JPH1067308A - 車両用ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

車両用ブレーキ液圧制御装置

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JPH1067308A
JPH1067308A JP22691596A JP22691596A JPH1067308A JP H1067308 A JPH1067308 A JP H1067308A JP 22691596 A JP22691596 A JP 22691596A JP 22691596 A JP22691596 A JP 22691596A JP H1067308 A JPH1067308 A JP H1067308A
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JP
Japan
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brake fluid
chamber
pressure
reservoir
reservoir chamber
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JP22691596A
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English (en)
Inventor
Masashi Sawada
昌志 澤田
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】第1リザーバ室に吐出したブレーキ液を再加圧
でき、制動時間が長くなっても制動性を確保するのに有
利な車両用ブレーキ液圧制御装置を提供する。 【解決手段】装置は、ブレーキペダル14と、マスタシ
リンダ1と、車輪を制動するホィールシリンダ31〜3
4と、ブレーキ液圧供給回路51〜54と、ホィールシ
リンダ31〜34を減圧するブレーキ液圧減圧手段71
〜74と、減圧されたホィールシリンダ31、32のブ
レーキ液が流入する第1リザーバ室23とをもつ。第1
リザーバ室23はマスタシリンダ1に内設されている。
第1リザーバ室23には、ブレーキペダル14の踏込み
に連動する連動操作が可能な加圧体20が設けられてい
る。加圧体20は、第1リザーバ室23のブレーキ液を
再加圧してブレーキ液圧を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輪のロックを抑
えるABS(Anti Lock Brake System) 機能をもつ車両
用ブレーキ液圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、車輪を制動する車両用ブレー
キ装置では、ブレーキペダルの踏込みに伴い液圧を発生
するマスタシリンダと、車輪を制動するブレーキ液圧が
伝達されるホィールシリンダと、マスタシリンダで発生
した液圧をブレーキ液圧としてホィールシリンダに伝達
して車輪を制動するブレーキ液圧供給回路とが要素とし
て設けられている。
【0003】更に車両用ブレーキ装置の分野では、急制
動時における車輪のロックを抑えるABS機能をもつ車
両用ブレーキ液圧制御装置が近年、開発されている。こ
の制御装置として、上記した要素の他に、ブレーキ液を
収容可能なリザーバ室をもつリザーバと、ホィールシリ
ンダのブレーキ液圧が過剰のときにABS制御されホィ
ールシリンダのブレーキ液をリザーバのリザーバ室に吐
出してホィールシリンダを減圧するブレーキ液圧減圧手
段と、ABS制御の際にリザーバ室のブレーキ液を吸入
昇圧しそれをマスタシリンダ側に戻す電動ポンプとを設
けたものが知られている。
【0004】この車両用ブレーキ液圧制御装置では、ホ
ィールシリンダのブレーキ液圧が過剰で車輪がロックす
るおそれがあるときには、その車輪を制動するホィール
シリンダのブレーキ液をリザーバのリザーバ室に流入さ
せてホィールシリンダのブレーキ液圧を減圧するABS
制御を実行しつつ、電動ポンプの作動によりリザーバ室
のブレーキ液をマスタシリンダ側に戻すことにしてい
る。
【0005】更に上記した電動ポンプを廃止した電動ポ
ンプレス方式の車両用ブレーキ液圧制御装置(特開昭6
4−90856号公報、実開昭63−155770号公
報)も知られている。このものではブレーキペダルの踏
込みが解除されたとき、マスタシリンダ側が低圧となる
ため、マスタシリンダ側の液圧とリザーバ室の液圧との
差圧に基づいて、高圧側のリザーバ室のブレーキ液をマ
スタシリンダ側に戻す方式である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記した車両
用ブレーキ液圧制御装置によれば、ABS制御中の制動
時間が長くなっても、車輪の制動性を確保できることが
要請されている。本発明は上記した実情に鑑みなされた
ものであり、第1リザーバ室に吐出したブレーキ液を再
加圧に利用でき、制動時間が長くなっても、車輪の制動
性を確保するのに有利であり、電動ポンプレス方式に適
する車両用ブレーキ液圧制御装置を提供することを課題
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記した装置
について長年にわたり鋭意開発を進めており、そしてリ
ザーバ室に流入したブレーキ液をブレーキペダルの踏込
み操作と連動して加圧可能な加圧体を設け、ブレーキペ
ダルの踏込み操作に連動して加圧体の加圧操作を行な
い、ホィールシリンダの減圧時に第1リザーバ室に溜ま
ったブレーキ液をブレーキ液圧として供給するようにす
れば、第1リザーバ室に吐出されたブレーキ液を直ちに
再加圧に利用でき、従って制動時間が長くなっても、車
輪の制動を効果的になし得ることを着想し、本発明を完
