JP3210613B2 - 曲線軸補正装置 - Google Patents

曲線軸補正装置

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JP3210613B2
JP3210613B2 JP30698897A JP30698897A JP3210613B2 JP 3210613 B2 JP3210613 B2 JP 3210613B2 JP 30698897 A JP30698897 A JP 30698897A JP 30698897 A JP30698897 A JP 30698897A JP 3210613 B2 JP3210613 B2 JP 3210613B2
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    • H01J37/317Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects for changing properties of the objects or for applying thin layers thereon, e.g. for ion implantation
    • H01J37/3174Particle-beam lithography, e.g. electron beam lithography

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的には電子ビ
ーム・レンズ等の粒子光学レンズ、特に曲線要素により
生じる収差の補正を含む該レンズの可変曲線光学軸に関
する。
【0002】
【従来の技術】光学では、収差と歪みを抑えながら、像
を形成するためにレンズのかなりの領域を利用すること
は可能である。しかしながら、電子光学の場合は、一般
光学と同程度までレンズのフィールドを補正することは
実際的ではない。これは、電子光学レンズが実際には、
一片の光学ガラスではなく、磁気的または電気的フィー
ルドだからであり、そのフィールドを、一片のガラスが
形成できる所望の形または同じ精度に形成することは不
可能である。フィールドは、結局、レンズ内のラプラス
の方程式を満足しなければならない。この問題は、通常
は電子光学系で、レンズをできるだけ大きくする、また
は光学視界に対して実用的にしながら、焦点距離を適用
分野で有用な程度に短くすることによって解決される。
適用分野に対してレンズを大きくすることには、"理想
的"なレンズのフィールド形状を近似する効果があり、
これは、放物面を近似するため大きい球状面の小さい部
分が用いられるとき、一般光学で行われるものと似てい
る。これは、荷電粒子光学の場合は、レンズ中心または
光学軸(以下、z軸と呼ぶ)の近くにとどまり、軸外の
歪みと収差を小さくしておくということである。通常こ
れは、軸上レンズ誤差が軸外誤差より小さく、軸外誤差
が、z軸からの距離rの2乗または3乗に比例して増加
する場合である。より高次の誤差項が考慮される場合、
誤差は項の累乗に応じて増加する。
【0003】電子ビームを電気的または磁気的に、また
はそれらの組み合わせでかなりの高速で偏向することは
可能である。従って、比較的大きい偏向フィールドの範
囲内で、かなり短時間に(マイクロ秒更にはナノ秒のオ
ーダ)任意の点をアドレス指定できる。ビームの最終位
置もまた、偏向の間に、装置の校正及び(または)ウエ
ハの位置合わせの間に得られた何らかの所定の歪みマッ
プに従って偏向アドレスを変更することによって補正で
きる。これは普通のやり方であるが、この方法は物体面
から像面に転送される点を画成する1つの電子線または
小さい電子線束のランディング位置を補正するだけであ
る。どのようなレンズ誤差であっても、この中心の電子
線の回りの局所領域を歪ませることには変わりない。こ
の局所的な像歪みのいくらかを補正する一般的な方法
は、焦点を合わせ直して、軸外ビームに無非点収差補正
を適用することである。ビームが中心のz軸から偏向す
ればするほど、偏向収差が大きくなる。ある点で更に偏
向すると、これは、レンズ収差が大きくなりすぎ、これ
までの方法では補正できないため無効である。VAL
(可変軸レンズ)に関する米国特許番号第485985
6号及びVAIL(可変軸界浸レンズ)に関する米国特
許番号第4544846号に開示された発明は、レンズ
の動径フィールド成分からプレーナ・フィールドを差し
引く手法を用いている。このプレーナ・フィールドは、
中心のz軸と、ビームが偏向される点をつなぐ動径ベク
トルrに平行なすべてのフィールドである。"プレーナ"
とは、例えば偏向ヨーク(通常はボビンまたはヨーク上
にサドル状またはドーナツ形に巻かれた1組のコイル)
から得られるもの等のフィールドを意味する。ここでx
−y面のフィールドは均一であるが、フィールドの大き
さは、z軸に沿って移動するときのzの円滑関数に従っ
て変化する。上記の発明で述べられているように、動径
レンズ・フィールドから差し引かれたプレーナ・フィー
ルドの強度は、軸位置z及びレンズ・フィールドが径方
向にシフトされるべき距離rに関するこの成分の第1導
関数に比例する。プレーナ・フィールドを適用する代表
的な方法は、レンズの動径フィールド成分の累乗を展開
する際、第1項の負数に一致するよう大きさと位置が決
められた偏向ヨークによるものである。これは、結果と
して、あらかじめ偏向されたビームで光学軸を横方向に
シフトさせる。これにより、ビームからはまだ光学軸上
にあるように見える。この方法によれば、レンズと偏向
系の軸外誤差は大幅に縮小できる。
【0004】この手法はしかし完璧な解決法ではない。
フィールドを展開するとき、第1次まで軸外誤差を補正
するだけだからである。これは誤差の最大の部分ではあ
るが。ただしこの方法はまた、シフトされたレンズの軸
が、基本的には直線であり、レンズの幾何軸でもある中
心のz軸に平行のままであることを想定している。電子
ビームは、レンズのフィールドに入る前に偏向されるの
で、ビームは、レンズを通過するときシフトされた軸
に、またはその付近にとどまる。これは電子ビームがシ
フトした軸から大きく離れないように、従って装置誤差
の許容範囲を超える誤差が生じないように行われる。こ
のような方法では、レンズと偏向ヨークの間にかなりの
間隔が必要になる。しかし現実に装置を設計する際に
は、ビームの偏向とレンズのフィールドが大きくオーバ
ーラップする。これは性能を損なうほかの要因が、ビー
ム経路を短くする大きな誘因になるからである。このよ
うなオーバーラップにより、事実上、レンズ・フィール
