JPH1068715A - 渦流探傷コイルおよび渦流探傷装置 - Google Patents
渦流探傷コイルおよび渦流探傷装置Info
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- JPH1068715A JPH1068715A JP22536796A JP22536796A JPH1068715A JP H1068715 A JPH1068715 A JP H1068715A JP 22536796 A JP22536796 A JP 22536796A JP 22536796 A JP22536796 A JP 22536796A JP H1068715 A JPH1068715 A JP H1068715A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 管端および管板内の拡管に起因する形状信号
と伝熱管に発生するきず信号を正確に分離検出できる渦
流探傷コイルを提供する。 【解決手段】 自己比較コイル2,3と標準比較コイル
4,5を組み合わせて探傷コイル100を形成し、前記
自己比較コイル2,3と標準比較コイル4,5と含んで
ブリッジを構成した標準比較ブリッジ7と自己比較ブリ
ッジ9の検出出力に基づいて探傷を行う渦流探傷コイル
において、前記探傷コイル本体が伝熱管12内を通過す
る際に、前記標準比較ブリッジ7の不平衡電圧があらか
じめ設定された電圧8a以上となる前記伝熱菅12の管
板11の厚さに対応した間隔(t0もしくは2to )に
前記標準比較コイル4,5の間隔を設定した。
と伝熱管に発生するきず信号を正確に分離検出できる渦
流探傷コイルを提供する。 【解決手段】 自己比較コイル2,3と標準比較コイル
4,5を組み合わせて探傷コイル100を形成し、前記
自己比較コイル2,3と標準比較コイル4,5と含んで
ブリッジを構成した標準比較ブリッジ7と自己比較ブリ
ッジ9の検出出力に基づいて探傷を行う渦流探傷コイル
において、前記探傷コイル本体が伝熱管12内を通過す
る際に、前記標準比較ブリッジ7の不平衡電圧があらか
じめ設定された電圧8a以上となる前記伝熱菅12の管
板11の厚さに対応した間隔(t0もしくは2to )に
前記標準比較コイル4,5の間隔を設定した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱交換器等の伝熱
管の保守検査に好適な渦流探傷に係り、特にきず探傷を
行う際のコンピュータ処理に好適な渦流探傷コイルおよ
びこの渦流探傷コイルを使用した渦流探傷装置に関す
る。
管の保守検査に好適な渦流探傷に係り、特にきず探傷を
行う際のコンピュータ処理に好適な渦流探傷コイルおよ
びこの渦流探傷コイルを使用した渦流探傷装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】熱交換器伝熱管の渦流探傷では伝熱管に
発生するきず信号と、仕切板や管板内の拡管に起因する
形状信号とが検出される。渦流探傷の目的は、きず信号
の検出であり形状信号は探傷の妨害となるため探傷信号
から抹消することが望ましい。形状信号は伝熱管の仕切
板の位置の検出によって生じる仕切板信号と、管板内の
拡管部の検出によって生じる拡管信号がある。このう
ち、仕切板信号は仕切板が管の外側に配置されて、きず
信号とは異質のものなので、一般に、渦流探傷法の一手
法である二重周波法を適用して探傷信号から抹消してい
る。
発生するきず信号と、仕切板や管板内の拡管に起因する
形状信号とが検出される。渦流探傷の目的は、きず信号
の検出であり形状信号は探傷の妨害となるため探傷信号
から抹消することが望ましい。形状信号は伝熱管の仕切
板の位置の検出によって生じる仕切板信号と、管板内の
拡管部の検出によって生じる拡管信号がある。このう
ち、仕切板信号は仕切板が管の外側に配置されて、きず
信号とは異質のものなので、一般に、渦流探傷法の一手
法である二重周波法を適用して探傷信号から抹消してい
る。
【0003】一方、拡管信号は管板内の拡管部を検出す
ることによって生じる。拡管は伝熱管の端部を管板穴に
挿入して、管の内側から拡管し、伝熱管を管板に固定す
るために行うものである。この拡管によって管が一部変
形するため、探傷時、拡管部から拡管信号が生じること
