JP2003249190A - 電荷調整方法とその装置、および質量分析装置 - Google Patents

電荷調整方法とその装置、および質量分析装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来例では試料イオンと逆電荷イオンとの反応
は確率的に制御されているため、電荷減少操作におい
て、電荷を任意の値で停止させることが出来なかった。
すなわち、イオン・イオン反応は試料イオンの価数が
0、すなわち中性になるまで進行する。この場合、試料
イオンはイオントラップから失われ、その結果として、
分析感度が低下してしまう。 【解決手段】タンデム線形イオントラップを用い、一方
の線形イオントラップで電荷減少反応を発生させ、任意
の設定電荷値となったイオンを選択的に他方の線形イオ
ントラップに移動させる。これによって、MS/MS質
量分析を実施することにより、生体高分子を高効率に、
単純な解析により構造解析することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料溶液をエレク
トロスプレーイオン化(Electro-Spray Ionization,ESI)
等の大気圧イオン源(Atmospheric Pressure Ionizatio
n Ion Source)にてイオン化し、該イオン源で生成した
多価イオンを質量分析計に導き、衝突誘起乖離(Collis
ion-Induced Dissociation, CID)や、赤外多光子吸収
乖離(Infrared multi photon absorption dissociatio
n, IRMPD)により破砕イオンを生成して質量分析する質
量分析装置に関する。とくに、試料イオンを該イオンと
は逆の極性をもつイオンを用いて電荷減少(charge red
uction)させ、多価イオンでは複雑になる破砕イオンの
質量スペクトルを単純化しさらに高感度に分析する方法
とこれを実現する質量分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】質量分析計は物質の電荷質量比(m/
z、ここでmは質量、zは電荷)を直接、高感度、高精
度に測定できる装置である。特に最近、ペプチドやたん
ぱく質の分析に適用範囲が拡大してきている。生体の主
要な構成要素であり、また酵素などとして機能するこれ
らの生体分子の解析は、医療診断から新しい病気治療薬
剤の開発まで、広い応用が期待されている。質量分析計
には、原理を異にする多種多様の装置がある。この中で
イオントラップ質量分析計は小型でありながら多くの機
能を有することから多くの分野に普及している。近年、
ペプチドやたんぱく質、DNAなどの質量分析が盛んに
なった背景には、イオントラップ質量分析計のイオン化
方法の発展が大きく寄与している。マトリックス支援レ
ーザ脱離イオン化法(matrix assisted laser desorpti
on ionization, MALDI)やエレクトロスプレーイオン化
法(electrospray ionization, ESI)などがその代表的
な方法である。MALDI法はたんぱく質をイオン化す
るときに、主に単電荷イオンを発生するイオン化方法
で、飛行時間型(TOF)質量分析法と組み合わせると
相性がよい。ESIは熱分解しやすい生体高分子を溶液の
状態から直接気相状態の安定なイオンとして取り出すこ
とが可能なイオン化法である。ESIでは、たんぱく質、
ペプチドなどの生体高分子は、多くの電荷を持つ多価イ
オンをとなる。多価イオンとは1つの分子(質量m)が
複数の電荷(n価)をもっているイオンのことである。
質量分析計は質量電荷比(m/z)(ここで、z=m
e、eは素電荷)に従いイオンを質量分析するため、質
量mでn価のイオンはm/nの質量電荷比のイオンとし
て分析される。上述のようなイオン化方法で作られた生
体高分子イオンを質量分析の手法で構造決定する方法が
多段階質量分析法(Multi stage Mass Spectrometry, M
S/MS)である。質量決定された親イオンを衝突乖離(Co
