JPH1069506A - ソリッドデータ修正装置及び記録媒体 - Google Patents

ソリッドデータ修正装置及び記録媒体

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JPH1069506A
JPH1069506A JP9158328A JP15832897A JPH1069506A JP H1069506 A JPH1069506 A JP H1069506A JP 9158328 A JP9158328 A JP 9158328A JP 15832897 A JP15832897 A JP 15832897A JP H1069506 A JPH1069506 A JP H1069506A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既存のCADシステムの基本部分の大幅な変
更を加えることなく、異機種CADシステムからのソリ
ッドデータの変換を元の形状特徴を継承しつつ支障なく
実現するソリッドデータ修正装置及び上記のようなソリ
ッドデータの変換を行うためのプログラムを記録した記
録媒体を提供する。 【解決手段】 CADシステム内のソリッドデータ修正
装置9において、ソリッドデータ内部の誤差を計測する
ソリッドデータ誤差計測部11と、面の幾何情報である
曲面の交線を再計算することで稜線を再計算する曲面交
線再計算部12と、稜線と稜線の交点を再計算すること
で頂点を再計算する頂点再計算部13と、稜線を頂点に
合わせて修正する稜線修正部14と、稜線と面との誤差
に合わせて曲面を修正する曲面修正部15とが設けられ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータ援用
設計(CAD)やコンピュータ援用生産(CAM)等の
形状処理において、ソリッドデータの誤差・曲面等の修
正を行うソリッドデータ修正装置及びソリッドデータを
修正するプログラムを記録した記録媒体に関する。該装
置及び記録媒体は、例えば、異機種CADシステムから
データを取り込んだときにCADシステム固有の精度の
違いにより発生する誤差を補正する際に適用されるもの
である。また、該装置及び記録媒体は、例えば、曲面デ
ータを繋ぎあわせる際にその間に存在する隙間を補正す
る際に適用されるものである。
【0002】
【従来の技術】3次元形状を取り扱うCADシステムに
おいて、その3次元形状モデルを表現する方法として、
ソリッドモデルを利用するものが普及してきている。ソ
リッドモデルには、幾つかの表現方法が提案されている
が、物体を頂点、稜線、面の関係を表す位相情報で表
し、かつ稜線、面の幾何情報として曲線、曲面を保持す
るB−Reps(Boundary Represen
tation)方式を基本とするものが一般的である。
【0003】製造業においては、さまざまに細分化され
た設計業務工程に適したソリッドモデルベースの複数の
3次元CADシステムが利用されており、さらに企業間
協同による分業化に伴い、システム間におけるデータの
相互利用の必要性が高まっている。
【0004】このような異なるCADシステム間でソリ
ッドモデルのデータを交換する際に問題になるのが、C
ADシステムによって形状データを幾何的に取り扱う際
の許容誤差が異なることであり、特に許容誤差の大きな
CADシステムから小さなCADシステムにデータを渡
す際に大きな問題となる。すなわち、送り元のCADシ
ステムでは、位相的に接続している面と面、面と稜線の
間の幾何的距離が送り元のCADシステムの許容誤差内
であれば隙間の無い完全なデータとみなされるが、その
距離が送り先のCADシステムの許容誤差より大きけれ
ば、送り先のCADシステムでは隙間のあいた不完全な
データと認識されてしまう。このようなデータに対し
て、送り先のCADシステムでの担当業務に基づいて形
状操作を実行しようとしても、できないことがある。
【0005】従って、異なるCADシステム間でソリッ
ドデータの交換を円滑に実現するためには、両者間の許
容誤差の違いを吸収するための精度補正が必要である。
【0006】このようなソリッドデータの精度補正に関
して、従来の技術には、以下のものがある。 1)ソリッドデータの誤差に合わせてCADシステム全
体の許容誤差を変更する方法。 2)許容誤差をソリッドデータ単位、曲線単位、または
曲面単位で保持する方法。 3)隣り合う面同士の交線を再計算することで稜線を再
