JPH1070872A - スピンドルモータのディスクラッチ構造 - Google Patents

スピンドルモータのディスクラッチ構造

Info

Publication number
JPH1070872A
JPH1070872A JP8247132A JP24713296A JPH1070872A JP H1070872 A JPH1070872 A JP H1070872A JP 8247132 A JP8247132 A JP 8247132A JP 24713296 A JP24713296 A JP 24713296A JP H1070872 A JPH1070872 A JP H1070872A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
latch
slide
disk
rotor
spring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8247132A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3673031B2 (ja
Inventor
Yoshio Fujii
義雄 藤居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Corp
Original Assignee
Nidec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Corp filed Critical Nidec Corp
Priority to JP24713296A priority Critical patent/JP3673031B2/ja
Publication of JPH1070872A publication Critical patent/JPH1070872A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3673031B2 publication Critical patent/JP3673031B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rotational Drive Of Disk (AREA)
  • Holding Or Fastening Of Disk On Rotational Shaft (AREA)
  • Brushless Motors (AREA)
  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロータとディスクとの間のクランプ力を向上
させ、高速回転における相対滑りを防止し、信頼性、安
定性の向上を図るスピンドルモータのディスクラッチ構
造を提供する。 【解決手段】 ロータホルダ15上にクランプマグネッ
ト16を介して固持されるディスク11に、ロータホル
ダ15上に固定される固定具2のモータ側ラッチ爪3に
重合して内歯10を形成するディスク側ラッチ爪4を設
け、クランプマグネット16に半径方向に移動自在に支
持されるスライドラッチ1をスプリング9により常時半
径方向内側に付勢し、スライドラッチ1のラッチ溝5を
ロータの回転時に遠心力により内歯10側に噛合せし
め、ディスク11とロータ14側との固持力の増大を図
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リムーバブルHD
D(ハードディスクドライブ)用のハードディスクや光
ディスク等の円盤状交換媒体を駆動するスピンドルモー
タのロータ側に前記媒体を確実に固持するためのスピン
ドルモータのディスクラッチ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ロータを支持する中心のシャフトに嵌ま
り込む中心孔を形成する磁性板部とその外周に設けられ
た記録板部とからなる円盤状交換媒体(以下、ディスク
という)はスピンドルモータのロータやこれと同期して
回転するターンテーブル等に載置されて回転駆動され
る。この場合、ディスクをロータ側と同期回転させるた
めの固持手段が必要である。この固持手段としては各種
の公知技術があるが、一例として特開平7−25421
5号公報が挙げられる。
【0003】特開平7−254215号公報に開示され
る「スピンドルモータ」は、中心のシャフト(21)の
上方側に嵌着されるターンテーブル(5)の上面にクラ
