JPH1070637A - 主走査方向及び副走査方向の直交度補正機能を持つレーザ描画装置 - Google Patents

主走査方向及び副走査方向の直交度補正機能を持つレーザ描画装置

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JPH1070637A
JPH1070637A JP8245644A JP24564496A JPH1070637A JP H1070637 A JPH1070637 A JP H1070637A JP 8245644 A JP8245644 A JP 8245644A JP 24564496 A JP24564496 A JP 24564496A JP H1070637 A JPH1070637 A JP H1070637A
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Etsuo Iwasaki
悦夫 岩崎
Takashi Okuyama
隆志 奥山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主走査方向と副走査方向との直交度をラスタ
ーデータの一画素サイズよりも小さな単位で行い得るレ
ーザ描画装置を提供する。 【解決手段】 本発明によるレーザ描画装置にあって
は、主走査方向に対するパターンの副走査方向に沿う直
交度誤差補正データに基づいて、一画素サイズDp分の
直交度誤差を生じさせる被描画体の副走査方向に沿う第
1の移動区間を演算し、各第1の移動区間をn等分して
第2の移動区間を演算し、この第2の移動区間での直交
度誤差をDp /nに抑えるように該第2の移動区間での
レーザビームの主走査方向に沿う描画開始位置を所定の
向きに順次Dp /nだけシフトし、第1の移動区間での
レーザビームによる描画作動が完了する度毎にレーザビ
ームの手段走査方向に沿う描画開始位置を前記向きと同
じ向きに一画素サイズDp 分だけシフトする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被描画体に対してレ
ーザビームを主走査方向に偏向させつつ該被描画体を副
走査方向に移動させて該被描画体に対するレーザビーム
の変調をラスタデータに基づいて所定の周波数のクロッ
クパルスに従って制御して描画を行うレーザ描画装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ描画装置は一般的には適当な被描
画体の表面に微細なパターンを描画するために使用され
る。代表的な使用例としては、プリント回路基板の製造
過程での回路パターンの描画が挙げられ、この場合被描
画体としては、フォトマスク用感光フィルムあるいは基
板上のフォトレジスト層となる。近年、回路パターンの
設計プロセスからその描画プロセスに至る一連のプロセ
スが統合化され、レーザ描画装置はその統合システムの
一翼を担っている。また、かかる統合システムには、レ
ーザ描画装置の他に、回路パターンの設計を行うCAD
(Computer AidedDesign) ステーション、このCADス
テーションで得られた回路パターンデータ即ちベクタデ
ータに編集処理を施すCAM(Computer Aided Manufact
uring)ステーション等が設けられる。
【0003】CAMステーションで編集されたベクタデ
ータはレーザ描画装置に転送され、そこでベクタデータ
はラスタデータに変換される。レーザ描画装置では、フ
ォトマスク用感光フィルムあるいは基板上のフォトレジ
スト層等の被描画体上に回路パターンがラスタデータに
基づいて描かれる。詳述すると、レーザ描画装置から射
出されるレーザビームは被描画体に対して主走査方向に
偏向させられると共に該被描画体は副走査方向に移動さ
せられ、このときレーザビームはラスターデータに基づ
いて変調即ち明滅させられ、かくして該被描画体の上に
はラスターデータに基づく描画が得られる。勿論、プリ
ント回路基板のように回路パターンの描画を高精度で行
うことが必要とされる場合には、被描画体に対する描画
パターンの位置決め精度も高いものとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、被描画体に
対する描画パターンの位置決め精度に与える重要な影響
の1つとして、レーザ描画装置自体に内在する直交度誤
差、即ち、主走査方向と副走査方向との直角度誤差が挙
げられる。このような直角度誤差は個々のレーザ描画装
置に不可避的に伴うものであり、このため従来のレーザ
描画装置にはかかる直角度誤差を補正し得るようになっ
た機械的な微調整機構が設けられるが、しかし人員によ
って操作される機械的な微調整機構による直角度誤差補
正には限界がある。
【0005】また、個々のレーザ描画装置に伴う固有の
直角度誤差補正値を予め測定し、その直角度誤差補正値
に基づいて直角度誤差補正処理を上述のCAMステーシ
ョンで行うことも知られている。簡単に述べると、その
ような直角度誤差補正処理は主走査方向でのレーザビー
ムによる描画開始位置を直角度誤差補正値に基づいて調
整し、これにより主走査方向と副走査方向との直交度誤
差を補正しようとするものである。しかしながら、かか
るCAMステーションで行われる直角度誤差補正処理は
ラスターデータの一画素単位で行われるので、主走査方
向と副走査方向との直交度誤差を高精度で行うことはで
きない。
【0006】一方、或る種の被描画体の場合には、例え
ば基板上のフォトレジスト層を被描画体とする場合に
は、主走査方向と副走査方向の描画パターンの直交度に
ついては、基板上の四隅の位置決めマークによって規定
される直交度に合わせることが要求される。即ち、レー
ザ描画装置自体の直交度がたとえ適正であったとして
も、基板上の四隅の位置決めマークによって規定される
直交度に誤差があった場合には、位置決めマークによる
直交度に主走査方向と副走査方向の描画パターンの直交
度を合わさなければならない。このような調整処理をレ
ーザ描画装置の機械的な微調整機構で行うことは面倒で
あり、しかもその調整処理精度にも限界がある。また、
かかる調整処理を上述のCAMステーションで行うこと
も可能であるけれども、その調整単位はラスターデータ
の一画素となる。
【0007】従って、本発明の目的は被描画体に対して
レーザビームを主走査方向に偏向させつつ該被描画体を
副走査方向に移動させて該被描画体に対するレーザビー
ムの変調をラスタデータに基づいて所定の周波数のクロ
ックパルスに従って制御して描画を行うレーザ描画装置
であって、主走査方向と副走査方向との直交度をラスタ
ーデータの一画素よりも小さな単位で行い得るように構
成されたレーザ描画装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の局面によ
るレーザ描画装置は被描画体に対してレーザビームを主
走査方向に偏向させつつ該被描画体を副走査方向に移動
させて該被描画体に対するレーザビームの変調をラスタ
データに基づいて所定の周波数のクロックパルスに従っ
て制御して所定のパターンの描画を行うものであって、
主走査方向に対する該パターンの副走査方向に沿う直交
度誤差補正データに基づいて、一画素サイズDp 分の直
交度誤差を生じさせる被描画体の副走査方向に沿う第1
の移動区間を演算する第1の移動区間演算手段と、各第
1の移動区間をn等分して第2の移動区間を演算する第
2の移動区間演算手段と、この第2の移動区間での直交
度誤差をDp /nに抑えるように該第2の移動区間での
レーザビームの主走査方向に沿う描画開始位置を所定の
向きに順次Dp /nだけシフトするための第1の描画開
始位置シフト手段と、第1の移動区間でのレーザビーム
による描画作動が完了する度毎にレーザビームの主走査
方向に沿う描画開始位置を上述の向きと同じ向きに一画
素サイズDp 分だけシフトするための第2の描画開始位
置シフト手段とを具備して成るものである。
【0009】本発明の第1の局面によるレーザ描画装置
には、好ましくは、更に、パターンの副走査方向に沿う
直交度誤差補正データの正負を判別する正負判別手段が
設けられ、この正負判別手段によって直交度誤差補正デ
ータが負であると判別されたとき、第1の描画開始位置
シフト手段によるDp /n分の描画開始位置のシフトが
正側に行われ、かつ第2の描画開始位置シフト手段によ
るDp 分の描画開始位置のシフトが正側で行われ、一方
正負判別手段によって直交度誤差補正データが正である
と判別されたとき、第1の描画開始位置シフト手段によ
るDp /n分の描画開始位置のシフトが負側に行われ、
かつ第2の描画開始位置シフト手段によるDp 分の描画
開始位置のシフトが負側で行われる。
【0010】また、本発明の第1の局面によるレーザ描
画装置においては、第1の描画開始位置シフト手段はク
ロックパルスとして2π/nずつ位相をシフトさせたn
個のクロックパルスを発生させるクロックパルス発生手
段と、このクロックパルス発生手段で得られたn個のク
ロックパルスのうちの1つを選択的に出力させるクロッ
クパルス出力手段と、レーザビームの主走査方向に沿う
描画開始位置を所定の向きに順次Dp /nだけシフトす
るためにクロックパルス出力手段から出力されるクロッ
クパルスの位相を2π/nだけ順次シフトするように該
クロックパルスの出力を制御するクロックパルス出力制
御手段とを包含し得るものである。この場合、正負判別
手段によって直交度誤差補正データが負であると判別さ
れたとき、クロックパルス出力手段から出力されるクロ
ックパルスの位相がクロックパルス出力制御手段によっ
て2π/nだけ正側に順次シフトされ、正負判別手段に
よって直交度誤差補正データが正であると判別されたと
き、クロックパルス出力手段から出力されるクロックパ
ルスの位相がクロックパルス出力制御手段によって2π
/nだけ負側に順次シフトされる。
【0011】更に、本発明の第1の局面によるレーザ描
画装置においては、第2の描画開始位置シフト手段がラ
スタデータをメモリから読み出す際にその読出しタイミ
ングを一画素分だけ遅らせるか早めるかすることから成
り、正負判別手段によって直交度誤差補正データが負で
あると判別されたとき、第2の描画開始位置シフト手段
による読出しタイミングが一画素分だけ遅らされ、正負
判別手段によって直交度誤差データが正であると判別さ
れたとき、第2の描画開始位置シフト手段による読出し
タイミングが一画素分だけ早められる。
【0012】本発明の第2の局面によるレーザ描画装置
は被描画体に対してレーザビームを主走査方向に偏向さ
せつつ該被描画体を副走査方向に移動させて該被描画体
に対するレーザビームの変調をラスタデータに基づいて
所定の周波数のクロックパルスに従って制御して所定の
パターンの描画を行うものであって、被描画体上の位置
決めマークを検出して該被描画体上の直交度誤差補正デ
ータを演算する第1の演算手段と、この第1の演算手段
による被描画体上の直交度誤差補正データと主走査方向
に対するパターンの副走査方向に沿う直交度誤差補正デ
ータとに基づいて全体の直交度補正データを演算する第
2の演算手段と、この全体的な直交度誤差補正データに
