JPH1061418A

JPH1061418A - 内燃機関用バルブガイド

Info

Publication number: JPH1061418A
Application number: JP22375196A
Authority: JP
Inventors: Akihiro Hamada; 章宏浜田
Original assignee: Fuji Oozx Inc; Fuji Valve Co Ltd
Current assignee: Fuji Oozx Inc
Priority date: 1996-08-26
Filing date: 1996-08-26
Publication date: 1998-03-03

Abstract

(57)【要約】【課題】バルブガイドの熱伝導性を高めて、エンジン
バルブとの摺動摩耗を抑える。【解決手段】バルブガイド２の外周面に設けた軸線方
向の凹凸条面２ａを、シリンダヘッド１の嵌合孔に設け
た軸線方向の凹凸条面１ａに適正に係合させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の動弁系
に用いられるバルブガイドに係り、特に、シリンダヘッ
ドへの熱伝導性を高めたバルブガイドに関する。

【０００２】

【従来の技術】バルブガイドは、エンジンバルブの軸部
を保持して、その往復摺動運動を案内する機能と、エン
ジンバルブの熱をシリンダヘッドへ逃がす機能を有して
いる。そのため、バルブガイドには、高い耐摩耗性と高
熱伝導性が要求される。

【０００３】特に、排気側のバルブガイドは、排気バル
ブの熱により高温となり、軸部との接触面に摺動摩耗が
発生し易いため、熱伝導性を高めることは重要である。

【０００４】従来のバルブガイドは、ねずみ鋳鉄や合金
鋳鉄、又は耐摩耗性焼結合金等の硬質材料により形成さ
れ、これをシリンダヘッドに穿設した嵌合孔に圧入して
用いられている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述のような硬質材料
は、比較的熱伝導性が悪く、これにより形成したバルブ
ガイドを、単にシリンダヘッドに圧入しただけでは、エ
ンジンバルブの熱をシリンダヘッドに効果的に逃がすこ
とはできない。

【０００６】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
で、シリンダヘッドとの接触面積を増大することによ
り、熱伝導性を高め、エンジンバルブとの接触面の摺動
摩耗を最小限に抑えうるようにした、内燃機関用バルブ
ガイドを提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課
題は、次のようにして解決される。 (１) 外周面を、シリンダヘッドの嵌合孔の内面に形成
した軸線方向の凹凸条面と適正に係合可能な軸線方向の
凹凸条面とする。

【０００８】(２) 上記(１)項において、バルブガイド
本体を、熱伝導率の高い材料により形成する。

【０００９】(３) 上記(２)項において、バルブガイド
本体の両端部の内側に、硬質材料よりなるガイド筒を嵌
着する。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を、図面に
基づいて説明する。図１は、本発明の第１実施例を備え
る動弁機構の一例を略示するもので、シリンダヘッド
(１)に圧入された上下方向を向くバルブガイド(２)に
は、エンジンバルブ(３)の軸部(3a)が摺動可能に保持さ
れている。

【００１１】バルブガイド(２)は、ねずみ鋳鉄や合金鋳
鉄、又は耐摩耗性焼結合金等の硬質材料により形成さ
れ、その上端部を除いたシリンダヘッド(１)への圧入部
の外周面は、図２に拡大して示すように、軸線方向を向
く多数の凹条と凸条とからなる細かい凹凸条面(2a)とし
てある。

【００１２】シリンダヘッド(１)におけるバルブガイド
(２)の嵌合孔にも、上記凹凸条面(2a)が適正に、すなわ
ち実質的に間隙なしに嵌合しうる軸線方向の凹凸条面(1
a)が形成され、それらの凹凸条面(1a)(2a)同士が互いに
嵌合するようにして、バルブガイド(２)をシリンダヘッ
ド(１)の上方より押し込むことにより、バルブガイド
(２)は、シリンダヘッド(１)に一体的に嵌着されてい
る。

【００１３】エンジンバルブ(３)の下端に連設された傘
部(3b)の弁フェース部(3c)は、ポート(４)の開口下端に
圧入されたバルブシート(５)と当接し、常時はポート
(４)を閉じている。

