JPH1064466A - 粒子光学レンズ用の可変曲線軸偏向手段 - Google Patents
粒子光学レンズ用の可変曲線軸偏向手段Info
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Abstract
電子線に沿うように軸をシフトすることにより、レンズ
の可変曲線光軸を生成する改良された粒子レンズを提供
する。 【解決手段】 軸がビーム偏向の大きさに比例して変化
する、レンズ用の可変曲線光軸が作成される。均一な磁
界をレンズに与えて、z軸方向の位置に依存する関数で
半径方向磁界の1次の項を打ち消すことにより、レンズ
の光軸がシフトされる。この関数は、電子ビームの中心
電子線の軌道である。
Description
・レンズなどの粒子光学レンズに関連し、更に詳細に述
べれば、このようなレンズの収差を補正するための可変
曲線光軸に関連する。
して結像する場合は、収差及びひずみを低く保つことが
できる。しかし電子光学では、光光学の場合と同じ程度
にレンズの視界を補正することは難しい。その理由は、
電子光学レンズは実際は一片の光学ガラスではなく磁界
であり、磁界を所望の形状に形成したり、ガラス片の形
成と同じ精度で形成することは不可能だからである。結
局のところ磁界は、レンズ内でラプラス方程式を満足す
る必要がある。一般的に電子光学では、レンズを光学視
界と比較してできるだけ大きくする、又は実用上問題な
い限度まで大きくし、一方焦点距離を特定の用途での実
用において問題ない限度まで短くすることにより、この
問題は克服できる。用途に比べてレンズを大きくする
と、レンズの磁界をほぼ「理想的な」形状にする効果が
ある。これはちょうど、光光学で大きな球状表面の小さ
な部分を使用して放物面を近似する場合と同じ効果であ
る。これはプローブ形成システムで、軸外れひずみ及び
収差が許容する限りできるだけレンズの中心、又は光軸
の近くに留まることを意味する。通常軸上レンズ・エラ
ーは軸外れエラーより小さく、また軸外れエラーは軸か
らの距離の二乗又は三乗の割合で増加する。高次のエラ
ー項を考慮する場合、項の累乗が高くなるにつれてエラ
ーが増加する。
的、あるいは両方を組み合わせて偏向することが可能で
ある。このように比較的大きな偏向磁界内の任意の点
を、非常に速い時間(マイクロ秒更にナノ秒の単位)で
アドレス指定できる。システムの較正、及び(又は)ウ
ェハの位置合わせ中に得られたいくつかの所定のひずみ
マップに従って、偏向アドレスを修正することにより、
ビームの最終的位置も偏向中に補正できる。これは一般
的な操作であるが、対物平面から像平面に写像される特
定の点を画定する、単一の電子線又は電子線の小さな束
の着地位置だけを補正する。どのようなレンズのエラー
も、この中心電子線の周囲の局部的領域を依然歪ませ
る。この局部的像ひずみの一部を補正する一般的操作
は、再度焦点合わせを行い、軸外れビームに対して無非
点収差補正を適用することである。ビームが偏向されて
中央軸を離れるほど、偏向収差が大きくなる。レンズ収
差が過度になり従来の方法では補正ができなくなるた
め、大きな偏向が行えない点が存在する。米国特許第
4,859,856号で開示された可変軸レンズ(VA
L)に関する発明、及び米国特許第4,544,846
号で開示された可変軸液浸レンズ(VAIL)に関する
発明は、レンズの半径方向磁界から平面状磁界を取り除
く技術を使用した。この平面状磁界とは、中央Z軸とビ
ームが偏向される点を結ぶ半径に平行なあらゆる場所の
ことをいう。「平面状」とは、次のような磁界を示すの
に使用される。即ち、任意のZ面内の磁界が一様である
が、磁界の大きさはZ面から次のZ面へ移動するに連れ
てZの滑らかな関数に従って変化し、偏向ヨーク(一般
的にサドル構造又はトロイダル構造のどちらか)により
得られる磁界を指す。上記の発明で述べたレンズの半径
方向磁界から取り除かれる平面状磁界の強さは、軸位置
Z、及びレンズ磁界が半径方向にシフトされる距離に関
する1次微分係数に比例する。平面状磁界を与える一般
的な方法は、レンズの半径方向磁界の1次の項の負数と
一致するようにサイズと位置が決められた偏向ヨークを
使用して行われる。これは、偏向されたビームと共に光
軸が横方向にシフトするために、ビームが依然光軸上に
あるように見えるという効果がある。この方法により、
レンズ及び偏向システムの軸外れエラーを大きく減少さ
せられる。
は、この技術はエラーの最大の部分を占める1次の項だ
けを補正するからである。しかしこの方法はまた、レン
ズの有効軸が、レンズの幾何学的軸に平行にシフトされ
た直線に近い線のままであると仮定している。電子ビー
ムはレンズの中を進むときにシフトされた軸に一致して
進むように、レンズの磁界に進入する前に偏向される。
これは、電子ビームがシフトされた軸から実質的に外れ
ず、その結果、システムのエラー計画が許容するより大
きなエラーが発生しないようにするためである。このよ
うな方法は、レンズと偏向ヨークとの間に十分な間隔を
必要とするが、実際のシステム設計では、ビーム偏向と
レンズが幾らか重なっている。
大きくすると、不利な点が必ず伴う。即ち、電子の進路
長が長くなるほど、電子間のクーロン相互作用の発生が
大きくなる。このクーロン相互作用の悪影響を考慮する
と、電子が進む光学的進路長を最小に保つために、ビー
ム偏向とレンズが「十分に」重なることが望ましい場合
がある。このクーロン相互作用は、レンズ及び偏向エラ
ーに加えて、別のエラーを発生させる。
だけ短くして発生させるエラーを最小限に抑えながら、
最大限の偏向を得る電子光学的磁界を達成する方法であ
る。
ズの軸がビーム進路に沿う位置の関数としてシフトされ