llision induced desociation, CID)や遠赤外多数光子
吸収(infrared multi photon desociation, IRMPD)な
どの方法を用いて乖離させる。その破砕イオンのパター
ンを質量分析的に決定して親イオンの構造を決定する。
生体成分の分析においては、多くの場合、分析対象がピ
コグラム(pg = 10-12g)以下であるため、分析対象成
分にくらべ妨害成分が圧倒的に多く、これが問題とな
る。この妨害は化学ノイズと呼ばれている。化学ノイズ
のうち、ほぼ分析対象イオンにほぼ等しいm/zを与え
るものが実分析の際にノイズとなる。これらには、軽い
質量で価数の小さいイオンや、重いクラスターに多数の
電荷がのっているものなどが想定される。化学ノイズと
分析対象成分を識別するための解決策の一つとして、電
荷減少(charge reduction)の方法が、Analytical Che
mistry vol.68 (1996), page 4026 やInternal Journal
of Mass Spectrometry and Ion ProcessesVol. 162 (1
997) 89 に示されている。この質量分析計を構成するイ
オントラップは弗化炭素の負イオンをグロー放電により
生成する負イオン源を備える。ESIイオン源で生成した
正イオンをイオントラップ質量分析計にトラップし、さ
らに負イオンを導入する。両者はイオントラップに捕捉
され、クーロン力で引き合うことによりイオン・イオン
反応を起こすようになる。イオン・イオン反応による電
荷が減少した多価イオンのm/zはイオン・イオン反応
前のm/zに比べて大きくなる。分析対象イオンのイオ
ン・イオン反応によるm/z値の変化は化学ノイズのそ
れとは明確に区別できるために、化学ノイズの除去が可
能となる。一方、MS/MS分析の後に生成した多価破砕イ
オンのスペクトルを単純化するために、イオン・イオン
反応による電荷減少を用いることが、Analytical Chemi
stry, Vol. 72, (2000), 899に提案されている。このイ
オン・イオン反応による電荷減少により、同じ質量mに
基づくm/z値の候補数が減少するのでスペクトルの解
釈が容易になる。また、高質量の多価イオンは低質量領
域の化学ノイズとの識別が明瞭になる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、電
荷減少により化学ノイズの除去やスペクトル解釈の容易
化を図っているが試料イオンと逆電荷イオンとの反応は
確率的なものであるため、電荷減少操作においてイオン
・イオン反応は試料イオンの価数が0、すなわち中性に
なるまで進行する。この場合、試料イオンはイオントラ
ップから失われ、その結果として分析感度が低下してし
まう。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、電荷減少反応
により任意の電荷値に到達したイオンについて、電荷減
少反応を停止させる機構を備えた質量分析装置を提供す
る。このため、電荷減少反応を停止させたい電荷に到達
したイオンを逆電荷イオンの影響を受けない位置に空間
的に選択的に移動させることを特徴とする。これを実現
するため、少なくとも2つのイオントラップを直列に配
置し、そのいずれか1つのイオントラップに試料イオン
に対して逆電荷のイオンを導入するイオン源と、電荷の
調整が終了したイオンを選択的に他のイオントラップに
移動させる交流電圧を印加する電源を備える。特に、少
なくとも2つのイオントラップとして、線形イオントラ
ップを用いるとこれらの間の電位を簡単に制御できるの
でイオントラップ間のイオン移動効率を高くとることが
できる。電荷調整したイオンは、多段質量分析操作(Mu
lti-Stage Mass Spectrometry, MS/MS)の親イオンとし
て用いられる。このMS/MS分析は電荷調整したイオ
ンが導入された他のイオントラップで行っても、この他
のイオントラップからもとのイオントラップに戻して行
ってもよい。特に元のイオントラップに戻して行う場
合、電荷調整に用いる交流電圧源と分析に用いる電源が