ド内で直線ではなく、曲がったビーム経路が生じる。
【0005】粒子可変直線軸レンズの先の例に対する改
良例は、レンズの軸を、一定量ではなく、ヨークとレン
ズの両方によって偏向するとき、ビームの中心電子線を
辿り、事実上、偏向した電子ビームの所定の経路を辿
る、レンズのための可変曲線光学軸が作られるように、
ビーム経路に沿ったz軸から外れた位置の関数としてシ
フトさせる。これは、レンズにプレーナ・フィールドを
適用し、z軸に沿った位置に依存した関数で、動径フィ
ールド成分の式の累乗を展開したときの第1項を消去す
ることによって達成される。この関数は、電子ビームの
中心電子線の軌道により与えられる。これはレチクルの
軸外点から始まる。ビーム経路の湾曲により、ビームの
中心電子線の方向と、レンズ・フィールドの対称軸の間
に可変角ができ、新たな収差群が生じる。これまで、基
本的には、物体のある点が粒子源により照射される条件
によって決定される、中心粒子線回りの円錐内に分布し
た粒子線束("ビームレット")の中心粒子線により画成
されるビームだけが考慮されてきた。しかし実際には、
ビームは多くのビームレットで構成され、それぞれが、
有限で、像が形成される物体の細部に対しては潜在的に
サイズの大きい物体の区分(以下、サブフィールドと呼
ぶ)内の点を表す。サブフィールドは全体として、その
中のすべてのビームレットを含めて同時に偏向され、ビ
ーム全体が、サブフィールドの中央から入るビームレッ
トの中心粒子線によって都合よく表される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、解決すべき問
題は、可変直線軸ではなく、可変的にシフトされる曲線
軸に沿って物体の像を形成することによって生じる付加
収差をどのように補正するかである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ビームの方向
に一致するようにレンズのシフトされる軸を曲げ、ま
た、曲線軸回りに方位角的にほぼ対称なフィールド環境
を提供する、磁界または電界を印加する補正要素を有す
る可変曲線軸レンズ及び装置に関する。
【0008】本発明の特徴は、z軸に垂直な平面で動作
し、x−y面に対して傾斜した補正フィールドを生成す
る補正要素を加えることである。
【0009】
【発明の実施の態様】通常、プローブ形成装置や投影画
像装置に用いられる電子光学レンズは、磁気軸対称のレ
ンズである。本発明の好適な実施例についての説明は、
この種のレンズと画像装置を考慮して行うが、考え方
は、本発明の他の異なる実施例にも応用できる。
【0010】各図を、特に図4を参照する。図4には、
米国特許番号第4544846号に開示されている型の
従来の可変軸レンズ電子ビーム投影装置が示してある。
説明の便宜上、VAIL(可変軸界浸レンズ)が使用し
てあるが、一般的なVAL(可変軸レンズ)も1つの例
として等しく使用できる(特許番号第4376249
号)。VAILはVALの2分の1であり、単純さのた
め選択した。図の上部のボックス3は、図では下方に進
む電子ビームを発生する装置の最初の部分を示す。電子
ビームの最初の中心は、座標系のz軸でもあるハードウ
ェアの装置軸または物理軸101である。ボックス3
は、プローブ形成装置では電子銃、あるいは、電子ビー
ムを用いてレチクル・"パターン"をターゲット・ウエハ
に転写するためレチクルに電子ビームを通過させる投影
画像装置ではその上部である。図4に示した光学系の部
分は、ボックス3から出されるビームを平行化し、図の
右側に示したコントローラ手段により制御されるX及び
Y位置にウエハまたはターゲット59上でビーム焦点を
合わせる。汎用コンピュータまたは専用コントローラ6
0は、信号を電源61及び63並びに信号ジェネレータ
65、67及び79(これらは制御手段と総称される)
に送る。光学系は、軸101に沿ってレンズ長を延長
し、磁極片49及び51を有する磁気レンズ100を含
む。レンズ100は、磁極片49及び51を通して集束
磁界を印加し、従来技術では知られているテレセントリ
ック機能を提供する励起コイル53(フィールド生成手
段と総称)を含む。動的焦点補正コイル69は、従来の
ように、装置許容度に応じて用いられ、レンズ100に
対して高次の補正(例えばr2に比例)を行う。
【0011】磁気偏向ヨーク43及び45の対は、投射
された電子ビームを、図の下側の部分の可変軸レンズ2
00に入る前に、コントローラ手段の制御によりあらか
じめ偏向し、ウエハ59上の所望のX、Y座標に向けら
れる。1つの例をあげると、このような装置により、レ
チクルの表面を走査し、レチクル・パターンを露光する
ことによってレチクルを作成することができる。このよ
うな装置はまた、レチクルを使用せずにウエハへの直接
書込みに使用できる。
【0012】図4の下側の可変軸界浸レンズ200は、
上磁極片13及び下磁極片14を含む。励起コイル41
は界浸レンズ200を活動させ、ビームが通過できる非
ゼロ孔(non-zero bore)を有する上磁極片13から下
磁極片14に流れる、磁界ラインを作る。界浸レンズ磁
気回路のレッグ18は、レンズ200の金属部分を、変
化するヨーク・フィールドからシールドしながら、レン
ズの磁力線の短絡を防ぐよう、磁性部分と非磁性部分が
交互になっている。磁気回路はまた、最小の磁気抵抗と
フリンジングで磁束がゼロ孔(zero bore)部分14へ
通ることができるように下磁極片の部分19が成形され
ている。1つの磁気補正ヨーク11により、界浸レンズ
200により生じる軸磁界の第1導関数に比例する磁界
が得られる。ヨーク11とこれに関係する信号または電
流のジェネレータは、軸シフト手段と呼ぶこともでき
る。界浸レンズ200の代わりにレンズ100に似た非
界浸レンズも使用できるが、装置全体が大きくなる。
【0013】図4はまた、ターゲットの保持、ハンドリ
ング、ステッピングを行うステージを示す。ターゲット
59はターゲット・ホルダ16に装着され、ターゲット
を電子ビーム投射装置内で正確に位置付ける。ターゲッ
ト・ハンドラ・アーム20はターゲットをレンズ200
に挿入する。ターゲット・ステッパ・テーブル17はタ
ーゲットのx−y移動のため用いられる。上磁極片1
3、下磁極片部分14、及び励起コイル41によって作
られる投射磁界は、ターゲット領域付近では傾斜が0な
ので、補正ヨーク11により作られる補正磁界は、ター
ゲット領域付近で磁界強度が0である。従って、ターゲ
ット領域またはその回りで補正ヨーク11により渦電流
は生じない。
