JP2716696B2 - 四極イオントラツプの化学イオン化質量分析器を動作する方法 - Google Patents

四極イオントラツプの化学イオン化質量分析器を動作する方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、化学イオン化質量分析器のためのイオント
ラップの使用方法に係る。 従来の技術 イオントラップ式の質量分析器、即ち、四極イオン蓄
積器は、何年にもわたって知られており、多数の文献に
掲載されている。これらは、イオンを形成し、RF、DC及
びその組合せのような静電界によって物理的な構造体内
にイオンを閉じ込める装置である。一般的には、等価四
極トラップ電界を発生する双曲線電極構造体又は球状電
極構造体を使用することにより四極電界がイオン蓄積領
域を形成する。 質量の蓄積は、一般に、RF電圧V、周波数f、直流電
圧U及び装置サイズroといった値でトラップ電極を作動
することによって行なわれており、質量対電荷の比が一
定の範囲内に入るようなイオンが装置内に安定に捕獲さ
れる。上記のパラメータは、走査パラメータと称される
ことがあり、捕獲されたイオンの質量対電荷の比に対し
て一定の関係を有している。捕獲したイオンについて
は、質量対電荷比の各値ごとに別々のスカラー周波数が
ある。イオンを検出する1つの方法においては、トラッ
プ内のイオンの振動に結び付けられた周波数同調回路に
よってこれらのスカラー周波数を決定することができ、
改良された分析技術を利用することによって質量対電荷
の比を決定することができる。 発明が解決しようとする問題点 イオントラップの質量分析器及びこれを用いてサンプ
ルの質量分析を行なう方法は比較的長い間知られている
が、これらの質量選択技術は不充分な上に実施が困難で
あり且つ質量分析の性能が悪く然も質量の範囲が限定さ
れているので最近まで広く利用されていない。 本発明は、四極イオントラップの質量分析器によって
化学的なイオン化及び質量分析を行なうことに関する。
化学的イオン化の質量分析(CI)は、Munson及びFiuld
氏のJ.Amer.Chem.Soc.88,2621(1966)によって1966年
に紹介されて以来分析化学者によって広く利用されてい
る。CI質量分析においては、電子衝撃、光子衝撃又は電
界イオン化/吸収によるものではなく気相イオン/分子
反応によって当該サンプルのイオン化が行なわれる。CI
では、適当な試薬ガスを選択することによってサンプル
の断片化を制御することができる。特に、そのような断
片化は、電子衝撃で得られるものに比して少ないことが
しばしばあるから、分子量情報を増加して簡単なスペク
トルを得ていることが多い。 従来のCI質量分析器ではそのソースにおけるイオン滞
留時間が比較的短いことから、サンプルを充分にイオン
化するために高い試薬ガス圧力(0.1−1torr)が必要と
される。これを克服すると共に他の欠点を解消するため
に、種々の解決策が用いられて、ソースにおける滞留時
間が延長され、サンプルの中性分子と試薬イオンとの衝
突の回数が質量分析の前に増加される。 これらの技術の中で、イオンサイクロトロン共鳴(IC
R)が次第に利用されてきている。これまでのCIソース
に必要とされる高い圧力は殆どのICR装置では使用でき
ないので(分析領域が非常に高い真空度を必要とするた
めに)ソース領域を低い圧力に維持しなければならな
い。グロス(Gross)氏及び彼の協力者は、反応ガスの
圧力が の低い範囲で且つ被分析物の圧力が の範囲であるような状態でICR技術によってCI質量スペ
クトルを得ることができることを実証している。(Ghad
eri,Kulkarni,Ledford,Wilkins及びGross氏のAnal.Che
m.,53,428(1981)を参照されたい。)彼等は、試薬イ
オンを形成するためのイオン化後の反応周期と、その後
のサンプルの中性物との反応を許容している。例えば、 のメタンの場合、CH5+とC2H5+との相対的な割合が100