共有することができる。MS/MS分析の破砕イオンの
同定をおこなう2回目以降の質量分析操作は該イオント
ラップのうちの1つを用いて実行してもよいし、また該
電荷減少装置に結合された高質量分解能を有する質量分
析装置、たとえばポールトラップ型イオントラップ質量
分析装置、飛行時間質量分析装置、磁場型質量分析装置
をもちいて実行してもよい。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を示す。説
明の簡単化のため、試料多価イオンの極性は正とし逆電
荷イオンの極性は負とする。試料多価イオンの極性が負
の場合は逆電荷イオンの極性は正とし、印加静電圧の極
性、正イオン源の方式などを変更して対処すればよい。
また、制御された電荷の値は任意に設定することが出来
るが、本実施例ではESIイオン源を用い、生成したイ
オンを単一電荷(n=1)になるように調整し、単一電
荷イオンが生成されやすいMALDIイオン源と相対で
きるようにする。まず、以下に示す複数の実施例で採用
する線形イオントラップの動作原理をしめす。無限に長
い理想的な線形四重極イオントラップ電場は図2、図3
に示すように、その断面が双曲線を成す電極に周波数
Ω、振幅Vrfの高周波電圧と静電圧Udcを印加することに
より発生させることができる。この電極内に発生する四
重極電場は以下の式で記述される。
【0006】
【数1】
【0007】この電場内部において、質量:m、電荷:
z=neをもつイオンの運動方程式は以下のように記述
される。
【0008】
【数2】
【0009】この運動方程式はx、y方向とも、以下の
ようにMathieu方程式と同等である。
【0010】
【数3】
【0011】ここで、u=x,y、ξ=Ωt/2、2つのパラ
メータaとqは以下のように与えられる。
【0012】
【数4】
【0013】
【数5】
【0014】この2つのパラメータを用いて、イオンが
安定にイオントラップの中に保持される条件を与えるこ
とが出来る。その安定領域を図6に示した。安定領域内
で捕捉されているイオンは、永年運動(secular motio
n)と呼ばれる調和振動モードをもつ。その振動数、す
なわち永年運動振動数ω(secular frequency)は以下
の式で近似的に与えることができる。
【0015】
【数6】
【0016】永年運動振動数は質量電荷比(m/z)に
逆比例するので、トラップされたイオンの永年運動振動
数を測定することにより質量分析が可能となる。永年運
動振動数の測定方法として、トラップしたイオンを外部
交流電場で共鳴振動させて、該イオンをイオントラップ
外部に排出し、これをイオン検出器などで検出するとい
う原理に基づく質量分析方法が開示されている。ポール
トラップを用いた方法として、米国特許第4,736,
101号、線形イオントラップを用いた方法として米国
特許第4,755,670号。また同原理はイオントラ
ップに捕捉されている不要イオン、バックグランドイオ
ンの除去にも用いられている。その原理に基づくポール
トラップを用いたイオン除去原理は米国特許第5,13
4,286号において開示されている。本発明において
も、その実施にあたり、これらの質量分析方法、不要イ
オン除去方法を必要に応じて採用することができる。線
形イオントラップにおいては、質量分析と不要イオン除
去の方法として、高周波の印加されない方向すなわちz
軸方向に印加された静電ポテンシャルを調和型とし、こ
のポテンシャルによる調和振動を励起する原理に基づく
方法が米国特許第5,783,824号に開示されてい
る。本発明においても同方法を必要に応じて採用するこ
とができる。いままでの説明と図2、図3では、理想的
な四重極構造をもつ電極をもちいて議論を行った。ただ
し、理想的な四重極構造を製作することは難しい。そこ
でD. R. Dennison, Journal of Vacuum Science and Te
chnology, 8 (1971) 266には、円筒形の4本の電極をく
みあわせて、近似的にイオントラップ中心に四重極電場
が発生するような電極サイズに関する方法が示されてい