ることにより、レンズを通って偏向されたビームの中心
電子線に追随するようになり、その結果、事実上レンズ
の可変曲線光軸が生成されるような、改良された粒子レ
ンズ、及びビーム偏向手段を提供することである。
光軸をもつ電子光学レンズ及び偏向手段が提供される。
この光軸は、その位置が中心レンズ軸に対して変化する
ことにより、偏向された電子ビームの所定の進路に追随
する。これは、Z軸上の位置により決まる関数を使用し
て、半径方向磁界の1次の項を打ち消す平面状磁界をレ
ンズに適用することにより達成される。この関数は、電
子ビームの中心電子線の軌道である。
像システムに使用される電子光学レンズは、磁軸対称レ
ンズである。本発明の好ましい実施例を、このタイプの
レンズ及び結像システムに関連させて説明するが、この
発想は、本発明の別の実施例にも適用可能である。
4,544,846号で開示されたタイプの可変軸レン
ズ電子ビーム投影システムの一部が示されている。可変
軸液浸レンズ(VAIL)が図解例として使用される
が、一般的な可変軸レンズ(VAL)も例として同じよ
うに使用できる(米国特許第4,376,249号)。
VAILはVALの半分なので、単純にするために選ば
れた。図の一番上のボックス3は、システムの始めの部
分を概略的に示す。この部分は図の下方へ進む電子ビー
ムを発生し、電子ビームは最初はシステムの中心即ちハ
ードウェアの物理的軸101(これは座標系のZ軸でも
ある)を進む。ボックス3は、プローブ形成システムで
は電子銃であり、また電子ビームを使用してレチクル
「パターン」をターゲット・ウェハに写像するためにレ
チクルを通過させてビームを送る、投影結像システムの
上位部分であってもよい。図4に示す光学系の部分は、
ボックス3から出るビームを平行にし、ウェハ即ちター
ゲット59上のx位置及びy位置の焦点にビームを導
く。これらの位置は、図の右側に概略的に示すコントロ
ーラ手段により制御される。汎用コンピュータ又は専用
コントローラ60が電源61及び63、ならびに信号発
生回路65、67、及び79に信号を送信する。これら
は、すべてまとめて制御手段と呼ばれる。光学系は、軸
101の方向にレンズ長が延び、磁極片49及び51を
備える磁気レンズ100を含む。レンズ100は、磁極
片49及び磁極片51を通じて磁気的な集束磁界を与え
るための励磁コイル53を含む。これらはまとめて磁界
発生手段と呼ばれ、当分野で周知のテレセントリック機
能を提供する。システムの許容誤差により必要になる場
合は、動的焦点補正コイル69が従来より使用され、レ
ンズ100により高次の補正(r2に比例するなど)を
与える。
レンズ200に入る前に、一組の磁気偏向ヨーク43及
び45が、コントローラ手段の制御の下で電子ビームを
あらかじめ偏向し、ウェハ59上の所望のx座標及びy
座標に導く。1つの例として、このようなシステムは、
レチクルの表面全体を走査してレチクル・パターンを露
光することによるレチクルの製造に使用される。このよ
うなシステムは、レチクルを使用せずに直接ウェハ上に
書き込むためにも使用できる。
は、上部磁極片13及び下部磁極片14を含む。励磁コ
イル41が液浸レンズ200を励磁し、上部磁極片13
から下部磁極片14へ向かう磁力線を発生させ、この磁
力線は、ビームが通過できるある大きさの口径をもつ。
液浸レンズの磁気回路の脚部18は、磁気部分と非磁気
部分を交互にもつことにより、ヨーク磁界を変化させな
いようにレンズ200の金属部分を遮蔽し、同時にレン
ズの磁力線が短絡することを防ぐ。磁気回路は下部磁極
片の断片19においても形成され、最小の磁気抵抗とフ
リンジングで磁束をゼロ口径部分14に到達させる。単
一の磁気補正ヨーク11が、液浸レンズ200により生
成された軸方向磁界の1次微分係数に比例する磁界を提
供する。ヨーク11及びこれに関連する信号又は電流発
生回路を、軸シフト手段と呼ぶことができる。
ッピングするステージも図示する。ターゲット59は、
ターゲット・ホルダ16上に取り付けられ、電子ビーム
投影システム内でターゲットの正確な位置合わせが行わ
れる。ターゲット操作アーム20は、ターゲットをレン
ズ200の中に挿入する。ターゲットのx−y方向移動
用に、ターゲット・ステッパ・テーブル17が使用され
る。上部磁極片13、下部磁極片14、及び励磁コイル
41により発生させる投影磁界は、ターゲット領域の周
辺の傾きがゼロなので、補正ヨーク11が発生させる補
正磁界は、ターゲット領域の周辺の磁界強度がゼロであ
る。したがって、ターゲット領域内又はターゲット領域
の周囲では、補正ヨーク11により渦電流が生成される
ことはない。
て補正される。図4に示すように、電源61は励磁コイ
ル53に接続され、電源63は励磁コイル41に接続さ
れている。コンピュータが制御するドライバ65が、励
磁信号を偏向ヨーク43及び偏向ヨーク45に供給す
る。偏向ヨーク43及び偏向ヨーク45は磁気コイルを
2セットもち、これらは連係して軸101に垂直なx−
y平面に磁界を発生させ、電子ビームをx方向とy方向
の両方に偏向する。偏向ヨーク43及び偏向ヨーク45
は、一般的にはサドル構造又はトロイダル構造をもつ複
数のヨークで構成される。ドライバ65は、一組のx−
y磁気偏向ヨークで構成される磁気補正ヨーク11も励
磁する。磁気補正ヨーク11は、単純なサドル状コイル
で構成される場合がある。この理由は、同じ偏向感度の
トロイダル状ヨークと比較して、サドル状ヨークの方が
外側半径が小さいためである。磁気補正ヨーク11に送
られるx−y電流は、偏向ヨーク43及び偏向ヨーク4
5に送られるx−y電流に比例し、同じドライバ65に
