JPH1067793A - メタロセン化合物中のラセミ/メソ比の変更方法 - Google Patents
メタロセン化合物中のラセミ/メソ比の変更方法Info
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- JPH1067793A JPH1067793A JP9185066A JP18506697A JPH1067793A JP H1067793 A JPH1067793 A JP H1067793A JP 9185066 A JP9185066 A JP 9185066A JP 18506697 A JP18506697 A JP 18506697A JP H1067793 A JPH1067793 A JP H1067793A
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Abstract
版)の3族、4族、5族または6族あるいはランタノイ
ドまたはアクチノイドに属するものから選択される〕の
立体硬質橋状メタロセン化合物のラセミおよびメソ異性
体の混合物を酸性水素原子または反応性ハロゲン原子の
いずれかを有する化合物から選択された分解剤と前記異
性体の1つを少なくとも一部を分解するのに十分な時間
接触させることからなる前記混合物におけるラセミ/メ
ソ比の変更方法。
Description
igid)メタロセン化合物におけるラセミ/メソ(rac
/meso)混合物のラセミ/メソ比の変更方法に関す
る。
立体剛性を与える2つの置換したシクロペンタジエニル
リガンドが橋状基で結合したものを有する立体硬質メタ
ロセン化合物がアイソタクティックポリオレフィンの製
造用の立体特異触媒の成分であることが知られている。
このメタロセンは2つの立体配置で存在できる。すなわ
ちラセミ異性体とメソ異性体である。キラルラセミ体の
みが立体特異性であるので、メソ体はメタロセン合成か
ら得られるラセミ/メソ混合物から一般に分離して除去
される。
おいては、アイソタクティックポリプロピレンの製造用
に、ラセミ−エチレン−ビス(インデニル)ジルコニウ
ムジクロリドとラセミ−エチレン−ビス(4,5,6,
7−テトラヒドロインデニル)−ジルコニウムジクロリ
ドをメチルアルモキサンと組み合わせて使用することが
記載されている。
体の上記タイプの立体硬質メタロセン化合物に関して、
高分子量のエチレンポリマーの製造における触媒系で使
用されている。上記メタロセン化合物の製造法は一般に
ラセミ/メソ混合物を与えるのでラセミ異性体とメソ異
性体の両方を対応する望まないものから分離しなければ
ならない。
出のような分離方法によって一般に行われるが、時間を
要し実用的ではなく費用のかかることがしばしば生じ
る。その上所望の異性体が常に高い純度で得られるとは
限らない。WO95/35333号には重合反応を、立
体硬質のメタロセン化合物のラセミとメソ異性体の混合
物およびこのメタロセン化合物のラセミ体とメソ体の両
方を活性化しうる少なくとも1つの助触媒とからなる触
媒の存在下で行うことによって広い分子量分布を有する
エチレンポリマーの製造法が開示されている。その実施
例においては異なるラセミ/メソ比が使用されている。
を実用性のない分離工程に付すことなく、それらの純粋
なラセミまたはメソ異性体でまたは一定のラセミ/メソ
比を有するラセミ/メソ混合物で製造できることが非常
に望ましいことである。
状キラルメタロセンの異性体の1つを酸性水素または反
応性ハロゲン原子のいずれかを有する化合物の存在下で
選択的に分解できることを意外にも見出した。従ってこ
の発明の第1の観点によれば、遷移金属〔元素周期率表
(新IUPAC版)の3族、4族、5族または6族ある
いはランタノイドまたはアクチノイドに属するものから
選択される〕の立体硬質橋状メタロセン化合物のラセミ
およびメソ異性体の混合物を酸性水素原子または反応性
ハロゲン原子のいずれかを有する化合物から選択された
分解剤と前記異性体の1つを少なくとも一部を分解する
のに十分な時間接触させることからなる前記混合物にお
