JPH1070971A - 抗菌剤 - Google Patents
抗菌剤Info
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- JPH1070971A JPH1070971A JP9190457A JP19045797A JPH1070971A JP H1070971 A JPH1070971 A JP H1070971A JP 9190457 A JP9190457 A JP 9190457A JP 19045797 A JP19045797 A JP 19045797A JP H1070971 A JPH1070971 A JP H1070971A
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Abstract
料および濁りのないスープや煮汁の場合に好適に使用し
得る、ショ糖脂肪酸エステル(SE)から成る抗菌剤を
提供する。 【解決手段】構成脂肪酸が炭素鎖長8〜22の飽和また
は不飽和の脂肪酸であり、モノエステル含量が93重量
%以上であるショ糖脂肪酸エステルから成る抗菌剤法。
モノエステル含量は、95重量%以上が好ましく、ショ
糖脂肪酸エステルの構成脂肪酸は、パルミチン酸、ステ
アリン酸、ミリスチン酸から選ばれる1種または2種以
上が好ましい。
Description
のであり、詳しくは、茶類飲料、ブラックコーヒ等の非
乳化性透明飲料、および、コンソメスープ、煮豆汁、総
菜汁、漬け物汁などの濁りのないスープや煮汁、麺つ
ゆ、たれ等の調味料などの濁りや沈殿のない透明性を有
する液状食品に好適な抗菌剤に関するものである。
詰飲料、例えば、ミルクコーヒー、ミルクティー、ココ
ア、ポタージュスープ、汁粉などには、耐熱性芽胞菌に
よる変敗を防止するためにショ糖脂肪酸エステル(S
E)を添加することが広く行われている(諏訪信行:日
本食品工業学会誌,35(10),706−708(1
988),田中光幸:缶詰時報,68(1),86−9
0(1989))。
量が70重量%以上でモノエステル含量が70重量%以
上のSE(例えば、特開昭56−18578号公報)及
び構成脂肪酸がパルミチン酸70重量%以上及びステア
リン酸30重量%以下であり且つモノエステル含量が7
0〜90重量%のSE(特開昭60−199345号公
報)が好ましいことが知られている。
用途のSEとしては、構成脂肪酸におけるパルミチン酸
含量約80重量%でモノエステル含量が約70重量%の
SE(三菱化学フーズ株式会社の商品「リョートーシュ
ガーエステルP−1570」)及び構成脂肪酸における
パルミチン酸含量が約80重量%でモノエステル含量が
約80重量%のSE(三菱化学フーズ株式会社の商品
「リョートーシュガーエステルP−1670」)が挙げ
られる。
ストレート紅茶、日本茶、ウーロン茶などの場合は、上
記のミルク成分や沈殿成分を含む弱酸性缶詰飲料に比し
て低栄養性であること及び茶類飲料に含まれるカキテン
類が抗菌性を有することから芽胞菌による変敗が生じ難
いため、一般にSEの添加は行われていない。
いては、嗜好性を高めるために茶葉の抽出温度を低くす
る傾向があり、この場合には、茶類飲料中のカテキン濃
度が低下し、芽胞菌の生育を十分に防止することが出来
ない。しかし、変敗防止のためにより高温で加熱殺菌を
行うのは飲料の風香味が低下するので好ましくない。し
かも、特に、熱殺菌後にホット充填を行うペットボトル
やガラスボトル入りの低酸性飲料製品の場合は、容器や
製造ラインからの2次汚染が惹起される問題がある。
などは、カテキン類を含まないか、または、その含有量
が少ないため芽胞菌による変敗が発生し易く、ブラック
コーヒーでも或る種の芽胞菌が生成し変敗を引き起こす
問題がある。
う、煮豆、おでん、野菜水煮、総菜、けんちん汁、漬け
物、調味料などの場合は、食感、風味などの品質向上の
ために殺菌条件の緩和が望まれるが、この場合には、耐
熱性の芽胞菌が残存して変敗を引き起こすことがある。
斯かる問題に対処するため、上記食品の濁りのないスー
プや煮汁に抗菌性を有するSEの添加が望まれる。
ク成分や沈殿成分を含む弱酸性容器詰飲料の様に元来濁