【0014】非点収差及びフィールドの湾曲は、動的補
正により補正される。図4に示すように、電源61は励
起コイル53に、電源63は励起コイル41に接続され
る。コンピュータ制御ドライバ65は励起信号を偏向ヨ
ーク43及び45に供給する。偏向ヨーク43及び45
には、協動して、軸101に垂直なx−y面に磁界を生
成し、電子ビームをX及びYの両方向に偏向する磁気コ
イルが2セットある。偏向ヨーク43及び45は通常は
サドル状またはドーナツ状の複数のヨークで構成され
る。ドライバ65はまた、x−y磁気偏向ヨーク対を含
む磁気補正ヨーク11を駆動する。磁気補正ヨーク11
は、偏向感度の同じドーナツ状ヨークに比べて外径が小
さいので簡単なサドル・コイルで構成できる。磁気補正
ヨーク11に送られるx−y電流は、偏向ヨーク43及
び45に送られるx−y電流に比例し、同じドライバ6
5から供給できる。動的焦点補正コイル71及び73に
接続されたドライバ79は、シフトした軸の偏向距離で
あるrに比例する入力信号を受信し、r2に比例した信
号を生成する。
【0015】第1近似では、軸シフト・ヨーク11のフ
ィールドにより、レンズの対称軸に平行で、x−y位置
が補正ヨークに流れる電流に比例するラインに沿ったレ
ンズ200のフィールドの動径成分が補正される。この
ラインは、フィールドの動径成分がそこで0になってい
るので、シフトした電子光学軸を表す。
【0016】動作時、ヨーク43及び45は駆動されて
ビームをウエハ59上の選択された点に向ける。補正コ
イル11は駆動されてレンズ200の光学軸を、ウエハ
上の所望の位置の上に合わせる。
【0017】可変軸レンズ:軸対称なレンズの磁界は、
レンズ内のどこでも、レンズの軸上の磁束密度の分布に
より一意に記述できる。レンズの機械的中心により画成
される通常のレンズ軸101はまた、装置軸とも呼ば
れ、シフトした軸は"可変軸"とも呼ばれる。フィールド
の動径成分Brは、レンズのどこであれ、次の無限級数
により記述される。
【数1】
【0018】ここでzは装置軸に沿った位置である。軸
上では、r=0、従ってBr=0である。Br(r,z)
が、式(1)のすべての項を0に等しくセットすること
によって、ある非ゼロのrで0に等しくセットされる
と、レンズの軸はrのこの新しい位置にシフトする。式
(1)の無限級数はかなり急速に収束し、第1項は無限
級数の支配項である。この無限級数の第1項は次のよう
になる。
【数2】
【0019】従って、この第1項が、rがある特定の値
で、式(2)と大きさが等しく、符号は逆のプレーナ・
フィールドをrの方向に追加することによって0に等し
くセットされる場合、事実上、レンズの軸は磁気的にこ
の新しいrの位置にシフトする。図4に示すような従来
技術の可変軸電子光学レンズ装置では、rの値は定数
で、従って軸は、元の軸に平行な直線として横方向にシ
フトされる。このプレーナ・フィールドは、代表的な偏
向ヨーク・フィールドにより簡便に近似される。
【0020】電子ビームが、結像レンズ200に入る前
に偏向していて、ビームが装置軸に平行に通過している
とき、シフトした軸に入る電子は、引き続きこの軸上で
直線状に通過する。レンズの前のこの偏向は、実際には
簡単には実現できない。偏向磁界とレンズ磁界は、急激
には終わらず、比較的長い距離で値が徐々に小さくなる
ためであり、磁界がオーバーラップしないように偏向コ
イルを充分に離隔することは実際的ではないからであ
る。オーバーラップが大きければ大きいほど、電子ビー
ムはレンズのより長い部分を通して可変軸から離れる。
オーバーラップが大きくなると、レンズと偏向の誤差も
大きくなる。従って、所与の装置が小型になると、可変
軸レンズを使用することによる誤差縮小の利点はほとん
どなくなる。
【0021】オーバーラップにより生じる問題に取り組
むため、シフトした軸が直線ではなく曲線にされてい
る。これはレンズ・フィールドに補正プレーナ・フィー
ルドを印加することによって達成される。これは、レン
ズ・フィールドの動径成分(radial component)の第1
項を、定数項rではなく式(2)のz位置の非定数関数
B(z)を使用して消去するためである。この関数は、
電子ビームの中心電子線の軌道のr座標である。
【0022】z依存性の物理的な実現は、図4のコイル
11と同じ型の補正ヨークを複数使用し、ビーム軌道を
辿るように、可変軸に連続的で円滑な変位を与えること
によってもたらされる。補正ヨークが多ければ多いほ
ど、所望の曲線軸を確立する磁界を得る近似が良好にな
る。
【0023】図1を参照すると、本発明を採用した投影
電子ビーム装置が示してあり、下の部分は図4に対応す
る。本発明は、プローブ形成装置、成形ビーム装置、走
査電子顕微鏡等、任意の偏向レンズ系に適用できる。投
影装置はあくまで1つの例として示しているだけである
が、これを選択した理由は、単なるプローブや小さい成
形スポットとは異なり、大きな視野にわたって最大の画
像忠実度が求められるためである。図の上部のボックス
1は、エネルギーが例えば100KeVで、z軸101
に沿って進み、わずかに拡散するビームを生成する電子
銃を示す。コントローラ60'と信号ジェネレータ70
は、図4のボックス60、61、63、65、67及び
79に似ており、レンズのコイルと偏向器を制御する同
様の機能を実行する。偏向器5及び7は、共に従来と同
じく、z軸101とのビーム軌道の補外交点が2つのヨ
ーク5及び7の間に位置するようにビームを偏向するた
め用いられる。この点は、後述する開口275の共役像
点である。ヨーク5及び7の電流はほぼ等しく、装置の
設定時に調整されるので、開口275でビームの横方向
の動きは観測されず、よってターゲット・ウエハ59に
入射する電流の変動は減少する。1%未満のビーム電流
の変動でも、レチクルからウエハに転写される回路パタ
ーン内に許容不可能な寸法誤差が生じる。偏向器5、
7、55、57の組み合わせは、従来のとおりセットさ
れ、ほぼ垂直なランディング角度でレチクル面に入射す
る成形ビームでレチクル375のn番目のサブフィール
ドが照射される。
【0024】レチクル375は、集積回路の層上のパタ
ーンを表し、サブフィールドに分けられる。サブフィー
ルドは、例えば1辺が1mmのオーダで、図の下側のウ
エハ59上に像が形成されるパターンを有する。ビーム
は、レチクル上のサブフィールドを通して順次にステッ
プする。レチクルの全体が集積回路のパターンを表す。
このような装置は、米国特許番号第5466904号に
述べられている。本発明に従った曲線軸や、従来の可変
軸レンズ等である照射レンズ50は、偏向器5、7、5