けるラセミ/メソ比の変更方法が提供される。
方法が行われる条件によって、不溶な異性体の分解程度
をコントロールすることができ、結果として異性体の1
つが豊富なラセミ/メソ異性体を作ることまたは不溶な
異性体が実質的にない所望の異性体を作ることができ
る。ラセミ異性体またはメソ異性体の1つが実質的に存
在しない立体硬質メタロセン化合物の製造が特に望まれ
る限りにおいて、本発明の方法の条件は実質的に全ての
不溶な異性体が分解されるように選択される。
属〔元素周期率表(新IUPAC版)の3族、4族、5
族または6族あるいはランタノイドまたはアクチノイド
に属するものから選択される〕の立体硬質橋状メタロセ
ン化合物のラセミおよびメソ異性体の混合物を酸性水素
原子または反応性ハロゲン原子のいずれかを有する化合
物から選択された分解剤と実質的に全ての不溶な異性体
の分解するのに十分な時間接触させることからなる前記
化合物のラセミまたはメソ異性体の製造法が提供され
る。
を有する化合物の限定されない例としては次のものが挙
げられる。 −水 −メタノール、エタノールなどのようなアルコール類, −塩酸、酢酸、パラトルエンスルホン酸、テトラフェニ
ル硼酸(HB(フェニル)4)のような有機及び無機の
酸類, −式RNH2またはR2NH(Rはアルキル基またはアリ
ール基)を有する1級または2級アミン類、例えばジエ
チルアミンなど, −式(RpNH+ 4-p)q(Xq-)(pは1、2または3、
nは1または2、Rはアルキル基、Xはハロゲン原子、
SO4 2-、HSO4 -、CO3 2-、HCO3 -またはB(フェ
ニル)4 -基のようなカウンターアニオンである)を有す
る4級アンモニウム塩類。
ゲン原子を有する化合物の非限定的な例としては、式
R'3SiCl、R'3GeClまたはR'3SnCl(式中
R’はアルキル基)のようなクロリドである。分解に必
要な時間を減少させるために上記の分解剤は一般に、不
溶なメタロセン異性体の金属とのモル比が1:1より大
で用いられる。
ってこの発明の方法に付すことができる立体硬質、橋状
メタロセン化合物の一群としては次のものがある。メタ
ロセン化合物が次式(I)
択された金属であり;X置換分は同一または異なって水
素原子、ハロゲン原子またはR、OR、SR、NR2ま
たはPR2基(R置換分はシリコンまたはゲルマニウム
原子を含有してもよいC1〜C20−アルキル、C3〜C20
−シクロアルキル、C2〜C20−アルケニル、C6〜C20
−アリール、C7〜C20−アルキルアリールまたはC7〜
C20−アリールアルキル基);各シクロペンタジエニル
基上においてR1、R2、R3またはR4置換分は同一また
は異なってC1〜C20アルキル基、C3〜C20シクロアル
キル基、C2〜C2 0アルケニール基、C6〜C20アリール
基、C7〜C20アルキルアリール基またはC7〜C20アリ
ールアルキル基で、これらはシリコンまたはゲルマニウ
ム原子を含有してもよく、さらに同じシクロペンタジエ
ニル環上で隣接するR1、R2、R 3およびR4置換分の2
つは5〜8の炭素原子からなる環状を形成できる、ただ
し少なくとも1つのシクロペンタジエニル基中において
R1はR4と異なるかまたはR2はR3と異なる;Yは炭
素、シリコンまたはゲルマニウム原子である;R5置換
分は同一または異なって水素原子C1〜C20アルキル
基、C3〜C20シクロアルキル基、C2〜C20アルケニル
基、C6〜C20アリール基、C7〜20アルキルアリール基
またはC7〜20アリールアルキル基であり、かつ2つの
置換分R5は4〜8の炭素原子からなる環を形成しても
よい;nは1〜4の整数(好ましくは1または2)〕の
化合物から選択される方法。
味ある群は、メタロセン化合物が式(II)
−テトラヒドロインデニル化合物(式(II)におけるR
1、R2、R5、Y、n、MおよびXは請求項6における
定義と同一意味であり、インデニルリガンドの6炭素原
子間は任意に置換できる)から選択される方法。式
(I)または(II)の好ましいメタロセン化合物はMが