りや沈殿がある弱酸性飲料の場合には問題ないが、前記
の茶類飲料の様な透明飲料および濁りのないスープや煮
汁の場合には、HLB16程度の親水性のSEであって
も長時間の保存により、濁りや沈殿を生じる欠点があ
り、SEの添加はほとんど行われていないのが現状であ
る。
飲料、濁りのないスープや煮汁にモノエステル含量が7
0〜90重量%のSEを添加した場合、長期間の保存に
より濁りや沈殿を生ずることがある。また、濁りや沈殿
を考慮してSEの添加量を少なくした場合には芽胞菌の
増殖抑制が不十分となる。
鑑みなされたものであり、その目的は、濁りや沈殿を生
じることがなく、特に、透明飲料および濁りのないスー
プや煮汁の場合に好適に使用し得る、ショ糖脂肪酸エス
テル(SE)から成る抗菌剤を提供することにある。
的を達成すべく種々検討を重ねた結果、SEは、通常、
モノ、ジ、トリエステル等の混合物であるが、SE中の
モノエステル含量を高めるならば、飲料や食品に添加し
て長時間を経過しても濁りや沈殿を生じず、透明性が要
求される飲料や食品においても使用可能であり、しか
も、従来より市販されている変敗防止用途のSEよりも
少ない添加量で効果的に芽胞菌による変敗を防止するこ
とが出来るとの知見を得た。
ものであり、その要旨は、構成脂肪酸が炭素鎖長8〜2
2の飽和または不飽和の脂肪酸であり、モノエステル含
量が93重量%以上であるショ糖脂肪酸エステルから成
ることを特徴とする抗菌剤に存する。
本発明の抗菌剤は、ショ糖脂肪酸エステル(SE)から
成る。SEの製法としては、ショ糖と脂肪酸低級アルキ
ルエステルとのエステル交換反応による方法(特公昭3
5−13102号公報)が知られている。また脂肪酸と
ショ糖のエステル化反応によっても製造することが出来
る。通常、これらの方法で得られるSEは、モノ、ジ、
トリエステルの混合物である。
高いSEを得るには、例えば、特開昭61−14819
0号公報に記載の方法、すなわち、合成吸着剤カラムに
SE混合物溶液を通液し、クロマト展開させて流出する
モノエステル分画を回収する方法や、水と有機溶媒によ
る液液抽出方法などを採用することが出来る。
SEの他に、ショ糖、脂肪酸、脂肪酸塩、水分などを含
んでいるが、本発明でいうモノエステル含量とはSE化
合物中のモノエステルの割合を意味する。
長8〜22の飽和または不飽和の脂肪酸であり、その具
体例としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン
酸、ベヘン酸、オレイン酸、エルカ酸またはこれらの混
合物などが挙げられる。これらの中では、風味、溶解
性、抗菌性の3条件を十分に満足するミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸またはこれらの混合物が好ま
しい。
が93重量%以上であることが重要である。すなわち、
本発明においては、SE中のジエステル及びトリエステ
ルなどの置換度2以上のエステル体が7重量%未満でな
ければならない。SEのモノエステル含量が93重量%
未満の場合は、飲料や食品に添加して長時間を経過した
場合に濁りや沈殿を生じて本発明の目的を達成すること
が出来ない。SEのモノエステル含量の好ましい範囲は
95重量%以上である。
SEの混合物であってもよい。また、本発明の抗菌剤
は、飲料や食品に悪影響を与えない範囲であれば、ポリ
グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリン脂肪
酸エステル、酵素処理レシチン、酵素分解レシチン、ソ
ルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル、乳酸脂肪酸エステル等の乳化剤、カ
ラギーナン、アラビアガム、キサンタンガム等の安定剤
などの添加物と併用しても使用してもよい。
特に制限されず、ミルクコーヒー、ミルクティー、ココ
ア、ポタージュスープ、汁粉、食缶などの元来濁りや沈
殿がある、密封容器入り飲料に使用しても差し支えな
い。しかしながら、本発明の抗菌剤は、特に、透明飲料
および濁りのないスープや煮汁に対して好適である。
