JP6943897B2 - マススペクトル処理装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、マススペクトル処理装置及び方法に関し、特に、複数種類のイオン源を利用して得られる複数のマススペクトルの処理に関する。
質量分析システムは、例えば、ガスクロマトグラフ装置、質量分析装置、及び、情報処理装置により構成される。情報処理装置は、一般に、ガスクロマトグラフ装置及び質量分析装置の動作を制御し、また、質量分析により得られたデータを処理する装置である。例えば、情報処理装置はマススペクトル処理装置として機能する。情報処理装置が質量分析装置内に組み込まれることもある。
質量分析装置は、サンプルに含まれる化合物をイオン化するイオン源を有している。イオン源として様々なイオン化法に従う多様なイオン源が提供されている。イオン化法の内で、ハードなイオン化法として、例えば、電子イオン化(EI)法が知られている。電子イオン化法によると、分子イオンのフラグメンテーションが起こり易くなり、分子イオンが観測されにくくなる一方、フラグメントイオン(実際にはフラグメントイオン群)が観測され易くなる。一方、ソフトなイオン化法として、電界イオン化(FI)法、化学イオン化(CI)法、電界脱離イオン化(FD)法、光イオン化(PI)法、等が知られている。それらのイオン化法によると、分子イオンのフラグメンテーションがあまり生じず、分子イオンやプロトンが付加された分子イオンが観測され易くなる。
なお、フラグメントイオンと分子イオンの間の質量差(正確にはm/z差)から脱離部分の組成(差分組成)を推定することが可能である。質量差はニュートラルロスとも呼ばれる。
特開平11−64285号公報
フラグメントイオンピークと分子イオンピークとの間で、質量差、差分組成等の情報(以下「差分情報」という。)を求めるに当たり、ハードなイオン化法を利用した場合、フラグメントイオンを観測し易くなるが、その一方、分子イオンが観測され難くなる。具体的には、マススペクトルにおいて、分子イオンピークの強度が小さくなり、分子イオンピークを誤って特定してしまうおそれが生じる。マススペクトルにおいて、分子イオンピークがノイズレベル以下になってしまうこともある。これに対し、ソフトなイオン化法を利用した場合、マススペクトルにおいて分子イオンピークを特定し易くなるが、マススペクトル中にフラグメントイオンピークがあまり現れなくなってしまう。
なお、特許文献1には、電子イオン化法の適用により生成されたマススペクトルと化学イオン化法の適用により生成されたマススペクトルとに基づいて質量差を演算することが記載されている。しかし、特許文献1には、2つのマススペクトルから新たなマススペクトルを生成することについては記載されていない。
本発明の目的は、差分情報を正確に求めることが可能なマススペクトル処理装置及び方法を提供することにある。あるいは、本発明の目的は、脱離部分に関する情報を認識し易い画像を提供することにある。
実施形態に係るマススペクトル処理装置は、合成手段及び差分情報演算手段を含む。合成手段は、フラグメントイオンピークを含む第1マススペクトルと分子イオンピークを含む第2マススペクトルとを合成して合成マススペクトルを生成する。差分情報演算手段は、合成マススペクトル上において、フラグメントイオンピークと分子イオンピークとの間で、差分情報を演算する。ここで、第1マススペクトルは第1イオン化法の適用により生成されたマススペクトルである。第2マススペクトルは第1イオン化法とは異なる第2イオン化法の適用により生成されたマススペクトルである。
上記構成によれば、互いに異なる2つのイオン化法を用いて第1マススペクトル及び第2マススペクトルが生成される。例えば、第1イオン化法はハードなイオン化法であり、その場合、第1マススペクトルには比較的に多くのフラグメントイオンピークが含まれる。一方、第2イオン化法はソフトなイオン化法であり、その場合、第2マススペクトルには比較的に明瞭な分子イオンピークが含まれる。同一サンプルから得られた性質の異なる2つのマススペクトルを合成することにより、単一のマススペクトルを越える情報を有した合成マススペクトルが生成される。上記構成は、そのような合成マススペクトルに基づいて差分情報を演算するものである。
上記構成において、差分情報には、質量電荷比の差分を示す情報、及び、組成の差分を示す情報の内の少なくとも一方が含まれる。差分情報に部分構造を示す情報が含まれてもよい。分子イオンピークは、差分情報を演算する上で基準となるピークつまり基準ピークである。プロトン等が付加された分子イオンのピーク又はプロトン等が取り除かれた分子イオンのピークが基準ピークとされてもよい。
