JPH106480A - 印刷機のウェブキャッチャーローラ装置 - Google Patents

印刷機のウェブキャッチャーローラ装置

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JPH106480A
JPH106480A JP8162862A JP16286296A JPH106480A JP H106480 A JPH106480 A JP H106480A JP 8162862 A JP8162862 A JP 8162862A JP 16286296 A JP16286296 A JP 16286296A JP H106480 A JPH106480 A JP H106480A
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JP
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roller
pair
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Withdrawn
Application number
JP8162862A
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English (en)
Inventor
Fukamizu Yanagawa
深水 柳川
Tsuneo Matsuno
常雄 松野
Kiyoshi Onuki
清 大貫
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Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Machine Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙切断が生じた際に、ウェブの印刷ユニット
のブランケット胴への巻き付きを防止することができる
とともに、そのウェブをドライヤ側にスムーズに送り込
むことができる印刷機のウェブキャッチャーローラ装置
を提供する。 【解決手段】 ウェブ2の切断時にウェブ2をキャッチ
しドライヤ内に送り込むウェブキャッチャーローラ装置
10を、印刷機の印刷最終ユニットとドライヤとの間に
設け、ウェブ2の切断を検知する検知手段、ゴム製の一
対のローラ部材11、一対のローラ部材11のうち少な
くとも一方を回転駆動させる回転駆動手段25、検知手
段からの信号で一方のローラ部材12を他方のローラ部
材13に押しつける押圧駆動手段45、一対のローラ部
材11の接線方向に設けられウェブ2の巻きつきを防止
するくし部材30,36とを備えて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷機のウェブキ
ャッチャーローラに関し、オフセット輪転印刷機等の輪
転印刷機に装着された連続用紙であるウェブの切断時に
利用できる。
【0002】
【背景技術】一般に、オフセット輪転印刷機等の印刷機
は、紙を供給する給紙部、この給紙部から下流に紙を送
り出す送出部、紙に絵柄を印刷する複数の印刷ユニット
からなる印刷部、紙に付いたインキを乾燥させる乾燥部
(ドライヤ)、紙を冷却する冷却部、および連続した状
態の紙(ウェブ)を裁断して折り畳む折機等を備えて構
成されている。このような印刷機において運転中にウェ
ブが切断し、そのウェブがブランケット胴等に巻き付く
ことがある。そのため、いくえにも巻き込まれた紙によ
って胴間が無理に押し広げられて胴が損傷するので、ウ
ェブのブランケット胴等への巻き付きを防止するために
種々の工夫がなされている。
【0003】その例として、例えば、最終胴とドライ
ヤとの間の多数か所にペーパカット装置を設けた方式、
実開平5−95738号公報の紙巻き防止装置、ボ
ールドウィンチ製アンチラップ装置、等を挙げることが
できる。上記は、紙切れセンサの作動によりペーパカ
ットが作動するものである。は、走行紙の両側に設け
た一対のローラによって、紙切れ検知器が検知した紙切
れを巻き取るように構成したものである。は、ウェブ
切断が検出されたとき、巻きつき防止装置が作動し、ア
ンチラップローラが最終胴よりウェブを引っ張りだすよ
うに構成されたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
においては、ペーパカットの作動は紙切れセンサの作
動によるのであるが、ウェブは一度完全に切断されるの
で、必然的に巻き付きを生じさせるものてあった。で
は、ブランケット胴に巻き付きは生じないが、一対のロ
ーラにウェブが巻き付くので、このローラに巻き付いた
ウェブを剥がさなくてはならず、このため多くの手間が