ンプマグネット(7)を固着し、ターンテーブル(5)
上に搭載されて前記シャフト(21)に中心孔を挿入さ
れて調芯されたディスクを前記クランプマグネット
(7)の磁力により吸引磁力固持する固持手段を採用す
るものである。なお、本例以外の従来技術も大部分は磁
力によりディスクを固持するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、特開平
7−254215号公報やその他の従来技術ではディス
クはクランプマグネットの磁気吸引力のみによってロー
タ側に固持されるためクランプマグネットの磁力強度に
よりディスクの固持精度が左右される。即ち、クランプ
マグネットの磁力が小さい場合には、ディスクの高速回
転時において固持力が不足しディスクとロータ側との間
に滑りが生じる問題点がある。一方、クランプマグネッ
トの磁力を大きくすると、ディスクを出入させるために
大きな力が必要となり、ローディング機構の負荷が大と
なり、コスト高になると共に耐久性、信頼性が低下する
問題点がある。
【0005】本発明は、以上の事情に鑑みて創案された
ものであり、クランプマグネットの磁力をそれ程大きく
することなくディスクの固持が確実に行われ、信頼性の
向上が図れるスピンドルモータのディスクラッチ構造を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するために、ロータ上にクランプマグネットを介し
て載置され中心のシャフトまわりに前記ロータと共に回
転する磁性板部とその外周に設けられた記録板部とを有
する円盤状交換媒体を前記ロータ側に前記クランプマグ
ネットの磁力固持に加えて確実に固持するためのディス
クラッチ構造であって、前記ロータのロータホルダ上に
固着される半歯形状のモータ側ラッチ爪上には前記磁性
板部の外周側の下面に形成されるディスク側ラッチ爪が
重合されて両ラッチ爪で環状の内歯を形成し前記ロータ
ホルダ上には前記クランプマグネットに円周方向の移動
を拘束されて半径方向に沿って移動自在に支持されるス
ライドラッチが設けられ、該スライドラッチには前記内
歯と噛合するラッチ溝が形成されると共に前記スライド
ラッチと前記モータ側ラッチ爪間には前記スライドラッ
チを前記モータ側ラッチ爪から離隔する方向に付勢する
スプリングが介設され、該スプリングのバネ力は前記ロ
ータの回転時に前記スライドラッチに作用する遠心力よ
りも低く目に形成されてなるスピンドルモータのディス
クラッチ構造を構成するものである。
【0007】この場合、前記スライドラッチが、前記ク
ランプマグネットの円周方向に沿って複数個等間隔に配
置されるのが望ましい。また、前記クランプマグネット
の外周部に凹状溝を設け、この凹状溝にスライドラッチ
を配置し、前記クランプマグネットの前記凹状溝に対応
する位置に半径方向のスライド溝を該凹状溝に開口して
設け、前記スライドラッチに前記スライド溝に沿って半
径方向に移動するスライド杆を一体に設けるのもよい。
【0008】さらに、前記スプリングを圧縮コイルばね
から構成し、前記スライドラッチの外周部に前記スプリ
ングの端部を保持する保持穴を形成し、該保持穴に保持
された前記スプリングが前記スライドラッチと前記モー
タ側ラッチ爪間に圧縮状態で介設されているようにして
もよい。或いは、前記スプリングをコイル部及び腕部を
含むねじりコイルばねから構成し、該スプリングのコイ
ル部を前記スライドラッチと前記モータ側ラッチ爪との
一方に支持し、該スプリングの腕部の先端側を前記スラ
イドラッチと前記モータ側ラッチ爪との他方に当接する
のもよい。
【0009】また、前記スライドラッチを、非磁性板の
プレス加工により形成し、該スライドラッチの前記内歯
に対向する円弧状外周部を2つ以上に分岐し、該円弧状
外周部の分岐された一方及び他方のそれぞれの先端縁を
互いに軸方向反対向きに斜めに折り曲げ、前記一方及び
他方の先端縁を前記内歯に軸方向外側から係合するよう
にしてもよい。特に、前記スライドラッチの円弧状外周
部を3つに分岐し、該円弧状外周部の分岐された中央部
と円周方向両端部とのそれぞれの先端縁を互いに軸方向
反対向きに斜めに折り曲げるとなおよい。
【0010】ディスクをロータ上のクランプマグネット
上に搭載すると、ロータのロータホルダ上に固着されて
いる半歯形状モータ側ラッチ爪上にディスク側に形成さ
れているディスク側ラッチ爪が重合される。この両ラッ
チ爪は重合状態で環状の内歯を形成する。一方、ロータ
ホルダ上には前記クランプマグネットに円周方向の移動
