JP6202206B2 - Ms/ms型質量分析方法及びms/ms型質量分析装置 - Google Patents

Ms/ms型質量分析方法及びms/ms型質量分析装置 Download PDF

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Description

本発明は、分析対象である特定のイオン種を選択した上で開裂させることにより生成したプロダクトイオンを質量分析するMS/MS型質量分析方法及びMS/MS型質量分析装置に関し、さらに詳しくは、開裂対象であるプリカーサイオンの質量電荷比と分析対象であるプロダクトイオンの質量電荷比とを連動して走査することが可能であるMS/MS型質量分析装置及び該装置を用いた分析方法に関する。
分子量が大きな物質の同定やその構造の解析を行うために、質量分析の1つの手法として、MS/MS分析(タンデム分析とも呼ばれる)という手法が知られている。典型的なMS/MS型質量分析装置として、イオンを開裂させるコリジョンセルの前後にそれぞれ四重極マスフィルタを配置した三連四重極型質量分析装置がある。
一般的なMS/MS分析では、まず分析対象物質を含む試料より生成したイオン種の中から目的とする特定の質量電荷比(質量m/価数z)を有するイオン種をプリカーサイオンとして選別し、その選別したプリカーサイオンを衝突誘起解離(CID=Collision Induced Dissociation)や電子捕獲解離(ECD=Electron Capture Dissociation)などによって開裂させてプロダクトイオンを生成する。これがイオン種の選択・解離操作である。そして、これにより生成された各種プロダクトイオンを通常の質量分析と同様に、質量電荷比に応じて分離して検出する。或る種の物質に由来するイオン種はCIDやECDにより特徴的な態様の開裂を生じるため、例えば開裂を起こした部位に着目することで、その分析対象物質が特定の化学構造を持つと結論付けることができる。
上記三連四重極型質量分析装置では、前段の四重極マスフィルタにおいてプリカーサイオンの選択操作が行われ、続くコリジョンセルにおいてプリカーサイオンの解離操作が行われ、さらに続く後段の四重極マスフィルタにおいてプロダクトイオンの質量分離が行われる。通常、前段の四重極マスフィルタで選択されるイオンの質量電荷比と後段の四重極マスフィルタで選択されるイオンの質量電荷比とは、独立に且つ自在に設定可能である。
MS/MS分析のスキャン測定手法としては、プロダクトイオンスキャン、プリカーサイオンスキャン、及びニュートラルロススキャンの3種類がよく知られている(例えば特許文献1参照)。プロダクトイオンスキャンでは、特定のプリカーサイオンから生成される全てのプロダクトイオンが走査され、いわゆるマススペクトルが作成される。プリカーサイオンスキャンでは逆に、特定のプロダクトイオンを生成する全てのプリカーサイオンが走査される。また、ニュートラルロススキャンでは、前段と後段の四重極マスフィルタを通過するイオンの質量電荷比の差が一定になるように両マスフィルタを通過し得るイオンの質量電荷比を走査することで、特定の部分構造が脱離する全てのプリカーサイオンを検索する。
後者の2つの手法の特徴は、或る特定のプロダクトイオンやニュートラルロスを持つプリカーサイオンのみを特異的に検出することにある。通常、解離操作によってプリカーサイオンから脱離する断片(フラグメント)が電荷を有していない(中性である)場合にはニュートラルロススキャン、その断片が電荷を有している場合にはプリカーサイオンスキャンが用いられる。
ニュートラルロススキャンは、プリカーサカイオンとプロダクトイオンとの間に官能基などの構造特異的な質量電荷比差を持つイオンペアを検出することが可能な分析手法であり、タンパク質をクラス特異的に同定する場合などに特に有用である。しかしながら、従来のMS/MS型質量分析装置におけるニュートラルロススキャンは、脱離する断片が中性であることを前提としている。このため、例えば多価のプリカーサイオンをCIDにより開裂させることで荷電断片が脱離したためにプロダクトイオンの価数がプリカーサイオンの価数と異なるような場合には、ニュートラルロススキャンを実行することができない。また、ECDによる開裂では、脱離する断片は中性であるものの、その開裂に伴ってプロダクトイオンの価数はプリカーサイオンの価数から変化する。そのため、両イオンの質量電荷比差は一定にならず、やはりニュートラルロススキャンを適用することができない。
また、多価のプリカーサイオンがCIDにより開裂して荷電断片が脱離する場合には、脱離した断片とその脱離により生じたプロダクトイオンとの両方が電荷を有する。これは、試料由来のイオンが多価イオンである場合に、プロダクトイオンだけでなく脱離断片も検出可能であることを意味している。一般に四重極マスフィルタやコリジョンセル内に設置される多重極イオンガイドにおいては、安定的に通過させることができるイオンの質量電荷比の範囲が或る程度限られており、そのため、検出すべきプロダクトイオンの質量電荷比が小さすぎる又は大きすぎる場合に、そうしたプロダクトイオンがコリジョンセルや後段の四重極マスフィルタを良好に通過できず検出感度が低下することがある。これに対し、多価イオンの開裂により生じたイオンの質量電荷比を任意に選択して安定的に検出することが可能であれば、或る成分由来のイオンから生成されたプロダクトイオンと脱離した荷電断片とのいずれか適当なほうを選択的に検出することで該成分に関する有用な情報を高感度で得ることができる。しかしながら、多価イオンに対してこうした分析が可能なMS/MS型質量分析装置は従来存在しない。
また、塩素のような特徴的な同位体パターンを示す元素が含まれる化合物を分析する場合、該化合物由来の多価イオンを開裂させて生じたイオンの質量電荷比を任意に選択して検出することが可能であれば、検出したイオンに上記同位体パターンが存在するか否かを確認することで元の化合物において該元素が含まれる位置情報を得られる可能性がある。しかしながら、多価イオンに対してこうした分析が可能なMS/MS型質量分析装置は従来存在しない。
国際公開第2010/089798号パンフレット
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その主な目的は、目的成分由来のイオンが多価イオンであってCIDによって脱離する断片が電荷を有している場合や、ECDによって電荷を持った部分構造が電子捕獲によって中性化して脱離する場合など、従来のニュートラルロススキャンでは適切に検出できないプロダクトイオンについても検出することができるMS/MS型質量分析方法及びMS/MS型質量分析装置を提供することである。
