JPH106396A - メタクリル酸メチル系樹脂エンボスシート - Google Patents

メタクリル酸メチル系樹脂エンボスシート

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JPH106396A
JPH106396A JP16438196A JP16438196A JPH106396A JP H106396 A JPH106396 A JP H106396A JP 16438196 A JP16438196 A JP 16438196A JP 16438196 A JP16438196 A JP 16438196A JP H106396 A JPH106396 A JP H106396A
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JP
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methyl methacrylate
weight
molecular weight
polymer
reduced viscosity
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JP16438196A
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Tomohiro Maekawa
智博 前川
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】転写性の優れたメタクリル酸メチル系樹脂エン
ボスシートを提供する。 【解決手段】 重量平均分子量(Mw)が8万〜40万
であり、Z平均分子量を用いて規定される分岐点間分子
量が3万〜50万である分岐構造を有するメタクリル酸
メチル系重合体を50%以上含有してなるメタクリル酸
メチル系樹脂組成物を(200+Mw/10000)℃
を超える温度で溶融した後、少なくとも1本のエンボス
ロールを有するロールユニットを介して押出成形してな
るメタクリル酸メチル系樹脂エンボスシートは、従来の
メタクリル酸メチル系樹脂エンボスシートと比較して、
シボ模様の転写性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はメタクリル酸メチル
系樹脂エンボスシートに関する。
【0002】
【従来の技術】メタクリル酸メチル系樹脂シートの表面
に微細な凹凸やパターンを付与させた材料は、透過型デ
ィスプレイの表面板、照明カバー、自動車、電車、飛行
機等の内外装部品や家庭用電気機器の外装部品、プロジ
ェクションTVのレンチキュラーレンズ等に広く用いら
れている。
【0003】従来から、このような表面に微細な凹凸や
特定の模様を有する熱可塑性樹脂シートを製造するにあ
たり、押出成形におけるロールユニットを構成するロー
ルとしてロール表面にシボ模様や、特定の模様を付した
ものを用い、樹脂シートの表面に模様を転写することが
行われている。また最近では、エンボス加工される樹脂
自体を特殊な材料に変更して、転写性を向上させるとい
う試みもある。例えば、特開平4-327937号公報には高流
動性のポリカーボネート樹脂と低流動性のポリカーボネ
ート樹脂とが2層に積層され、高流動性のポリカーボネ
ート樹脂側の面にエンボス加工が施されていることを特
徴とするエンボス付きのポリカーボネートシートが開示
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開平4-327937号公報
に記載されたエンボスシートは、メタクリル酸メチル系
樹脂のエンボスシートにも適用できるが、溶融流動性の
異なる二種の材料を用い、さらに共押出という手法を採
らなければならず生産性が悪い。また、両材料の溶融流
動性が異なるため、押出成形においてバンクを形成させ
にくい点があり、これも生産効率を落としてしまうこと
になる。
【0005】そこで本発明者は、転写性の良好なメタク
リル酸メチル系樹脂エンボスシートについて鋭意検討し
た結果、特定の分岐構造を有するメタクリル酸メチル系
重合体を50%以上含有するメタクリル酸メチル系樹脂
組成物を用いることによって、溶融流動性が同じ通常の
メタクリル酸メチル系樹脂と比較して、シボ模様転写性
に優れたメタクリル酸メチル系樹脂のエンボスシートが
得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、重量
平均分子量(Mw)が8万〜40万であり、Z平均分子
量を用いて規定される分岐点間分子量が3万〜50万で
ある分岐構造を有するメタクリル酸メチル系重合体を5
0%以上含有してなるメタクリル酸メチル系樹脂組成物
を(200+Mw/10000)℃を超える温度で溶融
した後、少なくとも1本のエンボスロールを有するロー
ルユニットを介して押出成形してなるメタクリル酸メチ
ル系樹脂エンボスシートである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において用いられるメタクリル酸メチル系重合体
