JPH1061213A - 被破壊物の破壊方法 - Google Patents

被破壊物の破壊方法

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JPH1061213A
JPH1061213A JP22193296A JP22193296A JPH1061213A JP H1061213 A JPH1061213 A JP H1061213A JP 22193296 A JP22193296 A JP 22193296A JP 22193296 A JP22193296 A JP 22193296A JP H1061213 A JPH1061213 A JP H1061213A
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Mitsuo Ogasawara
光雄 小笠原
Tetsuo Mori
哲郎 森
Hiroshige Arai
浩成 荒井
Hidehiko Maehata
英彦 前畑
Tetsuya Inoue
鉄也 井上
Takeshi Kato
剛 加藤
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Hitachi Zosen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装着孔の径と充填物の充填長さの関係は作業
者の経験にたよっているため、被破壊物を十分に破壊す
ることができない場合が生じていた。 【解決手段】 被破壊物H1の破壊時に、装着孔20a
の直径Dと、装着孔20aに充填する土砂25の装着孔
20aにおける深さ方向の長さLとの関係を、L≧4・
Dとし、作業者の経験や勘に頼ることなく、確実に被破
壊物H1を破壊するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電による衝撃エ
ネルギーを用いた被破壊物の破壊方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、放電による衝撃エネルギーを用い
てコンクリート構造物や岩石などの被破壊物を破壊する
ための破壊装置には、破壊容器内に、金属細線を介して
互いに接続した一対の電極を封入して、破壊容器内に充
填した破壊用物質(例えば水や油などが用いられる)に
浸漬し、この金属細線に対して電気エネルギーを放電供
給するためのエネルギー供給装置を設けたものがある。
【0003】この破壊装置を用いて被破壊物を破壊する
ための破壊方法は、破壊容器を被破壊物に形成した装着
孔に装着し、装着孔の開放側に、破壊時の衝撃圧力が逃
げるのを防止するために土砂などを充填する。
【0004】そして、エネルギー供給装置により電気エ
ネルギーを短時間で金属細線に放電供給することによ
り、金属細線を急激に溶融蒸発させるとともに破壊用物
質を気化させ、その際の膨張力で被破壊物を破壊させる
ものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記被破壊物の破壊方
法では、装着孔の径と充填物の充填長さの関係が被破壊
物の破壊状況に影響するが、装着孔の径と充填物の充填
長さの関係は作業者の経験にたよっているため、被破壊
物を十分に破壊することができない場合が生じていた。
【0006】そこで本発明は、上記課題を解決し得る被
破壊物の破壊方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明における課題を解
決するための手段は、金属細線を介して互いに接続した
電極を、破壊容器に封入した破壊用物質に浸漬し、破壊
容器を被破壊物に形成した装着孔に装着し、装着孔の開
放側に、破壊時の衝撃圧力が装着孔の外方に逃げるのを
防止するための土砂を充填し、金属細線に対して電気エ
ネルギーを短時間で放電供給することにより金属細線を
急激に溶融蒸発させて破壊用物質を気化させ、その膨張
力で被破壊物を破壊させる際に、装着孔の直径Dと、装
着孔における深さ方向の土砂の長さLとの関係を、 L≧4・D としている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図4に基づいて説明する。本発明の実施の形態に係る
破壊方法は、宅地造成地の岩盤破壊および岩石の小割り
作業、あるいはトンネルの仕上げ破壊やコンクリート構
造物などの被破壊物H1の解体に用いられるものであ
る。
【0009】そして図4の構成図に示すように、この破
壊方法における破壊装置1の破壊プローブ1Aは、プラ
スチックゴム(合成ゴム)や防水処理紙あるいはガラス
から形成され被破壊物H1に、所定の深さで形成した装
着孔20aに装着する破壊容器2に、発生衝撃力伝達用
の破壊用物質(例えば水などが用いられる)3が充填さ
れ、破壊容器2の封入栓2aに、一対の電極4の端子5
に接続した導線6が挿通され、電極4どうしの途中は、
保持具7によって、離間距離を一定に保持され、先端部
どうしに金属細線(例えばCuからなる)8が溶接など
により接続され、前記破壊用物質3に浸漬されている。
【0010】また破壊装置1には、図3に示すように、
金属細線8に電極4を介して電気エネルギーを供給する
ための、エネルギー供給装置9が設けられている。この
エネルギー供給装置9は、電極4の端子5間に接続され
た電源装置10と、この電源装置10と端子5間に並列
接続されたコンデンサー13と、コンデンサー13と電