また、本発明の他の目的は、目的成分由来のイオンが多価イオンであってCIDによって脱離する断片が電荷を有している場合やECDによって中性断片が脱離する場合など、プロダクトイオンの価数がプリカーサイオンの価数から変化する場合においても、任意の質量電荷比を有するプロダクトイオン又は荷電断片を選択的に検出することができる MS/MS型質量分析方法及びMS/MS型質量分析装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された第1発明は、試料中の目的成分をイオン化するイオン化部と、目的成分由来のイオンの中で価数が2以上である多価イオンから特定の質量電荷比を有するイオンをプリカーサイオンとして選択する第1質量分離部、該第1質量分離部で選択されたプリカーサイオンを開裂させる解離操作部、その開裂により生成されたプロダクトイオンの中から特定の質量電荷比を有するプロダクトイオンを選択する第2質量分離部と、該第2質量分離部で選択されたイオンを検出する検出部、を具備するMS/MS型質量分析装置において、
a)前記開裂によってプリカーサイオンから脱離する断片の質量mLossをユーザが入力設定するための第1入力部と、
b)前記開裂が電子捕獲解離以外の解離操作によるものである場合には該開裂によってプリカーサイオンから脱離する断片の価数であり、前記開裂が電子捕獲解離によるものである場合には電子を捕獲して中性化して脱離する断片の中性化前の価数である断片の価数zLossと、プリカーサイオンの価数zPrecと、プロダクトイオンの価数zProdと、の3つのパラメータのうちの少なくとも2つをユーザが入力設定するための第2入力部と、
c)前記3つのパラメータzLoss、zPrec、及びzProdのうちの1つが入力されていない場合に、zPrec=zProd+zLossなる関係を用いて、前記第2入力部により入力されたパラメータから入力されていない1つのパラメータzLoss、zPrec、又はzProdを算出する不足情報算出部と、
d)MS/MS分析実行時に、前記第1質量分離部で選択されるプリカーサイオンの質量電荷比MPrecに対して前記第2質量分離部で選択されるプロダクトイオンの質量電荷比MProdが、MProd=(MPrec×zPrec−mLoss)/zProdの関係を満たすように、該第1質量分離部及び該第2質量分離部の動作をそれぞれ制御する制御部と、
を備えることを特徴としている。
また上記課題を解決するために成された第2発明は、試料中の目的成分をイオン化するイオン化部と、目的成分由来のイオンの中で価数が2以上である多価イオンから特定の質量電荷比を有するイオンをプリカーサイオンとして選択する第1質量分離部と、該第1質量分離部で選択されたプリカーサイオンを開裂させる解離操作部と、その開裂により生成されたプロダクトイオンの中から特定の質量電荷比を有するプロダクトイオンを選択する第2質量分離部と、該第2質量分離部で選択されたイオンを検出する検出部と、を具備するMS/MS型質量分析装置において、
a)前記開裂によってプリカーサイオンから脱離する断片の質量mLossをユーザが入力設定するための第1入力部と、
b)前記開裂が電子捕獲解離以外の解離操作によるものである場合には該開裂によってプリカーサイオンから脱離する断片の価数であり、前記開裂が電子捕獲解離によるものである場合には電子を捕獲して中性化して脱離する断片の中性化前の価数である断片の価数zLossと、プロダクトイオンの価数zProdと、の2つのパラメータのうちのいずれか1つをユーザが入力設定するための第2入力部と、
c)プリカーサイオンの価数を選択する選択基準をユーザが入力設定するための第3入力部と、
d)目的成分に対するMS分析により得られたマススペクトルで観測される各イオンの価数を判定する価数判定部と、
e)該価数判定部により判定された価数、及び、前記第3入力部により設定された選択基準に基づいて、分析すべきプリカーサイオンの価数zPrecを決定するプリカーサイオン価数決定部と、
f)zPrec=zProd+zLossなる関係を用いて、前記プリカーサイオン価数決定部により決定されたプリカーサイオンの価数zPrec、及び前記第2入力部により入力された1つのパラメータzLoss又はzProdから、入力されていない価数 Loss 又はProdを算出するプロダクトイオン価数決定部と、
g)MS/MS分析実行時に、前記第1質量分離部で選択されるプリカーサイオンの質量電荷比MPrecに対して前記第2質量分離部で選択されるプロダクトイオンの質量電荷比MProdが、MProd=(MPrec×zPrec−mLoss)/zProdの関係を満たすように、該第1質量分離部及び該第2質量分離部の動作をそれぞれ制御する制御部と、
を備えることを特徴としている。
第1発明及び第2発明に係るMS/MS型質量分析装置は、典型的には、第1質量分離部が前段四重極マスフィルタ、第2質量分離部が後段四重極マスフィルタ、解離操作部がイオンを収束させる作用を有するイオンガイドが内装されたコリジョンセル、である三連四重極型質量分析装置である。解離操作部においてはCID、ECDを始めとする各種の既知の手法によりイオンを開裂させるものとすることができる。
また上記課題を解決するために成された第3発明は、第1発明に係るMS/MS型質量分析装置を用いた質量分析方法であり、試料中の目的成分をイオン化するイオン化部と、目的成分由来のイオンの中で価数が2以上である多価イオンから特定の質量電荷比を有するイオンをプリカーサイオンとして選択する第1質量分離部と、該第1質量分離部で選択されたプリカーサイオンを開裂させる解離操作部と、その開裂により生成されたプロダクトイオンの中から特定の質量電荷比を有するプロダクトイオンを選択する第2質量分離部と、該第2質量分離部で選択されたイオンを検出する検出部と、MS分析及びMS/MS分析を行うために前記第1質量分離部及び前記第2質量分離部の動作をそれぞれ制御する制御部と、MS/MS分析を行うために必要なパラメータをユーザが入力するための入力部と、を具備するMS/MS型質量分析装置を用いた質量分析方法であって、
a)開裂によってプリカーサイオンから脱離する断片の質量mLossを前記入力部によりユーザが入力する第1入力ステップと、