成させた。
【0008】即ち、請求項1に係る車両用ブレーキ液圧
制御装置は、ブレーキペダルの踏込みに伴い液圧を発生
するマスタシリンダと、車輪を制動するブレーキ液圧が
伝達されるホィールシリンダと、マスタシリンダで発生
した液圧をブレーキ液圧としてホィールシリンダに伝達
して車輪を制動するブレーキ液圧供給回路と、前記ホィ
ールシリンダのブレーキ液圧が過剰のときにホィールシ
リンダのブレーキ液を排出してホィールシリンダを減圧
するブレーキ液圧減圧手段と、減圧されたホィールシリ
ンダのブレーキ液が流入する第1リザーバ室とを具備す
る車両用ブレーキ液圧制御装置において、第1リザーバ
室には、ブレーキペダルの踏込みに連動する連動操作が
可能に設けられ連動操作に伴い第1リザーバ室のブレー
キ液を再加圧してホィールシリンダにブレーキ液圧を供
給する加圧体が設けられていることを特徴とするもので
ある。
【0009】請求項1に係る装置によれば、従来技術と
同様に、ホィールシリンダのブレーキ液圧が過剰で車輪
がロックされるおそれがあるときには、ブレーキ液圧減
圧手段により、ホィールシリンダが減圧され、その減圧
されたホィールシリンダのブレーキ液は第1リザーバ室
に流入し、ホィールシリンダが減圧される。これにより
車輪のロックが抑制される。
【0010】請求項1に係る装置によれば、第1リザー
バ室は、マスタシリンダの内部に設けられている内設方
式でも良いし、マスタシリンダの外部またはマスタシリ
ンダの外周部に設けられている外付け方式でも良い。請
求項2に係る車両用ブレーキ液圧制御装置は、請求項1
において、前記第1リザーバ室は、マスタシリンダの内
部に配設されていることを特徴とするものである。
【0011】請求項3に係る車両用ブレーキ液圧制御装
置は、請求項1または請求項2において、マスタシリン
ダは、ブレーキ液圧供給回路に連通するシリンダ室と、
シリンダ室に移動可能に配設されブレーキペダルの踏込
みに基づいてシリンダ室のブレーキ液を加圧してブレー
キ液圧供給回路を介してホィールシリンダにブレーキ液
圧として供給すると共に加圧体と係合可能な係合部をも
つ主ピストンとを備えており、加圧体の連動操作は、ブ
レーキペダルの踏込みに基づいて移動する主ピストンの
係合部と加圧体との係合により実行されることを特徴と
するものである。
【0012】請求項4に係る車両用ブレーキ液圧制御装
置は、請求項3において、シリンダ室は小径室と大径室
ともち、加圧体は大径室に配置され主ピストンよりも径
大であり、加圧体の加圧面積は主ピストンの加圧面積よ
りも大きいことを特徴とものである。請求項5に係る車
両用ブレーキ液圧制御装置は、請求項1〜請求項4のい
ずれかにおいて、第1リザーバ室とブレーキ液圧供給回
路とを連通する連通通路と、連通通路に設けられ第1リ
ザーバ室からブレーキ液圧供給回路へのブレーキ液の流
れを許容し、且つブレーキ液圧供給回路から第1リザー
バ室へのブレーキ液の流れを遮断する逆止弁とを具備す
ることを特徴とするものである。
【0013】請求項6に係る車両用ブレーキ液圧制御装
置は、請求項1〜請求項5のいずれかにおいて、第1リ
ザーバ室に連通する第2リザーバ室をもつ第2リザーバ
と、ホィールシリンダの減圧の際に、減圧されたホィー
ルシリンダのブレーキ液を第2リザーバ室よりも第1リ
ザーバ室に優先的に流入させて貯溜させる優先手段とを
具備することを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1実施態様)以下、本発明の第1実施態様を図1を
参照して説明する。 (構成) 本実施態様は、ポンプレス方式の装置に適用した場合
である。図1に示すように、本実施態様に係る車両用ブ
レーキ液圧制御装置では、タンデム型のマスタシリンダ
1が設けられている。マスタシリンダ1は、大径室10
a及び小径室10bが直列に連設されたシリンダ室10
と、シリンダ室10に移動可能に直列に配設され第1主
ピストン11及び第2主ピストン12とを備えている。
第1主ピストン11及び第2主ピストン12の外周部に
はカップシール1xが装備されている。シリンダ10に
は、大気に連通する開放口10cが形成されている。第
1主ピストン11及び第2主ピストン12は負圧式倍力
装置13を介してブレーキペダル14に連結されてい
る。
【0015】第1主ピストン11と第2主ピストン12
とで第1圧力室15が形成され、そこに第1リターンバ
ネ16が介装されている。第2主ピストン12とシリン
ダ室10とで第2圧力室17が形成され、そこに第2リ
ターンバネ18が介装されている。第1リターンバネ1
6は第1主ピストン11を戻し方向つまり矢印X2方向
へ付勢する。第2リターンバネ18は第2主ピストン1
2を戻し方向つまり矢印X2方向へ付勢する。
【0016】シリンダ室10は第1ポート19a〜第4
ポート19dを介して主リザーバ19に連通している。
主リザーバ19にはブレーキ液が貯溜されている。ブレ
ーキペダル14が踏み込まれていないときには、図1に
示すように第2ポート19b、第4ポート19dを介し
て第1圧力室15及び第2圧力室17が主リザーバ19
に連通している。これにより、熱変化に基づくブレーキ
液の体積変化があっても、また、ブレーキペダル14の
踏込みが解除されるときであっても、第1圧力室15及
び第2圧力室17をブレーキ液で満たすのに有利であ
る。
【0017】第1主ピストン11の端部には、係合部と
して機能するフランジ部12cが径外方向にかつリング
状に延設されている。第1主ピストン11の外周部に
は、加圧体として機能するリング状のリザーバピストン
20が第1主ピストン11に対して同軸的に且つ相対移
動可能に嵌合されている。なおリザーバピストン20に
はシール20xが装備されている。
【0018】このリザーバピストン20は大径室10a
に配置されてフランジ部12cに対面している。リザー
