JP6994921B2 - 質量分析データ処理装置および質量分析データ処理方法 - Google Patents

質量分析データ処理装置および質量分析データ処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、クロマトグラフで分離した試料成分を順次に質量分析して得た質量分析データを処理する質量分析データ処理装置および質量分析データ処理方法に関する。
クロマトグラフ質量分析は、クロマトグラフによって時間的に分離した各成分を順次にイオン化し、さらに質量分析器によってイオン化した成分を質量電荷比[m/z]に応じて分離して検出器で検出し、各成分の質量スペクトル(MSスペクトル)を得る分析方法である。またこのうちタンデム質量分析は、特定の質量電荷比[m/z]のイオンをプリカーサイオンとして選別し、選別したイオンを開裂させたプロダクトイオンを生成し、プロダクトイオンの質量スペクトル(MSスペクトル)を得る分析方法である。
以上のような分析を行う質量分析装置は、各成分に由来する質量スペクトルを解析するためのデータ処理装置を備えており、質量スペクトルの解析によって定量分析および定性分析が可能であり、タンデム質量分析用のデータ処理装置として下記特許文献1が開示されている。
この引用文献1に記載されたデータ処理装置は、タンデム質量分析において、1段目の質量分析で得たMSスペクトル上の目的化合物の分子イオンピークの質量電荷比に基づいて、目的化合物の組成式候補を抽出し、論理質量値との一致度合いを示す組成スコアを算出する。また目的化合物の化学構造式候補を抽出し、複数抽出された化学構造式候補それぞれについて、後段の質量分析で得たMS~MSスペクトル上のピークの帰属を試行して一致の度合いを示す部分構造スコアを計算する。次いで、全ての化学構造式候補に対して、組成スコアと部分構造スコアとに基づく総合スコアを算出し、化学構造式候補を総合スコアに従って順位付けして表示部に表示する。
特開2013-190216号公報
しかしながら、このような質量分析データ処理装置は、タンデム質量分析への適用に限定されたものであり、一般的な質量分析に対しての適用が考慮されたものではなかった。
そこで本発明は、一般的な質量分析であっても、分析対象となる成分の組成式を容易に選択することが可能な質量分析データ処理装置および質量分析データ処理方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本発明は、試料成分をソフトイオン化法によってイオン化して得られた第1の質量スペクトルと、前記試料成分が開裂して得られた第2の質量スペクトルとから、前記試料成分を定性分析するための質量分析データ処理装置であって、前記第1の質量スペクトルから1つの分子イオンピークを検出する分子イオンピーク検出部と、前記第2の質量スペクトルから複数のフラグメントイオンピークを検出するピーク検出部と、前記分子イオンピークから前記試料成分の推定組成式を取得すると共に、前記各フラグメントイオンピークから前記試料成分を構成するフラグメントの推定組成式を取得する組成推定処理部と、前記試料成分の推定組成式のそれぞれに対して、前記各フラグメントの推定組成式が帰属可能であるか否かを判定する帰属可否判定部と、前記帰属可否判定部の判定結果に基づいて、前記試料成分の推定組成式のそれぞれに対する前記フラグメントの推定組成式の合致度を算出する合致度算出部とを備えた質量分析データ処理装置である。
以上のような構成の本発明によれば、タンデム質量分析以外の一般的な質量分析であっても、分析対象となる試料成分の組成式を容易に選択することが可能な質量分析データ処理装置および質量分析データ処理方法を得ることができる。
実施形態に係る質量分析データ処理装置を備えた質量分析装置の概略を示す構成図である。 第1実施形態の質量分析データ処理装置において実施される質量分析データ処理方法の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態を説明するためのソフトイオン化法を適用して得られた質量スペクトルの一例である。 第1実施形態に係る分析対象成分の分子の組成式候補(1)を示す表示画像の一例である。 第1実施形態を説明するためのハードイオン化法を適用して得られた質量スペクトルの一例である。 第1実施形態に係るフラグメントの組成式候補(2)を示す表示画像の一例である。 第1実施形態においての、組成候補式(1)に対する各組成候補式(2)の帰属可否判定結果の一例を示す図である。 第1実施形態においての、合致度の算出結果を示す表示画像の一例である。 第2実施形態の質量分析データ処理装置において実施される質量分析データ処理の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態を説明するためのソフトイオン化法を適用して得られた質量スペクトルの一例である。 第2実施形態に係る分析対象成分の分子の組成式候補(1)を示す表示画像の一例である。 第2実施形態を説明するためのハードイオン化法を適用して得られた質量スペクトルの一例である。 第2実施形態に係るフラグメントの組成式候補(2)を示す表示画像の一例である。 第2実施形態においての、組成候補式(1)に対する組成候補式(2)の帰属可否判定結果の一例を示す図である。 第2実施形態においての、合致度の算出結果を示す表示画像の一例である。 第2実施形態を説明するためのソフトイオン化法によって得られた質量スペクトルの他の例である。 第2実施形態に係る特定の分析対象成分の組成式候補(1)を示す表示画像の他の例である。 第2実施形態を説明するためのハードイオン化法を適用して得られた質量スペクトルの他の例である。 第2実施形態に係るフラグメントの組成式候補(2)を示す表示画像の他の例である。 第2実施形態においての、組成候補式(1)に対する組成候補式(2)の帰属可否判定結果の他の例を示す図である。 第2実施形態においての、合致度の算出結果を示す表示画像の他の例である。
以下、本発明の質量分析データ処理装置、および質量分析データ処理方法の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、各実施形態の説明に先立ち、図1を用いて質量分析データ処理装置を備えた質量分析装置の概略構成を説明する。また、各実施形態において、同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