基づいて、一画素サイズDp 分の直交度誤差を生じさせ
る被描画体の副走査方向に沿う第1の移動区間を演算す
る第1の移動区間演算手段と、各第1の移動区間をn等
分して第2の移動区間を演算する第2の移動区間演算手
段と、この第2の移動区間での直交度誤差をDp /nに
抑えるように該第2の移動区間でのレーザビームの主走
査方向に沿う描画開始位置を所定の向きに順次Dp/n
だけシフトするための第1の描画開始位置シフト手段
と、第1の移動区間でのレーザビームによる描画作動が
完了する度毎にレーザビームの主走査方向に沿う描画開
始位置を上述の向きと同じ向きに一画素サイズDp 分だ
けシフトするための第2の描画開始位置シフト手段とを
具備して成るものである。
【0013】本発明の第1の局面によるレーザ描画装置
には、好ましくは、更に、パターンの副走査方向に沿う
全体的な誤差補正データの正負を判別する正負判別手段
が設けられ、この正負判別手段によって全体的な誤差補
正データが負であると判別されたとき、第1の描画開始
位置シフト手段によるDp /n分の描画開始位置のシフ
トが正側に行われ、かつ第2の描画開始位置シフト手段
によるDp 分の描画開始位置のシフトが正側で行われ、
一方正負判別手段によって全体的な誤差補正データが正
であると判別されたとき、第1の描画開始位置シフト手
段によるDp /n分の描画開始位置のシフトが負側に行
われ、かつ第2の描画開始位置シフト手段によるDp
の描画開始位置のシフトが負側で行われる。
【0014】また、本発明の第2の局面によるレーザ描
画装置においては、第1の描画開始位置シフト手段はク
ロックパルスとして2π/nずつ位相をシフトさせたn
個のクロックパルスを発生させるクロックパルス発生手
段と、このクロックパルス発生手段で得られたn個のク
ロックパルスのうちの1つを選択的に出力させるクロッ
クパルス出力手段と、レーザビームの主走査方向に沿う
描画開始位置を所定の向きに順次Dp /nだけシフトす
るためにクロックパルス出力手段から出力されるクロッ
クパルスの位相を2π/nだけ順次シフトするように該
クロックパルスの出力を制御するクロックパルス出力制
御手段とを包含し得るものである。この場合、正負判別
手段によって全体的な直交度誤差補正データが負である
と判別されたとき、クロックパルス出力手段から出力さ
れるクロックパルスの位相がクロックパルス出力制御手
段によって2π/nだけ正側に順次シフトされ、正負判
別手段によって全体的な直交度誤差補正データが正であ
ると判別されたとき、クロックパルス出力手段から出力
されるクロックパルスの位相がクロックパルス出力制御
手段によって2π/nだけ負側に順次シフトされる。
【0015】更に、本発明の第2の局面によるレーザ描
画装置においては、第2の描画開始位置シフト手段がラ
スタデータをメモリから読み出す際にその読出しタイミ
ングを一画素分だけ遅らせるか早めるかすることから成
り、正負判別手段によって全体的な直交度誤差補正デー
タが負であると判別されたとき、第2の描画開始位置シ
フト手段による読出しタイミングが一画素分だけ遅らさ
れ、正負判別手段によって全体的な直交度誤差データが
正であると判別されたとき、第2の描画開始位置シフト
手段による読出しタイミングが一画素分だけ早められ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明によるレーザ描画装
置の一実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0017】図1には、本発明によるレーザ描画装置が
斜視図として概略的に示され、このレーザ描画装置はプ
リント回路基板を製造するための基板上のフォトレジス
ト層に回路パターンを直接描画するように構成されてい
るものである。レーザ描画装置は床面上に据え付けられ
た基台10を具備し、この基台10の上面には一対のレ
ール12が平行に設置される。一対のレール12上には
Xテーブル14が搭載され、このXテーブル14は図1
では図示されない適当な駆動モータ例えばサーボモータ
あるいはステッピングモータ等でもって一対のレール1
2の長手方向即ちX方向に沿って移動し得るようになっ
ている。Xテーブル14上にはθテーブル16を介して
描画テーブル18が設置され、その間には微調整駆動器
20が互いに対向する側辺のそれぞれに2つずつ設けら
れ、これにより描画テーブル18の四隅のそれぞれの上
下位置が微調整される。なお、図1では、図示の複雑化
を避けるために一方の側辺に設けられた2つの微調整駆
動器20だけが示されている。
【0018】描画テーブル18上にはフォトレジズト層
を持つ基板が被描画体として適当な搬送手段例えばベル
トコンベヤ等で搬送され、その基板は描画テーブル18
上で適当なクランプ手段によって固定される。なお、図
1では、そのクランプ手段の一部を成すクランプ部材2
2が示される。
【0019】基台10の一方の側にはレーザ光源として
アルゴンレーザ発生器24が設置され、このアルゴンレ
ーザ発生器24から射出されたレーザビームLBはビー
ムベンダ26によって上方に偏向される。一方、描画テ
ーブル18の上方側には、図示されない適当な支持構造
体によって支持された固定テーブル板28が配置され、
この固定テーブル体28上にはビームベンダ26によっ
て偏向されたレーザビームLBを処理するための種々光
学要素が設置される。なお、本実施形態では、アルゴン
レーザ発生器24は水冷式とされ、その出力は1.8 W で
あり、そのレーザの波長は 488nmとされる。
【0020】固定テーブル板28にはビームベンダ30
が設けられ、このビームベンダ30はビームベンダ26
からのレーザビームLBを受け取ってビームスプリッタ
32に向ける。ビームスプリッタ32はレーザビームL
Bを2つのレーザビームLB1及びLB2に分割する。
レーザビームLB1はビームベンダ34及び36を介し
てビームセパレータ38に向けられ、またレーザビーム
LB2はビームベンダ40、42及び44を介してビー
ムセパレータ46に向けられる。
【0021】ビームセパレータ38はレーザビームLB
1を4本の平行レーザビームに分割し、同様にビームセ
パレータ46はレーザビームLB2を4本の平行レーザ
ビームに分割する。ビームセパレータ38からの平行レ
ーザビームはビームベンダ48及び50によって電子シ
ャッタ52に導かれ、またビームセパレータ46からの
平行レーザビームはビームベンダ54及び56によって
電子シャッタ58に導かれる。
【0022】電子シャッタ52及び58の各々は4つの
音響光学素子から形成され、各音響光学素子には4本の
レーザビームのうちの該当レーザビームが割り当てられ
る。電子シャッタ52を経た4本のレーザは光合成器6
0に入射させられ、一方電子シャッタ58を経た4本の
レーザビームはビームベンダ62を介して光合成器60
に入射させられる。光合成器60は例えば偏光ビームス
プリッタとして構成され、電子シャッタ52及び58の
それぞれを経た4本のレーザビームは光合成器(偏光ビ
ームスプリッタ)60によって8本のレーザビームに纏
められる。8本のレーザビームはビームベンダ64、6
6及び68を介してポリゴンミラー70に入射させら
れ、その各回転反射面によって所定の主走査範囲にわっ
たて偏向させられる。
【0023】ポリゴンミラー70の各回転反射面によっ
て所定の主走査範囲にわったて偏向させられる8本のレ
ーザビームは先ずfθレンズ72を通過させられ、次い
でターニングミラー74によって描画テーブル18側に
偏向させられた後にコンデンサレンズ76を経て描画テ
ーブル18上に到達させられる。要するに、8本のレー
ザビームはポリゴンミラー70の各回転反射面によって
Y方向即ち主走査方向に偏向される。従って、フォトレ
ジスト層を持つ基板が先に述べたように描画テーブル1
8上に設置されていれば、その基板上のフォトレジスト
層表面はポリゴンミラー70の各回転反射面によって偏
向される8本のレーザビームでもって一度に走査(主走
査方向)される。従って、各電子シャッタ52、58の
音響光学素子がラスタデータに基づいて所定の周波数の
クロックパルスに従ってオン/オフ即ち変調(明滅)さ
せられると、該フォトレジスト層表面には所定の回路パ
ターンの一部が描かれることになる。
【0024】8本のレーザビームによる主走査方向の走
査が行われている間、描画テーブル18はXテーブル1
4によってX方向即ち副走査方向に沿って所定のピッチ
で順次移動させられ、8本のレーザビームによる主走査
方向の走査が終了したとき、描画テーブル18の移動距
離はかかる8本のレーザビームの幅に相当した距離とな
る。かくして、8本のレーザビームによる主走査方向の
走査を繰り返すことにより、基板上のフォトレジスト層
表面上には所定の回路パターンが8本のレーザビームに
よる主走査方向の走査によって部分的に順次描かれるこ
とになる。
【0025】主走査方向と副走査方向とが互いに直角で
あるとすると、8本のレーザビームによる主走査方向の
走査ラインはX方向(副走査方向)に対して傾斜したも
のとなる。というのは、上述したように、8本のレーザ
ビームによる主走査方向の走査が行われている間、描画
テーブル18はXテーブル14によってX方向即ち副走
査方向に沿って所定のピッチで順次移動させられている
からである。しかしながら、実際には、主走査方向はX
方向に対して予め所定角度だけ傾斜させられ、このため
8本のレーザビームによる主走査方向の走査ラインはX
方向に対して直角となり、適正な回路パターンの描画が
行われる。
【0026】図1に示すように、コンデンサレンズ76
の両端の上方側のそれぞれには小型撮像手段例えばCC
D(charge-coupled device) カメラ78が設けられ、こ
れらCCDカメラ78は被描画体例えば基板上の四隅に
設けられた位置決めマークを検出してその位置座標を特
定するために使用されるものである。
【0027】以上で述べたようなレーザ描画装置にあっ
ては、図1に示すように、描画テーブル18の面上に主
走査方向に沿うY軸線と副走査方向に沿うX軸線とによ
って定義される直交座標系が規定されたとき、該レーザ
描画装置の設計段階では、主走査方向(Y)と副走査方
向(X)とが互いに直交するように意図されているが、
しかし実際には種々の部品の製造誤差やそれら部品の組
付誤差等のために主走査方向(Y)と副走査方向(X)
との間にY−X直交座標系のような理想的な適正な直交
度は得られず、個々のレーザ描画装置に特有な直交度誤
差が生じる。そのような直交度誤差については、例えば
板ガラス上に写真乳剤を塗布し、その写真乳剤表面にレ
ーザ描画装置を用いて描画パターンとして例えば黒ベタ
パターンを実際に描画し、その黒ベタパターンを現像し
た後に該黒ベタパターンの直交度を実測することによっ
て知ることができる。
【0028】次に、図2ないし図4を参照して、本発明
による直交度補正処理の原理について以下に説明する。
【0029】図2には、上述したような黒ベタパターン
が斜線領域として示され、この黒ペタパターンに対し
て、主走査方向に沿うY軸線と副走査方向に沿うX軸線
とで定義されるY−X直交座標系が適用され、このとき