生成する方法。
【0007】また、ソリッドデータの稜線に合わせて面
の隙間を埋めることによって解決する方法が考えられる
が、これに関しては、要素技術として、与えられた境界
線と曲面との間の隙間を埋めるように曲面を修正する方
法が必要になる。このような方法として、従来の技術に
は、以下のものがある。 4)隙間を別の曲面で埋める方法。 5)与えられた境界線から新たに曲面を生成する方
法(”A pentagonal surface p
atch for computer aidedge
ometric design”,Peter Cha
rrot andJohn A.Gregory,Co
mputer Aided Geometric De
sign 1(1984)87−94頁参照)。 6)グレゴリー・パッチ(Gregory Patc
h)を用い、その境界線を与えられた境界線に一致させ
る方法(「3次元CADの基礎と応用」鳥谷浩志・千代
倉弘明著(共立出版社)参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来技術1)では、当
該CADシステムが元々持っている許容精度が利用でき
なくなってしまうという問題がある。また、そのCAD
システム上で作成された他のデータと共存できなくな
る。
【0009】その解決方法として、従来技術2)がある
が、保持許容誤差の異なる複数のソリッドデータを操作
して1つのソリッドデータにする場合、その計算に使用
する許容誤差をどのようにするかという問題があり、許
容誤差に矛盾が生じる可能性がある。また、単一の許容
誤差をもつCADシステムをこの方式に変更するには、
システムのデータベース処理部及び幾何処理部のほとん
どを作り替えることが必要となり、今日利用されている
大半のシステムが単一の許容誤差しか持たないため、こ
の方式は現実的には極めて困難である。
【0010】大半のシステムにとっては従来技術3)が
採用の容易な方法であるが、図6に示すように、交線と
なるべき部分で2曲面が平行な部分Xが生じる場合な
ど、送り先のCADシステムの許容誤差範囲内で交わら
ない場合は計算できない。また、1つの頂点に稜線が4
本以上集まっている場合、稜線の再計算によってそれら
の稜線が一点に集まらなくなる場合があり、それを位相
構造の変更で解決すると、微小長さの稜線Yが生成され
ることになる(図7参照)。このような微小長さの稜線
Yは後の操作に支障を来すことがあるため、望ましくな
い。また、位相構造の変更も問題になる可能性がある。
【0011】そのため、稜線を固定し、面との隙間を埋
める方法が必要になる。その際に、従来技術4)を用い
ると、微小な曲面が生成されることになり、前述の微小
長さの稜線Yと同様、後の操作に支障を来すことがある
ため望ましくない。従来技術5)を用いると、隙間はき
れいに埋めることができるが、元の曲面の形状を無視し
たものとなる。従来技術6)を用いると、隙間をきれい
に埋めることができ、かつ曲面内部について元の曲面の
形状を継承することができるが、境界線を曲面の定義矩
形領域の境界に一致させるときしか使用できないという
制約がある。
【0012】本発明は、上述のごとき事情に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、既存のCADシステムの
基本部分の大幅な変更を加えることなく、異機種CAD
システム、特に許容精度の低いCADシステムからのソ
リッドデータの変換を元の形状特徴を継承しつつ支障な
く実現するソリッドデータ修正装置及びそのプログラム
を記録した記録媒体を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るソ
リッドデータ修正装置は、上記の課題を解決するため
に、ソリッドデータ内部の誤差を計測する誤差計測手段
と、ソリッドデータの稜線を再計算する稜線再計算手段
と、ソリッドデータの頂点を再計算する頂点再計算手段
と、ソリッドデータの稜線を頂点に合わせて修正する稜
線修正手段と、ソリッドデータの曲面を誤差に合わせて
修正する曲面修正手段とを備えていることを特徴として
いる。
【0014】上記の構成によれば、異機種CADシステ
ムから変換したソリッドデータに内在する形状誤差もし
くはソリッドデータ作成過程で内部に発生した形状誤差
を、ソリッドデータの位相構造の変更なしに、元の形状
特徴を継承しつつCADシステム固有の許容誤差範囲内