実施形態に係るマススペクトル処理装置は、合成マススペクトルと共に差分情報を表示する表示手段を含む。合成マススペクトルに含まれるフラグメントイオンピークと分子イオンピークとの関係を示しつつ差分情報が表示されてもよい。通常、複数のフラグメントイオンピークが特定され、これにより複数の差分情報が演算された上で、それらが、合成マススペクトルと一緒に、望ましくは合成マススペクトルに重畳する形式で、表示される。合成マススペクトル上において、フラグメントイオンピーク探索範囲がユーザーにより指定されてもよい。
実施形態に係るマススペクトル処理装置は、差分情報に基づいて部分構造を推定する部分構造推定手段を含み、表示手段には、合成マススペクトル及び差分情報に加えて部分構造を示す情報が表示される。
実施形態において、合成手段は、第1マススペクトル及び第2マススペクトルの合成に際して、それらの内の一方又は両方を強度軸方向に規格化する規格化手段を含む。イオン化法に依存してマススペクトルの形態は変化する。よって、第1マススペクトル及び第2マススペクトルの一方又は両方に対して強度調整を行った上で、それらのマススペクトルを合成するのが望ましい。
実施形態において、合成手段は、第1マススペクトル及び第2マススペクトルの合成に際して、それらの間でのm/z軸方向のずれを補正する補正手段を含む。補正手段は、第1マススペクトルと第2マススペクトルとの間で、サンプリングポイントがずれている場合やピークにずれが生じる場合に、m/z軸方向に補正を行うものである。補正の概念には補間も含まれる。この構成によれば、ずれを排除又は軽減して、より正確な合成マススペクトルを生成することが可能となる。
実施形態に係るマススペクトル処理装置は、第1イオン化法の適用下において第1クロマトグラムを生成し、第2イオン化法の適用下において第2クロマトグラムを生成する手段と、第1クロマトグラムと第2クロマトグラムとの間でペアリングされたピークペアごとに、第1マススペクトル及び第2マススペクトルを生成する手段と、を含み、合成手段は、ピークペアごとに合成マススペクトルを生成する。2つのクロマトグラムの間でピークを一致又は整合させる処理を適用してもよい。
実施形態に係るマススペクトル処理方法は、フラグメントイオンピークを含む第1マススペクトルと分子イオンピークを含む第2マススペクトルとを合成して合成マススペクトルを生成する工程と、フラグメントイオンピークと分子イオンピークとの間で、差分情報を演算する工程と、合成マススペクトルと共に差分情報を表示する工程と、を含む。ここで、第1マススペクトルは第1イオン化法の適用により生成されたマススペクトルである。第2マススペクトルは第1イオン化法とは異なる第2イオン化法の適用により生成されたマススペクトルである。差分情報は、実施形態において、合成マススペクトル上において演算される。合成マススペクトルを利用することなく第1マススペクトル及び第2マススペクトルを利用して差分情報を演算する変形例も考えられる。その場合でも、差分情報の表示に際しては合成マススペクトルが表示される。
実施形態に係るマススペクトル処理方法は、ハードウエアの機能により又はソフトウエアの機能により実現される。後者の場合、マススペクトル処理方法を実行するためのプログラムが、ネットワークを介して又は可搬型記憶媒体を介して、情報処理装置にインストールされる。情報処理装置の概念には、コンピュータ、制御装置、質量分析装置、等が含まれる。
本発明によれば、差分情報を正確に求めることが可能となる。あるいは、本発明によれば、脱離部分に関する情報を認識し易い画像を提供できる。
実施形態に係る質量分析システムを示す図である。 部分構造推定テーブルの構成例を示す図である。 第1マススペクトルの一例を示す図である。 第2マススペクトルの一例を示す図である。 第1ガスクロマトグラムと第1マススペクトルとの関係を示す図である。 第2ガスクロマトグラムと第2マススペクトルとの関係を示す図である。 第1マススペクトルと第2マススペクトルの合成を示す図である。 第1表示例を示す図である。 部分構造の推定方法を示す図である。 第2表示例を示す図である。 ガスクロマトグラム解析結果を示す図である。 実施形態に係るマススペクトル処理方法を示す図である。 マススペクトル合成処理の第1例を示す図である。 マススペクトル合成処理の第2例を示す図である。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、実施形態に係る質量分析システムの構成例が示されている。質量分析システム10は、元試料に含まれる複数の化合物を時間的に分離した上で、個々の化合物に対して質量分析を実行するものである。図示された質量分析システム10は、具体的には、ガスクロマトグラフ装置12、質量分析装置14、及び、情報処理装置16により構成されている。ガスクロマトグラフ装置12が除外されてもよい。ガスクロマトグラフ装置12に代えて液体クロマトグラフ装置等が利用されてもよい。
