電装置付き塗装用ブースの平
面図である。
面図である。
【図18】第4実施例の除電装置付き塗装用ブースの正
面図である。
面図である。
【図19】第4実施例の除電装置付き塗装用ブースの側
面図である。
面図である。
【図20】実施例の塗装方法により塗装が施された鉄板
の断面顕微鏡写真である。
の断面顕微鏡写真である。
【図21】比較例の塗装方法により塗装が施された鉄板
の断面顕微鏡写真である。
の断面顕微鏡写真である。
【図22】実施例の塗装方法により塗装が施された鉄板
の表面粗さ曲線(a)及び比較例の塗装方法により塗装
が施された鉄板の表面粗さ曲線(b)である。
の表面粗さ曲線(a)及び比較例の塗装方法により塗装
が施された鉄板の表面粗さ曲線(b)である。
【符号の簡単な説明】 1,1A,1B,1C 除電装置付き塗装用ブース 2 除電装置 2A 除電ユニット(プラス電極
側) 2B 除電ユニット(マイナス電
極側) 2a アンプ部 2b 支持枠部 2c ワイヤー電極 3,3B 作業空間 4 除電暖気供給空間 5 フィルター 6 排気空間 7,7B ブースハウジング 8 暖気供給装置 10 車輛用出入口 11 作業員用出入口 12 排気装置 18 アコーディオン式扉 ─────────────────────────────────────────────────────
側) 2B 除電ユニット(マイナス電
極側) 2a アンプ部 2b 支持枠部 2c ワイヤー電極 3,3B 作業空間 4 除電暖気供給空間 5 フィルター 6 排気空間 7,7B ブースハウジング 8 暖気供給装置 10 車輛用出入口 11 作業員用出入口 12 排気装置 18 アコーディオン式扉 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
除電・塗装方法には、次に説明する問題があった。即
ち、車輛の塗装は、多層状であり重ね塗りが必要である
ために、従来では塗装する度に、一層毎の除電作業が必
要なので面倒であった。又、従来の除電作業では、エア
ーブローが欠かせないものであるために、このエアーブ
ローに伴って空気中に浮遊する粉塵が巻き込まれて車輛
の塗装面に付着することがあった。例えば、下地塗りと
メタリックとクリアー仕上げの三層の塗装を行う場合、
各工程の前に除電作業が必要であり、このとき、目に見
える粉塵の除去は簡単であるが、目に見えない粉塵が車
輛の塗装面に付着した場合には、最後の工程であるクリ
アー仕上げの後でなければこの付着粉塵を発見できない
ために、粉塵の付着部分の研磨作業を必要としていた。
更に、研磨作業後に、もう一度クリアー仕上げをして
も、この研磨部分の仕上がりが悪くなるという問題があ
った。また、以前塗装されている車輛に新たに塗装を行
う場合、塗装面補修部分と以前の塗膜面との境界部分
に、塗料の乾燥を遅くして塗料ミストが塗装面以外の面
に付着することを防ぐために、ボカシ用ブレンダーを施
す必要があるという問題があった。しかも、従来は塗装
室内(ブース)に、粉塵の再浮遊を防ぐために、床にピ
ットを掘り、水をまいた後に、塗装を行っているが、塗
装室内は乾燥させるために高温状態が保たれているの
で、まいた水が湿気となり、空気中にこの湿気が含まれ
て塗装色に変化(塗装色が白っぽくなる)生じるという
問題があつた。また、従来は、塗装室外でパテ研ぎした
後、車輛を塗装室内に移動してから塗装作業を行ってお
り、車輛の移動という面倒な作業を必要としていた。し
かも、従来は、塗装室内を無粉塵状態の初期状態に維持
するために、短期間毎に塗装室内を大掃除する必要があ
るという問題があった。
除電・塗装方法には、次に説明する問題があった。即
ち、車輛の塗装は、多層状であり重ね塗りが必要である
ために、従来では塗装する度に、一層毎の除電作業が必
要なので面倒であった。又、従来の除電作業では、エア
ーブローが欠かせないものであるために、このエアーブ
ローに伴って空気中に浮遊する粉塵が巻き込まれて車輛
の塗装面に付着することがあった。例えば、下地塗りと
メタリックとクリアー仕上げの三層の塗装を行う場合、
各工程の前に除電作業が必要であり、このとき、目に見
える粉塵の除去は簡単であるが、目に見えない粉塵が車
輛の塗装面に付着した場合には、最後の工程であるクリ
アー仕上げの後でなければこの付着粉塵を発見できない
ために、粉塵の付着部分の研磨作業を必要としていた。
更に、研磨作業後に、もう一度クリアー仕上げをして
も、この研磨部分の仕上がりが悪くなるという問題があ
った。また、以前塗装されている車輛に新たに塗装を行