Zr、X置換分がクロル原子またはメチル基(YR5 2)
n、橋状基がCR5 2、SiR5 2または(CR5 2)2基、よ
り好ましくはCH2、C(CH3)2、Si(CH3)2ま
たは(CH2) 2基である化合物である。
明の方法によってその純粋なメソ異性体が容易に得られ
るエチレンビス(4,7−ジメチルインデニル)ジルコ
ニウムジクロリドである。したがってさらなる観点によ
ればこの発明はエチレンビス(4,7−ジメチルインデ
ニル)ジルコニウムジクロリドのラセミ/メソ異性混合
物を酸性水素原子または反応性ハロゲン原子のいずれか
を有する化合物から選択された分解剤と実質的に全ての
ラセミ異性体を分解するのに十分な時間接触させること
からなる実質的に純粋なメソ異性体でのエチレンビス
(4,7−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリ
ドの製造法を提供するものである。
な方法はヨーロッパ特許出願第96100588.1号
に記載されており、その関連部分をこの明細書に導入す
る。この方法はラセミおよびメソ系で製造できる中間体
のシリル、ゲルニルあるいはスタニル置換リガンドの剛
性を経、ついで式MX4(Mはチタン、ジルコニウムま
たはハフニウム原子、Xはハロゲン原子)の遷移金属化
合物と反応させて選択的に対応するメタロセンに変換す
ることからなるものである。
ンドのラセミ/メソ混合物が、遷移金属化合物と長時間
反応させられると、異性体の1つが分解されることが観
察された。したがってこの発明の特に適切な具体例によ
れば、分解剤は式R'3SiCl、R'3GeClまたは
R'3SnClのシリル、ゲルニルまたはスタニルクロリ
ドであり、式中R’はアルキル基でありこのアルキル基
は標的のメタロセンのシリル、ゲルニルまたはスタニル
置換リガンドと式MX4(Mはチタン、ジルコニウムま
たはハフニウム原子で、好ましくはジルコニウム原子、
Xはハロゲン原子、好ましくはクロル原子である)の遷
移金属化合物との反応によって発生するものである。
メタロセン化合物はオレフィン類の重合に助触媒と組み
合わせて使用できる。
えるものでこの発明を限定するものではない。
してCDCl3を用い室温で行なった。全ての操作は空
気に敏感である化合物を取り扱う通常の技術を用い炭素
窒素気流中で行われた。 THF=テトラヒドロフラン,Et2O=エチルエーテ
ル
4,7−ジメチルインデニル)エタン〔EBDMI(T
MS)2〕の合成 1,2−ビス(4,7−ジメチルインデニル)エタン
(Boulder、2重結合1異性体の混合物)の10
3.8g(331ミリモル)を撹拌棒付き1リットルの
フラスコ中で680ミリリットルのTHF中スラリー化
した。この懸濁液を少量づつ室温で30分かけて、2
9.48gのKH(735ミリモル)及び205ミリッ
トルのTHFを含有する還流濃縮器温度計および機械撹
拌器を備えた2リットルのフラスコに添加した。反応は
わずかに発熱性(Tmax.43℃)で水素の発生を伴
った。添加の終わりに、得られた懸濁液を2時間撹拌
し、暗緑色の溶液を得た。温度計機械撹拌器および滴下
ロートを備えた第2の2リットルフラスコに、93.2
ミリリットル(734ミリモル)のMe3SiClと2
10ミリリットルのTHFを入れた。カリウム塩の暗緑
色溶液を滴下し(2時間,わずかに発熱反応,Tma
x.30℃)、添加を終えてから混合物を44時間撹拌
し橙褐色の乳状物を得た。反応はNMR(40ミリグラ
ムをCDCl3に溶解)とGCでモニターした。16時
間後に反応は完結した。44時間後に混合物を撹拌下に
水(200ミリリットル)で処理し、次いでNAClで
相分離をおこさせた。有機層をNa2SO4で乾燥し、濾
過し乾固した。薄い褐色の固体142.8gを得た(収
率94.3%)。
ル)ジルコニムジクロリドの合成 撹拌棒を備えた100ミリリットルのフラスコに、Zr
Cl4の0.908g(PM 233.03g/モル,
3.9ミリモル)、CH2Cl2の90ミリリットル、E
BDMI(TMS)2の1.787g(PM 458.