より供給することができる。71及び73に接続された
ドライバ79は、r(シフトされた軸の偏向距離)に比
例する入力信号を受信し、r2に比例する信号を生成す
る。
界が、レンズの対称軸に平行な直線上にあり、補正ヨー
クに流れる電流に比例するx−y位置をもつ、レンズ2
00の磁界の半径方向成分を補正する。この直線は、磁
界の半径方向成分がその上でゼロになるので、シフトさ
れた電子光学軸を表す。
が駆動され、ビームをウェハ59上の選択された点に導
く。補正コイル11は、ウェハ上の所望の位置上にレン
ズ200の光軸の中心を配置するように駆動される。
密度の分布により、レンズ内の任意の場所について一意
に記述できる。レンズの機械的中心により定義される通
常のレンズ軸101は、システム軸とも呼ばれ、シフト
された軸、即ち移動可能な軸は「可変軸」と呼ばれる。
レンズ内の任意の位置の磁界の半径方向成分(Brで表
される)は、次の式のような無限級数で記述される。
0であり、したがってBr=0である。等式(1)のす
べての項をゼロに設定することにより、任意の非ゼロr
においてBr(r,z)がゼロになる場合、レンズの軸
はこの新しいrの位置にシフトされる。等式(1)の級
数は非常に速く収束し、1次の項が級数の優項である。
この級数の1次の項は次の式で記述される。
きさで、符号が反対であるようなr方向の平面状磁界を
加えることにより、この1次の項がrの特定の値でゼロ
に等しくなる場合、結果としてレンズの軸は、この新し
いrの位置に磁気的にシフトされる。図4に示す従来の
技術の可変軸電子光学レンズ・システムでは、rの値は
定数であり、したがって元の軸に平行な直線として軸を
横にシフトする。この平面状磁界は、一般的な偏向ヨー
ク磁界により非常にうまく簡単に近似される。
偏向された結果、ビームがシステム軸に平行に進むと、
シフトされた軸上に入る電子はこの軸上で直進を続け
る。レンズの前のこの偏向は、実際的には容易に達成で
きない。その理由は、偏向磁界及びレンズ磁界は急激に
終わるわけではなく、むしろ比較的長い距離間で徐々に
小さな値になり、また磁界が重ならないように偏向コイ
ルを十分離すことは実際的ではないためである。磁界の
重なりが大きくなるほど、電子ビームは、レンズの長い
部分を通るに連れて可変軸から遠くに離れていく。重な
りが増えると、レンズ・エラー及び偏向エラーも増加す
る。このように、特定のシステムをより小型に作成する
ほど、可変軸レンズを使用することでエラーを減少させ
る利点はほとんど無くなってしまう。
むしろ曲線にすることにより、磁界の重なりに起因する
問題に対処するものである。これは等式(2)におい
て、定数項rの代わりにz位置の非定数関数R(z)を
使用して、レンズ磁界の半径方向成分の1次の項を打ち
消すために、平面状の補正磁界をレンズ磁界に与えるこ
とにより達成される。この関数は、電子ビームの中心電
子線軌道のr座標である。次に図2を参照すると、2本
の曲線が表示され、複数レンズ・システムにおけるレン
ズ磁界とその微分係数の関係を示している。図2の点線
60は、複数のレンズの結合された軸方向磁束の密度で
あり、レンズ1の中央のL1でピークを示し、レンズ2
の中央のL2で再びピークを示す。破線62は、z方向
位置に対する磁界の1次微分係数を示す。図の両端のボ
ックスは、補正磁界を発生させるためのコイルのセット
を表す。レンズ2の磁界が、レンズ1のコイルで画定さ
れる磁界の内側に浸透している、即ち磁界が重なってい
ることが容易に理解できる。本発明に従ってこのレンズ
を可変曲線軸レンズ・システムとして使用するには、破
線の曲線に比例してz軸方向に大きさが変化する偏向ヨ
ークからの平面状磁界を、レンズ磁界上に重ね合わせ
る。関数R(z)は、電子ビームの中心電子線軌道の半
径座標に比例する。したがって可変曲線軸レンズの磁軸
を、電子ビームの中心電子軌道に沿わせることができ
る。z方向依存関係を物理的に実現するには、図4のコ
イル11と同じタイプの補正ヨークを複数個使用するこ
とにより、可変軸が連続的に滑らかに変位して電子ビー
ムの軌道に従うようにする。補正ヨークの数が多いほ
ど、所望の曲線軸を確定する磁界を発生させるに当たっ
て、より適切な近似が得られる。
投影電子ビーム・システムを一部は図解的に、一部は概
略的に示している。この図の下部は、図4に相当する。
本発明は、プローブ形成システム、ビーム整形システ
ム、又は走査電子顕微鏡などの任意の偏向レンズ・シス
テムに適用される。投影システムは、単に例として選ば
れただけであるが、また投影システムが、プローブ又は
小さな整形スポットだけではなく、広い視野においても
忠実な画像を最も要求するものなので選ばれた。図の最
上部のボックス1は、電子銃を概略的に表したものであ
り、実例として100keVのエネルギ−をもち、z軸
101の方向に進む、わずかに発散するビームを発生さ
せる。図4のボックス61、63、65、67、及び7
9と類似したコントローラ60’及び信号発生回路70
が、レンズ・コイル及び偏向装置を制御する同様の機能
を実行する。偏向装置(ヨーク)5及び偏向装置(ヨー
ク)7は、当分野で周知のように一緒に使用され、ビー
ム軌道がz軸101と交わる推定上の交点が、2つのヨ
ーク5及びヨーク7の間に位置するようにビームを偏向
する。この交点は、以下に説明するアパーチャ275の
共役画像点である。ヨーク5及びヨーク7内の電流はほ
とんど等しく、アパーチャ275でビームの横方向の動
きが観察されないように、システム・セットアップ中に
調整される。これによって、ターゲット・ウェハ59に
当たるビーム流の変位が減少する。1%に満たないビー
ム流の変位が、レチクルからウェハに写像される回路パ