かかり、無駄な時間を費やすという問題がある。また、
ローラに巻き付いたウェブを剥がした後、ドライヤへの
紙通しを再び行わなくてはならず、印刷再開までに多く
の手間がかかっていた。では、ローラの駆動にインバ
ータモータを設置した装置が必要となるため、装置が大
きくなり、従って、広い設置スペースが必要であった。
また、装置が大きいため、この装置を既設の印刷機に取
り付けるためには、機械の一部を移設してアンチラップ
装置のスペースを設けておいて、そこに設置しなければ
ならないので、移設作業や取付け作業等が煩雑となり、
設置が困難であった。
【0005】本発明の目的は、紙切断が生じた際に、ウ
ェブの印刷ユニットのブランケット胴への巻き付きを防
止することができるとともに、そのウェブをドライヤ側
にスムーズに送り込むことができる印刷機のウェブキャ
ッチャーローラ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る印刷機のウ
ェブキャッチャーローラ装置は、オフセット輪転印刷機
の印刷最終ユニットとドライヤとの間に設けられ、ウェ
ブ切断時に前記印刷最終ユニットから送りだされるウェ
ブをキャッチするとともに、そのウェブを前記ドライヤ
内部に送り込む印刷機のウェブキャッチャーローラ装置
であって、前記ドライヤ内に設けられ前記ウェブの切断
する直前に生じるテンション変動を検知する検知手段
と、前記オフセット輪転印刷機の運転時は前記ウェブと
接触しない間隔でその上下に配置され回転自在となった
軟質部材製の一対のローラ部材と、この一対のローラ部
材のうち少なくとも一方を回転駆動させる回転駆動手段
と、前記検知手段からの紙切断信号で前記少なくとも一
方のローラ部材を他方のローラ部材に押しつけ、これら
のローラ部材で前記ウェブをキャッチさせる押圧駆動手
段と、前記一対のローラ部材の接線方向に設けられこの
ローラ部材への前記ウェブの巻きつきを防止するくし部
材とを備えて構成されていることを特徴とするものであ
る。
【0007】以上において、一対のローラ部材は軟質部
材としてのゴム製であることが好ましいが、ウェブを傷
つけずにキャッチしやすいものであれば、例えばプラス
ティック等の合成樹脂製であってもよい。また、一対の
ローラ部材の回転駆動は、印刷機本体側の駆動源から伝
達された駆動によることが好ましいが、印刷機のウェブ
キャッチャーローラ装置内に設けた駆動源により駆動す
るものであってもよい。さらに、検知手段としては、断
紙寸前のテンション変動を感知する感知センサを使用す
ることが好ましい。また、くし部材は単体の板部材を複
数用いるものであってもよく、あるいは、一枚の板部材
の一端側にくし状部を形成したものでもよい。さらに、
丸棒等でくし状部を形成してもよい。また、くし部材
は、一対のローラ部材の表面との間の間隔を調整できる
ものであることが好ましい。そして、一対のローラ部材
には複数のくし部材の先端側を差し込む複数条の円周溝
が形成されることが好ましい。
【0008】このような本発明では、検知手段が紙切断
を検知すると瞬時に押圧駆動手段が駆動し、一方のロー
ラ部材を他方側に押しつけ、これらのローラ部材でウェ
ブをキャッチしてくし部材を介してそのウェブをドライ
ヤ側にスムーズに送り込めるので、ウェブ切断が生じて
も、印刷ユニットのブランケット胴へのウェブの巻き付
きを防止できるとともに、運転の中断がすくなくてす
む。また、一対のローラ部材を軟質部材で形成したの
で、ウェブを損傷することなくキャッチできる、さら
に、一対のローラ部材の接線方向にくし部材を設けたの
で、このくし部材でウェブを剥がすことができ、これに
より、ウェブ切断が生じても、ウェブの一対のローラ部
材への巻き付きを防止することができる。
【0009】本発明の印刷機のウェブキャッチャーロー
ラ装置において、一対のローラ部材をゴム製とするとと
もに、回転駆動手段によってウェブの送り速度よりもわ
ずかに速い回転速度で回転するものとしてもよい。
【0010】以上において、わずかに速い回転速度とし
ては、例えば1%程度が好ましいが、それより速くても
よい。このような本発明では、紙切断が生じても一対の
ローラ部材がすかさずそのウェブをキャッチするととも
に、ウェブの送り速度よりもわずかに速い回転速度で回
転しているので容易に引っ張りだすことができ、これに
より、ウェブが印刷最終ユニットのブランケット胴に巻
きつくことを防止することができる。
【0011】本発明の印刷機のウェブキャッチャーロー
ラ装置において、一対のローラ部材のうち少なくとも一
方に複数条の円周溝を形成し、くし部材の先端側はこれ
らの円周溝内に差し込まれているものであってもよい。
【0012】このような本発明では、くし部材が複数条
