JPH106787A - ラジエータの支持構造 - Google Patents

ラジエータの支持構造

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JPH106787A
JPH106787A JP16034296A JP16034296A JPH106787A JP H106787 A JPH106787 A JP H106787A JP 16034296 A JP16034296 A JP 16034296A JP 16034296 A JP16034296 A JP 16034296A JP H106787 A JPH106787 A JP H106787A
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ラジエータの支持構造に関し、ラ
ジエータの上下方向の振動と左右方向の振動を非連成化
してラジエータがダイナミックダンパとして有効に機能
するようにする。 【解決手段】 ラジエータ1と、ラジエータ1の両側に
接続された支持部材8a,8bと、ラジエータ1と支持
部材8a,8bとの間に介装された弾性部材7a,7b
とを有し、支持部材8a,8bを車体フレーム10に取
り付けてラジエータ1を車体フレーム10に支持し、ラ
ジエータ1を制振部材として用いるラジエータ1の支持
構造において、支持部材8a,8bの取り付け部11
a,11bからラジエータ1の重心G回りに入力される
モーメントが、略等しくなるように設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジエータを振動
低減のための制振部材(ダイナミックダンパ)として用
いるようにした、ラジエータの支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、トラック等の車両には、図4
に示すように、エンジンで温められた冷却水を冷却する
ためのラジエータ1が設けられており、ラジエータ1で
冷却された冷却水は、ラジエータ1の下端部に接続され
たアウトレットホース2を通って図示しない冷却水タン
クに戻される。
【0003】ここで、ラジエータ1の左右両側の下部
は、ゴムブッシュ4,4を介して金属製の取り付け片
(ステー)5,5に接続されている。また、これらの各
ステー5,5は車体フレーム10,10に取り付けられ
たブラケット6,6にボルト等により接続されている。
なお、ゴムブッシュ4,4はともに加硫接着等によりス
テー5,5の上端部に固着されている。そして、このよ
うにしてラジエータ1の下方が車体フレーム10,10
に取り付けられている。
【0004】また、ラジエータ1の左右両側の上部は、
ゴム部材により形成された弾性部材7a,7bを介して
ステー(支持部材)8a,8bの上端部に取り付けられ
ており、各ステー8a,8bの下端部は、車体のフレー
ム10,10に取り付けられている。そして、このよう
にして、ラジエータ1が車体フレームに支持されている
のである。
【0005】ところで、上記弾性部材7a,7bのラジ
エータ1への取り付け位置は、図示しないフレーム類,
キャビン,エンジン及びその他の部品の配設位置等の制
約から、通常は左右対称ではなく、各弾性部材7a,7
bは上下方向にずれた位置でラジエータ1に取り付けら
れている。したがって、左右のステー8a,8bの長さ
寸法もそれぞれ異なり、図4において、左側のステー8
aの全長は長く、右側のステー8bの全長は短く設定さ
れている。なお、3はラジエータファンのカバー(シュ
ラウド)である。
【0006】一方、近年では、ラジエータ1の質量(重
さ)を利用して、走行にともなう車体フレーム10の振
動や、これに起因する騒音を低減するような支持構造が
提案されている。すなわち、フレーム10,10上に
は、図示しないキャビン(運転室)が支持されている
が、エンジンの振動や車両の走行に伴う振動によってフ
レーム10,10が振動すると、フレーム10,10上
のキャビン内に振動や騒音(主に、こもり音)が発生す
る。特に、問題となる、キャビンの中速こもり音を発生
させる励振力はフレーム10,10の上下振動である。
そこで、ラジエータ1をマス、弾性部材7a,7bをバ
ネとした振動系を考え、これらのマスとバネとを利用し
てフレーム10,10の振動を低減するようにした、い
わゆるラジエータ1のダイナミックダンパ化が提案され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように、ラジエータ1の取り付け位置が左右非対称で