b)前記開裂が電子捕獲解離以外の解離操作によるものである場合には該開裂によってプリカーサイオンから脱離する断片の価数であり、前記開裂が電子捕獲解離によるものである場合には電子を捕獲して中性化して脱離する断片の中性化前の価数である断片の価数zLossと、プリカーサイオンの価数zPrecと、プロダクトイオンの価数zProdと、の3つのパラメータのうちの少なくとも2つを前記入力部によりユーザが入力する第2入力ステップと、
c)前記3つのパラメータzLoss、zPrec、及びzProdのうちの1つが入力されていない場合に、zPrec=zProd+zLossなる関係を用いて、前記入力部により入力されたパラメータから、入力されていない1つのパラメータzLoss、zPrec、又はzProdを算出する不足情報算出ステップと、
d)MS/MS分析実行時に、前記第1質量分離部で選択されるプリカーサイオンの質量電荷比MPrecに対して前記第2質量分離部で選択されるプロダクトイオンの質量電荷比MProdが、MProd=(MPrec×zPrec−mLoss)/zProdの関係を満たすように、該第1質量分離部及び該第2質量分離部の動作をそれぞれ前記制御部により制御するMS/MS分析実行ステップと、
を実行することを特徴としている。
さらにまた上記課題を解決するために成された第4発明は、第2発明に係るMS/MS型質量分析装置を用いた質量分析方法であり、試料中の目的成分をイオン化するイオン化部と、目的成分由来のイオンの中で価数が2以上である多価イオンから特定の質量電荷比を有するイオンをプリカーサイオンとして選択する第1質量分離部と、該第1質量分離部で選択されたプリカーサイオンを開裂させる解離操作部と、その開裂により生成されたプロダクトイオンの中から特定の質量電荷比を有するプロダクトイオンを選択する第2質量分離部と、該第2質量分離部で選択されたイオンを検出する検出部と、MS分析及びMS/MS分析を行うために前記第1質量分離部及び前記第2質量分離部の動作をそれぞれ制御する制御部と、MS/MS分析を行うために必要なパラメータをユーザが入力するための入力部と、を具備するMS/MS型質量分析装置を用いた質量分析方法であって、
a)開裂によってプリカーサイオンから脱離する断片の質量mLossを前記入力部によりユーザが入力する第1入力ステップと、
b)前記開裂が電子捕獲解離以外の解離操作によるものである場合には該開裂によってプリカーサイオンから脱離する断片の価数であり、前記開裂が電子捕獲解離によるものである場合には電子を捕獲して中性化して脱離する断片の中性化前の価数である断片の価数zLossと、プロダクトイオンの価数zProdと、の2つのパラメータのうちのいずれか1つを前記入力部によりユーザが入力する第2入力ステップと、
c)プリカーサイオンの価数を選択する選択基準を前記入力部によりユーザが入力する第3入力ステップと、
d)目的成分に対するMS分析により得られたマススペクトルで観測される各イオンの価数を判定する価数判定ステップと、
e)該価数判定ステップにおいて判定された価数、及び、前記第3入力ステップにおいて入力された選択基準に基づいて、分析すべきプリカーサイオンの価数zPrecを決定するプリカーサイオン価数決定ステップと、
f)zPrec=zProd+zLossなる関係を用いて、前記プリカーサイオン価数決定ステップにおいて決定されたプリカーサイオンの価数zPrec、及び前記第2入力ステップにおいて入力された1つのパラメータzLoss又はzProdから、入力されていない価数 Loss 又はProdを算出するプロダクトイオン価数ステップと、
g)MS/MS分析実行時に、前記第1質量分離部で選択されるプリカーサイオンの質量電荷比MPrecに対して前記第2質量分離部で選択されるプロダクトイオンの質量電荷比MProdが、MProd=(MPrec×zPrec−mLoss)/zProdの関係を満たすように、該第1質量分離部及び該第2質量分離部の動作を前記制御部により制御するMS/MS分析実行ステップと、
を実行することを特徴としている。
第1発明に係るMS/MS型質量分析装置では、荷電断片の価数zLoss、プリカーサイオンの価数zPrec、プロダクトイオンの価数zProd、という3つのパラメータのうちの少なくとも2つが第2入力部により入力される。一方、第2発明に係るMS/MS型質量分析装置では、上記3つのパラメータのうちの荷電断片の価数zLoss又はプロダクトイオンの価数zProd、のいずれか1つが第2入力部により入力され、プリカーサイオンの価数zPrecはプリカーサイオン価数決定部により自動的に決定される。
CIDや赤外多光子吸収解離(IRMPD=Infrared Multi-Photon Dissociation)など、外部から電子などの荷電粒子の供給を受けない解離操作では、プリカーサイオンを解離して得られるイオンや断片が有する電荷の総和は解離前と同じに保たれる筈である。また、ECDのように外部から荷電粒子の供給を受ける解離操作では、プリカーサイオンを解離して得られるイオンとその解離直前の断片が有する電荷の総和が解離前と同じになる筈である。そこで、プリカーサイオンの価数は解離操作により脱離する荷電断片(ECDによる解離操作の場合には電子捕獲により中性化して脱離する直前の荷電断片)の価数とプロダクトイオンの価数との合計に一致するとの前提の下に、第1発明においては不足情報算出部が、第2発明においてはプロダクトイオン価数決定部が、入力されずに不明である価数を算出する。
上記処理により、荷電断片の価数zLoss、プリカーサイオンの価数zPrec、及びプロダクトイオンの価数zProdが判明するから、第1及び第2発明ともに、制御部はMS/MS分析実行時に、第1質量分離部で選択されるプリカーサイオンの質量電荷比MPrecに対して第2質量分離部で選択されるプロダクトイオンの質量電荷比MProdが、MProd=(MPrec×zPrec−mLoss)/zProdの関係を満たすように、第1質量分離部及び第2質量分離部の動作をそれぞれ制御する。これにより、目的成分由来の各種イオンの中で質量電荷比MPrecを有するイオンが第1質量分離部で選択され、該イオンが解離操作部で開裂されることで生成された各種プロダクトイオンの中で質量電荷比MProdがMProd=(MPrec×zPrec−mLoss)/zProdであるイオンが第2質量分離部で選択され検出される。プリカーサイオンの質量電荷比を変化させると、それに応じてMProd=(MPrec×zPrec−mLoss)/zProdの関係が満たされるようにプロダクトイオンの質量電荷比が連動して変更される。
