JPH1064630A - コネクタハウジングの取り付け構造 - Google Patents

コネクタハウジングの取り付け構造

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JPH1064630A
JPH1064630A JP31228196A JP31228196A JPH1064630A JP H1064630 A JPH1064630 A JP H1064630A JP 31228196 A JP31228196 A JP 31228196A JP 31228196 A JP31228196 A JP 31228196A JP H1064630 A JPH1064630 A JP H1064630A
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健司 辻
Takao Otsuki
孝雄 大槻
Tomohiro Nagase
知浩 長瀬
Hisatsugu Muraji
久嗣 連
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Hino Motors Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Hino Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した振動吸収性を持続させることが可能
なコネクタハウジングの取り付け構造を提供する。 【解決手段】 コネクタハウジング10のフランジ14
の周縁には外周壁15が設けられ、その内部にラバーシ
ート20を敷設されている。このコネクタハウジング1
0を、ボルトB及びナットNの締め付けによりエンジン
のボディEに取り付けると、ラバーシート20が圧縮さ
れる。従来のものでは、圧縮されたラバーシート20が
側面方向に膨らんでフランジ14からはみ出すおそれが
あったが、本発明では外周壁15がラバーシート20の
側面方向への膨らみを規制してフランジ14からはみ出
すことなく収まるため、ラバーシート20の物理的、化
学的な要因による変質を防止でき、振動吸収性の保持に
有効となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コネクタハウジン
グを他部品に取り付けるための構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の取り付け構造として、図
10に示すものが知られている。コネクタ1は、同図に
示すように、互いに嵌合接続される雄雌のコネクタハウ
ジング2,3を備え、その雄側コネクタ2の接続部の後
端に楕円形のフランジ4を有し、このフランジ4には一
対の貫通孔4a,4aが形成されている。そして、図に
示すように、他の部品5の壁部にフランジ4を直当てし
て上記貫通孔4a,4aへボルトBを締め込んで固定す
るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のコネク
タ1においては、フランジ4と他の部品5とを直当てし
て固定するので、例えば、他の部品5が振動した場合に
は、振動がコネクタ1の接続部に悪影響を及ぼすという
問題があった。
【0004】この振動を緩和するために、フランジ4と
他の部品5との間にラバーシートを介在させて取り付け
る構成が考えられるが、以下のような問題を生じる。振
動をより多く吸収するためには、ラバーシートはできる
だけ大きい面積をもってコネクタの取り付け面に対向す
ることが望まれる。つまり、フランジの全面にわたる大
きさのラバーシートによって当接させるようにするのが
好ましい。しかし、フランジの外縁に揃うようなラバー
シートを用いた場合、ボルトの締め込みに伴ってラバー
シートが圧縮されるとラバーシートは側面方向に膨れ出
し、フランジからはみ出す。すると、このはみ出し部は
外部環境の影響を直接的に受け易くなる。例えば、作業
工具が触れたりすれば損傷が生じ、またオイルの付着等
があればラバーが変質し、振動の吸収能力が低下するお
それを生じる。
【0005】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、振動吸収部材の側面を保護して安定した振動吸収性
を持続させることが可能なコネクタハウジングの取り付
け構造の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
<請求項1の発明>上記目的を達成するため、請求項1
に係る発明は、相手部品にコネクタハウジングを取り付
けるためにコネクタハウジングにフランジを張り出し、
