JPH1069881A - イオントラップ質量スペクトロメータに使用する質量走査方法 - Google Patents

イオントラップ質量スペクトロメータに使用する質量走査方法

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JPH1069881A
JPH1069881A JP9062229A JP6222997A JPH1069881A JP H1069881 A JPH1069881 A JP H1069881A JP 9062229 A JP9062229 A JP 9062229A JP 6222997 A JP6222997 A JP 6222997A JP H1069881 A JPH1069881 A JP H1069881A
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trapping
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trap
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】トラップ領域内に分離されたイオンの質量スペ
クトルを得るために、イオントラップ質量スペクトロメ
ータの内容物の走査方法を改良する。 【解決手段】補助RF発生器160及び補助双極RF発
生器100により同じ周波数をもつ四重極場及び双極場
から成る非対称トラッピング場を発生し、イオントラッ
プの電極形状により更に高次の場成分を導入する。補助
四重極場は中心がトラップの機械的中心に位置し、トラ
ッピング場の中心からずれる。補助四重極場及びトラッ
ピング場はトラップ内のイオンに作用する組み合わせ場
を形成し、異なる質量のイオンを連続した質量の順序で
イオントラップから共鳴的に放出するように電圧により
走査する。補助場は、トラッピング場の周波数の2/3
で、且つトラッピング場の周波数でフェーズクロックさ
れる周波数をもつようにセットする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、四重極イオントラ
ップ質量スペクトロメータの改良した使用方法に関し、
特に、イオントラップ質量スペクトロメータで種分けさ
れたイオンの質量スペクトルを得るための改良した方法
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】本発
明は、最初にポール等により、米国特許第2,939,952号
で説明された三次元イオントラップ質量スペクトロメー
タ(“イオントラップ”)の使用方法に関する。近年、
イオントラップ質量スペクトロメータが非常に多く使用
されるようになったのは、比較的コストが安く、製造が
簡単で、比較的長時間の間、大きな質量範囲に渡ってイ
オンを保存できるという特色による。
【0003】周知のように、イオントラップはリング状
の電極および二つのエンドキャップ電極から成る。ポー
ル等の理想的な好適実施例においては、リング状の電極
および二つのエンドキャップ電極は両方とも、同軸線上
でかつ対称的に配置された双曲面を有する。さらに近年
では、非双曲面を使用することにより、より高次の場の
成分を積極的にトラッピング場へと誘導させることがで
きるようになってきた。より高次の場成分とは、例え
ば、六重極場または八重極場のように、通常の四重極場
よりも多い場成分を意味する(例えば、フランツェン等
の米国米国特許第5,468,958号を参照)。トラップ電極
上にRF電圧とDC電圧(便宜的に、それぞれ“V”お
よび”“U”と示されている)の組み合わせを印加する
ことにより、トラッピング場が作成される。最も単純な
ケースでは、トラッピング場は、四重極トラッピング場
を作成するためにリング状の電極とエンドキャップ電極
との間に固定周波数((便宜的に、“f”と示されてい
る)RF電圧を印加することにより、簡単に形成され
る。適当な周波数および振幅のRF電圧を使用すること
により、広範囲の質量が同時にトラップ可能なことは、
周知である。
【0004】作動の基本方式においては、サンプルイオ
ンはイオントラップ内に誘導され(すなわち、領域はイ
オントラップ電極によって画成される)、次に質量検出
のために、トラップから外へと走査される。液体クロマ
トグラフ(“LC”)からの出力のような、サンプル分
子の他のソースも周知であるが、一般に、サンプルは、
ガスクロマトグラフ(“GC”)の出力からトラップへ
と誘導される。サンプルイオンは、例えば電子衝撃
(“EI”)または化学的イオン化(“CI”)によっ
て、通常、トラップ内に存在するサンプル分子から生成
される。しかし、サンプルイオンはまた、トラップの外
部で生成し、次にトラップ領域内へと移することもでき
る。いわゆるMS/MS実験に使用されるイオンを含む
サンプルイオンを生成し、移すためのさまざまな方法は
当業者には周知であり、ここでさらに詳細に説明する必
要はないであろう。
【0005】記載したように、イオントラップは広質量
範囲にわたってサンプルイオンを保持することができ
る。サンプルイオンがイオントラップ内に保持され、適
用できるのであれば、あらゆる付加的な実験的操作(例
えば、MS/MS技術におけるように)が行われた後
は、分光専門家は、一般的に、トラップ内に存在するイ
オンを確認するために、トラップの内容物の質量スペク
トルを得ることに関心をもつ。質量スペクトルを得るた
めのさまざまな検出技術が知られているが、そういった
方法の大部分は、何らかのイオントラップの走査のフォ
ームを使用する。本発明は、質量スペクトルを得るため
に、イオントラップの内容物を走査する、新規な高解像
度の方法について述べる。典型的な走査方法が、トラッ
プされたイオンを、連続した質量の順序ででトラップか
ら放出させる工程と、トラップを放出されたイオンの量
を時間の関数として計測するために、外部検出器を使用
する工程とを含む。典型的に、イオンはエンドキャップ
の一つの送り穴を通じて放出され、電子マルチプライア
により検出される。より精巧なMS/MSのような実験
でも、概してこの方法を使用し、しばしばイオントラッ
プ内の特定イオンの分離および/または扱い、またはイ
オン質量の範囲を要求する。
【0006】質量対電荷比を表すとき、単純に“質量”
というのが通常である。イオントラップ内のほとんどの
イオンは一価でイオン化されるため、質量対電荷比は質
量と同じ値になる。便宜上、本明細書において質量の語
は質量対電荷比を意味するものとする。
【0007】スタフォード等の米国特許第4,540,884号
に、トラッピング場パラメータを変化させること、例え
ばトラッピング電圧を上昇させることにより、異なった
質量のイオンが連続的に不安定になり、トラップを飛び
出すように、イオントラップの内容物をイオントラップ
から外へと走査する、“質量不安定”走査方法と呼ばれ
るものが開示されている。
【0008】サイカ等の米国特許第4,736,101号が、ト
ラッピング場内の各イオンは,イオン質量及びトラッピ
ング場パラメータに依存する永年周波数を有するという
事実に基づいた走査方法を開示する。周知のように,イ
オン質量の永年周波数に等しい周波数を有するイオント
ラップに補助AC双極電圧を印加することによって,ト
ラッピング場により安定保持された当該質量イオンを励