とは、その構成単位としてメタクリル酸メチル単位を5
0重量%以上、好ましくは70重量%以上含有するもの
であり、メタクリル酸メチル単位を50重量%以上含有
する限りその一部がメタクリル酸メチルと共重合可能な
単官能の不飽和単量体単位で置き換えられたものであっ
てもよい。該共重合可能な単官能不飽和単量体単位は該
重合体中に1重量%以上含まれていることが好ましく、
さらに好ましくは3重量%以上であり、3〜20重量%
の場合が特に好ましい。
【0008】該共重合可能な単官能不飽和単量体として
は、例えばメタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、
メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、
メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル等のメタクリル
酸エステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリ
ル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エ
チルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、等の
アクリル酸エステル類、メタクリル酸、アクリル酸など
の不飽和酸類、スチレン、α−メチルスチレン、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
【0009】本発明のメタクリル酸メチル系重合体の重
量平均分子量(Mw)は8万〜40万、好ましくは15
万〜30万である。重量平均分子量(Mw)が8万未満
であるとエンボスシートの機械的強度が不十分であり、
40万を超えると押出成形しにくくなる。
【0010】本発明のメタクリル酸メチル系重合体は、
そのZ平均分子量(Mz)を用いて規定される分岐点間
分子量(Mzb)が3万〜50万のものであり、好まし
くは5万〜20万のものである。該分岐点間分子量(M
zb)が3万未満の場合は機械的強度が不十分である。
50万を超えると2次成形後の偏肉抑制効果が小さくな
る傾向がある。
【0011】ここで重量平均分子量(Mw)、Z平均分
子量(Mz)とは、ゲル・パーミエーション・クロマト
グラフィー(GPC)と示差屈折率計により求められた
値である。この求め方は、例えば1984年版、高分子
学会編の「高分子特性解析」(共立出版)24頁〜55
頁に記載されている。
【0012】分岐点間分子量とは、分岐構造を有するポ
リマーにおいて分岐点から次の分岐点までの分子量の平
均値を意味し、Z平均分子量(Mz)を用いて規定され
る。この分岐点間分子量(Mzb)は、日本ゴム協会
誌、第45巻、第2号、105〜118頁「キャラクタ
リゼーション」の記載に基づき、下記[数1]、[数
2]式より算出される。
【0013】
【数1】{[η1 ]/[η2 ]}10/6={(1+Bz/
6)0.5 +4Bz/3π}-0.5
【0014】
【数2】Mzb=Mz/Bz
【0015】上記[数1]において、[η1 ] は、直鎖
状メタクリル酸メチル重合体標準試料のGPC溶出時間
に対する極限粘度と絶対分子量との積の関係を示す普遍
較正曲線を用いて得られる測定対象の重合体の絶対分子
量に対する極限粘度の関係を示す較正曲線において、分
子量がMz値に対応する極限粘度である。[ η2 ] は、
直鎖状のメタクリル酸メチル重合体標準試料の絶対分子
量に対する極限粘度の関係を示す較正曲線において、測
定対象の重合体と同じ分子量Mz値に対応する極限粘度
である。Bzは、Z平均分子量Mzにおける分岐点の数
である。
【0016】本発明における分岐構造を有するメタクリ
ル酸メチル系重合体(B)は、その重合体のうち分子量
30万以上のものの割合は、その重合体のクロロホルム
中25℃における還元粘度が0.7dl/g以下の時、
{〔14×該還元粘度値−6.8〕〜〔14×該還元粘
度値+11.2〕}(重量%)、該重合体の還元粘度が
0.7dl/g以上の時、{〔40×該還元粘度値−2
5〕〜〔40×該還元粘度値−7〕}(重量%)にある
ことが好ましい。なお、本発明で表す還元粘度とは、そ
の測定する重合体の溶液濃度が1g/dlでの値である。本
明細書においては特に別途規定しない限り、分子量は直
鎖状メタクリル酸メチル重合体の分子量に換算した値を
意味するものである。分子量30万以上の割合が上記の
範囲内の方が、流動性と耐溶剤性及び機械的強度のバラ
ンスが優れている。
【0017】本発明における分岐構造を有するメタクリ
ル酸メチル系重合体の架橋度は、ゲル分率(全重合体重
量に対するアセトン不溶部分の重量%)で表して、通常
3%以下、好ましくは1%以下、さらに好ましくはほぼ
0%である。
【0018】分岐構造を有するメタクリル酸メチル系重
合体は、前述の構成単位の単量体に、所定量の多官能の
構成単位となる成分、必要によりさらに連鎖移動剤及び
/または重合開始剤を加えて重合することによって得ら
れる。多官能性の構成単位となる成分の量は、メタクリ
ル酸メチル(及び単官能性単量体)に対し、通常は0.