ターン内に許容できない重大な寸法エラーを発生させる
こともある。偏向装置5、7、55、及び57を当分野
で周知のように組み合わせ、レチクル面にほとんど垂直
に当たる整形ビームでレチクル375のn番目の1区画
を照射するように、調整する。
のパターンを表し、多数の区画に分割される。実例とし
て、この各区画は一辺が1mmのオーダであり、図の最
下部に示すウェハ59上に結像するパターンを載せてい
る。ビームはレチクル上の区画上を順番に進み、全体と
して集積回路のパターンを表す。このようなシステムが
米国特許第5,466,904号に開示されている。照
射レンズ50には、本発明に従った曲線軸レンズ、又は
従来の可変軸レンズのどちらも使用できるが、偏向装置
5、7、55、及び57を使用して、電子源即ち陰極の
放射面のイメージをn番目の区画上に形成する。この結
果、レチクル・パターンの照射が行われる。ビームはレ
チクルを通り、曲線可変軸コリメータ・レンズ100に
進む。このレンズは、レチクルからの距離がその焦点距
離とほとんど等しい位置に、軸101方向に配置されて
いる。またこのレンズは、レチクルの像を無限の遠方、
又はほぼ無限の位置に生成するので、ビーム中の電子間
のクーロン相互作用の量は最小になり、また偏向による
色効果も最小になる。
び205の組み合わせにより軸101の方向に戻るよう
に偏向され、アパーチャ275で軸と交差する。一方、
軸補正ヨーク150−1から150−nのセットが、レ
ンズ100の内部に軸方向のビーム進路(軸101と平
行)に沿って配置され、これらのヨークが可変軸をシフ
トさせ、軸の長さ全体にわたって中心ビームの軌道に一
致させる。これによって曲線磁界軸が確定する。実例と
して複数のヨーク150が、偏向ヨーク105及び偏向
ヨーク107ならびにレンズ100の磁極片の間に配置
されている。図を分かり易くするために、これらは図の
中で場所をずらして示している。ヨーク150−1から
ヨーク150−nの各々は、偏向の大きさに比例し、他
の各補正ヨークに対して固定相対比をもつ制御電流によ
り励磁される。この固定相対比は、以下に説明するよう
に、所望の最適な補正磁界が加えられるように、レン
ズ、ヨーク、及び中心ビーム軌道の物理的関係から決め
られる。固定比の使用はシステムを単純化し、使い易く
するための近似である。最も一般的な場合では、コント
ローラ手段に保管された結果を使用して、レチクルの区
画毎に最適な補正がされる。次にこの保管された値によ
りコイル内の電流比が決められる。「固定」とは、1次
の近似を使用したときに、この比がx及びyの関数とし
て変化しないことを意味する。
ムを構成する電子の一部は、レチクルのパターン部分の
通過のためにわずかに散乱する。これらの散乱した電子
は、アパーチャ275を含むプレート277に吸収さ
れ、一方アパーチャ275は、ビームの散乱されていな
い電子を下のウェハ59に到達させ、レチクル・パター
ンの像を形成する。レチクル375は、放射電子線を通
すための開口部をもつ「ステンシル」レチクルでもよ
く、また相対的に低い散乱断面と高い散乱断面の領域を
もつ「差異」レチクルでもよい。後者については、米国
特許第5,466,904号に開示されている。
の区画の縮小像をウェハ59上に形成する。本発明の実
施例ではレンズ200は、液浸レンズではない曲線可変
軸レンズ(CVAL)である。システム設計者が好む場
合は、複数の軸シフト・コイル及び図4のプレート14
と類似したプレートをもつ、曲線可変軸液浸レンズ(C
VAIL)が使用できる。当分野に知識をもつ当業者
は、液浸レンズを使用するとウェハ表面に強い磁界が生
じ、一方で下記に述べるようなレンズ100とレンズ2
00との間のダブレット(doublet)条件を満足
することが難しくなること、及び非液浸レンズを使用す
ると、ウェハ表面でのフリンジ磁界がより小さくなり、
ダブレット条件をより簡単に満足できることを容易に理
解するであろう。システム設計者は通常の設計上の長
所、短所の兼ね合いを考慮して、これらのシステム構造
のどちらかを選択できる。図の最下部のボックス17’
は、図4に示すような関連するウェハ支持、及び位置合
わせの機構を概念的に表している。実例としてこのシス
テムの縮小比は、従来の大きさの3:1から5:1の範
囲である。この縮小比は、米国特許第5,466,90
4号で開示しているように、ダブレット・ペアを形成す
るレンズ200及びレンズ100の組み合せにより達成
される。
パーチャ275を通してウェハ59上のn番目の区画位
置上に導く。レチクル375上の区画間が限定的に離れ
ているときの補正が必要な場合は、連続するように像を
シフトする「スティッチング」(stitching)
も実行される。本発明は、連続区画又は非連続区画のど
ちらの区画をもつレチクルにも使用できる。レンズ20
0用の軸シフト・コイルは、ボックス250−1から2
50−nとして示され、下記に説明するように本発明に
従ってレンズ200の可変軸の位置を定める機能をも
つ。
ブレット・レンズ・システムの軸方向磁束密度を表す。
一般的には、例示されたレンズ・システムは、必ずしも
図1で使用されるシステムである必要はない。図の両側
のボックスは、軸をシフトさせる補正コイルを表す。特
定の数の補正コイルが必要なわけではなく、補正コイル
はレンズ磁極片により常にz方向に限定されるわけでは
ない。補正コイルのコイル長はシステム軸101の方向
に延び、長さは磁極片間のレンズ長より大きい場合、等
しい場合、小さい場合がある。第1のレンズL1(図示
せず)はマークL1の部分が中央であり、第2のレンズ
L2(図示せず)は図の右側の対応するマークの部分が
中央であり、レンズのフリンジング磁界の効果を示して