る(図4、図5)。この研究によると、円筒形電極の半
径Rと四重極中心から電極までの距離rを以下の関
係にとればよい。
【0017】
【数7】
【0018】線形イオントラップの特長は、その両端が
物理的に開放なので、複数の線形イオントラップを直列
に配列できることである。その電極間に任意の静電圧を
印加することにより、イオンの運動を操作することが可
能となる。そのとき、横方向(x、y方向)が高周波に
より束縛されているためにイオントラップ間の輸送効率
を高くとることができる。線形イオントラップを直列に
配することにより、多種多様なイオン操作を実現し、質
量分析の確度や感度を向上させるという一連の発明が米
国特許第6,075,244号に開示されている。本発
明においても、同方法を必要におおじて適宜採用するこ
とができる。(実施例1)図9は、タンデム線形トラッ
プと試料イオン源と逆電荷イオン源を備えた四重極偏向
器と交流電源からなる電荷減少装置と、それを接続した
TOF質量分析計からなる質量分析装置である。同電荷
減少装置において電荷減少して生成したイオンを親イオ
ンとして、CIDやIRMPDを用いたMS/MS操作
は負イオン源を停止させた電荷減少装置において行われ
る。破砕イオンは飛行時間質量分析器(TOF質量分析
器)に導かれて、高質量分解能で質量分析される。本実
施例での線形イオントラップとTOF質量分析器の結合
による研究例はB.A. Collings et al. Rapid Communica
tions in Mass Spectrometry 2001;25;1777 などに示さ
れている。本実施例の電荷減少装置は四重極静電偏向器
を備えた2連タンデム線形イオントラップを用いてい
る。2連タンデム線形イオントラップを成す2つの線形
イオントラップのうち、四重極偏向器側のイオントラッ
プにはイオンを共振させるために用いる双極電場を発生
させるための交流電源が接続されている。四重極偏向器
には試料イオン源と負イオン源が連結されている。四重
極偏向器を用いることにより、両極性をもつイオンを高
効率で線形イオントラップ内部に導くことが可能であ
る。以下では、本発明の電荷減少の原理も含め、その実
施方法を、時系列にしたがって説明する。図7と図8に
示すように、その操作は、(1)試料イオンの質量と電
荷の推定、必要に応じて(2)不要イオンの除去、
(3)電荷減少、(4)電荷を制御したイオンの移動か
らなる。最終的な質量分析操作や操作ステップごとのイ
オンの状態を確認する質量分析操作では、いったんTO
F質量分析装置直前の線形イオントラップへイオンを移
動しておき、そこからTOF質量分析装置にイオンを送
り込むという手続きをとるように統一している。 (0)試料イオンの生成 ESIイオン源を用いて発生させた正電荷を持った試料
イオンは、四重極偏向器を用いてイオントラップに導入
される。四重極偏向器では、負電位にセットされた電極
によりひきつけられるようにして、扇形軌道を描いて線
形イオントラップの端面に入射される。このとき、タン
デム線形イオントラップの静電位は図10(1)のよう
にセットする。TOF側の電位壁を高くとるのは、入射
イオンがTOFに至り、失われることを防ぐためであ
る。線形イオントラップが設置されている槽は1mトー
ル程度のヘリウムガスで満たされている。入射されたイ
オンはヘリウムガスとの衝突により運動エネルギーを失
い、線形イオントラップ内部に蓄積されていく。このと
き、図10(1)のように、2つの線形イオントラップ
間の電圧壁を低くし、あたかも2つの線形イオントラッ
プを一体のごとく動作させるのは、TOF側の電圧壁に
至るまでのイオンの軌跡を長くし、より多くイオンの運
動エネルギーを失わせるためである。所定のイオン蓄積
時間後、タンデム線形イオントラップの静電位は図10
(2)を経由して図10(3)のようにセットする。こ
れにより、トラップしたイオンをイオントラップAに集
めることができる。 (1) 質量と電荷の推定。 電荷減少操作は、試料イオンの質量と電荷の推定からは
じめる。このために、まず、試料イオンを質量分析す
る。本実施例ではTOF質量分析器を用いる。このとき