になる。拡管信号は、拡管部が管内壁の変形であるた
め、きず信号と渦流的に同質である。したがって、探傷
信号から拡管信号のみを選択的に抹消することはできな
い。そのため、熱交換器伝熱管の渦流探傷では、管の全
長を探傷範囲としているが、一般に管板内は探傷の対象
外としている。
ることによって生じる。拡管は伝熱管の端部を管板穴に
挿入して、管の内側から拡管し、伝熱管を管板に固定す
るために行うものである。この拡管によって管が一部変
形するため、探傷時、拡管部から拡管信号が生じること
になる。拡管信号は、拡管部が管内壁の変形であるた
め、きず信号と渦流的に同質である。したがって、探傷
信号から拡管信号のみを選択的に抹消することはできな
い。そのため、熱交換器伝熱管の渦流探傷では、管の全
長を探傷範囲としているが、一般に管板内は探傷の対象
外としている。
【0004】探傷結果検出された信号を人の目で判読す
る場合は、熱交換器および伝熱管の寸法、形状から管板
内とその他の部分は容易に識別できるので探傷結果の判
断に支障とならない。しかし、探傷信号をコンピュータ
処理する場合は、拡管等に起因する形状信号はすべて排
除して、きず信号のみを入力させなければ、コンピュー
タで探傷処理することができない。
る場合は、熱交換器および伝熱管の寸法、形状から管板
内とその他の部分は容易に識別できるので探傷結果の判
断に支障とならない。しかし、探傷信号をコンピュータ
処理する場合は、拡管等に起因する形状信号はすべて排
除して、きず信号のみを入力させなければ、コンピュー
タで探傷処理することができない。
【0005】伝熱管の渦流探傷では探傷コイルを伝熱管
の先端まで圧縮空気等を利用して送り出し、次いで定速
で引き抜きながら探傷を行っている。一方、管板の位置
と管板の厚さは熱交換器の構造から既知であるため、探
傷コイルが管板内を通過する時間は容易に計測できる。
そこで、従来の技術では、伝熱管全長の探傷時間から探
傷コイルが管板内を通過する時間を除く範囲を入力信号
として探傷データのコンピュータ処理を行っている。
の先端まで圧縮空気等を利用して送り出し、次いで定速
で引き抜きながら探傷を行っている。一方、管板の位置
と管板の厚さは熱交換器の構造から既知であるため、探
傷コイルが管板内を通過する時間は容易に計測できる。
そこで、従来の技術では、伝熱管全長の探傷時間から探
傷コイルが管板内を通過する時間を除く範囲を入力信号
として探傷データのコンピュータ処理を行っている。
【0006】なお、関連する技術としては、例えば、特
開平3−120457号公報や特開平4−220556
号公報に開示された技術が知られているが、これらの技
術は伝熱管の外周部に設置されている前述の仕切板部な
どの近傍の伝熱管に発生するきずを精度よく検出しよう
とするものであるが、管板の検知や管板厚さとの関係に
ついては特に触れられてはいない。
開平3−120457号公報や特開平4−220556
号公報に開示された技術が知られているが、これらの技
術は伝熱管の外周部に設置されている前述の仕切板部な
どの近傍の伝熱管に発生するきずを精度よく検出しよう
とするものであるが、管板の検知や管板厚さとの関係に
ついては特に触れられてはいない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来技
術における探傷データのコンピュータ処理は、探傷コイ
ルが管板内を通過する時間を除く範囲を入力信号として
いるが、探傷コイルが可撓性の電線に接続されており、
また、伝熱管の長さが長いため探傷コイルが管板内を通
過する時間を正確に計測することは困難であり、コンピ
ュータ処理の精度に問題があった。
術における探傷データのコンピュータ処理は、探傷コイ
ルが管板内を通過する時間を除く範囲を入力信号として
いるが、探傷コイルが可撓性の電線に接続されており、
また、伝熱管の長さが長いため探傷コイルが管板内を通
過する時間を正確に計測することは困難であり、コンピ
ュータ処理の精度に問題があった。
【0008】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたもので、その目的は、伝熱管の全長から
管板厚さの部分を正確に除き、きず信号をコンピュータ
で精度よく処理できる渦流探傷コイルを提供することに
ある。また、他の目的は、コンピュータで精度よく処理
できる探傷装置を提供することにある。