いる。磁束の大きさは、磁極片の位置間の中程でピーク
となり、その上下方向で漸減する。破線162は、z方
向位置に対する軸方向磁束の1次微分係数である。この
レンズを本発明に従い可変曲線軸レンズ・システムとし
て使用するには、z軸に垂直な任意の平面内で均一であ
り、大きさがz軸の方向で点線160で示される値に比
例して変化する平面状磁界を、レンズ磁界として用い
る。
が、この線は、光学系で問題となる一般的な軌道の半径
方向位置の例を示す。任意の数の軌道を例として使用で
きる。この軌道は、投影リソグラフィ・システムで使用
される偏向された電子ビームの中心電子線を表す。軌道
上のx印は、対応するコイルの中心点に相当する。レン
ズ磁界(点線160)との関係でわかるように、z軸に
平行にシフトされた直線の軸は、よくても長さ方向の非
常に小さな部分、又はわずか1点においてのみ、z軸か
ら同じ距離に(z軸と平行に)なる。しかし、レンズ磁
界の1次微分係数(破線)を軌道即ちR(z)(z軸か
らの距離)で変調することにより、曲線167が示す新
しい関数Y(z)が得られる(一点鎖線167)。この
関数Y(z)は、等式(2)の第1項を次のように置換
したものである。
の大きさをzの関数として決定する。前述のようにこの
磁界は、一般的な偏向ヨーク(サドル・タイプでもトロ
イダル巻きタイプでもよい)を使用して得られる。偏向
ヨーク又は偏向コイル、及び補正ヨーク又は補正コイル
などの用語は、ここでは互いに置き換えて使用できる。
その理由は、任意のx−y平面内に磁界を与えるために
実装されるコイルは、単一コイルの各軸に与えられる適
切な制御信号を使用して発生させた磁界を重ね合わせる
ことにより、偏向及び(又は)軸シフトに使用できるた
めである。
経路に沿うようにレンズの軸を曲げるためにレンズに与
えられる曲線軸ヨーク磁界であり、これによって曲線軸
レンズを形成する。高い精度が要求される場合は、より
高次の任意の項も用いて、R(z)、R(z)3、R
(z)5などの高次の累乗を含むzの加法的関数にする
こともできる。しかし一般的には1次の項がはるかに優
項であるので、単純化のために1次の項のみが用いられ
る。一般的に、図に示すような投影システムで使用され
るタイプの磁気レンズでは、各後続の項は前の項より大
きさが2桁小さい。図3の曲線167は、この実施例で
実際に得られる現実のヨーク磁界を示している。特に関
連する曲線165は、軌道がシステム軸を通過すると
き、その点で微分係数162(従来の技術で使用された
もの)が非常に大きい場合でも、曲線167が強制的に
ゼロにされることを示す例として選択されたものであ
る。
触していることがわかる。実際のシステムに適用される
ときは、コイル同士は互いにつなぎ合わされた単なるボ
ックスではないので、「隣接する」という用語が、互い
に接近している、又はほとんど接触することを意味する
ために使用される。また曲線167がゼロを通過すると
ころで、コイルの並びに2つの間隙があることがわか
る。補正磁界の大きさが小さいとき(上記のような
点)、補正磁界を削除することによるビームの累積エラ
ーへの影響はほとんどない。一般に曲線167に同等の
曲線の大きさが、補正を必要とするほど大きい場所だけ
にコイルを配置することにより、特定のアプリケーショ
ンでのコストを下げることが可能である。このような分
布は、このアプリケーションの目的により「非均一」と
呼ばれる。システム設計者は、特定のアプリケーション
でのエラーを低減させるために必要なコイルの数及び間
隔を容易に計算でき、その結果、一般的にコイルの位置
が曲線167のピークに一致する。
ンズを通過しながら回転する。この回転は、レンズの通
常の結像プロセスを複雑にする。更に固定軸レンズで
は、偏向磁界の像は固定軸を中心に周囲を回転する。そ
のために、回転の影響を計算し、所望の結果を得るため
に、与える偏向磁界に対して相応する調整を行う必要が
生じる。
れるときは、像又はビームは曲線軸の周りを依然回転す
るが、システム軸を中心にした偏向磁界の回転は発生し
ない。したがって、電子ビームが像平面に像を形成した
ときにビームがレンズの軸上にあった場合、対物平面と
比較して幾らか回転していることになる。このビームが
曲線軸に沿って偏向された場合は、像は像平面でまだ回
転されるが、曲線軸全体は、z軸及び偏向されたビーム
の中心電子線を含む平面の中に存在する。
うという事実は、曲線軸が垂直平面内に存在し、偏向磁
界及び可変軸シフト磁界は互いに直交するので、偏向磁
界及び曲線軸ヨーク磁界の適用を簡単にする。例えばビ
ームがx−z平面の中を進む場合、可変軸補正磁界はx
軸に平行になり、偏向はy軸に平行になる。偏向磁界は
1つのヨークの1つの軸に与えられ、曲線補正はもう一
方の軸に対して与えられる(ヨークは従来からx−y平
面内の直交する2方向に磁界を与えるコイルをもつ)。
一般的に偏向は、ヨークの2つの磁界軸を含む2平面以
外の平面の中にある。上記より各磁界、及びそのための
ヨーク各軸を励磁する電流は、ヨーク軸に対する偏向さ
れるビームの方位角の正弦及び余弦に従って結合される
必要がある。
に、所与の偏向ヨーク配置に対する電子軌道を計算する
ことにより決まる。曲線軸レンズでは、偏向されたビー
ムの中心電子線はレンズによる影響を受けないので、こ
の計算にはレンズ磁界を含める必要はない。レンズ軸磁
界及びその微分係数は、普通はレンズのコンピュータ・
シミュレーションで算出できる。曲線167の曲線軸関
数Y(z)は、その次にレンズ磁界の微分係数にR
(z)を乗算することにより導かれる。この関数は、そ
の後偏向ヨークの各軸の偏向電流の大きさに比例して増