を拘束され半径方向に移動自在に支持されるスライドラ
ッチが搭載され、このスライドラッチに形成されるラッ
チ溝が前記内歯と噛合する形状のものからなる。ロータ
の回転によりクランプマグネットにより磁気吸着された
ディスクが回転すると共に、前記スライドラッチが遠心
力により外方に移動し、そのラッチ溝が前記内歯に噛合
する。スライドラッチはクランプマグネット側に円周方
向の移動を拘束されて支持されるためラッチ溝と内歯と
の噛合によりディスクはスライドラッチを介してクラン
プマグネット側に固持され、磁気吸着力に加えて固持力
が増加する。これによりディスクはロータ側に確実、且
つ安定支持される。一方、ロータの停止時にはスプリン
グ反力がスライドラッチに作用するためラッチ溝と内歯
との噛合が解消される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明のスピンドルモータ
のディスクラッチ構造の実施の形態を図面を参照して詳
述する。まず、第1の実施の形態を図1〜図3を用いて
説明する。図1は本発明のディスクラッチ構造を設けた
スピンドルモータの全体構造を示す軸断面図であり、図
2はディスクラッチ構造まわりの構造を示すための平面
図であり、図3は本発明の作用を説明する部分断面図で
ある。
【0012】図1に示すように、不動側のブラケット2
7にはその中央に軸受円筒部28が設けられ、この外周
にステータ24が固持される。軸受円筒部28内に嵌着
された上方軸受22および下方軸受23にはシャフト2
1が回転自在に枢支される。ロータ14の磁性体の椀状
ロータホルダ15はボス19を介しシャフト21に嵌着
される。ロータホルダ15の内面にはステータ24と相
対向してロータマグネット18が固着される。ブラケッ
ト27の下面には、ステータ24のコイル線端部が接続
されるFPC26が装着され、軸受円筒部28の下面開
口及びFPC26の接続部分がラベル26により被装さ
れている。
【0013】ロータホルダ15の上面には図1,図2に
示すように円盤状のクランプマグネット16がシャフト
21と同心円状に載置され、接着剤等によりロータホル
ダ15に固定されている。このクランプマグネット16
上にはディスク11の磁性板部12が、その中心孔20
をシャフト21に挿入し中心支持された状態で搭載さ
れ、クランプマグネット16に磁気吸着されロータ14
側に固定される。磁性板部12の外周には記録板部13
が固定される。
【0014】ロータホルダ15の上面の外周側には固定
具2が固定される。固定具2はリング状部材からなり、
ロータホルダ15の上面外周部3箇所に圧入固定された
固持具17の外側に嵌合することによりロータホルダ1
5と同心に配置される。固定具2の内周側には半歯形状
の断面のモータ側ラッチ爪3が形成される。一方、ディ
スク11の磁性板部12の外周部下面には半歯形状の断
面のディスク側ラッチ爪4が形成される。なお、ディス
ク側ラッチ爪4はモータ側ラッチ爪3とほぼ対称な形状
のものからなり、両者を上下に重合すると全歯形状の断
面形状を有する環状の内歯10が形成される。即ち、固
定具2上にディスク11の磁性板部12を搭載すると固
定具2のモータ側ラッチ爪3の上に磁性板部12のディ
スク側ラッチ爪4が丁度重合するように両者は配置さ
れ、両ラッチ爪3,4の重合により前記のように内歯1
0が形成される。
【0015】一方、図2に示すように、クランプマグネ
ット16の外周側には等間隔に複数(図示では3箇所)
の凹状溝6が形成される。この各溝6にはロータホルダ
15上に搭載されたスライドラッチ1がそれぞれ半径方
向に沿って移動自在に支持される。更に詳細に説明する
と、クランプマグネット16の下面の各溝6に対応する
部分には該各溝6に連通するガイド溝8が半径方向に沿
って形成され、スライドラッチ1に突出形成されたスラ
イド杆7がガイド溝8に挿入され円周方向の移動を拘束
されると共に半径方向に沿って移動自在に支持される。
以上の構造により、スライドラッチ1はクランプマグネ
ット16側に円周方向の移動を拘束され半径方向に沿っ
て移動自在に支持される。
【0016】スライドラッチ1はメタルインジェクショ
ンにより形成される。即ち金属粉と樹脂との混合体を所
望形状に成形しこれを焼結して形成される。スライドラ
ッチ1の外方側は、内歯10とほぼ同じ極率の円弧状に
形成され、スライドラッチ1の前記内歯10と相対向す
る位置にはラッチ溝5が凹設される。このラッチ溝5は
内歯10と噛合する歯形状のものからなる。内歯10と
