JPH1061118A - 長尺可動吊子 - Google Patents

長尺可動吊子

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JPH1061118A
JPH1061118A JP21752596A JP21752596A JPH1061118A JP H1061118 A JPH1061118 A JP H1061118A JP 21752596 A JP21752596 A JP 21752596A JP 21752596 A JP21752596 A JP 21752596A JP H1061118 A JPH1061118 A JP H1061118A
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JP
Japan
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long
washer
hanger
substrate
suspender
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JP21752596A
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English (en)
Inventor
Shigeji Takahashi
繁治 高橋
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Nippon Yakin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nippon Yakin Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長尺金属板の葺材を用いて屋根等の金属外囲
体を構成する際に、熱による膨張伸縮により機械的に破
壊されないようにし、また強風に対して強度を大きくす
る吊子を提供すること。 【解決手段】 ステンレスシート防水工法に用いる吊子
において、吊子が垂直部と水平部とからなる長尺のもの
で、前記水平部に複数の長穴が間隔を置いて設けられた
ものであり、前記吊子の水平部の厚さよりも高いカラー
を上面に取り付けた基板を前記吊子の水平部の下面に当
接させて、前記カラーを前記長穴に嵌め込んで設けら
れ、ビス孔を有する剛性の高い座金を前記吊子の水平部
の上に置き、前記ビス孔が前記カラーの孔に対応する位
置に設置し、前記ビス孔にアンカーを入れて緊締させる
ことにより、前記座金を前記基板に固定し、前記吊子の
水平部を前記座金及び基板に対して摺動可能にしたこと
を特徴とする長尺可動吊子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステンレスシート
のような金属板を用いて屋根等の金属外囲体を形成する
際に、金属板からなる葺材の固定に使用される長尺可動
吊子に関するものであり、特に長尺ステンレスシートを
用いて金属外囲体を形成するために、防水工法を行う場
合において、吊子を長尺のものとした際に、それを可動
性のものとすることにより、強風に対して破損すること
がないような長尺吊子を用いるものであり、さらに温度
変化によっても破損が生じないような長尺吊子を用いる
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来金属外囲体を形成するため、ステン
レスシートを用いて防水工法を行う場合には、ステンレ
スシートとして長尺のものを用い、その両側の端部を立
ち上げて立ち上げ部を有する形状とし、隣接したシート
の立ち上げ部との間で、一方に返しを付けて他方と接し
め、その接合部をシーム溶接することにより、前記の返
し部で他方を上からかぶせるようにして覆うことによ
り、完全に防水とすることが行われている。その際、各
シートは下地部と全く結合されていないので、両方のシ
ートの立ち上げ部を下地部に強固に固定するために、両
者の間に一定間隔で(大体600mm間隔)屋根等の下
地の部材に固定するための基板と垂直部とを持つ吊子を
設け、前記吊子をその底板が下地に固定させるように
し、前記吊子を中に挟んだ形で面材と接合することによ