≪質量分析装置≫
図1は、実施形態に係る質量分析データ処理装置を備えた質量分析装置の概略を示す構成図である。この図に示すように、質量分析装置1は、クロマトグラフで分離した試料成分を順次に質量分析するものであって、クロマト分離部101、イオン化部102、および質量分析部103と共に、実施形態の質量分析データ処理装置100,100’を備えている。以下、これらの構成要素の詳細を説明する。
<クロマト分離部101>
クロマト分離部101は、分析対象となる試料を成分毎に分離する部分である。このクロマト分離部101は、分析対象となる試料を成分毎に分離するためのカラムを備えている。カラムは、導入された試料を通過させる固定相が充填されたものである。カラムに導入された試料中の各成分は、固定相を通過する速度に応じて時間的に分離され、各試料成分に固有の保持時間(RT:Retention Time)でイオン化部102に供給される。
このようなクロマト分離部101は、例えばガスクロマトグラフが用いられるが、これに限定されることはなく液体クロマトグラフや他のクロマトグラフであってもよい。
<イオン化部102>
イオン化部102は、クロマト分離部101で分離され時間差を持って供給される各試料成分を順次にイオン化する部分である。特にこのイオン化部102は、ソフトイオン化法によるイオン源と、ハードイオン化法によるイオン源とを交換可能に用いられるものである。これらのイオン化法は、次のとおりである。
ソフトイオン化法は、各試料成分の分子を開裂させることなくイオン化した分子イオンを生成することができるイオン化法である。このようなソフトイオン化法は、例えば、化学イオン化法(chemical ionization:CI法)、電界イオン化(Field Ionization:FI法)、または光イオン化法(Photoionization:PI法)が例示されるが、これらに限定されることはない。
一方、ハードイオン化法は、各試料成分の分子を開裂させてイオン化したフラグメントイオを生成することができるイオン化法である。このようなハードイオン化法は、例えば電子イオン化法(Electron Ionization:EI法)が例示されるが、これに限定されることはない。
<質量分析部103>
質量分析部103は、イオン化した各試料成分のイオンをさらに質量電荷比[m/z]に応じて分離して検出する部分であって、質量分離部と検出器とを備えている。
質量分離部は、イオン化部102から供給された各イオンを質量電荷比[m/z]毎に分離し、特定の質量電荷比[m/z]のイオンのみを通過させ検出器に到達させる。この質量分離部においては、検出器に到達させるイオンの質量電荷比[m/z]を、スキャンさせることにより、各イオンを質量電荷比[m/z]毎に順次に検出器に到達させ、これが一定時間ごとに繰り返し行われる。このような質量分離部は、そのイオンの分離方式が限定されることはないが、質量電荷比[m/z]の検出精度の観点からは例えば飛行時間型(Time-of-Flight:TOF型)が好ましく適用される。
検出器は、質量分離部において質量電荷比[m/z]に応じて分離されたイオンの信号強度[I]を検出し、得られた信号強度(I)を各スキャンに対応させて取り出す。これにより、スキャン毎に、質量電荷比[m/z]に対してイオンの信号強度[I]をプロットした質量スペクトル信号が得られる。
<質量分析データ処理装置100,100’>
質量分析データ処理装置100,100’は、各実施形態に係る質量分析データ処理装置100,100’である。これらの質量分析データ処理装置100,100’は、質量分析部103の検出器で検出された質量スペクトル信号に基づいて、分析対象となる試料の分析を実施する。
次に、各実施形態に係る質量分析データ処理装置100,100’および、これらの質量分析データ処理装置100,100’において実行される質量分析データ処理方法の詳細な構成を説明する。
≪第1実施形態≫
<質量分析データ処理装置>
第1実施形態の質量分析データ処理装置100は、質量分析装置1において同一の試料について2度の質量分析を行った場合のそれぞれで得られた質量スペクトル信号に基づき、分析対象となる試料中に含まれる特定の試料成分の定性分析を実施する。
ここで、同一の試料について行う2度の質量分析とは、イオン化部102においてソフトイオン化法を実施した場合の質量分析と、イオン化部102においてハードイオン化法を実施した場合の質量分析である。
このような質量分析データ処理装置100は、入出力制御部10、記憶部11、質量スペクトル取得部13、分子イオンピーク検出部15a、ピーク検出部15b、組成推定処理部17、帰属可否判定部19、合致度算出部21、画像データ作成部23、操作部25、および表示部27を備えている。各部分の構成は、次のようである。
[入出力制御部10]
入出力制御部10は、予め設定されたプログラムおよびオペレーターによる操作部25からの操作にしたがって、質量分析データ処理装置100を構成する他の各部における動作のタイミングを制御し、これによって質量分析データ処理を実行する部分である。このような入出力制御部10は、質量分析部103の検出器に接続され、上述した繰り返しスキャン毎に検出器で検出された質量スペクトル信号が、保持時間[RT]にしたがって順に入力される。このような入出力制御部10において実施される質量分析データ処理の詳細は、以降の質量分析データ処理方法において詳細に説明する。
[記憶部11]
記憶部11には、質量分析を実施する毎に、入出力制御部10からの指示に基づいて、質量分析部103の検出器で検出された質量スペクトル信号が、保持時間[RT]に関連付けて記憶される。特に、この記憶部11には、同一の試料について2度の質量分析を行った場合のそれぞれについてのデータが記憶される。ここで、2度の質量分析とは、イオン化部102においてソフトイオン化法を実施した場合と、イオン化部102においてハードイオン化法を実施した場合である。したがって、この記憶部11には、保持時間[RT]に関連付けられた質量スペクトル信号が、試料名および質量分析の際のイオン化法に関連付けて記憶される。
[質量スペクトル取得部13]