第2発明に係るMS/MS型質量分析装置において好ましくは、前記価数判定部は、同位体イオンに対応する各ピークの間隔に基づいて価数を判定する構成とすることができる。具体的には例えば、マススペクトル上で或るプリカーサイオンの同位体イオンピークの間隔が約1Daであれば価数は1、該間隔が約0.5Daであれば価数は2、該間隔が約0.33Daであれば価数は3、というように、同位体ピークの間隔の逆数を求めることで価数を判定することが可能である。
また第2発明に係るMS/MS型質量分析装置において、前記第3入力部による選択基準は、前記価数判定部により判定された価数が複数種である場合にそのうちの1つを選択するものとすることができる。即ち、化合物の種類やイオン化法の種類などによっては、同一化合物に由来する価数が異なる多価イオンが生成される場合があるが、その中の1種類の価数のイオンに絞ってMS/MS分析することが可能となる。
第2発明に係るMS/MS型質量分析装置の一態様として、前記第3入力部による選択基準は複数種の価数を選択するものであり、前記プリカーサイオン価数決定部によりプリカーサイオンの価数zPrecが複数決定された場合に、前記制御部は、プリカーサイオンの価数を順次変更しながらそれぞれMS/MS分析を実行するように前記第1質量分離部及び前記第2質量分離部の動作を制御する構成とすることができる。
この構成によれば、同一化合物に由来する価数が相違する複数の多価イオンをそれぞれ開裂させたときに、同じニュートラルロスを生じる複数のプロダクトイオンを求めることができる。
この場合、前記第3入力部による選択基準を2以上の任意の価数以上の全ての価数を選択するものとすれば、同一化合物に由来する全ての多価イオンに対してニュートラルロスが同一である複数のプロダクトイオンの全てを求めることができる。
なお、第1発明及び第2発明に係るMS/MS型質量分析装置において、第1及び第2入力部は質量や価数を数値入力するものであってもよいが、数値入力ではなく、プリカーサイオンから脱離する断片の組成式及び価数、又はイオン式を入力するものとし、該入力部から入力された情報に基づいて前記断片の質量及び価数を算出する算出部をさらに備える構成としてもよい。また第1及び第2入力部は、プリカーサイオンから脱離する断片の名称を、予め登録されている複数の名称の中から選択するものであり、該入力部から選択された名称に対応付けられた断片の質量及び価数を取得する取得部をさらに備える構成としてもよい。こうした構成により、数値入力を行う場合に比べて操作性が向上する。
第1及び第2発明に係るMS/MS型質量分析装置、並びに第3及び第4発明に係るMS/MS型質量分析方法によれば、分析対象である目的成分から生成されるイオンが多価イオンである場合であっても、一般的なニュートラルロススキャン法と同様に、プリカーサイオンから脱離する断片の質量が或る一定値になるようにプリカーサイオンの質量電荷比とプロダクトイオンの質量電荷比とを連動させて走査することが可能となる。それにより、特定の化学構造を有する物質を探索することが容易になる。
また、第1及び第2発明に係るMS/MS型質量分析装置、並びに第3及び第4発明に係るMS/MS型質量分析方法によれば、多価のプリカーサイオンから脱離する荷電断片の質量とその価数とをユーザが任意に設定することができる。そのため、目的成分由来のイオンから生成されたプロダクトイオンと脱離した荷電断片とのうち、コリジョンセルや後段の四重極マスフィルタを安定的に且つ高い効率で通過し易いほうを選択するように後段の四重極マスフィルタを動作させることで、目的成分に関する情報を高い感度で得ることが可能となる。
さらにまた、特徴的な同位体パターンを示す元素が含まれる化合物に由来する多価イオンを開裂させて生じたイオンの質量電荷比を適宜に選択することも可能であるので、検出したイオンに同位体パターンが存在するか否かを確認することで元の化合物において該元素が含まれる位置情報を得ることが可能となる。
本発明の第1実施例である三連四重極型質量分析装置の要部の構成図。 本発明の第2実施例である三連四重極型質量分析装置の要部の構成図。
本発明に係るMS/MS型質量分析装置について、三連四重極型質量分析装置を例に挙げて説明する。
図1は本発明に係る第1実施例の三連四重極型質量分析装置の要部の構成図である。
図示しない真空ポンプにより真空排気される分析室10の内部に、分析対象である試料中の成分をイオン化するイオン源11と、イオン源11で生成されたイオンを輸送するイオン光学系12と、4本のロッド電極から成り特定の質量電荷比を有するイオンを選択的に通過させる前段四重極マスフィルタ13と、内部に4本のロッド電極から成る四重極イオンガイド15を備えイオンを開裂させるコリジョンセル14と、前段四重極マスフィルタ13と同様に4本のロッド電極から成り特定の質量電荷比を有するイオンを選択的に通過させる後段四重極マスフィルタ16と、イオンを検出してイオン量に応じた検出信号を出力する検出器17と、が配置されている。前段四重極マスフィルタ13にはQ1電源部25から直流電圧と高周波電圧とを合成した電圧が印加され、後段四重極マスフィルタ16にはQ3電源部26から直流電圧と高周波電圧とを合成した電圧が印加される。当然のことながら、四重極イオンガイド15などの他の部分にも適宜の電圧が印加されるが、本発明に直接関連しないので記載を省略している。
検出器17から出力される検出信号(イオン強度信号)はデータ処理部18に入力され、デジタルデータに変換された後にマススペクトル作成などのデータ処理が実行される。装置全体の制御を司る制御部19には分析者(ユーザ)が操作する入力部20と表示部21とが接続されている。四重極駆動制御部22は、機能ブロックとして、価数算出部221、プリカーサイオンm/z設定部222、通過プロダクトイオンm/z算出部223、四重極駆動電圧算出部224を含み、上記のQ1電源部25及びQ3電源部26を制御する。また、入力部20はキーボードなどの一般的な入力部であるが、機能ブロックとして、質量入力部201、及び価数入力部202を含む。
なお、データ処理部18、制御部19、及び四重極駆動制御部22の少なくとも一部は、汎用のパーソナルコンピュータをハードウエア資源とし、該コンピュータにインストールされた専用の制御・処理ソフトウエアを動作させることでそれら各部の機能を具現化する構成とすることができる。即ち、本実施例の三連四重極型質量分析装置は、ハードウエア自体は従来装置と同一であって、該装置を動作させ分析で得られたデータを処理するためのソフトウエアを従来のものから変更することにより実現することが可能である。