バピストン20とフランジ部12cとの間には、リザー
バピストン20を加圧方向つまり矢印X1方向に付勢す
る第1バネ手段としての第1リザーババネ21が介装さ
れている。リザーバピストン20とシリンダ10の内壁
面との間には、容積可変のリング状の第1リザーバ室2
3が形成されている。
【0019】使用者によりブレーキペダル14が踏込み
操作されると、負圧式倍力装置13を介して第1主ピス
トン11及び第2主ピストン12が矢印X1方向に移動
し、第2ポート19bが閉じて第1圧力室15が加圧さ
れると共に、第1ポート19dが閉じて第2圧力室17
が加圧される。このとき第1リターンバネ16及び第2
リターンバネ18は弾性収縮する。
【0020】更に後部の左輪(RL)を制動する第1ホ
ィールシリンダ31、前部の右輪(FR)を制動する第
2ホィールシリンダ32、前部の左輪(FL)を制動す
る第3ホィールシリンダ33と、後部の右輪(RR)を
制動する第4ホィールシリンダ34が設けられている。
マスタシリンダ1の第1圧力室15と第1ホィールシリ
ンダ31及び第2ホィールシリンダ32との間には、第
1アクチュエータ装置Aが設けられている。マスタシリ
ンダ1の第2圧力室17と第3ホィールシリンダ33及
び第4ホィールシリンダ34との間には、第2アクチュ
エータ装置Bが設けられている。
【0021】以下、第1アクチュエータ装置Aについ
て説明する。第1アクチュエータ装置Aでは、ブレーキ
液を貯溜する第2リザーバ4が設けられている。第2リ
ザーバ4は、ブレーキ液を貯溜可能な第2リザーバ室4
0と、第2リザーバ室40を区画する第2可動体41
と、第2可動体41を付勢する第2バネ手段としての第
2リザーババネ42とをもつ。第2リザーババネ42
は、第2リザーバ室40の容積を収縮する方向に第2可
動体41を付勢している。これにより第2リザーバ室4
0におけるブレーキ液排出性が確保される。
【0022】更に本実施態様では、マスタシリンダ1の
第1圧力室15で発生した液圧をブレーキ液圧として第
1ホィールシリンダ31、第2ホィールシリンダ32に
供給するブレーキ液圧供給回路5が設けられている。ブ
レーキ液圧供給回路5は、後輪側のブレーキ液圧を調整
するプロポーショニングバルブ51xを介して第1圧力
室15が第1ホィールシリンダ31につながる第1ブレ
ーキ液圧供給回路51と、第1圧力室15が第2ホィー
ルシリンダ32につながる第2ブレーキ液圧供給回路5
2とをもつ。なお5fはフィルタである。
【0023】図1に示すように、第1ブレーキ液圧供給
回路51には、常時開で作動時のみ閉となる電磁弁から
なる第1増圧弁61が設けられ、第1増圧弁61と並列
に第1逆止弁61kが設けられている。第1逆止弁61
kは、マスタシリンダ1の第1圧力室15から第1ホィ
ールシリンダ31への流れを遮断するものの、第1ホィ
ールシリンダ31からマスタシリンダ1の第1圧力室1
5への流れを許容する。第2ブレーキ液圧供給回路52
には、常時開で作動時のみ閉となる電磁弁からなる第2
増圧弁62が設けられ、第2増圧弁62と並列に第2逆
止弁62kが設けられている。第2逆止弁62kは、マ
スタシリンダ1の第1圧力室15から第2ホィールシリ
ンダ32への流れを遮断するものの、第2ホィールシリ
ンダ32からマスタシリンダ1の第1圧力室15への流
れを許容する。
【0024】更に第2リザーバ4と第1ホィールシリン
ダ31とをつなぐ通路71fに、第1減圧弁71が設け
られている。第2リザーバ4と第2ホィールシリンダ3
2とをつなぐ通路72fに、第2減圧弁72が設けられ
ている。第1減圧弁71、第2減圧弁72は、ブレーキ
液圧減圧手段として機能する電磁弁で構成され、常時閉
で作動時のみ開となる。
【0025】マスタシリンダ1に内設された第1リザー
バ室23と第2リザーバ室40とは、リザーバ連通通路
28により連通されている。リザーバ連通通路28は第
1減圧弁71及び第2減圧弁72にもつながっている。
リザーバ連通通路28には第5逆止弁28kが設けられ
ている。第5逆止弁28kは、第2リザーバ室40から
マスタシリンダ1の第1リザーバ室23へのブレーキ液
の流れを許容するものの、マスタシリンダ1の第1リザ
ーバ室23から第2リザーバ室40へのブレーキ液の流
れを遮断する。
【0026】図1に示すように第1リザーバ室23から
連通通路68が延設され、この連通通路68はブレーキ
液圧供給回路5及び第1圧力室15にそれぞれつなが
る。連通通路68には第6逆止弁68kが設けられてい
る。第6逆止弁68kは、第1リザーバ室23からブレ
ーキ液圧供給回路5及び第1圧力室15へのブレーキ液
の流れを許容するものの、ブレーキ液圧供給回路5や第
1圧力室15から第1リザーバ室23へのブレーキ液の
流れを遮断するものである。
【0027】本実施態様では、第1リザーババネ21の
矢印X1方向の付勢力を受ける第1リザーバ室23の液
圧をP1とし、第2リザーババネ42の付勢力を受ける
第2リザーバ室40の液圧をP2とすると、ABS制御
が開始される際には、P1がP2よりも小さくなるよう
に(P1<P2)、第1リザーババネ21及び第2リザ
ーババネ42の付勢力、第2可動体41の加圧面積、リ
ザーバピストン20の加圧面積が優先手段として設定さ
れている。従って本実施態様では、ABS制御の後述す
る『減圧モード』では第2リザーバ室40よりも第1リ
ザーバ室23に、減圧されたブレーキ液が優先的に流入
し、第1リザーバ室23で貯溜される。
【0028】以下、第2アクチュエータ装置Bについ
て説明する。第2アクチュエータ装置Bは、第1アクチ
ュエータ装置Aと基本的に同一の構成である。但し、リ
ザーバ連通通路28、第1リザーバ室23に相当するも
のは装備されていない。即ち、第2アクチュエータ装置
Bでは、ブレーキ液を貯溜する第2リザーバ4Bが設け
られている。第2リザーバ4Bは、ブレーキ液を貯溜可