ms後に一定となる。従って、メタン が試薬ガスである場合には、分圧の低い サンプルを導入し、電子衝撃によってイオン化を行な
い、100msの反応周期中待機し、標準的なフーリエ変換I
CR技術を用いて検出を行なうことによってフーリエ変換
ICRによるCIが得られている。サンプルは試薬ガスの1
%の濃度で存在するので、被分析物の著しい電子衝撃イ
オン化が生じる。 トッド(Todd)氏及び彼の協力者は、四極質量分析器
のソースとして四極イオン蓄積トラップを使用してい
る。(Lawson,Bonner及びTodd氏のJ.Phys E.6,357(197
3)を参照されたい。)RFのみの蓄積状態のもとでトラ
ップ内にイオンが形成され広い質量範囲で蓄積が行なわ
れている。次いで、イオンは、空間電荷の反発によりト
ラップを励起し(又は、適当な電圧パルスによってエン
ドキャップの1つに放出され)そして一般の四極子によ
って質量分析される。いずれの場合にも、反応ガスの存
在中での滞留時間は化学的なイオン化を行なうに充分な
ものである。もちろん、イオン化周期中にはサンプルも
存在するので、この方法ではスペクトルにEIによる断片
が現れることがありうる。 ここに述べる技術において、本出願人は、CI質量スペ
クトルを得るための四極イオン蓄積トラップの作動モー
ドであって、四極トラップにこれまで使用されていた方
法及びICR機器についてこれまでに報告された方法に勝
る効果を発揮するような作動モードを実証する。四極イ
オントラップは、中性サンプル分子と試薬イオンとの反
応に使用されると共に、生成物の質量分析に使用され
る。被分析物の電子衝撃による断片は、イオン化中に試
薬イオンを蓄積するが殆どの被分析物イオンは蓄積しな
いような状態をトラップ内に形成することによって抑制
することができる。 問題点を解決するための手段 本発明の目的は、CI作動モードのイオントラップを動
作する新規な方法を提供することである。 本発明の別の目的は、サンプル中性子とサンプルイオ
ン又は試薬イオンとの反応及び生成物の質量分析のため
のイオントラップの動作方法を提供することである。 上記目的によれば、CIモードでイオントラップを使用
する方法であって、低質量のイオンを蓄積する三次元の
四極電界を有するイオントラップに被分析物及び試薬分
子を導入し、その混合物をイオン化して低質量の試薬イ
オン及び低質量の被分析物イオンのみを捕獲し、上記試
薬イオン及び分子を反応させそしてその後上記三次元の
電界を変化させて被分析物の分子と試薬イオンとの反応
生成物を捕獲できるようにし、上記三次元電界を走査し
てこれらの生成物イオンを次々に放出し生成物イオンを
検出するという段階を具備した新規な方法が提供され
る。 実施例 第1図に示されたように、三次元のイオントラップ10
は、リング電極11と、互いに対向した2つのエンドキャ
ップ12及び13とを備えている。リング電極11には高周波
(RF)電圧発生器14が接続されていて、エンドキャップ
とリング電極との間に高周波電圧V cos ωt(基本電
圧)を供給し、半径ro及び垂直寸法zo(zo2=ro2/2)の
イオン蓄積領域即ち体積部16内にイオンを捕獲するため
の四極電界を形成する。イオンの捕獲に必要な電界は、
リング電極11と2つのエンドキャップ電極12及び13との
間にRF電圧を印加することによって形成され、エンドキ
ャップ電極12及び13は、図示されたように、結合変成器
32を経て共通モードでアースされる。補助的なRF発生器
35がエンドキャップ12、13に接続されていて、高周波電
圧V2 cos ω2tをエンドキャップ間に供給し、捕獲した
イオンをそれらの軸方向共鳴周波数で共鳴させる。フィ
ラメント電源18によって給電されるフィラメント17は、
イオン蓄積領域16に導入されたサンプル分子をイオン化
するためのイオン化電子ビームを形成するように配置さ
れる。円柱状のゲート電極及びレンズ19は、フィラメン
トレンズ制御器21によって付勢される。ゲート電極は、