の円周溝内に、かつ、接線方向に差し込まれているの
で、ウェブが一対のローラ部材に巻きつくことはなくな
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態
の印刷機のウェブキャッチャーローラ装置10は、オフ
セット輪転印刷機1に設けられている。このオフセット
輪転印刷機1は、ウェブ2を供給する給紙部3、この給
紙部3からのウェブ2を下流(図中右側方向)に送る送
出部4、内部にブランケット胴9等が設置され、送出部
4から送られるウェブ2に絵柄を印刷する複数の印刷ユ
ニット5、印刷済みのウェブ2に付いたインキを乾燥さ
せるドライヤ6、このドライヤ6から送られるウェブ2
の冷却を行う冷却装置7、およびウェブ2を裁断あるい
は折り畳む折機8等を備えて構成されている。
【0014】印刷機のウェブキャッチャーローラ装置1
0は、複数ある印刷ユニット5のうち最終位置に配置さ
れた印刷ユニット5Aとドライヤ6との間に設けられ、
例えば、ドライヤ6内で紙切れが起きたとき、最終位置
の印刷ユニット5Aに送られているウェブ2をキャッチ
し、かつ、引っ張りだしてドライヤ6に送り出し、ブラ
ンケット胴9へのウェブ2の巻き付けを防止するもので
ある。
【0015】このようなウェブキャッチャーローラ装置
10は、図2〜4に示すように、フレーム16の内側に
設けられた一対の回転自在なローラ部材11を備え、こ
のローラ部材11は、印刷機1の運転時はウェブ2と接
触しない間隔で上下に配置されている。そして、ローラ
部材11は、ウェブ2の上方に配置される押さえローラ
12と、ウェブ2の下方に上記押さえローラ12と対向
して配置される送りローラ13とを備えて構成されてい
る。押さえローラ12は、ドライヤ6内に設けられた検
知手段としての感知センサ50からの信号により瞬時に
降下するとともに、ウェブ2を送りローラ13側に押さ
え付けるものである。また、送りローラ13は、押さえ
ローラ12で押し付けられたウェブ2をキャッチすると
ともに、押さえローラ12と共同でドライヤ6に送り出
すものである。
【0016】これらの押さえローラ12と送りローラ1
3とはゴム製となっており、図2,5に示すように、両
端部を含む複数か所には所定幅の円周溝12A,13A
がそれぞれ形成されている。また、各ローラ12,13
は、回転軸14,15に取り付けられており、これらの
回転軸14,15は、互いに平行となっているととも
に、図示しないベアリング等で回転自在に支持されてい
る。この際、回転軸15はフレーム16の両側面間に架
けわたされており、一方、回転軸14はフレーム16内
に配置されている。
【0017】図2,4に示すように、回転軸14におい
て押さえローラ12の一端側には、押さえローラ12の
同軸上に第1の歯車17が固着されており、これと同様
に、回転軸15において送りローラ13の一端側には、
送りローラ13の同軸上に第2の歯車18が取り付けら
れている。また、押さえローラ12のドライヤ6側の水
平方向隣接位置には、回転軸14と平行な第1の水平軸
21が、フレーム16の両側面間に架けわたされて設け
られ、この第1の水平軸21の端部には、前記第1の歯
車17と噛合する第3の歯車19が取り付けられてい
る。
【0018】さらに、第1の水平軸21の下方、かつ、
回転軸15の水平方向隣接位置には、第2の水平軸22
が設けられ、この第2の水平軸22の端部には、前記第
2の歯車18および第3の歯車19と噛合する第4の歯
車20が固着されている。そして、第3の歯車19と第
4の歯車20の回転は、図4に示すように、ウェブ2の
送り方向(矢印S)に向かって回転する矢印A方向、第
1の歯車17と第2の歯車18の回転は、ウェブ2の送
り方向Sに沿って回転する矢印B方向となっている。こ
こにおいて、これら第1〜第4の歯車17〜20によ
り、歯車列23が構成されている。
【0019】また、回転軸15において第2の歯車18
の外側先端は、フレーム16の外側、つまり、印刷機本
体側に延出されており、この先端には、歯車列23およ
び一対のローラ部材を回転駆動させるモータ24を含む
回転駆動手段25が連結されている。従って、駆動機構
25の駆動により、まず歯車列23を構成する第4の歯
車20が回転し、次に、この歯車20と噛合する第2の
歯車18および第3の歯車19が回転するとともに、第
3の歯車19と噛合する第1の歯車17も回転すること
になる。そして、印刷機1の運転中これらの歯車列23
は常時回転している。言い換えれば、押さえローラ12
と送りローラ13とは印刷機1の運転中常時回転してい
ることになる。なお、押さえローラ12と送りローラ1
3との回転速度は、ウェブ2の送り速度よりも例えば1
%程度速く設定されている。
【0020】図2,3,5に示すように、第1の水平軸