に補正することができ、補正の成功率が格段に高くな
る。なお、稜線再計算手段は、面の幾何情報である曲面
の交線を再計算することで稜線を再計算し、頂点再計算
手段は、稜線と稜線の交点を再計算することで頂点を再
計算し、曲面修正手段は、稜線と面との誤差に合わせて
曲面を修正するものとすればよい。また、これらの手段
をデータ等の状況に応じて使用するものとすればよい。
【0015】これにより、異機種CADシステムの間で
形状操作に支障のないデータ交換が可能になり、異なる
CADシステム間で設計・生産業務の連係が円滑に行わ
れる。従って、上流データの活用による設計効率の向
上、ひいてはコストの低減にもなり、コンカレントエン
ジニアリング設計環境をより良好なものとすることがで
きる。
【0016】なお、ここでいうCADシステムは、ソリ
ッドモデルを取り扱うコンピュータ援用生産(CAM)
システム等の類似のシステムを含むものであり、狭義の
意味に限定されるものではない。
【0017】また、請求項2の発明に係るソリッドデー
タ修正装置は、上記の課題を解決するために、請求項1
の構成において、上記曲面修正手段に、曲面と周囲の境
界線との隙間を計測する境界誤差計測手段と、曲面と境
界線との間の隙間総てを考慮して該隙間を滑らかに埋め
るような曲面を生成する修正曲面生成手段とが設けられ
ていることを特徴としている。
【0018】上記の構成によれば、境界誤差計測手段が
曲面と境界線との隙間を計測する一方、修正曲面生成手
段がその隙間を滑らかに埋めるような曲面を生成する。
これにより、元の曲面の形状特徴を継承しつつ、滑らか
な修正曲面を生成することが可能になる。
【0019】また、請求項3の発明に係るソリッドデー
タ修正装置は、上記の課題を解決するために、請求項1
の構成において、上記曲面修正手段が周囲の境界線に合
わせて曲面を修正する際に、該境界線は曲面のトリム境
界として与えられることを特徴としている。
【0020】上記の構成によれば、曲面修正手段が曲面
を境界線に合わせて修正する際に、曲面の定義矩形境界
ではなくトリム境界として与えた境界線を扱う。これに
より、曲面の修正において、曲面の定義矩形境界ではな
くトリム境界で修正することができるようになり、より
制約の少ない修正を行うことができる。
【0021】また、請求項4の発明に係るソリッドデー
タ修正装置は、上記の課題を解決するために、請求項3
の構成において、上記曲面修正手段により、曲面と与え
られた境界との偏位量を境界から内部まで分散させるこ
とで滑らかな修正形状を作り出し、かつ元の曲面の形状
特徴を継承した曲面形状を作り出すことを特徴としてい
る。
【0022】上記の構成によれば、曲面の修正におい
て、滑らかな修正形状を作り出すとともに、元の曲面の
形状特徴を継承した修正曲面を作り出すことが可能にな
り、形状に関する製作者の意図を考慮した修正を行うこ
とができる。
【0023】また、請求項5の発明に係る記録媒体は、
ソリッドデータ内部の誤差を計測する誤差計測手段、上
記ソリッドデータの稜線を再計算する稜線再計算手段、
上記ソリッドデータの頂点を再計算する頂点再計算手
段、上記ソリッドデータの稜線を頂点に合わせて修正す
る稜線修正手段、上記ソリッドデータの曲面を誤差に合
わせて修正する曲面修正手段、をコンピュータに実行さ
せるためのプログラムを記録したことを特徴としてい
る。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1〜図5に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0025】図1は、本実施形態のソリッドデータ修正
装置9を備えたCADシステムの構成を示すブロック図
である。このCADシステムは、B−Reps方式の3
次元ソリッドモデルを用いるものであり、ソリッドデー
タ修正装置9のほかに制御部1を備えている。また、制
御部1には、表示部2、キーボード部3、タブレット部
4、ファイル部5、モデリング部6、及びCAD中間フ
ァイル変換部7が接続されている。CAD中間ファイル
8は、CAD中間ファイル変換部7に接続され、該CA
D中間ファイル変換部7と入出力を行う。
【0026】ソリッドデータ誤差修正部としてのソリッ
ドデータ修正装置9は、制御部1に接続されたソリッド
データ誤差修正制御部10を備えている。また、ソリッ
ドデータ誤差修正制御部10には、ソリッドデータ誤差
計測部11、曲面交線再計算部12、頂点再計算部1