起させることが可能である。トラップ内のイオンはこの
ように共鳴してエネルギーを吸収する。十分な高電圧に
おいて,十分なエネルギーが補助双極電圧により与えら
れ,補助電圧周波数に一致する永年周波数を有するそれ
らのイオンを,トラップ領域から放出することができ
る。この技術はイオントラップから不所望のイオンを除
去するのに通常使用され,また外部検出器により検出す
るためにトラップ領域からイオンを放出すべくトラップ
を走査するために使用される。この技術は、現在では外
部検出器による検出のために、共鳴を起こしてトラップ
からイオンを放出することにより、トラップを走査する
ために通常使用される。(加えて、この技術はイオント
ラップから不所望のイオンを除去するのに使用でき、ま
たは、補助双極電圧が比較的低いとき、MS/MS実験
において、背景の分子との衝突解離が起きている状態
で、トラップ内で特定の質量のイオンを共鳴させるため
に使用することができる。) 実際は、サイカ等の走査方法は、固定補助双極電圧を使
用するトラッピング電圧の走査によって実施されている
(そのため、イオンの永年周波数は変化する)。補助電
圧が“軸線方向の共鳴周波数においてトラップされたイ
オンを共鳴させるために…エンドキャップがカップリン
グ変圧器32を通じてアースされた共通モードである”
ところのフェーズ以外にしか印加できないため、サイカ
等の教示は、双極励起場に制限されている。サイカ等
は、基本(N=0)永年軸線方向双極共鳴の使用のみを
開示している。
【0009】サイカ等に教示されたような共鳴放出走査
を使用するイオントラップの商業的実施例において,補
助AC電圧の周波数は、ACトラッピング電圧の周波数
の約半分に設定される。トラッピング電圧及び補助電圧
の周波数の関係が、共鳴時のイオンの質量値を決定する
ことがわかる。サイカ等の方法で良好な質量解像度を達
成するためには、イオンの放出を引き起こすのに十分な
値ではあるが、できるだけ低い電圧を使用するのが望ま
しい。しかし、励起イオンの振幅の増加は時間に対して
直線的であり、低電圧を使用すると、放出時間が遅くな
る。言い換えると、質量解像度と放出時間との間にはト
レードオフがあり、その両方とも補助双極電圧の振幅に
よって決定される。
【0010】スタフォード等およびサイカ等の教示は、
理想的なイオントラップにおける純四重極トラッピング
場に制限されている。このようなシステムにおいて、ト
ラップされたイオンはイオントラップの機械的中心、こ
れはまた、トラッピング場の中心でもあるが、この周り
に軌道を描いて回転する。イオンに“熱運動をおこさせ
る(thermalize)”ために、すなわち最初のイオンの状態
における広がりを減少して、分解能を向上するために、
実質的にすべての商業的イオントラップにおいて、減衰
ガスがシステムの中へと誘導される。対称なトラッピン
グ場を使用するとき、イオンの減衰により、軌道は崩壊
し、トラップの中心付近の小さい領域になる。
【0011】ケリーの米国特許第5,381,007号が、同一
空間フォームを有する、二つの四重極(またはさらに高
次の)トラッピング場を使用する走査方法を開示してい
る。(各トラッピング場は、独立にイオントラップ内に
イオンをトラップすることができると述べられてい
る。)第二の四重極トラッピング場は、トラップされた
イオンを共鳴を起こして励起するために使用され、基本
トラッピング場周波数の半分以下の周波数を有すると述
べられている。ラングミュアー等の米国特許第3,065,64
0号に教示されたように、四重極場が、双極場がトラッ
プ内でイオンを共鳴を起こして励起するのと同じ方法で
使用することができる。(実際、ラングミュアー等や他
の文献は、この目的のために、補助双極場および四重極
場の両方を使用することを教示している。)ラングミュ
アー等はさらに、補助双極場が、励起イオンの軸振幅を
時間と共に直線的に増加させる一方、補助四重極場が、
イオンの動きを時間と共に指数関数的に増加させること
を教示している。イオンをさらに急激に放出させる、こ
の補助四重極場の能力は、このような場を使用すること
の明白な利点を示唆している。しかし、双極場と異な
り、補助四重極場はトラップされたイオンがとどまる傾
向がある、イオントラップのほぼ中心のところにおいて
は、何の効果もない。
【0012】ケリーの不利な点は、二つのトラッピング
場の使用が必要とされている点である。サイカ等の方法
に関して上記したように、共鳴励起が強すぎると、質量
解像度が悪くなる。しかし、補助四重極場がトラッピン
グ場として働くためには、共鳴励起はむしろ強くなけれ
ばならず、このため、放出プロセスの間、質量ピークが
非常に広がってしまう。ケリーの方法は、このため、ト
ラップの中心からイオンを離す技術を使わない限り、ト
ラップの中心からイオンを離して、補助四重極場によっ
て励起されることのできる領域へと送り込むためには、
ランダムなイオン散乱や、空間電荷反発のようなプロセ
スに依存しなくてはならない。これらのプロセスは、変
位メカニズムの非干渉性およびランダムな偶然性のた
め、質量解像度が悪くなる。
【0013】フランツェン等の米国特許第5,298,746号
が、イオントラップの中心からイオンを離し、次に補助
四重極(またはより高次の)励起場により共鳴を起こし
て励起され得るところにイオンを移動するための、弱い
双極場の使用を教示している。このためこの技術は、イ
オン励起させるために、補助双極場および補助四重極場
の両方を使用する。これらの各補助場は、同じ質量のイ
オンを共鳴して励起するように設定される。
【0014】先のいずれかの方法がトラップを走査する
ために使用される場合、イオンは,トラップの軸線に沿
ったいずれかの方向へ同様に移動する。その結果,半分
のイオンは検出器から離れるように軸線方向を移動し,
残りの半分が検出器の方向へ移動する。このことは装置
の検出効率を非常に制限する。加えて、これらの各技術
は、(同質量の)陽イオンおよび陰イオンを共に蓄積す
るという結果を引き起こし、このことが陽イオンスペク
トルの走査をするときに、不所望な陰イオンを検出する
原因となり得る。これは、放出されるイオンのエネルギ
ーが数キロボルトのオーダーにあり得るような、質量が
高いときに特に問題である。このようなイオンは、電子
マルチプライアへの入口のところでの電位を超え、望ま
しくない反応を引き起こす。
【0015】共に譲渡され、ここに参照文献として組み
入れられるワング等の米国特許第5,291,017号の開示の
中で、四重極および双極構成から成る非対称のトラッピ
ング場が、好適な方向に選択的にイオンを放出するため
に使用できることが近年示された。ワング等の特許で
は、補助双極場は、走査作動においてイオンを放出する
ために使用される。ワング等の開示で使用された非対称
場の効果は、トラッピング場の中心をトラップの機械的
中心から離して移すことと、陽イオンおよび陰イオンを
互いに分離させることが決定された。
【0016】補助電圧の周波数がトラッピング電圧のほ
ぼ半分のところで共鳴放出を使用する、従来の共鳴走査
技術の付加的に不利な点は、質量ピークに顕著なゆがみ
を示すことになる、事実上のうなり周波数が存在すると
いうことである。典型的には、トラップ上で何回かの連
続走査から得られる質量スペクトルを平均することによ
って、この不利な点は緩和される。しかし、GCからの