質量スペクトル取得部13は、入出力制御部10からの指示に基づいて、記憶部11に記憶されている質量スペクトル信号から、特定の保持時間[RT]に検出された質量スペクトル信号を取得する。この質量スペクトル取得部13は、通常の自動ピーク検出(いわゆるピークサーチ)プログラムに従って抽出された質量スペクトル信号の中から、特定の保持時間[RT]に検出された質量スペクトル信号を、質量スペクトルとして取得する。このような自動ピーク検出においては、信号強度[I]のノイズ成分除去も自動的に実施される。ノイズ成分除去は、典型的には、TICC上の各ピーク位置に出現している各質量電荷比[m/z]のピークトップの信号強度[I]から、ピークトップの左右の裾位置の信号強度[I]を平均化した値をバックグラウンドとして差し引くことによって実施される。
[分子イオンピーク検出部15a]
分子イオンピーク検出部15aは、入出力制御部10からの指示に基づいて、イオン化部102においてソフトイオン化法を実施した場合について、質量スペクトル取得部13が取得した第1の質量スペクトルから分子イオンピークを検出する。この分子イオンピーク検出部15aは、質量スペクトル取得部13が取得した質量スペクトルのうち、信号強度が設定した閾値を超え、最も質量電荷比[m/z]が高いピークを、分子イオンピークとして検出する。また分子イオンピーク検出部15aは、同位体ピークを排除するプログラムを実行するものであってもよい。またこの分子イオンピーク検出部15aは、検出したピークの重心を算出し、算出した重心位置を分子イオンピークの質量電荷比[m/z]として保存する。なお、分子イオンピーク検出部15aは、質量スペクトル獲得部13が取得した質量スペクトルのうち、最も信号強度が高いピークを、分子イオンピークとして検出してもよい。
[ピーク検出部15b]
ピーク検出部15bは、入出力制御部10からの指示に基づいて、イオン化部102においてハードイオン化法を実施した場合について、質量スペクトル取得部13が取得した第2の質量スペクトルから複数のフラグメントイオンピークを検出する。このピーク検出部15bは、例えば質量スペクトル取得部13が取得した質量スペクトルの信号強度に閾値を設定し、信号強度が設定した閾値を越えたピークをフラグメントイオンピークとして検出する。またピーク検出部15bは、同位体ピークを排除するプログラムを実行するものであってもよい。
またこのピーク検出部15bは、検出したフラグメントイオンピーク毎にその重心を算出し、算出した重心位置を各フラグメントイオンピークの質量電荷比[m/z]として保存する。
[組成推定処理部17]
組成推定処理部17は、入出力制御部10からの指示に基づいて、分子イオンピーク検出部15aで検出した分子イオンピークの質量電荷比[m/z]となり得る分子の組成式を推定し、推定組成式を得る。この推定組成式は、分析対象成分のものとなる。また組成推定処理部17は、入出力制御部10からの指示に基づいて、ピーク検出部15bで検出したフラグメントイオンピークのそれぞれについて、その質量電荷比[m/z]となり得るフラグメントの組成式を推定し、フラグメントの推定組成式を得る。
なお、組成推定処理部17において実施する処理は、一般的な組成推定処理であってよい。この場合、上述した各組成式の推定において、各ピークの質量電荷比[m/z]に対して所定の質量範囲を設定し、その設定した質量範囲内において各ピークのイオンの組成を推定する。この質量範囲は、質量分析装置における質量電荷比[m/z]の測定誤差を参考にして決められる値である。
[帰属可否判定部19]
帰属可否判定部19は、同一の試料について2度の質量分析を行った場合のそれぞれについて組成推定処理部17で得られた推定組成式を比較する。そして比較した推定組成式間の帰属の可否を判定し、その判定結果を数値化して保存する。この帰属可否判定部19において実施される処理は、以降の質量分析データ処理方法において詳細に説明する。
[合致度算出部21]
合致度算出部21は、帰属可否判定部19で数値化した判定結果に基づいて、組成推定処理部17で推定した分子の組成式毎に、フラグメントイオンピークの合致度を算出する。この合致度算出部21において実施される処理は、以降の質量分析データ処理方法において詳細に説明する。
[画像データ作成部23]
画像データ作成部23は、質量スペクトル取得部13、分子イオンピーク検出部15a、ピーク検出部15b、組成推定処理部17、帰属可否判定部19、および合致度算出部21で作成された各データを表示部27に表示するための画像データを作成する。また画像データ作成部23は、質量分析データ処理装置100で実施する処理内容や、オペレーターが操作部25の入力によって選択しまたは設定するための画像を表示部27に表示するための画像データを作成する。画像データの詳細は、以降の質量分析データ処理方法において説明する。
[操作部25]
操作部25は、質量分析データ処理装置100において実行するデータ処理に関する各種設定を入力する部分である。データ処理に関する各種設定とは、例えば質量スペクトル取得部13において取得する質量スペクトル信号の保持時間[RT]の設定である。この操作部25は、例えばキーボード、マウス、あるいは表示部27と一体形成されたタッチパネル式の操作部であってもよい。
[表示部27]
表示部27は、画像データ作成部23で作成された画像を表示する部分であり、タッチパネル式の操作部を備えたものであってもよい。
<質量分析データ処理方法>
図2は、第1実施形態の質量分析データ処理装置100において実施される質量分析データ処理方法を示すフローチャートであり、質量分析データ処理装置100の各部に予め設定されたプログラムにしたがって実施されるデータ処理の手順を示している。この図に示す質量分析データ処理方法は、図1を用いて説明した質量分析装置1において、同一の試料について2度の質量分析を行った場合のそれぞれで得られた質量スペクトル信号に基づいて、その試料中に含まれる特定の試料成分を定性分析する方法である。ここで、2度の質量分析とは、上述したとおり、イオン化部102においてソフトイオン化法を実施した場合と、イオン化部102においてハードイオン化法を実施した場合である。以下、図2のフローチャートに沿って、図1および必要図を参照しつつ、第1実施形態における質量分析データ処理方法を説明する。
[ステップS100]