そのフランジと相手部品との間に振動吸収部材を介在さ
せた状態で締め付けて取り付けを行う構造であって、フ
ランジと相手部品の少なくとも一方には、振動吸収部材
がその締め付け時においてフランジの外縁からはみ出さ
ないようにするはみ出し防止壁が設けられているところ
に特徴を有する。
【0007】このような構成では、フランジに対する締
め付けにより振動吸収部材が圧縮力を受けても、振動吸
収部材ははみ出し防止壁によってフランジからはみ出す
ことを防ぐことができる。このことにより、振動吸収部
材はフランジからはみ出すことなく収められるため、物
理的、化学的な要因による損傷・変質を防止でき、振動
吸収性の保持に有効となる。
【0008】<請求項2の発明>また、請求項2に係る
発明は、上記請求項1記載のコネクタの取り付け構造に
おいて、フランジ及び振動吸収部材には、互いに整合可
能な貫通孔が設けられると共に、その両貫通孔にはボル
トを挿通可能なスペーサがはめ込まれ、このボルトによ
る締め付け時において、このスペーサを相手部品に突き
当てることでフランジと相手部品とのどちらか一方に設
けたはみ出し防止壁の端面が他方の対向部との間に隙間
を確保するところに特徴を有する。
【0009】このような構成では、スペーサの端面が相
手部品に突き当たるまでボルトを締めると、この間にフ
ランジと相手部品とが互いの間に振動吸収部材を圧縮さ
せながら近づき、そのフランジと相手部品とのどちらか
一方側に設けたはみ出し防止壁の端面が他方側の対向部
との間に隙間を介した状態で保持されることとなる。従
って、振動吸収部材を保護するために設けたはみ出し防
止壁によってフランジと相手部品との間に振動を伝えて
しまうことはない。また、この作業は、ボルトの締め代
を意識せず、ボルトがスペーサに突き当たるまで締めれ
ばよいので、容易になすことができる。
【0010】<請求項3の発明>また、請求項3に係る
発明は、上記請求項2記載のコネクタの取り付け構造に
おいて、振動吸収部材の貫通孔の開口縁には、フランジ
の貫通孔の外面側へ露出する鍔付き筒部を形成して、こ
の鍔をフランジ側とボルト側とで挟持する構成としたと
ころに特徴を有する。
【0011】このような構成では、鍔付き筒部がボルト
側とフランジ側との間に介在させるため、この間での振
動伝達も回避され、より有効に振動吸収することが可能
となる。
【0012】<請求項4の発明>また、請求項4に係る
発明は、上記請求項3記載のコネクタの取り付け構造に
おいて、スペーサのボルト側端部には、鍔を介してフラ
ンジと対向するスペーサフランジが設けられ、そのスペ
ーサフランジとフランジとの少なくとも一方には、鍔が
その締め付け時においてスペーサフランジの外縁からは
み出さないようにするはみ出し防止壁が設けられている
ところに特徴を有する。
【0013】このような構成では、フランジに対する締
め付けにより鍔が圧縮力を受けても、はみ出し防止壁に
より、スペーサフランジから鍔がはみ出すことを防ぐこ
とができるため、その鍔の物理的、化学的な要因による
損傷・変質を防止でき、振動吸収性の保持に有効とな
る。
【0014】<請求項5の発明>また、請求項5にかか
る発明は、上記請求項4記載のコネクタハウジングの取
り付け構造において、相手部品とコネクタハウジングと
の間にシール部材が介在されたものにおいて、スペーサ
フランジとフランジとの間には、常には隙間を介して対
向し、コネクタハウジングが変位したときに、相互に当
接し合うことでコネクタハウジングの移動量を規制する
ストッパ手段が設けられているところに特徴を有する。
【0015】このような構成によれば、ストッパ手段に
よってコネクタハウジングの移動量を規制できるので、
例えば、シール部材のシール性維持のために必要なつぶ
し状態を維持させることができ、そこからのオイル等の
漏れを防止することができる。
【0016】<請求項6の発明>また、請求項6に係る
発明は、上記請求項1ないし請求項6記載のコネクタハ
ウジングの取り付け構造において、振動吸収部材とフラ
ンジとが一体に形成されているところに特徴を有する。
【0017】このような構成によれば、部品点数の削
減、及び、組み付け性の向上の効果が得られる。 <請求項7の発明>また、請求項7に係る発明は、上記
請求項1記載のコネクタハウジングの取り付け構造にお
いて、振動吸収部材は軟質樹脂により形成され、フラン
ジは硬質樹脂により形成されているところに特徴を有す
る。このような構成によれば、例えば、二色成形などに
よって成形可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した第1実施
形態から第3実施形態を添付図に基づいて説明する。こ