能な第2リザーバ室40Bと、第2リザーバ室40Bを
区画する第2可動体41Bと、第2可動体41Bを付勢
する第2リザーババネ42Bとをもつ。第2リザーババ
ネ42Bは、第2リザーバ室40Bの容積を収縮する方
向に第2可動体41Bを付勢している。これにより第2
リザーバ室40Bにおけるブレーキ液吐出性が確保され
る。
【0029】更に、マスタシリンダ1の第2圧力室17
で発生した液圧をブレーキ液圧として第3ホィールシリ
ンダ33、第4ホィールシリンダ34に供給するブレー
キ液圧供給回路5Bが設けられている。ブレーキ液圧供
給回路5Bは、第2圧力室17が第3ホィールシリンダ
33につながる第3ブレーキ液圧供給回路53と、後輪
側のブレーキ液圧を調整するプロポーショニングバルブ
54xを介して第2圧力室17が第4ホィールシリンダ
34につながる第4ブレーキ液圧供給回路54とをも
つ。
【0030】図1に示すように、第3ブレーキ液圧供給
回路53には、常時開で作動時のみ閉となる電磁弁から
なる第3増圧弁63が設けられ、第3増圧弁63と並列
に第3逆止弁63kが設けられている。第3逆止弁63
kは、マスタシリンダ1の第2圧力室17から第3ホィ
ールシリンダ33への流れを遮断するものの、第3ホィ
ールシリンダ33からマスタシリンダ1の第2圧力室1
7への流れを許容する。第4ブレーキ液圧供給回路54
には、常時開で作動時のみ閉となる電磁弁からなる第4
増圧弁64が設けられ、第4増圧弁64と並列に第4逆
止弁64kが設けられている。第4逆止弁64kは、マ
スタシリンダ1の第2圧力室17から第4ホィールシリ
ンダ34への流れを遮断するものの、第4ホィールシリ
ンダ34からマスタシリンダ1の第2圧力室17への流
れを許容する。
【0031】更に第2リザーバ4Bと第3ホィールシリ
ンダ33とをつなぐ通路73fに、第3減圧弁73が設
けられている。第2リザーバ4Bと第4ホィールシリン
ダ34とをつなぐ通路74fに、第4減圧弁74が設け
られている。第3減圧弁73、第4減圧弁74は、ブレ
ーキ液圧減圧手段として機能する電磁弁で構成され、常
時閉で作動時のみ開となる。
【0032】マスタシリンダ1の第2圧力室17と第2
リザーバ室40Bとは、戻し通路69を介して連通され
ている。戻し通路69には第7逆止弁69kが設けられ
ている。第7逆止弁69kは、第2リザーバ室40から
マスタシリンダ1の第2圧力室17へのブレーキ液の流
れを許容するものの、マスタシリンダ1の第2圧力室1
7から第2リザーバ室40Bへのブレーキ液の流れを遮
断する。従ってブレーキペダル14の踏込みが解除され
ると、第2圧力室17が低圧となるため、第2圧力室1
7と第2リザーバ室40Bとの間の差圧に基づいて、第
2リザーバ室40Bのブレーキ液は戻し通路69を介し
て第2圧力室17に戻される。
【0033】なお本実施態様では、第1圧力室15の容
積は第2圧力室17の容積よりも小さく設定されてい
る。また本実施態様では、第1リザーバ室23でブレー
キ液の貯溜容量が確保できるため、第1アクチュエータ
装置Aの第2リザーバ室40の容積は第2アクチュエー
タ装置Bの第2リザーバ室40Bの容積よりも小さく設
定されている。
【0034】(使用形態) 通常ブレーキ時 図1において、使用者によりブレーキペダル14が踏込
まれると、前述したようにマスタシリンダ1の第1圧力
室15及び第2圧力室17では液圧が発生する。第1圧
力室15の液圧は、第1増圧弁61、第1ブレーキ液圧
供給回路51を経て第1ホィールシリンダ31に到り、
第1ホィールシリンダ31のブレーキ液が増大して、車
輪(RL)が制動される。
【0035】同様に第1圧力室15の液圧は、第2増圧
弁62、第2ブレーキ液圧供給回路52を経て第2ホィ
ールシリンダ32に到り、第2ホィールシリンダ32の
ブレーキ液圧が増大して車輪(FR)が制動される。同
様に第2圧力室17の液圧は、第3増圧弁63、第3ブ
レーキ液圧供給回路53を経て第3ホィールシリンダ3
3に到り、第3ホィールシリンダ33のブレーキ液圧が
増大して車輪(FL)が制動される。同様に第2圧力室
17の液圧は、第4増圧弁64、第4ブレーキ液圧供給
回路54を経て第4ホィールシリンダ34に到り、第4
ホィールシリンダ34のブレーキ液圧が増大して車輪
(RR)が制動される。
【0036】そして、ブレーキペダル14の踏込みが解
除されると、第1リターンバネ16により第1主ピスト
ン11が矢印X2方向に戻り、第2リターンバネ18に
より第2主ピストン12が矢印X2方向に戻り、これに
より第1圧力室15及び第2圧力室17が低圧となる。
低圧側の第1圧力室15と高圧側の第1ホィールシリン
ダ31との差圧に基づいて、第1ホィールシリンダ31
のブレーキ液が第1増圧弁61の開口ポートや第1逆止
弁61kを介してマスタシリンダ1の第1圧力室15に
戻る。
【0037】第2ホィールシリンダ32、第3ホィール
シリンダ33、第4ホィールシリンダ34についても同
様である。これが通常ブレーキ作動時である。なお通常
ブレーキ作動時においては第1リザーバ室23は小容積
化されている。即ち、通常ブレーキ作動時においてブレ
ーキペダル14の踏込みが解除されたときには、第1ホ
ィールシリンダ31や第2ホィールシリンダ32のブレ
ーキ液は第1リザーバ室23に流入しないようになって
いる。通常ブレーキ作動時においては第1減圧弁71及
び第2減圧弁72が閉じであり、第5逆止弁28kによ
る遮断機能のためである。
【0038】ABS制御 ABS制御について、第1ホィールシリンダ31のブレ
ーキ液圧を例にとって説明する。ブレーキペダル14の
踏込みが継続して第1ホィールシリンダ31のブレーキ
液圧が過剰となり、第1ホィールシリンダ31で制動さ
れる車輪がロックされるおそれがあるときには、その車
輪速度が車体速度に比較して低下する。この場合、車輪
速度センサからの信号に基づいて電子制御装置が指令を