り、シートを下地上に保持する形としている。
【0003】このようなステンレスシートを用いる防水
構造体を作る技術として、例えば特開平7−29287
4号公報、特開平7−292875号公報に記載の技術
があり、このうち、特開平7−292875号公報に記
載の技術においては、隣接するシーム溶接可能な被覆用
ステンレス鋼シートを硬質下地部に載置し、その被覆用
ステンレス鋼シートの両側部立ち上がり部相互をシーム
溶接するとともに、所定間隔をおいて適宜の長さの複数
の拘束吊子を硬質下地部上に配置固着するようにした被
覆金属外囲体の構造が示され、そしてこの被覆金属外囲
体においては、その拘束吊子として、舌片部と取付用底
部から形成された、且つその取付用底部は底板の端部か
ら前記底板上方に座金片を一体的に折り曲げ形成してな
る構成のものを採用している。
【0004】また、特開平7−292874号公報は、
複数の構造材を適宜の間隔をおいて並設し、前記構造材
の上に硬質下地板を配置して下地部を構成し、その上に
長尺の被覆用ステンレス鋼シートを並べ、それらの両側
部の立ち上がり部相互をシーム溶接するとともに、その
シーム溶接方向に所定の間隔をおいて拘束吊子を複数配
置し、前記拘束吊子を介して前記被覆用ステンレス鋼シ
ートを下地部に固着し、前記拘束吊子は前記下地板を貫
通する拘束吊子用固着具を介して複数の構造材に固着す
ることことにより、被覆金属外囲体を構成するものであ
る。このような被覆金属外囲体の構成によるときには、
それが屋根のように真夏の太陽光線に照射される時期に
はステンレスシートの温度がかなり高くなり、熱膨張が
大きくなるが、その場合には前記吊子は固定されている
ため、熱膨張は吊子と隣の吊子との間で起きることにな
り、その間での熱変形によりその膨張分を吸収すること
になる。
【0005】また、このような防水工法を行うに当たっ
ては、種々の改良がなされ、例えば、前記のような吊子
を使用する場合には、前記の吊子は両側の立ち上がり部
の間にその中に挟まれた形になっているが、その吊子を
面材と一緒にシーム溶接することにより強度を一層高め
ることができる。この場合、前記吊子はその基板は下地
に固定されているが、ステンレスシートの温度変化が大
きいために熱による膨張収縮を考慮して左右前後に数m
m程度動きうるように垂直部の下部を構成する底板と前
記基板とが関連付けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ような防水工法を用いて被覆金属外囲体として、屋根を
つくる場合には、屋根は真夏の太陽に照らされて東京近
辺でも最高温度が70℃或いはそれ以上となり、また冬
には零下の温度となり、地域によっては零下20〜30
℃ともなるため、その温度差が大きく、その温度差に基
づいて膨張収縮の変化が激しいものである。特にこのよ
うな長尺のステンレスシートを用いる場合には、その影
響が一層強くなる。前記の被覆金属外囲体では、所定の
間隔で下地部に固定された吊子によりほぼ固定されてい
るので、その吊子の間でその大きな膨張収縮を吸収しき
れなくなった場合には、ステンレスシートのある箇所に
応力が集中して亀裂を生じるという問題を生じる。ま
た、このような屋根では、長尺のステンレスシートを下
地部に載置した状態で使用されていて、防水上の関係で
クギなどで下地部へ打ちつけていないため、強風を受け
た場合に浮き上がり易いなど、風の影響を受けやすいと
いう問題がある。
【0007】本発明は、従来のステンレスシートを用い
る防水工法では、ステンレスシートを固定するために使
用する吊子が拘束吊子として、固定する形式であったた
めに熱による膨張収縮の変化を十分に吸収しきれなかっ
た欠点を解消しようとするものである。また、このステ
ンレスシートを用いる防水工法において、そのステンレ
スシートがかなりの長尺のものであっても、その熱によ
る膨張収縮の変化を十分に吸収できるような構造のもの
を得ることを目的としている。さらに、本発明は、風に
対して十分な強度を有する吊子を提供することを目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、長尺のステ
ンレスシートを支える吊子を可動性とすることにより熱