フローは連続的であり,最近の高解像度GCは時に、ほ
ぼ数秒しか続かない狭いピークを生成する。狭いピーク
の質量スペクトルを得るために,少なくとも毎秒1回イ
オントラップの完全な走査を実行する必要がある。トラ
ップの高速走査の必要性は,質量分解能及び再生能力に
制約を付加する。同様の制約は,LCまたはさまざまなサ
ンプルストリームの連続流を有するイオントラップを使
用する際に存在する。鋭い質量ピークを得るべく走査を
平均することは走査サイクルの時間を短縮し,それゆえ
単位時間にクロマトグラフピークを横切ってモニターさ
れるべき異なる質量数が減少する。1回の走査に要する
時間は,イオン化及びイオン分離時間を含みそれらは概
して走査自身の時間より長いため,走査自身の時間より
長い点に注意すべきである。したがって,ピークを鋭く
するための走査平均は本来的に非効率的な処理である。
【0017】したがって,本願発明の目的は,トラップ
領域内に分離されたイオン質量の質量スペクトルを得る
ために、イオントラップ質量スペクトロメータの内容物
を走査する、改良した方法を提供することである。
【0018】本願発明のさらなる目的は,走査を行う際
に必要とされる時間を大幅に延長することなく、イオン
トラップの走査の質量解像度を改良することである。
【0019】本願発明のその他の目的は,イオン軌道の
中心をイオントラップの機械的中心から離して移すため
に、非対称トラッピング場を提供することである。
【0020】さらに、本願発明のその他の目的は,イオ
ントラップ内で分離されたイオン種のスムースで鋭い中
心質量ピークを得るのに必要な時間を短縮することであ
る。
【0021】また,本願発明のその他の目的は,陰イオ
ンから陽イオンを分離するトラッピング場を提供するこ
とである。
【0022】さらにまた本願発明のその他の目的は,実
質的に半分以上のイオンが検出されるように,外部検出
器に取り込まれる、イオントラップから放出されたイオ
ンの割合を増加させることである。
【0023】
【課題を解決するための手段】添付の図面および特許請
求の範囲と共に、本発明の詳細な説明において当業者に
明確にされるこれらおよびその他の目的は、所望の範囲
内の荷電比に対する質量を有するイオンが安定してイオ
ントラップ内のイオン蓄積領域内にトラップされるため
に、イオン蓄積領域の中心がイオントラップの機械的中
心からオフセットであるように、トラップに対して非対
称トラッピング場を印加する工程、サンプルをイオント
ラップ質量スペクトロメータへと誘導する工程、サンプ
ルをイオン化する工程、組み合わされた場を形成するた
めに補助四重極励起場をイオントラップに印加する工
程、およびサンプルイオンに共鳴を起こさせてトラップ
から放出させるために、組み合わされた場を走査する工
程とを含む、イオントラップ質量スペクトロメータを使
用する方法から成る本発明により実現される。好適に
は、非対称トラッピング場は、四重極場およびそれと同
じ周波数を有する双極場、および前記イオントラップが
“伸長した(stretched)”エンドキャップ電極を含む。
好適実施例においては、イオン放出を起こす補助四重極
場は、イオントラップ内にイオンをトラップするには弱
すぎる。他の実施例においては、トラップが走査されて
いる間、補助双極場がイオントラップに印加され、補助
四重極場および補助双極場は、トラッピング場の周波数
の2/3の周波数を有する。またさらに他の実施例にお
いては、補助四重極周波数の1/2の周波数を有する付
加的な補助励起場がまた、イオントラップに印加され
る。好適には、トラッピング場電圧および補助電圧は、
フェーズロックされる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1に本発明の方法を実施するた
めに使用する装置が示されている。図1に示されたもの
の殆どは従来より知られたもので、ここで詳説はしな
い。断面で示されたイオントラップ10は上方および下方
エンドキャップ電極30および35とそれぞれ、軸線方向に
整合したリング状電極20を有する。これらの電極は内部
トラッピング領域を画成する。好適には、エンドキャッ
プ電極30および35は、“伸長した”断面形状をもつ内表
面を有する。ここで使用されている“伸長した”という
用語は、エンドキャップ電極に関連するとき、ポール等
がいっている理想的な双曲線をもつが、高次の場成分を
誘導するために、z軸線にそって理想的な離れ方よりず
れている電極を意味する。z軸線方向のずれは各電極に
対して等しく、そのため偶数次の多重極(たとえば、八
重極など)場成分のみが誘導される。当業者であれば、
他の方法が電極面の形状を変えて理想的な双曲線からそ
れるようにして、高次の場成分を誘導するために使用さ
れる得ることは分かるであろう。たとえば、双曲線では
なくより凸状の形状が使用できる。理想的ではない形
状、たとえば円の弧を形成する断面を有する電極もま
た、多くの目的に対して十分なトラッピング場を形成す
るために使用できることは分かるであろう。さらに、同
じではあるが、等しく離れていない、または異なる形状
をもつエンドキャップを使用することにより、(加えら
れるであろう)奇数次の(たとえば、六極)の場成分を
誘導できる。上述したように、好適な伸長したエンドキ
ャップ電極は偶数次の高次の場成分のみを誘導する。イ
オントラップスペクトロメータの設計、構成は当業者に
は周知で、ここで詳説する必要はないであろう。上記タ
イプの市販されたモデルのイオントラップがモデル‘Sa
turn’としてこの譲受人により販売されている。
【0025】たとえばガスクロマトグラフ(‘GC’)
からのサンプルがイオントラップ内に誘導される。GC
は典型的に大気圧で動作するが、イオントラップは非常
に減圧下で動作するために、減圧手段(たとえば、真空
ポンプおよび必要な弁など(図示せず))が必要とな
る。このような減圧手段は在来のもので、当業者には周
知である。本発明はサンプルソースとしてGCを使用し
て説明されるが、そのサンプルソールは本発明の一部で
はなく、本発明がガスクロマトグラフを使用するものに
限定されることはない。他のサンプルソース、たとえば
特別なインターフェイスをもつ液体クロマトグラフ
(“LC”)のようなソースも使用できる。ある応用例に
対して、サンプルの分離は必要とせず、サンプルスが直
接イオントラップに誘導され得る。
【0026】試薬ガス(図示せず)のソースが化学的イ
オン化(“CI”)実験用にイオントラップに接続され
る。イオントラップ10内部に導入されるサンプル(及び
選択的に試薬)ガスは、フィラメント電源65により付勢
されかつゲート電極70により制御された熱フィラメント
60からの電子ビームを使ってイオン化されるが、これは
マスター・コンピュータ・コントローラ120により交互
に制御される。上方エンドキャップ電極30の中心には穴
が開けられ(図示せず)、フィラメント60により生成さ
れた電子ビームがトラップ内部に進入できる。ゲートが
オンの時電子ビームはトラップ内に進入し、トラップ内
のサンプル及び試薬分子と衝突しそれらをイオン化す
る。電子衝突によるサンプル及び試薬ガスのイオン化方
法(“EI”)は周知の技術でありここでは詳細に説明
しない。もちろん、本願発明の方法はトランプ内の電子
ビームを使用したイオン化に限定するものではない。他
の多くのイオン化方法もまた周知である。本願の目的の
