JPH1067507A - 窒化ホウ素粉末及びその製造方法 - Google Patents
窒化ホウ素粉末及びその製造方法Info
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- JPH1067507A JPH1067507A JP22493196A JP22493196A JPH1067507A JP H1067507 A JPH1067507 A JP H1067507A JP 22493196 A JP22493196 A JP 22493196A JP 22493196 A JP22493196 A JP 22493196A JP H1067507 A JPH1067507 A JP H1067507A
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Abstract
散性の優れたしかも熱伝導性等良好な窒化ホウ素粉末を
得る。 【解決手段】 1.0μm以下の凝集粒子径の粒子を
60重量%以上含み、平均粒子径が1.0μm以下であ
る窒化ホウ素粉末及びその製造方法。
Description
その製造方法に関する。
滑特性に優れ、更に中性子吸収作用も有するので、耐熱
耐食性材料等の各種高温構造材料、電気絶縁材、電気回
路部品、高温用潤滑剤、離型剤、中性子遮蔽材のフィラ
ー等多くの用途に用いられ、今後更に種々の用途への発
展が期待される材料である。近年は良好な熱伝導性を利
用するためにイミド樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂への添
加剤としても使われるようになってきた。
微粒子を用いることは従来より知られており、例えば特
開昭62−3980号公報、特開平3−25478号公
報には窒化ケイ素、窒化ホウ素、炭化ケイ素、窒化アル
ミニウム、アルミナ、銅、ニッケル、金、銀、白金など
を用いる事が開示されている。しかしながら、これらの
無機微粒子は本来の性質として熱伝導性は良好である
が、樹脂に分散させて用いる場合、樹脂への分散が困難
であり、そのため樹脂をフィルムにする場合、表面にブ
ツができる、強度が低下する等の問題がある。
6162号公報では一次粒子径が0.01〜5.0μm
であり、これらの無機微粒子を一次粒子まで分散させて
用いて解決することを提案している。ところが、この提
案は窒化ケイ素、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、アル
ミナ、銅、ニッケル、金、銀、白金などの粒状、球状、
立方体状の粒子には適用できるものの窒化ホウ素は結晶
系が前述のものとは異なり、六方晶系の結晶であり、偏
平状粒子の集合体であるため一次粒子への分散が極めて
困難であり、一次粒子径が0.01〜5.0μmであっ
ても実質的に均一に分散させることは不可能である。
素は良好な熱伝導性等良好な性質を持つため樹脂へ添加
することにより性能の改善が見込まれるが、その均一な
分散が非常に困難であり、分散性の優れた窒化ホウ素粉
末の開発が望まれている。
題点を解決し樹脂への分散性の優れた窒化ホウ素を得る
ことを目的として鋭意検討を重ねた結果、凝集粒子径の
粒子を特定量含み、平均粒子径を特定することにより、
樹脂への分散性が非常に優れたものであることを見い出
し本発明に到達した。
粒子径の粒子を60重量%以上含み、平均粒子径が1.
0μm以下である窒化ホウ素粉末及び窒化ホウ素粉末を
ジェット粉砕機で解砕することを特徴とする窒化ホウ素
粉末の製造方法に関する。
発明で用いる窒化ホウ素は結晶系が六方晶で、その粒子
は一次粒子が偏平状粒子の集合体であり、見掛け上さら
に大きな粒子になっている粒子の状態をいい、凝集粒子
の体積粒径を凝集粒子径という。また、平均粒子径とは
凝集粒子径の最小の凝集粒子から最大の凝集粒子の累積
50%体積粒径をいう。
より粒子径を調整し分散性の良い物を得るが、その粒径
は1.0μm以下の凝集粒子径の粒子を60重量%以上
含み、平均粒子径が1.0μm以下であることが必要で
ある。また、好ましくは、凝集粒子径の粒子を70重量
%以上含むのが好適である。凝集粒子径および平均粒子
径がこれらの範囲を外れた場合には、樹脂への分散性が
悪く表面の平滑性が得られないばかりか、フィルムに分
散させた場合、ブツが発生し、フィルム強度を高く保つ
ことができない。
m以下の凝集粒子径の粒子を30重量%以上含むのが好
ましく、更に好ましくは、40%以上が好適である。ま
た、更には、本発明の窒化ホウ素粉末の比表面積は2〜
50m2/gが好ましく、更に好ましくは、2〜15m
2/gが好ましい。比表面積が2m2/g未満では、板
状が発達し分散しにくくなるため好ましくない。また、
50m2/gを超えると結晶性が低いため、熱伝導性等
が悪くなり、樹脂の性質を改良できないので好ましくな
い。
種々の粉砕機が一般に用いられるが、ジェット粉砕機
は、他の粉砕機には得られない超微粉が得られ、生成す
る粒度分布がシャープとなるので好ましい。ジェット粉
砕機には気流吸込み型、衝突型、複合型等各種の形式の
ものがあり、いずれの形式のものも用いることができる
が、その中でも特に気流吸い込み型は内部構造が簡素化
され分解、点検、清掃、水洗等が容易に行え異物の混入
を防止できるので最も好ましい。
一次粒子の粒子径に拘らず樹脂への分散性の非常に優れ
たものが得られる。このことにより、樹脂本来の性質、
窒化ホウ素粉末本来の性質を損なうことが少なく、優れ
た樹脂と窒化ホウ素粉末の複合体を得ることができる。
明する。尚、実施例において部及び%は特記する以外は
重量基準を表わす。 実施例1 偏平状粒子の集合体である原料窒化ホウ素粉末をジェッ
ト粉砕機を用いて解砕した。得られた粉末の凝集粒子径