02〜1重量部である。
【0019】共重合可能な多官能単量体としては、エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート等のエチレングリコールまた
はそのオリゴマーの両末端水酸基をアクリル酸またはメ
タクリル酸でエステル化したもの;ネオペンチルグリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレ
ート等の2価のアルコールの水酸基をアクリル酸または
メタクリル酸でエステル化したもの;トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールまた
はこれら多価アルコール誘導体をアクリル酸またはメタ
クリル酸でエステル化したもの;ジビニルベンゼン等が
挙げられる。
【0020】連鎖移動剤としては、メタクリル酸メチル
の重合に用いられる周知のものでよい。この中には、連
鎖移動官能基を1つ有する単官能の連鎖移動剤および連
鎖移動官能基を2つ以上有する多官能連鎖移動剤とがあ
る。単官能連鎖移動剤としては、アルキルメルカプタン
類、チオグリコール酸エステル類等が挙げられ、多官能
連鎖移動剤としては、エチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、トリメチロールプロパン、ジトリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリス
リトール、トリペンタエリスリトール、ソルビトーロ等
の多価アルコール水酸基をチオグリコール酸または3−
メルカプトプロピオン酸でエステル化したものが挙げら
れる。
【0021】連鎖移動剤および多官能単量体の量は、該
単官能単量体1モル当たり、該連鎖移動剤の量が1×1
-5モル〜5×10-3モル、該多官能単量体の量がその
官能基数が1×10-5〜{該連鎖移動剤(モル)−2.
5×10-4}モルとなる範囲である。
【0022】分岐構造を有するメタクリル酸メチル系重
合体の重量平均分子量は、一般に主として用いる該多官
能単量体の濃度、連鎖移動剤の濃度及びラジカル開始剤
の濃度に支配される。重量平均分子量の調整は、該架橋
剤濃度を増加すると重量平均分子量は大きくなり、逆に
連鎖移動剤を増加すると小さくなることを考慮して、該
多官能単量体の上記濃度範囲内及び連鎖移動剤の濃度の
範囲内で適宜変更すること行う。
【0023】分岐点間分子量は、主として、該多官能単
量体濃度によって調整できる。該多官能単量体濃度が高
いほど、分岐点間分子量は小さくなる。また連鎖移動剤
については、多官能連鎖移動剤の濃度が高いほど分岐点
間分子量は小さくなる。分子量30万以上の割合は、多
官能単量体の濃度が高いほど多くなる。
【0024】重合開始剤の使用量は、重合方法に応じた
周知の適量でよく、単量体または単量体混合物100重
量部に対して0.001〜1重量部程度、好ましくは
0.01〜0.7重量部である。なお重合開始剤の量が
多いほど、重量平均分子量が小さくなるのは、周知の一
般的なメタクリル系重合体と同様である。
【0025】本発明のメタクリル酸メチル系重合体を得
る方法としては、工業的にアクリル樹脂を製造する周知
の方法を用いる。つまり懸濁重合法、連続塊状重合法、
乳化重合法である。特に懸濁重合、連続塊状重合が適し
ている。
【0026】該メタクリル酸メチル系樹脂組成物中の分
岐構造を有するメタクリル酸メチル系重合体の割合は5
0重量%以上、好ましくは80重量%以上である。 5
0重量%未満であるとエンボスシートのシボ模様転写性
が向上しにくい。
【0027】該メタクリル酸メチル系樹脂組成物を構成
する残りの材料としては、通常の直鎖状メタクリル酸メ
チル系重合体や、耐衝撃改質剤、光拡散剤、艶消剤、難
燃剤、帯電防止剤、酸化防止剤、離型剤、紫外線吸収
剤、染顔料等で構成されるが、当然ながら全く添加しな
くても構わない。
【0028】これらの成分を混合し樹脂組成物とするに
は、周知の熱可塑性樹脂の混合方法を用いることができ
る。例えば、各成分をヘンシェルミキサーやタンブラー
のことく機械的な混合を行い、バンバリーミキサーや一