5、57により、n番目のサブフィールド上に、電子源
またはカソードの射出面の像を形成する。その結果レチ
クル・パターンが照射される。ビームはレチクルを通過
して、レチクルからその焦点距離に等しい距離に、軸1
01に沿って位置付けられた曲線可変軸コリメータ・レ
ンズ100に届き、無限点または近無限点でレチクルの
像が形成されるため、ビーム電子間のクーロン相互作用
は最小になり、また偏向による色効果も最小になる。
【0025】ビームは次に、レンズ100の内側にあ
り、ビーム路に沿って軸方向(軸101に平行)に配置
された1組の組み合わせ偏向軸補正ヨーク150−1乃
至150−nの動作により、偏向されて軸101の方向
に戻り、開口275で軸を横切る。補正ヨークは、可変
軸をシフトして、中心のビーム軌道とその全長で一致す
るようにすると共に、必要に応じてビームの偏向を行
う。図ではヨーク150はレンズ100の磁極片の内側
に径方向に置かれる。ヨークは、単純化のため図では離
して示してある。図の右側のボックス30−1乃至30
−nは、新しい誤差を補正する要素を表す。ヨーク15
0−1乃至150−nはそれぞれ、偏向の大きさ及び軸
シフトのための他の補正ヨークのそれぞれに対する固定
された相対比の大きさに比例する制御電流で励起され、
また必要な偏向を与える電流で励起される。この固定相
対比は、レンズ、ヨーク、及び中心のビーム軌道の物理
的関係から、次に述べるように所望の補正フィールドの
適合性が最適になるように決定される。固定比を用いる
ことは、便宜上及び装置の簡易性を考慮した近似であ
る。最も一般的な場合では、レチクルの各サブフィール
ドについて適合化がなされ、結果はコントローラ手段に
保存される。コイルの電流比はそこでこの格納された値
により決定される。"固定"とは、第1次近似を用いたと
き、比がx、yの関数として変化しないことを意味す
る。
【0026】レチクル375を通過したあと、照射ビー
ムを構成する電子の一部はわずかに散乱する。これはレ
チクルのパターン化部分を通過するためである。これら
散乱した電子は、開口275を有するプレートに吸収さ
れる。その間開口275は、ビームの散乱していない電
子を通し、これらの電子はウエハ59まで下り、レチク
ル・パターンの像を形成する。レチクル375は照射ビ
ームが通過する開口を有する"ステンシル"・レチクルで
あるか、または米国特許番号第5466904号に述べ
られているように"差分"レチクルで、散乱が比較的大き
い断面領域と小さい断面領域を有するものである。
【0027】レンズ200は、ウエハ59上でn番目の
サブフィールドの縮小像を形成する。本発明のこの実施
例の場合、レンズ200は曲線可変軸レンズ(CVA
L)であり界浸レンズではない。曲線可変軸界浸レンズ
(CVAIL)には複数の軸シフト・コイルと、図4の
プレート14に似たプレートがあるが、装置設計者が希
望するならばこのレンズを使用することもできる。当業
者には容易に理解されようが、界浸レンズを使用するこ
とでウエハ表面に強いフィールドが生じ、レンズ100
及びレンズ200の間の後述するダブレット条件を満足
することが難しくなる。また非界浸レンズを使用する
と、ウエハ表面に小さいフリンジ・フィールドが生じ、
ダブレット条件を満足することは容易になる。装置設計
者は、通常の設計上のトレードオフをどの程度考慮する
かに応じて装置の構成を選択することになろう。図の下
側のボックス17'は、図4と同様の関連するウエハ支
持部、位置決め機構等を示す。縮小比は例えば3:1乃
至5:1の範囲で従来の大きさである。この縮小比は、
米国特許番号第5466904号に述べられたダブレッ
ト対をなすレンズ200と100の組み合わせによって
得られる。
【0028】レンズ200内で、偏向器250iはビー
ムを開口275に、そしてウエハ59上のn番目のサブ
フィールド位置まで案内する。またこれによりレチクル
375上のサブフィールドの有限分離を補正する必要の
あるとき、像が連続するように像をシフトさせることに
よって"ステッチング"が行われる。偏向器150iのよ
うに軸シフト機能も得られる。本発明は、連続なサブフ
ィールドを有するレチクルにも、また非連続なサブフィ
ールドを有するレチクルにも採用できる。
【0029】図3を参照する。1組の曲線が示してあ
る。曲線はレンズ・フィールド、軸シフト・フィール
ド、及びビーム軌道の関係を示す。ライン160は代表
的なダブレット・レンズ装置の軸束密度を表す。図のレ
ンズ系は、多様性を考慮して図1に記載したものと必ず
しも同じではない。図の両側のボックスは軸をシフトさ
せる補正コイルを表す。補正コイルの数を定める必要は
なく、補正コイルはレンズ磁極片により必ずしもz軸に
限定されない。コイル長さは、磁極片間のレンズ長さよ
り大きい、等しい、または小さい装置軸101に沿って
延長できる。第1レンズL1(図示なし)はマークL1
を中心として、第2レンズL2(図示なし)は図の右側
の対応するマークを中心とし、そのフリンジング・フィ
ールドの効果がわかる。磁束の大きさは、磁極片の位置
の中間でピークに達し、上下で縮小していく。破線16
2は、zに対する軸束の第1導関数である。このレンズ
を本発明に従って可変曲線軸レンズ系として使用するた
め、z軸に垂直な面内で均一であり、z軸に沿って大き
さが変化する平面フィールドがレンズ・フィールドに印
加される。
【0030】図3はまた実線165を示す。これは光学
系で有効な代表的な軌道の動径位置の例である。例とし
て用いられる軌道の数は任意である。この軌道は、投影
リソグラフィ装置に用いられる偏向した電子ビームの中
心電子線を表す。軌道上のxは、対応するコイルの中心
点にある。簡単のため、コイル150iまたは250i
中心の面は、装置軸に沿った軸シフト位置にある軸シフ
ト面と呼ぶ。レンズ・フィールド(ライン160)との
関係からわかるように、z軸に平行な直線のシフト軸
は、最大でも、全長のうちかなり小さい部分のみ、また
は1点のみにて軸から同じ距離にある。しかしレンズの
第1導関数(破線)を軌道またはz軸からの距離R
(z)により変調することで、曲線167の新しい関数
Y(z)が得られる(1点鎖線のライン167)。この
関数Y(z)は、次のように式(2)の第1項に置き換
えられる。
【数3】
【0031】これはzの関数であり、zの関数としてレ
ンズ・フィールドに混合されるフィールドの大きさを決
定する。先のとおり、このフィールドは代表的な偏向ヨ
ーク(サドル形かドーナツ形)で得られる。偏向ヨーク
または偏向コイル、及び補正ヨークまたは補正コイルと