5、3.9ミリモル)を入れた。暗褐色の懸濁液を2時
間撹拌し、全ての揮発物を減圧下で除去することによっ
て反応を停止させた。褐色の粉末をフリットに入れEt
2Oで数回Et2Oが薄い黄色になるまで(100ミリリ
ットル)洗浄し、次いでCH2Cl2で洗浄し、最後に減
圧乾燥した。橙黄色粉末0.638g(35%)を得
た。1H−NMRはEBDMIZrCl2の2つの異性体
の混合物の存在(rac:meso=45:55)を示
し、精製物は化学的に純品であった。
ジルコニウムジクロリドの合成 100ミリリットルのフラスコに、ZrCl4の0.7
5g(PM 233.03g/モル、3.22ミリモ
ル)、CH2Cl2の85ミリリットル、EBDMI(T
MS)2の1.47g(PM 458.5、3.22ミ
リモル)を入れた。暗褐色の懸濁液が得られ、室温で2
2時間撹拌した。4時間後と10時間後に2ミリリット
ルを採取した。採取部分を乾燥し、1H−NMRで分析
した。4時間後に反応は完結し(全てのリガンドが消費
された)、約1:1のラセミ/メソ比で精製し、見るべ
き分解を伴った。10時間後にラセミ異性体が減少し分
解が増加した。22時間後に全ての揮発物を減圧で除去
して反応を停止させた。褐色の粉末をフリットに入れ、
Et2O(5×20ミリリットル)で洗浄した。乾燥後
に黄緑色粉末を得(0.364g、24%)、1H−N
MRでメソ−EBDMIZrCl2(98%以上)とし
て分析する。
ジルコニウムジクロリドの合成 撹拌棒を備えた250ミリリットルのフラスコに、Zr
Cl4の5.6g(PM 233.03g/モル、24
ミリモル)、CH2Cl2の220ミリリットル及びEB
DMI(TMS)2の11g(PM 458.5、24
ミリモル)を充填した。暗褐色の懸濁液が得られ、室温
で23時間撹拌した。反応を濾過によって停止させ、残
渣を無色になるまでCH2Cl2で抽出した(不溶の残渣
は破棄した)。CHCl2溶液を合わせ減圧乾固し、褐
色の粉末を得、これをフリットに入れ洗浄液が無色にな
るまでEt2Oで数回(200ミリリットル)洗浄し
た。暗黄色の粉末が得られた。その部分をCH2Cl2で
洗浄した。1H−NMR分析で純粋なメソ−EBDMI
ZrCl2の存在が分かった(ラック異性体は痕跡量で
存在した)。得られた精製物はラック異性体の痕跡の他
にいくらかの橙色の不純物を含んだ。Et2Oのみでは
精製物を精製するのに十分ではなかった。全収率は2.
