JPH1060732A - ポリ塩化ビニル乾式紡糸用溶液および紡糸方法 - Google Patents

ポリ塩化ビニル乾式紡糸用溶液および紡糸方法

Info

Publication number
JPH1060732A
JPH1060732A JP21851896A JP21851896A JPH1060732A JP H1060732 A JPH1060732 A JP H1060732A JP 21851896 A JP21851896 A JP 21851896A JP 21851896 A JP21851896 A JP 21851896A JP H1060732 A JPH1060732 A JP H1060732A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyvinyl chloride
spinning
solution
solvent
acetone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP21851896A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsue Yoshimura
三枝 吉村
Toshimasa Kuroda
俊正 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP21851896A priority Critical patent/JPH1060732A/ja
Publication of JPH1060732A publication Critical patent/JPH1060732A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Artificial Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然環境に悪影響を及ぼさず、安全なポリ塩
化ビニル乾式紡糸用溶液および紡糸方法を提供する。 【解決手段】 ポリ塩化ビニルを、アセトン/シクロヘ
キサンが重量で95/5〜55/45よりなる混合溶媒
或いはメチルエチルケトン溶媒に溶解した乾式紡糸用溶
液並びにその溶液からのポリ塩化ビニル繊維の乾式紡糸
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリ塩化ビニル繊維
の乾式紡糸溶液および紡糸方法に関し、さらに詳しく
は、人体および自然環境に及ぼす影響が著しく削減され
た溶媒系を用いる事を特徴とするポリ塩化ビニルの乾式
紡糸溶液および紡糸方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来ポリ塩化ビニル特に比較的重合度の
高いポリ塩化ビニルは溶解性が乏しく工業的に使用され
ている既知の溶剤として、アセトン・二硫化炭素混合溶
媒、テトラヒドロフラン、溶媒、アセトン・ベンゼン混
合溶媒等があるが、アセトン・二硫化炭素混合溶媒は引
火点が低く且つ有害であり、ベンゼンについては、近年
有害性特に発ガン性の恐れが指摘され、規制が非常に厳
しくなっている。また、テトラヒドロフランは高価であ
り、且つ熱安定性が乏しいために、驚異的な爆発力をも
つパーオキサイドの生成が生産・回収工程で起こりうる
危険性が極めて高い。従って、生産工程における環境に
およぼす影響や安全性を勘案すれば、従来のポリ塩化ビ
ニルの溶媒は、必ずしも適切なる溶媒とは云い難い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
塩化ビニルの乾式紡糸に関し、人体および自然環境にお
よぼす影響が著しく削減され且つ安全な溶媒系を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、ポリ塩
化ビニルを重量比において、アセトン/シクロヘキサン
が95/5〜55/45からなる混合溶媒に溶解した溶
液或いはメチルエチルケトン単独溶媒で溶解した溶液を
用いる事によって達成できる。以下、本発明を詳細に説
明する。
【0005】本発明で用いる溶媒は、混合溶媒の場合ア
セトン/シクロヘキサンを95/5〜55/45の重量
比割合を用いる。アセトン100%の場合には、密閉容
器中でアセトンの沸点をはるかに上回る130℃で溶解
してもアセトン単独溶媒の溶解性は不十分であり、溶液
は不透明で完全な均一溶液とはなり得ない。そこで、い
わゆる溶解のエントロピーを増加させるために、単独で
はポリ塩化ビニルの貧溶媒であるシクロヘキサンを混合
するとその溶解性は著しく改善される。一方、シクロヘ
キサンの混合比が45を越えるとポリ塩化ビニルが、相
対的にアセトン分率の大きい相に優先的に溶けようとす
るため、部分的に高粘度部位が発生しゲル化してしま
う。一度不均一化が起こると混合攪拌或いは溶媒の浸透
・拡散は著しく制限され均一化が難しくなる。従って好
ましくは、アセトン/シクロヘキサンの混合比は重量比
で90/10〜60/40が望ましい。
【0006】また、メチルエチルケトン単独溶媒でも本
発明の目的を達成することができる。これは、メチルエ
チルケトンの溶解性が著しく優れることによるものであ
る。勿論、シクロヘキサンを重量比で45重量%以下含
む事も可能である。本発明において使用するポリ塩化ビ
ニル重合体は、いかなる重合方法によるものも使用し得
る。また、ポリ塩化ビニルまたは塩化ビニルを重量にて
85%以上含有する共重合体およびその前駆体が適当で
ある。重合体の重合度は、約500から約3000であ
って低重合度から高重合度のものまで用いることがで