得られるスペクトルの模式図を図8(1)に示した。多
価イオンでは、得られるm/z値は、m/nで与えられ
る。ここで素電荷eは1とした。ピーク位置:mと、
その隣のピーク:mn-1より、計算により、nとmを
推定することが出来る。すなわち、m=m/n、m
n-1=m/(n―1)とおくと、n=mn-1/(m
n-1―m)、m=nmで導出することができる。
複数のピークに対しこの計算を行って、そのmとnの確
度を向上することができる。複数種の質量をもつ試料イ
オンが導入された場合は、複数の分布の重ね合わせにな
る。図8(1)では2種の質量をもつイオンをトラップ
した場合の模式図である。この場合、単純に隣のピーク
が自身とおなじmをもつイオンとは限らないけれども、
一般にnに対する存在比分布がほぼポアッソン分布にな
ると推定されるので、異なるmを分離して解析すること
は可能である。この推定は本発明の電荷減少を実施する
前に少なくとも1回はおこなう。それ以降は同条件を再
利用するか、もしくは適宜必要に応じて再度推定をおこ
なう。 (2)不要イオンの除去:複数のmが含まれている場
合、必要に応じて不要イオンを除去する。除去は(1)
で測定したスペクトルを参照し、不要イオンに共鳴する
周波数を加えてこれを共鳴排出する(図8(2))。 (3)電荷を制御したイオンの移動 ある特定の永年運動振動数を有するイオンを1つの線形
イオントラップから別の線形イオントラップに移動させ
る方法を説明する。特に、この実施例ではn=1をもつ
イオンを選択する。イオンをイオントラップAに移動さ
せておく。(1)で行ったmの推定結果を用いて、その
1価のイオンの永年運動振動数は式6を用いて計算す
る。その周波数の交流電場、もしくはその周波数を含む
周波数帯を有する交流電場をイオントラップAに印加し
ておく(図8(3))。Bトラップの深さをAよりも深
くすることで、負イオンがBトラップに浸入することを
ふせぐ(図10(3))。同時に、Bへ移動したイオン
の逆流を防ぐことが出来る。ここで、電荷減少のため
に、負イオン源を作動させる。四重極偏向器とそれに接
続したイオン源をもちいて、高効率に逆電荷イオンをイ
オントラップに導入する。負イオンにとってイオントラ
ップAにおける静電位はポテンシャルの山となっている
(図10(4))。そこで、負イオンにはこのポテンシ
ャルの山を登るだけの運動エネルギーを与えておく必要
がある。ポテンシャルの山を登ったイオンの運動エネル
ギーは小さくなるので、イオントラップAを通過中のイ
オン・イオン反応の断面積と衝突確率が向上し、反応効
率を大きくすることができるという効果もある。また、
負イオンにとってイオントラップBの電位はイオントラ
ップAの電位と負イオンの運動エネルギーよりも高い値
に設定する。この設定によれば負イオンがイオントラッ
プBに到達しないようにすることができる。すなわち、
イオントラップBにおいて、イオン・イオン反応は発生
しない。イオントラップAには、1価のイオンの永年運
動振動数の周波数の交流電場、もしくはその周波数を含
む周波数帯を有する交流電場が印加されているので、イ
オン・イオン反応の結果価数n=1に到達したイオン
は、該交流電場によって共鳴振動を開始する。共鳴振動
したイオンはその運動エネルギーがおおきくなるのでイ
オントラップAとイオントラップBの間のポテンシャル
障壁を乗り越えて、イオントラップBに到達する。イオ
ントラップBには負イオンが存在しないので、これ以上
のイオン・イオン反応による電荷減少は進行しない。本
発明で採用しているイオントラップ間のイオンの輸送方
法は、PCT:WO01/15201A2において言及されているもので
ある。電荷減少により価数の調節された生体分子イオン
を用いて、MS/MS分析を行う。これにより、MAL
DIイオン化法に準ずる構造解釈の簡単なスペクトルを
得ることができる。ESIでは試料を連続導入できるの
でMALDIよりもスループットが高い。以下では線形
イオントラップを用いたMS/MS操作例を示す。線形
イオントラップAにイオンを導く。このとき、価数調整
された親イオンのq値を0.1程度に設定しておく。これ
によって、価数調整された親イオンとこれを破砕してで