3、稜線修正部14、曲面修正部15、及び一時格納庫
23が接続されている。
【0027】ソリッドデータ誤差計測部11は、誤差計
測手段として、ソリッドデータ内部の誤差を計測する。
曲面交線再計算部12は、面の幾何情報である曲面の交
線を再計算することで稜線を再計算する稜線再計算手段
として機能する。頂点再計算部13は、稜線と稜線の交
点を再計算することで頂点を再計算する頂点再計算手段
として機能する。稜線修正部14は、稜線修正手段とし
て、稜線を頂点に合わせて修正する。そして、曲面修正
部15は、曲面修正手段として、稜線と面との誤差に合
わせてソリッドデータの曲面を修正する。
【0028】CAD中間ファイル8は、一般的にはIG
ES(米ANSI規格)、STEP(ISO規格)等の
標準規格のフォーマットで扱われる。他のCADシステ
ムから渡されたCAD中間ファイル8は、CAD中間フ
ァイル変換部7より読み込まれる。ここで読み込まれた
ソリッドデータが精度補正の必要なものであれば、ソリ
ッドデータ修正装置9によって精度補正が施され、修正
されたソリッドデータとなる。また、モデリング部6内
部で作成されたソリッドデータに関し、誤差の問題を解
決できない場合は、あえて誤差を含んだソリッドデータ
を作成し、ソリッドデータ修正装置9で誤差を修正する
ことも可能である。
【0029】ソリッドデータ修正装置9の動作を図2に
示すフローチャートに従って説明する。なお、以下に説
明する各判定部分については、当該CADシステムの許
容誤差範囲であるかどうかで判定するものとする。
【0030】まず、ソリッドデータ内の1つの稜線につ
いて、稜線が曲面から離れているかどうか判定する(ス
テップS1)。離れているものについては、その稜線に
接続する2つの曲面の間に交線が存在するかどうか判定
する(ステップS2)。この場合、完全に平行なものな
どは交線が存在しないと判定される。交線が存在するも
のについては、交線を再計算する(ステップS3)。計
算した結果は一時格納庫23に登録される。以上を全稜
線について実施する(ステップS4)。
【0031】次に、ソリッドデータ内の1つの頂点につ
いて、これに接続する稜線が頂点から離れているかどう
か判定する(ステップS5)。離れていると判定された
ものについて、その頂点に稜線が4本以上接続している
かどうか判定する(ステップS6)。4本以上であれ
ば、稜線の端点が頂点に合うように修正する(ステップ
S7)。また、3本以下であれば、稜線の交点を求める
ことで頂点を再生成する(ステップS8)。以上を全頂
点について実施する(ステップS9)。
【0032】次に、ソリッドデータ内の1つの曲面につ
いて、それに接続する稜線がその曲面から離れているか
どうか再度判定する(ステップS10)。ここでは、ス
テップS2で交線が存在しないと判定されたもの、及
び、ステップS7で稜線を修正したものが存在するかど
うかという判定でもよい。離れているものについては、
曲面に接続する稜線を境界線とし、それに合わせて曲面
を修正する(ステップS11)。以上を全曲面について
実施する(ステップS12)。
【0033】上記の修正動作によって、ソリッドデータ
修正装置9は、異機種CADシステムから変換したソリ
ッドデータに内在する形状誤差もしくはソリッドデータ
作成過程で内部に発生した形状誤差を、ソリッドデータ
の位相構造の変更なしに、元の形状特徴を継承しつつC
ADシステム固有の許容誤差範囲内に補正することがで
き、補正の成功率が格段に高くなる。これにより、異機
種CADシステムの間で形状操作に支障のないデータ交
換が可能になり、異なるCADシステム間で設計・生産
業務の連係が円滑に行われる。
【0034】次いで、曲面修正部15について詳述す
る。曲面修正部15においては、境界線に合わせて曲面
を修正する際に、その境界線は曲面のトリム境界(定義
曲面を曲面上の任意の閉曲線で切り出した形状の境界)
として与えられる。従って、曲面の修正において、曲面
の定義矩形境界ではなくトリム境界で修正することがで
きるようになり、より制約の少ない修正を行うことがで
きる。また、曲面修正部15は、曲面と与えられた境界
との偏位量(与えられた境界上の点と曲面上の対応点と
のずれ)を境界から内部まで分散させることで滑らかな
修正形状を作り出し、かつ元の曲面の形状特徴を継承し
た曲面形状を作り出す。
【0035】詳細には、図3に示すように、曲面修正部
15には、曲面修正制御部16が設けられている。曲面