減され、曲線軸補正電流が補正ヨークの直交軸、又はこ
の代わりに個別の補正ヨークに与えられる。
個別の偏向ヨーク205及び207、ならびに軸補正ヨ
ーク250−1から250−nが示されている。ヨーク
の単一セットを使用して軸補正と偏向の両方を提供する
ことにより、これより小型の配置も実現できる。この場
合実質的に必要な磁界を発生させるために、ヨーク25
0−1からヨーク250−nまでの各ヨークのXコイル
及びYコイルの両方に与えられる結合電流を、制御手段
用のコンピュータが計算する。
の構成は、配置される多数のコイルの各々の中の小さな
電流が、単一コイル又は少数のコイル内の大きな電流と
同じ偏向を生じさせ、その結果電流が低減され、及び
(又は)コイル巻き数(及びインダクタンス)が低減さ
れるために偏向反応の速度が増す、という利点ももつ。
更に多数の小さな偏向ヨークを配置すると、補正磁界を
表す曲線の近似がよくなる。100keVの電子システ
ム用に設計された特定のレンズの例では、レンズのz軸
方向の全長が600mmであり、13個の軸シフト・コ
イルを使用した。
で多少困難は伴うが、静電的手段を使用して磁気的手段
と同じ結果が得られること、及び偏向装置、補正ビーム
などの用語は、磁気偏向システムと共に、静電偏向シス
テムも含むことが理解できるであろう。
明されているが、前記特許請求の範囲の意図と範囲の中
で本発明を修正して実施できることが、当分野に知識を
もつ当業者には理解されるであろう。
の事項を開示する。
テムであって、(a)粒子ビームを収束させる収束磁界
を発生させるための磁界発生手段を有し、システム軸の
周囲に配置され、前記システム軸の方向にレンズ長を延
ばすレンズと、(b)前記レンズ内に補正磁界のセット
を発生させるための軸シフト手段であって、各前記補正
磁界のセットが前記システム軸に垂直な平面内で実質的
に均一であり、前記補正磁界のセットの大きさが前記シ
ステム軸の方向の位置の関数として変化し、前記位置の
関数が前記粒子ビームの中心粒子線の軌道に依存し、各
前記補正磁界のセットが前記収束磁界の半径方向成分を
打ち消すために十分な大きさを有することにより、前記
収束磁界の可変軸が前記粒子ビームの前記中心粒子線の
軌道と実質的に一致する、軸シフト手段と、を含む曲線
軸補正システム。 (2)3つ以上のコイルのセットが、前記システム軸の
方向に実質的に均一な間隔を空けて配置される、(1)
に記載の曲線軸補正システム。 (3)前記3つ以上のコイルのセットが、前記システム
軸の方向に実質的に非均一な間隔を空けて配置される、
(1)に記載の曲線軸補正システム。 (4)前記軸シフト手段内部の前記コイルのセットのコ
イル長が、前記システム軸の方向に延び、前記コイル長
が前記レンズ長よりも長い、(1)に記載の曲線軸補正
システム。 (5)前記軸シフト手段のセットが、前記レンズ内に前
記補正磁界のセットを発生させるために3つ以上のコイ
ルのセットを含む、(1)に記載の曲線軸補正システ
ム。 (6)前記3つ以上のコイルのセットが、前記システム
軸の方向に実質的に均一な間隔を空けて配置される、
(5)に記載の曲線軸補正システム。 (7)前記3つ以上のコイルのセットが、前記システム
軸の方向に実質的に非均一な間隔を空けて配置される、
(5)に記載の曲線軸補正システム。 (8)前記軸シフト手段内の前記コイルのセットのコイ
ル長が、前記システム軸の方向に延び、前記コイル長が
前記レンズ長より長い、(5)に記載の曲線軸補正シス
テム。 (9)前記レンズが磁気液浸レンズであり、前記液浸レ
ンズが所定の口径を有する上部磁極片、非ゼロ口径部分
及びゼロ口径部分を有する下部磁極片を含み、前記補正
手段が前記上部磁極片と前記下部磁極片との間に磁気補
正磁界を発生させる、(1)に記載の曲線軸補正システ
ム。 (10)前記レンズが、所定の上部口径を有する上部磁
極片、及び所定の下部口径を有する下部磁極片を有する
ことにより前記粒子ビームの通過を可能にする、(1)
に記載の曲線軸補正システム。 (11)前記レンズが磁気液浸レンズであり、前記液浸
レンズが所定の口径を有する上部磁極片、非ゼロ口径部
分及びゼロ口径部分を有する下部磁極片を含み、前記補
正手段が前記上部磁極片及び前記下部磁極片の間に補正
磁界を発生させる、(5)に記載の曲線軸補正システ
ム。 (12)前記レンズが、所定の上部口径を有する上部磁
極片、及び所定の下部口径を有す下部磁極片を有するこ
とにより前記粒子ビームの通過を可能にする、(5)に
記載の曲線軸補正システム。 (13)システム軸を有する粒子ビーム・システムであ
って、(a)粒子のビームを発生させて前記ビームの進
路を前記システム軸の方向に導くためのビーム発生手段
と、(b)前記システム軸を含む平面内で前記ビームを
偏向するために前記システム軸の周囲に配置された偏向
手段と、(c)前記ビームをターゲット上に集束させる
磁界を発生させるためのレンズのセットであって、前記
ビームを集束させる集束磁界を発生させるために、前記
システム軸の周囲に配置され、レンズ長を前記システム
軸の方向に延ばす磁界発生手段を有する、レンズのセッ
トと、(d)前記レンズのセットの少なくとも1つの内
部に配置され、前記レンズ内に補正磁界のセットを発生
させることによって、前記レンズの可変軸をシフトさせ
るための軸シフト手段のセットであって、各前記補正磁
界のセットが前記システム軸に垂直な平面の中で実質的
に均一であり、前記補正磁界のセットの大きさが前記シ
ステム軸の方向の位置の関数として変化し、前記位置の
関数が前記ビームの中心粒子線の軌道に依存し、また各
前記補正磁界のセットが前記集束磁界の半径方向成分を
打ち消すために十分な大きさを有することにより、前記