ステップS100において、入出力制御部10は、オペレーターにより操作部25から処理条件の設定が入力されるとデータ処理を開始する。ここで入力される処理条件は、例えば分析対象となる試料中に含まれる特定の試料成分に固有の保持時間[RT]であって、定性分析の対象となる分析対象成分の保持時間[RT]である。そして入出力制御部10は、図2の左側に示す第1サブ処理(ステップS101a~ステップS104a)と、図2の右側に示す第2サブ処理(ステップS101a~ステップS104a)とを、平行して個別に実施する。以下、第1サブ処理から順に説明する。
[ステップS101a]
ステップS101aにおいて、質量スペクトル取得部13は、入出力制御部10からの指示に基づいて、定性対象成分についての、ソフトイオン化法による質量スペクトルを取得する。この際、質量スペクトル取得部13は、記憶部11に記憶されている質量スペクトル信号のうち、分析対象となる試料のものであって、質量分析の際のイオン化法としてソフトイオン化法を実施した質量スペクトル信号を選択する。そして、選択した質量スペクトル信号の中から、操作部25から入力された保持時間[RT]と関連付けて記憶された質量スペクトル信号を抽出し、抽出した質量スペクトル信号からなる質量スペクトルを第1の質量スペクトルとして取得する。
図3は、第1実施形態を説明するためのソフトイオン化法を適用して得られた質量スペクトルの一例である。この質量スペクトルは、分析対象成分の分子を開裂させることなくイオン化した分子イオンの質量スペクトル信号を含む質量スペクトルとなっている。
[ステップS102a]
ステップS102aにおいて、分子イオンピーク検出部15aは、入出力制御部10からの指示に基づいて、ステップS101aで取得した第1の質量スペクトルから、分子イオンピークを検出する。この際、分子イオンピーク検出部15aは、先に説明したように、信号強度が設定した閾値を超え、最も質量電荷比[m/z]が高いピークを分子イオンピークとして検出し、検出したピークの重心を分子イオンピークの質量電荷比[m/z]として保存する。図3に示した例では、質量電荷比[m/z]=285付近の最も高いピークが分子イオンピークとして検出され、検出された最も高いピークの重心([m/z]=287.94912)が算出され、算出された重心が分子イオンの質量電荷比[m/z]として保存される。
[ステップS103a]
ステップS103aにおいて、組成推定処理部17は、入出力制御部10からの指示に基づいて、分子の組成推定処理を行う。この際、組成推定処理部17は、ステップS102aで検出した分子イオンピークの質量電荷比[m/z]となり得る分子の組成式の全てを、上述した通りに推定して推定組成式を得る。ここで得られた推定組成式は、試料中に含まれる分析対象成分の推定組成式となる。
[ステップS104a]
ステップS104aにおいて、画像データ作成部23は、ステップS103aにおいて得た推定組成式の全てを、分析対象成分の組成式候補(1)として示す画像データを作成し、表示部27に表示する。この際、画像データ作成部23は、例えば図4に示すように、分析対象成分の組成式候補(1)の各推定組成式と共に、各推定組成式に対応する分子イオンピークの質量電荷比[m/z]を示す画像データを作成して表示部27に表示する。
[ステップS101b]
一方、ステップS101bにおいて、質量スペクトル取得部13は、入出力制御部10からの指示に基づいて、分析対象成分についての、ハードイオン化法による質量スペクトルを取得する。この際、質量スペクトル取得部13は、記憶部11に記憶されている質量スペクトル信号のうち、分析対象となる試料のものであって、質量分析の際のイオン化法としてハードイオン化法を実施した質量スペクトル信号を選択する。そして、選択した質量スペクトル信号の中から、操作部25から入力された保持時間[RT]と関連付けて記憶された質量スペクトル信号を抽出し、抽出した質量スペクトル信号からなる質量スペクトルを第2のスペクトルとして取得する。
図5には、第1実施形態を説明するためのハードイオン化法を適用して得られた質量スペクトルの一例である。この質量スペクトルは、分析対象成分の分子が開裂してイオン化した多数のフラグメントイオンの質量スペクトル信号を含む質量スペクトルとなっている。
[ステップS102b]
ステップS102bにおいて、ピーク検出部15bは、入出力制御部10からの指示に基づいて、ステップS101bで取得した質量スペクトルから、複数のフラグメントイオンピークを検出する。この際、ピーク検出部15bは、先に説明したように、同位体ピークを排除し、また閾値を設定してフラグメントイオンピークを検出し、検出した各フラグメントイオンピークの重心を各フラグメントイオンピークの質量電荷比[m/z]として保存する。
[ステップS103b]
ステップS103bにおいて、組成推定処理部17は、入出力制御部10からの指示に基づいて、各フラグメントの組成推定処理を行う。この際、組成推定処理部17は、ステップS102bで検出した各フラグメントイオンピークの質量電荷比[m/z]となり得るフラグメントの組成式の全てを、上述した通りに推定して推定組成式を得る。ここで得られた推定組成式は、分析対象成分の分子を開裂させた各フラグメントの推定組成式となる。
[ステップS104b]
ステップS104bにおいて、画像データ作成部23は、ステップS103bにおいて得た推定組成式の全てを組成式候補(2)として示す画像データを作成し、表示部27に表示する。この際、画像データ作成部23は、例えば図6に示すように、分析対象成分を開裂させた各フラグメントの組成式候補(2)の各推定組成式と共に、各推定組成式に対応するフラグメントイオンピークの質量電荷比[m/z]を示す画像データを作成して表示部27に表示する。図6の組成式候補(2)に示すように、一つのフラグメントイオンピークおよびその質量電荷比[m/z]に対応して、1つまたは複数のフラグメントの推定組成式が得られる。
[ステップS105]
ステップS105において、入出力制御部10は、ステップS104aとステップS104bの両方の処理が実施された場合に、帰属可否判定部19に対して、組成式候補(1)、(2)間の帰属可否判定を実施させる。図7は、第1実施形態においての、組成候補式(1)に対する各組成候補式(2)の帰属可否判定結果の一例を示す図である。この図に示すように、帰属可否判定部19は、ステップS104aで示された分子の組成式候補(1)の全ての推定組成式と、ステップS104bで示された組成式候補(2)の全ての推定組成式とを、全ての組み合わせについて比較する。そして比較した推定組成式の帰属の可否を判定し、その判定結果を数値化して保存する。