きたイオンの双方をイオントラップ内に保持することが
可能となる。ここに交流電圧を印加して、イオンを共鳴
振動させる。イオンはイオントラップに満たしたヘリウ
ムガスとの衝突により衝突乖離(CID)し、破砕され
る。この破砕イオンをイオントラップBに誘導し(図1
0(5))、さらにここからTOF質量分析に導入して
高質量分解能質量分析を実施する(図10(6))。 (実施例2)図11はグロー放電による負イオン源を線
形イオントラップの側面にそなえた電荷減少装置であ
る。ここで発生したイオンを高質量分解能なポールトラ
ップ型のイオントラップ質量分析計に導き、質量分析計
内部でMS/MS質量分析をおこなう。ポールトラップ
型質量分析計はTOF質量分析計に比べて装置を小さく
でき、結局安価な装置を構成できるメリットがある。線
形イオントラップの基本的構成は実施例1に等しい概念
に基づき構成する。本実施例では線形イオントラップを
ポールトラップエンドキャップの穴に近接できるよう
に、電極端をエンドキャップの形に合わせて整形して配
置した。負イオンは線形イオントラップの間隙から導入
する。これにより、四重極偏向器を省略できるので安価
な装置を構成できる。ただし、負イオンをイオントラッ
プ内部に満たしたガスによる粘性により減速・捕捉する
ので、捕捉効率は四重極偏向器の場合にくらべてやや低
下する。グロー放電による負イオン源は以下のように構
成する。ガスボンベから供給された弗化炭素ガスをグロ
ー放電イオン源に送り込む。イオン源は真空ポンプによ
り排気されている。電極には負の高圧電源が接続され、
グロー放電を維持する電流が供給される。イオン弁電極
には通常負電圧が印加されており、イオンはこの電極の
穴を通過できない。イオンを導入する場合、接地電位に
落とす。これにより負イオンが穴を通過できるようにな
りイオン弁の穴を通して線形イオントラップAの隙間に
入射される。入射イオンはイオントラップ内部に満たさ
れたヘリウムガスにより減速される。減速された負イオ
ンと、試料正イオンがクーロン力で引き合い、両者がイ
オン・イオン反応を起こすことにより、試料イオンの電
荷が減少する。電荷減少の操作は実施例1と同様であ
る。ポールトラップ質量分析計でMS/MS分析を行う
方法は一般によく知られている。本発明に適用するとき
に注意すべき点は直列に配されたサンプルイオン源で発
生した液滴などの化学ノイズがポールトラップ質量分析
計のイオン検出器を直撃し、バックグランドとなること
である。これを避けるために、イオン検出器はポールト
ラップエンドキャップの2つの穴を結ぶ直線上を避けて
配置する。本実施例では1つの電荷変換電極(conversio
n dynode)を該直線上からずらして配し、個々に負高電
圧を印加しておく。ここに入射した質量分析された正電
荷をもつイオンから2次電子を発生させる。この電子を
シンチレータに入射させ、発生した蛍光を光電子増倍管
で検出する。以上の記載から次の方法および装置が本発
明に含まれるのは明らかである。正イオンと負イオンを
反応させ電荷減少させるとき、任意の電荷に到達した目
的イオンを逆電荷イオンの影響を受けない位置に空間的
に移動することにより電荷減少反応を停止させる電荷減
少方法。直列に配したすくなくとも2つのイオントラッ
プと、その少なくとも1つのイオントラップに双曲交流
電場を印可する電源系と、試料イオン源と、試料イオン
とは逆電荷のイオンを生成するイオン源を備えた電荷減
少を行う装置。
【0019】2つの線形イオントラップからなる上述の
電荷減少を行う装置。試料イオン源とその逆電荷イオン
源を備えた四重極偏向器を備えた上述の電荷減少を行う
装置。正電荷イオンを発生する試料イオン源と、弗化炭
素グロー放電による逆電荷イオン源を備えた上述の電荷
減少を行う装置。電荷減少反応を発生させる操作の前に
反応前イオンのスペクトルを測定することを特徴とした
上述の電荷減少を行う装置。測定したスペクトルをもと
に、試料イオンの質量と電荷の値を推定するステップを
有する上述の電荷減少を行う装置。測定したスペクトル
をもとに、不要イオンを検知し、それを除去してから電
荷減少反応を発生させることを特徴とした上述の電荷減