ラッチ溝5とはスピンドルモータの停止時には所定の間
隔を距て離隔して配置される。即ち、スライドラッチ1
の円弧状外周部の中央下部には外周方向に開口したばね
保持穴29が設けられ、この保持穴29と固定具2との
間には所定の自由長さバネ力を有する圧縮コイルばねか
らなるスプリング9が介在され、スライドラッチ1を半
径方向内側に常時付勢し、スライドラッチ1と内歯10
とをスピンドルモータの停止時において前記の間隔を保
持するようにしている。
【0017】スプリング9の自由長およびバネ力は、ス
ピンドルモータが回転した際にスライドラッチ1に生ず
る遠心力と関連して予め設定される。即ち、スピンドル
モータが回転し、ある程度の回転数になった場合にスラ
イドラッチ1に生ずる遠心力によりスライドラッチ1が
半径方向外側に移動し、ラッチ溝5と内歯10が噛合す
るように設定する。なお、どの程度の回転数になった場
合にラッチ溝5と内歯10とが噛合するかは適宜設定さ
れる。
【0018】次に、本発明のスピンドルモータのディス
クラッチ構造の作用を説明する。前記したように、ディ
スク11をロータ14上に搭載するとディスク11はシ
ャフト21により調芯され、且つクランプマグネット1
6により磁力固定される。この際、図1に示すように、
固定具2のモータ側ラッチ爪3上に磁性板部12のディ
スク側ラッチ爪4が重合し内歯10が形成される。な
お、スライドラッチ1は内歯10と所定間隔だけ離れた
位置にラッチ溝5を配置してクランプマグネット16に
保持される。ステータ24に通電されてロータ14が回
転すると、スライドラッチ1が遠心力の作用を受けてス
プリング9のバネ力に抗して半径方向の外方に移動し、
図3に示すように、ある回転数においてラッチ溝5が内
歯10と噛合する。
【0019】固定具2はロータホルダ15に固定されデ
ィスク11もクランプマグネット16を介してロータホ
ルダ15に固定されるためスライドラッチ1と内歯10
は噛合状態で同時回転されるが、スライドラッチ1の遠
心力が内歯10側に作用するため、スライドラッチ1の
ラッチ溝5と内歯10との間に滑りが生じようとしても
遠心力に基づく両者間の摩擦力が滑り力に抵抗する。そ
のため、ラッチ溝と内歯10との間には相対滑りが生じ
にくく、ディスク11はロータ14側に固持される。即
ち、クランプマグネット16による磁力固持力に加えて
スライドラッチ1の内歯10との噛合による摩擦力が作
用し、結果としてディスク11は従来技術のクランプマ
グネットのみによるものより強固に固持される。一方、
ロータ14の回転数が低下すると、スライドラッチ1の
遠心力が低下し、スプリング9のバネ反力が打ち勝ち、
スライドラッチ1と内歯10との噛合が解除され、両者
は離れる。然し乍ら、ロータ14の低速回転時にはディ
スク11はクランプマグネット16の磁力により十分に
固持されるためスライドラッチ1と内歯10との噛合が
解除されても問題はない。
【0020】本例では、図2に示すようにスライドラッ
チ1をクランプマグネット16の円周方向に沿って3箇
所等間隔に配置したため、スライドラッチ1による内歯
10への押圧力がほぼ均等に作用し、バランスのとれた
ディスク固持が行われる。勿論、スライドラッチ1の数
は3箇に限定するものではない。また、スライドラッチ
1のラッチ溝5と内歯10との間の摩擦力を更に増大さ
せるため、両者又は一方側の噛み合い面に介在物を介在
させて固持力を高めてもよく、耐久性向上のための硬度
上げ等の手段を採用してもよい。
【0021】次に、本発明の第2の実施の形態を図4〜
図6を用いて説明する。これらの図面において前記と同
一符号のものは同一もしくは相当するものを示すものと
し、詳細は省略する。第2の実施の形態では、第1の実
施の形態に比べ、クランプマグネット16に対するスラ
イドラッチ1のスライドガイド構造及びスライドラッチ
1を半径方向内側に付勢するスプリング31が相違す
る。
【0022】即ち、図5に詳細に示すように、ロータホ
ルダ15の上面に固着されたクランプマグネット16に
は周方向等間隔の位置に3個の凹状溝6が形成され、こ
の各溝6にスライドラッチ1が配置されるが、クランプ
マグネット16の各凹状溝6に対応する部分に該凹状溝
6に開口して形成された半径方向のガイド溝8’は、ク
ランプマグネット16の内周面にまで貫通するよう長く
形成されている。一方、スライドラッチ1の内周側に突
出形成されたスライド杆7’は、このガイド溝8’に応
じて長く形成され、スライド杆7’のガイド溝8’への