軸、二軸の押出機で溶融混練する方法がある。
【0029】得られた樹脂組成物をロールユニットに導
入するには、一軸、二軸の押出機等で溶融混練し、Tダ
イを通す必要がある。本発明では、Tダイから出た直後
の溶融シート状物の温度、すなわち樹脂の溶融温度はシ
ボ模様の転写性を良くするために一定以上の温度にする
必要がある。この温度はメタクリル酸メチル系重合体の
重量平均分子量(Mw)によって変わり、(200+M
w/10000)℃を超え、280℃以下にする必要が
ある。(200+Mw/10000)℃未満であるとシ
ボ模様の転写性が小さくなる傾向があり、280℃を超
えると樹脂の劣化を招くので好ましくない。溶融シート
状物の温度は、通常、接触型の温度計を用いて測定され
る。
【0030】Tダイから出た溶融シート状物からエンボ
スシートを製造する方法としては、基本的には2本以上
のロールを介して樹脂板を製造する方法であり、樹脂の
板・シートを製造する周知の代表的な方法である。
【0031】例えば「プラスチック加工技術便覧」(昭
和54年10月20日 日刊工業新聞社発行)254〜
260頁:特公昭61-46305号公報などに記載のごとく
「押出機」「ダイ」「艶付きロールユニット(ポリシン
グロール)」「ローラーテーブル」「耳切り装置」「引
取りロール」「切断、積重ね装置」の構成の装置を用い
る方法があり、この中で「艶付きロールユニット」のロ
ールの内の1本以上をエンボスロールとする。
【0032】本発明におけるエンボスロールとしては、
微細な凹凸のものから粗い物まで、あるいは種々の柄模
様のあるものが適用できる。つまり本発明のエンボスは
ことさらに限定が無く、いわゆるシボ模様、マット状の
ものから、レンチキュラーレンズのごとく一定の山が連
続して成形されているものや、プリズム形状の凹凸が規
則正しく配列されたものなどである。
【0033】本発明のメタクリル酸メチル系樹脂エンボ
スシートの板厚は、概ね100μm〜10mm程度のも
のであるが、特に限定されない。
【0034】
【発明の効果】本発明のメタクリル酸メチル系樹脂エン
ボスシートは、通常のメタクリル酸メチル系樹脂エンボ
スシートに比べ、エンボスの転写が良好である。
【0035】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例によってなんら制限さ
れるものではない。尚、評価方法は次の通りである。 (1)還元粘度(ηSP/C):JIS Z8803 に準拠し、還元
粘度は1g/dlの濃度での値であり、クロロホルム溶液、
25℃で測定し求めた(dl/g)。 (2)重量平均分子量(Mw)及びZ平均分子量(M
z):示差屈折率計及び粘度計付きゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(Watersウォーターズ社製 GPC15
0-CV)を用い、標準メタクリル酸メチル重合体の[分子
量−溶出時間]較正曲線から求めた。 (3)分岐点間分子量(Mzb):上記較正曲線および
標準メタクリル酸メチル重合体のGPC溶出時間に対す
る極限粘度の関係を示す較正曲線とから絶対分子量に対
する極限粘度の関係を示す較正曲線を求め、この較正曲
線を用いて分子量Mz値に対応する極限粘度[η2 ]を
求めた。次に標準メタクリル酸メチル重合体の溶出時間
に対する絶対分子量と極限粘度との積の関係を示す普遍
較正曲線を用いて、測定対象の重合体の絶対分子量に対
する極限粘度の関係を示す較正曲線を求め、この較正曲
線を用いて分子量Mz値に対応する極限粘度[η1 ]を
求めた。[η1 ]および[η2 ]を用いて前述の[数
1]からBzを求め、次いで前述の[数2]からMzb
を算出した。 (4)ゲル分率:アセトン100重量部に対し、重合体
を3重量部分散させた後、遠心分離(10000rpm ×5min)
させ、上澄み液を除去し乾燥させた不溶分の重量をアセ
トンに分散させる前の重合体重量で割り、ゲル分率を求
めた。 (5)樹脂板表面温度;接触型温度計(芝浦電子製作所
製TD-150)により樹脂表面温度を測定した。 (6)溶融流動性(MFR ):JIS-K7210 条件15に準拠し
て測定した。 (7)転写率:図1のパターンを表面に持つエンボスロ
