JPH1061687A - 鉄道車両用ディスクブレーキ - Google Patents

鉄道車両用ディスクブレーキ

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JPH1061687A
JPH1061687A JP21752696A JP21752696A JPH1061687A JP H1061687 A JPH1061687 A JP H1061687A JP 21752696 A JP21752696 A JP 21752696A JP 21752696 A JP21752696 A JP 21752696A JP H1061687 A JPH1061687 A JP H1061687A
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JP
Japan
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brake
wheel
cylinder
cylinders
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JP21752696A
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English (en)
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Shigeru Yoshizawa
茂 吉澤
Hitoshi Furukawa
仁 古川
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Akebono Brake Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シリンダの大きさを適正化、ブレーキパッドの
材質を用途別に最良化、キャリパボディ全体を軽量化、
及び、非常用ブレーキの駆動源として機能するシリンダ
をさらに小型化できる鉄道車両用ディスクブレーキを提
供する。 【解決手段】第1ピストン13の先端部位置に固定され
てブレーキディスク11に圧接可能とされた第1ブレー
キパッド17を有し、常用ブレーキ10の駆動源として
機能する第1シリンダ15と、第2ピストン21の先端
部位置に固定されて、車輪9の厚さ方向一方側面9Aに圧
接可能とされた第2ブレーキパッド25を有し、非常用
ブレーキ20の駆動源として機能する第2シリンダ23
とが備えられ、第1シリンダ15は、キャリパボディ3
から延出形成された腕部3A、3Aの延出端部近傍位置に1
対設けられる一方、第2シリンダ23は、それら腕部3
A、3Aの延出基部近傍位置に1対設けられた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道車両の車輪と
ともに回転可能とされて、車輪の厚さ方向両側面位置に
配設された1対のブレーキディスクを介して、車輪の制
動動作が行われる際に好適な鉄道車両用ディスクブレー
キに関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道車両の車輪を制動動作する(ブレー
キを掛ける)場合、車輪と一体になって回転するブレー
キディスクを介して行われる構成のディスクブレーキが
知られており(実開平7-6011号広報等参照)、図3から
理解されるように、一般に、ディスクブレーキ100に
は、略U字状に腕部120A、120Aが延出形成されたキャリ
パボディ120が備えられ、このキャリパボディ120
は、車両の台車110側に固定されている。
【0003】この場合、1対の腕部120A、120Aは、車軸
130の軸周りに回転する車輪140の厚さ方向両側面
に対して、各々適宜間隔を介した位置で、それら両側面
を囲むように設定されており、車輪140には、車輪1
40と一体的に回転可能とされるとともに、車輪140
の外周縁部よりも車軸130側に近づいた周方向を周回
するドーナツ状に形成された1対のブレーキディスク1
50、150が各々車輪140の厚さ方向両側面位置に
配設されている。
【0004】また、キャリパボディ120には、腕部12
0A、120Aの延出端部近傍位置に、車輪140の厚さ方向
両方向へ摺動するピストン160が設けられたシリンダ
170、170が1対設けられており、各々のピストン
160、160の先端部位置には、車輪140のブレー
キディスク150に圧接可能とされたブレーキパッド1
80、180が各々固定されている。
【0005】そして、ブレーキが掛けられる際には、各
々のシリンダ170、170に圧力流体が供給されて、
各々のピストン160、160が突出されるので、ブレ
ーキパッド180、180と、ブレーキディスク15