電子ビームを必要に応じて通過したり阻止したりする制
御を果たす。エンドキャップ12は、電子ビームを通すた
めの孔を含んでいる。反対のエンドキャップ13は孔23を
備えていて、イオントラップの電界中の不安定イオンを
放出すると共に電子増倍器24によってこれを検出できる
ようにする。この電子増倍器24はライン26にイオン信号
を発生する。エレクトロメータ27は、ライン26上の信号
を電流から電圧に変換する。この信号はユニット28によ
って加算及び蓄積され、ユニット29で処理される。制御
器31は、基本的なRF信号の発生器14に接続されていて、
基本的なRF電圧の大きさ及び/又は周波数を変えて質量
を選択できるようにする。又、制御器31は、補助的なRF
信号の発生器35にも接続されており、補助的なRF電圧の
大きさ及び/又は周波数を変えたり通過又は阻止したり
できるようにする。又、この制御器31は、ライン33を経
てフィラメントレンズ制御器21のゲート作動を行ない、
走査インターバル以外の時間周期にのみイオン化電子ビ
ームを発生するようにする。イオントラップの機械的及
び動作的な詳細は、本出願人の米国特許出願第454,351
号に開示されている。 イオントラップ10内の対称的な三次元電界は、第2図
に示す公知の安定性の曲線図を形成する。第2図のパラ
メータa及びqは次のように定められる。 a=−8eU/mro2ω q=4eV/mro2ω 但し、e及びmは、各々、荷電粒子の電荷及び質量で
ある。いかなる特定のイオンについても、イオントラッ
プ装置の四極電界内に捕獲すべき場合には、a及びqの
値が安定性曲線の包絡線内に入らねばならない。 ここに述べる三次元四極電界における荷電粒子の軌道
の形式は、組合わされた粒子比重量m/e及び付与電界パ
ラメータU,V,ro及びωが安定性の曲線図上でどのように
マップされるかに基づいている。走査パラメータが安定
性曲線の包絡線内にマップされるように組合わされる場
合には、所与の粒子が形成された電界内で安定した軌道
をたどる。三次元の四極電界内に安定軌道を有する荷電
粒子は、電界の中心をまわる軌道をとるようにされる。
このような粒子は、電界によって捕獲されると考えるこ
とができる。或る粒子に対し、m/e,U,V,ro及びωが安定
性曲線図の包絡線の外側にマップされるように組合わさ
れる場合には、その所与の粒子は形成された電界内の不
安定な軌道を有する。三次元の四極電界内に不安定な軌
道を有する粒子は、電界の中心から変位され、時間と共
に無限大に接近する。このような粒子は電界から脱する
と考えることができ、従って捕獲できないと考えられ
る。 U,V,ro及びωで定められた三次元の四極電界の場合、
考えられる全ての質量対電荷比の軌跡は、−2U/Vに等し
い傾斜で原点を通して延びる1本の直線として安定性曲
線図にマップされる。(この軌跡は、走査線とも称され
る。)考えられる全ての質量対電荷比の軌跡の中で、安
定性領域内にマップされる軌跡部分は、加えた電界中に
捕獲されるべき粒子が有する質量対電荷比の領域を定め
る。U及びVの大きさを適当に選択することにより、捕
獲可能な粒子に対する比質量の範囲を選択することがで
きる。考えられる比重量の軌跡が安定性領域の頂点(第
2図の線A)を通してマップされるようにU対Vの比が
選択された場合には、比質量の非常に狭い範囲内の粒子
のみが安定軌道をたどることになる。然し乍ら、考えら
れる比重量の軌跡が安定性領域の中央部(第2図の線
B)を通してマップされるようにU対Vの比が選択され
た場合には、広範囲の比重量の粒子が安定軌道をたどる
ことになる。 本発明によれば、イオントラップは化学的なイオン化
モードで次のように動作される。試薬ガスは の圧力でトラップに導入され、被分析ガスは の圧力でイオントラップに導入される。試薬及び被分析
ガスは、従来の化学イオン化に比して低い圧力とされ
る。試薬及び被分析ガスの分子は、質量の低い試薬及び
被分析物イオンのみを蓄積するように選択された三次元
