JPH1062930A - コンディショニング溶液濃縮物、それを含む容器およびそれを用いる処理方法 - Google Patents

コンディショニング溶液濃縮物、それを含む容器およびそれを用いる処理方法

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JPH1062930A
JPH1062930A JP9171692A JP17169297A JPH1062930A JP H1062930 A JPH1062930 A JP H1062930A JP 9171692 A JP9171692 A JP 9171692A JP 17169297 A JP17169297 A JP 17169297A JP H1062930 A JPH1062930 A JP H1062930A
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Jean Marie Buongiorne
マリー ボンジョーン ジャン
Michael John Haight
ジョン ハイト マイケル
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Eastman Kodak Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色素の安定性および漂白促進が可能な効果的
なコンディショニング溶液を提供することである。 【解決手段】 ナトリウムイオンを含まず、そして20
0〜600g/リットルの量存在する、ナトリウム塩以
外のホルムアルデヒド重亜硫酸塩、0〜200g/リッ
トルの量存在する、亜硫酸塩イオン、1.5〜25g/
リットルの量存在する、漂白促進剤、および60g/リ
ットル以下の量存在する、金属イオンキレート形成剤を
含んでなるコンディショニング溶液濃縮物、それを含む
容器並びにそれを用いる処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般にカラー写
真、特にカラー写真材料、特にカラー反転写真要素の処
理において有用な方法および組成物に関する。さらに詳
細には、本発明は改良された予備−漂白安定濃縮物、お
よび前記材料の処理での使用に関する。
【0002】
【従来の技術】多色、多層写真要素は一般に、単一支持
体の一面上に3種類の別個に選ばれた増感ハロゲン化銀
乳剤層を塗布せしめている。各層は、画像中の特定カラ
ーを形成するのに有用な成分を有する。典型的に、写真
要素は、処理中に増感層にイエロー、マゼンタおよびシ
アン色素を形成する色素形成性カプラーを用いる。
【0003】発色現像の後、色素画像と同時に形成した
銀像を除去する必要がある。乳剤層中に、またはその隣
接層中にカラーカプラーを含有するカラー反転写真要素
と共に用いることが意図される、1つの商業上重要な処
理では、以下の処理工程シクエンスを用いる:第一現
像、洗浄、反転浴、発色現像、漂白、定着、洗浄および
安定化。別の有用処理も同一工程を含むが、安定化を発
色現像と漂白の間に行う。
【0004】このような写真工程では、漂白促進剤液を
発色現像と漂白工程の間に用いることが多い。漂白促進
剤液は、“コンディショニング”浴または溶液としても
知られている。これは、二現像工程で現像された金属銀
を、ハロゲン化銀に完全に酸化するために、状態調節
(コンディションを整える)し、かつ漂白溶液中に発色
現像液が運び込まれるのを低減することにより漂白溶液
の酸性を保持するのに役立つ。コンディショニング溶液
は、必須成分として、有効量の漂白促進剤を含有する。
この促進剤は、コンディショニング液で処理する際、写
真要素の乳剤層中に吸収膨潤して、それにより要素を漂
白溶液に付する際、意図する効果を発揮するように存在
する。
【0005】マゼンタ色素画像は、シアン色素画像また