0、150とが互いに圧接されて摩擦力を生じ、その摩
擦力によりブレーキディスク150、150、すなわち
車輪140の回転が停止される。
【0006】この場合、制動動作は、鉄道車両が普通に
停止される際に、常時使用される常用ブレーキとしての
機能と、緊急に停止する際等に使用される非常用ブレー
キとしての機能が必要となるが、従来では、1対のシリ
ンダ170、170を主体して構成されたブレーキディ
スク本体200のみによって、それら常用ブレーキ機能
と非常用ブレーキ機能を共用するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そのため、例えば、鉄
道車両が高速の状態から緊急停止されるような過酷な非
常用ブレーキ機能が満足される条件がブレーキディスク
本体200に対して要求されるので、シリンダ170、
170のシリンダ径を大きく、また、供給する圧力流体
の圧力が高圧でも耐えられる強度を有するシリンダ17
0、170が使用されており、シリンダサイズの選択が
限られていた。
【0008】また、常用ブレーキとしての機能を考慮す
ると、ブレーキパッド180、180を形成する材料の
特性としては、耐摩耗性に優れて、高寿命であることが
要求される一方、非常用ブレーキとしての機能を考慮す
ると、耐摩耗性よりも、ブレーキディスク150との摩
擦係数が大きい特性を有する材料の方が好ましいにもか
からわず、常用ブレーキ機能と非常用ブレーキ機能とが
共用されるので、両機能が適度に満足される程度でし
か、ブレーキパッド180の材質が選択できず、適正な
選択ができないという問題があった。
【0009】本発明の目的は、シリンダの大きさを、適
正な大きさで選択することが可能となるとともに、ブレ
ーキパッドの材質として用途別に最良なとなる材質のも
のを選択することが可能となり、かつ、キャリパボディ
全体が軽量化されるとともに、非常用ブレーキの駆動源
として機能するシリンダをさらに小型化することができ
る鉄道車両用ディスクブレーキを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、車輪を跨ぐ
と共に、その厚さ方向両側面に延びる略U字状とされて
車両の台車側に固定されたキャリパボディと、前記車輪
と一体的に回転可能とされるとともに、該車輪の直径よ
りも小さい円盤状、またはドーナツ状に形成され、前記
車輪の厚さ方向両側面位置に各々配設された1対のブレ
ーキディスクと、第1シリンダに嵌合い前記車輪の前記
厚さ方向へ摺動可能な第1ピストンと、該第1ピストン
によって、前記車輪の厚さ方向一方側面側の前記ブレー
キディスクに圧接可能とされた第1ブレーキパッドとを
有する第1の作動部と、第2シリンダに嵌合い前記車輪
の厚さ方向へ摺動可能な第2ピストンと、該第2ピスト
ンによって、前記車輪の厚さ方向一方側面側に圧接可能
とされた第2ブレーキパッドとを有する第2の作動部と
が備えられ、前記第1の作動部は、前記キャリパボディ
の前記延出端部近傍位置に、前記車輪の厚さ方向両方向
側に1対設けられる一方、前記第2の作動部は、前記キ
ャリパボディの前記延出基部近傍位置に、前記車輪の厚
さ方向両方向側に1対設けられたことを特徴とする鉄道
車両用ディスクブレーキによって達成される。
【0011】本発明に係る鉄道車両用ディスブレーキで
は、キャリパボディの上記延出端部近傍位置に第1の作
動部が1対設けられて、該第1の作動部の第1シリンダ
が常用ブレーキの駆動源として機能する一方、キャリバ
ボディの上記延出基部近傍位置に第2の作動部が1対設
けられて、該第2の作動部の第2シリンダが非常用ブレ
ーキの駆動源として機能するように設定されており、非
常用ブレーキは、ブレーキディスクの外周縁部位置で制
動動作する一方、常用ブレーキは、非常用ブレーキの作
用位置よりも、車輪の車軸方向へ近づいた位置で制動動
作する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る鉄道車両用デ
ィスクブレーキの好適な実施の形態を、図面に基づいて
説明する。図1、および図1におけるI矢視を示す図2
から理解されるように、この実施の形態におけるディス
クブレーキ1には、略U字状となる形状に腕部3A、3Aが
延出形成されたキャリパボディ3が備えられ、このキャ
リパボディ3は、鉄道車両(図示せず)の台車5に固定
されている。
【0013】この場合、1対の腕部3A、3Aは、車軸7の
軸周りに回転する車輪9を跨ぐとともに、その厚さ方向
両側面9A、9Aに対して、各々適宜間隔を介した位置で、
それら両側面を囲む方向へ延出する形状、即ち、該両側
面9A、9Aに延びる略U字状に設定されており、車輪9に
は、外周縁部を構成する脱輪防止用の鍔部9Bが一体に形
成されるとともに、車輪9の外周縁部位置よりも車軸7