ガスクロマトグラフ装置12に対して元試料を導入すると、その出力側に、時間的に分離された複数の化合物が現れる。複数の化合物は、それぞれ、質量分析装置14から見てサンプルである。分離された複数の化合物が質量分析装置14へ順次導入される。質量分析装置14は、図示の構成例において、イオン源ユニット20、質量分析部26、及び、検出部28を有している。なお、実施形態においては、後に詳述するように、同じ元試料に対して2回の測定(成分分離及び質量分析)が繰り返し実行される。
イオン源ユニット20は、実施形態において、選択的に利用される第1イオン源22及び第2イオン源24を有する。第1イオン源22は、ハードなイオン源であり、具体的には、それは電子イオン化法に従うイオン源である。第1イオン源22によれば、比較的に多くのフラグメントイオン(フラグメントイオン群)を生じさせることが可能である。
第2イオン源24は、ソフトなイオン源であり、具体的には、それは例えば電界イオン化法に従うイオン源である。第2イオン源24によれば、フラグメントイオンが生じ難く、その一方、分子イオンを明瞭に検出することが可能である。第2イオン化法として、電界イオン化法の他、化学イオン化法、電界脱離イオン化法、光イオン化法、等が挙げられる。2回の測定に際しては、電気的な切り換え、機械的な切り換え、あるいは、用手的な切り換えにより、実際に使用するイオン源が順次選択される。イオン源の選択順序は任意に定め得る。
選択されたイオン源において、そこに導入されたサンプルからイオンが生成される。そのイオンは、電界の作用により、質量分析部26へ導かれる。なお、2系統の質量分析サブシステムが並列配置されてもよい。その場合、2つのイオン源を並列動作させ得る。その場合、個々の質量分析サブシステムは、以下に説明する質量分析部及び検出部により構成される。
質量分析部26は、イオンが有する質量電荷比(m/z)に基づいて、イオンに対して質量分析を実行するものである。例えば、質量分析部26が飛行時間型質量分析部である場合、個々のイオンは、それが有する質量電荷比に応じた飛行時間を経て、検出部28で検出される。他のタイプの質量分析部(例えば、磁場セクター型質量分析部、四重極型質量分析部)が利用されてもよい。検出部28は、イオンを検出するものであり、それは具体的には電子増倍管を有する。検出部28から検出信号28Aが出力される。検出信号28Aは、図示されていない信号処理回路を経て、情報処理装置16へ送られている。
情報処理装置16は、プロセッサ18、メモリ30、入力部32、表示部34等を有する。プロセッサ18は例えばプログラムを実行するCPUで構成される。プロセッサ18に代えて、又は、プロセッサ18と共に、諸々の演算デバイスが利用されてもよい。情報処理装置16が複数のコンピュータによって構成されてもよい。その内で一部の機能がネットワーク上に存在していてもよい。
プロセッサ18は、演算部、制御部及び処理部として機能する。プロセッサ18が有するデータ処理機能が図1においてデータ処理部36として示されている。データ処理部36は、クロマトグラム作成手段、マススペクトル作成手段、マススペクトル合成手段、差分情報演算手段、組成推定手段、部分構造推定手段、表示処理手段、等として機能する。
メモリ30は、半導体メモリ、ハードディスク、等により構成される。メモリ30上には、CPUが実行する複数のプログラムが格納されている。それらの中には、スペクトル処理プログラムが含まれる。メモリ30上には、組成推定データベース37及び部分構造推定データベース38が構築されている。それらのデータベース37,38が、情報処理装置16に対してネットワークを介して接続されたストレージ上に構築されてもよい。
入力部32は、キーボード、ポインティングデバイス等によって構成される。入力部32を利用して、ユーザーにより、例えば、ピークが選択され、処理条件が入力される。表示部34は、表示手段として機能するものであり、それは、具体的には、液晶表示器、有機ELデバイス等によって構成される。その表示画面には、クロマトグラム、マススペクトル、合成マススペクトル、差分情報、部分構造、等が表示される。表示される差分情報には、質量差(つまりm/z差分)及び差分組成(組成差とも言い得る)の内の両方又は一方が含まれる。