鑑みてなされたもので、その目的は、伝熱管の全長から
管板厚さの部分を正確に除き、きず信号をコンピュータ
で精度よく処理できる渦流探傷コイルを提供することに
ある。また、他の目的は、コンピュータで精度よく処理
できる探傷装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、探傷対象となる伝熱管内に挿入して探傷
を行う渦流探傷コイルにおいて、伝熱管の管板厚さに応
じてコイルの巻線位置と配置を決めるようにした。
め、本発明は、探傷対象となる伝熱管内に挿入して探傷
を行う渦流探傷コイルにおいて、伝熱管の管板厚さに応
じてコイルの巻線位置と配置を決めるようにした。
【0010】さらに具体的には、自己比較コイルと標準
比較コイルを組み合わせて探傷コイルを形成し、前記自
己比較コイルと標準比較コイルと含んでブリッジを構成
した標準比較ブリッジと自己比較ブリッジの検出出力に
基づいて探傷を行う渦流探傷コイルにおいて、前記探傷
コイル本体が探傷対象管内を通過する際に、前記標準比
較ブリッジの不平衡電圧があらかじめ設定された電圧以
上となる前記探傷対象管の管板の厚さに対応した間隔に
前記標準比較コイルの間隔を設定した。
比較コイルを組み合わせて探傷コイルを形成し、前記自
己比較コイルと標準比較コイルと含んでブリッジを構成
した標準比較ブリッジと自己比較ブリッジの検出出力に
基づいて探傷を行う渦流探傷コイルにおいて、前記探傷
コイル本体が探傷対象管内を通過する際に、前記標準比
較ブリッジの不平衡電圧があらかじめ設定された電圧以
上となる前記探傷対象管の管板の厚さに対応した間隔に
前記標準比較コイルの間隔を設定した。
【0011】この場合、前記標準比較コイルは、前記自
己比較コイルを中心として、等間隔の位置に一対設置す
るようにしても、あるいは、前記標準比較コイルの一方
を前記自己コイルを構成する一対のコイルの中心に設
け、他方を前記間隔離した端部側に、設けるようにして
もよい。
己比較コイルを中心として、等間隔の位置に一対設置す
るようにしても、あるいは、前記標準比較コイルの一方
を前記自己コイルを構成する一対のコイルの中心に設
け、他方を前記間隔離した端部側に、設けるようにして
もよい。
【0012】前記あらかじめ設定された電圧としては、
例えば、標準比較ブリッジに発生する不平衡電圧の最大
値の約1/2に設定される。また、前記標準比較コイル
の間隔としては、前記管板の厚さのほぼ2倍あるいは同
等に設定される。
例えば、標準比較ブリッジに発生する不平衡電圧の最大
値の約1/2に設定される。また、前記標準比較コイル
の間隔としては、前記管板の厚さのほぼ2倍あるいは同
等に設定される。
【0013】なお、前記自己比較ブリッジの検出信号の
うち、前記標準比較ブリッジの不平衡電圧が前記あらか
じめ設定された電圧以上となる範囲については抹消して
コンピュータに入力し、あるいは、前記渦流探傷コイル
の標準比較ブリッジの不平衡電圧があらかじめ設定され
た電圧未満となる範囲の自己比較ブリッジの検出出力を
コンピュータに入力する。これによって、管板部分の検
出信号がコンピュータに取り込まれることのない探傷装
置を構成できる。
うち、前記標準比較ブリッジの不平衡電圧が前記あらか
じめ設定された電圧以上となる範囲については抹消して
コンピュータに入力し、あるいは、前記渦流探傷コイル
の標準比較ブリッジの不平衡電圧があらかじめ設定され
た電圧未満となる範囲の自己比較ブリッジの検出出力を
コンピュータに入力する。これによって、管板部分の検
出信号がコンピュータに取り込まれることのない探傷装
置を構成できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実
施形態について説明する。
施形態について説明する。
【0015】図1は本発明の実施形態に係る渦流探傷コ
イル100の概略構成を示す断面図である。同図におい
て、探傷コイル100は、コイルボビン1と、このコイ
ルボビン1に巻回された一対の自己比較コイル2,3お
よび一対の標準比較コイル4,5からなる。標準比較コ
イル4,5は前記自己比較コイル2,3の中心6に対し
て対称に管板厚さto と等しい距離はなれた位置に設け
られている。
イル100の概略構成を示す断面図である。同図におい
て、探傷コイル100は、コイルボビン1と、このコイ