Y−X直交座標系の座標原点に黒ベタパターンの一隅が
一致させられ、かつその一隅から延びる黒ベタパターン
の一方の側辺がY軸線に一致させられる。このような条
件下で、かかる一隅から延びる黒ベタパターンの他方の
側辺がX軸線から偏向するとき、その偏向量即ち偏向距
離Eが直交度誤差とされる。なお、図2では、黒ベタパ
ターンのかかる他方の側辺に沿う軸線が参照符号RXで
示される。
【0030】ここで、直交度誤差Eがない場合に得られ
る適正な黒ベタパターンの副走査方向(X)の長さをX
p 、ラスターデータに基づく描画時の一画素サイズ(ド
ット寸法)をDp とすると、適正な黒ベタパターンの副
走査方向にはXp /Dp 個の画素が配列されることにな
る。例えば、Xp が 800mmであり、かつDp が5μmで
あるとすると、適正な黒ベタパターンの各副走査方向ラ
インには16万画素が配列されることになる。
【0031】本発明による直交度補正処理によれば、先
ず、図3に示すように、直交度誤差Eが軸線Xに沿って
画素単位で均一に振り分けられ、軸線RXがジグザグ状
の軸線として軸線Xに近似させられる。即ち、一画素サ
イズ(Dp )分の直交度誤差を生じさせる副走査方向
(X)の距離即ち区間Xa が求められ、この区間Xa
以下の式で表せる。 Xa =Xp *Dp /E
【0032】従って、描画テーブル18が区間Xa だけ
副走査方向(X)に移動する度毎にレーザビームの主走
査方向(Y)に沿う描画開始位置を一画素サイズ
(Dp )分だけ正側にシフトさせることにより、軸線R
Xはジグザグ状の軸線として軸線Xに近似させられ、各
区間Xa での直交度誤差は一画素サイズ(Dp )分に抑
えられる。例えば、Xp = 800mmで、Dp =5μm であ
るときに、直交度誤差Eが1mmであったとすると、Xa
は4mm(800 画素分に相当)となり、描画テーブル18
が副走査方向に4mm移動する度毎にレーザビームの主走
査方向(Y)に沿う描画開始位置を5μm (Dp )だけ
シフトすることにより、各区間Xa において、軸線Yに
対する軸線RXの直交度誤差は5μm に抑えられる。
【0033】要するに、描画テーブル18の副走査方向
に沿う移動距離を座標原点から計測した際にその計測距
離が区間Xa の倍数となる箇所でレーザビームの主走査
方向(Y)に沿う描画開始位置を一画素サイズ(Dp
分だけシフトすれば、図3に示すようなジグザグ状の近
似軸線RXが得られる。区間Xa の倍数となる箇所、即
ち一画素単位のシフト箇所Xt としたとき、Xt は以下
の式で表現できる。 Xt =Xa *t(tは整数)
【0034】本発明による直交度補正処理においては、
図4に示すように、各区間Xa における一画素サイズ
(Dp )分に相当する直交度誤差が更に一画素サイズ以
下の単位即ちDp /n(nは整数)の単位で微細に補正
され、これにより軸線RXは図4に示すように更に細か
なジグザグ状の軸線として軸線Xに近似させられる。即
ち、描画テーブル18が副走査方向(X)に沿って距離
即ち区間Xa /n移動する度毎にレーザビームの主走査
方向(Y)に沿う描画開始位置をDp /nだけ正側にシ
フトさせることにより、図4に示すような一層細かなジ
グザグ状の近似軸線RXが得られ、各区間Xa /nでの
直交度誤差は一画素サイズ以下の距離(Dp /n)に抑
えられる。例えば、n=10とした場合には、図4に示す
ように、描画テーブル18が副走査方向(X)にDp
10即ち 400μm (80画素分に相当)だけ移動する度毎に
レーザビームの主走査方向(Y)に沿う描画開始位置を
p /10(0.5 μm )だけシフトすることにより、各区
間Xa /10での軸線Yに対する軸線RXの直交度誤差は
0.5 μm に抑えられる。
【0035】要するに、描画テーブル18の副走査方向
の移動距離を座標原点から計測した際にその計測距離が
区間Xa /10の倍数となる箇所でレーザビームの主走査
方向(Y)に沿う描画開始位置をDp /10分だけシフト
すれば、図4に示すように軸線Xに一層近似させられた
軸線RXが得られることになる。区間Xa /nの倍数と
なる箇所、即ち一画素単位以下のシフト箇所Xs とした
とき、Xs は以下の式で表現できる。 Xs =(Xa /n)*s(sは整数)
【0036】図2ないし図4に示した事例では、主走査
方向(Y)に対する実際の副走査方向(RX)の角度が
90度よりも大きくなるような直交度誤差Eの補正処理に
ついて説明したが、主走査方向(Y)に対する実際の副
走査方向(RX)の角度が90度よりも小さくなるような
直交度誤差についても、レーザビームの主走査方向
(Y)に沿う描画開始位置のシフト方向が逆に即ち負側
なる点を除けば、上述の場合と同様な態様で処理され得
る。なお、説明の便宜上、軸線RXが図2に示すように
90度よりも大きな角度を成すとき、その直交度誤差は負
であり、また軸線RXが90度よりも小さな角度を成すと
き、その直交度誤差は正であるとする。
【0037】図5を参照すると、本発明によるレーザ描
画装置のブロック図が示され、このブロック図におい
て、参照符号80はシステムコントロール回路を示し、
このシステムコントロール回路80は例えば中央演算装
置(CPU)等のマイクロプロセッサ及びメモリ(RO
M、RAM)等からなるマイクロコンピュータとして構
成される。システムコントロール回路80にはキーボー
ド82が接続され、このキーボード82によって、直交
度誤差E、描画パターンの副走査方向に沿う寸法Xp
一画素サイズDp を含む種々のデータの入力、その直交
度誤差の補正処理に伴う種々の演算の指令、レーザ描画
装置の作動指令等のために用いられるものである。
【0038】システムコントロール回路80には直交度
補正処理回路84が接続され、この直交度補正処理回路
84は図6に詳細に図示するような構成を持つ。同図か
ら明らかなように、直交度補正処理回路84には2つの
ディレイライン84A及び84Bが設けられる。
【0039】ディレイライン84Aには基本クロックパ
ルスYCK-INがバッファ84Cを介して入力され、ディレ
イライン84Aは基本クロックパルスYCK-INに基づいて
5つのクロックパルスYCK-SFT1、YCK-SFT2、YCK-SFT3、
YCK-SFT4及びYCK-SFT5を出力するようになっている。図
7のタイムチャートから明らかなように、クロックパル
スYCK-SFT1は基本クロックパルスYCK-INと同じ位相を有
し、クロックパルスYCK-SFT2の位相はクロックパルスYC
K-SFT1に対してπ/5だけ正側にずれる。同様に、クロ
ックパルスYCK-SFT3ないしYCK-SFT5のそれぞれもその直
前のクロックパルスに対してπ/5だけ順次正側にずれ
る。従って、クロックパルスYCK-SFT5の位相はクロック
パルスYCK-SFT1(基本クロックパルスYCK-IN)に対して
4π/5だけずれることになる。
【0040】一方、ディレイライン84Bには基本クロ
ックパルスYCK-INがインバータを持つバッファ84Dを
介して入力される。即ち、ディレイライン84Bに入力
される基本クロックパルスはディレイライン84Aに入
力される基本クロックパルスYCK-INに対してπだけ位相
がずれた逆位相のものとなる。ディレイライン84Bは
そのような逆位相の基本クロックパルスに基づいて5つ
のクロックパルスYCK-SFT6、YCK-SFT7、YCK-SFT8、YCK-
SFT9及びYCK-SFT10 を出力するようになっている。図7
のタイムチャートから明らかなように、クロックパルス
YCK-SFT6はディレイライン84Bに入力される逆位相の
基本クロックパルスと同じ位相を有し、クロックパルス
YCK-SFT7の位相はクロックパルスYCK-SFT6に対してπ/
5だけ正側にずれる。同様に、クロックパルスYCK-SFT7
ないしYCK-SFT10 のそれぞれもその直前のクロックパル
スに対してπ/5だけ順次正側にずれる。従って、クロ
ックパルスYCK-SFT10 の位相はクロックパルスYCK-SFT1
(基本クロックパルスYCK-IN)に対して9π/5(18π
/10)だけ正側に位相がずれたものとなり、クロックパ
ルスYCK-SFT10 の位相を更にπ/5(2π/10)だけシ
フトさせると、その位相は最初のクロックパルスYCK-SF
T1の位相と同じになる。
【0041】要するに、ディレイライン84A及び84
Bの双方から出力される10種類のクロックパルスYCK-SF
T1、YCK-SFT2、YCK-SFT3、YCK-SFT4、YCK-SFT5、YCK-SF
T6、YCK-SFT7、YCK-SFT8、YCK-SFT9及びYCK-SFT10 は順
次π/5だけ正側に位相がずれたものとなる。なお、本
実施形態では、ディレイライン84A及び84Bの双方
から10種類のクロックパルスが出力されるが、その10と
いう数字は上述した直交度補正処理を一画素の10分の1
の単位で行うことに対応する。
【0042】図6に示すように、直交度補正処理回路8
4には更にパルス出力制御回路84E及びマルチプレク
サ84Fが設けられ、パルス出力制御回路84Eからは
4種類の選択信号Y-SEL1、Y-SEL2、Y-SEL3及びY-SEL4が
マルチプレクサ84Fに対して出力されるようになって
いる。パルス出力制御回路84Eはシステムコントロー
ル回路80内で直交度誤差Eに基づく演算結果よって作
成される指令信号により制御され、それら指令信号に応
じてマルチプレクサ84Fから10種類のクロックパルス
YCK-SFT1、YCK-SFT2、YCK-SFT3、YCK-SFT4、YCK-SFT5、
YCK-SFT6、YCK-SFT7、YCK-SFT8、YCK-SFT9及びYCK-SFT1
0 のうちのいずれかが出力される。即ち、下記の表1に
示すように、かかる指令信号に応じて、4種類の選択信
号Y-SEL1、Y-SEL2、Y-SEL3及びY-SEL4の出力レベルの組
合が変えられ、これにより上述の10種類のクロックパル
スのいずれかが出力されることになる
【0043】
【表1】
【0044】表1から明らかなように、例えば、マルチ
プレクサ84FからクロックパルスYCK-SET3を出力する
ためには、選択信号Y-SEL3及びY-SEL4をローレベル
(L)とし、その他の選択信号Y-SEL1及びY-SEL2をハイ
レベル(H)とするようにパルス出力制御回路84Eに
指令信号を入力すればよく、またマルチプレクサ84F
からクロックパルスYCK-SET1を出力するためには、4種
類の選択信号のうちのY-SEL1だけをハイレベル(H)と
するようにパルス出力制御回路84Eに指令信号を入力
すればよい。
【0045】図5に示すように、システムコントロール
回路80及び直交度補正処理回路84は主走査制御回路
86のビーム位置制御回路88に接続され、このビーム
位置制御回路88には電子シャッタ52及び58がそれ
ぞれ接続される。図8に示すように、ビーム位置制御回
路88にはバッファメモリ88A及び同期回路88Bが
設けられる。バッファメモリ88の入力側にはラスタ変
換回路90が接続され、このラスタ変換回路90には例
えばCAM(Computer Aided Manufacturing)ステーショ