21には、押さえローラ12用のくし部材30が取り付
けられている。すなわち、押さえローラ12用のくし部
材30は、板部材で形成されるとともに、その長手方向
が押さえローラ12の長手方向と直交する方向に配置さ
れている。このくし部材30は、押さえローラ12の前
記複数条の角形円周溝12A内に差し込み可能な幅寸法
に形成され、かつ、溝12Aの深さ寸法よりも薄い厚さ
寸法となっている。そして、このようなくし部材30
は、2つ割り状態となった2つのブロック状部材31
A,31Bからなり、取付部材31に取り付けられてい
る。
【0021】各ブロック状部材31A,31Bは、図5
に示すように、それぞれ第1の水平軸21を挟み込む内
周部32を有し、これら31A,31Bで第1の水平軸
21を挟み込んだ後、取付部材31をくし部材30とと
もにボルト33で締めつけることにより、くし部材30
を第1の水平軸21に固定できるようになっている。こ
のように、取付部材31を任意の位置で固定できるの
で、くし部材30の押さえローラ12に対する取付角度
の調整が可能となっている。また、くし部材30には、
その長手方向に長孔30Aが形成されており、押さえロ
ーラ12に対して第1の水平軸21からの出入り量の調
整が可能となっている。
【0022】一方、第2の水平軸22の近傍には、この
水平軸22と平行な第3の水平軸35がフレーム16に
架けわたされており、この第3の水平軸35に、送りロ
ーラ13用のくし部材36が取り付けられている。この
くし部材36と前記くし部材30とは長さ寸法が異なる
のみで、取り付け構造等はほぼ同じてある。すなわち、
くし部材36は、スペーサ37を介して前記取付部材3
1に取り付けられている。このくし部材36にも、その
長手方向に長孔36Aが形成されており、くし部材3
6、スペーサ37および取付部材31は、ボルト38で
共締めして第3の水平軸35に取り付けられるようにな
っている。従って、このくし部材31も、前記くし部材
30と同様に、送りローラ13に対して第3の水平軸3
5からの出入り量の調整と、取付角度の調整が可能とな
っている。
【0023】各くし部材30,36の先端は、厚さ方向
の一面が傾斜状に削られて薄くなっている。従って、ウ
ェブ2が一対のローラ部材11でキャッチされて引っ張
りだされたとき、そのウェブ2が一対のローラ部材11
に巻きつこうとしても、複数のくし部材30,36がウ
ェブ2の送り方向Sの先方側に、送り方向Sに向けて設
けられているので、巻きつこうとするウェブ2は、くし
部材30,36で剥がされることとなり、これにより、
ウェブ2が一対のローラ部材11に巻きつかない構造と
なっている。
【0024】図2,3に示すように、押さえローラ12
が取り付けられた回転軸14と第1の水平軸21とは連
結部材40で連結され、さらに、この連結部材40は、
連結部材40とともに押圧駆動手段45を構成するエア
シリンダ41と連結されている。エアシリンダ41は、
取り付け部材42を介して前記フレーム16に取り付け
られ、一方、第1の水平軸21はフレーム16に架けわ
たされているため、エアシリンダ41を作動させてシリ
ンダロッド41Aを伸縮させることにより、第1の水平
軸21を支点として円弧運動して、連結部材40を上下
方向に揺動させることができるようになっている。つま
り、押さえローラ12を送りローラ13側に押しつけた
り、離したりすることができる。そして、このとき、第
1の歯車17と第3の歯車19とは噛合している。
【0025】また、図示しないが、第1の水平軸21と
回転軸14とにおいて連結部材40と反対側の端部の構
造も、上述と同じように連結部材で連結されている。た
だし、反対側にエアシリンダは取り付けられていない。
【0026】このようなエアシリンダ41は、前記ドラ
イヤ6内に設けられた検知手段としての感知センサ50
からの紙切れ信号を受けた電磁切り換え弁(図示しな
い)により駆動するようになっている。この感知センサ
50は、ウェブ2の紙切れ寸前のテンションを感知して
作動するように構成されている。そして、この感知セン
サ50からの応答性をよくするために、電磁切り換え弁
にクイックエキゾースト弁を使用してもよい。あるい
は、エアシリンダ41をクッションなしのタイプのもの
としてもよい。
【0027】次に、本実施の形態の作用を、ウェブ2が
例えばドライヤ6内で切断した場合で説明する。まず、
ドライヤ6内のウェブ2が切断寸前となったとき、その
テンションを、感知センサ50が感知するとともに、感
知センサ50から、その旨の信号が電磁切り換え弁を介
してエアシリンダ41に伝達される。
【0028】すると、エアシリンダ41が駆動されてシ
リンダロッド41Aが伸展される。シリンダロッド41
Aの伸展により、連結板40が下方に下げられ、これに