あると、フレーム10,10の上下振動は、ラジエータ
1を上下方向に振動させるだけでなく、ラジエータ1の
左右方向への振動も連成させてしまうことになる。
【0008】すなわち、ラジエータ1の取り付け位置が
左右非対称であると、弾性部材7a,7bからラジエー
タの重心までの距離がそれぞれ異なってしまい、ラジエ
ータ1が上下方向に振動したときに、弾性部材7a,7
bから受けるラジエータ1の重心回りの回転モーメント
が不均一となり、左右方向の振動を連成してしまうので
ある。
【0009】このような場合は、ダイナミックダンパと
しての上下方向の等価質量は、ラジエータの実際の質量
よりもかなり小さい値となり、ダイナミックダンパとし
ての効果が小さくなってしまうという課題がある。一
方、上述のこもり音の低減対策としては、こもり音の発
生周波数をチューニングすることが考えられる。このこ
もり音発生周波数のチューニングは、ダイナミックダン
パのバネ定数を調整することで可能になるが、ダイナミ
ックダンパのバネ系としては上記弾性部材ばかりでなく
ステー(支持部材)もバネとして作用しているので、ス
テーの左右方向の剛性が低いと弾性部材のバネ定数をチ
ューニングしてもステーの影響を受けてしまい、弾性部
材のバネ定数のチューニングのみでは十分な効果が得ら
れないという課題もある。特に、ステーが左右非対称で
あると、バネ定数のチューニングが一層困難になる。
【0010】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、ラジエータをダイナミックダンパとして機能
させる場合に、ラジエータの上下方向の振動と左右方向
の振動を非連成化してラジエータがダイナミックダンパ
として有効に機能するようにし、又、そのバネ定数のチ
ューニングを容易にできるようにして、こもり音の低減
効果を高めるようにした、ラジエータの支持構造を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明のラジエータの支持構造は、ラジエータと、該
ラジエータの両側にそれぞれ接続された支持部材と、該
ラジエータと該支持部材との間に介装された弾性部材と
を有し、該支持部材を車体フレームに取り付けて該ラジ
エータを該車体フレームに支持するとともに、該ラジエ
ータを該車体フレームの制振部材として作用させるラジ
エータの支持構造において、該支持部材の取り付け部か
ら該ラジエータの重心回りに入力されるモーメントが、
略等しくなるように設定されていることを特徴としてい
る。
【0012】また、請求項2記載の本発明のラジエータ
の支持構造は、上記請求項1記載のラジエータの支持構
造の構成に加えて、該ラジエータの左右両側にそれぞれ
該支持部材が接続され、該支持部材の取り付け部から該
ラジエータの重心までの上下方向の距離と、該支持部材
及び該弾性部材の左右方向のバネ定数との積が、該ラジ
エータの左右両側で略等しくなるように設定されている
ことを特徴としている。
【0013】また、請求項3記載の本発明のラジエータ
の支持構造は、上記請求項2記載のラジエータの支持構
造の構成に加えて、該支持部材が該弾性部材に対して相
対的に剛体として作用するように、該支持部材の左右方
向のバネ定数が該弾性部材の左右方向のバネ定数よりも
大きく設定されていることを特徴としている。また、請
求項4記載の本発明のラジエータの支持構造は、上記請
求項2記載のラジエータの支持構造の構成に加えて、該
支持部材の板幅が、該ラジエータの取り付け部近傍では
狭く、該車体フレームとの取り付け部近傍では広く形成
されていることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の一実
施形態としてのラジエータの支持構造について説明する
と、本発明は、ラジエータの質量を利用して、走行にと
もなう車体フレームの振動や、これに起因する騒音を低
減するものであり、図1に示すように、基本的な部分に
ついては、図4を用いて説明した従来構造と同様に構成
されている。
【0015】すなわち、図1に示すように、車両には、
エンジンで温められた冷却水を冷却するためのラジエー
タ1が設けられており、ラジエータ1で冷却された冷却
水は、ラジエータ1の下端部に接続されたアウトレット
ホース2を通って冷却水タンク9に戻されるようになっ
ている。このラジエータ1の左右両側の下部は、ゴムブ
ッシュ4,4を介して金属製の取り付け片(ステー)
5,5に接続されており、これらの各ステー5,5は車
体フレーム10,10に取り付けられたブラケット6,