側に近づいた周方向を周回するドーナツ状に形成された
1対のブレーキディスク11、11が両側面9A、9A位置
に公知の手段により配設されて固定され、それらブレー
キディスク11、11は、車輪9と一体的に車軸7の軸
周りに回転される。
【0014】なお、この実施の形態では、ブレーキディ
スク11、11の厚さ方向一側面は、各々車輪9の両側
面9A、9Aと面一となるように設定されているが、必ずし
も面一である必要はなく、また、ブレーキディスク1
1、11は、車軸7を中心とする円盤状に形成すること
も可能であるが、ブレーキディスク11の構成、あるい
は固定方法等は、従来公知であるので、詳細な説明は省
略する。また、図1においては、理解を容易にするた
め、車輪9を示す図面は、自身の直径方向に沿う切断面
を示す断面図とされている。
【0015】ここで、キャリパボディ3の両腕部3A、3A
の延出端部近傍位置には、第1シリンダ15に嵌合い前
記車輪9の前記厚さ方向へ摺動可能な第1ピストン13
と、該第1ピストン13によって、前記車輪9の厚さ方
向一方側面9A側の前記ブレーキディスク11に圧接可能
とされた第1ブレーキパッド17とを有する第1の作動
部が、車両の厚さ方向両方向側に一対設けられている。
すなわち、キャリパボディ3の両腕部3A、3Aの延出端部
近傍位置には、車輪9の厚さ方向両方向へ摺動する第1
ピストン13が各々設けられた1対の第1シリンダ1
5、15がそれぞれ設けられており、各々の第1ピスト
ン13、13の先端部位置には、車輪9のブレーキディ
スク11に圧接可能とされた第1ブレーキパッド17、
17が各々固定されている。
【0016】そして、第1シリンダ15、15は、例え
ば、油圧シリンダとされ、常用ブレーキ10の制動動作
を行うための駆動源として使用されるように設定されて
おり、常用ブレーキ10が動作される際には、各々の第
1シリンダ15、15に、図示しないコンプレッサ等か
ら、金属、耐熱ゴム等からなるパイプ19、19を介し
て圧力付加流体が供給されるように構成されている。
【0017】一方、キャリパボディ3の両腕部3A、3Aの
延出端部近傍位置には、第2シリンダ23に嵌合い前記
車輪9の厚さ方向へ摺動可能な第2ピストン21と、該
第2ピストン21によって、前記車輪9の厚さ方向一方
側面9A側に圧接可能とされた第2ブレーキパッド25と
を有する第2の作動部が、車両の厚さ方向両方向側に一
対設けられている。すなわち、キャリパボディ3の両腕
部3A、3Aの延出基部近傍位置には、車輪9の厚さ方向両
方向へ摺動する第2ピストン21が各々設けられた1対
の第2シリンダ23、23がそれぞれ設けられており、
各々の第2ピストン21、21の先端部位置には、車輪
9の厚さ方向両側面に対してそれぞれ圧接可能とされた
第2ブレーキパッド25、25が各々固定されている。
【0018】そして、第2シリンダ23、23は、例え
ば、第1シリンダ15と同様に、油圧シリンダとされ、
非常用ブレーキ20の制動動作を行うための駆動源とし
て使用されるように設定されており、非常用ブレーキ2
0が動作される際には、各々の第2シリンダ23、23
に、図示しないコンプレッサ等から、金属、耐熱ゴム等
からなるパイプ27、27を介して圧力付加流体が供給
されるように構成されている。
【0019】なお、第1シリンダ15は、常用ブレーキ
10の駆動源として機能させる一方、第2シリンダ23
は、非常用ブレーキ20の駆動源として機能させるの
で、第1ブレーキーパッド17を形成する材料(ライニ
ング材料)の材質としては、耐久性に優れ、寿命が長い
という条件が最優先されて選択されるとともに、第2ブ
レーキパッド25のライニング材料としては、摩擦係数
が大きく、車両が緊急停止できる材質であることが最優
先して選択される。
【0020】また、第1シリンダ15と第2シリンダ2
3のシリンダ径(シリンダの大きさ)、あるいは供給す
る圧力付加流体の圧力値は、各々常用ブレーキ10とし
ての機能、または非常用ブレーキ20としての機能が最
適に発揮される大きさ、圧力値になるように選択、設定
される。
【0021】ディスクブレーキ1は以上のように構成さ
れているので、台車5を有する車両が普通に停止される
場合、1対の第1シリンダ15、15に各々圧力付加流
体が供給されて、1対の第1ブレーキパッド17、17
と、1対のブレーキディスク11、11とが圧接される
ので、そのときの摩擦力により、ブレーキディスク1
1、11を介して、車輪9の回転が停止される。
【0022】これに対して、緊急時においては、1対の
第2シリンダ23、23に各々圧力付加流体が供給され
て、1対の第2ブレーキパッド25、25と、車輪9の
厚さ方向両側面9A、9Aとが圧接されるので、そのときの
摩擦力により、車輪9の回転が停止される。
【0023】以上説明したように、この実施の形態で