集束磁界の磁軸が前記ビームの前記中心粒子線の軌道と
実質的に一致する、軸シフト手段のセットと、(e)前
記偏向手段、前記軸シフト手段のセット、及び前記少な
くとも1つのレンズに電気信号を供給する制御手段と、
を含む粒子ビームシステム。 (14)前記制御手段が、軸シフト信号のセット及び偏
向信号のセットを発生させるための手段と、前記レンズ
のセットの少なくとも1つのレンズ内における前記軸シ
フト手段のセットの少なくとも1つのシフト手段の内部
にあるコイルの第1及び第2のサブセットに、前記軸シ
フト信号及び前記偏向信号の両方を与えるための手段と
を含むことにより、前記軸シフト手段のセットの前記少
なくとも1つのシフト手段、及び前記偏向手段の両方
が、前記可変軸をシフトさせるため及び前記ビームを偏
向するために、前記コイルの第1及び第2のサブセット
を使用する、(13)に記載のシステム。 (15) (a)レチクル・パターンを保持するレチクルを支持す
る手段と、(b)前記ビーム発生手段と前記レチクルを
支持する手段との間に配置され、前記ビームを前記シス
テム軸から変位させて前記ビームで前記レチクルの部分
を照射するための上流偏向手段、及び上流レンズ手段
と、(c)前記システム軸の中心に配置されたアパーチ
ャを含む下流アパーチャ板と、(d)前記レチクルを支
持する手段と前記下流アパーチャ板との間に配置された
第1の下流レンズと、(e)前記下流アパーチャ板と前
記ターゲットとの間に配置された第2の下流レンズであ
って、前記第1及び第2の下流レンズが、前記レンズの
前記可変軸を前記軌道に沿わせるようにシフトするため
の前記軸シフト手段、及び前記アパーチャを通して前記
ビームを偏向するための手段を有する、第2の下流レン
ズと、を更に含む、(13)に記載のシステム。 (16) (a)レチクル・パターンを保持するレチクルを支持す
る手段と、(b)前記ビーム発生手段と前記レチクルを
支持する手段との間に配置され、前記ビームを前記シス
テム軸から変位させて前記ビームで前記レチクルの部分
を照射するための上流偏向手段、及び上流レンズ手段
と、(c)前記システム軸の中心に配置されたアパーチ
ャを含む下流アパーチャ板と、(d)前記レチクルを支
持する手段と前記下流アパーチャ板との間に配置された
第1の下流レンズであって、前記第1の下流レンズ内の
前記コイルの第1及び第2のサブセットに与えられた前
記偏向信号が、前記ビームを前記アパーチャを通るよう
に導き、一方前記制御手段から前記コイルの第1及び第
2のサブセットに与えられた前記軸シフト信号に応答
し、前記ビームの前記軌道に沿うように前記レンズの前
記可変軸がシフトする、第1の下流レンズと、(e)前
記下流アパーチャ板と前記ターゲットとの間に配置され
た第2の下流レンズであって、前記第2の下流レンズ内
の前記コイルの第1及び第2のサブセットに与えられた
前記偏向信号が、前記ターゲット上に前記ビームを導
き、一方前記制御手段から前記コイルの第1及び第2の
サブセットに与えられた前記軸シフト信号に応答し、前
記ビームの前記軌道に沿うように前記レンズの前記可変
軸がシフトする、第2の下流レンズと、を更に含む、
(14)に記載のシステム。
システムを説明する詳細な構造図である。
線はレンズの軸方向磁束の密度を表し、破線はZ方向位
置に対する第1次微分係数を表す。
面図であり、追加された一点鎖線は軌道又は曲線軸によ
り変調されたレンズの微分係数を表し、追加された実線
は問題の光学系の一般的な軌道の例を示す。
システムを一部を図解的に示し、一部を概略的に示した
図である。
Claims (16)
- 【請求項1】粒子光学レンズ用の曲線軸補正システムで
あって、 (a)粒子ビームを収束させる収束磁界を発生させるた
めの磁界発生手段を有し、システム軸の周囲に配置さ
れ、前記システム軸の方向にレンズ長を延ばすレンズ
と、 (b)前記レンズ内に補正磁界のセットを発生させるた
めの軸シフト手段であって、各前記補正磁界のセットが
前記システム軸に垂直な平面内で実質的に均一であり、
前記補正磁界のセットの大きさが前記システム軸の方向
の位置の関数として変化し、前記位置の関数が前記粒子
ビームの中心粒子線の軌道に依存し、各前記補正磁界の
セットが前記収束磁界の半径方向成分を打ち消すために
十分な大きさを有することにより、前記収束磁界の可変
軸が前記粒子ビームの前記中心粒子線の軌道と実質的に
一致する、軸シフト手段と、を含む曲線軸補正システ
ム。 - 【請求項2】3つ以上のコイルのセットが、前記システ
ム軸の方向に実質的に均一な間隔を空けて配置される、
請求項1に記載の曲線軸補正システム。 - 【請求項3】前記3つ以上のコイルのセットが、前記シ
ステム軸の方向に実質的に非均一な間隔を空けて配置さ
れる、請求項1に記載の曲線軸補正システム。 - 【請求項4】前記軸シフト手段内部の前記コイルのセッ
トのコイル長が、前記システム軸の方向に延び、前記コ
イル長が前記レンズ長よりも長い、請求項1に記載の曲
線軸補正システム。 - 【請求項5】前記軸シフト手段のセットが、前記レンズ
内に前記補正磁界のセットを発生させるために3つ以上
のコイルのセットを含む、請求項1に記載の曲線軸補正
システム。 - 【請求項6】前記3つ以上のコイルのセットが、前記シ
ステム軸の方向に実質的に均一な間隔を空けて配置され
る、請求項5に記載の曲線軸補正システム。 - 【請求項7】前記3つ以上のコイルのセットが、前記シ
ステム軸の方向に実質的に非均一な間隔を空けて配置さ
れる、請求項5に記載の曲線軸補正システム。 - 【請求項8】前記軸シフト手段内の前記コイルのセット
のコイル長が、前記システム軸の方向に延び、前記コイ