ルボビン1に巻回された一対の自己比較コイル2,3お
よび一対の標準比較コイル4,5からなる。標準比較コ
イル4,5は前記自己比較コイル2,3の中心6に対し
て対称に管板厚さto と等しい距離はなれた位置に設け
られている。
【0016】図2は渦流探傷装置200の全体構成を示
す図で、渦流探傷装置200は、同一構造の渦流探傷コ
イル100、100aを2個ブリッジ結合して構成され
る。なお、以下、流探傷コイル100を「第1のコイ
ル」、探傷コイル100aを「第2のコイル」と称す
る。第2のコイル100aは第1のコイル100と同一
であることから、コイルボビン1aに対して一対の自己
比較コイル2a,3aと、これらの自己比較コイル2
a,3aの中心6aに対して両側に管板厚さto と等し
い間隔はなれた位置に設けられた一対の標準比較コイル
4a,5aとからなる。そして、このような2つのコイ
ル100,100aを使用し、標準比較ブリッジ7と自
己比較ブリッジ9として2つのブリッジを組む。このよ
うなブリッジでは、ブリッジ構成素子のインピーダンス
が同じ場合、両ブリッジ7,9には不平衡電圧は発生し
ない。すなわち、図2において、標準比較ブリッジ7を
構成するインピーダンスはR2 の2箇とコイル4,5,
4a,5aであり、自己比較ブリッジ9を構成するイン
ピーダンスはr1 の2箇とコイル2,3である。
す図で、渦流探傷装置200は、同一構造の渦流探傷コ
イル100、100aを2個ブリッジ結合して構成され
る。なお、以下、流探傷コイル100を「第1のコイ
ル」、探傷コイル100aを「第2のコイル」と称す
る。第2のコイル100aは第1のコイル100と同一
であることから、コイルボビン1aに対して一対の自己
比較コイル2a,3aと、これらの自己比較コイル2
a,3aの中心6aに対して両側に管板厚さto と等し
い間隔はなれた位置に設けられた一対の標準比較コイル
4a,5aとからなる。そして、このような2つのコイ
ル100,100aを使用し、標準比較ブリッジ7と自
己比較ブリッジ9として2つのブリッジを組む。このよ
うなブリッジでは、ブリッジ構成素子のインピーダンス
が同じ場合、両ブリッジ7,9には不平衡電圧は発生し
ない。すなわち、図2において、標準比較ブリッジ7を
構成するインピーダンスはR2 の2箇とコイル4,5,
4a,5aであり、自己比較ブリッジ9を構成するイン
ピーダンスはr1 の2箇とコイル2,3である。
【0017】以下、探傷コイル位置と各ブリッジに発生
する不平衡電圧の関係について説明する。
する不平衡電圧の関係について説明する。
【0018】(1)探傷コイルが管外にある場合 図3は両管板式熱交換器伝熱管の探傷時における配置を
示す説明図である。本実施形態における第1のコイル1
00は探傷用コイルであって、探傷時には、両端の管板
11で固定された伝熱管12内を通過する。第2のコイ
ル100aは標準比較用コイルであって伝熱管12と同
材質寸法の基準管13内に置かれている。図3における
コイル位置では第1のコイル100aが管外、第1のコ
イル100が管内(基準管13内)にあるため標準比較
ブリッジ7では標準比較コイル4,5と4a,5aのイ
ンピーダンスが異なって不平衡電圧8を発生するが、自
己比較ブリッジ9では2,3いずれのコイルも管外のた
め、インピーダンスは互いに等しく、不平衡電圧10は
発生しない。
示す説明図である。本実施形態における第1のコイル1
00は探傷用コイルであって、探傷時には、両端の管板
11で固定された伝熱管12内を通過する。第2のコイ
ル100aは標準比較用コイルであって伝熱管12と同
材質寸法の基準管13内に置かれている。図3における
コイル位置では第1のコイル100aが管外、第1のコ
イル100が管内(基準管13内)にあるため標準比較
ブリッジ7では標準比較コイル4,5と4a,5aのイ
ンピーダンスが異なって不平衡電圧8を発生するが、自
己比較ブリッジ9では2,3いずれのコイルも管外のた
め、インピーダンスは互いに等しく、不平衡電圧10は
発生しない。
【0019】(2)探傷コイルが管板内にある場合 図4は両コイル100,100aがいずれも管内にある
ため、両ブリッジ7,9にはいずれも不平衡電圧8,1
0は発生しない。
ため、両ブリッジ7,9にはいずれも不平衡電圧8,1
0は発生しない。