ために、サンプルイオンをトラップ内に導入する際に使
用されるイオン化技術は概して重要ではない。
【0027】図示はしないが、ひとつ以上の試薬ガスの
ソースがイオントラップに結合されることによって、異
なる試薬イオンの使用実験が可能になり、またひとつの
試薬ガスをイオン化するために前駆イオンソースとして
他の試薬ガスを使用することも可能となる。さらに、典
型的に、背景ガスはトラップイオンの振動を静めるため
にイオントラップ内に導入される。そのようなガスはイ
オンの衝突誘導解離にも使用され、好適には電子ビーム
または他のイオン化ソースのエネルギーより高いイオン
化ポテンシャルを有するヘリウムなどから成る。GCと
ともにイオントラップを使用する際、好適にはヘリウム
もGCキャリアガスとして使用される。
【0028】トラッピング場は、イオンを所望の質量範
囲内に安定にトラップするべく所望の周波数及び振幅を
有するRF電圧を印加することにより作成される。この
場を作るためにRF発生器80が使用され、リング状電極20
に印加される。好適には、該RF発生器80の動作はコント
ローラ120により制御される。周知のように、DC電圧ソ
ース250(図2を参照)もまたDC成分をトラッピング場
に印加するために使用される。しかし、好適実施例にお
いて、トラッピング場内ではDC成分は使用されない。
【0029】コントローラ120は、中央演算処理装置、
揮発性及び不揮発性メモリ、入力/出力(I/O)デバイ
ス、デジタル・アナログ及びアナログ・デジタル・コン
バータ(DACs,ADCs)、デジタル信号プロセッサな
どを含む標準的なコンピュータ装置から成る。さらに、
制御機能及びシステムオペレータからの指示を実行する
ためのシステムソフトが不揮発性メモリ内に組み込まれ
ており、操作中に装置内へロードされる。これらの特徴
は、すべて標準的なものであり、本願発明の中心となる
ものではないためこれ以上詳細に説明しない。
【0030】ここで詳細に説明するように、トラップの
内容物の質量スペクトルを生成するために、イオンがイ
オントラップ10の外に周期的に走査される。このような
走査は、例えばGC40からのアウトフロー中に存在する
物質を連続的にモニターするように、機械的に行うこと
ができ、またはMS/MS操作のように、イオントラップ内
で実験された後に行うことができる。本発明に従って、
イオンは連続した質量の順序でトラップの外へと走査さ
れ、電子マルチプライア90のような外部検出器により検
出されるが、これはコンピュータコントローラ120の制
御も受ける。電子マルチプライア90からの出力は、増幅
器130により増幅され、増幅器130からの信号は、信号出
力記憶装置および総計回路140により記憶され、処理さ
れる。信号出力記憶装置および総和回路140からのデー
タは、I/O処理制御カード150により順番に処理される。
上述のように、I/Oカード150は、コンピュータコントロ
ーラ120により制御されている。どのようにして構成要
素90、130、140および150を作動するかについての詳細
は周知であり、ここでは詳細に説明しない。
【0031】イオントラップ内で使用される補助双極電
圧は補助波形発生器100により作成され、エンドキャッ
プ電極30、35とトランス110を通じて結合される。補助
波形発生器100は、単一イオン種の双極共鳴励起用の単
一補助周波数成分を生成できるだけでなく、広範囲の離
散周波数成分から成る電圧波形を生成することもできる
ようなタイプのものである。コントローラ120の制御の
ためのあらゆる適当な任意の波形発生器が、本発明で使
用される補助波形を作成するべく使用され得る。イオン
分離を処理として、トラップから同時に共鳴して多重イ
オン質量を放出するために、本発明に従って発生器100
により作成された多重補助波形が、トラッピング場が変
調されている間、イオントラップのエンドキャップ電極
に印加される。選択されたイオン種の分離のための補助
信号を生成する方法は後に詳細に述べる。補助波形発生
器100もまた、周知のように、CIDによりトラップ内
の親イオンを壊すための低電圧共鳴信号を生成するべく
使用される。
【0032】このタイプのたいていのどんな方法でもそ
うだが、イオントラップの動的範囲は制限され、トラッ
プが最適な数のイオンで満たされているときに、最も正
確で有効な結果が得られることが知られている。トラッ
プ内にイオンが少なすぎると、感度が低くなり、ピーク
はノイズにより埋もれてしまい得る。トラップ内にイオ
ンが多すぎると、空間電荷効果によりトラッピング場が
非常にゆがみ、ピーク分解能が妨げられ得る。従来技術
は、トラップ内の総電荷を一定のレベルに保つことを目
的として、自動ゲインコントロール(AGC)と呼ばれ
る技術を使用することにより、この問題を処理してき
た。詳細には、従来のAGC技術は、トラップ内に存在
する電荷を推定するために、トラップの速い“プレ走
査”を使用し、次にこのプレ走査を、連続分析走査を制
御するために使用する。本発明に従い、分析走査のため
に、プレ走査は空間電荷を制御し、トラップの内容物を
最適化するためにも使用することができる。空間電荷を
制御するために、この代わりに、共に譲渡された米国特
許第5,479,012号に述べられている技術を使用すること
もできる。
【0033】本発明に従って、非対称トラッピング場が
使用される。好適には、トラッピング場はすべて同様の
周波数fを有する双極成分および四重極成分の組み合わ
せから構成される。加えて、伸長したエンドキャップ電
極が使用されるならば、より高次の場成分(例えば八重
極)がトラッピング場へと本質的に誘導される。さら
に、後述のように、トラッピング場の“双極”成分は本
質的に、トラッピング場内により高次、奇数次の場を存
在させ、その主なものは六重極成分である。本発明に従
って使用される非対称トラッピング場は、イオントラッ
プの機械的中心から押しのけられた中心を有する(電極
形状により画成される)。これは、共に譲渡されたワン
グ等の米国特許第5,291,017号に詳細に述べられてお
り、その開示はここに参照文献として組み入れられる。
先述したように、イオントラップ内に減衰ガスが使用さ
れ、衝突して減衰し、トラップされたイオンはイオン化
が完了した後、トラッピング場の中心周囲の近くに位置
し、その周囲に軌道を描いて回転するようになる。本発
明は、非対称場にトラップされたイオンの永年周波数が
対称場にトラップされたのと実質的に同じだが、軌道の
中心は軸方向にずれるように決定される。
【0034】ここで使用されるように、また当業者間に
周知のように、“双極”電圧の語は、1つのエンドキャ
ップが正電位を受けるとき、反対のエンドキャップが同
じ大きさの負の電位を受けるようにして、イオントラッ
プのエンドキャップ電圧を横切って印加されるAC電圧
を指す(電位は相互に相対的である)。しかし、さらに
正確には、エンドキャップは平行板ではないため、結果
として形成される場は、純粋な双極場ではなく、固有的
により高次の場の成分を有する。後述のように、より高
次の場の成分の1つは、好適実施例に従い、質量走査の
間、トラップの外へイオンを励起するのを助けるために
使用される六重極場である。
【0035】好適実施例において、非対称rfトラッピ
ング場は、図2に示したような不均等集中パラメータイ