帰属可否判定部19による帰属可否の判定は、組成式候補(1)のうちの1つの推定組成式の元素の種類および原子の数の範囲内に、フラグメントの組成式候補(2)のうちの1つの推定組成式の元素の種類および原子の数が包含されるか否かによって判断される。そして、矛盾なく包含される場合には帰属可と判定し、矛盾がある場合には帰属不可と判定する。
この際、帰属可否判定部19は、分析対象成分の組成式候補(1)のうちの1つの推定組成式に対して、フラグメントの組成式候補(2)のうちの1つのフラグメントイオンピークから得られる複数のフラグメントの推定組成式のうちの少なくとも1つが帰属可能であると判定した場合に、帰属可能と判定する。そして帰属可否判定部19は、以上のような帰属可否の判定結果を数値化して保存する。
この場合、一例として図7に示すように、帰属可と判定された場合、その推定組成式の組み合わせに[1]を付与する。一方、帰属不可と判定された場合、その推定組成式の組み合わせに[0]を付与する。
[ステップS106]
ステップS106において、画像データ作成部23は、入出力制御部10の指示に従い、ステップS105において数値化した判定結果の画像データを作成し、表示部27にマトリックス表示させる。この表示の一例として、先の図7が例示される。
[ステップS107]
ステップS107において、合致度算出部21は、入出力制御部10の指示に従い、ステップS105において数値化した判定結果に基づいて、組成式候補(1)の推定組成式毎にフラグメントイオンピークの合致度を算出する。この際、合致度算出部21は、フラグメントイオンピークの合致度として、フラグメントイオンピークの全数に対し、ステップS105において帰属可と判定された推定組成式を有するフラグメントイオンピークの割合を算出する。
例えば図7に例示した組成式候補(1)のNo.1の推定組成式については、フラグメントピークの全数=26に対し、帰属可と判定された推定組成式を有するフラグメントイオンピーク数=9であり、合致度は[9/26×100=34.62%]と算出される。図7の下段には、算出した合致度を合わせて示している。
[ステップS108]
ステップS108において、画像データ作成部23は、入出力制御部10の指示に従い、ステップS107で算出した合致度の順に組成式候補(1)の推定組成式を並べ、合致度を合わせて示す画像データを作成し、表示部27に表示させる。図8は、第1実施形態においての、合致度の算出結果を示す表示画像の一例であり、以上の手順にしたがって作成した合致度の算出結果の図である。以上により質量分析データ処理を終了させる。
<第1実施形態の効果>
以上説明した第1実施形態では、ソフトイオン化法を適用した質量分析によって得られた質量スペクトルと、ハードイオン化法を適用した質量分析によって得られた質量スペクトルとから、分析対象成分の推定組成式毎に分析対象成分のフラグメントとの合致度が算出される。これにより、タンデム質量分析以外の一般的な質量分析であっても、算出した合致度を参照することにより、分析対象成分に関して得られた複数の推定組成式の中から、適切な1つを容易に選択することが可能になる。
また図8に示したように、分析対象成分の推定組成式を、合致度算出部21で算出した合致度の値の順に並べて合致度と共に表示部27に表示するため、例えば合致度に差がない場合には、オペレーターが合致度を考慮しつつ、他の要素も勘案して複数の推定組成式の中から適切な推定組成式を選択することが容易となる。
さらに図7に示したように、帰属可否判定部19での判定結果を、分析対象成分の推定組成式と、フラグメントの推定組成式との全ての組み合わせについて表示部27にマトリックス表示する構成である。このため、分析対象成分を構成するフラグメントを参照して、分析対象成分に関して得られた複数の推定組成式の中から、適切な1つを選択することが可能となる。また、各フラグメントイオンピークの推定組成式への帰属可否結果が分かるため、分析した試料中に含まれる分析対象成分とは異なる別の成分の存在の有無を確認することも可能である。
≪第2実施形態≫
<質量分析データ処理装置>
図1に示した第2実施形態の質量分析データ処理装置100’が、第1実施形態の質量分析データ処理装置100と異なるところは、入出力制御部10’の構成であって、その他の構成要素は同様である。したがって以下においては、入出力制御部10’のプログラムによって実行される他の各部における動作のタイミングの制御を、質量分析データ処理方法において説明する。
<質量分析データ処理方法(その1)>
図9は、第2実施形態の質量分析データ処理装置において実施される質量分析データ処理の手順を示すフローチャートであり、質量分析データ処理装置100’の各部に予め設定されたプログラムにしたがって実施されるデータ処理の手順を示している。この図に示す第2実施形態の質量分析データ処理の手順が、図2に示した第1実施形態の質量分析データ処理の手順と異なるところは、ステップS108の後にステップS109およびステップS110を実施するとろにある。したがってここでは、ステップS100~ステップS108の重複する説明は省略し、ステップS109およびステップS110を中心に詳細な説明を行なう。
[ステップS100~ステップS108]
ステップS100~ステップS108は、第1実施形態で説明したステップと同様であり、同様に実施される。
[ステップS109]
ステップS109において、入出力制御部10’は、条件変更を実施するか否かの判断を実施する。この際、入出力制御部10’は、例えば表示部27に対し、データ処理の条件を変更するか否かを選択するための画像を表示させる。そして、オペレーターが操作部25からの入力によって、データ処理の条件を変更することを選択した場合に、条件変更する(YES)と判断してステップS110に進む。一方、オペレーターが操作部25からの入力によって、データ処理の条件を変更することを選択しなかった場合には、条件変更しない(NO)と判断して処理を終了させる。
