JP6585087B2 - 質量スペクトルライブラリを正確な質量スペクトルライブラリに転換する方法 - Google Patents

質量スペクトルライブラリを正確な質量スペクトルライブラリに転換する方法 Download PDF

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Description

(関連出願の引用)
本願は、米国仮特許出願第62/006,805号(2014年6月2日出願)の利益を主張し、上記出願の内容は、その全体が参照により本明細書に引用される。
正確な質量分析/質量分析(MS/MS)スペクトルライブラリ照合は、未知のスクリーニングワークフローの効率を向上させる大きな可能性を有する。しかしながら、大規模で正確な質量スペクトルレポジトリは、現在、名目上の質量レポジトリまたは正確でない質量レポジトリほど広範な化学的空間に及んでいない。正確な質量スペクトルレポジトリの構築は、時間がかかり(例えば、計測時間、化学物質の利用可能性等)、必ずしも実行可能ではないこともある。
正確な質量スペクトルライブラリの品質を改善するために、ある研究が正確な質量データの自動再較正に対して行われてきた。さらに、(いかなるMSデータもない)化合物構造のみから理論的MSnスペクトルを自動的に生成するためのツールも、近年開発されている。しかしながら、これらのツールは、断片を過大評価する傾向がある。
生成イオン質量スペクトルをより高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに転換するためのシステムが開示される。本システムは、プロセッサを含む。プロセッサは、タンデム質量分析計によって生成される少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルを受信し、少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルに対応する化合物の化学構造を受信し、化学構造に基づいて、1つ以上の元素組成を少なくとも1つの生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つのピークに割り当てる。プロセッサはさらに、少なくとも1つのピークに対して、1つ以上の割り当てられた元素組成のうちの少なくとも1つの元素組成を選択し、少なくとも1つのピークの質量を選択された少なくとも1つの元素組成の質量に転換し、より高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルを生成する。
生成イオン質量スペクトルをより高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに転換する方法が開示される。タンデム質量分析計によって生成される少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルは、プロセッサを使用して受信される。少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルに対応する化合物の化学構造は、プロセッサを使用して受信される。1つ以上の元素組成は、プロセッサを使用して、化学構造に基づいて、少なくとも1つの生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つのピークに割り当てられる。1つ以上の割り当てられた元素組成のうちの少なくとも1つの元素組成は、プロセッサを使用して、少なくとも1つのピークに対して選択される。少なくとも1つのピークの質量は、プロセッサを使用して、選択された少なくとも1つの元素組成の質量に転換され、より高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルを生成する。
そのコンテンツが、生成イオン質量スペクトルをより高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに転換する方法を実施するよう、プロセッサ上で実行される命令を伴うプログラムを含む、非一過性の有形コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含む、コンピュータプログラム製品が開示される。
方法は、システムを提供することを含み、システムは、1つ以上の個別のソフトウェアモジュールを備え、個別のソフトウェアモジュールは、入力モジュールと、分析モジュールとを備えている。入力モジュールは、タンデム質量分析計によって生成される少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルを受信する。入力モジュールは、少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルに対応する化合物の化学構造を受信する。分析モジュールは、化学構造に基づいて、1つ以上の元素組成を少なくとも1つの生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つのピークに割り当てる。分析モジュールは、少なくとも1つのピークに対して、1つ以上の割り当てられた元素組成のうちの少なくとも1つの元素組成を選択する。分析モジュールは、少なくとも1つのピークの質量を選択された少なくとも1つの元素組成の質量に転換し、より高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルを生成する。
本出願者の教示のこれらおよび他の特徴が、本明細書に記載される。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
生成イオン質量スペクトルをより高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに転換するためのシステムであって、前記システムは、プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
タンデム質量分析計によって生成される少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルを受信することと、
前記少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルに対応する化合物の化学構造を受信することと、
前記化学構造に基づいて、1つ以上の元素組成を前記少なくとも1つの生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つのピークに割り当てることと、
前記少なくとも1つのピークに対して、前記1つ以上の割り当てられた元素組成のうちの少なくとも1つの元素組成を選択することと、
前記少なくとも1つのピークの質量を前記選択された少なくとも1つの元素組成の質量に転換し、より高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルを生成することと
を行う、システム。
(項目2)
前記プロセッサは、
前記化学構造の1つ以上の断片化をシミュレーションすることであって、前記化学構造の1つ以上の断片化は、前記化学構造の1つ以上の部分構造を生成する、ことと、
前記少なくとも1つのピークの前記質量の質量許容誤差内の質量を有する前記1つ以上の部分構造の元素組成を前記少なくとも1つのピークに割り当てることと
によって、1つ以上の元素組成を割り当てる、項目1に記載のシステム。
(項目3)
前記プロセッサは、
前記1つ以上の割り当てられた元素組成を採点することと、
最高得点を伴う少なくとも1つの元素組成を選択することと
によって、少なくとも1つの元素組成を選択する、項目2に記載のシステム。
(項目4)
前記1つ以上の割り当てられた元素組成は、断片化規則に基づいて採点され、前記断片化規則は、
断片イオンの前記元素組成が既知の前駆体イオンの組成と一致するという規則、損失がそれらの前駆体と一致するという規則、より高次の化学結合はより低次の結合より破壊し難いという規則、および、炭素(C)と、ヘテロ原子、すなわち、窒素(N)、酸素(O)、および硫黄(S)との間の化学結合はC−C結合より破壊し易いという規則のうちの1つ以上のものを備えている、項目3に記載のシステム。
(項目5)
前記プロセッサは、
前記少なくとも1つのピークの前記質量の質量許容誤差内の質量を有する、前記化学構造の元素から1つ以上の元素組成を計算することと、
前記1つ以上の元素組成を前記少なくとも1つのピークに割り当てることと
によって、1つ以上の元素組成を割り当てる、項目1に記載のシステム。
(項目6)
前記プロセッサは、
前記1つ以上の割り当てられた元素組成を採点することと、
最高得点を伴う少なくとも1つの元素組成を選択することと
によって、少なくとも1つの元素組成を選択する、項目5に記載のシステム。
(項目7)
前記1つ以上の割り当てられた元素組成は、少なくとも1つの元素組成と前記少なくとも1つのピークの前記質量との間の質量差に基づいて採点される、項目6に記載のシステム。
(項目8)
前記プロセッサは、
前記1つ以上の割り当てられた元素組成を採点することと、
前記化学構造の1つ以上の断片化をシミュレーションすることであって、前記化学構造の1つ以上の断片化は、前記化学構造の1つ以上の部分構造を生成する、ことと、
前記少なくとも1つのピークの前記質量の質量許容誤差内の質量を有する前記1つ以上の部分構造を前記少なくとも1つのピークに割り当てることと、
前記1つ以上の部分構造を採点することと、
割り当てられた部分構造の得点と、前記割り当てられた部分構造の対応する元素組成の得点とを組み合わせることと、
最高複合得点を有する、割り当てられた部分構造の対応する元素組成を選択することと
によって、少なくとも1つの元素組成を選択する、項目5に記載のシステム。
(項目9)
前記1つ以上の割り当てられた元素組成は、少なくとも1つの元素組成と前記少なくとも1つのピークの前記質量との間の質量差に基づいて採点され、前記1つ以上の部分構造は、断片化規則に基づいて採点される、項目8に記載のシステム。
(項目10)
前記プロセッサは、前記少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルに対応する少なくとも1つのデータ収集条件をさらに受信し、前記断片化規則は、前記少なくとも1つのデータ収集条件を使用する規則を備えている、項目4に記載のシステム。
(項目11)
前記少なくとも1つのデータ収集条件は、極性、第1の四重極Q1分解能、前駆体質量対電荷比(m/z)、m/z誤差分布、標的生成イオンスペクトルQ1幅、および衝突エネルギーのうちの1つ以上のものを備えている、項目10に記載のシステム。
(項目12)
前記プロセッサは、前記少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルに対応する少なくとも1つのデータ収集条件をさらに受信し、前記断片化規則は、前記少なくとも1つのデータ収集条件を使用する規則を備えている、項目9に記載のシステム。
(項目13)
前記プロセッサが前記少なくとも1つのピークの前記質量を前記選択された少なくとも1つの元素組成の前記質量に転換した後、前記プロセッサは、前記少なくとも1つのピークの1つ以上の同位体ピークをより高い質量精度を伴う前記生成イオン質量スペクトルにさらに追加する、項目1に記載のシステム。
(項目14)
生成イオン質量スペクトルをより高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに転換する方法であって、
プロセッサを使用して、タンデム質量分析計によって生成される少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルを受信することと、
前記プロセッサを使用して、前記少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルに対応する化合物の化学構造を受信することと、
前記プロセッサを使用して、前記化学構造に基づいて、1つ以上の元素組成を前記少なくとも1つの生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つのピークに割り当てることと、
前記プロセッサを使用して、前記少なくとも1つのピークに対して、前記1つ以上の割り当てられた元素組成のうちの少なくとも1つの元素組成を選択することと、
前記プロセッサを使用して、前記少なくとも1つのピークの質量を前記選択された少なくとも1つの元素組成の質量に転換し、より高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルを生成することと
を含む、方法。
(項目15)
非一過性の有形コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を備えているコンピュータプログラム製品であって、前記記憶媒体のコンテンツは、プロセッサ上で実行される命令を伴うプログラムを含み、前記命令は、生成イオン質量スペクトルをより高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに転換する方法を実施するためのものであり、前記方法は、
システムを提供することであって、前記システムは、1つ以上の個別のソフトウェアモジュールを含み、前記個別のソフトウェアモジュールは、入力モジュールと、分析モジュールとを備えている、ことと、
前記入力モジュールを使用して、タンデム質量分析計によって生成される少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルを受信することと、
前記入力モジュールを使用して、前記少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルに対応する化合物の化学構造を受信することと、
前記分析モジュールを使用して、前記化学構造に基づいて、1つ以上の元素組成を前記少なくとも1つの生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つのピークに割り当てることと、
前記分析モジュールを使用して、前記少なくとも1つのピークに対して、前記1つ以上の割り当てられた元素組成のうちの少なくとも1つの元素組成を選択することと、
前記分析モジュールを使用して、前記少なくとも1つのピークの質量を前記選択された少なくとも1つの元素組成の質量に転換し、より高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルを生成することと
を含む、コンピュータプログラム製品。

当業者は、後述の図面が、例証目的にすぎないことを理解するであろう。図面は、本教示の範囲をいかようにも制限することを意図するものではない。
図1は、本教示の実施形態が実装され得るコンピュータシステムを図示するブロック図である。 図2は、種々の実施形態による、生成イオン質量スペクトルをより高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに転換するための例示的システムの概略図である。 図3は、種々の実施形態による、等重断片を示す断片化評価ツールの表示ウィンドウからの情報の例示的スクリーンキャプチャである。 図4は、種々の実施形態による、カスケード式中性損失を示す断片化評価ツールの表示ウィンドウからの情報の例示的スクリーンキャプチャである。 図5は、種々の実施形態による、2つの異なるタイプの破壊した結合に起因する断片を示す、断片化評価ツールの2つの重ね合わされた表示ウィンドウからの情報の例示的スクリーンキャプチャである。 図6は、種々の実施形態による、ベンラファクシンの断片の化学構造を示す、断片化評価ツールの表示ウィンドウからの情報の例示的スクリーンキャプチャである。 図7は、種々の実施形態による、同様に132.0570の質量を有するベンラファクシンの別の断片の化学構造を示す、断片化評価ツールの表示ウィンドウからの情報の例示的スクリーンキャプチャである。 図8は、種々の実施形態による、193の名目上の質量を有し、かつ最高得点を有する7−アミノクロナゼパムの断片の化学構造を示す、断片化評価ツールの表示ウィンドウからの情報の例示的スクリーンキャプチャである。 図9は、種々の実施形態による、図8の最高得点断片と類似する構造を有するジアゼパムの断片の化学構造を示す、断片化評価ツールの表示ウィンドウからの情報の例示的スクリーンキャプチャである。 図10は、種々の実施形態による、同様に193の質量を有するテマゼパムの2つの断片の化学構造を示す、断片化評価ツールの2つの重ね合わせられた表示ウィンドウからの情報の例示的スクリーンキャプチャである。 図11は、種々の実施形態による、スペクトルに各注釈付き自動断片の理論的同位体パターンを注入することによって、スペクトルがどのようにして正確な非特異的断片化スペクトルに転換されるかを示す、例示的な一連の質量スペクトルプロットである。 図12は、種々の実施形態による、エピネフリンの例示的な名目上のまたは低精度生成イオン質量スペクトルである。 図13は、種々の実施形態による、エピネフリンの例示的な転換された正確な生成イオン質量スペクトルである。 図14は、種々の実施形態による、生成イオン質量スペクトルをより高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに転換する方法を示す、フローチャートである。 図15は、種々の実施形態による、生成イオン質量スペクトルをより高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに転換する方法を実施する、1つ以上の個別のソフトウェアモジュールを含む、システムの概略図である。
本教示の1つ以上の実施形態を詳細に説明する前に、当業者は、本教示が、その用途において、以下の発明を行うための形態に記載される、または図面に図示される、構造、構成要素の配列、および段階化の配列の詳細に制限されないことを理解するであろう。本明細書で使用される表現および専門用語は、説明の目的のためであって、制限として見なされるべきではないことも理解されたい。
(コンピュータ実装システム)
図1は、本教示の実施形態が実装され得るコンピュータシステム100を図示するブロック図である。コンピュータシステム100は、情報を通信するためのバス102または他の通信機構と、情報を処理するためにバス102と結合されたプロセッサ104とを含む。コンピュータシステム100は、プロセッサ104によって実行される命令を記憶するために、バス102に結合されるランダムアクセスメモリ(RAM)または他の動的記憶デバイスであり得るメモリ106も含む。メモリ106は、プロセッサ104によって実行される命令の実行の間、一時的変数または他の中間情報を記憶するためにも使用され得る。コンピュータシステム100は、プロセッサ104のための静的情報および命令を記憶するために、バス102に結合された読み取り専用メモリ(ROM)108または他の静的記憶デバイスをさらに含む。磁気ディスクまたは光ディスク等の記憶デバイス110は、情報および命令を記憶するために提供され、バス102に結合される。
コンピュータシステム100は、情報をコンピュータユーザに表示するために、バス102を介して、ブラウン管(CRT)または液晶ディスプレイ(LCD)等のディスプレイ112に結合され得る。英数字および他のキーを含む入力デバイス114は、情報およびコマンド選択をプロセッサ104に通信するために、バス102に結合される。別のタイプのユーザ入力デバイスは、方向情報およびコマンド選択をプロセッサ104に通信し、ディスプレイ112上のカーソル移動を制御するためのマウス、トラックボール、またはカーソル方向キー等のカーソル制御116である。この入力デバイスは、典型的には、デバイスが平面上の位置を指定することを可能にする2つの軸、すなわち、第1の軸(すなわち、x)および第2の軸(すなわち、y)における2自由度を有する。
コンピュータシステム100は、本教示を実施することができる。本教示のある実装によると、結果は、メモリ106内に含まれる1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスをプロセッサ104が実行することに応答して、コンピュータシステム100によって提供される。そのような命令は、記憶デバイス110等の別のコンピュータ読み取り可能な媒体から、メモリ106内に読み込まれ得る。メモリ106内に含まれる命令のシーケンスの実行は、プロセッサ104に、本明細書に説明されるプロセスを行わせる。代替として、有線回路が、本教示を実装するためのソフトウェア命令の代わりに、またはそれと組み合わせて、使用され得る。したがって、本教示の実装は、ハードウェア回路およびソフトウェアの任意の特定の組み合わせに制限されない。
種々の実施形態では、コンピュータシステム100は、ネットワークシステムを形成するために、ネットワークを横断して、コンピュータシステム100のような1つ以上の他のコンピュータシステムに接続されることができる。ネットワークは、インターネット等のプライベートネットワークまたはパブリックネットワークを含むことができる。ネットワークシステムでは、1つ以上のコンピュータシステムは、データを記憶し、それを他のコンピュータシステムに提供することができる。データを記憶かつ提供する、1つ以上のコンピュータシステムは、クラウドコンピューティングシナリオにおいて、サーバまたはクラウドと称されることができる。1つ以上のコンピュータシステムは、例えば、1つ以上のウェブサーバを含むことができる。サーバまたはクラウドに、およびそれからデータを送信および受信する他のコンピュータシステムは、例えば、クライアントまたはクラウドデバイスと称されることができる。
用語「コンピュータ読み取り可能な媒体」は、本明細書で使用される場合、実行のために、命令をプロセッサ104に提供することに関与する任意の媒体を指す。そのような媒体は、不揮発性媒体、揮発性媒体、および伝送媒体を含むが、それらに制限されない多くの形態をとり得る。不揮発性媒体は、例えば、記憶デバイス110等の光学または磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、メモリ106等の動的メモリを含む。伝送媒体は、バス102を備えている配線を含む、同軸ケーブル、銅線、および光ファイバを含む。
コンピュータ読み取り可能な媒体またはコンピュータプログラム製品の一般的形態として、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、または任意の他の磁気媒体、CD−ROM、デジタルビデオディスク(DVD)、ブルーレイディスク、任意の他の光学媒体、サムドライブ、メモリカード、RAM、PROM、およびEPROM、フラッシュ−EPROM、任意の他のメモリチップまたはカートリッジ、もしくはコンピュータが読み取ることができる、任意の他の有形媒体が挙げられる。
コンピュータ読み取り可能な媒体の種々の形態は、実行のために、1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスをプロセッサ104に搬送することに関わり得る。例えば、命令は、最初は、遠隔コンピュータの磁気ディスク上で搬送され得る。遠隔コンピュータは、命令をその動的メモリ内にロードし、モデムを使用して、電話回線を介して、命令を送信することができる。コンピュータシステム100にローカルのモデムは、データを電話回線上で受信し、赤外線送信機を使用して、データを赤外線信号に転換することができる。バス102に結合された赤外線検出器は、赤外線信号で搬送されるデータを受信し、データをバス102上に配置することができる。バス102は、データをメモリ106に搬送し、そこから、プロセッサ104は、命令を読み出し、実行する。メモリ106によって受信された命令は、随意に、プロセッサ104による実行の前後に、記憶デバイス110上に記憶され得る。
種々の実施形態によると、方法を実施するためにプロセッサによって実行されるように構成される命令は、コンピュータ読み取り可能な媒体上に記憶される。コンピュータ読み取り可能な媒体は、デジタル情報を記憶するデバイスであることができる。例えば、コンピュータ読み取り可能な媒体は、ソフトウェアを記憶するために、当技術分野において周知のように、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD−ROM)を含む。コンピュータ読み取り可能な媒体は、実行されるように構成される命令を実行するために好適なプロセッサによってアクセスされる。
本教示の種々の実装の以下の説明は、例証および説明の目的のために提示されている。これは、包括的でもなく、本教示を開示される精密な形態に制限するものでもない。修正および変形例が、前述の教示に照らして可能であるか、または本教示の実践から取得され得る。加えて、説明される実装は、ソフトウェアを含むが、本教示は、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせとして、またはハードウェア単独において実装され得る。本教示は、オブジェクト指向および非オブジェクト指向両方のプログラミングシステムによって実装され得る。
(質量を転換するためのシステムおよび方法)
タンデム質量分析または質量分析/質量分析(MS/MS)は、実験的に得られた生成イオンスペクトルを、既知の化合物の真正標準サンプルから得られる基準生成イオンスペクトルと照合することによって、未知の化合物を識別するために使用される。測定された質量は、標準サンプルの前駆体イオンを断片化することによって生成される生成イオンの元素組成および構造を反映する。典型的には、生成イオンスペクトルが同位体ピークに対する情報を含まないように、前駆体イオンのモノアイソトピック形態のみが選択される。基準生成イオンスペクトルの集合は、ライブラリとして既知であり、生成イオンスペクトルのライブラリの質量および強度は、多くの場合、データベースに記憶される。
照合は、異なるスペクトルにおけるピークの質量および強度を比較することによって行われる。質量測定に関連付けられる誤差が常にあるので、質量比較は、2つの質量が同一であるかどうかを決定するために許容誤差窓を使用する。しかしながら、許容誤差窓が大きい場合、異なるが類似する質量を伴うイオンが同じであると誤って推測され得る可能性がある。したがって、照合プロセスの制度は、実験および基準スペクトルの両方における質量の測定精度に依存する。
多くのライブラリが、三連四重極機器等の約0.1質量単位(amuまたはダルトン、Da)の質量測定精度を伴うタンデム質量分析計を使用して、生成されており、実験スペクトルが、同様の機器において得られている。
近年、はるかに高い精度、例えば、0.01または0.001amuが可能である機器を使用して、質量スペクトルを測定することがますます一般的になっている。これらの質量分析計からの実験スペクトルは、より低い精度のデバイス上で得られるライブラリスペクトルと照合されることができるが、ライブラリも高精度スペクトルも含む場合、スペクトル比較の性能が大いに改善される。通常、高精度ライブラリを生成することは、異なる高精度機器を使用して、標準サンプルが再分析されることを要求するが、これは、時間がかかり、例えば、標準がもはや利用可能でなければ、実行可能ではない場合がある。
種々の実施形態では、システムおよび方法は、既存のライブラリの精度を向上させるために使用され、すなわち、基準スペクトルの強度比を保持しながら、名目上のまたは低精度の質量値を、高精度の等価のもの、もしくは計算された正確な質量と置換するために使用される。
これは、断片イオンの構造が決定されることが可能な場合に達成されることができる。何故なら、これは、正確な質量が計算され、基準ライブラリ内の低精度値を置換するために使用されることができる元素組成を提供するからである。構造を観察された断片イオンに割り当てることによって、手動でスペクトルに注釈を付けることが可能であるが、これは、時間がかかり、広範な知識および経験を要求する。
種々の実施形態では、アルゴリズムが、既知の化合物の化学構造のコンピュータ読み取り可能な表現に基づいて、インシリコで断片の全ての潜在的元素組成を生成するが、そのようなアルゴリズムは、多くの場合、過剰に多くの断片を予測する。化学構造のコンピュータ読み取り可能な表現は、例えば、MOLファイルであるか、またはSMILES表記で表されることができる。さらに、ライブラリスペクトルが低い精度を有するので、2つ以上の予測された断片は、基準データの許容誤差内で観察された断片に一致する質量を有することが一般的である。
種々の実施形態では、アルゴリズムはさらに、断片化規則に基づいて、予測された断片を採点する。断片化規則は、断片イオンの元素組成が(既知の)前駆体イオンの組成と一致しなければならないという規則、(多くの場合、割り当てることがより容易である)損失もそれらの前駆体と一致しなければならないという規則、炭素(C)と、ヘテロ原子(窒素(N)、酸素(O)、および硫黄(S)等)との間の化学結合が、C−C結合より破壊し易いという規則、環は線形構造より破壊し難い(特に環も芳香族である場合)という規則等の規則を含むことができるが、それらに限定されない。加えて、共通骨格構造の誘導体である薬剤等の化合物族がある場合、一族の1つの構成要素における断片に割り当てられる構造は、一族の第2の構成要素における同一質量を伴う断片と同一である可能性が高い。
これらの得点に基づいて、各生成イオンスペクトルの各生成イオンが、その生成イオンの最も可能性の高い構造で注釈を付けられ、その構造の元素組成が決定され、その元素組成の計算された正確な質量が、基準ライブラリ質量を更新するために使用される。
さらに、断片が、分解されることができない2つ以上の可能な構造を有する場合、両方とも記憶されることができる。換言すると、インシリコでの断片化および断片化規則を適用することが、生成イオンの2つ以上の可能な正確な質量をもたらす場合、基準ライブラリは、生成イオンの2つ以上の質量値を記憶するように作製されることができる。
種々の実施形態では、後続のスペクトル照合アルゴリズムは、実験質量に最も近い質量を選択するように修正される。例えば、基準ライブラリは、化合物の生成イオンスペクトルのピークに対して、99.9と100.1との質量を受信し、記憶し得る。これらの値は、上記で説明されるインシリコでの断片化および断片化規則を通して見出される。次いで、99.91の実験値が後に見出された場合、照合アルゴリズムは、実験質量に最も近い正確な質量を使用し、いかなる代替の正確な質量値も無視する。この場合、実験質量に最も近い正確な質量は、99.9である。種々の実施形態では、照合アルゴリズムを修正するよりもむしろ、代替の正確な質量値が基準ライブラリから除去される。
種々の実施形態では、生成イオンの元素組成から、予期される同位体パターン(質量および強度)が計算されることができ、これらの付加的ピークは、同位体が含まれるように広い前駆体イオンウィンドウを意図的に使用する技法との使用のために意図されたライブラリに追加されることができる。広い前駆体イオンウィンドウを意図的に使用するそのような技法は、データ独立取得(DIA)および連続ウィンドウ取得(SWATH)を含むが、それらに限定されない。
図2は、種々の実施形態による、生成イオン質量スペクトルをより高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに転換するための例示的システム200の概略図である。システム200は、プロセッサ220を含む。プロセッサ220は、生成イオンスペクトル211と、生成イオンスペクトル211に対応する既知の化合物の化学構造212とを受信する。生成イオンスペクトル211は、例えば、低精度質量値を有する既存のライブラリからである。
化学構造212も、既存のライブラリから得られることができる。典型的には、当業者は、既存のライブラリを、スペクトルおよび(通常は)化学構造を含む単一のデータベースと考える。しかしながら、化学構造212はまた、それが記憶されるあるコンピュータディレクトリから、または化合物識別子(名前等)に応答して構造が得られる、化学構造の検索可能データベースから得られることもできる。
生成イオンスペクトル211および化学構造212に加えて、アルゴリズム200は、既存のライブラリから入力として補足情報213を受信することもできる。補足情報213は、極性、Q1分解能、前駆体m/z、m/z誤差分布、標的生成イオンスペクトルQ1幅、および衝突エネルギー等のデータ収集条件を含むことができるが、それらに限定されない。
プロセッサ220は、1つ以上の元素組成を質量ピークに割り当て、質量ピークに対して少なくとも1つの元素組成を選択することによって、生成イオンスペクトル211の質量ピークを、より精密または正確な質量ピークに転換する。プロセッサ220は、少なくとも2つの異なる方法で、この転換を行うことができる。
まず第1に、プロセッサ220は、化学構造211のインシリコでの断片化を行い、各シミュレーションされた断片の元素組成の質量を生成イオンスペクトル211の各質量ピークと比較することができる。質量が、生成イオンスペクトル211の質量ピークの質量の質量許容誤差内である断片の元素組成は、質量ピークに割り当てられる。割り当てられた元素組成はまた、得点を与えられることもできる。得点は、例えば、破壊した結合の数、(断片化に使用されるCEを踏まえて)破壊した結合のタイプ、内部結合のタイプ、カスケード式断片化の証拠、水素移動、再配列、および類似構造の化合物からの生成イオンスペクトルにおける断片の証拠を考慮する断片化規則に基づき得る。
次いで、少なくとも1つの割り当てられた元素組成が、例えば、最高得点に基づいて、生成イオンスペクトル211の質量ピークに対して選択される。次いで、質量ピークの質量は、選択された元素組成のより高い精度または正確な質量に転換される。生成イオンスペクトル211の全ての質量ピークを転換した後、プロセッサ220は、より高い精度の生成イオンスペクトル230を出力する。
プロセッサ220はまた、第1に、化学構造212内の元素の数およびタイプに基づいて、生成イオンスペクトル211における各質量ピークに対して全ての可能な元素組成を計算することによって、生成イオンスペクトル211の質量を転換することもできる。結果として、プロセッサ220は、1つ以上の元素組成を生成イオンスペクトル211の質量ピークに割り当てる。これらの割り当てられた元素組成はまた、得点を与えられることもできる。得点は、例えば、質量またはm/zの誤差に基づく組成得点である。種々の実施形態では、生成イオンスペクトル211のいくつかの質量ピークは、Q1幅に基づいて同位体ピークであると決定されることができ、適切な元素組成を与えられることができる。
しかしながら、質量のみに基づいて、各質量ピークに対して元素組成を割り当てることは、いくつかのピークに過剰に多くの元素組成をもたらし、1つの元素組成の選択を困難にし得る。結果として、種々の実施形態では、プロセッサ220は、加えて、上記で説明されるように、化学構造211のインシリコでの断片化を行う。しかしながら、この場合、断片を質量ピークと比較する代わりに、断片は、各質量ピークにすでに割り当てられている元素組成と比較される。上記で説明されるように、断片はまた、断片化規則に基づいて断片化得点を与えられることもできる。したがって、元素組成を選択するために、組成得点および断片得点は、組み合わせられ、各割り当てられた元素組成に対する全体的得点を提供する。
上記で説明される他の転換方法のように、次いで、少なくとも1つの割り当てられた元素組成が、例えば、最高得点に基づいて、生成イオンスペクトル211の質量ピークに対して選択される。次いで、質量ピークの質量は、選択された元素組成のより高い精度または正確な質量に転換され、生成イオンスペクトル211の全ての質量ピークを転換した後、プロセッサ220は、より高い精度の生成イオンスペクトル230を出力する。
生成イオン質量スペクトルをより高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに転換する方法は、内部および公開スペクトルレポジトリのアクセス可能性および品質を改善することができ、内部および公開スペクトルレポジトリは、スクリーニングおよび識別ワークフロー等の小分子定性的作業で使用される。それらは、正確な質量データとの既存の質量スペクトルライブラリの適合性制限を埋めるための容易なオプションを提供することができる。それらはまた、単位Q1分解能で収集されるスペクトルレポジトリと非特異的前駆体イオン選択で収集されるデータとの間の相違に対処することもできる。
周知のプロテオミクス技法も、断片予測の方法を使用する。このプロテオミクス技法では、一組のタンパク質が、ペプチドを形成するようにインシリコで酵素消化され、それらの断片は、予測され、理論的スペクトルのデータベースに記憶される。実験生成イオンスペクトルは、どのペプチドがサンプル中に存在するかを決定するために、このデータベースと比較される。ペプチド断片化が、単純であり、十分に理解されているので、断片質量予測は非常に正確であるが、特定の断片が生じるであろうという保証がなく、断片強度は予測されることができない。対照的に、小分子の断片化から生成される断片は、予測することが困難であり、強度比は、照合アルゴリズムの重要な部分であり、したがって、真正生成イオンスペクトルのライブラリの質量を更新することが有利である。さらに対照的に、理論的ペプチドスペクトルは、以前に記憶された実験スペクトルの質量精度を増加させるために使用されていない。
近年、実験的に合成または観察された真正ペプチドの基準スペクトルのライブラリを構築すること、したがって、観察された断片の強度比を決定することにいくらかの関心が存在している。これらのスペクトルが低い精度で生成される場合、本明細書に説明される技法はまた、プロテオミクスデータの測定された質量の精度を向上させるために使用されることもできる。
結果として、種々の実施形態では、名目上のまたは正確でない質量生成イオンスペクトルライブラリは、コンピュータを使用して、未知の正確な質量スペクトルがそのようなライブラリと比較された場合に最小公分母が正確な質量値であるように、正確な質量生成イオンスペクトルライブラリに自動的に転換される。そのような転換は、インシリコと称されることができ、インシリコは、転換がコンピュータまたはプロセッサにおいて、もしくはそれによって行われることを意味する。
種々の実施形態では、少なくとも3つの情報が転換で使用される。第1の情報は、化合物構造自体である。第2の情報は、データ収集条件(極性、Q1分解能、および衝突エネルギー等)を含む、既存のスペクトルレポジトリ内のデータである。第3の情報は、親化合物構造のための1つ以上の実験に合わせたインシリコでの断片化規則である。例えば、スペクトルレポジトリ内のm/z値は、正確な質量機器を使用してそれらを同一のイオン化およびCID条件下で収集されたであろう正確な質量対応物に転換するように(相対的断片強度を保ちながら)調節される。
種々の実施形態では、質量スペクトルを正確な質量スペクトルに失敗なく転換するために、利用可能である場合、スペクトルレポジトリ内の補足情報が活用される。これは、支持情報(m/z誤差、得点、環および二重結合(RDB)、水素移動、または破壊した結合のタイプ等)とともに、推定スペクトル断片および中性損失(neutral loss)注釈を記憶することによって行われることができる。
種々の実施形態では、等重(isobaric)であるか、または低精度データもしくはライブラリスペクトルの精度内で同一の質量を有する予測断片を分解するために、断片の可能性の得点が、可能性が低いエントリを除外するために使用される。(m/z誤差、奇数/偶数電子、断片を生じる破壊した結合の数およびタイプ、水素移動に基づく)既存の断片採点は、少なくとも4つの異なる方法で拡張される。
(i)等重断片を採点し、フィルタにかけるためにカスケード式断片からの証拠を使用する(すなわち、断片の存在は、先行断片に関する共通中性損失の差異を通して説明され得る)。
図3は、種々の実施形態による、等重断片を示す断片化評価ツールの表示ウィンドウからの情報の例示的スクリーンキャプチャ300である。スクリーンキャプチャ300は、ブスピロンの2つの高得点等重予測断片310および320を示す。スクリーンキャプチャ300はまた、ブスピロンの生成イオンスペクトル340、断片310の部分構造350が強調表示されたブスピロンに対する化学構造、および断片320の部分構造360が強調表示されたブスピロンに対する化学構造も示す。断片310および320の正確な質量は、0.002amu以内の222.1476の測定された質量に対応する。
図4は、種々の実施形態による、カスケード式中性損失を示す断片化評価ツールの表示ウィンドウからの情報の例示的スクリーンキャプチャ400である。スクリーンキャプチャ400は、断片の存在が共通中性損失の差異を通して説明され得ることを示す。換言すると、潜在的なカスケード式中性損失からの情報、および断片得点へのそれらの寄与を追跡することによって、可能性の低い等重断片割り当ては、除外されることができる。
例えば、スクリーンキャプチャ400は、生成イオンスペクトル440、および図3の部分構造350が強調表示されたブスピロンに対する化学構造を示す。中性損失410は、生成イオンスペクトル440におけるピーク460からピーク470まで54.0447Daの損失を有する。図3の部分構造350が中性損失410を含むことができるので、図3の断片310は、図の断片320よりも可能性が高い。したがって、図3および4は、中性損失情報を使用して、どのようにして等重断片が採点され、フィルタにかけられることができるかを示す。
(ii)等重断片を採点し、フィルタにかけるために、断片安定性を使用する(断片を生じる、ある破壊した結合のタイプは、他のものほどエネルギーを要求しない)。
図5は、種々の実施形態による、2つの異なるタイプの破壊した結合に起因する断片を示す、断片化評価ツールの2つの重ね合わされた表示ウィンドウからの情報の例示的スクリーンキャプチャ500である。表示ウィンドウ510および表示ウィンドウ520は両方とも、それぞれ、ビソプロロール511および521の化学構造を表示する。しかしながら、表示ウィンドウ510は、3つのC−ヘテロ原子結合が破壊されることに起因するビソプロロール515の断片の化学構造を示す。対照的に、表示ウィンドウ520は、2つの芳香族結合が破壊されることに起因するビソプロロール525の断片の化学構造を示す。構造515と比較して、より少ない結合が構造525を生成するために破壊される必要があるが、構造525は、実際には可能性が低い。これは、芳香環結合がC−ヘテロ原子結合よりもはるかに安定しているからである。
図6は、種々の実施形態による、ベンラファクシンの断片の化学構造を示す、断片化評価ツールの表示ウィンドウからの情報の例示的スクリーンキャプチャ600である。スクリーンキャプチャ600は、132.0570の質量を有するベンラファクシン610の断片の化学構造を示す。スクリーンキャプチャ600はまた、ベンラファクシンの生成イオンスペクトル640および化学構造650を示す。
図7は、種々の実施形態による、同様に132.0570の質量を有するベンラファクシンの別の断片の化学構造を示す、断片化評価ツールの表示ウィンドウからの情報の例示的スクリーンキャプチャ700である。スクリーンキャプチャ700は、132.0570の質量を有する、ベンラファクシンの断片720の化学構造を示す。
図6の断片構造610および図7の720は、ベンラファクシンの等重断片である。C−C結合よりもC−N結合を破壊することがはるかに容易であるので、より安定しており、図6の構造610は、したがって、可能性がより高い。換言すると、図7の構造720は、破壊されていないC−N結合を含むことに対するペナルティを含み、したがって、可能性が低い。
(iii)等重断片を採点してフィルタにかけるために、CID条件に基づく断片化規則(芳香族結合の破壊は低いCEにおいて可能性が低い等)を使用する。図5−7も参照されたい。
(iv)可能である場合、等重断片を採点してフィルタにかけるために、スペクトルレポジトリ内の所与の部分構造に対する研究および検索される化学的空間からの断片証拠と、対応する実験データおよびそれらの割り当てとを使用する。
ゼパム化合物の化学的空間は、例えば、7−アミノクロナゼパム、ジアゼパム、およびテマゼパムを含む。ゼパム化合物の全ては、193Daにおいて断片を有する。193Daにおける断片を決定するために、193Daにおける、または約193Daの7−アミノクロナゼパム、ジアゼパム、およびテマゼパムの断片が比較される。
図8は、種々の実施形態による、193の名目上の質量を有し、かつ最高得点を有する7−アミノクロナゼパムの断片の化学構造を示す、断片化評価ツールの表示ウィンドウからの情報の例示的スクリーンキャプチャ800である。スクリーンキャプチャ800は、193Daのm/zを有する、7−アミノクロナゼパムの最高得点断片810(C13)を示す。スクリーンキャプチャ800はまた、7−アミノクロナゼパムの生成イオンスペクトル820、7−アミノクロナゼパムの化学構造830、および7−アミノクロナゼパムの断片部分構造840も示す。
図9は、種々の実施形態による、図8の最高得点断片と類似する構造を有するジアゼパムの断片の化学構造を示す、断片化評価ツールの表示ウィンドウからの情報の例示的スクリーンキャプチャ900である。スクリーンキャプチャ900は、193Daのm/zを有するジアゼパムに対する断片910(C13)を示す。スクリーンキャプチャ900は、ジアゼパム対する生成イオンスペクトル920、ジアゼパムの化学構造930、およびジアゼパムの断片910対する断片部分構造940を示す。スクリーンキャプチャ900はまた、断片910(C13)より高い得点を有する、断片950(C1411N)も示す。
図10は、種々の実施形態による、同様に193の名目上の質量を有するテマゼパムの2つの断片の化学構造を示す、断片化評価ツールの2つの重ね合わせられた表示ウィンドウからの情報の例示的スクリーンキャプチャ1000である。表示ウィンドウ1010は、テマゼパムの断片1011(C13)の化学構造を示す。表示ウィンドウ1020は、テマゼパムの異なる断片1021(C1013)の化学構造を示す。
図8−10は、7−アミノクロナゼパム、ジアゼパム、およびテマゼパムの化学構造が互に非常に類似することを示す。加えて、3つ全ての化合物のスペクトルは、m/z193.08において断片を有する。一貫性のために、それは、この断片の構造が、4つ全てにおいて、同一であるか、または少なくとも非常に類似すべきであるという意味を成す。図8を見ると、7−アミノクロナゼパムの全体的な最高得点断片は、断片810(C13)である。したがって、それがこの分子に対する正しい割り当てであると仮定される場合、図8のジアゼパムに対する正しい割り当ては、たとえ断片950(C1411N)がより高い得点を有しても、類似するもの、すなわち、断片910(C13)であるべきである。
図10は、正しい断片の選択をより明確に示す。断片1021は、その化学構造が、それぞれ、推定される正しい断片である図8、9の化学構造840、940にあまり類似していないので、おそらく正しくない。例えば、図10の断片1021は、図8、9の化学構造840、940が有するベンゼン環を構造の「底部」に有していない。しかしながら、図10の断片1011は、図8および9の化学構造840および940に類似し、したがって、正しい可能性が高い。
種々の実施形態では、1つの一意の断片または組成も所与の断片に割り当てられることができない(すなわち、2つの可能性が類似得点を有する)とき、断片は、複数の可能性で注釈を付けられることができる。
種々の実施形態では、断片は、元素組成および任意の潜在的部分構造片で注釈を付けられる。高得点を伴うが、部分構造を伴わない元素組成は、保持され、再配列等の予想外の断片化を可能にする。
種々の実施形態では、正しい元素組成がMS/MSまたは生成イオンスペクトルにおけるピークに割り当てられると、各注釈付き断片に対して理論的同位体パターンをスペクトルに注入することによって、およそ単位Q1分解能で収集されるスペクトルが、正確な非特異的断片化スペクトルに転換される。
図11は、種々の実施形態による、各注釈付き自動断片に対する理論的同位体パターンをスペクトルに注入することによって、スペクトルがどのようにして正確な非特異的断片化スペクトルに転換されるかを示す、例示的な一連の質量スペクトルプロット1100である。プロット1110は、正確な実験非特異的断片化方法から生成される、例示的な非特異的断片化スペクトルの一部を示す。非特異的断片化方法が使用されたため、断片または生成イオンは、完全同位体パターンを有する。これは、狭い前駆体イオンウィンドウまたは狭いQ1ウィンドウが使用された場合、当てはまらないであろう。プロット1120内の化合物は、特有の同位体パターンを有する臭素原子を有する。パターンは、2Daだけ分離されたほぼ等しい強度の2つの同位体を含む。2つの同位体は、ピーク1111および1112として図11に示されている。狭い前駆体ウィンドウで取得される典型的な生成イオンスペクトルは、これらの同位体のうちの1つのみを示すであろう。
プロット1120は、例示的ライブラリスペクトルの一部を示す。スペクトルは、既知の化合物の断片の383の低精度質量を示す。プロット1120のスペクトルは、狭い前駆体イオンウィンドウで取得された。結果として、プロット1120のスペクトルは、既知の化合物に対する1つだけの同位体ピーク1121を示す。
種々の実施形態では、正確な質量ライブラリスペクトルへの名目上のまたは低精度の質量ライブラリスペクトルの転換中、理論的またはプロセッサ生成同位体質量が、高精度質量ライブラリスペクトルに戻して追加される。
プロット1130は、例示的な転換された正確な質量ライブラリスペクトルの一部を示す。プロット1120および1130を比較することは、プロット1120内の質量ライブラリスペクトルの質量ピーク1121が、プロット1130内の正確な質量ライブラリスペクトルにおける正確な質量ピーク1131に転換されたことを示す。加えて、理論的同位体質量ピーク1132が、プロット1130内の高精度質量ライブラリスペクトルに追加された。
次いで、プロット1130内の正確な質量ライブラリスペクトルは、例えば、既知の化合物がプロット1110に示されるもの等の任意の非特異的断片化スペクトル内にあるかどうかを決定するために使用されることができる。例えば、プロット1110の非特異的断片化スペクトルは、プロット1130内の高精度質量ライブラリスペクトルに対して検索される。
(生成イオン質量スペクトルを転換するためのシステム)
種々の実施形態は、種々の実施形態による、生成イオン質量スペクトルをより高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに転換するためのシステムを含む。本システムは、取得後にタンデム質量分析データを処理するように構成される、プロセッサを含む。プロセッサは、コンピュータ、マイクロプロセッサ、図1のコンピュータシステム、図2のプロセッサ、またはデータを処理し、データを送受信することが可能な任意のデバイスであり得るが、それらに限定されない。
プロセッサは、タンデム質量分析計によって生成される少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルを受信する。タンデム質量分析計は、例えば、低精度タンデム質量分析計である。プロセッサは、例えば、低精度スペクトルライブラリから少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルを受信する。
図12は、種々の実施形態による、エピネフリンの例示的な名目上のまたは低精度の生成イオン質量スペクトル1200である。生成イオン質量スペクトル1200は、それぞれ、91および120Daの質量を有する、ピーク1210および1220を含む。
少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルに加えて、プロセッサは、少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルに対応する化合物の化学構造を受信する。種々の実施形態では、少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルに対応する化合物の化学構造はまた、スペクトルライブラリから受信される。他の実施形態では、化学構造は、別のライブラリまたはデータベースから受信され得る。
プロセッサは、化学構造に基づいて、1つ以上の元素組成を、少なくとも1つの生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つのピークに割り当てる。プロセッサは、少なくとも1つのピークに対して、1つ以上の割り当てられた元素組成のうちの少なくとも1つの元素組成を選択する。最終的に、プロセッサは、少なくとも1つのピークの質量を選択された少なくとも1つの元素組成の質量に転換し、より高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルを生成する。
図13は、種々の実施形態による、エピネフリンの例示的な転換された正確な生成イオン質量スペクトル1300である。転換された正確な生成イオン質量スペクトル1300は、それぞれ、91.0369および120.1252Daの正確な質量を有する、ピーク1310および1320を含む。
上記で説明されるように、プロセッサは、種々の方法で元素組成を割り当て、選択することができる。種々の実施形態では、プロセッサは、化学構造の1つ以上の部分構造を生成する、化学構造の1つ以上の断片化をシミュレーションし、少なくとも1つのピークの質量の質量許容誤差内の質量を有する、1つ以上の部分構造の元素組成を少なくとも1つのピークに割り当てることによって、1つ以上の元素組成を、少なくとも1つの生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つのピークに割り当てる。次いで、プロセッサは、例えば、1つ以上の割り当てられた元素組成を採点し、最高得点を伴う少なくとも1つの元素組成を選択することによって、少なくとも1つの元素組成を選択する。採点は、断片化規則に基づき得る。
代替実施形態では、プロセッサは、少なくとも1つのピークの質量の質量許容誤差内の質量を有する化学構造の元素から、1つ以上の元素組成を計算し、1つ以上の元素組成を少なくとも1つのピークに割り当てることによって、1つ以上の元素組成を、少なくとも1つの生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つのピークに割り当てる。少なくとも1つの元素組成は、いくつかの方法で選択されることができる。
種々の実施形態では、プロセッサは、1つ以上の割り当てられた元素組成を採点し、最高得点を伴う少なくとも1つの元素組成を選択することによって、少なくとも1つの元素組成を選択する。1つ以上の割り当てられた元素組成は、例えば、少なくとも1つの元素組成と少なくとも1つのピークの質量との間の質量差に基づいて採点される。
種々の実施形態では、プロセッサは、2つの得点に基づいて、少なくとも1つの元素組成を選択する。上記のように、プロセッサは、1つ以上の割り当てられた元素組成を採点することによって、少なくとも1つの元素組成を選択する。加えて、プロセッサは、化学構造の1つ以上の部分構造を生成する、化学構造の1つ以上の断片化をシミュレーションし、少なくとも1つのピークの質量の質量許容誤差内の質量を有する、1つ以上の部分構造を、少なくとも1つのピークに割り当て、1つ以上の部分構造を採点する。プロセッサは、最終的に、割り当てられた部分構造およびそれらの対応する元素組成の得点を組み合わせ、最高複合得点を有する、割り当てられた部分構造の対応する元素組成を選択する。
種々の実施形態では、1つ以上の割り当てられた元素組成は、少なくとも1つの元素組成と少なくとも1つのピークの質量との間の質量差に基づいて採点され、1つ以上の部分構造は、断片化規則に基づいて採点される。
種々の実施形態では、プロセッサはさらに、少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルに対応する、少なくとも1つのデータ収集条件を受信する。収集条件は、例えば、採点中、断片化規則によって使用される。収集条件は、極性、第1の四重極Q1分解能、前駆体質量対電荷比(m/z)、m/z誤差分布、標的生成イオンスペクトルQ1幅、および衝突エネルギーのうちの1つ以上のものを含むことができるが、それらに限定されない。
種々の実施形態では、プロセッサが少なくとも1つのピークの質量を選択された少なくとも1つの元素組成の質量に転換した後、プロセッサはさらに、少なくとも1つのピークの1つ以上の同位体ピークを、より高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに追加する。
種々の代替実施形態では、プロセッサは、少なくとも1つのピークの質量を選択された少なくとも1つの元素組成の質量に転換することなく、少なくとも1つのピークの1つ以上の同位体ピークを、より高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに追加する。換言すると、プロセッサは、タンデム質量分析計によって生成される少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルを受信する。プロセッサは、少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルに対応する化合物の化学構造を受信する。プロセッサは、化学構造に基づいて、1つ以上の元素組成を少なくとも1つの生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つのピークに割り当てる。プロセッサは、少なくとも1つのピークに対して、1つ以上の割り当てられた元素組成のうちの少なくとも1つの元素組成を選択する。しかしながら、少なくとも1つのピークの質量を選択された少なくとも1つの元素組成の質量に転換する代わりに、プロセッサは、少なくとも1つのピークの1つ以上の同位体ピークを、生成イオン質量スペクトルに追加し、非特異的前駆体イオン選択方法との使用のために好適な生成イオン質量スペクトルを生成する。
種々の実施形態では、質量許容誤差は、タンデム質量分析計によって測定される、より低い精度質量の既知の誤差範囲である。
(生成イオン質量スペクトルを転換する方法)
図14は、種々の実施形態による、生成イオン質量スペクトルをより高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに転換する方法1400を示す、フローチャートである。
方法1400のステップ1410では、プロセッサを使用して、タンデム質量分析計によって生成される少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルが受信される。
ステップ1420では、プロセッサを使用して、少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルに対応する化合物の化学構造が受信される。
ステップ1430では、プロセッサを使用して、1つ以上の元素組成が、化学構造に基づいて、少なくとも1つの生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つのピークに割り当てられる。
ステップ1440では、プロセッサを使用して、少なくとも1つのピークに対して、1つ以上の割り当てられた元素組成のうちの少なくとも1つの元素組成が選択される。
ステップ1450では、プロセッサを使用して、少なくとも1つのピークの質量が選択された少なくとも1つの元素組成の質量に転換されることにより、より高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルを生成する。
(生成イオン質量スペクトルを転換するためのコンピュータプログラム製品)
種々の実施形態では、コンピュータプログラム製品は、そのコンテンツが、生成イオン質量スペクトルをより高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに転換する方法を実施するよう、プロセッサ上で実行される命令を伴うプログラムを含む、有形コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含む。本方法は、1つ以上の個別のソフトウェアモジュールを含むシステムによって実施される。
図15は、種々の実施形態による、生成イオン質量スペクトルをより高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに転換する方法を実施する、1つ以上の個別のソフトウェアモジュールを含む、システム1500の概略図である。システム1500は、入力モジュール1510と、分析モジュール1520とを含む。
入力モジュール1510は、タンデム質量分析計によって生成される少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルを受信する。入力モジュール1510は、少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルに対応する化合物の化学構造を受信する。
分析モジュール1520は、化学構造に基づいて、1つ以上の元素組成を少なくとも1つの生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つのピークに割り当てる。分析モジュール1520は、分析モジュールを使用して、少なくとも1つのピークに対して、1つ以上の割り当てられた元素組成のうちの少なくとも1つの元素組成を選択する。最終的に、分析モジュール1520は、分析モジュールを使用して、少なくとも1つのピークの質量を選択された少なくとも1つの元素組成の質量に転換し、より高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルを生成する。
当業者は、質量分析データに関して本明細書で使用される用語「質量」の使用が、用語「質量対電荷比(m/z)」と交換可能であることを理解することができる。
本教示は、種々の実施形態と併せて説明されるが、本教示が、そのような実施形態に制限されることを意図するものではない。対照的に、本教示は、当業者によって理解されるように、種々の代替、修正、および均等物を包含する。
さらに、種々の実施形態の説明において、本明細書は、段階化の特定のシーケンスとして、方法および/またはプロセスを提示し得る。しかしながら、方法またはプロセスが本明細書に記載される段階化の特定の順序に依拠しない程度において、方法またはプロセスは、説明される段階化の特定のシーケンスに制限されるべきではない。当業者が理解するであろうように、段階化の他のシーケンスも可能であり得る。したがって、本明細書に記載される段階化の特定の順序は、請求項に関する制限として解釈されるべきではない。加えて、方法および/またはプロセスを対象とする請求項は、その段階化の実施を書かれた順序に制限されるべきではなく、当業者は、シーケンスが、変動され得、依然として、種々の実施形態の精神および範囲内にあることを容易に理解することができる。

Claims (8)

  1. 生成イオン質量スペクトルをより高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに転換するためのシステムであって、前記システムは、プロセッサを備え、
    前記プロセッサは、
    タンデム質量分析計によって生成される少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルを受信することと、
    前記少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルに対応する化合物の化学構造を受信することと、
    前記化学構造の元素から少なくとも1つのピークの質量の質量許容誤差内の質量を有する1つ以上の元素組成を計算すること、および前記1つ以上の元素組成を前記少なくとも1つのピークに割り当てることによって、前記化学構造に基づいて、1つ以上の元素組成を前記少なくとも1つの生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つのピークに割り当てることと、
    前記1つ以上の割り当てられた元素組成を採点することと、
    前記化学構造の1つ以上の断片化をシミュレーションして、前記化学構造の複数の部分構造を生成することと、
    前記複数の部分構造を前記少なくとも1つのピークと比較する代わりに、前記複数の部分構造を前記1つ以上の割り当てられた元素組成と比較して1つ以上の一致する部分構造を見出すことと、
    前記1つ以上の一致する部分構造を、それらの対応する割り当てられた元素組成に割り当てることと、
    前記1つ以上の一致する部分構造を採点することと、
    前記1つ以上の割り当てられた元素組成の得点、およびそれらの対応する1つ以上の一致する部分構造の得点を組み合わせて、前記1つ以上の割り当てられた元素組成のそれぞれについて全体的得点を生成することと、
    最高の全体的得点を有する前記1つ以上の割り当てられた元素組成のうちの少なくとも1つの元素組成を選択することと、
    前記少なくとも1つのピークの質量を前記選択された少なくとも1つの元素組成の質量に転換し、より高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルを生成することと、
    を行う、システム。
  2. 前記1つ以上の一致する部分構造は、断片化規則に基づいて採点され、前記断片化規則は、
    断片イオンの前記元素組成が既知の前駆体イオンの組成と一致するという規則、損失がそれらの前駆体と一致するという規則、環は線形構造より破壊し難いという規則、および、炭素(C)と、ヘテロ原子、すなわち、窒素(N)、酸素(O)、および硫黄(S)との間の化学結合はC−C結合より破壊し易いという規則のうちの1つ以上のものを備えている、請求項に記載のシステム。
  3. 前記1つ以上の割り当てられた元素組成は、少なくとも1つの元素組成と前記少なくとも1つのピークの前記質量との間の質量差に基づいて採点される、請求項に記載のシステム。
  4. 前記プロセッサは、前記少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルに対応する少なくとも1つのデータ収集条件をさらに受信し、前記断片化規則は、前記少なくとも1つのデータ収集条件を使用する規則を備えている、請求項に記載のシステム。
  5. 前記少なくとも1つのデータ収集条件は、極性、第1の四重極Q1分解能、前駆体質量対電荷比(m/z)、m/z誤差分布、標的生成イオンスペクトルQ1幅、および衝突エネルギーのうちの1つ以上のものを備えている、請求項に記載のシステム。
  6. 前記プロセッサが前記少なくとも1つのピークの前記質量を前記選択された少なくとも1つの元素組成の前記質量に転換した後、前記プロセッサは、前記少なくとも1つのピークの1つ以上の同位体ピークをより高い質量精度を伴う前記生成イオン質量スペクトルにさらに追加する、請求項1に記載のシステム。
  7. 生成イオン質量スペクトルをより高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに転換する方法であって、
    プロセッサを使用して、タンデム質量分析計によって生成される少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルを受信することと、
    前記プロセッサを使用して、前記少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルに対応する化合物の化学構造を受信することと、
    前記プロセッサを使用して、前記化学構造の元素から少なくとも1つのピークの質量の質量許容誤差内の質量を有する1つ以上の元素組成を計算すること、および前記1つ以上の元素組成を前記少なくとも1つのピークに割り当てることによって、前記化学構造に基づいて、1つ以上の元素組成を前記少なくとも1つの生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つのピークに割り当てることと、
    前記プロセッサを使用して、前記化学構造の1つ以上の断片化をシミュレーションして、前記化学構造の複数の部分構造を生成することと、
    前記プロセッサを使用して、前記複数の部分構造を前記少なくとも1つのピークと比較する代わりに、前記複数の部分構造を前記1つ以上の割り当てられた元素組成と比較して1つ以上の一致する部分構造を見出すことと、
    前記プロセッサを使用して、前記1つ以上の一致する部分構造を、それらの対応する割り当てられた元素組成に割り当てることと、
    前記プロセッサを使用して、前記1つ以上の一致する部分構造を採点することと、
    前記プロセッサを使用して、前記1つ以上の割り当てられた元素組成の得点、およびそれらの対応する1つ以上の一致する部分構造の得点を組み合わせて、前記1つ以上の割り当てられた元素組成のそれぞれについて全体的得点を生成することと、
    前記プロセッサを使用して、最高の全体的得点を有する前記1つ以上の割り当てられた元素組成のうちの少なくとも1つの元素組成を選択することと、
    前記プロセッサを使用して、前記少なくとも1つのピークの質量を前記選択された少なくとも1つの元素組成の質量に転換し、より高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルを生成することと
    を含む、方法。
  8. 非一過性の有形コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を備えているコンピュータプログラム製品であって、前記記憶媒体のコンテンツは、プロセッサ上で実行される命令を伴うプログラムを含み、前記命令は、生成イオン質量スペクトルをより高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルに転換する方法を実施するためのものであり、前記方法は、
    システムを提供することであって、前記システムは、1つ以上の個別のソフトウェアモジュールを含み、前記個別のソフトウェアモジュールは、入力モジュールと、分析モジュールとを備えている、ことと、
    前記入力モジュールを使用して、タンデム質量分析計によって生成される少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルを受信することと、
    前記入力モジュールを使用して、前記少なくとも1つの生成イオン質量スペクトルに対応する化合物の化学構造を受信することと、
    前記分析モジュールを使用して、前記化学構造の元素から少なくとも1つのピークの質量の質量許容誤差内の質量を有する1つ以上の元素組成を計算すること、および前記1つ以上の元素組成を前記少なくとも1つのピークに割り当てることによって、前記化学構造に基づいて、1つ以上の元素組成を前記少なくとも1つの生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つのピークに割り当てることと、
    前記分析モジュールを使用して、前記化学構造の1つ以上の断片化をシミュレーションして、前記化学構造の複数の部分構造を生成することと、
    前記分析モジュールを使用して、前記複数の部分構造を前記少なくとも1つのピークと比較する代わりに、前記複数の部分構造を前記1つ以上の割り当てられた元素組成と比較して1つ以上の一致する部分構造を見出すことと、
    前記分析モジュールを使用して、前記1つ以上の一致する部分構造を、それらの対応する割り当てられた元素組成に割り当てることと、
    前記分析モジュールを使用して、前記1つ以上の一致する部分構造を採点することと、
    前記分析モジュールを使用して、前記1つ以上の割り当てられた元素組成の得点、およびそれらの対応する1つ以上の一致する部分構造の得点を組み合わせて、前記1つ以上の割り当てられた元素組成のそれぞれについて全体的得点を生成することと、
    前記分析モジュールを使用して、最高の全体的得点を有する前記1つ以上の割り当てられた元素組成のうちの少なくとも1つの元素組成を選択することと、
    前記分析モジュールを使用して、前記少なくとも1つのピークの質量を前記選択された少なくとも1つの元素組成の質量に転換し、より高い質量精度を伴う生成イオン質量スペクトルを生成することと
    を含む、コンピュータプログラム製品。


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