連れて押さえローラ12が送りローラ13側に押しつけ
られ、図5に示すように、これらのローラ12,13
で、最終の印刷ユニツト5Aのブランケット胴9から送
られてきたウェブ2をキャッチするとともに、引っ張り
だす。この際、ローラ12,13の回転速度はウェブ2
の送り速度よりも速いので、印刷ユニツト5A側にウェ
ブ2が滞ることはない。
【0029】また、押さえローラ12、送りローラ13
で引っ張られたウェブ2は、各ローラ12,13の表面
に巻きつこうとするが、各ローラ12,13の円周溝1
2A,13Aに差し込まれているくし部材30,36で
ローラへの巻きつきが防止され、スムーズにドライヤ6
側に送り込まれる。そして、ウェブ2が切断せずにウェ
ブ2のたるみ等が生じたためにキャッチャーローラが作
動した場合には、印刷機1の運転は継続される。
【0030】このとき、電磁切り換え弁は別ポートに励
磁され、エアシリンダ41のシリンダロッド41Aが後
退し、連結部材40が上方に移動する。つまり、押さえ
ローラ12が初期の位置に戻り待機状態となる。
【0031】前述のような本実施の形態によれば次のよ
うな効果がある。 ウェブ2の切断寸前のテンションを感知した感知セン
サ50からの信号に対して、エアシリンダ41が瞬時に
反応し、押さえローラ12を下降させ、このローラ12
と送りローラ13とで、最終位置の印刷ユニット5Aの
ブランケット胴9を通過したウェブ2をキャッチすると
ともに、引っ張りだすので、ウェブ2が例えばドライヤ
6内で切断しても、ブランケット胴9に巻きつくおそれ
はなく、これにより、ウェブ切断が生じた際でも、ウェ
ブのブランケット胴への巻き付きを防止できる
【0032】一対のローラ部材11の回転速度は、ウ
ェブ2の送り速度よりも1%程度速いので、一対のロー
ラ部材11でキャッチしたウェブ2を引っ張りだすこと
ができ、これにより、最終位置の印刷ユニット5A側に
ウェブ2が滞ることがなく、ウェブ2のブランケット胴
間への巻きつき防止をより効果的に行うことができる。
【0033】感知センサ50は、ウェブ2の切断寸前
のテンションを感知することができて、切断寸前にエア
シリンダ41を駆動させることができるので、ウェブ2
が切断しても、その直前に一対のローラ部材11でウェ
ブ2をキャッチしており、途切れることなくウェブ2を
ドライや6にスムーズに送ることができる。従って、ウ
ェブ2が切断した場合、最終印刷ユニット5Aから折機
8までの紙通しを行って再運転に入れるので、印刷機1
の運転の中断時間が短くてすむ。
【0034】押さえローラ12と送りローラ13との
円周溝12A,13Aには、第1の水平軸21と第3の
水平軸35とに取り付けられたくし部材30,36が、
それぞれの先端をウェブ2の送り方向に向けて差し込ま
れているので、押さえローラ12と送りローラ13とで
引っ張りだされたウェブ2の、それぞれのローラ12,
13への巻きつきを防止できるので、ウェブ2をドライ
や6にスムーズに送ることができる。
【0035】取付部材31は、2つのブロック状部材
31A,31Bを任意の位置にボルト33、37で締め
つけることにより、第1の水平軸21、第3の水平軸3
5に固定できるようになっているので、くし部材30の
押さえローラ12に対する取付角度、およびくし部材3
6の送りローラ13に対する取付角度の調整が可能であ
る。また、くし部材30,36には、その長手方向に長
孔30A,36Aがそれぞれ形成されているので、押さ
えローラ12または送りローラ13に対して第1の水平
軸21、第3の水平軸35からの出入り量の調整が可能
である。従って、くし部材30,36を、常にウェブ巻
き付け防止に最適の位置に保持することができ、ウェブ
2をドライや6にスムーズに送ることができる。
【0036】くし部材30,36は、押さえローラ1
2、送りローラ13の長手方向の複数か所に配置されて
いるので、ウェブ2をバランスよく受けてガイドするこ
とができ、従って、ウェブ2をドライや6にスムーズに
送ることができる。
【0037】なお、本発明は前述の実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲であ
れば次に示すような変形の形態を含むものである。例え
ば、前記実施の形態では、くし部材36の取り付けを取
付部材31で行う際、スペーサ37を用いて行っている
が、これに限らず、一つのブロック状部材31Bの高さ
寸法を高くしてスペーサ不要の形式でもよい。
【0038】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の印刷機
のウェブキャッチャーローラ装置によれば、検知手段が
紙切断直前のテンション変動を検知すると瞬時に押圧駆