う場合、塗装面補修部分と以前の塗膜面との境界部分
に、塗料の乾燥を遅くして塗料ミストが塗装面以外の面
に付着することを防ぐために、ボカシ用ブレンダーを施
す必要があるという問題があった。しかも、従来は塗装
室内(ブース)に、粉塵の再浮遊を防ぐために、床にピ
ットを掘り、水をまいた後に、塗装を行っているが、塗
装室内は乾燥させるために高温状態が保たれているの
で、まいた水が湿気となり、空気中にこの湿気が含まれ
て塗装色に変化(塗装色が白っぽくなる)生じるという
問題があつた。また、従来は、塗装室外でパテ研ぎした
後、車輛を塗装室内に移動してから塗装作業を行ってお
り、車輛の移動という面倒な作業を必要としていた。し
かも、従来は、塗装室内を無粉塵状態の初期状態に維持
するために、短期間毎に塗装室内を大掃除する必要があ
るという問題があった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】また特開平8−84948号「自動車等の
塗装ブース」においては、塗装ブース内にイオン化気体
を満たし塗装前処理として塗装面の静電気を除去する技
術が開示されている。この技術は、塗装ブースの空気流
入ダクト内の空気フィルター手前にイオン化気体発生器
を配置し、塗装ブースの床面に強制排出ダクトを配置し
て、空気流入ダクトから流入する空気を外部に排出させ
ることにより、塗装ブース内にイオン化気体を充満させ
て被塗装面の静電荷を中和させるものである。しかしな
がら、この特開平8−84948号開示の塗装ブース
は、イオン化気体発生器によりイオン化された空気が空
気フィルターによって中和されてしまうため、実際に作
業空間に供給される空気は殆どイオン化されていない単
なる空気となってしまう。そのため、作業空間内におい
て得られる除電効果は極めて些細なものとしか成り得
ず、塗装作業中における被塗装面への塵埃の付着を殆ど
防ぐことができなかった。しかも、空気フィルターを介
在させないと作業空間内に充満した塗装用の有機溶剤が
むき出し状態のイオン化気体発生器の電極に接触して引
火爆発する危険性があり、除電性能と安全性を両立する
ことが不可能であった。
塗装ブース」においては、塗装ブース内にイオン化気体
を満たし塗装前処理として塗装面の静電気を除去する技
術が開示されている。この技術は、塗装ブースの空気流
入ダクト内の空気フィルター手前にイオン化気体発生器
を配置し、塗装ブースの床面に強制排出ダクトを配置し
て、空気流入ダクトから流入する空気を外部に排出させ
ることにより、塗装ブース内にイオン化気体を充満させ
て被塗装面の静電荷を中和させるものである。しかしな
がら、この特開平8−84948号開示の塗装ブース
は、イオン化気体発生器によりイオン化された空気が空
気フィルターによって中和されてしまうため、実際に作
業空間に供給される空気は殆どイオン化されていない単
なる空気となってしまう。そのため、作業空間内におい
て得られる除電効果は極めて些細なものとしか成り得
ず、塗装作業中における被塗装面への塵埃の付着を殆ど
防ぐことができなかった。しかも、空気フィルターを介
在させないと作業空間内に充満した塗装用の有機溶剤が
むき出し状態のイオン化気体発生器の電極に接触して引
火爆発する危険性があり、除電性能と安全性を両立する
ことが不可能であった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】また、本願発明者は先に実用新案登録第3
018050号「除電装置付き塗装用ブース」におい
て、ブース内全体を除電状態とすることができて、塗装
前における車輛の全体を除電状態とすることができ、粉
塵の車輛への付着を防止することができる除電装置付き
塗装用ブースを考案している。しかしながら、この実用
新案登録第3018050号の除電装置付き塗装用ブー
スでは、暖気供給装置から作業空間に暖気を供給するた
めの給気ダクト口が作業空間の後端部に設けられている
にも関わらず暖気供給装置がブース本体の側方前寄りの
位置に設けられているため、暖気は前方から後方への流
れを持った状態で作業空間の後部に供給されることとな
り、従って作業空間内の後部で空気が滞留してしまい作
業空間内全体を均一な除電雰囲気とすることが困難であ
った。しかも上記した供給暖気の流れは排気装置の設置
方向に向かっているため、作業空間内全体に除電暖気が
行き渡る前に排気装置により排気されてしまうこととな
り、作業空間内全体を迅速に均一な除電雰囲気とするこ