ここで図10~図15には、先のステップS100~ステップS108の処理によって得られる質量スペクトルおよび表示部27に表示される画像の一例を示し、先のステップS100~ステップS108の処理では組成式を決定することが困難な場合を説明する。
図10は、第2実施形態を説明するためのソフトイオン化法を適用して得られた質量スペクトルの一例である。この質量スペクトルは、先のステップS101aにおいて取得した第1の質量スペクトルの一例である。また図11は、第2実施形態に係る分析対象成分の分子の組成式候補(1)を示す表示画像の一例である。このうち図11Aは、図10の質量スペクトルに基づいて、ステップS102a~ステップS104aまでの処理を実施することによって得られた分析対象成分の推定組成式である。
一方、図12は、第2実施形態を説明するためのハードイオン化法を適用して得られた質量スペクトルの一例である。この質量スペクトルは、先のステップS101bにおいて取得した第2の質量スペクトルの一例である。また図13は、第2実施形態に係るフラグメントの組成式候補(2)を示す表示画像の一例であって、図12の質量スペクトルに基づいて、ステップS102b~ステップS104bまでの処理を実施することによって得られた各フラグメントの推定組成式である。
さらに図14は、第2実施形態においての、組成候補式(1)に対する組成候補式(2)の帰属可否判定結果の一例を示す図であって、ステップS105の実施によって得られた結果である。このうち図14Aは、図11Aに示した組成式候補(1)の各推定組成式に対する、図13に示した組成式候補(2)の推定組成式の帰属可否判定結果である。
また図15は、第2実施形態においての、合致度の算出結果を示す表示画像の一例である。このうち図15Aは、図14Aに示した判定結果に基づいて、ステップS107~ステップS108の処理を実施することによって得られた合致度の算出結果である。図15Aに見られるように、ステップS100~ステップS108までの処理では、組成式候補(1)の各推定組成式について算出した合致度の値が同一の結果となっている。したがって、この結果から分析対象成分の組成式を決定することは困難である。
この場合、オペレーターは、ステップS108で表示された図15Aの結果を見て、操作部25からの入力によって、データ処理の条件の変更を選択する。これにより、本ステップS109において、入出力制御部10’は、条件変更する(YES)と判断してステップS110に進む。
[ステップS110]
ステップS110において、入出力制御部10’は、オペレーターにより操作部25から指定成分と処理方法が入力されることにより、指定成分の付加処理または脱離処理を実施する。ここで入力される指定成分は、ステップS104aで表示された図11Aの組成式候補(1)の各推定組成式に対して付加または脱離させる成分であり、オペレーターによって適宜の成分が指定され入力される。またここで入力される処理方法は、ステップS104aで表示された図11Aの組成式候補(1)の各組成式に対し、指定成分を付加処理するか、または脱離処理するかのいずれかであって、オペレーターによって何れかの処理が選択して入力される。
ここでは一例として、オペレーターは、ソフトイオン化法による分析対象成分のイオン化に際して分析対象成分から[HO]が脱離したと考え、操作部25から指定成分として[HO]を入力し、処理方法として付加処理を入力した場合を例示して説明を行う。
本ステップS110において、入出力制御部10’は、操作部25から入力された指定成分と処理方法とに基づき、ステップS104aで表示した組成式候補(1)の各推定組成式に対して、指定成分である[HO]を付加した新たな推定組成式を作成する。その後、ステップS104aに戻る。
そして次のステップS104aにおいては、画像データ作成部23は、ステップS110で作成された新たな推定組成式の全てを、分析対象成分の新たな組成式候補(1)として示す画像データを作成し、表示部27に表示する。図11Bには、表示部27に表示される新たな分析対象成分組成式候補(1)を示す。ここで表示される組成式候補(1)は、前回のステップS104aで表示した図11Aの組成式候補(1)の各推定組成式に対し、指定成分である[HO]を付加したものである。
そして、次のステップS105~ステップS106の処理により、図14Bに示すように、新たな組成候補式(1)に対する各組成候補式(2)の帰属可否判定結果が表示部27に表示される。また続くステップS107~ステップS108の処理により、図15Bに示すように、新たな組成候補式(1)に対する合致度の算出結果が表示部27に表示される。
オペレーターは、ステップS108で表示された図15Bの結果から、唯一の合致度100%の推定組成式を、分析対象成分の組成式として選択することができる。しかしながら、この結果から、いまだに分析対象成分の組成式を決定することは困難であると判断した場合には、操作部25からの入力によって、再びデータ処理の条件の変更を選択することができる。
<質量分析データ処理方法(その2)>
次に、図9のフローチャートを用いて説明した第2実施形態による質量分析データ方法を実施した場合の他の例を説明する。ここでは、先のステップS100~ステップS108の処理では組成式を決定が困難な場合の他の例を示す。
[ステップS101~ステップS108]
ステップS101~ステップS108は、第1実施形態で説明したステップと同様であり、同様に実施される。
[ステップS109]
ステップS109において、入出力制御部10’は、先に説明したステップS109と同様に条件変更を実施するか否かの判断を実施する。
ここで図16~図21には、先のステップS100~ステップS108の処理によって得られる質量スペクトルおよび表示部27に表示される画像の一例を示し、先のステップS100~ステップS108の処理では組成式を決定することが困難な場合の他の例を説明する。
図16は、第2実施形態を説明するためのソフトイオン化法によって得られた質量スペクトルの他の例である。この質量スペクトルは、先のステップS101aにおいて取得した第1の質量スペクトルの他の例である。また図17は、第2実施形態に係る特定の分析対象成分の組成式候補(1)を示す表示画像の他の例である。このうち図17Aは、図16の質量スペクトルに基づいて、ステップS102a~ステップS104aまでの処理を実施することによって得られた分析対象成分の推定組成式である。