れらの実施形態において、本発明を適用したコネクタC
は、図8に示すように、車両用エンジンのシリンダーヘ
ッドHの側部に取り付けられ、そのシリンダーヘッドH
内のインジェクション系のハーネスK(図9参照)を外
部回路へ接続するのに用いられる。
【0019】<第1実施形態>図1ないし図3は本発明
の第1実施形態を示す。コネクタハウジング10は、図
1に示すように、円柱状の本体11の両端部に断面矩形
のフードをなす接続部12,13を有してその内部に備
えた雄タブが、図示しない相手側コネクタハウジングに
備えたターミナルと接続可能となっている。
【0020】本体11の外周面において、その一方寄り
には、リング状の鍔部11aが全周に沿って形成され
る。フランジ14はこの鍔部11aの周りにほぼ楕円形
状をなして張り出し形成され、その周縁にはエンジンと
対向する側に向けて外周壁15が全周に沿って一律の高
さをもって形成されている。そして、この外周壁15と
鍔部11aとで囲まれた収容領域14aに後述するラバ
ーシート20が収められる。また、フランジ14におけ
る先細りとなった両端部には、それぞれボルト孔16,
16が形成されていて、その開口周縁からは、外周壁1
5と同じ側に向かってそれよりも低い短筒部17,17
が形成されている。この短筒部17と鍔部11aとの間
はリブ18が架設されてフランジ14の補強が図られて
いる。
【0021】さて、ラバーシート20は、例えば、20
0℃の熱に耐えられるシリコン系の耐熱ゴムよりなり、
収容領域14a内にほぼ適合して嵌め込まれる形状に形
成されている。より具体的には、中央には鍔部11aを
ほぼ密着して挿通可能な大径の挿入孔21が開口し、両
端部には両短筒部17を密着して挿通可能な小径の挿入
孔22が開口している。また、ラバーシート20におい
て、フランジ14側と対向する面にはリブ18との干渉
を回避するための逃がし溝23がそれぞれ対応位置に凹
み形成されている。
【0022】収容領域14a内に収められたラバーシー
ト20の厚さは外周壁15の高さよりも大きい寸法とな
っていてコネクタハウジング10をエンジンに取り付け
る前の自然状態では、図2に示すように、外周壁15よ
りエンジン側に突出する状態となり、コネクタハウジン
グ10がエンジンに取り付けられて圧縮状態となると外
周壁15の端面とエンジンとの間に隙間(図3における
A参照)が保たれる程度に圧縮される。また、外周壁1
5の内側面とラバーシート20の外周面との間は、取り
付け時には収容空間内にラバーシート20が容易に入り
込める程度としてあり、上述した圧縮状態では、ラバー
シート20が周面方向に膨らんで外周壁15と密着す
る。
【0023】なお、ラバーシート20の両端部寄りの外
周面には、2つの突条24,24が設けられており、フ
ランジ14側に設けた係止孔19,19に係止させて、
ラバーシート20をコネクタハウジング10に一体化さ
せることができる。
【0024】一方、エンジン側におけるコネクタハウジ
ング10の取り付け部位を説明すると、エンジンのボデ
ィEはフランジ14と対向する部分は平坦に形成され、
かつ、この平坦部にはコネクタハウジング10の本体1
1を挿通可能な本体用壁孔E1と一対のボルト孔16,
16に通したボルトBを貫通できるボルト用壁孔E2,
E2とが設けられている。そして、コネクタハウジング
10の本体11をこの本体用壁孔E1に通してフランジ
14の外周壁15内に収めたラバーシート20がエンジ
ンのボディEに当接するようにセットすれば、エンジン
のボディEの内外の両側にコネクタハウジング10の接
続部12,13が位置して図示しない相手側コネクタハ
ウジングとそれぞれ接続可能となり、これによって、イ
ンジェクションの電気系統の接続がなされるようになっ
ている。
【0025】このように構成されたコネクタハウジング
10の取り付け手順を以下に述べる。まず、コネクタハ
ウジング10の収容領域14aにラバーシート20を収
めた状態で本体11を本体用壁孔E1に通す。そして、
一対のボルト孔16,16よりボルトBを差し込み、ボ
ルト用壁孔E2,E2へと通してナットNを螺合させ
る。そして、このラバーシート20が一定に圧縮状態に
なるまでボルトBとナットNを締めてやればコネクタハ
ウジング10の取り付け作業が終了する。この際、例え
ば、外周壁15の先端とエンジンのボディEとの間に板
状のスペーサを噛ませてラバーシート20の圧縮量を一
定とし、外周壁15先端がエンジンのボディEより浮い
た状態が確保されるようにして取り付けるとよい。
【0026】このようにエンジンに取り付けられたコネ
クタハウジング10は、ラバーシート20がエンジンか