ンピーダンス210、220を使用することにより、受動的に
形成される。トラッピング場の異なった成分を形成する
ためのこの技術は、すべての成分に同じ相対フェーズを
持たせる。双極成分は、四重極トラッピング電圧のよう
に同じ周波数および相対フェーズを有するため、トラッ
ピング場の一部であると考えなくてはいけない。さら
に、トラッピング電圧の周波数fと同じ永年周波数を有
するトラップされたイオンがないことが注目される。こ
のため、付加的な双極トラッピング場成分は、共鳴励起
によるイオンの放出には寄与しない。この代わりに、補
助双極電圧発生器100を、トラッピング場の双極成分を
活性的に生成するために使用することができる。このよ
うな実施例においては、補助双極のフェーズは四重極成
分と同様になるべく制御されるべきである。さらにその
他の変形においては、受動的かつ活性的な双極成分をト
ラッピング場に付加することができる。これらの後者の
実施例は、トラッピング場および励起場用の双極成分と
四重極成分との間の電圧の比の変化を可能にする。
【0036】簡潔にいうと、双極を生成するために使用
されるインピーダンスは、エンドキャップ電極とリング
状の電極との間のキャパシタンス(“Cre”)、エンド
電極とアースとの間のキャパシタンス(“Ceg”)、お
よび図2に示したインピーダンス210および220を考慮に
入れている。商業的なイオントラップは、鏡面対称を有
し(すなわち、エンドキャップ電極は形状が同じで、か
つz軸に沿って同じ配置である)、Cre1=Cre2かつC
re<<Cegである。双極はCre1およびCre2を通り、ト
ラッピング場RF発生器80からの大きくかつ等しい電流
により生成される。この電流はまた、不均等な電圧低下
を生成し、それによって2つのエンドキャップに印加す
るための異なった電圧を生成し、さらにそれによってエ
ンドキャップを横切る双極電圧を生成するために、イン
ピーダンス210および220を通って流れる。補助(励起)
場双極は、第1のエンドキャップ電極30および電圧に関
しては、インピーダンス220およびCeg1のディバイダ作
用および電圧により、第2のエンドキャップ電極35に関
しては、インピーダンス220およびCeg2のディバイダ作
用により生成される。双極電圧が、2つの電圧ディバイ
ダ比が不均等なときに生成される。Cegの値がイオント
ラップの機械的設計により広セットされるので、余分な
自由度を与えるために、付加的なインピーダンスZ
eg(図示せず)を加えることができる。Zeg’のインピ
ーダンス値および210、220の決定は、周知の標準的な電
気的エンジニアリング解析および合成技術により行うこ
とができる。本発明の好適実施例に従い、励起場の四重
極成分はエンドキャップ電極により生成されるが、トラ
ッピング場の四重極成分はリング状の電極により生成さ
れる。加えて、トラッピング場および励起場は、異なっ
た周波数で動作する。このため、系のインピーダンス
は、上述のように、さまざまな場の成分を生成するため
に使用される電圧で異なって動作する。系に付加するイ
ンピーダンス値を適当に選択することにより、場の四重
極成分および双極成分の相対的割合を変化させることが
できる。例えば、適当な選択により、ほとんどまたは全
く双極成分をもたない励起場を形成する一方、双極成分
の非常に大きいトラッピング場を形成することができ
る。
【0037】本発明には、リング状の電極および/また
はエンドキャップ電極を横切って印加される電圧発生器
を使用することが述べられているが、当業者は、トラッ
プ内の3つの電極それぞれに独立の電圧源を印加するこ
とができることがわかるだろう。このような電圧源は、
例えば、コンピュータコントローラ120の制御下におい
て、任意の波形発生器であり得る。
【0038】本発明の非対称トラッピング場を使用する
ことの効果は、走査動作の間、イオントラップから放出
され検出器へと向かうイオンのパーセンテージを大きく
上昇させることである。先述のように、従来技術の対称
トラッピング場を使用して走査する場合、約半分のイオ
ンがそれぞれの軸方向に沿ってトラップ内に残る。加え
て近年、本発明の非対称トラッピング場は正イオンおよ
び負イオンを互いに分離させ、それによって電子マルチ
プライアのバイアス電圧に勝つために十分なエネルギー
を伴って走査される負イオンに関連したピークの人為結
果を未然に防ぐ。このような負イオンによる不所望のピ
ーク人為結果は、対称トラッピング場を使用する時は、
一般的である。
【0039】基本的な形態において本発明は、イオント
ラップの機械的中心において中心に置かれる弱い補助四
重極場から成る、イオン放出のための励起場を使用す
る。図1および2に示したように、補助電圧RF発生器
160からの信号を変圧器110の第2コイルの中心タップに
印加することにより、四重極励起場が生成される。この
方法で、この電圧信号がリング状の電極に四重極トラッ
ピング電圧を印加するために使用される高Q回路によっ
て干渉されないようにして、補助四重極励起場がエンド
キャップ電極に印加される。このように、トラッピング
場の中心および弱い補助励起場の中心は、互いにずれ
る。このことが、トラッピング場の中心において補助四
重極場が非ゼロになってから、補助四重極場がトラップ
されたイオンに作用できるようにする。本発明の詳細な
説明で使用されているように、“弱い補助四重極場”の
語は、場が適度な数のイオンを独立してトラップできる
ほど強くないことを意味する。本発明の好適実施例に従
って、補助四重極励起場の周波数ωは、トラッピング場
周波数の3分の2(2/3)、すなわちω/f=2/3に設定
される。
【0040】非対称トラッピング場および補助励起場
(これは以下で説明する付加的成分を含む)が、単一の
組み合わせ場としてトラップ内のイオンに作用すること
を考慮することは時に助けになる。本発明にしたがっ
て、組み合わせ場の特徴の一つは、次ぎに、連続した質
量の順序で、イオンを補助励起場で共鳴状態にするため
に走査され、これにより、検出のためにイオントラップ
からイオンが放出されることである。好適に、トラッピ
ングの四重極成分の電圧は質量走査を実行するために走
査される(つなわち、増加する)。組み合わせ場の走査
の他の技術は、当業者には知られており、ここに使用で
きる。しかし、このような技術はしばしば複雑であり、
好ましいものではない。さらに、トラッピング電圧の周
波数fと励起電圧の周波数ωとの間の2/3の関係を維持
することが望ましく、したがって、頻繁な走査もこの理
由から望ましくない。
【0041】米国特許第3,065,640号において、ラング
ミュアーは、周波数ωpの補助四重極場が、式ωp=2ωz
/N(ここでNは正の整数)により軸線方向の永年周波数
と関連する四重極軸線方向のパラメータ共鳴を有するで
あろうと教示している。したがって、パラメータ周波数
は常に、永年周波数の一つの二倍に等しいか、またはそ
れより小さいかである。これら周波数での四重極励起場
が軸線方向の振動の指数関数的な成長をもたらすことも
示された。しかし、これまで、四重極励起の使用の限界
は、四重極(または高次の)の励起場が場の中心でゼロ
となる事実である。従来技術のおいて、四重極励起場の
使用は、対称トラッピング場に限定され、そのためトラ
ッピング場の中心および励起場の中心はともにイオント
ラップの機械的な中心にある。いろいろな技術がこの限