一方、図18は、第2実施形態を説明するためのハードイオン化法を適用して得られた質量スペクトルの他の例である。この質量スペクトルは、先のステップS101bにおいて取得した第2の質量スペクトルの一例である。また図19は、第2実施形態に係るフラグメントの組成式候補(2)を示す表示画像の他の例であって、図18の質量スペクトルに基づいて、ステップS102b~ステップS104bまでの処理を実施することによって得られた各フラグメントの推定組成式である。
さらに図20は、第2実施形態においての、組成候補式(1)に対する組成候補式(2)の帰属可否判定結果の他の例を示す図であって、ステップS105の実施によって得られた結果である。このうち図20Aは、図17Aに示した組成式候補(1)の各推定組成式に対する、図19に示した組成式候補(2)の推定組成式の帰属可否判定結果である。
る。
また図21は、第2実施形態においての、合致度の算出結果を示す表示画像の他の例である。このうち図21Aは、図20Aに示した判定結果に基づいて、ステップS107~ステップS108の処理を実施することによって得られた合致度の算出結果である。図21Aに見られるように、ステップS100~ステップS108までの処理では、組成式候補(1)の各組成式について算出した合致度の値が同一の100%であり、この結果から分析対象成分の組成式を決定することは困難である。
この場合、オペレーターは、ステップS108で表示された図21Aの結果を見て、操作部25からの入力によって、データ処理の条件の変更を選択する。これにより、本ステップS109において、入出力制御部10’は、条件変更する(YES)と判断してステップS110に進む。
[ステップS110]
ステップS110において、入出力制御部10’は、先に説明したステップS110と同様に、オペレーターにより操作部25から指定成分と処理方法が入力されることにより、指定成分の付加処理または脱離処理を実施する。
ここでは他の例として、オペレーターは、例えばソフトイオン化法による各成分のイオン化に際し、分析対象成分に対して[C]が付加されたと考え、操作部25から指定成分として[C]を入力し、また処理方法として脱離処理を入力した場合を例示して説明を行う。
本ステップS110において、入出力制御部10’は、操作部25から入力された指定成分と処理方法とに基づき、ステップS104aで表示した組成式候補(1)の各推定組成式に対して、指定成分である[C]を脱離させた新たな推定組成式を作成する。その後、ステップS104aに戻る。
そして次のステップS104aにおいては、画像データ作成部23は、ステップS110で作成された新たな推定組成式の全てを、分析対象成分の新たな組成式候補(1)として示す画像データを作成し、表示部27に表示する。図17Bには、表示部27に表示される新たな分析対象成分の組成式候補(1)を示す。ここで表示される組成式候補(1)は、前回のステップS104aで表示した図17Aの組成式候補(1)の各推定組成式に対して指定成分である[C]を脱離させたものである。
そして、次のステップS105~ステップS106の処理により、図20Bに示すように、新たな組成候補式(1)に対する各組成候補式(2)の帰属可否判定結果が表示部27に表示される。また続くステップS107~ステップS108の処理により、図21Bに示すように、新たな組成候補式(1)に対する合致度の算出結果が表示部27に表示される。
オペレーターは、ステップS108で表示された図21Bの結果から、唯一の合致度100%の推定組成式を、分析対象成分の組成式として選択することができる。しかしながら、この結果から、いまだに分析対象成分の組成式を決定することは困難であると判断した場合には、操作部25からの入力によって、再びデータ処理の条件の変更を選択することができる。
<第2実施形態の効果>
以上説明した第2実施形態では、第1実施形態の効果に対して、さらにステップS109およびステップS110を追加した効果を得ることができる。すなわち、オペレーターは、ステップS100~ステップ108の実施によって得られた結果から、ソフトイオン化を適用した分析対象成分の質量分析の際に、分析対象成分に対する成分の脱離または付加の可能性が疑われる場合、この可能性を考慮したデータ処理を追加で実施することが可能になる。これにより、さらに的確に分析対象成分の組成式を得ることが可能になる。
なお、以上説明した第2実施形態においては、ステップS109およびステップS110を、ステップS108の後に実施する構成を説明した。しかしながらこれらのステップS109およびステップS110は、ステップS104aの後に実施する構成としてもよい。この場合、オペレーターは、ステップS101aで得られた質量スペクトルと、ステップS104aでの表示を参照して、指定成分と処理方法とを操作部25から入力するように構成される。
また以上説明した第1実施形態および第2実施形態は、本発明を、ソフトイオン化法を適用した質量分析によって得られた質量スペクトルと、ハードイオン化法を適用した質量分析によって得られた質量スペクトルとをデータ処理する方法として説明した。しかしながら、本発明は、タンデム質量分析によって得られた質量スペクトルのデータ処理にも適用可能である。この場合、第1実施形態および第2実施形態で説明したハードイオン化法を適用した質量分析によって得られた質量スペクトルに換えて、コリジョンセルで発生させたフラグメントイオンを質量分離して得た質量スペクトル(プロダクトイオンスペクトル)を用いればよい。
100,100’…質量分析データ処理装置
10,10’…出力制御部
15a…分子イオンピーク検出部
15b…ピーク検出部
17…組成推定処理部
19…帰属可否判定部
21…合致度算出部
23…画像データ作成部
25…操作部
27…表示部

Claims (7)

  1. 試料成分をソフトイオン化法によってイオン化して得られた第1の質量スペクトルと、前記試料成分が開裂して得られた第2の質量スペクトルとから、前記試料成分を定性分析するための質量分析データ処理装置であって、
    前記第1の質量スペクトルから1つの分子イオンピークを検出する分子イオンピーク検出部と、
    前記第2の質量スペクトルから複数のフラグメントイオンピークを検出するピーク検出部と、