らの振動を有効に吸収して緩和するので、雌雄のコネク
タハウジングの接続部が振動によって悪影響を受けな
い。
【0027】また、本実施形態では、外周壁15がラバ
ーシート20の側面を取り囲んでいるのでラバーシート
20が圧縮されてフランジ14からはみ出してしまうこ
とはない。このため、工具を用いて不意にラバーシート
20のはみ出し部分を突いたりされることもなく、ま
た、オイルがかかったとしても外周壁15とエンジンと
の狭い隙間には入り難く、容易にはオイルがラバーシー
ト20に至ることはない。従って、ラバーシート20が
変質して振動吸収性に支障を来すようなことが未然に回
避される。
【0028】<第2実施形態>次に、本発明を具体化し
た第2実施形態を図4乃至図6を参照して説明する。本
実施形態は、図4に示すように、フランジ14における
ボルト締め付け部の構成を上記第1実施形態とは異なる
構成としたものであり、Oリング40を備えてエンジン
のボディに取り付けられている。その他の構成について
は基本的に上記第1実施形態と同じであるため、同じ構
成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の
説明は省略する。
【0029】本実施形態におけるコネクタハウジング1
0のフランジ14には、図5に示すように、第1実施形
態と同様のボルト孔16が形成されており、ラバーシー
ト20にはそのボルト孔16に挿入可能な鍔突き筒部が
一体に形成されている。すなわち、筒状のラバースリー
ブ25を有し、その先端の外周面から側方に垂直に折れ
曲がってラバーフランジ部26をなし、ボルト孔16の
内周壁からその外側開口周縁を覆えるようになってい
る。なお、このラバースリーブ25の筒部の内周面に
は、周方向に沿って複数の突条25aを並べて形成して
あり、この筒部に後述のブッシュ30を押し込むと、か
かる複数の突条25aが押しつぶされてブッシュ30の
抜け止めがなされるようになっている。
【0030】また、ラバースリーブ25には、以下のよ
うな金属製のブッシュ30が挿入される。ブッシュ30
は筒状に形成されてその一端がラバーフランジ部26と
同じように側方に広がってブッシュフランジ31をな
し、ラバースリーブ25の内周面とラバーフランジ部2
6の先端面とを覆って内部にボルトBを挿通する。
【0031】このブッシュフランジ31の周縁には、フ
ランジ14に向かって折り返して形成したブッシュ側壁
32が設けられ、ラバーフランジ部26の外周面を覆
い、第1実施形態におけるフランジ14の外周壁15と
同様にラバーフランジ部26が外部にはみ出すことを防
止する。また、このブッシュ30の長さは以下のような
状態が実現されるような設定となっている。
【0032】まず、このブッシュ30をラバースリーブ
25に挿入すると、その先端がラバースリーブ25のエ
ンジン側より先に出ない状態となる。このブッシュ30
内にボルトBを通して、第1実施形態と同様にしてコネ
クタハウジング10をエンジンのボディEに取り付ける
と、ラバーシート20が圧縮されてブッシュ30の先端
がエンジンのボディEに当接するが、このときに外周壁
15がエンジンのボディEから浮いた状態に取り付られ
る。また、フランジ14とブッシュ側壁32との関係に
おいても、両者の間にラバーフランジ部26を介在させ
てブッシュ側壁32がフランジ14から浮いた状態とな
る。
【0033】尚、本実施形態では、コネクタハウジング
10の鍔部11aの端面と、本体用壁孔E1の内周壁に
形成した段付き部E3との間でOリング40を押してつ
ぶしてオイル漏れ防止を図り、それとともに、第1実施
形態におけるボルト用壁孔E2をコネクタハウジング1
0側のみに開口するネジ孔E4としてボルト取付部から
オイルが漏れないようにしてある。
【0034】このように構成されたコネクタハウジング
10では、金属製のブッシュ30によってエンジンのボ
ディEに突き当たってボルトBの締め付け量が決まるの
で、ラバーシート20の圧縮量がボルトBの締め付け具
合に依らず一定となる。従って、ラバーシート20の振
動吸収性が取り付けによってばらつかず、安定した振動
吸収性を確保できる。また、ラバースリーブ25がエン
ジンからボルトを介して伝わる振動をも吸収してより確
実にコネクタハウジング10の接続部を振動から保護す
ることができる。
【0035】<第3実施形態>次に、本発明を具体化し
た第3実施形態を図7を参照して説明する。なお、本実
施形態は、上記した第2実施形態の一部を次述のように
変更したもので、第2実施形態と同じ構成部分について
は、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略