界を解消するために提案され、その技術には、イオンが
四重極励起場により作用を受け得るトラッピング場の中
心からそのイオンを離すために、双極励起場を使用する
こと、または非常に強い四重極場、すなわちトラッピン
グ場のように作用するほど十分に強い補助四重極場を使
用することが含まれる。これらの解決策は十分なもので
はなかった。
【0042】本発明にしたがって、四重極励起場の中心
は非対称のトラッピング場の中心と一致しない。そのた
め、弱い四重極励起場が非対称トラッピング場内にトラ
ップされたイオンに直接作用することができる。なぜな
らば、イオンはゼロでない励起場の領域にトラップされ
るからである。したがって、イオンは補助双極場の使用
を必要とせずに、共鳴励起によりイオントラップから放
出される。好適な実施例において、イオンは、トラップ
されたイオンのそれぞれの共鳴周波数を順に変化させる
トラッピング場の振幅を増加することにより補助励起場
と共鳴することになる。
【0043】好適に、補助励起場も四重極成分に加えて
双極成分を含む。この付加的な双極成分は、四重極励起
場と同じ周波数、好適にはトラッピング場の周波数の2/
3をもつべきものである。励起場の補助双極成分は、ト
ラッピング場の対応する成分と同じように、たとえば、
不均等集中(lumped)パラメータインピーダンス210お
よび220を使用して、かつ/またはフェーズロック(固
定)した、能動的な双極電圧発生器を使用して形成され
得る。
【0044】また、積極的なアプローチは、いろいろな
場の成分が同じ相対的なフェーズを有することを容易に
想定でき、ハードウエア上の条件を減少させるという利
点をもつ。補助双極場は、単独で作用せず、イオンをイ
オントラップから放出できないように弱いものとするこ
とができる。質量分解能は、双極場を含む励起場の成分
のすべてを最小化することにより、高めることができ
る。
【0045】トラップされたイオンの軸線方向の永年周
波数がωN=(2N+β)f/2(ここでNは整数で、βはト
ラップの作動点に関連したもの)を有することは周知で
ある。以前は、スペクトロ分析者は、N=0を使用してい
た。結合係数はNのこの値に対して最も大きいからであ
る。(Nの絶対値が増加すると、結合係数は減少す
る。)いたがって、以前は、0以下のNの値を使用する
利点が認められていなかった。本発明はN=-1を使用し
て、前には認識されていなかった利点を得たのである。
たとえば、f=1050kHz、ωp=700kHzと仮定する。基本永
年周波数(すなわちN=0)がパラメータ振動を励起する
ために使用されるとすると、それは、350kHzで、付加的
なrf発生器を必要とする。しかし、β=2/3が作動点と
して選択されると、永年運動のN=-1の高調波は700kHz
だろう。したがって、この周波数の四重極場もパラメー
タ振動を励起するために作用する。したがって、作動点
および周波数のこの組み合わせの選択は、付加的なrf
発生器に対する必要性を除去する。さらに、この組み合
わせは、ラッピング場および励起場のフェーズロックを
単純な方法で可能にする。なぜならば二つの場の周波数
は整数関係をもつからである。同様に、トラッピング場
双極および補助励起場双極は図2に関連して説明したよ
うに、受動的成分を使用する一方で、フェーズロックす
ることができる。結局、本発明の技術は補助四重極強度
および双極強度、たとえばエンドキャップ電極に印加さ
れる電圧を直線的に増加させることを可能にする一方
で、トラッピング電圧の振幅が走査の間に増加すると
き、それらの間の比を一定に維持できる。運動方程式か
ら、励起電圧とトラッピング電圧との間の比を一定に維
持できるという利点があることが分かる。特に、本発明
者により認識されたように、トラップされたイオンがイ
オントラップの中心からずれるように、四重極励起場と
関連して非対称のトラッピング場が使用されるとき、イ
オンの励起の程度は質量に依存する。特に、好適実施例
に関連して教示したように、質量に依存しないイオンの
ずれのために、トラップを走査するトラッピング場の双
極および四重極成分の場の強度の間に一定の比が存在す
べきである。このことは従来は認識されていない。
【0046】上述したように、双極電圧がエンドキャッ
プ電極に適用されたとき、より高次の場の成分も形成さ
れる(より優れた付加的場の成分は六重極場である)。
β=2/3の作動点を使用すると、イオンもまたトラッピン
グ場の六重極成分で共鳴することが分かる。六重極場の
振幅はトラッピング場の双極成分の強度の関数であるこ
とは分かるであろう。低い双極電圧、たとえば四重極電
圧に対して約5%低いものを使用すると、六重極成分は
十分な放出処理を受けるにはあまりにも小さい。しか
し、より強い双極場成分、四重極トラッピング電圧の5
%以上、または好適には10%以上大きいものを使用する
と、六重極成分は十分であり、β=2/3のときイオンの放
出に寄与する。本発明にしたがって、この付加的場の成
分により引き起こされるイオンの放出における補助はイ
オントラップを走査する時に質量分解能を向上させ、所
望の方向に放出されるイオンの部分を増加させる。
【0047】六重極場の使用は従来において知られては
いたが、従来技術におけるこのような場はイオントラッ
プの電極を形状付けることにより生成されていた。六重
極場を発生させるこれらの機械的な方法には、本発明の
電子的技術により解消される多くの限界がある。機械的
な手段が六重極場を形成するために使用されるとき、場
の相対的な位置または“極性”は固定される。対照的
に、六重極成分が電気的に発生するとき、その極性また
は相対位置は、トラッピングの四重極および双極成分の
相対フェーズを変えることにより、反転または変更され
得る。このことは、トラッピング場にある正および負の
イオンの挙動が、六重極成分を有するトラッピング場に
より異なった影響を受けるので、重要なことである。正
または負のイオンで実験をするかどうかに依存して、六
重極成分の極性の反転が望まれるかもしれない。さら
に、本発明にしたがって、実験中のイオン形成段階の間
非対称のトラッピング場を利用でき、後で非対称トラッ
ピング場を適用できる。イオン形成の間、イオンは、イ
オントラップの全容積に対してくまなく分布する傾向が
あり、中心近くにないイオンは六重極との共鳴のため、
放出される。イオンがオントラップの中心へと減衰し、
または熱運動させられると、それらイオンは、望ましく
ないこのような共鳴放出の影響をもはや受けない。最後
に、トラッピング場の六重極および四重極成分の相対的
な割合は機械的なシステムにおいては固定されるが、そ
の割合は、六重極場が電気的に生成されると所望に変化
させることができる。
【0048】本発明のように、fとωとの間の整数比の
セットを使用することにより、トラッピング電圧と励起
電圧との間でフェーズロックを確実に行うことができ、
これにより共鳴うなりの効果が除去される。本発明の他
の目的と整合するこれら周波数の間の可能な最も小さな
整数比(たとえば2:3)を利用することに特に利点があ
る。なぜならば、フェーズロックの利点は最も小さなサ
イクル数で生じる(繰り返される)からである。従来か
ら知られたタイプのフェーズロック回路170は、トラッ
ピング場発生器80および補助励起場発生器160により生
成される電圧のフェーズをロックするために使用され