ンソメスープ、ブラックコーヒー等のpH4.5以上の
非乳化性透明飲料、pH4.5以上の濁りのないスー
プ、煮汁、調味料などが挙げられる。茶類飲料として
は、茶葉の抽出液及び茶葉以外の植物の抽出液が挙げら
れる。具体的には、茶葉の抽出液である茶飲料として
は、煎茶、ほうじ茶、玉露茶、抹茶、紅茶、ウーロン茶
などが挙げられる。他の植物の抽出液(植物茶)として
は、麦茶、玄米茶、トウモロコシ茶などの穀物茶、杜仲
茶、どくだみ茶、ルイボス茶、マテ茶などの非穀物茶、
ブレンド茶などが挙げられる。
としては、主として、pH4.5以上の煮豆汁、おでん
汁、野菜水煮汁、総菜汁、けんちん汁、漬け物汁などの
スープや煮汁、麺つゆやたれ等の調味料が挙げられる。
りのない透明食品に好適に使用されるが、具体的には、
分光光度計により、試料5倍希釈、セル厚1cm、脱塩
水(100%)対照の条件下で測定した光透過率が50
%以上の飲料などである。因に、ミルクコーヒー等の通
常の乳化性不透明飲料では、上記5倍希釈液の光透過率
は5%以下である(参考例参照)。
合、通常、透明液状の食品中に10〜3000ppm、
好ましくは20〜300ppmの含有量で使用される。
含有量が10ppm未満の場合は抗菌効果が充分に発揮
されず、3000ppmを超える場合は風香味を損なう
と同時にコスト的にも好ましくない。しかしながら、S
Eの抗菌効果は、共存する澱粉、脂肪、タンパク質など
により影響を受ける(池上義昭:東洋食品工業短期大学
東洋食品研究所研究報告書,16,101−105(1
985),池上義昭:東洋食品工業短期大学東洋食品研
究所研究報告書,17,65−75(1987))。従
って、添加対象が澱粉、脂肪、タンパク質などのSEの
抗菌性を阻害する成分の含量が少ない(例えば、各々
0.1重量%以下の)飲料または食品の場合は、本発明
の抗菌剤は、通常20〜300ppmの含有量で使用す
ればよい。
としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリアクリロニトリル樹
脂、ポリメタクリルスチレン、メタクリル樹脂、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリビニルアルコール、塩化ビ
ニル樹脂などのプラスチック製容器、缶、ビンの他、プ
ラスチックフィルムやアルミ箔を被覆した紙製容器など
が挙げられる。本発明の対象である飲料は加熱滅菌され
た後にホット充填されるために容器や製造ラインからの
汚染が起こり易いことからすれば、密封容器としては、
耐熱性、強度に優れ、しかも、透明性が高いペットボト
ルやガラスボトルが好ましい。
に限定されないが、一般的には、バチルス・コアギュラ
ンス(Bacillus coagulans)、バチ
ルス・サーキュランス(Bacillus circu
lans)、バチルス・セレウス(Bacillus
cereus)、バチルス・リケニフォルミス(Bac
illus licheniformis)、バチルス
・ステアロサーモフィラス(Bacillus ste
arothermophilus)、バチルス・ズブチ
ルス(Bacillus subtilis)、バチル
ス・ポリミキサ(Bacillus polymyx
a)、クロストリヂウム・スポロゲネス(Clostr
idium sporogenes)、クロストリヂウ
ム・パーフリンゲンス(Clostridium pe
rfringens)、クロストリヂウム・ビフェメン
タンス(Clostridium bifementa
ns)、クロストリヂウム・ブチリカム(Clostr
idium butyricum)、クロストリヂウム
・ボツリヌス(Clostridium boturi
num)、クロストリヂウム・パスツリアナム(Clo
stridium pasteurianum)、クロ
ストリヂウム・サーモアセチカム(Clostridi
um thermaceticum)、クロストリヂウ
ム・サーモサッカロリチカム(Clostridium
thermosaccharolyticum)、ク
ロストリヂウム・サーモハイドロスルフリカム(Clo
stridium thermohydrosulfr