による膨張収縮の変化を十分に対応できる構成を検討
し、それに最も適した構造のものとして、本発明の長尺
可動吊子を得た。また、それとともに、それだけではス
テンレスシートの末端における伸縮が単に大きくなるだ
けで、末端部分の構成が難しくなるため、ステンレスシ
ートがある程度自由に伸縮できるようにするが、摩擦に
よってステンレスシートの熱による膨張収縮の力をある
程度吸収することにより、その伸縮を制約するようにし
た方が構造体全体の変化が少なくて、安全性も高まるな
どの点を考慮して、その要求を満足できる吊子の構造を
追求して、本発明の長尺可動吊子を得た。すなわち、本
発明は、次に示す構成からなるものである。
【0009】(1)金属外囲体の形成に用いる吊子にお
いて、吊子が垂直部と水平部とからなる長尺のもので、
前記水平部に複数の長穴が間隔を置いて設けられたもの
であり、前記吊子の水平部の厚さよりも高いカラーを上
面に取り付けた基板を前記吊子の水平部の下面に当接し
て、前記カラーが前記長穴に嵌め込んだ状態で設け、ビ
ス孔を有する剛性の高い座金を前記吊子の水平部の上に
置いて、前記ビス孔が前記カラーの孔に対応する位置に
設置し、前記ビス孔にアンカーを入れて緊締させること
により、前記座金を前記基板に固定し、前記吊子の水平
部を前記座金及び基板に対して摺動可能にしたことを特
徴とする長尺可動吊子。 (2)前記座金は、それに設けたカラーが前記吊子の水
平部に設けられた長孔の壁と平行な側面を有することを
特徴とする前記(1)項記載の長尺可動吊子。 (3)前記吊子の水平部を形成する板状体が薄板からな
り、水平部の端部で折り返えされ、折返部が垂直部に沿
って途中まで延びていることを特徴とする前記(1)項
記載の長尺可動吊子。 (4)前記座金と前記基板とが別体であることを特徴と
する前記(1)〜(3)項のいずれか1項記載の長尺可
動吊子。 (5)前記座金は、前記吊子の垂直部に接する部分が折
曲部となっていることを特徴とする前記(4)項記載の
長尺可動吊子。 (6)前記座金と前記基板とが一体の部材として構成さ
れていることを特徴とする前記(1)〜(3)項のいず
れか1項記載の長尺可動吊子。
【0010】本発明の吊子においては、第1図の分解
図、及び第2図の斜視図にみるように、その吊子が長尺
のものであって、葺材、例えばステンレスシートと同じ
長さとすることができる。従来の吊子は、所定の間隔で
設けられることから、その長さは短いものであり、例え
ば、30mm程度のものであるが、本発明の吊子はそれ
自体を長くしたものであって、ステンレスシートと同じ
長さとすることができる。ただ、ステンレスシートの一
端が固定されているような場合には、その固定端に近い
ところでは従来の吊子を使用し、遠いところで熱膨張の
差が大きく出る部分にのみ本発明の長尺可動吊子を用い
るようにしてもよく、この場合にはステンレスシートの
長さよりも短い長尺可動吊子を用いるようにする。そし
て、その吊子の断面の形状は、従来と同様にL形とする
ことが好ましく、垂直部は、ステンレスシートの両側立
ち上がり部をシーム溶接する関係で、従来と同じ高さを
有するものである。また、その水平部は吊子の底板に相
当するものであって、その巾は従来の吊子と同程度であ
って、例えば40〜50mmとするのがよい。この長尺
の吊子は、ステンレスシートでつくられるが、薄板を使
用しながらその強度を高くするためには、薄板を90°
に折り曲げて垂直部と水平部をつくる際に水平部の端で
上側に180°折り返えさせ、その折返部が垂直部の壁
に当たるところで垂直部に沿って少し上まで延びるよう
に加工すると、水平部及び垂直部の下部が二重になっ
て、吊子の強度が著しく増加する。特に、垂直部下部の
強度が増加することにより、この長尺吊子の風に対する
強度が大きくなる。
【0011】前記の長尺吊子の水平部に吊子の長手方向
に沿って長孔を設ける。この長孔の巾は基板の上面に設
けたカラーの巾よりも大きいことが必要である。この長
孔の長さは、最大限は、長尺吊子が熱により伸縮する最
大の値とすれば足りるが、長尺のステンレスシートが自
由に伸縮できる程度に大きくすることは、例えば屋根の
末端でその伸縮の巾が大きくなりすぎて、その点に伴う
問題を起こすため、実際には周囲からの摩擦によりその