6にボルト等により接続されている。なお、ゴムブッシ
ュ4,4はともに加硫接着等によりステー5,5の上端
部に固着されている。そして、このようにしてラジエー
タ1の下方が車体フレーム10,10に取り付けられて
いる。なお、車体フレーム10,10は、車長方向に沿
って延設されている。
【0016】また、ラジエータ1の左右両側の上部は、
ゴム部材により形成された弾性部材7a,7bを介して
支持部材としてのステー8a,8bの上端部に取り付け
られており、各ステー8a,8bの下端部は、車体のフ
レーム10,10に取り付けられている。そして、やは
り本実施形態においても弾性部材7a,7bのラジエー
タ1への取り付け位置は、図示しないフレーム類,キャ
ビン,エンジン及びその他の部品の配設位置等の制約か
ら、左右対称ではなく、各弾性部材7a,7bは上下方
向にずれた位置でラジエータ1に取り付けられている。
【0017】したがって、左右のステー8a,8bの長
さ寸法もそれぞれ異なり、図4において、左側のステー
8aの全長は長く、右側のステー8bの全長は短く設定
されている。なお、3はラジエータファンのカバー(シ
ュラウド)である。次に、本発明に要部について説明す
ると、本発明では、ラジエータ1が左右非対称に取り付
けられた場合であっても、ラジエータ1がダイナミック
ダンパとして有効に作用するように構成したものであ
る。
【0018】すなわち、従来では、車体フレーム10,
10が上下方向に振動すると、この上下方向の振動はダ
イナミックダンパとしてのラジエータ1の質量によりあ
る程度吸収されるが、このときフレーム10,10の上
下方向の振動によってラジエータ1に左右方向の振動が
連成されることが考えられる。これは、ステー8a,8
bの取り付け部11a,11bの高さが左右非対称であ
ると、この取り付け部11a,11bから受ける反作用
力が不均一となり、これにより、ラジエータ1の重心G
回りに左右不均一の回転モーメントが作用するからであ
る。
【0019】そこで、本発明では、ラジエータ1のステ
ー8a,8bの取り付け部11a,11bからラジエー
タ1の重心G回りに入力されるモーメントが等しくなる
ように設定しているのである。すなわち、本実施形態で
は、各取り付け部11a ,11b からラジエータ1の重
心Gまで上下方向の距離をそれぞれLa ,Lb とし、ス
テー8aと弾性部材7aとからなる全体の左右方向のバ
ネ定数(以下、このような左右方向のバネ定数を単にバ
ネ定数という)、及びステー8bと弾性部材7bとから
なる全体のバネ定数をそれぞれKa ,Kb とすると、こ
れらのLa ,Lb ,Ka ,Kb の間には、下式に示すよ
うな関係が成り立つように設定されている。
【0020】Ka ・La =Kb ・Lb そして、このように各距離La ,Lb 及びバネ定数Ka
,Kb を設定することで、ラジエータ1の上下方向の
振動と左右方向の振動とを非連成化することができるの
である。すなわち、上述のようにバネ定数を設定するこ
とで、ラジエータ1が上下方向に振動したときに、ラジ
エータ1の重心G回りに入力されるモーメントが等しく
なるので、この重心G回りに入力されるモーメントがそ
れぞれ打ち消し合って、左右方向の振動の発生を抑制す
るようになっているのである。
【0021】ここで、さらに詳しくステー8a,8bと
弾性部材7a,7bとのバネ定数Ka ,Kb について説
明すると、ステー8aと弾性部材7aとは直列に接続さ
れたバネとして考えることができ、また、同様にステー
8bと弾性部材7bとについても直列に接続されたバネ
として考えることができる。このように直列に接続され
たバネでは、一般に以下の関係が成り立つ。
【0022】 (1/Ka )=(1/Ka1)+(1/Ka2) (1/Kb )=(1/Kb1)+(1/Kb2) なお、Ka1,Kb1はそれぞれ、ステー8a,8bのみの
バネ定数であり、Ka2,Kb2はそれぞれ弾性部材7a,
7bのみのバネ定数である。また、ここで、ステー8
a,8bは金属製の部材であって、そのバネ定数は板厚
の3乗に比例する。そこで、本実施形態では、ステー8
a,8bの板厚を一般的な板厚の2〜3倍程度に設定し
て、ステー8a,8b のバネ定数Ka1,Kb1を弾性部材
7a,7bのバネ定数よりもかなり大きく設定して、相
対的にステー8a,8bが剛体として作用するように設
定されている。
【0023】このようにステー8a,8bの板厚を大き
く設定することで、上記の式の(1/Ka1)及び(1/
Kb1)の値が小さくなり、弾性部材7a,7bのバネ定