修正制御部16には、曲面データ17、3次元境界曲線
データ18、パラメータ空間境界曲線生成部19、及び
修正曲面生成部20が接続されている。また、修正曲面
生成部20には、曲面修正量算出部21が接続されると
ともに、この曲面修正量算出部21を介して境界誤差計
測部22が接続されている。
【0036】曲面修正制御部16において、曲面データ
17と3次元境界曲線データ18を読み込み、パラメー
タ空間境界曲線生成部19でパラメータ空間における境
界曲線を生成する。この場合の生成方法としては、3次
元境界曲線データ18上の各点から曲面データ17上へ
の最短距離を持つ点の曲面パラメータ空間における座標
を計算し、それをつないで曲面パラメータ空間における
境界曲線を生成する方法がある。また、元の境界線とし
てパラメータ空間境界曲線を持っていれば、それを使用
することも可能である。これらのデータを元に、修正曲
面生成部20で修正曲面を生成する。
【0037】境界誤差計測部22は、境界誤差計測手段
として、曲面と周囲の境界線との隙間を計測し、修正曲
面生成部20は、修正曲面生成手段として、曲面と境界
線との間の隙間総てを考慮し、その隙間を滑らかに埋め
るような修正曲面を生成する。また、曲面修正量算出部
21は、境界誤差計測部22の計測をもとに、曲面の修
正量を算出するものである。詳細には、修正曲面生成部
20、曲面修正量算出部21、及び境界誤差計測部22
において、修正曲面は以下のようにして求められる(図
4参照)。
【0038】曲面パラメータ(u,v)における修正曲
面の座標をS(u,v)、元の曲面の座標をS0(u,
v)、座標の修正量をB(u,v)とすると、S(u,
v)は以下の式で算出される。
【0039】
【数1】
【0040】修正量B(u,v)は、曲面境界のパラメ
ータ空間曲線Cuv(t)上の点における誤差量T(t)
(この誤差量T(t)は境界誤差計測部22で計測され
る)をすべて考慮できるように、以下の式で求める。
【0041】
【数2】
【0042】なお、ts、teは、それぞれCuv(t)の
始点パラメータ及び終点パラメータである。また、D
(u,v,t)はT(t)を考慮する際の係数である。
【0043】T(t)=T(const)のときB
(u,v)=Tとなるためには、以下の式が成り立つ必
要がある。
【0044】
【数3】
【0045】従って、ここでは、係数E(u,v,t)
を用いて、
【0046】
【数4】
【0047】とおく。
【0048】曲面パラメータ(u,v)がCuv(t)上
の点であるとき、そのときの曲線パラメータをt0とす
ると、
【0049】
【数5】
【0050】とならなければならない。そのようになる
ためには、以下の条件を満たす必要がある。
【0051】
【数6】
【0052】上式を満たすため、以下の式を与えるもの
とする。
【0053】
【数7】
【0054】ここで、l(u,v,t)は、Cuv(t)
と(u,v)との距離である。また、Aは適切な定数で
ある。また、f(l)は、l=0のとき0となり、lの
値が増加するに従って増加する関数である。例えば、
【0055】
【数8】
【0056】である。なお、この式を採用すると、D
(u,v,t)は、l(u,v,t)=0となる点(す
なわち境界線上)で特異点となるため、この場合に特別
処理として直接(4)式を用いる。
【0057】このようにして求めた曲面は、図5に示す
断面図のように、曲面内部の形状の特徴をある程度受け
継いだものになる。なお、図5において、元の曲面の定
義曲面の断面が24で示され、修正を行った曲面の定義
曲面の断面が25で示される。また、26は曲面の境界
線である。
【0058】以上のように、曲面修正部15による曲面
の修正においては、曲面の定義矩形境界ではなくトリム
境界で修正することができるようになり、また、元の曲
面の形状特徴を継承しつつ、滑らかな修正曲面を生成す
ることが可能になる。
【0059】さらに、求めた修正曲面は曲面の境界で以
下の特徴を有する。 座標は、境界を表す3次元曲線に一致する。 接線ベクトル、曲率ベクトルは、元の曲面のものに一
致する。
【0060】上記の特徴によれば、この修正曲面は、境
界部分の接線ベクトル、曲率ベクトルを指定したものに
変更することができないということになる。しかし、接
線ベクトル、曲率ベクトルを求める式において、(2)
式と同様のものを追加すれば、変更することも可能であ
る。
【0061】尚、以上説明したソリッドデータ修正装置