とが困難であった。そのため、塗装の仕上がりにムラが
生じ、特に重ね塗りをした場合には、各層を均一にバラ
ンス良く形成することができず、平坦で高硬度な塗装表
面を得ることができなかった。
018050号「除電装置付き塗装用ブース」におい
て、ブース内全体を除電状態とすることができて、塗装
前における車輛の全体を除電状態とすることができ、粉
塵の車輛への付着を防止することができる除電装置付き
塗装用ブースを考案している。しかしながら、この実用
新案登録第3018050号の除電装置付き塗装用ブー
スでは、暖気供給装置から作業空間に暖気を供給するた
めの給気ダクト口が作業空間の後端部に設けられている
にも関わらず暖気供給装置がブース本体の側方前寄りの
位置に設けられているため、暖気は前方から後方への流
れを持った状態で作業空間の後部に供給されることとな
り、従って作業空間内の後部で空気が滞留してしまい作
業空間内全体を均一な除電雰囲気とすることが困難であ
った。しかも上記した供給暖気の流れは排気装置の設置
方向に向かっているため、作業空間内全体に除電暖気が
行き渡る前に排気装置により排気されてしまうこととな
り、作業空間内全体を迅速に均一な除電雰囲気とするこ
とが困難であった。そのため、塗装の仕上がりにムラが
生じ、特に重ね塗りをした場合には、各層を均一にバラ
ンス良く形成することができず、平坦で高硬度な塗装表
面を得ることができなかった。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものであって、請求項1の高硬度塗
装方法は、塗装ブース内に設けられた作業空間内に車輛
を収容するとともに該作業空間を密閉状態とし、密閉状
態とされた作業空間にブースの後端部に排気装置と隣接
して配設された空気供給装置から作業空間の上部全面に
渡って設けられた除電空気供給用空間内においてフィル
ター及び該フィルターの下方に設けられた除電装置を順
次介して作業空間後端部から前端部即ち一旦排気装置か
ら離れる方向へと空気が流通するように空気を供給し、
これにより除電状態とされた作業空間において車輛に塗
装を施す塗装方法であって、前記除電空気供給用空間と
作業空間とはパンチングメタルにより隔絶されてなるこ
とを特徴とする高硬度塗装方法である。
するためになされたものであって、請求項1の高硬度塗
装方法は、塗装ブース内に設けられた作業空間内に車輛
を収容するとともに該作業空間を密閉状態とし、密閉状
態とされた作業空間にブースの後端部に排気装置と隣接
して配設された空気供給装置から作業空間の上部全面に
渡って設けられた除電空気供給用空間内においてフィル
ター及び該フィルターの下方に設けられた除電装置を順
次介して作業空間後端部から前端部即ち一旦排気装置か
ら離れる方向へと空気が流通するように空気を供給し、
これにより除電状態とされた作業空間において車輛に塗
装を施す塗装方法であって、前記除電空気供給用空間と
作業空間とはパンチングメタルにより隔絶されてなるこ
とを特徴とする高硬度塗装方法である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】請求項2の高硬度塗装方法は、塗装ブース
内に設けられた作業空間内に車輛を収容するとともに該
作業空間を密閉状態とし、密閉状態とされた作業空間に
ブースの後端部に排気装置と隣接して配設された暖気供
給装置から作業空間の上部全面に渡って設けられた除電
暖気供給用空間内においてフィルター及び該フィルター
の下方に設けられた除電装置を順次介して作業空間後端
部から前端部即ち一旦排気装置から離れる方向へと暖気
が流通するように暖気を供給し、これにより除電状態と
された作業空間において車輛に塗装を施す塗装方法であ
って、前記除電暖気供給用空間と作業空間とはパンチン
グメタルにより隔絶されてなることを特徴とする高硬度
塗装方法である。
内に設けられた作業空間内に車輛を収容するとともに該
作業空間を密閉状態とし、密閉状態とされた作業空間に
ブースの後端部に排気装置と隣接して配設された暖気供
給装置から作業空間の上部全面に渡って設けられた除電
暖気供給用空間内においてフィルター及び該フィルター
の下方に設けられた除電装置を順次介して作業空間後端
部から前端部即ち一旦排気装置から離れる方向へと暖気
が流通するように暖気を供給し、これにより除電状態と
された作業空間において車輛に塗装を施す塗装方法であ
って、前記除電暖気供給用空間と作業空間とはパンチン
グメタルにより隔絶されてなることを特徴とする高硬度