は、U字状キャリパボディ3の腕部3A、3Aの延出端部近
傍位置に1対の第1シリンダ15、15が設けられ、常
用ブレーキ10の駆動源として機能する一方、キャリバ
ボディ3の腕部3A、3Aの延出基部近傍位置には1対の第
2シリンダ23、23が設けられて、非常用ブレーキ2
0の駆動源として機能するように設定されている。
【0024】すなわち、常用ブレーキ10と非常用ブレ
ーキ20とが別個に備えられているので、従来のよう
に、大型のシリンダが不要となり、第1シリンダ15と
第2シリンダ23の大きさを、各々適正な大きさで選択
することが可能となるとともに、第1ブレーキパッド1
7と第2ブレーキパッド25の材質として、それぞれ、
常用ブレーキ10、あるいは非常用ブレーキ20とし
て、例えば、車輪9、あるいは、ブレーキディスク11
との摩擦係数などが用途別に最良となる材質のものを選
択することができるという利点がある。
【0025】また、非常用ブレーキ20の駆動源となる
第2シリンダ23がキャリパボディ3の腕部3A、3Aの延
出基部近傍位置(図2中、点Qで示される位置に対応す
る位置)に設けられているため、第2ブレーキパッド2
5は、車輪9の外周縁部近傍位置と圧接されるので、非
常用ブレーキ20の動作時にキャリパボディ3に作用す
る応力が小さくなる。
【0026】すなわち、図2中、車輪9の中心Oから距
離R1にある点Pで示される位置(図3参照)で非常用
ブレーキが常用ブレーキと共用されている場合よりも、
線分P- Qの長さR2に対応する分だけその応力が小さ
くなるので、キャリパボディ3の撓み量を減少させるこ
とができる結果、キャリパボディ3を従来よりも軽い金
属で形成して、キャリパボディ全体の軽量化が図れると
いう利点がある。
【0027】さらに、第2ブレーキパッド25が車輪9
の鍔部9B近傍と圧接されることにより、常用ブレーキ1
0と非常用ブレーキ20とが共用されている従来のもの
に比べて、第2ブレーキパッド25が車輪9に当接する
位置(点Qに対応する位置)と、車輪9の車軸7との離
間距離が長くなるので、非常用ブレーキ20としてのト
ルクが大きくなる。
【0028】すなわち、非常用ブレーキ20は、車輪9
の鍔部9B近傍(点Qに対応する位置)で制動動作する一
方、常用ブレーキ10は、非常用ブレーキ20の作用位
置よりも、車輪9の車軸7方向へ近づいた位置(点Pに
対応する位置)でブレーキディスク11を介して制動動
作する。
【0029】従って、図3に示された従来のように、常
用ブレーキと非常用ブレーキが同じ位置で共用させて設
けられている場合に、第1シリンダ15の車輪制動力と
第2シリンダ23の車輪制動力とを単に加えた合力より
も、離間距離R2に対応するトルクの分だけ、車輪9の
制動力が増加されるので、第2ブレーキパッド25と車
輪9との当接面積は、その大きくなった車輪制動力(ト
ルク)に対応させて小さくすることが可能となる結果、
第2シリンダ23はさらに小型化することができるとい
う利点がある。
【0030】
【発明の効果】以上の説明で理解されるように、本発明
に係る鉄道車両用ディスブレーキでは、キャリパボディ
の上記延出端部近傍位置に第1の作動部が1対設けられ
て、該第1の作動部の第1シリンダが常用ブレーキの駆
動源として機能する一方、キャリバボディの上記延出基
部近傍位置に第2の作動部が1対設けられて、該第2の
作動部の第2シリンダが非常用ブレーキの駆動源として
機能するように設定されている。
【0031】すなわち、常用ブレーキと非常用ブレーキ
とが別個に備えられているので、従来のように、大型の
シリンダが不要となり、第1シリンダと第2シリンダの
大きさを、各々適正な大きさで選択することが可能とな
るとともに、第1ブレーキパッドと第2ブレーキパッド
の材質として、それぞれ、常用ブレーキ、あるいは非常
用ブレーキとして、例えば、車輪、またはブレーキディ
スクに対する摩擦係数などが、用途別に最良となる材質
のものを選択することが可能となるという効果がある。
【0032】また、非常用ブレーキの駆動源となる第2
シリンダがキャリパボディの前記延出基部近傍位置に設
けられているため、第2ブレーキパッドは、車輪の外周
縁部近傍位置と圧接されるので、非常時ブレーキの動作
時にキャリパボディに作用する応力が小さくなり、キャ
リパボディの撓み量を減少させることができる結果、キ
ャリパボディを従来よりも軽い金属で形成して、キャリ
パボディ全体の軽量化が可能となるという効果がある。
【0033】さらに、第2ブレーキパッドが車輪の外周
縁部と圧接されることにより、第1シリンダと第2シリ
ンダとが共用されている従来のものに比べて、第2ブレ
ーキパッドが車輪に当接する位置と、車輪の車軸との離
間距離が長くなるので、非常用ブレーキとしてのトルク
が大きくなる。