源装置10との間に接続して図示しない充電スイッチお
よび充電抵抗器を備えた充電制御用の制御装置11と、
この制御装置11とコンデンサー13および端子5の間
に接続された放電スイッチ12とから構成されている。
【0011】次に、上記のように構成した破壊装置1を
用いて被破壊物H1を破壊する方法を説明すると、予め
所定のドリルで装着孔20aを所定の深さに形成してお
き、一方で破壊容器2の内部に破壊用物質3を注入し、
電極4間に金属細線8を取付け、金属細線8を破壊用物
質3に浸漬して封入する。
【0012】このようにした破壊プローブ1Aを、装着
孔20aの奥まで挿入して装着し、その後装着孔20a
の開放側に土砂(一例として砂を用いているが、ここで
いう土砂とは、砂単体や砂を含んだ土、粘土を含んだ
土、あるいは粘土単体などを意味する)25を充填して
蓋をする。
【0013】そして、装着孔20aを形成する際、装着
孔20aの直径D(cm)と、装着孔20aに込める土砂2
5の深さ方向の長さL(cm)との関係を、L≧4・Dとな
るようにしておく。
【0014】このように破壊プローブ1Aを装着孔20
aに設置する一方で、金属細線8の端子5に接続したエ
ネルギー供給装置9のコンデンサー13に、制御装置1
1の充電スイッチをオンすることにより電気エネルギー
を蓄積しておき、この蓄積した電気エネルギーを放電ス
イッチ12をオンして金属細線8に供給する。
【0015】そうすると、電気エネルギーが短時間で金
属細線8に供給され、金属細線8が急激に溶融気化する
とともに、破壊用物質3が急激に気化し、その際に発生
する衝撃圧力で被破壊物H1が破壊されたり脆弱化す
る。
【0016】上記のような破壊方法における破壊状況の
結果を、図2のグラフ図に示す。このグラフ図は、横軸
をD、縦軸をLとしたもので、このグラフ図において、
斜線部分が、被破壊物H1が破壊された破壊可能領域を
示し(○印は被破壊物H1を破壊でき、×印は破壊でき
なかった場合)、破壊可能、破壊不可能の限界はL=4
・Dの関係となることが分かった。
【0017】そこで、装着孔20aの直径Dと、装着孔
20aに込める土砂25の深さ方向の長さLとの関係
を、L≧4・Dとした条件で破壊を行うことにより、作
業者の経験や勘に頼ることなく(熟練を要することな
く)、確実に被破壊物H1を破壊することができる。
【0018】このように、本発明の実施の形態によれ
ば、被破壊物H1の破壊時に、装着孔20aの直径D(c
m)と、装着孔20aに充填する土砂25の装着孔20a
の深さ方向の長さL(cm)との関係を、L≧4・Dとした
ので、作業者の経験や勘に頼ることなく、確実に被破壊
物H1を破壊することができる。
【0019】なお上記実施の形態では、装着孔20aに
土砂25の一例として砂を充填したがこれに限定される
ものではなく、例えば粘土などを用いてもよく、この場
合も砂と同様の結果が得られた。
【0020】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明
は、被破壊物に形成した装着孔の直径Dと、破壊容器装
着後に装着孔に充填する土砂の、装着孔における深さ方
向の長さLとの関係を、 L≧4・D としたので、従来のように、作業者の経験や勘に頼るこ
となく、確実に被破壊物を破壊することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す破壊装置の破壊プロ
ーブおよび土砂を装填した状態の断面図である。
【図2】同じく装着孔の直径Dと装着孔に充填する土砂
の深さ方向の長さLとの関係を示すグラフ図である。
【図3】同じく破壊装置の全体構成図である。
【図4】同じく破壊プローブの構成を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 破壊装置 1A 破壊プローブ 2 破壊容器 3 破壊用物質 4 電極 8 金属細線 9 エネルギー供給装置 10 電源装置 11 制御装置 12 放電スイッチ 13 コンデンサー 20a 装着孔 25 土砂 D 装着孔の直径 H1 被破壊物 L 深さ方向の長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒井 浩成 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 前畑 英彦 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 井上 鉄也 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 加藤 剛 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属細線を介して互いに接続した電極
    を、破壊容器に封入した破壊用物質に浸漬し、破壊容器
    を被破壊物に形成した装着孔に装着し、装着孔の開放側
    に、破壊時の衝撃圧力が装着孔の外方に逃げるのを防止
    するための土砂を充填し、金属細線に対して電気エネル
    ギーを短時間で放電供給することにより金属細線を急激
    に溶融蒸発させて破壊用物質を気化させ、その膨張力で
    被破壊物を破壊させる際に、装着孔の直径Dと、装着孔
    における深さ方向の土砂の長さLとの関係を、 L≧4・D としたことを特徴とする被破壊物の破壊方法。
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