塗装方法である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】請求項3の高硬度塗装方法は、塗装ブース
内に設けられた作業空間内に車輛を収容するとともに該
作業空間を密閉状態とし、密閉状態とされた作業空間に
ブースの後端部に排気装置と隣接して配設された空気供
給装置から作業空間の上部全面に渡って設けられた除電
空気供給用空間内においてフィルター及び該フィルター
の下方に設けられた除電装置を順次介して作業空間後端
部から前端部即ち一旦排気装置から離れる方向へと空気
が流通するように空気を供給し、これにより除電状態と
された作業空間において車輛に塗装を施し、塗装作業後
の空気を作業空間に付設されたフィルター付きの排気空
間に排気するとともに、この排気空間に連設された排気
装置により外部へ排気する塗装方法であって、前記除電
空気供給用空間と作業空間とはパンチングメタルにより
隔絶されてなることを特徴とする高硬度塗装方法であ
る。
内に設けられた作業空間内に車輛を収容するとともに該
作業空間を密閉状態とし、密閉状態とされた作業空間に
ブースの後端部に排気装置と隣接して配設された空気供
給装置から作業空間の上部全面に渡って設けられた除電
空気供給用空間内においてフィルター及び該フィルター
の下方に設けられた除電装置を順次介して作業空間後端
部から前端部即ち一旦排気装置から離れる方向へと空気
が流通するように空気を供給し、これにより除電状態と
された作業空間において車輛に塗装を施し、塗装作業後
の空気を作業空間に付設されたフィルター付きの排気空
間に排気するとともに、この排気空間に連設された排気
装置により外部へ排気する塗装方法であって、前記除電
空気供給用空間と作業空間とはパンチングメタルにより
隔絶されてなることを特徴とする高硬度塗装方法であ
る。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】請求項4の高硬度塗装方法は、塗装作業後
の空気又は暖気が、作業空間の床下に設けられたフィル
ター付きの排気空間に排気されるとともに、この排気空
間に連設された排気装置により外部へ排気されることを
特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の高硬度塗装
方法である。請求項5の高硬度塗装方法は、除電状態と
された作業空間において、被塗装面にサンドペーパー掛
けをした後に脱脂処理を施し、脱脂処理が施された被塗
装面に重ね塗り塗装を施すことを特徴とする請求項1乃
至4いずれかに記載の高硬度塗装方法である。
の空気又は暖気が、作業空間の床下に設けられたフィル
ター付きの排気空間に排気されるとともに、この排気空
間に連設された排気装置により外部へ排気されることを
特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の高硬度塗装
方法である。請求項5の高硬度塗装方法は、除電状態と
された作業空間において、被塗装面にサンドペーパー掛
けをした後に脱脂処理を施し、脱脂処理が施された被塗
装面に重ね塗り塗装を施すことを特徴とする請求項1乃
至4いずれかに記載の高硬度塗装方法である。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の高硬度
塗装方法は、塗装ブース内に設けられた作業空間内に車
輛を収容するとともに該作業空間を密閉状態とし、密閉
状態とされた作業空間にブースの後端部に排気装置と隣
接して配設された空気供給装置から作業空間の上部全面
に渡って設けられた除電空気供給用空間内においてフィ
ルター及び該フィルターの下方に設けられた除電装置を
順次介して作業空間後端部から前端部即ち一旦排気装置
から離れる方向へと空気が流通するように空気を供給
し、これにより除電状態とされた作業空間において車輛
に塗装を施す塗装方法であって、前記除電空気供給用空
間と作業空間とはパンチングメタルにより隔絶されてな
ることを特徴とする高硬度塗装方法であるから、以下に
述べる効果を奏する。
塗装方法は、塗装ブース内に設けられた作業空間内に車
輛を収容するとともに該作業空間を密閉状態とし、密閉
状態とされた作業空間にブースの後端部に排気装置と隣
接して配設された空気供給装置から作業空間の上部全面
に渡って設けられた除電空気供給用空間内においてフィ
ルター及び該フィルターの下方に設けられた除電装置を
順次介して作業空間後端部から前端部即ち一旦排気装置
から離れる方向へと空気が流通するように空気を供給