数Ka2,Kb2のみを調整することで、左右方向の振動を
低減することができるようになる。また、このようにス
テー8a,8bを剛体として構成することにより、主に
中速域で発生し易いこもり音の発生周波数のチューニン
グも容易となる。
【0024】本発明の一実施形態としてのラジエータの
支持構造は、上述のように構成されているので、ラジエ
ータ1に上下方向の振動が入力された場合に、左右方向
の振動を連成することなく、ラジエータ1がダイナミッ
クダンパとして有効に作用する。すなわち、このような
場合は、各取り付け部11a,11bにおいてラジエー
タ1の重心G回りに作用するモーメントが等しくなるの
で、この重心G回りのモーメントがそれぞれ打ち消し合
って、左右方向の振動の発生を抑制する。
【0025】したがって、ラジエータ1の実際の質量と
ダイナミックダンパとしての上下方向の等価質量とが略
同一になり、ラジエータ1の質量を有効に利用すること
ができるのである。そして、これにより、特に、車体フ
レーム10,10の上下振動に起因するキャビン内の振
動や騒音を大幅に低減することができるようになるので
ある。また、このようなラジエータの支持構造であれ
ば、新たな部品の追加も必要なくコストや質量もほとん
ど増加しないという利点がある。
【0026】また、ステー8a,8bのバネ定数を高く
してステー8a,8bを剛体として作用させることによ
り、主に中速域で発生し易いこもり音の発生周波数のチ
ューニングも容易となるという利点がある。ところで、
図2は本発明の効果を説明する図であって、車速に対す
るキャビン内のこもり音の特性を示すものである。ここ
で、実線は本発明のラジエータの支持構造におけるこも
り音の特性を示しており、破線は従来の一般的なラジエ
ータの支持構造におけるこもり音の特性を示している。
【0027】この図2に示すように、本発明によれば、
課題である車速50km/h程度の中速域におけるこも
り音が大幅に減少しており、例えば従来構造のものに対
して3〜5dB(A)程度、車内騒音を低減することが
できるのである。なお、ステー8a,8bの板厚を上述
のように一般的なステーの2〜3倍の板厚に設定するこ
とが困難な場合は、図3に示すように、ステー8a,8
bの板幅を変更することでステー8a,8b のバネ定数
Ka1,Kb1を弾性部材7a,7bのバネ定数に対して大
幅に高め、弾性部材7a,7bに対して、ステー8a,
8bがほぼ剛体として作用するようにしてもよい。
【0028】すなわち、図3に示すように、ラジエータ
1の取り付け部11a,11b近傍では比較的狭くし、
車体フレーム10,10との取り付け部近傍では比較的
広くなるように形成することで、ステー8a,8b 自体
の重量増を極力抑制しながら、ステー8a,8b のバネ
定数Ka1,Kb1を高めることができるのである。そし
て、このような場合であっても、上述の実施形態と同様
の作用効果を得ることができるのである。
【0029】なお、このようなステー8a,8b の板幅
の設定と、上述したようなステー8a,8b の板厚増と
を組み合わせるようにしてもよい。この場合は、ステー
8a,8b のバネ定数をKa1,Kb1をさらに高めること
ができ、ステー8a,8bをより剛体に近く作用させる
ことができる。また、本発明のラジエータの支持構造
は、例えば実開昭62−182822号公報に開示され
た技術、すなわち、ステー8a,8bを連結杆で連結し
たようなラジエータの支持構造にも適用することがで
き、この場合もやはり上述と同様の作用効果を得ること
ができる。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のラジエー
タの支持構造によれば、ラジエータと、該ラジエータの
両側にそれぞれ接続された支持部材と、該ラジエータと
該支持部材との間に介装された弾性部材とを有し、該支
持部材を車体フレームに取り付けて該ラジエータを該車
体フレームに支持するとともに、該ラジエータを該車体
フレームの制振部材として作用させるラジエータの支持
構造において、該支持部材の取り付け部から該ラジエー
タの重心回りに入力されるモーメントが、略等しくなる
ように設定されるという簡素な構成により、ラジエータ
の重心回りのモーメントがそれぞれ打ち消し合って、上
下方向の振動にともなう左右方向の振動の連成を抑制す
ることができる。したがって、ラジエータがダイナミッ
クダンパとして有効に機能し、車体フレームの振動に起
因する振動や騒音を大幅に低減できるという利点があ
る。
【0031】また、請求項2記載の本発明のラジエータ