icum)、デスルフォトマキュラム・ニグリフィカン
ス(Desulfotomaculum nigrif
icans)等の耐熱性芽胞菌であることが多い。
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
水道水に溶解した。この溶液を室温で放冷後、5℃で1
週間保存し、溶解状態を観察した。結果を表1及び表2
に示す。表1及び表2中の記号Pはパルミチン酸、Sは
ステアリン酸、Lはラウリン酸、Mはミリスチン酸を表
し、◎は完全に溶解して沈殿がない状態、〇は略透明
(半透明)で沈殿がない状態、△はやや濁りがあり沈殿
がある状態、×は濁りがあり沈殿がある状態を意味す
る。なお、表2(試料H〜L)は、比較用の試料であ
る。
阻害濃度を求めた。すなわち、グルコース0.1重量
%、ペプトン0.5重量%、酵母エキス0.3重量%、
食塩0.2重量%、硫酸マンガン0.05重量%、試験
例1と同様のSE所定量から成り、pH7.2の培地を
調製した。この培地を20mlずつ試験管に採取してア
ルミキャップをして殺菌した。これに、バチルス・ステ
アロサーモフィラス(Bacillus stearo
thermophilus)芽胞を1.0×106 個接
種し、55℃で10日間培養し、最少発育阻害濃度を求
めた。結果は表3に示す通りであった。表3中の試料I
及びKは比較用の試料である。
ィラス抑制濃度>
%、酵母エキス1.0重量%、食塩0.05重量%、L
−システイン0.06重量%、寒天0.2重量%、試験
例1と同様のSE所定量から成り、pH7.2の培地を
調製した。この培地を殺菌し、無菌的に20mlずつ試
験管に採取してスクリューキャップをした。これに、ク
ロストリディウム・サーモアセティカム(Clostr
idiumthermaceticum)芽胞を1.0
×106 個接種し、55℃で10日間培養し、最少発育
阻害濃度を求めた。結果は表4に示す通りであった。表
4中の試料Iは比較用の試料である。
アセティカム抑制濃度>
示す通りであった。なお、測定は、分光光度計(島津製
作所UV−1200)を使用し、セル厚1cm、波長6
20nmの条件下、脱塩水を対照(100%)として行
なった。
塩水700gで抽出した。これに砂糖60gと所定量の
SE及びその他の乳化剤などを加え、脱塩水で全量を1
000gに調整した。更に、これに重曹を加えてpHを
6.5に調整した。このコーヒー液を121℃で10分
間殺菌した後、ペットボトルに入れて35℃で1週間保
存した。保存後の各コーヒー液の5倍希釈後の吸光度を
波長620nmで測定し、希釈倍率で補正して吸光係数
(A)を求めた。対照として乳化剤を添加しなかったコ
ーヒー液を使用した。
illus coagulans)芽胞3×105 個が
接種されたペットボトルに上記のコーヒー液を入れて3
5℃で保存した。保存開始2週間後に外観を観察した。
保存開始2月間後にpH測定を行い、菌無接種の飲料と
の比較により変敗の有無を判定した。
表6及び表7中の記号+は変敗発生、−は変敗発生せ
ず、◎は濁り無しで沈殿無し、○は濁り無しで極僅かに
沈殿あり、△は僅かに濁り有りで僅かに沈殿有り、×は
濁り有りで沈殿有り、××は菌繁殖を確認可の状態を表
す。なお、表7は比較例を表す。
瓶に入れた。これに殺菌したSE及び他の乳化剤水溶液
を加えた。このブレンド茶をペットボトルに入れて室温
で1週間保存した。保存後の各ブレンド茶の2倍希釈後
の吸光度を波長620nmで測定し、希釈倍率で補正し
て吸光係数(A)を求めた。対照として乳化剤を添加し
なかったブレンド茶を使用した。
ニフォルミス(Bacilluslichenifor
mis)芽胞を2×104 個接種し、93℃で10分間
殺菌した。これを室温で40日間保存した後、変敗の有
無と外観を調べた。変敗は目視と菌無接種区とのpH比
較から判定した。
表8及び表9中の記号+は変敗発生、−は変敗発生せ
ず、◎は濁り無しで沈殿無し、○は極僅かに濁りありで
沈殿無し、△は僅かに濁り有りで極僅かに沈殿有り、×
は濁り有りで沈殿有り、××は菌繁殖を確認可の状態を
表す。なお、表9は比較例を表す。