図2には、部分構造推定データベース38の構成例が示されている。符号38aは差分組成を示している。差分組成は、質量差から特定され、又は、2つの組成の差として特定される。符号38bは差分組成に対応する部分構造を示している。差分組成38aは組成式又は示性式として表現されており、部分構造38bは構造式として表現されている。部分構造38bとして、官能基、ベンゼン環、等が挙げられる。このような部分構造推定データベース38を用意しておくことにより、推定された差分組成から、更に部分構造を推定することが可能となる。変形例として、質量差からの部分構造の直接的な推定が挙げられる。
図3には、第1イオン源の利用によって生成されたマススペクトル22Aが示されている。マススペクトル22Aには、分子イオンピーク44、フラグメントイオンピーク46,48,50が含まれる。マススペクトル22Aに、プロトンが付加された分子イオンのピークが含まれることもある。また、同位体ピークが含まれることもある。
分子イオンピーク44とフラグメントイオンピーク46との間の質量差が符号52で示されている。分子イオンピーク44とフラグメントイオンピーク48との間の質量差が符号54で示されている。分子イオンピーク44とフラグメントイオンピーク50との間の質量差が符号56で示されている。それらの質量差から複数の脱離部分の組成を特定することが可能であり、これによりサンプルの構造を推定することが可能となる。もっとも、マススペクトル22A中の分子イオンピーク44の強度は小さく、それを誤認してしまう可能性を指摘できる。分子イオンピーク44がノイズレベル以下になってしまうことも考えられる。
図4には、第2イオン源の利用によって生成されたマススペクトル24Aが示されている。マススペクトル24Aには、比較的に大きな強度を有する分子イオンピーク40が含まれる。その識別は容易である。分子イオンピーク40の付近に、同位体ピークやプロトン化分子イオンピークが認められることもある。第2イオン源を利用すれば、マススペクトル24A上において、分子イオンピーク40を明確に特定することが可能である。しかし、その場合には、符号42で示すように、フラグメントピークを観測し難くなる。
以上のように、2種類のマススペクトルには、それぞれ一長一短がある。そこで、実施形態においては、2種類のマススペクトルのそれぞれの長所を併用する。以下、図5〜図8を用いて、実施形態に係るデータ処理について説明する。
図5には、第1イオン源の利用によって生成された第1クロマトグラム64が示されている。縦軸はTIC(トータルイオン電流)の大きさを示している。横軸は保持時間(RT)を示している。第1クロマトグラム64は、図1に示したデータ処理部により、検出信号に基づいて生成される。以下に説明する第2クロマトグラムも同様である。第1クロマトグラム64において、保持時間軸上の異なる時間に複数のピーク67が生じている。複数のピーク67に対してウインドウ66,68,70,72が設定され、各ウインドウ66,68,70,72内においてマススペクトルが積算される。wはウインドウ66の幅を示している。wは事前に設定され、あるいは、個別的にあるいは動的に設定される。保持時間軸上における一定のタイミングで、図1に示したデータ処理部により、検出信号に基づいて、マススペクトルが繰り返し生成される。
ウインドウ66,68,70,72ごとに、その期間内で観測された複数のマススペクトルを積算することにより第1マススペクトルが生成される。図5においては、ウインドウ66内で観測された複数のマススペクトルを積算することによって生成された第1マススペクトル74が例示されている。第1マススペクトル74において、分子イオンピークは不明瞭であり、その一方、符号73で示すように、多数のフラグメントイオンピークが出現している。
図6には、第2イオン源の利用によって生成された第2クロマトグラム75が示されている。図5に示した第1クロマトグラム64と同様、第2クロマトグラム75においても、保持時間軸上の異なる時間に複数のピーク77が生じている。それらに対して、積算用のウインドウ76,78,80,82が設定される。もっとも、第1クロマトグラム64と第2クロマトグラム75との間では、複数のピーク67,77の発生位置が保持時間軸方向に若干ずれている。実施形態では、そのようなずれを考慮して、第1クロマトグラム64と第2クロマトグラム75との間で、ピークペアごとに対応付けつまりペアリングが実行される。その場合には、例えば、一方のクロマトグラムにおけるピーク頂点を基準として、他方のクロマトグラムにおいて探索範囲を設定し、その探索範囲内においてピーク頂点が探索されてもよい。重心を利用する方法、波形フィッティングを利用する方法、等が用いられてもよい。
複数のウインドウ76,78,80,82内においてマススペクトルが積算されて複数の第2マススペクトルが生成される。図6においては、ウインドウ76内でのマススペクトルの積算により生成された第2マススペクトル84が例示されている。第2マススペクトル84においては、フラグメントイオンピークがほとんど認められないものの、分子イオンピーク85は明瞭である。