出力し、ABS制御が実行される。このABS制御で
は、第1増圧弁61が閉とされると共に第1減圧弁71
が開とされる『減圧モード』、第1増圧弁61が閉とさ
れると共に第1減圧弁71が閉とされる『保持モー
ド』、第1増圧弁61が開とされると共に第1減圧弁7
1が閉とされる『加圧モード』が適宜実行され、ポンピ
ング動作が実行される。
【0039】上記した『減圧モード』では前述したよう
に、第1増圧弁61が閉とされると共に第1減圧弁71
が開とされる。そのため、ブレーキペダル14の踏込み
が継続していたとしても、高圧側の第1ホィールシリン
ダ31のブレーキ液が、リザーバ連通通路28、第5逆
止弁28kを介して低圧側の第1リザーバ室23に、差
圧により排出される。これにより第1ホィールシリンダ
31のブレーキ液圧が減圧される。よって第1ホィール
シリンダ31で制動される車輪のロックが抑えられる。
【0040】このとき本実施態様では前述したように
(第1リザーバ室23に係る液圧P1)<(第2リザー
バ室40に係る液圧P2)の関係となるように設定され
ているため、第2リザーバ室40よりも第1リザーバ室
23に優先的にブレーキ液が流れる。このとき第1リザ
ーババネ21を弾性収縮させつつ、リザーバピストン2
0は第1主ピストン12に沿って矢印X2方向に移動し
第1リザーバ室23の容積を増大させる。よって第1リ
ザーバ室23における貯溜性が確保される。
【0041】第2ホィールシリンダ32についても、そ
れに該当する車輪がロックされるおそれがあるときに
は、同様に、『減圧モード』を含むABS制御が実行さ
れ、高圧側のホィールシリンダ32のブレーキ液が差圧
に基づいてリザーバ連通通路28を介して低圧側の第1
リザーバ室23に流れる。なお上記したABS制御にお
ける『減圧モード』ではブレーキペダル14の踏込みが
継続しているため、第1圧力室15や第2圧力室17の
ブレーキ液は加圧されており、従って第1圧力室15や
第2圧力室17への流れは規制される。
【0042】上記した『減圧モード』の際には第1リザ
ーバ室23へブレーキ液が流入される。このときブレー
キペダル14の踏込みが継続しているため、第1主ピス
トン11は矢印X1方向に付勢されているものの、リザ
ーバピストン20は逆方向つまり矢印X2方向に移動す
るため、第1リザーバ室23の容積は増大する。そして
矢印X2方向に移動したリザーバピストン20と第1主
ピストン11のフランジ部12cとが第1リザーババネ
21を介して係合すれば、係合以降では、フランジ部1
2cがストッパーとして機能し、リザーバピストン20
は実質的に矢印X2方向に移動できなくなる。故にブレ
ーキペダル14の踏込み操作に連動してリザーバピスト
ン20は、第1主ピストン11と共に矢印X1方向に強
制的に押圧される。これにより第1リザーバ室23に流
入していたブレーキ液はリザーバピストン20で再加圧
されて高圧となり、そのブレーキ液は、連通通路68及
び第6逆止弁68kを介してブレーキ液圧供給回路5に
供給され、第1ホィールシリンダ31及び第2ホィール
シリンダ32におけるブレーキ液圧として使用される。
このとき第1主ピストン11でポート19bは閉じてい
るため、第1圧力室15は加圧されており、よって第1
リザーバ室23から連通通路68に吐出されるブレーキ
液は、ブレーキ液圧供給回路5に効果的に供給される。
【0043】なお、第1リザーバ室23で再加圧された
ブレーキ液は、第5逆止弁28kの遮断機能により、第
2リザーバ室40に実質的には流入しないため、ブレー
キ液圧が確保される。上記のように第1リザーバ室23
のブレーキ液が再加圧される際には、第1リザーバ室2
3が高圧であるため、再び『減圧モード』が実行されて
第1減圧弁71が開くと、減圧された第1ホィールシリ
ンダ31のブレーキ液は、差圧により、第1減圧弁71
を経て、低圧側の第2リザーバ4の第2リザーバ室40
に流入して、第2リザーバ室40で貯溜される。第2ホ
ィールシリンダ32についても同様である。従って第1
リザーバ室23のブレーキ液が再加圧される場合であっ
ても、上記した『減圧モード』は第2リザーバ室40を
利用して良好に実行される。
【0044】ABS制御の実行中にブレーキペダル1
4の踏込みが解除されると、第1主ピストン11が矢印
X2方向に戻るため、マスタシリンダ1の第1圧力室1
5は低圧となる。よって第2リザーバ室40に貯溜され
ていたブレーキ液は、第2リザーババネ42の付勢力等
により、リザーバ連通通路28及び第5逆止弁28kを
介して、第1リザーバ室23に戻されるか、あるいは、
リザーバ連通通路28、連通通路68及び第6逆止弁6
8kを介して第1圧力室15、ひいては主リザーバ19
に戻される。また減圧弁71、72が開いておれば、減
圧弁71、72を経て第1圧力室15、ひいては主リザ
ーバ19に戻されることもある。
【0045】また前記したようにブレーキペダル14の
踏込みが解除されると、第1リターンバネ16により第
1主ピストン11が矢印X2方向に移動すると共に第1
リザーババネ21により、リザーバピストン20と第1
主ピストン11のフランジ部12cとの係合は解消さ
れ、更に、第1リザーババネ21の付勢力によりリザー
バピストン20が矢印X1方向に移動し、第1リザーバ
室23を小容積化する。
【0046】次に第2アクチュエータ装置Bにおける
ABS制御の『減圧モード』の場合について更に説明を
加える。第3ホィールシリンダ33が減圧されたとする
と、第3ホィールシリンダ33のブレーキ液は、第3減
圧弁73を経て第2リザーバ室40Bに流入する。また
第4ホィールシリンダ34が減圧されたとすると、第4
ホィールシリンダ34のブレーキ液は、第4減圧弁74
を経て第2リザーバ室40Bに流入する。このときブレ
ーキペダル1の踏込みに基づいて第2圧力室17は加圧
されているため、第2圧力室17への流れは規制され