【００１４】エンジンバルブ(３)の上端部には、スプリ
ングリテーナ(６)が、１対のコッタ（図示略）を介して
止着されている。スプリングリテーナ(６)とシリンダヘ
ッド(１)との間には、バルブスプリング(７)が縮設さ
れ、これによりエンジンバルブ(３)は、常時上向きに付
勢されている。

【００１５】(８)は、図示しないカムにより上下に揺動
させられるロッカアームで、その先端に螺着したアジャ
スタボルト(９)の下面が、エンジンバルブ(３)の上端を
押圧することにより、その開閉が行われる。

【００１６】(10)は、バルブガイド(２)の上端部におけ
る平滑な外周面に嵌着されたオイル下がり防止用のリッ
プシールである。

【００１７】上記第１実施例のバルブガイド(２)のよう
に、その外周面の凹凸条面(2a)が、シリンダヘッド(１)
の嵌合孔における凹凸条面(1a)と適正に嵌合しうるよう
にして、シリンダヘッド(１)に圧入すると、バルブガイ
ド(２)の外周面の表面積が大となって、シリンダヘッド
(１)との接触面積が増大するので、シリンダヘッド(１)
への熱伝導性は良好となる。その結果、バルブガイド
(２)及びエンジンバルブ(３)の冷却効果が増大し、それ
らの摺動摩耗を最小限に抑えることができる。

【００１８】図３は、本発明の第２実施例を備える動弁
機構を示す。第２実施例のバルブガイド(11)の本体(11
a)は、熱伝導率の高い材料、例えばアルミニウム合金や
銅合金等により形成され、最も摩耗の発生し易い上下の
両端部の内側には、鉄系の硬質材料よりなるガイド筒(1
2)(12)が、エンジンバルブ(３)の軸部(3a)の外周面と摺
接するようにして嵌着されている。

【００１９】本体(11a)における上端部を除く外周面
は、上記第１実施例と同様の凹凸条面(13)として、シリ
ンダヘッド(１)に圧入してある。

【００２０】第２実施例のバルブガイド(11)によって
も、上記第１実施例と同様の作用効果を奏しうるが、特
に本体(11a)を熱伝導率の高い材料としてあることによ
り、シリンダヘッド(１)への熱伝導性は向上する。

【００２１】

【発明の効果】本発明によれば、次のような効果が得ら
れる。 (ａ) シリンダヘッドとの接触面積が増大して熱伝導性
が高まるので、エンジンバルブ及びバルブガイドの冷却
効果が大となり、互いの摺動面の摩耗を抑えうる。

【００２２】(ｂ) 請求項２のようにすると、シリンダ
ヘッドへの熱伝導性がより高まる。

【００２３】(ｃ) 請求項３のようにすると、バルブガ
イド本体をアルミニウム合金や銅合金等の熱伝導率の高
い材料により形成しても、エンジンバルブとの摺動面の
耐摩耗性が損なわれる恐れはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を備える動弁機構の中央縦
断正面図である。

【図２】同じく、図１のII−II線に沿う拡大横断平面図
である。

【図３】本発明の第２実施例を備える動弁機構の中央縦
断正面図である。

【符号の説明】

(１)シリンダヘッド (1a)凹凸条面 (２)バルブガイド (2a)凹凸条面 (３)エンジンバルブ (3a)軸部 (3b)傘部 (3c)弁フェース部 (４)ポート (５)バルブシート (６)スプリングリテーナ (７)バルブスプリング (８)ロッカアーム (９)アジャスタボルト (10)リップシール (11)バルブガイド (11a)本体 (12)ガイド筒 (13)凹凸条面

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】外周面を、シリンダヘッドの嵌合孔の内
面に形成した軸線方向の凹凸条面と適正に係合可能な軸
線方向の凹凸条面としたことを特徴とする内燃機関用バ
ルブガイド。
【請求項２】バルブガイド本体を、熱伝導率の高い材
料により形成した請求項１記載の内燃機関用バルブガイ
ド。
【請求項３】バルブガイド本体の両端部の内側に、硬
質材料よりなるガイド筒を嵌着した請求項２記載の内燃
機関用バルブガイド。