し、これにより除電状態とされた作業空間において車輛
に塗装を施す塗装方法であって、前記除電空気供給用空
間と作業空間とはパンチングメタルにより隔絶されてな
ることを特徴とする高硬度塗装方法であるから、以下に
述べる効果を奏する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】即ち、空気供給装置がブースの後端部に排
気装置と隣接して配設されており、この空気供給装置か
ら作業空間に空気を供給するための給気ダクト口が作業
空間の後端部に設けられているため、空気は後方から前
方への流れを持った状態で作業空間の後部に供給される
こととなり、従って作業空間内においては後部から前部
へと空気が滞留することなく流れ、作業空間内全体を迅
速且つ確実に均一な除電雰囲気とすることができる。し
かも上記した供給空気の流れは、まず排気装置から離れ
る方向に向かうため、作業空間内全体に除電空気が行き
渡る前に排気装置により排気されてしまうことがなく、
作業空間内全体を迅速且つ確実に均一な除電雰囲気とす
ることができる。そのため、塗装の仕上がりにムラが生
じることがなく、特に重ね塗りをした場合には、各層を
均一にバランス良く形成することができ、平坦で高硬度
な塗装表面を得ることができる。また、密閉された作業
空間に、除電装置を介して除電された空気を供給するこ
とにより除電状態とされた作業空間内で塗装作業を行う
ので、粉塵の車輛への付着を防止することができ、車輛
の塗装面を重ね塗りする場合にも一層毎の除電作業を行
う必要がなく、クリアー仕上げのときの研磨作業を行う
必要がなく塗装表面に傷が付きにくい。さらに、除電装
置により除電された空気又は暖気は空気フィルターを介
することなく作業空間に供給されるものであるから作業
空間に供給される空気又は暖気は完全な除電状態とされ
たものであり、しかも除電装置と作業空間とがパンチン
グメタルにより隔絶されているため作業空間内に充満し
た有機溶剤が除電装置の電極に接触して引火爆発する危
険性が無く、除電性能と安全性を両立することができ
る。しかも塗料ミストの付着を少なくすることができて
作業性、仕上がり共に良好となり、ブース内に水をまく
必要がない。また、車輛の塗装面の塗膜を均一にできて
重ね塗りの回数を少なくすることができ、塗料の消費を
少なくすることができ、塗料の肉厚を均一にすることが
できて塗装後の仕上げ磨きの工数を激減できる。更に、
パテ磨きと塗装作業とを同一ブース内で行うことができ
て車輛の移動を行う必要がなくてこれらの作業を連続し
て行え、ブース内の必要な清掃サイクルを長期間とする
ことができる。
気装置と隣接して配設されており、この空気供給装置か
ら作業空間に空気を供給するための給気ダクト口が作業
空間の後端部に設けられているため、空気は後方から前
方への流れを持った状態で作業空間の後部に供給される
こととなり、従って作業空間内においては後部から前部
へと空気が滞留することなく流れ、作業空間内全体を迅
速且つ確実に均一な除電雰囲気とすることができる。し
かも上記した供給空気の流れは、まず排気装置から離れ
る方向に向かうため、作業空間内全体に除電空気が行き
渡る前に排気装置により排気されてしまうことがなく、
作業空間内全体を迅速且つ確実に均一な除電雰囲気とす
ることができる。そのため、塗装の仕上がりにムラが生
じることがなく、特に重ね塗りをした場合には、各層を
均一にバランス良く形成することができ、平坦で高硬度
な塗装表面を得ることができる。また、密閉された作業
空間に、除電装置を介して除電された空気を供給するこ
とにより除電状態とされた作業空間内で塗装作業を行う
ので、粉塵の車輛への付着を防止することができ、車輛
の塗装面を重ね塗りする場合にも一層毎の除電作業を行
う必要がなく、クリアー仕上げのときの研磨作業を行う
必要がなく塗装表面に傷が付きにくい。さらに、除電装
置により除電された空気又は暖気は空気フィルターを介
することなく作業空間に供給されるものであるから作業
空間に供給される空気又は暖気は完全な除電状態とされ
たものであり、しかも除電装置と作業空間とがパンチン
グメタルにより隔絶されているため作業空間内に充満し
た有機溶剤が除電装置の電極に接触して引火爆発する危
険性が無く、除電性能と安全性を両立することができ
る。しかも塗料ミストの付着を少なくすることができて
作業性、仕上がり共に良好となり、ブース内に水をまく
必要がない。また、車輛の塗装面の塗膜を均一にできて
重ね塗りの回数を少なくすることができ、塗料の消費を