いう用語はここでは同じ意味で用いられるが、それは、
フィールドを任意のX−Y面に印加するため実現される
コイルが、単一コイルの各軸に印加される適切な制御信
号を使用してフィールドの重畳により、偏向や軸シフト
に使用できるからである。
【0032】関数Y(z)は、レンズの軸を曲げて、レ
ンズを通るビーム経路を辿らせ、よって曲線軸レンズを
形成するために、レンズに印加される曲線軸ヨーク・フ
ィールドである。上位項はまた、精度が要求される場合
に適用でき、R(z)、R(z3)、R(z5)の上位累
乗を含むzの加法関数が作られる。ただし通常は、簡単
のため、また、ぬきん出た優先項なので、第1項だけが
適用される。一般に、続く項は例示投影系に用いられる
型の磁気レンズでは、それぞれ先の項より2桁小さい大
きさである。図3のライン167は、この例で実用的に
得られる実際のヨーク・フィールドを示す。関連ライン
165は、軌道が装置軸を通過するとき、導関数162
(従来技術で使用)がこの点でかなり大きくても、曲線
167が強制的に0にされることを示すため例として選
択されたものである。
【0033】図3からわかるように、コイルを表すボッ
クスは接触している。実際の装置に適用される場合であ
るが、"隣接"という言葉は、接近しているかまたはほぼ
接触していることを意味する。というのは、コイルは単
純に突き合わせのできるボックスではないからである。
またライン165が0点を通過するところでコイルのラ
インに2つのギャップがあるのがわかる。補正フィール
ドが小さいときは(そのような点で)、補正フィールド
を省略することによるビームの累積誤差に対する影響は
ごく小さい。一般に、用途によってはコストを下げるこ
とは可能である。それにはコイルを、ライン167のも
う一方の曲線の大きさが、補正を有効にするに充分であ
るところにのみ配置する。このような分布はここでは"
不均一"と呼ばれる。コイルの位置が曲線167のピー
クとほぼ一致するように、特定の用途で誤差を減らすた
め必要なコイルの数と間隔については、装置設計者は容
易に計算できよう。
【0034】磁気レンズでは、図1に示すように、像は
レンズを通過するときに回転する。この回転により、レ
ンズの通常のイメージング・プロセスが複雑になる。ま
た固定軸レンズでは、偏向フィールドの像が、固定軸回
りを回転する。ここでは、所望の結果を得るためには、
回転の効果、及びこれに関連した印加偏向フィールドの
調整を計算する必要がある。
【0035】曲線軸が、本発明に従ってビームの偏向に
適用されるときは、装置軸回りの偏向フィールドの回転
は起こらない。ただし像またはビームはそれでも曲線軸
回りを回転する。従って、電子ビームが、像面で像を形
成し、ビームがレンズの軸にあった場合、これは、ある
程度は物体面に対して回転する。このビームが次に曲線
軸で偏向した場合、像はなお像面で回転するが、曲線軸
全体は、z軸及びビームの偏向した中心電子線を含む面
内にある。
【0036】レンズの可変軸がビームの中心電子線を辿
るという事実により、偏向フィールドと曲線軸ヨーク・
フィールドの印加は直接的になる。曲線軸は垂直面にあ
り、偏向フィールドと可変軸シフト・フィールドは互い
に直交する。ビームが例えばx−z面を通る場合、可変
軸補正フィールドはX軸に平行で、偏向はY軸に平行で
ある。偏向フィールドはヨークの1軸に印加され、曲線
補正はもう一方に適用される(ヨークのコイルは通常X
−Y面で2つの直交方向にフィールドを印加する)。一
般的に偏向は、ヨークの2つのフィールド軸を含む面以
外の面である。従ってフィールド、よってヨークの各軸
を付勢する電流は、ヨーク軸に対して偏向したビームの
方位角のサインとコサインに従って結合しなければなら
ない。
【0037】関数R(z)は、従来知られているよう
に、ある偏向ヨーク構成について電子軌道を計算するこ
とによって求められる。レンズ・フィールドをこの計算
に加える必要さえもない。偏向したビームの中心電子線
は曲線軸レンズ内のレンズによって影響を受けないから
である。レンズ軸フィールドとその導関数は普通はレン
ズのコンピュータ・シミュレーションにより求められ
る。ライン167の曲線軸関数Y(z)は次に、レンズ
・フィールドの導関数にR(z)を掛けることによって
導くことができる。この関数はそこで、偏向ヨークの各
軸の偏向電流の大きさに比例してスケーリングされ、曲
線軸補正電流が偏向ヨークの直交軸またはこれに代えて
別々の補正ヨークに印加される。
【0038】図1の例で、1組のヨークにより軸の補正
と偏向の両方が実現される。コントローラのコンピュー
タは、必要な正味のフィールドを生成するため、ヨーク
150−1乃至150−n、250−1乃至250−n
のそれぞれのXコイルとYコイルの両方に印加される組
み合わせ電流を計算する。
【0039】z軸に沿って複数のヨークが分布したこの
構成にはまた、複数の分布したコイルのそれぞれの小さ
い電流により、1つのコイルまたは数個のコイルの大き
い電流と同じ偏向が得られるという利点がある。これに
より偏向応答の速度が大きくなるよう、電流を減らした
り、巻き数(及びインダクタンス)を減らしたりするこ
とができる。また比較的小さい分散した偏向ヨークを多
数使用することで、補正フィールドを表す曲線に対する
近似がよくなる。特定の例では、100KeVの電子系
を対象に設計されたレンズの全長は、600mmのz軸
に沿い、13個の軸シフト・コイルが用いられた。
【0040】収差補正:余分な詳細に立ち入る労は省
き、本発明をわかりやすく説明するため、ここでは、曲
線軸がビーム及びウエハ上に形成される像に与える影響
についても、基本的な特徴はそのままで簡単に説明す
る。図2を参照する。本発明による補正の前後の局所磁
界と電子ビーム軌道の関係が示してある。
【0041】図の左で、装置軸101はz軸に沿って伸
びる。右側には、軸シフト・コイル150i及び150
i+1の右手側部分が示してある。コイルの左側は図の範
囲の外側にある。図の中央、短い垂直バー375nは、
レチクル375(この図に示した装置の部分の上に位置
する)のn番目のサブフィールドを通過した電子のグル
ープの境界を表す。2つの垂直バーの間の水平ライン
は、電子の"スライス"を表し、これは電子が短時間にレ
チクルを同時に通過したときのレチクルのサブフィール
ドを表す。局所磁気レンズ軸101nは、垂直線で表さ
れる。磁気軸は先に述べたようにn番目のサブフィール
ドの中央にシフトしているからである。レンズ・フィー
ルドBn(x,z)は、従来技術に従ってヨーク150
−1、150−nによりシフトしたとき、軸101n