【0020】(3)探傷コイルが管板近傍にある場合 図5は探傷コイル(第1のコイル)100が管板11の
近傍にある場合の探傷コイル位置と標準比較ブリッジ7
に発生する不平衡電圧8の関係を示す説明図である。
近傍にある場合の探傷コイル位置と標準比較ブリッジ7
に発生する不平衡電圧8の関係を示す説明図である。
【0021】第1のコイル100の標準比較コイル4,
5の両方が管外にあるときは(図5(a))不平衡電圧
8は最大となり、両方が管内にあるとき(図5(d))
は、標準比較ブリッジ7に不平衡電圧8は発生しない。
標準比較コイル4,5のいずれか一方(図では、標準比
較コイル5)が管内にあるとき(図5(b),(c))
は不平衡電圧8は最大値の約1/2の「8a」となる。
標準比較ブリッジ7の不平衡電圧8が最大値の約1/2
の「8a」から「零」に移行するコイル位置は自己比較
コイル2,3の中央6が管板11の側面14と一致する
個所である。
5の両方が管外にあるときは(図5(a))不平衡電圧
8は最大となり、両方が管内にあるとき(図5(d))
は、標準比較ブリッジ7に不平衡電圧8は発生しない。
標準比較コイル4,5のいずれか一方(図では、標準比
較コイル5)が管内にあるとき(図5(b),(c))
は不平衡電圧8は最大値の約1/2の「8a」となる。
標準比較ブリッジ7の不平衡電圧8が最大値の約1/2
の「8a」から「零」に移行するコイル位置は自己比較
コイル2,3の中央6が管板11の側面14と一致する
個所である。
【0022】そこで、管毎の全長探傷において標準比較
ブリッジ7の不平衡電圧が「8a」未満となる範囲の自
己比較ブリッジ9の不平衡電圧10を別途コンピュータ
処理すれば管端16および管板11内の拡管部15に起
因する形状信号は探傷信号から排除され、きず信号のみ
のデータを取り出すことができる。なお、前記不平衡電
圧が「8a」未満となる範囲の自己比較ブリッジ9の不
平衡電圧10に代えて、前記不平衡電圧が「8a」以上
となる範囲の不平衡電圧10を抹消した自己比較ブリッ
ジ9の不平衡電圧10をコンピュータ処理するようにす
ることもできる。
ブリッジ7の不平衡電圧が「8a」未満となる範囲の自
己比較ブリッジ9の不平衡電圧10を別途コンピュータ
処理すれば管端16および管板11内の拡管部15に起
因する形状信号は探傷信号から排除され、きず信号のみ
のデータを取り出すことができる。なお、前記不平衡電
圧が「8a」未満となる範囲の自己比較ブリッジ9の不
平衡電圧10に代えて、前記不平衡電圧が「8a」以上
となる範囲の不平衡電圧10を抹消した自己比較ブリッ
ジ9の不平衡電圧10をコンピュータ処理するようにす
ることもできる。
【0023】図6および図7は以上の関係を図示したも
のであり、自己比較ブリッジ9の不平衡電圧10として
出力される管端16および管板11内の拡管部15に起
因する形状信号16a,15aは、いずれも標準比較ブ
リッジ7の不平衡電圧8a以上の電圧の範囲となるため
コンピュータ処理されず、伝熱管12のきず17による
信号17aのみが探傷データとして出力される。
のであり、自己比較ブリッジ9の不平衡電圧10として
出力される管端16および管板11内の拡管部15に起
因する形状信号16a,15aは、いずれも標準比較ブ
リッジ7の不平衡電圧8a以上の電圧の範囲となるため
コンピュータ処理されず、伝熱管12のきず17による
信号17aのみが探傷データとして出力される。
【0024】このように本実施形態によれば、両管板式
熱交換器伝熱管12の渦流探傷において管端16および
管板11内の拡管に起因する形状信号と、伝熱管12に
発生するきず信号を正確に分離検出できるので、きず信
号のみのコンピュータ処理が可能となる。
熱交換器伝熱管12の渦流探傷において管端16および
管板11内の拡管に起因する形状信号と、伝熱管12に
発生するきず信号を正確に分離検出できるので、きず信
号のみのコンピュータ処理が可能となる。
【0025】図8は図1に示した渦流探傷コイルの他の
実施形態を示す断面図で、この実施形態は、例えばU字
管形片管板式熱交換器伝熱管の渦流探傷に適用される。
すなわち、この実施形態に係る探傷コイル300では、
自己比較コイル2,3の中央に一方の標準比較コイル4
を設置するとともに、コイルボビン1の他端側に他方の
標準比較コイル5を設置し、両コイル4,5間の間隔を
ほぼ管板11の厚さt0 に設定したものである。