以上のように、2つのクロマトグラム間において、ペアリングされたピークペアごとに、マススペクトルペアが生成される。その上で、マススペクトルペアを単位として、以下に説明するスペクトル合成が実行される。
図7には、マススペクトル合成が示されている。符号86で示されるように、第1マススペクトル74と第2マススペクトル84とがそれぞれ必要に応じて規格化された上で合成される。これにより合成マススペクトル88が生成される。規格化は、縦軸方向の強度調整であり、例えば、それぞれのマススペクトル74,84に含まれる最大のピークが100%レベルに一致するように強度が調整される。第1マススペクトル74及び第2マススペクトル84におけるそれぞれの縦軸は相対強度である。差分情報の演算に当たって、それらの間において縦軸のスケールを一致させる必要性はない。そこで、視認容易性等を考慮して、一方に対して他方が小さくなり過ぎないように、両者が規格化されている。もっとも、一方のマススペクトルだけが規格化されてもよい。後述するように、スペクトル合成に際して、2つのマススペクトル間において横軸方向にずれが認められる場合、横軸方向の補正が実行されてもよい。
以上のように、第1マススペクトル74と第2マススペクトル84の合成により、合成マススペクトル88が生成される。縦軸は規格化された強度を示している。合成マススペクトル88には、見かけ上大きな強度をもった分子イオンピーク88Aが含まれ、また、見かけ上比較的に大きな強度をもったフラグメントイオンピーク群(符号88Bを参照)が含まれる。合成マススペクトルに対して、そこに含まれる同位体ピークやノイズを除外する処理を適用してもよい。
図8には、第1表示例が示されている。図8に基づいて、差分情報の演算及び表示について説明する。合成マススペクトル88上において、ユーザーにより、又は、ピーク解析により、フラグメントイオンピーク群88Bにおける全部又は一部のフラグメントイオンピークが特定され、また、分子イオンピーク88Aが特定される。その場合、最初に、分子イオンピーク88Aが特定され、そのm/zを基準として、探索範囲99が決定されてもよい。探索範囲99の両端の決定に際しては、例えば、−10等の上限値(m/z)及び−200等の下限値(m/z)がユーザーにより指定されてもよい。探索範囲99が決定されると、その探索範囲99内で、1又は複数のフラグメントイオンピークが自動的に探索される。図8に示す例では、5つのフラグメントイオンピーク90〜98が特定されている。
ピーク探索後、分子イオンピーク88Aと5つのフラグメントイオンピーク90〜98との間で、5つの質量差(m/z差)が演算される。図8に示される第1表示例においては、5つの質量差を示す5つの数値が含まれる。具体的には、分子イオンピーク88Aと5つのフラグメントイオンピーク90〜98との間の関係を示す5つの破線90A〜98Aが表示されており、それらの破線90A〜98Aの近傍に、5つの質量差が表示されている。
合成マススペクトル88は差分情報の演算で利用されるものであり、分子イオンピーク88Aと個々のフラグメントイオンピークとの間では、ピークレベルの比較は行われない。よって、合成に際して、第1マススペクトル及び第2マススペクトルの両方又は一方を規格化しても、それは基本的に差分情報の演算に影響を与えない。第2マススペクトルにフラグメントイオンピークが含まれ、あるいは、第1マススペクトルに分子イオンピークが含まれる場合において、スペクトル合成によってピーク数が増大してしまい、それがピーク探索に影響を及ぼす可能性があれば、スペクトル合成に際して、ピーク統合を行えばよい。これに関しては後に説明する。
第1表示例において、第1マススペクトルに帰属していたピーク群と、第2マススペクトルに帰属していたピーク群と、を識別表示してもよい。例えば、それらのピーク群を別々の色相で表現してもよい。スペクトル合成前に第2マススペクトルにおける最大ピークとして分子イオンピークのm/zを特定しておき、そのm/zをスペクトル合成後に利用してもよい。
図9には、部分構造の推定方法が示されている。符号100は、複数のフラグメントイオンピークに対応した複数の質量差を示している。組成推定データベースを用いて、個々の質量差から差分組成を推定することが可能である(符号102を参照)。図9には、推定された複数の差分組成104が示されている。続いて、部分構造推定データベース38を用いて、各差分組成から各部分構造が推定される。具体的には、符号106で示されるように、例えば、部分構造推定データベース38へ差分組成(C2H3O)104aについての照会を行うことにより、照会結果として、官能基108aが特定される。これと同様に、部分構造推定データベース38へ差分組成(C6H5)104bについての照会を行うことにより、照会結果として、ベンゼン環108bが特定される。このように、部分構造推定データベース38を用意しておくことにより、ニュートラルロスごとに、それに対応する特定の部分構造を推定できる。