はイエロー色素画像のいずれより迅速に退色するので、
マゼンタ色素の不安定性はカラー写真における特に望ま
しくない課題である。このことは、アリールピラゾロン
タイプのマゼンタ色素形成性カラーカプラーを用いた場
合に特に顕著である。したがって、この課題の解決法を
見出す努力がかなりなされており、例えば、処理法の最
終段階の安定液に色素安定剤を用いることが挙げられて
いる。
【0006】ホルムアルデヒド前駆体をコンディショニ
ング溶液中に包含せしめてマゼンタ色素の安定性をさら
に向上させることができることも知られている。これら
の溶液はナトリウムホルムアルデヒド重亜硫酸塩、ヘキ
サメチレンテトラミンおよび各種のメチロール化合物を
含む。ある場合には、比較的高濃度のナトリウムホルム
アルデヒド重亜硫酸塩(例えば、40g/Lを超え、5
5g/Lの高濃度)を含有する、カラー反転フィルム処
理用のコンディショニング溶液を用いる。この方法によ
れば、マゼンタ色素の不安定性についての課題は効果的
に解決するが、写真処理の際、ホルムアルデヒドに露ら
されることによる潜在的な健康損傷の課題が増加する。
各種の政府による規制はホルムアルデヒドに対する露出
を低減するよう求めている。
【0007】米国特許第5,552,264号は、ホル
ムアルデヒド前駆体安定剤として高レベルのナトリウム
ホルムアルデヒド重亜硫酸塩を含む、改良されたコンデ
ィショニングもしくは予備漂白溶液濃縮物について記載
している。このような濃縮溶液はまた、大量のナトリウ
ムイオンを含有する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コンデ
ィショニング溶液が高含有量のナトリウムイオンを含む
と、次の漂白浴においてナトリウム第二鉄エチレンジア
ミン四酢酸の形成およびそれに続く沈澱がおこる傾向が
ある。したがって、コンディショニング溶液からのキャ
リーオーバー(持ち込み)により、望ましくないナトリ
ウムイオンが漂白浴にもたらされる。
【0009】このため、このような工程での沈澱形成を
低減し、かつ、さらに濃縮された状態で色素の安定性お
よび漂白促進が可能な効果的コンディショニング溶液を
顧客に提供する必要性がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題は、ナトリウム
イオンを含まず、そして、200〜600g/Lの量存
在する、ナトリウム塩以外のホルムアルデヒド重亜硫酸
塩、0〜200g/Lの量存在する、亜硫酸塩イオン、
1.5〜25g/Lの量存在する、漂白促進剤、および
60g/L以下の量存在する、金属イオンキレート形成
剤を含んでなることを特徴とするコンディショニング溶
液濃縮物により解決される。
【0011】本発明はまた、 A)像様露光し次いで現像したハロゲン化銀カラー写真
要素を、水で25:1まで希釈した前記コンディショニ
ング溶液濃縮物で処理し、次いで B)前記の処理要素を漂白することを含むハロゲン化銀
カラー写真要素の処理方法をも提供する。
【0012】本発明は、ナトリウムイオンを含まないコ
ンディショニング溶液もしくは予備漂白溶液を用いるこ
とにより、漂白剤の沈澱形成を回避する。さらに、この
コンディショニング溶液を高濃度の状態でパッケージし
そして顧客に配送する。従来のコンディショニング溶液
においては濃縮状態でも希釈状態でもナトリウムイオン
が存在したが、そのナトリウムイオンが不存在でも、前
記のような成分濃度(25倍まで)がなお達成可能であ
ったことは極めて驚くべきことであった。このように、
従来のナトリウムイオンを、慣用の漂白剤と沈澱を形成
する傾向がはるかに少ないカリウムイオンまたはリチウ
ムイオンのようなカチオンと置き換えた。
【0013】
【発明の実施の形態】広範囲の各種カラー反転写真要素
を本発明の実施に用いることができる。このような材料