本実施例の三連四重極型質量分析装置におけるMS/MS分析時の概略動作を説明する。MS/MS分析時には、例えばアルゴン(Ar)などの適宜のCIDガスがコリジョンセル14内に導入される。分析対象である目的成分を含む試料がイオン源11に導入されると、イオン源11において目的成分はイオン化される。生成されたイオンはイオン光学系12を経て前段四重極マスフィルタ13に導入される。前段四重極マスフィルタ13にはQ1電源部25から直流電圧と高周波電圧とを合成した電圧が印加され、目的成分由来の各種イオンのうち、印加電圧に応じた特定の質量電荷比を有するイオンのみがプリカーサイオンとしてフィルタ13を通り抜ける。
コリジョンセル14内へ送り込まれたプリカーサイオンはCIDガスと衝突し、CIDによる開裂を生じてプロダクトイオンが生成される。この開裂の態様は様々であるため、通常、一種のプリカーサイオンから質量電荷比の異なる複数種のプロダクトイオンが生成される。これら各種のプロダクトイオンは四重極イオンガイド15により収束されつつ進み、コリジョンセル14を出て後段四重極マスフィルタ16に導入される。後段四重極マスフィルタ16にはQ3電源部26から直流電圧と高周波電圧とを合成した電圧が印加され、目的成分由来の各種プロダクトイオンのうち、印加電圧に応じた特定の質量電荷比を有するイオンのみがフィルタ16を通り抜けて検出器17に到達する。イオン源11で生成される目的成分由来のイオンとして1価イオンのみを考える場合には、前段四重極マスフィルタ13を通過し得るイオンの質量電荷比と後段四重極マスフィルタ16を通過し得るイオンの質量電荷比との差が一定に維持されるように、前段四重極マスフィルタ13及び後段四重極マスフィルタ16をそれぞれ通過する質量電荷比を走査させることでニュートラルロススキャンが達成される。
これに対し、例えばイオン源11がエレクトロスプレイイオン(ESI)源であるような場合、化合物によっては(例えばタンパク質などの高分子化合物)多価イオンが生じ易く、しかもその価数の範囲はかなり幅広い。このように多価イオンの発生が想定される場合、或いは予備的な分析(必ずしも本装置を用いた分析とは限らない)により多価イオンの発生が確認される場合、本実施例の三連四重極型質量分析装置では、以下に述べるような多価イオン用の特徴的なMS/MS分析を実施することができる。
即ち、MS/MS分析に先立ち分析者は、質量入力部201により、解離操作の際にプリカーサイオンから脱離する断片の質量値mLossを入力する。特定の化学構造が脱離する各種イオンを調べたい場合には、その特定の化学構造の質量値を入力すればよい。これは従来のニュートラルロススキャン法におけるニュートラルロスの設定と同じである。また分析者は価数入力部202により、その脱離断片の価数zLoss、プリカーサイオンの価数zPrec、及びプロダクトイオンの価数zProdのうちの少なくとも2つの値を入力する。従来のニュートラルロススキャン法では、脱離断片は中性、プリカーサイオン及びプロダクトイオンの価数は1であるとみなしていたため、これら価数の入力設定という手順はない。また、それ以外の分析条件、例えばニュートラルロススキャンであれば走査するプリカーサイオンの質量電荷比の範囲(又は走査するプロダクトイオンの質量電荷比の範囲)などを入力する。
上記のようなパラメータの入力を受けて、プリカーサイオンの価数zPrec、及びプロダクトイオンの価数zProdのうちの1つが入力されていない場合には、価数算出部221はzPrec=zProd+zLossなる関係に基づいて、入力されていない価数zPrec又zProdを計算により求める。したがって、いずれか1つの価数が入力されていない場合でも、通過プロダクトイオンm/z算出部223には、2つの価数zPrec、zProdがパラメータとして入力される。
MS/MS分析が開始されると、プリカーサイオンm/z設定部222は前段四重極マスフィルタ13を通過させるイオンの質量電荷比MPrecを設定する。例えばニュートラルロススキャンであって上述したように走査するプリカーサイオンの質量電荷比の範囲が指定されていれば、この指定に従ってプリカーサイオンの質量電荷比MPrecを指定された範囲の下限値から段階的に上限値まで増加させる。また、或る特定のプリカーサイオンが指定されている場合には、プリカーサイオンm/z設定部222はその指定に応じた一定の質量電荷比MPrecを出力する。一方、通過プロダクトイオンm/z算出部223は、与えられたプリカーサイオンの質量電荷比 Prec 、脱離断片の質量mLoss、及び価数zPrec、zProdを、MProd=(MPrec×zPrec−mLoss)/zProdなる関係式に適用して、プリカーサイオンの質量電荷比MPrecに対して後段四重極マスフィルタ16を通過させるプロダクトイオンの質量電荷比MProdを計算により求める。これにより、プリカーサイオンの質量電荷比MPrecとプロダクトイオンの質量電荷比MProdとがペアで四重極駆動電圧算出部224に指示され、四重極駆動電圧算出部224はそれら質量電荷比MPrec、MProdに対応した電圧が生成されるように制御信号をQ1電源部25、Q3電源部26へ送る。
脱離断片の質量mLoss、及び価数zPrec、zProdは一定であるから、プロダクトイオンの質量電荷比MProdが走査されると、それに伴ってプロダクトイオンの質量電荷比MProdも変化する。これにより、質量がmLossで価数がzLossである特定の荷電断片が脱離するようなプリカーサイオンとプロダクトイオンとのペアを調べることができる。
また、ニュートラルロススキャンではなく、多価イオンの開裂により生じた特定のプロダクトイオン(又は荷電断片)を選択的に検出することもできる。即ち、目的成分由来のイオンから生成されたプロダクトイオンと脱離する荷電断片とが想定できる場合に、コリジョンセル14や後段四重極マスフィルタ16を安定的に且つ高い効率で通過し易いほうを検出対象とし、他方を除去し得るように、分析者は予めパラメータを入力する。それにより、目的成分についての情報(例えば目的成分の含有量)を高い感度で得ることができる。
なお、上記実施例の説明では、質量入力部201及び価数入力部202からそれぞれ数値を入力するようにしていたが、それに代えて、脱離する断片の組成式とその価数、又はイオン式を、予め用意された多数の選択肢の中から分析者が選択するようにし、四重極駆動制御部22の内部において組成式やイオン式から質量と価数と算出するようにしてもよい。同じく、組成式やイオン式の代わりに、単に脱離断片の名称を予め用意された多数の選択肢の中から分析者が選択できるようにしてもよい。