9によるソリッドデータの修正は、CADシステム(コ
ンピュータ)にソリッドデータ修正プログラムが供給さ
れることにより実行されるものであっても良い。
【0062】図8は、このようなCADシステムの外観
を示す図である。図8に示すように、コンピュータ本体
81、ディスプレイ装置82、磁気テープ84が装着さ
れる磁気テープ装置83、キーボード85、マウス8
6、CD−ROM88が装着されるCD−ROM装置8
7,及び通信モデム89を備えている。そして、コンピ
ュータ本体81に、磁気テープやCD−ROM等の記録
媒体によってソリッドデータ修正プログラムが供給され
ることによって、図2に示したソリッドデータの修正が
実行されることとなる。尚、このソリッドデータ修正プ
ログラムは、他のコンピュータより通信回路を経由し通
信モデムを介してコンピュータ本体81に供給されても
よく、また、コンピュータ本体81に内在するハードデ
ィスクに記録されていてもよい。
【0063】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明に係るソ
リッドデータ修正装置は、ソリッドデータ内部の誤差を
計測する誤差計測手段と、ソリッドデータの稜線を再計
算する稜線再計算手段と、ソリッドデータの頂点を再計
算する頂点再計算手段と、ソリッドデータの稜線を頂点
に合わせて修正する稜線修正手段と、ソリッドデータの
曲面を誤差に合わせて修正する曲面修正手段とを備える
構成である。
【0064】これにより、異機種CADシステムから変
換したソリッドデータに内在する形状誤差もしくはソリ
ッドデータ作成過程で内部に発生した形状誤差を、ソリ
ッドデータの位相構造の変更なしに、元の形状特徴を継
承しつつCADシステム固有の許容誤差範囲内に補正す
ることができ、補正の成功率が格段に高くなる。
【0065】それゆえ、異機種CADシステムの間で形
状操作に支障のないデータ交換が可能になり、異なるC
ADシステム間で設計・生産業務の連係を円滑に行うこ
とができるという効果を奏する。
【0066】また、請求項2の発明に係るソリッドデー
タ修正装置は、請求項1の構成に加えて、上記曲面修正
手段に、曲面と周囲の境界線との隙間を計測する境界誤
差計測手段と、曲面と境界線との間の隙間総てを考慮し
て該隙間を滑らかに埋めるような曲面を生成する修正曲
面生成手段とが設けられている構成である。
【0067】これにより、元の曲面の形状特徴を継承し
つつ、滑らかな修正曲面を生成することが可能になる。
【0068】また、請求項3の発明に係るソリッドデー
タ修正装置は、請求項1の構成に加えて、上記曲面修正
手段が周囲の境界線に合わせて曲面を修正する際に、該
境界線は曲面のトリム境界として与えられる構成であ
る。
【0069】これにより、曲面の修正において、曲面を
周囲の境界線に合わせて修正する際に、曲面の定義矩形
境界ではなくトリム境界で修正することができるように
なり、より制約の少ない修正を行うことができる。
【0070】また、請求項4の発明に係るソリッドデー
タ修正装置は、請求項3の構成に加えて、上記曲面修正
手段により、曲面と与えられた境界との偏位量を境界か
ら内部まで分散させることで滑らかな修正形状を作り出
し、かつ元の曲面の形状特徴を継承した曲面形状を作り
出す構成である。
【0071】これにより、曲面の修正において、滑らか
な修正形状を作り出すとともに、元の曲面の形状特徴を
継承した修正曲面を作り出すことが可能になり、形状に
関する製作者の意図を考慮した修正を行うことができ
る。
【0072】また、請求項5の発明に係る記録媒体は、
ソリッドデータ内部の誤差を計測する誤差計測手段、上
記ソリッドデータの稜線を再計算する稜線再計算手段、
上記ソリッドデータの頂点を再計算する頂点再計算手
段、上記ソリッドデータの稜線を頂点に合わせて修正す
る稜線修正手段、上記ソリッドデータの曲面を誤差に合
わせて修正する曲面修正手段、をコンピュータに実行さ
せるためのプログラムを記録したものである。
【0073】これにより、コンピュータに上記したよう
なソリッドデータの修正を行わせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のソリッドデータ修正装
置を備えたCADシステムの構成を示すブロック図であ
る。
【図2】上記ソリッドデータ修正装置の動作を説明する
フローチャートである。
【図3】上記ソリッドデータ修正装置に設けられる曲面