については、例えば、 Research Disclosure, Publicat
ion 36544、第501〜541頁(1994年9
月)に詳述されている。本発明の実施に用いる反転カラ
ー写真要素は、その一面上に複数の感光性ハロゲン化銀
乳剤層を有する支持体を含む。感光層は、感光材料とし
て従来のハロゲン化銀、例えば、塩化銀、臭化銀、臭ヨ
ウ化銀、塩臭化銀、塩ヨウ化銀、塩臭ヨウ化銀、および
それらの混合物を含むことができる。ハロゲン化銀乳剤
層は各種の周知添加物を含むことができる。
【0014】前記したように、従来技術の周知カラー反
転処理では、第一現像液、反転液、発色現像液、コンデ
ィショニング溶液、漂白液、定着液および安定剤液が用
いられる。このような液の各々において有用な成分は、
写真技術分野において周知である。本発明の改良処理で
は、安定剤液を必要としない、すなわち、最終液は水か
らなるリンス浴もしくは洗浄液、または好ましくは写真
フィルムのスポットを防止するために十分な量の界面活
性剤を含有する水溶液であることができる以外は、前記
と同一の液を用いることができる。本発明においては、
コンディショニング濃縮物を希釈し、次いで別のコンデ
ィショニング工程において用いるが、従来の漂白、定着
または漂白/定着工程では用いない。したがって、コン
ディショニング濃縮物は、漂白または定着剤として従来
用いられた化合物を含有しない。
【0015】第一現像液は一般に白黒現像剤またはそれ
らの混合物を含有する。第一現像液は典型的に他の剤、
例えば、保恒剤、金属イオン封鎖剤、抑制剤、カブリ防
止剤、緩衝剤およびハロゲン化銀溶剤を含有する。反転
液は、一般に核形成剤、例えば、ホウ素化合物または還
元剤として機能するキレート化第一スズ塩、並びに酸化
防止剤、緩衝剤、殺生剤および金属イオン封鎖剤を含有
する。
【0016】芳香族第一アミノ発色現像剤に加えて、発
色現像液は典型的に金属イオン封鎖剤、緩衝剤、保恒
剤、競争カプラーおよびハロゲン化銀溶剤を含有する。
漂白液の必須成分は、金属銀を銀イオンに転化させる漂
白剤である。漂白液の他の通常の成分としては、ハロゲ
ン化物、金属イオン封鎖剤および腐蝕防止剤が挙げられ
る。過硫酸塩漂白剤、例えば、アンモニウムもしくはア
ルカリ金属過硫酸塩および過酸化物の漂白剤もまた特に
有用である。
【0017】定着液は、すべてのハロゲン化銀を溶解性
銀錯体に転化し、これらの錯体は乳剤層から拡散する。
写真要素層内に留まる定着液は、次の水洗工程で除去さ
れる。広範囲の各種カラー反転処理が当該技術分野にお
いて周知である。例えば、カプリング剤を写真要素に包
含する場合は、単一の発色現像工程を用いることがで
き、またはカプリング剤を現像溶液中に包含せしめる場
合は、3回の別々の発色現像工程を用いることができ
る。反転工程は、反転溶液を用いることにより、再露光
工程により、またはカブリ剤を発色現像液中に包含せし
めることにより実施できる。処理時間を短縮するため
に、漂白および定着を単一工程に合せることができる
(漂白−定着工程として知られている)。
【0018】本発明は特に、漂白促進剤、ホルムアルデ
ヒド前駆体、亜硫酸塩および金属イオンキレート形成剤
を含有する漂白−促進(またはコンディショニング)溶
液であって、使用前は極めて高濃度で供給されるものを
使用することにより色素安定性を高めることに関する。
本発明のコンディショニング溶液濃縮物は、典型的にpH
が4.5〜8.0の酸性水溶液である。好ましくは、pH
は4.5〜6.5である。pHは、当業者に容易に明らか
であるように、1種以上の酸または緩衝剤を用いて調整
保持することができる。
【0019】前記濃縮物は、また1種以上の漂白促進剤
を含有し、これらの促進剤は一般に濃縮物1リットル当
り25g以下の量(全量)、さらに好ましくは1.5〜
25gの量存在する。さらに好ましくは、前記量は1.