図2は本発明に係る第2実施例の三連四重極型質量分析装置の要部の構成図である。図1に示した第1実施例の三連四重極型質量分析装置と同一又は相当する構成には同一符号と付してある。この第2実施例の三連四重極型質量分析装置では、入力部20は、機能ブロックとして、質量入力部201、価数入力部202のほかに、プリカーサイオンの価数を選択するための選択基準を入力するための基準入力部203を含む。また、四重極駆動制御部22は、データ処理部18に含まれるマススペクトル作成部181で作成されたマススペクトルに基づいてプリカーサイオンの価数を判定するプリカーサイオン価数判定部225を含む。価数の判定方法及び上記の選択基準については後で詳述する。
この第2実施例の三連四重極型質量分析装置において多価イオン用の特徴的なMS/MS分析を実施する際の手順と動作を説明する。
分析に先立ち、分析者は質量入力部201により、解離操作の際にプリカーサイオンから脱離する断片の質量値mLossを入力する。これは第1実施例と同様である。さらに分析者は、価数入力部202により、脱離断片の価数zLossとプロダクトイオンの価数zProdのうちの一方の値を入力し、基準入力部203により、プリカーサイオンの価数を選択するための選択基準を入力する。
多価イオン化し易い化合物をESI等のイオン化法によりイオン化した場合、様々な価数の多価イオンが生成されることが多い。上記選択基準とは、価数の相違する多種の多価イオンのうち、プリカーサイオンとして選定するイオンの価数を決定するための条件である。例えば選択基準としては次のいずれかとすることができる。
(1)2以上の価数の任意の1つの価数を設定する。この場合、設定された選択基準に適合する1つの価数の多価イオンがプリカーサイオンとして選定される。
(2)2以上の価数のうちの任意の複数の価数を設定する。この場合、設定された選択基準に適合する複数の価数の多価イオンが順次プリカーサイオンとして選定される。
(3)2以上の価数の任意の価数を価数範囲の下限値として設定する。この場合、選択基準として設定された下限値以上の価数を有する全ての多価イオンが順次プリカーサイオンとして選定される。
(4)2以上の価数の任意の価数範囲の下限値及び上限値を設定する。この場合、選択基準として設定された下限値以上で上限値以下の価数を有する全ての多価イオンが順次プリカーサとして選定される。
また、第1実施例と同様に分析者は、上記以外の分析条件、例えばニュートラルロススキャンであれば走査するプリカーサイオンの質量電荷比の範囲(又は走査するプロダクトイオンの質量電荷比の範囲)なども入力する。
分析開始が指示されると、MS/MS分析に先立って目的成分を含む試料に対する通常のMS分析が実行される。このときには、コリジョンセル14内にはCIDガスは導入されず、前段四重極マスフィルタ13又は後段四重極マスフィルタ16のいずれかで所定質量範囲の質量走査が実施され、それにより収集されたデータに基づいてマススペクトル作成部181はマススペクトルを作成する。分析対象である化合物が安定同位体元素以外の同位体元素を含む場合、マススペクトル上には同じ組成で同位体元素が相違する同位体イオンに対応する複数のピーク、つまり同位体ピーク群が現れる。このとき1つの同位体ピーク群に含まれる同位体ピークの間隔はイオンの価数に依存し、例えばピークの間隔が約1Daであれば価数は1、該間隔が約0.5Daであれば価数は2、該間隔が約0.33Daであれば価数は3、というように、同位体ピークの間隔の逆数が価数を示す。そこでプリカーサイオン価数判定部225は、マススペクトル上に現れる目的成分由来の同位体イオンピークの間隔に基づいて生成された多価イオンの価数を自動的に判定する。
そしてプリカーサイオン価数判定部225は、上述したように基準入力部203より入力設定された選択基準に従って、プリカーサイオンとして選定すべき多価イオンの価数を決定する。ここで決定された1乃至複数の価数が、第1実施例において価数入力部202により入力されるプリカーサイオンの価数zPrecに相当する。即ち、この第2実施例では、プリカーサイオンの価数zPrecは実際に生成される多価イオンの価数の判定結果と入力された選択基準とに基づいて決められる。
上述したように、脱離断片の価数zLossとプロダクトイオンの価数zProdのうちの一方の値は入力されており、プリカーサイオン価数判定部225においてプリカーサイオンの価数zPrecが決まるから、価数算出部221はzPrec=zProd+zLossなる関係に基づいて、入力されていない価数zLoss又はzProdを計算により求める。これにより、通過プロダクトイオンm/z算出部223には、第1実施例と同様に、2つの価数zPrec、zProdがパラメータとして入力される。
続いてMS/MS分析が実行されるが、このMS/MS分析の際の動作は第1実施例と同じである。即ち、プリカーサイオンm/z設定部222は分析条件の指定に応じた質量電荷比MPrecを出力し、通過プロダクトイオンm/z算出部223は、与えられたプリカーサイオンの質量電荷比 Prec 、脱離断片の質量mLoss、及び価数zPrec、zProdを、MProd=(MPrec×zPrec−mLoss)/zProdなる関係式に適用して、プリカーサイオンの質量電荷比MPrecに対して後段四重極マスフィルタ16を通過させるプロダクトイオンの質量電荷比MProdを計算により求める。これにより、四重極駆動電圧算出部224はプリカーサイオン及びプロダクトイオンの質量電荷比MPrec、MProdに対応した電圧が生成されるように制御信号をQ1電源部25、Q3電源部26へ送る。その結果、目的成分由来の多価イオンをプリカーサイオンとし、該プリカーサイオンの開裂により生じる目的のプロダクトイオンが検出器17に到達して検出される。目的成分から生成される多価イオンの中で選択基準に適合するイオンが複数ある場合には、その複数のイオンをそれぞれプリカーサイオンとするMS/MS分析が実行されることになる。
なお、上記第1及び第2実施例の説明ではコリジョンセル14においてCIDによりプリカーサイオンを開裂させるようにしていたが、他の解離手法を用いてもよい。低速の電子をイオンに照射することにより解離を促すECDを利用した場合、多価イオンが解離する際に脱離断片が電子を捕獲して中性化する。つまり、捕獲される電子の電荷分だけ、解離前後の総価数(解離前の総価数とはプリカーサイオンの価数であり、解離後の総価数とはプロダクトイオンの価数と脱離断片の価数(中性であれば価数は0)との和である)は変化することになる。したがって、ECDを用いる場合には、上記説明における脱離断片の価数 Lossとは中性化前(電子捕獲前)の断片の価数を意味する。