の捕獲電界でイオン化される。質量の低い試薬イオン及
び試薬の中性分子は相互作用して更に別のイオンを形成
する。質量の低いイオンはイオントラップに蓄積され
る。試薬イオンは被分析物の分子と相互作用して、被分
析物イオンの断片を形成する。次いで、試薬イオンと被
分析物の分子との間の化学的なイオン化反応によって形
成された高質量の被分析物イオンを蓄積するように三次
元電界が切り換えられる。蓄積された被分析物断片イオ
ンは、三次元電界を変えることによって放出され、これ
により、次第に質量の増加する被分析物イオンが次々に
放出される。例えば、試薬であるメタンガスは分子重量
が30より小さいイオンを発生することがほとんどである
から、トラップのRF電位及びDC電位は、イオン化中にm/
z30より低い種のみを捕獲するように調整される。イオ
ン化後の適当な遅延周期により試薬イオン(CH5+及びC
2H5+)を形成することができ、次いで、トラップ内の
状態を変えて、形成される試薬イオン及び被分析物イオ
ンが捕獲されるようにすることができる。次いで、トラ
ップからの質量選択放出により生成物を分析することが
できる。 特に、RFのみのモードでの三次元電界におけるイオン
の蓄積中には、RF値が充分に低いものであれば、分子重
量の高いイオンが効率的に捕獲されないことが分った。
従って、低いRF電圧においては、質量の低いイオンのみ
が蓄積される。メタンの化学的なイオン化の場合には、
RFのみのモードにおいて低いRF電圧でイオン化を行なう
ことができ、試薬イオン(及び分子重量の低い被分析物
イオン)のみが捕獲される。CH5+及びC2H5+を生成す
る適当な反応周期の後に、ほとんどの当該イオンを捕獲
する値にRFレベルが上昇される。試薬イオンを被分析物
の分子と相互作用させて被分析物イオンを形成する反応
周期の後に、RF電圧を走査しそして生成物イオンを次々
に放出してCI質量スペクトルを形成することにより生成
物が質量分析される。 第3図は、電子衝撃状態のもとでほとんど分子イオン
を示さない成分であるトリエチルアミンのメタン化学イ
オン化スペクトルを示している。被分析物(トリエチル
アミン)の圧力が メタンの圧力が Heの圧力が の場合に得られたスペクトルは、ほとんど断片化のない
大きなM+1ピークを示している。 第4図は、本発明の一実施例に使用されるRF走査プロ
グラムを示している。試薬イオンは第1の反応周期中に
生成され、被分析物イオンは第2の反応周期中に生成さ
れる。或いは又、被分析物イオンがいったん形成される
と、本出願人の別の特許出願に開示され第4図に実線で
示された方法により、これらのイオンはms/msを受け
る。簡単に述べると、「ms/ms励起」と示された周期中
に、調査すべきイオンの共鳴周波数の交流電圧がエンド
キャップにまたがって印加される。これは、衝突を含む
解離を生じさせ、生成物が通常のやり方で分析される。 第5図は、メチルオクタネートの電子衝撃スペクトル
を示し、第6図は、第4図に示す状態のもとで得られた
対応するメタンCIスペクトルを示している。この場合に
も、CIスペクトルにおいてはM+1イオンが非常に顕著
である。第7図は、励起電圧を使用しない場合の第4図
のms/ms RFプログラムの結果を示しており、第8図は、
第7図と同じRFプログラムを使用しているが、m/z159の
共鳴周波数の交流電圧が印加されてms/msスペクトルが
形成されている。 同様に、第9図は、分子イオンがほとんど存在しない
ようなアンフェタミン(分子重量135μ)の電子衝撃ス
ペクトルを示している。第10図は対応するメタンCIスペ
クトルを示し、第11図は励起電圧を印加しない状態のms
/ms RFプログラムを使用するものである。第12図は、第
11図と同じRFプログラムを使用しているが、m/z136の共
鳴周波数の励起電圧が印加されてms/msスペクトルが形
成されている。 第13図ないし第17図は、種々の状態のものでのニコチ