挿入寸法が第1の実施の形態に比し長くなっていること
により、スライドラッチ1が半径方向により安定してガ
イドされると共に、円周方向の移動やがたつきが確実に
抑制される。スライド杆7’には樹脂フィルム等からな
る保護カバー32が被装されている。これはスライド杆
7’の移動を円滑に行うためであり、またクランプマグ
ネット16及びスライドラッチ1の摺動面より金属粉が
流出しないようにするためである。
【0023】また、スライドラッチ1を半径方向内側に
付勢するスプリング31は、図6に示すように、ダブル
トーションタイプのねじりコイルばねからなり、2つの
コイル部31a,31bとこの両者を連結する中腹部3
1cと両コイル部31a,31bの自由端側に設けられ
た腕部31d,31eとを備えており、両腕部31d,
31eのそれぞれの先端は折曲により立ち上げられてい
る。ここで、ロータホルダ15の上面に固定具17を同
心状に配置するために設けた3個の固定具17は図4よ
り明らかなようにクランプマグネット16の各凹状溝6
間の中央に位置するようになっており(予め固定具17
が位置付けられその後にクランプマグネット16が配置
される)、各スプリング31がその中腹部31cを各固
定具17に保持することにより取り付けられ、各スプリ
ング31の腕部31d,31eの先端が隣り合うスライ
ドラッチ1の半径方向外周面に弾接する。これにより3
個のスライドラッチ1は3個のスプリング31により半
径方向内側に付勢されている。
【0024】このような構成の第2の実施の形態にあっ
ては、前記第1の実施の形態に比べ、スライドラッチ1
のスライド杆7’を可能な範囲で長く形成しているた
め、スライドラッチ1のより安定したガイドが実現す
る。その上、スプリング31をねじりコイルばねより構
成し、固定具2とクランプマグネット16との狭い空間
に配置できるようにしているため、第1の実施の形態の
場合のような圧縮コイルばねのための保持穴を設ける必
要がなく、スライドラッチ1の構造が簡単になり、その
製造が容易になる利点がある。
【0025】次に、本発明の第3の実施の形態を示した
図7〜図9について説明する。これらの図面において前
記と同一符号のものは同一もしくは相当するものを示す
ものとし、詳細は省略する。第3の実施の形態では、第
2の実施の形態に比べ、スライドラッチ33が相違す
る。
【0026】即ち、ロータホルダ15上のクランプマグ
ネット16の3個の凹状溝6に半径方向に移動自在に配
置されたスライドラッチ33は、例えば非磁性ステンレ
ス鋼板をプレス加工することにより構成されている。図
9に示すように、スライドラッチ33は、本体部33a
と、この本体部33aの半径方向外周部つまり固定具2
のモータ側ラッチ爪3に対向する円弧状外周部に2つの
切り込み33b,33cにより分岐形成された中央係合
片33d及び側部係合片33e,33fと、本体部33
aより円弧状外周部との反対側に突設されたスライド杆
33gとよりなり、スライド杆33gには保護カバー3
2が被装され、クランプマグネット16のガイド溝8’
に摺動自在に配置されている。
【0027】スライドラッチ33の円弧状外周部はプレ
ス加工時に立ち上げ(折り曲げ)形成され、その中央部
の中央係合片33dはその先端縁がさらに上向き斜めに
折り曲げられ、当該先端縁の下面にディスク側ラッチ爪
4の上面にほぼ平行な上側係合面33d’が形成されて
いる。また、円弧状外周部の両側部に位置する側部係合
片33e,33fはその先端縁が下向き斜めに折り曲げ
られ、当該先端縁のそれぞれの上面にモータ側ラッチ爪
3の下面にほぼ平行な下側係合面33e’,33f’が
形成されている。これらの係合片33d〜33fの係合
面33d’〜33f’は、周方向投影的に内歯10と噛
合するラッチ溝5’を形成する。
【0028】このようなスライドラッチ33は、ロータ
ホルダ15上のクランプマグネット16における各凹状
溝6にそのスライド杆33gをガイド溝8’に挿入させ
て半径方向に移動自在に配置され、固定具2の内周にお
ける各凹状溝6間に配置されたダブルトーションタイプ
ねじりコイルばねからなるスプリング31の隣り合う腕
部31d,31eの先端がスライドラッチ33の中央係
合片33dの立ち上げ部分に弾接し、スライドラッチ3
3が半径方向内方に付勢されている。
【0029】従って、ディスク11をロータ14上に搭
載し、ディスク11の磁性板部12をクランプマグネッ
ト16により磁気吸引してモータ側ラッチ爪3上にディ
スク側ラッチ爪4を重合させ内歯10を形成させた状態