る。助補双極励起源、たとえば図1の電源(発生器)10
0を使用するとき、付加的フェーズロック回路175も好適
に使用される。
【0049】従来技術の非対称トラッピング場の場合、
トラップの幾何学的中心での振動中心をもつイオンは、
最初にエンドキャップ電極から対称に印加される実質的
な四重極励起からほとんど影響を受けない。なぜなら
ば、熱運動化したイオンはほぼゼロ(ヌル)場の領域で
トラップされるからである。双極および四重極成分をも
つ励起場を適用することも知られ、これによりトラップ
されたイオンはまず双極成分により影響を受ける。パワ
ーが双極共鳴から即座に吸収され、共鳴的に質量選択さ
れたイオンはより大きい軸線方向の振幅振動に従う。そ
のより大きな軸線方向の振幅の結果、これらのイオン
は、質量の選択的性共鳴四重極場成分からパワーを吸収
する。従来技術の対称性に支配されるこの連続処理は、
トラッピング場の振動の中心に依存しない質量が、質量
選択性の組み合わせ双極・四重極励起場の中心領域から
ずれるという本発明とは対照的である。従来技術の連続
現象をことのほか強調する、フランゼンの米国特許第5,
347,127号を参照。
【0050】図3は本発明の方法、すなわち非対称トラ
ッピング場を使用することと、上述したように、同じ方
法であるが対称トラッピング場を使用する方法とを比較
する。図3の左側の質量走査(曲線310)は本発明の方
法を使用して得られたもので、図3の右側の質量走査
(曲線320)は対称的なトラッピング場を使用して得ら
れたものである。両者において、補助励起場は同じフェ
ーズの四重極電圧および双極電圧から成るものである。
四重極および双極成分から成る励起電圧と結合した本発
明の非対称的なトラッピング場がイオン放出のより高い
本質的なレートをもたらし、より良い分析およびピーク
強度をもたらすことが明らかである。質的な観点から、
本発明は、イオン密度の相対的なずれが非対称的なトラ
ッピング場により達成されることから、従来技術の連続
的な効果ではなく、四重極および双極励起成分の両方の
同時の効果を与える。したがって、質量選択されたイオ
ンは即座に放出される。ある走査レートに対して、この
ことは明らかに、急速ではない放出レートに対して達成
できる以上に、より正確な質量分解能をもたらす。
【0051】図4はいろいろな走査記述を比較する。質
量走査410は対称的なトラッピング場で双極励起電圧を
使用する従来の共鳴放出技術によるものである。上述し
たように、励起電圧の周波数(ωs=485kHz)は従来いわ
れていたトラッピング場周波数(f=1050kHz)の約半部
にセットされたものである。質量ピークに顕著なゆがみ
が周波数うなりにより観測できる。質量走査420はワン
グ等の非対称トラッピング場を使用するのと同じ条件下
で行われた。ピークの高さはイオンが優先的に検出器に
向かって放出されるという事実によりより高くなるが、
質量分解能は実質的同じである。周波数うなりの効果も
また顕著である。質量走査430は、トラッピング場の周
波数、f=1050kHzの2/3にセットされた周波数(ωd=ωq
=700kHz)で四重極および双極成分の両方から成る励起
電圧および非対称トラッピング場を使用したものであ
る。曲線430には、顕著な周波数うなりがなく、質量分
解能は走査410および420の全体にわたって僅かに改良さ
れている。最後に、本発明の好適実施例にしたがった走
査440は走査430と同じ条件ではあるが、非対称トラッピ
ング場を使用して取られたものである。質量分解能は他
の走査のいずれをも超えて顕著に改良され、顕著な周波
数うなりはなく、ピーク高さは他の走査より非常によい
ものとなっている。
【0052】励起場の中心領域からの、トラッピング場
によるイオンの振動中心のずれが一般的にトラップされ
たイオン集団の操作を容易にすることが特に認められ
る。たとえば、イオン分離の手順は、改良した結果をも
たらす。なぜならば、双極および四重極場からのパワー
の同時吸収(連続共鳴吸収とは対照的に)がより急速な
質量選択されたイオン放出を可能にするからである。選
択された質量よりも大きな質量、およびより小さな質量
を励起するのに要する時間は、したがって最小化され
る。選択された質量(これは、本質的に不安定、または
ゆがみを受ける)は、したがって、分離されたイオン処
理のためにより長い時間間隔の間、利用可能である。
【0053】ここで言及した励起場は、単一の不連続な
周波数により特徴付けられる励起場に限定されない。多
数の周波数成分から成る広帯域な励起は、イオン質量
の、一つまたは複数の選択された範囲に励起を与える目
的に対するものであることは知られている。広帯域の波
形の周波数成分の選択、フェージングは従来から知られ
ている。ここでは、このような周波数成分のそれぞれは
四重極極性を含み、好適には四重極および双極極性を含
む。
【0054】本発明は好適実施例に関連した説明した
が、当業者であれば、説明した材料の他の修正、同等な
ものを認識できるであろう。したがって、本発明者の範
囲は特許請求の範囲にのみ限定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するために使用されたイオ
ントラップの部分的な略示横断面図である。
【図2】本発明のイオントラップに使用された回路の略
示表示である。
【図3】対称トラッピング場および非対称トラッピング
場を使用した、理想的な状態のもとで得られた、2つの
質量スペクトルのグラフである。
【図4】4つの異なった走査技術を使用して得られた結
果を示した、4つの質量スペクトルのグラフである。
【符号の説明】
10 イオントラップ 20 電極 30 エンドキャップ電極 35 エンドキャップ電極 40 GC(クロマトグラフ) 60 熱フィラメント 65 フィラメント電源 70 ゲート電極 80 トラッピング場用RF発生器 90 マルチプライア 100 補助双極RF発生器 110 トランス 120 コンピュータコントローラ 140 信号出力記憶および総計装置 150 I/O処理制御カード 160 補助RF発生器 175 フェーズロック 170 フェーズロック
フロントページの続き (72)発明者 ミングダ・ワング アメリカ合衆国カリフォルニア州ウォルナ ット・クリーク、シスキュー・コート211 (72)発明者 エドワード・ジー・マークエット アメリカ合衆国カリフォルニア州オークラ ンド、フィフティファースト・ストリート 342

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオントラップ質量スペクトロメータを使
    用する方法であって、 所望の範囲内の荷電比とする質量を有するイオンが安定
    してイオントラップ内のイオン蓄積領域内にトラップさ
    れ、前記イオン蓄積領域の中心が前記イオントラップの
    機械的中心からずれるように、同じ周波数を有する四重
    極場及び双極場から成る非対称トラッピング場をイオン
    トラップ質量スペクトロメータに印加する工程、 サンプルを前記イオントラップ質量スペクトロメータへ
    と誘導する工程、 前記サンプルをイオン化する工程、 組み合わされた場を形成するために補助四重極励起場を
    前記イオントラップに印加する工程、および前記サンプ
    ルイオンに共鳴を起こさせて前記トラップから放出させ