る。ブレーキペダル14の踏込みが解除されたときに
は、第2リザーバ室40Bのブレーキ液は、第2リザー
ババネ42Bの付勢力により、戻し通路69及び第7逆
止弁69kを経て第2圧力室17、ひいては主リザーバ
19に戻される。
【0047】(主効果)以上説明したように本実施態様
では、第1アクチュエータ装置Aにおいて、減圧したホ
ィールシリンダ31、32のブレーキ液を第1リザーバ
室23に流入させ、再加圧に利用してブレーキ液圧とし
て供するため、制動時間が長くなっても制動を良好にな
し得る。更に第1リザーバ室23に戻ったブレーキ液を
直ちに再加圧できるため、従来から使用されているブレ
ーキ液をマスタシリンダに戻す電動ポンプを廃止するこ
ともできる。故にポンプを駆動するモータが不要とな
り、コスト的に有利である。
【0048】更に本実施態様では、リザーバピストン2
0はシリンダ室10の大径室10aに配置されており、
リザーバピストン20は第1主ピストン11よりも径大
である。リザーバピストン20の軸端面積である加圧面
積は大きく設定されている。具体的にはリザーバピスト
ン20の軸端面積である加圧面積をSAとし、第1主ピ
ストン11の軸端面積である加圧面積をSBとすると、
SAはSBよりも大きく設定されている(SA>S
B)。故に、リザーバピストン20が矢印X1方向に移
動する加圧ストロークが小さな場合であっても、リザー
バピストン20によるブレーキ液の吐出容量は確保さ
れ、再加圧に適する。更に再加圧の際におけるリザーバ
ピストン20の加圧ストロークを小さめに抑え得るた
め、摺動距離を抑えることができ、リザーバピストン2
0の長寿命化やマスタシリンダ1の軸長の小型化にも有
利である。
【0049】本実施態様では、図1から理解できるよう
に第1リザーバ室23は第1主ピストン11の半径方向
外側に形成されているため、第1リザーバ室23をマス
タシリンダ1に内設する方式を採用しつつも、マスタシ
リンダ1の軸長の小型化を図るのに有利であり、車載搭
載性が確保される。 (第2実施態様)図2は第2実施態様を示す。第2実施
態様は基本的には第1実施態様と同じ構成であり、同一
部分に同一の符号を付する。第2実施態様も基本的には
第1実施態様と同じ同じ作用効果を奏する。以下異なる
部分を中心として説明する。
【0050】この実施態様では、第1リザーバ室23と
第2リザーバ室40とをつなぐと共に第1減圧弁71及
び第2減圧弁72につながるリザーバ連通通路28に、
優先手段として機能する開閉弁81が設けられている。
開閉弁81は電磁弁からなり、常時閉であり、作動時に
のみ開にされるものである。開閉弁81は閉であるとき
には、開閉弁81は第1形態であり、ホィールシリンダ
31、32と第2リザーバ室40とは非連通である。故
に開閉弁81が閉であれば、『減圧モード』で減圧され
たホィールシリンダ31、32のブレーキ液は第2リザ
ーバ室40でなく、リザーバ連通通路28及び第5逆止
弁28kを介して、第1リザーバ室23に優先的に流入
する。
【0051】開閉弁81が開に切替られたときには、開
閉弁81は第2形態であり、ホィールシリンダ31、3
2は第1リザーバ室23、第2リザーバ室40につなが
る。故に、『減圧モード』で減圧されたホィールシリン
ダ31、32のブレーキ液は、第1リザーバ室23が高
圧であれば、第2リザーバ室40に流入する。本実施態
様では、『減圧モード』の開始の際に第1リザーバ室2
3にブレーキ液を優先的に流す第1形態に、開閉弁81
は設定されている。したがって、『減圧モード』におい
て減圧されたホィールシリンダ31、32のブレーキ液
は、第2リザーバ室40よりも、第1リザーバ室23に
優先的に流入し、リザーバピストン20による再加圧に
供せられる。
【0052】そして第1リザーバ室23にブレーキ液が
適量貯溜されたら、電子制御装置からの指令により開閉
弁81は第2形態に切り替えられて開となる。従ってホ
ィールシリンダ31、32のブレーキ液は第2リザーバ
室40に流入する。このように本実施態様によれば、減
圧されたブレーキ液を第1リザーバ室23に流入させる
か第2リザーバ室40に流入させるかの選択は、開閉弁
81で切り替えられので、第1リザーババネ21、第2
リザーババネ42の付勢力の大小関係等の設定が容易と
なる利点が得られる。
【0053】図3は電子制御装置のCPUが実行する制
御処理の一例であるサブルーチンを示す。ステップS1
02で第1減圧弁71及び第2減圧弁72の開放回数を
入力する。ステップS104で第1減圧弁71及び第2
減圧弁72の開放回数Nがしきい値n以上か否か判定す
る。以上であれば、マスタシリンダ1の第1リザーバ室
23にブレーキ液が適量貯溜されたとみなす。そしてス
テップS106に進み、開閉弁81を開く。よってブレ
ーキ液が第2リザーバ室40に流入する。ステップS1
08でABS制御が終了したか判定し、終了していなけ
ればメインルーチンにリターンする。終了しておれば、
ステップS110で時間待ちし、開閉弁81の開を所定
時間継続させる。この時間内に、第2リザーバ40の第
2リザーババネ42の付勢力により第2リザーバ室40
のブレーキ液がリザーバ連通通路28を介して第1リザ
ーバ室23あるいは第1圧力室15、ひいては主リザー
バ19に戻る。そして所定時間経過後にステップS11
2で開閉弁81を閉にし、ホィールシリンダ31、32
と第2リザーバ室40とを非連通とし、メインルーチン
にリターンする。従って次回の『減圧モード』では、減
圧されたホィールシリンダ31、32のブレーキ液は第
2リザーバ室40よりも第1リザーバ室23に優先的に
流入することになり、リザーバピストン20で再加圧に
供せられる。
【0054】(第3実施態様)図4は第3実施態様を示
す。第3実施態様は基本的には第2実施態様と同じ構成
であり、基本的には同じ作用効果を奏する。以下異なる
部分を中心として説明する。前記した第2実施態様では