で、ロータ14を回転させると、スライドラッチ33が
遠心力の作用を受け、スプリング31のばね力に抗して
半径方向外方に移動する。そして、スライドラッチ33
の中央係合片33dの上側係合面33d’が内歯10の
上面に係合し、側部係合片33e,33fの下側係合面
33e’,33f’が内歯10の下面に係合し、恰も内
歯10にラッチ溝5’が噛合したようになり、ディスク
11をロータ14上に確実に固持することが可能にな
る。
【0030】このような実施の形態においては、スライ
ドラッチ33を鋼板のプレス加工により形成することが
できるため、その製造が極めて容易になり、しかも金属
粉を用いたメタルインジェクションでスライドラッチを
構成する場合に比べ、スライドラッチからの摩耗粉の流
出の心配がなく、信頼性の向上が図れる。
【0031】なお、スライドラッチは、前述の他に鍛造
で形成することもできる。
【0032】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載のスピンドルモ
ータのディスクラッチ構造によれば、ディスクはクラン
プマグネットによる磁気固持力に加えてスライドラッチ
と内歯との噛合による摩擦抵抗力が作用するためロータ
の高回転時においてもディスクとロータ側との間に滑り
が発生せず、ディスクの読み取り,書き込み精度等の信
頼性の向上が図れると共に、ディスクのローディング機
構の負荷を軽減でき、装置側のコスト,耐久性,信頼性
の問題を解消できる。本発明の請求項2に記載のスピン
ドルモータのディスクラッチ構造によれば、スライドラ
ッチがクランプマグネットの円周に沿って複数個均等に
配列されるためスライドラッチによる固持力がディスク
側に均等に作用し、安定性,信頼性の向上が図れ、且つ
耐久性の向上が図れる。
【0033】本発明の請求項3記載のスピンドルモータ
のディスクラッチ構造によれば、クランプマグネットの
凹状溝にスライドラッチを配置し、またクランプマグネ
ットのスライド溝にスライドラッチのスライド杆を移動
自在に配置するため、簡単な構造でスライドラッチの円
周方向の移動の拘束と半径方向の移動の案内を実現でき
る。
【0034】本発明の請求項4記載のスピンドルモータ
のディスクラッチ構造によれば、スプリングを圧縮コイ
ルばねから構成してその一部をスライドラッチの保持穴
に保持するため、スライドラッチのばね付勢構造が比較
的簡単になる。本発明の請求項5記載のスピンドルモー
タのディスクラッチ構造によれば、スプリングをねじり
コイルばねにより構成するため、スプリングをモータ側
ラッチ爪とクランプマグネットとの間の限られた空間に
収まりよく収容でき、スペース効率が高まる。
【0035】本発明の請求項6記載のスピンドルモータ
のディスクラッチ構造によれば、スライドラッチを非磁
性板のプレス加工により形成するため、部品コストが大
幅に低下し、特に、本発明の請求項5記載のスピンドル
モータのディスクラッチ構造によれば、プレス加工によ
るスライドラッチの円弧状外周部を3つに分岐してその
中央部と両側部との内歯に対する係合方向を互いに逆向
きにしているため、スライドラッチの内歯との噛合時に
軸方向の変位力が作用することはなく、この噛合状態が
安定し、ディスクの固持状態が良好になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスクラッチ構造の第1の実施の形
態を示すスピンドルモータの全体構造の軸断面図。
【図2】図1の平面図。
【図3】図1におけるモータ回転時の作用を説明するた
めの拡大部分軸断面図。
【図4】本発明のディスクラッチ構造の第2の実施の形
態を示すスピンドルモータの全体構造の平面図。
【図5】図4における主要構成部を示す拡大部分軸断面
図。
【図6】図4におけるスプリングを示し、(A)は平面
図、(B)は側面図。
【図7】本発明のディスクラッチ構造の第3の実施の形
態を示すスピンドルモータの全体構造平面図。
【図8】図7における主要構成部を示す拡大部分軸断面
図。
【図9】図7におけるスライドラッチを示し、(A)は
平面図、(B)は正面図、(C)は切断側面図。
【符号の説明】
1、33 スライドラッチ 2 固定具 3 モータ側ラッチ爪 4 ディスク側ラッチ爪 5 ラッチ溝 6 凹状溝 7、7’ スライド杆 8、8’ ガイド溝 9、31 スプリング 10 内歯 11 円盤状交換媒体(ディスク) 12 磁性板部 13 記録板部 14 ロータ 15 ロータホルダ 16 クランプマグネット 21 シャフト