ンの質量スペクトルを示している。各々の場合、Heの圧
力は であり、バックグランド圧力は である。第13図は、NH3である場合のイオン衝撃で得られたスペクトルを示して
いる。第14図は、同じ状態に対する化学イオンスペクト
ルを示している。第15図は、NH3が存在しない状態でのE
Iスペクトルを示している。これは、NH3が存在する場合
と実質的に同じEIスペクトルを示している。第16図は、
CH4で存在する場合のEIスペクトルを示している。これは、
実質的に同じEIスペクトルを示している。第17図は、同
じ状態のもとでのCIスペクトルを示している。 これは、走査関数を交互に変えることにより、他のパ
ラメータを変えることなく次々の走査においてEI及びCI
質量スペクトルを得ることができることを意味してい
る。 第18図は、試薬ガスが常時存在する状態でイオントラ
ップを用いてEI又はCIスペクトルを形成するための一般
的な走査技術を示している。EI走査関数は実線で示され
ており、CI走査関数は点線で示されている。ECIスペク
トルは、CI試薬ガスの分子量以下の質量(m/z)のいず
れもが蓄積されないレベルの最初のRF電圧(A)をイオ
ン化中にセットすることによって形成される。このRF電
圧においては、イオン化中に形成された試薬ガスの残留
カチオンもしくは断片イオンが不安定であり(捕獲でき
ない)、数個のRFサイクル内に非常に速やかに装置から
放出される。これはCI試薬イオンの形成を考慮するもの
ではない。質量が最初のRF電圧レベルより大きい他の全
てのイオン、即ち、サンプルの電子イオン化によって形
成されたイオンは、安定した軌道を有していて装置に捕
獲されたまゝとなる。次いで、RF電圧(C)を走査する
と、サンプルのEI質量スペクトルが形成される。前記し
たように、イオン化(A′)中及びその直後に試薬イオ
ンを形成しとして試薬イオンによってサンプルの中性分
子(B′)を化学的にイオン化し、被分析物の付加的イ
オンも形成することによって、CIスペクトルが得られ
る。その後のRF電圧(D′)の走査により、サンプルの
CI質量スペクトルが形成される。第13図、第14図、第16
図及び第17図は、常時試薬ガスが存在する状態でのEI及
びCIスペクトルを示している。 効果 イオントラップを用いてCIを実行しそしてその後に質
量分析を行なうこの独特の機構は、次のような多数の効
果を有する。1)1つの装置しか必要とされない。これ
により、別々のイオンソース及び質量分析器の必要性が
排除される。2)CI試薬ガスの圧力は の範囲である。従来のCIイオンソースは約1torrで動作
し、高いポンピング容量を必要とする。3)走査関数を
変えるだけで常時CI試薬ガスが存在する状態でEI又はCI
スペクトルを得ることができる。イオンソースのガスコ
ンダクタンスに対するガスのパルス化や変更は必要とさ
れない。 化学的なイオン化を行ない、四極イオントラップで質
量分析を行なって、質の高い質量スペクトルを得ること
ができることにより、CI質量分析器の利用性及び用途が
著しく拡大される。
【図面の簡単な説明】 第1図は、四極イオントラップの簡単な概略図であると
共に、本発明の方法により使用される関連電気回路のブ
ロック図、 第2図は、第1図に示す形式のイオン蓄積装置の安定性
曲線の包絡線を示すグラフ、 第3図は、メタンを試薬としたトリエチルアミンのCIス
ペクトルを示すグラフ、 第4図は、イオントラップ式の質量分析器のCI及びms/m
s走査プログラムを示す図、 第5図は、メチルオクタネートのEIスペクトルを示す
図、 第6図は、CH4試薬を用いたメチルオクタネートのCIス
ペクトルを示す図、 第7図は、CH4試薬を用いたメチルオクタネートのCI、m
s/msスペクトルを示す図、 第8図は、CH4試薬を使用し、m/z159の共鳴周波数の交
流電圧を印加した場合のメチルオクタネートのCI、ms/m
sスペクトルを示す図、 第9図は、アンフェタミンのEIスペクトルを示す図、 第10図は、メタンを試薬としたアレフェタミンのCIスペ