ン等からベクタデータが順次転送され、そのベクタデー
タはラスタ変換回路90でラスタデータに変換される。
ラスタ変換回路90からは8本の主走査ライン分のラス
タデータが順次出力され、それら主走査ライン分のラス
タデータはバッファメモリ88Aに一旦書き込まれた後
にそこから読み出されて同期回路88Bに対して出力さ
れる。なお、バッファメモリ88Aに対するラスタデー
タの書き込み及びそこからのラスタデータの読出しはシ
ステムコントロール回路80から出力されるクロックパ
ルスに基づいて行われる。
【0046】バッファメモリ88Aから同期回路88B
にラスタデータが順次入力されると同時に、該同期回路
88Bには直交度補正処理回路84のマルチプレクサ8
4Fから10種類のクロックパルスYCK-SFT1、YCK-SFT2、
YCK-SFT3、YCK-SFT4、YCK-SFT5、YCK-SFT6、YCK-SFT7、
YCK-SFT8、YCK-SFT9及びYCK-SFT10 のうちのいずれかが
入力され、これにより同期回路88Bからは各電子シャ
ッタ52、58に含まれる音響光学素子のそれぞれに対
して制御信号がラスタデータに基づいて所定クロックパ
ルスに従って出力される。
【0047】詳述すると、同期回路88Bから出力され
る制御信号が電子シャッタ52に内蔵される音響光学素
子駆動回路のそれぞれに入力されると、各音響光学素子
駆動回路から出力される高周波駆動電圧が該当音響光学
素子に印加され、そのような高周波駆動電圧の印加中、
該当音響光学素子はそこを通過するレーザビームを光合
成器60(図1)に向けて回折させる。一方、同期回路
88Bから出力される制御信号が電子シャッタ58に内
蔵される音響光学素子駆動回路のそれぞれに入力される
と、各音響光学素子駆動回路から出力される高周波駆動
電圧が該当音響光学素子に印加され、そのような高周波
駆動電圧の印加中、該当音響光学素子はそこを通過する
レーザビームをビームベンダ62に向かって回折させ
る。かくして、レーザビームの変調(被描画体に対する
明滅)が上述のラスタデータに基づいて所定の周波数の
クロックパルスに従って制御され、これにより被描画体
例えば基板のフォトレジスト層表面に対する回路パター
ンの描画が行われる。
【0048】図5に示すように、主走査制御回路86に
はYスケールセンサ92及び信号処理回路94が設けら
れる。Yスケールセンサ92は図1には図示されない
が、レーザビームの主走査方向に沿うその偏向距離を計
測して検出するものであり、それ自体は周知ものであ
る。描画作動時、Yスケールセンサ94からの出力信号
は信号処理回路94によって適宜処理された後に基本ク
ロックパルスYCK-INとして直交度補正処理回路84に入
力される。
【0049】図5から明らかなように、システムコント
ロール回路80には更に副走査制御回路96の駆動回路
98が接続され、この駆動回路98からはXテープル1
4を副走査方向(X)に移動させるためのサーボモータ
100に駆動パルスが出力される。副走査制御回路96
には更にXスケールセンサ102及び信号処理回路10
4が設けられる。Xスケールセンサ102は図1には図
示されないが、レーザビームの副走査方向に沿う相対的
移動距離即ち描画テーブル18の副走査方向(X)に沿
う移動を計測して検出するものであり、それ自体は周知
ものである。描画作動時、Xスケールセンサ102から
の出力信号は信号処理回路104によって適宜処理され
て基本パルスとしてシステムコントロール回路80に入
力され、該システムコントロール回路80ではかかる基
本パルスに基づいて駆動回路98に対するクロックパル
スが作成され、このクロックパルスが駆動回路98に出
力されると、該駆動回路98からサーボモータ100に
駆動パルスが出力される。
【0050】次に、図9及び図10に示すフローチャー
トを参照して、本発明によるレーザ描画装置の描画作動
ルーチンについて説明する。なお、この描画作動ルーチ
ンはレーザ描画装置の電源スイッチ(図示されない)を
オンすることにより実行される。
【0051】先ず、ステップ901において、キーボー
ド82による描画指令信号の入力が合ったか否かが判断
され、描画指令信号が入力されるまで待機状態となる。
ステップ901で描画指令信号の入力が確認されると、
ステップ902に進み、そこで直交度誤差E、描画パタ
ーンの副走査方向の距離Xp 及び画素サイズDp 等のデ
ータがキーボード82により入力されたか否かが判断さ
れる。かかるデータ入力が確認されないと、ステップ9
03に進み、そこでデータが未入力であることがレーザ
描画装置のTVモニタに表示され、次いでステップ90
1に戻る。
【0052】ステップ902において、データE、
p 、Dp の入力が確認されると、ステップ904に進
み、そこで以下の演算が実行される。 Xa ← Xp *Dp /E 即ち、一画素サイズ(Dp )分の直交度誤差を生じさる
副走査方向(X)の距離即ち区間Xa が求められる。
【0053】次いで、ステップ905では、かかる演算
結果Xa がシステムコントロール回路80のRAMに格
納される。なお、上述した事例(図2ないし図4)で述
べたように、例えば、被描画パターンの副走査方向に沿
う寸法Xp が 800mmで、一画素サイズDp が5μm で、
しかも直交度誤差Eが1mmであるとされた場合には、X
a =4mm(800 画素分)となる。
【0054】ステップ906では、以下の演算が実行さ
れる。 Xt ←Xa *t(tは整数) Xt は、図3を参照して説明したように、レーザビーム
の主走査方向(Y)に沿う描画開始位置を一画素サイズ
(Dp )分だけシフトすべき箇所を示す数値であって、
描画テーブル18を副走査方向に沿って移動させた際に
Y−X直交座標系の原点から計測された描画テーブル1
8の移動距離を示すものである。
【0055】次いで、ステップ907では、かかる演算
結果Xt がシステムコントロール回路80のRAMに格
納される。なお、上述した事例では、Xt =4mm(800
画素分)の倍数であって800mm 以下の数値である。
【0056】ステップ908では、以下の演算が実行さ
れる。 Xs ←(Xs /n)*s(sは整数) Xs は、図4を参照して説明したように、レーザビーム
の主走査方向(Y)に沿う描画開始位置を距離Dp /n
分だけシフトするべき箇所を示す数値であって、描画テ
ーブル18を副走査方向に沿って移動させた際にY−X
直交座標系の原点から計測された描画テーブル18の移
動距離を示すものである。
【0057】次いで、ステップ909では、かかる演算
結果Xs がシステムコントロール回路80のRAMに格
納される。なお、上述した事例では、Xs = 400μm
(80画素分)の倍数であって800mm 以下の数値である。
【0058】ステップ910では、直交度誤差Eが正で
あるか負であるかが判断される。もし直交度誤差Eが正
であれば、ステップ911に進み、そこでフラグFは
“1”とされ、また直交度誤差Eが負であれば、ステッ
プ912に進み、そこでフラグFは“0”とされる。
【0059】ステップ913では、サーボモータ100
が駆動されて描画テーブル18がその初期位置から所定
の描画開始位置に向かって移動させられる。ステップ9
14では、描画テーブル18が描画開始位置まで到達し
たか否かが判断され、描画テーブルの描画開始位置への
到達が確認されると、ステップ915に進み、そこでサ
ーボモータ100の駆動が停止される。次いで、ステッ
プ916では、カウンタtが“1”にセットされ、また
ステップ917では、カウンタsが“1”にセットされ
る。
【0060】ステップ918では、描画タイミング信号
が検出されたか否かが判断される。描画タイミング信号
はレーザビームの主走査方向に沿う描画開始位置を規定
するためのものである。詳述すると、図1に図示されて
いないが、レーザビームの主走査方向の描画領域から外
れた箇所には反射鏡が設けられ、ポリゴンミラー70に
よって偏向されるレーザビームが該反射鏡に入射した
際、その反射レーザビームを検出することにより、かか
る描画タイミング信号が作成される。この描画タイミン
グ信号の検出から所定時間経過後にレーザビームの主走
査方向に沿う描画を開始することにより、その描画開始
位置が規定される。
【0061】ステップ918において、描画タイミング
信号の検出が確認されると、ステップ919に進み、そ
こで主走査方向の一制御単位の描画作動が実行される。
即ち、描画テーブル18がサーボモータ100の駆動に
より副走査方向に移動させられると共に被描画体に対す
るレーザビームの変調(明滅)がラスタデータに基づい
てクロックパルスYCK-SFT1に従って行われる。
【0062】詳述すると、描画開始時、直交度補正処理
回路84のパルス出力制御回路84Eからの選択信号Y-
SEL1だけがローレベル(L)からハイレベル(H)に変
化させられ、これによりマルチプレクサ84Fから同期
回路88Bに対してクロックパルスYCK-SFT1が出力され
ると共にバッファメモリ88Aからラスタデータが読み
出されて該同期回路88Bに入力される。かくして、同
期回路88Bからは各電子シャッタ52、58内の音響
光学素子駆動回路のそれぞれに制御信号が出力されて、
レーザビームの変調(被描画体に対する明滅)が上述の
ラスタデータに基づいてクロックパルスYCK-SFT1に従っ
て行われ、これにより回路パターンの描画が開始され
る。
【0063】ステップ920では、Xスケールセンサ1
02からの読取りデータCx がXsに等しいか否かが判
断される。読取りデータCx は所定の時間間隔でXスケ
ールセンサ102からサンプリングされて順次更新され
る。Xs は区間Xa /nの倍数とされるものであり、上
述した事例(図2ないし図4)では、s=1のとき、X
s = 400μm (80画素)となる。
【0064】ステップ920において、読取りデータC
x が 400μm に到達していないとき、ステップ921に
進み、そこでXスケールセンサ102からの読取りデー
タCx がXt に等しいか否かが判断される。Xt は区間
a の倍数とされるものであり、上述した事例(図2な
いし図4)では、t=1のとき、Xt =4mm(800 画
素)となる。
【0065】ステップ921において、読取りデータC
x が4mmに到達していないとき、ステップ922に進
み、そこで回路パターンの描画が完了したか否かが判断
される。回路パターンの描画の完了については、例え
ば、Xスケールセンサ102からの読取りデータCx
800mm となった時点とすることができる。ステップ92
2において、回路パターンの描画が完了していないと判
断されたとき、ステップ918に戻る。要するに、Xス
ケールセンサ102からの読取りデータCx が 400μm
に到達するまで、ステップ918ないしステップ922
からなるルーチンが繰り返され、描画作動が第1番目の
区間Xa /n(s=1)でクロックパルスYCK-SFT1に従
って行われる。
【0066】ステップ920において、Xスケールセン
サ102からの読取りデータCx が400μm に到達した
ことが確認されると、即ち第1番目の区間Xa /n(s
=1)での描画作動が完了すると、ステップ920から