伸縮を制約するようにするため、その長孔の長さは、実
際に熱により伸縮する範囲内であればよい。長穴の長さ
は例えば40〜70mmとすることができる。また長穴
の巾は、カラーの外径などを考慮して決定される。ま
た、その長孔を設ける間隔は、従来の吊子を設ける間隔
と同程度であればよい。例えば400〜1000mmの
範囲とするが、通常は600mm程度、例えば607m
mとすることが好ましい。
【0012】また、前記の長尺吊子の水平部の下に設け
る基板は、通常矩形の形をした板で、その上面のほぼ中
央にカラーを設けたものであって、そのカラーを長尺吊
子の水平部に設けた長孔を通すようにして前記水平部の
下にあてがう。前記のカラーは、その外径が前記長孔の
巾より小さくすることにより、前記長尺吊子の水平部が
基板に対して自由に動き得るようになっている。前記カ
ラーは、その中央に固定用のアンカーを通すための孔が
開けられており、特にその外壁は、前記水平部の長孔に
面した部分が長孔の面に平行な面に形成することによ
り、前記カラーと前記長孔の壁との間の摩擦を減らし
て、相互の運動が滑らかになるようにし、前記長尺吊子
の水平部の基板に対する運動がより容易にすることがで
きる。前記カラーの大きさは、それに要求される強度や
加工性を考慮して決定されるが、例えば外径は12m
m、高さは2mmの例が挙げられるが、外径は適宜変更
できる。またカラーの穴の内径は座金のビス孔の内径と
同じとすることが好ましく、例えば6mmの例が挙げら
れる。そして、前記基板の端部のうち、前記長尺吊子の
水平部の側辺部に沿った側の端部は、前記水平部及び前
記座金の側辺部を包むように上方に屈曲した形状の屈曲
部を形成しておくことにより、前記基板が前記座金に対
して安定した位置に設置される作用が得られる。
【0013】前記基板の上に設ける座金は、通常の場合
前記基板とは別体として構成するが、基板と同程度の大
きさとし、その中央に前記基板のカラーに対応する箇所
にビス孔を設けたものから構成し、その材質としては剛
性の材料を用いることが好ましい。この座金を前記長尺
吊子の上に載せ、そのビス孔の位置を前記長尺吊子の長
孔の中から出ている前記カラーと合致させ、ビス孔から
アンカーを入れ、前記カラーの孔を通し、基板より下の
下地部及びその下の梁のような構造部材の孔を通して打
ち込むことに固定する。この構造においては、座金が基
板のカラーを介して下地部及び梁などに強固に固定さ
れ、かつカラーの高さが前記長尺吊子の水平部の板厚み
よりも大きいことにより、前記長尺吊子は固定されてお
らず、自由に動くことができるようになっている。この
ため、ステンレスシートが熱により伸縮した際に、前記
長尺吊子は一緒に移動することができるので、ステンレ
スシートを前記長尺吊子の間で固定し、変形させること
がない。また、前記座金は、前記基板と一体のものとし
て構成することもできる。この方が、部品の作製上簡単
になる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の長尺可動吊子の1
実施態様を、図面を用いて説明することにより、本発明
の内容をより詳しく述べるようにしたい。図1は、本発
明の長尺可動吊子1を分解図で示すものであって、垂直
部2と水平部3とからなる長尺の部材からなっている。
その水平部3に所定の間隔で長穴4が開けられている。
長尺可動吊子1は、薄板から形成する際には、水平部3
の縁部で折り返して、その折返部5を垂直部2の途中ま
で延ばすことにより、垂直部2までの強度を増すことが
できる。前記水平部3の下方から上面の中央にカラー7
を設けた基板6を当てて、そのカラー7が前記水平部3
の長穴4から上に出るように設置する。この基板の前記
吊子の水平部3の端部側に接する部分を前記端部側を包
むように上方に屈曲させて屈曲部9を形成させ、この屈
曲部9で前記水平部3及び座金10の位置まで延ばすこ
とにより、この基板6及び前記座金の設置作業を容易に
することができる。
【0015】この基板をはめた長尺可動吊子の水平部3
の上方に座金10を当て、そに設けたビス孔11が前記
基板のカラー7に対応する位置にくるように設置し、ア
ンカー13をビス孔11から基板6のカラー7の孔8を
通して、基板6の下にある下地部或いはその下の梁部材