クトルを示す図、 第11図は、メタンを試薬としたアレフェタミンのCI、ms
/msスペクトルを示す図、 第12図は、メタンを試薬とし、m/z136の共鳴周波数の交
流電圧を印加した場合のアンフェタミンのCI、ms/msス
ペクトルを示す図、 第13図は、NH3が存在する状態でのニコチンのEIスペク
トルを示す図、 第14図は、NH3を試薬とするニコチンのCIスペクトルを
示す図、 第15図は、NH3が存在しない状態でのニコチンのEIスペ
クトルを示す図、 第16図は、CH4が存在する状態でのニコチンのEIスペク
トルを示す図、 第17図は、CH4がを試薬とするニコチンのCIスペクトル
を示す図、そして 第18図は、試薬が存在する状態での質量分析のためのCI
及びEI走査プログラムを示す図である。 10……三次元イオントラップ 11……リング電極 12,13……エンドキャップ 14……高周波(RF)電圧発生器 16……イオン蓄積領域 17……フィラメント 18……フィラメント電源 19……ゲート電極及びレンズ 23……孔 24……電子増倍器 27……エレクトロメータ 29……処理ユニット 31……制御器 32……結合変成器 35……補助RF信号発生器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポール イー ケリー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95132 サン ホセ ロザリオ ドライ ヴ 2898 (56)参考文献 特開 昭59−134546(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.化学的なイオン化モード、すなわち、CIモードで四
    極イオントラップ内のサンプル、すなわち、被分析物を
    質量分析する方法において、低質量のイオンを蓄積する
    三次元の四極電界を有するイオントラップに被分析物及
    び試薬分子を導入し、その混合物をイオン化して低質量
    の試薬イオン及び低質量の被分析物イオンのみを捕獲
    し、上記三次元の電界を変化させる一方で上記試薬イオ
    ン及び被分析物の分子を反応させて生成物イオンを形成
    すると共に質量の高い生成物イオンを捕獲し、上記三次
    元電界を走査して生成物イオンを次々に放出させ生成物
    イオンを検出するという段階を具備したことを特徴とす
    る方法。 2.化学的なイオン化モード、すなわち、CIモードで四
    極イオントラップ内のサンプル、すなわち、被分析物を
    質量分析する方法において、低質量のイオンを蓄積する
    三次元の四極電界を有するイオントラップに被分析物及
    び試薬分子を導入し、その混合物をイオン化して低質量
    の試薬イオン及び低質量の被分析物イオンのみを捕獲
    し、上記三次元の電界を変化させる一方で上記試薬イオ
    ン及び被分析物の分子を反応させて生成物イオンを形成
    すると共に質量の高い生成物イオンを捕獲し、上記三次
    元電界を走査して生成物イオンを次々に放出させ生成物
    イオンを検出するという段階を具備しており、前記各段
    階によるCIモードでの被分析物の質量分析に続いて、電
    子衝撃モード、すなわち、EIモードで前記被分析物を質
    量分析するための更に別の段階を含み、該別の段階は、
    前記試薬ガスの分子量以下の質量のいずれもが蓄積され
    ずに、被分析物イオンが前記イオントラップに蓄積され
    たままとされるようなレベルに前記三次元電界を保持し
    ながら、試薬分子が存在している状態で前記被分析物を
    イオン化し、前記三次元電界を走査して被分析物イオン
    を次々に放出させることを含むことを特徴とする方法。
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