少を行う装置。共鳴排出により不要イオンを除去するこ
とを特徴とした上述の電荷減少を行う装置。試料イオン
を線形イオントラップに導入する時、両者とその間のポ
テンシャル障壁を等しい値とした上述の電荷減少を行う
装置。電荷減少反応を停止させたい永年運動振動数をも
つ双曲交流電場を印加することを特徴とした上述の電荷
減少を行う装置。電荷減少反応を停止させたい永年運動
振動数を含む周波数帯をもつ双曲交流電場を印加するこ
とを特徴とした上述の電荷減少を行う装置。四重極偏向
器に入射される逆電荷イオンのビームエネルギーが、試
料イオンが捕捉されている線形イオントラップのポテン
シャルよりも大きいことを特徴とする上の電荷減少を行
う装置。四重極偏向器に入射される逆電荷イオンのビー
ムエネルギーが、電荷調節された試料イオンが捕捉され
ている線形イオントラップのポテンシャルよりも小さい
ことを特徴とする上述の電荷減少を行う装置。逆電荷イ
オンを試料イオンが捕捉されている線形イオントラップ
の間隙から入射することを特徴とした上述の電荷減少を
行う装置。上述の電荷減少を行う装置を備えた質量分析
計。飛行時間型質量分析計を備えた上述の電荷減少を行
う装置を有する質量分析計。イオントラップ質量分析器
を備えた上述の電荷減少を行う装置を有する質量分析
計。高分解能磁場型質量分析器を備えた上述の電荷減少
を行う装置を有する質量分析計。フーリエ変換型イオン
サイクロトロン共鳴質量分析器を備えた上述の電荷減少
を行う装置を有する質量分析計。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、生体高分子の多価イオ
ンを設定した任意の電荷に変換することができる。こ
の、任意の電化に変換したイオンについて、MS/MS
質量分析を実施することにより、生体高分子を高効率
に、単純な解析により構造解析することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成要素を示す図。
【図2】双曲電極からなる線形イオントラップにおいて
双曲電圧を印加する1つの方法。
【図3】双曲電極からなる線形イオントラップにおいて
双曲電圧を印加する別の方法。
【図4】円柱電極を用いた線形イオントラップにおいて
双曲電圧を印加する1つの方法。
【図5】円柱電極からなる線形イオントラップにおいて
双曲電圧を印加する別の方法。
【図6】線形イオントラップの安定領域を示す図。
【図7】本発明の代表的な操作手順を説明する図。
【図8】本発明の代表的な操作手順によって得られる質
量スペクトルの経緯を説明する図。
【図9】本発明の電荷減少装置を備えた線形イオントラ
ップ−飛行時間型質量分析計を説明する図。
【図10】本発明の代表的な操作手順における線形イオ
ントラップに印加する正電圧の経緯を説明する図。
【図11】本発明の電荷減少装置を備えた線形イオント
ラップ−ポールトラップ型分析計を説明する図。
【符号の説明】
101 イオントラップA 102 イオントラップB 103 交流電源 104 サンプルイオン源 105 逆電荷イオン源 901 イオントラップ部真空槽 902 真空ポンプ 903 TOF質量分析部真空槽 904 真空ポンプ 905 イオン源部真空ポンプ 906 逆電荷イオン源 907 逆電荷イオン溶液タンクおよびポンプ 908 試料イオン源 909 液体クロマトグラフ 910 四重極偏向器 911 イオントラップA 912 イオントラップB 913 RF,DC電源 914 AC電源 915 ヘリウムボンベ 916 キッカー 917 キッカー電源 918 リフレクトロン 919 リフレクトロン電源 920 MCP 921 MCP電源 922 制御装置 1101 イオントラップ真空槽 1102 真空ポンプ 1103 真空ポンプ 1104 サンプルイオン源 1105 逆電荷イオン源 1106 高圧電源 1107 逆電荷用ガス源 1108 イオントラップA 1109 イオントラップB 1110 AC電源 1111 RF,DC電源 1112 ヘリウムガスボンベ 1113 ポール型イオントラップ質量分析器 1114 RF,AC電源 1115 コンバージョンダイノード 1116 高圧電源 1117 シンチレータ 1118 光学窓 1119 光電子増倍管 1120 制御装置。