また、一般に知られているように、イオン源11で生成されたイオンがイオン源11を発して、前段四重極マスフィルタ13、コリジョンセル14、後段四重極マスフィルタ16を通過するには時間が掛かる。そのため、プリカーサイオンの質量電荷比MPrecとプロダクトイオンの質量電荷比MProdが一定である(少なくともイオンを検出する時間の間一定である)場合には問題ないが、それら質量電荷比を高速で走査する場合にはイオンが通過する所要時間が無視できなくなることがある。そうした場合、イオン通過の所要時間を考慮して、プリカーサイオンの質量電荷比MPrecの走査に対し所定時間だけ遅延させてプロダクトイオンの質量電荷比MProdを走査するような制御が行われることがある。こうした時間差を持った質量走査が行われる場合でも、本発明が適用可能であることは当然である。
また、上記実施例や上記記載の各種の変形例にとどまらず、本発明の趣旨の範囲で適宜変更、修正、追加を行っても本願請求の範囲に包含されることは明らかである。
10…分析室
11…イオン源
12…イオン光学系
13…前段四重極マスフィルタ
14…コリジョンセル
15…四重極イオンガイド
16…後段四重極マスフィルタ
17…検出器
18…データ処理部
181…マススペクトル作成部
19…制御部
20…入力部
201…質量入力部
202…価数入力部
203…基準入力部
21…表示部
22…四重極駆動制御部
221…価数算出部
222…プリカーサイオンm/z設定部
223…通過プロダクトイオンm/z算出部
224…四重極駆動電圧算出部
225…プリカーサイオン価数判定部
25…Q1電源部
26…Q3電源部

Claims (10)

  1. 試料中の目的成分をイオン化するイオン化部と、目的成分由来のイオンの中で価数が2以上である多価イオンから特定の質量電荷比を有するイオンをプリカーサイオンとして選択する第1質量分離部、該第1質量分離部で選択されたプリカーサイオンを開裂させる解離操作部、その開裂により生成されたプロダクトイオンの中から特定の質量電荷比を有するプロダクトイオンを選択する第2質量分離部と、該第2質量分離部で選択されたイオンを検出する検出部、を具備するMS/MS型質量分析装置において、
    a)前記開裂によってプリカーサイオンから脱離する断片の質量mLossをユーザが入力設定するための第1入力部と、
    b)前記開裂が電子捕獲解離以外の解離操作によるものである場合には該開裂によってプリカーサイオンから脱離する断片の価数であり、前記開裂が電子捕獲解離によるものである場合には電子を捕獲して中性化して脱離する断片の中性化前の価数である断片の価数zLossと、プリカーサイオンの価数zPrecと、プロダクトイオンの価数zProdと、の3つのパラメータのうちの少なくとも2つをユーザが入力設定するための第2入力部と、
    c)前記3つのパラメータzLoss、zPrec、及びzProdのうちの1つが入力されていない場合に、zPrec=zProd+zLossなる関係を用いて、前記第2入力部により入力されたパラメータから入力されていない1つのパラメータzLoss、zPrec、又はzProdを算出する不足情報算出部と、
    d)MS/MS分析実行時に、前記第1質量分離部で選択されるプリカーサイオンの質量電荷比MPrecに対して前記第2質量分離部で選択されるプロダクトイオンの質量電荷比MProdが、MProd=(MPrec×zPrec−mLoss)/zProdの関係を満たすように、該第1質量分離部及び該第2質量分離部の動作をそれぞれ制御する制御部と、
    を備えることを特徴とするMS/MS型質量分析装置。
  2. 試料中の目的成分をイオン化するイオン化部と、目的成分由来のイオンの中で価数が2以上である多価イオンから特定の質量電荷比を有するイオンをプリカーサイオンとして選択する第1質量分離部と、該第1質量分離部で選択されたプリカーサイオンを開裂させる解離操作部と、その開裂により生成されたプロダクトイオンの中から特定の質量電荷比を有するプロダクトイオンを選択する第2質量分離部と、該第2質量分離部で選択されたイオンを検出する検出部と、を具備するMS/MS型質量分析装置において、
    a)前記開裂によってプリカーサイオンから脱離する断片の質量mLossをユーザが入力設定するための第1入力部と、
    b)前記開裂が電子捕獲解離以外の解離操作によるものである場合には該開裂によってプリカーサイオンから脱離する断片の価数であり、前記開裂が電子捕獲解離によるものである場合には電子を捕獲して中性化して脱離する断片の中性化前の価数である断片の価数zLossと、プロダクトイオンの価数zProdと、の2つのパラメータのうちのいずれか1つをユーザが入力設定するための第2入力部と、
    c)プリカーサイオンの価数を選択する選択基準をユーザが入力設定するための第3入力部と、
    d)目的成分に対するMS分析により得られたマススペクトルで観測される各イオンの価数を判定する価数判定部と、
    e)該価数判定部により判定された価数、及び、前記第3入力部により設定された選択基準に基づいて、分析すべきプリカーサイオンの価数zPrecを決定するプリカーサイオン価数決定部と、
    f)zPrec=zProd+zLossなる関係を用いて、前記プリカーサイオン価数決定部により決定されたプリカーサイオンの価数zPrec、及び前記第2入力部により入力された1つのパラメータzLoss又はzProdから、入力されていない価数 Loss 又はProdを算出するプロダクトイオン価数決定部と、
    g)MS/MS分析実行時に、前記第1質量分離部で選択されるプリカーサイオンの質量電荷比MPrecに対して前記第2質量分離部で選択されるプロダクトイオンの質量電荷比MProdが、MProd=(MPrec×zPrec−mLoss)/zProdの関係を満たすように、該第1質量分離部及び該第2質量分離部の動作をそれぞれ制御する制御部と、
    を備えることを特徴とするMS/MS型質量分析装置。
  3. 請求項2に記載のMS/MS型質量分析装置であって、
    前記価数判定部は、同位体イオンに対応する各ピークの間隔に基づいて価数を判定することを特徴とするMS/MS型質量分析装置。
  4. 請求項2又は3に記載のMS/MS型質量分析装置であって、
    前記第3入力部による選択基準は、前記価数判定部により判定された価数が複数種である場合にそのうちの1つを選択するものであることを特徴とするMS/MS型質量分析装置。
  5. 請求項2又は3に記載のMS/MS型質量分析装置であって、