は平均粒子径が0.61μm、1.0μm以下の凝集粒
子径は78%であった。この窒化ホウ素粉末を、N−メ
チルピロリドンに20%投入し分散、更にポリイミドワ
ニス投入し撹拌後、N−メチルピロリドン蒸発除去(こ
の段階でのワニス粘度は500p)した後、40〜50
μmに薄膜を引きフィルム化した。このフィルムの熱伝
導率を迅速熱伝導率計QTM−D1(昭和電工製)で比
較試験法により測定したところ8×10−4cal/c
m・sec・℃であった。また、フィルムにブツの発生
もなく強度のある優れたフィルムが得られた。なお、凝
集粒子径の測定には、マイクロトラック(日機装(株)
製 9320−X100)を使用して、溶媒に水、超音
波(出力40W)で40分間分散した。
を用いて解砕した。得られた粉末の凝集粒子径は平均粒
子径が0.64μm、1.0μm以下の凝集粒子径は7
2%であった。この窒化ホウ素粉末を実施例1と同様に
N−メチルピロリドンに投入し分散、更にポリイミドワ
ニス投入し撹拌後、N−メチルピロリドン蒸発除去し
た。この段階でのワニス粘度は700pであった。これ
を40〜50μmに薄膜を引きフィルム化した。このフ
ィルムの熱伝導率を実施例1と同様に測定したところ7
×10−4cal/cm・sec・℃であった。また、
フィルムにブツの発生もなく強度のある優れたフィルム
が得られた。
子径が1.15μm、1.0μm以下の凝集粒子径は5
5%の粉末を用いて、実施例1と同様に行った。このフ
ィルムの熱伝導率を実施例1と同様に測定したところ5
×10−4cal/cm・sec・℃であった。また、
フィルムにブツが発生した。
末を製造する従来の方法は、窒化ホウ素粉末の結晶が六
方晶系で偏平状粒子の集合体であるため一次粒子への分
散が極めて困難であり、一次粒子径が0.01〜5.0
μmであっても実質的に均一に分散させることは不可能
であった。これに対し本発明の方法は、樹脂への分散性
が非常に優れた品質良好な添加剤とすることができる。
その結果、樹脂に非常に分散しやすい窒化ホウ素粉末の
製造を可能としたもので、その経済的効果は極めて大な
るものがある。
Claims (4)
- 【請求項1】 1.0μm以下の凝集粒子径の粒子を
60重量%以上含み、平均粒子径が1.0μm以下であ
ることを特徴とする窒化ホウ素粉末。 - 【請求項2】 0.5μm以下の凝集粒子径の粒子を
30重量%以上含む請求項1記載の窒化ホウ素粉末。 - 【請求項3】 窒化ホウ素粉末の比表面積が2〜50
m2/gである請求項1記載の窒化ホウ素粉末。 - 【請求項4】 窒化ホウ素粉末をジェット粉砕機で解
砕することを特徴とする窒化ホウ素粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22493196A JP3466028B2 (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 窒化ホウ素粉末及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP22493196A JP3466028B2 (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 窒化ホウ素粉末及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1067507A true JPH1067507A (ja) | 1998-03-10 |
JP3466028B2 JP3466028B2 (ja) | 2003-11-10 |
Family
ID=16821429
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22493196A Expired - Lifetime JP3466028B2 (ja) | 1996-08-27 | 1996-08-27 | 窒化ホウ素粉末及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3466028B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160120289A (ko) | 2014-02-12 | 2016-10-17 | 덴카 주식회사 | 질화붕소 미립자 및 그 제조 방법 |
CN116670233A (zh) * | 2021-01-06 | 2023-08-29 | 电化株式会社 | 氮化硼粉末、散热片材及散热片材的制造方法 |
-
1996
- 1996-08-27 JP JP22493196A patent/JP3466028B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20160120289A (ko) | 2014-02-12 | 2016-10-17 | 덴카 주식회사 | 질화붕소 미립자 및 그 제조 방법 |
US10017387B2 (en) | 2014-02-12 | 2018-07-10 | Denka Company Limited | Boron nitride fine particles and production method thereof |
CN116670233A (zh) * | 2021-01-06 | 2023-08-29 | 电化株式会社 | 氮化硼粉末、散热片材及散热片材的制造方法 |
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JP3466028B2 (ja) | 2003-11-10 |
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