両側の、わずかに曲がった実線により表される。従来技
術の軸シフト・レンズでは、150−iと150−i+
1の電流は等しく、軸101nは直線で軸101に平行
であった。局所磁界軸がビームを辿るようにするため、
ヨーク150の電流が変更される。図の例では、ヨーク
150i+1の電流は150iより小さい。これは局所軸を
軸101に近付けるためである。2つのヨークの組み合
わせ効果は、図の傾斜した軸101n'及び曲がった破線
により示される。大きさは傾斜したベクトルBn'(x,
z)として示してある。ここでプライムは軸が傾斜した
後のフィールドを示す。
【0042】この傾斜により収差が付加されることが予
想外に観測されている。局所軸上の正味のフィールド
(すべてのフィールドの組み合わせを意味する)は、こ
こでは図のとおりX−Y面に垂直ではないが、サブフィ
ールドを表す電子は引き続きX−Y面に平行な面を通
り、よってこれらの電子を含む面は、対称局所軸101
n'に垂直ではなくなる。その結果、局所軸101n回り
の局所フィールドは、従来技術のように、基本的に方位
角上対称ではなくなる。
【0043】全体の軸シフトと傾斜したヨーク・フィー
ルドのx成分は、次式により良好な近似として表すこと
ができる。
【数4】Bx(zi)=Ba(zi)-Bb(zi)=Ba(zi)-c(zi)・{δBa(x,
y,z)/δz}zi
【0044】ここでBaは軸シフト・フィールド、Bb
傾斜したまたは曲がったフィールドである(いずれもx
軸に平行)。レンズ・フィールドの傾斜は、図2のx位
置のX0でサブフィールド中心には影響を与えないが、
レンズ・フィールドBn(x1,zi)及びBn(x2
i)は、互いに反対の方向に変化する。サブフィール
ド375nの右の電子は、Bn'(x2,zi−δ)により
近似できるフィールドBn'(x2,zi)に直面する。同
様に、左の電子はBn'(x1,zi+δ)により近似でき
るフィールドBn'(x1,zi)に直面する。
【0045】当業者には先の説明から明らかなように、
局所軸のX−Y面に対するこの傾斜によって、従来の装
置にはない収差が生じる。図2で、ビームの中心電子線
の軌道を表す破線101n'と局所軸101nの間にしき
い角より大きい有限角度αがある。"しきい角"という言
葉は、傾斜の影響が、装置に依存するしきい値を超え、
補正を要する収差をビームに与えるような角度をさして
用いている。局所軸101n'のフィールドに、電子の速
度ベクトルに垂直な、無視できない成分が含まれる場
合、ベクトル式(ベクトルF)=(ベクトルv)×(ベ
クトルB)には、直線可変軸を有する従来の装置にはな
かった成分が含まれ、曲線軸を使用することによる改良
は、新たな誤差を生じ得る。焦点合わせ操作と偏向のい
ずれも、ビームがz軸に平行な場合の状態から変更され
ることになる。
【0046】前記の説明に照らして、当業者には直観的
に明らかになるように、ここで求められるのは、レンズ
・フィールドの傾斜を補正して、サブフィールド軸10
nに対して局所的に垂直にする補助フィールドであ
る。これは、同じz座標で装置のz軸101に中心を持
ち、y軸に平行で、大きさの異なる電流を同じ方向に流
す2本1組のワイヤーにより達成される。図5に示すと
おり、当業者には明らかなように、同じ極性で(つまり
紙面に対して両方とも内向きまたは両方とも外向き)に
流れる電流からのフィールドは、組み合わせられ、軸1
01nに対してある傾斜角で傾斜フィールドを与える。
傾斜軸は必ずしもビームの中心電子線と交わらないが、
補正ワイヤーの組のパラメータを、観測された収差にフ
ィットさせることによって傾斜フィールドの方位角が導
かれる。必要な、2つのワイヤー対(1つの対はx軸に
平行、もう1つはy軸に平行)を使用して、補助傾斜フ
ィールドを、所望の傾斜フィールド方位角で印加するこ
とができる。
【0047】ワイヤーはそれぞれ、X−Y面に均一では
ないフィールドを生成する。この組み合わせは、4つの
軸に関して互いに90°で、例えば±45°と±135
°で対称である。その結果、この4重補正フィールドか
ら、対称性が同じ収差が生じ、これは、Miklos Szilagy
iによるElectron and Ion Optics、1988 Plenum Pres
s、N.Y.、に述べられているような6極子により補正
する必要がある。
【0048】補正可能な18の収差のうち11、偏向コ
マ半径、偏向コマ長さ、それらと同等なサブフィールド
歪み、及び3つの混合収差またはハイブリッド収差の補
正には、動径勾配(δBz/δr)のz方向の補正フィ
ールドが必要である。
【0049】勾配の動径勾配で動径フィールドを生成す
る装置も有効であるが、勾配のこのような勾配の複雑な
共役を生成する装置、つまり6極子、しか知られていな
い。これは4重収差を生成する(よって補正も可能)。
【0050】図5を参照する。軸シフト・ヨーク・アレ
イ150の一部が示してあり、傾斜したワイヤー及び他
の補正要素が追加されている。要素30−1A、30−
1Bは紙に対して垂直なワイヤーである。電流は、中心
軸から局所軸101nへの径方向で、組み合わせフィー
ルドのz成分の勾配を生じるよう選択される。これは必
要な傾斜補正を与えるのに充分な大きさである。多様性
を考慮して、ワイヤーは紙の面に垂直に示してある。図
の装置はその面で動作するからである。図のワイヤー3
0−1A、30−1Bは、励起されて傾斜フィールドB
Tをレンズ・フィールドBLに印加し、補正されたフィー
ルドBCが生じる。これはここで、n番目のサブフィー
ルドの中央を通る中心電子線軌道101nに平行に示し
てある。このほか、また別の補正ワイヤー対、可変軸6
極子30−3、及び4極子30−4があり、これらによ
り、あらかじめ存在する収差、及び潜在的に傾斜ワイヤ
ーにより生じる新しい収差が補正される。
【0051】レンズ理論では、X.Zhu、H.Lin、及び
E.MunroによりOptik 61、121(1982)で述べられてい
るように誤差が分類されている。3次理論では、27の
収差があり、それぞれ複素数で表される。19の収差は
偏向に依存する。横方向色収差を除いて、これらのうち
17は、原理的には完全に補正できる。1つの例では1
7の補正要素を使用する。すなわちワイヤー対が11セ
ット(1セットは4ワイヤーで、2本がx軸とy軸それ
ぞれに平行)及び6つの6極子である。19番目の収
差、偏向歪み、はビーム位置決め校正により補正され
る。実際には、装置が異なれば、誤差範囲も異なり、さ
まざまな収差に対する感度も異なる。設計者によって