    るために、組み合わされた場を走査する工程、から成
    る、ところの方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の方法であって、 前記双極は、受動的に形成される、ところの方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の方法であって、 前記トラッピング場の前記四重極成分は、前記イオント
    ラップのリング状の電極に、RF電圧を印加することに
    より形成される、ところの方法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の方法であって、 前記トラッピング場の前記双極成分は、前記イオントラ
    ップのエンドキャップ電極を横切ってAC電圧を印加す
    ることにより形成される、ところの方法。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の方法であって、 前記イオントラップの前記エンドキャップ電極は、伸長
    されている、ところの方法。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の方法であって、 前記補助四重極励起場は、弱く、前記イオントラップ内
    に適度な数のイオンをトラップできない、ところの方
    法。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の方法であって、 さらに、前記イオントラップが走査されている間、前記
    イオントラップに補助双極励起場を印加する、ところの
    方法。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の方法であって、 前記補助四重極励起場および前記補助双極励起場は、前
    記トラッピング場の2/3の周波数を有する、ところの
    方法。
  9. 【請求項9】請求項1に記載の方法であって、 さらに、前記補助四重極周波数の1/2の周波数を有す
    る補助双極励起場を印加する工程を含む、ところの方
    法。
  10. 【請求項10】請求項8に記載の方法であって、 前記トラッピング場電圧および前記補助励起場電圧は、
    フェーズロックされている、ところの方法。
  11. 【請求項11】請求項4に記載の方法であって、 有効な六重極場成分が生成される、ところの方法。
  12. 【請求項12】請求項11に記載の方法であって、 前記双極電圧は、前記四重極トラッピング場電圧の5%
    以上である、ところの方法。
  13. 【請求項13】イオントラップ質量スペクトロメータを
    走査する方法であって、 トラップされたイオンが実質的に残留する中心領域を有
    するトラッピング場をイオントラップ内に形成する工
    程、 四重極場から成る励起場を、前記イオントラップに印加
    する工程、 前記イオントラップ内にトラップされたイオンに共鳴を
    起こさせて、連続的な質量の順序で前記イオントラップ
    内から放出させるために、前記トラッピング場または前
    記励起場のパラメータを走査する工程から成り、 前記励起場の中心は、前記励起場の四重極成分が前記中
    心領域内に残留しているトラップされたイオンに作用す
    るように、前記トラッピング場の前記中心領域からずれ
    る、ところの方法。
  14. 【請求項14】請求項13に記載の方法であって、 前記トラッピング場は、双極および四重極成分を有す
    る、ところの方法。
  15. 【請求項15】請求項14に記載の方法であって、 前記トラッピング場の前記双極成分は、受動的に形成さ
    れる、ところの方法。
  16. 【請求項16】請求項14に記載の方法であって、 前記トラッピング場は、六重極成分から成り、前記トラ
    ップの作動点はβ=2/3に設定される、ところの方
    法。
  17. 【請求項17】請求項13に記載の方法であって、 前記励起場はさらに、双極場から成る、ところの方法。
  18. 【請求項18】請求項17に記載の方法であって、 前記双極場は、受動的に形成される、ところの方法。
  19. 【請求項19】請求項17に記載の方法であって、 前記双極場は、能動的および受動的な成分の両方を含
    む、ところの方法。
  20. 【請求項20】請求項13に記載の方法であって、 前記励起場の前記四重極成分は、弱くイオンをトラップ
    できない、ところの方法。
  21. 【請求項21】請求項14に記載の方法であって、 前記双極トラッピング電圧および前記四重極トラッピン
    グ電圧は、フェーズロックされている、ところの方法。
  22. 【請求項22】請求項13に記載の方法であって、 前記トラッピング場および前記励起場は、フェーズロッ
    クされている、ところの方法。
  23. 【請求項23】請求項14に記載の方法であって、 前記双極は、能動的に形成される、ところの方法。
  24. 【請求項24】イオントラップ質量スペクトロメータを
    使用する方法であって、 所望の範囲内の荷電比とする質量を有するイオンが安定
    してイオントラップ内のイオン蓄積領域内にトラップさ
    れるように、イオントラップに対称トラッピング場を印
    加する工程、 サンプルイオンを前記トラップへと誘導する工程、 前記イオン蓄積領域の中心が前記イオントラップの機械
    的中心からずれるように、前記トラッピング場を非対称
    にする工程、 組み合わされた場を形成するために補助四重極励起場を
    イオントラップに印加する工程、および前記サンプルイ
    オンに共鳴を起こさせて前記トラップから放出させるた
    めに、組み合わされた場を走査する工程、から成る、と
    ころの方法。
  25. 【請求項25】イオントラップ質量スペクトロメータを
    動作する方法であって、 (a)トラップされたイオンが実質的に残留する中心ト
    ラッピング領域を有するトラッピング場をイオントラッ
    プ内に形成する工程、 (b)前記中心トラッピング領域からずれた中心励起領
    域を有する励起場を前記イオントラップに印加する工
    程、から成る、ところの方法。
  26. 【請求項26】請求項25に記載の方法であって、 前記トラッピング場は、複数の多重極成分から成る、と
    ころの方法。
  27. 【請求項27】請求項25に記載の方法であって、 前記励起場は、複数の多重極成分から成る、ところの方
    法。
  28. 【請求項28】請求項26に記載の方法であって、 前記励起場は、複数の周波数成分から成る、ところの方
    法。
  29. 【請求項29】請求項27に記載の方法であって、 前記励起場は、複数の周波数成分から成る、ところの方
    法。
  30. 【請求項30】請求項7に記載の方法であって、 前記双極成分の強度および前記四重極成分の強度は、一
    定の比率に保たれている、ところの方法。
  31. 【請求項31】請求項14に記載の方法であって、 前記双極および四重極成分が一定の比に維持される、と
    ころの方法。
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