実施形態を示す断面図で、この実施形態は、例えばU字
管形片管板式熱交換器伝熱管の渦流探傷に適用される。
すなわち、この実施形態に係る探傷コイル300では、
自己比較コイル2,3の中央に一方の標準比較コイル4
を設置するとともに、コイルボビン1の他端側に他方の
標準比較コイル5を設置し、両コイル4,5間の間隔を
ほぼ管板11の厚さt0 に設定したものである。
【0026】その他、特に説明しない各部は前述の実施
形態と同等に構成され、同様に動作するので、重複する
説明は省略する。
形態と同等に構成され、同様に動作するので、重複する
説明は省略する。
【0027】図9(a)および(b)はさらに他の実施
形態を示すもので、管板11の厚さが厚い場合で、取扱
いに便利なように分割形とした例である。なお、図9
(a)は図1に示した実施形態に、図9(b)は図8に
示した実施形態にそれぞれ対応している。これらの実施
形態においても、前述の実施形態と同等に構成された各
部には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略す
る。
形態を示すもので、管板11の厚さが厚い場合で、取扱
いに便利なように分割形とした例である。なお、図9
(a)は図1に示した実施形態に、図9(b)は図8に
示した実施形態にそれぞれ対応している。これらの実施
形態においても、前述の実施形態と同等に構成された各
部には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略す
る。
【0028】
【発明の効果】これまでの説明で明らかなように、本発
明によれば、熱交換器伝熱管の渦流探傷において、管端
および管板内における拡管に起因する形状信号と伝熱管
に発生するきず信号を正確に分離検出できる。これによ
って、コンピュータ側にきず信号のみ入力することが可
能となり、コンピュータ処理が容易な探傷装置を提供で
きる。
明によれば、熱交換器伝熱管の渦流探傷において、管端
および管板内における拡管に起因する形状信号と伝熱管
に発生するきず信号を正確に分離検出できる。これによ
って、コンピュータ側にきず信号のみ入力することが可
能となり、コンピュータ処理が容易な探傷装置を提供で
きる。
【図1】本発明の実施形態に係る渦流探傷コイルの断面
図である。
図である。
【図2】図1の渦流探傷コイルを渦流探傷器のブリッジ
に接続した電気回路図である。
に接続した電気回路図である。
【図3】探傷用コイルが管外に位置しているときの渦流
探傷における配置例を示す説明図である。
探傷における配置例を示す説明図である。
【図4】探傷用コイルが管内に位置しているときの渦流
探傷における配置例を示す説明図である。
探傷における配置例を示す説明図である。
【図5】管板近傍におけるコイル位置と不平衡電圧の関
係を示す説明図である。
係を示す説明図である。
【図6】伝熱管の全長探傷における自己比較コイルと標
準比較コイルによる検出信号の出力状態を示す説明図で
ある。
準比較コイルによる検出信号の出力状態を示す説明図で
ある。
【図7】コンピュータ処理後の出力信号を示す図であ
る。
る。
【図8】他の実施形態に係る渦流探傷コイルの断面図で
ある。
ある。
【図9】さらに他の実施形態に係る渦流探傷コイルの断
面図である。
面図である。
1 コイルボビン 2,3 自己比較コイル 4,5 標準比較コイル 6 自己比較コイルの中央 7 標準比較コイル用ブリッジ 8 標準比較ブリッジの不平衡電圧 8a 不平衡電圧の約1/2 9 自己比較コイル用ブリッジ 10 自己比較ブリッジの不平衡電圧 11 管板 12 伝熱管 13 基準管 14 管板側面 15 拡管部 15a 拡管信号 16 管端 16a 管端信号 17 きず 17a きず信号 t0 管板厚さ 100,100a,300 探傷コイル 200 渦流探傷装置
Claims (7)
- 【請求項1】 自己比較コイルと標準比較コイルを組み
合わせて探傷コイルを形成し、前記自己比較コイルと標
準比較コイルと含んでブリッジを構成した標準比較ブリ
ッジと自己比較ブリッジの検出出力に基づいて探傷を行
う渦流探傷コイルにおいて、 前記探傷コイル本体が探傷対象管内を通過する際に、前
記標準比較ブリッジの不平衡電圧があらかじめ設定され
た電圧以上となる前記探傷対象管の管板の厚さに対応し