ールで転写したエンボスシートに、シリコン系硬化性ゴ
ム(信越シリコン(株)製 KE-1300及びCAT-1300)を塗
布し、硬化後、図1と同様のパターンが現れるように切
り出して、断面を顕微鏡で観察しパターン溝の最大深さ
を測定し、エンボスロールの最大深さを100%として
転写率を算出した。
【0036】実施例で用いた各種単量体、連鎖移動剤の
略称は以下の通り。 ・DDSH:n−ドデシルメルカプタン ・HDA:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
【0037】実施例で使用した押出装置は以下の通りで
ある。 ・押出機:スクリュー径40mm、一軸、田辺プラスチ
ック(株)製 ・Tダイ:幅220mm、リップ間隔4mm ・ロールユニット:径200mm、巾300mm、縦3
本のポリシングロールのうち中央の1本を図1のパター
ンを表面に持つエンボスロールに変更した。
【0038】参考例1〜2 「メタクリル酸メチル系重合体の調整」200リットル
のSUS製オートクレーブにメタクリル酸メチル96重
量部に対し、アクリル酸メチル4重量部、ラウロイルパ
ーオキサイド0.3重量部、n−ドデシルメルカプタン
及び1,6−ヘキサンジオールジアクリレートを[表
1]に示す量、イオン交換水200重量部、ポリメタク
リル酸ナトリウム1重量部を入れて混合し、窒素雰囲気
下で加熱昇温して、80℃で重合を開始し、90分経過
後さらに100℃で60分重合させた。重合後、洗浄、
脱水、乾燥を行い、ビーズ状重合体を得た。得られた重
合体を評価した。 評価結果を[表1]に示す。
【0039】
【表1】
【0040】実施例1〜2、比較例1〜2 参考例で製造したメタクリル系重合体99.5重量%に
離型剤としてステアリルアシッドホスフェイト(LBT-100
堺化学工業(株)製)0.5重量%とをヘンシェルミ
キサーで混合した後、押出装置で樹脂温度265℃で溶
融混練後、[表2]の温度に設定したロールユニットを
介して押出成形して厚さ2mmのエンボスシートを得
た。このシートの評価結果を[表2]に示す。
【0041】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いたエンボスロールの表面形状の拡
大図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量平均分子量(Mw)が8万〜40万
    であり、Z平均分子量を用いて規定される分岐点間分子
    量が3万〜50万である分岐構造を有するメタクリル酸
    メチル系重合体を50%以上含有してなるメタクリル酸
    メチル系樹脂組成物を(200+Mw/10000)℃
    を超える温度で溶融した後、少なくとも1本のエンボス
    ロールを有するロールユニットを介して押出成形してな
    るメタクリル酸メチル系樹脂エンボスシート。
  2. 【請求項2】 分岐構造を有するメタクリル酸メチル系
    重合体が、その重合体のうち分子量30万以上のものの
    割合が、その重合体のクロロホルム中25℃における還
    元粘度が0.7dl/g以下の時、{[14×該還元粘
    度値−6.8]〜[14×該還元粘度値+11.2]}
    (重量%)、還元粘度が0.7dl/g以上の時、
    {[40×該還元粘度値−25]〜[40×該還元粘度
    値−7]}(重量%)である請求項1記載のメタクリル
    酸メチル系樹脂エンボスシート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005002830A1 (de) * 2003-07-02 2005-01-13 Röhm GmbH & Co. KG Kunststoffkörper mit mikrostrukturierter oberfläche
WO2012102273A1 (ja) * 2011-01-28 2012-08-02 住友化学株式会社 樹脂シートの製造方法、及び形状ロール

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