き、ポリ塩化ビニルの濃度は約15〜50重量%、好ま
しくは20〜45重量%と比較的高濃度でも溶解性に優
れその粘度は十分乾式紡糸による曳糸性をもつ。
【0007】本発明の溶媒によるポリ塩化ビニルの溶解
方法の一つは、ポリ塩化ビニルとアセトン/シクロヘキ
サン混合溶媒或いはメチルエチルケトンを室温以下の低
温にて混合し、膨潤状態として用いる方法である。ここ
で、ポリ塩化ビニルの膨潤状態の程度は、混合溶媒の組
成、ポリ塩化ビニルの重合度、濃度および温度により相
違する。この膨潤状態は、ポリ塩化ビニルと溶媒の分離
を避け、均一な混合状態を長時間保つのに有利であり、
しかも低粘度であるために輸送系への適用も容易であ
る。また、紡糸前には、この膨潤体を耐圧密閉容器ない
で85℃〜130℃の高温で均一高濃度溶液とする必要
があるが、その際にも予め重合体と溶媒を均一に混合す
るために、局所的な溶解の促進による不均一化、いわゆ
るゲル化が起こりにくく、熱交換性が極めて良いため
に、短時間で機械的な攪拌なしに均一な溶解状態を作る
ことができる。
【0008】また、もう一つの溶解方法としては、ポリ
塩化ビニルと溶媒を混合した後、直ちに何らかの熱媒に
より加熱しつつ攪拌する様式がとられる。この方法で
は、室温からある昇温速度で溶解槽の温度を上昇させる
と同時に攪拌翼やエクストルーダーによるシェアを加え
ながら均一に溶解させることができ、溶解工程が一工程
であり、エネルギーコスト削減に繋がる。また、本発明
のポリ塩化ビニルの溶液中には、顔料、染料、可塑剤、
安定剤、対光剤、帯電防止剤、末端停止剤、蛍光増白
剤、難燃剤等の通常知られた添加剤が含まれていても良
い。他のポリマーの少割合の含有も制限されるものでは
ない。
【0009】
【実施例】次に本発明の詳細について実施例を掲げて説
明する。 実施例1 重合度1300のポリ塩化ビニルを30重量%にアセト
ン/シクロヘキサンを重量比において70/30の混合
溶媒を70重量%の割合で混合した後、攪拌装置を有す
る混合機に入れ−10℃にて攪拌混合し重合物を混合液
と分離しない程度に均一に膨潤分散せしめ不透明な流動
性ある分散物を得る。これをギヤーポンプにて圧送し3
5℃に加熱し膨潤した不透明な流動性の余りない糊状物
の状態で濾過機で濾過し加熱器へ入れる。ここで温度を
90℃に上げ、十分均一な透明溶液になるまで溶解させ
た。この溶液をギヤーポンプにて規定量をキャップに送
り、紡糸筒中に吐出せしめ紡糸速度350m/分にて紡
糸する。紡糸筒の温度は110℃である。紡糸した糸は
熱水浴中で7倍に延伸し沸騰水中で緊張させながら熱処
理を施すことによりポリ塩化ビニル繊維を得た。
【0010】実施例2 重合度1300のポリ塩化ビニル25重量%にメチルエ
チルケトン75重量%の割合で混合した後、攪拌翼と熱
媒として蒸気ジャケットのついた加熱攪拌槽内で溶解
し、その溶液をギヤーポンプにて規定量をキャップに送
り、紡糸筒中に吐出せしめ紡糸速度350m/分にて紡
糸する。紡糸筒の温度は130℃である。得られて糸は
熱水浴中で6.4倍に延伸し、沸騰水中で緊張させなが
ら熱処理を施すことによりポリ塩化ビニル繊維を得た。
【0011】実施例3 重合1600のポリ塩化ビニル33重量%にアセトン/
シクロヘキサンを重量比で60/40の割合で混合した
混合溶媒67重量%に混合した後、実施例1と同様の方
法でキャップから吐出した後、引き取りローラー410
m/分で引き取った後、引き続き延伸倍率4.5倍に相
当する1810m/分の第2ローラーで130℃の熱処
理を施した後、更に1680m/分ローラーで弛緩熱処
理を行い、ポリ塩化ビニル繊維を得た。これによって得
られたポリ塩化ビニル繊維の物性は、300de/60
f、強度3.14g/de、伸度27%、湿熱70℃収
縮22%で、衣料用、資材用途使用に満足するものであ
った。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ塩化ビニルを、アセトン/シクロヘ
    キサンが重量で95/5〜55/45よりなる混合溶媒
    或いはメチルエチルケトン溶媒に溶解した乾式紡糸用溶
    液。
  2. 【請求項2】 ポリ塩化ビニルを重量で15〜50%含
    有する請求項1記載の乾式紡糸用溶液。
  3. 【請求項3】 ポリ塩化ビニルを、アセトン/シクロヘ
    キサンが重量で95/5〜55/45よりなる混合溶媒
    或いはメチルエチルケトン溶媒に溶解した溶液を乾式紡
    糸することを特徴とするポリ塩化ビニル繊維の紡糸方
    法。
  4. 【請求項4】 溶液は、ポリ塩化ビニルを重量で15〜
    50%含有する請求項3記載の紡糸方法。
JP21851896A 1996-08-20 1996-08-20 ポリ塩化ビニル乾式紡糸用溶液および紡糸方法 Withdrawn JPH1060732A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21851896A JPH1060732A (ja) 1996-08-20 1996-08-20 ポリ塩化ビニル乾式紡糸用溶液および紡糸方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21851896A JPH1060732A (ja) 1996-08-20 1996-08-20 ポリ塩化ビニル乾式紡糸用溶液および紡糸方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1060732A true JPH1060732A (ja) 1998-03-03