する。
【0036】本実施形態では、フランジ14のボルト孔
16の開口縁に段差部を形成し、その内周壁33をラバ
ーフランジ部26に対するはみ出し防止壁としている。
従って、ブッシュ30には、第2実施形態においてはみ
出し防止壁の役割を果たしていたブッシュ側壁32はな
く、単にブッシュフランジ31だけが形成されている。
このブッシュフランジ31はラバーフランジ部26より
広くなっていて、その周縁部はフランジ14の外面35
と隙間S1を介して対向している。この対向する両者
は、相手側コネクタハウジング36を抜き取る場合のよ
うに、ラバーフランジ部26を圧縮させつつコネクタハ
ウジング10がボディEから引き離す方向へ移動させた
際に、互いに当接し合ってその最大移動量を規制する。
そして、この最大移動量となる隙間S1は、コネクタハ
ウジング10が移動しても、Oリング40はシール性維
持のために必要なつぶし状態が引きいて継続されるよう
な寸法設定となっている。
【0037】また、フランジ14の外面35には、ブッ
シュフランジ31を隙間S2を隔てて取り囲む環状壁3
4が形成されている。このブッシュフランジ31と環状
壁34とは、エンジンの振動に伴うコネクタハウジング
10がボディEに対してスライド移動する方向への最大
移動量を規制する。そして、この最大移動量となる隙間
S2は、コネクタハウジング10がスライド移動して
も、本体用壁孔E1と本体11との間の隙間が広がりす
ぎないようにして、その隙間にOリング40が落ち込ま
ないようにしている。
【0038】以上の構成により本実施形態では、上記し
た第1実施形態及び第2実施形態の効果に加え、Oリン
グ40のシール性を好適に保って、そこからのオイル等
の漏れをより確実に防止することができる。従って、例
えば、相手側コネクタハウジング36を離脱させる際
に、大きな力がコネクタハウジング10にかかっても、
オイル漏れの虞はない。また、同構成によれば、ラバー
シート20の変位量を規制することによって、その過度
の圧縮を防止することもでき、ラバーシート20の変質
等を防止する効果も奏する。
【0039】<他の実施形態>本発明は、前記実施形態
に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するよ
うな実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、
下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実
施することができる。
【0040】(1)第1実施形態及び第2実施形態で
は、エンジンのボディEにコネクタハウジング10を取
り付けているが、例えば、自動車の本体であったり、工
作機械等であってもよい。
【0041】(2)第1実施形態及び際2実施形態で
は、ラバーシート20の側面を取り囲む外周壁15がフ
ランジ14の周縁に形成されているが、必ずしも外周壁
15をコネクタハウジング10側に設ける必要はなく、
例えば、エンジンのボディEにラバーシート20の側面
を囲むように周壁を形成してもよい。
【0042】但し、第1実施形態及び第2実施形態のよ
うに、コネクタハウジング側に外周壁も設ければ、コネ
クタハウジングと一体成形で作ることができるので、製
作コストがかからない。
【0043】(3)また、同様に、第2実施形態におけ
るラバーフランジ部26を取り囲むブッシュ側壁32の
代わりに、フランジ14側に側壁を設けてラバーフラン
ジ部26の側面を囲む構成としてもよい。
【0044】(4)いずれの実施形態においても、振動
吸収のためのラバーシート20をフランジ14と別体に
設けているが、両者を一体としたものであってもよい。
具体的には、例えば、フランジにラバーを加硫して両者
を一体的にしたものや、或いは、硬質樹脂層をコアとし
てそのまわりを振動吸収層用の軟質樹脂層(例えば、硬
質ウレタン等)で被った多層構造のフランジとしたもの
であってもよい。
【0045】このように振動吸収部分をフランジと一体
的に設けると、部品点数削減、及び、組み付け性向上の
効果が得られる。また、振動吸収部材を軟質樹脂とし、
フランジを硬質樹脂とした場合には、二色射出成形など
によって成形可能となる。 (5)上記した実施形態では、振動吸収部材としてゴム
製のラバーシート20を例示しているが、いずれの実施
形態においても、振動吸収部材は、ゴム製に限らず、例
えば、軟質樹脂等であってもよい。要するに、振動を吸
収するに足りる軟性を備えた部材であればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のコネクタハウジングとラバーシ