67g(24%)であった。メソ−EBDMIZrCl
2のみがレモンイエロー粉末として得られた。
ジルコニウムジクロリドの合成 撹拌棒付き250ミリリットルのフラスコにZrCl4
の1.53g(PM233.03g/モル、6.54ミ
リモル)、CH2Cl2の100ミリリットルおよびEB
DMI(TMS)2の3g(PM 458.5、6.5
4ミリモル)を入れた。暗褐色の混合物を室温で23時
間撹拌した。反応を減圧下揮発物を除去することによっ
て停止させた。褐色粉末をフリットに入れ、洗浄液が無
色になるまでEt2Oで数回(100ミリリットル)洗
浄した。黄緑色の粉末(0.4g、23%)が得られ、
メソ−EBDMIZrCl2(ラック異性体痕跡)とオ
レンジ不純物を含有していた。
ジルコニウムジクロリドの1:1ラセミ/メソ混合物に
ついてH2Oでのメソエンリッチ化 エチレン−ビス(4,7−ジメチルインデニル)ジルコ
ニウムジクロリドの1:1ラセミ/メソ混合物の0.2
5gを50ミリリットルのシュレンクチューブにおける
THF55ミリリットル中に窒素気流下で溶解した。シ
リンジで水の47ミリリットル(Zr/H2O=5モ
ル)を添加し、溶液を4時間撹拌した。溶液の半分を採
取し、30℃で5時間乾燥した。得られる固体の精製物
を1H−NMR(CDCl3、200Mhz)で分析し、
メソ/ラック比は90:10であった。溶液の残部を計
24時間撹拌し、同様に分析した。メソ/ラック比は1
00:0であった。
ジルコニウムジクロリドの1:1ラセミ/メソ混合物に
ついてCH3OHでのメソエンリッチ化 エチレン−ビス(4,7−ジメチルインデニル)ジルコ
ニウムジクロリドの1:1ラセミ/メソ混合物の0.2
5gを50ミリリットルのシュレンクチューブ中におけ
るCH2Cl2の55ミリリットルに窒素気流中溶解し、
シリンジでメタノールを添加(Zr/CH3OH=5モ
ル)、溶液を4時間撹拌した。溶液の半分を採取し、3
0℃で5時間乾燥した。固体の精製物を1H−NMR
(CDCl3、200Mhz)で分析し、メソ/ラック
比は60:40であった。溶液の残部を計24時間撹拌
し、同様に分析した。メソ/ラック比は60:40であ
った。
ジルコニウムジクロリドの1:1ラセミ/メソ混合物に
ついて(CH3)3SiClでのメソエンリッチ化 エチレン−ビス(4,7−ジメチルインデニル)ジルコ
ニウムジクロリドの1:1ラセミ/メソ混合物の0.2
5gを50ミリリットルのシュレンクチューブ中におけ
るCH2Cl2の55ミリリットルに窒素気流中溶解し、
シリンジでトリメチルシリルクロリドを添加(Zr/
(CH3)3SiCl=5モル)、溶液を24時間撹拌
し、1H−NMR(CDCl3、200Mhz)で分析し
た。メソ/ラック比は2:1であった。
Claims (10)
- 【請求項1】 遷移金属〔元素周期率表(新IUPAC
版)の3族、4族、5族または6族あるいはランタノイ
ドまたはアクチノイドに属するものから選択される〕の
立体硬質橋状メタロセン化合物のラセミおよびメソ異性
体の混合物を酸性水素原子または反応性ハロゲン原子の
いずれかを有する化合物から選択された分解剤と前記異
性体の1つを少なくとも一部を分解するのに十分な時間
接触させることからなる前記混合物におけるラセミ/メ
ソ比の変更方法。 - 【請求項2】 遷移金属〔元素周期率表(新IUPAC
版)の3族、4族、5族または6族あるいはランタノイ
ドまたはアクチノイドに属するものから選択される〕の
立体硬質橋状メタロセン化合物のラセミおよびメソ異性
体の混合物を酸性水素原子または反応性ハロゲン原子の
いずれかを有する化合物から選択された分解剤と実質的
に全ての不溶な異性体の分解するのに十分な時間接触さ
せることからなる前記化合物のラセミまたはメソ異性体
の製造法。 - 【請求項3】 酸性水素原子を有する化合物が水、メタ
ノール、エタノールのようなアルコール類、塩酸、酢
酸、パラトルエンスルホン酸、テトラフェニル硼酸のよ
うな有機または無機の酸類、式RNH2またはR2NH
(式中Rはアルキル基またはアリール基、たとえばジエ
チルアミンなど)の1級または2級アミン類、式(Rp
NH+ 4-p)q(Xq-)(pは1、2または3、nは1ま