50リットルを加え、10分間抽出し、pH6.8の日
本茶を得た。これをペットボトルに入れて室温で1週間
保存した。保存後の各日本茶の2倍希釈後の吸光度を波
長620nmで測定し、希釈倍率で補正して吸光係数
(A)を求めた。対照として乳化剤を添加しなかった茶
を使用した。
け取り、バチルス・ズブチルス(Bacillus s
ubtilis)芽胞を2×102 個接種し、更に、S
E及び他の乳化剤水溶液を加え、95℃で15分間殺菌
した。これをペットボトルに充填し、室温で保存した。
保存開始6日後に外観を観察した。保存開始50日後に
pH測定を行い、菌無接種の飲料との比較により変敗の
有無を判定した。
た。表10及び表11中の記号+は変敗発生、−は変敗
発生せず、◎は濁り無しで沈殿無し、○は極僅かに濁り
ありで沈殿無し、△は僅かに濁り有りで極僅かに沈殿有
り、×は濁り有りで沈殿有り、××は菌繁殖を確認可の
状態を表す。なお、表11は比較例を表す。
騰させて麦茶飲料を得た。これを250gずつに分け取
り、バチルス・コアギュランス芽胞1×105個を接種
し、所定のSE及び他の乳化剤を加えた。これを90℃
に加熱し、缶に巻締めした後、120℃で5分間加熱殺
菌した。これを45℃で60日間保存した後、開缶して
変敗の有無と外観を調べた。変敗は目視と菌無接種区と
のpH比較から判定した。
た。表12及び表13中の記号+は変敗発生、−は変敗
発生せず、◎は濁り無しで沈殿無し、○は極僅かに濁り
ありで沈殿無し、△は僅かに濁り有りで極僅かに沈殿有
り、×は濁り有りで沈殿有り、××は菌繁殖を確認可の
状態を表す。なお、表13は比較例を表す。
5×103 個に、保存期間を1週間に変更した以外は、
実施例4と同様に行った。結果は表14及び表15に示
す通りであった。
−は変敗発生せず、◎は濁り無しで沈殿無し、○は極僅
かに濁りありで沈殿無し、△は僅かに濁り有りで極僅か
に沈殿有り、×は濁り有りで沈殿有り、××は菌繁殖を
確認可の状態を表す。なお、表15は比較例を表す。
過した。この煮汁にバチルス・ステアロサーミフィラス
(Bacillus stearothermophi
lus)芽胞を1×105 /mlとなる様に接種し、更
に、所定のSE及び他の乳化剤を加えた。この煮汁を具
材と共に透明レトルトパウチ容器に入れ、密封して12
3℃で5分間加熱殺菌した。次いで、55℃で35日間
保存した後、開封して変敗の有無と外観を調べた。変敗
は目視と菌無接種区とのpH比較から判定した。
た。表16及び表17中の記号+は変敗発生、−は変敗
発生せずで濁り無し、◎は濁り無し、○は極僅かに濁り
あり、△は僅かに濁り有り、×は濁り有り、××は菌繁
殖を確認可の状態を表す。なお、表17は比較例であ
る。
加温販売機などで高温に長期間保存しても透明飲料や透
明食品に濁りや沈殿を生じることがなく、腐敗変質する
こともない。また、本発明の抗菌剤によれば、常温で流
通する透明食品などの場合でも長期間保存による濁りや
沈殿を生じることなく中温菌による腐敗を防止すること
が出来、更に、長期間保存による濁りや沈殿を生じやす
い低温保存においても濁りや沈殿を生じることがない高
品質の食品を提供することができる。すなわち、本発明
によれば、特に透明飲料および濁りのないスープや煮汁
の場合に好適に使用し得るショ糖脂肪酸エステルから成
る抗菌剤が提供される。
Claims (5)
- 【請求項1】 構成脂肪酸が炭素鎖長8〜22の飽和ま
たは不飽和の脂肪酸であり、モノエステル含量が93重
量%以上であるショ糖脂肪酸エステルから成ることを特
徴とする抗菌剤。 - 【請求項2】 モノエステル含量が95重量%以上であ
る請求項1に記載の抗菌剤。 - 【請求項3】 ショ糖脂肪酸エステルの構成脂肪酸がパ
ルミチン酸、ステアリン酸、ミリスチン酸から選ばれる
1種または2種以上である請求項1又は2に記載の抗菌
剤。 - 【請求項4】 透明飲料用である請求項1〜3の何れか
に記載の抗菌剤。 - 【請求項5】 濁りのないスープ又は煮汁用である請求
項1〜3の何れかに記載の抗菌剤。
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