ートの斜視図である。
【図2】図1のII-II切断面における一部断面図であ
る。
【図3】コネクタハウジングを取り付けた状態の一部断
面図である。
【図4】第2実施形態のコネクタハウジングとラバーシ
ートの斜視図である。
【図5】図4のV-V切断面における一部断面図である。
【図6】コネクタハウジングを相手部品に取り付けた状
態を示す一部断面図である。
【図7】第3実施形態を示す断面図である。
【図8】エンジンの側面図である。
【図9】シリンダーヘッドのシリンダーカバーを外した
状態の平面図である。
【図10】従来のコネクタハウジングを示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
10…コネクタハウジング 14…フランジ 15…外周壁(はみ出し防止壁) 16…ボルト孔(貫通孔) 20…ラバーシート(振動吸収部材) 22…挿通孔(貫通孔) 25…ラバースリーブ(鍔付き筒部) 26…ラバーフランジ部(鍔) 30…ブッシュ(スペーサ) 31…ブッシュフランジ(スペーサフランジ) 32…ブッシュ側壁(はみ出し防止壁) 33…内周壁(はみ出し防止壁) 34…環状壁(ストッパ手段) E…エンジンのボディ(相手部品) B…ボルト N…ナット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長瀬 知浩 東京都日野市日野台3丁目1番地1 日野 自動車工業株式会社内 (72)発明者 連 久嗣 東京都日野市日野台3丁目1番地1 日野 自動車工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相手部品にコネクタハウジングを取り付
    けるために同コネクタハウジングにフランジを張り出
    し、そのフランジと相手部品との間に振動吸収部材を介
    在させた状態で締め付けて取り付けを行う構造であっ
    て、 上記フランジと相手部品の少なくとも一方には、上記振
    動吸収部材がその締め付け時において上記フランジの外
    縁からはみ出さないようにするはみ出し防止壁が設けら
    れていることを特徴とするコネクタハウジングの取り付
    け構造。
  2. 【請求項2】 前記フランジ及び前記振動吸収部材に
    は、互いに整合可能な貫通孔が設けられると共に、その
    両貫通孔にはボルトを挿通可能なスペーサがはめ込ま
    れ、このボルトによる締め付け時において、このスペー
    サを相手部品に突き当てることで前記フランジと相手部
    品とのどちらか一方に設けた前記はみ出し防止壁の端面
    が他方の対向部との間に隙間を確保することを特徴とす
    る請求項1記載のコネクタハウジングの取り付け構造。
  3. 【請求項3】 前記振動吸収部材の貫通孔の開口縁に
    は、前記フランジの貫通孔の外面側へ露出する鍔付き筒
    部を形成して、この鍔をフランジ側とボルト側とで挟持
    する構成としたことを特徴とする請求項2記載のコネク
    タハウジングの取り付け構造。
  4. 【請求項4】 前記スペーサのボルト側端部には、前記
    鍔を介して前記フランジと対向するスペーサフランジが
    設けられ、そのスペーサフランジと前記フランジとの少
    なくとも一方には、前記鍔がその締め付け時において前
    記スペーサフランジの外縁からはみ出さないようにする
    はみ出し防止壁が設けられていることを特徴とする請求
    項3記載のコネクタハウジングの取り付け構造。
  5. 【請求項5】 相手部品とコネクタハウジングとの間に
    シール部材が介在されたものにおいて、前記スペーサフ
    ランジと前記フランジとの間には、常には隙間を介して
    対向し、コネクタハウジングが変位したときに、相互に
    当接し合うことでコネクタハウジングの移動量を規制す
    るストッパ手段が設けられていることを特徴とする請求
    項4記載のコネクタハウジングの取り付け構造。
  6. 【請求項6】 前記振動吸収部材と前記フランジとが一
    体に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請
    求項5記載のコネクタハウジングの取り付け構造。
  7. 【請求項7】 前記振動吸収部材は軟質樹脂により形成
    され、前記フランジは硬質樹脂により形成されているこ
    とを特徴とする請求項6記載のコネクタハウジングの取
    り付け構造。
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