図10には、第2表示例が示されている。合成マススペクトル110は、フラグメントイオンピーク群114及び分子イオンピーク112を有している。分子イオンピーク112を基準ピークとして、フラグメントイオンピーク群114の中から5つのフラグメントイオンピーク118〜126が自動的に特定されている。分子イオンピーク112の近傍には、そのm/zに基づいて推定された組成116が表示されている。また、5つのフラグメントイオンピーク118〜126の近傍には、推定された5つの組成及び差分組成が表示されている(例えば符号128及び符号130を参照)。更に、フラグメントイオンピーク120,124に対応する情報として、組成から推定された部分構造が表示されている(例えば符号132を参照)。このような第2表示例によれば、サンプルの組成及び構造を総合的に評価することが可能となる。特に、部分構造を参照できれば、サンプル中にどのような部分が含まれるのかを直感的にあるいは容易に推論することが可能となる。このように、第2表示例によれば、単なる質量差リストの表示や単なる組成リストの表示では得られない利点を得ることが可能となる。
なお、分子イオンピークのm/zから推定される組成とフラグメントイオンピークのm/zから推定される組成の差分として、差分組成が特定されてもよい。そのような情報も差分情報の一態様である。また、差分組成から推定される部分構造だけが表示されてもよい。部分構造の情報も差分情報の一態様と言い得る。
図11には、クロマトグラム解析結果がテーブル134として示されている。このようなテーブル134が表示部に表示されてもよい。具体的には、テーブル134は、複数のレコードからなり、個々のレコードは、ピーク番号136、保持時間138、組成式140、第1部分構造144の有無の情報、第2部分構造146の有無の情報、等を有している。なお、符号148は、特定の部分構造が存在することを示すフラグを示している。クロマトグラムの解析に際しては、そこに含まれる複数のピークが個別的に解析される。その際、上述した合成マススペクトルが生成され、合成マススペクトルに基づいて部分構造144,146の有無が判断される。このテーブル134を参照することにより、元試料を構成する複数の化合物を特定でき、また、各化合物がどのような部分構造を有するのかを特定することが可能である。このテーブルは、図1に示したデータ処理部によって作成される。
図12には、実施形態に係るマススペクトル処理方法がフローチャートとして示されている。S10では、元試料に対する第1測定が実行され、これにより第1クロマトグラムが生成される。それと共に、時間軸上の各タイミングでマススペクトルが生成される。S12では、同じ元試料に対する第2測定が実行され、これにより第2クロマトグラムが生成される。それと共に、時間軸上の各タイミングでマススペクトルが生成される。S14では、第1クロマトグラムと第2クロマトグラムとの間で、ピークペアリングが実行される。これにより1又は複数のピークペアが特定される。
S16では、解析対象とするピークペアが選択される。S18では、一方のピークを包含するウインドウ内でのマススペクトル積算処理により第1マススペクトルが生成される。S20では、他方のピークを包含するウインドウ内でのマススペクトル積算処理により第2マススペクトルが生成される。S22では、第1マススペクトルが規格化され、及び、第2マススペクトルが規格化された上で、規格化後の第1及び第2マススペクトルが合成される。これにより合成マススペクトルが生成される。規格化は必要に応じて実行される。
S24では、分子イオンピークが特定され、S26では、分子イオンピークを基準として、複数のフラグメントイオンピークが探索される。複数のフラグメントイオンピークのm/zに基づいて、複数の組成が推定されてもよい。S28では、分子イオンピークと複数のフラグメントイオンピークとの間で、複数の質量差が演算される。S30では、複数の質量差に基づいて複数の差分組成が推定される。S32では、複数の差分組成から複数の部分構造が推定される。S34では、合成マススペクトルと共に、推定又は演算された各種の情報が表示される。S36では、次のピークペアに対して上記処理を適用するか否かが判断される。上記処理を適用する場合には、S16以降の各工程が実行される。