ステップ923に進み、そこでフラグFが“1”である
か“0”であるか否かが判断される。即ち、直交度誤差
Eが負であるか正であるかが判断される。もしF=1で
あれば、即ち直交度誤差Eが負であれば、ステップ92
4に進み、そこで直交度補正処理回路84のパルス出力
制御回路84Eに対するクロックパルス位相正側シフト
指令が作成される。一方、F=0であれば、即ち直交度
誤差Eが正であれば、ステップ925に進み、そこで直
交度補正処理回路84のパルス出力制御回路84Eに対
するクロックパルス位相負側シフト指令が作成される。
【0067】次いで、ステップ926では、カウンタs
のカウント値が“1”だけカウントアップされると、ス
テップ921に進み、そこでXスケールセンサ102か
らの読取りデータCx がXt に等しいか否かが判断され
る。現段階では、読取りデータCx はXt (t=1)に
相当する距離即ち区間Xa に相当する距離4mm(800画
素)に到達していないので、ステップ922に進み、そ
こで回路パターンの描画が完了したか否かが判断され
る。現段階では、回路パターンの描画は完了していない
ので、ステップ918に再び戻る。
【0068】ステップ918において、描画タイミング
信号が検出されると、ステップ919に進み、そこで第
2番目の区間Xa /n(s=2)での描画が実行され
る。ここで注目すべき点は、直交度補正処理回路84の
パルス出力制御回路84Eに対するクロックパルス位相
正側シフト指令(ステップ924)あるいはクロックパ
ルス位相負側シフト指令(ステップ925)のために、
マルチプレクサ84Eから同期回路88Bに出力される
クロックパルスYCK-SFT1の位相が正側あるいは負側にπ
/5だけシフトされるということである。
【0069】例えば、クロックパルス位相正側シフト指
令がなされているとき(ステップ924)、即ち直交度
誤差Eが図2に示すように負とされる場合、マルチプレ
クサ84Fから同期回路88Bに出力されるクロックパ
ルスYCK-SFT1はクロックパルスYCK-SFT2に切り換えら
れ、第2番目の区間Xa /n(s=2)での描画作動が
クロックパルスYCK-SFT2に従って行われる。上述したよ
うに、クロックパルスYCK-SFT2の位相はクロックパルス
YCK-SFT1の位相に対して正側にπ/5だけシフトされる
ので、第2番目の区間Xa /n(s=2)での描画作動
時、レーザビームの主走査方向(Y)に沿う描画開始位
置がクロックパルス位相差(π/5)に相当する距離D
p /n(図2ないし図4に示す事例では、0.5 μm )だ
け正側にシフトされる(図4)。
【0070】一方、クロックパルス位相負側シフト指令
がなされているとき(ステップ925)、即ち直交度誤
差Eが正とされる場合、マルチプレクサ84Fから同期
回路88Bに出力されるクロックパルスYCK-SFT1はクロ
ックパルスYCK-SFT10 に切り換えられて、第2番目の区
間Xa /n(s=2)での描画作動がクロックパルスYC
K-SFT10 に従って行われる。上述したように、クロック
パルスYCK-SFT10 の位相はクロックパルスYCK-SFT1の位
相に対して負側にπ/5だけシフトされるので、第2番
目の区間Xa /n(s=2)での描画作動時、レーザビ
ームの主走査方向(Y)に沿う描画開始位置がクロック
パルス位相差(π/5)に相当する距離Dp /nだけ負
側にシフトされる。
【0071】以上の記載から明らかなように、Xスケー
ルセンサ102からの読取りデータCx が区間Xa /n
の倍数となる距離Xs (sは整数)に等しくなる度毎
に、第3番目以降の区間Xa /n(s=3,4,…)で
も、レーザビームの主走査方向(Y)に沿う描画開始位
置がクロックパルス位相差(π/5)に相当する距離即
ちDp /nだけ順次正側あるいは負側にシフトされ、こ
れにより実際の副走査方向に沿う軸線RXは図4に示す
ような微細なジグザグ状の軸線として軸線Xに近似され
ることになる。
【0072】ステップ920において、Xスケールセン
サ102からの読取りデータCx が区間Xa の倍数とな
る距離Xt に等しくなったとき、即ち上述した事例(図
2ないし図4)では、読取りデータCx が4mm(t=
1)となったとき、ステップ920からステップ923
を経てステップ924あるいはステップ925に進み、
そこで直交度補正処理回路84のパルス出力制御回路8
4Eに対するクロックパルス位相正側シフト指令あるい
はクロックパルス位相負側シフト指令が作成される。次
いで、ステップ926では、カウンタsのカウント値が
“1”だけカウントアップされて、そのカウント総数が
“11”とされる。
【0073】次いで、ステップ922に進み、そこで
は、Xスケールセンサ102からの読取りデータCx
区間Xa の倍数に対応する距離Xt に等しいか否かが判
断される。現段階では、読取りデータCx はXa の倍数
となる距離Xt =4mm(t=1)に等しく、このためス
テップ921からステップ927に進み、そこでフラグ
Fが“1”であるか“0”であるか否かが、即ち直交度
誤差Eが負であるか正であるかが判断される。もしF=
1であれば、即ち直交度誤差Eが負であれば、ステップ
928に進み、そこでバッファメモリ88Aからラスタ
データを読み出す際の読出しタイミングを一画素分だけ
遅らせるための読出しタイミング遅らせ指令が作成さ
れ、またF=0であれば、即ち直交度誤差Eが正であれ
ば、ステップ929に進み、そこでバッファメモリ88
Aからラスタデータを読み出す際の読出しタイミングを
一画素分だけ早めるための読出しタイミング早め指令が
作成される。続いて、ステップ930に進むと、そこで
カウンタtのカウントカウント値が“1”だけカウント
アップされた後、ステップ918に戻る。
【0074】ステップ918において、描画タイミング
信号の検出が確認されると、ステップ919に進み、そ
こで第11番目の区間Xa /n(s=11)での主走査方
向の一制御単位の描画作動が行われる。このときクロッ
クパルス位相正側シフト指令(ステップ924)あるい
はクロックパルス位相負側シフト指令(ステップ92
5)のために、マルチプレクサ84Fから同期回路88
Bに対して出力されるクロックパルスはYCK-SFT10 から
YCK-SFT1にあるいはYCK-SFT2からYCK-SFT1に切り換えら
るので、かかる描画作動はクロックパルスYCK-SFT1に従
って行われることになる。ところが、クロックパルスYC
K-SFT1は最初の元のクロックパルスであるので、かかる
描画作動時にはレーザビームの主走査方向に沿う描画開
始位置を正側にも負側にもシフトすることはできず、し
かも第11番目の区間Xa /n(s=11)で直交度誤差
をDp /nに抑えるためにレーザビームの主走査方向に
沿う描画開始位置を一画素サイズ(Dp )分だけ正側あ
るいは負側にシフトすることが必要となる。
【0075】そこで、直交度誤差Eが負であるときに
は、第11番目の区間Xa /n(s=11)での描画作動
時、上述した読出しタイミング遅らせ指令に基づいて
(ステップ928)、バッファメモリ88Aからラスタ
データを読み出す際の読出しタイミングが一画素分だけ
遅らされ、かくして第11番目の区間Xa /n(s=1
1)の描画作動時、レーザビームの主走査方向に沿う描
画開始位置が一画素サイズ(Dp )分だけ正側シフトさ
れて、その直交度誤差はDp /nに抑えられる。
【0076】一方、直交度誤差Eが正であるときには、
第11番目の区間Xa /n(s=11)での描画作動時、
上述した読出しタイミング早め指令に基づいて(ステッ
プ929)、バッファメモリ88Aからラスタデータを
読み出す際の読出しタイミングが一画素分だけ早めら
れ、かくして第11番目の区間Xa /n(s=11)の描
画作動時、レーザビームの主走査方向に沿う描画開始位
置が一画素サイズ(Dp)分だけ負側シフトされて、そ
の直交度誤差はDp /nに抑えられる。
【0077】要するに、Xt =Xa *tで定義される箇
所、即ちY−X直交座標の座標原点から計測された区間
a の倍数となる距離の箇所では、レーザビームの主走
査方向(Y)に沿う描画開始位置のシフト処理について
は、クロックパルス位相シフトによって行うことができ
ないので、Xスケールセンサ102からの読取りデータ
x が区間Xa の倍数となる距離に一致する度毎に、バ
ッファメモリ88Aからラスタデータを読み出す際の読
出しタイミングが一画素分だけ遅らせるか早めるかする
ことによって、レーザビームの主走査方向(Y)に沿う
描画開始位置が一画素サイズ(Dp )分だけ正側あるい
は負側にシフトされ、かくして各区間Xa /nでの直交
度誤差をDp /nに抑えられることができる。
【0078】第11番目以降の区間Xa /nでは、以上
で述べた描画作動が回路パターンの描画完了まで繰り返
される。ステップ922において、回路パターンの描画
完了が確認されると、ステップ931に進み、そこで回
路パターンの描画が再度繰り返されるか否かが判断され
る。もし回路パターンの描画が再度繰り返される場合に
はステップ913に戻り、上述した描画作動が同様に実
行される。
【0079】ステップ931において、回路パターンの
描画が再度繰り返されないとき、ステップ932に進
み、そこで描画テーブル18を初期位置に戻すべくサー
ボモータ100が駆動される。次いで、ステップ933
では、描画テーブル18が初期位置に到達したか否かが
判断される。ステップ933で描画テーブル18の初期
位置への復帰が確認されると、ステップ934に進み、
そこでサーボモータ100の駆動が停止され、描画テー
ブルは18は初期位置に留められる。かくして、描画ル
ーチンは終了する。
【0080】以上の実施形態では、レーザ描画装置自体
に伴う直交度誤差を補正する場合について説明したが、
先にも述べたように、或る種の被描画体の場合には、例
えば基板上のフォトレジスト層を被描画体とする場合に
は、主走査方向と副走査方向の描画パターンの直交度に
ついては、基板上の四隅の位置決めマークによって規定
される直交度に合わせることが要求される。この場合に
は、レーザ描画装置に伴う直交度誤差を配慮した上で描
画パターンの直交度を該基板上の直交度に合わせること
が必要である。
【0081】図11には、第2図と同様な直交度誤差E
を持つレーザ描画装置において、基板上の四隅の位置決
めマークによって規定される直交度に描画パターンの直
交度を合わせる事例が示される。即ち、図11では、基
板上の四隅の位置決めマークによって規定される副走査
方向の軸線SXが主走査方向に沿う軸線Yに対して直交
度誤差eを持つものとされた際に描画パターンの直交度
を軸線Yと軸線SXとによって規定される直交度に一致
させる事例が示されている。この場合、軸線Yに対する
軸線RXの直交度誤差をSE(E+e)として、軸線R
Xを上述した場合と同じ手法で軸線SXにジグザグ状に
近似させることによって、基板上の四隅の位置決めマー
クによって規定される直交度に描画パターンの直交度を
合わせることが可能である。
【0082】また、図12に示す事例では、基板上の四
隅の位置決めマークによって規定される副走査方向の軸