【0034】すなわち、非常用ブレーキは、車輪の外周
縁部位置で制動動作する一方、常用ブレーキは、非常用
ブレーキの作用位置よりも、車輪の車軸方向へ近づいた
位置でブレーキディスクを介して制動動作するため、従
来のように、第1シリンダと第2シリンダが同じ位置に
設けられている場合に、第1シリンダの車輪制動力と第
2シリンダの車輪制動力との単なる合力よりも、前記離
間距離に対応するトルクの分だけ、車輪の制動力が増加
されるので、第2ブレーキパッドと車輪との当接面積
は、その大きくなったトルク(前記離間離)に対応し
て、小さくすることが可能となる結果、第2シリンダは
さらに小型化することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鉄道車両用ディスクブレーキの好
適な実施の形態におけるディスブレーキの要部を示す一
部断面構成図である。
【図2】図1におけるI矢視をであって、上記実施の形
態におけるディスクブレーキと車輪との位置関係等を示
す説明図である。
【図3】従来の鉄道車両用ディスブレーキの概略構成を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 ディスクブレーキ 3 キャリパボディ 3A 腕部 5 台車 7 車軸 9 車輪 9A 車輪側面(厚さ方向) 10 常用ブレーキ 11 ブレーキディスク 13 第1ピストン 15 第1シリンダ 17 第1ブレーキパッド 19 パイプ(第1シリンダへの圧力付加流体供給
用) 20 非常用ブレーキ 21 第2ピストン 23 第2シリンダ 25 第2ブレーキパッド 27 パイプ(第2シリンダへの圧力付加流体供給
用) O 車軸中心 P 第1シリンダ配設位置 Q 第2シリンダ配設位置 R1 第1シリンダ配設位置と車軸中心との離間距離 R2 第1シリンダ配設位置と第2シリンダ配設位置
と離間距離

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪(9)を跨ぐと共に、その厚さ方向両
    側面(9A)(9A)に延びる略U字状とされて車両の台車
    (5)側に固定されたキャリパボディ(3)と、 前記車輪(9)と一体的に回転可能とされるとともに、
    該車輪(9)の直径よりも小さい円盤状、またはドーナ
    ツ状に形成され、前記車輪(9)の厚さ方向両側面(9
    A)(9A)位置に各々配設された1対のブレーキディス
    ク(11)(11)と、 第1シリンダ(15)に嵌合い前記車輪(9)の前記厚
    さ方向へ摺動可能な第1ピストン(13)と、該第1ピ
    ストン(13)によって、前記車輪(9)の厚さ方向一
    方側面(9A)側の前記ブレーキディスク(11)に圧接
    可能とされた第1ブレーキパッド(17)とを有する第
    1の作動部と、 第2シリンダ(23)に嵌合い前記車輪(9)の厚さ方
    向へ摺動可能な第2ピストン(21)と、該第2ピスト
    ン(21)によって、前記車輪(9)の厚さ方向一方側
    面(9A)側に圧接可能とされた第2ブレーキパッド(2
    5)とを有する第2の作動部と、 が備えられ、 前記第1の作動部は、前記キャリパボディ(3)の前記
    延出端部近傍位置に、前記車輪(9)の厚さ方向両方向
    側に1対設けられる一方、前記第2の作動部は、前記キ
    ャリパボディ(3)の前記延出基部近傍位置に、前記車
    輪(9)の厚さ方向両方向側に1対設けられた、 ことを特徴とする鉄道車両用ディスクブレーキ(1)。
JP21752696A 1996-08-19 1996-08-19 鉄道車両用ディスクブレーキ Withdrawn JPH1061687A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100428115B1 (ko) * 2001-05-02 2004-04-27 현대자동차주식회사 차량의 브레이크시스템
JP2014530138A (ja) * 2011-09-09 2014-11-17 クノル−ブレムゼ ジステーメ フューア シーネンファールツォイゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングKnorr−Bremse Systeme fuer Schienenfahrzeuge GmbH レール車両のための改善された制動

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KR100428115B1 (ko) * 2001-05-02 2004-04-27 현대자동차주식회사 차량의 브레이크시스템
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