図13には、スペクトル合成に際して、必要に応じて適用される補間処理が示されている。第1マススペクトル150は複数の第1サンプル点150a〜150dにより構成され、一方、第2マススペクトル152は複数の第2サンプル点152a〜152dにより構成される。図示されるように、2つのマススペクトル150,152の間で、複数のサンプル位置(具体的には複数のm/z)が一致しておらず、両者間にずれが生じている。そこで、図示の例では、第1マススペクトル150を構成する第1サンプル点150a〜150dのm/zを基準として、第2マススペクトル152に対して補間処理が適用される。具体的には、第2サンプル点152aから152dに基づいて、補間点154a〜154dが生成される。その場合には、線形補間法、多項式補間法等が利用される。補間点154a〜154dにより補間処理後の第2マススペクトル154が構成される。続いて、第1マススペクトル150と補間処理後の第2マススペクトル154とが合成され、合成マススペクトル156が生成される。合成マススペクトル156は、サンプル点156a〜156dにより構成されるものである。サンプル点156a〜156dの強度は、第1サンプル点150a〜150dの強度と補間点154a〜154dの強度を加算することにより得られる加算値である。なお、マススペクトル150,152の間で横軸方向のずれが認められる場合には、ずれを解消する補正処理を適用してもよい。
図14には、他のマススペクトル合成処理がフローチャートとして示されている。この処理では、2つのマススペクトル間でのアライメントが実行される。
S40では、第1マススペクトルに対してピーク検出処理が適用され、これにより第1ピークリストが生成される。S42では、第2マススペクトルに対してピーク検出処理が適用され、これにより第2ピークリストが生成される。個々のピークリストは、各ピークのm/z及び強度を特定するリストである。S44では、第1ピークリストと第2ピークリストが統合されて1つの統合ピークリストが生成される。
S46では、統合ピークリストの中から、強度の大きさ順で注目ピークが抽出される。S48では、抽出された注目ピークを基準として近傍範囲が設定され、統合ピークリストにおいて近傍範囲内に1又は複数の関連ピークが存在するか否かが判断される。そのような関連ピークが存在しなければ、S50において、合成ピークリスト上にS46で抽出された注目ピークが記録される。統合ピークリストを合成ピークリストとして利用してもよい。
S50において、1又は複数の関連ピークが存在すると判断された場合、S52において、近傍範囲内に存在する複数のピーク(注目ピーク、及び、1又は複数の関連ピーク)に基づいて重心が演算される。その場合、個々のピークのm/z及び強度が参照される。その際、強度はm/zに与える重みとして利用される。S54では、近傍範囲内の複数のピークについての複数の強度の合計が合計強度として演算される。S56では、合成ピークリストに対して、合成ピークの情報として、重心(m/z)と合計強度とが登録される。なお、重心演算を行うことなく、1又は複数の関連ピークが単に除外されてもよい。
S58において、本処理の終了が判断されるまで、S46以降の処理が繰り返し実行される。上記処理の結果、合成ピークリスト上に合成マススペクトルが構築される。それを表示する際には、各合成ピークがラインによって表示される。すなわち、合成マススペクトルが棒グラフとして表示される。
図13及び図14に示した合成処理に先立って、個々のマススペクトルを規格化してもよい。一般に、合成処理に先立って、縦軸方向の調整、及び、横軸方向の調整を行うのが望ましい。縦軸方向の調整の方法として、各マススペクトル(又は各ピークリスト)に含まれる最大ピークの強度を所定レベルに合わせるようにしてもよい。上記アライメントが実施された場合には、2つのスペクトルの合成割合を求め、合成割合が高い方のマススペクトルに対応した色で合成マススペクトルを表示してもよい。
10 質量分析システム、12 ガスクロマトグラフ装置、14 質量分析装置、16 情報処理装置(マススペクトル処理装置)、20 イオン源ユニット、22 第1イオン源、24 第2イオン源、26 質量分析部、28 検出部、37 組成推定データベース、38 部分構造推定データベース。

Claims (9)

  1. フラグメントイオンピークを含む第1マススペクトルと分子イオンピークを含む第2マススペクトルの内の一方又は両方を強度軸方向に大きくする強度調整を行う強度調整手段を含み、当該強度調整後に前記第1マススペクトルと前記第2マススペクトルとを合成して合成マススペクトルを生成する合成手段と、