線SXが軸線Xと軸線RXとの間にある場合が示され、
このときY軸線に対する軸線RXの直交度誤差をSE
(E−e)として、軸線RXを上述した場合と同じ手法
で軸線SXにジグザグ状に近似させることによって、基
板上の四隅の位置決めマークによって規定される直交度
に描画パターンの直交度を合わせることが可能である。
【0083】要するに、直交度誤差SEについては、主
走査方向に沿う軸線Yと副走査方向に沿う軸線Xとによ
って定義される直交座標系に対して点Aおよび点Bのそ
れぞれの座標を求め、その両点A及びB間のY軸座標間
の距離を求めることによって得られる。また、図11及
び図12に示す事例のように、軸線SXが軸線RXに対
して正側にあるときには、その直交度誤差SEは負と定
義し、また軸線SXが軸線RXに対して負側にあるとき
には、その直交度誤差SEは正と定義する。即ち、図2
ないし図4に示した事例と同様に、図11及び図12に
示す事例であっても、直交度誤差SESEは負の場合に
は、レーザビームの主走査方向に沿う描画開始位置は正
側にシフトすることにより、直交度補正処理が行われ、
また直交度誤差SEは正の場合には、レーザビームの主
走査方向に沿う描画開始位置は負側にシフトすることに
より、直交度補正処理が行われる。
【0084】図13には、基板上の四隅の位置決めマー
クによって規定される直交度に描画パターンの直交度を
合わせる際のレーザ描画装置のブロック図が示される。
このようなレーザ描画装置の場合には、基板上の四隅の
位置決めマークを検出してそれら位置決めマークによっ
て規定される直交度を検出するために一対のCCDカメ
ラ78、78が必要とされ、これらCCDカメラは画像
処理回路106を介してシステムコントロール回路80
に接続される。なお、図13のブロック図は図5のブロ
ック図に一対のCCDカメラ78、78及び画像処理回
路106を加えたものに相当し、その点を除けば図5の
もの実質的に同じものである。
【0085】次に、図14図及び15に示すフローチャ
ートを参照して、基板上の四隅の位置決めマークによっ
て規定される直交度に描画パターンの直交度を合わせる
際の描画作動ルーチンについて説明する。なお、この描
画作動ルーチンもレーザ描画装置の電源スイッチ(図示
されない)をオンすることにより実行される。
【0086】先ず、ステップ1401において、キーボ
ード82による描画指令信号の入力が合ったか否かが判
断され、描画指令信号が入力されるまで待機状態とな
る。ステップ1401で描画指令信号の入力が確認され
ると、ステップ1402に進み、そこでレーザ描画装置
自体の直交度誤差E、基板上の四隅の位置決めパターン
によって規定される副走査方向(SX)に沿って描画パ
ターンを描画した際のその副走査方向に沿うXp 及び一
画素サイズDp 等のデータがキーボード82により入力
されたか否かが判断される。かかるデータ入力が確認さ
れないと、ステップ1403に進み、そこでデータが未
入力であることがレーザ描画装置のTVモニタに表示さ
れ、次いでステップ1401に戻る。
【0087】ステップ1402において、データE、X
p 、Dp の入力が確認されると、ステップ1404に進
み、そこで描画テーブル18が移動させられ、基板上の
四隅の位置決めマークのうちの主走査方向に沿う一方の
一対の位置決めマークがCCDカメラ78、78の視野
によって撮られる。ステップ1405では、CCDカメ
ラ78、78によって撮られた位置決めマークの映像が
画像処理回路106で処理された後に該位置決めマーク
の座標データとしてシステムコントロール回路80に取
り込まれる。
【0088】続いて、ステップ1406では、描画テー
ブル18が再び移動させられ、基板上の四隅の位置決め
マークのうちの主走査方向に沿う他方の一対の位置決め
マークがCCEカメラ78、78の視野によって撮られ
る。ステップ1407では、CCDカメラ78、78に
よって撮られた位置決めマークの映像が画像処理回路1
06で処理された後に該位置決めマークの座標データと
してシステムコントロール回路80に取り込まれる。
【0089】ステップ1408では、ステップ1405
及び1407で得られた座標データに基づいて、基板上
の四隅の位置決めマークによって規定される直交度誤差
eが演算される。次いで、ステップ1409では、レー
ザ描画装置自体の直交度誤差Eと基板上の四隅の位置決
めマークによる直交度誤差eとから直交度誤差SEが求
められる。
【0090】続いて、ステップ1410では、以下の演
算が実行される。 Xa ← Xp *Dp /SE 即ち、基板上の四隅の位置決めマークによって規定され
る副走査方向(SX)の距離即ち区間Xa であって、一
画素サイズ(Dp )分の直交度誤差を生じさる区間Xa
が求められる。次いで、ステップ1411では、かかる
演算結果Xa がシステムコントロール回路80のRAM
に格納される。
【0091】ステップ1412では、以下の演算が実行
される。 Xt ←Xa *t(tは整数) Xt は、レーザビームの主走査方向(Y)に沿う描画開
始位置を一画素サイズ(Dp )分だけシフトすべき箇所
を示す数値であって、描画テーブル18を副走査方向に
沿って移動させた際にY−X直交座標系の原点から計測
された描画テーブル18の移動距離を示すものである。
次いで、ステップ1413では、かかる演算結果Xt
システムコントロール回路80のRAMに格納される。
【0092】ステップ1414では、以下の演算が実行
される。 Xs ←(Xa /n)*s(sは整数) Xs は、レーザビームの主走査方向(Y)に沿う描画開
始位置を距離Dp /n分だけシフトすべき箇所を示す数
値であって、描画テーブル18を副走査方向に沿って移
動させた際にY−X直交座標系の原点から計測された描
画テーブル18の移動距離を示すものである。次いで、
ステップ1415では、かかる演算結果Xs がシステム
コントロール回路80のRAMに格納される。
【0093】ステップ1416では、直交度誤差SEが
正であるか負であるかが判断される。もし直交度誤差S
Eが正であれば、ステップ1417に進み、そこでフラ
グFは“1”とされ、また直交度誤差Eが負であれば、
ステップ1418に進み、そこでフラグFは“0”とさ
れる。
【0094】ステップ1419では、サーボモータ10
0が駆動されて描画テーブル18がその初期位置から所
定の描画開始位置に向かって移動させられる。ステップ
1420では、描画テーブル18が描画開始位置まで到
達したか否かが判断され、描画テーブルの描画開始位置
への到達が確認されると、ステップ1421に進み、そ
こでサーボモータ100の駆動が停止される。次いで、
ステップ1422では、カウンタtが“1”にセットさ
れ、またステップ1423では、カウンタsが“1”に
セットされる。
【0095】ステップ1424では、描画タイミング信
号が検出されたか否かが判断される。描画タイミング信
号はレーザビームの主走査方向に沿う描画開始位置を規
定するためのものであり、上述した場合と同様な態様で
作成される。この描画タイミング信号の検出から所定時
間経過後にレーザビームの主走査方向に沿う描画を開始
することにより、その描画開始位置が規定される。
【0096】ステップ1424において、描画タイミン
グ信号の検出が確認されると、ステップ1425に進
み、そこで主走査方向の一制御単位の描画作動が実行さ
れる。即ち、描画テーブル18がサーボモータ100の
駆動により副走査方向に移動させられると共に被描画体
に対するレーザビームの変調(明滅)がラスタデータに
基づいてクロックパルスYCK-SFT1に従って行われる。即
ち、描画開始時、直交度補正処理回路84のパルス出力
制御回路84Eからの選択信号Y-SEL1だけがローレベル
(L)からハイレベル(H)に変化させられ、これによ
りマルチプレクサ84Fから同期回路88Bに対してク
ロックパルスYCK-SFT1が出力されると共にバッファメモ
リ88Aからラスタデータが読み出されて該同期回路8
8Bに入力される。かくして、同期回路88Bからは各
電子シャッタ52、58内の音響光学素子駆動回路のそ
れぞれに制御信号が出力されて、レーザビームの変調
(被描画体に対する明滅)が上述のラスタデータに基づ
いてクロックパルスYCK-SFT1に従って行われ、これによ
り回路パターンの描画が開始される。
【0097】ステップ1426では、Xスケールセンサ
102からの読取りデータCx がXs に等しいか否かが
判断される。読取りデータCx は所定の時間間隔でXス
ケールセンサ102からサンプリングされて順次更新さ
れる。Xs は区間Xa /nの倍数とされるものであり、
この事例では、n= 10 となる。
【0098】ステップ1426において、Cx がX
s (s=1)に到達していないとき、ステップ1427
に進み、そこでXスケールセンサ102からの読取りデ
ータCxがXt に等しいか否かが判断される。Xt は区
間Xa の倍数とされるものである。
【0099】ステップ1427において、読取りデータ
x がXt (t=1)に到達していないとき、ステップ
1428に進み、そこで回路パターンの描画が完了した
か否かが判断される。回路パターンの描画の完了につい
ては、例えば、Xスケールセンサ102からの読取りデ
ータCx がXp となった時点とすることができる。ステ
ップ1428において、回路パターンの描画が完了して
いないと判断されたとき、ステップ1424に戻る。要
するに、Xスケールセンサ102からの読取りデータC
x がXs (s=1)に到達するまで、ステップ1424
ないしステップ1428からなるルーチンが繰り返さ
れ、描画作動が第1番目の区間Xa /n(s=1)でク
ロックパルスYCK-SFT1に従って行われる。
【0100】ステップ1426において、Xスケールセ
ンサ102からの読取りデータCxがXs (s=1)に
到達したことが確認されると、即ち第1番目の区間Xa
/n(s=1)での描画作動が完了すると、ステップ1
426からステップ1429に進み、そこでフラグFが
“1”であるか“0”であるか否かが判断される。即
ち、直交度誤差SEが負であるか正であるかが判断され
る。もしF=1であれば、即ち直交度誤差SEが負であ
れば、ステップ1430に進み、そこで直交度補正処理
回路84のパルス出力制御回路84Eに対するクロック
パルス位相正側シフト指令が作成される。一方、F=0
であれば、即ち直交度誤差Eが正であれば、ステップ1
431に進み、そこで直交度補正処理回路84のパルス
出力制御回路84Eに対するクロックパルス位相負側シ
フト指令が作成される。
【0101】次いで、ステップ1432では、カウンタ
sのカウント値が“1”だけカウントアップされると、
ステップ1427に進み、そこでXスケールセンサ10
2からの読取りデータCx がXt に等しいか否かが判断
される。現段階では、読取りデータCx はXt (t=
1)に相当する距離即ちは区間Xa に相当する距離に到
達していないので、ステップ1428に進み、そこで回
路パターンの描画が完了したか否かが判断される。現段
階では、回路パターンの描画は完了していないので、ス
テップ1424に再び戻る。
【0102】ステップ1424において、描画タイミン