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータ上にクランプマグネットを介して
    載置され中心のシャフトまわりに前記ロータと共に回転
    する磁性板部とその外周に設けられた記録板部とを有す
    る円盤状交換媒体を前記ロータ側に前記クランプマグネ
    ットの磁力固持に加えて確実に固持するためのディスク
    ラッチ構造であって、前記ロータのロータホルダ上に固
    着される半歯形状モータ側ラッチ爪上には前記磁性板部
    の外周側の下面に形成されるディスク側ラッチ爪が重合
    されて両ラッチ爪で環状の内歯を形成し、前記ロータホ
    ルダ上には前記クランプマグネットに円周方向の移動を
    拘束されて半径方向に沿って移動自在に支持されるスラ
    イドラッチが設けられ、該スライドラッチには前記内歯
    と噛合するラッチ溝が形成されると共に前記スライドラ
    ッチと前記モータ側ラッチ爪間には前記スライドラッチ
    を前記モータ側ラッチ爪から離隔する方向に付勢するス
    プリングが介設され、該スプリングのバネ力は前記ロー
    タの回転時に前記スライドラッチに作用する遠心力より
    も低く目に形成されることを特徴とするスピンドルモー
    タのディスクラッチ構造。
  2. 【請求項2】 前記スライドラッチが、前記クランプマ
    グネットの円周方向に沿って複数個等間隔に配置される
    請求項1記載のスピンドルモータのディスクラッチ構
    造。
  3. 【請求項3】 前記クランプマグネットの外周部には凹
    状溝が設けられ、該凹状溝にスライドラッチが配置さ
    れ、前記クランプマグネットの前記凹状溝に対応する位
    置に半径方向のスライド溝が該凹状溝に開口して設けら
    れ、前記スライドラッチに前記スライド溝に沿って半径
    方向に移動するスライド杆が一体に設けられている請求
    項1記載のスピンドルモータのディスクラッチ構造。
  4. 【請求項4】 前記スプリングは圧縮コイルばねからな
    り、前記スライドラッチの外周部には前記スプリングの
    端部を保持する保持穴が形成され、該保持穴に保持され
    た前記スプリングが前記スライドラッチと前記モータ側
    ラッチ爪間に圧縮状態で介設されている請求項1記載の
    スピンドルモータのディスクラッチ構造。
  5. 【請求項5】 前記スプリングは、コイル部及び腕部を
    含むねじりコイルばねからなり、該スプリングのコイル
    部が前記スライドラッチと前記モータ側ラッチ爪との一
    方に支持され、該スプリングの腕部の先端側が前記スラ
    イドラッチと前記モータ側ラッチ爪との他方に当接して
    いる請求項1に記載のスピンドルモータのディスクラッ
    チ構造。
  6. 【請求項6】 前記スライドラッチは、非磁性板のプレ
    ス加工により形成され、該スライドラッチの前記内歯に
    対向する円弧状外周部は2つ以上に分岐され、該円弧状
    外周部の分岐された一方及び他方のそれぞれの先端縁は
    互いに軸方向反対向きに斜めに折り曲げられ、前記一方
    及び他方の先端縁が前記内歯に軸方向外側から係合する
    請求項1記載のスピンドルモータのディスクラッチ構
    造。
  7. 【請求項7】 前記スライドラッチの円弧状外周部は3
    つに分岐され、該円弧状外周部の分岐された中央部と円
    周方向両端部とのそれぞれの先端縁が互いに軸方向反対
    向きに斜めに折り曲げられている請求項6記載のスピン
    ドルモータのディスクラッチ構造。
JP24713296A 1996-08-28 1996-08-28 スピンドルモータのディスクラッチ構造 Expired - Fee Related JP3673031B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24713296A JP3673031B2 (ja) 1996-08-28 1996-08-28 スピンドルモータのディスクラッチ構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24713296A JP3673031B2 (ja) 1996-08-28 1996-08-28 スピンドルモータのディスクラッチ構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1070872A true JPH1070872A (ja) 1998-03-10
JP3673031B2 JP3673031B2 (ja) 2005-07-20