5〜12g/リットルである。この漂白促進剤の使用濃
度は、当然のことであるが、はるかに低い(25倍薄
い)。
【0020】イオウ含有有機化合物は、写真処理のコン
ディショニング溶液中の漂白促進剤として最も普通に用
いられる。しかしながら、他のタイプの化合物、例え
ば、ポリアルキレンオキシド、有機アミン、オニウム化
合物およびn−ヘキソオキシエタノールもまた知られて
いる。これらおよび通常用いられるイオウ−含有化合物
のさらなる詳細は米国特許第4,921,779号に記
載されている。漂白促進剤の混合物も必要に応じて用い
ることができる。
【0021】好ましい漂白促進剤としては、複素環式チ
オール、例えば、アミノ−チアジアゾールチオール、メ
ルカプトトリアゾール、イミダゾールチオールおよびア
ミノメルカプトトリアゾール、二硫化物(例えば、ビス
(2−アミノエタン)二硫化物、チオグリセロール二硫
化物およびビス(N,N−ジメチル−2−アミノエタ
ン)二硫化物)並びにチオエーテル(例えば、ジチアオ
クタンジオールおよびチアジエタノール)が挙げられる
が、これらに限定されない。特に好ましいものは、脂肪
族チオール、例えば、2−アミノエタンチオール、3−
アミノプロパンチオール、ジメチルアミノエタンチオー
ル、N−メチル−N−エチル−アミノ−エタンチオール
およびジエチルアミノエタンチオールである。
【0022】本発明の目的のために最も好ましい漂白促
進剤は、モノチオグリセロールである。本発明のコンデ
ィショニング溶液濃縮物にはホルムアルデヒド前駆体も
包含せしめる。用語“ホルムアルデヒド前駆体”とは、
コンディショニング溶液中で、その前駆体とホルムアル
デヒドの間に平衡関係を確立することができる任意の化
合物を意味する。そのメカニズムは明らかではないが、
前駆体は、色素安定化反応においてホルムアルデヒドが
消費される速度と同一速度でホルムアルデヒドを溶液中
に徐々に放出し、それにより平衡関係を維持するような
ホルムアルデヒド供与体として、実質的に作用すると信
じられている。したがって、漂白促進溶液中のホルムア
ルデヒドの濃度は常に極めて低レベルであり、溶液中の
ホルムアルデヒドが十分に存在しないので、積層したり
または溶液上の空気中の濃度が望ましくない程高くなる
ことはない。
【0023】本発明の目的にとって有用なホルムアルデ
ヒド前駆体としては、ナトリウムイオンが添加されてい
ないものが挙げられる。溶液を調製するために用いる水
から僅かな量のナトリウムイオンが存在するかもしれな
いが、ナトリウムイオンを意図的に添加することはな
い。特に有用なホルムアルデヒド前駆体としては、リチ
ウムホルムアルデヒド重亜硫酸塩、カリウムホルムアル
デヒド重亜硫酸塩およびアンモニウムホルムアルデヒド
重亜硫酸塩が挙げられる。
【0024】ホルムアルデヒド前駆体は、特に添加する
成分として濃縮物に添加することもできるし、当業者が
容易に理解できるように、ホルムアルデヒドと重亜硫酸
塩の反応によりその場で形成することもできる。ホルム
アルデヒド前駆体は、濃縮物1リットル当り、600g
以下の量、好ましくは200〜600gの量、さらに好
ましくは500〜600gの量、最も好ましくは550
〜600gの量存在する。
【0025】本発明のコンディショニング溶液濃縮物中
に、場合によって存在する(しかし好ましい)材料は亜
硫酸塩保恒剤(またはその組合せ)である。この保恒剤
は濃縮物1リットル当り0〜200gの量存在する。好
ましくは亜硫酸塩は、1リットル当り100〜200
g、さらに好ましくは100〜150gの量存在する。
有用な亜硫酸塩(および対応する重亜硫酸塩およびメタ
重亜硫酸塩)は当該技術分野において周知であり、例え
ば、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、重亜硫酸カリウ
ム、メタ重亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウムおよび
対応する重亜硫酸塩が挙げられる。亜硫酸カリウムおよ
びメタ重亜硫酸カリウムおよびそれらの混合物が好まし
い。本発明の亜硫酸塩または重亜硫酸塩については加え
られたナトリウムイオンはない。
【0026】本発明の濃縮物には、1種以上の金属イオ
ンキレート形成剤、例えば、鉄、カルシウム、マグネシ
ウム、マンガン、銅および処理溶液中に通常見出される
他の金属についてのキレート形成剤も含まれる。好まし
くは、鉄イオン(例えば、第二鉄イオン)についてのキ
レート形成剤を用いる。有用なキレート形成剤は当該技
術分野において周知であり、例えば、エチレンジアミン
四酢酸、エチレンジアミン五酢酸および他の多配座カル
ボン酸、アミノカルボン酸およびホスホン酸等の写真漂
白溶液に用いることが一般に知られているものが挙げら
れる。
【0027】1種以上のこれらのキレート剤は、全量で
60g/リットルまで存在し、10〜60g/リットル
の範囲の量が好ましい。本発明の濃縮物に、場合により
存在する成分は第二アミン化合物、例えば、米国特許第
5,523,195号に記載されているものである。濃
縮物中で有用な第二アミンの量は、一般に少くとも0.