グ信号が検出されると、ステップ1425に進み、そこ
で第2番目の区間Xa /n(s=2)での描画が実行さ
れる。ここで注目すべき点は、直交度補正処理回路84
のパルス出力制御回路84Eに対するクロックパルス位
相正側シフト指令(ステップ1430)あるいはクロッ
クパルス位相負側シフト指令(ステップ1431)のた
めに、マルチプレクサ84Fから同期回路88Bに出力
されるクロックパルスYCK-SFT1の位相が正側あるいは負
側にπ/5だけシフトされるということである。
【0103】例えば、クロックパルス位相正側シフト指
令がなされているとき(ステップ1430)、即ち直交
度誤差SEが図11及び図12に示すように負とされる
場合、マルチプレクサ84Fから同期回路88Bに出力
されるクロックパルスYCK-SFT1はクロックパルスYCK-SF
T2に切り換えられ、第2番目の区間Xa /n(s=2)
での描画作動がクロックパルスYCK-SFT2に従って行われ
る。上述したように、クロックパルスYCK-SFT2の位相は
クロックパルスYCK-SFT1の位相に対して正側にπ/5だ
けシフトされるので、第2番目の区間Xa /n(s=
2)での描画作動時、レーザビームの主走査方向(Y)
に沿う描画開始位置がクロックパルス位相差(π/5)
に相当する距離Dp /nだけ正側にシフトされる。
【0104】一方、クロックパルス位相負側シフト指令
がなされているとき(ステップ1431)、即ち直交度
誤差SEが正とされる場合、マルチプレクサ84Fから
同期回路88Bに出力されるクロックパルスYCK-SFT1は
クロックパルスYCK-SFT10 に切り換えられて、第2番目
の区間Xa /n(s=2)での描画作動がクロックパル
スYCK-SFT10 に従って行われる。上述したように、クロ
ックパルスYCK-SFT10の位相はクロックパルスYCK-SFT1
の位相に対して負側にπ/5だけシフトされるので、第
2番目の区間Xa /n(s=2)での描画作動時、レー
ザビームの主走査方向(Y)に沿う描画開始位置がクロ
ックパルス位相差(π/5)に相当する距離Dp /nだ
け負側にシフトされる。
【0105】以上の記載から明らかなように、Xスケー
ルセンサ102からの読取りデータCx が区間Xa /n
の倍数となる距離Xs (sは整数)に等しくなる度毎
に、第3番目以降の区間Xa /n(s=3,4,…)で
も、レーザビームの主走査方向(Y)に沿う描画開始位
置がクロックパルス位相差(π/5)に相当する距離即
ちDp /nだけ順次正側あるいは負側にシフトされ、こ
れにより実際の副走査方向に沿う軸線RXはジグザグ状
の軸線として軸線SXに近似されることになる(図11
及び図12)。
【0106】ステップ1426において、Xスケールセ
ンサ102からの読取りデータCxが区間Xa の倍数と
なる距離Xt に等しくなったとき、ステップ1426か
らステップ1429を経てステップ1430あるいはス
テップ1431に進み、そこで直交度補正処理回路84
のパルス出力制御回路84Eに対するクロックパルス位
相正側シフト指令あるいはクロックパルス位相負側シフ
ト指令が作成される。次いで、ステップ1432では、
カウンタsのカウント値が“1”だけカウントアップさ
れて、そのカウント総数が“11”とされる。
【0107】次いで、ステップ1427に進み、そこで
は、Xスケールセンサ102からの読取りデータCx
区間Xa の倍数に対応する距離Xt に等しいか否かが判
断される。現段階では、読取りデータCx はXt (t=
1)即ちXa に等しく、このためステップ1427から
ステップ1433に進み、そこでフラグFが“1”であ
るか“0”であるか否かが、即ち直交度誤差Eが負であ
るか正であるかが判断される。もしF=1であれば、即
ち直交度誤差SEが負であれば、ステップ1434に進
み、そこでバッファメモリ88Aからラスタデータを読
み出す際の読出しタイミングを一画素分だけ遅らせるた
めの読出しタイミング遅らせ指令が作成され、またF=
0であれば、即ち直交度誤差SEが正であれば、ステッ
プ1435に進み、そこでバッファメモリ88Aからラ
スタデータを読み出す際の読出しタイミングを一画素分
だけ早めるための読出しタイミング早め指令が作成され
る。続いて、ステップ1436に進むと、そこでカウン
タtのカウントカウント値が“1”だけカウントアップ
された後、ステップ1424に戻る。
【0108】ステップ1424において、描画タイミン
グ信号の検出が確認されると、ステップ1425に進
み、そこで第11番目の区間Xa /n(s=11)での主
走査方向の一制御単位の描画作動が行われる。このとき
クロックパルス位相正側シフト指令(ステップ143
0)あるいはクロックパルス位相負側シフト指令(ステ
ップ1431)のために、マルチプレクサ84Fから同
期回路88Bに対して出力されるクロックパルスはYCK-
SFT10 からYCK-SFT1にあるいはYCK-SFT2からYCK-SFT1に
切り換えらるので、かかる描画作動はクロックパルスYC
K-SFT1に従って行われることになる。ところが、クロッ
クパルスYCK-SFT1は最初の元のクロックパルスであるの
で、かかる描画作動時にはレーザビームの主走査方向に
沿う描画開始位置を正側にも負側にもシフトすることは
できず、しかも第11番目の区間Xa/n(s=11)で
直交度誤差をDp /nに抑えるためにレーザビームの主
走査方向に沿う描画開始位置を一画素サイズ(Dp )分
だけ正側あるいは負側にシフトすることが必要となる。
【0109】そこで、直交度誤差SEが負であるときに
は、第11番目の区間Xa /n(s=11)での描画作動
時、上述した読出しタイミング遅らせ指令に基づいて
(ステップ1434)、バッファメモリ88Aからラス
タデータを読み出す際の読出しタイミングが一画素分だ
け遅らされ、かくして第11番目の区間Xa /n(s=
11)の描画作動時、レーザビームの主走査方向に沿う描
画開始位置が一画素サイズ(Dp )分だけ正側シフトさ
れて、その直交度誤差はDp /nに抑えられる。
【0110】一方、直交度誤差SEが正であるときに
は、第11番目の区間Xa /n(s=11)での描画作動
時、上述した読出しタイミング早め指令に基づいて(ス
テップ1435)、バッファメモリ88Aからラスタデ
ータを読み出す際の読出しタイミングが一画素分だけ早
められ、かくして第11番目の区間Xa /n(s=11)
の描画作動時、レーザビームの主走査方向に沿う描画開
始位置が一画素サイズ(Dp )分だけ負側シフトされ
て、その直交度誤差はDp /nに抑えられる。
【0111】要するに、Xt =Xa *tで定義される箇
所、即ちY−X直交座標の座標原点から計測された区間
a の倍数となる距離の箇所では、レーザビームの主走
査方向(Y)に沿う描画開始位置のシフト処理について
は、クロックパルス位相シフトによって行うことができ
ないので、Xスケールセンサ102からの読取りデータ
x が区間Xa の倍数となる距離に一致する度毎に、バ
ッファメモリ88Aからラスタデータを読み出す際の読
出しタイミングが一画素分だけ遅らせるか早めるかする
ことによって、レーザビームの主走査方向(Y)に沿う
描画開始位置が一画素サイズ(Dp )分だけ正側あるい
は負側にシフトされ、かくして各区間Xa /nでの直交
度誤差をDp /nに抑えられることができる。
【0112】第11番目以降の区間Xa /nでは、以上
で述べた描画作動が回路パターンの描画完了まで繰り返
される。ステップ1428において、回路パターンの描
画完了が確認されると、ステップ1437に進み、そこ
で回路パターンの描画が再度繰り返されるか否かが判断
される。もし回路パターンの描画が再度繰り返される場
合にはステップ1419に戻り、上述した描画作動が同
様に実行される。
【0113】ステップ1437において、回路パターン
の描画が再度繰り返されないとき、ステップ1438に
進み、そこで描画テーブル18を初期位置に戻すべくサ
ーボモータ100が駆動される。次いで、ステップ14
39では、描画テーブル18が初期位置に到達したか否
かが判断される。ステップ1439において、描画テー
ブル18の初期位置への復帰が確認されると、ステップ
1440に進み、そこでサーボモータ100の駆動が停
止され、描画テーブルは18は初期位置に留められる。
かくして、作動ルーチンは終了する。
【0114】
【発明の効果】以上の記載から明らかように、本発明に
よるレーザ描画装置にあっては、それ自体に伴う固有の
直交度誤差を一画素サイズ以下の単位で補正してその直
交度を適正な理想的な直交度に近似させることが可能で
あり、描画パターンの画質を大幅に高めることができ
る。また、実際の描画パターンの直交度を被描画上に規
定される直交度に合わせることも可能であり、その際の
近似処理を一画素サイズ以下で行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるレーザ描画装置の一実施形態を示
す概略斜視図である。
【図2】本発明の第1の局面によるレーザ描画装置によ
る直交度誤差補正処理の原理を説明するための説明図で
ある。
【図3】本発明の第1の局面によるレーザ描画装置によ
る直交度誤差補正処理の原理を説明するための別の説明
図である。
【図4】本発明の第1の局面によるレーザ描画装置によ
る直交度誤差補正処理の原理を説明するための更に別の
説明図である。
【図5】本発明の第1の局面によるレーザ描画装置のブ
ロック図である。
【図6】図5に示す直交度補正処理回路を詳細に示すブ
ロック図である。
【図7】直交度補正処理の際に用いられるクロックパル
スのタイムチャートである。
【図8】図5に示すビーム位置制御回路の詳細ブロック
図である。
【図9】本発明の第1の局面によるレーザ描画装置の直
交度補正処理ルーチンを説明するためのフローチャート
の一部である。
【図10】本発明の第1の局面によるレーザ描画装置の
直交度補正処理ルーチンを説明するためのフローチャー
トの残りの部分である。
【図11】本発明の第2の局面によるレーザ描画装置に
よる直交度誤差補正処理の原理を説明するための説明図
である。
【図12】本発明の第2の局面によるレーザ描画装置に
よる直交度誤差補正処理の原理を説明するための別の説
明図である。
【図13】本発明の第2の局面によるレーザ描画装置の
ブロック図である。
【図14】本発明の第2の局面によるレーザ描画装置の
直交度補正処理ルーチンを説明するためのフローチャー
トの一部である。
【図15】本発明の第2の局面によるレーザ描画装置の
直交度補正処理ルーチンを説明するためのフローチャー
トのその他の一部である。
【図16】本発明の第2の局面によるレーザ描画装置の
直交度補正処理ルーチンを説明するためのフローチャー
トの残りの部分である。
【符号の説明】
18 描画テーブル 24 アルゴンレーザ発生器 52・58 電子シャッタ 70 ポリゴンミラー 78 CCDカメラ 80 システムコントロール回路 82 キーボード 84 直交度補正処理回路 86 主走査制御回路 88 ビーム位置制御回路 92 Yスケールセンサ 94 信号処理回路 96 副走査制御回路 98 駆動回路 100 サーボモータ 102 Xスケールセンサ 104 信号処理回路 106 画像処理回路