ル長が前記レンズ長より長い、請求項5に記載の曲線軸
補正システム。 - 【請求項9】前記レンズが磁気液浸レンズであり、前記
液浸レンズが所定の口径を有する上部磁極片、非ゼロ口
径部分及びゼロ口径部分を有する下部磁極片を含み、前
記補正手段が前記上部磁極片と前記下部磁極片との間に
磁気補正磁界を発生させる、請求項1に記載の曲線軸補
正システム。 - 【請求項10】前記レンズが、所定の上部口径を有する
上部磁極片、及び所定の下部口径を有する下部磁極片を
有することにより前記粒子ビームの通過を可能にする、
請求項1に記載の曲線軸補正システム。 - 【請求項11】前記レンズが磁気液浸レンズであり、前
記液浸レンズが所定の口径を有する上部磁極片、非ゼロ
口径部分及びゼロ口径部分を有する下部磁極片を含み、
前記補正手段が前記上部磁極片及び前記下部磁極片の間
に補正磁界を発生させる、請求項5に記載の曲線軸補正
システム。 - 【請求項12】前記レンズが、所定の上部口径を有する
上部磁極片、及び所定の下部口径を有す下部磁極片を有
することにより前記粒子ビームの通過を可能にする、請
求項5に記載の曲線軸補正システム。 - 【請求項13】システム軸を有する粒子ビーム・システ
ムであって、 (a)粒子のビームを発生させて前記ビームの進路を前
記システム軸の方向に導くためのビーム発生手段と、 (b)前記システム軸を含む平面内で前記ビームを偏向
するために前記システム軸の周囲に配置された偏向手段
と、 (c)前記ビームをターゲット上に集束させる磁界を発
生させるためのレンズのセットであって、前記ビームを
集束させる集束磁界を発生させるために、前記システム
軸の周囲に配置され、レンズ長を前記システム軸の方向
に延ばす磁界発生手段を有する、レンズのセットと、 (d)前記レンズのセットの少なくとも1つの内部に配
置され、前記レンズ内に補正磁界のセットを発生させる
ことによって、前記レンズの可変軸をシフトさせるため
の軸シフト手段のセットであって、各前記補正磁界のセ
ットが前記システム軸に垂直な平面の中で実質的に均一
であり、前記補正磁界のセットの大きさが前記システム
軸の方向の位置の関数として変化し、前記位置の関数が
前記ビームの中心粒子線の軌道に依存し、また各前記補
正磁界のセットが前記集束磁界の半径方向成分を打ち消
すために十分な大きさを有することにより、前記集束磁
界の磁軸が前記ビームの前記中心粒子線の軌道と実質的
に一致する、軸シフト手段のセットと、 (e)前記偏向手段、前記軸シフト手段のセット、及び
前記少なくとも1つのレンズに電気信号を供給する制御
手段と、を含む粒子ビームシステム。 - 【請求項14】前記制御手段が、軸シフト信号のセット
及び偏向信号のセットを発生させるための手段と、前記
レンズのセットの少なくとも1つのレンズ内における前
記軸シフト手段のセットの少なくとも1つのシフト手段
の内部にあるコイルの第1及び第2のサブセットに、前
記軸シフト信号及び前記偏向信号の両方を与えるための
手段とを含むことにより、前記軸シフト手段のセットの
前記少なくとも1つのシフト手段、及び前記偏向手段の
両方が、前記可変軸をシフトさせるため及び前記ビーム
を偏向するために、前記コイルの第1及び第2のサブセ
ットを使用する、請求項13に記載のシステム。 - 【請求項15】(a)レチクル・パターンを保持するレ
チクルを支持する手段と、 (b)前記ビーム発生手段と前記レチクルを支持する手
段との間に配置され、前記ビームを前記システム軸から
変位させて前記ビームで前記レチクルの部分を照射する
ための上流偏向手段、及び上流レンズ手段と、 (c)前記システム軸の中心に配置されたアパーチャを
含む下流アパーチャ板と、 (d)前記レチクルを支持する手段と前記下流アパーチ
ャ板との間に配置された第1の下流レンズと、 (e)前記下流アパーチャ板と前記ターゲットとの間に
配置された第2の下流レンズであって、前記第1及び第
2の下流レンズが、前記レンズの前記可変軸を前記軌道
に沿わせるようにシフトするための前記軸シフト手段、
及び前記アパーチャを通して前記ビームを偏向するため
の手段を有する、第2の下流レンズと、を更に含む、請
求項13に記載のシステム。 - 【請求項16】(a)レチクル・パターンを保持するレ
チクルを支持する手段と、 (b)前記ビーム発生手段と前記レチクルを支持する手
段との間に配置され、前記ビームを前記システム軸から
変位させて前記ビームで前記レチクルの部分を照射する
ための上流偏向手段、及び上流レンズ手段と、 (c)前記システム軸の中心に配置されたアパーチャを
含む下流アパーチャ板と、 (d)前記レチクルを支持する手段と前記下流アパーチ
ャ板との間に配置された第1の下流レンズであって、前
記第1の下流レンズ内の前記コイルの第1及び第2のサ
ブセットに与えられた前記偏向信号が、前記ビームを前
記アパーチャを通るように導き、一方前記制御手段から
前記コイルの第1及び第2のサブセットに与えられた前
記軸シフト信号に応答し、前記ビームの前記軌道に沿う
ように前記レンズの前記可変軸がシフトする、第1の下
流レンズと、 (e)前記下流アパーチャ板と前記ターゲットとの間に
配置された第2の下流レンズであって、前記第2の下流
レンズ内の前記コイルの第1及び第2のサブセットに与
えられた前記偏向信号が、前記ターゲット上に前記ビー
ムを導き、一方前記制御手段から前記コイルの第1及び
第2のサブセットに与えられた前記軸シフト信号に応答
し、前記ビームの前記軌道に沿うように前記レンズの前
記可変軸がシフトする、第2の下流レンズと、を更に含
む、請求項14に記載のシステム。
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