たは2、Rはアルキル基、Xはハロゲン原子、S
O4 2-、HSO4 -、CO3 2-、HCO3 -またはB(フェニ
ル)4 -基のようなカウンターアニオンである)を有する
4級アンモニウム塩類から選択される請求項1または2
に記載の方法。 - 【請求項4】 酸性水素原子を有する化合物が式R'3S
iCl、R'3GeClまたはR'3SnCl(R’はアル
キル基)のようなクロリドから選択される請求項1また
は2に記載の方法。 - 【請求項5】 分解剤が不溶なメタロセン異性体の金属
とのモル比で1:1より大で使用される請求項1または
2に記載の方法。 - 【請求項6】 メタロセン化合物が次式(I) 【化1】 〔式中MはTi、ZrまたはHfから選択された金属で
あり;X置換分は同一または異なって水素原子、ハロゲ
ン原子またはR、OR、SR、NR2またはPR2基(R
置換分はシリコンまたはゲルマニウム原子を含有しても
よいC1〜C20−アルキル、C3〜C20−シクロアルキ
ル、C2〜C20−アルケニル、C6〜C20−アリール、C
7〜C20−アルキルアリールまたはC7〜C20−アリール
アルキル基);各シクロペンタジエニル基上においてR
1、R2、R3またはR4置換分は同一または異なってC1
〜C20アルキル基、C3〜C20シクロアルキル基、C2〜
C20アルケニール基、C6〜C20アリール基、C7〜C20
アルキルアリール基またはC 7〜C20アリールアルキル
基で、これらはシリコンまたはゲルマニウム原子を含有
してもよく、さらに同じシクロペンタジエニル環上で隣
接するR1、R2、R3およびR4置換分の2つは5〜8の
炭素原子からなる環状を形成できる、ただし少なくとも
1つのシクロペンタジエニル基中においてR1はR4と異
なるかまたはR2はR3と異なる;Yは炭素、シリコンま
たはゲルマニウム原子である;R5置換分は同一または
異なって水素原子C1〜C20アルキル基、C3〜C20シク
ロアルキル基、C2〜C20アルケニル基、C6〜C20アリ
ール基、C7〜20アルキルアリール基またはC7〜20アリ
ールアルキル基であり、かつ2つの置換分R5は4〜8
の炭素原子からなる環を形成してもよい;nは1〜4の
整数(好ましくは1または2)〕の化合物から選択され
る請求項1または2に記載の方法。 - 【請求項7】 メタロセン化合物が式(II) 【化2】 またはその対応するビス−4,5,6,7−テトラヒド
ロインデニル化合物(式(II)におけるR1、R2、
R5、Y、n、MおよびXは請求項6における定義と同
一意味であり、インデニルリガンドの6炭素原子間は任
意に置換できる)から選択される請求項6に記載の方
法。 - 【請求項8】 式(I)または(II)のメタロセン化合
物において、MはZr、置換分Xはクロル原子またはメ
チル基、橋状基(YR5 2)nはCR5 2、SiR5 2または
(CR5 2)2基(好ましくはCH2、C(CH3)2、Si
(CH3)2または(CH2)2)である請求項6または7
に記載の方法。 - 【請求項9】 メタロセン化合物のラセミ/メソ異性体
混合物を、酸性水素原子または反応性ハロゲン原子のい
ずれかを有する化合物から選択された分解剤と実質的に
すべてのラセミ異性体を分解するのに十分な時間接触さ
せることからなるエチレンビス(4,7−ジエチルイン
デニルジルコニウムジクロライド)の実質的に純粋なメ
ソ異性体の製造方法。 - 【請求項10】 分解剤が式R'3SiCl、R'3GeC
lまたはR'3SnCl(式中R’はアルキル基)のシリ
ル、ゲルミルまたはスタニルクロリドであり目標のメタ
ロセンのシリル、ゲルニルまたはスタニル置換リガンド
と式MX4(Mはチタン、ジルコニウムまたはハフニウ
ム原子、好ましくはジルコニウム原子、Xはハロゲン原
子、好ましくはクロル原子)の遷移金属化合物との反応
によって発生するものである請求項1〜9のいずれか1
つに記載の方法。
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NL962020111 | 1996-07-16 |
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