    前記合成マススペクトルに含まれる前記フラグメントイオンピークと前記分子イオンピークとの間で、質量電荷比の差分を示す情報及び組成の差分を示す情報の内の少なくとも一方を含む差分情報を演算する差分情報演算手段と、
    前記合成マススペクトル及び前記差分情報を表示する表示手段と、
    を含み、
    前記第1マススペクトルは第1イオン化法の適用により生成されたマススペクトルであり、前記第2マススペクトルは前記第1イオン化法とは異なる第2イオン化法の適用により生成されたマススペクトルである、
    ことを特徴とするマススペクトル処理装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記強度調整手段は、
    前記第1マススペクトル中の最大ピークが所定強度になるように前記第1マススペクトルの大きさを調整し、
    前記第2マススペクトル中の最大ピークが前記所定強度になるように前記第2マススペクトルの大きさを調整する、
    ことを特徴とするマススペクトル処理装置。
  3. 請求項記載の装置において、
    前記合成マススペクトルの表示に際して前記第1マススペクトルに属していたピーク群と前記第2マススペクトルに属していたピーク群とを識別表示する手段を含む、
    ことを特徴とするマススペクトル処理装置。
  4. 請求項記載の装置において、
    前記差分情報に基づいて部分構造を推定する部分構造推定手段を含み、
    前記表示手段には、前記合成マススペクトル及び前記差分情報に加えて前記部分構造を示す情報が表示される、
    ことを特徴とするマススペクトル処理装置。
  5. 請求項1記載の装置において、
    前記合成マススペクトル上において、前記分子イオンピークを基準として探索範囲を決定し、前記探索範囲内において前記フラグメントイオンピークを探索する手段を含む、
    ことを特徴とするマススペクトル処理装置。
  6. 請求項1記載の装置において、
    前記合成手段は、前記第1マススペクトル及び前記第2マススペクトルの合成に際して、それらの間でのm/z軸方向のずれを補正する補正手段を含む、
    ことを特徴とするマススペクトル処理装置。
  7. 請求項1記載の装置において、
    前記第1イオン化法の適用下において第1クロマトグラムを生成し、前記第2イオン化法の適用下において第2クロマトグラムを生成する手段と、
    前記第1クロマトグラムと前記第2クロマトグラムとの間でペアリングされたピークペアごとに、前記第1マススペクトル及び前記第2マススペクトルを生成する手段と、
    を含み、
    前記合成手段は、前記ピークペアごとに前記合成マススペクトルを生成する、
    ことを特徴とするマススペクトル処理装置。
  8. フラグメントイオンピークを含む第1マススペクトルと分子イオンピークを含む第2マススペクトルの内の一方又は両方を強度軸方向に大きくする強度調整を行った上で前記第1マススペクトルと前記第2マススペクトルとを合成して合成マススペクトルを生成する工程と、
    前記合成マススペクトルに含まれる前記フラグメントイオンピークと前記分子イオンピークとの間で、質量電荷比の差分を示す情報及び組成の差分を示す情報の内の少なくとも一方を含む差分情報を演算する工程と、
    前記合成マススペクトルと共に前記差分情報を表示する工程と、
    を含み、
    前記第1マススペクトルは第1イオン化法の適用により生成されたマススペクトルであり、前記第2マススペクトルは前記第1イオン化法とは異なる第2イオン化法の適用により生成されたマススペクトルである、
    ことを特徴とするマススペクトル処理方法。
  9. 情報処理装置においてマススペクトル処理方法を実行するためのプログラムであって、
    フラグメントイオンピークを含む第1マススペクトルと分子イオンピークを含む第2マススペクトルの内の一方又は両方を強度軸方向に大きくする強度調整を行った上で前記第1マススペクトルと前記第2マススペクトルとを合成して合成マススペクトルを生成する機能と、
    前記合成マススペクトルに含まれる前記フラグメントイオンピークと前記分子イオンピークとの間で、質量電荷比の差分を示す情報及び組成の差分を示す情報の内の少なくとも一方を含む差分情報を演算する機能と、
    前記合成マススペクトルと共に前記差分情報を表示する機能と、
    を含み、
    前記第1マススペクトルは第1イオン化法の適用により生成されたマススペクトルであり、前記第2マススペクトルは前記第1イオン化法とは異なる第2イオン化法の適用により生成されたマススペクトルである、
    ことを特徴とするプログラム。
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