フロントページの続き (72)発明者 和氣 泉 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 5C038 JJ02 JJ06 JJ07

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料イオン源と、該試料イオン源で発生さ
    せたイオンを導入する直列に配した少なくとも2つのイ
    オントラップと、その一のイオントラップに双曲交流電
    場を印加する電源系と、前記試料イオンとは逆電荷のイ
    オンを生成して前記一のイオントラップに導入する逆電
    荷イオン源とを備えることを特徴とする電荷調整装置。
  2. 【請求項2】前記電源系により、任意の電荷に達した試
    料イオンの永年運動振動数をもつ双曲交流電場あるいは
    該永年運動振動数を含む周波数帯を持つ双曲交流電場を
    印加し、任意の電荷に到達した試料イオンを選択的に他
    のイオントラップに移動させることを特徴とする請求項
    1の電荷調整装置。
  3. 【請求項3】前記2つのイオントラップは、線形イオン
    トラップであることを特徴とする請求項1の電荷調整装
    置。
  4. 【請求項4】前記逆電荷のイオンのビームエネルギー
    が、前記一の線形イオントラップのポテンシャルよりも
    大きいことを特徴とする請求項3記載の電荷調整装置。
  5. 【請求項5】前記逆電荷のイオンのビームエネルギー
    が、前記他の線形イオントラップのポテンシャルよりも
    小さいことを特徴とする請求項3記載の電荷調整装置。
  6. 【請求項6】試料イオンのスペクトルを測定し、該スペ
    クトルをもとに前記試料イオンの質量と電荷の値を推定
    するステップと、前記試料イオンとは逆電荷のイオンを
    生成し、該逆電荷のイオンと前記試料イオンとを一のイ
    オントラップで反応させるステップと、推定した前記試
    料イオンの質量と電荷の値から定まる所定の交流電場を
    前記一のイオントラップに印加して、任意の電荷に到達
    した試料イオンを選択的に他のイオントラップに移動さ
    せるステップとを有することを特徴とする電荷調整方
    法。
  7. 【請求項7】前記所定の交流電場は、任意の電荷に達し
    た試料イオンの永年運動振動数をもつ双曲交流電場ある
    いは該永年運動振動数を含む周波数帯を持つ双曲交流電
    場であることを特徴とする請求項6の電荷調整方法。
  8. 【請求項8】測定したスペクトルをもとに、不要イオン
    を検知して、それを除去してから前記逆電荷のイオンと
    前記試料イオンとを反応させることを特徴とする請求項
    6の電荷調整方法。
  9. 【請求項9】試料イオン源と、該試料イオン源で発生さ
    せたイオンを導入する直列に配した少なくとも2つのイ
    オントラップと、その一のイオントラップに双曲交流電
    場を印加する電源系と、前記試料イオンとは逆電荷のイ
    オンを生成して前記一のイオントラップに導入する逆電
    荷イオン源と、前記試料イオンを質量分析する質量分析
    計とを有することを特徴とする質量分析装置。
  10. 【請求項10】前記電源系により、任意の電荷に達した
    試料イオンの永年運動振動数をもつ双曲交流電場あるい
    は該永年運動振動数を含む周波数帯を持つ双曲交流電場
    を印加し、任意の電荷に到達した試料イオンを選択的に
    他のイオントラップに移動させ、前記質量分析計にて前
    記任意の電荷に到達した試料イオンを質量分析すること
    を特徴とする請求項9の質量分析装置。
  11. 【請求項11】前記質量分析計は、飛行時間型質量分析
    計であることを特徴とする請求項9の質量分析装置。
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