は、すべての収差の補正は必要ないこと、従ってワイヤ
ー対は11より少なくてよいことは明らかであろう。他
の設計者には、すべてのワイヤーを最適位置に合わせる
に充分なスペースがなく、最適数より少なくして済ませ
るしかないと思われるかもしれない。
【0052】補正要素は、レンズや軸シフト・ヨークの
数ではなく装置全体の収差の関数である。各ヨーク15
iに1組の傾斜ワイヤーを付加する必要はなく、必要
な補正要素の数は、2レンズ系で2倍(3レンズ系で3
倍)にはならない。
【0053】補正要素(例えば22)は、装置内に都合
のよい形で配置できる。ウエハ59に届くとき補正され
る限りは、装置内全体を通してビームを補正する必要は
ない。確かに、補正フィールドは、装置の他の部分で、
特にウエハで、収差を抑えるために必要な場合は、局所
軸101n'に対して意図的に非平行にすることもあろ
う。補正電流の大きさと要素の位置は、装置の詳細に大
きく依存し、かなりの幅がある。図1の特定の例では、
22個のワイヤー対と6つの6極子を使用するのが望ま
しい。補正要素は、装置全長で均等にまたは不均等に離
隔するか、またはレンズその他の基本的な装置要素には
不要な利用可能位置でグループ分けすることができる。
【0054】装置が設計され、要素の物理的な配置がわ
かれば、当業者には周知の従来の繰り返しプロセスは、
初期の所望の軌道(例えばn番目のサブフィールドを通
る)を設定するステップ、この軌道を作るため必要な偏
向を計算するステップ(集束フィールドはすでに第1次
までわかっている)、曲線軌道により生じる収差及び収
差を補正するための傾斜電流を計算するステップ、傾斜
電流を考慮して、解が許容誤差に収束するまで軌道を再
計算するステップ等である。従来のアルゴリズムとプロ
グラムは、このような計算を行うものとして周知であ
り、装置の設計に日常的に用いられる。
【0055】図6を参照する。同じ極性(つまり両方と
も+yまたは両方とも−y方向)を有する電流で付勢さ
れるワイヤー対30−1A、30−1Bが示してある。
一般に、2つの直交し交差したワイヤー対30−1A乃
至30−1Dに、第1、第2、第3、及び第4の電流が
流れる。これは動径勾配を所望の傾斜フィールド方位角
に合わせるためである。ワイヤーの戻り経路からのフィ
ールドは、フィールドの付加ソースである。図の右下、
参照符号62は30−1Aと30−Dの戻りワイヤーを
示す。これらのワイヤーの電流は反対なので、ワイヤー
を近接させ平行にするか、またはツイスト対とすること
によって浮遊フィールドの影響を小さくすることができ
る。更に、参照符号63で示される磁界も利用できる。
あるいは、戻りワイヤーを、図に示したワイヤーに近接
させ、すべてのフィールドを補正に利用することができ
る。その場合でも、サブフィールドのフィールドは所望
の勾配を生じるが、z方向のフィールドは1/z3の形
で低下する。従ってこの構成には、他のコイルのフィー
ルドとの干渉が少ないという利点がある。
【0056】言うまでもなく、長いワイヤーからのフィ
ールドは1/rに比例する。勾配はワイヤー間距離に比
べて、軸から少し離れた動径距離について線形であるこ
とが確認されている。電流の比は、局所軸101nでは
2つのフィールドが打ち消し合うが、軸からの相応の距
離では、組み合わせられて結果は線形になるように選択
される。
【0057】図7を参照する。軸101から±50mm
での1組のワイヤーからの正味のフィールドが示してあ
る。図の例はワイヤーの電流が等しい場合である。この
場合ワイヤーの面に線形フィールド勾配があり、zと共
に急激に低下する。他方、図8は電流比が約1.8の場
合で、どの半径についても、zの値を変えたとき負フィ
ールドが大きいことをを示す。この効果は、例えばz方
向に、図8の負のフィールド・ディプを補正するためセ
ットできるフィールドを印加する電流ループ30−5を
追加することによって、装置の他のパラメータを調整し
て補正することができる。装置設計者は、先に述べた戻
りワイヤーに関して、負フィールドを大幅に縮小する別
の構成を採用することもできる。
【0058】当業者には明らかなように、多くの環境
で、困難は増すとしても、磁気手段と同じ結果を得るた
めに静電手段も使用でき、偏向器、補正手段等の用語
は、静電偏向装置及び磁気装置を含む意味で用いられて
いる。
【0059】まとめとして、本発明の構成に関して以下
の事項を開示する。
【0060】(1)粒子光学レンズのための曲線軸補正
装置であって、装置軸回りに配置されたフィールド生成
手段を有し、レンズ長を該装置軸に沿って延長し、集束
フィールドを生成して粒子ビームの焦点合わせを行う、
レンズと、上記レンズ内に、上記装置軸に垂直な面にて
それぞれが実質的に均一である1組の軸補正フィールド
を生成する軸シフト手段であって、該軸補正フィールド
の組は、該装置軸に沿った位置の関数として大きさが変
化し、該位置の関数は、上記粒子ビームの中心粒子線の
軌道に依存し、該軸補正フィールドの組のそれぞれは、
大きさが上記集束フィールドの動径成分を打ち消すのに
充分であり、よって上記集束フィールドの可変軸が上記
粒子ビームの中心粒子線の軌道と実質的に一致する手段
と、を含み、軸シフト面で、上記集束フィールドの可変
軸を上記粒子ビームの中心粒子線の軌道に実質的に一致
させるように上記集束フィールドの可変軸を傾斜させる
角度が、補正を要する収差を上記粒子ビームに与えるし
きい値を超える場合に備えて、上記装置は更に少なくと
も1つの傾斜フィールド手段を含み、該手段は、上記装
置軸の両側で且つ上記装置軸に沿った同じ位置に設けら
れて、同じ極性の電流を流して少なくとも1つの傾斜フ
ィールドを印加する、傾斜補正ワイヤーの第1対を含
む、曲線軸補正装置。 (2)上記少なくとも1つの傾斜フィールドはそれぞ
れ、動径勾配(δB/δr)のz方向の補正フィール
ドを有し、上記装置は更に、上記装置軸回りに配置さ
れ、上記装置軸に沿って追加の補正フィールドを印加し
て上記z方向の補正フィールドを抑制する、少なくとも
1つの補正手段を含む、上記(1)記載の曲線軸補正装
置。 (3)上記少なくとも1つの傾斜フィールド手段は、上
記粒子ビームに4重収差を導入し、上記補正装置は更
に、上記4重収差を補正する少なくとも1つの6極子要
素のセットを含む、上記(2)記載の曲線軸補正装置。 (4)上記少なくとも1つの傾斜フィールド手段は、上
記装置軸の両側で且つ上記装置軸に沿った同じ位置に設
けられて、同じ極性の電流を流し、上記傾斜補正ワイヤ
ーの第1対と共に、上記動径勾配(δB/δr)のz
方向の補正フィールドを印加する傾斜補正ワイヤーの第