    前記第3入力部による選択基準は複数種の価数を選択するものであり、前記プリカーサイオン価数決定部によりプリカーサイオンの価数zPrecが複数決定された場合に、前記制御部は、プリカーサイオンの価数を順次変更しながらそれぞれMS/MS分析を実行するように前記第1質量分離部及び前記第2質量分離部の動作を制御することを特徴とするMS/MS型質量分析装置。
  6. 請求項5に記載のMS/MS型質量分析装置であって、
    前記第3入力部による選択基準は2以上の任意の価数以上の全ての価数を選択するものであることを特徴とするMS/MS型質量分析装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のMS/MS型質量分析装置であって、
    前記第1及び第2入力部は、プリカーサイオンから脱離する断片の組成式及び価数、又はイオン式を入力するものであり、該入力部から入力された情報に基づいて前記断片の質量及び価数を算出する算出部をさらに備えることを特徴とするMS/MS型質量分析装置。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のMS/MS型質量分析装置であって、
    前記第1及び第2入力部は、プリカーサイオンから脱離する断片の名称を、予め登録されている複数の名称の中から選択するものであり、該入力部から選択された名称に対応付けられた断片の質量及び価数を取得する取得部をさらに備えることを特徴とするMS/MS型質量分析装置。
  9. 試料中の目的成分をイオン化するイオン化部と、目的成分由来のイオンの中で価数が2以上である多価イオンから特定の質量電荷比を有するイオンをプリカーサイオンとして選択する第1質量分離部と、該第1質量分離部で選択されたプリカーサイオンを開裂させる解離操作部と、その開裂により生成されたプロダクトイオンの中から特定の質量電荷比を有するプロダクトイオンを選択する第2質量分離部と、該第2質量分離部で選択されたイオンを検出する検出部と、MS分析及びMS/MS分析を行うために前記第1質量分離部及び前記第2質量分離部の動作をそれぞれ制御する制御部と、MS/MS分析を行うために必要なパラメータをユーザが入力するための入力部と、を具備するMS/MS型質量分析装置を用いた分析方法であって、
    a)開裂によってプリカーサイオンから脱離する断片の質量mLossを前記入力部によりユーザが入力する第1入力ステップと、
    b)前記開裂が電子捕獲解離以外の解離操作によるものである場合には該開裂によってプリカーサイオンから脱離する断片の価数であり、前記開裂が電子捕獲解離によるものである場合には電子を捕獲して中性化して脱離する断片の中性化前の価数である断片の価数zLossと、プリカーサイオンの価数zPrecと、プロダクトイオンの価数zProdと、の3つのパラメータのうちの少なくとも2つを前記入力部によりユーザが入力する第2入力ステップと、
    c)前記3つのパラメータzLoss、zPrec、及びzProdのうちの1つが入力されていない場合に、zPrec=zProd+zLossなる関係を用いて、前記入力部により入力されたパラメータから、入力されていない1つのパラメータzLoss、zPrec、又はzProdを算出する不足情報算出ステップと、
    d)MS/MS分析実行時に、前記第1質量分離部で選択されるプリカーサイオンの質量電荷比MPrecに対して前記第2質量分離部で選択されるプロダクトイオンの質量電荷比MProdが、MProd=(MPrec×zPrec−mLoss)/zProdの関係を満たすように、該第1質量分離部及び該第2質量分離部の動作をそれぞれ制御部により制御するMS/MS分析実行ステップと、
    を実行ことを特徴とするMS/MS型質量分析装置を用いた分析方法。
  10. 試料中の目的成分をイオン化するイオン化部と、目的成分由来のイオンの中で価数が2以上である多価イオンから特定の質量電荷比を有するイオンをプリカーサイオンとして選択する第1質量分離部と、該第1質量分離部で選択されたプリカーサイオンを開裂させる解離操作部と、その開裂により生成されたプロダクトイオンの中から特定の質量電荷比を有するプロダクトイオンを選択する第2質量分離部と、該第2質量分離部で選択されたイオンを検出する検出部と、MS分析及びMS/MS分析を行うために前記第1質量分離部及び前記第2質量分離部の動作をそれぞれ制御する制御部と、MS/MS分析を行うために必要なパラメータをユーザが入力するための入力部と、を具備するMS/MS型質量分析装置を用いた分析方法であって、
    a)開裂によってプリカーサイオンから脱離する断片の質量mLossを前記入力部によりユーザが入力する第1入力ステップと、
    b)前記開裂が電子捕獲解離以外の解離操作によるものである場合には該開裂によってプリカーサイオンから脱離する断片の価数であり、前記開裂が電子捕獲解離によるものである場合には電子を捕獲して中性化して脱離する断片の中性化前の価数である断片の価数zLossと、プロダクトイオンの価数zProdと、の2つのパラメータのうちのいずれか1つを前記入力部によりユーザが入力する第2入力ステップと、
    c)プリカーサイオンの価数を選択する選択基準を前記入力部によりユーザが入力する第3入力ステップと、
    d)目的成分に対するMS分析により得られたマススペクトルで観測される各イオンの価数を判定する価数判定ステップと、
    e)該価数判定ステップにおいて判定された価数、及び、前記第3入力ステップにおいて入力された選択基準に基づいて、分析すべきプリカーサイオンの価数zPrecを決定するプリカーサイオン価数決定ステップと、
    f)zPrec=zProd+zLossなる関係を用いて、前記プリカーサイオン価数決定ステップにおいて決定されたプリカーサイオンの価数zPrec、及び前記第2入力ステップにおいて入力された1つのパラメータzLoss又はzProdから、入力されていない価数 Loss 又はProdを算出するプロダクトイオン価数決定ステップと、
    g)MS/MS分析実行時に、前記第1質量分離部で選択されるプリカーサイオンの質量電荷比MPrecに対して前記第2質量分離部で選択されるプロダクトイオンの質量電荷比MProdが、MProd=(MPrec×zPrec−mLoss)/zProdの関係を満たすように、該第1質量分離部及び該第2質量分離部の動作を前記制御部により制御するMS/MS分析実行ステップと、
    を実行することを特徴とするMS/MS型質量分析装置を用いた分析方法。
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