た間隔に前記標準比較コイルの間隔を設定したことを特
徴とする渦流探傷コイル。 - 【請求項2】 前記標準比較コイルが、前記自己比較コ
イルを中心として、等間隔の位置に一対設置されている
いることを特徴とする請求項1記載の渦流探傷コイル。 - 【請求項3】 前記標準比較コイルの間隔が、前記管板
の厚さのほぼ2倍に設定されていることを特徴とする請
求項1または2記載の渦流探傷コイル。 - 【請求項4】 前記標準比較コイルの一方が、前記自己
コイルを構成する一対のコイルの中心に設けられ、他方
が探傷コイル本体の端部側に設けられていることを特徴
とする請求項1記載の渦流探傷装置。 - 【請求項5】 前記標準比較コイルの間隔が、前記管板
の厚さと同等に設定されていることを特徴とする請求項
1または4記載の渦流探傷コイル。 - 【請求項6】 前記あらかじめ設定された電圧が、標準
比較ブリッジに発生する不平衡電圧の最大値の約1/2
であることを特徴とする請求項1記載の渦流探傷コイ
ル。 - 【請求項7】 渦流探傷コイルの検出出力をコンピュー
タに取り込んで伝熱管の探傷を行う渦流探傷コイルを使
用した探傷装置において、 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の渦流探傷コイ
ルの標準比較ブリッジの不平衡電圧があらかじめ設定さ
れた電圧以上となる範囲の検出出力を抹消した自己比較
ブリッジの検出出力、あるいは、前記渦流探傷コイルの
標準比較ブリッジの不平衡電圧があらかじめ設定された
電圧未満となる範囲の自己比較ブリッジの検出出力をコ
ンピュータに入力することを特徴とする渦流探傷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22536796A JPH1068715A (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 渦流探傷コイルおよび渦流探傷装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22536796A JPH1068715A (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 渦流探傷コイルおよび渦流探傷装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1068715A true JPH1068715A (ja) | 1998-03-10 |
Family
ID=16828245
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22536796A Pending JPH1068715A (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 渦流探傷コイルおよび渦流探傷装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1068715A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005201779A (ja) * | 2004-01-16 | 2005-07-28 | Japan Techno Mate Corp | 渦流探傷装置用治具 |
KR100901003B1 (ko) | 2007-09-28 | 2009-06-04 | 한국전력공사 | 와전류 침투깊이 조절이 가능한 송수신형 와전류 검사 표면탐촉자 |
-
1996
- 1996-08-27 JP JP22536796A patent/JPH1068715A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005201779A (ja) * | 2004-01-16 | 2005-07-28 | Japan Techno Mate Corp | 渦流探傷装置用治具 |
KR100901003B1 (ko) | 2007-09-28 | 2009-06-04 | 한국전력공사 | 와전류 침투깊이 조절이 가능한 송수신형 와전류 검사 표면탐촉자 |
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