動手段が駆動し、一方のローラ部材を他方側に押しつ
け、これらのローラ部材でウェブをキャッチしてそのウ
ェブをドライヤ側にスムーズに送り込めるので、ウェブ
切断が生じても、印刷ユニットのブランケット胴へのウ
ェブの巻き付きを防止できるとともに、運転の中断がす
くなくてすむ。また、一対のローラ部材を軟質部材で形
成したので、ウェブを損傷することなくキャッチでき
る、さらに、一対のローラ部材の接線方向にくし部材を
設けたので、ウェブ切断が生じても、ウェブの一対のロ
ーラ部材への巻き付きを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るオフセット輪転印刷
機を示す全体図である。
【図2】本実施形態の印刷機のウェブキャッチャーロー
ラ装置の概要を示す斜視図である。
【図3】本実施形態の一対のローラ部材とくし部材との
関係を示す図である。
【図4】本実施形態の一対のローラ部材の回転伝達機構
と、一対のローラ部材を駆動させる押圧駆動手段とを示
す図である。
【図5】本実施形態の一対のローラ部材でウェブをキャ
ッチした状態を示す図である。
【符号の説明】
1 オフセット輪転印刷機 2 ウェブ 4 ブランケット胴 5 印刷ユニット 6 ドライヤ 10 印刷機のウェブキャッチャーローラ装置 11 一対のローラ部材 12 押さえローラ 13 送りローラ 25 回転駆動手段 30,36 くし部材 40 連結部材 41 エアシリンダ 45 押圧駆動手段 50 検知手段である感知センサ S ウェブ送り方向

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オフセット輪転印刷機の印刷最終ユニッ
    トとドライヤとの間に設けられ、ウェブ切断時に前記印
    刷最終ユニットから送りだされるウェブをキャッチする
    とともに、そのウェブを前記ドライヤ内部に送り込む印
    刷機のウェブキャッチャーローラ装置であって、前記ド
    ライヤ内に設けられ前記ウェブの切断する直前に生じる
    テンション変動を検知する検知手段と、前記オフセット
    輪転印刷機の運転時は前記ウェブと接触しない間隔でそ
    の上下に配置され回転自在となった軟質部材製の一対の
    ローラ部材と、この一対のローラ部材のうち少なくとも
    一方を回転駆動させる回転駆動手段と、前記検知手段か
    らの紙切断信号で前記少なくとも一方のローラ部材を他
    方のローラ部材に押しつけ、これらのローラ部材で前記
    ウェブをキャッチさせる押圧駆動手段と、前記一対のロ
    ーラ部材の接線方向に設けられこのローラ部材への前記
    ウェブの巻きつきを防止するくし部材とを備えて構成さ
    れていることを特徴とする印刷機のウェブキャッチャー
    ローラ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の印刷機のウェブキャッ
    チャーローラ装置において、前記一対のローラ部材は、
    ゴム製とされるとともに、前記回転駆動手段によって前
    記ウェブの送り速度よりもわずかに速い回転速度で回転
    されていることを特徴とする印刷機のウェブキャッチャ
    ーローラ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の印刷機のウェ
    ブキャッチャーローラ装置において、前記一対のローラ
    部材のうち少なくとも一方には、複数条の円周溝が形成
    され、前記くし部材の先端側はこれらの円周溝内に差し
    込まれていることを特徴とする印刷機のウェブキャッチ
    ャーローラ装置。
JP8162862A 1996-06-24 1996-06-24 印刷機のウェブキャッチャーローラ装置 Withdrawn JPH106480A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102009000754A1 (de) * 2009-02-11 2010-08-12 Koenig & Bauer Aktiengesellschaft Bahnfangvorrichtungen einer Druckmaschine

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102009000754A1 (de) * 2009-02-11 2010-08-12 Koenig & Bauer Aktiengesellschaft Bahnfangvorrichtungen einer Druckmaschine

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