    前記分子イオンピークから前記試料成分の推定組成式を取得すると共に、前記各フラグメントイオンピークから前記試料成分を構成するフラグメントの推定組成式を取得する組成推定処理部と、
    前記試料成分の推定組成式のそれぞれに対して、前記各フラグメントの推定組成式が帰属可能であるか否かを判定する帰属可否判定部と、
    前記帰属可否判定部の判定結果に基づいて、前記試料成分の推定組成式のそれぞれに対する前記フラグメントの推定組成式の合致度を算出する合致度算出部と、
    前記試料成分の推定組成式と、前記フラグメントの推定組成式と、前記試料成分の推定組成式と前記フラグメントの推定組成式との組み合わせについての前記帰属可否判定部の判定結果と、前記試料成分の推定組成式にそれぞれ対応する前記合致度の値とをマトリックス表示する表示部とを備えた
    質量分析データ処理装置。
  2. 試料成分をソフトイオン化法によってイオン化して得られた第1の質量スペクトルと、前記試料成分が開裂して得られた第2の質量スペクトルとから、前記試料成分を定性分析するための質量分析データ処理装置であって、
    前記第1の質量スペクトルから1つの分子イオンピークを検出する分子イオンピーク検出部と、
    前記第2の質量スペクトルから複数のフラグメントイオンピークを検出するピーク検出部と、
    前記分子イオンピークから前記試料成分の推定組成式を取得すると共に、前記各フラグメントイオンピークから前記試料成分を構成するフラグメントの推定組成式を取得する組成推定処理部と、
    前記試料成分の推定組成式のそれぞれに対して、前記各フラグメントの推定組成式が帰属可能であるか否かを判定する帰属可否判定部と、
    前記帰属可否判定部の判定結果に基づいて、前記試料成分の推定組成式のそれぞれに対する前記フラグメントの推定組成式の合致度を算出する合致度算出部と、
    前記試料成分の複数の推定組成式の前記合致度の値が同一である場合に、前記試料成分の推定組成式に対して付加処理または脱離処理させる指定成分と、前記試料成分の推定組成式に対する前記指定成分の処理方法を入力するための操作部と、
    前記操作部からの入力に基づいて、前記試料成分の推定組成式に対して前記指定成分を脱離処理させるかまたは付加処理して前記試料成分の新たな推定組成式を作成し、前記帰属可否判定部に対して前記試料成分の新たな推定組成式と前記各フラグメントの推定組成式とを用いた判定を実施させる入出力制御部とを備えた、
    質量分析データ処理装置。
  3. 前記合致度算出部で算出した合致度の順に前記試料成分の推定組成式を並べて前記合致度と共に表示するための画像データを作成する画像データ作成部と、
    前記画像データ作成部で作成した画像データにしたがって前記試料成分の推定組成式と前記合致度とを表示する表示部とを備えた
    請求項2に記載の質量分析データ処理装置。
  4. 前記帰属可否判定部は、前記各フラグメントイオンピークから得られる前記フラグメントの推定組成式のうちの少なくとも1つが、前記試料成分の推定組成式に帰属可能であると判定した場合に、前記試料成分の推定組成式に対して前記フラグメントイオンピークが帰属可能と判定する
    請求項1~3の何れか1項に記載の質量分析データ処理装置。
  5. 前記合致度算出部は、前記試料成分の推定組成式のそれぞれについて、前記フラグメントイオンピークの総数に対する、前記帰属可否判定部で帰属可能と判定された前記フラグメントイオンピークの数の割合を前記合致度として算出する
    請求項1~4の何れか1項に記載の質量分析データ処理装置。
  6. 試料成分をソフトイオン化法によってイオン化して得られた第1の質量スペクトルと、前記試料成分が開裂して得られた第2の質量スペクトルとから、前記試料成分を定性分析するための質量分析データ処理方法であって、
    前記第1の質量スペクトルから1つの分子イオンピークを検出し、
    前記第2の質量スペクトルから複数のフラグメントイオンピークを検出し、
    前記分子イオンピークから前記試料成分の推定組成式を取得すると共に、前記各フラグメントイオンピークから前記試料成分を構成するフラグメントの推定組成式を取得し、
    前記試料成分の推定組成式のそれぞれに対して、前記各フラグメントの推定組成式が帰属可能であるか否かを判定し、
    前記判定の結果に基づいて、前記試料成分の推定組成式のそれぞれに対する前記フラグメントの推定組成式の合致度を算出し、
    前記試料成分の推定組成式と、前記フラグメントの推定組成式と、前記試料成分の推定組成式と前記フラグメントの推定組成式との組み合わせについての前記帰属可能であるか否かの判定の結果と、前記試料成分の推定組成式にそれぞれ対応する前記合致度の値とを表示部にマトリックス表示させる
    質量分析データ処理方法。
  7. 試料成分をソフトイオン化法によってイオン化して得られた第1の質量スペクトルと、前記試料成分が開裂して得られた第2の質量スペクトルとから、前記試料成分を定性分析
    するための質量分析データ処理方法であって、
    前記第1の質量スペクトルから1つの分子イオンピークを検出し、
    前記第2の質量スペクトルから複数のフラグメントイオンピークを検出し、
    前記分子イオンピークから前記試料成分の推定組成式を取得すると共に、前記各フラグメントイオンピークから前記試料成分を構成するフラグメントの推定組成式を取得し、
    前記試料成分の推定組成式のそれぞれに対して、前記各フラグメントの推定組成式が帰属可能であるか否かを判定し、
    前記判定の結果に基づいて、前記試料成分の推定組成式のそれぞれに対する前記フラグメントの推定組成式の合致度を算出し、
    前記試料成分の複数の推定組成式の前記合致度の値が同一である場合に、前記試料成分の推定組成式に対して付加処理または脱離処理させる指定成分と、前記試料成分の推定組成式に対する前記指定成分の処理方法とを指定し、
    前記指定に基づいて、前記試料成分の推定組成式に対して前記指定成分を脱離処理させるかまたは付加処理して前記試料成分の新たな推定組成式を作成し、前記試料成分の新たな推定組成式と前記各フラグメントの推定組成式とを用いた判定を実施する
    質量分析データ処理方法。
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