Family

ID=16721195

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21851896A Withdrawn JPH1060732A (ja) 1996-08-20 1996-08-20 ポリ塩化ビニル乾式紡糸用溶液および紡糸方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1060732A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20080059878A (ko) 셀룰로오스-폴리비닐알코올 가교 복합섬유의 제조방법 및이로부터 제조되는 가교 복합섬유
KR20140080552A (ko) 원착 메타형 전체 방향족 폴리아미드 섬유
CN108329738B (zh) 桃胶液及其制备方法
KR950008594A (ko) 셀룰로오스와 3급 아민옥사이드의 펠렛상 혼합 분말과 셀룰로오스 방사 용액 및 그의 제조방법
US4167614A (en) Process of producing multi-oriented fibres and films of aliphatic polyamides
JPH1060732A (ja) ポリ塩化ビニル乾式紡糸用溶液および紡糸方法
US2376027A (en) Preparation of rubber derivatives
WO2021255957A1 (ja) ポリアミド4繊維の製造方法
JPS6144963B2 (ja)
JPS6254132B2 (ja)
US2982760A (en) Process for spinning vinyl resin solution
US4056516A (en) Modacryl filaments and fibers and process for their manufacture
WO2022185683A1 (ja) 原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維及びその製造方法
US2512629A (en) Poly-4-amino-triazole compositions
JPS6056737B2 (ja) セルロ−ストリアセテ−ト濃厚溶液の製造法
TWI298072B (ja)
JPS5813711A (ja) 高濃度ド−プの調製方法
JPS6136082B2 (ja)
JPH03213511A (ja) 耐熱水性に優れた高強度ポリビニルアルコール系繊維の製造方法
US2732359A (en) Solutions of acrylonitrile polymers in
JPS63190010A (ja) 高強力ポリビニルアルコ−ル系繊維の製造方法
GB614063A (en) Improvements in filament or film-forming polymer compositions
KR100987757B1 (ko) 셀룰로오스-폴리비닐알코올 복합섬유 및 그 제조방법
JP2024103025A (ja) 原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維及びその製造方法
JP2000290825A (ja) 原液組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20031104