75g/リットルであり、1.5〜25g/リットルが
好ましい。
【0028】本発明のコンディショニング溶液濃縮物は
また引用先行文献に記載されているように、このような
溶液に通常含まれる各種添加物を含むこともでき、これ
らとしてはスカム防止(anti-scumming) 剤、界面活性
剤、殺生剤、金属イオン封鎖剤、緩衝剤および酸化防止
剤が挙げられるが、これらに限定されない。本発明濃縮
物は、ガラス、合成ポリマー、金属または各種の既知金
属/ポリマー複合体から製造された適切な容器に入れて
供給できるが、好ましくは、これらの容器は、合成ポリ
マー、例えば、高密度および低密度ポリエチレン、ポリ
塩化ビニリデン、各種のポリアミド(例えば、ナイロ
ン)または本発明濃縮物に対して不活性な他の材料から
調製される。容器は、使い捨て包み、バイアルもしくは
ビン程度の小さいものであってよく、またはそれより大
きいものであってもよい。
【0029】本発明の実施において処理する写真要素
は、単一層もしくは多層のカラー要素であることができ
る。多層カラー要素は、典型的に可視スペクトルの3つ
の主要領域の各々に感度を有する色素画像形成単位を含
有する。要素はまた他の慣用層、例えば、フィルター
層、中間層、下塗り層、オーバーコートおよび当業者に
容易に明らかな他の層を含有することができる。磁気バ
ッキングも従来の支持体と同様に使用できる。
【0030】本発明は、アリールピラゾロンタイプのマ
ゼンタ色素形成性カラーカプラーを含有する、像様露光
されかつ現像された写真要素を処理するのに特に有用で
ある。このようなカラーカプラーは当該技術分野におい
て周知である。このような化合物の1つは、米国特許第
5,037,725号に記載されている。本発明濃縮物
は、一般に25:1(好ましくは18:1〜21:1、
さらに好ましくは19:1)まで水で希釈した後、処理
装置に供給する。あるいは濃縮物を使用する際希釈する
こともできる。
【0031】前記のコンディショニング(状態調節)工
程は、一般に5分未満実施するが、必要に応じてさらに
長時間用いることもできる。好ましくは、コンディショ
ニング時間は0.5〜2分である。本発明による処理
は、処理溶液を含む従来の深型タンクを用いて実施する
ことができる。あるいは、ラックおよびタンクもしくは
自動トレーデザインのいずれかを有する“低容量薄型タ
ンク”処理システムとして当該技術分野において知られ
ているものを用いて実施することもできる。このような
処理方法および処理装置は、例えば、米国特許第5,4
36,118号およびそこに引用されている刊行物に記
載されている。
【0032】以下の例は、単に本発明を説明する目的の
ためであり、限定を意図するものではない。特に断らな
い限り、すべての%は重量%である。
【0033】
【実施例】例1好ましいコンディショニング溶液濃縮物 本発明の好ましいコンディショニング溶液濃縮物を、以
下を順に水(322.5g)中に混合することにより調
製した:ホルムアルデヒド(37%、298.6g)、
メタ重亜硫酸カリウム(392.4g)、亜硫酸カリウ
ム(45%、297g)、チオグリセロール(90%、
10.36g)、エチレンジアミン四酢酸(60g)お
よびホスホン酸(75%、26.6g)。カリウムホル
ムアルデヒド重亜硫酸塩はその場で形成した。
【0034】この使用溶液は19:1に濃縮した。例2〜3別のコンディショニング溶液濃縮物 以下の成分を水(1リットルまでの)中に混合すること
により、2種類のコンディショニング溶液を調製した:例2 :水(50g)、ホルムアルデヒド(37%、15
0.3g)、亜硫酸カリウム(45%、792.7
g)、チオグリセロール(90%、5.18g)、エチ
レンジアミン四酢酸(30g)、ホスホン酸(75%、
13.3g)、および臭化水素酸(48%、284.0
g)。この溶液(pH5.95)は、本発明の濃縮溶液を
得るために10倍に濃縮した。例3 :水(399.9g)、ホルムアルデヒド(37
%、298.6g)、メタ重亜硫酸カリウム(501.