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被描画体に対してレーザビームを主走査
    方向に偏向させつつ該被描画体を副走査方向に移動させ
    て該被描画体に対するレーザビームの変調をラスタデー
    タに基づいて所定の周波数のクロックパルスに従って制
    御して所定のパターンの描画を行うレーザ描画装置であ
    って、 前記主走査方向に対する前記パターンの副走査方向に沿
    う直交度誤差補正データに基づいて、一画素サイズDp
    分の直交度誤差を生じさせる前記被描画体の副走査方向
    に沿う第1の移動区間を演算する第1の移動区間演算手
    段と、 前記各第1の移動区間をn等分して第2の移動区間を演
    算する第2の移動区間演算手段と、 前記第2の移動区間での直交度誤差をDp /nに抑える
    ように該第2の移動区間でのレーザビームの主走査方向
    に沿う描画開始位置を所定の向きに順次Dp /nだけシ
    フトするための第1の描画開始位置シフト手段と、 前記第1の移動区間でのレーザビームによる描画作動が
    完了する度毎にレーザビームの主走査方向に沿う描画開
    始位置を前記向きと同じ向きに一画素サイズDp 分だけ
    シフトするための第2の描画開始位置シフト手段とを具
    備して成るレーザ描画装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のレーザ描画装置におい
    て、更に、前記パターンの副走査方向に沿う直交度誤差
    補正データの正負を判別する正負判別手段が設けられ、
    この正負判別手段によって前記直交度誤差補正データが
    負であると判別されたとき、前記第1の描画開始位置シ
    フト手段によるDp /n分の描画開始位置のシフトが正
    側に行われ、かつ前記第2の描画開始位置シフト手段に
    よるDp 分の描画開始位置のシフトが正側で行われ、一
    方前記正負判別手段によって前記直交度誤差補正データ
    が正であると判別されたとき、前記第1の描画開始位置
    シフト手段によるDp /n分の描画開始位置のシフトが
    負側に行われ、かつ前記第2の描画開始位置シフト手段
    によるDp 分の描画開始位置のシフトが負側で行われる
    ことを特徴とするレーザ描画装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のレーザ描画装置におい
    て、前記第1の描画開始位置シフト手段が前記クロック
    パルスとして2π/nずつ位相をシフトさせたn個のク
    ロックパルスを発生させるクロックパルス発生手段と、
    このクロックパルス発生手段で得られたn個のクロック
    パルスのうちの1つを選択的に出力させるクロックパル
    ス出力手段と、前記レーザビームの主走査方向に沿う描
    画開始位置を所定の向きに順次Dp /nだけシフトする
    ために前記クロックパルス出力手段から出力されるクロ
    ックパルスの位相を2π/nだけ順次シフトするように
    該クロックパルスの出力を制御するクロックパルス出力
    制御手段を包含することを特徴とするレーザ描画装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のレーザ描画装置におい
    て、更に、前記パターンの副走査方向に沿う直交度誤差
    補正データの正負を判別する正負判別手段が設けられ、
    この正負判別手段によって前記直交度誤差補正データが
    負であると判別されたとき、前記クロックパルス出力手
    段から出力されるクロックパルスの位相が前記クロック
    パルス出力制御手段によって2π/nだけ正側に順次シ
    フトされ、前記正負判別手段によって前記直交度誤差補
    正データが正であると判別されたとき、前記クロックパ
    ルス出力手段から出力されるクロックパルスの位相が前
    記クロックパルス出力制御手段によって2π/nだけ負
    側に順次シフトされることを特徴とするレーザ描画装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1または3に記載のレーザ描画装
    置において、 前記第2の描画開始位置シフト手段がラスタデータをメ
    モリから読み出す際にその読出しタイミングを一画素分
    だけ遅らせるか早めるかすることから成ることを特徴と
    するレーザ描画装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のレーザ描画装置におい
    て、更に、前記パターンの副走査方向に沿う直交度誤差
    補正データの正負を判別する正負判別手段が設けられ、
    この正負判別手段によって前記直交度誤差補正データが
    負であると判別されたとき、前記第2の描画開始位置シ
    フト手段による読出しタイミングが一画素分だけ遅らさ
    れ、前記正負判別手段によって前記直交度誤差データが
    正であると判別されたとき、前記第2の描画開始位置シ
    フト手段による読出しタイミングが一画素分だけ早めら
    れることを特徴とするレーザ描画装置。
  7. 【請求項7】 被描画体に対してレーザビームを主走査
    方向に偏向させつつ該被描画体を副走査方向に移動させ
    て該被描画体に対するレーザビームの変調をラスタデー
    タに基づいて所定の周波数のクロックパルスに従って制
    御して所定のパターンの描画を行うレーザ描画装置であ
    って、 前記被描画体上の位置決めマークを検出して該被描画体
    上の直交度誤差補正データを演算する第1の演算手段
    と、 前記第1の演算手段による被描画体上の直交度誤差補正
    データと前記主走査方向に対する前記パターンの副走査
    方向に沿う直交度誤差補正データとに基づいて全体の直
    交度補正データを演算する第2の演算手段と、 前記全体的な直交度誤差補正データに基づいて、一画素
    サイズDp 分の直交度誤差を生じさせる前記被描画体の
    副走査方向に沿う第1の移動区間を演算する第1の移動
    区間演算手段と、 前記各第1の移動区間をn等分して第2の移動区間を演
    算する第2の移動区間演算手段と、 前記第2の移動区間での直交度誤差をDp /nに抑える
    ように該第2の移動区間でのレーザビームの主走査方向
    に沿う描画開始位置を所定の向きに順次Dp /nだけシ
    フトするための第1の描画開始位置シフト手段と、 前記第1の移動区間でのレーザビームによる描画作動が
    完了する度毎にレーザビームの主走査方向に沿う描画開
    始位置を前記向きと同じ向きに一画素サイズDp 分だけ
    シフトするための第2の描画開始位置シフト手段とを具
    備して成るレーザ描画装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のレーザ描画装置におい
    て、更に、前記パターンの副走査方向に沿う全体的な直
    交度誤差補正データの正負を判別する正負判別手段が設
    けられ、この正負判別手段によって前記全体的な直交度
    誤差補正データが負であると判別されたとき、前記第1
    の描画開始位置シフト手段によるDp/n分の描画開始
    位置のシフトが正側に行われ、かつ前記第2の描画開始
    位置シフト手段によるDp 分の描画開始位置のシフトが
    正側で行われ、一方前記正負判別手段によって前記全体
    的な直交度誤差補正データが正であると判別されたと
    き、前記第1の描画開始位置シフト手段によるDp /n
    分の描画開始位置のシフトが負側に行われ、かつ前記第
    2の描画開始位置シフト手段によるDp 分の描画開始位
    置のシフトが負側で行われることを特徴とするレーザ描
    画装置。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載のレーザ描画装置におい
    て、前記第1の描画開始位置シフト手段が前記クロック
    パルスとして2π/nずつ位相をシフトさせたn個のク
    ロックパルスを発生させるクロックパルス発生手段と、
    このクロックパルス発生手段で得られたn個のクロック
    パルスのうちの1つを選択的に出力させるクロックパル
    ス出力手段と、前記レーザビームの主走査方向に沿う描
    画開始位置を所定の向きに順次Dp /nだけシフトする
    ために前記クロックパルス出力手段から出力されるクロ
    ックパルスの位相を2π/nだけ順次シフトするように
    該クロックパルスの出力を制御するクロックパルス出力
    制御手段を包含することを特徴とするレーザ描画装置。
  10. 【請求項10】 請求項7に記載のレーザ描画装置にお
    いて、更に、前記パターンの副走査方向に沿う全体的な
    直交度誤差補正データの正負を判別する正負判別手段が
    設けられ、この正負判別手段によって前記全体的な直交
    度誤差補正データが負であると判別されたとき、前記ク
    ロックパルス出力手段から出力されるクロックパルスの
    位相が前記クロックパルス出力制御手段によって2π/
    nだけ正側に順次シフトされ、前記正負判別手段によっ
    て前記直交度誤差補正データが正であると判別されたと
    き、前記クロックパルス出力手段から出力されるクロッ
    クパルスの位相が前記クロックパルス出力制御手段によ
    って2π/nだけ負側に順次シフトされることを特徴と
    するレーザ描画装置。
  11. 【請求項11】 請求項7または9に記載のレーザ描画
    装置において、 前記第2の描画開始位置シフト手段がラスタデータをメ
    モリから読み出す際にその読出しタイミングを一画素分
    だけ遅らせるか早めるかすることから成ることを特徴と
    するレーザ描画装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載のレーザ描画装置に
    おいて、更に、前記パターンの副走査方向に沿う全体的
    な直交度誤差補正データの正負を判別する正負判別手段
    が設けられ、この正負判別手段によって前記全体的な直
    交度誤差補正データが負であると判別されたとき、前記
    第2の描画開始位置シフト手段による読出しタイミング
    が一画素分だけ遅らされ、前記正負判別手段によって前
    記全体的な直交度誤差補正データが正であると判別され
    たとき、前記第2の描画開始位置シフト手段による読出
    しタイミングが一画素分だけ早められることを特徴とす
    るレーザ描画装置。
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