の孔を通して固定する。図1にみるように、カラー7の
側壁は長穴4の長さ方向に沿った平行な面を有してい
る。この座金10は、強度上剛性の材料でつくるのが好
ましい。また、この場合座金10の前記垂直部2に面し
た端部は折返部12を形成させ、その折返部12の前記
垂直部2に対する隙間の大きさの程度を調整することに
より、座金10と長尺可動吊子1との間の摩擦の大きさ
を調整することができる。座金10が長尺可動吊子1に
対しある程度の摩擦を与えることにより、長尺可動吊子
1の熱による伸縮が大きさがかなり制約されるので、長
尺可動吊子1の伸縮は相対的に小さくなるので、前記長
穴4の長さはそれほど長くなくてもよいという利点が得
られる。
【0016】また、図2は、長さが2000mmの長尺
可動吊子1において、607mmの間隔で4ケ所に基板
6と座金10との組を4組設けた状況を斜視図として示
したものである。図3は、本発明の長尺可動吊子を用い
て施工した外囲体の部分断面図を示すものである。屋根
を構成する外囲体は、鉄骨部材21(梁部材のためその
上面部分のみを示す)の上に木毛セメント板20及びア
スファルトルーフイング19が載せられ、その上に基板
6が設置され、基板6の上面に設けたカラー7に長尺可
動吊子1の水平部の長穴が適合され、その上に座金が載
置され、その座金のビス孔にセルフドリリングビス14
が挿入され、木毛セメント板20及び鉄骨部材21に固
定される。
【0017】この上にポリエチレンシート18が載置さ
れ、さらに葺材15が載置される。葺材15はその両側
の立ち上がり部16が長尺可動吊子1を挟んだ形になっ
ており、その立ち上がり部16の一方が長くて、返し部
17として他方の立ち上がり部16を上から覆うような
形状となる。22はシーム溶接された箇所を示す。ま
た、図4の斜視図に示すように、前記座金と前記基板と
はそれらを一体としたものとした形で構成することがで
き、それは座金付き基板6Aとして用いられる。基板部
分上面にはカラーが設けられているが、図4には隠れて
見えない。座金付き基板6Aは、一枚のステンレス鋼板
から形成され、ほぼU字形に曲げて成形することにより
得ることができる。前記吊子の水平部をその間に差し込
んで、カラーを前記長穴に通してから、アンカーをビス
孔11に通すことにより、固定する。この座金付き基板
6Aにおいては、部品を組み立てる手間がかからないと
いう利点がある。
【0018】
【実施例】
実施例1 本発明の長尺可動吊子を用いて屋根全長60mのアーチ
状屋根を構成した。図5に示す例は、長尺屋根の適用例
であり、固定吊子との併用により長尺化を行っている。
なお、図5は、建物の上部であるアーチ状屋根の部分を
主として示したものである。日射熱による伸縮の発生の
起点となる棟付近では、伸縮量は軒先と比較してわずか
なものであるので、この棟から軒先方向に10mまでの
箇所には固定吊子23を使用し、そこから軒先部にかけ
ての20mの箇所では伸縮量が増大するため、長尺可動
吊子1を用いた。このようにして、アーチ状の屋根の軒
先から軒先までジョイント部のない1本の(60m)長
尺屋根の施工が可能になった。各長尺可動吊子の水平部
に設ける長穴は、形が楕円形とするが、その直線部分の
長さは50mmとする。
【0019】この設計に際しては、用いる葺材の材料は
SUS304材が主で、この葺材に生じうる想定温度差
80℃として設定されている。その場合において、この
屋根の軒先における伸縮量は、最大で25.44mmと
計算される。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、基板と座金との組合せ
体が長尺吊子の運動を阻害しないため、この長尺吊子は
長尺可動吊子として自由に動き得るため、葺材に余分な
力がかからず、長尺の葺材が破損することがない。ま
た、この長尺可動吊子は、座金を剛性の材質により構成
することができるので、吊子自体の強度を従来のものよ
りも大きくすることができ、このためそれを用いて構成
した外囲体を風に対して強いものとすることができる。
この長尺可動吊子は、葺材に対してその全長において存
在するため、全長にわたってシーム溶接することができ
るので、長尺の葺材を良く支えることができるので、全
体の強度を高めることができる。