2の対を含む、上記(3)記載の曲線軸補正装置。 (5)上記少なくとも1つの傾斜フィールド手段は、上
記粒子ビームに4重収差を導入し、上記補正装置は更
に、上記4重収差を補正する少なくとも1つの6極子要
素のセットを含む、上記(1)記載の曲線軸補正装置。 (6)上記少なくとも1つの傾斜フィールド手段は、上
記装置軸の両側で且つ上記装置軸に沿った同じ位置に設
けられて、同じ極性の電流を流し、上記傾斜補正ワイヤ
ーの第1対と共に、上記動径勾配(δB/δr)のz
方向の補正フィールドを印加する傾斜補正ワイヤーの第
2の対を含む、上記(5)記載の曲線軸補正装置。 (7)上記装置は、少なくとも2つの傾斜フィールド手
段と少なくとも2つの6極子を含む、上位(3)記載の
曲線軸補正装置。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が実現される可変軸レンズ電子ビーム装
置の図である。
【図2】レンズ・フィールドの異空間配向、及び粒子ビ
ームの曲線軌道を示す図である。
【図3】レンズの軸束密度、及び軌道または曲線軸によ
り変調されたレンズ・フィールド導関数、及び光学系で
有益であり代表的な軌道を示す電子光学レンズの断面図
である。
【図4】従来技術に従った可変軸レンズ電子ビーム装置
の図である。
【図5】曲線軸により生じる収差を補正する補正要素を
示すレンズの断面図である。
【図6】本発明に従った2つの傾斜補正ワイヤー対の図
である。
【図7】非偏向ビームと偏向ビームについてワイヤー対
の軸フィールド分布と動径フィールド分布を示す図であ
る。
【図8】非偏向ビームと偏向ビームについてワイヤー対
の軸フィールド分布と動径フィールド分布を示す図であ
る。
【符号の説明】
5、7、55、57 偏向器 11 磁気補正ヨーク 13 上磁極片 14、19 下磁極片 16 ターゲット・ホルダ 17 ターゲット・ステッパ 18 レッグ 20 ターゲット・ハンドラ・アーム 41、53 励起コイル 43、45 磁気偏向ヨーク 49、51 磁極片 50 照射レンズ 59 ウエハ 60 専用コントローラ 60' コントローラ 61、63 電源 65、67、70、79 信号ジェネレータ 69 補正コイル 71、73 動的焦点補正コイル 100 磁気レンズ 101 物理軸 200 可変軸界浸レンズ 275 開口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポール・フランシス・ペトリック アメリカ合衆国10509、ニューヨーク州 ブリュースター、イベス・ファーム、ブ ラドリイ・コート(番地なし) (56)参考文献 特開 昭60−10721(JP,A) 特開 昭57−105953(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 37/153 H01J 37/141

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒子光学レンズのための曲線軸補正装置で
    あって、 装置軸回りに配置されたフィールド生成手段を有し、レ
    ンズ長を該装置軸に沿って延長し、集束フィールドを生
    成して粒子ビームの焦点合わせを行う、レンズと、 上記レンズ内に、上記装置軸に垂直な面にてそれぞれが
    実質的に均一である1組の軸補正フィールドを生成する
    軸シフト手段であって、該軸補正フィールドの組は、該
    装置軸に沿った位置の関数として大きさが変化し、該位
    置の関数は、上記粒子ビームの中心粒子線の軌道に依存
    し、該軸補正フィールドの組のそれぞれは、大きさが上
    記集束フィールドの動径成分を打ち消すのに充分であ
    り、よって上記集束フィールドの可変軸が上記粒子ビー
    ムの中心粒子線の軌道と実質的に一致する手段と、を含
    み、 軸シフト面で、上記集束フィールドの可変軸を上記粒子
    ビームの中心粒子線の軌道に実質的に一致させるように
    上記集束フィールドの可変軸を傾斜させる角度が、補正
    を要する収差を上記粒子ビームに与えるしきい値を超え
    る場合に備えて、上記装置は更に少なくとも1つの傾斜
    フィールド手段を含み、該手段は、上記装置軸の両側
    且つ上記装置軸に沿った同じ位置に設けられて、同じ極
    性の電流を流して少なくとも1つの傾斜フィールドを印
    加する、傾斜補正ワイヤーの第1対を含む、 曲線軸補正装置。
  2. 【請求項2】上記少なくとも1つの傾斜フィールドはそ
    れぞれ、動径勾配(δB /δr)のz方向の補正フィ
    ールドを有し、上記装置は更に、上記装置軸回りに配置
    され、上記装置軸に沿って追加の補正フィールドを印加
    して上記z方向の補正フィールドを抑制する、少なくと
    1つの補正手段を含む、 請求項1記載の曲線軸補正装置。
  3. 【請求項3】上記少なくとも1つの傾斜フィールド手段
    は、上記粒子ビームに4重収差を導入し、上記補正装置
    は更に、上記4重収差を補正する少なくとも1つの6極
    子要素のセットを含む、 請求項2記載の曲線軸補正装置。
  4. 【請求項4】上記少なくとも1つの傾斜フィールド手段
    は、上記装置軸の両側で且つ上記装置軸に沿った同じ位
    置に設けられて、同じ極性の電流を流し、上記傾斜補正
    ワイヤーの第1対と共に、上記動径勾配(δB /δ
    r)のz方向の補正フィールドを印加する傾斜補正ワイ
    ヤーの第2の対を含む、 請求項3記載の曲線軸補正装置。
  5. 【請求項5】上記少なくとも1つの傾斜フィールド手段
    は、上記粒子ビームに4重収差を導入し、上記補正装置
    は更に、上記4重収差を補正する少なくとも1つの6極
    子要素のセットを含む、 請求項1記載の曲線軸補正装置。
  6. 【請求項6】上記少なくとも1つの傾斜フィールド手段
    は、上記装置軸の両側で且つ上記装置軸に沿った同じ位
    置に設けられて、同じ極性の電流を流し、上記傾斜補正
    ワイヤーの第1対と共に、上記動径勾配(δB /δ
    r)のz方向の補正フィールドを印加する傾斜補正ワイ
    ヤーの第2の対を含む、 請求項5記載の曲線軸補正装置。
  7. 【請求項7】上記装置は、少なくとも2つの傾斜フィー
    ルド手段と少なくとも2つの6極子を含む、請求項3記
    載の曲線軸補正装置。
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