少なくすることができ、塗料の肉厚を均一にすることが
できて塗装後の仕上げ磨きの工数を激減できる。更に、
パテ磨きと塗装作業とを同一ブース内で行うことができ
て車輛の移動を行う必要がなくてこれらの作業を連続し
て行え、ブース内の必要な清掃サイクルを長期間とする
ことができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】請求項2の高硬度塗装方法は、塗装ブース
内に設けられた作業空間内に車輛を収容するとともに該
作業空間を密閉状態とし、密閉状態とされた作業空間に
ブースの後端部に排気装置と隣接して配設された暖気供
給装置から作業空間の上部全面に渡って設けられた除電
暖気供給用空間内においてフィルター及び該フィルター
の下方に設けられた除電装置を順次介して作業空間後端
部から前端部即ち一旦排気装置から離れる方向へと暖気
が流通するように暖気を供給し、これにより除電状態と
された作業空間において車輛に塗装を施す塗装方法であ
って、前記除電暖気供給用空間と作業空間とはパンチン
グメタルにより隔絶されてなることを特徴とする高硬度
塗装方法であるから、除電暖気が作業空間内に速やか且
つ万遍なく均一に行き渡ることにより、重ね塗りした際
にベース層やメタリック層、クリアー層などの各層が均
一且つバランス良く形成され、高硬度且つ滑らかな塗膜
を得ることができ、しかも暖気により塗装面を速く乾燥
させることができ作業効率に優れるという効果を奏す
る。
内に設けられた作業空間内に車輛を収容するとともに該
作業空間を密閉状態とし、密閉状態とされた作業空間に
ブースの後端部に排気装置と隣接して配設された暖気供
給装置から作業空間の上部全面に渡って設けられた除電
暖気供給用空間内においてフィルター及び該フィルター
の下方に設けられた除電装置を順次介して作業空間後端
部から前端部即ち一旦排気装置から離れる方向へと暖気
が流通するように暖気を供給し、これにより除電状態と
された作業空間において車輛に塗装を施す塗装方法であ
って、前記除電暖気供給用空間と作業空間とはパンチン
グメタルにより隔絶されてなることを特徴とする高硬度
塗装方法であるから、除電暖気が作業空間内に速やか且
つ万遍なく均一に行き渡ることにより、重ね塗りした際
にベース層やメタリック層、クリアー層などの各層が均
一且つバランス良く形成され、高硬度且つ滑らかな塗膜
を得ることができ、しかも暖気により塗装面を速く乾燥
させることができ作業効率に優れるという効果を奏す
る。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】請求項3に係る発明は、塗装ブース内に設
けられた作業空間内に車輛を収容するとともに該作業空
間を密閉状態とし、密閉状態とされた作業空間にブース
の後端部に排気装置と隣接して配設された空気供給装置
から作業空間の上部全面に渡って設けられた除電空気供
給用空間内においてフィルター及び該フィルターの下方
に設けられた除電装置を順次介して作業空間後端部から
前端部即ち一旦排気装置から離れる方向へと空気が流通
するように空気を供給し、これにより除電状態とされた
作業空間において車輛に塗装を施し、塗装作業後の空気
を作業空間に付設されたフィルター付きの排気空間に排
気するとともに、この排気空間に連設された排気装置に
より外部へ排気する塗装方法であって、前記除電空気供
給用空間と作業空間とはパンチングメタルにより隔絶さ
れてなることを特徴とする高硬度塗装方法であるから、
高硬度且つ滑らかな塗膜を得ることができるとともに塗
装作業後の空気が素早く外部に排出され作業効率を上げ
ることができるという効果を奏する。
けられた作業空間内に車輛を収容するとともに該作業空
間を密閉状態とし、密閉状態とされた作業空間にブース
の後端部に排気装置と隣接して配設された空気供給装置
から作業空間の上部全面に渡って設けられた除電空気供
給用空間内においてフィルター及び該フィルターの下方
に設けられた除電装置を順次介して作業空間後端部から
前端部即ち一旦排気装置から離れる方向へと空気が流通
するように空気を供給し、これにより除電状態とされた
作業空間において車輛に塗装を施し、塗装作業後の空気
を作業空間に付設されたフィルター付きの排気空間に排
気するとともに、この排気空間に連設された排気装置に
より外部へ排気する塗装方法であって、前記除電空気供
給用空間と作業空間とはパンチングメタルにより隔絶さ
れてなることを特徴とする高硬度塗装方法であるから、
高硬度且つ滑らかな塗膜を得ることができるとともに塗