開閉弁81は、電磁弁で構成されているが、本実施態様
では、優先手段として機能する開閉弁83は圧力応答式
弁とされている。開閉弁83と並列に逆止弁83kが設
けられている。逆止弁83kは、第2リザーバ室40か
らリザーバ連通通路28、減圧弁71、72への流れを
許容するものの、その逆の流れを遮断する。
【0055】本実施態様では、開閉弁83は内蔵バネ8
3rの付勢力により常時閉とされており、作動時のみ開
となる。この結果、逆止弁83kによる遮断機能とも併
せて、通常時にはホィールシリンダ31、32と第2リ
ザーバ室40とは非連通とされている。故に、前記した
ABS制御の『減圧モード』が開始されたときには、減
圧されたホィールシリンダ31、32のブレーキ液は、
第2リザーバ室40ではなく、リザーバ連通通路28を
介して第1リザーバ室23に優先的に流入する。
【0056】一方、ブレーキペダル14の踏込みに連動
してリザーバピストン20が第1リザーバ室23のブレ
ーキ液を加圧し、第1リザーバ室23が高圧となった場
合には、リザーバ連通通路28に連通する通路83sの
高圧のパイロット圧Pw が開閉弁83の内蔵バネ83r
に打ち勝ち、この結果、開閉弁83が開に切替られる。
その結果、ホィールシリンダ31、32と第2リザーバ
室40とが連通する。よって『減圧モード』で減圧され
たホィールシリンダ31、32のブレーキ液は、第2リ
ザーバ室40に流入するようになる。
【0057】このように本実施態様によれば、減圧され
たブレーキ液を第1リザーバ室23に流入させるか第2
リザーバ室40に流入させるかの選択は、圧力応答式の
開閉弁83で切り替えるので、第2実施態様と同様に、
第1リザーババネ21、第2リザーババネ42の付勢力
の大小関係の設定等が容易となる利点が得られる。 (その他)上記した各実施態様では、マスタシリンダ1
に内設されている第1リザーバ室23は第1アクチュエ
ータ装置Aにおいて利用されているものの、第2アクチ
ュエータ装置Bでは利用されていない。これに限らず、
マスタシリンダ1に2個の第1リザーバ室23を形成
し、一方の第1リザーバ室23を第1アクチュエータ装
置Aで利用すると共に、他方の第1リザーバ室23を第
2アクチュエータ装置Bで利用することにしても良い。
【0058】あるいは、共通の第1リザーバ室23をマ
スタシリンダ1に形成し、共通の第1リザーバ室23を
第1アクチュエータ装置A及び第2アクチュエータ装置
Bの双方で利用することにしても良い。 (付記)上記した記載から次の技術的思想も把握でき
る。 ○ブレーキペダルの踏込みに伴い液圧を発生するマスタ
シリンダと、車輪を制動するブレーキ液圧が伝達される
ホィールシリンダと、マスタシリンダで発生した液圧を
ブレーキ液圧としてホィールシリンダに伝達して車輪を
制動するブレーキ液圧供給回路と、ホィールシリンダの
ブレーキ液圧が過剰のときにホィールシリンダのブレー
キ液を吐出してホィールシリンダを減圧するブレーキ液
圧減圧手段と、減圧されたホィールシリンダのブレーキ
液が流入する第1リザーバ室と、第1リザーバ室に貯溜
されたブレーキ液を吐出可能な吐出手段とを具備する車
両用ブレーキ液圧制御装置において、第1リザーバ室
は、マスタシリンダの内部に形成されていることを特徴
とする車両用ブレーキ液圧制御装置。 ○ポンプレス方式である請求項1に記載の車両用ブレー
キ液圧制御装置。
【0059】
【発明の効果】請求項1に係る装置によれば、前述のよ
うにホィールシリンダの減圧に伴い第1リザーバ室にブ
レーキ液が流入する。そして、そのリザーバ室のブレー
キ液を、ブレーキペダルの踏込み操作に連動して加圧体
が再加圧するため、再加圧されたブレーキ液がホィール
シリンダにブレーキ液圧として供給される。このように
リザーバ室に排出されたブレーキ液を再加圧に利用でき
るため、制動の際に使用できるブレーキ液の量が確保さ
れる。故に制動時間が長くなっても、車輪の制動が効果
的に行われる。特にポンプレス方式に適する。
【0060】請求項2に係る装置によれば、第1リザー
バ室がマスタシリンダの内部に配設されているため、マ
スタシリンダを有効に利用できる。更に請求項2に係る
装置によれば、マスタシリンダの内部に設けた第1リザ
ーバ室の他に、マスタシリンダの外部に外付け方式の第
2リザーバ室を設ける場合であっても、第1リザーバ室
で貯溜容積が確保されるため、外付け方式の第2リザー
バ室の容積の小型化を図るのに有利である。あるいは、
第1リザーバ室の容積によっては、外付け方式の第2リ
ザーバ室を廃止することも期待できる。よって車載搭載
性に適する。
【0061】請求項3に係る装置によれば、加圧体の連
動操作は、ブレーキペダルの踏込みに伴い移動する主ピ
ストンの係合部と加圧体との係合により実行されるた
め、ブレーキペダルの踏込み操作に基づいて、加圧体の
連動操作が効果的に実行される。従って第1リザーバ室
に貯溜されたブレーキ液の再加圧に有利であり、制動時
間が長くなっても、制動が効果的に実行される。
【0062】請求項4に係る装置によれば、シリンダ室
は小径室と大径室ともち、加圧体は大径室に配置されて
おり、加圧体の加圧面積は主ピストンの加圧面積よりも
大きい。故に加圧体の加圧ストロークが小さな場合であ
っても、加圧体が再加圧するブレーキ液の量を確保する
のに有利であり、再加圧の際におけるブレーキ液圧の確
保に有利である。更に再加圧量を確保しつつ加圧体の加
圧ストロークを抑えるのに有利であるため、加圧体の摺
動距離の低減、マスタシリンダの軸長の小型化に有利で
ある。
【0063】請求項5に係る装置によれば、逆止弁が設
けられているため、ブレーキ液圧供給回路から第1リザ
ーバ室へのブレーキ液の流れは遮断される。故に、ブレ
ーキ液圧供給回路の液圧よりも第1リザーバ室の液圧が
低くなる場合であっても、ブレーキ液圧供給回路から第
1リザーバ室へのブレーキ液の流れは、抑えられる。よ