修正部の構成を示すブロック図である。
【図4】上記曲面修正部における修正曲面の計算方法を
説明するためのグラフである。
【図5】元の曲面の断面形状及び上記曲面修正部による
修正曲面の断面形状を示す説明図である。
【図6】従来技術を説明するものであり、曲面の交線が
求まらない例を示す説明図である。
【図7】1つの頂点に稜線が4本以上集まっている例を
示す従来技術の説明図であり、(a)は頂点と稜線の端
点が一致しない状態を示し、(b)は稜線を追加して頂
点と稜線の端点を一致させた状態を示している。
【図8】本発明の記録媒体の一例を説明する外観図であ
る。
【符号の説明】
9 ソリッドデータ修正装置 10 ソリッドデータ誤差修正制御部 11 ソリッドデータ誤差計測部(誤差計測手段) 12 曲面交線再計算部(稜線再計算手段) 13 頂点再計算部(頂点再計算手段) 14 稜線修正部(稜線修正手段) 15 曲面修正部(曲面修正手段) 16 曲面修正制御部 17 曲面データ 18 3次元境界曲線データ 19 パラメータ空間境界曲線生成部 20 修正曲面生成部(修正曲面生成手段) 21 曲面修正量算出部 22 境界誤差計測部(境界誤差計測手段) 23 一時格納庫 24 元の曲面の定義曲面の断面 25 修正を行った曲面の定義曲面の断面 26 曲面の境界線 84 磁気テープ 88 CD−ROM

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソリッドデータ内部の誤差を計測する誤
    差計測手段と、 上記ソリッドデータの稜線を再計算する稜線再計算手段
    と、 上記ソリッドデータの頂点を再計算する頂点再計算手段
    と、 上記ソリッドデータの稜線を頂点に合わせて修正する稜
    線修正手段と、 上記ソリッドデータの曲面を誤差に合わせて修正する曲
    面修正手段とを備えていることを特徴とするソリッドデ
    ータ修正装置。
  2. 【請求項2】 上記曲面修正手段に、曲面と周囲の境界
    線との隙間を計測する境界誤差計測手段と、曲面と境界
    線との間の隙間総てを考慮して該隙間を滑らかに埋める
    ような曲面を生成する修正曲面生成手段とが設けられて
    いることを特徴とする請求項1に記載のソリッドデータ
    修正装置。
  3. 【請求項3】 上記曲面修正手段が周囲の境界線に合わ
    せて曲面を修正する際に、該境界線は曲面の定義矩形境
    界でなく、トリム境界として与えられることを特徴とす
    る請求項1に記載のソリッドデータ修正装置。
  4. 【請求項4】 上記曲面修正手段は、曲面と与えられた
    境界との偏位量を境界から内部まで分散させることで滑
    らかな修正形状を作り出し、かつ元の曲面の形状特徴を
    継承した曲面形状を作り出すことを特徴とする請求項3
    に記載のソリッドデータ修正装置。
  5. 【請求項5】 ソリッドデータ内部の誤差を計測する誤
    差計測手段、 上記ソリッドデータの稜線を再計算する稜線再計算手
    段、 上記ソリッドデータの頂点を再計算する頂点再計算手
    段、 上記ソリッドデータの稜線を頂点に合わせて修正する稜
    線修正手段、 上記ソリッドデータの曲面を誤差に合わせて修正する曲
    面修正手段、をコンピュータに実行させるためのプログ
    ラムを記録した記録媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001014378A (ja) * 1999-05-24 2001-01-19 Parametric Technology Corp Cadフォーマット変換の完全性を確認する方法とシステム
US7917342B2 (en) 2002-10-04 2011-03-29 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Computer aided design system and computer aided design program using a geometric surface model
JP2012242998A (ja) * 2011-05-18 2012-12-10 Toyota Motor Corp ヒューマンマシンインタフェイスデバイス及びcadシステム

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