装作業後の空気が素早く外部に排出され作業効率を上げ
ることができるという効果を奏する。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】請求項4に係る発明は、塗装作業後の空気
又は暖気が、作業空間の床下に設けられたフィルター付
きの排気空間に排気されるとともに、この排気空間に連
設された排気装置により外部へ排気されることを特徴と
する請求項1乃至3いずれかに記載の高硬度塗装方法で
あるから、塗装作業後の空気又は暖気が床下から素早く
外部に排出され作業効率を上げることができるという効
果を奏する。請求項5に係る発明は、除電状態とされた
作業空間において、被塗装面にサンドペーパー掛けをし
た後に脱脂処理を施し、脱脂処理が施された被塗装面に
重ね塗り塗装を施すことを特徴とする請求項1乃至4い
ずれかに記載の高硬度塗装方法であるから、均一且つ平
坦な塗装面を容易に得ることができるという効果を奏す
る。
又は暖気が、作業空間の床下に設けられたフィルター付
きの排気空間に排気されるとともに、この排気空間に連
設された排気装置により外部へ排気されることを特徴と
する請求項1乃至3いずれかに記載の高硬度塗装方法で
あるから、塗装作業後の空気又は暖気が床下から素早く
外部に排出され作業効率を上げることができるという効
果を奏する。請求項5に係る発明は、除電状態とされた
作業空間において、被塗装面にサンドペーパー掛けをし
た後に脱脂処理を施し、脱脂処理が施された被塗装面に
重ね塗り塗装を施すことを特徴とする請求項1乃至4い
ずれかに記載の高硬度塗装方法であるから、均一且つ平
坦な塗装面を容易に得ることができるという効果を奏す
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 塗装ブース内に設けられた作業空間に車
輛を収容するとともに該作業空間を密閉状態とし、密閉
状態とされた作業空間に除電装置を介して空気を供給
し、これにより除電状態とされた作業空間において車輛
に塗装を施すことを特徴とする高硬度塗装方法。 - 【請求項2】 塗装ブース内に設けられた作業空間に車
輛を収容するとともに該作業空間を密閉状態とし、密閉
状態とされた作業空間に暖気供給装置から除電装置を介
して暖気を供給し、これにより除電状態とされた作業空
間において車輛に塗装を施すことを特徴とする高硬度塗
装方法。 - 【請求項3】 前記作業空間内に供給される空気又は暖
気が、フィルターにより漉されてなることを特徴とする
請求項1又は2記載の高硬度塗装方法。 - 【請求項4】 塗装作業後の空気又は暖気が、作業空間
の床下に設けられたフィルター付きの排気空間に排気さ
れるとともに、この排気空間に連設された排気装置によ
り外部へ排気されることを特徴とする請求項1乃至3い
ずれかに記載の高硬度塗装方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8248812A JPH1071359A (ja) | 1996-08-29 | 1996-08-29 | 高硬度塗装方法 |
TW086112217A TW332787B (en) | 1996-08-29 | 1997-08-23 | The method for high hardness painting |
PCT/JP1997/002951 WO1998008620A1 (fr) | 1996-08-29 | 1997-08-25 | Procede d'application de peinture donnant une durete elevee |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8248812A JPH1071359A (ja) | 1996-08-29 | 1996-08-29 | 高硬度塗装方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1071359A true JPH1071359A (ja) | 1998-03-17 |
Family
ID=17183782
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8248812A Pending JPH1071359A (ja) | 1996-08-29 | 1996-08-29 | 高硬度塗装方法 |
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