8g)、チオグリセロール(90%、10.36g)、
エチレンジアミン四酢酸(60.0g)、ホスホン酸
(75%、26.6g)および水酸化カリウム(45
%、100.8g)。最終pHは5.95であり、この溶
液を20倍に濃縮して本発明濃縮物を得た。例4コンディショナー濃縮溶液の使用 本発明濃縮物は、例1で調製したコンディショニング溶
液を希釈したものであり、この希釈溶液を用いて、従来
のカラー反転写真フィルム(Film Code 6121)試料
を(以下の処理プロトコールを用いて)処理することに
より評価した。このフィルムは、従来の1−アリール−
5−ピラゾロンマゼンタカラーカプラーを乳剤層の1つ
に含有した。処理プロトコール : 6分 第一現像* 2分 水洗 2分 反転液** 6分 発色現像*** 2分 コンディショニング 6分 漂白**** 4分 定着# 4分 水洗 30秒 最終洗浄## 20分 乾燥* 従来のProcess E−6用の KODAK第一現像液を用
いる現像。** 反転液は、従来の KODAK反転液、Process E−6
であった。*** 従来の KODAK Color Developer, Process E−6
を用いる発色現像。**** 従来の KODAK漂白液、Process E−6を用いる漂
白。# 従来の KODAK定着液、Process E−6を用いる定
着。## KODAK最終リンス液、Process E−6を用いる最
終洗浄。
【0035】フィルム試料を処理した後、これらの試料
を、液体クロマトグラフィにより評価して要素中の残留
マゼンタカラーカプラーを測定し、また、促進保持試験
(77℃、0%の相対湿度)によりマゼンタ色素の退色
量を測定した。本発明濃縮物は、適切に希釈すれば、こ
れらの反転要素の処理におけるコンディショニング溶液
として許容可能の性能を発揮した。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナトリウムイオンを含まず、そして20
    0〜600g/リットルの量存在する、ナトリウム塩以
    外のホルムアルデヒド重亜硫酸塩、 0〜200g/リットルの量存在する、亜硫酸塩イオ
    ン、 1.5〜25g/リットルの量存在する、漂白促進剤、
    および60g/リットル以下の量存在する、金属イオン
    キレート形成剤を含んでなるコンディショニング溶液濃
    縮物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコンディショニング溶液
    濃縮物を含有する容器であって、前記容器が水不浸透性
    合成ポリマーからなる容器。
  3. 【請求項3】 A)現像済ハロゲン化銀カラー写真要素
    を、請求項1記載のコンディショニング溶液濃縮物で処
    理し、 その際、前記濃縮物は水で25:1まで希釈したもので
    あり、次いで B)前記処理済要素を漂白することを含んでなるハロゲ
    ン化銀カラー写真要素の処理方法。
JP9171692A 1996-06-27 1997-06-27 コンディショニング溶液濃縮物、それを含む容器およびそれを用いる処理方法 Pending JPH1062930A (ja)

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