Family

ID=17158917

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24713296A Expired - Fee Related JP3673031B2 (ja) 1996-08-28 1996-08-28 スピンドルモータのディスクラッチ構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3673031B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6680896B2 (en) * 2000-09-14 2004-01-20 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Medium attaching device and disk drive apparatus
KR100459399B1 (ko) * 2002-02-06 2004-12-03 엘지전자 주식회사 디스크 클램핑 장치
CN107957261A (zh) * 2017-12-20 2018-04-24 魏敏生 一种方便收放绕线的建筑施工线坠
CN114226079A (zh) * 2021-12-19 2022-03-25 赵春玲 一种提前预冷转子更换式高速冷冻离心机

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6680896B2 (en) * 2000-09-14 2004-01-20 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Medium attaching device and disk drive apparatus
KR100459399B1 (ko) * 2002-02-06 2004-12-03 엘지전자 주식회사 디스크 클램핑 장치
CN107957261A (zh) * 2017-12-20 2018-04-24 魏敏生 一种方便收放绕线的建筑施工线坠
CN107957261B (zh) * 2017-12-20 2020-12-08 长春建设集团股份有限公司 一种方便收放绕线的建筑施工线坠
CN114226079A (zh) * 2021-12-19 2022-03-25 赵春玲 一种提前预冷转子更换式高速冷冻离心机

Also Published As

Publication number Publication date
JP3673031B2 (ja) 2005-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2000074050A1 (fr) Support de disque
KR100942855B1 (ko) 브러시리스 모터 및 브러시리스 모터를 탑재한 디스크 구동장치
EP0553034A2 (en) Disc table for disc recording/reproducing - apparatus and method for producing same
KR100733246B1 (ko) 턴테이블조립체
US7849474B2 (en) Motor having chucking device and disk driving apparatus including the same
JP2008043045A (ja) ブラシレスモータ及びディスク駆動装置
JP2006048821A (ja) 記録ディスク駆動用モータ及びこの記録ディスク駆動用モータを用いた記録ディスク駆動装置
JP4534256B2 (ja) チャッキング装置、ブラシレスモータ及びディスク駆動装置
JP3673031B2 (ja) スピンドルモータのディスクラッチ構造
US5151836A (en) Disk chucking device
JP4318514B2 (ja) 多数のボール手段を備えた軸方向調整装置
US7036135B2 (en) Spindle motor centering device
US20100146525A1 (en) Clamping device for disk
US6222818B1 (en) Disc chucking mechanism
JP2003061304A (ja) ディスク装置
JP2002237118A (ja) ディスククランプ機構を搭載したモータ
JP3698837B2 (ja) モータ
JP5575389B2 (ja) ディスク回転用モータ
JP5869795B2 (ja) スピンドルモータ
JP2600155B2 (ja) デイスク装着装置
JPH0896460A (ja) ディスクチャッキング機構
JP2003059148A (ja) ディスク回転駆動装置
JP2007234169A (ja) 光光ディスク駆動機構
JP2003235203A (ja) スピンドルモータ及び記録ディスク駆動装置
JPS63220455A (ja) 記録再生用デイスクの回転駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050419

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050421

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090428

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090428

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100428

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees