JP6698668B2 - 断片化エネルギーを切り替えながらの幅広い四重極rf窓の高速スキャニング - Google Patents

断片化エネルギーを切り替えながらの幅広い四重極rf窓の高速スキャニング Download PDF

Info

Publication number
JP6698668B2
JP6698668B2 JP2017541332A JP2017541332A JP6698668B2 JP 6698668 B2 JP6698668 B2 JP 6698668B2 JP 2017541332 A JP2017541332 A JP 2017541332A JP 2017541332 A JP2017541332 A JP 2017541332A JP 6698668 B2 JP6698668 B2 JP 6698668B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ion
precursor
trace
product
values
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017541332A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018504607A (ja
Inventor
ニック ジー. ブルームフィールド,
ニック ジー. ブルームフィールド,
Original Assignee
ディーエイチ テクノロジーズ デベロップメント プライベート リミテッド
ディーエイチ テクノロジーズ デベロップメント プライベート リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ディーエイチ テクノロジーズ デベロップメント プライベート リミテッド, ディーエイチ テクノロジーズ デベロップメント プライベート リミテッド filed Critical ディーエイチ テクノロジーズ デベロップメント プライベート リミテッド
Publication of JP2018504607A publication Critical patent/JP2018504607A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6698668B2 publication Critical patent/JP6698668B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/004Combinations of spectrometers, tandem spectrometers, e.g. MS/MS, MSn
    • H01J49/0045Combinations of spectrometers, tandem spectrometers, e.g. MS/MS, MSn characterised by the fragmentation or other specific reaction
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/0027Methods for using particle spectrometers
    • H01J49/0031Step by step routines describing the use of the apparatus
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/02Details
    • H01J49/04Arrangements for introducing or extracting samples to be analysed, e.g. vacuum locks; Arrangements for external adjustment of electron- or ion-optical components
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/02Details
    • H01J49/06Electron- or ion-optical arrangements
    • H01J49/062Ion guides
    • H01J49/063Multipole ion guides, e.g. quadrupoles, hexapoles

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
  • Electron Tubes For Measurement (AREA)

Description

(関連出願の引用)
本願は、米国仮特許出願第62/112,603号(2015年2月5日出願)の利益を主張し、上記出願の内容は、その全体が参照により本明細書に引用される。
種々の実施形態は、概して、質量分析に関し、より具体的には、生成イオンおよび前駆体イオンが相関させられることを可能にする前駆体イオン情報をデータ非依存性収集(DIA)タンデム質量分析方法において提供するためのシステムおよび方法に関する。
タンデム質量分析または質量分析/質量分析(MS/MS)は、化合物を分析するための周知の技法である。本来、タンデム質量分析計は、縦一列に配列された2つの質量分析計であると考えられた。しかしながら、現代のタンデム質量分析計は、はるかに複雑な器具であり、多くの異なる構成を有し得る。しかしながら、概して、タンデム質量分析は、サンプルからの1つ以上の化合物のイオン化と、その1つ以上の化合物の1つ以上の前駆体イオンの選択と、その1つ以上の前駆体イオンの生成イオンへの断片化と、その生成イオンの質量分析とを伴う。
タンデム質量分析は、定性的および定量的情報の両方を提供することができる。生成イオンスペクトルは、着目分子を同定するために使用されることができる。1つ以上の生成イオンの強度は、サンプル中に存在する化合物の量を定量化するために使用されることができる。
多数の異なるタイプの実験方法またはワークフローが、タンデム質量分析計を使用して行われることができる。これらのワークフローの2つの広いカテゴリは、情報依存性収集(IDA)およびデータ非依存性収集(DIA)である。
IDAは、サンプルがタンデム質量分析計に導入されている間、ユーザがMS/MSを行うための基準を規定することができる柔軟なタンデム質量分析方法である。例えば、IDA方法では、前駆体イオンまたは質量分析(MS)調査スキャンが、前駆体イオンピークリストを生成するように行われる。ユーザは、ピークリストにおける前駆体イオンの一部のためにピークリストをフィルタ処理する基準を選択することができる。そして、MS/MSは、前駆体イオンの一部のうちの各前駆体イオンに対して行われる。生成イオンスペクトルが、各前駆体に対して生成される。MS/MSは、前駆体イオンのその一部のうちの前駆体イオンに対して繰り返し行われる。サンプルは、タンデム質量分析計に導入される。サンプルは、例えば、注入またはクロマトグラフ実行を通して導入される。
1つのタイプのIDA方法は、多重反応監視(MRM)または選択反応監視(SRM)、または、MRMまたはSRMスキャン(または遷移)と呼ばれる。MRMは、典型的には、定量的分析に使用される。換言すると、MRMは、典型的には、単一の生成イオンの強度からサンプル中の前駆体イオンの量を定量化するために使用される。MRMは、とりわけ、薬物検査および殺虫剤スクリーニング方法を含む多重被分析物スクリーニング方法のためである。
しかしながら、プロテオミクスおよび多くの他のサンプルタイプでは、化合物の複雑性および動的範囲は、非常に広い。これは、従来のIDAワークフローに対して課題を提示し、広い範囲の被分析物を同定するとともに定量化するために、サンプルを深く調査するための非常に高速のMS/MS収集を必要とする。結果として、DIAワークフローは、データ収集の再現性および包括性を増加させるために使用されている。
従来のDIAワークフローでは、タンデム質量分析計の動作は、前のスキャンで収集されたデータに基づいてスキャン毎に変更されることはない。代わりに、前駆体イオン質量範囲が選択される。そして、その質量範囲内の全ての前駆体イオンが、断片化され、全ての前駆体イオンの全ての生成イオンが、質量分析される。この前駆体イオン質量範囲は、非常に狭くあり得、窓内の複数の前駆体の可能性は、小さい。あるいは、この窓は、大きくあり得、窓内の複数の前駆体の可能性は、高い。
DIAの他の名称は、MS/MSALLまたは非特定的断片化方法を含むことができるが、それらに限定されない。SWATHTM収集も、あるタイプのDIAワークフローである。SWATHTM収集では、前駆体イオン質量単離窓は、質量範囲全体にわたって段階的である。各質量単離窓内の全ての前駆体イオンが、断片化され、各質量単離窓内の全ての前駆体イオンの全ての生成イオンが、質量分析される。
しかしながら、DIAワークフローは、制限がないわけではない。例えば、従来のSWATHTM収集では、同一の前駆体質量単離窓内で生じる共溶出生成イオンの畳み込みを解除することは困難である。DIAワークフローの非特定的性質は、逆畳み込みに役立つために十分な前駆体イオン情報を提供しない。
例えば、断片化パラメータのための異なる値を用いて、2回以上、各前駆体イオン単離窓を断片化することによって、タンデム質量分析データ非依存性収集(DIA)実験において前駆体イオン情報を提供するためのシステムが開示される。システムは、イオン源と、タンデム質量分析計と、タンデム質量分析計と通信するプロセッサとを含む。
イオン源は、サンプルを受け取り、サンプルをイオン化して、イオンビームを生成するように構成される。タンデム質量分析計は、イオンビームを受け取り、イオンビームのm/z範囲を分析するように構成される。
プロセッサは、m/z範囲を2つ以上の前駆体イオン単離窓に分割し、断片化パラメータのための2つ以上の値を選択する。断片化パラメータのための2つ以上の値のうちの第1の値は、イオンビームの最少量のイオンを断片化するレベルを有する。断片化パラメータのための2つ以上の値のうちの1つ以上の追加の値は、イオンビームのイオンの次第により多くの断片化を生成する次第に攻撃的なレベルを有する。
2つ以上の前駆体イオン単離窓のうちの各前駆体イオン単離窓に対して、プロセッサは、各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ第1の値を使用して、イオンビームの選択および断片化を行うようにタンデム質量分析計に命令する。プロセッサは、各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ1つ以上の追加の値を使用して、イオンビームの1つ以上の追加の選択および断片を行うようにタンデム質量分析計に命令する。生成イオンスペクトルが、断片化パラメータのための2つ以上の値のうちの各値に対して生成される。
断片化パラメータのための異なる値を用いて、2回以上、各前駆体イオン単離窓を断片化することによって、タンデム質量分析データDIA実験において前駆体イオン情報を提供する方法が開示される。サンプルが、イオン源を使用してイオン化され、イオンビームを生成する。イオンビームは、タンデム質量分析計を使用して受け取られる。m/z範囲が、プロセッサを使用して、2つ以上の前駆体イオン単離窓に分割される。
断片化パラメータのための2つ以上の値が、プロセッサを使用して選択される。断片化パラメータのための2つ以上の値のうちの第1の値は、イオンビームの最少量のイオンを断片化するレベルを有する。断片化パラメータのための2つ以上の値のうちの1つ以上の追加の値は、イオンビームのイオンの次第により多くの断片化を生成する次第に攻撃的なレベルを有する。
2つ以上の前駆体イオン単離窓のうちの各前駆体イオン単離窓に対して、タンデム質量分析計は、各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ第1の値を使用して、イオンビームの選択および断片化を行うように命令され、各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ1つ以上の追加の値を使用して、イオンビームの1つ以上の追加の選択および断片を行うように命令される。生成イオンスペクトルが、断片化パラメータのための2つ以上の値のうちの各値に対して生成される。
そのコンテンツが、断片化パラメータのための異なる値を用いて、2回以上、各前駆体イオン単離窓を断片化することによって、タンデム質量分析データDIA実験において前駆体イオン情報を提供する方法を行うようにプロセッサ上で実行される命令を伴うプログラムを含む非一過性の有形コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含む、コンピュータプログラム製品が開示される。方法は、システムを提供することを含み、システムは、1つ以上の異なるソフトウェアモジュールを備え、異なるソフトウェアモジュールは、制御モジュールを備えている。
制御モジュールは、タンデム質量分析計によって分析されるイオンビームのm/z範囲を2つ以上の前駆体イオン単離窓に分割する。タンデム質量分析計は、サンプルをイオン化するイオン源からイオンビームを受け取る。制御モジュールは、断片化パラメータのための2つ以上の値を選択する。断片化パラメータのための2つ以上の値のうちの第1の値は、イオンビームの最少量のイオンを断片化するレベルを有する。断片化パラメータのための2つ以上の値のうちの1つ以上の追加の値は、イオンビームのイオンの次第により多くの断片化を生成する次第に攻撃的なレベルを有する。
2つ以上の前駆体イオン単離窓のうちの各前駆体イオン単離窓に対して、制御モジュールは、各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ第1の値を使用して、イオンビームの選択および断片化を行うようにタンデム質量分析計に命令し、各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ1つ以上の追加の値を使用して、イオンビームの1つ以上の追加の選択および断片を行うようにタンデム質量分析計に命令する。生成イオンスペクトルが、断片化パラメータのための2つ以上の値のうちの各値に対して生成される。
本出願者の教示のこれらおよび他の特徴が、本明細書に記載される。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
断片化パラメータのための異なる値を用いて、2回以上、各前駆体イオン単離窓を断片化することによって、タンデム質量分析データ非依存性収集(DIA)実験において前駆体イオン情報を提供するためのシステムであって、
サンプルを受け取り、サンプルをイオン化して、イオンビームを生成するように構成されているイオン源と、
前記イオンビームを受け取り、前記イオンビームのm/z範囲を分析するように構成されているタンデム質量分析計と、
前記タンデム質量分析計と通信するプロセッサと
を備え、
前記プロセッサは、
(a)前記m/z範囲を2つ以上の前駆体イオン単離窓に分割することと、
(b)断片化パラメータのための2つ以上の値を選択することであって、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値のうちの第1の値は、前記イオンビームの最少量のイオンを断片化するレベルを有し、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値のうちの1つ以上の追加の値は、前記イオンビームの前記イオンの次第により多くの断片化を生成する次第に攻撃的なレベルを有する、ことと、
(c)前記2つ以上の前駆体イオン単離窓のうちの各前駆体イオン単離窓に対して、前記各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ前記第1の値を使用して、前記イオンビームの選択および断片化を行うように前記タンデム質量分析計に命令することと、前記各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ前記1つ以上の追加の値を使用して、前記イオンビームの1つ以上の追加の選択および断片を行うように前記タンデム質量分析計に命令することとによって、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値のうちの各値に対する生成イオンスペクトルを生成することと
を行う、システム。
(項目2)
前記断片化パラメータは、前記タンデム質量分析計によって行われる衝突誘起解離方法の衝突エネルギーを含む、項目1に記載のシステム。
(項目3)
前記断片化パラメータは、前記タンデム質量分析計によって行われるRF解離方法の高周波数(RF)励起を含む、項目1に記載のシステム。
(項目4)
前記断片化パラメータは、前記タンデム質量分析計によって行われる電子捕獲解離(ECD)方法の電子エネルギーを含む、項目1に記載のシステム。
(項目5)
前記プロセッサは、(d)前記断片化パラメータのための同一の値を使用して生成された、前記2つ以上の前駆体イオン単離窓の生成イオンスペクトルをさらに組み合わせ、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値の各々に対して、m/z範囲全体に対する複合生成イオンスペクトルを生成する、項目1に記載のシステム。
(項目6)
時間と共に前記サンプルを前記イオン源に提供するサンプル導入デバイスをさらに備え、前記プロセッサは、1つ以上の追加の時間においてステップ(c)および(d)をさらに行い、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値の各々に対して、時系列の複合生成イオンスペクトルを生成する、項目5に記載のシステム。
(項目7)
前記プロセッサは、前記第1の値の前記時系列の複合生成イオンスペクトルにおける各無傷前駆体イオンに対する無傷前駆体イオン強度トレースを計算して、1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースを生成することと、前記1つ以上の追加の値の時系列の複合生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つの生成イオンに対する少なくとも1つの生成イオン強度トレースを計算することとをさらに行う、項目6に記載のシステム。
(項目8)
前記プロセッサは、前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースを前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースと比較することと、前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースが、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースと相関関係がある場合、その無傷前駆体イオントレースの無傷前駆体イオンを前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースの前記少なくとも1つの生成イオンを生成するものとして同定することとをさらに行う、項目7に記載のシステム。
(項目9)
前記プロセッサは、前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースの頂点が、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースの頂点と同時に出現しているかどうかを決定することによって、前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースが、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースと相関関係があることを決定する、項目8に記載のシステム。
(項目10)
前記プロセッサは、前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースの形状が、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースの形状と同一であるかどうかを決定することによって、前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースが、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースと相関関係があることをさらに決定する、項目8に記載のシステム。
(項目11)
断片化パラメータのための異なる値を用いて、2回以上、各前駆体イオン単離窓を断片化することによって、タンデム質量分析データ非依存性収集(DIA)実験において前駆体イオン情報を提供する方法であって、
(a)イオン源を使用してサンプルをイオン化し、イオンビームを生成することと、
(b)タンデム質量分析計を使用して、前記イオンビームを受け取ることと、
(c)プロセッサを使用して、m/z範囲を2つ以上の前駆体イオン単離窓に分割することと、
(d)前記プロセッサを使用して、断片化パラメータのための2つ以上の値を選択することであって、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値のうちの第1の値は、前記イオンビームの最少量のイオンを断片化するレベルを有し、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値のうちの1つ以上の追加の値は、前記イオンビームの前記イオンの次第により多くの断片化を生成する次第に攻撃的なレベルを有する、ことと、
(e)前記2つ以上の前駆体イオン単離窓のうちの各前駆体イオン単離窓に対して、前記プロセッサを使用して、前記各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ前記第1の値を使用して、前記イオンビームの選択および断片化を行うように前記タンデム質量分析計に命令することと、前記各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ前記1つ以上の追加の値を使用して、前記イオンビームの1つ以上の追加の選択および断片を行うように前記タンデム質量分析計に命令することとによって、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値のうちの各値に対する生成イオンスペクトルを生成することと
を含む、方法。
(項目12)
前記断片化パラメータは、衝突誘起解離方法の衝突エネルギーを含む、項目11に記載の方法。
(項目13)
前記断片化パラメータは、RF解離方法の高周波数(RF)励起を含む、項目11に記載の方法。
(項目14)
前記断片化パラメータは、前記タンデム質量分析計によって行われる電子捕獲解離(ECD)方法の電子エネルギーを含む、項目11に記載の方法。
(項目15)
(f)前記断片化パラメータのための同一の値を使用して生成された、前記2つ以上の前駆体イオン単離窓の生成イオンスペクトルを組み合わせ、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値の各々に対して、m/z範囲全体に対する複合生成イオンスペクトルを生成することをさらに含む、項目11に記載の方法。
(項目16)
サンプル導入デバイスを使用して前記サンプルが時間と共に前記イオン源に導入されているときに1つ以上の追加の時間においてステップ(c)および(d)を行い、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値の各々に対して、時系列の複合生成イオンスペクトルを生成することをさらに含む、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記第1の値の前記時系列の複合生成イオンスペクトルにおける各無傷前駆体イオンに対する無傷前駆体イオン強度トレースを計算して、1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースを生成することと、前記1つ以上の追加の値の時系列の複合生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つの生成イオンに対する少なくとも1つの生成イオン強度トレースを計算することとを行うことをさらに含む、項目16に記載の方法。
(項目18)
前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースを前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースと比較し、前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースが、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースと相関関係がある場合、前記無傷前駆体イオントレースのうちのある無傷前駆体イオンを前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースの前記少なくとも1つの生成イオンを生成するものとして同定することをさらに含む、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースが、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースと相関関係があることを決定することは、前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースの頂点が、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースの頂点と同時に出現しているかどうかを決定することを含む、項目18に記載の方法。
(項目20)
前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースが、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースと相関関係があることを決定することは、前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースの形状が、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースの形状と同一であるかどうかを決定することを含む、項目18に記載の方法。
(項目21)
非一過性の有形コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を備えているコンピュータプログラム製品であって、前記記憶媒体のコンテンツは、命令を伴うプログラムを含み、前記命令は、断片化パラメータのための異なる値を用いて、2回以上、各前駆体イオン単離窓を断片化することによって、タンデム質量分析データ非依存性収集(DIA)実験において前駆体イオン情報を提供する方法を行うようにプロセッサ上で実行され、前記方法は、
システムを提供することであって、前記システムは、1つ以上の異なるソフトウェアモジュールを備え、前記異なるソフトウェアモジュールは、制御モジュールを備えている、ことと、
前記制御モジュールを使用して、タンデム質量分析計によって分析されるイオンビームのm/z範囲を2つ以上の前駆体イオン単離窓に分割することであって、前記タンデム質量分析計は、サンプルをイオン化するイオン源から前記イオンビームを受け取る、ことと、
前記制御モジュールを使用して、断片化パラメータのための2つ以上の値を選択することであって、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値のうちの第1の値は、前記イオンビームの最少量のイオンを断片化するレベルを有し、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値のうちの1つ以上の追加の値は、前記イオンビームの前記イオンの次第により多くの断片化を生成する次第に攻撃的なレベルを有する、ことと、
前記2つ以上の前駆体イオン単離窓のうちの各前駆体イオン単離窓に対して、前記制御モジュールを使用して、前記各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ前記第1の値を使用して、前記イオンビームの選択および断片化を行うように前記タンデム質量分析計に命令することと、前記各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ前記1つ以上の追加の値を使用して、前記イオンビームの1つ以上の追加の選択および断片を行うように前記タンデム質量分析計に命令することとによって、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値のうちの各値に対する生成イオンスペクトルを生成することと
を含む、コンピュータプログラム製品。
当業者は、後述の図面が、例証目的にすぎないことを理解するであろう。図面は、本教示の範囲をいかようにも制限することも意図していない。
図1は、本教示の実施形態が実装され得るコンピュータシステムを図示するブロック図である。 図2は、種々の実施形態による、データ非依存性収集(DIA)ワークフローのための6つの前駆体イオン質量単離窓に分割される前駆体イオン質量対電荷比(m/z)範囲の例示的略図である。 図3は、種々の実施形態による、前駆体イオンの断片化を防止するために十分低い第1の衝突エネルギーを使用して、図2に示される第1の前駆体イオン質量単離窓の第1の選択および断片化から生成される生成イオン質量スペクトルの一部の例示的プロットである。 図4は、種々の実施形態による、第1の前駆体イオン質量単離窓の前駆体イオンを断片化するために十分高い第2の衝突エネルギーを使用して、図2に示される第1の前駆体イオン質量単離窓の第2の選択および断片化から生成される生成イオン質量スペクトルの一部の例示的プロットである。 図5は、種々の実施形態による、第2の衝突エネルギーより高い第3の衝突エネルギーを使用して、図2に示される第1の前駆体イオン質量単離窓の第3の選択および断片化から生成される生成イオン質量スペクトルの一部の例示的プロットである。 図6は、種々の実施形態による、図3の前駆体イオンおよび図5の生成イオンのうちの2つから計算された強度トレースの例示的プロットである。 図7は、種々の実施形態による、断片化パラメータのための異なる値を用いて、2回以上、各前駆体イオン単離窓を断片化することによって、タンデム質量分析DIA実験において前駆体イオン情報を提供するためのシステムの概略図である。 図8は、種々の実施形態による、m/z範囲を分析することにおいて図7に示されるプロセッサによって行われるステップを図式的に描写する例示的略図である。 図9は、種々の実施形態による、経時的にm/z範囲を分析することにおいて図7に示されるプロセッサによって行われるステップを図式的に描写する例示的略図である。 図10は、種々の実施形態による、断片化パラメータのための異なる値を用いて、2回以上、各前駆体イオン単離窓を断片化することによって、タンデム質量分析DIA実験において前駆体イオン情報を提供する方法を示す流れ図である。 図11は、種々の実施形態による、断片化パラメータのための異なる値を用いて、2回以上、各前駆体イオン単離窓を断片化することによって、タンデム質量分析DIA実験において前駆体イオン情報を提供する方法を行う1つ以上の異なるソフトウェアモジュールを含むシステムの概略図である。
本教示の1つ以上の実施形態が詳細に説明される前に、当業者は、本教示が、それらの用途において、以下の発明を行うための形態に記載される、もしくは図面に図示される、構造、構成要素の配列、およびステップの配列の詳細に限定されないことを理解するであろう。また、本明細書で使用される語句および専門用語は、説明の目的のためのものであって、限定的と見なされるべきではないことを理解されたい。
(コンピュータ実装システム)
図1は、本教示の実施形態が実装され得る、コンピュータシステム100を図示するブロック図である。コンピュータシステム100は、情報を通信するためのバス102または他の通信機構と、情報を処理するためにバス102と結合されるプロセッサ104とを含む。コンピュータシステム100は、プロセッサ104によって実行されるべき命令を記憶するために、バス102に結合されるランダムアクセスメモリ(RAM)または他の動的記憶デバイスであり得るメモリ106も含む。メモリ106は、プロセッサ104によって実行されるべき命令の実行の間、一時的変数または他の中間情報を記憶するためにも使用され得る。コンピュータシステム100はさらに、プロセッサ104のための静的情報および命令を記憶するために、バス102に結合される読み取り専用メモリ(ROM)108または他の静的記憶デバイスを含む。磁気ディスクまたは光ディスク等の記憶デバイス110は、情報および命令を記憶するために提供され、バス102に結合される。
コンピュータシステム100は、バス102を介して、コンピュータユーザに情報を表示するために、ブラウン管(CRT)または液晶ディスプレイ(LCD)等のディスプレイ112に結合され得る。英数字および他のキーを含む入力デバイス114は、情報およびコマンド選択をプロセッサ104に通信するために、バス102に結合される。別のタイプのユーザ入力デバイスは、方向情報およびコマンド選択をプロセッサ104に通信し、ディスプレイ112上のカーソル移動を制御するためのマウス、トラックボール、またはカーソル方向キー等のカーソル制御116である。この入力デバイスは、典型的には、デバイスが平面内で位置を規定することを可能にする、第1の軸(すなわち、X)および第2の軸(すなわち、Y)の2つの軸における2自由度を有する。
コンピュータシステム100は、本教示を実施することができる。本教示のある実装によると、結果は、プロセッサ104が、メモリ106内に含まれる1つ以上の連続の1つ以上の命令を実行することに応答して、コンピュータシステム100によって提供される。そのような命令は、記憶デバイス110等の別のコンピュータ読み取り可能な媒体から、メモリ106内に読み込まれ得る。メモリ106内に含まれる連続の命令の実行は、プロセッサ104に、本明細書に説明されるプロセスを実施させる。代替として、有線回路が、本教示を実装するために、ソフトウェア命令の代わりに、またはそれと組み合わせて使用され得る。したがって、本教示の実装は、ハードウェア回路およびソフトウェアの任意の具体的組み合わせに限定されない。
種々の実施形態では、コンピュータシステム100は、ネットワークシステムを形成するために、ネットワークを横断して、コンピュータシステム100のような1つ以上の他のコンピュータシステムに接続されることができる。ネットワークは、プライベートネットワークまたはインターネット等のパブリックネットワークを含むことができる。ネットワークシステムでは、1つ以上のコンピュータシステムは、データを記憶し、それを他のコンピュータシステムに提供することができる。データを記憶して提供する、1つ以上のコンピュータシステムは、クラウドコンピューティングシナリオにおいて、サーバもしくはクラウドと称されることができる。1つ以上のコンピュータシステムは、例えば、1つ以上のウェブサーバを含むことができる。データをサーバまたはクラウドに送信し、そこからデータを受信する他のコンピュータシステムは、例えば、クライアントもしくはクラウドデバイスと称されることができる。
用語「コンピュータ読み取り可能な媒体」は、本明細書で使用される場合、実行のために命令をプロセッサ104に提供することに関与する任意の媒体を指す。そのような媒体は、不揮発性媒体、揮発性媒体、および伝送媒体を含むが、それらに限定されない多くの形態をとり得る。不揮発性媒体は、例えば、記憶デバイス110等の光学または磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、メモリ106等の動的メモリを含む。伝送媒体は、バス102を構成するワイヤを含む、同軸ケーブル、銅線、および光ファイバを含む。
コンピュータ読み取り可能な媒体またはコンピュータプログラム製品の一般的形態は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、または任意の他の磁気媒体、CD−ROM、デジタルビデオディスク(DVD)、ブルーレイディスク、任意の他の光学媒体、サムドライブ、メモリカード、RAM、PROM、およびEPROM、フラッシュEPROM、任意の他のメモリチップまたはカートリッジ、もしくはコンピュータが読み取ることができる任意の他の有形媒体を含む。
種々の形態のコンピュータ読み取り可能な媒体が、実行のために、1つ以上の連続の1つ以上の命令をプロセッサ104に搬送することに関与し得る。例えば、命令は、最初は、遠隔コンピュータの磁気ディスク上で搬送され得る。遠隔コンピュータは、命令をその動的メモリ内にロードし、モデムを使用して、電話回線を経由して、命令を送信することができる。コンピュータシステム100にローカルのモデムは、データを電話回線上で受信し、データを赤外線信号に変換するために、赤外線送信機を使用することができる。バス102に結合された赤外線検出器は、赤外線信号で搬送されるデータを受信し、データをバス102上に置くことができる。バス102は、データをメモリ106に搬送し、そこから、プロセッサ104は、命令を読み出し、実行する。メモリ106によって受信された命令は、随意に、プロセッサ104による実行前または後のいずれかで、記憶デバイス110上に記憶され得る。
種々の実施形態によると、方法を行うためにプロセッサによって実行されるように構成される命令は、コンピュータ読み取り可能な媒体上に記憶される。コンピュータ読み取り可能な媒体は、デジタル情報を記憶するデバイスであることができる。例えば、コンピュータ読み取り可能な媒体は、ソフトウェアを記憶するための当技術分野で公知であるようなコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD−ROM)を含む。コンピュータ読み取り可能な媒体は、実行されるように構成される命令を実行するために好適なプロセッサによってアクセスされる。
本教示の種々の実装の以下の説明は、例証および説明の目的のために提示されている。それは、本教示を開示される精密な形態に限定しない。修正および変形例が、前述の教示に照らして可能である、または本教示の実践から取得され得る。加えて、説明される実装は、ソフトウェアを含むが、本教示は、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせとして、またはハードウェア単独で実装され得る。本教示は、オブジェクト指向および非オブジェクト指向両方のプログラミングシステムを用いて実装され得る。
(前駆体イオンデータを提供するためのシステムおよび方法)
上で説明されるように、種々の実施形態は、具体的には、生成イオンと前駆体イオンとが相関させられることを可能にする前駆体イオン情報をデータ非依存性収集(DIA)タンデム質量分析方法において提供するためのシステムおよび方法に関する。タンデム質量分析ワークフローの2つの広いカテゴリは、情報依存性収集(IDA)およびDIAである。
IDAでは、前駆体情報が、前駆体イオンまたは質量分析(MS)調査スキャンを行うことによって提供される。そして、前駆体イオンが、結果として生じる前駆体イオンスペクトルからの断片化のために選択される。概して、狭い前駆体イオン単離窓が断片化に使用されるため、IDA方法における前駆体イオンとの生成イオンの相関関係は、単純である。
対照的に、DIA方法では、幅広い前駆体イオン単離窓が使用され、多くの前駆体イオンが同時に断片化されることを可能にする。結果として、従来のSWATHTM収集では、例えば、同一の前駆体イオン質量単離窓内で生じる共溶出生成イオンの畳み込みを解除することは困難である。DIAワークフローの非特定的性質は、逆畳み込みに役立つために十分な前駆体イオン情報を提供しない。
種々の実施形態では、DIAワークフローは、追加の前駆体イオン情報を提供することによって向上させられる。具体的には、DIAワークフローでは、タンデム質量分析計は、各前駆体イオン質量単離窓のための1つ以上のループ実験を行うように命令される。第1の実験では、前駆体イオン質量単離窓が、選択され、有意な衝突エネルギーを用いることなく断片化される。これは、前駆体イオンが無傷で質量分析されることを可能にする。同一の前駆体イオン質量単離窓に対して行われる1つ以上の追加の実験では、衝突エネルギーが、徐々に増加させられる。これらの1つ以上の追加の実験からの結果は、生成イオン強度を増加させ、残留前駆体イオン強度を減少させる。
図2は、種々の実施形態による、DIAワークフローのために6つの前駆体イオン質量単離窓に分割される前駆体イオン質量対電荷比(m/z)範囲の例示的略図200である。図2に示されるm/z範囲は、120m/zである。用語「質量」および「m/z」は、本明細書では同義的に使用されることに留意されたい。概して、質量分析測定が、m/zにおいて行われ、電荷で除算することによって質量に変換される。
6つの前駆体イオン質量単離窓210−260の各々は、20m/zに及ぶ。前駆体イオン質量単離窓210−260は、同一幅を伴う非重複窓として示されている。種々の実施形態では、前駆体イオン質量単離窓は、重複することができ、および/または可変幅を有することができる。従来のSWATHTM収集では、前駆体イオン質量単離窓210−260の各々が選択され、そして、断片化され、m/z範囲全体に対する6つの生成イオンスペクトルを生成する。
方法はさらに、例えば、時間とともにサンプルを提供する、サンプル導入デバイスと結合されることができる。結果として、各時間ステップに対して、前駆体イオン質量単離窓210−260の各々が、選択され、そして、断片化され、m/z範囲全体に対して6つの生成イオンスペクトルを生成する。サンプル導入デバイスは、注入、液体クロマトグラフィ、ガスクロマトグラフィ、キャピラリ電気泳動、またはイオン移動度を含むが、それらに限定されない技法を使用して、サンプルを質量分析計に導入することができる。
種々の実施形態では、m/z範囲全体にわたって1回だけ前駆体イオン質量単離窓210−260の各々を選択して断片化する代わりに、前駆体イオン質量単離窓210−260の各々が、選択され、異なる衝突エネルギーを用いて2回以上の回数で断片化される。加えて、第1の衝突エネルギーは、前駆体イオンの断片化を防止するために十分低い。換言すると、前駆体イオン質量単離窓210−260の各々の最初の選択および断片化は、前駆体イオンを選択するが断片化せず、それらが無傷で流動することを可能にする。前駆体イオン質量単離窓210−260の各々の後続の選択および断片化は、前駆体イオンを断片化するために、次第に高い衝突エネルギーを使用する。
図3は、種々の実施形態による、前駆体イオンの断片化を防止するために十分低い第1の衝突エネルギーを使用して、図2に示される第1の前駆体イオン質量単離窓の第1の選択および断片化から生成される生成イオン質量スペクトルの一部の例示的プロット300である。結果として、2つだけの前駆体イオン310および320が、生成イオンスペクトルにおいて見出される。前駆体イオンが断片化されなかったので、前駆体イオン310および320のいかなる生成イオンも生成イオンスペクトルにおいて見出されない。図2に示される第1の前駆体イオン質量単離窓は、例えば、前駆体イオン質量単離窓210である。
図4は、種々の実施形態による、第1の前駆体イオン質量単離窓の前駆体イオンを断片化するために十分高い第2の衝突エネルギーを使用して、図2に示される第1の前駆体イオン質量単離窓の第2の選択および断片化から生成される生成イオン質量スペクトルの一部の例示的プロット400である。生成イオンスペクトルは、残留前駆体イオン310および320を示すが、それらの強度は、低減させられている。生成イオン質量スペクトルは、前駆体イオン310および320によって生成される生成イオン410−450も示す。
図5は、種々の実施形態による、第2の衝突エネルギーより高い第3の衝突エネルギーを使用して、図2に示される第1の前駆体イオン質量単離窓の第3の選択および断片化から生成される、生成イオン質量スペクトルの一部の例示的プロット500である。生成イオンスペクトルは依然として、残留前駆体イオン310および320を示すが、それらの強度は、ほとんど検出不可能である。生成イオン質量スペクトルは、前駆体イオン310および320のさらに多量の断片化の結果として、さらに大きい強度を伴う生成イオン410−450も示す。
図3−5は、図2の1つだけの前駆体イオン質量単離窓に対して収集されるスペクトルを示す。同様に、スペクトルはまた、m/z範囲全体を分析するために、図2の他の5つの前駆体イオン質量単離窓に対しても収集される。3つの異なる衝突エネルギーの各々のスペクトルは、組み合わせられることができ、各衝突エネルギーのスペクトルを生成する。
サンプル導入デバイスが時間とともにサンプルを提供する場合、強度トレースが、各衝突エネルギーの各スペクトルの各m/zに対して計算されることができる。しかしながら、強度トレースの時間は、クロマトグラフ時間ではない。強度トレースの各々が計算される時間は、m/z範囲の質量フィルタリングがQ1によって行われる時間である。種々の実施形態では、そして、生成イオンの強度トレースを、最低または非断片化衝突エネルギーを用いて見出される前駆体イオンの強度トレースに相関させることによって、前駆体イオンの生成イオンが見出される。
強度トレースは、任意の次元にわたって相関させられる特定のイオンの強度の組である。加えて、次元は、直接測定されないが、測定された次元のある変換後に取得され得る。1つの例示的次元は、時間である。経時的に相関させられる1つの例示的強度トレースは、第1の四重極(Q1)強度トレースである。
図6は、種々の実施形態による、図3の前駆体イオンおよび図5の生成イオンのうちの2つから計算された強度トレースの例示的プロット600である。図3と図5とを比較した場合、図5のどの生成イオン410−450が、図3のどの前駆体イオン310および320に対応するかを決定することは、可能ではない。しかしながら、選択され、最低または非断片化衝突エネルギーを用いて断片化される前駆体イオンの強度トレースが、選択され、前駆体イオンを断片化するために十分高い衝突エネルギーを用いて断片化される生成イオンの強度トレースと比較される場合、生成イオンの前駆体イオンが、見出されることができる。図6では、強度トレース610は、図3の生成イオンスペクトルにおける前駆体イオン310の強度と、図3を生成するために使用される衝突エネルギーを使用して経時的に生成される他の生成イオンスペクトルにおける前駆体イオン310の強度とから、計算されている。図6の強度トレース620は、図3の生成イオンスペクトルにおける前駆体イオン320の強度と、図3を生成するために使用される衝突エネルギーを使用して経時的に生成される他の生成イオンスペクトルにおける前駆体イオン310の強度とから計算されている。図6の強度トレース630は、図5の生成イオンスペクトルにおける生成イオン430の強度と、図5を生成するために使用される衝突エネルギーを使用して経時的に生成される他の生成イオンスペクトルにおける生成イオン430の強度とから、計算されている。図6の強度トレース640は、図5の生成イオンスペクトルにおける生成イオン440の強度と、図5を生成するために使用される衝突エネルギーを使用して経時的に生成される他の生成イオンスペクトルにおける生成イオン440の強度とから、計算されている。
図6は、強度トレース610および640が、類似形状および滞留時間を有することを示す。換言すると、強度トレース610および640は、良く相関性がある。結果として、図3の前駆体イオン310が、図5の生成イオン440を生じさせた可能性が高い。同様に、図6は、強度トレース620および630が、類似形状および滞留時間を有することを示す。換言すると、強度トレース620および630は、良く相関性がある。トレース、または強度トレースは、例えば、滞留時間、形状、および/もしくはイオン分布関数によって相関させられることができる。結果として、図3の前駆体イオン320が、図5の生成イオン430を生じさせた可能性が高い。
上で説明される種々の実施形態では、次第に高い衝突エネルギーが、前駆体イオンを断片化するために使用される。衝突エネルギーが、衝突誘起解離(CID)方法で使用される。しかしながら、本明細書に説明されるシステムおよび方法は、CID方法の衝突エネルギーを使用することに限定されない。任意の断片化方法の断片化パラメータの次第により攻撃的な値が、使用されることができる。例えば、RF解離方法の次第により攻撃的な高周波数(RF)励起が、使用されることができる、または電子捕獲解離(ECD)方法の次第により攻撃的な電子エネルギーが、使用されることができる。
また、上で説明される種々の実施形態では、衝突エネルギーの増加は、質量範囲の全ての質量単離窓に対して同一である。種々の実施形態では、衝突エネルギーの増加または任意の断片化パラメータ値の攻撃性の増加は、変動し得るか、または、質量単離窓の増加するm/zの関数であり得る。
(前駆体イオン情報を提供するためのシステム)
図7は、種々の実施形態による、断片化パラメータのための異なる値を用いて、2回以上、各前駆体イオン単離窓を断片化することによって、タンデム質量分析DIA実験において前駆体イオン情報を提供するためのシステムの概略図700である。
システム700は、イオン源710と、タンデム質量分析計720と、プロセッサ730とを含む。種々の実施形態では、システム700は、サンプル導入デバイス740も含むこともできる。サンプル導入デバイス740は、種々の技法のうちの1つを使用して、サンプルをイオン源710に提供することができる。これらの技法は、ガスクロマトグラフィ(GC)、液体クロマトグラフィ(LC)、キャピラリ電気泳動(CE)、またはフローインジェクション分析(FIA)を含むが、それらに限定されない。
イオン源710は、タンデム質量分析計720の一部であり得るか、または別個のデバイスであり得る。イオン源710は、サンプルを受け取り、サンプルをイオン化して、イオンビームを生成するように構成される。
タンデム質量分析計720は、例えば、1つ以上の物理的質量フィルタと、1つ以上の物理的質量分析器とを含むことができる。タンデム質量分析計720の質量分析器は、飛行時間(TOF)、四重極、イオントラップ、線形イオントラップ、オービトラップ、またはフーリエ変換質量分析器を含むことができるが、それらに限定されない。
タンデム質量分析計720は、イオンビームを受け取り、イオンビームのm/z範囲を分析するように構成される。
プロセッサ730は、コンピュータ、マイクロプロセッサ、または制御信号およびデータをタンデム質量分析計720に送信し、そこから受信し、データを処理することが可能な任意のデバイスであり得るが、それらに限定されない。プロセッサ730は、例えば、図1のコンピュータシステム100であり得る。種々の実施形態では、プロセッサ730は、タンデム質量分析計720およびサンプル導入デバイス710と通信する。
プロセッサ730は、m/z範囲を2つ以上の前駆体イオン単離窓に分割する。2つ以上の前駆体イオン単離窓のm/z範囲および窓幅は、例えば、ユーザによって選択される。プロセッサ730は、断片化パラメータのための2つ以上の値を選択する。断片化パラメータのための2つ以上の値のうちの第1の値は、イオンビームの最少量のイオンを断片化するレベルを有する。断片化パラメータのための2つ以上の値のうちの1つ以上の追加の値は、イオンビームのイオンの次第により多くの断片化を生成する次第に攻撃的なレベルを有する。
2つ以上の前駆体イオン単離窓のうちの各前駆体イオン単離窓に対して、プロセッサ730は、各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ第1の値を使用して、イオンビームの選択および断片化を行うようにタンデム質量分析計720に命令する。そして、プロセッサ720は、各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ1つ以上の追加の値を使用して、イオンビームの1つ以上の追加の選択および断片を行うようにタンデム質量分析計720に命令する。生成イオンスペクトルが、断片化パラメータのための2つ以上の値のうちの各値に対して生成される。
図8は、種々の実施形態による、m/z範囲を分析することにおいて図7に示されるプロセッサ730によって行われるステップを図式的に描写する例示的略図800である。ステップ810では、m/z範囲が、2つ以上の前駆体イオン単離窓に分割される。ステップ820では、断片化パラメータのための2つ以上の値が、選択される。図8では、断片化パラメータは、衝突エネルギーとして示されている。ステップ830では、2つ以上の前駆体イオン単離窓のうちの各前駆体イオン単離窓に対して、図7のタンデム質量分析計720が、断片化パラメータのための2つ以上の値の各々に対して、前駆体イオン単離窓内の前駆体イオンを断片化し、各値に対する生成イオンスペクトルを生成する。
種々の実施形態では、図7のプロセッサ730はさらに、断片化パラメータのために同一の値を使用して生成された、2つ以上の前駆体イオン単離窓の生成イオンスペクトルを組み合わせ、断片化パラメータのための2つ以上の値の各々に対して、m/z範囲全体に対する複合生成イオンスペクトルを生成する。これは、例えば、図8でステップ840として描写されている。
種々の実施形態では、サンプル導入デバイス740は、時間とともにサンプルをイオン源710に提供する。そして、プロセッサ730は、1つ以上の追加の時間に、図8で描写されるステップを行う。結果として、断片化パラメータのための2つ以上の値の各々に対して、時系列の複合生成イオンスペクトルが生成される。
図9は、種々の実施形態による、経時的にm/z範囲を分析することにおいて図7に示されるプロセッサ730によって行われるステップを図式的に描写する例示的略図900である。ステップ901では、各時間t1、t2、・・・、tnに、m/z範囲の質量フィルタリングが、Q1によって行われ、複合生成イオンスペクトルが、断片化パラメータのための2つ以上の値の各々に対して生成される。結果として、断片化パラメータのための2つ以上の値の各々は、時系列の複合生成イオンスペクトルを有する。
図7のプロセッサ730はさらに、第1の値の時系列の複合生成イオンスペクトルにおける各無傷前駆体イオンに対して無傷前駆体イオン強度トレースを計算して、1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースを生成する。プロセッサ730は、1つ以上の追加の値の時系列の複合生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つの生成イオンに対する少なくとも1つの生成イオン強度トレースも計算する。これは、例えば、図9でステップ902として描写されている。
無傷前駆体イオン強度トレース910および920が、第1の値の時系列の複合生成イオンスペクトルにおける各無傷前駆体イオンに対して計算される。少なくとも1つの生成イオン強度トレース940が、1つ以上の追加の値の時系列の複合生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つの生成イオンに対して計算される。
図7のプロセッサ730はさらに、少なくとも1つの生成イオン強度トレースを1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースと比較する。少なくとも1つの生成イオン強度トレースが、1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースと相関関係がある場合、プロセッサ730は、無傷前駆体イオントレースの無傷前駆体イオンを、少なくとも1つの生成イオン強度トレースの少なくとも1つの生成イオンを生成するものとして同定する。
図9を参照すると、少なくとも1つの生成イオン強度トレース940が、無傷前駆体イオン強度トレース910および920と比較される。生成イオン強度トレース940が、例えば、無傷前駆体イオン強度トレース910と相関関係がある場合、無傷前駆体イオン強度トレース910の無傷前駆体イオンは、生成イオン強度トレース940の生成イオンを生成するものとして同定される。
図7のプロセッサ730は、例えば、少なくとも1つの生成イオン強度トレースの頂点が、1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースの頂点と同時に出現しているかどうかを決定することによって、少なくとも1つの生成イオン強度トレースが、1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースと相関関係があることを決定する。プロセッサ730はさらに、少なくとも1つの生成イオン強度トレースの形状が、1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースの形状と同一であるかどうかを決定することによって、少なくとも1つの生成イオン強度トレースが、1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースと相関関係があることを決定する。
(前駆体イオン情報を提供する方法)
図10は、種々の実施形態による、断片化パラメータのための異なる値を用いて、2回以上、各前駆体イオン単離窓を断片化することによって、タンデム質量分析DIA実験において前駆体イオン情報を提供する方法1000を示す流れ図である。
方法1000のステップ1010では、サンプルが、イオン源を使用してイオン化され、イオンビームを生成する。
ステップ1020では、イオンビームが、タンデム質量分析計を使用して受け取られる。
ステップ1030では、m/z範囲が、プロセッサを使用して、2つ以上の前駆体イオン単離窓に分割される。
ステップ1040では、断片化パラメータのための2つ以上の値が、プロセッサを使用して選択される。断片化パラメータのための2つ以上の値のうちの第1の値は、イオンビームの最少量のイオンを断片化するレベルを有する。断片化パラメータのための2つ以上の値のうちの1つ以上の追加の値は、イオンビームのイオンの次第により多くの断片化を生成する次第に攻撃的なレベルを有する。
ステップ1050は、2つ以上の前駆体イオン単離窓のうちの各前駆体イオン単離窓に対して実行される。タンデム質量分析計は、各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ第1の値を使用して、イオンビームの選択および断片化を行うように命令され、タンデム質量分析計は、各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ1つ以上の追加の値を使用して、イオンビームの1つ以上の追加の選択および断片を行うように命令される。生成イオンスペクトルが、断片化パラメータのための2つ以上の値のうちの各値に対して生成される。
(前駆体イオン情報を提供するためのコンピュータプログラム製品)
種々の実施形態では、コンピュータプログラム製品は、そのコンテンツが、断片化パラメータのための異なる値を用いて、2回以上、各前駆体イオン単離窓を断片化することによって、タンデム質量分析DIA実験において前駆体イオン情報を提供する方法を行うためのプロセッサ上で実行される命令を伴うプログラムを含む有形コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含む。方法は、1つ以上の異なるソフトウェアモジュールを含むシステムによって行われる。
図11は、種々の実施形態による、断片化パラメータのための異なる値を用いて、2回以上、各前駆体イオン単離窓を断片化することによって、タンデム質量分析DIA実験において前駆体イオン情報を提供する方法を行う、1つ以上の異なるソフトウェアモジュールを含むシステム1100の概略図である。システム1100は、制御モジュール1110を含む。
制御モジュール1110は、タンデム質量分析計によって分析されるイオンビームのm/z範囲を2つ以上の前駆体イオン単離窓に分割する。タンデム質量分析計は、サンプルをイオン化するイオン源からイオンビームを受け取る。制御モジュール1110は、断片化パラメータのための2つ以上の値を選択する。断片化パラメータのための2つ以上の値のうちの第1の値は、イオンビームの最少量のイオンを断片化するレベルを有する。断片化パラメータのための2つ以上の値のうちの1つ以上の追加の値は、イオンビームの次第により多くの断片化を生成する次第に攻撃的なレベルを有する。
2つ以上の前駆体イオン単離窓のうちの各前駆体イオン単離窓に対して、制御モジュール1110は、各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ第1の値を使用して、イオンビームの選択および断片化を行うようにタンデム質量分析計に命令し、制御モジュール1110は、各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ1つ以上の追加の値を使用して、イオンビームの1つ以上の追加の選択および断片を行うようにタンデム質量分析計に命令する。生成イオンスペクトルが、断片化パラメータのための2つ以上の値のうちの各値に対して生成される。
本教示は、種々の実施形態と併せて説明されるが、本教示がそのような実施形態に限定されることは意図されない。対照的に、本教示は、当業者によって理解されるであろうように、種々の代替案、修正、および均等物を包含する。
さらに、種々の実施形態を説明する際に、本明細書は、ステップの特定のシーケンスとして、方法および/またはプロセスを提示し得る。しかしながら、方法またはプロセスが本明細書に記載されるステップの特定の順序に依拠しない程度において、方法またはプロセスは、説明される特定の連続したステップに制限されるべきではない。当業者が理解するであろうように、他の連続したステップも可能であり得る。したがって、本明細書に記載されるステップの特定の順序は、請求項に関する制限として解釈されるべきではない。加えて、方法および/またはプロセスを対象とする請求項は、書かれた順序におけるそれらのステップの実施に限定されるべきではなく、当業者は、連続したものが、変更され得、依然として、種々の実施形態の精神および範囲内にとどまることを容易に理解することができる。

Claims (21)

  1. 断片化パラメータのための異なる値を用いて、2回以上、各前駆体イオン単離窓を断片化することによって、タンデム質量分析データ非依存性収集(DIA)実験において前駆体イオン情報を提供するためのシステムであって、
    サンプルを受け取り、前記サンプルをイオン化して、イオンビームを生成するように構成されているイオン源と、
    前記イオンビームを受け取り、前記イオンビームのm/z範囲を分析するように構成されているタンデム質量分析計と、
    前記タンデム質量分析計と通信するプロセッサと
    を備え、
    前記プロセッサは、
    (a)前記m/z範囲を2つ以上の前駆体イオン単離窓に分割することと、
    (b)断片化パラメータのための2つ以上の値を選択することであって、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値のうちの第1の値は、前記イオンビームの前駆体イオンの断片化を防止するために十分に低い衝突エネルギーレベルを有し、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値のうちの1つ以上の追加の値は、前記イオンビームの前記前駆体イオンを断片化するために十分に高い衝突エネルギーレベルを有し、前記1つ以上の追加の値のうちの各後続値は、前記1つ以上の追加の値のうちの先行値の衝突エネルギーレベルよりも高い衝突エネルギーレベルを有する、ことと、
    (c)前記2つ以上の前駆体イオン単離窓のうちの各前駆体イオン単離窓に対して、前記各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ前記第1の値を使用して、前記イオンビームの選択および断片化を行うように前記タンデム質量分析計に命令することと、前記各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ前記1つ以上の追加の値を使用して、前記イオンビームの1つ以上の追加の選択および断片を行うように前記タンデム質量分析計に命令することとによって、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値のうちの各値に対する生成イオンスペクトルを生成することと
    を行う、システム。
  2. 前記断片化パラメータは、前記タンデム質量分析計によって行われる衝突誘起解離方法の衝突エネルギーを含む、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記断片化パラメータは、前記タンデム質量分析計によって行われるRF解離方法の高周波数(RF)励起を含む、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記断片化パラメータは、前記タンデム質量分析計によって行われる電子捕獲解離(ECD)方法の電子エネルギーを含む、請求項1に記載のシステム。
  5. 前記プロセッサは、(d)前記断片化パラメータのための同一の値を使用して生成された、前記2つ以上の前駆体イオン単離窓の生成イオンスペクトル組み合わせ、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値の各々に対して、m/z範囲全体に対する複合生成イオンスペクトルを生成することをさらに行う、請求項1に記載のシステム。
  6. ある期間中に前記サンプルを前記イオン源に提供するサンプル導入デバイスをさらに備え、前記プロセッサは、前記期間中に2回以上ステップ(c)およびステップ(d)をさらに行い、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値の各々に対して、時系列の複合生成イオンスペクトルを生成する、請求項5に記載のシステム。
  7. 前記プロセッサは、前記第1の値の前記時系列の複合生成イオンスペクトルにおける各無傷前駆体イオンに対する無傷前駆体イオン強度トレースを計算して、1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースを生成することと、前記1つ以上の追加の値の時系列の複合生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つの生成イオンに対する少なくとも1つの生成イオン強度トレースを計算することとをさらに行う、請求項6に記載のシステム。
  8. 前記プロセッサは、前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースを前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースと比較することと、前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースが、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースと相関関係がある場合、その無傷前駆体イオントレースの無傷前駆体イオンを前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースの前記少なくとも1つの生成イオンを生成するものとして同定することとをさらに行う、請求項7に記載のシステム。
  9. 前記プロセッサは、前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースの頂点が、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースの頂点と同時に出現しているかどうかを決定することによって、前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースが、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースと相関関係があることを決定する、請求項8に記載のシステム。
  10. 前記プロセッサは、前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースの形状が、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースの形状と同一であるかどうかを決定することによって、前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースが、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースと相関関係があることをさらに決定する、請求項8に記載のシステム。
  11. 断片化パラメータのための異なる値を用いて、2回以上、各前駆体イオン単離窓を断片化することによって、タンデム質量分析データ非依存性収集(DIA)実験において前駆体イオン情報を提供する方法であって、
    (a)イオン源を使用してサンプルをイオン化し、イオンビームを生成することと、
    (b)タンデム質量分析計を使用して、前記イオンビームを受け取ることと、
    (c)プロセッサを使用して、m/z範囲を2つ以上の前駆体イオン単離窓に分割することと、
    (d)前記プロセッサを使用して、断片化パラメータのための2つ以上の値を選択することであって、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値のうちの第1の値は、前記イオンビームの前駆体イオンの断片化を防止するために十分に低い衝突エネルギーレベルを有し、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値のうちの1つ以上の追加の値は、前記イオンビームの前記前駆体イオンを断片化するために十分に高い衝突エネルギーレベルを有し、前記1つ以上の追加の値のうちの各後続値は、前記1つ以上の追加の値のうちの先行値の衝突エネルギーレベルよりも高い衝突エネルギーレベルを有する、ことと、
    (e)前記2つ以上の前駆体イオン単離窓のうちの各前駆体イオン単離窓に対して、前記プロセッサを使用して、前記各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ前記第1の値を使用して、前記イオンビームの選択および断片化を行うように前記タンデム質量分析計に命令することと、前記各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ前記1つ以上の追加の値を使用して、前記イオンビームの1つ以上の追加の選択および断片を行うように前記タンデム質量分析計に命令することとによって、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値のうちの各値に対する生成イオンスペクトルを生成することと
    を含む、方法。
  12. 前記断片化パラメータは、衝突誘起解離方法の衝突エネルギーを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記断片化パラメータは、RF解離方法の高周波数(RF)励起を含む、請求項11に記載の方法。
  14. 前記断片化パラメータは、前記タンデム質量分析計によって行われる電子捕獲解離(ECD)方法の電子エネルギーを含む、請求項11に記載の方法。
  15. (f)前記断片化パラメータのための同一の値を使用して生成された、前記2つ以上の前駆体イオン単離窓の生成イオンスペクトルを組み合わせ、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値の各々に対して、m/z範囲全体に対する複合生成イオンスペクトルを生成することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  16. サンプル導入デバイスを使用して前記サンプルがある期間中に前記イオン源に導入されているときに、前記期間中に2回以上、ステップ(c)およびステップ(d)を行い、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値の各々に対して、時系列の複合生成イオンスペクトルを生成することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記第1の値の前記時系列の複合生成イオンスペクトルにおける各無傷前駆体イオンに対する無傷前駆体イオン強度トレースを計算して、1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースを生成することと、前記1つ以上の追加の値の時系列の複合生成イオンスペクトルにおける少なくとも1つの生成イオンに対する少なくとも1つの生成イオン強度トレースを計算することとを行うことをさらに含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースを前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースと比較し、前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースが、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースと相関関係がある場合、前記無傷前駆体イオントレース無傷前駆体イオンを前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースの前記少なくとも1つの生成イオンを生成するものとして同定することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースが、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースと相関関係があることを決定することは、前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースの頂点が、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースの頂点と同時に出現しているかどうかを決定することを含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースが、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースと相関関係があることを決定することは、前記少なくとも1つの生成イオン強度トレースの形状が、前記1つ以上の無傷前駆体イオン強度トレースのうちのある無傷前駆体イオントレースの形状と同一であるかどうかを決定することを含む、請求項18に記載の方法。
  21. 命令を記憶しているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記命令は、プロセッサによって実行されると、断片化パラメータのための異なる値を用いて、2回以上、各前駆体イオン単離窓を断片化することによって、タンデム質量分析データ非依存性収集(DIA)実験において前駆体イオン情報を提供する方法を前記プロセッサに行わせ、前記方法は、
    システムを提供することであって、前記システムは、1つ以上の異なるソフトウェアモジュールを備え、前記異なるソフトウェアモジュールは、制御モジュールを備えている、ことと、
    前記制御モジュールを使用して、タンデム質量分析計によって分析されるイオンビームのm/z範囲を2つ以上の前駆体イオン単離窓に分割することであって、前記タンデム質量分析計は、サンプルをイオン化するイオン源から前記イオンビームを受け取る、ことと、
    前記制御モジュールを使用して、断片化パラメータのための2つ以上の値を選択することであって、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値のうちの第1の値は、前記イオンビームの前駆体イオンの断片化を防止するために十分に低い衝突エネルギーレベルを有し、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値のうちの1つ以上の追加の値は、前記イオンビームの前記前駆体イオンを断片化するために十分に高い衝突エネルギーレベルを有し、前記1つ以上の追加の値のうちの各後続値は、前記1つ以上の追加の値のうちの先行値の衝突エネルギーレベルよりも高い衝突エネルギーレベルを有する、ことと、
    前記2つ以上の前駆体イオン単離窓のうちの各前駆体イオン単離窓に対して、前記制御モジュールを使用して、前記各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ前記第1の値を使用して、前記イオンビームの選択および断片化を行うように前記タンデム質量分析計に命令することと、前記各前駆体イオン単離窓を使用して、かつ前記1つ以上の追加の値を使用して、前記イオンビームの1つ以上の追加の選択および断片を行うように前記タンデム質量分析計に命令することとによって、前記断片化パラメータのための前記2つ以上の値のうちの各値に対する生成イオンスペクトルを生成することと
    を含む、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体
JP2017541332A 2015-02-05 2016-01-29 断片化エネルギーを切り替えながらの幅広い四重極rf窓の高速スキャニング Active JP6698668B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201562112603P 2015-02-05 2015-02-05
US62/112,603 2015-02-05
PCT/IB2016/050483 WO2016125061A1 (en) 2015-02-05 2016-01-29 Rapid scanning of wide quadrupole rf windows while toggling fragmentation energy

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018504607A JP2018504607A (ja) 2018-02-15
JP6698668B2 true JP6698668B2 (ja) 2020-05-27

Family

ID=56563519

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017541332A Active JP6698668B2 (ja) 2015-02-05 2016-01-29 断片化エネルギーを切り替えながらの幅広い四重極rf窓の高速スキャニング

Country Status (6)

Country Link
US (1) US10079137B2 (ja)
EP (1) EP3254298B1 (ja)
JP (1) JP6698668B2 (ja)
CN (1) CN107210181B (ja)
CA (1) CA2975963A1 (ja)
WO (1) WO2016125061A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3586354A4 (en) * 2017-02-22 2020-12-16 DH Technologies Development Pte. Ltd. PHYSICAL ISOLATION OF ADDUCTS AND OTHER COMPLICATING FACTORS IN PREVIOUS ION SELECTION FOR IDA
JP6806253B2 (ja) * 2017-07-10 2021-01-06 株式会社島津製作所 質量分析装置、質量分析方法、及び質量分析用プログラム
CN109828068B (zh) 2017-11-23 2021-12-28 株式会社岛津制作所 质谱数据采集及分析方法
EP3575797A1 (en) * 2018-06-01 2019-12-04 Fundació Centre de Regulació Genòmica Improvements in mass spectrometry

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2340150C (en) * 2000-06-09 2005-11-22 Micromass Limited Methods and apparatus for mass spectrometry
WO2003094197A1 (en) * 2002-04-29 2003-11-13 Mds Inc., Doing Business As Mds Sciex Broad ion fragmentation coverage in mass spectrometry by varying the collision energy
GB0427632D0 (en) * 2004-12-17 2005-01-19 Micromass Ltd Mass spectrometer
EP1971998B1 (en) * 2006-01-11 2019-05-08 DH Technologies Development Pte. Ltd. Fragmenting ions in mass spectrometry
GB0609253D0 (en) * 2006-05-10 2006-06-21 Micromass Ltd Mass spectrometer
AU2007338634A1 (en) * 2006-12-26 2008-07-03 Brigham Young University Serum proteomics system and associated methods
JP5111123B2 (ja) * 2008-01-16 2012-12-26 株式会社日立製作所 質量分析計及び質量分析方法
GB2463633B (en) 2008-05-15 2013-02-27 Thermo Fisher Scient Bremen MS/MS data processing
JP5112557B2 (ja) * 2009-02-19 2013-01-09 株式会社日立ハイテクノロジーズ 質量分析システム
KR101114228B1 (ko) * 2009-06-01 2012-03-05 한국기초과학지원연구원 데이터 비의존성 분석법과 데이터 의존성 분석법을 복합화한 단백질 분석방법
EP2474021B1 (en) * 2009-09-04 2022-01-12 DH Technologies Development Pte. Ltd. Method and apparatus for filtering ions in a mass spectrometer
JP5726205B2 (ja) * 2009-12-18 2015-05-27 ディーエイチ テクノロジーズ デベロップメント プライベート リミテッド イオンを処理する方法
EP2617052B1 (en) * 2010-09-15 2022-06-08 DH Technologies Development Pte. Ltd. Data independent acquisition of production spectra and reference spectra library matching
CN106252192B (zh) * 2010-11-08 2018-04-03 Dh科技发展私人贸易有限公司 用于通过质谱分析快速筛选样本的系统及方法
US9513232B2 (en) * 2010-12-29 2016-12-06 Dh Technologies Development Pte. Ltd. Method for triggering dependent spectra for data acquisition
GB201208961D0 (en) * 2012-05-18 2012-07-04 Micromass Ltd 2 dimensional MSMS
WO2013171556A1 (en) 2012-05-18 2013-11-21 Dh Technologies Development Pte. Ltd. Modulation of instrument resolution dependant upon the complexity of a previous scan
CN104798174B (zh) * 2012-12-20 2017-09-08 Dh科技发展私人贸易有限公司 用于使用多个光谱以不同碰撞能量进行化合物识别的系统、方法及设备
JP5997650B2 (ja) * 2013-04-15 2016-09-28 株式会社日立ハイテクノロジーズ 分析システム
GB201308765D0 (en) * 2013-05-15 2013-06-26 Electrophoretics Ltd Mass Tag Reagents
CN105190828B (zh) * 2013-06-06 2017-06-30 Dh科技发展私人贸易有限公司 在重叠采集窗的多路分用之后改进数据质量
EP3304382A4 (en) * 2015-05-29 2019-07-17 Waters Technologies Corporation TECHNIQUES FOR PROCESSING SPECTRAL MASS DATA

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018504607A (ja) 2018-02-15
CA2975963A1 (en) 2016-08-11
EP3254298A1 (en) 2017-12-13
EP3254298A4 (en) 2018-10-31
US10079137B2 (en) 2018-09-18
CN107210181B (zh) 2019-11-01
WO2016125061A1 (en) 2016-08-11
EP3254298B1 (en) 2023-10-18
US20180012742A1 (en) 2018-01-11
CN107210181A (zh) 2017-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11107666B2 (en) Systems and methods for using variable mass selection window widths in tandem mass spectrometry
US9818590B2 (en) Data quality after demultiplexing of overlapped acquisition windows in tandem mass spectrometry
US11761926B2 (en) DM-SWATH acquisition to improve MSMS confidence
JP6698668B2 (ja) 断片化エネルギーを切り替えながらの幅広い四重極rf窓の高速スキャニング
US11069517B2 (en) Physical isolation of adducts and other complicating factors in precursor ion selection for IDA
CN109643633B (zh) 自动化质谱库保留时间校正
US10163613B2 (en) Deconvolution of mixed spectra
JP2023502923A (ja) 質量分析の方法-直交断片化方法論を用いたswath
US20200234936A1 (en) Dynamic Equilibration Time Calculation to Improve MS/MS Dynamic Range
US11923183B2 (en) Dynamic equilibration time calculation to improve MS/MS dynamic range
JP2022552372A (ja) 閾値ベースのida除外リスト
JP2023546822A (ja) Ms/msによる定量的分析のためのグループ検出を管理するための高分解能検出
CN116324403A (zh) 通过质谱法进行的化合物识别

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191023

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200401

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200428

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6698668

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250