の支持構造によれば、上記請求項1記載のラジエータの
支持構造の構成に加えて、該ラジエータの左右両側にそ
れぞれ該支持部材が接続され、該支持部材の取り付け部
から該ラジエータの重心までの上下方向の距離と、該支
持部材及び該弾性部材の左右方向のバネ定数との積が、
該ラジエータの左右両側で略等しくなるように設定され
るという簡素な構成により、ラジエータの重心回りのモ
ーメントを確実に打ち消し合うようになり、上下方向の
振動にともなう左右方向の振動の連成を確実に抑制する
ことができる。したがって、上述と同様に、ラジエータ
がダイナミックダンパとして有効に機能し、車体フレー
ムの振動に起因する振動や騒音を大幅に低減できるとい
う利点がある。
【0032】また、このようなラジエータの支持構造で
あれば、新たな部品の追加の必要がなくコストや質量の
増加もほとんどないという利点がある。また、請求項3
記載の本発明のラジエータの支持構造によれば、上記請
求項2記載のラジエータの支持構造の構成に加えて、該
支持部材が該弾性部材に対して相対的にほぼ剛体として
作用するように、該支持部材の左右方向のバネ定数が該
弾性部材の左右方向のバネ定数よりも大きく設定される
という構成により、弾性部材のバネ定数の調整のみで簡
単に左右方向の振動の連成を抑制することができるとい
う利点がある。さらには、弾性部材のバネ定数の調整の
みでこもり音の発生周波数を容易にチューニングできる
ようになる。
【0033】また、請求項4記載の本発明のラジエータ
の支持構造によれば、上記請求項2記載のラジエータの
支持構造の構成に加えて、該支持部材の板幅が、該ラジ
エータの取り付け部近傍では狭く、該車体フレームとの
取り付け部近傍では広く形成されるという構成により、
支持部材の左右方向のバネ定数を大きく設定でき、やは
り、弾性部材のバネ定数の調整のみで簡単に左右方向の
振動の連成を抑制することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのラジエータの支持
構造における全体構成を示す模式図である。
【図2】本発明の一実施形態としてのラジエータの支持
構造における効果を説明するための図である。
【図3】本発明の一実施形態としてのラジエータの支持
構造における支持部材の板幅方向の形状を示す模式図で
ある。
【図4】一般的なラジエータの支持構造を説明するため
の模式図である。
【符号の説明】
1 ダイナミックダンパ(制振部材)の機能を有するラ
ジエータ 2 アウトレットホース 3 カバー(シュラウド) 4 ゴムブッシュ 5 取り付け片(ステー) 6 ブラケット 7a,7b 弾性部材 8a,8b 支持部材としてのステー 9 冷却水タンク 10 車体フレーム 11a,11b 支持部材(ステー)取り付け部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジエータと、該ラジエータの両側にそ
    れぞれ接続された支持部材と、該ラジエータと該支持部
    材との間に介装された弾性部材とを有し、 該支持部材を車体フレームに取り付けて該ラジエータを
    該車体フレームに支持するとともに、該ラジエータを該
    車体フレームの制振部材として作用させるラジエータの
    支持構造において、 該支持部材の取り付け部から該ラジエータの重心回りに
    入力されるモーメントが、略等しくなるように設定され
    ていることを特徴とする、ラジエータの支持構造。
  2. 【請求項2】 該ラジエータの左右両側にそれぞれ該支
    持部材が接続され、 該支持部材の取り付け部から該ラジエータの重心までの
    上下方向の距離と、該支持部材及び該弾性部材の左右方
    向のバネ定数との積が、該ラジエータの左右両側で略等
    しくなるように設定されていることを特徴とする、請求
    項1記載のラジエータの支持構造。
  3. 【請求項3】 該支持部材が該弾性部材に対して相対的
    にほぼ剛体として作用するように、該支持部材の左右方
    向のバネ定数が該弾性部材の左右方向のバネ定数よりも
    大きく設定されていることを特徴とする、請求項2記載
    のラジエータの支持構造。
  4. 【請求項4】 該支持部材の板幅が、該ラジエータの取
    り付け部近傍では狭く、該車体フレームとの取り付け部
    近傍では広く形成されていることを特徴とする、請求項
    2記載のラジエータの支持構造。
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