【0021】また、長尺可動吊子の本体を薄板で構成し
た場合に、その端部で折り返して、その折返部を垂直部
の少なくとも途中まで延長させておくことにより、垂直
部の強度が増加するため、長尺可動吊子の風に対する強
度を一層高める効果を有する。前記基板において、その
上面に設けるカラーの側壁を長穴の側壁と平行な面とす
ることにより、長尺可動吊子が滑らかに動くようにする
ことができる。また、座金の長尺可動吊子の垂直部に面
する端部を折返部として、垂直部との接触面積を大きく
するときには、長尺可動吊子と座金との摩擦を大きくす
ることができ、長尺可動吊子の動きを自由ではあるもの
の、ある程度の制約を加えることにより、伸縮の大きさ
を絞ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の長尺可動吊子の分解図で示す。
【図2】本発明の長尺可動吊子1において、607mm
の間隔で4ケ所に基板と座金との組を4組設けた状況を
表わす斜視図を示す。
【図3】本発明の長尺可動吊子を用いて施工した屋根体
の部分縦断面図を示す。
【図4】本発明の長尺可動吊子で用いる座金付き基板の
斜視図を示す。
【図5】本発明の長尺可動吊子を用いて施工した実施例
のアーチ状屋根の概要図を示す。
【符号の説明】
1 長尺可動吊子 2 垂直部 3 水平部 4 長孔 5 折返部 6 基板 6A 座金付き基板 7 カラー 8 孔 9 屈曲部 10 座金 11 ビス孔 12 折返部 13 アンカー 14 セルフドリリングビス 15 葺材 16 立ち上り部 17 返し部 18 ポリエチレンシート 19 アスファルトルーフイング 20 木毛セメント板 21 鉄骨部材 22 シーム溶接部 23 固定吊子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属外囲体の形成に用いる吊子におい
    て、吊子が垂直部と水平部とからなる長尺のもので、前
    記水平部に複数の長穴が間隔を置いて設けられたもので
    あり、前記吊子の水平部の厚さよりも高いカラーを上面
    に取り付けた基板を前記吊子の水平部の下面に当接し
    て、前記カラーが前記長穴に嵌め込んだ状態で設け、ビ
    ス孔を有する剛性の高い座金を前記吊子の水平部の上に
    置いて、前記ビス孔が前記カラーの孔に対応する位置に
    設置し、前記ビス孔にアンカーを入れて緊締させること
    により、前記座金を前記基板に固定し、前記吊子の水平
    部を前記座金及び基板に対して摺動可能にしたことを特
    徴とする長尺可動吊子。
  2. 【請求項2】 前記座金は、それに設けたカラーが前記
    吊子の水平部に設けられた長孔の壁と平行な側面を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の長尺可動吊子。
  3. 【請求項3】 前記吊子の水平部を形成する板状体が薄
    板からなり、水平部の端部で折り返えされ、折返部が垂
    直部に沿って途中まで延びていることを特徴とする請求
    項1記載の長尺可動吊子。
  4. 【請求項4】 前記座金と前記基板とが別体であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の長尺可
    動吊子。
  5. 【請求項5】 前記座金は、前記吊子の垂直部に接する
    部分が折曲部となっていることを特徴とする請求項4記
    載の長尺可動吊子。
  6. 【請求項6】 前記座金と前記基板とが一体の部材とし
    て構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1項記載の長尺可動吊子。
JP21752596A 1996-08-19 1996-08-19 長尺可動吊子 Pending JPH1061118A (ja)

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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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