ってブレーキ液圧供給回路につながるホィールシリンダ
のブレーキ液圧を確保するのに有利であり、制動性が確
保される。
【0064】請求項6に係る装置によれば、車輪のロッ
クを抑えるべくホィールシリンダを減圧する際に、減圧
されたホィールシリンダのブレーキ液は第2リザーバ室
よりも第1リザーバ室に優先的にして流入して貯溜され
る。そのため減圧されたブレーキ液を、第1リザーバ室
に装備されている加圧体による再加圧に直ちに利用でき
る。更には、減圧されたホィールシリンダのブレーキ液
が第1リザーバ室に優先的に流入するため、第2リザー
バ室の容積の小型化を図るのにも有利であり、車載搭載
性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施態様を示す構成図である。
【図2】第2実施態様を示す構成図である。
【図3】制御サブルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図4】第3実施態様を示す構成図である。
【符号の説明】
図中、1はマスタシリンダ、11は第1主ピストン、1
2cはフランジ部(係合部)、20はリザーバピストン
(加圧体)、23は第1リザーバ室、14はブレーキペ
ダル、28はリザーバ連通通路、68は連通通路、31
〜34はホィールシリンダ、4は第2リザーバ、40は
第2リザーバ室、5はブレーキ液圧供給回路、61〜6
4は増圧弁、71〜74は減圧弁(ブレーキ液圧減圧手
段)、81は開閉弁(優先手段)を示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレーキペダルの踏込みに伴い液圧を発生
    するマスタシリンダと、車輪を制動するブレーキ液圧が
    伝達されるホィールシリンダと、前記マスタシリンダで
    発生した液圧をブレーキ液圧として前記ホィールシリン
    ダに伝達して車輪を制動するブレーキ液圧供給回路と、
    前記ホィールシリンダのブレーキ液圧が過剰のときに前
    記ホィールシリンダのブレーキ液を排出して前記ホィー
    ルシリンダを減圧するブレーキ液圧減圧手段と、減圧さ
    れた前記ホィールシリンダのブレーキ液が流入する第1
    リザーバ室とを具備する車両用ブレーキ液圧制御装置に
    おいて、 前記第1リザーバ室には、ブレーキペダルの踏込みに連
    動する連動操作が可能に設けられ連動操作に伴い前記第
    1リザーバ室のブレーキ液を再加圧して前記ホィールシ
    リンダにブレーキ液圧を供給する加圧体が設けられてい
    ることを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記第1リザーバ室
    は、前記マスタシリンダの内部に配設されていることを
    特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、前記マ
    スタシリンダは、前記ブレーキ液圧供給回路に連通する
    シリンダ室と、前記シリンダ室に移動可能に配設されブ
    レーキペダルの踏込みに基づいて前記シリンダ室のブレ
    ーキ液を加圧して前記ブレーキ液圧供給回路を介して前
    記ホィールシリンダにブレーキ液圧として供給すると共
    に前記加圧体と係合可能な係合部をもつ主ピストンとを
    備えており、 前記加圧体の連動操作は、ブレーキペダルの踏込みに基
    づいて移動する前記主ピストンの係合部と前記加圧体と
    の係合により実行されることを特徴とする車両用ブレー
    キ液圧制御装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記シリンダ室は小径
    室と大径室ともち、前記加圧体は大径室に配置され前記
    主ピストンよりも径大であり、前記加圧体の加圧面積は
    前記主ピストンの加圧面積よりも大きいことを特徴とす
    る車両用ブレーキ液圧制御装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜請求項4のいずれかにおいて、
    前記第1リザーバ室と前記ブレーキ液圧供給回路とを連
    通する連通通路と、前記連通通路に設けられ前記第1リ
    ザーバ室から前記ブレーキ液圧供給回路へのブレーキ液
    の流れを許容し、且つ前記ブレーキ液圧供給回路から前
    記第1リザーバ室へのブレーキ液の流れを遮断する逆止
    弁とを具備することを特徴とする車両用ブレーキ液圧制
    御装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜請求項5のいずれかにおいて、
    前記第1リザーバ室に連通する第2リザーバ室をもつ第
    2リザーバと、 前記ホィールシリンダの減圧の際に、減圧された前記ホ
    ィールシリンダのブレーキ液を前記第2リザーバ室より
    も前記第1リザーバ室に優先的にして流入させ貯溜させ
    る優先手段とを具備することを特徴とする車両用ブレー
    キ液圧制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2363094A (en) * 2000-06-06 2001-12-12 Plastech Thermoset Tectonics L Moulding tooling

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GB2363094A (en) * 2000-06-06 2001-12-12 Plastech Thermoset Tectonics L Moulding tooling

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